JP4186142B2 - 横隔膜タンクの結露水排出構造 - Google Patents

横隔膜タンクの結露水排出構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵するタンクの気層部を上下に仕切る如く張設した横隔膜の上部に滞留する結露水を排出する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
腐食性ガスを溶存した液体、例えば滅菌用塩素ガスを溶存した上水道水などの液体を貯蔵する鋼製或いはコンクリート製のタンクに、タンク内の貯蔵液体上方の気層部を上下に仕切る如く横断展開させた横隔膜を張設した横隔膜タンクに関する発明には、本出願人に係る特願平11−113145号の発明及び特願平11−113148号の発明がある。
【0003】
従来技術の事例として、本出願人に係る特願平11−113145号の横隔膜タンクを例にして図5を参照しながら詳述する。図5のように、横隔膜タンクは、平面円形の底壁21と、その周縁近傍部に立設する円筒形の側壁22と、その上部を覆うドーム形状の屋根23と、その下方内部を上下に仕切る如く張設した横隔膜29とから形成されている。この横隔膜タンクの横隔膜29は、その周縁をタンク側壁22内面の取付部28に固着して懸垂線曲線のカテナリー状に張設され、貯蔵液体26上方の気層部27を、上部気層部27Aと下部気層部27Bとに仕切っている。
【0004】
このように、気層部27を横隔膜29で仕切って、貯蔵液体26からの腐食性ガス及び蒸気が上部気層部27Aに侵入しないようにして、屋根23及び側壁22の内面が腐食性ガス及び蒸気によって腐食されないようにしている。また、上部気層部27Aには、屋根23からタンク外部の大気に通じる上部空気抜き30Aを設け、下部気層部27Bには側壁22からタンク外部の大気に通じる下部空気抜き30Bを設け、上下気層部27A,B内の圧力差によって横隔膜29に荷重が加わらないように配慮されている。なお、24は屋根23を支える形鋼材などよりなる屋根骨、25はその上部を被覆する鋼板材よりなる屋根板である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示すような従来の横隔膜タンクにおいては、大気中に含まれる水分が上部空気抜き30Aから上部気層部27A内へ侵入し、屋根23及び側壁22の内壁面と横隔膜29の上面で冷却され凝縮して集まり、結露水31となって横隔膜29の凹部上面に滞留するおそれがあった。このように、上部気層部27A内の横隔膜29凹部上面に滞留した結露水31は、気密な横隔膜29に遮られていて排出先がないために、長期間のうちには大量になり、横隔膜29及びその取付部28に係る荷重を増加して、膜材及びその取付部材などを劣化損傷させる心配があった。
【0006】
なお、上記図5に示す横隔膜29は、懸垂線曲線のカテナリー状に張設した場合を示して説明したが、本出願人に係る特願平11−113148号の可撓横隔膜タンクのように、横隔膜の適所をタンク屋根に支持した可撓膜の場合(図示せず)には、その支持箇所相互の間に生ずる凹部、最下部位置にも、上記と同様に結露水が滞留するおそれがあった。
【0007】
この発明は、上述の従来技術が有する課題に鑑みてなされたもので、横隔膜の凹部上面に滞留する結露水を、タンクの外部又は横隔膜の下部へ排出する横隔膜タンクの結露水排出構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る横隔膜タンクの結露水排出構造は、腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵するタンクの貯蔵液体上方の気層部に、その気層部を上下に仕切る如く横断展開させた横隔膜を張設した横隔膜タンクであって、該横隔膜の最下部に位置する凹部を貫通する開口部と、該開口部の下端に連結するピットを設けるとともに、該ピットから下部気層部内を通ってタンク外部に至る排出管を設け、上部気層部は、屋根を貫通して設けた上部空気抜きによって外部大気と連通し、横隔膜の上部気層部に生ずる結露水を開口部からピットに集めて排出管によってタンク外部へ排出するように形成したものである。
【0009】
