JP4182401B2 - 信号処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

信号処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は信号処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、入力信号の、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含まない成分を、より効果的に強調することができるようにした、信号処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、テレビジョン受像機等において、画像データ等のコントラスト(画像の明暗の差)や、鮮鋭度(境界の明確さ)等を向上させる方法として、図1に示されるように、画像データの輝度信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含む成分(エッジ成分)とそれ以外の成分(非エッジ成分)に分離し、非エッジ成分のみを強調させる補正処理を行う方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図1において、画像処理装置1は、入力信号21をエッジ成分と非エッジ成分に分離する信号分離回路11、入力信号21の非エッジ成分に含まれる振幅を強調する強調処理部12、並びに、分離回路11により分離されたエッジ成分と、強調処理部12により振幅を強調された非エッジ成分とを加算する加算器13により構成されており、入力信号21に処理を施し、出力信号25を出力する。
【0004】
画像処理装置1に入力された入力輝度信号21は、信号分離回路11によりエッジ成分である信号22および非エッジ成分である信号23に分離される。そして、信号分離回路11より出力された信号23は、強調処理部12において、信号23に含まれる振幅を強調され、信号24として加算器13に供給される。
【0005】
また、信号分離回路11より出力された信号22は、直接、加算器13に供給される。加算器13に入力された信号22および信号24は、加算され、出力信号25として、画像処理装置1の外部に出力される。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−298621号公報(第3−8ページ、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような方法を用いた場合、強調処理部12は、非エッジ成分の振幅を一様に強調するため、信号分離回路11において非エッジ成分として分離される、入力信号のエッジ付近に含まれるリンキング等のノイズ成分も強調してしまい、出力信号に対応する画像の画質が劣化するという課題があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、入力信号の、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含まない成分を、より効果的に強調することができるようにしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の信号処理装置は、入力信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離する分離手段と、分離手段により分離された非エッジ成分を強調する強調手段と、強調手段により強調された非エッジ成分の強調量を抑制するための係数を算出する係数算出手段と、係数算出手段により算出された係数を、強調手段により強調された非エッジ成分に乗算する乗算手段と、信号分離手段により分離されたエッジ成分と、乗算手段により係数を乗算された非エッジ成分とを合成する合成手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
前記係数算出手段は、強調手段により強調された非エッジ成分の強調量を同時刻のエッジ成分の微分値に応じて抑制するための係数を算出することができる。
前記係数算出手段は、エッジ成分の微分値を算出する微分値算出手段と、微分値算出手段により算出された微分値の絶対値を算出する絶対値算出手段と、絶対値算出手段により算出された微分値の絶対値の低周波成分を抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された低周波成分を、予め保持している所定のテーブルに基づいて、係数に変換する変換手段とを備えるようにすることができる。
【0011】
前記係数算出手段は、エッジ成分の微分値の波形により決定される範囲の非エッジ成分の強調量零にする係数を算出するようにすることができる。
【0012】
前記係数算出手段は、エッジ成分の微分値の波形により決定される範囲の非エッジ成分に含まれる振幅の大きさ零にする係数を算出するようにすることができる。
【0013】
前記乗算手段により係数を乗算された非エッジ成分に、強調手段により強調される前の非エッジ成分を加算する加算手段をさらに備えるようにすることができる。
【0014】
