JP4182992B2 - 通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム - Google Patents

通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システム Download PDF

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本発明は通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムに関し、例えば、時分割型無線ネットワークシステムに適用し得るものである。
無線通信において、複数のノード間でデータの衝突が発生しないように送信タイミングを調整する方式として、非特許文献1に記載のようなCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式や、特許文献1に記載のような各ノードがタイミング信号を授受しながら自律的に送信タイミングを制御する方式がある。
CSMA/CA方式では、各ノードは、データの送信しようとするとき、まず、周囲のノードが信号を送信しているか否かを調べ、送信していなければデータを送信する。周囲のノードがデータを送信していれば、固定のフレーム間隔(IFS:Inter frame space)、及び、ランダムな待ち時間(バックオフ時間)でなる非通信区間(マージン区間)が経った後、周囲ノードの送信有無を再度調べ、送信していなければデータを送信する。
特許文献1に記載の方式は、ネットワークに配備された複数のノード間で通信タイミング信号(インパルス信号)を授受し合い、それに基づいて、送信データ信号の衝突が発生しないように、各ノードが自己のタイムスロットを自律的に制御、決定する方式である。ここで、各ノードは、通信タイミング信号をほぼ周期的に送信する。また、周囲のノードからの通信タイミング信号を受信し、自ノードの通信タイミング信号の送信タイミングを調整する。
ネットワークにデータ信号を送信しようとするノードは、自ノードが通信タイミング信号を送信してから、次の順番の他ノードが通信タイミング信号を送信する直前までを当該ノードのタイムスロットとし、通信タイミング信号を送信してから、予め定めておいた時間Φが経過するまで(この終了時刻もタイムスロット内の時刻である)をデータ送信時間としていた。
守倉正博、久保田周治監修、「(改訂版)802.11高速無線LAN教科書」、株式会社インプレス2005年1月発行、pp.81−89 特開2005−094663号公報
しかしながら、CSMA/CA方式では、バックオフ時間内に、周囲ノードがデータ送信を終了していても、バックオフ時間の経過を待っていた。負荷が高いと、非通信区間が大きくなり、スループットが上がらないという課題がある。
特許文献1に記載の方式では、あるノードは、先行するタイミングのノードのデータ送信時間が経過以降にデータ送信を開始するが、ノード間の性能誤差等により、周囲のノードからのタイミング制御信号の受信時刻を誤って認識したり、データ送信終了時刻がずれたりするといったことなどが起こる。このような性能誤差等の影響による送信データの衝突を回避するためには、通信タイミング信号及びデータ信号を共に送信しない非通信区間を設定すれば良いが、非通信区間が大きいとスループットが低下する。
そのため、非通信区間をできるだけ減少させることにより、スループットを向上できる通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムが望まれている。
第1の本発明は、通信システムを構成する複数のノードのそれぞれに設けられている通信タイミング制御装置であって、他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングを利用して、自ノードからの通信タイミング信号の送信タイミングを決定し、この送信タイミング及び他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングに基づいて、自ノードからデータ信号を送信する時間を決定する通信タイミング制御装置において、タイミングが先行する先行ノードからの通信タイミング信号の受信時点から、自ノードの通信タイミング信号の送信時点までの区間内でデータ信号を送信させる通信タイミング制御手段を有することを特徴とする。
第2の本発明のノードは、第1の本発明の通信タイミング制御装置を備えることを特徴とする。
第3の本発明の通信システムは、第2の本発明のノードを複数配置して有することを特徴とする。
第4の本発明は、通信システムを構成する複数のノードのそれぞれが実行する通信タイミング制御方法であって、他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングを利用して、自ノードからの通信タイミング信号の送信タイミングを決定し、この送信タイミング及び他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングに基づいて、自ノードからデータ信号を送信する時間を決定する通信タイミング制御方法において、通信タイミング制御手段を有し、この通信タイミング制御手段は、タイミングが先行する先行ノードからの通信タイミング信号の受信時点から、自ノードの通信タイミング信号の送信時点までの区間内でデータ信号を送信させることを特徴とする。
本発明の通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムによれば、各ノードがデータ信号及び通信タイミング信号の順に送信を行うため、非通信区間を減少させる、スループットを向上させることができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1実施形態のノード10の内部構成を示すブロック図である。第1の実施形態の通信システムは、図1に示す内部構成を有する複数のノードが分散配置されたものである。以下での具体例の説明では、図2に示すように、4個のノードN1〜N4が直線上にほぼ等間隔で配置されている通信システムを例にして行う。
