JP4182106B2 - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、顔料インクと染料インクの少なくとも一方を用いて、カラー画像またはモノクロ画像を記録するインクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びコンピュータ可読記憶媒体に関するものである。
インクジェット記録方式は、高電圧印加による静電吸引方式、圧電素子を用いてインク(着色インク)に機械的振動または変位を与える方式、インクを加熱した際にインクが発泡する圧力を利用する方式等、種々のインク吐出方式によりインクの小滴を発生させ、これを飛翔させて紙等の記録媒体に付着させ、インクドットを形成させて記録を行うものであり、記録時の騒音の発生が少なく、高集積のヘッドを使用することにより、高解像度の記録画像を高速で得ることができるという利点を有している。
このようなインクジェット記録方法に使用されるインクとしては、従来より各種の水溶性染料を水もしくは水と有機溶剤との混合液に溶解させた染料系インクが使用されてきた。しかしながら、染料系インクによる記録画像は、耐光性及び耐水性等の堅牢性がしばしば問題になっていた。特に公文書等によく用いられる黒色に関しては、他の色に比較して特に堅牢性が要求されていた。
一方、顔料を高分子分散剤に分散させた顔料分散液を水溶性溶剤に溶解させた顔料インクが特開昭56−147859号公報、特開昭56−147860号公報等に開示されている。顔料インクは、耐水性及び耐光性の面において染料インクより優れた特性を持つために、各種の顔料インクの検討がなされ、最近では顔料インクを用いることで特に文字や線の印字品位を向上させたインクジェットプリンタも知られている。
顔料インクを用いることにより、印字品位が向上する理由を簡単に述べると、顔料は発色剤の粒子が染料に比べ大きいために普通紙等の繊維の奥に浸透しにくく表面近くで停滞するために印字した濃度が濃く、また周りへの浸透も少ないので、境界がくっきりと明瞭に印字されるためである。
しかし、現状では黒以外の顔料インクは発色性等の点でなかなか実現が難しく、顔料インクを採用しているインクジェットプリンタもその多くが黒色インクのみに顔料インクを使用し、カラーインク(一般にはシアン、マゼンタ、イエロー)については染料インクを使用している。
現在、インクジェトプリンタの記録媒体として、普通紙以外に、インクジェット記録用紙、はがき、布、光沢紙、プラスチック製の光沢フィルム、プロジェクターで投影するために用いる透明シート(以下、OHP用シートという)、また基材の片面にインク受容層を有し、前記インク受容層が設けられている面の反対側から観察されるバックプリントフィルム、記録した面を布や板等に転写するために用いられる転写媒体等のさまざまな記録媒体への記録が可能となっており、種々の用途に適用される。このうちインクジェット専用紙、光沢紙、光沢フィルム、OHP用シート、バックプリントフィルム、転写媒体は、一般的に基材上にインクを吸収させるためのインク受容層が設けられている。
染料系インクの場合には、染料が記録媒体に染着することにより発色するため、記録媒体の表面状態が画像濃度に与える影響は小さいが、顔料インクの場合には、顔料が記録媒体の表面付近に凝集し、固着するため、記録媒体の表面状態が画像濃度に与える影響は大きい。また、顔料インクは、その特性上、上述のように発色剤の粒子が大きいため定着後の記録面が粗くなりがちである。
そのため、顔料インクは、記録媒体の種類によっては、画像濃度が著しく劣化し、画像品位が損なわれるという不都合が生じていた。
例えば、普通紙等の表面がもともと粗い記録媒体に記録した場合は良いが、光沢紙や光沢フィルム等の光沢系の特殊媒体に記録すると、媒体本来の光沢感が失われてしまい、いわゆる写真画質としては好ましいものではなくなる。特に、染料のカラーインクと同時に記録すると画像の暗い部分等に局所的に非光沢部が点在して、非常に違和感のある画像になってしまう。この問題は光沢系の媒体のみならず、非光沢系のインクジェット専用紙等、基材上にインク受容層を設けたいわゆるコート紙では、程度は少ないものの発生する。これはインク受容層が紙表面の凹凸を平滑化しているので、光沢系の媒体ほどではないが顔料インクの粒子の粗さが目立つためと考えられる。
また、上記のような基材の片面にインク受容層を有し、前記インク受容層が設けられている面の反対側から観察される記録媒体(バックプリントフィルム等)の場合、顔料インクを用いて記録しても画像が見えにくく、充分な印字濃度が得られない。これは、顔料インクがインク受容層の中にあまり入り込まず、表面近くに留まっているため、顔料インクが記録した面の反対側まで浸透しにくいからである。
また、顔料インクを用いて、インク受容層が設けられているプラスチックシートに記録した場合、顔料の種類やインクの組成、インク受容層の材質・構造によっては、定着後の記録面がひび割れを起こしてしまうことがある。特に、OHP用シートはオーバーヘッドプロジェクターによって拡大され投影されるため、このひび割れははっきり知覚できる。このようなひび割れは、画像品位を低下させる。
ひび割れが発生する原因を以下に簡単に説明する。一般にインクジェットプリンタ用のOHP用シート表面のインク受容層は膨潤することでインクを吸収する機構になっている。一方顔料インクはその特性上、上述のように発色剤の粒子が大きいためインク受容層にあまり吸収されずに受容層表面で滞留してしまう。すると表面で顔料同士が結合して層を構成してしまい、そのまま乾燥してしまう。その層をインク溶媒を吸い込んで膨潤したインク受容層が押し上げることでひび割れがおきると考えられる。
さらに顔料インクは、媒体の表面付近に定着しているため耐擦過性が染料インクに比べて劣り、擦ると取れやすい。ハガキのように両面記録が一般的なものは、片面を記録した後、反対側の面を記録するためにオートシートフィーダーに積載するのであるが、このときハガキの裏面に記録した顔料インクが次の紙に付着してしまうという可能性がある。
本発明は、上記のような問題を解決するために、インク受容層を有する光透過性の記録媒体に高品位の画像を記録する方法および装置を提供することを目的とする。また、本発明は、様々な種類の記録媒体に対して、高品位の画像を記録する方法および装置を提供することを目的とする。
