JP4182362B2 - バンドルファイバ、これを用いた光源装置 - Google Patents

バンドルファイバ、これを用いた光源装置 Download PDF

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Description

本発明は、バンドルファイバ、これを用いた光源装置に係り、特にその出射光量分布の制御に関する。
バンドルファイバは、光ファイバ素線を数心から数千心束ねて、端末部を接着・研磨加工したものであり、照明用やエネルギー伝送用として、広く使用されている。図11に示すように、バンドルファイバのチューブ10の両端部120,130は通常、スリーブ状の金具などで固定されているが、中間の部分はフレキシビリティが保たれている。従って、空間的自由度を保持したまま、受光面積や出射面積を増やすことが可能であり、出射領域は極めて小さく光ファイバ用光源を所望の場所におくことにより、いかなる場所にも設置可能である。
そこでバンドルファイバを用い光源装置は、光ステッパの露光用光源として、光学部品などの接着に用いられる光硬化性樹脂の硬化用光源としてさまざまな方面での利用が試みられている。
このような状況のなかで、出射光量分布を均一にするという要求がある。また、出射側がリング状をなしているバンドルファイバにおいては、同心状で周方向に出射光量分布が均一となるように形成するという要求もある。
また、ステッパの露光用光源として用いる場合には、レジストによって露光光の波長を変えたり、照射エネルギーを調整したりする必要があり、その度毎に別の光源装置を必要としていた。
さらにまた、ステッパには露光に先立ちマスクとウェハとの位置合わせ工程すなわちマスクアライメント工程が必要であり、マスクアライメントに際しては、レジストの感光波長とは異なる波長の光源を必要とし、別に2つの光源を必要とする。あるいはアライメントに際しては露光用光源の光量を大幅に小さくしてアライメント用光源として用いるという方法もあるが、アライメント時のレジストの感光を免れ得ないという問題がある。
さらにまた、アライメントに際してはウェハ面全体を照射する必要はなく、ウェハ周縁部などのダミー領域に設けられたアライメントマークのみを照射すればよいため、領域規定を行うのが望ましい。しかしながら、このような領域規定を行うのは現在の光源装置では不可能であった。
また、周縁部に相当する領域では光量を小さくする必要がある。しかしながら、周縁部のみ光量を小さくするのは困難であり、通常の強度分布で露光を行うと周縁部ではオーバー露光となりかぶりが生じ、高精度のレジストパターンを得ることができないという問題があった。そこで照射光量分布に幅を持たせる必要があるが、通常の方法では、ウェハ上で均一な光照射が基本であり、領域ごとに強度を変化させたり、照射波長を変化させたりするのは困難であった。
さらにまた、近年、ディジタルカメラなどの発展に伴い光学部品の微細化は進む一方であり、光学部品の実装などにおいては位置あわせおよび固定の高精度化への要求が高まっている。光硬化性樹脂を用いて光学部品相互の固定を行う場合に、異なる種類の樹脂を用いて2段階の硬化処理を行うのが望ましい場合もあるが、光源として、発光波長の異なる別の光源を必要とし、実用化は困難であった。
従来、光量の均一化への要求に対しては、出射側の光ファイバ素線を揉みほぐすようにし、光量分布を調整するという方法がとられている。揉みほぐすことにより、光量パワーの強いファイバと、弱いファイバとが程よく均一に混ざり、所望の均一な出射光量分布を得ることができるというものである。
しかしながら、このような方法では、揉みほぐし後、適当に配列して出射光量を確認し、確認結果が不均一であれば、再配列するという手順で、再配列がなされるため、歩留まりや生産効率には限界があった。また、この方法では、照射領域の規定や変更は不可能であった。
また、バンドルファイバを用いて高精度の光量制御を使用とする場合、図12に示すように照度センサ600で出力端近傍の照度測定を行いこれを光源にフィードバックする必要があったが、装置が大型化するという問題があった。また、光学系200についても装置の小型化をはばむ大きな問題となっていた。さらにまた、装置の大型化を許せば光量の分布は制御できるとしても、同一光源装置でのバンドルファイバを用いての波長の調整は不可能であった。そこで、アライメント用光源と、露光用光源とは別に設ける必要があった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、出射光量分布を効率よく制御することのできるバンドルファイバおよびこれを用いた光源装置を提供することを目的とする。
