JP4184065B2 - Ink-jet head driving method - Google Patents

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    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクチャンネル内に電極が設けられ、インクチャンネル内に圧力振動を生じさせてインクを吐出させるインクジェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、インパクト印字装置に代わり、カラー化、多階調化に適したインクジェット方式等のノンインパクト印字装置が急速に普及している。なかでも、印字時のみに必要なインクを吐出させるドロップ・オン・デマンド型が、印字効率の良さ、低コスト化、低ランニングコスト化に有利であるなどの点から注目されており、圧電素子を用いたカイザー方式(例えば、特許文献1参照)や、サーマルジェット方式(例えば、特許文献2参照)が主流となっている。
【0003】
しかしながら、カイザー方式は、小型化が難しく、高密度化には適さないという欠点を有していた。また、サーマルジェット方式は、高密度化には適しているものの、ヒーターを加熱することで、インク内にバブル(泡)を生じさせて、そのバブルのエネルギーを吐出に使用するため、インクの耐久性に対する要求が厳しく、また、ヒーターの長寿命化を図ることが困難であり、さらに、消費電力も大きくなるという問題を有していた。
【0004】
このような欠点を解決するものとして、圧電材料のシェアモードを利用したインクジェット方式が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方式は、圧電材料からなるインクチャンネル壁に形成した電極により、圧電材料の分極方向と直交する方向に電界を加え、チャンネル壁をシェアモードで変形させて、その際に生じる圧力波変動を利用してインク滴を吐出させるものであり、ノズルの高密度化、低消費電力化、高駆動周波数化に適している。
【0005】
このようなシェアモードを利用したインクジェトヘッドの構造について図12により説明する。この場合、インクジェットヘッドは、同図の白抜き矢印で示す上下方向の一方向(下向き)に分極処理を施した圧電材料に複数条の溝が形成されたベース部材1と、インク供給口21及び共通インク室22が形成されたカバー部材2と、ノズル孔10が開けられたノズル板9と、を貼り合わせることで、溝4内にインク室を形成したインクチャンネルが形成され、そのチャンネル壁3の上半部には、電界を印加するための電極5が形成されている。
【0006】
インクチャンネルの後端部は、溝加工時に使用されるダイシングブレードの直径に対応した円弧状(R形状)に加工されており、さらに、外部との通電のための電極引き出し部としての浅溝部60が同じくダイシングブレードにより加工されている。浅溝部60に形成された電極は、浅溝部60の後端部で例えばFPC基板のようなフレキシブル基板に形成された外部の電極8とワイヤーボンディング7により接続されている。
【0007】
図13は、この様な構成のインクジェットヘッドの駆動原理を説明するための断面図で、図示のように、上下方向の一方向に分極処理がなされた圧電材料であるチャンネル壁3の両側面の上半分には電極5が形成されている。なお、図13(a)は、電極5による電界が印加されていない状態を示し、白抜き矢印は分極の向きを示している。
【0008】
この電極5を用いて、チャンネル壁3に、分極方向と直交する方向に電界を印加すると、チャンネル壁3の上半分は、図13の(b)、(c)で示すように、シェアモードにより変形する。すなわち、チャンネル壁3は、電極5の下端部で折れ曲がるように変形し、電極5より印加される電界の向きにより、チャンネル溝4の容積を、図示のように、任意に増減させることができる。このようなシェアモード変形を利用したインクジェットヘッドにおいて、インク滴の噴射を効率良く行うための駆動方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【0009】
これらのインクジェットヘッドの駆動方法は、インクチャンネル内に発生する圧力波の伝播を利用し、第1の駆動パルスとしてインクチャンネルの容積を拡げるパルスを印加し、続いて、第2の駆動パルスとしてインクチャンネルの容積を狭めるパルスを印加する。その際に、第1及び第2の駆動パルスを圧力波の周期に合わせて印加すれば良く、具体的には、第1の駆動パルスの幅を、インクチャンネル内で発生する圧力波の周期の半分(以下APとする)の長さにし、第2の駆動パルスの幅をAPの2倍にすれば、効率良くインク滴を噴射することができる。
【0010】
図14は、このような従来のインクジェットヘッドの駆動方法を示したものであり、図15は、図14に示した駆動パルスに対応したチャンネル壁の変形の状態を示している。図15(a)は、第1の駆動パルスが印加されている状態、図15(b)は、第2の駆動パルスが印加されている状態、図15(c)は、第2の駆動パルスの印加が終了した状態である。
【0011】
図14及び図15で、インクチャンネル内で発生する圧力波の周期の半分(AP)は2.25μsであり、インク滴を射出するために、第1の駆動パルスとしてパルス幅2.25μs(AP)を印加して、インクチャンネルの容積を拡げる。続いて、第2の駆動パルスとしてパルス幅4.5μs(2AP)を、インクチャンネルの容積を狭めるように印加する。
【0012】
また、図16は、インク滴の噴射の様子を駆動パルスと対応させて模式図的に示したものである。図16で、第1の駆動パルスによって、インクチャンネル内には負の圧力が発生し、インクチャンネルの前面に形成されたインクのメニスカスがインクチャンネル内に引き込まれる(同図(a)乃至同図(b))。その後、2.25μs(AP)経過後に第2の駆動パルスを印加することで、インクチャンネル内の圧力を効率良く正圧に変化させて、インク滴を噴射させる。
【0013】
第2の駆動パルスの幅を2APに設定することで、インクチャンネル内に残る正圧を打ち消している。また、インク滴噴射のための駆動周波数を高くするために、第1の駆動パルスの幅あるいはその周期をAPの整数倍からずらすように設定する方法や、メニスカスが復帰する前に、駆動パルスを印加して次の噴射を行う方法が提案されている(例えば、特許文献5、6参照。)。
【0014】
また、隣接チャンネルからのクロストークがインク滴の噴射速度、インク滴の体積に及ぼす影響を、噴射するチャンネル数によらずに一定にする駆動方法も提案されている(例えば、特許文献7参照)。あるいは、マルチドロップでのインク滴の噴射を行う際に、最後のインク滴を噴射させるための駆動パルスを印加した後、所定時間後にインク室の容積を減少させる方向にダンピングパルスを印加して、インクチャンネルに残留している圧力波の振幅を弱める駆動方法も提案されている(例えば、特許文献8参照)。
【0015】
【特許文献1】
特公昭53−12138号公報(第1図、明細書3頁右欄下から11行〜4頁左欄下から7行)
【特許文献2】
特公昭61−59914号公報(第1図、明細書4頁左欄下から8行〜同頁右欄下から3行)
【特許文献3】
特開昭63−247051号公報(図9(a)(b)、明細書11頁右上欄7行〜12頁右上欄3行)
【特許文献4】
特許第2969570号公報(図5(a)(b)、明細書9頁左欄11行〜10頁4行)
【特許文献5】
特開2001−315330号公報(図7、段落「0044」「0045」)
【特許文献6】
特開2001−315331号公報(表1、図5、段落「0014」〜「0016」)
【特許文献7】
特開2000−255055号公報(図6、段落「0015」「0016」)
【特許文献8】
特開2000−15803号公報(図6、段落「0033」「0034」)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェット法により高精細な画像や文字を印刷するためには、噴射効率を高くして消費電力を低く抑えることはもちろん、インク滴の噴射速度、体積も高精度に制御しなければならない。加えて、インク滴の噴射方向も高精度に制御しなければならない。インク滴は、駆動パルスを圧力波の周期に合わせて効率良く印加することで、ノズルより噴射され、例えば、図16に示すように、メニスカスからインク滴の尾が切れるのは、第1、第2の駆動パルスの印加が終了した後である。
【0017】
しかしながら、本発明者らは、インク滴がメニスカスから離脱する瞬間をストロボを発光させながら詳細に観察した結果、インク滴は従来考えられていた以上に長い尾を引くことが判明し、尾の長さは100μm以上になることが分かった。そして、インク滴の噴射方向と、インク滴の尾が切れる場所とに相関があることが判明した。
【0018】
図17は、このような従来の問題を模式図的に示したもので、同図(a)は、インク滴の尾がメニスカスの中心部でメニスカスから切り離された状態を示し、インク滴は、真っ直ぐ噴射されているが、同図(b)に示すように、インク滴が、メニスカスの中心部からずれて切り離されて噴射する場合、噴射方向が曲がってしまう。
【0019】
このように、従来では、インク滴がメニスカスから離れる瞬間に着目して、そのメニスカス状態を制御することを行っていなかったので、その時点でのメニスカスの状態により、インク滴の噴射方向が大きな影響を受ける結果、インク滴の噴射方向がばらついてしまい、高精細な画像や文字を印刷することができないことがあった。
【0020】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、インク滴がメニスカスから離脱する瞬間に着目して、そのメニスカス状態を制御することにより、インク滴を常に適正な方向に噴射することができるインクジェットヘッドの駆動方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を、以下のように構成している。
【0022】
(1)少なくとも一部が圧電材料であるチャンネル壁により分離された複数の溝と前記チャンネル壁の側面の少なくとも一部に設けられた電極を有するベース部材と、前記ベース部材の前記複数の溝を覆うように設けられてインクチャンネルおよびインク供給のマニホールドを形成するカバー部材と、前記インクチャンネルに連通するノズル孔を有するノズルプレートと、を備え、前記電極に駆動パルスを印加して前記チャンネル壁をシェアモードで変形させることにより、前記インクチャンネルの容積を拡縮して、ノズル孔に形成されたインクのメニスカスからインク滴を離脱させて記録ドットを形成するインクジェットヘッドの駆動方法において、
前記インクチャンネルの容積を拡げて前記インクチャンネル内に負の圧力波を発生させる第1の駆動パルスと、前記第1の駆動パルスに続いて前記インクチャンネルの容積を狭めて正の圧力波を発生させる第2の駆動パルスと、を組み合わせてインク滴噴射のための圧力波を発生させ、かつ、
互いに隣り合う3つのインクチャンネルを一組として各組の3つのインクチャンネルを順次駆動させて記録ドットとなるインク滴を噴射させ、ある特定のインクチャンネルから噴射されるインク滴が前記メニスカスから離脱する前に、前記インクチャンネル内に正の圧力波を発生させるための第3の駆動パルスを印加して、前記インクチャンネルから前記インク滴が離脱する際に、前記メニスカスを、前記インクチャンネルの内側方向に引き込ませるように、前記インクチャンネルの内側方向に加速動作させることを特徴とする。
【0023】
この駆動方法においては、インク滴がメニスカスから離れる際に、メニスカスがインクチャンネルの内側方向に引き込まれる動作をするので、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスより離脱させることができる。つまり、インク滴のメニスカスからの離脱動作が俊敏となる。その結果、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
