JP4184300B2 - 多層コアを有するゴルフボール - Google Patents

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Description

この発明は、多層ゴルフボールに関し、とくに、少なくとも3層のコアを具備するゴルフボールに関する。
ゴルフボールは、一般的には、糸巻きボールとソリッドボールに分類されてきた。糸巻きボールは、大抵、液体又はソリッドセンタが引き伸ばされたエラストマー材料で巻きつけられたものから構成されている。糸巻きボールは高性能ゴルフボールであり、弾性、スピン特性及びゴルフクラブで打ったときの感触が良好である。しかしながら、糸巻きボールは、ソリッドゴルフボールと比べると一般に製造が難しい。
初期のソリッドゴルフボールは一般的には2ピースのボール、すなわち、コア及びカバーを有していた。コアの主たる役割は、ボールの「バネ」すなわち弾力の主たる源泉となることである。カバーはコアを防護し、ボールのスピン特性を改善させる。最近開発されたソリッドゴルフボールはコア、マントル層、およびカバーを具備してボールのプレイ特性を改善させる。
ソリッドゴルフボールは典型的には単一ソリッドコアを具備してなり、通常、架橋ポリブタジエンゴムまたは他のゴムから製造され、カバーによりカプセル詰めされる。このようなボールは典型的には製造コストがもっとも低いものである。なぜなら、ボールの構成要素が少なく、これら構成要素を比較的高速で、自動化された成型技術により製造できるからである。
先行技術は、また、具体的なプレイ特性を実現するように設計されたゴルフボールを開示している。このような特性には、ゴルフボールの初期速度およびスピンレートがある。これらは種々のタイプのプレイヤに最適化させることができる。例えば、あるプレイヤは、高スピンレートでありゴルフボールを停止させるようにコントロールできるボールを好む。他のプレイヤは、低スピンレートで高い弾力をもち飛距離を最大限伸ばすボールを好む。一般に、硬いコアと柔らかなカバーとを具備するゴルフボールのスピンレートは大きい。逆に、硬いカバーと柔らかいコアとを具備するゴルフボールのスピンレートは小さい。硬いカバーと硬いコアとを具備するゴルフボールは一般に大きな弾性を伴い飛距離が伸びるが、フィーリングが硬く、グリーン周りでのコントロールに難がある。
先行技術は、例えば、米国特許出願2002/0019268号にあるように、多層コアのゴルフボールを開示している。この特許出願は、6層コアで、低弾性係数(modulus of elasticity)の内側コア層と高弾性係数の外側コア層とを具備するものを開示している。2層コアのゴルフボールも、例えば米国特許第6245859号や同6213895号や同6057403号等にあるように、公知である。同様に、3層コアのゴルフボールも米国特許第5772531号および同5743816号に開示されている。しかしながら、これらの文献はいずれも、すべてのコア層にわたって予め定められた厚さの比率をともなう多層ゴルフコアについては開示していない。
この発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、コア層の厚さを制御して初期の特性を実現する多層コアを具備するゴルフボールを提供することを目的としている。
この発明によれば、上述の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を採用している。ここでは、発明を詳細に説明するのに先だって、特許請求の範囲の記載について補充的に説明を行なっておく。
この発明はコアおよびカバーを具備するゴルフボールであって、コアが少なくとも3つの層を有し、コア層の厚さが式:T≧2T≧4Tを満たすものに向けられている。ただし、Tは最内コアの半径であり、Tはそれに隣接する外側コア層の厚さであり、Tはつぎに隣接する外側コア層の厚さである。なお、最内コアも中心を基準にして層をなしていると考えることができ、最内コアの半径が層の厚さに相当する。
