JP4183408B2 - 有価証券選択支援方法、資産運用勧誘方法、有価証券選択支援プログラム、資産運用勧誘プログラム、及び有価証券選択支援装置 - Google Patents

有価証券選択支援方法、資産運用勧誘方法、有価証券選択支援プログラム、資産運用勧誘プログラム、及び有価証券選択支援装置 Download PDF

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    • G06Q40/00Finance; Insurance; Tax strategies; Processing of corporate or income taxes
    • G06Q40/06Asset management; Financial planning or analysis

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータを用いて投資すべき有価証券の選択支援を行う有価証券選択支援方法、複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘方法、有価証券選択支援方法の機能をコンピュータに実行させる有価証券選択支援プログラム、資産運用勧誘方法の機能をコンピュータに実行させる資産運用勧誘プログラム、及び投資すべき有価証券の選択支援を行う有価証券選択支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、今後深刻になっていくであろう高齢化社会に伴う厚生年金や国民年金等の公的年金の行き詰まりが問題視されている。また、慢性的に続く金利の低迷により、安全性の高い銀行預金では資産の増加が望めなくなっている。そのため、長期運用に適した投資信託等の金融資産の運用を行い、自己の資産を積極的に増やしていこうとする人が増えてきている。
【0003】
一般に、このような金融資産の取扱は、証券会社等を顧客窓口として行われる。証券会社等は、各投資者から要求されるさまざまな収益期待、資金等の投資ニーズを受け入れ、様々な要因が複雑に絡み合う投資環境を考慮しつつ、国内外の株式、公社債等の有価証券を組み合わせ、この投資者の投資ニーズに最適な金融資産運用の提案等を行っていく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように投資者から出される様々な投資ニーズを受け入れ、その投資ニーズに適した金融資産の運用を提案していくには、株式市場、経済学等に関する高度の専門的知識が必要となる。
【0005】
特に、リスクを低く抑え利益率を上げるには、複数の有価証券に分散投資する必要がある。このような資産運用はポートフォリオ運用と呼ばれている。ポートフォリオ運用を適切に行うには、金融市場を冷静に分析した調査を行い、各金融商品の性格に応じて、投資対象とする金融商品を選択しなければならない。
【0006】
しかし、金融市場を冷静に分析し、複数の金融商品を組み合わせたときの投資リスクを解析するのは、証券アナリスト等の専門家でなくては行うことが困難である。そのため、高度な専門的知識を有しない者であっても、複数の金融商品を組み合わせたときの投資リスクを的確に判断できることが望まれている。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、任意に選択された金融商品の投資リスクまたは期待値の特徴を明確に示すことができる有価証券選択支援方法、資産運用勧誘方法、有価証券選択支援プログラム、資産運用勧誘プログラム、及び有価証券選択支援装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、本発明の第1の態様として、図1に示すような、コンピュータにより、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法が提供される。本発明の有価証券選択支援方法は、複数の有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し(ステップS101)、複数のリスク指標に関する投資リスクが有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し(ステップS102)、リスク指標毎の投資リスク標準値と、投資リスク情報に設定されている投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、リスク指標毎の偏差を算出し(ステップS104)、算出されたリスク指標毎の偏差に応じて、投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する(ステップS105)処理を含む。
【0009】
このような有価証券選択支援方法によれば、投資候補有価証券が選択されると、選択された投資候補有価証券の投資リスクと投資リスク標準値との偏差が、リスク指標毎に算出される。そして、リスク指標毎の偏差に応じたメッセージが出力される。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、コンピュータにより、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法において、複数の有価証券の中から、組み合わせて投資する複数の投資候補有価証券を選択し(ステップS101)、複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し(ステップS102)、前記投資リスク情報に基づいて、選択された前記投資候補有価証券を組み合わせて投資したときの前記リスク指標毎の複合投資リスクを算出し(ステップS103)、前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と前記複合投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し(ステップS104)、算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する(ステップS105)、処理を含むことを特徴とする有価証券選択支援方法が提供される。
【0011】
このような有価証券選択支援方法によれば、複数の投資候補有価証券が選択されると、投資候補有価証券の複合投資リスクと投資リスク標準値との偏差が、リスク指標毎に算出される。そして、リスク指標毎の偏差に応じたメッセージが出力される。
【0012】
本発明の第3の態様によれば、コンピュータにより、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法において、複数の有価証券それぞれの識別情報の集合である銘柄群が複数設定されており、複数の前記銘柄群の中から基準銘柄群を選択し、複数の前記有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、複数のリスク指標に関する投資リスクが複数の前記有価証券毎に設定された投資リスク情報から、選択された前記基準銘柄群に含まれる前記識別情報に対応する有価証券の投資リスクを取得し、当該投資リスクに基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、処理を含むことを特徴とする有価証券選択支援方法が提供される。
【0013】
このような有価証券選択支援方法によれば、投資候補有価証券が選択されると、投資候補有価証券の投資リスクと、基準銘柄群に基づく投資リスク標準値との偏差が、リスク指標毎に算出される。そして、リスク指標毎の偏差に応じたメッセージが出力される。
【0014】
本発明の第4の態様によれば、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムにおいて、コンピュータに、複数の有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、処理を実行させることを特徴とする有価証券選択支援プログラムが提供される。
【0015】
このような有価証券選択支援プログラムをコンピュータで実行させることにより、投資候補有価証券が選択されると、選択された投資候補有価証券の投資リスクと投資リスク標準値との偏差が、リスク指標毎に算出される。そして、リスク指標毎の偏差に応じたメッセージが出力される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、購入する有価証券の選択を支援するための有価証券選択支援方法の基本概念について説明し、その後、実施の形態の詳細を説明する。
【0017】
図1は、本発明の有価証券選択支援方法の概念図である。本発明に係る有価証券選択支援方法では、コンピュータ1により、以下の処理を行う。なお、コンピュータ1には、予め投資リスク情報1aが設定されている。投資リスク情報1aは、複数の有価証券毎に予め設定された複数のリスク指標に関する情報である。
【0018】
まず、コンピュータ1に対する投資候補指定入力に応答して、コンピュータ1は、複数の有価証券の中から少なくとも1つの投資候補有価証券を選択する(ステップS101)。投資候補指定入力は、たとえば、ユーザによる操作入力である。
【0019】
次に、コンピュータ1は、投資リスク情報1aに基づいて、リスク指標毎の投資リスク標準値を算出する(ステップS102)。例えば、登録されている有価証券のリスク指標毎の平均値を、投資リスク標準値とする。また、投資候補有価証券の時価総額を加味した所定の計算式で、投資リスク標準値を計算してもよい。
【0020】
また、コンピュータ1は、投資リスク情報1aに基づいて、ステップS101で選択された投資候補有価証券を組み合わせて投資したときのリスク指標毎の複合投資リスクを算出する(ステップS103)。例えば、投資候補有価証券のリスク指標毎の平均値を、複合投資リスクとする。また、投資候補有価証券の投資予定数量(あるいは投資額)を加味した所定の計算式で、複合投資リスクを計算してもよい。
【0021】
なお、投資候補有価証券が1つだけであれば、例えば、その投資候補有価証券に対応するリスク指標の値を、投資リスク標準値との比較対象とする。すなわち、投資候補有価証券が1つだけであれば、複合投資リスクの算出処理をスキップさせることができる。
【0022】
さらに、コンピュータ1は、リスク指標毎の投資リスク標準値と複合投資リスク(投資候補有価証券が1つの場合、その投資候補有価証券の投資リスク)とを比較し、リスク指標毎の偏差を算出する(ステップS104)。そして、コンピュータ1は、算出されたリスク指標毎の偏差に応じて、選択された投資候補有価証券の組み合わせて投資したときの複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する(ステップS105)。
【0023】
これにより、投資候補指定入力によって選択された投資候補有価証券の複合投資リスクと、リスク標準値とのリスク指標毎の偏差が求められる。そして、その偏差に応じて、選択された投資候補有価証券を組み合わせて投資したときの複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージが出力される。その結果、ユーザは、投資候補指定入力によって指定した有価証券を購入した場合の投資リスクを容易に認識することができる。
【0024】
証券会社等で有価証券を販売する者が本発明の有価証券選択支援方法を用いれば、その者が高度な専門的知識を有しなくても、顧客が選んだ有価証券の組み合わせによる複合投資リスクの特徴を、顧客に容易に説明することができる。その結果、投資者の投資ニーズに基づき、その投資ニーズに最適な金融資産運用の提案を行い、金融資産運用の勧誘業務を円滑に行うことが可能となる。また、投資者は、投資候補として選んだ有価証券の複合投資リスクを明確に把握できるため、自己の投資方針に合った銘柄を的確に購入することが可能となる。
【0025】
なお、図1に示したような本発明の有価証券選択支援方法をコンピュータ1によって実現するには、有価証券選択支援方法における処理手順を記述したプログラム(以下、有価証券選択支援プログラムという)を、コンピュータ1に実行させればよい。有価証券選択支援プログラムを実行するコンピュータ1は、有価証券選択支援装置として機能する。そこで、以下に、本発明を適用した有価証券選択支援装置の実施の形態に関して、具体的に説明する。
【0026】
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、選択した有価証券による複合投資リスクの特徴をメッセージ(以下、特徴指摘メッセージという)で表示すると共に、複合投資リスクを図形によって視覚的に分かり易く表示する。また、第1の実施の形態では、リスク基準値の算出元となる銘柄の集合(以下、銘柄群という)を、ユーザが任意に選択することができる。銘柄群とは、例えば、TOPIX(東証株価指数)の計算対象となる銘柄(東証一部上場の全銘柄)や日経225(日経平均株価)の計算対象となる銘柄(代表的な225銘柄)である。
【0027】
図2は、第1の実施の形態に係る有価証券選択支援装置のハードウェア構成を例示したブロック図である。
図2に例示するように、有価証券選択支援装置10は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)11、HDD(HardDisk Drive:ハードディスク装置)12a、ROM(Read Only Memory)12b、RAM(Random Access Memory)12c、ホストバス13a、ブリッジ13b、外部バス13c、入力インターフェース14a、キーボード14b、マウス14c、映像処理装置15a、及びCRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイ15bを有している。
【0028】
CPU11、HDD12a、ROM12b及びRAM12cには、ホストバス13aと、それぞれ情報のやりとりが可能なように接続されている。ホストバス13aには、ブリッジ13bを介し、外部バス13cと情報のやりとりが可能なように接続されている。外部バス13cには、入力インターフェース14aと映像処理装置15aとが、情報のやりとりが可能なように接続されている。入力インターフェース14aには、キーボード14b及びマウス14cが、情報のやりとりが可能なように接続されている。映像処理装置15aには、CRTディスプレイ15bが、情報のやりとりが可能なように接続されている。
【0029】
CPU11は、例えば、プロセッサを中心とした構成となっており、図示していない発振器から供給されるクロック信号に同期して、ROM12b、或いはRAM12cに格納されているオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを実行する。
【0030】
HDD12aは、例えば、固定式の記憶装置である。ROM12bは、例えば、マスクROMである。RAM12cは、例えば、ダイナミックRAM(DRAM:Dynamic Random Access Memory)である。HDD12a、ROM12b、及びRAM12cには、CPU11の制御に従って、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等の各種プログラムや、プログラムの実行に必要な各種データ等が格納される。
【0031】
ホストバス13a及び外部バス13cは、マイクロプロセッサ、メモリ等から構成される情報伝達路である。ブリッジ13bは、ホストバス13a、外部バス13c間のデータを中継する。
【0032】
入力インターフェース14aは、キーボード14b及びマウス14cからの入力信号を外部バス13cに中継する。
映像処理装置15aは、例えば、CPU11の制御の下、外部バス13cから供給される映像のアナログデータ或いはデジタルデータに対応するアナログ信号を生成する。映像処理装置15aは、生成したアナログ信号をCRTディスプレイ15bに供給する。
【0033】
CRTディスプレイ15bは、画面表面の蛍光素材に電子ビームを当てることによって映像の表示を行うブラウン管型のディスプレイである。CRTディスプレイ15bは、映像処理装置15aから供給されたアナログ信号をもとに、映像を表示する。
【0034】
以上のようなハードウェア構成により、第1の実施の形態における有価証券選択支援装置10の処理機能を実現することができる。
図3は、第1の実施の形態に係る有価証券選択支援装置の機能ブロック図である。第1の実施の形態に係る有価証券選択支援装置10は、投資リスク情報記憶部21、銘柄群記憶部22、特徴指摘メッセージ記憶部23、基準銘柄群選択部24、投資候補選択部25、複合投資リスク算出部26、リスク標準値算出部27、偏差算出部28、メッセージ出力部29、および比較図出力部30で構成される。
【0035】
投資リスク情報記憶部21には、複数の有価証券の銘柄毎に予め設定された複数のリスク指標に関する情報(投資リスク情報)が予め格納される。リスク指標とは、株価相対企業価値や売買活況度などの投資リスクを表す数値である。例えば、株価相対企業価値が高ければ、その株が割安であることが分かる。すなわち、投資後の値下がりのリスクが少ないと考えられる。また、売買活況度が高ければ、売買を希望したときに売買が成立し易いことがわかる。すなわち、売りたいときに売れないというリスクが少ないことを意味する。銘柄毎のリスク指標としては、たとえば、バーラモデルを用いることができる。
【0036】
なお、第1の実施の形態では、TOPIXの銘柄に基づいた投資リスク情報が予め構築されているものとする。そのため、レーダーチャートで比較図を表示する際には、原則として、TOPIXのリスク標準値からの偏差を、リスク指標を示す各軸の値とする。
【0037】
銘柄群記憶部22には、リスク標準値算出用の銘柄群が予め登録されている。たとえば、TOPIXの算出対象となる銘柄の集合や、日経225の算出対象となる銘柄の集合が登録されている。
【0038】