また、この発明に係る横隔膜タンクの結露水排出構造は、腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵するタンクの貯蔵液体上方の気層部に、その気層部を上下に仕切る如く横断展開させた横隔膜を張設した横隔膜タンクであって、該横隔膜の最下部に位置する凹部を貫通する開口部と、該開口部の下端に連結するピットを設けるとともに、該ピットから下部気層部に通じる逆流防止構造の排出弁を設け、上部気層部は、屋根を貫通して設けた上部空気抜きによって外部大気と連通し、横隔膜の上部気層部に生ずる結露水を開口部からピットに集めて排出弁から下部気層部へ排出するように形成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4に基づいて、この発明に係る横隔膜タンクの結露水排出構造の実施形態例について説明する。
【0011】
図1乃至図2に示すように、横隔膜タンクのタンク本体は、薄板鋼板を配列し溶接結合した円形平板材で底壁1を形成し、この底壁1の外周縁近傍部に鋼製円筒形の側壁2を立設結合し、その側壁2の上端部に形鋼材等で形成してアーチ状に架設した鋼製屋根骨4と、その屋根骨4の上に張設した鋼板製屋根板5とからドーム形状の屋根3を設け、このタンク内の貯蔵液体6の最高液面上方に形成される気層部7に、その気層部7を上下に仕切る如く横断展開させ、かつ側壁2の内面に固着した取付部8に周縁を結合してカテナリー状に張設した横隔膜9を形成している。
【0012】
上記横隔膜9で仕切られた気層部7の上部気層部7Aは、屋根3を貫通して設けた上部空気抜き10Aによって外部大気と連通している。また、横隔膜9で仕切られた気層部7の下部気層部7Bは、側壁2を貫通して設けた下部空気抜き10Bによって外部大気と連通している。
【0013】
上記横隔膜タンクの構成部材について詳述する。タンク内の気層部7を上下に仕切るように設ける横隔膜9は、気密で強靭、かつ高耐食性を備えたシート体、例えば金属製のシート体、或いは塩化ビニール樹脂等の合成樹脂材で形成した合成樹脂膜材、若しくはポリエステル繊維やガラス繊維等の繊維に塩化ビニール樹脂等の合成樹脂をコーティングした布膜材のシート体などを用いる。
【0014】
また、タンク本体部のうち、上水道水などの貯蔵液体6と直接接触する部分、つまり貯蔵液体6の最高液面より下方の側壁2及び底壁1は、耐食鋼のステンレス鋼板などを使用し、上記横隔膜9によって仕切られ、上水道水などの貯蔵液体6から遊離した塩素ガスなどの腐食性ガスが直接接触する下部気層部7Bの部分、つまり貯蔵液体6の最高液面より上方で横隔膜9が結合されている側壁2の取付部8より下方の間における側壁2は、さらに耐食性に優れた高耐食鋼のステンレス鋼板などを使用している。
【0015】
そして、上記横隔膜9によって仕切られ、上水道水などの貯蔵液体6から遊離した塩素ガスなどの腐食性ガスが接触しない上部気層部7Aの部分、つまり横隔膜9の側壁2への取付部8より上方の側壁2及び屋根3の部分には、一般的かつ経済的な普通鋼材や耐候用鋼材などを使用している。
【0016】
図1乃至図2に示す横隔膜タンクでは、上記横隔膜9によって仕切られた上部気層部7A内へ上部空気抜き10Aから侵入する大気中の水分は、上部気層部7A内で露点以下になって凝縮し、結露水31となって横隔膜9の最下部に位置する凹部上面に集まって滞留してしまう。そこで、この滞留する結露水31によって、膜体やその取付部などに劣化損傷を生じることがないように、横隔膜9の最下部に位置する凹部に、以下詳述する結露水排出構造を設けて、滞留する結露水31をタンクの外部又は横隔膜9の下部へと排出除去する。
【0017】
図1はこの発明に係る結露水排出構造の実施形態例を示すもので、横隔膜9の最下部に位置する凹部に貫通して設けた開口部11と、開口部11の下部に連結して設けたピット12と、ピット12の底部から下部気層部7B内を通ってタンク側壁2外部に至り、結露水31をタンク外部へ排出するように設けた排出管13とから形成する。この排出管13には、特別な弁体などを取付ける必要はなく、例えば、硬質塩化ビニル管、ポリエチレン管などの耐食性を有する軽量な管材を使用する。
【0018】