本発明の信号処理方法は、入力信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離する分離ステップと、分離ステップの処理により分離された非エッジ成分を強調する強調ステップと、強調ステップの処理により強調された非エッジ成分の強調量を抑制するための係数を算出する係数算出ステップと、係数算出ステップの処理により算出された係数を、強調ステップの処理により強調された非エッジ成分に乗算する乗算ステップと、信号分離ステップの処理により分離されたエッジ成分と、乗算ステップの処理により係数を乗算された非エッジ成分とを合成する合成ステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、入力信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離する分離ステップと、分離ステップの処理により分離された非エッジ成分を強調する強調ステップと、強調ステップの処理により強調された非エッジ成分の強調量を抑制するための係数を算出する係数算出ステップと、係数算出ステップの処理により算出された係数を、強調ステップの処理により強調された非エッジ成分に乗算する乗算ステップと、信号分離ステップの処理により分離されたエッジ成分と、乗算ステップの処理により係数を乗算された非エッジ成分とを合成する合成ステップとをコンピュータに実現させることを特徴とする。
【0016】
本発明の信号処理装置および方法、並びにプログラムにおいては、入力信号が、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離され、分離された非エッジ成分が強調され、強調された非エッジ成分の強調量を抑制するための係数が算出され、算出された係数が、強調された非エッジ成分に乗算され、分離されたエッジ成分と、係数を乗算された非エッジ成分とが合成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明を適用した画像処理装置の構成例を示す図である。
【0018】
図2において、画像処理装置50は、入力された画像信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含む成分(エッジ成分)と、それ以外の成分(非エッジ成分)に分離する信号分離回路51、入力された非エッジ成分の振幅を強調する強調処理部52、入力されたエッジ成分の微分値を算出する微分器53、入力された信号にフィルタ処理等の信号処理を施すフィルタ処理部54、入力された非エッジ成分に、信号処理を施されたエッジ成分の微分値を乗算する乗算器55、並びに、入力された非エッジ成分とエッジ成分を加算する加算器56により構成されており、入力信号61を入力し、出力信号68を出力する。
【0019】
信号分離回路11は、非線形フィルタ等により構成され、画像処理装置50の外部より入力された入力信号61を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含むエッジ成分と、それ以外の非エッジ成分に分離し、エッジ成分からなる信号を微分器53および加算器56に供給するとともに、非エッジ成分からなる信号63を強調処理部52に供給する。
【0020】
強調処理部52は、信号分離回路11より供給された信号63の振幅を増幅し、信号64として、乗算器55に供給する。
【0021】
微分器53は、信号分離回路11より供給された信号62の微分値を算出し、その微分値を信号65としてフィルタ処理部65に供給する。
【0022】
フィルタ処理部54は、入力された信号65にローパスフィルタ処理を施して所定の閾値より小さい周波数の信号を抽出し、さらに、所定のテーブルを用いて信号処理を行い、生成された信号66を乗算器55に供給する。
【0023】
乗算器55は、強調処理部52より供給された信号64に、フィルタ処理部54より供給された信号66を乗算し、信号67として加算器56に供給する。
【0024】
加算器56は、乗算器55より供給された信号67と信号分離回路51より供給された信号62を加算し、出力信号68として、画像処理装置50の外部に出力する。
【0025】
次に動作について説明する。
【0026】
図3に示されるような波形の入力信号61が画像処理装置52に入力されると、入力信号61は、信号分離回路51に供給される。
【0027】
図3において、入力信号61は、時刻T2において、その信号レベルがL2からL5に急峻に変化している。また、入力信号61は、時刻T4から時刻T5までの区間において、信号レベルがL4からL6までの範囲の振幅成分が含まれている。さらに、入力信号61の、時刻T1から時刻T2までの区間における、信号レベルがL1からL3までの範囲の振幅、および、時刻T2から時刻T3までの区間における、信号レベルがL4乃至L7の振幅には、リンキング等のノイズ成分が含まれている。
【0028】
なお、図3においては、信号レベルL1と信号レベルL3のレベル差、および信号レベルL4と信号レベルL7のレベル差は、入力信号61に含まれる振幅を説明するために、拡大して示してあるが、実際には、信号レベルL2と信号レベルL5のレベル差と比較して十分に小さいレベル差である。なお、後述する図4乃至図12においても、上述した場合と同様である。
【0029】