また、この駆動方法においては、インク滴がメニスカスから離れる時に、メニスカスがインクチャンネルの内側方向に引き込まれる動作が加速動作となるので、ノズルより噴射されるインク滴をより一層急速にくびれさせてメニスカスより離脱させることができる。つまり、インク滴のメニスカスからの離脱動作がより一層俊敏となる。その結果、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0026】
)前記第3の駆動パルスによって、隣接するインクチャンネルからインク滴は噴射されないことを特徴とする。
【0027】
この駆動方法においては、第3の駆動パルスにより、隣接のインクチャンネルからインク滴が噴射されないので、駆動周波数が低い場合に、不必要なインク滴を噴射することなしに、本来の噴射インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0028】
)前記第3の駆動パルスは、前記第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁のどちらか一方に印加され、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射させるための第1の駆動パルスを兼ねることを特徴とする。
【0029】
この駆動方法においては、第3の駆動パルスが、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射する動作の時の第1の駆動パルスを兼ねるので、メニスカスの動きを制御するための第3の駆動パルスを有効に使うことができるの、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができるだけでなく、高い駆動周波数でのインク滴の噴射が可能となる。
(4)少なくとも一部が圧電材料であるチャンネル壁により分離された複数の溝と前記チャンネル壁の側面の少なくとも一部に設けられた電極を有するベース部材と、前記ベース部材の前記複数の溝を覆うように設けられてインクチャンネルおよびインク供給のマニホールドを形成するカバー部材と、前記インクチャンネルに連通するノズル孔を有するノズルプレートと、を備え、前記電極に駆動パルスを印加して前記チャンネル壁をシェアモードで変形させることにより、前記インクチャンネルの容積を拡縮して、ノズル孔に形成されたインクのメニスカスからインク滴を離脱させて記録ドットを形成するインクジェットヘッドの駆動方法において、
前記インクチャンネルの容積を拡げて前記インクチャンネル内に負の圧力波を発生させる第1の駆動パルスと、前記第1の駆動パルスに続いて前記インクチャンネルの容積を狭めて正の圧力波を発生させる第2の駆動パルスと、を組み合わせてインク滴噴射のための圧力波を発生させ、かつ、
互いに隣り合う3つのインクチャンネルを一組として各組の3つのインクチャンネルを順次駆動させて記録ドットとなるインク滴を噴射させ、ある特定のインクチャンネルから噴射されるインク滴が前記メニスカスから離脱する前に、前記インクチャンネル内に正の圧力波を発生させるための第3の駆動パルスを印加して、前記インクチャンネルから前記インク滴が離脱する際に、前記メニスカスを、前記インクチャンネルの内側方向に引き込ませるように動作させ、
前記第3の駆動パルスは、前記第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁のどちらか一方に印加され、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射させるための第1の駆動パルスを兼ねることを特徴とする。
この駆動方法においては、インク滴がメニスカスから離れる際に、メニスカスがインクチャンネルの内側方向に引き込まれる動作をするので、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスより離脱させることができる。つまり、インク滴のメニスカスからの離脱動作が俊敏となる。その結果、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
また、この駆動方法においては、第3の駆動パルスが、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射する動作の時の第 1 の駆動パルスを兼ねるので、メニスカスの動きを制御するための第3の駆動パルスを有効に使うことができるの、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができるだけでなく、高い駆動周波数でのインク滴の噴射が可能となる。
【0030】
(5)前記第3の駆動パルスは、前記第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁の両方に印加されることを特徴とする。
【0031】
この駆動方法においては、第3の駆動パルスが、第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁の両方に印加されるので、メニスカスを効率良く制御することができ、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0032】
(6)前記第3の駆動パルスは、前記第2の駆動パルスが終了してから印加されるまでの時間が、前記インクチャンネル内に発生した圧力波の周期の半分(AP)の1.5倍より短いことを特徴とする。
【0033】
この駆動方法においては、第3の駆動パルスを第2の駆動パルスの印加が終了してから1.5APまでの間に印加するので、インク滴の噴射周波数を低下させること無しに、第3の駆動パルスを印加することができ、インク滴がメニスカスから離れる時のメニスカスの状態を、メニスカスがインクチャンネル内の方向に引き込まれる動作をするように、あるいは、その動作が加速動作であるように制御することができる。
【0034】
その結果、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスより離すことができ、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0035】
(7)前記第3の駆動パルスの印加時間は、前記圧力波の周期の半分(AP)の0.7倍から1.3倍の範囲にあることを特徴とする。
【0036】
この駆動方法においては、第3の駆動パルスの印加時間が、0.7AP〜1.3APの範囲であるので、第3の駆動パルスによって、インク滴がメニスカスから離れる時のメニスカスの状態を、メニスカスがインクチャンネル内の方向に引き込まれる動作をするように、あるいは、その動作が加速動作であるように制御することができる。
【0037】
その結果、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスより離すことができ、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係るインクジェットヘッドの駆動方法について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0039】
《実施の形態1》
図1は、インクジェットヘッドの駆動方法における駆動波形を示す。図2は、図1の駆動方法に基づくインクジェットヘッドの駆動の状態を示し、インク滴を噴射すべきチャンネルは、B0、B1、B2とする。なお、本実施の形態におけるインクジェットヘッドの駆動方法を適用できるインクジェットヘッドの構成は、例えば、図12,図13に示され、これらの図面に使用されている符号を、本実施の形態における図面にも準用する。
【0040】
図1及び図2を参照して、先ず、第1の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を拡げるように、電圧Vを時間2.25μs(AP)印加する(図2(a))。続いて、第2の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を狭めるように、第1の駆動パルスとは逆向きの電圧Vを時間2AP印加する(図2(b))。さらに、第2の駆動パルスの印加が終了してから、0.5AP時間経過の後、第3の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を狭めるように電圧Vを時間AP印加する(図3(d))。
【0041】
このような駆動方法では、インク滴は、チャンネルB0、B1、B2から、第1の駆動パルスの印加開始から、11μs程度(時間T=5AP程度)経過した時にメニスカスから離れており、第3の駆動パルスを印加しても、第1の駆動パルスと第2の駆動パルスによりチャンネルB0、B1、B2からは、それぞれ1ドロップのみ噴射され、隣接するA、Cのチャンネルからはインク滴は噴射されない。尚、本実施の形態では、APの長さは、2.25μsとしたが、この値は、インクジェットヘッドの構造、インクの粘度等に依存し、また、それらから決まるインクチャンネル内の圧力波の伝播速度より求めることができる。
【0042】
図3は、このような駆動波形でインクジェットヘッドを駆動したときのインク滴の噴射の状態を示しており、また、図4(a)は、インク滴が噴射するチャンネルでのインクチャンネル内の圧力と駆動波形、図4(b)は、メニスカスの速度、図4(c)は、メニスカスの位置を、それぞれ示している。尚、メニスカスの速度及び位置は、ノズルから噴射する方向がプラスである。
【0043】
図3及び図4より、インク滴は、ノズルより盛り上がり、時間T=AP〜2APの時にくびれが生じはじめ、時間の経過とともにくびれが大きくなって、時間T=5AP付近で、メニスカスから離れて噴射している。そして、インク滴が、メニスカスから離れる時のメニスカスの動きを見ると、負の速度、即ち、インクチャンネル内の方に引き込む動きをしていることが分かる。
【0044】
このように、本実施の形態で示すところの駆動方法では、第3の駆動パルスを印加することで、インク滴がメニスカスから離れる時に、メニスカスがインクチャンネル内に引き込まれる動作をしているので、インク滴が急速に引きちぎられるように噴射する。つまり、インク滴のメニスカスからの離脱動作が俊敏となる。その結果、メニスカスとインク滴が離れる位置が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを小さくすることができる。
【0045】
図5は、第3の駆動パルスの印加時間を1.2APにした場合のメニスカスの速度を示す。同図より、インク滴がメニスカスから離れるまでの時間T=5APの間に、メニスカスがインクチャンネル内に加速度を持って引き込まれる動作をしているので、インク滴がさらに急速に、メニスカスから引きちぎられるように離脱する。つまり、インク滴のメニスカスからの離脱動作がより一層俊敏となる。その結果、メニスカスとインク滴が離れる位置が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきをさらに小さくすることができる。
【0046】
【表1】

Figure 0004184065
【0047】
表1は、第3の駆動パルスの印加時間(W)とインク滴の噴射方向との関係を示す。印加時間(W)が1.0μs〜3.25μs(0.44AP〜1.44AP)の場合に、インク滴の噴射方向をほぼ真っ直ぐにすることができ、より好ましくは、印加時間(W)を、0.7AP≦W≦1.3APの範囲に設定することで、さらに噴射方向の真直度を向上させることができる。