図1において、第1実施形態のノード10は、通信タイミング信号受信手段11、通信タイミング信号送信手段12、通信タイミング計算手段13、データ通信手段14及びデータ送信位置検出手段15を有する。
なお、通信タイミング信号受信手段11、通信タイミング信号送信手段12、通信タイミング計算手段13及びデータ送信位置検出手段15でなる部分が、通信タイミング制御装置を構成している。
ここで、通信タイミング信号受信手段11、通信タイミング信号送信手段12、通信タイミング計算手段13及びデータ通信手段14は、特許文献1に記載のノードのものと同様の機能を担っているものである。通信タイミング計算手段13は、特許文献1の通信タイミング計算手段及び同調判定手段に相当する。
通信タイミング信号受信手段11は、近傍のノード(当該ノードの発信電波が届く範囲に存在する他のノード)が送信した通信タイミング信号を受信するものである。
通信タイミング計算手段13は、通信タイミング信号受信手段11から与えられた信号に基づき、当該ノードでの通信タイミングを規定する位相信号を形成するものである。ここで、当該ノードをノードiとし、その位相信号の時刻tでの位相値をθi(t)とすると、通信タイミング計算手段13は、(1)式に示すような変化分ずつ位相信号θi(t)を変化させる。なお、(1)式は、非線形振動をモデル化した式であるが、他の非線形振動をモデル化した式を適用することも可能である。また、位相信号θi(t)は、当該ノードの状態変数信号と見ることができる。
Figure 0004182992
(1)式は、通信タイミング信号受信手段11から与えられた信号に応じて、自ノードiの位相信号θi(t)の非線形振動のリズムを変化させる規則を表している。(1)式において、右辺第1項ω(固有角振動数パラメータ)は、各ノードが備える基本的な変化リズム(「自己の動作状態を遷移させる基本速度(基本周期)」に対応する)を表しており、右辺第2項が非線形変化分を表している。ここで、ωの値は例えばシステム全体で同一値に統一している。関数Pk(t)は、近傍ノードk(kは1〜Nまでとする)から受信した通信タイミング信号を表しており、関数R(θi(t),σ(t))は、他ノードからの通信タイミング信号の受信に応じて自己の基本的なリズムを変化させる応答特性を表現する位相応答関数であり、例えば、(2)式に従っている。
(2)式は、時刻tにおける位相信号θi(t)の逆相にランダムノイズを重畳させた位相値の正弦波で位相応答関数を定めていることを表している。
近傍のノード同士が逆相(振動の位相が反転位相)になろうとする非線形特性を実現し、その特性を用いて衝突回避を実行させようとしたものである。すなわち、近傍のノード間における通信タイミング信号の送信タイミングなどが衝突しないように、各ノードの位相信号の値が同じ値になるタイミングに、適当な時間関係(時間差)が形成させようとしている。
(2)式において、関数σ(t)を表現する定数項π[rad]は、近傍のノード同士が逆相になろうとする非線形特性の働きをし、ランダムノイズ関数φ(t)は、その非線形特性にランダムな変動性を与える働きをする(関数φ(t)は、例えば、平均値が0のガウス分布に従う)。ここで、上記非線形特性にランダムな変動性を与えているのは、システムが目的とする安定状態(最適解)に到達せず、別の安定状態(局所解)に陥ってしまう現象に対処するためである。
なお、(2)式では、位相応答関数R(θi(t),σ(t))の最も簡単な例としてsin関数を用いる形態を示したが、位相応答関数として他の関数を用いても良い。また、関数σ(t)の定数項πに代え、π以外の定数λ(0<λ<2π)を用いても良く、この場合、近傍のノード同士が逆相ではなく、異なる位相になろうと機能する。
位相応答関数R(θi(t),σ(t))は、上述したように、(2)式に限定されるものに限らず、例えば、定常状態(過渡状態を含めても良い)において、第3の実施形態に関係して説明する図10(a)に示すような変化を行うものであっても良い。
通信タイミング計算手段13の上述した機能の意味合いを、図3を用いて詳述する。なお、図3に示す状態変化は、通信タイミング信号送信手段12の機能も関係している。
図3は、ある1つのノードiに着目したときに、着目ノード(自ノード)と近傍のノード(他ノード)jとの間に形成される関係、すなわち、それぞれの非線形振動リズム間の位相関係が時間的に変化していく様子を示している。
図3は、着目ノードiに対して近傍ノードjが1個存在する場合である。図3において、円上を回転する2つの質点の運動は、着目ノードと近傍ノードに対応する非線形振動リズムを表しており、質点の円上の角度がその時刻での位相信号の値を表している。質点の回転運動を縦軸あるいは横軸に射影した点の運動が非線形振動リズムに対応する。(1)式及び(2)式に基づく動作により、2つの質点には相互に逆相になろうとし、仮に、図3(a)に示すように初期状態で2つの質点の位相が近くても、時間経過と共に、図3(b)に示す状態(過渡状態)を経て、図3(c)に示すような2つの質点の位相差がほぼπである定常状態に変化していく。
2つの質点は、それぞれ固有角振動数パラメータωを基本的な角速度(自己の動作状態を遷移させる基本速度に相当)として回転している。ここで、ノード間で通信タイミング信号の授受に基づく相互作用が生じると、これらの質点は、それぞれ角速度を変化(緩急)させ、結果的に、適当な位相関係を維持する定常状態に到達する。この動作は、2つの質点が回転しながら相互に反発し合うことによって、安定な位相関係を形成するものと見ることができる。定常状態では、後述するように、それぞれのノードが所定の位相α(例えばα=0)のときに通信タイミング信号を送信するとした場合、互いのノードにおける送信タイミングは、適当な時間関係を形成していることになる。