特徴指摘メッセージ記憶部23には、特徴指摘メッセージの文字列が登録されている。特徴指摘メッセージは、例えば、リスク指標に対応づけてそのリスク指標を複数の数値範囲に分け、その数値範囲毎に設定される。
【0039】
基準銘柄群選択部24は、銘柄指定入力に応答して、銘柄群記憶部22に登録されている銘柄群の中から、基準銘柄群を選択する。銘柄指定入力は、例えば、ユーザによるキーボード14bやマウス14cを用いた操作入力である。基準銘柄群選択部24は、選択した基準銘柄群の識別情報(例えば、銘柄群名)を、リスク標準値算出部27とメッセージ出力部29とに通知する。
【0040】
投資候補選択部25は、投資候補指定入力に応答して投資候補有価証券を選択する。例えば、投資候補選択部25は、有価証券の銘柄あるいは証券コード(上場・店頭公開株や上場債券の銘柄を識別するためにつけられた記号)などが入力されると、対応する有価証券を投資候補有価証券とする。投資候補選択部25は、選択した投資候補有価証券の識別情報(銘柄や証券コード)を、複合投資リスク算出部26に渡す。なお、投資候補有価証券は、複数選択することができる。
【0041】
複合投資リスク算出部26は、投資候補選択部25から受け取った投資候補有価証券の識別情報に基づいて、投資リスク情報記憶部21から投資候補有価証券の投資リスク情報を取得する。複合投資リスク算出部26は、取得した投資リスク情報に基づいて、選択された投資候補有価証券を組み合わせたときの複合投資リスクを、リスク指標毎に算出する。複数の投資候補有価証券を組み合わせたときの複合投資リスクは、例えば、各投資候補有価証券に設定されているリスク指標の値を、リスク指標毎に平均することで算出される。複合投資リスク算出部26は、算出した複合投資リスクを、偏差算出部28と比較図出力部30とに渡す。
【0042】
リスク標準値算出部27は、基準銘柄群選択部24によって選択された基準銘柄群に対応する銘柄群の情報を、銘柄群記憶部22から取得する。たとえば、基準銘柄群としてTOPIXが選択されていれば、リスク標準値算出部27は、TOPIXの算出に用いられる銘柄(東証一部上場銘柄)のリストを、銘柄群記憶部22から取得する。
【0043】
さらに、リスク標準値算出部27は、基準銘柄群に含まれる各銘柄の投資リスク情報を、投資リスク情報記憶部21から取得する。リスク標準値算出部27は、取得した投資リスク情報に基づいて、基準銘柄群の投資リスク(リスク標準値)を、リスク指標毎に算出する。リスク標準値は、例えば、基準毎柄群に含まれる投資候補有価証券に設定されているリスク指標の値を、リスク指標毎に平均することで算出される。リスク標準値算出部27は、算出したリスク標準値を偏差算出部28と比較図出力部30とに渡す。
【0044】
偏差算出部28は、複合投資リスク算出部26から受け取った複合投資リスクと、リスク標準値算出部27から受け取ったリスク標準値とを、リスク指標毎に比較する。そして、リスク指標毎に、リスク標準値を基準とした複合投資リスクの偏差を算出する。偏差算出部28は、リスク指標毎の複合投資リスクの偏差を、メッセージ出力部29に渡す。
【0045】
メッセージ出力部29は、偏差算出部28からリスク指標毎の複合投資リスクの偏差を受け取ると、リスク指標を偏差の絶対値の大きい順に並べる(ソートする)。メッセージ出力部29は、ソートされたリスク指標を、偏差の大きい順に選択する。そして、メッセージ出力部29は、選択したリスク指標の偏差に応じた特徴指摘メッセージを、特徴指摘メッセージ記憶部23から取得する。
【0046】
さらに、メッセージ出力部29は、基準銘柄群選択部24で選択された基準銘柄群の名称を、特徴指摘メッセージ内の所定の位置に挿入する。そして、メッセージ出力部29は、基準銘柄群の名称が挿入された特徴指摘メッセージを、CRTディスプレイ15bに出力し、特徴指摘メッセージを表示させる。
【0047】
比較図出力部30は、複合投資リスク算出部26から受け取った複合投資リスクとリスク標準値算出部27から受け取ったリスク標準値とに基づいて、複合投資リスクとリスク標準値とを視覚的に比較するための、比較図を作成する。例えば、比較図出力部30は、比較図として、リスク指標を軸に採ったレーダーチャートを作成する。比較図出力部30は、作成した比較図をCRTディスプレイ15bに出力し、比較図を表示させる。
【0048】
次に、投資リスク情報記憶部21、銘柄群記憶部22及び特徴指摘メッセージ記憶部23に記憶されている情報の具体例について説明する。
図4は、投資リスク情報記憶部に記憶されている投資リスク情報の一例を示す図である。投資リスク情報記憶部21には、有価証券毎の投資リスク情報21a,21b,21c,・・・が格納されている。投資リスク情報21a,21b,21c,・・・には、銘柄とバーラリスクモデルにおける各リスク指標(バーラのリスク指標)の値とが設定されている。
【0049】
たとえば、投資リスク情報21aには、銘柄として「F通」が設定されている。また、バーラのリスク指標として、市場反応度「1.00」、企業規模「2.00」、株価相対企業価値「3.00」、売買活況度「0.00」、投資成果「−1.00」、金利感応度「−2.00」、企業成長度「−3.00」、及び海外経済感応度「1.00」が設定されている。
【0050】
ここで、市場反応度とは、例えば、ヒストリカルなデータに基づいて、有価証券の収益率の市場に対する変動性(ボラティリティ)を示す指標を意味し、この市場反応度の数値が大きい程、この変動性が大きいことを意味する。
【0051】
また、企業規模とは、例えば、大型株と小型株とを区別するために、企業の総資産と市場時価総額の両面から表した指標を意味し、この企業規模の数値が大きい程、企業規模が大きいことを意味する。
【0052】
また、株価相対企業価値とは、例えば、企業の業務及び経営内容に対し、株価が市場で割安か割高かを示す指標を意味し、この株価相対企業価値の数値が大きい程、株価は割安であることを意味する。
【0053】
また、売買活況度とは、例えば、各有価証券の売買回転率を示す指標であり、この売買活況度の数値が大きい程、売買が活発であることを意味する。
また、投資成果とは、例えば、過去において、評価対象となる株式の収益率が、中長期的に東証株価指数に対して上回った程度を示す指標を意味し、この投資成果の数値が大きい程、評価対象となる株式の収益率が東証株価指数に対して高かったことを意味する。
【0054】
また、金利感応度とは、例えば、利子率変化に対する株式のリターンの反応度合いを示す指標を意味し、この金利感応度の数値が大きい程、利子率変化に対する株式のリターン反応度が大きいことを意味する。
【0055】
また、企業成長度とは、例えば、過去6年間における企業の売上高の成長性、及び総資産の成長性を示した指標を意味し、この企業成長度の数値が大きい程、これらの成長性が高いことを意味する。
【0056】
また、海外経済感応度とは、例えば、海外でのビジネス、及び経済的事象に対する株式の収益率への影響の度合いを示した指標を意味し、この海外経済感応度が大きいほど、その株式の収益率に対する為替や石油価格の変動等の影響が大きいことを意味する。
【0057】
図5は、銘柄群記憶部に記憶されている銘柄群の一例を示す図である。銘柄群記憶部22には、銘柄群毎に、銘柄群の名称(銘柄群名)と、銘柄群に含まれる銘柄(対象銘柄)のリストとが対応づけて登録されている。
【0058】
図5の例では、銘柄群として、銘柄群名「TOPIX」、「日経225」などが登録されている。「TOPIX」の対象銘柄のリストには、東証一部上場企業の銘柄が登録されている。「日経225」の対象銘柄のリストには、東京証券取引所第一部上場銘柄のうちの代表的な225銘柄が登録されている。
【0059】
図6は、特徴指摘メッセージ記憶部に格納された特徴指摘メッセージの一例を示す図である。特徴指摘メッセージ記憶部23では、特徴指摘メッセージを示す文字列が、メッセージ管理テーブル23aによって管理されている。
【0060】
メッセージ管理テーブル23aには、リスク指標に対応づけて、偏差の範囲毎の特徴指摘メッセージが登録されている。図6の例では、リスク指標として「株価相対企業価値」、「売買活況度」などが登録されている。偏差の範囲は、「−3〜−1.5(−3以上、−1.5未満)」、「−1.5〜−0.5(−1.5以上、−0.5未満)」、「−0.5〜0.5(−0.5以上、0.5未満)」、「0.5〜1.5(0.5以上、1.5未満)」、「1.5〜3(1.5以上、3以下)」の5段階に分けられている。
【0061】
メッセージ管理テーブル23aに登録されている特徴指摘メッセージには、不確定の文字列“銘柄群名”が含まれている。たとえば、リスク指標「株価相対企業価値」の偏差「−3〜−1.5」の特徴指摘メッセージとして、「株価相対企業価値が”銘柄群名”平均より低く、割高です。」という文字列が登録されている。特徴指摘メッセージが表示される際には、不確定の文字列の位置に、そのときの基準銘柄群の銘柄群名が挿入される。例えば、基準銘柄群として「TOPIX」が選択されていれば、不確定の文字列“銘柄群名”がTOPIXに置き換えられて、特徴指摘メッセージが表示される。
【0062】
以上のような構成の有価証券選択支援装置10によって実行される処理を、以下に説明する。
図7は、有価証券選択支援処理全体の手順を示すフローチャートである。以下、図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0063】
ステップS111:
基準銘柄群選択部24は、銘柄群指定入力に応答して、銘柄群記憶部22に登録されている銘柄群の1つを選択する。基準銘柄群選択部24は、選択した銘柄群の銘柄群名を、リスク標準値算出部27と、メッセージ出力部29とに通知する。
【0064】
ステップS112:
投資候補選択部25は、投資候補指定入力に応答して、1つあるいは複数の投資候補有価証券を選択する。例えば、株式や投資信託などを組み合わせた複数の有価証券が選択される。選択された投資候補有価証券の銘柄が、複合投資リスク算出部26に通知される。
【0065】
なお、ステップS111とステップS112との順番は、逆であってもよい。
ステップS113:
リスク標準値算出部27は、投資リスク情報記憶部21に登録されている投資リスク情報を参照し、選択された基準銘柄群に含まれる銘柄の投資リスク情報に基づいて、リスク標準値を算出する。算出されたリスク標準値は、偏差算出部28に渡される。
【0066】
ステップS114:
複合投資リスク算出部26は、投資リスク情報記憶部21に登録されている投資リスク情報を参照し、選択された投資候補有価証券を組み合わせたときの複合投資リスクを算出する。算出された複合投資リスクは、偏差算出部28と比較図出力部30とに渡される。
【0067】
なお、ステップS113とステップS114の順番は、逆であってもよい。
ステップS115:
偏差算出部28は、リスク標準値算出部27から受け取ったリスク標準値を基準として、複合投資リスク算出部26から受け取った複合投資リスクのリスク指標毎の偏差を算出する。算出した偏差は、メッセージ出力部29と比較図出力部30とに渡される。
【0068】
ステップS116:
メッセージ出力部29は、投資候補有価証券の組み合わせに応じた特徴指摘メッセージを作成する。メッセージ作成処理の詳細は、後述する。
【0069】
ステップS117:
比較図出力部30は、リスク標準値算出部27が算出したリスク標準値と、複合投資リスク算出部26が算出した複合投資リスクとを比較する比較図を作成する。比較図としては、リスク指標を軸としたレーダーチャートが作成される。
【0070】
ステップS118:
メッセージ出力部29が特徴指摘メッセージを表示させると共に、比較図出力部30が比較図を表示させる。
【0071】
図8は、メッセージ作成処理の手順を示すフローチャートである。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
ステップS121:
メッセージ出力部29は、リスク指標を、そのリスク指標の偏差の絶対値でソートする。すなわち、リスク標準値との差が大きいリスク指標から順に並べられる。
【0072】
ステップS122:
メッセージ出力部29は、リスク指標をソート後の配列の上位から順番に、1つずつ選択する。
【0073】
ステップS123:
メッセージ出力部29は、選択したリスク指標に対応づけて特徴指摘メッセージ記憶部23に格納されている特徴指摘メッセージのうち、偏差に応じた特徴指摘メッセージを取得する。すなわち、偏差算出部28で算出された偏差を含む範囲(例えば、偏差が−2であれば、偏差の範囲は−3〜−1.5)に対応する特徴指摘メッセージが取得される。
【0074】
ステップS124:
メッセージ出力部29は、特徴指摘メッセージの不確定の文字列“銘柄群名”に、基準銘柄群の銘柄群名を代入する。
【0075】
ステップS125:
メッセージ出力部29は、選択したリスク指標の数が、表示対象メッセージ数に達したか否かを判断する。表示対象メッセージ数は、表示の際の画面構成等に従って、予め設定されている。表示対象メッセージ数に達した場合には、処理が図7のステップS117に進められる。表示対象メッセージ数に達していない場合には、メッセージ作成処理が終了し、処理がステップS126に進められる。
【0076】
ステップS126:
メッセージ出力部29は、未処理のリスク指標があるか否かを判断する。未処理のリスク指標があれば、処理がステップS121に進められる。未処理のリスク指標が無ければ、メッセージ作成処理が終了し、処理が図7のステップS117に進められる。
【0077】
以上の様な処理が有価証券選択支援装置10で実行されることにより、選択された投資候補有価証券の複合投資リスクの特徴がメッセージによって表示されると共に、複合投資リスクの標準との偏差を表す比較図が表示される。
【0078】
図9は、投資リスクの特徴を表す表示画面例を示す図である。なお、この表示画面91は、基準銘柄群としてTOPIXを選択した場合の例である。表示画面91には、比較図出力部30で作成されたレーダーチャート91aと、メッセージ出力部29で作成された特徴指摘メッセージ91d,91eとが表示されている。
【0079】
レーダーチャート91aは、バーラのリスク指標が各軸に設定されている。各軸の値は、TOPIXによるリスク標準値からの偏差を示している。図9のレーダーチャート91aでは、TOPIXによるリスク標準値が点線91bで表されている。また、投資候補有価証券による複合投資リスクが、実線91cで表されている。
【0080】
特徴指摘メッセージ91d,91eは、偏差の絶対値が大きい順に上から表示されている。図9の例では、売買活況度の偏差の絶対値が最も大きく、次に、株価相対企業価値の偏差の絶対値が大きい。そのため、売買活況度に関する特徴指摘メッセージ91d、株価相対企業価値の特徴指摘メッセージ91eの順に表示されている。
【0081】
特徴指摘メッセージ91dは、売買活況度に関する偏差が「1.5〜3」のときのものである。特徴指摘メッセージ91d内の不確定の文字列は「TOPIX」に置き換えられている。特徴指摘メッセージ91eは、株価相対企業価値に関する偏差が「0.5〜1.5」のときのものである。特徴指摘メッセージ91e内の不確定の文字列は「TOPIX」に置き換えられている。
【0082】
このような表示画面91を、投資者が見ることで、選択した投資候補有価証券を購入した際の複合投資リスクの特徴を、容易に把握することができる。このとき、投資者が、例えば、売買活況度よりも株価相対企業価値が高くなることを希望した場合、投資候補有価証券の1つまたは複数を入れ替えて、投資候補有価証券を新たに選択し直す。すると、投資候補有価証券による複合投資リスクが再計算され、表示画面が更新される。
【0083】
図10は、投資候補有価証券変更後の表示画面の一例を示す図である。表示画面92には、レーダーチャート92aと、特徴指摘メッセージ92d,92eとが表示されている。レーダーチャート92aにおいて、TOPIXによるリスク標準値を示す点線92bの形状は、表示画面91の点線91b(図9に示す)と同じである。一方、投資候補有価証券が変更されたため、投資候補有価証券の複合投資リスクを示す実線92cの形状は、表示画面91の実線91c(図9に示す)とは異なる。この例では、特に、株価相対企業価値の偏差が増加し、売買活況度の偏差が減少している。
【0084】
そのため、株価相対企業価値に関する特徴指摘メッセージ92dが上に表示されており、その下に、売買活況度に関する特徴指摘メッセージ92eが表示されている。また、株価相対企業価値に関する特徴指摘メッセージ92dの内容は、偏差が「1.5〜3」のときのものに変更されている。売買活況度に関する特徴指摘メッセージ92eの内容は、偏差が「0.5〜1.5」のときのものに変更されている。
【0085】
このようにして、投資候補有価証券を変更しながら、投資者の希望に合致した複合投資リスクを構成する有価証券の組み合わせを見つけだすことができる。その結果、証券アナリストほどの深い知識が無くても、膨大な量の有価証券の中から、投資者のニーズに合った有価証券の組み合わせを提案することができる。
【0086】
また、基準銘柄群を、TOPIXとは別の銘柄群に変えることで、投資対象として想定している銘柄に応じた指標を得ることができる。たとえば、投資者が、投資対象として情報通信関連の銘柄を考えている場合、リスク標準値は、情報通信関連の銘柄の影響を強く受けていることが望ましい。そこで、基準銘柄群として日経225(情報通信関連銘柄の比率が、TOPIXよりも高いものとする)を選択することで、情報通信関連の銘柄の影響を強く受けた、リスク標準値を得ることができる。基準銘柄群を変更すると、表示画面も更新される。
【0087】
図11は、基準銘柄群変更後の表示画面の一例を示す図である。この表示画面93は、図9に示した表示画面91の状態から基準銘柄を変更した場合の例である。表示画面93には、レーダーチャート93aと、特徴指摘メッセージ93d,93eとが表示されている。
【0088】
