JP4180177B2 - Dispersion preparation method, dispersion, electrophotographic photosensitive member, electrophotographic method, electrophotographic apparatus, and process cartridge for electrophotographic apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特定の方法により高機能を発現する分散液を作製する方法、それを用いた電子写真感光体用分散液、その分散液を用いてつくられる電子写真感光体、ならびにその電子写真感光体を用いた電子写真方法及び電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジに関し、詳しくは、繰り返し使用によっても感光体の帯電電位と残留電位の安定性に優れた電子写真感光体、ならびにそれを用いた異常画像発生の少ない電子写真方法、電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
有機顔料は比較的以前から塗料用のフィラーとして用いられてきた。特に、その色彩の豊かさは無機顔料には無い利点である。また、近年では有機顔料の応用例として、有機光電変換デバイス用材料として脚光を浴びるようになってから、様々な材料、用途が生み出されている。
【0003】
このような有機顔料を含む膜が成膜されるに当たっては、大面積化が容易な湿式成膜法がその大半を占めている。湿式成膜法により成膜される塗膜の良否は、顔料を含む分散液の良否にほとんど左右されると言っても過言ではない。分散液の良否とは、顔料の分散性が一つの決め手となる。従って、良好な分散液とは顔料がビヒクル中に充分に分散され、その分散状態が長期にわたり継続されるものである。
【0004】
このような分散液を作製するために、ここまでには様々な分散機・分散システムが提案され、分散効率を上げる方法が考案されてきた。分散液中の顔料の粒子サイズを小さくするためには、一般論として分散メディアのサイズの小さいものを用いるが、顔料が分散されにくいものであると分散力が不足する。これを改良するためにはメディアサイズを大きくするか、分散されやすい顔料を用いる以外にない。前者では最終到達する粒子サイズに限界があるため、後者の方法を開発することが効率的である。しかしながら、分散に関して顔料側からのアプローチはほとんど見あたらない。
【0005】
一方、電子写真方式を用いた情報処理システム機の発展は目覚ましいものがある。特に情報をデジタル信号に変換して光によって情報記録を行う光プリンターは、そのプリント品質、信頼性において向上が著しい。このデジタル記録技術はプリンターのみならず通常の複写機にも応用され、所謂デジタル複写機が開発されている。また、従来からあるアナログ複写にこのデジタル記録技術を搭載した複写機は、種々様々な情報処理機能が付加されるため今後その需要性が益々高まっていくと予想される。
【0006】
光プリンターの光源としては現在のところ小型で安価で信頼性の高い半導体レーザー(LD)や発光ダイオード(LED)が多く使われている。現在よく使われているLEDの発光波長は660nmであり、LDの発光波長域は近赤外光領域にある。このため可視光領域から近赤外光領域に高い感度を有する電子写真感光体の開発が望まれている。
【0007】
電子写真感光体の感光波長域は感光体に使用される電荷発生物質の感光波長域によってほぼ決まってしまう。そのため従来から各種アゾ顔料、多環キノン系顔料、三方晶形セレン、各種フタロシアニン顔料等多くの電荷発生物質が開発されている。それらの内、チタニルフタロシアニン(TiOPcと略記される)は600〜800nmの長波長光に対して高感度を示すため、光源がLEDやLDである電子写真プリンターやデジタル複写機用の感光体用材料として極めて重要かつ有用である。
【0008】
また、カールソンプロセスおよび類似プロセスにおいてくり返し使用される電子写真感光体の条件としては、感度、受容電位、電位保持性、電位安定性、残留電位、分光特性に代表される静電特性が優れていることが要求される。とりわけ、高感度感光体については、くり返し使用による帯電性の低下と残留電位の上昇が、感光体の寿命特性を支配することが多くの感光体で経験的に知られており、チタニルフタロシアニンもこの例外ではない。従って、チタニルフタロシアニンを用いた感光体の繰り返し使用による安定性は未だ十分とはいえず、その技術の完成が熱望されていた。また、これら特徴を持った感光体を長期的に安定に作製可能な分散液(感光層形成液)の製造も要望されていた。
【0009】
なお、有機感光体は、導電性支持体上に電荷発生物質、電荷輸送物質および結着樹脂などを含む感光層用塗液を浸漬塗工などで成膜するいわゆる単層感光体や、導電性支持体上に電荷発生物質を含む塗液を用いて電荷発生層を形成後、電荷輸送物質を含む塗液を用いて電荷輸送層を形成する積層感光体がある。積層感光体には、画質向上や耐久性の向上などの目的で下引き層や、保護層などが塗工される場合もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真感光体を提供することにある。また、前記特徴をもった感光体を長期間安定して作製できる分散液を提供することにある。また、前記特徴をもった分散液の作製方法を提供することにある。本発明の別の目的は、前記特性を維持したまま、耐摩耗性を向上した電子写真感光体を提供することにある。本発明の別の目的は、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真方法を提供することにある。本発明の更に別の目的は、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は有機顔料について次のように考案した。
有機顔料の分散性は、顔料の粉砕性および分散安定性に大別できる。後者は、顔料とビヒクルの塗れ性・粒子サイズ・顔料とビヒクルの比重差などの因子により決定される。一方、前者は一定の分散条件においては、顔料の硬さにより決定される。顔料の硬さは言い換えれば顔料のかさ密度と言える。
顔料のかさ密度は顔料自身の密度のほか、顔料の凝集力によって大きく左右される。有機顔料粒子の最低単位は1次粒子であり、分子間水素結合などにより粒子間の相互作用が生じて1次粒子が集合した2次粒子を形成する。1次粒子の大きさは、アシッドペースティングなど顔料を溶解する手段を用いない限り、顔料の合成過程でほぼ決定される。一方の2次粒子は1次粒子の集合体であるから、顔料合成の後過程によりその状態は変化しうるものである。顔料のかさ密度は、この2次粒子のパッキングの強さによって決定される。
【0012】
また前述のように、近年有機顔料は光電変換材料として応用されており、一般論として良好な特性を示す材料は凝集力が強く、2次粒子のパッキング性が非常に強い。このため、良好な分散液を作製することが非常に難しくなっている。また、同じ化学構造式で表される材料でも、特定の結晶型のみが特異的な機能を発現する場合も少なくない。このような特定結晶型は化学的なストレス以外に、単純な物理的・機械的なストレスによっても簡単に結晶型が変化してしまう場合がある。このような場合には、分散のような物理的・機械的なストレスを多くかけることは好ましくなく、容易に分散できることが特異的機能を間違いなく発現できる有力な手段となる。
【0013】
さらに、本発明者は電子写真感光体について次のように考察した。すなわち、前述のように、有機顔料は電子写真感光体の光キャリア発生材料として重要な役割を担っている。有機顔料は電子写真感光体中においては、一般に微粒子の形で存在している。これは、電子写真プロセスにおける画像書込み光を一定の割合で均一に吸収するためである。このため、粒子が大きすぎたり、粒度分布がまばらであったりすると、得られる電子写真感光体は有機顔料を含む感光層(電荷発生層)がきれいな塗膜にならないばかりか、電子写真プロセスにおいて異常画像が発生したりもする。
上記の点から言えば、電荷発生物質としての有機顔料は感光層(電荷発生層)を形成するための分散液中では粒度分布の幅が狭く、粒子サイズが出来る限り小さい方が好ましい。すなわち、分散安定性の高い分散液の作製が、電子写真感光体の成否を握っていると言っても過言ではない。
【0014】
本発明は、良好な分散安定性を示す顔料分散液の作製法であり、また使用する顔料の結晶性を維持したまま分散液を作製できる方法である。その特徴は、顔料粉末の状態(加熱乾燥された状態)を経ることなく、限りなく1次粒子および結晶型を維持したまま、分散液の作製する方法である。
また、本発明は上記技術によって作製した分散液を用いた感光体は、電子写真プロセス中で用いると、従来問題であった繰り返し使用における帯電性の低下・光感度の低下(残留電位の上昇)を起こすことなく、安定した表面電位を与えるものであることが分かった。これにより、地肌汚れあるいは画像濃度低下といった異常画像の発生が押さえられることが判明し、本発明を完成するに至った。
【0015】
従って、本発明によれば、第一に、顔料作製における最終工程が結晶型を湿式法にてコントロールする結晶変換工程である工程により作製された有機顔料を用いて分散液を作成する方法において、該結晶変換工程が分散手段を併用していることを特徴とする有機顔料を含む分散液の作製方法が提供される。
【0016】
第二に、前記作製法において、作製される顔料が乾燥工程を経ることなく該顔料の結晶変換と分散が同時に行われていることを特徴とする上記第一の有機顔料を含む分散液の作製方法が提供される。
【0017】
第三に、前記作製法において、結晶変換溶媒に樹脂が併用されていることを特徴とする上記第一の有機顔料を含む分散液の作製方法が提供される。
【0018】
第四に、前記作製法において作製される有機顔料がフタロシアニン系顔料であることを特徴とする上記第一〜三のいずれかに記載の有機顔料を含む分散液の作製方法が提供される。
【0019】
第五に、前記作製法において作製される有機顔料が、少なくともCuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの最大回折ピークが27.2°±0.2°にあるチタニルフタロシアニンであることを特徴とする上記第一〜三のいずれかに記載の有機顔料を含む分散液の作製方法が提供される。
【0020】
第六に、少なくとも溶媒中に有機顔料が分散された電子写真感光体用分散液において、該分散液中に含まれる顔料が、顔料作製の最終工程として結晶型を湿式法にてコントロールされた有機顔料であり、この顔料が乾燥工程を経ずに結晶変換と分散とが同時に行われて得られた顔料であることを特徴とする電子写真感光体用分散液が提供される。
【0021】
第七に、前記分散液に含有される有機顔料が、少なくともCuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの最大回折ピークが27.2°±0.2°にあるチタニルフタロシアニンであることを特徴とする上記第六の電子写真感光層用分散液が提供される。
【0022】
第八に、導電性支持体上に少なくとも感光層を設けた電子写真感光体において、該感光層を形成するための有機顔料を含む分散液が、顔料作製の最終工程として結晶型を湿式法にてコントロールされた有機顔料であり、この顔料が乾燥工程を経ずに結晶変換と分散とが同時に行われて得られた分散液であることを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0023】
第九に、前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層との積層構成からなることを特徴とする上記第八の電子写真感光が提供される。
【0024】
第十に、前記電荷輸送層が少なくともトリアリールアミン構造を主鎖及び/又は側鎖に含むポリカーボネートを含有することを特徴とする上記第九の電子写真感光体が提供される。
【0025】
第十一に、電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写、クリーニング、除電を繰り返し行う電子写真方法において、該電子写真感光体が、少なくとも顔料作製の最終工程として結晶型を湿式法にてコントロールされ、かつ乾燥工程を経ずに結晶変換と分散とが同時に行われた有機顔料を含む分散液を用いて作製された感光層を導電性支持体上に設けたものであることを特徴とする電子写真方法が提供される。
【0026】
第十二に、少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、該電子写真感光体が、少なくとも顔料作製の最終工程として結晶型を湿式法にてコントロールされ、かつ乾燥工程を経ずに結晶変換と分散とが同時に行われた有機顔料を含む分散液を用いて作製された感光層を、導電性支持体上に設けたものであることを特徴とする電子写真装置が提供される。
【0027】
第十三に、少なくとも電子写真感光体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写真感光体が、少なくとも顔料作製の最終工程として結晶型を湿式法にてコントロールされ、かつ乾燥工程を経ずに結晶変換と分散とが同時に行われた有機顔料を含む分散液を用いて作製された感光層を、導電性支持体上に設けたものであることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジが提供される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において目的とする結晶形(例えば、ブラック角2θの最大回折ピークが27.2°±0.2°にあるチタニルフタロシアニンなど)を得る方法は、合成過程において公知の方法による方法、洗浄・精製過程で結晶を変える方法、特別に結晶変換工程を設ける方法が挙げられる。さらに、結晶変換工程をもうける方法の中には溶媒、機械的な負荷による一般的な変換法並びに、チタニルフタロシアニンを硫酸中にて溶解せしめ、この溶液を水に注ぎ得られる無定形結晶を経て上記変換をおこなう硫酸ペースティング法が挙げられる。
このような無定型結晶は上述のように有機溶媒による処理により、特定の結晶型に変換することが可能であり、また、一般に無定型結晶の状態では粒子サイズが非常に細かいことが特徴的である。一般には結晶変換工程の後、乾燥工程を経て所定の結晶型の顔料を得て、これを適当な分散機を用いて適当な溶媒(樹脂を併用することもある)に分散することで分散液を作製する。
【0029】
先述のように、近年用いられる高機能な顔料はこの乾燥工程により凝集が進み、乾燥後には大きな塊になってしまうことが多い。このような顔料を用いて、粒径の細かい分散液を作製するためには、サイズの小さなメディアを用いて分散することになるが、そのためには乾燥後の大きな塊になった顔料を適当な大きさまで粗粉砕してやるか、分散時間をかなり長くする必要がある。この際、粉砕(あるいは分散)するために必要な物理的(機械的)なストレスが、顔料の結晶型を変えてしまう可能性が高い。このため、せっかく所望の結晶型を結晶変化に処理により得たものの、分散液(感光体)の状態においては、結晶型が一部変化してしまっている状態であることも少なくない。また、結晶型を変化させないように分散を押さえてしまった状態では、分散液中の顔料粒子サイズが大きな状態で、塗膜欠陥が生じやすく、これが異常画像を生み出さす場合がある。
【0030】
本発明者は、このような欠点に鑑み検討した結果、いくつかのポイントを見いだした。すなわち、
(1)硫酸ぺースティング処理を行ったばかりの無定型結晶は粒子が非常に小さいこと。