上述の安定な位相関係(定常状態)の形成は、近傍ノード数の変化に対して非常に適応的(柔軟)な性質を持つ。例えば、今、着目ノードに対して近傍ノードが1個存在し、安定な位相関係(定常状態)が形成されているときに、近傍ノードが1個追加されたとする。定常状態は一旦崩壊するが、過渡状態を経た後、近傍ノードが2個の場合における新たな定常状態を再形成する。また、近傍ノードが削除された場合や故障等により機能しなくなった場合においても、同様に適応的な動作をする。
通信タイミング計算手段13は、得られた位相信号θi(t)に基づいて、通信タイミング信号の送信タイミングを定めて、通信タイミング信号送信手段12に指示する。すなわち、位相信号θi(t)が所定の位相α(0≦α<2π)になると、通信タイミング信号の送信を指示する。ここで、所定の位相αは、予めシステム全体で統一しておくことが好ましい。以下では、α=0にシステム全体で統一されているとして説明する。図3の例で言えば、ノードiとノードjとでは、定常状態で相互の位相信号θi(t)及びθj(t)がπだけずれているので、α=0にシステム全体で統一しても、ノードiからの通信タイミング信号の送信タイミングと、ノードjからの通信タイミング信号の送信タイミングとはπだけずれる。
通信タイミング信号送信手段12は、通信タイミング信号を、通信タイミング計算手段13からの位相信号θi(t)が所定の位相αになったときに送信するものである。
通信タイミング計算手段13内の同調判定部は、自ノードや1又は複数の近傍ノードの間で行われる通信タイミング信号の送信タイミングの相互調整が、「過渡状態」(図3(b)参照)あるいは「定常状態」(図3(c)参照)のいずれの状態にあるかを判定するものである(同調判定を行う)。同調判定部は、通信タイミング信号の受信タイミング及び通信タイミング信号の自ノードからの送信タイミングを観測し、通信タイミング信号を授受し合う複数のノードの送信タイミング間の時間差が十分であって時間的に安定している場合に「定常状態」であると判定する。同調判定部は、自ノードからの通信タイミング信号の送信タイミングを捉えるための信号として、位相信号θi(t)を利用する。
同調判定部は、同調判定結果が「定常状態」を示す場合に、位相信号θi(t)の周期毎に、当該ノードからのタイムスロットを定めてデータ通信手段14に指示する。
この第1の実施形態の場合、タイムスロットの決定方法が、特許文献1の記載のものと異なっている。特許文献1では、自ノードからの通信タイミング信号の送信直後の位置にタイムスロットを定めていたが、第1の実施形態においては、自ノードからの通信タイミング信号の送信直前の位置にタイムスロットを定める。
データ通信手段14は、同調判定部から通達されたタイムスロット内で、ネットワークにデータ信号を送信し、また、当該ノードのタイムスロット期間外で、ネットワークから到来したデータ信号を受信する機能を担っている。なお、図1では、データ信号の出力元であると共に、受信データ信号の供給先である情報処理構成を省略している。
第1の実施形態で新たに設けられたデータ送信位置検出手段15は、周囲のノードからの通信タイミング信号及び自ノードの通信タイミング信号の送信タイミング情報を用いて、データ送信開始時間を決定する機能を担っている。この機能については、動作説明の項で詳述する。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態のノードの動作を説明する。特に、通信タイミング計算手段13及びデータ送信位置検出手段15の動作を中心に説明する。
図4は、第1の実施形態のノードにおける通信タイミングの制御動作を示すフローチャートである。
[ステップS1]
周囲のノードと通信タイミング信号を授受し合い、自ノードのタイムスロットを獲得する。但し、従来(特許文献1の方式)では、自ノードが通信タイミング信号を送信してから、後続タイミングのノードから通信タイミング信号を受信するまでをタイムスロットとしていたが(後述の図5参照)、この第1の実施形態の場合、先行タイミングのノードから通信タイミング信号を受信してから自身が通信タイミング信号を送信するまでをタイムスロットとするようにしている(後述の図6参照)。
この後、未送信データがある限り、後述するステップS2〜S6の処理を繰り返す。
[ステップS2]
データ送信に必要なタイムスロット幅を獲得した後も、引き続き、自ノードからの通信タイミング信号の送信時間になれば、通信タイミング信号送信手段12から通信タイミング信号を送信する。
[ステップS3]
通信タイミング計算手段13では、通信タイミング信号の送信後、次の周期の通信タイミング信号を計算すると共に、先行ノードの通信タイミング信号の受信確認開始位置を計算する。ここで、自ノードから、通信タイミング信号を送信したときから、(3)式に示す他ノード送信割当時間が経過した時刻を受信確認開始位置とする。
他ノード送信割当時間=1フレーム周期−(データ送信時間+マージン) …(3)
[ステップS4]
受信確認開始タイミングになれば、データ送信位置検出手段15で通信タイミング信号の入力待ちを行う。そして、通信タイミング信号受信手段11経由で通信タイミング信号を受信すれば、ステップS5へ進む。また、受信確認開始タイミングからマージン時間が経過しても通信タイミング信号を受信しなかったときも、ステップS5へ進む。
[ステップS5]
データ送信位置検出手段15で、他ノード(先行ノード)からの通信タイミング信号を検出すると、データ送信開始信号をデータ通信手段14に入力し、データ通信手段14からデータ信号を送信する。また、データ送信開始時刻からデータ送信時間が経過したときに、データ送信位置検出手段15は、データ送信停止信号をデータ通信手段14に入力し、データ送信を停止する。
[ステップS6]
継続してデータ送信を行うならば、上述したステップS2の処理に戻り、通信タイミング信号の送信を行う。
図5は、従来方式(特許文献1の記載方式)における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを1周期分について示しており、図6は、第1の実施形態における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを1周期分について示しており、それぞれ、図2に示す4個のノードN1〜N4を有する通信システムに関する図面である。