この例では、レーダーチャート93aの軸は、図9と同様に、TOPIXによるリスク標準値を基準とした偏差で示されている。すなわち、日経225によるリスク標準値も、TOPIXによるリスク標準値からの偏差で示される。従って、レーダーチャート93aにおいて、日経225によるリスク標準値を示す点線93bの形状は、表示画面91のTOPIXによるリスク標準値を示す点線91b(図9に示す)とは異なる。この例では、特に、売買活況度の値が増加している。一方、投資候補有価証券が変更されたため、投資候補有価証券の複合投資リスクを示す実線93cの形状は、表示画面91の実線91c(図9に示す)と同じである。
【0089】
これにより、日経225によるリスク標準値に対する複合投資リスクの偏差は、株価相対企業価値が最も大きな値となり、次に、売買活況度の偏差が大きな値となっている。そのため、株価相対企業価値に関する特徴指摘メッセージ93dが上に表示されており、その下に、売買活況度に関する特徴指摘メッセージ93eが表示されている。また、株価相対企業価値に関する特徴指摘メッセージ93dの内容は、偏差が「1.5〜3」のときのものに変更されている。売買活況度に関する特徴指摘メッセージ93eの内容は、偏差が「0.5〜1.5」のときのものに変更されている。さらに、特徴指摘メッセージ93d,93e中の不確定の文字列は、「日経225」に置き換えられている。
【0090】
このようにして、基準銘柄群を変更することで、投資対象としている市場に合致したリスク標準値を得ることができる。その結果、投資者の投資方針に応じて、複合投資リスクに関する的確な特徴指摘メッセージを表示させることができる。
【0091】
なお、図11に示した例では、基準銘柄群を日経225に変更しても、レーダーチャート93aの軸の値はTOPIXによるリスク標準値を基準にしていたが、レーダーチャート93aの軸の値を、変更後の基準銘柄群に合わせて変更してもよい。
【0092】
図12は、基準銘柄群の変更に伴いレーダーチャートの軸の基準を変更したときの表示画面の一例を示す図である。この表示画面94は、図9に示した表示画面91の状態から基準銘柄を変更した場合の例である。表示画面94には、レーダーチャート94aと、特徴指摘メッセージ94d,94eとが表示されている。
【0093】
この例では、レーダーチャート94aの軸は、図9と異なり、日経225によるリスク標準値を基準とした偏差で示されている。従って、日経225によるリスク標準値を示す点線94bは、各軸の原点(値0の点)を結んでいる。一方、投資候補有価証券による複合投資リスクを示す実線94cは、軸の基準が変わったことにより、形状が変更される。図12の例では、売買活況度の値が減少している。
【0094】
これにより、日経225によるリスク標準値に対する複合投資リスクの偏差は、株価相対企業価値が最も大きな値となり、次に、売買活況度の偏差が大きな値となっている。そのため、株価相対企業価値に関する特徴指摘メッセージ94dが上に表示されており、その下に、売買活況度に関する特徴指摘メッセージ94eが表示されている。また、株価相対企業価値に関する特徴指摘メッセージ94dの内容は、偏差が「1.5〜3」のときのものに変更されている。売買活況度に関する特徴指摘メッセージ94eの内容は、偏差が「0.5〜1.5」のときのものに変更されている。さらに、特徴指摘メッセージ94d,94e中の不確定の文字列は、「日経225」に置き換えられている。
【0095】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、投資者の投資ニーズに応じた有価証券をコンピュータによって自動選択し、自動選択した有価証券の複合投資リスクの特徴を、期待値としてメッセージやレーダーチャートなどで明示するようにしたものである。このような処理は、金融資産運用の勧誘業務の円滑化に役立てることができる。そこで、第2の実施の形態では、本発明を適用した資産運用勧誘装置について、具体的に説明する。
【0096】
図13は、資産運用勧誘装置の概略構成を示す図である。図13に例示するように、例えば、資産運用勧誘装置4の記録装置7には、金融資産を構成する有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報7aが格納されている。記録装置6には、投資者が保有する金融資産である保有金融資産の構成を示す情報である保有金融資産構成情報6aが格納されている。
【0097】
この資産運用勧誘装置4による金融資産の提案を受けようとする投資者は、まず、金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報5の入力を行う(ステップS201)。ここで、投資ニーズとは、例えば、投資者が金融資産に対して希望する収益期待や予算等の投資条件を意味する。
【0098】
次に、資産運用勧誘装置4は、記録装置6に格納されている保有金融資産構成情報6aに示される保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替える(ステップS202)。さらに、資産運用勧誘装置4は、記録装置7に格納されている有価証券属性情報7aを用い、この少なくとも一部が他の有価証券に組み替えられた保有金融資産である組み替え金融資産に対して、複数の評価尺度からなる期待値8を算出する(ステップS203)。
【0099】
次に、資産運用勧誘装置4は、ステップS203において算出された組み替え金融資産の期待値8が、ステップS201において入力された投資ニーズ情報5に示される投資ニーズに合致するか否かを判断する(ステップS204)。その後、資産運用勧誘装置4は、この判断により投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産の期待値(複数の評価尺度からなる期待値)8を、グラフ(複数の評価尺度からなる期待値グラフ)9を用いて視覚的に表示させる(ステップS205)。
【0100】
これにより、この資産運用勧誘装置4の利用者(例えば、証券会社の社員)は、資産運用勧誘装置4に投資ニーズを入力するだけで、その投資ニーズに最適な金融資産運用に関する情報を、複数の評価尺度からなる期待値を示したグラフ9によって視覚的に表示させることができる。結果、高度な専門的知識を有しない者であっても、金融資産運用の勧誘業務を円滑に行うことが可能となる。
【0101】
特に、この資産運用勧誘装置4を用いた資産運用勧誘方法では、複数の評価尺度からなる期待値8を判断材料とし、投資ニーズに合致した金融資産の運用を推奨するため、投資者の多様な投資ニーズに対するきめ細かい投資戦略、組み替え戦略を提案することができる。
【0102】
また、その提案は、推奨する金融資産運用に対する期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させることによって行われることとなるため、投資者の多様な投資ニーズに対して提案されるきめ細かい金融資産運用内容を、投資者に直感的に認識させることができ、金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0103】
次に、図13に示した機能を有する資産運用勧誘装置について具体的に説明する。
図14は、第2の実施の形態における資産運用勧誘装置の機能ブロック図である。図14に示す資産運用勧誘装置40の各機能は、図2に例示したハードウェアにおいて所定のプログラム(ソフトウェア)を実行させることにより、このハードウェアとソフトウェアとが協働した具体的手段によって構築される。
【0104】
図14に例示するように、資産運用勧誘装置40は、情報の記憶機能として、有価証券情報格納部41、保有金融資産構成情報格納部42、推奨文言情報格納部43、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44を有している。
【0105】
有価証券情報格納部41は、金融資産を構成する有価証券の属性(企業規模、株価等)を示す情報である有価証券属性情報を格納する。有価証券の属性は、投資者による投資判断の材料となる様々な指標が含まれる。例えば、有価証券の属性には、バーラのリスク指標も含まれる。
【0106】
保有金融資産構成情報格納部42は、投資者が保有する金融資産である保有金融資産の構成を示す情報である保有金融資産構成情報を格納する。
推奨文言情報格納部43は、推奨を行う金融資産運用に対する推奨文言に関する情報を格納する。推奨文言には、表示させるための条件が対応づけられている。
【0107】
投資ニーズ合致金融資産情報格納部44は、投資ニーズ合致判断部54において投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産に関する情報を格納する。
【0108】
資産運用勧誘装置40は、処理機能として、投資環境情報入力部45、評価尺度選定部46、有価証券属性更新情報入力部47、有価証券属性情報更新部48、有価証券選定情報入力部49、有価証券選定部50、投資ニーズ情報入力部51、金融資産構成組み替え部52、組み替え金融資産期待値算出部53、投資ニーズ合致判断部54、最適組み替え金融資産抽出部55、及び組み替え金融資産情報表示部56を有している。
【0109】
投資環境情報入力部45は、投資環境を示す投資環境情報の入力を受け付ける。ここで、投資環境とは、株式等の有価証券の収益率を左右する平均株価、金利、為替等の市場環境を意味する。投資環境情報とは、市場が好景気なのかあるいは低迷しているのかを示す情報である。投資環境情報入力部45は、受け取った投資環境情報を、評価尺度選定部46に渡す。
【0110】
評価尺度選定部46は、投資環境情報入力部45において入力された投資環境情報に示される投資環境に応じて、評価尺度の選定を行う。評価尺度とは、金融資産を評価する際の基準となる尺度を意味する。例えば、市場反応度、企業規模、株価相対企業価値、売買活況度、投資成果、金利感応度、企業成長度、海外経済感応度等が、この評価尺度に該当する。選定された評価尺度が、金融資産の期待値を求める際の評価に利用される。なお、期待値とは、金融資産等に対して期待される指標を意味し、例えば、市場反応度の数値等を意味する。
【0111】
評価尺度は、予め「中立」、「強気」、「弱気」、「安定」の投資尺度に分類されている。例えば、評価尺度選定部46は、投資環境情報が好景気を示していれば、強気(ある程度のリスクを覚悟して、高利回りを求める)の評価尺度を選定し、投資環境情報が低迷を示していれば、弱気(リスクを少なくして確実に利益を出す)の評価尺度を選定する。評価尺度選定部46は、選定した評価尺度を、投資ニーズ情報入力部51、組み替え金融資産期待値算出部53、及び組み替え金融資産情報表示部56に渡す。
【0112】
有価証券属性更新情報入力部47は、有価証券の属性(企業規模、株価等)に対する最新の時価情報である有価証券属性時価評価情報の入力を受け付ける。有価証券属性更新情報入力部47は、入力された有価証券属性時価評価情報を有価証券属性情報更新部48に渡す。
【0113】
有価証券属性情報更新部48は、有価証券属性更新情報入力部47から渡された有価証券属性時価評価情報を用い、有価証券情報格納部41に格納されている有価証券属性情報を、最新の内容に更新する。
【0114】
有価証券選定情報入力部49は、保有金融資産の組み替え対象となる有価証券を選定するための情報である有価証券選定情報の入力を受け付ける。有価証券選定情報は、安定性の高い名門企業に投資するのか、将来性の高いベンチャー企業に投資するのかなど、投資対象銘柄を絞り込むための情報である。有価証券選定情報入力部49は、入力された有価証券選定情報を、有価証券選定部50に渡す。
【0115】
有価証券選定部50は、有価証券選定情報入力部49から渡された有価証券選定情報を用い、保有金融資産の組み替え対象となる有価証券の選定を行う。すなわち、有価証券選定部50は、有価証券選定情報で指定されている投資者の投資方針に合致するか、あるいは投資方針により近い有価証券を、有価証券情報格納部41から検索する。そして、有価証券選定部50は、投資者からの操作入力に応答して、検索結果の中から組み替え対象の有価証券を選定し、その選定した有価証券を示す情報を有価証券情報格納部41に格納する。
【0116】
投資ニーズ情報入力部51は、金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付ける。投資ニーズ情報とは、今後の投資者の投資方針を示す情報である。例えば、金融資産全体としてのベータ(株式市場全体の変動と特定の株式の変動との相関度合いを示す係数)を現在より上げたいのか、あるいは下げたいのかといった情報が、投資ニーズ情報として入力される。投資ニーズ情報入力部51は、入力された投資ニーズ情報に基づいて、評価尺度選定部46から渡された評価尺度に関する投資者の期待値を算出する。そして、投資ニーズ情報入力部51は、算出した期待値を、投資ニーズ合致判断部54に渡す。
【0117】
金融資産構成組み替え部52は、保有金融資産構成情報格納部42に格納されている保有金融資産構成情報に示される保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替える。新たに組み入れる有価証券は、有価証券選定部50によって選定された有価証券である。選定された有価証券に関する情報は、有価証券情報格納部41から取得することができる。金融資産構成組み替え部52は、組み替え後の金融資産(組み替え金融資産)の構成情報を、組み替え金融資産期待値算出部53に渡す。
【0118】
組み替え金融資産期待値算出部53は、金融資産構成組み替え部52から渡された組み替え金融資産の有価証券属性情報を、有価証券情報格納部41から取得する。そして、組み替え金融資産期待値算出部53は、組み替え金融資産の有価証券属性情報に基づき、評価尺度選定部46から渡された評価尺度に関する期待値(組み替え金融資産の期待値)を算出する。組み替え金融資産期待値算出部53は、算出した組み替え金融資産の期待値を、投資ニーズ合致判断部54に渡す。
【0119】
投資ニーズ合致判断部54は、組み替え金融資産期待値算出部53から渡された組み替え金融資産の期待値(組み替え金融資産に対する客観的な期待値)が、投資ニーズ情報入力部51から渡された投資ニーズに基づく期待値(投資者が要望する期待値)に合致するか否かを判断する。合致するか否かは、ある程度の許容範囲を持って判断することができる。投資ニーズ合致判断部54は、期待値が合致した場合には、組み替え金融資産の有価証券情報を有価証券情報格納部41から取得し、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納する。
【0120】
最適組み替え金融資産抽出部55は、投資ニーズ合致判断部54において投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産を、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44から取得する。そして、最適組み替え金融資産抽出部55は、投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産をのうち、最も投資ニーズに合致している組み替え金融資産である最適組み替え金融資産を抽出する。最適組み替え金融資産抽出部55は、抽出した最適組み替え金融資産を、組み替え金融資産情報表示部56に渡す。
【0121】
組み替え金融資産情報表示部56は、最適組み替え金融資産抽出部55が抽出した最適組み替え金融資産に関する情報を、有価証券情報格納部41と保有金融資産構成情報格納部42から取得する。そして、組み替え金融資産情報表示部56は、取得した情報を用いて、最適組み替え金融資産の評価尺度に関する期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させると共に、目標達成度(投資ニーズに基づく期待値と組み合わせ金融資産の期待値との差)を表示させる。
【0122】
また、組み替え金融資産情報表示部56は、評価尺度に関する標準値を有価証券情報格納部41に格納されている有価証券情報から算出し、標準値と期待値との偏差に応じた推奨文言を、推奨文言情報格納部43から取得する。そして、組み替え金融資産情報表示部56は、取得した推奨文言を表示させる。
【0123】
組み替え金融資産情報表示部56における、グラフの表示機能と、推奨文言の表示機能とは、第1の実施の形態で示した有価証券選択支援装置10の機能を応用したものである。第2の実施の形態では、第1の実施の形態における基準銘柄群は固定(例えば、TOPIXの計算に用いられる銘柄)であるものとする。第2の実施の形態の最適組み替え金融資産は、第1の実施の形態の投資候補有価証券に相当する。第2の実施の形態の推奨文言は、第1の実施の形態の特徴指摘メッセージに相当する。
【0124】
なお、第1の実施の形態における特徴指摘メッセージは、リスク標準値からの偏差が大きいものを表示していたが、第2の実施の形態では、最良組み替え金融資産の評価尺度の期待値(第1の実施の形態におけるリスク指標の投資リスクに相当する)が正の値の場合(投資に適している場合)にのみ表示される。
【0125】
図15は、図14に例示した有価証券情報格納部41に格納される有価証券属性情報のデータ構成を例示した概念図である。
図15に例示するように、有価証券情報格納部41は、例えば、投資信託に関する情報が格納されている投資信託DB(データベース)41a、及び株式に関する情報が格納されている株式DB41bを有している。
【0126】
さらに、投資信託DB41aには、例えば、各投資信託(Aファンド、Bファンド…)に関する情報であるファンド情報41aa〜41afが格納されており、株式DB41bには、例えば、各株式(銘柄1、銘柄2…)に関する情報である株式情報41ba〜41bfが格納されている。
【0127】
図16は、図15に例示した投資信託DB41aに格納されるファンド情報41aaのデータ構成を例示した概念図である。