図1に示す結露水排出構造では、上部気層部7A内で凝縮した結露水31は、横隔膜9の最下部の凹部に設けた開口部11から上記ピット12内に入って集まり、排出管13によってタンク外部へドレイン水として排出される。このように結露水31は、排出管13によってタンク外部へ排出されるので、上水道水などの貯蔵液体6が結露水31の混入によって汚染されることはない。この排出管13は、貯蔵液体6内を通過していないので、貯蔵液体6が排出管13の通過によって汚れることなく、また貯蔵液体6が排出管13内へ侵入することもないので結露水31との混合の心配も生じない。そして、この排出管13は、下部気層部7B内を通っていて保温効果も受けるため、凍結の心配がなく、さらに下部気層部7Bの側壁2に点検用の覗き窓を設けておくと、この覗き窓から排出管13の点検が容易にでき、またこの覗き窓から排出管13を引き出すなどしてメインテナンスをすることも可能となる。
【0019】
図2は、この発明に係る横隔膜タンクの結露水排出構造の他の実施形態例である。この結露水排出構造は、横隔膜9によって仕切られた上方の上部気層部7A内で凝縮した結露水31が滞留する最下部に位置する凹部に、横隔膜9を貫通する開口部11と、開口部11の下方に連結するピット12を設けるとともに、このピット12の底部に、下部気層部7Bへ直接、最短距離で排出する逆流防止構造の排出弁14を設けたものである。
【0020】
図2に示す結露水排出構造では、上部気層部7A内で凝縮した結露水31は、横隔膜9の最下部位置の凹部に設けた開口部11から上記ピット12内に入って集まり、排出弁14から直下の下部気層部7Bへ排出され、貯蔵液体6へ混入される。この排出弁14は、上記結露水31を下方に向かって自由に流し、その逆方向には流さない形式の逆流防止構造にして、下部気層部7B内に含まれる腐食性ガスが、横隔膜9の上方の上部気層部7A内へ逆流しないようにする。なお、この結露水排出構造は、貯蔵液体6内へ結露水31が混入しても支障のない液体、例えば、農薬や防虫剤などの腐食性ガスを含有する農業用水などの貯蔵液体6を貯蔵するファームポンド等に適する。
【0021】
図3に基づいて、図1に示す結露水排出構造の具体的な構造について説明する。開口部11は、円形又は多角形の貫通口でその周縁を縁取りなどして補強し、その下部にピット12を固着する。このピット12は、例えば、繊維強化プラスチック等の合成樹脂材、ステンレス鋼材などを用いて函体状に形成するか、或いは、膜体と同質材、例えば、金属製、塩化ビニル樹脂製などのシート体、又はポリエルテル繊維などに塩化ビニル樹脂をコーティングした布膜材等を用いて有底筒状に形成する。このピット12の底部に管入口16を設け、この管入口16からなだらかに下降する勾配で下部気層部7Bを通ってタンク外部に至る排出管13を配設する。
【0022】
この排出管13は、例えば、硬質塩化ビニル、ポリエチレンなどの合成樹脂材、或いは、ライニング鋼材、ステンレス鋼材などの耐食性を有する硬質管を使用し、その適所を横隔膜9下面から支持材15で吊り支持する。さらにその硬質管の適所に、フレキシブル管、或いは他の構造の可撓管などを設けると、排出管13の動きを拘束することなく変位荷重に対応でき耐久性が向上する。上記支持材15は、横隔膜9下面に、例えば、平帯のタブを溶着や縫付けで接合し、排出管13に、例えば、平帯のリングを巻着し、タブとリングとの間にロープや帯などの可撓性を備えた連結部材を懸渡して吊り支持するように形成する。
【0023】
このように支持材15によって吊り支持した排出管13は、貯蔵液体6内を通過していないので、貯蔵液体6から受ける浮力や液圧などの荷重変動を生ずることがないため、ピット12底部の取付部などへ大きな負荷を与えず損傷などを生じさせることがない。また、貯蔵液体6の出し入れなどによって横隔膜9が上下移動した場合にも、上記可撓性を備えた連結部材で吊り支持された排出管13は、変位に対して容易に追従することができる。
【0024】
上記のように形成した結露水排出構造では、ピット12内へ集まった結露水31は、管入口16から排出管13内を重力によって自然に流下し、ドレイン水としてタンク外部へ排出除去される。よって、結露水31がタンク内の貯蔵液体6に混入することはないので、結露水31の混入が好ましくない上水道水などの貯蔵液体6を貯蔵する貯槽に適した構造となる。
【0025】
なお、横隔膜9上部の上部気層部7A内の乾燥状態をさらに良好に維持する場合、或いはさらに腐食されないガス環境に保持する場合などには、上記排出管13の出口に、乾燥空気や不活性ガスなどを供給する装置(図示省略)を接続し、上部気層部7A内へ乾燥空気や不活性ガスなどを導入すれば、結露水を揮散させたり結露水の発生を未然に防止したりすることも可能となる。
