JP4181341B2 - Magnet roller transport container - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やファクシミリ、レーザープリンタ等に組み込まれるマグネットローラーの輸送容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
マグネットローラーなどの長尺で比較的重量物である製品の輸送方法として、紙やフィルム、緩衝シートなどで製品を個別に包装し、段ボール箱などの容器に箱詰めして、輸送することが一般的に行われているが、これらの輸送方法は、大量の輸送に適さないし、包装資材がゴミになるという問題もある。
【0003】
そこで、マグネットローラー等の製品を無梱包で箱詰め可能となした輸送容器が種々提案されている。この種の輸送容器としては、紙器、真空成形品、プラスチック射出成形品、ビーズ法発泡ポリスチレンの成形品、押出法発泡ポリオレフィンの加工品などが実用化されている。また、通い箱などの輸送容器として、ビーズ法発泡ポリオレフィン製の輸送容器が、耐久性があり、金型が比較的安価で量産が可能であることから広く採用されているが、使い捨てされているマグネットローラーの輸送容器への適用は現在のところ実施されていない。
【0004】
輸送容器の具体的な構成としては、有底な浅底状の容器の一方の対向壁に上端を開口させた上下方向に細長い保持溝を一定間隔おきに対面状に形成し、マグネットローラーのシャフトの両端部を対面する1対の保持溝にそれぞれ上方より装着して、一定の間隔をあけて複数のマグネットローラーを並列状に装填可能となしたものが広く採用されている。この種の輸送容器に対するマグネットローラーの装填方法は、人手又は機械で落とし込んだり嵌め込むという方法が実施されている。また、輸送に際しては、輸送容器を複数個段積みしたり、適当な個数段積みしたものをスタック性のあるプラスチック製のコンテナなどに収納し、これらを多段に積む方法などが実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
マグネットローラーは、複写機やプリンターの部品であり、マグネットローラーの製造メーカーと複写機やプリンターなどの製造メーカーとが異なることから、箱詰めしてメーカー間を輸送する必要があり、使い捨てタイプのものが広く採用されているが、資源の有効活用の観点からマグネットローラーの輸送容器に関してもリターナブル性が求められつつある。ところが、紙器や真空成形品、ビーズ法発泡ポリスチレンは耐久性が乏しく、プラスチック射出成形品は射出金型が高価であることと緩衝性能に乏しく、押出法発泡ポリオレフィン加工品は、打ち抜きや接着などの手加工が必要となるため高価なものになるなどの欠点があった。
【0006】
また、前記輸送容器においては、保持溝を深く設定しないと、長尺物でしかも重たい製品が輸送中に保持溝から飛び出してバラバラになることが多々あった。特に、マグネットローラーでは、マグネット部分が磁力により相互に密着してしまい、引き離す作業が必要になったり、密着時の衝撃でマグネットが破損するという問題があった。
【0007】
このようなトラブルの対策として、輸送容器同士を多段に積む際、上に積む容器の底部形状が下の容器中に収納されたマグネットローラーを押さえるように構成したものもあるが、まだ十分に解決できていないのが実状である。また、輸送容器からマグネットローラーを取り出す際においても、隣接するマグネットローラーを押さえておかないと、隣接するマグネットローラーが磁力で飛び出して、マグネットローラー同士が密着してしまい、引き離す作業が必要になったり、密着時の衝撃でマグネットが破損するという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、繰り返し使用できる回数を増やすことで、輸送容器にかかる費用を抑制でき、しかもマグネットローラーの出し入れが容易で、輸送時の振動でマグネットローラーが保持溝から飛び出して相互に密着することを効果的に防止可能なマグネットローラー輸送容器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマグネットローラー輸送容器は、柔軟性を有する合成樹脂材料を用いてビーズ法型内発泡成形により製作され、複数のマグネットローラーを相互に間隔をあけて並列状に収容可能なマグネットローラー輸送容器であって、前記マグネットローラーのシャフトを被保持部として保持する、上端を開放した上下方向に細長い保持溝を設け、前記保持溝の途中部にマグネットローラーの被保持部の直径よりも通路幅を狭くして、素材の弾性変形を利用して被保持部の通過を許容する狭隘部を該狭隘部における通路幅をマグネットローラーの被保持部の直径の80〜90%に設定して一体的に形成し、前記保持溝の奧部に被保持部が嵌合可能な嵌合受け部を、この嵌合受け部に被保持部を保持させた状態で、マグネットローラーのマグネットの外周面が容器内面に接触しないように一体的に形成したものである。
【0010】
この輸送容器では、マグネットローラーの両端部に突出形成したシャフトを被保持部として保持溝に挿入し、狭隘部においては素材の弾性変形を利用して被保持部を通過させ、被保持部を嵌合受け部に嵌合させてマグネットローラーを輸送容器に収容保持させることになる。そして、このようにマグネットローラーのシャフトを保持溝に保持させると、マグネットローラーのシャフトが嵌合受け部から抜け落ちることが狭隘部により規制され、隣接するマグネットローラーを保持溝に保持させるときに、当該マグネットローラーの磁力により、先に装填したマグネットローラーが保持溝から飛び出して、当該マグネットローラーに引っ付いたり、輸送途中における振動等で、保持溝に装填したマグネットローラーが脱落して他のマグネットローラーに引っ付くという不具合の発生を防止できる。また、マグネットローラーのシャフト部分を保持溝に保持させて、マグネットローラーを輸送容器に収容するので、マグネット部分を保持させて収容する場合と比較して、輸送容器を小型に構成できる。更に、嵌合受け部に被保持部を保持させた状態で、マグネットローラーのマグネットの外周面が容器内面に接触しないので、輸送容器の内面との接触による、マグネット表面の傷等の発生を防止できる。更にまた、前記狭隘部における通路幅をマグネットローラーの被保持部の直径の80〜90%に設定しているので、隣接するマグネットローラーの装填時や、輸送時等における振動で、保持溝からマグネットローラーが脱落するという不具合を効果的に防止しつつ、保持溝に対するマグネットローラーの装填作業及び取出作業を無理なく行うことが可能となる。
【0011】
ここで、前記マグネットローラー輸送容器を、上面を開放したトレー状の容器で構成し、前記輸送容器の平行な前壁部と後壁部とに、前記輸送容器に収容される各マグネットローラーのシャフトの両端部に対応させて前記保持溝をそれぞれ形成し、前記保持溝に対して被保持部としてのマグネットローラーのシャフトを着脱自在に保持させて、マグネットローラーを両端支持してもよい。
【0012】
前記狭隘部に対する被保持部の通過距離をマグネットローラーの被保持部の直径の3倍以下に設定してもよい。このように設定することで、隣接するマグネットローラーの装填時や、輸送時等における振動で、保持溝からマグネットローラーが脱落するという不具合を効果的に防止しつつ、保持溝に対するマグネットローラーの装填作業及び取出作業を無理なく行うことが可能となる。また、前記狭隘部の途中部に、被保持部の直径よりも幅狭で、しかも一様な通路幅の平坦部分を設けることもできる。
【0013】
前記合成樹脂材料がポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂は、ポリスチレン系樹脂と比較して、素材自体が軟質で柔軟性に富むことから、輸送容器の成形に際して、保持溝の長さ方向を型開閉方向に設定するとともに、狭隘部の通路幅を十分に狭く設定しても、狭隘部の破損を防止しつつ輸送容器を離型することが可能となる。特に、前記合成樹脂材料としてエチレンを共重合したポリプロピレンを用い、ビーズ法型内発泡成形後の密度が45g/L以上(発泡倍率20倍以下)になるように設定したものは、十分な剛性が得られるので、輸送容器の繰り返し使用回数を十分に確保できるので、輸送容器にかかる費用を実質的に低減できるとともに、持ち運ぶ時における輸送容器の撓みを少なくして、マグネットローラーのマグネットが輸送容器の底面に接触することによる、マグネット表面の傷等の発生を防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、輸送容器10は、前壁部11及び後壁部12と左右の側壁部13、14と底壁部15とを有し、上面を開放した浅底なトレー状に形成され、複数本のマグネットローラー1をその軸心を前後に向けて相互に間隔をあけて並列状に収容可能となしたもので、柔軟性を有する合成樹脂材料を用いてビーズ法型内発泡成形により製作したものである。