【0048】
【表2】
Figure 0004184065
【0049】
表2は、第2の駆動パルスが終了してから、第3の駆動パルスが印加されるまでの時間(I)とインク滴の噴射方向との関係を示す。時間(I)が4.875μs(2.17AP)以下の範囲で、インク滴の噴射方向をほぼ真っ直ぐにすることができ、より好ましくは、時間(I)を、I≦1.5APに設定することで、さらに噴射方向の真直度を向上させることができる。
【0050】
尚、本実施の形態では、第3の駆動パルスの大きさを第1、第2の駆動パルスと同じ大きさにしたが、第3の駆動パルスによってインク滴が噴射しない範囲であれば、第3の駆動パルスの大きさを変更しても、本発明の駆動方法を効果的に用いることができ、特定のチャンネルからインク滴を噴射するための駆動パルス(第1及び第2)の印加が終了してから、隣接するチャンネルにインク滴を噴射するための駆動パルスを印加するまでの間に第3の駆動パルスを印加すればよいので、インク滴の噴射の周波数が低いときに、好適に用いることができる。また、本実施の形態では、インク滴を噴射させたチャンネルの両方のチャンネル壁に第3の駆動パルスを印加することができるので、インク滴を噴射させたインクチャンネルのメニスカスの動きを効率よく制御することができる。
【0051】
《比較例》
図6は、比較例としての(従来の)インクジェットヘッドの駆動方法における駆動波形を示す。図7は、図6の駆動方法に基づくインクジェットヘッドの駆動の状態を示している。本比較例では、実施の形態1における第3の駆動パルスを使用しない場合について説明する。インク滴を噴射すべきチャンネルは、B0、B1、B2である。
【0052】
図6及び図7を参照して、先ず、第1の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を拡げるように、電圧Vを時間2.25μs(AP)印加する。続いて、第2の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を狭めるように、第1の駆動パルスとは逆向きの電圧Vを時間2AP印加する。このような駆動方法では、インク滴は、チャンネルB0、B1、B2から、第1の駆動パルスの印加開始から、11μs程度(T=5AP程度)経過した時にメニスカスから離れている。
【0053】
図8は、このような駆動波形でインクジェットヘッドを駆動したときのインク滴の噴射の状態を示し、図9(a)は、インク滴が噴射するチャンネルでのインクチャンネル内の圧力と駆動波形、図9(b)は、メニスカスの速度、図9(c)は、メニスカスの位置を示している。尚、メニスカスの速度及び位置は、ノズルから噴射する方向がプラスである。
【0054】
図8及び図9より、インク滴は、ノズルより盛り上がり、T=AP〜2APの時にくびれが生じはじめ、時間の経過とともにくびれが大きくなって、T=5AP付近で、メニスカスから離れて噴射している。そして、インク滴が、メニスカスから離れる時のメニスカスの動きを見ると、実施の形態1で示したようなインクチャンネル内に引き込まれる動作をせずに、ほぼ停止していることが分かる。
【0055】
このように、本比較例で示す駆動方法では、第3の駆動パルスが印加されていないので、インク滴がメニスカスから離れる時に、メニスカスがインクチャンネル内に引き込まれる動作をしない。その結果、インク滴が急速に引きちぎられるように噴射されることがなく、図17に示したように、メニスカスとインク滴が離れる位置が不安定となるため、インク滴の噴射方向のばらつきが大きくなってしまう。
【0056】
尚、図9(a)で示す本比較例での駆動方法でのインクチャンネル内の圧力と、実施の形態1で示す駆動方法でのインクチャンネル内の圧力(図4(a))とを比較すると、本比較例の方が、圧力の変動は早く収まっている。しかしながら、実施の形態1で示した駆動方法の方が、結果として、インク滴の噴射方向におけるばらつきは小さくなっている。このことから、本発明の駆動方法は、圧力変動を抑える本比較例の駆動方法とは全く異なった技術的思想により、所期の目的を達成していることが分かる。
【0057】
《実施の形態2》
図10は、本発明の実施の形態2に係るインクジェットヘッドの駆動方法における駆動波形を示し、この場合、第3の駆動パルスが、隣接するチャンネルからインク滴を噴射するための第1の駆動パルスを兼ねており、図11は、図10の駆動方法に基づくインクジェットヘッドの駆動の状態を示している。この場合のインク滴を噴射すべきチャンネルは、B0、B1、B2である。なお、本実施の形態におけるインクジェットヘッドの駆動方法を適用できるインクジェットヘッドの構成は、例えば、図12,図13に示され、これらの図面に使用されている符号を、本実施の形態における図面にも準用している。
【0058】
図10及び図11を参照して、先ず、第1の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を拡げるように、電圧Vを時間2.25μs(AP)印加する。続いて、第2の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を狭めるように、第1の駆動パルスとは逆向きの電圧Vを時間2AP印加する。さらに、第2の駆動パルスの印加が終了してから、0.5AP時間経過の後、第3の駆動パルスとして、チャンネルB0、B1、B2の容積を狭めるように電圧Vを時間AP印加する。
【0059】
この第3の駆動パルスは、隣接するチャンネルC0、C1、C2の容積を拡げる第1の駆動パルスを兼ねており、チャンネルC0、C1、C2には、第3の駆動パルスに続いて、第4の駆動パルスが時間2AP印加される。この第4の駆動パルスは、チャンネルC0、C1、C2に対しての第2の駆動パルスとなり、チャンネルC0、C1、C2からは、第3及び第4の駆動パルスを印加することでインク滴が噴射する。
【0060】
本実施の形態で示したように、チャンネルB0、B1、B2は、第3の駆動パルスを印加することにより、インク滴がメニスカスから離脱する時にメニスカスがインクチャンネル内の方向に引き込まれる動きをするので、メニスカスから引きちぎられるようにインク滴が噴射される。その結果、メニスカスとインク滴が離れる位置が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきをさらに小さくすることができる。
【0061】
また、本実施の形態では、第3の駆動パルスが隣接するチャンネルC0、C1、C2インク滴を噴射させるための第1の駆動パルスを兼ねているので、第3の駆動パルスにより、チャンネルB0、B1、B2から噴射するインク滴の方向をばらつかせないだけでなく、隣接する各チャンネルから、連続的にインク滴を噴射させることができる。
【0062】
さらに、連続してインク滴を噴射させる場合には、第5の駆動パルスを、チャンネルC0、C1、C2を吐出させた第3及び第4の駆動パルスの印加が終了してから、0.5AP時間経過の後、第5の駆動パルスとして、チャンネルC0、C1、C2の容積を狭めるように電圧Vを時間AP印加する。
【0063】
この時、第5の駆動パルスが、隣接するチャンネルA0、A1、A2の容積を拡げる第1の駆動パルスを兼ねるようにし、チャンネルA0、A1、A2には、第5の駆動パルスに続いて、第6の駆動パルスを時間2AP印加すればよい。チャンネルC0、C1、C2からインク滴が噴射する際のインク滴がメニスカスから離脱するときには、第5の駆動パルスにより、メニスカスがインクチャンネル内に引き込まれる動作をするので、インク滴の方向をばらつかせないだけでなく、隣接する各チャンネルから、連続的にインク滴を噴射させることができる。
【0064】
このように、本実施の形態で示した駆動方法では、第3の駆動パルスが、インク滴が噴射したチャンネルのどちらか一方のチャンネル壁が変形するように印加され、しかも、隣接するチャンネルの第1の駆動パルスを兼ねているので、インク滴がメニスカスから離れる時のメニスカスの状態を制御することができてインク滴の噴射方向のばらつきを少なくできるだけでなく、連続的に高い周波数でインク滴を噴射することができる。
【0065】
なお、本発明のインクジェットヘッドの駆動方法を適用できるインクジェットヘッドの構成は、図12,図13に限定されるものではなく、少なくとも一部が圧電材料であるチャンネル壁により分離された複数の溝と前記チャンネル壁の側面の少なくとも一部に電極が設けられたベース部材と、前記ベース部材の前記複数の溝を覆うように設けられてインクチャンネルおよびインク供給のマニホールドを形成するカバー部材と、前記インクチャンネルに連通するノズルとを備え、チャンネル壁をシェアモードで変形させることでノズルよりインク滴を噴射して記録ドットを形成するようにしたインクジェットヘッドであれば、その形式や構成の如何を問わない。また、上述の実施の形態は、好ましい例を示すものであり、本発明の方法は、これに限定されることなく、発明の方法の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適宜、必要に応じて、変更、改良等は自由であるのは言うまでもない。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0067】
(1)インク滴がメニスカスから離れる際に、メニスカスがインクチャンネルの内側方向に引き込まれる動作をするので、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスから離脱し、インク滴のメニスカスからの離脱動作が俊敏となる。その結果、インク滴がメニスカスから離脱する直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
また、インク滴がメニスカスから離れる時におけるメニスカスがインクチャンネルの内側方向に引き込まれる動作が加速動作となるので、ノズルより噴射されるインク滴をより一層急速にくびれさせてメニスカスより離脱させることができる。つまり、インク滴のメニスカスからの離脱動作がより一層俊敏となり、その結果、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0069】
)第3の駆動パルスにより、隣接のインクチャンネルからインク滴が噴射されないので、駆動周波数が低い場合に、不必要なインク滴を噴射することなしに、本来の噴射インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0070】
)第3の駆動パルスが、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射する動作の時の第1の駆動パルスを兼ねるので、メニスカスの動きを制御するための第3の駆動パルスを有効に使うことができるため、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができるだけでなく、高い駆動周波数でのインク滴の噴射が可能となる。
【0071】
(5)第3の駆動パルスが、第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁の両方に印加されるので、メニスカスを効率良く制御することができ、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0072】
(6)第3の駆動パルスを第2の駆動パルスの印加が終了してから1.5APまでの間に印加するので、インク滴の噴射周波数を低下させること無しに、第3の駆動パルスを印加することができ、インク滴がメニスカスから離れる時のメニスカスの状態を、メニスカスがインクチャンネル内の方向に引き込まれる動作をするように、あるいは、その動作が加速動作であるように制御することができる。
【0073】