(2)硫酸ペースティング処理を行った顔料を乾燥してしまうと、粒子が大きくなること。
(3)硫酸ぺースティング処理を行った顔料がウェット状態のまま結晶変換されると、粒子は小さいままでいられること。
(4)結晶変換した顔料を乾燥してしまうと、粒子が大きくなること。
(5)結晶変換は、処理溶媒と共にバインダー樹脂が共存していても充分に行われること。
(6)硫酸ペースティング処理により生成した不純物は、結晶変換時にかなり取り除かれること。この不純物は、溶媒洗浄(リンス程度でも可能)により取り除かれること、
等である。
【0031】
上記の観点から、本発明者は、硫酸ペースティング処理を行った無定型結晶の顔料を、乾燥させずに引き続き結晶変換(同時に分散手段を併用する)を行うことが最大のポイントであると導き、本発明を完成するに至ったものである。
【0032】
本発明により分散液を作製する場合、硫酸ペースティング処理を行った顔料の純度により方法が若干異なることになる。純度が十分に高い場合には、硫酸ペースティング処理を行った顔料(ウェットケーキの状態)を結晶変換溶媒(必要に応じて樹脂を併用する。この場合には、予め樹脂は溶媒に溶解しておく)に投入し、分散手段を併用しつつ、粒子の小ささを維持しながら結晶変換と分散を同時に行って、分散液を作製する。この際の分散手段は公知のあらゆる方法(ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライターなど)を用いることが出来る。
純度が余り高くない場合には、結晶変換した後に一旦濾過工程を加えて(ただし乾燥はさせない)、ウェット状態のまま結晶変換溶媒(必要に応じて樹脂を併用する)に入れ、分散手段を併用して結晶変換を引き続き行う。この場合、1度目の結晶変換時にはバインダー樹脂を併用しない方が賢明である。
【0033】
本発明により作製される分散液は、少なくとも顔料(特に有機顔料)を含有する分散液である。この分散液は湿式法により塗膜を形成するために用いられる分散液である。より具体的には、電子写真感光体の電荷発生層の形成に用いられる分散液である。分散液の作製方法は前述の通りであるが、用いられる顔料は結晶型を多く持つ(結晶多型)のものに有効である。その代表例としては、フタロシアニン類が挙げられ、中でもチタニルフタロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの最大回折ピークが27.2°±0.2°にあるチタニルフタロシアニン)が特に有効である。分散液には、所定の結晶型の顔料、選択された溶媒、必要に応じてバインダー樹脂が併用される。
【0034】
顔料としてはフタロシアニン類の他にその他の電荷発生材料を併用することも可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。
【0035】
次いで、本発明により作製される電子写真感光体を図面に沿って説明する。
図1は、本発明に用いられる電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層33が設けられている。図2および図3は本発明に用いられる電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層35と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層37とが、積層された構成をとっている。
【0036】
導電性支持体31としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。
【0037】
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体31として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0038】
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロンなどの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体31として良好に用いることができる。
【0039】
次に感光層について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層35と電荷輸送層37で構成される場合から述べる。
【0040】
電荷発生層35は、有機顔料を主成分とする層である。これは前述の方法により作製された分散液を製膜してなる層である。
必要に応じて電荷発生層35に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等があげられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
【0041】
ここで用いられる溶剤としては、例えばイソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0042】
電荷輸送層37は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0043】
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2-b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0044】
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−ガルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラジン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
【0045】
結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0046】
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜100μm程度とすることが好ましい。ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0047】
また、電荷輸送層には電荷輸送物質としての機能と結着樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用される。これら高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層は耐摩耗性に優れたものである。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが良好に用いられる。中でも、(1)〜(10)式で表される高分子電荷輸送物質が良好に用いられ、これらを以下に例示し、具体例を示す。
【0048】
【化1】
式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5,R6は置換もしくは無置換のアリール基、o,p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表される2価基を表す。
【化2】
式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。l,mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−,−S−,−SO−,−SO2−,−CO−,−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。)または、
【化3】
式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。ここで、R101とR102,R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
【0049】
【化4】
式中、R7,R8は置換もしくは無置換のアリール基、Ar1,Ar2,Ar3は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0050】
【化5】
式中、R9,R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar4,Ar5,Ar6は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0051】
【化6】
式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar7,Ar8,Ar9は同一又は異なるアリレン基、pは1〜5の整数を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0052】
【化7】
式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10,Ar11,Ar12は同一又は異なるアリレン基、X1,X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0053】
【化8】
式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y1,Y2,Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なっていてもよい。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0054】
【化9】
式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表し、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0055】
【化10】
式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar20,Ar21,Ar22,Ar23は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0056】
【化11】
式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0057】
【化12】
式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基、Ar29,Ar30,Ar31は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、(1)式の場合と同じである。
【0058】
本発明において電荷輸送層37中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して0〜1重量%が適当である。
【0059】
次に感光層が単層構成33の場合について述べる。単層感光層は、上気した分散液に、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。さらに、この感光層には上述した電荷輸送材料を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0060】
結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層35で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する、電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。単層感光層の膜厚は5〜100μm程度が適当である。
【0061】
本発明の電子写真感光体には、導電性支持体31と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0062】
これらの下引き層は前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、A12O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2,SnO2,TiO2,ITO,CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0063】
本発明の電子写真感光体には、感光層保護の目的で、保護層が感光層の上に設けられることもある。保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機材料を分散したもの等を添加することができる。保護層の形成法としては通常の塗布法が採用される、なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。また、以上のほかに真空薄膜作製法にて形成したa−C,a−SiCなど公知の材料を保護層として用いることができる。
【0064】
本発明においては感光層と保護層との間に中間層を設けることも可能である。中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく通常の塗布法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
【0065】
次に図面を用いて本発明の電子写真方法ならびに電子写真装置を詳しく説明する。
【0066】
図4は、本発明の電子写真プロセスおよび電子写真装置を説明するための概略図であり、以下に示すような変形例も本発明の範疇に属するものである。
【0067】
図4において、感光体1は導電性支持体上に前述の方法により作製された分散液を用いて製膜した感光層が設けられてなる。感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャー3、転写前チャージャー7、転写チャージャー10、分離チャージャー11、クリーニング前チャージャー13には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。
【0068】
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
【0069】
また、画像露光部5、除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
【0070】
かかる光源等は、図4に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
【0071】
さて、現像ユニット6により感光体1上に現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体1上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ14およびブレード15により、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0072】
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。
これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0073】
図5には、本発明による電子写真プロセスの別の例を示す。感光体21は前述の方法により作製された分散液を用いて製膜した感光層を有しており、駆動ローラ22a,22bにより駆動され、帯電器23による帯電、光源24による画像露光、現像(図示せず)、帯電器25を用いる転写、光源26によるクリーニング前露光、ブラシ27によるクリーニング、光源28による除電が繰返し行なわれる。図5においては、感光体21(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