【0015】
マグネットローラー1は、図6に示すように、鉄やアルミニウム合金やステンレスなどからなるシャフト2と、それに外装したマグネット3を備え、シャフト2の両端部にマグネット3の両側へ突出する支軸部4を形成し、シャフト2の端部に回転力を伝達するためのDカット部5を形成した周知の構成のものである。シャフト2の直径や長さは任意に設定可能である。また、支軸部4の長さもは任意に設定可能であるし、図6(a)に示すように、一方の支軸部4にのみDカット部5を形成してもよいし、図6(b)に示すように、両支軸部4にDカット部5を形成したものを採用してもよい。インサート成形などにより、図6に示すように、マグネット3をシャフト2の外周部にロール状に一体形成してもよいし、シャープな磁束密度パターンが得られるようにシャフト2の外側に棒状のマグネットピースを複数本張り合わせてもよく、任意の構成のものを採用することが可能である。
【0016】
輸送容器10を構成する合成樹脂材料としては、柔軟性を有する合成樹脂材料であれば、任意の素材からなる合成樹脂材料を採用することが可能で、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系合成樹脂材料や、これらの合成樹脂材料の共重合体、ポリスチレンとポリエチレンの複合樹脂材料などを採用できる。具体的には、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを好適に利用できる。
【0017】
このようなポリオレフィン系樹脂の予備発泡ビーズは、素材自体が軟らかく、同一発泡倍率のポリスチレン系樹脂からなる予備発泡ビーズよりも格段に粒子形状が変形しやすいので、後述のように保持溝20の途中部に狭隘部22を形成した輸送容器10を成形する場合において、保持溝20の奥行き方向を成形型の型開閉方向に設定しても、狭隘部22の破損を防止しつつ輸送容器10を成形型から離型できるので好ましい。特に、エチレンを共重合したポリプロピレンからなる予備発泡ビーズを用い、ビーズ法型内発泡成形後の密度を45g/L以上に設定すると、輸送容器としての十分な強度が得られ、マグネットローラーの着脱が容易で、しかも50回前後の繰り返し利用が可能で経済的な輸送容器を実現できる。但し、ここで言うポリプロピレンとは、成形性改善のため少量(1〜5%)のエチレンやブテンなどを共重合させているものも含まれる。
【0018】
ここで、使用する合成樹脂材料を決定するために、各種合成樹脂材料を用いて発泡倍率10倍の輸送容器を製作し、その特性の評価試験を行った。表1は、各種合成樹脂材料からなる輸送容器の評価をまとめたものである。尚、表1中の◎○△×は、特性の評価を示すもので、◎は大変良い、○は良い、△は普通、×は悪いを意味する。
【0019】
【表1】
【0020】
表1から、狭隘部22の成形性に関しては、ポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましく、特にポリプロピレンは耐久性及び経済性に優れるので好ましいことが判る。
【0021】
輸送容器10の上面の外周部には一段低く設定した嵌合溝部16が形成され、輸送容器10の底面の外周部には一段高く設定した嵌合突部17が形成され、輸送容器10は嵌合突部17を嵌合溝部16に凹凸嵌合させて、横移動しないように段積み可能に構成されている。図2、図3は、輸送容器10を3段積みにした場合を例示したが、3段以外の段数に積み重ねることも勿論可能である。
【0022】
輸送容器10の左右の側壁部13、14の前後方向の途中部には手指を挿入するための切欠部18が形成され、輸送容器10を左右に隙間無く隣接配置したときにおいても、切欠部18から手指を挿入して輸送容器10を容易に取り出すことができるように構成されている。
【0023】