図5及び図6において、符号CNx(xは1〜4)は、ノードNxからの通信タイミング信号の送信タイミングを表しており、符号DNxは、ノードNxからのデータ信号の送信タイミングを表している。以下では、ノードN2に着目して説明する。
ノードN1、ノードN2、ノードN3、ノードN4の順にデータ送信を行っている場合、従来方式であれば、ノードN2は、通信タイミング信号(CN2)及びデータ信号(DN2)の順に送信を行う。
これに対して、第1の実施形態では、ノードN2は、先行ノードN1が通信タイミング信号を送信した後に、データ信号及び通信タイミング信号の順で送信を行う。すなわち、第1の実施形態においては、通信タイミング信号は、データ送信開始を表すものではなく、データ送信終了を周囲に通知するものになっている。ノードN2は、自己のタイムスロット内のマージン区間内で先行するノードN1から通信タイミング信号を受信すると、直ちにデータ送信を開始する(ステップS4、S5)。従って、ノードN2は、先行するノードN1からの通信タイミング信号の受信タイミングによっては、最大、データ送信時間Φとマージンの合計時間でデータ送信を行うことができる。
なお、データ送信時間Φは固定としたが変動させても良い。例えば、ノードN1が電源オフなどによって通信システム内に存在しないと同様な状態ならば、ノードN2はノードN4からの通信タイミング信号を受信した直後から、データ送信を開始するようにしても良い。
(A−3)第1の実施形態の効果
上記第1の実施形態によれば、各ノードは、先行するノードが通信タイミング信号を送信した後、直ちに、自ノードからデータ信号を送信することができ、非通信区間(マージン)を減少させることができ、スループットを向上させることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明による通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
この第2の実施形態の場合、(i)通信タイミング信号、データ信号の順に送信するか(以下、第1の通信モードと呼ぶ)、(ii)データ信号、通信タイミング信号の順に送信するか(以下、第2の通信モードと呼ぶ)を、通信システムの状態によって切り替えることを特徴としているものである。すなわち、通信システムが、図2(b)を用いて説明した過渡状態のときには、特許文献1に記載の従来方式と同様に、通信タイミング信号、データ信号の順に送信し、通信システムが、図2(c)を用いて説明した定常状態のときには、第1の実施形態と同様に、通信タイミング信号、データ信号の順に送信する。
図7は、第2の実施形態における各ノードの内部構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
図7において、第2の実施形態のノード10Aは、第1の実施形態の構成に加え、通信タイミング切り替え手段21を有する。
通信タイミング切り替え手段21は、自ノードの通信モードを管理すると共に(他ノードの通信モードも管理するようにしても良い)、上述した第1の通信モードを適用するか第2の通信モードを適用するかを判別し、これら通信モード間の切り替えを通信タイミング計算手段13に適宜指示するものである。
この第2の実施形態の場合、通信タイミング信号の送信タイミングは、通信タイミング計算手段13での内部パラメータである位相信号に基づいて定めており、第1及び第2の通信モードで同様であるが、通信タイミング信号は、第1の通信モードでのものと第2の通信モードでのものとが識別できるようになされている。
通信タイミング切り替え手段21は、自ノードが第1の通信モードのときに、他ノードが送信した第2の通信モードに係る通信タイミング信号を受信したときに、直ちに、又は、所定数のフレーム後から自ノードを第2の通信モードにする。また、通信タイミング切り替え手段21は、自ノードが第1の通信モードのときに、自ノードの位相信号や他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングに基づいて、過渡状態から定常状態に移行したと判断したときに、直ちに、又は、所定数のフレーム後から自ノードを第2の通信モードにする。
逆に、通信タイミング切り替え手段21は、自ノードが第2の通信モードのときに、他ノードが送信した第1の通信モードに係る通信タイミング信号を受信したときに、直ちに、又は、所定数のフレーム後から自ノードを第1の通信モードにする。また、通信タイミング切り替え手段21は、自ノードが第2の通信モードのときに、自ノードの位相信号や他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングに基づいて、定常状態から過渡状態に移行した(定常状態から外れた)と判断したときに、直ちに、又は、所定数のフレーム後から自ノードを第1の通信モードにする。
通信タイミング計算手段13は、第1の通信モードにおいては、通信タイミング信号送信手段12から第1の通信モードを指示する通信タイミング信号を送信させた後に、データ通信手段14から、ごく短時間だけデータを送信させる。
また、通信タイミング計算手段13は、第2の通信モードにおいては、データ送信位置検出手段15を有効に機能させて、第1の実施形態と同様にして、データ通信手段14からデータを送信させた後に、通信タイミング信号送信手段12から第2の通信モードを指示する通信タイミング信号を送信させる。
上述した点を除けば、通信タイミング計算手段13は、第1の実施形態のものとほぼ同様である。
通信タイミング信号受信手段11及び通信タイミング信号送信手段12は、第1及び第2の通信モードを指示する通信タイミング信号を授受する点が、第1の実施形態のものと異なっており、その他の点は、第1の実施形態のものとほぼ同様である。
データ通信手段14は、上述のように、通信タイミング計算手段13やデータ送信位置検出手段15によって、通信モードによって、データ送信期間が切り替えられる点が、第1の実施形態のものと異なっており、その他の点は、第1の実施形態のものとほぼ同様である。