【0074】
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、図5において支持体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層側から行ってもよいし、また、画像露光、除電露光の照射を支持体側から行ってもよい。
【0075】
一方、光照射工程は、画像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、画像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
【0076】
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図6に示すものが挙げられる。感光体16は、導電性支持体上に前述の方法により作製された分散液を用いて製膜した感光層を有してなるものである。感光体16は、導電性支持体上に特定のX線回折スペクトルを与えるTiOPc感光層を有してなるものである。
【0077】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例により制約を受けるものではない。なお、部はすべて重量部である。
【0078】
実施例1
まず、ブラッグ角2θの最大回折ピークが27.2°±0.2°にある結晶形(いわゆるY型)のチタニルフタロシアニン顔料の具体的な合成例を述べる。
(顔料製造例)
フクロジニトリル52.5部と1−クロロナフタレン400部を撹拌混合し、窒素気流下で四塩化チタン19部を滴下する。滴下終了後、徐々に200℃まで昇温し、反応温度を190℃〜210℃の問に保ちながら5時間撹拌して反応を行った。反応終了後、放冷し130℃になったところで熱時ろ過し、ついで1−クロロナフタレンで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、さらに80℃の熱水で数回洗浄した後、乾燥し42.2部の粗チタニルフタロシアニン顔料を得た。得られた熱水洗浄処理した粗チタニルフタロシアニン顔料を96%硫酸100部に3〜5℃下で撹拌し、溶解し、ろ過した。得られた硫酸溶液を氷水3500部中に撹拌しながら滴下し、析出した結晶をろ過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキを得た。このウェットケーキ6部およびブチラール樹脂4部を溶解した2−ブタノン320部を直径2mmのジルコニアボールを入れたガラスポットに投入し、ボールミルにより2時間分散し、分散液を得た(これを分散液1とする)。
【0079】
得られた水洗後のウェットケーキおよび分散液の部を乾固し、その粉末についてのX線回折スペクトルを以下に示す条件で測定した。
X線管球 Cu、 電圧40kV、 電流20mA、
走査速度1°/分、 走査範囲3°〜40° 時定数2秒、
【0080】
ウェットケーキの乾燥品のX線回折スペクトルを図7に示す。得られたウェットケーキ中の顔料は不定形を有していることが分かる。
また、実施例1より得られた分散液中のチタニルフタロシアニン顔料のX線回折スペクトルを図8に示す。得られたチタニルフタロシアニン顔料はブラッグ角2θの最大回折ピークが27.2°±0.2°にある結晶形を有していることが分かる。
【0081】
実施例2
実施例1で得られた硫酸ペースティング処理後のウェットケーキ6部およびブチラール樹脂4部を溶解したテトラヒドロフラン320部を直径0.2mmのジルコニアビーズの入ったビーズミル分散機で分散した以外は実施例1と全く同様にして分散液を作製した(これを分散液2とする)。
【0082】
参考例1
実施例1で得られた硫酸ペースティング処理後のウェットケーキ6部および2−ブタノン320部(ブチラール樹脂は加えない)を実施例1と同じ条件でボールミルを行い、分散液に実施例1で用いたブチラール樹脂4部を後から溶解した以外は実施例1と同様にして分散液を作製した(これを分散液3とする)。
【0083】
比較例1
実施例1で得られた硫酸ペースティング処理後のウェットケーキ6部を2−ブタノン320部(ブチラール樹脂は加えない)で結晶変換を行い、濾過した後、80℃で1日真空乾燥を行い、顔料粉体を得た。この顔料を用いて、以下の組成で実施例1と同様にボールミル分散を行い、分散液を作製した(これを分散液4とする)。
前記のチタニルフタロシアニン粉末 6部
ポリビニルアセタール 4部
2−ブタノン 320部
【0084】
比較例2
比較例1におけるボールミル分散時間を12時間に変更した以外は比較例1と同様にして分散液を作製した(これを分散液5とする)。
【0085】
比較例3
比較例1における結晶変換溶媒ならびに分散溶媒を2−ブタノンからテトラヒドロフランに変更した以外は比較例1と全く同様にして分散液を作製した(これを分散液6とする)。
【0086】
比較例4
比較例3におけるボールミル分散時間を12時間に変更した以外は比較例1と同様にして分散液を作製した(これを分散液7とする)。
【0087】
上記実施例1、2、参考例1および比較例1〜4で作製した分散液(分散液1〜7)の平均粒径をCAPA700(堀場製作所社製)にて測定した。結果を表1に示す。また、各分散液を室温暗所にて1ヶ月静置保存し、分散液の様子を観察した。更に、分散液を乾固し、粉末とした後、その粉末のX線回折スペクトルを前記の方法で測定した。これらの結果も併せて表1に示す。
【0088】
【表1】
表1より、分散液5、7は粒径が小さく、沈降性も良好であるが、結晶型が一部変化していることが分かる。また分散液1、2、3は、粒径も小さく、保存後においても安定した分散液であるっことが分かる。一方、分散液4、6は粒子が大きく、沈降性が大きいことが分かる。
【0089】
実施例3、4および比較例5、6
電鋳ニッケルベルト上に下記組成の下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥し、積層感光体を作製した。
〔下引き層塗工液〕
二酸化チタン粉末 15部
ポリビニルブチラール 6部
2−ブタノン 150部
〔電荷発生層塗工液〕
実施例3には前記分散液1を用い、実施例4には前記分散液2を用い、比較例5には前記分散液5を用い、比較例6には前記分散液7を用いた。
〔電荷輸送層塗工液〕
ポリカーボネート 10部
下記構造式の電荷輸送物質 8部
【化13】
塩化メチレン 80部
【0090】
このようにしてなる電子写真感光体を図5に示す電子写真プロセス(ただし、クリーニング前露光は無し)に装着し、画像露光光源を780mmの半導体レーザー(ポリゴンミラーによる画像書き込み)として、現像直前の感光体の表面電位が測定できるように表面電位計のプローブを挿入した。連続して5000枚の印刷を行い、その時の画像露光部と画像非露光部の表面電位を初期と5000枚後に測定した。結果を表2に示す。
【0091】
【表2】
表2より、実施例3、4の電子写真感光体は繰返し使用後にも、安定した表面電位を維持していることが分かる。
【0092】
実施例5、参考例2および比較例7、8
アルミニウムシリンダー表面を陽極酸化処理した後封孔処理を行った。この上に、下記電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥して各々0.2μm厚の電荷発生層、20μm厚の電荷輸送層を形成し、本発明の電子写真感光体を作製した。
〔電荷発生層塗工液〕
実施例5には前記分散液1を用い、参考例2には前記分散液3を用い、比較例7には前記分散液4を用い、比較例8には前記分散液6用いた。
〔電荷輸送層塗工液〕
下記構造式の電荷輸送物質 7部
【化14】
ポリカーボネート 10部
塩化メチレン 80部
【0093】
実施例6、参考例3および比較例9、10
実施例5、参考例2および比較例7、8で用いた分散液を室温暗所にて1ヶ月静置保存し、それぞれ実施例5、参考例2と同様にして感光体を作製した。
【0094】
このようにしてなる電子写真感光体を図6に示す電子写真用プロセスカートリッジに装着した後、画像形成装置に搭載した。画像露光光源を780mmの半導体レーザー(ポリゴンミラーによる画像書き込み)とした。連続して5000枚の印刷を行い、初期および5000枚目の画像を評価した。表3より分散液6、7を用いた場合(実施例5、6及び参考例2、3の感光体)には、繰り返し使用後および分散保存後にも良好な画像が得られることがわかる。
【0095】
【表3】
【0096】
実施例7
実施例5における支持体を電鋳ニッケル・ベルトからアルミシリンダーに変えた以外は実施例5と全く同様にして感光体を作製した。
【0097】
実施例8
実施例7の電荷輸送層塗工液を以下の組成に変えた以外は、実施例7と全く同様にして感光体を作製した。
〔電荷輸送層塗工液〕
下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【化15】
塩化メチレン 100部
【0098】
実施例9
実施例7の電荷輸送層塗工液を以下の組成に変えた以外は、実施例7と全く同様にして感光体を作製した。
〔電荷輸送層塗工液〕
下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
【化16】
塩化メチレン 100部
【0099】
上記の実施例7〜9の各電子写真感光体を図4に示す電子写真プロセスに装着し(ただし、画像露光光源を780nmに発光を持つLDとした)、連続して一万枚の印刷を行い、その時の画像を初期と一万枚後に評価した。また、電荷輸送層の膜厚の変化(減少量)を測定した。結果を表4に示す。
【0100】
【表4】
表4から実施例7〜9の電子写真感光体は特に優れた耐摩耗性を示していることがわかる。
【0101】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の作製方法によって作製された分散液を用いて製造される感光体は、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真感光体である。また、長期の保存によっても上述の安定した特性を維持できる分散液が提供される。また、前記特性を維持したまま、耐摩耗性を向上した電子写真感光体が提供される。また、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真方法が提供される。さらに、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる電子写真感光体の模式断面図。
【図2】本発明で用いられる別の電子写真感光体の模式断面図。
【図3】本発明で用いられる更に別の電子写真感光体の模式断面図。
【図4】本発明の電子写真プロセスおよび電子写真装置を説明するための概略図。
【図5】本発明の電子写真プロセスおよび電子写真装置を説明するための概略図。
【図6】本発明の代表的な電子写真装置を説明するための概略図。
【図7】実施例1で得られたウェットケーキの乾燥品のX線回折スペクトル。
【図8】実施例1により得られた分散液中のチタニルフタロシアン顔料のX線回折スペクトル。
【図9】比較例4で得られた分散液中のチタニルフタロシアニン顔料のX線回折スペクトル。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a dispersion exhibiting high functions by a specific method, a dispersion for an electrophotographic photoreceptor using the dispersion, an electrophotographic photoreceptor produced using the dispersion, and an electrophotographic photoreceptor thereof. More specifically, the electrophotographic method used, the electrophotographic apparatus, and the process cartridge for the electrophotographic apparatus, and more particularly, the electrophotographic photosensitive member excellent in stability of the charging potential and the residual potential even after repeated use, and an abnormality using the same The present invention relates to an electrophotographic method with little image generation, an electrophotographic apparatus, and a process cartridge for an electrophotographic apparatus.
[0002]
[Prior art]
Organic pigments have been used as fillers for paints for a relatively long time. In particular, the richness of the color is an advantage not found in inorganic pigments. In recent years, as an application example of organic pigments, various materials and uses have been created since they have been spotlighted as materials for organic photoelectric conversion devices.
[0003]
In forming such a film containing an organic pigment, most of the wet film forming methods that can easily increase the area are occupied. It is no exaggeration to say that the quality of a coating film formed by a wet film formation method is almost dependent on the quality of a dispersion containing a pigment. The quality of the dispersion is determined by the dispersibility of the pigment. Therefore, a good dispersion is one in which the pigment is sufficiently dispersed in the vehicle and the dispersion state continues for a long time.
[0004]