輸送容器10の前後両壁部11、12の間隔はマグネット3の長さよりもやや大きく設定され、前後両壁部11、12の幅は対応する支軸部4の長さよりも大きく設定され、前壁部11と後壁部12には上端を開放した上下方向に細長い保持溝20が左右方向に一定間隔おきに対面状に形成され、隣接する保持溝20の中心間距離はマグネット3の直径よりも大きく設定され、マグネットローラー1は両端の支軸部4を対面する保持溝20にそれぞれ嵌合させて、輸送容器10内に軸心を前後に向けて、左右に間隔をあけて並列状に収容される。
【0024】
図4、図5に示すように、保持溝20の上部には上方へ行くにしたがって通路幅を広く設定した案内部21が形成され、マグネットローラー1の被保持部としての支軸部4を保持溝20の奧部側へ容易に案内できるように構成されている。保持溝20の上下方向の途中部には徐々に保持溝20の内側へ膨出し、マグネットローラー1の被保持部としての支軸部4の直径よりも通路幅が狭くなった狭隘部22が形成され、保持溝20の下端部には支軸部4が嵌合可能な嵌合受け部23が形成され、案内部21を介して保持溝20内に導入されたマグネットローラー1の支軸部4は、狭隘部22における素材の弾性変形を利用して案内部21から嵌合受け部23内へ装填可能に構成され、また嵌合受け部23内に装填した支軸部4は、狭隘部22における素材の弾性変形を利用して嵌合受け部23から案内部21側へ取出可能に構成されている。嵌合受け部23の中心から底壁部15までの距離はマグネット3の半径よりも多少大きく設定され、嵌合受け部23内に支軸部4を装填した状態で、マグネット3と底壁部15とに一定の隙間が形成されるように構成されている。尚、嵌合受け部23の直径は支軸部4の直径と同径に構成してもよいが、支軸部4よりもやや大きな径に構成することで、成形誤差等により支軸部4が嵌合受け部23に対して無嵌め状に嵌合することを防止して、支軸部4が嵌合受け部23から抜け難くなるという不具合を防止できるように構成されている。
【0025】
狭隘部22における保持溝20の通路幅Wは、マグネットローラー1の支軸部4の直径の80%未満の場合には、保持溝20に対する支軸部4の出し入れに大きな力を要し、作業者に大きな負担になり、90%を越える場合には、支軸部4が嵌合受け部23から比較的容易に飛び出して、隣接するマグネットローラー1に引っ付いたときに、これを引き離すための作業が必要になり、マグネット3が破損することがあるので、80〜90%に設定することが好ましい。
【0026】
狭隘部22に対する支軸部4の通過距離、即ち狭隘部22の通路長さLは、マグネットローラー1の支軸部4の直径の3倍を越える場合には、保持溝20に対する支軸部4の出し入れが煩雑になり、作業者に大きな負担になるので、3倍以下に設定することが好ましい。また、狭隘部22は保持溝20の前後方向の全長に設けてもよいが、狭隘部22における支軸部4の通過抵抗が適正になるように部分的に設けてもよい。
【0027】
このように狭隘部22における通路幅Wや狭隘部22の長さLを設定することで、輸送容器10に対するマグネットローラー1の出し入れを比較的容易に行えるように構成しつつ、マグネットローラー1を出し入れするときに、磁力の吸引力で隣接するマグネットローラー1の支軸部4が保持溝20から飛び出して、マグネットローラー1同士が引っ付いてしまったり、輸送時の振動でマグネットローラー1の支軸部4が保持溝20から飛び出して、マグネットローラー1同士が引っ付くという不具合を効果的に防止できる。
【0028】
狭隘部22としては、図5に示すように途中部が山形になるような形状に構成してもよいが、図7に示す保持溝20Aの狭隘部22Aのように、途中部が平坦になるように構成してもよい。また、狭隘部22を1つの頂部を有する山形に形成したが、2つ或いはそれ以上の個数の頂部を有する山形に形成してもよい。更に、保持溝20の左右の溝内面をそれぞれ内側へ膨らませて狭隘部22を形成したが、一方の溝内面のみを内側へ膨らませて狭隘部を形成してもよい。
【0029】
本実施例では保持溝20を上下方向に細長いストレート状に形成したが、上下方向に対して多少斜めに延びる細長いストレート状に形成してもよいし、下端部を側方へ折曲させることにより略L字状に形成し、奧端部の折曲部に支軸部4を保持させることで、マグネットローラー1の飛び出しをより一層効果的に防止できるように構成してもよい。
【0030】