図16に例示するように、ファンド情報41aaは、例えば、ファンド(投資信託)の名称である「ファンド名」、ファンド名に1対1で付与されたコードである「ファンド名コード」、そのファンドの運用が委託されている会社である「運用会社」、ファンドタイプを示す「タイプ」、及びファンドを構成する株式の銘柄である「構成銘柄」に関する情報を有している。「構成銘柄」は、例えば、ファンドを構成する株式の銘柄に付されたコードである「銘柄コード」、銘柄の名称である「銘柄名」、ファンドにおける各銘柄の構成比率である「比率」に関する情報を有している。
【0128】
図16に例示した「Aファンド」のファンド情報41aaの場合、「ファンド名」は「Aファンド」、「ファンド名コード」は「105358」、「運用会社」は「XXアセット」、「タイプ」は「国内株式」である。また、この例では「構成銘柄」として、「銘柄コード」が、それぞれ「7203」、「6752」、「9432」、「8305」、「6501」、「7733」、「8315」である「銘柄名」「T自動車」、「M電器産業」、「N電信電話」、「Mホールディンクス」、「H製作所」、「O工学」、「T銀行」の株式が、それぞれ「3.98%」、「3.17%」、「3.02%」、「2.89%」、「2.64%」、「2.57%」、「2.19%」の「比率」で構成されている。
【0129】
なお、図16では、ファンド情報41aaのデータ構成のみを例示したが、その他のファンド情報についても、ファンド情報41aaと同様な構造で、各種情報が設定されている。
【0130】
図17は、図15に例示した株式DB41bに格納される株式情報41baのデータ構成を例示した概念図である。
図17に例示するように、株式情報41baは、例えば、銘柄ごとの種別を示す「銘柄種別」、各銘柄に対応する企業の業績を示す「企業業績関係」、及び各銘柄に対する期待値を示す「バーラのリスク指標」に関する情報を有している。
【0131】
ここで「銘柄種別」は、例えば、銘柄ごとに付されたコードである「銘柄コード」、各銘柄の名称である「銘柄名」、マーケットの種類を示す「市場」、各銘柄に対応する業種を示す「業種」、各銘柄ごとの売買単位を示した「売買単位」、及び各銘柄の前日の終値を示す「前日終値」に関する情報を有している。
【0132】
また、「企業業績関係」は、例えば、売買高の伸び率を示す「売買高伸び率」、経常利益の伸び率を示す「経常利益伸び率」、1株当たりの税引利益に対する株価の倍率である株価収益率(Price Earnings Ratio)を示す「PER」、株価をその企業の1株当たりの純資産で割った倍率である株価純資産倍率(Price Book value Ratio)を示す「PBR」、企業の収益性を示す株主資本に対する税引後利益の割合である株主資本利益率(Return On Equity)を示す「ROE」、企業の当期利益分を総資産で割った総資産利益率(Return On Asset)を示す「ROA」、貸借倍率を示す「貸借倍率」に関する情報を有している。さらに、「バーラのリスク指標」は、例えば、前述した「市場反応度」、「企業規模」、「株価相対企業価値」、「売買活況度」、「投資成果」、「金利感応度」、「企業成長度」、「海外経済感応度」に関する情報を有している。
【0133】
図17に例示した銘柄1の株式情報41baの場合、「銘柄コード」が「6702」、「銘柄名」は「F通」、「市場」は「東証1部」、「業種」は「電機」、「売買単位」は「1000」、「前日終値」は「2500」である。また、「売買高伸び率」は「0.92」、「経常利益伸び率」は「23.07」、「PER」は「9.28」、「PBR」は「1.60」、「ROE」は「17.26」、「ROA」は「2.00」、「賃借倍率」は「3.29」であり、「市場反応度」は「1.00」、「企業規模」は「2.00」、「株価相対企業価値」は「3.00」、「売買活況度」は「0.00」、「投資成果」は「−1.00」、「金利感応度」は「−2.00」、「企業成長度」は「−3.00」、「海外経済感応度」は「1.00」である。
【0134】
なお、図17では、株式情報41baのデータ構成のみを例示したが、その他の株式情報についても、株式情報41baと同様な情報によって構成されている。
【0135】
図18は、図14に例示した保有金融資産構成情報格納部42に格納される保有金融資産情報42a〜42fの構成を例示した概念図である。
図18に例示するように、保有金融資産構成情報格納部42には、例えば、各投資者が保有する金融資産の構成を示す情報である保有金融資産情報42a〜42fが格納されている。
【0136】
図19は、図18に例示した保有金融資産情報42aのデータ構成を例示した概念図である。
図19に例示するように、保有金融資産情報42aは、例えば、金融資産に対する投資者の名称を示す「投資者名」、各投資者に対して付与されるコードである「投資者コード」、保有金融資産の構成を示す「保有金融資産構成」に関する情報によって構成されている。また、「保有金融資産構成」は、例えば、その保有金融資産を構成する各有価証券の名称を示す「名称」、各有価証券に付されたコードである「コード」、各有価証券の種別を示す「有価証券種別」の情報を有している。
【0137】
図19に例示した保有金融資産情報42aの場合、「投資者名」は「吉祥寺太郎」、「投資者コード」は「R7256」であり、この「保有金融資産構成」は、「名称」、「コード」、「有価証券種別」が、それぞれ、「Aファンド」、「105358」、「投資信託」/「Eファンド」、「104283」、「投資信託」/「T自動車」、「7203」、「株式」/「O工学」、「7733」、「株式」/「T銀行」、「8315」、「株式」である有価証券によって、この保有金融資産が構成されていることを示している。
【0138】
なお、図19では、保有金融資産情報42aのデータ構成のみを例示したが、その他の保有金融資産情報についても、保有金融資産情報42aと同様な構造で各種情報が設定されている。
【0139】
図20は、図14に例示した推奨文言情報格納部43に格納されている推奨文言情報43aのデータ構成を例示した図である。
図20に例示するように、推奨文言情報43aは、例えば、各推奨文言に対応する条件を示す「条件」及び推奨文言の内容を示す「推奨文言」に関する情報によって構成されている。
【0140】
図20の例の場合、「条件」として「株価相対企業価値の市場平均からの偏差>0」、「売買活況度の市場平均からの偏差>0」、「金利感応度の市場平均からの偏差<0」が例示されている。これらの「条件」に対応する「推奨文言」として、「株価相対企業価値が市場平均値より高く…」、「売買活況度が市場平均より高く、売買が…」、「金利感応度が市場平均以下であり、利子…」が例示されている。
【0141】
図21は、図14に例示した投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納される投資ニーズ合致金融資産情報のデータ構成を例示した概念図である。
図21に例示するように、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44には、例えば、投資ニーズに合致した組み替え金融資産を示す複数の投資ニーズ合致金融資産情報44a〜44fが格納されている。
【0142】
図22は、図21に例示した投資ニーズ合致金融資産情報44aのデータ構成を例示した概念図である。
図22に例示するように、投資ニーズ合致金融資産情報44aは、例えば、組み替えを行った金融資産に対する投資者の名称を示す「投資者名」、各投資者に対して付与されるコードである「投資者コード」、投資ニーズに合致した組み替え金融資産の構成を示す「投資ニーズ合致金融資産構成」に関する情報によって構成されている。また、「投資ニーズ合致金融資産構成」は、例えば、その金融資産を構成する各有価証券の名称を示す「名称」、各有価証券に付されたコードである「コード」、各有価証券の種別を示す「有価証券種別」の情報を有している。
【0143】
図22に例示した投資ニーズ合致金融資産情報44aの場合、「投資者名」は「吉祥寺太郎」、「投資者コード」は「R7256」であり、この「投資ニーズ合致金融資産構成」は、「名称」、「コード」、「有価証券種別」が、それぞれ、「Aファンド」、「105358」、「投資信託」/「Dファンド」、「104857」、「投資信託」/「T自動車」、「7203」、「株式」/「O工学」、「7733」、「株式」/「H製作所」、「6501」、「株式」である有価証券等によって投資ニーズ合致金融資産が構成されていることを示している。
【0144】
なお、図22では、投資ニーズ合致金融資産情報44aのデータ構成のみを例示したが、その他の投資ニーズ合致金融資産情報についても、投資ニーズ合致金融資産情報44aと同様な情報によって構成されている。
【0145】
次に、第2の実施の形態における資産運用勧誘装置40の処理動作について説明する。
図23は、第2の実施の形態における資産運用勧誘装置の処理動作の全体を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って、第2の実施の形態における資産運用勧誘装置40の処理動作の全体について説明していく。
【0146】
ステップS1:
本ステップでは、投資環境を基に評価尺度の選定が行われる。
本ステップにおける評価尺度の選定を行う場合、例えば、まず、証券会社の担当者等の利用者は、図14に例示した投資環境情報入力部45を用い、最新の投資環境を示す投資環境情報の入力を行う。このように入力された投資環境情報は、評価尺度選定部46に送られる。評価尺度選定部46は、送られた投資環境情報を基に、評価尺度の選定を行う。なお、この処理において評価尺度は複数選定される。この処理の詳細については後述する。
【0147】
評価尺度が選定されると、次に、ステップS2に移る。
ステップS2:
本ステップでは、有価証券属性の更新が行われる(有価証券属性情報更新ステップ)。
【0148】
本ステップにおける有価証券属性の更新を行う場合、例えば、まず、証券会社の担当者等の利用者は、図14に例示した有価証券属性更新情報入力部47を用い、最新の株式相場、企業業績等から構成される各有価証券の時価情報(有価証券属性時価評価情報)の入力を行う。このように入力された有価証券属性時価評価情報は、有価証券属性情報更新部48に送られる。この有価証券属性時価評価情報が送られた有価証券属性情報更新部48は、送られた有価証券属性時価評価情報を用い、有価証券情報格納部41に格納されている投資信託DB41aや株式DB41bの情報の更新を行う。このように投資信託DB41aや株式DB41bの情報を更新することにより、最新の有価証券属性時価を用い、金融資産の組み替え提案を行うことが可能となる。
【0149】
なお、本ステップにおける処理は、図23のフローチャートに例示する一連の処理に関係なく、定期的に、或いは、特定のタイミングで実行されることとしてもよく、また、有価証券属性時価評価情報の入力を自動的に行う構成としてもよい。
【0150】
有価証券属性情報の更新が終了すると、ステップS3に移る。
ステップS3:
本ステップでは、金融資産を組み替える際に用いる有価証券である組み替え対象有価証券の選定が行われる。
【0151】
本ステップにおける組み替え対象有価証券の選定を行う場合、例えば、まず、投資者等は、図14に例示した有価証券選定情報入力部49を用い、金融資産を組み替える際に用いる有価証券を特定するための情報である有価証券選定情報を入力する。このように入力された有価証券選定情報は、有価証券選定部50に送られる。有価証券選定情報が送られた有価証券選定部50は、金融資産を組み替える際に用いる有価証券を特定し、特定した有価証券を示す情報を有価証券情報格納部41に提供する。有価証券を示す情報が提供された有価証券情報格納部41は、提供された情報を基に、選択された有価証券を特定するための情報(フラグ情報等)を格納する。なお、本ステップにおける処理の詳細は後述する。
【0152】
組み替え対象有価証券が選定されると、ステップS4に移る。
ステップS4:
本ステップでは、投資ニーズの入力が受け付けられる(投資ニーズ情報入力ステップ)。
【0153】
本ステップにおける投資ニーズの入力は、例えば、投資者が希望する投資ニーズに関する情報である投資ニーズ情報を、図14に例示した投資ニーズ情報入力部51を用いて入力することによって行われる。ここで入力される投資ニーズ情報は、例えば、アンケート形式の入力形態を用い投資者によって入力された情報を基に生成された情報である。このようにアンケート形式の入力形態を利用して投資ニーズ情報の入力を行うことにより、誰でも容易に希望の投資ニーズを指定することができる。なお、このアンケート形式の入力形態を利用した投資ニーズ情報の入力の具体例については後述する。
【0154】
投資ニーズが入力されると、ステップS5に移る。
ステップS5:
本ステップでは、ステップS4において入力された投資ニーズ情報に示される投資ニーズの分析が行われる。
【0155】
本ステップにおける投資ニーズの分析は、例えば、図14に例示した投資ニーズ情報入力部51において行われる。例えば、投資ニーズ情報入力部51は、ステップS1において評価尺度選定部46によって選定された複数の評価尺度に関する情報を、評価尺度選定部46から取得する。そして、投資ニーズ情報入力部51は、入力された投資ニーズに示される金融資産に対する期待値を、この取得した情報に示される複数の評価尺度を用いて算出する。これにより、ステップS1において選定された複数の評価尺度からなる投資ニーズの期待値が求められることとなる。
【0156】
投資ニーズの分析が終了すると、ステップS6に移る。
ステップS6:
本ステップでは、金融資産構成組み替え部52において、保有金融資産構成情報格納部42に格納されている保有金融資産構成情報に示される保有金融資産の構成の少なくとも一部が、他の有価証券に組み替えられる(金融資産構成組み替えステップ)。また、組み替え金融資産期待値算出部53において、有価証券情報格納部41に格納されている有価証券属性情報を用い、金融資産構成組み替えステップにおいて組み替えられた組み替え金融資産に対する、複数の評価尺度からなる期待値が算出される(組み替え金融資産期待値算出ステップ)。
【0157】
さらに、投資ニーズ合致判断部54は、組み替え金融資産期待値算出ステップにおいて算出された組み替え金融資産の期待値が、投資ニーズ情報入力ステップ(ステップS4)において入力された投資ニーズ情報に示される投資ニーズに合致するか否かを判断する(投資ニーズ合致判断ステップ)。
【0158】
投資ニーズ合致判断ステップにおいて投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産である投資ニーズ合致金融資産に関する情報は、図14に例示する投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に送られる。このように送られた情報は、図21及び図22に例示したように、投資ニーズ合致金融資産情報44a〜44fとして、この投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納される。
【0159】
なお、これらの処理の詳細については後述する。
このように投資ニーズ合致金融資産情報44a〜44fが投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納されると、例えば、次に、ステップS7に移る。
【0160】
ステップS7:
本ステップでは、最適組み替え金融資産抽出部55が、投資ニーズ合致判断ステップにおいて投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産のうち、最も投資ニーズに合致している組み替え金融資産である最適組み替え金融資産を、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44から抽出する(最適組み替え金融資産抽出ステップ)。
【0161】
例えば、投資ニーズ情報入力ステップ(ステップS4)において入力された投資ニーズ情報に示される投資者の投資ニーズを示す第1のレーダーチャートと、組み替え金融資産期待値算出ステップにおいて算出された組み替え金融資産それぞれに対する期待値を示す第2のレーダーチャートとを比較した場合を考える。この場合、第1のレーダーチャートと略相似形となる第2のレーダーチャートのうち、第1のレーダーチャートに対し、最も合同形に近い形状を有する第2のレーダーチャートを構成する期待値を有する組み替え金融資産を、最適組み替え金融資産として抽出する(最適組み替え金融資産抽出ステップ)。
【0162】
なお、この処理の詳細については後述する。
最適組み替え金融資産が抽出されると、例えば、次に、ステップS8に移る。
ステップS8:
本ステップでは、図14に例示する組み替え金融資産情報表示部56が、投資ニーズ合致判断ステップにおいて投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産の期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させる(組み替え金融資産情報表示ステップ)。例えば、最適組み替え金融資産抽出ステップ(ステップS7)において抽出された最適組み替え金融資産の期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させる。
【0163】
なお、本ステップにおける処理の詳細については後述する。
次に、図23に例示したフローチャートにおけるステップS1の処理の詳細について説明する。
【0164】
図24は、図23に例示したフローチャートにおけるステップS1の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートを用い、図23に例示したフローチャートにおけるステップS1の処理の詳細を説明していく。
【0165】
ステップS10:
本ステップでは、投資環境の入力が行われる。