さらにゴルフボールは4番目のコア層を具備してもよく、コア層の半径および厚さ(T)は式:T≧2T≧4T≧8Tを満たす。ただし、Tはさらに外側に隣接する外側コア層(4番目)の厚さである。ゴルフボールはさらに5番目のコア層を具備してもよく、コア層の半径および厚さ(T)は式:T≧2T≧4T≧8T≧16Tを満たす。ただし、Tはさらに外側に隣接する外側コア層(5番目)の厚さである。付加的には、ゴルフボールはさらに6番目のコア層を具備してもよく、コア層の半径および厚さ(T)は式:T≧2T≧4T≧8T≧16T≧32Tを満たす。ただし、Tはさらに外側に隣接する外側コア層(6番目)の厚さである。
この発明の他の側面によれば、コア層の1つを水蒸気バリア層とすることができ、この水蒸気バリア層が圧縮切削グラファイト層であってよい。さらに、コア層の1つは、薄い高密度層および穴空きの球殻の少なくとも一方であってよい。コア層の1つは、衝撃を吸収する能力があり、また実質的にフィラーを含まないようにしてもよい。コア層の1つは発泡性のものでもよい。なお、ここで用いられるように、実質的にフィラーを含まないということは、ポリマー材料100部に対して約5部未満を意味する。
この発明の他の側面によれば、コア層の硬度が、最内コアから最外コアへ徐々に小さくなり、最内コアの硬度がショアDスケールで少なくとも15ポイントだけ、最外コアの硬度より大きい。代替的には、コア層の硬度が、最内コアから最外コアへ徐々に大きくなり、最内コアの硬度がショアDスケールで少なくとも15ポイントだけ、最外コアの硬度より小さい。
少なくとも1つのコア層は、ポリブタジエン、架橋剤、共架橋剤、およびシス・ツー・トランス触媒を含み、シス・ツー・トランス触媒は好ましくはハロゲン化有機硫黄化合物である。
この発明の上述の側面および他の側面は特許請求の範囲に記載され以下実施例を用いて詳述される。
この発明によれば、コア層の厚さを制御して初期の特性を実現する多層コアを具備するゴルフボールを実現できる。
以下、この発明を詳細に説明する。
図1〜図4を参照すると、ゴルフボール10は、少なくとも3つのコア層および1つのディンプル付きカバー20を含んで構成されている。コアは3つの層A,BおよびCを具備しても良いし、4つの層A,B,CおよびDを具備しても良いし、5つの層A,B,C,DおよびEを具備していも良いし、または最高で6つの層A,B,C,D,EおよびFを具備しても良い。この発明によれば、各層の半径または厚さは、少なくとも隣接する外側層の2倍以上である。換言すれば、コア層は、少なくとも1/2のファクタで、中心からカバーに向かう方向に沿って、徐々に薄くなる。したがって、Tが最内コア層の半径または他のコア層の厚さを表すとすると、下記の式が3層、4層、5層および6層コアのコア層の間の幾何学的な関係を支配する。
≧2T≧4T
≧2T≧4T≧8T
≧2T≧4T≧8T≧16T
≧2T≧4T≧8T≧16T≧32T
下記の表に示される、限定することを意図しない例が、図1〜図4に示される多層コア層の間の寸法関係を示している。好ましくは、最内コアAの半径は約0.40インチ(約1.02cm)から約0.50インチ(約1.27cm)の範囲であり、これは約0.80インチ(約2.03cm)から約1.0インチ(約2.54cm)の範囲の直径に対応する。上述の式があてはまる範囲で、最内コアAの直径は1.40インチ(約3.56cm)相当でもよいし、それ以上であっても良い。
Figure 0004184300
この発明の一側面によれば、より薄い外側コア層例えば層C,D,EおよびF、より好ましくは層D,EおよびFは、ボールに特別な特性を与えるように設計されてもよい。より具体的には、1つの外側コア層を水蒸気バリア層としてボールに水蒸気が侵入しないようにしてもよい。水蒸気が侵入するとボールの特性が劣化する。他の外側コア層は比重の大きな薄い高密度層として回転の慣性モーメントを増加させて飛行中のスピンを減少させても良い。他の外側コア層を穴空き球殻としてボールの弾力および反発係数を増加させても良い。他の外側コア層をクッション層として衝撃吸収部材として用いても良い。
水蒸気バリア層は水蒸気が内側層に侵入するのを防ぐ。ポリブタジエンはゴルフボールコアにおいて最も広く用いられるポリマーであるが、これを過酸化物およびジアクリル酸亜鉛の少なくとも一方と架橋すると、水蒸気の侵入により弾力が劣化しやすくなる。水蒸気バリア層の水分透過率は好ましくはカバーの水分透過率より小さく、この水蒸気バリア層はナノスケールの粒子、フレーク状金属、例えば、マイカ、酸化鉄、およびアルミニウム、又はそれらに分散されたセラミック粒子を含んでもよい。水蒸気バリア層は米国特許出願09/973842号「水蒸気バリア層を具備するゴルフボール」に十分に記載されており、詳細はこれを参照されたい。さらに、水蒸気バリア層は圧縮切削グラファイトの0.1ミクロンから約600ミクロンの範囲の厚さの著しく薄い層から製造することができる。圧縮切削グラファイトは10−5mmの水銀の圧力でヘリウムに対して不浸透性を示した。この圧力はほとんど真空である。圧縮切削グラファイトは、米国特許出願10/157521号「ポリマーネットワークにおけるグラファイトのナノシートを含むゴルフボール」に十分に説明されており、詳細はこれを参照されたい。
薄い高密度の層は大きな比重を持ち回転慣性モーメントを増加させ、これにより、ボールのスピンを減少させることになる。娯楽として楽しむプレイヤは、意図してボールのスピンを制御するのは苦手であるから、低スピンのボールを好む。このようなボールは、クラブフェースからはずれて打つようなことがなければ、劇的にドリフトするような傾向にない。薄い高密度の層の厚さは約0.001インチ(約0.00254cm)から約0.050インチ(約0.127cm)の範囲とすることができ、好ましくは、約0.005インチ(約0.0127cm)から約0.030インチ(約0.0762cm)の範囲であり、最も好ましくは、約0.010インチ(約0.0254cm)から約0.020インチ(約0.0508cm)の範囲である。薄い高密度層は好ましくは約1.2より大きな比重を有し、より好ましくは1.5より大きな比重を有し、最も好ましくは、2.0より大きな比重を有する。薄い高密度層は米国特許第6494795号に十分に記載されており、詳細はこれを参照されたい。
穴空き球殻は非連続層、スクリーンまたは格子とすることができる。穴空き殻はまた高比重であってもよい。好ましくは、穴空き殻は耐久性のある材料、例えば、金属、可撓性または剛性のプラスチック、高強度有機または無機繊維、高ヤング係数を有する材料から製造される。穴空き球殻、より具体的には測地線(geodesic)または多面体(pohyhedron)スクリーンの形状の穴空き球殻は、固有のバネ状特性を有し、ボール打撃時に球殻を変形させ打撃後に元の形に戻ることができる。穴空き球殻は、米国特許出願10/82577号「高慣性モーメントおよび低ドライバスピンレートのゴルフボール」に十分に記載されており、詳細についてはこれを参照されたい。
クッション層は、打撃時の耐久性および柔らかさを改善する。好ましくは、クッション層は対応する粘弾性配合物から製造され、この配合物は、固体、半固体、ゲル、または、剪断応力、引っ張り応力、圧縮応力、またはこれらの組み合わせに応じて粘度を増加させるようなレオペクシ、ダイラタントまたはチクソトロピ粘度を有するゲル状材料を含む。クッション層は米国特許出願09/767723号「多層ゴルフボール」に十分に説明されており、詳細についてはこれを参照されたい。
この発明の他の側面によれば、内側コア層、例えば、層A,BおよびCはボールの十分な容積を占め先に検討したボールの「バネ」として機能する。この発明の他の側面によれば、内側の3つの層のうちの少なくとも1つの層が実質的にフィラーを含まず、ボールの弾力および反発係数(Coefficient of Restitution)を増加させる。ここで用いられるように、実質的にフィラーを含まないということは、ポリマー材料100部に対して約5部未満を意味する。好ましくは、内側コアAはすべてのフィラーを含み、コア層BおよびCは実質的にフィラーを含まずボールの反発係数を増大させる。この特徴は米国特許出願10/157679号「ゴルフボール」に十分に記載され、詳細についてはこれを参照されたい。
代替的には、内側コア層A,BおよびCの少なくとも1つは、発泡されて比重が低減され、この結果、外側層D,EおよびFの1つが大きな比重を有してボールに大きな回転慣性モーメントを付与する。