本実施例では前壁部11及び後壁部12に形成した保持溝20にそれぞれ狭隘部22を形成したが、一方の保持溝20にのみ狭隘部22を形成してもよい。また、一方の保持溝20に代えてそれを形成した前壁部11又は後壁部12に、輸送容器10の内側へ向けて開口する前後方向に細長い丸孔状の保持孔を壁部の高さ方向の途中部に形成し、この保持孔に一方の支軸部4を装着した後、他方の支軸部4を保持溝20に装着して、マグネットローラー1を輸送容器10に収容保持してもよい。この場合には、マグネットローラー1の飛び出しや抜けをより一層効果的に防止することが可能となる。
【0031】
本実施例では、1対の保持溝20でマグネットローラー1の両端部の支軸部4を保持するように構成したが、マグネット3の両端部を保持したり、マグネット3の途中部を2点或いは1点で保持するように構成してもよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係るマグネットローラー輸送容器では、保持溝に保持させたマグネットローラーの被保持部としてのシャフトが狭隘部により抜け止めされるので、マグネットローラーを輸送容器に装填したり、輸送容器から取り出すときに、磁力により引き寄せられて、先に装填したマグネットローラーが保持溝から抜け出し、装填しようとしているマグネットローラーと引っ付いてしまったり、輸送途中における振動等で、保持溝に装填したマグネットローラーが脱落して、他のマグネットローラーと引っ付くという不具合を効果的に防止できる。また、マグネットローラーのシャフト部分を保持溝に保持させて、マグネットローラーを輸送容器に収容するので、マグネット部分を保持させて収容する場合と比較して、輸送容器を小型に構成できる。更に、嵌合受け部に被保持部を保持させた状態で、マグネットローラーのマグネットの外周面が容器内面に接触しないので、輸送容器の内面との接触による、マグネット表面の傷等の発生を防止できる。更にまた、狭隘部における通路幅をマグネットローラーの被保持部の直径の80〜90%に設定しているので、隣接するマグネットローラーの装填時や、輸送時等における振動で、保持溝からマグネットローラーが脱落するという不具合を効果的に防止しつつ、保持溝に対するマグネットローラーの装填作業及び取出作業を無理なく行うことが可能となる。
【0034】
狭隘部に対する被保持部の通過距離をマグネットローラーの被保持部の直径の3倍以下に設定すると、隣接するマグネットローラーの装填時や、輸送時等における振動で、保持溝からマグネットローラーが脱落するという不具合を効果的に防止しつつ、保持溝に対するマグネットローラーの装填作業及び取出作業を無理なく行うことが可能となる。
【0035】
合成樹脂材料としてポリオレフィン系樹脂を用いると、保持溝の長さ方向を型開閉方向として成形した場合において、狭隘部の通路幅を十分に狭くしても、その破損を防止できるので好ましい。特に、前記合成樹脂材料としてエチレンを共重合したポリプロピレンを用い、ビーズ法型内発泡成形後の密度が45g/L以上(発泡倍率20倍以下)になるように設定したものは、十分な剛性が得られるので、輸送容器の繰り返し使用回数を十分に確保できるので、輸送容器にかかる費用を実質的に低減できるとともに、持ち運ぶ時における輸送容器の撓みを少なくして、マグネットローラーのマグネットが輸送容器の底面に接触することによる、マグネット表面の傷等の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 輸送容器の平面図
【図2】 図1のII-II線断面図
【図3】 図1のIII-III線断面図
【図4】 シャフト付近におけるマグネットローラー及び輸送容器の縦断面図
【図5】 図4のV-V線断面図
【図6】 (a)(b)は2種類のマグネットローラーの要部正面図
【図7】 他の実施例に係る図5相当図
【符号の説明】
1 マグネットローラー 2 シャフト
3 マグネット 4 支軸部
5 カット部
10 輸送容器 11 前壁部
12 後壁部 13 側壁部
14 側壁部 15 底壁部
16 嵌合溝部 17 嵌合突部
18 切欠部
20 保持溝 21 案内部
22 狭隘部 23 嵌合受け部
20A 保持溝 22A 狭隘部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a transport container for a magnet roller incorporated in a copying machine, a facsimile machine, a laser printer or the like.