データ送信位置検出手段15は、当該手段が有効となっている期間が、第2の通信モードの期間だけである点が、第1の実施形態のものと異なっており、その他の点は、第1の実施形態のものとほぼ同様である。
図8は、通信モードの切り替え前後における通信タイミング信号、データ信号の送受信のタイミングを示している。なお、図8は、説明を簡単にするため、相互作用しているノードが2個の場合を示している。
図8において、CN1−1〜CN1−4は第1のノードN1からの通信タイミング信号の送信タイミングを示し、CN2−1〜CN2−4は第2のノードN2からの通信タイミング信号の送信タイミングを示している。また、DN1−1〜DN1−3は第1のノードN1からのデータ信号の送信期間を示し、DN2−1〜DN2−4は第2のノードN2からのデータ信号の送信期間を示している。
通信システムが過渡状態においては、各ノードはそれぞれ、第1の通信モードを示す通信タイミング信号CN1−1、CN2−1、CN1−2、CN2−2を送信した直後に、ごく短時間の間、データ信号DN1−1、DN2−1、DN1−2、DN2−2を送信する。過渡状態は、タイミング調整中でタイムスロット幅が大きく変動するので、非通信区間が大きくなるようにデータ送信時間を短時間に設定する。
例えば、第1のノードN1が、第2のノードN2からの通信タイミング信号CN2−2の受信を含めた同調判定により、過渡状態から定常状態に遷移したと判断すると、自ノードを第1の通信モードから第2の通信モードに変更すると共に、第2の通信モードを示す通信タイミング信号CN1−3を送信する。なお、第2の通信モードを示す通信タイミング信号CN1−3を最初に送信する際には、他のノードである第2のノードN2は第1の通信モードのままであるので、通信タイミング信号CN1−3に先立つデータ信号の送信は実行されない。
第2の通信モードを示す通信タイミング信号CN1−3を受信した第2のノードN2は、自ノードを第1の通信モードから第2の通信モードに切り替える。このときには、他の全てのノード(N1)が第2の通信モードに切り替わっていることを認識でき、そのため、次の通信タイミング信号の送信に先立ち、データ信号DN2−3を送信し、その後、第2の通信モードを示す通信タイミング信号CN2−3を送信する。
第2のノードN2が送信した第2の通信モードを示す通信タイミング信号CN2−3を受信した第1のノードN1も、他の全てのノード(N2)が第2の通信モードに切り替わっていることを認識でき、そのため、次の通信タイミング信号の送信に先立ち、データ信号DN1−3を送信し、その後、第2の通信モードを示す通信タイミング信号CN1−4を送信する。
これ以降、第1の実施形態と同様な通信タイミング信号及びデータ信号の送信制御が実行される。
定常状態から過渡状態への遷移(同期外れ)の場合には、上記の場合とほぼ対称的な動作を行い、各ノードは、通信タイミング信号及びデータ信号の順に送信する状態に変化する。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
第2の実施形態によれば、通信タイミング信号に、データ信号、通信タイミング信号の送信順に係る情報(第1又は第2の通信モードを表す識別子)を挿入して授受し、各ノードが、授受する通信タイミング信号の種類に応じて、通信タイミング信号及びデータ信号の順、又は、データ信号及び通信タイミング信号の順のいずれの送信順で送信を行う。
このような送信順を、ネットワークの状況等に応じて選定することにより、ネットワークの状況が悪くてもデータ信号を送信することができ、ネットワークの状況が良いときには、第1の実施形態のようにデータ信号を送信することができ、非通信区間を、第1の実施形態以上に減少させることができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明による通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムの第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
図3を用いて説明したように、各ノードは、自ノードの位相信号を、自ノードの位相と他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングとに応じて調整し、各ノードの位相が近付かないように反発させ、十分な位相差を確保するようにしている。このような機能を果たす部分が位相応答関数であったり、自ノードと先行ノード(先行タイミングのノードをいう)や、自ノードと後続ノード(後続タイミングのノードをいう)との位相差に応じた反発係数であったりし、1フレーム毎の位相の調整量を決定する。
上述した第1の実施形態では、位相応答関数((2)式参照)若しくは反発係数が固定のものであったが、第3の実施形態は、位相応答関数若しくは反発係数を、データ量に応じて選択できると共に、後続ノードとのタイミング調整を実行しないことを特徴とするものである。
図9は、第3の実施形態における各ノードの内部構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
図9において、第3の実施形態のノード10Bは、第1の実施形態と同様な構成要素でなっているが、通信タイミング計算手段13Bが反発係数選択部22を有する点が異なっている。
以下、図10を参照しながら、反発係数選択部22の機能を説明する。図10(a)は、この第3の実施形態では採用していない通信タイミングの制御方法(反発係数)を示しており、図10(b)〜(d)は、第3の実施形態で採用している通信タイミングの制御方法を示しており、図10(b)〜(d)はそれぞれ、送信データ量が「普通」、「少ない」、「多い」場合に対応している。