この発明の他の側面によれば、コア層A,BおよびCが異なる硬度を有する。1つの実施例では、層Aの硬度は層Bの硬度より大きく、層Bの硬度は層Cの硬度より大きい。好ましくは、最内コア層の硬度は、外側コア層の1つの硬度よりショアDスケールで少なくとも15ポイント大きい。徐々に柔らかにする配列によりゴルフボールに高スピンが付与される。代替的には、層Aの硬度は層Bの硬度より小さく、層Bの硬度は層Cの硬度より小さい。好ましくは、最内コア層の硬度は、外側コア層の1つの硬度よりショアDスケールで少なくとも15ポイント小さい。このような徐々に硬くなる配列により、ゴルフボールに低スピンが付与される。
好ましくは、各コア層が、上述の種々の特性を採用してお互いに異なる。
好ましくは、外側コア層、例えば、層C,D,EおよびFが内側コア層の周りに成型される積層体をなす。一例としてこの発明のゴルフボール10を製造する方法が米国特許出願10/002641号「多層コアゴルフボール」に記述されており、詳細はこれを参照されたい。
好ましくは、コア層は弾性ポリマー、例えば、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブチレン、エチレン−プロピレン−ジエン・ゴム、十分に中和したポリマー、またはこれらの組み合わせを含む。より好ましくは、コア層はポリブタジエン、架橋剤、共架橋剤、およびシス・ツー・トランス触媒例えばハロゲン化有機硫黄化合物を含む。
他の適切なポリマーコア材料は、熱硬化プラスチック、例えば、天然ゴム、他のグレードのポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン又はスチレン−プロピレン−ジエン・ゴム、および熱可塑性材料、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド、ポリエステル、または熱可塑性エラストマーである。適切な熱可塑性エラストマーはPebax(商標。これはポリエーテルアミドコポリマを含むと考えられる)、Hytel(商標。これはポリエーテルエステルコポリマを含むと考えられる)、熱可塑性ウレタン、及びKraton(商標。スチレンブロックコポリマエラストマーを含むと考えられる)である。これらの製品は、Elf−Atochem、E.I.Du Pont de Nemours and Company、種々の製造者、およびShell Chemical Companyからそれぞれ商業的に入手できる。内側コア層は、また、脂肪酸の金属塩、任意の一部または完全に中和されたアイオノマー、メタローセンまたは他の触媒ポリマー、および注型性材料から製造できる。適切な注型性材料はウレタン、ポリ尿素、エポキシ、シリコン、IPN等を含む。
さらに、他の適切なコア材料は米国特許第5919100号および国際公開WO00/23519号およびWO01/29129号に開示されている。詳細についてはこれらを参照されたい。国際公開WO01/29129号に具体的に開示されている適切なコア材料の例は、高度に中和されたエチレンコポリマおよび1またはそれ以上の36未満の炭素原子を有する脂肪族の単機能性有機酸またはその塩を含み、エチレンコポリマのすべての酸がその90%を超えて中和されているものである。
この発明の他の側面によれば、ハロゲン化有機硫黄化合物は、コアを形成する材料に少なくとも1つの硫黄化合物が付加されてボールの弾力および反発係数が増強されるような、有機化合物を含む。好ましい硫黄化合物は、これに限定されないが、ペンタクロロチオフェノール(PCTP)およびPCTPの塩を含む。好ましいPCTPの塩はZnPCTPである。ゴルフボールの内側コアにPCTPおよびZnPCTPを用いて柔らかく速い内側コアを生成することが米国特許出願09/951963号に開示されている。詳細についてはこの文献を参照されたい。適切なPCTPはStructol Companyから商品名A95として入手できる。ZnPCTPはEchinaChemから入手できる。
架橋剤および共架橋剤はポリマー材料またはコアを生成するために用いられる材料を架橋する。この発明に用いる架橋剤および共架橋剤は、当業者に広く知られたものである。当業者は、上述の特性を有する所望のポリマー材料を取得するためにほとんど実験を必要とすることなく容易に架橋剤および共架橋剤の量を決定できる。好ましくは、架橋剤はα、β−不飽和カルボン酸の金属塩、好ましくはジクリル酸亜鉛を含む。上述の材料は、当業者が理解するように、他のコンポーネント例えば他のポリマーまたはコポリマと組み合わせても良い。ただしフィラーはこれに含まない。ベースの配合物は周知の手法により混合・製造されコアを形成する。