[0002]
[Prior art]
As a method of transporting long and relatively heavy products such as magnet rollers, it is common to wrap products individually with paper, film, cushioning sheets, etc., and pack them in containers such as cardboard boxes. However, these transport methods are not suitable for a large amount of transport, and there is a problem that the packaging material becomes garbage.
[0003]
Therefore, various transport containers have been proposed in which products such as magnet rollers can be boxed without packaging. As this type of transport container, paper containers, vacuum molded products, plastic injection molded products, molded products of beaded foamed polystyrene, processed products of extruded foamed polyolefin, and the like have been put into practical use. In addition, as a transport container such as a returnable box, a transport container made of beaded foamed polyolefin is widely used because it is durable and the mold is relatively inexpensive and can be mass-produced. Application of magnet rollers to transport containers is not currently implemented.
[0004]
As a specific configuration of the transport container, a vertically narrow holding groove having an upper end opened on one opposing wall of a bottomed shallow container is formed in a face-to-face manner at regular intervals, and a shaft of a magnet roller In general, a plurality of magnet rollers mounted on a pair of holding grooves facing each other from above are mounted from above so that a plurality of magnet rollers can be loaded in parallel at a predetermined interval. As a method for loading the magnet roller in this type of transport container, a method of dropping or fitting by hand or machine is performed. In transport, a plurality of transport containers are stacked, or an appropriate number of stacks are stored in a stackable plastic container or the like, and these are stacked in multiple stages.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Magnet rollers are parts of copiers and printers, and since the manufacturers of magnet rollers are different from manufacturers of copiers and printers, they must be packed and transported between manufacturers. Although widely adopted, returnability is also being demanded for the transport container of magnet rollers from the viewpoint of effective use of resources. However, paper containers, vacuum-molded products, and beaded polystyrene have poor durability, plastic injection-molded products have low injection molds and poor buffering performance, and extruded foamed polyolefin products have a high degree of punching and adhesion. since the hand machining is required there is a disadvantage such becomes expensive.
[0006]
Further, in the transport container, if the holding groove is not set deeply, a long and heavy product often jumps out of the holding groove during transportation and falls apart. In particular, the magnet roller has a problem that the magnet portions are brought into close contact with each other due to magnetic force, and the work of separating them becomes necessary, or the magnet is damaged by an impact at the time of close contact.
[0007]
As a countermeasure against such troubles, when stacking transport containers in multiple stages, there is also a structure in which the bottom shape of the container to be stacked is configured to press the magnet roller stored in the lower container, but it is still fully resolved The actual situation is not made. Also, when taking out the magnet roller from the transport container, if the adjacent magnet roller is not pressed, the adjacent magnet roller will be ejected by magnetic force, and the magnet rollers will be in close contact with each other, and it will be necessary to separate them. There was a problem that the magnet was damaged by the impact at the time of close contact.
[0008]
The object of the present invention is to increase the number of times that can be used repeatedly, thereby reducing the cost of the transport container, and easily inserting and removing the magnet roller, and the magnet roller jumps out of the holding groove due to vibration during transportation and adheres to each other. It is providing the magnet roller transport container which can prevent this effectively.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The magnet roller transport container according to the present invention is manufactured by in-mold foam molding using a flexible synthetic resin material, and can accommodate a plurality of magnet rollers in parallel with each other at intervals. The container is provided with a vertically elongated holding groove having an upper end opened and holding the shaft of the magnet roller as a held part, and the passage width is larger than the diameter of the held part of the magnet roller in the middle of the holding groove. The narrow portion that allows passage of the held portion by utilizing the elastic deformation of the material is integrated, and the passage width in the narrow portion is set to 80 to 90% of the diameter of the held portion of the magnet roller. The fitting receiving portion that can be fitted to the flange portion of the holding groove is held in the state where the held portion is held by the fitting receiving portion. In which the outer peripheral surface of the bets is integrally formed so as not to contact the inner surface of the container.