図2に戻り、信号分離回路51に供給された入力信号61は、図4に示されるようなエッジ成分、および、図5に示されるような非エッジ成分に分離される。そして、エッジ成分である信号62は、微分器53および加算器56に供給され、非エッジ成分である信号63は、強調処理部52に供給される。
【0030】
図4において、入力信号61のエッジ成分である信号62は、時刻T2において、その信号レベルがL2からL5に急峻に変化している。また、図5において、入力信号61の非エッジ成分である信号63は、例えば、時刻T1から時刻T2までの区間における振幅、時刻T2から時刻T3までの区間における振幅、および、時刻T4から時刻T5までの区間における振幅等のような、入力信号61に含まれる、時刻T2における急峻な信号レベルの変化以外の成分を含んでいる。
【0031】
信号分離回路51より出力され、強調処理部52に供給された信号63は、信号63に含まれる振幅成分が全て同じ倍率で強調され、信号64として、乗算器55に供給される。従って、図6に示されるように、信号64の、時刻T1から時刻T3までの区間における、リンキングを含む振幅も、時刻T4から時刻T5までの他の振幅と同様に強調処理されている。
【0032】
また、信号分離回路51より出力された、入力信号の非エッジ成分である信号62は、微分器53に供給されて微分値が算出される。そしてその微分値は、信号65として、フィルタ処理部54に供給される。
【0033】
図7は、信号65の波形の例を示す図である。
【0034】
図7において、信号65は、開始時刻T0から時刻T11までの区間における信号レベルがL31であり、時刻T2を含む区間である、時刻T11から時刻T12までの区間における信号レベルがL32であり、時刻T12以降の区間における信号レベルがL31である。
【0035】
図7に示されるような波形の信号65がフィルタ処理部54に供給されると、フィルタ処理部54は、信号65にローパスフィルタ処理を施して、所定の周波数以下の信号を抽出し、図8に示されるような波形の信号54Aを生成する。図7における信号65は、時刻T11および時刻T12において急峻に信号レベルが変化していたが、図8において、信号54Aの時刻T11および時刻T12における信号レベルの変化は、図7の場合と比較して緩やかである。
【0036】
そして、フィルタ処理部54は、さらに、図9に示されるようなテーブルを用いて、信号54Aより乗算係数を算出し、信号66として出力する。
【0037】
図9において、曲線54Bは、信号54Aより乗算係数(信号66)を算出するための変換テーブルである。
【0038】
すなわち、図9のテーブルが用いられることにより、信号レベルがL41より小さい信号54Aは、信号レベルが1.0の信号66に変換され、信号54Aの信号レベルがL41以上であり、かつ、L42より小さい場合、信号66の信号レベルは、信号54Aの信号レベルに比例して変化し、信号レベルがL42以上である信号54Aは、信号レベルが1.0より小さいL51の信号66に変換される。このようにして、信号66は、図10に示されるような波形となる。
【0039】
図10に示されるように、信号66の信号レベルは、時刻T0において1.0であり、時刻T11より少し前から下がり始め、時刻T11から時刻T12までの区間において、1.0より小さいL51の値をとり、時刻T12を過ぎると値が1.0になるまで上がり始め、値が1.0になるとその値を保つ。
【0040】
すなわち、図10に示される信号66は、図4に示される信号62の信号レベルの急峻な変化の部分を検出し、その付近の非エッジ成分の振幅を抑制するための信号である。強調処理部52より出力された、強調処理済みの非エッジ成分である信号64は、乗算器55において、図10に示すような乗算係数である信号543Bを乗算され、信号67として加算器67に供給される。信号67の波形は、図11に示されるような波形となる。
【0041】
図11において、信号67の時刻T1から時刻T3までの区間における振幅は、図6に示される信号64の時刻T1から時刻T3までの区間における振幅に比較して小さくなっており、かつ、信号67の時刻T4から時刻T5までの区間における振幅は、図6に示される信号64の時刻T4から時刻T5までの区間における振幅と同じ大きさである。すなわち、信号67の波形は、信号64の波形と比較して、リンキングを含む振幅のみが抑制されている。
【0042】
乗算器55より出力された、図11に示されるような波形の信号67は、加算器56において、信号分離回路51より出力された、図4に示されるような波形の信号62が加算される。そして、加算器56は、図12に示されるような波形の出力信号68を画像処理装置50の外部に出力する。
【0043】
図12に示される出力信号68は、時刻T1から時刻T3までの区間の振幅が増幅されずに、かつ、その他の非エッジ成分が強調されている。
【0044】
以上のようにして、画像処理装置1は、入力信号の、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含まない成分を強調する際に、リンキングを含む振幅が増幅するのを抑制することができる。
【0045】