その結果、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスより離脱させることができ、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【0074】
(7)第3の駆動パルスの印加時間が、0.7AP〜1.3APの範囲であるので、第3の駆動パルスによって、インク滴がメニスカスから離れる時のメニスカスの状態を、メニスカスがインクチャンネル内の方向に引き込まれる動作をするように、あるいは、その動作が加速動作であるように制御することができる。
【0075】
その結果、ノズルより噴射されるインク滴が急速にくびれてメニスカスより離脱させることができ、インク滴がメニスカスから離れる直前のメニスカスとの接触部分の場所が一定となり、インク滴の噴射方向のばらつきを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の実施の実施に係るインクジェットヘッドの駆動波形図である。
【図2】同インクジェットヘッドの駆動状態の断面図である。
【図3】同インク滴の噴射状態の段階的な説明図である。
【図4】同インクチャンネル内の圧力と駆動波形、メニスカスの速度及びメニスカスの位置を示す図である。
【図5】同メニスカスの速度を示す図である。
【図6】本発明の方法の比較例を示すインクジェットヘッドの駆動波形図である。
【図7】同インクジェットヘッドの駆動状態の説明図である。
【図8】同インク滴の噴射状態の段階的な説明図である。
【図9】同インクチャンネル内の圧力と駆動波形、メニスカスの速度及びメニスカスの位置を示す図である。
【図10】本発明の方法の別の実施の形態係るインクジェットヘッドの駆動波形図である。
【図11】同インクジェットヘッドの駆動状態の説明図である。
【図12】従来のインクジェットヘッドの構造を示す斜視図である。
【図13】同インクジェットヘッドの駆動状態を示す説明図である。
【図14】同インクジェットヘッドの駆動波形図である。
【図15】同インクジェットヘッドの駆動状態の説明図である。
【図16】同インク滴の噴射状態の段階的な説明図である。
【図17】同インク滴の噴射状態の説明図である。
【記号の説明】
3−チャンネル壁
4−溝
5−電極
10−ノズル孔
A0,A1,A2,B0,B1,B2,C0,C1,C2−インクチャンネル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet head in which an electrode is provided in an ink channel and pressure is generated in the ink channel to eject ink.
[0002]
[Prior art]
Nowadays, non-impact printing apparatuses such as an ink jet system suitable for colorization and multi-gradation are rapidly spreading instead of impact printing apparatuses. In particular, the drop-on-demand type, which ejects ink that is needed only during printing, is attracting attention because it is advantageous in terms of printing efficiency, low cost, and low running cost. The Kaiser method used (for example, see Patent Document 1) and the thermal jet method (for example, see Patent Document 2) have become mainstream.
[0003]
However, the Kaiser system has the disadvantage that it is difficult to reduce the size and is not suitable for high density. The thermal jet method is suitable for increasing the density, but by heating the heater, bubbles are generated in the ink and the energy of the bubbles is used for ejection. However, it has been difficult to extend the life of the heater and the power consumption is increased.
[0004]
In order to solve such drawbacks, an ink jet method using a shear mode of a piezoelectric material has been proposed (for example, see Patent Document 3). In this method, an electric field is applied in a direction orthogonal to the polarization direction of the piezoelectric material by an electrode formed on the ink channel wall made of piezoelectric material, and the channel wall is deformed in the shear mode, and the pressure wave fluctuation generated at that time is used. Thus, ink droplets are ejected, which is suitable for increasing the nozzle density, reducing power consumption, and increasing the driving frequency.
[0005]
The structure of an inkjet head using such a share mode will be described with reference to FIG. In this case, the inkjet head includes a base member 1 in which a plurality of grooves are formed in a piezoelectric material polarized in one direction (downward) in the vertical direction indicated by the white arrow in FIG. By bonding the cover member 2 in which the common ink chamber 22 is formed and the nozzle plate 9 in which the nozzle hole 10 is formed, an ink channel in which an ink chamber is formed in the groove 4 is formed, and the channel wall 3 In the upper half, an electrode 5 for applying an electric field is formed.
[0006]
The rear end portion of the ink channel is processed into an arc shape (R shape) corresponding to the diameter of the dicing blade used at the time of the groove processing, and further, the shallow groove portion 60 as an electrode leading portion for energization with the outside. Is also processed by a dicing blade. The electrode formed in the shallow groove portion 60 is connected to the external electrode 8 formed on a flexible substrate such as an FPC substrate by wire bonding 7 at the rear end portion of the shallow groove portion 60.
[0007]
FIG. 13 is a cross-sectional view for explaining the driving principle of the ink jet head having such a configuration. As shown in the drawing, the both sides of the channel wall 3 which is a piezoelectric material polarized in one direction in the vertical direction are shown. An electrode 5 is formed on the upper half. FIG. 13A shows a state in which an electric field by the electrode 5 is not applied, and a white arrow indicates the direction of polarization.
[0008]
When an electric field is applied to the channel wall 3 in the direction orthogonal to the polarization direction using the electrode 5, the upper half of the channel wall 3 is transferred in the shear mode as shown in FIGS. 13 (b) and 13 (c). Deform. That is, the channel wall 3 is deformed so as to be bent at the lower end of the electrode 5, and the volume of the channel groove 4 can be arbitrarily increased or decreased as shown in the figure depending on the direction of the electric field applied from the electrode 5. A drive method for efficiently ejecting ink droplets in an inkjet head using such a shear mode deformation has been proposed (see, for example, Patent Document 4).