また、顔料インクの特性を生かすことで、充分な印字濃度を持ち、堅牢性に優れた画像を記録する方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、インク受容層を有する光透過性記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、光沢系記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用することを特徴とする。
また、本発明は、黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してカラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、光沢系記録媒体に対して前記カラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、前記インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してモノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、前記光沢系記録媒体に対してモノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクは使用せずに前記黒色インクを使用することを特徴とする。
また、本発明は、黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、インク受容層を有する光透過性記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、光沢系記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用することを特徴とする。
また、本発明は、黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してカラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、光沢系記録媒体に対して前記カラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、前記インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してモノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、前記光沢系記録媒体に対してモノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクは使用せずに前記黒色インクを使用することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、被記録媒体の種類及び印字モードに応じて使用するインクの種類を選択しているので、インクの特性を生かした高品位の画像を記録することが可能となる。
また、顔料インクの特性を生かすことで、充分な印字濃度を持ち、シャープなエッジを形成し、堅牢性に優れた画像を記録することが可能となる。
さらに、顔料インクと染料インクを所定の比率で混在させ、黒色領域を形成することによって、黒色領域の濃度アップが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
〈実施形態例〉
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の実施形態の一例である。図1において、インクジェットプリンタ13には複数(4個)のヘッドカートリッジ(記録手段)1A、1C、1C、1Dがキャリッジ2に交換可能に搭載されている。なお、複数の記録手段1A〜1Dの全体または任意の一つを指す場合、単に記録手段(記録ヘッドまたはヘッドカートリッジ)1で示すことにする。
各ヘッドカートリッジ1は、夫々上部にインクタンク部を、下部に記録ヘッド部(インク吐出部)を有しており、記録ヘッドとインクタンクを一体化した構造をしている。各記録手段1はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭載されており、各記録手段1の夫々には、記録ヘッド部を駆動するための信号等を受けるためのコネクター(不図示)が設けられている。一方、キャリッジ2には、前記コネクターを通して各記録手段1に駆動信号等を伝達するためのコネクターホルダー(電気接続部)が設けられている。そして、キャリッジ2上の各記録手段1と装置本体側の制御回路とは、信号パルス電流や温調用電流を流すためのフレキシブルケーブルで接続されている。
各ヘッドカートリッジは各々の前記上部のインクタンク部に1Aは黒色(K)の顔料インク、1B,1C,1Dは夫々シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の染料インクが収納され、各々の記録ヘッド部の記録媒体8と対向する面には、インクを吐出するための複数の吐出口が所定の印字解像度(例えば360dpi,dpiはdot per inch,1インチ当りのドット数)に従った間隔(例えば上記の360dpiの場合は約71μm)の列をなして形成され、各々収納されたインクを吐出するようになっている。ここで、Kの吐出口の数は、他のCMY3色の吐出口の数よりも多くなっており、一般に用途の多い黒文字や黒線といったモノクロ画像を記録する場合は、Kの吐出口のみを使用することにより、高速に記録できるようにしている。なお、以下、シアン・マゼンタ・イエロー3色はCMY、それに黒を加えた4色はCMYKと表記する。
キャリッジ2は、主走査方向に延在させて装置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2は主走査モータ4により、モータプーリ5、従動プーリ6及びタイミングベルト7を介して駆動され、その位置及び移動を制御される。用紙やプラスチック薄板などの記録媒体8は、2組の搬送ローラ対9、10及び11、12の間で挟持され、これらの搬送ローラの回転により記録ヘッド1の吐出口面と対向する位置(記録部)を通して搬送(紙送り)される。なお、記録媒体8は、記録部において平坦な記録面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間で記録媒体8と平行になるように保持されている。
これらが一体となって構成されたインクジェットプリンタ13は、パソコン14にケーブル15を介して接続され、パソコン14内にインストールされたドライバソフトにより制御される。