In order to prepare such a dispersion, various dispersers and dispersion systems have been proposed so far, and methods for increasing the dispersion efficiency have been devised. In order to reduce the particle size of the pigment in the dispersion, generally, a dispersion medium having a small size is used. However, if the pigment is difficult to disperse, the dispersion power is insufficient. The only way to improve this is to increase the media size or use pigments that are easily dispersed. Since the former has a limit on the final particle size, it is efficient to develop the latter method. However, there are few approaches from the pigment side regarding dispersion.
[0005]
On the other hand, the development of an information processing system using an electrophotographic system is remarkable. In particular, an optical printer that converts information into a digital signal and records information by light is markedly improved in print quality and reliability. This digital recording technique is applied not only to printers but also to ordinary copying machines, and so-called digital copying machines have been developed. In addition, since a variety of information processing functions are added to a conventional copying machine equipped with this digital recording technology for analog copying, it is expected that its demand will increase further in the future.
[0006]
As a light source for an optical printer, a small-sized, inexpensive and highly reliable semiconductor laser (LD) or light emitting diode (LED) is currently used. The light emission wavelength of the LED that is often used at present is 660 nm, and the light emission wavelength region of the LD is in the near infrared light region. Therefore, development of an electrophotographic photoreceptor having high sensitivity from the visible light region to the near infrared light region is desired.
[0007]
The photosensitive wavelength region of the electrophotographic photosensitive member is almost determined by the photosensitive wavelength region of the charge generating material used in the photosensitive member. Therefore, many charge generating materials such as various azo pigments, polycyclic quinone pigments, trigonal selenium and various phthalocyanine pigments have been developed. Among them, titanyl phthalocyanine (abbreviated as TiOPc) exhibits high sensitivity to light having a long wavelength of 600 to 800 nm, and therefore, a photoconductor material for an electrophotographic printer or digital copying machine whose light source is LED or LD. As extremely important and useful.
[0008]
In addition, the electrophotographic photosensitive member used repeatedly in the Carlson process and similar processes has excellent electrostatic characteristics such as sensitivity, receptive potential, potential retention, potential stability, residual potential, and spectral characteristics. Is required. In particular, for high-sensitivity photoreceptors, it is empirically known in many photoreceptors that a decrease in chargeability and an increase in residual potential due to repeated use dominate the life characteristics of the photoreceptor, and titanyl phthalocyanine is also this It is not an exception. Therefore, stability due to repeated use of a photoreceptor using titanyl phthalocyanine has not been sufficient yet, and the completion of the technique has been eagerly desired. There has also been a demand for production of a dispersion (photosensitive layer forming solution) that can stably produce a photoconductor having these characteristics for a long period of time.
[0009]
The organic photoreceptor is a so-called single-layer photoreceptor in which a coating solution for a photosensitive layer containing a charge generating material, a charge transporting material, a binder resin, and the like is formed on a conductive support by dip coating or the like. There is a laminated photoreceptor in which a charge generation layer is formed on a support using a coating liquid containing a charge generation material, and then a charge transport layer is formed using a coating liquid containing a charge transport material. The laminated photoreceptor may be coated with an undercoat layer, a protective layer, or the like for the purpose of improving image quality or durability.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a stable electrophotographic photosensitive member that does not cause a decrease in chargeability and an increase in residual potential even after repeated use without losing high sensitivity. Another object of the present invention is to provide a dispersion capable of stably producing a photoconductor having the above characteristics for a long period of time. Another object of the present invention is to provide a method for producing a dispersion having the above characteristics. Another object of the present invention is to provide an electrophotographic photosensitive member having improved wear resistance while maintaining the above characteristics. Another object of the present invention is to provide a stable electrophotographic method which does not cause a decrease in chargeability and an increase in residual potential even after repeated use without losing high sensitivity. Still another object of the present invention is to provide a stable electrophotographic apparatus and a process cartridge for an electrophotographic apparatus that do not cause deterioration in chargeability and increase in residual potential even after repeated use without losing high sensitivity.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been devised as follows for organic pigments.
The dispersibility of the organic pigment can be roughly classified into the grindability and dispersion stability of the pigment. The latter is determined by factors such as the paintability of the pigment and the vehicle, the particle size, and the specific gravity difference between the pigment and the vehicle. On the other hand, the former is determined by the hardness of the pigment under a certain dispersion condition. In other words, the hardness of the pigment can be said to be the bulk density of the pigment.
The bulk density of a pigment is greatly influenced by the density of the pigment itself and the cohesive strength of the pigment. The minimum unit of the organic pigment particles is a primary particle, and interaction between particles is generated by intermolecular hydrogen bonding or the like to form secondary particles in which the primary particles are aggregated. The size of the primary particles is almost determined in the process of pigment synthesis unless a means for dissolving the pigment such as acid pasting is used. Since one secondary particle is an aggregate of primary particles, its state can be changed by a post-process of pigment synthesis. The bulk density of the pigment is determined by the packing strength of the secondary particles.