[0009]
These inkjet head driving methods utilize the propagation of pressure waves generated in the ink channel, apply a pulse that expands the volume of the ink channel as a first driving pulse, and then ink as a second driving pulse. Apply a pulse to narrow the volume of the channel. At this time, the first and second drive pulses may be applied in accordance with the period of the pressure wave. Specifically, the width of the first drive pulse is set to the period of the pressure wave generated in the ink channel. If the length is halved (hereinafter referred to as AP) and the width of the second drive pulse is twice that of AP, ink droplets can be efficiently ejected.
[0010]
FIG. 14 shows a driving method of such a conventional ink jet head, and FIG. 15 shows a state of deformation of the channel wall corresponding to the driving pulse shown in FIG. 15A shows a state where the first drive pulse is applied, FIG. 15B shows a state where the second drive pulse is applied, and FIG. 15C shows the second drive pulse. Is finished.
[0011]
14 and 15, half of the period of the pressure wave generated in the ink channel (AP) is 2.25 μs, and in order to eject an ink droplet, a pulse width of 2.25 μs (AP ) To increase the ink channel volume. Subsequently, a pulse width of 4.5 μs (2AP) is applied as the second drive pulse so as to reduce the volume of the ink channel.
[0012]
FIG. 16 schematically shows how ink droplets are ejected in association with drive pulses. In FIG. 16, a negative pressure is generated in the ink channel by the first drive pulse, and the ink meniscus formed on the front surface of the ink channel is drawn into the ink channel (FIG. 16 (a) to FIG. 16). (B)). Thereafter, a second drive pulse is applied after the passage of 2.25 μs (AP), thereby efficiently changing the pressure in the ink channel to a positive pressure and ejecting ink droplets.
[0013]
The positive pressure remaining in the ink channel is canceled by setting the width of the second drive pulse to 2AP. In order to increase the drive frequency for ejecting ink droplets, a method of setting the width or period of the first drive pulse to be shifted from an integral multiple of AP, or before the meniscus is restored, There has been proposed a method of applying the next injection by applying (see, for example, Patent Documents 5 and 6).
[0014]
In addition, a driving method has been proposed in which the influence of crosstalk from adjacent channels on the ejection speed of ink droplets and the volume of ink droplets is made constant regardless of the number of ejected channels (see, for example, Patent Document 7). . Alternatively, when ejecting ink droplets in multidrop, after applying a drive pulse for ejecting the last ink droplet, applying a damping pulse in a direction to decrease the volume of the ink chamber after a predetermined time, There has also been proposed a driving method for reducing the amplitude of the pressure wave remaining in the ink channel (see, for example, Patent Document 8).
[0015]
[Patent Document 1]
Japanese Examined Patent Publication No. 53-12138 (FIG. 1, 11 pages from the lower right column of the specification page 3 to 7 lines from the lower left column of page 4)
[Patent Document 2]
Japanese Examined Patent Publication No. 61-59914 (FIG. 1, description page 4, line 8 from the bottom left column to line 3 from the bottom right column)
[Patent Document 3]
JP-A-63-247051 (FIGS. 9A and 9B, specification, page 11, upper right column, line 7 to page 12, upper right column, line 3)
[Patent Document 4]
Japanese Patent No. 2969570 (FIGS. 5A and 5B, specification, page 9, left column, line 11 to page 10, line 4)
[Patent Document 5]
JP 2001-315330 A (FIG. 7, paragraphs “0044” and “0045”)
[Patent Document 6]
JP 2001-315331 A (Table 1, FIG. 5, paragraphs “0014” to “0016”)
[Patent Document 7]
JP 2000-255055 A (FIG. 6, paragraphs “0015” and “0016”)
[Patent Document 8]
JP 2000-15803 A (FIG. 6, paragraphs “0033” and “0034”)
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
In order to print high-definition images and characters by the ink-jet method, it is necessary to control the ejection speed and volume of ink droplets with high accuracy as well as to increase the ejection efficiency and keep power consumption low. In addition, the ejection direction of the ink droplets must be controlled with high accuracy. The ink droplet is ejected from the nozzle by efficiently applying the drive pulse in accordance with the period of the pressure wave. For example, as shown in FIG. This is after the application of the second driving pulse is completed.
[0017]
However, as a result of observing in detail the moment when the ink droplet leaves the meniscus while emitting the strobe light, the present inventors have found that the ink droplet has a longer tail than previously thought. It was found that the thickness was 100 μm or more. It has been found that there is a correlation between the ink droplet ejection direction and the location where the tail of the ink droplet breaks.
[0018]
FIG. 17 schematically shows such a conventional problem. FIG. 17A shows a state in which the tail of the ink droplet is separated from the meniscus at the center of the meniscus. Although it is ejected straight, as shown in FIG. 5B, when the ink droplet is ejected while being displaced from the center of the meniscus, the ejection direction is bent.
[0019]
As described above, conventionally, the ink droplet ejection direction has a large influence on the state of the meniscus because the meniscus state is not controlled by focusing on the moment when the ink droplet leaves the meniscus. As a result, the ejection direction of the ink droplets may vary, and high-definition images and characters may not be printed.
[0020]
The present invention has been made in view of such a situation, and pays attention to the moment when the ink droplet is detached from the meniscus, and by controlling the meniscus state, the inkjet head can always eject the ink droplet in an appropriate direction. An object of the present invention is to provide a driving method.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, means for solving the above-described problems are configured as follows.
[0022]
  (1) A base member having a plurality of grooves separated by a channel wall, at least a part of which is a piezoelectric material, an electrode provided on at least a part of a side surface of the channel wall, and the plurality of grooves of the base member A cover member provided to cover and form an ink channel and an ink supply manifold; and a nozzle plate having a nozzle hole communicating with the ink channel; and applying a drive pulse to the electrode to In the inkjet head driving method of forming a recording dot by expanding and reducing the volume of the ink channel by deforming in the shear mode and detaching the ink droplet from the ink meniscus formed in the nozzle hole,
  A first driving pulse for expanding the volume of the ink channel to generate a negative pressure wave in the ink channel, and generating a positive pressure wave by reducing the volume of the ink channel following the first driving pulse. Generating a pressure wave for ink droplet ejection in combination with the second drive pulse
  Three ink channels adjacent to each other are taken as one set, and the three ink channels of each set are sequentially driven to eject ink droplets as recording dots, and the ink droplets ejected from a specific ink channel are detached from the meniscus. Before applying a third drive pulse for generating a positive pressure wave in the ink channel, the meniscus is moved inwardly of the ink channel when the ink droplet is detached from the ink channel. To be drawn intoAccelerate inward of the ink channelIt is characterized by operating.
[0023]
In this driving method, when the ink droplet leaves the meniscus, the meniscus is pulled inwardly of the ink channel, so that the ink droplet ejected from the nozzle can be rapidly constricted and separated from the meniscus. That is, the movement of the ink droplet from the meniscus becomes agile. As a result, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus becomes constant, and variations in the ejection direction of the ink droplet can be reduced.
Further, in this driving method, when the ink droplet is separated from the meniscus, the operation of drawing the meniscus toward the inner side of the ink channel is an acceleration operation, so that the ink droplet ejected from the nozzle is constricted more rapidly to cause the meniscus to constrict. It can be made to leave more. That is, the movement of the ink droplets from the meniscus becomes even more agile. As a result, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus becomes constant, and variations in the ejection direction of the ink droplet can be reduced.
[0026]
  (2The ink droplets are not ejected from the adjacent ink channel by the third driving pulse.
[0027]
In this driving method, ink droplets are not ejected from the adjacent ink channel by the third driving pulse, so that when the driving frequency is low, unnecessary ink droplets can be ejected without ejecting unnecessary ink droplets. Variations in the injection direction can be reduced.
[0028]
  (3) The third driving pulse is applied to one of the channel walls to which the first and second driving pulses are applied, and the first driving pulse for ejecting ink droplets from the adjacent ink channel is used. It is also characterized by serving.
[0029]
In this driving method, since the third driving pulse also serves as the first driving pulse during the operation of ejecting ink droplets from the adjacent ink channel, the third driving pulse for controlling the movement of the meniscus is used. In addition to being able to reduce variations in the ejection direction of ink droplets that can be used effectively, it is possible to eject ink droplets at a high drive frequency.