[0010]
In this transport container, shafts formed to protrude from both ends of the magnet roller are inserted into the holding grooves as held portions, and the narrowed portion is passed through the held portions using elastic deformation of the material, and the held portions are fitted. The magnet roller is accommodated and held in the transport container by fitting into the receiving portion. And when the shaft of the magnet roller is held in the holding groove in this way, the narrowing portion restricts the magnet roller shaft from falling off the fitting receiving portion, and when the adjacent magnet roller is held in the holding groove, Due to the magnetic force of the magnet roller, the previously loaded magnet roller pops out of the holding groove and is stuck to the magnet roller, or the magnet roller loaded in the holding groove is dropped due to vibration during transportation, etc., and pulled to another magnet roller. It is possible to prevent the occurrence of a problem of sticking. In addition, since the magnet roller is accommodated in the transport container by holding the shaft portion of the magnet roller in the retaining groove, the transport container can be configured in a smaller size compared to the case where the magnet portion is retained and accommodated. Furthermore, since the outer peripheral surface of the magnet of the magnet roller does not contact the inner surface of the container with the held portion held by the fitting receiving portion, the occurrence of scratches on the surface of the magnet due to contact with the inner surface of the transport container is prevented. it can. Furthermore, since the passage width in the narrow portion is set to 80 to 90% of the diameter of the held portion of the magnet roller, the magnet is moved from the holding groove by vibration when the adjacent magnet roller is loaded or transported. The magnetic roller can be loaded and unloaded from the holding groove without difficulty while effectively preventing the problem of the roller falling off.
[0011]
Here, the magnet roller transport container is constituted by a tray-shaped container having an open upper surface, and the shafts of the respective magnet rollers accommodated in the transport container on the parallel front wall portion and rear wall portion of the transport container. of to correspond to both end portions of the holding groove is formed respectively, and freely to hold detachably the shaft of the magnet roller serving as the held portion to the holding groove, the magnet roller may be supported at both ends.
[0012]
It may be set to less than 3 times the diameter of the held portion of the passing distance of the held portion magnet roller for the previous SL narrow portion. By setting in this way, the magnet roller can be loaded into the holding groove while effectively preventing the problem that the magnet roller falls off the holding groove due to vibration during loading of adjacent magnet rollers or transportation. And it is possible to carry out the extraction work without difficulty. Further, a flat portion having a uniform passage width that is narrower than the diameter of the held portion can be provided in the middle of the narrow portion.
[0013]
The synthetic resin material is preferably a polyolefin resin. Since the polyolefin resin is softer and more flexible than the polystyrene resin, the length direction of the holding groove is set to the mold opening / closing direction when molding the transport container, and the passage of the narrow part Even if the width is set to be sufficiently narrow, the transport container can be released while preventing the narrow portion from being damaged. In particular, polypropylene that is copolymerized with ethylene is used as the synthetic resin material, and the density after foam molding in the bead method is set to 45 g / L or more (expanding
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIGS. 1 to 3, the
[0015]
As shown in FIG. 6, the
[0016]
As the synthetic resin material constituting the
[0017]
Such a pre-expanded bead of polyolefin resin is soft in material itself, and its particle shape is much easier to deform than a pre-expanded bead made of polystyrene resin having the same expansion ratio. When the
[0018]
Here, in order to determine a synthetic resin material to be used, a transport container having a foaming ratio of 10 times was manufactured using various synthetic resin materials, and an evaluation test of the characteristics was performed. Table 1 summarizes the evaluation of transport containers made of various synthetic resin materials. In Table 1, .largecircle..DELTA..DELTA.X indicates the evaluation of the characteristics, .largecircle. Means very good, .largecircle. Is good, .DELTA. Means normal, and X means bad.