例えば、投資者が、図14に例示する投資環境情報入力部45を用い、投資環境を示す情報である投資環境情報の入力を行う。ここで入力される投資環境情報は、例えば、投資環境を示す数値である環境数値として入力することができる。例えば、投資環境が最も好転している状態を「上昇」、投資環境が好転している状態を「強気」、投資環境の中立状態を「中立」、投資環境が低迷している状態を「弱気」、投資環境が最も低迷している状態を「下降」とした場合、これらの投資環境「上昇」、「強気」、「中立」、「弱気」、「下降」をそれぞれ示す環境数値を「2」、「1」、「0」、「−1」、「−2」と定義する。これらの環境数値を、投資環境情報として投資環境情報入力部45において入力することにより、この投資環境の入力を行う。
【0166】
このように入力された環境数値は、評価尺度選定部46に送られ、ステップS11に移る。
ステップS11:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が0であるか否が判断される。ここで、ステップS1において入力された投資環境を示す環境数値が「0」であった場合、ステップS12に進む。一方、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が「0」でなかった場合、ステップS13に進む。
【0167】
ステップS12:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、評価尺度として中立投資尺度が選択される。
【0168】
ステップS13:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が「0」よりも大きいか否が判断される。ここで、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が「0」よりも大きかった場合、ステップS14に進む。一方、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が「0」よりも大きくなかった場合、ステップS15に進む。
【0169】
ステップS14:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、評価尺度として強気投資尺度が選択される。
【0170】
ステップS15:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が「−1」であるか否が判断される。ここで、ステップS10において入力された投資環境を示す環境数値が「−1」であった場合、ステップS16に進む。一方、ステップS1において入力された投資環境を示す環境数値が「−1」でなかった場合、ステップS17に進む。
【0171】
ステップS16:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、評価尺度として弱気投資尺度が選択される。
【0172】
ステップS17:
本ステップでは、評価尺度選定部46において、評価尺度として安定投資尺度が選択される。
【0173】
次に、図23に例示したフローチャートにおけるステップS3の処理の詳細について説明する。
図25は、図23に例示したフローチャートにおけるステップS3の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートを用い、図23に例示したフローチャートにおけるステップS3の処理の詳細を説明していく。
【0174】
ステップS20:
本ステップでは、図14に例示した有価証券選定情報入力部49において、アンケート形式により、金融資産運用に関する投資者の要望を示す投資者情報(有価証券選定情報に該当)の入力が受け付けられる。
【0175】
図26は、このような投資者情報の入力に際し、有価証券選定情報入力部49において表示されるアンケート表示画面100の構成を例示した図である。
図26に例示するように、アンケート表示画面100は、例えば、「投資信託について初歩的な知識はあるつもりだ。」等のアンケート文言101、表示されたアンケート文言101に対する回答を行う選択ボタン102、103を有している。
【0176】
投資者等は、このアンケート表示画面100に表示されるアンケート文言101を閲覧し、そのアンケート文言101に対する回答の入力を、例えば、GUI(Graphical User Interface)的な手法を用い、選択ボタン102、103をクリックすることによって行う。このように入力された回答内容は、有価証券選定情報入力部49において次に表示される別のアンケート文言101の選択に反映される。
【0177】
このようにして、順次異なったアンケート文言101が示されたアンケート表示画面100が表示されていき、それぞれのアンケート文言101に対する回答を選択ボタン102、103によって受け付けていく。そして、所定数のアンケート文言101に対する回答が得られたところでこのアンケートは終了し、そのアンケート結果が有価証券選定情報入力部49において表示される。
【0178】
図27は、このように表示されたアンケート結果を示すアンケート結果表示画面110の構成を例示した図である。
図27に例示するように、アンケート結果表示画面110には、例えば、上述したアンケートによって得られた回答内容によって特定されるアンケート結果が表示される。図27の例の場合、「じっくり安定成長をめざすあなたはバランス型」といった表示が行われ、アンケートに対する回答を行った投資者等には、「バランス型」の投資信託が最適である旨が表示される。
【0179】
アンケート結果表示画面110が表示されると、次に、同じくアンケート方式によって、さらに詳細な条件を設定するためのスクーリング画面が有価証券選定情報入力部49において表示される。
【0180】
図28は、このように表示されたスクーリング画面120の構成を例示した図である。
図28に例示するように、スクーリング画面120は、例えば、有価証券のタイプ選択を行うためのタイプ選択欄121、投資者が選定される有価証券に対して期待する収益性を入力するための収益性入力欄122、投資者が選定される有価証券に対して期待する安定性を入力する安定性入力欄123、投資対象となる企業の業績に対する投資者等の希望を入力する企業業績入力欄124、及び「市場反応度」等の有価証券に対する期待値(バーラリスク)を入力するためのバーラリスク入力欄125によって構成されている。
【0181】
投資者等は、例えば、このスクーリング画面120の内容を閲覧しつつ、GUI的な手法によって、タイプ選択欄121、収益性入力欄122、安定性入力欄123、企業業績入力欄124及びバーラリスク入力欄125への入力を行っていく。なお、ここで、投資者等は、タイプ選択欄121への入力を、例えば、前述したアンケート結果表示画面110に示された内容を参考にして行うこととしてもよい。
【0182】
このようにして入力された内容(有価証券選定情報に該当)は、有価証券選定部50に送られ、図25に示す次のステップS21に移る。
ステップS21:
本ステップでは、ステップS20において入力された有価証券選定情報を基に、その投資者に適した有価証券が選定対象として特定される。
【0183】
本ステップにおける有価証券の特定は、例えば、ステップS20において入力された有価証券選定情報を基に、有価証券選定部50が、その有価証券選定情報に合致する有価証券を有価証券情報格納部41に格納されている情報から抽出することによって行われる。このように特定された有価証券の内容は、例えば、一覧表の形式で表示される。
【0184】
図29は、このように特定された有価証券の内容を一覧表の形式で表示する結果表示画面130の構成を例示した図である。
図29に例示するように、結果表示画面130は、例えば、特定された有価証券の内容を一覧表の形式で表示する結果一覧表132、及びこのように特定された有価証券の内容を保存する際にクリックする保存ボタン131によって構成されている。
【0185】
結果一覧表は、例えば、特定された有価証券の内容を示す「ファンド名」欄、「運用会社」欄、「基準価格」欄、1年目の「収益性」と「安定性」欄、3年目の「収益性」と「安定性」欄、及び特定された有価証券の特徴の詳細を表示させる際にクリックする特徴表示ボタン132a〜132cが配置される「特徴」欄によって構成される。図29の例の場合、「ファンド名」欄には、「Dファンド」、「Gファンド」、「Hファンド」が、「運用会社」欄には、「XXアセット」が、「基準価格」欄には、「¥671」、「¥11,043」、「¥6,164」が、1年目の「収益性」欄には「★★★」が、1年目の「安定性」欄には「L」が、3年目の「収益性」には、「★★★」、「★★★★」、「★★★」が、「安定性」欄には「L」が、それぞれ表示される。
【0186】
投資者等は、例えば、このように表示された結果一覧表132を閲覧し、さらに、特徴表示ボタン132a〜132cをクリックすることにより、各有価証券の特徴の内容を表示させる。投資者は、各有価証券の特徴の内容を閲覧することにより、特定された有価証券が、組み替え対象の有価証券に適しているか否か判断する。そして、ここで特定された有価証券が組み替え対象の有価証券に適していると判断した投資者等は、保存ボタン131をクリックする。
【0187】
保存ボタン131がクリックされると、図25のステップS22の処理に移る。
ステップS22:
本ステップでは、有価証券選定部50が、ステップS21において、選定対象(有価証券が組み替え対象)として特定された有価証券の情報を有価証券情報格納部41に格納する。
【0188】
次に、図23に例示したフローチャートのステップS4の処理におけるアンケート形式の入力形態を利用した投資ニーズ情報の入力の具体例について説明する。
【0189】
図30は、図23に例示したフローチャートのステップS4における投資ニーズの入力時において表示される目標設定画面140を例示した図である。
図30に例示するように、目標設定画面140には、例えば、投資ニーズを決定づける目標設定に必要な複数のアンケート内容が表示され、各アンケート内容に対する回答をGUI的な手法により入力する選択欄141a〜141eが表示される。
【0190】
図30の例の場合、アンケート内容として「ベータに対して」、「企業規模に対して」、「為替(円ドル)に対して」、「過去の企業成長について」、「株価の割安度について」が表示される。アンケート内容に対応づけて、選択欄141a〜141eが設けられている。
【0191】
選択欄141aには、「現在よりベータを高めたい。/現在よりベータを低めたい。」が表示されている。選択欄141bには、「現在より大型の企業規模の性格を持ったポートフォリオにしたい。/現在より小型の企業規模の性格を持ったポートフォリオにしたい。」が表示されている。選択欄141cには、「現在より円安メリット型のポートフォリオにしたい。/現在より円高メリット型のポートフォリオにしたい。」が表示されている。選択欄141dには、「現在より企業成長度の高いポートフォリオにしたい。/現在より企業成長度が低くてもよい。」が表示されている。選択欄141eには、「現在より割安度の高いポートフォリオにしたい。/現在より割安度が低くなってもかまわない。」が表示されている。
【0192】
また、この目標設定画面140には、投資者等が選択欄141a〜141eへの入力内容を確定する際にクリックする実行ボタン142、及び選択欄141a〜141eへの入力内容をリセットする際にクリックするリセットボタン143も表示される。投資者等は、この目標設定画面140を閲覧しつつ、選択欄141a〜141eへの入力、及び実行ボタン142のクリックを行い、アンケート形式による目標設定を行う。このように入力された内容は、例えば、ステップS4における説明時において示したように、投資ニーズ情報の生成に用いられ、このように生成された投資ニーズ情報は、図14に例示する投資ニーズ合致判断部54に送られる。
【0193】
次に、図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の詳細について説明する。
図31は、図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートを用い、図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の詳細を説明していく。
【0194】
ステップS30:
本ステップでは、図14に例示する金融資産構成組み替え部52が、投資者が保有する金融資産において投資ニーズ合致特性残差が大きい有価証券を、この残差が小さい有価証券に組み替える。
【0195】
この処理を行う場合、例えば、まず、金融資産構成組み替え部52は、投資者への金融資産運用提案のために組み替えを行う金融資産に関する情報(保有金融資産情報)を保有金融資産構成情報格納部42から抽出する。保有金融資産情報が抽出されると、金融資産構成組み替え部52は、抽出された保有金融資産情報に示される保有金融資産を構成する有価証券の少なくとも一部を、有価証券情報格納部41に格納されている有価証券に組み替える。なお、ここで組み替え対象となる有価証券は、図23に例示したフローチャートのステップS3において組み替え対象として選定され、その旨の情報が有価証券情報格納部41に格納されている有価証券のみとする。
【0196】
保有金融資産を構成する有価証券の少なくとも一部が組み替えられると、図14に例示する組み替え金融資産期待値算出部53が、この有価証券の少なくとも一部が組み替えられた保有金融資産(組み替え金融資産)の期待値の算出を行う。
【0197】
この期待値の算出を行う場合、組み替え金融資産期待値算出部53は、例えば、まず、金融資産構成組み替え部52から組み替え金融資産に関する情報(組み替え金融資産を構成する有価証券に関する有価証券属性情報も含む)を取得するとともに、評価尺度選定部46から、図23に例示したフローチャートのステップS1において選定された評価尺度に関する情報を取得する。これらの情報を取得した組み替え金融資産期待値算出部53は、金融資産構成組み替え部52から取得した情報に示される組み替え金融資産の期待値を、評価尺度選定部46から取得した情報に示される評価尺度で算出する。
【0198】
このように組み替え金融資産の期待値が算出されると、ステップS31に移る。
ステップS31:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54において、ステップS30において算出された組み替え金融資産の期待値が、図23に例示したフローチャートのステップS1において選定された評価尺度全てにおいて、投資ニーズに合致するか否かが判断される。
【0199】
この判断を行う場合、投資ニーズ合致判断部54は、まず、組み替え金融資産期待値算出部53から組み替え金融資産の期待値に関する情報を取得するとともに、投資ニーズ情報入力部51から投資ニーズに示される金融資産に対する期待値(ステップS5において算出)に関する情報を取得する。なお、ここで取得される組み替え金融資産の期待値、及び投資ニーズに示される金融資産に対する期待値は、図23に例示したフローチャートのステップS1において選定された同一の評価尺度において算出されたものである。
【0200】
これらの情報を取得した投資ニーズ合致判断部54は、取得した情報に示される組み替え金融資産の期待値と、投資ニーズに示される金融資産に対する期待値とを比較する。投資ニーズ合致判断部54は、期待値の比較結果より、図23に例示したフローチャートのステップS1において選定された全ての評価尺度において、組み替え金融資産の期待値が、投資ニーズに示される金融資産に対する期待値を満足するか否か(投資ニーズに合致するか否か)を判断する。ここで、投資ニーズに合致すると判断された場合には、ステップS32に進む。一方、投資ニーズに合致しないと判断された場合には、ステップS30に進む。
【0201】
ステップS32:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54において、組み替え金融資産が、保有金融資産と比べ、総合的に投資ニーズを改善することとなっているかいないかが判断される。
【0202】
具体的には、投資ニーズ合致判断部54は、保有金融資産の一部の有価証券を組み替えることにより、別の副作用(例えば、投資効果の改善を狙って有価証券を組み替えた結果、売買活況度が悪化してしまった等の副作用)が発生していないかどうかを判断する。
【0203】
ここで、投資ニーズが改善されていると判断された場合、投資ニーズ合致判断部54は、その組み替え金融資産を示す情報を投資ニーズ合致金融資産と判断して、ステップS33に進む。一方、投資ニーズが改善されていないと判断された場合、ステップS30に進む。
【0204】
ステップS33:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、ステップS32で投資ニーズ合致金融資産と判断した組み替え金融資産を、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納されている投資ニーズ合致金融資産情報44a〜44fの集合である組み替え対象リストに、新たな投資ニーズ合致金融資産情報として追記し、この追記後の組み替え対象リストをソートマージして並び替える。
【0205】
並び替えられた組み替え対象リストは、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納され、例えば、次に、ステップS34の処理に移る。
ステップS34:
本ステップでは、金融資産構成組み替え部52が、保有金融資産の組み替えに、有価証券情報格納部41に格納されている情報に示される有価証券のうち、選定対象となる有価証券(図23に例示したフローチャートのステップS3において組み替え対象として選定された有価証券)全てが使用され、それによって生成された組み替え金融資産全てに対し、ステップS31からステップS33までにおける処理が行われたか否か(選定対象の有価証券を全て探索したか否か)を判断する。
【0206】
ここで、選定対象の有価証券を全て探索したと判断された場合、処理を終了する。一方、選定対象の有価証券を全て探索していないと判断された場合、ステップS30に進む。
【0207】