図10において、0、Tは、あるノードの通信タイミング信号の送信タイミングを示しており、送信タイミング0の次の送信タイミングがTである。送信タイミング0からタイミングTaまでの間のタイミングで、後続ノードが通信タイミング信号を送信した場合には、変換関数CURSに従って送信周期を短くする。例えば、図10(a)において、後続ノードが通信タイミング信号をタイミングt1で送信した場合には、送信周期を時間TSだけ短くする。また、送信タイミングTbからタイミングTまでの間のタイミングで、先行ノードが通信タイミング信号を送信した場合には、変換関数CURLに従って送信周期を長くする。例えば、図10(a)において、先行ノードが通信タイミング信号をタイミングt2で送信した場合には、送信周期を時間TLだけ長くする。
上述した第1の実施形態のように、データ信号及び通信タイミング信号の順に送信する場合であれば、後続ノードの通信タイミング信号の送信タイミングが、自ノードで問題となることは殆ど考えられない。
そこで、この第3の実施形態では、図10(b)〜(d)に示すように、後続ノードからの通信タイミング信号の受信によっては、自ノードのタイミング調整をほとんど行わないようにし、主として、先行ノードからの通信タイミング信号の受信によって自ノードのタイミング調整(タイムスロットの区間調整)を行うこととした。
また、通信システム全体での非通信時間の減少を期し、送信データ量に応じた制御を行う。図10(c)に示すように、送信データ量が少ないときには、先行ノードとのタイミングが近いときにタイミング調整を実行しなくても(タイムスロットをかえることなく)時間をさほどかけずに全てのデータを送信できる。図10(d)に示すように、送信データ量が多いときには、先行ノードとのタイミングがかなり離れていても送信周期を長くするタイミング調整を実行し(タイムスロットを長くする)、多いデータ量のデータ総送信時間を抑えるようにした。
図11は、4個のノードN1〜N4が通信を行っている場合を示している。図11(a)に示すように、4個のノードN1〜N4のタイムスロットが均等な状態において、ノードN2の送信データ量が少なくなると、ノードN2は、図10(b)の反発係数から図10(c)の反発係数に切り替え、図10(c)の反発係数を使って通信タイミング調整を行う。ここで、ノードN4の送信データ量が多いと、通常より先行ノードとの間隔が広がっていてもさらに広がるように、図10(d)の反発係数を使って通信タイミング調整を行う。
ノードN2は、図10(b)の反発係数を使用して通信タイミングを計算するので先行ノードN1のタイミングと反発するような作用がほとんど働かない。データ信号の送信後、直ちに、通信タイミング信号の送信をすることにより、通信タイミング信号CN1及びCN2間の間隔が狭まり、ノードN2のタイムスロットの割り当てが減少する。ノードN4は、近接するタイミングのノードN3との反発力を高めているので、通信タイミング信号CN3及びCN4間の間隔が広がり、ノードN4のタイムスロット割当量が増加する。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
第3の実施形態によれば、予め定めておいたデータ通信時間より少なくタイムスロットを割り当てできるので、データ送信後、直ちに通信タイミング信号を送信することにより、その分、データ送信量の多い他のノードにデータ通信時間を割り当てでき、システム全体のスループットを向上させることができる。
(D)第4の実施形態
次に、本発明による通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムの第4の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
上述した第1の実施形態では、各ノードは、通信タイミング信号の送信間隔(平均送信間隔)が基本周期に一致するように通信タイミング信号の送信タイミングを制御するものであったが、第4の実施形態は、通信タイミング信号の送信間隔(平均送信間隔)を、データ量に応じて変化できるようにしたものである。
図12は、第4の実施形態における各ノードの内部構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
図12において、第4の実施形態のノード10Cは、第1の実施形態と同様な構成要素でなっているが、通信タイミング計算手段13Cが基本周期変動部23を有する点が異なっている。
基本周期変動部23は、基本周期Fを保持しており、基本周期Fをそのままフレーム周期として適用させるか、又は、基本周期Fより短い周期をフレーム周期として適用させるかを決定するものである。例えば、いずれかのノードに関するタイムスロットが狭くなった場合には、その狭めた分だけ基本周期Fより短い周期をフレーム周期に適用させる。
基本周期変動部23は、自ノードがタイムスロットを狭めたノードである場合には、先行ノードの通信タイミング信号の受信タイミングと自ノードからのデータ信号の送信終了時点に基づいて、タイムスロットの縮小量を捉え、他ノードがタイムスロットを狭めたノードである場合には、通信タイミング信号の受信系列に基づいて、タイムスロットの縮小量を捉える。
なお、第4の実施形態の通信タイミング計算手段13Cは、自ノードからの送信データ量が少なく、位相信号で定まる通信タイミング信号の送信タイミングより早いタイミングで通信タイミング信号を送信可能となった場合には、その早いタイミングで通信タイミング信号を送信させる。なお、このような通信タイミング信号の送信タイミングを早める方法としては、第3の実施形態で説明した方法(図10(c)参照)を適用可能である。
図13を用いて、基本周期変動部23の機能を説明する。例えば、4個のノードN1〜N4で通信タイミングを取り合っている場合、フレーム周期をFとすると、図13(a)に示すような定常状態で各ノードに割り当てられるタイムスロットはF/4である。
今、図13(b)に示すように、ノードN2が、送信データ量が少ないために、先行ノードの通信タイミング信号CN1の送信時点から、F/4−ΔT2だけ経過した時点で通信タイミング信号を送信したとする。すなわち、ノードN2が自己のタイムスロットをΔT2だけ短縮したとする。当該ノードN2においては、その後、フレーム周期として、基本周期FよりΔT2だけ狭めたF−ΔT2を適用して通信タイミングの計算を行う。他のノードN1、N3、N4は、通信タイミング信号の受信系列に基づいて、短縮時間ΔT2を捉え、同様に、フレーム周期として、基本周期FよりΔT2だけ狭めたF−ΔT2を適用して通信タイミングの計算を行う。