[0019]
[Table 1]
[0020]
From Table 1, it can be seen that for the moldability of the
[0021]
A
[0022]
A
[0023]
The distance between the front and
[0024]
As shown in FIGS. 4 and 5, a
[0025]
When the passage width W of the holding
[0026]
When the passing distance of the
[0027]
Thus, by setting the passage width W in the
[0028]
As shown in FIG. 5, the
[0029]
In this embodiment, the holding
[0030]
In this embodiment, the
[0031]
In this embodiment, the
[0032]
【The invention's effect】
In the magnet roller transport container according to the present invention, the shaft as the held part of the magnet roller held in the holding groove is prevented from coming off by the narrow part, so when the magnet roller is loaded into the transport container or taken out from the transport container In addition, the magnet roller loaded earlier is pulled out of the holding groove by magnetic force, and stuck to the magnet roller to be loaded, or the magnet roller loaded in the holding groove falls off due to vibration during transportation. The trouble of being caught with other magnet rollers can be effectively prevented. In addition, since the magnet roller is accommodated in the transport container by holding the shaft portion of the magnet roller in the retaining groove, the transport container can be configured in a smaller size compared to the case where the magnet portion is retained and accommodated. Furthermore, since the outer peripheral surface of the magnet of the magnet roller does not contact the inner surface of the container with the held portion held by the fitting receiving portion, the occurrence of scratches on the surface of the magnet due to contact with the inner surface of the transport container is prevented. it can. Furthermore, since the passage width in the narrow part is set to 80 to 90% of the diameter of the held part of the magnet roller, the magnet roller is moved from the holding groove by vibration during loading of the adjacent magnet roller or transportation. The magnetic roller can be loaded and unloaded without difficulty while effectively preventing the problem of falling off.
[0034]
Setting the passing distance of the held portion against narrow隘部below three times the diameter of the held portion of the magnet roller, and when the loading of the adjacent magnet roller, a vibration at transportation or the like, is a magnet roller from the holding groove shedding It is possible to perform the loading operation and the extraction operation of the magnet roller with respect to the holding groove without difficulty while effectively preventing the problem of performing.
[0035]
It is preferable to use a polyolefin-based resin as the synthetic resin material, because when the holding groove is formed with the length direction of the mold as the mold opening / closing direction, even if the passage width of the narrow portion is sufficiently narrow, the breakage can be prevented. In particular, polypropylene that is copolymerized with ethylene is used as the synthetic resin material, and the density after foam molding in the bead method is set to 45 g / L or more (expanding
[Brief description of the drawings]
[Fig. 1] Plan view of the transport container [Fig. 2] Sectional view taken along line II-II in Fig. 1 [Fig. 3] Sectional view taken along line III-III in Fig. 1 [Fig. FIG. 5 is a cross-sectional view taken along the line VV in FIG. 4. FIGS. 6A and 6B are front views of main parts of two types of magnet rollers. FIG. 7 is a diagram corresponding to FIG. Explanation】
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記マグネットローラーのシャフトを被保持部として保持する、上端を開放した上下方向に細長い保持溝を設け、
前記保持溝の途中部にマグネットローラーの被保持部の直径よりも通路幅を狭くして、素材の弾性変形を利用して被保持部の通過を許容する狭隘部を該狭隘部における通路幅をマグネットローラーの被保持部の直径の80〜90%に設定して一体的に形成し、
前記保持溝の奧部に被保持部が嵌合可能な嵌合受け部を、この嵌合受け部に被保持部を保持させた状態で、マグネットローラーのマグネットの外周面が容器内面に接触しないように一体的に形成した、
ことを特徴とするマグネットローラー輸送容器。A magnet roller transport container that is manufactured by foam molding in a bead method using a synthetic resin material having flexibility, and can accommodate a plurality of magnet rollers in parallel with a space between each other,
Holding the shaft of the magnet roller as a held part, providing an elongated holding groove in the vertical direction with the upper end open,
In the middle of the holding groove, the passage width is made narrower than the diameter of the held portion of the magnet roller, and the narrow portion that allows passage of the held portion using the elastic deformation of the material is increased in the width of the narrow portion. Set to 80-90% of the diameter of the magnet roller holder ,
The outer peripheral surface of the magnet of the magnet roller is not in contact with the inner surface of the container in a state in which the fitting receiving portion capable of fitting the held portion to the flange portion of the holding groove is held by the fitting receiving portion. Integrally formed,
Magnetic roller transport container characterized by that.
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