次に、図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の具体例について説明する。
図32及び図33は、図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の具体例を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って、図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の具体例を説明していく。
【0208】
ステップS40:
本ステップでは、組み替え金融資産期待値算出部53により、保有金融資産に対する期初の期待指数値「(i(n))t=0」の読み出しが行われる。
【0209】
ここで期待指数値とは、期待値全体を構成する1つの評価尺度に対する期待値である。例えば、期待指数値は、評価尺度「企業規模」に対する期待値を示す数値を意味する。また、「n」は、各評価尺度に付された番号(指標番号)を意味し、例えば、評価尺度が8つ存在している場合、このnの値は1、2、…、8いずれかの値をとる。さらに、tとは時系列を示し、t=0とは、期初であることを示し、t=1とは、期末であることを示す。
【0210】
ステップS41:
本ステップでは、組み替え金融資産期待値算出部53が、取引価格値から期中における期待指数値「(i(n))t=τ」を計算する。ここでt=τとは、例えば、期中であることを示す(0≦τ≦1)。
【0211】
ステップS42:
本ステップでは、投資ニーズ情報入力部51が、入力された投資ニーズ情報に示される投資ニーズから、この投資ニーズを示す期待指数値「(j(n))t=τ」を計算する。
【0212】
ステップS43:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、ステップS42で算出された期待指数値「(j(n))t=τ」が、ステップS41で算出された「(i(n))t=τ」と、全ての評価尺度において(すべてのnにおいて)一致するか否か判断する。
【0213】
ここで一致すると判断された場合、処理を終了する。一方、少なくともいずれかの評価尺度において一致しないと判断された場合、ステップS44に進む。
ステップS44:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、ステップS42で算出された期待指数値「(j(n))t=τ」が、ステップS40で算出された「(i(n))t=0」と、全ての評価尺度において(すべてのnにおいて)一致するか否か判断する。
【0214】
ここで一致すると判断された場合、ステップS45に進む。一方、少なくともいずれかの評価尺度において一致しないと判断された場合、ステップS46に進む。
【0215】
ステップS45:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、投資者が保有金融資産の組み替えを希望するか否かを判断する。この判断は、例えば、保有者から入力された投資者が保有金融資産の組み替えを希望するか否かを示す情報を基に行われる。
【0216】
ここで、投資者が保有金融資産の組み替えを希望すると判断された場合、ステップS46に移る。一方、組み替えを希望しないと判断された場合、処理を終了する。
【0217】
ステップS46:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、保有金融資産をt=τ(期中)の時価において売却評価し、それに対する仮想現金を計算する。なお、例えば、保有金融資産の組み替え処理は、この仮想現金の額を超えないように行われる。
【0218】
ステップS47:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、k(n,q)とm(n,q)に、期中における期待指数値「(i(n))t=τ」を入力する。
【0219】
ここで、qとは、例えば、投資者の保有金融資産の一部に組み替えられる投資信託や株式等の有価証券に付与される番号(単位資産番号)を意味し、「k(n,q)」とは、例えば、保有資産の一部を単位資産番号qの有価証券に組み替えたとき、その組み替え後の組み替え金融資産における指標番号nの期待指標値と、投資ニーズにおける指標番号nの期待指標値との差を意味する。また、m(n,q)とは、投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産に対する「k(n,q)」の集合を意味する。
【0220】
ステップS48:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、n、k(n,q)、m(n,q)にそれぞれ0を入力する。
【0221】
ステップS49:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、n=nmaxであるか否か判断する。
【0222】
ここで、nmaxとは、nの最大値、すなわち、評価尺度に付された番号のうち最も大きい番号を意味する。例えば、8つの評価尺度が存在している場合、このnmaxは8となる。
【0223】
この判断により、n=nmaxであると判断された場合、処理を終了する。一方、n=nmaxでないと判断された場合、ステップS50に進む。
ステップS50:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、nに1を加算し、qに0を入力する。
【0224】
ステップS51:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、q=qmaxであるか否か判断する。
【0225】
ここでqmaxとは、単位資産番号の最大値を意味し、組み替え対象となる有価証券が100個存在していた場合、このqは100になる。
この判断により、q=qmaxであると判断された場合、ステップS49に進む。一方、q=qmaxでないと判断された場合、ステップS52に進む。
【0226】
ステップS52:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、qの値に1を加算する。
ステップS53:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、k(n)に、「或る組み替えを行った組み替え金融資産に対する期待指標値(*i(n))−j(n)」の値を代入する。
【0227】
これにより、k(n)は、保有資産の一部を、任意に選択した投資信託等に組み替えた場合における、その組み替え後の保有資産における指標番号nの期待指標値と、投資ニーズにおける指標番号nの期待指標値との差を表すこととなる。
【0228】
ステップS54:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、ステップS53で算出されたk(n)の絶対値が、全てのk(n,q)の絶対値の集合の中で最小であるか否かを判断する。
【0229】
ここで、k(n)の絶対値が最小であると判断された場合、ステップS55に進む。最小でないと判断された場合、ステップS51に進む。
ステップS55:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、ステップS53で算出されたk(n)の標準偏差σが、全てのk(n,q)の標準偏差σの絶対値の集合の中で最小であるか否かを判断する。
【0230】
ここで、k(n)の標準偏差σが最小であると判断された場合、ステップS56に進む。一方、最小でないと判断された場合、ステップS51に進む。
ステップS56:
本ステップでは、投資ニーズ合致判断部54が、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44内の組み替え対象リストに、組み替え金融資産を追記(投資ニーズ合致金融資産情報の1つとして格納)し、m(n,q)にk(n,q)を入力する。
【0231】
次に、図23に例示したフローチャートにおけるステップS7の処理の詳細について説明する。
図34は、投資者が保有する保有金融資産の期待値をレーダーチャートで表したポートフォリオを例示した図である。ここで、図34の(a)は、期初における保有金融資産の期待値をレーダーチャートで表したポートフォリオ200を例示しており、図34の(b)は、期中における保有金融資産の期待値(現状評価値)をレーダーチャートで表したポートフォリオ210を例示している。
【0232】
図34に例示するように、この例では、評価尺度として、「市場反応度」、「企業規模」、「株価相対企業価値」、「売買活況度」、「投資成果」、「金利感応度」、「企業成長度」、「海外経済感応度」の8つの評価尺度が選定されており、各選択尺度に応じた期待度がレーダーチャートによって表現されている。ポートフォリオ200,210に例示するように、この例では、期初から期中における市場の変化により、保有金融資産における投資成果に対する期待値が低下し、逆に、企業規模に対する期待値が向上している。
【0233】
ここで、投資者は、この期中における保有金融資産のポートフォリオ210を、期初のポートフォリオ200と等しくなるような金融資産の組み替えを希望しているものとする。この場合、投資ニーズを示すポートフォリオは、図34の(a)に例示したポートフォリオ200と同形状となる。
【0234】
図35及び図36は、この投資ニーズに合致するものとして選定され、投資ニーズ合致金融資産情報格納部44に格納された情報に示される投資ニーズ合致金融資産のポートフォリオ220,230,240を例示した図である。
【0235】
図35及び図36に例示するように、これらのポートフォリオ220,230,240に示される投資ニーズ合致金融資産の期待値222,232,242のレーダーチャートの形状は、いずれも投資ニーズ221,231,241のレーダーチャートの形状と略相似形となっている。なお、図35(b)の投資ニーズ231と投資ニーズ合致金融資産の期待値232とは、重なり合っている。
【0236】
前述したように、このステップS7の処理では、これらの投資ニーズ合致金融資産の期待値222,232,242のレーダーチャートのうち、投資ニーズ221,231,241のレーダーチャートに対し、最も合同形に近い形状を有するレーダーチャートを構成する期待値232を有する組み替え金融資産(ポートフォリオ230によって示される組み替え金融資産)を、最適組み替え金融資産として抽出する。
【0237】
次に、図23に例示したフローチャートにおけるステップS8の処理の詳細について説明する。
図37は、図23に例示したフローチャートにおけるステップS8の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートを用い、図23に例示したフローチャートにおけるステップS8の処理の詳細を説明していく。
【0238】
ステップS60:
本ステップでは、組み替え金融資産情報表示部56が、保有金融資産の現状評価値と、図23に例示したフローチャートにおけるステップS7の処理によって抽出された組み替え構築後の期待値(最適組み替え金融資産の期待値)とをレーダーチャートで表示する。
【0239】
例えば、組み替え金融資産情報表示部56は、最適組み替え金融資産抽出部55から最適組み替え金融資産に関する情報を、有価証券情報格納部41及び保有金融資産構成情報格納部42から保有金融資産に関する情報を、評価尺度選定部46から評価尺度に関する情報を、それぞれ取得する。組み替え金融資産情報表示部56は、取得した情報を用いて生成された保有金融資産の現状評価値を示すレーダーチャートと、ステップS7の処理によって抽出された最適組み替え金融資産の期待値を示すレーダーチャートとを表示させる。
【0240】
ステップS61:
本ステップでは、組み替え金融資産情報表示部56が、推奨文言及び投資ニーズ目標達成度を表示させる。
【0241】
例えば、組み替え金融資産情報表示部56は、ステップS7の処理によって抽出された最適組み替え金融資産の期待値に適合する条件の推奨文言を、推奨文言情報格納部43から抽出し、抽出した推奨文言を表示させる。さらに、組み替え金融資産情報表示部56は、ステップS7の処理によって抽出された最適組み替え金融資産の期待値と、投資ニーズを示す期待値との差から算出される投資ニーズ目標達成度を、組み替え金融資産情報表示部56において表示させる。
【0242】
図38は、このステップS60及びステップS61の処理によって表示される保有金融資産の現状評価値を示すレーダーチャート、ステップS7の処理によって抽出された最適組み替え金融資産の期待値を示すレーダーチャート、推奨文言及び投資ニーズ目標達成度を示す組み替え結果表示画面150を例示した図である。
【0243】
図38に例示するように、この組み替え結果表示画面150は、例えば、保有金融資産の現状評価値を示すレーダーチャートが表示される現状評価値表示欄151、保有金融資産に対する評価内容を示す文言を表示するコメント表示欄152、ステップS7の処理によって抽出された最適組み替え金融資産の期待値を示すレーダーチャートが表示される組み替え後期待値表示欄153、最適組み替え金融資産に対する推奨文言が表示される推奨文言表示欄154、及び投資ニーズ目標達成度が表示される目標達成度表示欄155によって構成されている。
【0244】
図38の例では、現状評価値表示欄151に、「市場反応度」、「企業規模」、「株価相対企業価値」、「売買活況度」、「投資成果」、「金利感応度」、「企業成長度」、「海外経済感応度」の8つの評価尺度からなる保有金融資産の現状評価値を示すレーダーチャートが表示されている。このレーダーチャートには、保有金融資産の現状評価値を示す線151aと、各評価尺度における市場平均値を示す線151bとが表示されている。
【0245】
また、組み替え後期待値表示欄153に、「市場反応度」、「企業規模」、「株価相対企業価値」、「売買活況度」、「投資成果」、「金利感応度」、「企業成長度」、「海外経済感応度」の8つの評価尺度からなる最適組み替え金融資産の期待値を示すレーダーチャートが表示されている。このレーダーチャートには、最適組み替え金融資産の期待値を示す線153aと、各評価尺度における市場平均値を示す線153bとが表示されている。
【0246】
また、コメント表示欄152には、「1.株価相対企業価値が市場平均より高く、割安です。/2.売買活況度が市場平均より高く売買が活発な銘柄です。/3.投資成果が低く収益率が低い銘柄です。」との文言が、推奨文言表示欄154には、「1.株価相対企業価値が市場平均より高く、割安です。/2.売買活況度が市場平均より高く売買が活発な銘柄です。/3.投資成果が高く収益率が高い銘柄です。」との文言が、それぞれ表示される。さらに、目標達成度表示欄155には、最適組み替え金融資産の投資ニーズ目標達成度が「★」によって表示される。
【0247】
このような組み替え結果表示画面150を閲覧することにより、投資者は、金融資産の組み替えによって、金融資産の期待値がどの程度改善されるかということを、視覚的、直感的に認識することができ、さらに、推奨文言表示欄154の表示文言によって、その内容の詳細を知ることができる。
【0248】
なお、この組み替え結果表示画面150の現状評価値表示欄151をクリックすることにより、保有金融資産の内容の詳細を表示させ、また、組み替え後期待値表示欄153をクリックすることにより、この最適組み替え金融資産の詳細を表示させることとしてもよい。
【0249】
このように、第2の実施の形態では、投資ニーズ情報入力部51において、金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付け、金融資産構成組み替え部52において、保有金融資産構成情報格納部42に格納されている保有金融資産構成情報に示される保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替え、組み替え金融資産期待値算出部53において、有価証券情報格納部41に格納されている有価証券属性情報を用い、金融資産構成組み替え部52において少なくとも一部が他の有価証券に組み替えられた保有金融資産である組み替え金融資産に対する、複数の評価尺度からなる期待値を算出し、投資ニーズ合致判断部54において、組み替え金融資産期待値算出部53において算出された組み替え金融資産の期待値が、投資ニーズ情報入力部51において入力された投資ニーズ情報に示される投資ニーズに合致するか否かを判断し、組み替え金融資産情報表示部56において、投資ニーズ合致判断部54において投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産の期待値を、レーダーチャートを用いて視覚的に表示させることとした。そのため、この資産運用勧誘装置40の利用者は、資産運用勧誘装置40に投資ニーズを入力するだけで、その投資ニーズに最適な金融資産運用に関する情報を、複数の評価尺度からなる期待値を示したレーダーチャートによって視覚的に表示させることができる。結果、高度な専門的知識を有しない者であっても、金融資産運用の勧誘業務を円滑に行うことが可能となる。
【0250】
特に、この資産運用勧誘装置40を用いた資産運用勧誘方法では、複数の評価尺度からなる期待値を判断材料とし、投資ニーズに合致した金融資産の運用を推奨するため、投資者の多様な投資ニーズに対するきめ細かい投資戦略、組み替え戦略を提案することができる。
【0251】
また、その提案は、推奨する金融資産運用に対する期待値を、レーダーチャートを用いて視覚的に表示させることによって行われることとなるため、投資者の多様な投資ニーズに対して提案されるきめ細かい金融資産運用内容を、投資者に直感的に認識させることができ、金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0252】