また、出射光量が高精度に制御可能なバンドルファイバおよびこれを用いた光源装置を提供することを目的とする。また、出射光量分布を変化することのできるバンドルファイバおよびこれを用いた光源装置を提供することを目的とする。また、出射光の波長を変化することのできるバンドルファイバおよびこれを用いた光源装置を提供することを目的とする。
そこで本発明では、入射端側および出射端側で束ねられた複数本の光ファイバ素線を具備し、入射端側から光を受光し、出射端側に出力するように構成されたバンドルファイバであって、前記光ファイバ素線は、前記入射端側で、前記光ファイバ素線毎または前記出射端の位置に対応して複数のグループに分割され、前記出射で所望の光量分布が得られるように、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に入射光を調整可能に構成され、前記出射端側で複数のバンドルファイバ部に分岐されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、バンドルファイバ自体の配列を調整することなく、入射光を調整すればよいため、効率よくかつ高精度の照射光量や波長を制御することが可能である。入射光の調整により所望の出射パターンを得ることができる。
望ましくは、前記光ファイバ素線に対し、単心毎にコネクタを装着することにより、光ファイバ用光源の切り替えも容易であり、高精度に光量分布を調整することが可能となる。
また望ましくは、前記光ファイバ素線を、出射端側の位置に対応して複数のグループに分割し、各グループ毎にコネクタを装着することにより、グループごとに光ファイバ用光源を調整することにより、効率よく所望の光量分布を得ることが可能となる。
また、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に光量調整手段を設けることにより、高精度の光量分布を得ることができる。さらにまた、絞りなどの光量調整手段を設けるようにすれば、単一光源からの光であっても光ファイバ素線毎あるいはグループ毎に光量調整を行うことが可能となる。
また、前記光ファイバ素線を、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に直接光ファイバ用光源に接続可能に構成すれば、コネクタも不要であり、極めて高精度の制御が可能となる。また独立して光量あるいは発光波長を制御することができるため、容易に所望の光量分布および発光波長をもつ光を得ることが可能となる。
また、前記バンドルファイバは、出射端側の出射光を検出するセンシング用の光ファイバ素線を含むようにしてもよい。センシング用の光ファイバ素線とはいえ、特別のものを用いることなく、入射端側で光源に接続する代わりに光検出素子に接続するようにすればよい。光検出素子を用いて、受光光量に応じて流れる電流を測定することにより、容易に光量を検出することができる。そしてこの出力に応じて、このセンシング位置の近傍に出力端が配置された光ファイバ素線に接続される光ファイバ用光源の光量を調整するようにすれば、容易に高精度の制御を行うことが可能となる。
また、前記光ファイバ素線は、出射端側の位置に対応して複数のグループに分割され、各グループ毎に出射光を検出するセンシング用の光ファイバ素線を含むようにしてもよい。
また、前記光検出素子の出力に基づいて、前記入射端側で入射光が調整可能となるようにすれば、高精度に調整された光量分布を得ることが可能となる。
望ましくは、前記光ファイバ素線の出力端側は、角型、リング型、丸型のいずれかに配列されていることを特徴とする。本発明によれば、上記配列内で容易に所望の光パターンを得ることができる。
また望ましくは、前記光ファイバ素線の出力端側は、パターンを変更可能なように端面位置を相互に調整可能とするようにすれば、出力端側の位置による調整も可能であり、調整に自由度を得ることが可能となる。
また、前記光ファイバ素線は、通信用光ファイバのクラッド径と同等レベルとなるようにすることにより、接続部における伝送損失を低減することが可能となる。
さらにまた、前記光ファイバ素線は、入力端側でクラッド径が複数段に変化するように構成された緩衝ファイバ部を含むようにすれば、接続部における伝送損失を容易に低減することが可能となる。
望ましくは、前記光ファイバ素線に、マルチモードファイを用いることにより、より多くのパワーを伝送することができる。
望ましくは、前記光ファイバ素線に、シングルモードファイバを用いることにより、安価となり、またパワー伝送の場合には十分である。