図2は、前記ドライバーソフトのユーザーインターフェイスにおけるインクジェットプリンタ13のプロパティの設定画面の例である。16の「用紙の種類」と表示されたプルダウンメニューで、インクジェットプリンタ13により記録しようとする記録媒体を指定することにより、記録しようとするR(赤)、G(緑)、B(青)の画像データが各記録媒体の種類に最適なCMYKの記録データに変換される。また、17の「グレースケール印刷」のチェックボックスをチェックすると、記録しようとする画像データのRGB値を所定の方法、例えばX=(2*R+2*G+B)/5といった計算に基づいてモノクロデータに変換し、視覚上グレーの1色相のみの画像データでインクジェットプリンタ13が記録するような記録データをケーブル15を介して送出する。なお、本明細書においてカラーモードとは複数色のカラー画像を記録するモードであり、グレースケールモードとはモノクロ画像を記録するモードである。また、一般に、RGB信号値がそれぞれ8bitで表わされるとき、入力画像データがR=G=B=255の場合は完全な白が記録され、R=G=B=0の場合は完全な黒が記録される。尚、本明細書において、記録される最高濃度の黒色(黒ベタ)とは、入力画像データのRGB値がR=G=B=0の場合に記録される黒色のことであり、例えば、ある画素の入力画像データがR=G=B=0である場合は、その画素は最高濃度の黒色で記録される。
図3は、記録媒体の種類に応じて、どのインクを用いて記録するかを示した図である。以下に、図3に示したようになる理由を説明する。
まず、設定された記録媒体が光沢系(光沢紙、光沢フィルム等)の場合、カラーモードであればCMYの3色のインクで記録するようにする。すなわち、黒色の部分はCMYを重ねることで形成するいわゆるコンポジットブラックで生成することになる。このようにする理由は、上述したように顔料黒色インクと染料のカラーインクを同時に記録すると、顔料インクを打ち込んだ部分だけ非光沢部となり局所的に非光沢部が点在して、非常に違和感のある画像になってしまい、このような画像は写真画質としては好ましいものではないからである。つまり、顔料は粒子径が大きいため媒体内部に浸透できず、媒体表面に残留して媒体表面の光沢性部分を覆い隠してしまうので、顔料が残留している表面部分だけの光沢性が失われる。一方、染料は粒子径が小さいため媒体内部に浸透するので媒体表面には与える影響は顔料に比べて非常に少ない。
また、グレースケールモードの場合は、黒1色(顔料インク)で記録する。これは、敢えてユーザーがグレースケールモードを選択する場合は、カラー画像をグレースケール化して記録するよりはむしろ黒文字や黒線などを記録したい場合が多いと考えられる。このような場合、一般に黒色部分の面積はあまり大きくならないし、写真画像ではないので、黒顔料インクを記録してその部分の光沢性が失われてもさほど画像品位上問題にならない。逆にコンポジットブラックによる黒は、一般に顔料黒色インクの黒色の濃度よりも濃度が薄く、またヘッドの色間の位置調整が不十分だと、黒文字や黒線周囲に色がはみ出してしまう。また、小フォントの文字や細線の場合でしかも記録すべき画像が最高濃度の黒色(100%黒、即ち、入力画像データのRGB値がR=G=B=0)でない場合は、色のついた文字や細線になってしまうような弊害も生じがちである。従ってグレースケールモードにおいてはこのように顔料黒色インク1色のみで記録するのが望ましい。
また、インクジェット専用紙等の、基材上にインク受容層を設けた非光沢系媒体でも、上記光沢系の媒体の場合と同様に、カラーモードであればCMYの3色のインクで記録し、グレースケールモードであれば顔料黒インク1色で記録する。なぜなら、この非光沢系媒体もインク受容層を有しており、上述と同様に顔料だけが媒体表面に残留するので、上記光沢系媒体ほどではないが、画像品位に影響を与えてしまうからである。即ち、非光沢系媒体の表面はインク受容層により表面の凹凸が平滑化されており、このように平滑化されている表面に対して顔料黒色インクと染料のカラーインクの双方を用いて記録すると、顔料だけが媒体表面に残留するので顔料粒子だけが目立ってしまい、画像として好ましくないからである。それに対し染料は媒体内部に浸透するので染料粒子は目立つことはない。この現象は、特に、表面の凹凸が平滑化されている場合に顕著となると考えられる。つまり、媒体表面にインク受容層を備えていない普通紙等の記録媒体は、表面が平滑化されておらず上記非光沢系媒体や光沢系媒体に比べて表面の凹凸が大きいので、顔料を打ち込んでも表面がもともと粗いために顔料粒子の粗さはあまり目立たないが、表面の凹凸が少ない媒体表面に粒子径の大きな顔料粒子を打ち込むと、表面の凹凸より粒子径が大きいので顔料粒子の粗さが目立ってしまうのである。尚、普通紙の繊維素そのものが1〜数十μmであるのに対して、上記光沢系媒体および非光沢系媒体のインク受容層を構成するシリカやアルミナ等の粒子径は0.01〜0.1μmである。そして、顔料粒子の大きさは凝集した状態で1μm前後である。これらから、顔料粒子が表面を構成する粒子系に比べて大きいので、粒子の粗さが目立ってしまうことが分かる。また、インク受容層の中には入り込むことができないことも分かる。
また、グレースケールモードにおいては、上記光沢系媒体の場合と同様な理由により、顔料黒色インク1色のみで記録するのが望ましい。
尚、上記光沢系媒体および非光沢系媒体を構成する基材は、紙、フィルム等の不透明基材である。
また、画像データがR=G=Bのようなグレーの1色相の場合、ユーザーがグレースケールモードを選択しなくても、自動的にグレースケールモードに切り替わるようにしても良い。
次に記録媒体がバックプリントフィルム、Tシャツ転写媒体等の基材の片面にインク受容層を有し、前記インク受容層が設けられている面の反対側から観察される記録媒体である場合について説明する。記録媒体が記録した面の反対側から観察される媒体である場合、上述のように顔料インクは記録した面の反対側まで浸透しにくいため、顔料インクを用いて記録しても画像が見えにくく、充分な印字濃度が得られない。このような理由で、インク受容層に浸透しやすい染料インクを用いる。このため、カラーモード、グレースケールモードのいずれの場合もCMY3色で記録する。
次に、記録媒体がインク受容層を設けた光透過性の記録媒体である場合について説明する。なお、以下では光透過性の記録媒体として、プラスチックシートを例に挙げているが、これに限られるものではない。