さらに、組み替え金融資産期待値算出部53において、評価尺度選定部46において選定された評価尺度からなる組み替え金融資産の期待値の算出を行うこととすることにより、組み替え金融資産情報表示部56において、投資環境に最適な評価尺度からなる期待値を示したレーダーチャートを表示させることができ、これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0253】
また、最適組み替え金融資産抽出部55において、投資ニーズ情報入力部51において入力された投資ニーズ情報に示される投資者の投資ニーズを示す第1のレーダーチャートと、組み替え金融資産期待値算出部53において算出された組み替え金融資産に対する期待値を示す第2のレーダーチャートとを比較した場合に、第1のレーダーチャートと略相似形となる第2のレーダーチャートのうち、第1のレーダーチャートに対し、最も合同形に近い形状を有する第2のレーダーチャートを構成する期待値を有する組み替え金融資産を、最適組み替え金融資産として抽出し、組み替え金融資産情報表示部56において、最適組み替え金融資産抽出部55において抽出された最適組み替え金融資産の期待値を、第2のレーダーチャートを用いて視覚的に表示させることにより、投資ニーズに最も適した金融資産運用に関する提案を、誰でも容易に行うことが可能となる。これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0254】
さらに、組み替え金融資産情報表示部56において、投資ニーズ合致判断部54において期待値が投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産に対する推奨文言を表示させることにより、組み替え金融資産に対する詳細な情報を投資者に認知させることができる。これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0255】
また、組み替え金融資産情報表示部56において、投資ニーズ合致判断部54において期待値が投資ニーズに合致すると判断された組み替え金融資産が、投資ニーズに対し、どの程度目標を達成しているかを示す目標達成度を表示させることにより、組み替え金融資産がどの程度投資ニーズに合致しているかを直感的に投資者に認識させることができる。これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0256】
さらに、有価証券属性情報更新部48において、有価証券情報格納部41に格納されている有価証券属性情報を最新の内容に更新することにより、最新の市場状況を考慮した的確な組み替え金融資産を投資者に提案することができる。これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0257】
また、投資ニーズ情報入力部51において入力される投資ニーズ情報を、アンケート形式の入力形態によって投資者により入力された情報を基に生成された情報とすることにより、誰でも容易に適切な投資ニーズを設定することができる。これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0258】
さらに、組み替え金融資産情報表示部56において、組み替え金融資産期待値算出部53において算出された組み替え金融資産に対する期待値を示す第2のレーダーチャートと、保有金融資産構成情報に示される保有金融資産に対する現状評価値を示す第3のレーダーチャートと、を対比させて表示させることにより、投資者は、金融資産の組み替えによって、金融資産の期待値がどの程度改善されるかということを、視覚的、直感的に認識することができる。これによっても金融資産運用に対する勧誘業務の円滑化を図ることができる。
【0259】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、本形態では、図23に例示したフローチャートのステップS3の処理により、金融資産の組み替え対象となる有価証券を絞り込んだ後、その絞り込まれた有価証券を用い、金融資産構成組み替え部52において、金融資産の構成の組み替えを行うこととしたが、このステップS3における処理を行わず、有価証券情報格納部41に格納されている情報に示される全ての有価証券を用い、金融資産構成組み替え部52において、金融資産の構成の組み替えを行うこととしてもよい。
【0260】
また、上述のように、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、有価証券選択支援装置10や、資産運用勧誘装置4,40が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読みとり可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読みとり可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read OnlyMemory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto−Optical disc)などがある。
【0261】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0262】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読みとり、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読みとり、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0263】
(付記1) コンピュータにより、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法において、
複数の有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を含むことを特徴とする有価証券選択支援方法。
【0264】
(付記2) さらに、前記投資リスク標準値と前記投資リスクとの前記リスク指標毎の比較結果を示す比較図を作成し、出力することを特徴とする付記1記載の有価証券選択支援方法。
【0265】
(付記3) 前記比較図として、前記リスク指標それぞれを軸にしたレーダーチャートを作成することを特徴とする付記2記載の有価証券選択支援方法。
(付記4) コンピュータにより、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法において、
複数の有価証券の中から、組み合わせて投資する複数の投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記投資リスク情報に基づいて、選択された前記投資候補有価証券を組み合わせて投資したときの前記リスク指標毎の複合投資リスクを算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と前記複合投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を含むことを特徴とする有価証券選択支援方法。
【0266】
(付記5) コンピュータにより、投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法において、
複数の有価証券それぞれの識別情報の集合である銘柄群が複数設定されており、複数の前記銘柄群の中から基準銘柄群を選択し、
複数の前記有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが複数の前記有価証券毎に設定された投資リスク情報から、選択された前記基準銘柄群に含まれる前記識別情報に対応する有価証券の投資リスクを取得し、当該投資リスクに基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を含むことを特徴とする有価証券選択支援方法。
【0267】
(付記6) コンピュータを用い、複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘方法において、
前記金融資産を構成する前記有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報と、投資者が保有する前記金融資産である保有金融資産の構成を示す情報である保有金融資産構成情報とが、記録装置に格納されており、
前記金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付け、
前記記録装置に格納されている前記保有金融資産構成情報に示される前記保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替え、
前記記録装置に格納されている前記有価証券属性情報を用い、少なくとも一部が前記他の有価証券に組み替えられた前記保有金融資産である組み替え金融資産に対する、複数の評価尺度からなる期待値を算出し、
算出された前記組み替え金融資産の前記期待値が、入力された前記投資ニーズ情報に示される前記投資ニーズに合致するか否かを判断し、
前記投資ニーズに合致すると判断された前記組み替え金融資産の前記期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させる、
処理を有することを特徴とする資産運用勧誘方法。
【0268】
(付記7) 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムにおいて、
コンピュータに、
複数の有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を実行させることを特徴とする有価証券選択支援プログラム。
【0269】
(付記8) 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムにおいて、
コンピュータに、
複数の有価証券の中から、組み合わせて投資する複数の投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記投資リスク情報に基づいて、選択された前記投資候補有価証券を組み合わせて投資したときの前記リスク指標毎の複合投資リスクを算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と前記複合投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を実行させることを特徴とする有価証券選択支援プログラム。
【0270】
(付記9) 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムにおいて、
コンピュータに、
複数の有価証券それぞれの識別情報の集合である銘柄群が複数設定されており、複数の前記銘柄群の中から基準銘柄群を選択し、
複数の前記有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが複数の前記有価証券毎に設定された投資リスク情報から、選択された前記基準銘柄群に含まれる前記識別情報に対応する有価証券の投資リスクを取得し、当該投資リスクに基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を実行させることを特徴とする有価証券選択支援プログラム。
【0271】
(付記10) 複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記金融資産を構成する前記有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報と、投資者が保有する前記金融資産である保有金融資産の構成を示す情報である保有金融資産構成情報とが、記録装置に格納されており、
前記金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付け、
前記記録装置に格納されている前記保有金融資産構成情報に示される前記保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替え、
前記記録装置に格納されている前記有価証券属性情報を用い、少なくとも一部が前記他の有価証券に組み替えられた前記保有金融資産である組み替え金融資産に対する、複数の評価尺度からなる期待値を算出し、
算出された前記組み替え金融資産の前記期待値が、入力された前記投資ニーズ情報に示される前記投資ニーズに合致するか否かを判断し、
前記投資ニーズに合致すると判断された前記組み替え金融資産の前記期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させる、
処理を実行させることを特徴とする資産運用勧誘プログラム。
【0272】
(付記11) 投資対象の選択を支援する有価証券選択支援装置において、
複数のリスク指標に関する投資リスクが複数の有価証券毎に設定された投資リスク情報を記憶する記憶手段と、
前期有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択する選択手段と、
前記記憶手段に記憶された前記投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出する投資リスク標準値算出手段と、
前記投資リスク標準値算出手段で算出された前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記記憶手段に記憶された前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出する偏差算出手段と、
前記偏差算出手段で算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する出力手段と、
を有することを特徴とする有価証券選択支援装置。
【0273】
(付記12) 投資対象の選択を支援する有価証券選択支援装置において、
複数のリスク指標に関する投資リスクが複数の有価証券毎に設定された投資リスク情報を記憶する記憶手段と、
前期有価証券の中から、組み合わせて投資する複数の投資候補有価証券を選択する選択手段と、
前記記憶手段に記憶された前記投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出する投資リスク標準値算出手段と、
前記記憶手段に記憶された前記投資リスク情報に基づいて、前記選択手段で選択された前記投資候補有価証券を組み合わせて投資したときの前記リスク指標毎の複合投資リスクを算出する複合投資リスク算出手段と、
前記投資リスク標準値算出手段が算出した前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記複合投資リスク算出手段が算出した前記複合投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出する偏差算出手段と、
前記偏差算出手段で算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する出力手段と、
を有することを特徴とする有価証券選択支援装置。
【0274】
(付記13) 投資対象の選択を支援する有価証券選択支援装置において、
複数の有価証券それぞれの識別情報の集合である銘柄群を複数記憶する銘柄群記憶手段と、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報を記憶する投資リスク情報記憶手段と、
前記銘柄群記憶手段に記憶されている複数の前記銘柄群の中から基準銘柄群を選択する基準銘柄群選択手段と、
複数の前記有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択する投資候補有価証券選択手段と、
前記投資リスク情報記憶手段に記憶された前記投資リスク情報から、前記基準銘柄群選択手段で選択された前記基準銘柄群に含まれる前記識別情報に対応する有価証券の投資リスクを取得し、当該投資リスクに基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出する投資リスク標準値算出手段と、
前記投資リスク標準値算出手段で算出された前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出する偏差算出手段と、
前記偏差算出手段で算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する出力手段と、
を有することを特徴とする有価証券選択支援装置。
【0275】
(付記14) 複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘装置において、
前記金融資産を構成する前記有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報を格納する有価証券情報格納手段と、
投資者が保有する前記金融資産である保有金融資産の構成を示す情報である保有金融資産構成情報を格納する保有金融資産構成情報格納手段と、
前記金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付ける投資ニーズ情報入力手段と、
前記保有金融資産構成情報格納手段に格納されている前記保有金融資産構成情報に示される前記保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替える金融資産構成組み替え手段と、
前記有価証券情報格納手段に格納されている前記有価証券属性情報を用い、前記金融資産構成組み替え手段において少なくとも一部が前記他の有価証券に組み替えられた前記保有金融資産である組み替え金融資産に対する、複数の評価尺度からなる期待値を算出する組み替え金融資産期待値算出手段と、
前記組み替え金融資産期待値算出手段において算出された前記組み替え金融資産の前記期待値が、前記投資ニーズ情報入力手段において入力された前記投資ニーズ情報に示される前記投資ニーズに合致するか否かを判断する投資ニーズ合致判断手段と、