さらにまた、前記光ファイバ素線を、シングルモードファイバからなるセンシング用の光ファイバ素線と、マルチモードファイバからなる出力用の光ファイバ素線とで構成すれば、安価で信頼性の高いバンドルファイバを得ることが可能となる。
前記光ファイバ素線を、出力端側で複数に分割するようにすれば、1つの光源から複数のステッパの露光に用いることができ、小型で低コストの光源装置を得ることが可能となる。
本発明の光源装置は、光ファイバ用光源と、前記光ファイバ用光源からの光を入射端側で受光し、出射端側に出力するように構成され、前記入射端側および前記出射端側で所望の形状をなすように束ねられた複数本の光ファイバ素線を具備したバンドルファイバとを具備し、前記光ファイバ素線は、前記入射端側で、光ファイバ素線毎または前記出射端の位置に対応して複数のグループに分割され、前記出射で所望の光量分布が得られるように、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に入射光が調整可能となるように前記光ファイバ用光源に接続され、前記出射端側で複数のバンドルファイバ部に分岐されていることを特徴とする。
また、光ファイバ素線は、単心毎にコネクタを具備し、前記コネクタを介して前記光ファイバ用光源に接続してもよい。さらにまた、前記光ファイバ素線は、出射端側の位置に対応して複数のグループに分割され、各グループ毎にコネクタを具備し、前記コネクタを介して前記光ファイバ用光源に接続するようにしてもよい。
加えて、前記光ファイバ素線は、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に光量調整手段を介して前記光ファイバ用光源に接続してもよい。
望ましくは、前記光ファイバ素線を、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に直接前記光ファイバ用光源に接続するようにすれば、コネクタも不要であり、光量分布の調整は通電電源からの供給電流を調整することにより容易に出力端で所望の光量分布を得ることができるように調整可能である。
望ましくは、前記光ファイバ用光源を、各光ファイバ素線毎に設けられた個別光源の組み合わせからなる集合光源とすることにより、容易に独立した制御が可能であり、容易に高精度の光量分布調整が可能となる。
望ましくは、前記光ファイバ用光源は、複数グループの集合光源を含み、切り替え可能に形成するようにすれば、別の波長の光源として用いる場合にも集合光源グループを選択するのみで容易に波長あるいは光量の変更を行うことが可能であり、例えばアライメント用光源と露光用光源とを別に持つことなく、1つのバンドルファイバを用いた光源装置によって集合光源の選択のみで両方の光源として用いることが可能となり、小型で高精度の光制御の可能な光源装置を提供することが可能となる。
また望ましくは、前記複数グループの集合光源から選択された集合光源に対応して、出射端での光分布パターンが異なるように構成すれば、容易に分布パターンの変更が可能となる。
望ましくは、前記光ファイバ用光源として、発光ダイオード(LED)を用いるようにしてもよい。
また、前記光ファイバ用光源として、レーザダイオード(LD)を用いるようにすれば、レーザの直進性から高精度でかつシャープな波形の光エネルギーを得ることが可能となり、解像度の高い露光を実現することが可能となる。
また望ましくは、前記バンドルファイバが、前記光ファイバ用光源の配置された入射端側に、少なくともひとつの光検出素子を含み、前記光ファイバ素線の入射端側に接続可能とすることにより、容易に光検出を行うことが可能となる。
更に望ましくは、前記光ファイバ素線は、出射端側の位置に対応して複数のグループに分割され、各グループ毎に出射光を検出するセンシング用の光ファイバ素線を含み、前記光ファイバ素線が光検出素子に接続可能とすることにより、別にセンサを用いることなく、バンドルファイバのファイバ素線を用いて出射端側での出力分布を検出することができるため、小型で高精度の光制御の可能な光源装置を得ることとが可能となる。
また、前記センシング用の光ファイバ素線は、前記入射端側にそれぞれひとつの光検出素子を接続するようにすれば、容易に光量検出が可能となる。
また、前記光検出素子の出力に基づいて、前記入射端側で入射光が調整可能となるようにすることにより、容易にフィードバックを行うことが可能であり、常時光制御を行うことができ高精度で信頼性の高い光制御が実現される。
また、前記光検出素子の出力に基づいて前記光ファイバ用光源への供給電流をフィードバック制御するフィードバック制御手段を含むようにすればなおよい。