[0012]
In addition, as described above, organic pigments have recently been applied as photoelectric conversion materials, and materials that exhibit good characteristics in general have a strong cohesive force and a very strong packing property for secondary particles. For this reason, it is very difficult to produce a good dispersion. Even in the case of materials represented by the same chemical structural formula, there are many cases where only a specific crystal form exhibits a specific function. Such a specific crystal type may easily change due to simple physical / mechanical stress in addition to chemical stress. In such a case, it is not preferable to apply a lot of physical and mechanical stress such as dispersion, and the ability to easily disperse is an effective means for undoubtedly expressing a specific function.
[0013]
Furthermore, the present inventor considered the electrophotographic photosensitive member as follows. That is, as described above, the organic pigment plays an important role as a photocarrier generating material for an electrophotographic photoreceptor. The organic pigment is generally present in the form of fine particles in the electrophotographic photoreceptor. This is because the image writing light in the electrophotographic process is uniformly absorbed at a certain rate. For this reason, if the particles are too large or the particle size distribution is sparse, the resulting electrophotographic photoreceptor not only has a clean coating film on the photosensitive layer (charge generation layer) containing the organic pigment, but also abnormal in the electrophotographic process. An image may be generated.
In view of the above points, it is preferable that the organic pigment as the charge generation material has a narrow particle size distribution and a particle size as small as possible in the dispersion for forming the photosensitive layer (charge generation layer). That is, it is no exaggeration to say that the production of a dispersion having high dispersion stability is the success or failure of an electrophotographic photoreceptor.
[0014]
The present invention is a method for producing a pigment dispersion exhibiting good dispersion stability, and is a method for producing a dispersion while maintaining the crystallinity of the pigment used. The feature is a method for producing a dispersion without passing through the state of the pigment powder (heated and dried state) and maintaining the primary particles and the crystal form as much as possible.
Further, in the present invention, when a photoconductor using a dispersion prepared by the above technique is used in an electrophotographic process, the chargeability and photosensitivity are reduced in repeated use, which has been a problem in the past (increased residual potential). It has been found that a stable surface potential can be provided without causing any problems. As a result, it has been found that the occurrence of abnormal images such as background dirt or image density reduction can be suppressed, and the present invention has been completed.
[0015]
Therefore, according to the present invention, firstly, in the method of preparing a dispersion using an organic pigment prepared by a step in which the final step in pigment preparation is a crystal conversion step in which the crystal form is controlled by a wet method, There is provided a method for preparing a dispersion containing an organic pigment, wherein the crystal conversion step uses a dispersing means in combination.
[0016]
Secondly, in the preparation method, preparation of a dispersion containing the first organic pigment is characterized in that the pigment to be prepared undergoes crystal conversion and dispersion at the same time without passing through a drying step. A method is provided.
[0017]
Third, in the preparation method, there is provided a method for preparing a dispersion liquid containing the first organic pigment, wherein a resin is used in combination with a crystal conversion solvent.
[0018]
Fourth, there is provided a method for producing a dispersion containing an organic pigment according to any one of the first to third, wherein the organic pigment produced in the production method is a phthalocyanine pigment.
[0019]
Fifth, the organic pigment produced by the above production method is at least characteristic X-ray (wavelength of CuKα).1.541ÅAnd a titanyl phthalocyanine having a maximum diffraction peak at a Bragg angle 2θ of 27.2 ° ± 0.2 °, and a method for producing a dispersion containing an organic pigment according to any one of the first to third items Is provided.
[0020]
Sixth, in a dispersion for an electrophotographic photoreceptor in which an organic pigment is dispersed in at least a solvent, the pigment contained in the dispersion is an organic whose crystal form is controlled by a wet method as the final step of pigment preparation. There is provided a dispersion for an electrophotographic photoreceptor, which is a pigment and is a pigment obtained by simultaneously performing crystal conversion and dispersion without passing through a drying step.
[0021]
Seventh, the organic pigment contained in the dispersion contains at least characteristic X-rays (wavelengths) of CuKα.1.541ÅThe sixth electrophotographic photosensitive layer dispersion is provided, which is titanyl phthalocyanine having a maximum diffraction peak at a Bragg angle 2θ of 27.2 ° ± 0.2 °.
[0022]
Eighth, in an electrophotographic photosensitive member in which at least a photosensitive layer is provided on a conductive support, a dispersion containing an organic pigment for forming the photosensitive layer is converted into a wet type crystal form as a final step of pigment preparation. There is provided an electrophotographic photosensitive member, characterized in that the pigment is a dispersion obtained by simultaneously performing crystal conversion and dispersion without passing through a drying step.
[0023]
Ninth, the above-mentioned eighth electrophotographic photosensitive is characterized in that the photosensitive layer has a laminated structure of a charge generation layer and a charge transport layer.
[0024]
Tenth, the ninth electrophotographic photosensitive member is characterized in that the charge transport layer contains a polycarbonate having at least a triarylamine structure in the main chain and / or side chain.
[0025]
Eleventh, in an electrophotographic method in which at least charging, image exposure, development, transfer, cleaning, and static elimination are repeated on an electrophotographic photosensitive member, the electrophotographic photosensitive member has a wet crystalline form as at least a final step of pigment preparation. A photosensitive layer prepared by using a dispersion containing an organic pigment which is controlled by a method and is subjected to crystal conversion and dispersion at the same time without passing through a drying step is provided on a conductive support. An electrophotographic method is provided.
[0026]
Twelfth, an electrophotographic apparatus comprising at least a charging means, an image exposing means, a developing means, a transferring means, a cleaning means, a charge eliminating means, and an electrophotographic photosensitive member, wherein the electrophotographic photosensitive member is at least a pigment. As a final process of production, a photosensitive layer produced by using a dispersion containing an organic pigment whose crystal type is controlled by a wet method and crystal transformation and dispersion are performed simultaneously without passing through a drying process is conducted. An electrophotographic apparatus is provided which is provided on a support.
[0027]
Thirteenth, a process cartridge for an electrophotographic apparatus comprising at least an electrophotographic photosensitive member, wherein the electrophotographic photosensitive member has a crystal type controlled by a wet method at least as a final step of producing a pigment, and An electrophotography comprising a photosensitive layer prepared on a conductive support using a dispersion containing an organic pigment that has been subjected to crystal conversion and dispersion at the same time without undergoing a drying step. An apparatus process cartridge is provided.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
A method for obtaining a target crystal form (for example, titanyl phthalocyanine having a maximum diffraction peak of 27.2 ° ± 0.2 ° with a black angle 2θ) in the present invention is a method by a known method, washing, Examples include a method of changing crystals during the purification process and a method of providing a crystal conversion step. Further, among the methods for forming a crystal conversion step, a general conversion method using a solvent and mechanical load, and titanyl phthalocyanine is dissolved in sulfuric acid, and the solution is poured into water to form amorphous crystals. The sulfuric acid pasting method which performs conversion is mentioned.
Such an amorphous crystal can be converted into a specific crystal form by treatment with an organic solvent as described above, and in general, the particle size is very fine in an amorphous crystal state. is there. In general, after a crystal conversion step, a drying step is performed to obtain a pigment having a predetermined crystal type, and this is dispersed in an appropriate solvent (a resin may be used in combination) using an appropriate disperser. Is made.
[0029]
As described above, high-performance pigments used in recent years are often agglomerated by this drying step and often become large lumps after drying. In order to prepare a dispersion liquid having a small particle diameter using such a pigment, it is necessary to disperse using a small-sized medium. It is necessary to coarsely pulverize to the size, or to considerably increase the dispersion time. At this time, a physical (mechanical) stress necessary for pulverizing (or dispersing) is likely to change the crystal form of the pigment. For this reason, although the desired crystal form is obtained by processing to change the crystal, it is often the case that the crystal form is partially changed in the state of the dispersion (photosensitive member). In addition, in the state where the dispersion is suppressed so as not to change the crystal form, the coating particle defects are likely to occur when the pigment particle size in the dispersion is large, which may produce an abnormal image.
[0030]
The present inventor has found several points as a result of examination in view of such drawbacks. That is,
(1) Amorphous crystals just subjected to sulfuric acid pasting treatment have very small particles.
(2) When the pigment subjected to the sulfuric acid pasting treatment is dried, the particles become large.
(3) When the pigment subjected to the sulfuric acid pasting treatment is crystal-converted in a wet state, the particles should remain small.
(4) When the crystal-converted pigment is dried, the particles become large.
(5) Crystal conversion should be sufficiently performed even if a binder resin coexists with the processing solvent.
(6) Impurities generated by the sulfuric acid pasting process are considerably removed during crystal conversion. This impurity should be removed by solvent washing (even rinsing is possible)
Etc.
[0031]
From the above viewpoint, the present inventor has led to the point that the most important point is that the amorphous crystal pigment subjected to the sulfuric acid pasting treatment is subsequently subjected to crystal conversion (simultaneously using a dispersing means) without drying. The present invention has been completed.