【0026】
図4に基づいて、図2に示す結露水排出構造について詳述する。横隔膜9の開口部11の下部に連結したピット12の底部を開口してフロートチェッキバルブ状の排出弁14を取付ける。この排出弁14は、結露水31によって浮上するフロート17と、このフロート17を遊嵌状に収容する筒体状のフロート室19と、フロート室19上部のピット12に開口する弁入口18と、フロート室19下部の下部気層部に開口しフロート17によって開閉される弁出口20とから形成する。なお、弁出口20の下部に、略垂直な短管を接続し(図示省略)、貯蔵液体の水面近傍まで延出するように形成してもよい。
【0027】
上記フロート17は、ステンレス材、ゴム材などを用いて水に浮かぶ球体に形成し、上記フロート室19の内部で結露水31から浮力を受けて浮上し、かつ結露水31がないときにはフロート17の自重で降下して、フロート室19下部の弁出口20をフロート17によって開閉するように形成する。フロート室19の弁出口20上端縁には、周縁円形のフランジに合成ゴムなどのパッキンを設けて形成し、フロート17の自重による押圧力で上記パッキンに密接してシールされるように形成する。また、フロート室19上部の弁入口18は、フロート17が抜け出ない寸法の円形又は多角形状に開口し、粗大なゴミ等がフロート室19内へ入らないように金網などを設けて形成する。なお、フロート17の形状を、その中心下部に棒状のガイドを垂直に設けた形状とし、そのガイドを弁出口20内に延出して設置すれば、フロート17が浮上した際にフロート室19から離れ去るのが抑制され、かつ結露水31が流出した後にフロート17は弁出口20の位置に戻り易くなる。
【0028】
上記の結露水排出構造では、横隔膜9上の結露水31はピット12内に集まり、その下部のフロート室19内に滞留しフロート17を浮力によって浮上させ、フロート17の浮上で弁出口20を開口させるため、結露水31は横隔膜9の下方の下部気層部7B内へ排出され貯蔵液体内に混合される。そして、結露水31が排出された後の弁出口20はフロート17の自重によって閉塞される。このように、フロート17の自重によって弁出口20が閉ざされるので、下部気層部7Bの腐食性ガスは上部気層部7A内へ逆流することはない。
【0029】
なお、図1乃至図2に示す実施形態例は、横隔膜9を懸垂線曲線のカテナリー状に張設した場合について説明したが、横隔膜の適所をタンク屋根に吊り下げ支持した可撓膜体の場合(図示せず)には、その支持された箇所の相互間に生ずる複数箇所の最下部に位置する凹部、結露水が集まり易い位置に、前記と同様の結露水排出構造、例えば図4に例示するような簡単な構造の排出弁を適数個設けて、可撓膜体の複数箇所の凹部上面に滞留する結露水を、各位置から下部気層部へ排出し貯蔵液体内へ混合するように形成する。或いは、上記横隔膜の複数箇所の凹部を開口して下部に各導管を接続し、この各導管を横隔膜の最下部位置に設けたピットに集め、このピットに前記と同様の結露水排出構造、例えば図3に例示するようなタンク外部へ至る排出管を設け、可撓膜体の複数箇所の凹部上面に滞留する結露水を一箇所に集めた後にタンク外部へ排出するように形成する。
【0030】
また、図示の実施形態例はドーム屋根型鋼製円筒形の横隔膜タンクの事例で、図1は上水道水など、図2は農業用水などの貯蔵液体6を貯蔵する横隔膜タンクに適した結露水排出構造であるが、貯蔵物が希硫酸などの他の腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵する横隔膜タンクにおいても同様の結露水排出構造を適用することができる。また、屋根形状が円錐形状などをした横隔膜タンク、或いは構成部材の少なくとも一部がコンクリート構造などの他の構成材で形成した横隔膜タンク等においても、上記と同様の結露水排出構造を適用することができる。
【0031】
【発明の効果】
叙述の説明で明らかなように、貯蔵液体上方の気層部を上下に仕切る如く張設した横隔膜の最下部に位置する凹部を貫通する開口部と、該開口部の下端に連結するピットを設けるとともに、該ピットから下部気層部内を通ってタンク外部に至る排出管を設け、上部気層部は、屋根を貫通して設けた上部空気抜きによって外部大気と連通して形成した横隔膜タンクの結露水排出構造は、上記横隔膜によって仕切られた上部気層部内へ上部空気抜きから侵入する大気中の水分が上部気層部内で露点以下になって凝縮して生ずる結露水を自然流下によって簡単にタンクの外部へと排出除去することができる。よって、懸架された横隔膜の損傷を防ぐことができるとともに、タンク内の上部気層部は、結露水が除去されて乾燥状態が良好に保持されるので、屋根及び側壁内壁面の腐食発生を防止できる。