前記投資ニーズ合致判断手段において前記投資ニーズに合致すると判断された前記組み替え金融資産の前記期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させる組み替え金融資産情報表示手段と、
を有することを特徴とする資産運用勧誘装置。
【0276】
(付記15) 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
複数の有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0277】
(付記16) 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
複数の有価証券の中から、組み合わせて投資する複数の投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが前記有価証券毎に設定された投資リスク情報に基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記投資リスク情報に基づいて、選択された前記投資候補有価証券を組み合わせて投資したときの前記リスク指標毎の複合投資リスクを算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と前記複合投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記複合投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0278】
(付記17) 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
複数の有価証券それぞれの識別情報の集合である銘柄群が複数設定されており、複数の前記銘柄群の中から基準銘柄群を選択し、
複数の前記有価証券の中から、投資する投資候補有価証券を選択し、
複数のリスク指標に関する投資リスクが複数の前記有価証券毎に設定された投資リスク情報から、選択された前記基準銘柄群に含まれる前記識別情報に対応する有価証券の投資リスクを取得し、当該投資リスクに基づいて、前記リスク指標毎の投資リスク標準値を算出し、
前記リスク指標毎の前記投資リスク標準値と、前記投資リスク情報に設定されている前記投資候補有価証券の投資リスクとを比較し、前記リスク指標毎の偏差を算出し、
算出された前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘するメッセージを出力する、
処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0279】
(付記18) 複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記金融資産を構成する前記有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報と、投資者が保有する前記金融資産である保有金融資産の構成を示す情報である保有金融資産構成情報とが、記録装置に格納されており、
前記金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付け、
前記記録装置に格納されている前記保有金融資産構成情報に示される前記保有金融資産の構成の少なくとも一部を、他の有価証券に組み替え、
前記記録装置に格納されている前記有価証券属性情報を用い、少なくとも一部が前記他の有価証券に組み替えられた前記保有金融資産である組み替え金融資産に対する、複数の評価尺度からなる期待値を算出し、
算出された前記組み替え金融資産の前記期待値が、入力された前記投資ニーズ情報に示される前記投資ニーズに合致するか否かを判断し、
前記投資ニーズに合致すると判断された前記組み替え金融資産の前記期待値を、グラフを用いて視覚的に表示させる、
処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0280】
【発明の効果】
上記説明した様に本発明では、投資候補有価証券が選択されると、選択された投資候補有価証券の投資リスクと投資リスク標準値との偏差をリスク指標毎に算出し、リスク指標毎の偏差に応じたメッセージを出力するようにした。そのため、資産運用に関する専門知識が無くても、投資候補有価証券の投資リスクの特徴を容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有価証券選択支援方法の概念図である。
【図2】有価証券選択支援装置のハードウェア構成を例示したブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る有価証券選択支援装置の機能ブロック図である。
【図4】投資リスク情報記憶部に記憶されている投資リスク情報の一例を示す図である。
【図5】銘柄群記憶部に記憶されている銘柄群の一例を示す図である。
【図6】特徴指摘メッセージ記憶部に格納された特徴指摘メッセージの一例を示す図である。
【図7】有価証券選択支援処理全体の手順を示すフローチャートである。
【図8】メッセージ作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】投資リスクの特徴を表す表示画面例を示す図である。
【図10】投資候補有価証券変更後の表示画面の一例を示す図である。
【図11】基準銘柄群変更後の表示画面の一例を示す図である。
【図12】基準銘柄群の変更に伴いレーダーチャートの軸の基準を変更したときの表示画面の一例を示す図である。
【図13】資産運用勧誘装置の概略構成を示す図である。
【図14】第2の実施の形態における資産運用勧誘装置の機能ブロック図である。
【図15】図14に例示した有価証券情報格納部に格納される有価証券属性情報のデータ構成を例示した概念図である。
【図16】図15に例示した投資信託DBに格納されるファンド情報のデータ構成を例示した概念図である。
【図17】図15に例示した株式DBに格納される株式情報のデータ構成を例示した概念図である。
【図18】図14に例示した保有金融資産構成情報格納部に格納される保有金融資産情報の構成を例示した概念図である。
【図19】図18に例示した保有金融資産情報のデータ構成を例示した概念図である。
【図20】図14に例示した推奨文言情報格納部に格納されている推奨文言情報のデータ構成を例示した図である。
【図21】図14に例示した投資ニーズ合致金融資産情報格納部に格納される投資ニーズ合致金融資産情報のデータ構成を例示した概念図である。
【図22】図21に例示した投資ニーズ合致金融資産情報のデータ構成を例示した概念図である。
【図23】第2の実施の形態における資産運用勧誘装置の処理動作の全体を説明するためのフローチャートである。
【図24】図23に例示したフローチャートにおけるステップS1の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図25】図23に例示したフローチャートにおけるステップS3の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図26】投資者情報の入力に際し、表示されるアンケート表示画面の構成を例示した図である。
【図27】アンケート結果を示すアンケート結果表示画面の構成を例示した図である。
【図28】スクーリング画面の構成を例示した図である。
【図29】特定された有価証券の内容を一覧表の形式で表示する結果表示画面の構成を例示した図である。
【図30】投資ニーズの入力時において表示される目標設定画面140を例示した図である。
【図31】図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図32】図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の具体例を説明するためのフローチャートである。
【図33】図23に例示したフローチャートにおけるステップS6の処理の具体例を説明するためのフローチャートである。
【図34】投資者が保有する保有金融資産の期待値をレーダーチャートで表したポートフォリオを例示した図である。(a)は、期初における保有金融資産の期待値をレーダーチャートで表したポートフォリオを例示しており、(b)は、期中における保有金融資産の期待値(現状評価値)をレーダーチャートで表したポートフォリオを例示している。
【図35】投資ニーズに合致するものとして選定され、投資ニーズ合致金融資産情報格納部に格納された情報に示される投資ニーズ合致金融資産のポートフォリオを例示した図である。
【図36】投資ニーズに合致するものとして選定され、投資ニーズ合致金融資産情報格納部に格納された情報に示される投資ニーズ合致金融資産のポートフォリオを例示した図である。
【図37】図23に例示したフローチャートにおけるステップS8の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図38】組み替え結果表示画面を例示した図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ
1a 投資リスク情報
10 有価証券選択支援装置
11 CPU
12a HDD
12b ROM
12c RAM
13a ホストバス
13b ブリッジ
13c 外部バス
14a 入力インタフェース
14b キーボード
14c マウス
15a 映像処理装置
15b CRTディスプレイ

Claims (5)

  1. 資対象の選択を支援するための有価証券選択支援方法であって、
    コンピュータが、
    入力された1あるいは複数の投資候補有価証券の識別情報基に、有価証券毎の複数のリスク指標に関する投資リスク情報が前記有価証券の識別情報に対応付けて格納された投資リスク情報記憶手段から、該投資候補有価証券の投資リスク情報を取得して、前記リスク指標毎に該投資候補有価証券の投資リスク平均値を算出し
    銘柄群記憶手段に格納された複数の有価証券の識別情報のリストからなる複数の銘柄群から、選択入力により選択された銘柄群を取得して基準銘柄群とし、該基準銘柄群に含まれる有価証券の識別情報を基に、前記投資リスク情報記憶手段から該基準銘柄群に含まれる有価証券の投資リスク情報を取得して、前記リスク指標毎に該基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値を算出し、
    前記基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値と、前記投資候補有価証券の投資リスク平均値とを前記リスク指標毎に比較しリスク指標毎の偏差を算出し、
    出した前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記偏差の値の範囲と前記リスク指標との組に対応付けてメッセージが格納された特徴指摘メッセージ記憶手段から、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘する該リスク指標毎のメッセージを取得し、取得したメッセージを出力
    前記基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値と前記投資候補有価証券の投資リスク平均値との前記リスク指標毎の比較図を出力する、
    ことを特徴とする有価証券選択支援方法。
  2. 複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘方法であって、
    コンピュータが、
    前記金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付け、該投資ニーズに示される複数の評価尺度に対する期待値を算出し、投資ニーズ期待値とし、
    投資者が保有する前記金融資産である保有金融資産が格納された保有金融資産構成情報格納部を参照し、該保有金融資産の少なくとも一部を他の有価証券に組み替えて組み替え金融資産を生成し、
    前記金融資産を構成する前記有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報が格納された有価証券情報格納部を参照し、前記組み替え金融資産について、複数の評価尺度からなる期待値を算出し、
    算出した前記組み替え金融資産の前記期待値と前記投資ニーズ期待値とを比較することで、該組み替え金融資産が前記投資ニーズに合致するか否かを判断し、
    前記投資ニーズに合致すると判断された前記組み替え金融資産の前記期待値を、前記複数の評価尺度を軸としたグラフで出力する、
    ことを特徴とする資産運用勧誘方法。
  3. 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援プログラムであって、
    コンピュータに、
    入力された1あるいは複数の投資候補有価証券の識別情報を基に、有価証券毎の複数のリスク指標に関する投資リスク情報が前記有価証券の識別情報に対応付けて格納された投資リスク情報記憶手段から、該投資候補有価証券の投資リスク情報を取得して、前記リスク指標毎に該投資候補有価証券の投資リスク平均値を算出し、
    銘柄群記憶手段に格納された複数の有価証券の識別情報のリストからなる複数の銘柄群から、選択入力により選択された銘柄群を取得して基準銘柄群とし、該基準銘柄群に含まれる有価証券の識別情報を基に、前記投資リスク情報記憶手段から、該基準銘柄群に含まれる有価証券の投資リスク情報を取得して、前記リスク指標毎に該基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値を算出し、
    前記基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値と、前記投資候補有価証券の投資リスク平均値とを前記リスク指標毎に比較して、該リスク指標毎の偏差を算出し、
    算出した前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記偏差の値の範囲と前記リスク指標との組に対応付けてメッセージが格納された特徴指摘メッセージ記憶手段から、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘する該リスク指標毎のメッセージを取得し、取得したメッセージを出力し、
    前記基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値と前記投資候補有価証券の投資リスク平均値との前記リスク指標毎の比較図を出力する、
    処理を実行させることを特徴とする有価証券選択支援プログラム。
  4. 複数の有価証券から構成される金融資産の運用を推奨する資産運用勧誘プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記金融資産に対する投資者の投資ニーズを示す情報である投資ニーズ情報の入力を受け付け、該投資ニーズに示される複数の評価尺度に対する期待値を算出し、投資ニーズ期待値とし、
    投資者が保有する前記金融資産である保有金融資産が格納された保有金融資産構成情報格納部を参照し、該保有金融資産の少なくとも一部を他の有価証券に組み替えて組み替え金融資産を生成し、
    前記金融資産を構成する前記有価証券の属性を示す情報である有価証券属性情報が格納された有価証券情報格納部を参照し、前記組み替え金融資産について、複数の評価尺度からなる期待値を算出し、
    算出した前記組み替え金融資産の前記期待値と前記投資ニーズ期待値とを比較することで、該組み替え金融資産が前記投資ニーズに合致するか否かを判断し、
    前記投資ニーズに合致すると判断された前記組み替え金融資産の前記期待値を、前記複数の評価尺度を軸としたグラフで出力する、
    処理を実行させることを特徴とする資産運用勧誘プログラム。
  5. 投資対象の選択を支援するための有価証券選択支援装置であって、
    有価証券毎の複数のリスク指標に関する投資リスク情報を格納する投資リスク情報記憶手段と、
    入力された1あるいは複数の投資候補有価証券の識別情報を基に、前記投資リスク情報記憶手段から該投資候補有価証券の投資リスク情報を取得して、前記リスク指標毎に該投資候補有価証券の投資リスク平均値を算出する第1の算出手段と、
    複数の有価証券のリストからなる複数の銘柄群を登録した銘柄群記憶手段と、
    前記銘柄群記憶手段から、選択入力により選択された銘柄群を取得して基準銘柄群とし、該基準銘柄群に含まれる有価証券の識別情報を基に、前記投資リスク情報記憶手段から、該基準銘柄群に含まれる有価証券の投資リスク情報を取得して、前記リスク指標毎に該基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値を算出する第2の算出手段と、
    前記基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値と、前記投資候補有価証券の投資リスク平均値とを前記リスク指標毎に比較して、該リスク指標毎の偏差を算出する第3の算出手段と、
    前記偏差の値の範囲と前記リスク指標との組に対応付けてメッセージが格納された特徴指摘メッセージ記憶手段と、
    算出した前記リスク指標毎の前記偏差に応じて、前記特徴指摘メッセージ記憶手段から、前記投資候補有価証券の投資リスクの特徴を指摘する該リスク指標毎のメッセージを取得し、取得したメッセージを出力するメッセージ出力手段と、
    前記基準銘柄群の有価証券の投資リスク平均値と前記投資候補有価証券の投資リスク平均値との前記リスク指標毎の比較図を出力する比較図出力手段と、
    を有することを特徴とする有価証券選択支援装置。
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