[0032]
When preparing the dispersion according to the present invention, the method is slightly different depending on the purity of the pigment subjected to the sulfuric acid pasting treatment. When the purity is sufficiently high, the pigment (wet cake state) subjected to the sulfuric acid pasting treatment is used together with a crystal conversion solvent (a resin is used if necessary. In this case, the resin is dissolved in the solvent in advance. The dispersion is prepared by simultaneously carrying out crystal conversion and dispersion while maintaining the small size of the particles while using the dispersing means together. Any known method (ball mill, bead mill, sand mill, attritor, etc.) can be used as the dispersing means at this time.
If the purity is not so high, add a filtration step after crystal conversion (but do not dry), put it in a crystal conversion solvent (with resin if necessary) in a wet state, and use dispersion means together Then, the crystal conversion is continued. In this case, it is wise not to use a binder resin at the first crystal conversion.
[0033]
The dispersion prepared according to the present invention is a dispersion containing at least a pigment (particularly an organic pigment). This dispersion is a dispersion used to form a coating film by a wet method. More specifically, it is a dispersion used for forming a charge generation layer of an electrophotographic photoreceptor. The method for preparing the dispersion is as described above, but the pigment used is effective for those having many crystal forms (crystal polymorphs). Typical examples include phthalocyanines, including titanyl phthalocyanine (particularly the characteristic X-ray (wavelength of CuKα)).1.541ÅIn particular, titanyl phthalocyanine) having a maximum diffraction peak with a Bragg angle 2θ of 27.2 ° ± 0.2 ° is effective. A predetermined crystal type pigment, a selected solvent, and, if necessary, a binder resin are used in the dispersion.
[0034]
In addition to phthalocyanines, other charge generation materials can also be used as pigments. Typical examples include monoazo pigments, disazo pigments, trisazo pigments, perylene pigments, perinone pigments, quinacridone pigments, and quinone condensation. Polycyclic compounds, squaric acid dyes, other phthalocyanine pigments, naphthalocyanine pigments, azulenium salt dyes and the like are used.
[0035]
Next, the electrophotographic photosensitive member produced according to the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view showing an electrophotographic photosensitive member used in the present invention, and a single-layer
[0036]
The
[0037]
In addition, the
The binder resin used at the same time is polystyrene, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, polyester, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer. , Polyvinyl acetate, polyvinylidene chloride, polyarylate resin, phenoxy resin, polycarbonate, cellulose acetate resin, ethyl cellulose resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl toluene, poly-N-vinyl carbazole, acrylic resin, silicone resin, epoxy resin, Examples thereof include thermoplastic resins such as melamine resin, urethane resin, phenol resin, and alkyd resin, thermosetting resin, and photocurable resin. Such a conductive layer can be provided by dispersing and coating these conductive powder and binder resin in a suitable solvent such as tetrahydrofuran, dichloromethane, methyl ethyl ketone, and toluene.
[0038]
Furthermore, a conductive layer is provided on a suitable cylindrical substrate by a heat-shrinkable tube containing the conductive powder in a material such as polyvinyl chloride, polypropylene, polyester, polystyrene, polyvinylidene chloride, polyethylene, chlorinated rubber, and Teflon. Can be used favorably as the
[0039]
Next, the photosensitive layer will be described. The photosensitive layer may be a single layer or a laminate, but for convenience of explanation, the case where it is composed of the
[0040]
The
As the binder resin used for the
[0041]
Examples of the solvent used here include isopropanol, acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, tetrahydrofuran, dioxane, ethyl cellosolve, ethyl acetate, methyl acetate, dichloromethane, dichloroethane, monochlorobenzene, cyclohexane, toluene, xylene, ligroin and the like. As a coating method of the coating solution, methods such as dip coating, spray coating, beat coating, nozzle coating, spinner coating, ring coating, and the like can be used. The thickness of the
[0042]
The
[0043]
Charge transport materials include hole transport materials and electron transport materials. Examples of the charge transport material include chloranil, bromanyl, tetracyanoethylene, tetracyanoquinodimethane, 2,4,7-trinitro-9-fluorenone, 2,4,5,7-tetranitro-9-fluorenone, and 2,4. , 5,7-tetranitroxanthone, 2,4,8-trinitrothioxanthone, 2,6,8-trinitro-4H-indeno [1,2-b] thiophen-4-one, 1,3,7-tri Examples thereof include electron-accepting substances such as nitrodibenzothiophene-5,5-dioxide and benzoquinone derivatives.
[0044]
Examples of hole transport materials include poly-N-vinylcarbazole and derivatives thereof, poly-γ-galvazolylethyl glutamate and derivatives thereof, pyrene-formaldehyde condensates and derivatives thereof, polyvinylpyrene, polyvinylphenanthrene, polysilane, oxazole derivatives, Oxadiazole derivatives, imidazole derivatives, monoarylamine derivatives, diarylamine derivatives, triarylamine derivatives, stilbene derivatives, α-phenylstilbene derivatives, benzidine derivatives, diarylmethane derivatives, triarylmethane derivatives, 9-styrylanthracene derivatives, pyrazolines Derivatives, divinylbenzene derivatives, hydrazine derivatives, indene derivatives, butadiene derivatives, pyrene derivatives, etc., bisstilbene derivatives, enamine derivatives, etc. Other known materials may be mentioned. These charge transport materials may be used alone or in combination of two or more.
[0045]
Binder resins include polystyrene, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, polyester, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, polyvinyl acetate, poly Vinylidene chloride, polyarate, phenoxy resin, polycarbonate, cellulose acetate resin, ethyl cellulose resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl toluene, poly-N-vinyl carbazole, acrylic resin, silicone resin, epoxy resin, melamine resin, urethane resin, phenol resin And thermoplastic or thermosetting resins such as alkyd resins.
[0046]
The amount of the charge transport material is appropriately 20 to 300 parts by weight, preferably 40 to 150 parts by weight, based on 100 parts by weight of the binder resin. The thickness of the charge transport layer is preferably about 5 to 100 μm. As the solvent used here, tetrahydrofuran, dioxane, toluene, dichloromethane, monochlorobenzene, dichloroethane, cyclohexanone, methyl ethyl ketone, acetone and the like are used.
[0047]
In addition, a polymer charge transport material having a function as a charge transport material and a function of a binder resin is also preferably used for the charge transport layer. The charge transport layer composed of these polymer charge transport materials is excellent in wear resistance. A known material can be used as the polymer charge transporting material, but a polycarbonate containing a triarylamine structure in the main chain and / or side chain is preferably used. Among these, polymer charge transport materials represented by the formulas (1) to (10) are favorably used, and these are exemplified below and specific examples are shown.
[0048]
[Chemical 1]
Where R1, R2, RThreeEach independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group or a halogen atom, RFourIs a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted alkyl group, RFive, R6Is a substituted or unsubstituted aryl group, o, p and q are each independently an integer of 0 to 4, k and j are compositions, 0.1 ≦ k ≦ 1, 0 ≦ j ≦ 0.9, n Represents the number of repeating units and is an integer of 5 to 5000. X represents an aliphatic divalent group, a cycloaliphatic divalent group, or a divalent group represented by the following general formula.
[Chemical 2]
Where R101, R102Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or halogen atom. l and m are integers of 0 to 4, Y is a single bond, a linear, branched or cyclic alkylene group having 1 to 12 carbon atoms, -O-, -S-, -SO-, -SO.2-, -CO-, -CO-O-Z-O-CO- (wherein Z represents an aliphatic divalent group) or
[Chemical 3]
In the formula, a is an integer of 1 to 20, b is an integer of 1 to 2000, R103, R104Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or aryl group. Where R101And R102, R103And R104May be the same or different.
[0049]
[Formula 4]
Where R7, R8Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar1, Ar2, ArThreeRepresent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0050]
[Chemical formula 5]
Where R9, RTenIs a substituted or unsubstituted aryl group, ArFour, ArFive, Ar6Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0051]
[Chemical 6]
Where R11, R12Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar7, Ar8, Ar9Are the same or different arylene groups, and p represents an integer of 1 to 5. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0052]
[Chemical 7]
Where R13, R14Is a substituted or unsubstituted aryl group, ArTen, Ar11, Ar12Are the same or different arylene groups, X1, X2Represents a substituted or unsubstituted ethylene group or a substituted or unsubstituted vinylene group. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0053]
[Chemical 8]
Where R15, R16, R17, R18Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar13, Ar14, Ar15, Ar16Are the same or different arylene groups, Y1, Y2, YThreeRepresents a single bond, a substituted or unsubstituted alkylene group, a substituted or unsubstituted cycloalkylene group, a substituted or unsubstituted alkylene ether group, an oxygen atom, a sulfur atom, or a vinylene group, which may be the same or different. . X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0054]
[Chemical 9]
Where R19, R20Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted aryl group, and R19And R20May form a ring. Ar17, Ar18, Ar19Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0055]
[Chemical Formula 10]
Where Rtwenty oneIs a substituted or unsubstituted aryl group, Ar20, Artwenty one, Artwenty two, Artwenty threeRepresent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0056]
Embedded image
Where Rtwenty two, Rtwenty three, Rtwenty four, Rtwenty fiveIs a substituted or unsubstituted aryl group, Artwenty four, Artwenty five, Ar26, Ar27, Ar28Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0057]
Embedded image
Where R26, R27Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar29, Ar30, Ar31Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the case of equation (1).