なお、1周期だけでタイムスロットの短縮量ΔT2を捉えた場合には、一時的にタイムスロットが狭まったときにフレーム周期の短縮が有効でないので、各ノードのタイムスロットに関して、複数周期の平均値を算出し、これに基づいて、タイムスロットの短縮量(ΔT2)を求めるようにしても良い。
各ノードN1〜N4がフレーム周期を短縮して通信タイミング計算を行って定常状態になった結果、図13(b)に示すように、フレーム周期がF−ΔT2で、各ノードにタイムスロットが割り当てられる。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
第4の実施形態によれば、データ送信量の少ないノードは、データ送信後、直ちに通信タイミング信号を送信し、全てのノードが、データ送信量の少ないノードが送信タイミングを早めた分だけフレーム周期を短縮して通信タイミングを計算するようにしたので、データ信号の送信開始が遅延することを一段と抑えることができる。
(E)第5の実施形態
次に、本発明による通信タイミング制御装置、通信タイミング制御方法、ノード及び通信システムの第5の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
上述した第1の実施形態では、各ノードは、通信タイミング信号の送信前にデータ信号を送信するものであったが、第5の実施形態は、通信タイミング信号の送信前後にデータ信号を送信するものである。
図14は、第5の実施形態における各ノードの内部構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
図14において、第5の実施形態のノード10Dは、第1の実施形態と同様な構成に加え、データ待機量計測手段24を有する。データ待機量計測手段24は、データ送信タイミングになると、次のタイムスロットでのデータ送信量を通信タイミング計算手段13に入力する機能を担っている。
各ノードにおいて、データ送信タイミング直前に、データ待機量計測手段24でデータ送信待ち量を計測する。データ送信待ち量が予め定められた最大データ送信量を超えている場合には、データ送信待ち量を最大データ送信量と見なす。
そして、データ送信タイミングになると、データ送信待ち量の1/2のデータを送信し、その直後に、通信タイミング信号を送信し、そして、残りの1/2のデータを送信する。
データを送信しているノード以外のノードは、データ受信開始時点と通信タイミング信号の受信時刻とを計測する。この時間差をφ/2とすると、データ受信開始時点からφが経過した時点でデータ受信が終了すると予測できる。
例えば、図15において、ノードN1が、データ送信を開始してからφ/2が経過した時点で、通信タイミング信号を送信した場合には、データ送信を開始してからφが経過した時点でデータ信号の送信を停止すると予測できる。すなわち、ノードN2は、ノードN1から通信タイミング信号を受信した段階で、ノードN1のデータ送信時間φを計算することができる。従って、ノードN1がデータ送信を開始してからφが経過した時点になると、ノードN2は自己からのデータ送信を開始する。
このような自ノードからのデータ信号の開始位置及び停止位置の決定は、第1の実施形態と同様に、データ送信位置検出手段15が行う。
なお、上記では、ノード間が1チャネルで通信する場合を説明したが、ノード間が2チャネルの通信を同時にできる場合であれば、データ信号の送信時間がφ/2となった時点で、データ信号及び通信タイミング信号を同時に送信するようにしても良い。
また、データ信号に通信タイミング制御情報を挿入するようにしても良い。例えば、データ信号の送信時間がφ/2になった時点で、通信タイミング制御情報を含めたデータ信号を送信する。受信データ信号に通信タイミング制御情報が含まれていれば、この情報に基づき通信タイミング計算を行うようにしても良い。
上記第5の実施形態によれば、データ送信の途中で、通信タイミング信号を送信するようにし、後続ノードが通信タイミング信号を受信した時点で、データ受信終了時間を予測できるようにしたので、ノードの内部構成の処理能力が低く、処理に時間がかかる場合でも、先行ノードのタイムスロット区間で通信タイミング計算を行うことができ、システム全体としての非通信時間を少なくすることができる。
(F)他の実施形態
上記各実施形態は、特許文献1に記載の従来技術を前提としたものであってが、特許文献1に記載の従来技術ではなく、通信タイミング信号を授受し合うことに基づいた相互作用により周期的にタイムスロットを自律的に割り当てる、その他の技術に対して適用できることは勿論である。
上記第1〜第4の実施形態では、データ信号の送信後(又は送信前)に通信タイミング信号を送信するものを示し、第5の実施形態では、データ信号の送信途中に通信タイミング信号を送信するものを示したが、1回のデータ信号の送信に関係して、通信タイミング信号を2回以上送信するようにしても良い。例えば、データ信号の送信前及び送信後の両方で通信タイミング信号を送信するようにしても良く、その一方の送信タイミングを、データ信号の送信途中に変更するようにしても良い。
上記第5の実施形態では、通信タイミング信号の送信前後で送信するデータ量が均等のものを示したが、他の比率にしても良いことは勿論である。
上記第2の実施形態では、第1の実施形態の方式を適用する場合の条件が定常状態であることであったが、他の条件であっても良い。
上記第1〜第5の実施形態の技術的な特徴を、適宜組み合わせて適用するようにしても良い。例えば、第2の実施形態における定常状態で適用する通信タイミングの制御方式が、第5の実施形態の方式であっても良い。