記録媒体がインク受容層を設けたプラスチックシートである場合は、カラーモード、グレースケールモードのいずれの場合も、CMYK4色で記録する。そして、黒色領域を記録するときは、顔料黒色インクと染料カラーインクを所定の比率で記録媒体上に吐出して記録する。つまり、顔料インクによる黒色とコンポジットブラックによる黒色が記録媒体上で混在して黒色領域を形成しているのである(図7(b))。この理由としては、顔料黒色インクのみで記録するときよりも、顔料黒色インクと染料カラーインクを所定の比率で記録媒体上に吐出して黒色領域を形成した方が、黒色部分の濃度が高く、濃度の上昇効果があるからである。また、顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して黒色領域を形成することで、使用する顔料黒色インクの量が少なくてすむので、ひび割れが起こりにくくなるためである。尚、上記の図7(b)は顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して黒色領域を形成した図であり、図7(a)は顔料黒色インクのみで記録した場合の黒色領域を形成した図である。
ここで、顔料黒色インクの打込み量に対するひび割れの度合いの実験結果を下記の表1に示す。これから分かるように顔料黒色のインク打込み量がおおむね80%以下であれば、ひび割れの問題は発生しない。尚、インク打ち込み量の定義は、後述する。
Figure 0004182106
図4はインク受容層を設けたプラスチックシートに顔料黒色インクと染料カラーインクを吐出して黒色領域を形成した場合の黒色濃度を示す等高線である。横軸は3色のカラーインクの打ち込み量の合計、縦軸は黒色インクの打ち込み量である。尚、打ち込み量(%)の定義であるが、本明細書においては、普通紙における所定の単位面積(1画素)に対して各々のインク(C、M、Y、K)を打ち込む場合において、前記各々のインクにより前記所定の単位面積(1画素)が埋め尽されるのに要する必要最低限のインク量を「打ち込み量100%」と定義している。従って、打ち込み量X%とは、上記打ち込み量100%に対する割合である、つまり、打ち込み量100%の場合に要するインク量を1とすると、打ち込み量80%の場合に要するインク量は略0.8である。また、打ち込み量80%、即ち、0.8のインク量で1画素に対してインクを打ち込むと、1画素内の略80%がインクにより埋められるので、これを考慮すると、「打ち込み量(%)」とは、「1画素という所定面積のうち、各々のインクにより埋められた面積の割合」ということもできる。例えば、表1における顔料黒色インクの打ち込み量70%とは、打ち込み量100%の際に打ち込まれた顔料黒色インクのインク量を基準値とし、その基準値の略70%のインク量が1画素に打ち込めれている場合を示すものであるが、換言すると、1画素という所定面積のうち、顔料黒色インクにより埋めれた面積の割合が70%である、ということもできる。尚、一般的にインク受容層は、普通紙と比べてインクの打ち込みの許容量が大きいので、打ち込み量が100%を大幅に越えてもインクの溢れは生じない。具体的には、上記インク受容層に対するインク打ち込み量の上限は、略300%、即ち、普通紙における1画素を埋め尽くすのに要する必要最低限のインク量の略3倍のインク量を打ち込むことが可能である。
黒色領域の何%が顔料インクによって形成されているかは、記録された媒体表面を調べることによって分かる。また、黒色領域に記録すべき画像データのうち顔料黒色インクの画像データ量を調べることによっても分かる。
なお、本発明において、濃度とは光学的濃度(光学密度)のことである。また、濃度を測定するには、例えば濃度測定器Model404A(X−Rite社製)を用いて測定できる。
図5はインク受容層を設けたプラスチックシートに顔料黒色インクを単独で打ち込んだときの黒色濃度を示す図であり、図6はインク受容層を設けたプラスチックシートに対して染料カラーインクを打ち込み、その打ち込んだ染料カラーインクによって形成されたコンポジットブラックによる黒色濃度を示す図であり、両者とも上に凸の特性を持つ。これはインクジェットプリンタの一般的な挙動である。尚、図6の横軸に示すカラーインク打ち込み量とは、CMYの各染料カラーインクを夫々打ち込んだときの合計の打ち込み量である。
このような図4、図5及び図6から前述した濃度の上昇効果が分かる。
まず、図5から分かるように、顔料黒色インクのみで記録した場合の黒色濃度の最高値は、略1.4である。また、図4から分かるように、顔料黒色インクと染料カラーインクの合計打ち込み量が、インク受容層を設けたプラスチックシートの一般的なインクの打ち込み量の上限である300%になるライン(図中A)の近傍では、顔料黒色インクの打ち込み量を50%前後にし、染料カラーインクの打ち込み量を約250%にした場合に最大濃度が得られることが分かる。その濃度値は、略1.7である。
以上により、顔料黒色インクのみで記録するときよりも、顔料黒色インクと染料カラーインクを所定の比率で記録媒体上に吐出して黒色領域を形成した方が、黒色部分の濃度が高く、濃度の上昇効果があるのが分かる。
ここで、図4における濃度線がこのような形になる理由を説明する。
顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して黒色領域を形成した場合の黒色濃度は、以下の式で表される。
式:〔黒色濃度〕=〔黒色インクの打ち込み量に対応する黒色濃度〕+〔黒色インクが打ち込まれていない面積の比の値(黒色インクの隙間)〕×〔カラーインクの打ち込み量に対応するコンポジットブラックによる黒色濃度〕
例えば、黒色インクの打ち込み量を50%、カラーインクの打ち込み量を180%にしたと仮定する。まず、黒色インクの打ち込み量は50%なので、図5より黒色濃度は略1.2であると分かる。次に、黒色インクが打ち込まれていない面積比の値であるが、これは0.5である。なぜなら、黒色インクが単位面積あたりに50%打ち込まれているので、黒色インクが打ち込まれていない面積は、残りの50%に相当するからである。最後に、カラーインクの打ち込み量に対応するコンポジットブラックによる黒色濃度であるが、カラーインクの打ち込み量は180%なので、図6より黒色濃度は略0.8であると分かる。以上の数値を上の式に当てはめると、〔黒色濃度〕=〔1.2〕+〔0.5〕×〔0.8〕=〔1.6〕となる。この濃度値1.6は、図4における濃度値と略一致する。