なお、図12に示される信号68の時刻T1から時刻T3までの区間の振幅の大きさは、図10に示される信号66の時刻T11からT12までの区間の信号レベルL51の値によって決定される。従って、ユーザは、図9に示されるテーブル54Bの信号レベルL51の値を制御することにより、出力信号68の時刻T1から時刻T3までの区間における振幅の大きさの値を決定することができる。
【0046】
また、ユーザは、図9の信号レベルL41から信号レベルL42までの区間のテーブル54Bの傾きを変化させることにより、図10に示される信号66の乗算係数が1.0でない部分の範囲を狭めたり広げたりすることができ、図12の信号68に含まれるリンキングの範囲に応じて、図10に示される乗算用の係数を調整することが出来る。
【0047】
次に、図13のフローチャートを参照して、画像処理装置50による強調処理について説明する。
【0048】
最初に、ステップS1において、画像処理装置50の信号分離回路51は、入力信号をエッジ成分と、非エッジ成分に分離する。
【0049】
そして、ステップS2において、強調処理部52は、信号分離回路51により分離された入力信号の非エッジ成分を強調する。
【0050】
微分器53は、ステップS3において、エッジ成分の微分値を算出し、ステップS4において、算出されたエッジ成分の微分値の絶対値を算出する。
【0051】
フィルタ処理部54は、ステップS5において、微分器53より供給された微分値の絶対値より、低域成分を抽出し、ステップS6において、乗算用の係数を算出する。
【0052】
ステップS7において、乗算器55は、ステップS2において強調された非エッジ成分に、ステップS6において算出された乗算用の係数を乗算する。
【0053】
そして、ステップS8において、加算器56は、ステップS7において係数を乗算された非エッジ成分に、ステップS1において分離されたエッジ成分を加算し、合成する。
【0054】
そして、ステップS8の処理が終了した画像処理装置50は、強調処理を終了する。
【0055】
以上のようにして、画像処理装置50は、リンキングを含む振幅の増幅を抑制しながら、入力信号の非エッジ成分を強調する。
【0056】
以上においては、一度強調したエッジ成分に、フィルタ処理部54より出力される乗算用の係数を乗算することで、リンキングを含む振幅の増幅が抑制された信号を得るように説明したが、これに限らず、例えば、図14に示される画像処理装置200ように、乗算器206の出力に、信号分離回路201の出力を加算するようにし、フィルタ処理部204の出力である乗算用の係数は、非エッジ成分のリンキングを含む振幅を消去するようにし、その部分の非エッジ成分に信号分離回路201の出力である信号213を加算するようにしてもよい。
【0057】
図14に示される画像処理装置200において、信号分離回路201乃至乗算器205は、図2の信号分離回路51乃至乗算器55と同様の構成をとり、さらに、同様に動作するので、その説明は省略する。
【0058】
加算器206は、乗算用の係数が強調された非エッジ成分に乗算された信号に信号分離回路201より出力された信号213を加算し、加算器207に供給する。加算器207の動作および構成は、図2に示される加算器56の構成および動作と同様であるので、その説明は省略する。
【0059】
次に動作について説明する。
【0060】
信号分離回路201より出力された信号213は、図2の場合と同様に、強調処理部202に供給され強調されるとともに、加算器206に供給される。強調処理部202は、図2の場合と同様に、信号214を出力し、乗算器205に供給する。
【0061】
また、信号分離回路201より出力された信号212は、微分器203に供給されるとともに、加算器207に供給される。微分器203は、入力された信号212の微分値の絶対値である信号215をフィルタ処理部204に出力する。フィルタ処理部204は、信号215にフィルタ処理を行い、乗算用の係数を生成し、信号216として、乗算器205に供給する。
【0062】
このとき、信号216は、図10に示されるような信号66と同様の信号であり、この場合、信号レベルL51が「0」の値をとる。そして、乗算器205において、この乗算用の係数である信号216を乗算されると、信号214は、図15に示されるような波形の信号217が生成される。
【0063】
図15に示されるように、信号217は、図11に示される信号67の場合と異なり、時刻T1から時刻T3の区間が平滑化されている。そして、加算器206において、信号217に信号213が加算されて信号218が生成され、加算器207において、その信号218に信号212が加算されて、図16に示されるような波形の出力信号219が生成される。
【0064】
図16において、信号219の、時刻T1から時刻T3までの区間における振幅は、強調する前の非エッジ成分より得られた振幅である。信号219の波形を、入力信号211と同様の、図3に示される入力信号61の波形と比較すると、時刻T4から時刻T5までの区間の振幅が強調されていること以外は同じである。
【0065】
以上のようにして、画像処理装置200は、リンキングを含む振幅の増幅を抑制しながら、入力信号のテクスチャ成分を強調する。
【0066】
次に、図17のフローチャートを参照して、図14に示される画像処理装置200による強調処理を説明する。
【0067】
最初に、ステップS21において、信号分離回路201は、画像処理装置200の外部より供給された入力信号211を非エッジ成分とエッジ成分に分離する。