さらに、前記光ファイバ素線の出力端側は、照射領域が変化するように、前記光ファイバ用光源のオンオフが制御可能となるようにすることにより、容易に照射パターンを調整することが可能となる。例えば、2段階の光照射により光硬化性樹脂を硬化させて光学部品を接合する場合にも、別の場所にピークがくるような光照射を行うというような調整が容易に可能となる。
また、前記照射領域が、角型パターン、リング型パターン、丸型パターンのいずれかとなるようにするのが望ましい。また、前記光ファイバ素線の出力端側は、パターンを変更可能なように端面位置が相互に調整可能とすることにより、調整に自由度があり、容易に調整可能となる。
また望ましくは、前記光ファイバ素線は、通信用光ファイバのクラッド径と同等レベルである。
さらにまた、前記光ファイバ素線は、入力端側でクラッド径が複数段に変化するように構成された緩衝ファイバ部を含む。
また、前記光源装置における、光ファイバ素線は、マルチモードファイバであることを特徴とする。
また、前記光ファイバ素線は、シングルモードファイバであることを特徴とする。
さらに、前記光ファイバ素線は、シングルモードファイバからなるセンシング用の光ファイバ素線と、マルチモードファイバからなる出力用の光ファイバ素線とで構成されていることを特徴とする。
また加えて、前記光ファイバ素線は、出力端側で複数に分割されており、複数の露光装置に光エネルギーを供給可能に構成すれば、占有面積が小さく小型の露光装置を提供することが可能となる。
望ましくは、前記光ファイバ用光源を、アライメント用の集合光源と、露光用の集合光源とを含み、切り替え可能に形成し、マスクアライメント光と、露光光とが同一のバンドルファイバの出射端から照射可能となるようにすれば、別にアライメント用光源を用いることなく容易に露光を行うことが可能である。また、前記アライメント用の集合光源と、露光用の集合光源とは、異なる波長領域の光源を用いるようにし、アライメントマークの領域であるウェハ周縁部に相当する領域では、レジストの露光波長帯域ではない波長の光を出射し得るようにし、実際の露光領域では露光用の波長の光を出射し得るようにすれば、容易に所望の露光を行うことが可能となる。
また前記アライメント用の集合光源と、露光用の集合光源とは、光量が異なるようにし、アライメント用の集合光源としてはレジストを架橋し得ない程度の光量の集合光源を用いるようにすればよい。
望ましくは、光ファイバ用光源は、第1の集合光源と、第2の集合光源とを含み、これらが切り替え可能に形成されており、出力端側で照射光量を調整可能とするようにすれば、1つのバンドルファイバで複数種の所望の光源を得ることが可能となる。
また、前記光ファイバ用光源は、第1の集合光源と、第2の集合光源とを含み、これらが切り替え可能に形成されており、出力端側で照射光波長を調整可能であるようにすれば、1つのバンドルファイバで複数種の所望の光源を得ることが可能となる。
本発明のバンドルファイバによれば、所望の光分布を得ることが可能となる。さらに本発明の光源装置によれば、所望の光分布を得ることが可能となる。
以下本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1の参考の形態)
本発明の第1の参考の形態のバンドルファイバは、図1および2にその概念図を示すように、入射端側Siおよび出射端側Soで束ねられた25本の光ファイバ素線1を具備し、入射端Si側から光を受光し、出射端So側に出力するように構成されたバンドルファイバ100であって、これら光ファイバ素線1は、前記入射端側Siで、光ファイバ素線毎または出射端Soの位置に対応して複数のグループに分割され、光ファイバ素線毎またはグループ毎に入射光を調整可能に構成されたことを特徴とする。
ここで出力端側は鏡面研磨のなされた端面を有する光ファイバ端を露呈せしめるように口金30が装着され、一方入射端側ではファイバ集合体20によって束ねられ、より合せられて外側を外皮で被覆されるとともに、入力端側では、各光ファイバ素線毎に先端に個別のコネクタ2a、2b、2c・・・・2nを装着してなるものである。入射端側Siの光量分布を調整することにより、例えば出射側の口金30先端における光量分布が図3(a)乃至(c)に示すように、中心部で最大となるように、バンドルファイバ100を構成する各光ファイバ素線に接続された光コネクタ2a、2b、2c・・・・2nを介して所望の光量の光を供給可能なように構成されたことを特徴とする。