(4) A base member having a plurality of grooves separated by a channel wall, at least a part of which is a piezoelectric material, an electrode provided on at least a part of a side surface of the channel wall, and the plurality of grooves of the base member. A cover member provided to cover and form an ink channel and an ink supply manifold; and a nozzle plate having a nozzle hole communicating with the ink channel; and applying a drive pulse to the electrode to In the inkjet head driving method of forming a recording dot by expanding and reducing the volume of the ink channel by deforming in the shear mode and detaching the ink droplet from the ink meniscus formed in the nozzle hole,
A first driving pulse for expanding the volume of the ink channel to generate a negative pressure wave in the ink channel, and generating a positive pressure wave by reducing the volume of the ink channel following the first driving pulse. Generating a pressure wave for ink droplet ejection in combination with the second drive pulse
Three ink channels adjacent to each other are taken as one set, and the three ink channels of each set are sequentially driven to eject ink droplets as recording dots, and the ink droplets ejected from a specific ink channel are detached from the meniscus. Before applying a third drive pulse for generating a positive pressure wave in the ink channel, the meniscus is moved inwardly of the ink channel when the ink droplet is detached from the ink channel. To be drawn into,
The third drive pulse is applied to one of the channel walls to which the first and second drive pulses are applied, and also serves as a first drive pulse for ejecting ink droplets from an adjacent ink channel. It is characterized by that.
In this driving method, when the ink droplet leaves the meniscus, the meniscus is pulled inwardly of the ink channel, so that the ink droplet ejected from the nozzle can be rapidly constricted and separated from the meniscus. That is, the movement of the ink droplet from the meniscus becomes agile. As a result, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus becomes constant, and variations in the ejection direction of the ink droplet can be reduced.
Further, in this driving method, the third driving pulse is generated when the ink droplet is ejected from the adjacent ink channel. 1 Therefore, the third driving pulse for controlling the movement of the meniscus can be used effectively, which not only can reduce variation in the ejection direction of the ink droplets, but also at a high driving frequency. Ink droplets can be ejected.
[0030]
(5) The third drive pulse is applied to both channel walls to which the first and second drive pulses are applied.
[0031]
In this driving method, since the third driving pulse is applied to both the channel walls to which the first and second driving pulses are applied, the meniscus can be controlled efficiently, and the ink droplet ejection direction Can be reduced.
[0032]
(6) The third drive pulse takes 1.5 to half of the period (AP) of the pressure wave generated in the ink channel after the second drive pulse is applied until the third drive pulse is applied. It is characterized by being shorter than twice.
[0033]
In this driving method, since the third driving pulse is applied between 1.5 AP and 1.5 AP after the application of the second driving pulse is completed, the third driving pulse is applied without lowering the ink droplet ejection frequency. The drive pulse can be applied, and the state of the meniscus when the ink droplet leaves the meniscus is controlled so that the meniscus is pulled in the direction of the ink channel, or the operation is an acceleration operation can do.
[0034]
As a result, the ink droplets ejected from the nozzle can be quickly constricted and separated from the meniscus, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus is constant, and variation in the ejection direction of the ink droplets is reduced. can do.
[0035]
(7) The application time of the third drive pulse is in the range of 0.7 to 1.3 times half the period (AP) of the pressure wave.
[0036]
In this driving method, since the application time of the third driving pulse is in the range of 0.7 AP to 1.3 AP, the state of the meniscus when the ink droplet is separated from the meniscus by the third driving pulse is changed to the meniscus state. Can be controlled to be pulled in the direction within the ink channel, or to be accelerated.
[0037]
As a result, the ink droplets ejected from the nozzle can be quickly constricted and separated from the meniscus, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus is constant, and variation in the ejection direction of the ink droplets is reduced. can do.
[0038]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a method for driving an inkjet head according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0039]
Embodiment 1
FIG. 1 shows a driving waveform in the driving method of the inkjet head. FIG. 2 shows a driving state of the ink jet head based on the driving method of FIG. 1, and channels for ejecting ink droplets are B0, B1, and B2. The configuration of the inkjet head to which the inkjet head driving method in the present embodiment can be applied is shown, for example, in FIGS. 12 and 13, and the reference numerals used in these drawings are used in the drawings in the present embodiment. Also apply mutatis mutandis.
[0040]
Referring to FIGS. 1 and 2, first, as a first drive pulse, voltage V is applied for a time of 2.25 μs (AP) so as to expand the volume of channels B0, B1, and B2 (FIG. 2A). ). Subsequently, as the second drive pulse, a voltage V opposite in direction to the first drive pulse is applied for a time 2AP so as to narrow the volume of the channels B0, B1, and B2 (FIG. 2B). Further, after the application of the second drive pulse is completed, after the elapse of 0.5 AP time, the voltage V is applied for a time AP as the third drive pulse so as to narrow the volume of the channels B0, B1, and B2 ( FIG. 3 (d)).
[0041]
In such a driving method, the ink droplets are separated from the meniscus when about 11 μs (time T = 5 AP) has elapsed from the start of application of the first driving pulse from the channels B 0, B 1, B 2. Even when the drive pulse is applied, only one drop is ejected from the channels B0, B1, and B2 by the first and second drive pulses, and no ink droplets are ejected from the adjacent channels A and C. . In this embodiment, the length of the AP is 2.25 μs, but this value depends on the structure of the inkjet head, the viscosity of the ink, and the like, and the pressure wave in the ink channel determined based on these values. It can be obtained from the propagation speed.
[0042]
FIG. 3 shows the state of ink droplet ejection when the inkjet head is driven with such a drive waveform, and FIG. 4A shows the pressure in the ink channel in the channel from which the ink droplet is ejected. FIG. 4B shows the speed of the meniscus, and FIG. 4C shows the position of the meniscus. The meniscus speed and position are positive when ejected from the nozzle.
[0043]
3 and 4, the ink droplet swells from the nozzle and starts to constrict at time T = AP to 2AP. The constriction increases as time elapses, and is ejected away from the meniscus at time T = 5AP. is doing. Then, when the movement of the meniscus as it leaves the meniscus is seen, it can be seen that the ink droplet moves negatively, that is, moves toward the inside of the ink channel.
[0044]
As described above, in the driving method shown in the present embodiment, by applying the third driving pulse, when the ink droplet leaves the meniscus, the meniscus is pulled into the ink channel. The ink droplets are ejected so that they are torn off rapidly. That is, the movement of the ink droplet from the meniscus becomes agile. As a result, the position where the meniscus and the ink droplet are separated is constant, and variations in the ejection direction of the ink droplet can be reduced.
[0045]
FIG. 5 shows the speed of the meniscus when the application time of the third drive pulse is 1.2 AP. From the figure, since the meniscus is pulled into the ink channel with an acceleration during the time T = 5AP until the ink droplet is separated from the meniscus, the ink droplet is torn off from the meniscus more rapidly. To leave. That is, the movement of the ink droplets from the meniscus becomes even more agile. As a result, the position where the meniscus and the ink droplet are separated is constant, and the variation in the ejection direction of the ink droplet can be further reduced.
[0046]
[Table 1]
Figure 0004184065
[0047]
Table 1 shows the relationship between the application time (W) of the third drive pulse and the ink droplet ejection direction. When the application time (W) is 1.0 μs to 3.25 μs (0.44 AP to 1.44 AP), the ejection direction of the ink droplets can be made almost straight, and more preferably, the application time (W) is reduced. , 0.7AP ≦ W ≦ 1.3AP, the straightness in the injection direction can be further improved.
[0048]
[Table 2]
Figure 0004184065
[0049]
Table 2 shows the relationship between the time (I) from the end of the second drive pulse to the application of the third drive pulse and the ink droplet ejection direction. When the time (I) is in the range of 4.875 μs (2.17 AP) or less, the ejection direction of the ink droplet can be made almost straight. More preferably, the time (I) is set to I ≦ 1.5 AP. As a result, the straightness of the injection direction can be further improved.
[0050]
  In the present embodiment, the magnitude of the third drive pulse is set to the first and second magnitudes.Drive pulseHowever, as long as the ink droplet is not ejected by the third driving pulse, the driving method of the present invention can be used effectively even if the size of the third driving pulse is changed. Between the end of the application of the drive pulse (first and second) for ejecting ink droplets from a specific channel and the application of the drive pulse for ejecting ink droplets to adjacent channels Since the third drive pulse may be applied, it can be suitably used when the frequency of ink droplet ejection is low. In the present embodiment, since the third drive pulse can be applied to both channel walls of the channel where the ink droplets are ejected, the movement of the meniscus of the ink channel where the ink droplets are ejected can be controlled efficiently. can do.
[0051]
《Comparative example》
FIG. 6 shows a driving waveform in a driving method of a (conventional) inkjet head as a comparative example. FIG. 7 shows a driving state of the inkjet head based on the driving method of FIG. In this comparative example, a case where the third drive pulse in the first embodiment is not used will be described. The channels for ejecting ink droplets are B0, B1, and B2.
[0052]
Referring to FIGS. 6 and 7, first, as a first drive pulse, voltage V is applied for a time of 2.25 μs (AP) so as to expand the volume of channels B0, B1, and B2. Subsequently, as the second drive pulse, a voltage V opposite to that of the first drive pulse is applied for a time 2AP so as to narrow the volume of the channels B0, B1, and B2. In such a driving method, the ink droplets are separated from the meniscus when about 11 μs (T = 5 AP) has elapsed from the start of application of the first driving pulse from the channels B0, B1, and B2.