以上のように、顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して黒色領域を形成した場合の黒色濃度は、上の式で表されるので、図4における濃度線がこのような形になるのである。
上記から、顔料黒色インクの打ち込み量が100%から下がっていくと顔料黒色インクのドットの隙間が生じるので、カラーインクを打ち込むことによる濃度上昇効果があるということが分かる。なお、入力画像データがR=G=B=0であり、最高濃度の黒色(黒ベタ)を記録するときの顔料黒色インクの打ち込み量は、好ましくは30%〜70%、より好ましくは40%〜60%、最適には略50%である。70%を越えるとひび割れが起こる可能性があり、30%未満であると黒色濃度が薄くなってしまうので、黒ベタを記録する際には30%〜70%が好ましい。
また、顔料黒色インクが100%の所は、黒色インクが受容層の表面を覆い尽くしているため、カラー染料インクをいくら打ち込んでも受容層に吸収されるだけで表面に出てこないので濃度は変化しない。即ち、顔料黒色インクの打ち込み量を100%としてしまうと、染料カラーインクを更に打ち込むことによる濃度上昇の効果は得られない。
この結果に従って、プラスチックシートとしてOHP用シートに記録する場合について説明する。本実施形態例において使用されるOHP用シートは、表裏誤判別防止のため、透明プラスチックシートのベース(基材)上の両面にインク受容層を設けている。また、このOHP用シートは、OHP用シート表面のインク受容層が膨潤することでインクを吸収する構成となっている。
上記のようなOHP用シートに記録しようとする場合、まずドライバーソフトの不図示のユーザーインターフェイス上で「OHP用シート」の用紙指定と、記録品位その他の記録条件を指定する。この指定した条件に応じて、ドライバーソフトは画像データをCMYKのドットデータに変換して転送する。
図8は本実施形態例において、前記ドライバーソフトが8ビットで表現される256階調(0−225)のグレースケールデータ(0を完全な白色、225を完全な黒色、即ち、記録される最高濃度の黒色とする)を変換したCMYKのドットデータのインク打ち込み量を示した図である。但し、図8はOHP用シートに対してのインク打ち込み量である。また、ここでの100%の定義は上述と同じである。
図8において、記録される最高濃度の黒色(黒ベタ)、すなわちグレースケールのレベル225では、黒色インク約50%、シアンインク約84%、マゼンタインク約95%、イエローインク約71%の打ち込み量としている。(CMY合計で250%、3色の比率はインクの染料濃度や発色特性によるので必ずしも同一にならない。)この黒50%という量は、OHP用シートに顔料インク単独で記録した場合に、上述のひび割れをおこさないレベルのインク打ち込み量である。
画像のグラデーションをきれいに出すために、グレースケールの途中の部分のドット比率は、記録される最高濃度の黒色(黒ベタ)のドット比率に向かって図8のように連続的に比率を変化させていくことが望ましい。即ち、グレースケールのレベルが大きくなればなるほど、顔料黒色インクの打ち込み量を多くするのである。図8においては、例えば、グレースケールレベルが208の黒色領域を記録する際は顔料黒色インクの打ち込み量を約10%としており、グレースケールレベルが224の黒色領域を記録する際は顔料黒色インクの打ち込み量を約25%としている。また、グレースケールレベルが176未満では顔料黒色インクを用いないで記録を行っている。尚、顔料黒色インクは図8に示すような打ち込み量とすることには限られず、スムーズなグラデーションを形成できればよい。つまり、図8においては、顔料黒色インクの最高打ち込み量は50%であるが、これには限定されず80%以下であれば上述したようなひび割れが起こりにくいのでよい。また、図8においては、グレースケールのレベルが低くなると顔料黒色インクを用いずに黒色領域を形成しているが、グレースケールのレベルが低いところでも顔料黒色インクを用いるようにしてもよい。
なお、本実施形態例では、ドライバーソフトにより図8のようなCMYKのドット比率を生成しているが、本発明の別の実施形態例として、ドライバーから転送されたKドットデータに基づいて、プリンタのファームソフトでそのデータから前述のドット比率に従ってCMYKのドットデータを生成しても良い。上記のように顔料黒色インクと染料カラーインクを同時に打ち込むと印字濃度が上がるので、濃度の高さが要求されるOHP用シートには特に有効である。また、上記実施形態例では、OHP用シートに記録する場合について説明したが、当然のことながら他のプラスチックシートにも適用可能である。
次に、記録媒体がハガキである場合について説明する。記録媒体がハガキである場合、カラーモードはCMYKの4色で記録する。そして、上述のOHP用シートの場合と同様に、黒色領域を記録するときは、顔料黒色インクと染料カラーインクを所定の比率で媒体上に吐出して記録する。これは前述したようなハガキ印字の際のオートシートフィーダー使用時の問題の対策として、顔料黒色インクの打ち込み量を少なくすることで、顔料インクが次の紙に付着しないようにしている。しかし、顔料黒色インクの打ち込み量を少なくすると、印字濃度が低下してしまう。そこで、この濃度の低下を補うためにカラー染料のコンポジットブラックを顔料黒色インクと同時に用いている。尚、バガキにおいて黒色領域を形成する場合は、黒色領域の面積の40%以上90%未満、好ましくは50%以上70%未満を顔料黒色インクを用いて形成することが好ましい。この理由として、下記の表2からも分かるように、40%より少なくなるとカラーインクを重ね打ちしても印字濃度が許容できないほど薄くなってしまうという弊害が生じ、一方、90%より多くなると顔料の耐擦過性が悪くなる(顔料の定着が悪くなり次の紙に付着してしまう)からである。
また、グレースケールモードは、顔料黒色インク1色で記録する。この場合も上述のカラーモードと同様に、顔料黒色インクの打ち込み量を少なくしているが、染料カラーインクを併用することはしない。これは、ハガキのグレースケールモードの場合、住所、宛名等の黒文字を印字することが多いと考えられ、画像品位や擦過性の問題よりも印字スピードを優先する方が望ましいと思われるためである。そして、この場合は、下記の表2からわかるように、濃度と耐擦過性のバランスから顔料黒色インクの比率は略80%にするのが望ましい。また、顔料黒色インク1色のみで記録する場合、カラーインクの吐出口を用いずKの吐出口のみを用いて印字することができるので、高速印字が可能となる。