[0058]
In the present invention, a plasticizer or a leveling agent may be added to the
[0059]
Next, the case where the photosensitive layer has a
[0060]
As the binder resin, the binder resin previously mentioned in the
[0061]
In the electrophotographic photosensitive member of the present invention, an undercoat layer can be provided between the
[0062]
These undercoat layers can be formed using an appropriate solvent and coating method as in the above-mentioned photosensitive layer. Furthermore, a silane coupling agent, a titanium coupling agent, a chromium coupling agent, or the like can be used as the undercoat layer of the present invention. In addition, the undercoat layer of the present invention includes A1.2OThreeAnodic oxidation, organic materials such as polyparaxylylene (parylene), and SiO2, SnO2, TiO2, ITO, CeO2A material provided with an inorganic material such as a vacuum thin film can also be used favorably. In addition, known ones can be used. The thickness of the undercoat layer is suitably from 0 to 5 μm.
[0063]
In the electrophotographic photoreceptor of the present invention, a protective layer may be provided on the photosensitive layer for the purpose of protecting the photosensitive layer. Materials used for the protective layer include ABS resin, ACS resin, olefin-vinyl monomer copolymer, chlorinated polyether, allyl resin, phenol resin, polyacetal, polyamide, polyamideimide, polyacrylate, polyallylsulfone, polybutylene, Polybutylene terephthalate, polycarbonate, polyethersulfone, polyethylene, polyethylene terephthalate, polyimide, acrylic resin, polymethylpentene, polypropylene, polyphenylene oxide, polysulfone, polystyrene, AS resin, butadiene-styrene copolymer, polyurethane, polyvinyl chloride, poly Examples of the resin include vinylidene chloride and epoxy resin. In addition to the protective layer, fluorine resins such as polytetrafluoroethylene, silicone resins, and those resins dispersed with inorganic materials such as titanium oxide, tin oxide, potassium titanate, etc. for the purpose of improving wear resistance, etc. Can be added. As a method for forming the protective layer, a normal coating method is adopted. The thickness of the protective layer is suitably about 0.1 to 10 μm. In addition to the above, a known material such as a-C or a-SiC formed by a vacuum thin film manufacturing method can be used as the protective layer.
[0064]
In the present invention, an intermediate layer may be provided between the photosensitive layer and the protective layer. In the intermediate layer, a binder resin is generally used as a main component. Examples of these resins include polyamide, alcohol-soluble nylon, water-soluble polyvinyl butyral, polyvinyl butyral, and polyvinyl alcohol. As a method for forming the intermediate layer, a normal coating method is employed as described above. In addition, about 0.05-2 micrometers is suitable for the thickness of an intermediate | middle layer.
[0065]
Next, the electrophotographic method and the electrophotographic apparatus of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0066]
FIG. 4 is a schematic view for explaining the electrophotographic process and the electrophotographic apparatus of the present invention, and the following modifications also belong to the category of the present invention.
[0067]
In FIG. 4, the
[0068]
As the transfer means, the above charger can be generally used. However, as shown in the figure, a combination of a transfer charger and a separation charger is effective.
[0069]
The light source such as the image exposure unit 5 and the charge removal lamp 2 emits light such as a fluorescent lamp, a tungsten lamp, a halogen lamp, a mercury lamp, a sodium lamp, a light emitting diode (LED), a semiconductor laser (LD), and an electroluminescence (EL). All things can be used. Various types of filters such as a sharp cut filter, a band pass filter, a near infrared cut filter, a dichroic filter, an interference filter, and a color temperature conversion filter can be used to irradiate only light in a desired wavelength range.
[0070]
Such a light source or the like irradiates the photosensitive member with light by providing a transfer process, a static elimination process, a cleaning process, or a pre-exposure process in combination with light irradiation in addition to the process shown in FIG.
[0071]
The toner developed on the
[0072]
When the electrophotographic photosensitive member is positively (negatively) charged and image exposure is performed, a positive (negative) electrostatic latent image is formed on the surface of the photosensitive member.
A positive image can be obtained by developing this with negative (positive) toner (electrodetection fine particles), and a negative image can be obtained by developing with positive (negative) toner.
A known method is applied to the developing unit, and a known method is also used for the charge eliminating unit.
[0073]
FIG. 5 shows another example of the electrophotographic process according to the present invention. The photosensitive member 21 has a photosensitive layer formed by using the dispersion prepared by the above-described method, and is driven by driving rollers 22a and 22b to be charged by a charger 23, image exposure by a
[0074]
The above illustrated electrophotographic process is illustrative of an embodiment of the present invention, and of course other embodiments are possible. For example, in FIG. 5, the pre-cleaning exposure is performed from the support side, but this may be performed from the photosensitive layer side, or image exposure and discharge exposure may be performed from the support side.
[0075]
On the other hand, in the light irradiation process, image exposure, pre-cleaning exposure, and static elimination exposure are illustrated, but other pre-exposure exposure, pre-exposure of image exposure, and other known light irradiation processes are provided to light the photosensitive member. Irradiation can also be performed.
[0076]
The image forming means as described above may be fixedly incorporated in a copying apparatus, a facsimile, or a printer, but may be incorporated in these apparatuses in the form of a process cartridge. A process cartridge is a single device (part) that contains a photosensitive member and includes a charging unit, an exposure unit, a developing unit, a transfer unit, a cleaning unit, and a charge eliminating unit. There are many shapes and the like of the process cartridge, but a general example is shown in FIG. The photoreceptor 16 has a photosensitive layer formed by using the dispersion prepared by the above-described method on a conductive support. The photosensitive member 16 has a TiOPc photosensitive layer that gives a specific X-ray diffraction spectrum on a conductive support.
[0077]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated, this invention is not restrict | limited by these Examples. All parts are parts by weight.
[0078]
Example 1
First, a specific synthesis example of a crystal form (so-called Y type) titanyl phthalocyanine pigment having a maximum diffraction peak with a Bragg angle 2θ of 27.2 ° ± 0.2 ° will be described.
(Example of pigment production)
52.5 parts of fuclodinitrile and 400 parts of 1-chloronaphthalene are stirred and mixed, and 19 parts of titanium tetrachloride are added dropwise under a nitrogen stream. After completion of the dropwise addition, the temperature was gradually raised to 200 ° C., and the reaction was carried out by stirring for 5 hours while keeping the reaction temperature between 190 ° C. and 210 ° C. After completion of the reaction, the mixture was allowed to cool and filtered when heated to 130 ° C., then washed with 1-chloronaphthalene until the powder turned blue, then washed several times with methanol, and further with hot water at 80 ° C. After washing several times, it was dried to obtain 42.2 parts of a crude titanyl phthalocyanine pigment. The obtained crude titanyl phthalocyanine pigment washed with hot water was stirred in 100 parts of 96% sulfuric acid at 3 to 5 ° C., dissolved and filtered. The obtained sulfuric acid solution was dropped into 3500 parts of ice water with stirring, the precipitated crystals were filtered, and then washed repeatedly with water until the washing solution became neutral to obtain a titanyl phthalocyanine pigment wet cake. 320 parts of 2-butanone in which 6 parts of this wet cake and 4 parts of butyral resin were dissolved were put into a glass pot containing zirconia balls having a diameter of 2 mm, and dispersed for 2 hours by a ball mill to obtain a dispersion (this is a dispersion liquid). 1).
[0079]
The obtained wet cake and the dispersion part after water washing were dried, and the X-ray diffraction spectrum of the powder was measured under the following conditions.
X-ray tube Cu, voltage 40 kV, current 20 mA,
[0080]
The X-ray diffraction spectrum of the dried product of the wet cake is shown in FIG. It can be seen that the pigment in the obtained wet cake has an irregular shape.
Further, an X-ray diffraction spectrum of the titanyl phthalocyanine pigment in the dispersion obtained from Example 1 is shown in FIG. It can be seen that the obtained titanyl phthalocyanine pigment has a crystal form with a maximum diffraction peak at a Bragg angle of 2θ of 27.2 ° ± 0.2 °.
[0081]
Example 2
Example 1 except that 6 parts of the wet cake obtained in Example 1 after the sulfuric acid pasting treatment and 320 parts of tetrahydrofuran in which 4 parts of butyral resin were dissolved were dispersed in a bead mill dispersing machine containing zirconia beads having a diameter of 0.2 mm. A dispersion was prepared in exactly the same manner as (Dispersion 2).
[0082]
Reference example 1
The wet cake obtained in Example 1 after 6 parts of wet cake and 320 parts of 2-butanone (but not adding a butyral resin) were ball milled under the same conditions as in Example 1, and the dispersion was used in Example 1. A dispersion was prepared in the same manner as in Example 1 except that 4 parts of butyral resin was dissolved later (this is referred to as Dispersion 3).