【0068】
ステップS22において、強調処理部202は、供給された入力信号211の非エッジ成分である信号213を強調する。
【0069】
また、微分器203は、ステップS23において、エッジ成分の微分値を算出し、ステップS24において、算出された微分値の絶対値を算出する。
【0070】
さらに、フィルタ処理部204は、ステップS25において、取得した微分値の絶対値にローパスフィルタ処理を施し、低域成分を抽出する。さらに、フィルタ処理部204は、ステップS26において、抽出した低域成分より、乗算用の係数を算出する。
【0071】
そして、ステップS27において、乗算器205は、強調処理された非エッジ成分である信号214に、フィルタ処理部204より供給された乗算用の係数である信号216を乗算し、信号217を出力する。
【0072】
加算器206は、ステップS28において、係数を乗算した非エッジ成分である信号217に、強調前の非エッジ成分である信号213を合成する。そして、加算器207は、ステップS29において、合成された信号218と、信号分離回路201から供給された信号212が合成される。
【0073】
ステップS29の処理が完了すると画像処理装置200の各部は、処理を終了する。
【0074】
以上のようにして、画像処理装置200は、リンキングを含む振幅の増幅を抑制しながら、入力信号の非エッジ成分を強調する。
【0075】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0076】
図18は、上記処理を実行する画像処理装置の構成例を表している。画像処理装置300には、上述した画像処理を実行する画像処理部301および画像処理部301を制御する制御部302が構成されている。
【0077】
画像処理部301は、ROM(Read Only Memory)311およびRAM(Random Access Memory)312を内蔵しており、その内蔵するROMに予め記憶されているプログラム、または、制御部302より供給されRAM312にロードされているプログラムに基づいて各種の処理を実行し、入力信号321を処理し、出力信号322を出力する。
【0078】
画像処理部301にバス330を介して接続されている制御部302のCPU(Central Processing Unit)331は、ROM332に記憶されているプログラム、または記憶部343からRAM333にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM333にはまた、CPU331が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0079】
CPU331、ROM332、およびRAM333は、バス330を介して相互に接続されている。このバス330にはまた、入出力インタフェース340も接続されている。
【0080】
入出力インタフェース340には、キーボード、マウスなどよりなる入力部341、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部342、ハードディスクなどより構成される記憶部343、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部344が接続されている。通信部344は、ネットワークを介しての通信処理を行う。
【0081】
なお、本明細書において、プログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、信号処理を行うことができる。特に、入力信号の、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを含まない成分を、より効果的に強調することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の画像処理装置に入力される信号の波形の例を示す図である。
【図4】図3の入力信号に含まれるエッジ成分の例を示す図である。
【図5】図3の入力信号に含まれる非エッジ成分の例を示す図である。
【図6】図2の強調処理部より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図7】図2の微分器より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図8】図7の信号に含まれる低域周波数成分の波形の例を示す図である。
【図9】変換テーブルの例を示す図である。
【図10】図2のフィルタ処理部より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図11】図2の乗算器55より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図12】図2の画像処理装置より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図13】画像処理装置による強調処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明を適用した画像処理装置の他の構成例を示す図である。