遊離基開始剤は、ポリマー材料の架橋を促進するために用いられ、具体的には、ジアクリル酸、ジメタクリル酸またはモノメタクリル酸金属塩、およびポリブタジエンである。この発明で用いるのに適切な遊離基開始剤は、これに限定されないが、過酸化化合物、例えば、ジクミルペルオキシド、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンセン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、またはジ−t−ブチルペルオキシ、およびこれらの混合物が含まれる。他の有益な開始剤は当業者には何ら実験を必要とすることなく容易に明らかである。約40%から約100%の活性の開始剤が、100部のポリブタジエンまたは1または複数のエラストマーと混合されたポリブタジエンに対して、好ましくは、約0.05pph(Parts Per Hundred Parts)から約5ppmの範囲で付加される。約0.15pphから約2pphの範囲で開始剤が付加さえるのがより好ましく、さらに、約0.25pphから約1.5pphの範囲で開始剤が付加さえるのが最も好ましい。商業上適切に入手できるジクミルペルオキシドにはPerkadox BC(商標。90%活性のジクミルペルオキシド)およびDCP 70(商標。70%活性のジクミルペルオキシド)が含まれる。
カバー20は内側カバーとディンプル付き外側カバーとを含んでも良い。好ましくは、内側カバーは以下に述べる熱可塑性材料から製造される。内側カバー用に適切な熱可塑性材料には、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、アセタール、半結晶ポリアミドを含むポリアミド、ポリカーボネート(PC)、形状記憶ポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、トランス−ポリブタジエン、液晶ポリマー、ポリエーテルケトン(PEEK)、バイオ(マレイン酸イミド)(bio(maleimide))、およびポリスルフォン樹脂が含まれる。内側カバー用の他の好ましい熱可塑性材料には、DuPontから入手できる他のSurlyn(商標)、および、非メタローセンおyびメタローセンを含む単一サイト触媒ポリマー、および、ポリウレタン、ポリ尿素、またはこれらの組み合わせが含まれる。適切なポリマー材料には、また、米国特許第6187864号、同第6232400号、同第6245862号、同6290611号、および同6142887号、国際公開WO01/29129号に記載されているものが含まれる。詳細についてはこれらを参照されたい。適切な材料には、また、米国特許出願10/077081号「蒸気バリア層付きゴルフボール」に開示されているものも含まれる。これについても詳細は同出願を参照されたい。
内側カバーは、好ましくは、内側コアに対して、溶液、分散系、ラッカー、ペースト、ゲル、溶融液等、例えば、充填(loaded or filled)天然または人工ゴムラテックス、ポリウレタン、ポリ尿素、エポキシ、ポリエステル、任意の反応性または非反応性塗布または注型材料として被着され、その後、硬化、乾燥、または蒸発させられな平衡的なソリッドレベルになる。内側カバーは、圧縮または射出成型、RIM、注型、スプレイ、浸漬、パウダコーティング、または内側コア上に材料を被着する任意の手法で形成される。内側カバーは、また、比重増強用のフィラー、繊維、フレーク、または粒子を充填され、薄いコーティング部として被着できるようにし上記の好ましい比重レベルに適合するようにしてもよい。
反応性液体系に適切な材料には、固体、たとえば、エポキシ、スチレン化ポリエステル、ポリウレタンまたはポリ尿素を形成するために反応する任意の材料、液体PBR、シリコーン、ケイ酸塩ゲル、寒天ゲル等が含まれる。