なお、上述の実施形態例において、グレースケールモードは、顔料黒色インク1色で記録しているが、スピードよりも画像品位を優先させたい場合は、グレースケールモードも上述のカラーモードと同様に、印字濃度アップのためにCMYKの4色で記録しても良い。いずれにせよ、ハガキに記録を行う場合には、顔料黒色インクのドット数を間引いて画像データを記録することが好ましく、間引かれた画像データを記録することで、顔料インクが次の紙に付着するという弊害が回避でき、また印字スピートのアップに繋がる等の効果がある。尚、下記の表2は、ハガキに顔料黒色インクと染料カラーインクを用いて記録する場合の黒色領域の濃度の良否と耐擦過性の良否を示している表である。そして、カラーモードにおける黒色領域を記録する場合は表2の(3)および(4)を参照し、グレースケールモードおける黒色領域を記録する場合は表2の(2)および(4)を参照することで、最適な顔料黒色インクの打ち込み量がわかる。
Figure 0004182106
最後に、記録媒体が普通紙等の上記以外の場合、カラーモードはCMYKの4色で記録する。即ち、基材上にインク受容層が設けられておらず、また、非光沢系の記録媒体である場合は、上述したようにインク受容層が設けられていないため記録媒体の表面が粗く、また、非光沢系の記録媒体であるため顔料インクを記録しても表面に光沢性が無いのは変わらないため、むしろ顔料黒色インクを使って最高濃度を上げたほうが画像としてはコントラストのついた品位の高いものになる。また、グレースケールのときは光沢系のときと同様に顔料黒色インク1色で記録する。なお、本明細書において、普通紙とは、上述のOHP用シートのように基材上にインク受容層を有している媒体とは異なり、前記インク受容層を有していない紙である。つまり、一般的にオフィスなどで使用される紙である。
図9は、以上の構成によるインクジェット記録装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。同図において1010は記録媒体に応じて使用するインクの種類及び打ち込み量を制御する制御手段を含む制御部、例えばパーソナルコンピュータであり、1000は各部を制御するMPU、1001はその制御手順に対応したプログラムなどを格納したROM、1002は制御手順実行時におけるワークエリアとして用いられるRAMである。
制御部1010には、操作部107、プリンタユニット13がインターフェイス部1003を介して接続されている。制御部1010から出力された制御信号は、回復系ユニット20を駆動し、ヘッドドライバ25を介して記録ヘッド1を駆動し、モータドライバ27を介してキャリッジモータ21を駆動する。この制御部1010は上述のようなパーソナルコンピュータ以外に、プリンタ内部に内蔵されていても良いし(この場合はインターフェース部1003は不要である)、あるいはデジカメ等の入力機器に内蔵されて、プリンタと直結して入力画像を印刷できるようにしても良い。
図10は、図9に示す制御部1010が実行するインクの種類の選択の制御を示すフローチャートであって、詳しくは記録媒体の種類及び印字モードに応じて顔料黒色インクと染料カラーインクのどのインクを選択するかを示すフローチャートである。画像データに対応する画素を記録するときにどのインクを用いるかを制御するために、記録媒体の種類の信号が判定され、次にグレースケール印刷で記録するかどうかの信号が判定される。この判定によって使用するインクが決定され、プリンタは決定されたインクを用いて記録するように命令される。
ステップS1で記録媒体の種類が普通紙の信号であると判定された場合、ステップS6に進み、グレースケール印刷の信号であるかどうかが判定される。グレースケール印刷の信号である場合は、ステップS11に進み、顔料黒色インクのみを用いて記録すべきであると判定される。ステップS6においてグレースケール印刷の信号でない場合は、ステップS12に進み、顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して記録すべきであると判定される。
先のステップS1で記録媒体が普通紙の信号でないと判定された場合、ステップS2に進む。ステップS2で記録媒体の種類が光沢系媒体の信号であると判定された場合、ステップS7に進み、グレースケール印刷の信号であるかどうかが判定される。グレースケール印刷の信号である場合は、ステップS13に進み、顔料黒色インクのみを用いて記録すべきであると判定される。ステップS7においてグレースケール印刷の信号でない場合は、ステップS12に進み、染料カラーインクのみを用いて記録すべきであると判定される。
以下、同様なので省略して説明する。記録媒体の種類がバックプリントフィルムの信号である場合は、グレースケール印刷の信号であるかどうかによらず、染料カラーインクのみを用いて記録すべきであると判定される。
記録媒体の種類がOHP用シートの信号である場合は、グレースケール印刷の信号であるかどうかによらず、顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して記録すべきであると判定される。
記録媒体の種類がハガキの信号である場合、グレースケール印刷の信号のときは、顔料黒色インクのみを用いて記録すべきであると判定され、グレースケール印刷の信号でないときは、顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して記録すべきであると判定される。
尚、上記実施形態例では記録媒体の種類をプリンタドライバ等の操作部からオペレータが入力していたが、プリンタ13内に記録媒体の種類を自動判別することが可能なセンサを設け、その判別結果に基づいて上記図10に示されたインクの種類を選択する制御を行っても良い。この場合は、プリンタが判別した記録媒体の種類をプリンタ13から制御部1010に知らせてやらねばならないので、インターフェイス部1003が双方向通信機能を持っていることが必要となる。また、記録媒体の種類を自動判別するセンサとしては特公平5−23955号公報に開示されているような光学的検知によるものが有効であると考えられる。
以下、本発明に好適なインクについて説明する。
顔料黒色インクは、少なくとも顔料分散液、水溶性有機溶媒及び水から構成されることが好ましい。
顔料分散液は、顔料を高分子分散剤を用いて液媒体に分散させたものである。