[0053]
FIG. 8 shows the state of ink droplet ejection when the inkjet head is driven with such a drive waveform, and FIG. 9A shows the pressure in the ink channel and the drive waveform in the channel from which the ink droplet is ejected. FIG. 9B shows the speed of the meniscus, and FIG. 9C shows the position of the meniscus. The meniscus speed and position are positive when ejected from the nozzle.
[0054]
From FIG. 8 and FIG. 9, the ink droplet swells from the nozzle, starts to constrict when T = AP to 2AP, becomes constricted with time, and is ejected away from the meniscus in the vicinity of T = 5 AP. Yes. When the movement of the meniscus when the ink droplet moves away from the meniscus is seen, it can be seen that the ink droplet is almost stopped without being drawn into the ink channel as shown in the first embodiment.
[0055]
As described above, in the driving method shown in this comparative example, since the third driving pulse is not applied, the operation of drawing the meniscus into the ink channel is not performed when the ink droplet leaves the meniscus. As a result, the ink droplets are not ejected so as to be torn off rapidly, and the position where the meniscus and the ink droplets are separated becomes unstable as shown in FIG. turn into.
[0056]
Note that the pressure in the ink channel in the driving method in this comparative example shown in FIG. 9A is compared with the pressure in the ink channel in the driving method shown in Embodiment 1 (FIG. 4A). Then, in this comparative example, the fluctuation of the pressure is settled earlier. However, as a result, the variation in the ink droplet ejection direction is smaller in the driving method shown in the first embodiment. From this, it can be seen that the driving method of the present invention achieves the intended purpose based on a technical idea completely different from the driving method of the present comparative example that suppresses pressure fluctuation.
[0057]
<< Embodiment 2 >>
FIG. 10 shows a drive waveform in the inkjet head drive method according to Embodiment 2 of the present invention. In this case, the third drive pulse is a first drive pulse for ejecting ink droplets from adjacent channels. FIG. 11 shows a driving state of the inkjet head based on the driving method of FIG. In this case, the channels for ejecting ink droplets are B0, B1, and B2. The configuration of the inkjet head to which the inkjet head driving method in the present embodiment can be applied is shown, for example, in FIGS. 12 and 13, and the reference numerals used in these drawings are used in the drawings in the present embodiment. Is also applied mutatis mutandis.
[0058]
Referring to FIGS. 10 and 11, first, as the first drive pulse, voltage V is applied for a time of 2.25 μs (AP) so as to expand the volume of channels B0, B1, and B2. Subsequently, as the second drive pulse, a voltage V opposite to that of the first drive pulse is applied for a time 2AP so as to narrow the volume of the channels B0, B1, and B2. Further, after the application of the second drive pulse is completed, after the elapse of 0.5 AP time, as a third drive pulse, the voltage V is applied for a time AP so as to reduce the volume of the channels B0, B1, and B2.
[0059]
The third drive pulse also serves as a first drive pulse that expands the volume of the adjacent channels C0, C1, and C2, and the channels C0, C1, and C2 include the fourth drive pulse following the third drive pulse. The driving pulse is applied for a time 2AP. This fourth drive pulse becomes a second drive pulse for the channels C0, C1, and C2, and ink droplets are generated from the channels C0, C1, and C2 by applying the third and fourth drive pulses. Spray.
[0060]
As shown in the present embodiment, the channels B0, B1, and B2 are applied with the third drive pulse so that the meniscus is drawn in the direction of the ink channel when the ink droplet is detached from the meniscus. Therefore, ink droplets are ejected so as to be torn off from the meniscus. As a result, the position where the meniscus and the ink droplet are separated is constant, and the variation in the ejection direction of the ink droplet can be further reduced.
[0061]
In the present embodiment, since the third drive pulse also serves as the first drive pulse for ejecting adjacent channel C0, C1, and C2 ink droplets, the channel B0, Not only does the direction of ink droplets ejected from B1 and B2 not vary, but ink droplets can be ejected continuously from adjacent channels.
[0062]
Further, when ink droplets are ejected continuously, the fifth drive pulse is 0.5 AP after the application of the third and fourth drive pulses ejecting the channels C0, C1, and C2. After the elapse of time, the voltage V is applied for a time AP as the fifth drive pulse so as to narrow the volume of the channels C0, C1, and C2.
[0063]
At this time, the fifth drive pulse also serves as the first drive pulse that expands the volume of the adjacent channels A0, A1, and A2, and the channels A0, A1, and A2 include the fifth drive pulse, The sixth drive pulse may be applied for a time 2AP. When the ink droplets ejected from the channels C0, C1, and C2 are detached from the meniscus, the fifth driving pulse causes the meniscus to be drawn into the ink channel, thereby varying the direction of the ink droplets. In addition, the ink droplets can be ejected continuously from adjacent channels.
[0064]
As described above, in the driving method shown in the present embodiment, the third driving pulse is applied so that one of the channel walls of the channel ejected with the ink droplet is deformed, and the first driving pulse of the adjacent channel is deformed. Since this also serves as one drive pulse, it is possible to control the state of the meniscus when the ink droplet leaves the meniscus and not only to reduce variation in the ejection direction of the ink droplet, but also to continuously drop the ink droplet at a high frequency. Can be injected.
[0065]
The configuration of the inkjet head to which the inkjet head driving method of the present invention can be applied is not limited to FIGS. 12 and 13, and a plurality of grooves separated by channel walls at least partly of piezoelectric material. A base member provided with an electrode on at least a part of a side surface of the channel wall; a cover member provided so as to cover the plurality of grooves of the base member to form an ink channel and an ink supply manifold; and the ink No matter what type or configuration it is, if it is an inkjet head that has nozzles communicating with the channels, and forms the recording dots by ejecting ink droplets from the nozzles by deforming the channel walls in the shear mode . Further, the above-described embodiment shows a preferable example, and the method of the present invention is not limited to this, and can be changed as necessary without departing from the spirit of the method of the invention. Needless to say, improvement is free.
[0066]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the present invention has the following effects.
[0067]
  (1) When the ink droplet is separated from the meniscus, the meniscus is pulled inwardly of the ink channel, so that the ink droplet ejected from the nozzle is rapidly constricted and separated from the meniscus, and the ink droplet is removed from the meniscus. The withdrawal action becomes agile. As a result, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet is detached from the meniscus becomes constant, and variations in the ejection direction of the ink droplet can be reduced.
In addition, since the operation of drawing the meniscus toward the inside of the ink channel when the ink droplet is separated from the meniscus is an acceleration operation, the ink droplet ejected from the nozzle can be more quickly constricted and separated from the meniscus. . In other words, the operation of separating the ink droplet from the meniscus becomes even more agile, and as a result, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus becomes constant, and variation in the ejection direction of the ink droplet can be reduced. it can.
[0069]
  (2) Since the third driving pulse does not eject ink droplets from the adjacent ink channel, the ejection direction variation of the original ejection ink droplets can be reduced without ejecting unnecessary ink droplets when the driving frequency is low. Can be reduced.
[0070]
  (3) Since the third drive pulse also serves as the first drive pulse during the operation of ejecting ink droplets from the adjacent ink channel, it is possible to effectively use the third drive pulse for controlling the movement of the meniscus. Therefore, it is possible not only to reduce variations in the ink droplet ejection direction, but also to eject ink droplets at a high drive frequency.
[0071]
(5) Since the third drive pulse is applied to both the channel walls to which the first and second drive pulses are applied, the meniscus can be controlled efficiently, and variations in the ejection direction of the ink droplets can be achieved. Can be reduced.
[0072]
(6) Since the third drive pulse is applied between 1.5 AP and after the application of the second drive pulse, the third drive pulse is applied without lowering the ink droplet ejection frequency. The state of the meniscus when an ink droplet leaves the meniscus can be controlled so that the meniscus is pulled in the direction of the ink channel or the operation is an acceleration operation. it can.
[0073]
As a result, the ink droplets ejected from the nozzle can be quickly constricted and separated from the meniscus, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus becomes constant, and variations in the ejection direction of the ink droplets are caused. Can be reduced.
[0074]
(7) Since the application time of the third drive pulse is in the range of 0.7AP to 1.3AP, the meniscus is in the ink channel when the ink droplet is separated from the meniscus by the third drive pulse. It is possible to control the operation so as to be drawn in the inner direction or the operation to be an acceleration operation.
[0075]
As a result, the ink droplets ejected from the nozzle can be quickly constricted and separated from the meniscus, the location of the contact portion with the meniscus immediately before the ink droplet leaves the meniscus becomes constant, and variations in the ejection direction of the ink droplets are caused. Can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a drive waveform diagram of an inkjet head according to an implementation of a method of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of the ink jet head in a driving state.