第1実施形態のノードの内部構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の動作説明に用いるノード配置の例を示す説明図である。 第1の実施形態の通信タイミング計算手段の原理動作の説明図である。 第1の実施形態のノードにおける通信タイミングの制御動作を示すフローチャートである。 従来方式における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを1周期分について示す説明図である。 第1の実施形態における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを1周期分について示す説明図である。 第2の実施形態のノードの内部構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを示す説明図である。 第3の実施形態のノードの内部構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の反発係数選択部の機能の説明図である。 第3の実施形態における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを示す説明図である。 第4の実施形態のノードの内部構成を示すブロック図である。 第4の実施形態における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを示す説明図である。 第5の実施形態のノードの内部構成を示すブロック図である。 第5の実施形態における通信タイミング信号及びデータ信号の送信タイミングを示す説明図である。
符号の説明
10、10A、10B、10C、10D…ノード、11…通信タイミング信号受信手段、12…通信タイミング信号送信手段、13…通信タイミング計算手段、14…データ通信手段、15…データ送信位置検出手段、21…通信タイミング切り替え手段、22…反発係数選択部、23…基本周期変動部、24…データ待機量計測手段。

Claims (11)

  1. 通信システムを構成する複数のノードのそれぞれに設けられている通信タイミング制御装置であって、他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングを利用して、自ノードからの通信タイミング信号の送信タイミングを決定し、この送信タイミング及び他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングに基づいて、自ノードからデータ信号を送信する時間を決定する通信タイミング制御装置において、
    タイミングが先行する先行ノードからの通信タイミング信号の受信時点から、自ノードの通信タイミング信号の送信時点までの区間内でデータ信号を送信させる通信タイミング制御手段を有することを特徴とする通信タイミング制御装置。
  2. 上記通信タイミング制御手段は、自ノードからの通信タイミング信号の送信タイミングの直前に、マージン区間及びデータ送信区間を設定し、マージン区間内で先行ノードからの通信タイミング信号を受信すると、直ちに、データ信号の送信を開始させることを特徴とする請求項1に記載の通信タイミング制御装置。
  3. 上記通信タイミング制御手段は、予め定められているデータ送信完了時刻に達する前に、データ送信が終了したときには通信タイミング信号を直ちに送信させることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信タイミング制御装置。
  4. 上記通信タイミング制御手段は、データ送信量の違いにより、先行ノードからの通信タイミング信号の受信時点から自ノードからの通信タイミング信号の送信時点までの期間に対応するタイムスロット幅を調整することを特徴とする請求項3に記載の通信タイミング制御装置。
  5. 上記通信タイミング制御手段は、予め定められているデータ送信完了時刻に達する前に、データ送信が終了したときには通信タイミング信号を直ちに送信させると共に、フレーム周期を短縮して通信タイミング制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の通信タイミング制御装置。
  6. 上記通信タイミング制御手段は、所定条件下では、先行ノードからの通信タイミング信号の受信時点から、自ノードの通信タイミング信号の送信時点までの区間内でデータ信号を送信させることに代え、自ノードからの通信タイミング信号の送信時点から、タイミングが後続する後続ノードからの通信タイミング信号の受信時点までの区間内でデータ信号を送信させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信タイミング制御装置。
  7. 上記通信タイミング制御手段は、通信タイミング信号の送信前後でデータ信号を送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信タイミング制御装置。
  8. 通信タイミング信号とデータ信号とを同時に送信することを特徴とする請求項7に記載の通信タイミング制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の通信タイミング制御装置を有することを特徴とするノード。
  10. 請求項9に記載のノードを複数配置して有することを特徴とする通信システム。
  11. 通信システムを構成する複数のノードのそれぞれが実行する通信タイミング制御方法であって、他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングを利用して、自ノードからの通信タイミング信号の送信タイミングを決定し、この送信タイミング及び他ノードからの通信タイミング信号の受信タイミングに基づいて、自ノードからデータ信号を送信する時間を決定する通信タイミング制御方法において、
    通信タイミング制御手段を有し、この通信タイミング制御手段は、タイミングが先行する先行ノードからの通信タイミング信号の受信時点から、自ノードの通信タイミング信号の送信時点までの区間内でデータ信号を送信させることを特徴とする通信タイミング制御方法。
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