顔料としては、カーボンブラックが好ましく、例えば、商品名を挙げると、NO.2300、NO.900、MCF.88、NO.33、NO.40、NO.45、NO.52、MA7、MA8、NO.2200B(以上、三菱化成社製)、RAVEN1255(コロンビア社製)、REGAL400R、REGAL330R、REGAL660R、MOGUL L(以上、キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW18、Color Black S170、Color Black S150、Printex 35、Printex U(以上、テグッサ社製)等の市販品を使用してもよいし、新たに製造したものでもよい。
以上の如き、黒色インクを構成する顔料は水溶性樹脂(分散剤)とともに、水性液媒体中に分散される。この際に好適に用いられる水性液媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。又、使用する水の含有量としては、インク全体の10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の範囲である。
又、水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、具体的には例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記のごとき水溶性有機溶剤は、単独でもあるいは混合しても使用することができる。
本発明に用いられる黒色インク中に含有させる上記の様な水溶性有機溶剤の含有量としては、一般的には、インク全体の3〜50重量%の範囲とするのが好ましく、更には3〜40重量%の範囲とするのが好ましい。又、本発明に用いられる黒色インクは、上記の成分の他に、所望の物性値を持つインクとする為に必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等を適宜に添加することが出来、更に、市販の水溶性染料等を適宜に添加することも出来る。
本発明に用いられるインクは、インクジェットヘッドから吐出することができるような特性が必要であり、インクの特性として、例えば粘度を1〜15cP,好ましくは1〜5cP、表面張力を25dyn/cm以上、好ましくは25〜50dyn/cmとすることが望ましい。そして、上記したような特性を担持させられる好ましい水性液媒体の組成としては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、チオジグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプロピルアルコール、アセチレンアルコールなどを含むものである。
次に、カラーインクとして用いられる染料インクについて説明する。
染料インクは少なくとも水溶性染料、水及び水溶性有機溶剤からなる。
水溶性染料としては、通常のインクジェット記録方法に使用されるものが使用でき、例えば酸性染料、直接染料等を用いることができる。
本発明に用いられる水溶性染料の中のアニオン性染料としては、既存のものでも、又、新規に合成したものでも適度な色調と濃度とを有するものであれば、大抵のものを使用することができる。又、これらのうちのいずれかを混合して用いることもできる。アニオン性染料の具体的なものとしては、例えば、下記のようなものが挙げられる。
(イエロー用の色材)
C.I.ダイレクトイエロー 8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110
C.I.アシッドイエロー 1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99
C.I.リィアクティブイエロー 2、3、17、25、37、42
C.I.フードイエロー 3
マゼンタ用の色材)
C.I.ダイレクトレッド 2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、230
C.I.アシッドレッド 6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289、C.I.リィアクティブレッド 7、12、13、15、17、20、23、24、31、42、45、46、59
C.I.フードレッド 87、92、94
シアン用の色材)
C.I.ダイレクトブルー 1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226
C.I.アシッドブルー 1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、117、127、138、158、161
C.I.リィアクティブブルー 4、5、7、13、14、15、18、19、21、26、27、29、32、38、40、44、100
水溶性溶剤、水については、顔料黒色インクのところで記載したものと同様のものが適用可能である。
本発明に用いられるカラーインク中に含有させる水溶性有機溶剤の含有量としては、一般的には、インク全体の3〜50重量%の範囲とするのが好ましく、更には3〜40重量%の範囲とするのが好ましい。また、カラーインク中に含有させる水の含有量としては、インク全体の50〜90重量%の範囲とするのが好ましい。
また、カラーインクも顔料黒色インクと同様に、インクジェットヘッドから吐出することができるような特性を有することが必要であり、インクが所望の粘度、表面張力を有するように調製することが好ましい。
本発明の実施形態例は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによって達成される。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することにより、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録装置において優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出来る。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して2個以上の個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付加時にインクが液状をなすものを用いてもよい。
加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