この構成では、図示しない光量調整手段を介してレーザダイオードからなる光源と光接続がなされており、所望の光量分布を得ることが可能となる。図3(a)は、露光用光源として良好なパターンを得ることができるように、矩形パターンをなすようにしたものである。また、光源として用いるレーザダイオードを特性の異なるものに取り替えるかあるいは通電電流を調整して図3(b)に示すように正規分布をなすようにしたもの、図3(c)に示すように輪郭のみが光るようなドーナッツ状の分布をなすようにしたものも容易に形成可能である。
なお、光源との接続にあたって、ファイバ径が異なる場合には、光ファイバ素線が、入力端側でクラッド径が複数段に変化するように構成された緩衝ファイバ部を含むようにすれば、接続部における伝送損失を容易に低減することが可能となる。
このバンドルファイバの製造に際しては、次のような工程が用いられる。まず、複数本の光ファイバ素線1を束ね、入力端側に各光ファイバ素線ごとにコネクタ2を装着すると共に、出力端側を端面加工し口金30を装着する。または、各光ファイバ素線ごとにコネクタを取り付け、その後出力端側を装着するようにしてもよい。
この後、このバンドルファイバ100の光ファイバ素線1ごとに入射端側から光照射を行い、出射端側で光量および出射端面上の位置を検出する。そしてこの検出結果に基づき、出射端側で所望の出力を得ることができるように、各光ファイバ素線毎に光ファイバ用光源の光量を算出する。
この算出工程での算出結果に基づき、所望の特性のレーザダイオードからなる光ファイバ用光源を接続する。
の方法によれば、容易にかつ高精度に出射側の光量分布を制御することが可能となる。またバンドルファイバの束ね工程で光検出を行う必要がなく、バンドルファイバ形成後に光ファイバ用光源を調整するようにすればよいため製造が極めて容易である。また、信頼性の高いバンドルファイバの形成が可能となる。
(第2の参考の形態)
次に、本発明の第2の参考の形態について説明する。前記第1の参考の形態のバンドルファイバでは、光ファイバ素線1本毎にコネクタ2a、2b、2c・・2nを装着したが、この例では、図4に示すように、光ファイバ素線2本づつ一組にしてコネクタ12a、12b、・・12nに接続したことを特徴とする。他の部分については前記第1の参考の形態と同様に形成されている。
これにより、入力端側での接続が容易となり、製造が容易となると共に、制御も容易となる。しかしながら製造が容易になる反面、精度は前記第1の参考の形態に比べて若干劣る。
(第3の参考の形態)
次に、本発明の第3の参考の形態について説明する。本形態では、前記第1の参考の形態のバンドルファイバを用いた光源装置について説明する。
この光源装置は、図5に示すように、光ファイバ素線1本毎に装着されたコネクタ2a、2b、2c・・2nに光量調整手段3a、3b、3c・・3nを接続し、白色のランプ光源40からの光を所望の光量となるように、この光量調整手段3によって調整するようにしたことを特徴とする。他の部分については前記第1の参考の形態と同様に形成されている。これにより、入力端側での接続が容易となり、製造が容易となると共に、高精度に光量調整のなされた光源装置を得ることが可能となる。
(第4の参考の形態)
次に、本発明の第4の参考の形態について説明する。前記第3の参考の形態では1個の白色光源を用いたが、図6に示すように、本形態では、各光ファイバ素線ごとに直接レーザダイオード41a、41b、41c・・41nを装着したことを特徴とするものである。
他の部分については前記第1の参考の形態と同様に形成されている。製造に際してはあらかじめ、光ファイバ素線ごとの特性を測定しこの測定結果に基づいて、所望の光量分布を得ることができるように各光ファイバ素線ごと算出した仕様のレーザダイオードを装着する。これにより、極めてシャープで高精度の光分布を持つ露光用光源を得ることが可能となる。
(第5の参考の形態)
次に、本発明の第5の参考の形態について説明する。本形態では、光ファイバ素線のうち5つをセンシング用光ファイバ素線として用いるもので、入射端側のコネクタにそれぞれひとつの光検出素子61〜65を接続し、この光検出素子61〜65の出力にもとづいて制御装置71でこれら光検出素子61〜65の光検出領域に出力端を有する光ファイバ素線のグループへの供給光量を算出し、所望の光量分布を得ることができるように、コネクタ2a、2b、2c・・2nに接続されたレーザダイオード41〜45への供給電流を各レーザダイオード毎に調整するようにしたことを特徴とするものである。