【0032】
また、結露水はタンク外部へ排出されタンク内の貯蔵液体内へ混入することがないので、貯蔵液体が結露水によって汚染されることがなく良好な品質を維持することができる。また、上記排出管は貯蔵液体に浸っていないので、貯蔵液体の出し入れによって排出管に荷重変動が生じることがないため、排出管の取付部や支持部などを損傷させる心配もない。
【0033】
また、貯蔵液体上方の気層部を上下に仕切る如く張設した横隔膜の最下部に位置する凹部を貫通する開口部と、該開口部の下端に連結するピットを設けるとともに、該ピットから下部気層部に通じる逆流防止構造の排出弁を設け、上部気層部は、屋根を貫通して設けた上部空気抜きによって外部大気と連通して形成した横隔膜タンクの結露水排出構造にあっては、上記横隔膜によって仕切られた上部気層部内へ上部空気抜きから侵入する大気中の水分が上部気層部内で露点以下になって凝縮して生ずる結露水は、排出弁から下部気層部へ直接、かつ貯蔵液体内に最短距離で排出されるため、応答性良く簡単容易に結露水を排出除去することができる。このようにタンク内の上部気層部内は、結露水が除去されて乾燥状態が保持され、また下部気層部内の腐食性ガスの逆流もないので、屋根及び側壁内壁面に腐食が発生することがない。
【0034】
また、結露水は上記ピット内に大量に溜ることなく、上記排出弁から直ちに下方に排出され、この排出弁も簡単な構造で軽量であるため、横隔膜及びその取付部に係る荷重負担は少なく、膜材及びその取付部材などを劣化損傷させる心配がない。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る横隔膜タンクの結露水排出構造の実施形態例を示す一部を欠除した側断面説明図である。
【図2】 この発明に係る横隔膜タンクの結露水排出構造の他の実施形態例を示す一部を欠除した側断面説明図である。
【図3】 図1の結露水排出構造を拡大して示す一部を欠除した側断面説明図である。
【図4】 図2の結露水排出構造を拡大して示す一部を欠除した側断面説明図である。
【図5】 従来の横隔膜タンクの一事例を示す側断面説明図である。
【符号の説明】
1 底壁 2 側壁 3 屋根
4 屋根骨 5 屋根板 6 貯蔵液体
7 気層部 7A 上部気層部 7B 下部気層部
8 取付部 9 横隔膜
10A 上部空気抜き 10B 下部空気抜き
11 開口部 12 ピット 13 排出管
14 排出弁 15 支持材 16 管入口
17 フロート 18 弁入口 19 フロート室
20 弁出口
21 底壁 22 側壁 23 屋根
24 屋根骨 25 屋根板 26 貯蔵液体
27 気層部 27A 上部気層部 27B 下部気層部
28 取付部 29 横隔膜
30A 上部空気抜き 30B 下部空気抜き
31 結露水

Claims (2)

  1. 腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵するタンクの貯蔵液体上方の気層部に、その気層部を上下に仕切る如く横断展開させた横隔膜を張設した横隔膜タンクであって、該横隔膜の最下部に位置する凹部を貫通する開口部と、該開口部の下端に連結するピットを設けるとともに、該ピットから下部気層部内を通ってタンク外部に至る排出管を設け、上部気層部は、屋根を貫通して設けた上部空気抜きによって外部大気と連通していることを特徴とする横隔膜タンクの結露水排出構造。
  2. 腐食性ガスを溶存した液体を貯蔵するタンクの貯蔵液体上方の気層部に、その気層部を上下に仕切る如く横断展開させた横隔膜を張設した横隔膜タンクであって、該横隔膜の最下部に位置する凹部を貫通する開口部と、該開口部の下端に連結するピットを設けるとともに、該ピットから下部気層部に通じる逆流防止構造の排出弁を設け、上部気層部は、屋根を貫通して設けた上部空気抜きによって外部大気と連通していることを特徴とする横隔膜タンクの結露水排出構造。
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