FIG. 3 is a stepwise explanatory view of the ejection state of the ink droplets.
FIG. 4 is a diagram showing a pressure and a driving waveform, a meniscus speed, and a meniscus position in the ink channel.
FIG. 5 is a diagram showing the speed of the meniscus.
FIG. 6 is a drive waveform diagram of an inkjet head showing a comparative example of the method of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a driving state of the inkjet head.
FIG. 8 is a stepwise explanatory view of the ink droplet ejection state.
FIG. 9 is a diagram showing a pressure and a driving waveform, a meniscus speed, and a meniscus position in the ink channel.
FIG. 10 is a drive waveform diagram of an inkjet head according to another embodiment of the method of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a driving state of the inkjet head.
FIG. 12 is a perspective view showing a structure of a conventional inkjet head.
FIG. 13 is an explanatory diagram showing a driving state of the inkjet head.
FIG. 14 is a drive waveform diagram of the same inkjet head.
FIG. 15 is an explanatory diagram of a driving state of the inkjet head.
FIG. 16 is a stepwise explanatory view of the ink droplet ejection state.
FIG. 17 is an explanatory diagram of the ejection state of the ink droplets.
[Explanation of symbols]
3-channel wall
4-groove
5-electrode
10-nozzle hole
A0, A1, A2, B0, B1, B2, C0, C1, C2-Ink channel

Claims (7)

少なくとも一部が圧電材料であるチャンネル壁により分離された複数の溝と前記チャンネル壁の側面の少なくとも一部に設けられた電極を有するベース部材と、前記ベース部材の前記複数の溝を覆うように設けられてインクチャンネルおよびインク供給のマニホールドを形成するカバー部材と、前記インクチャンネルに連通するノズル孔を有するノズルプレートと、を備え、前記電極に駆動パルスを印加して前記チャンネル壁をシェアモードで変形させることにより、前記インクチャンネルの容積を拡縮して、ノズル孔に形成されたインクのメニスカスからインク滴を離脱させて記録ドットを形成するインクジェットヘッドの駆動方法において、
前記インクチャンネルの容積を拡げて前記インクチャンネル内に負の圧力波を発生させる第1の駆動パルスと、前記第1の駆動パルスに続いて前記インクチャンネルの容積を狭めて正の圧力波を発生させる第2の駆動パルスと、を組み合わせてインク滴噴射のための圧力波を発生させ、かつ、
互いに隣り合う3つのインクチャンネルを一組として各組の3つのインクチャンネルを順次駆動させて記録ドットとなるインク滴を噴射させ、ある特定のインクチャンネルから噴射されるインク滴が前記メニスカスから離脱する前に、前記インクチャンネル内に正の圧力波を発生させるための第3の駆動パルスを印加して、前記インクチャンネルから前記インク滴が離脱する際に、前記メニスカスを、前記インクチャンネルの内側方向に引き込ませるように、前記インクチャンネルの内側方向に加速動作させることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動方法。
A base member having a plurality of grooves separated by a channel wall, at least a part of which is a piezoelectric material, and an electrode provided on at least a part of a side surface of the channel wall, and so as to cover the plurality of grooves of the base member A cover member provided to form an ink channel and an ink supply manifold; and a nozzle plate having a nozzle hole communicating with the ink channel. In the method of driving an ink jet head for forming a recording dot by expanding and contracting the volume of the ink channel by deforming and releasing an ink droplet from a meniscus of an ink formed in a nozzle hole,
A first driving pulse for expanding the volume of the ink channel to generate a negative pressure wave in the ink channel, and generating a positive pressure wave by reducing the volume of the ink channel following the first driving pulse. Generating a pressure wave for ink droplet ejection in combination with the second drive pulse
Three ink channels adjacent to each other are taken as one set, and the three ink channels of each set are sequentially driven to eject ink droplets as recording dots, and the ink droplets ejected from a specific ink channel are detached from the meniscus. Before applying a third drive pulse for generating a positive pressure wave in the ink channel, the meniscus is moved inwardly of the ink channel when the ink droplet is detached from the ink channel. A method of driving an ink-jet head , wherein an acceleration operation is performed in an inward direction of the ink channel so as to be pulled in.
前記第3の駆動パルスによって、隣接するインクチャンネルからインク滴は噴射されないことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。2. The ink jet head driving method according to claim 1, wherein no ink droplet is ejected from an adjacent ink channel by the third driving pulse . 前記第3の駆動パルスは、前記第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁のどちらか一方に印加され、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射させるための第1の駆動パルスを兼ねることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。The third drive pulse is applied to one of the channel walls to which the first and second drive pulses are applied, and also serves as a first drive pulse for ejecting ink droplets from an adjacent ink channel. The method for driving an inkjet head according to claim 1. 少なくとも一部が圧電材料であるチャンネル壁により分離された複数の溝と前記チャンネル壁の側面の少なくとも一部に設けられた電極を有するベース部材と、前記ベース部材の前記複数の溝を覆うように設けられてインクチャンネルおよびインク供給のマニホールドを形成するカバー部材と、前記インクチャンネルに連通するノズル孔を有するノズルプレートと、を備え、前記電極に駆動パルスを印加して前記チャンネル壁をシェアモードで変形させることにより、前記インクチャンネルの容積を拡縮して、ノズル孔に形成されたインクのメニスカスからインク滴を離脱させて記録ドットを形成するインクジェットヘッドの駆動方法において、
前記インクチャンネルの容積を拡げて前記インクチャンネル内に負の圧力波を発生させる第1の駆動パルスと、前記第1の駆動パルスに続いて前記インクチャンネルの容積を狭めて正の圧力波を発生させる第2の駆動パルスと、を組み合わせてインク滴噴射のための圧力波を発生させ、かつ、
互いに隣り合う3つのインクチャンネルを一組として各組の3つのインクチャンネルを順次駆動させて記録ドットとなるインク滴を噴射させ、ある特定のインクチャンネルから噴射されるインク滴が前記メニスカスから離脱する前に、前記インクチャンネル内に正の圧力波を発生させるための第3の駆動パルスを印加して、前記インクチャンネルから前記インク滴が離脱する際に、前記メニスカスを、前記インクチャンネルの内側方向に引き込ませるように動作させ、
前記第3の駆動パルスは、前記第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁のどちらか一方に印加され、隣接するインクチャンネルからインク滴を噴射させるための第1の駆動パルスを兼ねることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動方法。
A base member having a plurality of grooves separated by a channel wall, at least a part of which is a piezoelectric material, and an electrode provided on at least a part of a side surface of the channel wall, and so as to cover the plurality of grooves of the base member A cover member provided to form an ink channel and an ink supply manifold; and a nozzle plate having a nozzle hole communicating with the ink channel. In the method of driving an ink jet head for forming a recording dot by expanding and contracting the volume of the ink channel by deforming and releasing an ink droplet from a meniscus of an ink formed in a nozzle hole,
A first driving pulse for expanding the volume of the ink channel to generate a negative pressure wave in the ink channel, and generating a positive pressure wave by reducing the volume of the ink channel following the first driving pulse. Generating a pressure wave for ink droplet ejection in combination with the second drive pulse
Three ink channels adjacent to each other are taken as one set, and the three ink channels of each set are sequentially driven to eject ink droplets as recording dots, and the ink droplets ejected from a specific ink channel are detached from the meniscus. Before applying a third drive pulse for generating a positive pressure wave in the ink channel, the meniscus is moved inwardly of the ink channel when the ink droplet is detached from the ink channel. To be drawn into,
The third drive pulse is applied to one of the channel walls to which the first and second drive pulses are applied, and also serves as a first drive pulse for ejecting ink droplets from an adjacent ink channel. features and to Louis link driving method of a jet head that.
前記第3の駆動パルスは、前記第1及び第2の駆動パルスが印加されたチャンネル壁の両方に印加されることを特徴とする請求項1又は4に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。The third drive pulse, the drive method for an inkjet head according to claim 1 or 4, characterized in that said first and second driving pulse is applied to both of the applied channel walls. 前記第3の駆動パルスは、前記第2の駆動パルスが終了してから印加されるまでの時間が、前記インクチャンネル内に発生した圧力波の周期の半分(AP)の1.5倍より短いことを特徴とする請求項1又は4に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。In the third drive pulse, the time from when the second drive pulse is completed until it is applied is shorter than 1.5 times the half of the period (AP) of the pressure wave generated in the ink channel. The method of driving an ink jet head according to claim 1 or 4 , 前記第3の駆動パルスの印加時間は、前記圧力波の周期の半分(AP)の0.7倍から1.3倍の範囲にあることを特徴とする請求項1又は4に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。The third application time of the driving pulse, the ink-jet head according to claim 1 or 4, characterized in that in the range of 0.7 times 1.3 times the half cycle of the pressure wave (AP) Driving method.
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