[0083]
Comparative Example 1
6 parts of the wet cake obtained in Example 1 after the sulfuric acid pasting treatment was crystal-converted with 320 parts of 2-butanone (no butyral resin added), filtered, and then vacuum-dried at 80 ° C. for 1 day. A pigment powder was obtained. Using this pigment, ball mill dispersion was performed in the same manner as in Example 1 with the following composition to prepare a dispersion (this is referred to as dispersion 4).
6 parts of the above titanyl phthalocyanine powder
4 parts of polyvinyl acetal
2-butanone 320 parts
[0084]
Comparative Example 2
A dispersion was prepared in the same manner as in Comparative Example 1 except that the ball mill dispersion time in Comparative Example 1 was changed to 12 hours (this is referred to as Dispersion 5).
[0085]
Comparative Example 3
A dispersion was prepared in the same manner as in Comparative Example 1 except that the crystal conversion solvent and the dispersion solvent in Comparative Example 1 were changed from 2-butanone to tetrahydrofuran (this is referred to as Dispersion 6).
[0086]
Comparative Example 4
A dispersion was prepared in the same manner as in Comparative Example 1 except that the ball mill dispersion time in Comparative Example 3 was changed to 12 hours (this is referred to as Dispersion 7).
[0087]
Example 1 above2, Reference Example 1And the average particle diameter of the dispersion liquid (dispersion liquids 1-7) produced in Comparative Examples 1 to 4 was measured with CAPA700 (manufactured by Horiba, Ltd.). The results are shown in Table 1. In addition, each dispersion was stored at room temperature in a dark place for 1 month, and the state of the dispersion was observed. Further, the dispersion was dried to form a powder, and the X-ray diffraction spectrum of the powder was measured by the above method. These results are also shown in Table 1.
[0088]
[Table 1]
From Table 1, it can be seen that the dispersions 5 and 7 have small particle sizes and good sedimentation properties, but the crystal form is partially changed. Further, it can be seen that the
[0089]
Example3, 4And Comparative Examples 5 and 6
On the electroformed nickel belt, an undercoat layer coating solution, a charge generation layer coating solution, and a charge transport layer coating solution having the following composition were sequentially applied and dried to prepare a laminated photoreceptor.
[Undercoat layer coating solution]
Titanium dioxide powder 15 parts
Polyvinyl butyral 6 parts
2-butanone 150 parts
[Charge generation layer coating solution]
Example3In the above example, the
[Charge transport layer coating solution]
10 parts of polycarbonate
8 parts of charge transport material of the following structural formula
Embedded image
80 parts of methylene chloride
[0090]
The electrophotographic photosensitive member thus formed is mounted on the electrophotographic process shown in FIG. 5 (no exposure before cleaning), and the image exposure light source is a 780 mm semiconductor laser (image writing by a polygon mirror). A surface potential meter probe was inserted so that the surface potential of the photoreceptor could be measured. 5000 sheets were continuously printed, and the surface potentials of the image exposure part and the image non-exposure part at that time were measured initially and after 5000 sheets. The results are shown in Table 2.
[0091]
[Table 2]
From Table 2, Examples3, 4It can be seen that the electrophotographic photoreceptor of FIG. 1 maintains a stable surface potential even after repeated use.
[0092]
Example5,Reference example 2And Comparative Examples 7 and 8
The aluminum cylinder surface was anodized and then sealed. On top of this, the following charge generation layer coating solution and charge transport layer coating solution are sequentially applied and dried to form a 0.2 μm-thick charge generation layer and a 20 μm-thick charge transport layer, respectively. A photographic photoreceptor was prepared.
[Charge generation layer coating solution]
[Charge transport layer coating solution]
7 parts of charge transport material with the following structural formula
Embedded image
10 parts of polycarbonate
80 parts of methylene chloride
[0093]
Example6,Reference example 3And Comparative Examples 9 and 10
Example5,Reference example 2The dispersions used in Comparative Examples 7 and 8 were stored at room temperature in a dark place for 1 month.5,Reference example 2A photoreceptor was prepared in the same manner as described above.
[0094]
The electrophotographic photoreceptor thus constructed was mounted on the electrophotographic process cartridge shown in FIG. 6 and then mounted on the image forming apparatus. The image exposure light source was a 780 mm semiconductor laser (image writing by a polygon mirror). 5000 sheets were printed continuously, and the initial and 5000th images were evaluated. From Table 3, when dispersions 6 and 7 were used (Examples)5, 6 and Reference Examples 2, 3It can be seen that a good image can be obtained after repeated use and after dispersion storage.
[0095]
[Table 3]
[0096]
Example7
Example5Except for changing the support from electroformed nickel belt to aluminum cylinder in Example5A photoconductor was prepared in the same manner as described above.
[0097]
Example8
Example7Except that the charge transport layer coating solution was changed to the following composition, Example7A photoconductor was prepared in the same manner as described above.
[Charge transport layer coating solution]
10 parts of polymer charge transport material of the following structural formula
Embedded image
100 parts methylene chloride
[0098]
Example9
Example7Except that the charge transport layer coating solution was changed to the following composition, Example7A photoconductor was prepared in the same manner as described above.
[Charge transport layer coating solution]
10 parts of polymer charge transport material of the following structural formula
Embedded image
100 parts methylene chloride
[0099]
Example above7-94 are mounted on the electrophotographic process shown in FIG. 4 (however, the image exposure light source is an LD that emits light at 780 nm), and 10,000 sheets are printed continuously. And evaluated after 10,000 sheets. Further, the change (decrease amount) in the thickness of the charge transport layer was measured. The results are shown in Table 4.
[0100]
[Table 4]
Examples from Table 47-9It can be seen that the electrophotographic photoreceptor of the present invention exhibits particularly excellent wear resistance.
[0101]
【The invention's effect】
According to the present invention, a photoconductor manufactured using a dispersion prepared by a specific manufacturing method is stable without causing a decrease in chargeability and an increase in residual potential even after repeated use without losing high sensitivity. An electrophotographic photoreceptor. In addition, a dispersion that can maintain the above-described stable characteristics even after long-term storage is provided. In addition, an electrophotographic photoreceptor having improved wear resistance while maintaining the above characteristics is provided. In addition, a stable electrophotographic method that does not cause a decrease in chargeability and an increase in residual potential even after repeated use without losing high sensitivity is provided. Furthermore, there are provided a stable electrophotographic apparatus and a process cartridge for an electrophotographic apparatus that do not cause deterioration in chargeability and increase in residual potential even after repeated use without losing high sensitivity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of an electrophotographic photosensitive member used in the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of another electrophotographic photosensitive member used in the present invention.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of still another electrophotographic photosensitive member used in the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram for explaining an electrophotographic process and an electrophotographic apparatus of the present invention.
FIG. 5 is a schematic diagram for explaining an electrophotographic process and an electrophotographic apparatus of the present invention.
FIG. 6 is a schematic view for explaining a representative electrophotographic apparatus of the present invention.
7 is an X-ray diffraction spectrum of a dried product of the wet cake obtained in Example 1. FIG.
8 is an X-ray diffraction spectrum of a titanyl phthalocyanine pigment in the dispersion obtained in Example 1. FIG.
9 is an X-ray diffraction spectrum of a titanyl phthalocyanine pigment in the dispersion obtained in Comparative Example 4. FIG.
Claims (8)
硫酸ペースティング処理により得られたチタニルフタロシアニンのウェットケーキを、乾燥工程を経ることなく、分散手段を用いて、非水溶性ブチラール樹脂が溶解されている2−ブタノン又はテトラヒドロフラン中に分散させると共に、結晶変換させることを特徴とする分散液の作製方法。In a method for producing a dispersion in which titanyl phthalocyanine having a maximum diffraction peak at a Bragg angle 2θ of at least 27.2 ° ± 0.2 ° with respect to a characteristic X-ray (wavelength 1.541 波長) of CuKα is dispersed,
The titanyl phthalocyanine wet cake obtained by the sulfuric acid pasting treatment is dispersed in 2-butanone or tetrahydrofuran in which the water-insoluble butyral resin is dissolved, without passing through a drying step, and crystals A method for producing a dispersion liquid, characterized by being converted.
硫酸ペースティング処理により得られたチタニルフタロシアニンのウェットケーキを、乾燥工程を経ることなく、分散手段を用いて、非水溶性ブチラール樹脂が溶解されている2−ブタノン又はテトラヒドロフラン中に分散させると共に、結晶変換させたことを特徴とする分散液。In a dispersion in which titanyl phthalocyanine having a maximum diffraction peak with a Bragg angle 2θ of at least 27.2 ° ± 0.2 ° with respect to a characteristic X-ray (wavelength 1.541Å) of CuKα is dispersed,
The titanyl phthalocyanine wet cake obtained by the sulfuric acid pasting treatment is dispersed in 2-butanone or tetrahydrofuran in which the water-insoluble butyral resin is dissolved, without passing through a drying step, and crystals A dispersion characterized by being converted.
請求項2に記載の分散液を用いて、該感光層を設けたことを特徴とする電子写真感光体。In an electrophotographic photoreceptor having at least a photosensitive layer on a conductive support,
An electrophotographic photosensitive member provided with the photosensitive layer using the dispersion according to claim 2.
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