なお、このバンドルファイバの出力端側の要部拡大図を図8(a)に示す。この図から明らかなように前記光検出素子61〜65にそれぞれ接続された光ファイバ素線1の出力端はそれぞれ51から55となっており、この出力端の存在する領域の光量分布が図8(b)に示すとおりドーナッツ状となるように、各領域に出力端を有する光ファイバ素線への供給電流を調整している。
また、使用中においても光検出素子61〜65の出力に基づいて、前記入射端側で入射光を調整することにより、容易にフィードバックを行うことが可能であり、常時、光制御を行うことができ高精度で信頼性の高い光制御が実現される。
なお、光検出素子61〜65に接続される光ファイバ素線の出力端側にはマイクロロッドレンズを一体形成するようにすれば、より集光効率を高めることができ、高精度の光量検出を行うことが可能となる。また、光検出素子側も同様にレンズ系を装着するようにしてもよく、一体化も有効である。またこのフィードバック制御は、センシング用ファイバを用いたものに限定されることなく、出射端に別のセンサを配設し、センシングを行い、この検出結果に基づいて、光源を制御するようにしてもよい。これにより、バンドルファイバを構成する全ての光ファイバ素線を光伝送用に用いることも可能である。
(第6の参考の形態)
次に、本発明の第6の参考の形態について説明する。前記第2の参考の形態では、光ファイバ素線1本毎に装着されたコネクタ2a1、2a2、2b1,2b2、・・2n1,2n2に光量調整手段3a、3b・・・3nを接続し、白色のランプ光源40からの光を所望の光量となるように、この光量調整手段3a、3b・・・3nによって調整するようにしたが、本形態では、光ファイバ素線7本を一組とし、各組毎に光量調整手段3a、3b・・3nを接続するようにしたことを特徴とする。この光源装置は、図9に示すように、光ファイバ素線1本毎に装着されたコネクタ2a1、2a2、2b1、2b2、・・2n1、2n2を7個づつ一組として光量調整手段3a、3b・・・3nを接続し、白色のランプ光源40からの光を所望の光量となるように、この光量調整手段3によって調整するようにしたことを特徴とする。他の部分については前記第2の参考の形態と同様に形成されている。
これにより、入力端側での接続が容易となり、製造が容易となると共に、高精度に光量調整のなされた光源装置を得ることが可能となる。
(第の実施の形態)
次に、本発明の第の実施の形態について説明する。本実施の形態では、前記第1の参考の形態のバンドルファイバの出力端側を分岐コネクタ90を介して3組の分岐バンドルファイバ部11、12,13に分岐し、この分岐バンドルファイバ部の出力端に口金31,32,33をそれぞれ装着してなるものである。
これにより、1つの光源装置で、分岐バンドルファイバ部11、12,13を介して、光エネルギーを搬送し、3個のステッパの露光用光源を構成することが可能となる。
(第参考の形態)
次に、本発明の第参考の形態について説明する。前記第1の参考の形態のバンドルファイバの製造方法では、そのままバンドルファイバを形成し、口金を装着した後、光量検出を行い、調整するようにしたが、本形態では、バンドルファイバの入力端とこれに対応する出力端をあらかじめ配列して、対応づけておくようにし、光量制御を行うようにしてもよい。
すなわち、この光源装置に用いられるバンドルファイバをまず形成する。このバンドルファイバの製造に際しては、多数本の光ファイバ素線を入射端側で束ね、前記入射端側に光源からの光を照射し、各光ファイバ素線を出射側の光量の大きさに基づいて複数のグループに区分し、グループに区分されたこれら光ファイバ素線を、光量の大きさに基いて配列を調整し、出射側の光量分布が中心部で最大となるように再配列し、出力端側を束ね、金属スリーブなどを装着して形成される。このようにして、入射端側と出射端側とで領域が対応するように配列したバンドルファイバを用いることにより、前記第1乃至第5の実施の形態で説明してきたのと同様の光量制御を行う場合にもより高精度の制御が容易となる。
このようにして形成されたバンドルファイバを用いることにより、出射側の光量分布が所望の分布となるように、入射端側の供給電流を容易に算出することができる。またかかる方法によれば、極めて容易かつ高精度に出射側の光量分布を制御することが可能となる。
また、中心部は光らないようにし、リング状の照射領域を構成するように光量制御をしてもよい。
なお、前記第1および第2の参考の形態では、光ファイバ素線を3グループに区分して形成したが、多数のグループに区分すればするほど、高精度の光量制御が可能となり、所望の形状の光量分布を得ることが可能となる。