【図15】図14の乗算器より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図16】図14の画像処理装置より出力される信号の波形の例を示す図である。
【図17】画像処理装置による強調処理の他の例を説明するフローチャートである。
【図18】本発明を適用した画像処理装置のさらに他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
50 画像処理装置, 51 信号分離回路, 52 強調処理部, 53 微分器, 54 フィルタ処理部, 55 乗算器, 56 加算器, 200画像処理装置, 201 信号分離回路, 202 強調処理部, 203 微分器, 204 フィルタ処理部, 205 乗算器, 206および207
加算器, 300 画像処理装置, 301 画像処理部

Claims (8)

  1. 入力信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離する分離手段と、
    前記分離手段により分離された前記非エッジ成分を強調する強調手段と、
    前記強調手段により強調された前記非エッジ成分の強調量を抑制するための係数を算出する係数算出手段と、
    前記係数算出手段により算出された前記係数を、前記強調手段により強調された前記非エッジ成分に乗算する乗算手段と、
    前記信号分離手段により分離された前記エッジ成分と、前記乗算手段により前記係数を乗算された前記非エッジ成分とを合成する合成手段と
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記係数算出手段は、前記強調手段により強調された前記非エッジ成分の強調量を同時刻の前記エッジ成分の微分値に応じて抑制するための係数を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記係数算出手段は、
    前記エッジ成分の微分値を算出する微分値算出手段と、
    前記微分値算出手段により算出された前記微分値の絶対値を算出する絶対値算出手段と、
    前記絶対値算出手段により算出された前記微分値の絶対値の低周波成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記低周波成分を、予め保持している所定のテーブルに基づいて、前記係数に変換する変換手段と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記係数算出手段は、前記エッジ成分の微分値の波形により決定される範囲の前記非エッジ成分の前記強調量を零にする前記係数を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 前記係数算出手段は、前記エッジ成分の微分値の波形により決定される範囲の前記非エッジ成分に含まれる振幅の大きさを零にする前記係数を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記乗算手段により前記係数を乗算された前記非エッジ成分に、前記強調手段により強調される前の前記非エッジ成分を加算する加算手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  7. 信号処理装置の信号処理方法であって、
    入力信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により分離された前記非エッジ成分を強調する強調ステップと、
    前記強調ステップの処理により強調された前記非エッジ成分の強調量を抑制するための係数を算出する係数算出ステップと、
    前記係数算出ステップの処理により算出された前記係数を、前記強調ステップの処理により強調された前記非エッジ成分に乗算する乗算ステップと、
    前記信号分離ステップの処理により分離された前記エッジ成分と、前記乗算ステップの処理により前記係数を乗算された前記非エッジ成分とを合成する合成ステップと
    を含むことを特徴とする信号処理方法。
  8. 信号処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
    入力信号を、信号レベルの変化が急峻で大きなエッジを保存した成分であるエッジ成分とそれ以外の成分である非エッジ成分に分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により分離された前記非エッジ成分を強調する強調ステップと、
    前記強調ステップの処理により強調された前記非エッジ成分の強調量を抑制するための係数を算出する係数算出ステップと、
    前記係数算出ステップの処理により算出された前記係数を、前記強調ステップの処理により強調された前記非エッジ成分に乗算する乗算ステップと、
    前記信号分離ステップの処理により分離された前記エッジ成分と、前記乗算ステップの処理により前記係数を乗算された前記非エッジ成分とを合成する合成ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
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