注型、RIP、浸漬、およびスプレイが反応性内側カバーを被着する好ましい手法である。非反応性材料には、溶融体、流動体、粉末、揮発性溶媒中の溶融物または分散体にいずれの形態のポリマーの任意の組み合わせが含まれる。適切な熱可塑性材料は米国特許第6149535号および6152834号に開示されている。
外側カバー層は、好ましくは、比較的柔らかな熱硬化性材料から生成されて、この発明のボールをピッチや他の「ショートゲーム」ショットに用いたときにバラタ製ボールの柔らかな感覚と高スピンのプレイ特性に類似させるようにする。とくに、外側カバー層のショアD硬度を、約65未満すなわち約30から約60の間にし、好ましくは、約35から約50の間にし、最も好ましくは約40から約45の間にすべきである。硬度は好ましくはASTM D−2240−02a「ゴム特性−デュロメータ硬度の標準テスト方法」に従いボタンまたはスラブの形で測定される。さらに、外側カバー層の材料は、耐摩耗性にすぐれ、ゴルフボールカバーとして適切なものでなければならない。
外側カバーは当業者に周知の材料で製造できる。この材料には当業者に知れれているポリマーが含まれるであろう。好ましくは、この材料には、ポリウレタン、ポリ尿素、またはこれらの組み合わせが含まれる。外側カバー層は、好ましくは、その表面に規則正しく配された多数のディンプルまたは突起を伴って製造される。外側カバー層を形成するポリマーはポリマー基材または結合材料中に埋め込まれたフィラーを含む。
通常、熱硬化性ポリウレタンが、ジイソシアネート、たとえば2,4−トルエンジイソシアネート(TDI)またはメチレンビス−(4−シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI)およびポリオールを用いて準備され、ポリアミンたとえばメチレンジアニリン(MDA)、または三官能価グリコールたとえばトリメチロールプロパン、または四官能価グリコールたとえばN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンにより硬化される。ただし、この発明はこれらの熱硬化性ポリウレタンの具体的なタイプに限定されない。これとはまったく逆に、任意の適切な熱硬化性ポリウレタンをこの発明の外側カバー層を構成するのに採用できる。
代替的に、内側カバー層を省略し、カバー20を単一層カバーとしてもよい。このカバー層は上述の外側カバー層に関連して説明した材料から製造できる。
本明細書に開示されたこの発明の例示的実施態様が上で述べた目的を満たしていることは明らかであるが、当業者が多くの変更や他の実施態様を講じることができることは理解されるであろう。従って、この発明の真意と範囲に入っているそのような変更や実施態様のすべてを前述の特許請求の範囲が包含するものであることが理解されるであろう。
この発明に従う3層コアを具備する多層ゴルフボールの断面図である。 この発明に従う4層コアを具備する多層ゴルフボールの断面図である。 この発明に従う5層コアを具備する多層ゴルフボールの断面図である。 この発明に従う6層コアを具備する多層ゴルフボールの断面図である。
符号の説明
10 ゴルフボール
20 カバー
A、B、C、D、E、F コア層

Claims (3)

  1. コアおよびカバーを有し、上記コアは少なくとも4層のコア層からなり、上記コア層の1つが水蒸気バリア層であり、上記コア層の半径および厚さ(T)が、
    式:T≧2T≧4T≧8T
    ただし、Tは最内コアの半径、Tはそれに隣接する外側コア層の厚さ、Tはつぎに隣接する外側コア層の厚さ、Tは、さらにつぎに隣接する外側コア層の厚さ、
    に従い、
    らに5番目のコア層を有し、上記コア層の半径および厚さ(T)が、
    式:T≧2T≧4T≧8T≧16T
    ただし、Tは、さらにつぎに隣接する外側コア層の厚さ、
    に従うゴルフボール。
  2. さらに6番目のコア層を有し、上記コア層の半径および厚さ(T)が、
    式:T≧2T≧4T≧8T≧16T≧32T
    ただし、Tは、さらにつぎに隣接する外側コア層の厚さ、
    に従う請求項記載のゴルフボール。
  3. 上記水蒸気バリア層は、圧縮切削グラファイト層である請求項記載のゴルフボール。
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