また、前記形態では、順次マスクして出力端側を目視することによってグループ分けをしたが、赤外線センサなどの光量を測定するためのセンサを用いて光量を測定し、当該光量が所望の閾値を越えているか否かによってグループ分けし、再配列することも可能である。
また、光ファイバ用光源としては、第1の集合光源と、第2の集合光源など、複数の集合光源を具備しておくようにし、これらを切り替え可能に形成すれば、出力端側で照射光波長を調整可能であるようにすれば、1つのバンドルファイバで複数種の所望の光源を得ることが可能となる。
本発明の第1の参考の形態のバンドルファイバを示す説明図である。 本発明の第1の参考の形態のバンドルファイバを示す図である。 本発明の第1の参考形態のバンドルファイバによって得られる光量分布を示す図である。 本発明の第2の参考の形態のバンドルファイバを示す図である。 本発明の第3の参考の形態のバンドルファイバを示す図である。 本発明の第4の参考の形態の光源装置を示す説明図である。 本発明の第5の参考の形態の光源装置を示す図である。 本発明の第5の参考の形態の光源装置の出力端を示す図である。 本発明の第6の参考の形態の光源装置を示す説明図である。 本発明の第の実施の形態の光源装置を示す図である。 従来例のバンドルファイバを示す図である。 従来例のバンドルファイバの使用例を示す図である。
符号の説明
100 バンドルファイバ
1 光ファイバ素線
2a、2b・・・コネクタ
3a、3b・・・光量調整手段
Si 入射端
So 出射端

Claims (9)

  1. 入射端側および出射端側で束ねられた複数本の光ファイバ素線を具備し、入射端側から光を受光し、出射端側に出力するように構成されたバンドルファイバであって、
    前記光ファイバ素線は、前記入射端側で、前記光ファイバ素線毎または前記出射端の位置に対応して複数のグループに分割され、前記出射で所望の光量分布が得られるように、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に入射光を調整可能に構成され、前記出射端側で複数のバンドルファイバ部に分岐されていることを特徴とするバンドルファイバ。
  2. 前記光ファイバ素線は、単心毎にコネクタを具備してなることを特徴とする請求項1に記載のバンドルファイバ。
  3. 前記光ファイバ素線は、前記出射端側の位置に対応して複数のグループに分割され、各グループ毎にコネクタを具備してなることを特徴とする請求項1に記載のバンドルファイバ。
  4. 前記光ファイバ素線は、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に光量調整手段を具備してなることを特徴とする請求項1に記載のバンドルファイバ。
  5. 前記バンドルファイバは、前記出射端側の出射光を検出するセンシング用の光ファイバ素線を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のバンドルファイバ。
  6. 光ファイバ用光源と、前記光ファイバ用光源からの光を入射端側で受光し、出射端側に出力するように構成され、前記入射端側および前記出射端側で所望の形状をなすように束ねられた複数本の光ファイバ素線を具備したバンドルファイバとを具備し、
    前記光ファイバ素線は、前記入射端側で、光ファイバ素線毎または前記出射端の位置に対応して複数のグループに分割され、前記出射で所望の光量分布が得られるように、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に入射光が調整可能となるように前記光ファイバ用光源に接続され、前記出射端側で複数のバンドルファイバ部に分岐されていることを特徴とする光源装置。
  7. 前記光ファイバ素線は、単心毎にコネクタを具備し、前記コネクタを介して前記光ファイバ用光源に接続してなることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記光ファイバ素線は、前記出射端側の位置に対応して複数のグループに分割され、各グループ毎にコネクタを具備し、前記コネクタを介して前記光ファイバ用光源に接続してなることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  9. 前記光ファイバ素線は、前記光ファイバ素線毎または前記グループ毎に光量調整手段を介して前記光ファイバ用光源に接続してなることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の光源装置。
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