本発明を適用したインクジェット記録装置の実施形態の一例を示す斜視図である。 本発明によるドライバーソフトのユーザーインターフェイスにおけるインクジェットプリンタのプロパティの設定画面の図である。 本発明において、被記録媒体の種類に応じてどのインクを用いて記録するかを示した図である。 本発明に係る実施形態例において、インク受容層を設けたプラスチックシートに顔料黒色インクと染料カラーインクを混在して黒色領域を形成した場合の黒色濃度の等高線を示す図である。 本発明に係る実施形態例において、インク受容層を設けたプラスチックシートに顔料黒色インクを単独で打ち込んだときの黒色濃度を示す図である。 本発明に係る実施形態例において、インク受容層を設けたプラスチックシートに対して染料カラーインクを打ち込み、その打ち込んだ染料カラーインクによって形成されたコンポジットブラックによる黒色濃度を示す図である。 本発明に係る実施形態例において、(図7(a))は顔料黒色インクのみで記録した場合の黒色領域を形成した図であり、(図7(b))は顔料黒色インクと染料カラーインクを併用して黒色領域を形成した図である。 本発明に係る実施形態例において、OHP用シートに対してのインク打ち込み量を示した図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。 本発明を適用したインクジェット記録装置の制御部が実行するインクの種類の選択の制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1A 顔料黒色インクのインクヘッド
1B 染料シアンインクのインクヘッド
1C 染料マゼンタインクのインクヘッド
1D 染料イエローインクのインクヘッド
2 キャリッジ
3 ガイドシャフト
4 主走査モータ
5 モータプーリ
6 従動プーリ
7 タイミングベルト
8 被記録媒体
9 搬送ローラー対
10 搬送ローラー対
11 搬送ローラー対
12 搬送ローラー対
13 インクジェットプリンタ
14 パソコン
15 ケーブル
16 「用紙の種類」を選択するプルダウンメニュー
17 「グレースケール印刷」を指定するチェックボックス
20 回復系ユニット
21 キャリッジモータ
25 ヘッドドライバ
27 モータドライバ
1000 MPU
1001 ROM
1002 RAM
1003 インターフェイス部
1010 制御部

Claims (9)

  1. 黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    インク受容層を有する光透過性記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    光沢系記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記黒色画像の最高濃度領域の30%以上70%未満を前記黒色インクで記録することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記黒色画像の最高濃度領域の40%以上60%未満を前記黒色インクで記録することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記黒色画像の最高濃度領域の略50%を前記黒色インクで記録することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記光透過性記録媒体はOHP用シートであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記光沢系記録媒体は光沢紙あるいは光沢フィルムの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  7. 黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してカラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    光沢系記録媒体に対して前記カラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    前記インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してモノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    前記光沢系記録媒体に対して前記モノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクは使用せずに前記黒色インクを使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    インク受容層を有する光透過性記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    光沢系記録媒体に対して黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 黒の顔料を含有する黒色インク、シアンの染料を含有するシアンインク、マゼンタの染料を含有するマゼンタインクおよびイエローの染料を含有するイエローインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してカラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    光沢系記録媒体に対して前記カラーモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に前記黒色インクは使用せずに前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    前記インク受容層を有する光透過性記録媒体に対してモノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の最高濃度領域の記録に前記黒色インク、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクを使用し、
    前記光沢系記録媒体に対して前記モノクロモードで黒色画像を記録する場合、当該黒色画像の記録に、前記シアンインク、前記マゼンタインクおよび前記イエローインクは使用せずに前記黒色インクを使用することを特徴とするインクジェット記録装置。
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