JP4177655B2

JP4177655B2 - Novel yeast and method for producing sake using the same

Info

Publication number: JP4177655B2
Application number: JP2002363285A
Authority: JP
Inventors: 誠衛渡辺; 忠則立花; 健美中田; 隆信田口; 仁高橋; 剛大野
Original assignee: Akita Prefecture
Current assignee: Akita Prefecture
Priority date: 2002-12-16
Filing date: 2002-12-16
Publication date: 2008-11-05
Anticipated expiration: 2022-12-16
Also published as: JP2004194504A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規酵母及びそれを用いた清酒の製造方法に関し、詳しくは、交雑法により育種した香気生成能が高く、かつエタノール生成速度の速い性質を有する酵母及びそれを用いた清酒の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
現在、わが国の大部分の清酒製造場では(財)日本醸造協会から販売されている「きょうかい酵母」を使用しており、吟醸酒、純米酒、本醸造酒、普通酒といった清酒の種類によって酵母を使い分けている。
近年、清酒の多榛化、差別化、そして、より一層の高品質化を目的として積極的に優良酵母の分離・改良・育種が広く行われておリ、実用株の開発が進められている。特に、香りがフルーティで味の軽い吟醸酒(精米歩合６０％以下で、アルコール添加は白米重量の１０％以下で製造される)用酵母の研究開発が勢力的に行われている。例えば、高香気生成酵母に関しては「新規酵母及びその用途」(特許文献１)、「変異酵母」(特許文献２)、「酵母変異株およびそれを用いた酒類の製造方法」(特許文献３)等の多くの報告があり、実用化に至っている。
【０００３】
近年の酵母開発事例として、薬剤耐性や変異処理により、特定の香気成分を多く生産する酵母の開発が試みられているが、ややもすれば、薬剤耐性や変異処理により本来有しているアルコール発酵能が低下し、発酵の緩慢さによる酒造適正のデメリットや高アルコール存在下である清酒醪中で酵母の自己消化が起き、清酒の雑味・オフフレーバーの原因となる場合がある。また、特定の香りが高すぎることにより、清酒の香りと味が不調和になるケースがある。
【０００４】
【特許文献１】
特開平８−１７３１４７号公報
【特許文献２】
特開平８−０２３９５４号公報
【特許文献３】
特開平７−２０３９５１号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上記した背景の基に、本発明は、清酒の製造に用いる酵母であって、各香気成分をバランスよく生産し、かつ醪日数が必要以上に長くならないアルコール生成速度の速い酵母の育種、及び清酒の製造において、その酵母を使用し、特定の香りが高すぎて清酒の香りと味が不調和になる上記問題を解決することを目的としている。また、発酵の綬慢さに起因する作業問題を解決することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するため、交雑法を用いて２つの酵母の優れた性質のみを有する新規清酒用酵母の育種を試みた。「きょうかい酵母」を供試株とし、香気生成能は高いがアルコール発酵能がやや緩慢な酵母と、香気生成能はあまり高くないがアルコール発酵能が高い酵母を交雑させ、得られた交雑株の中から香気生成能が高く、かつアルコール生成速度の速い酵母を選抜した。さらに、本酵母を用いて清酒を製造することにより前記の問題点を解決した。
【０００７】
すなわち、請求項１記載の本発明は、清酒製造において、カプロン酸エチルを５〜１０ｐｐｍ生成する能力を有し、かつ醪日数（醪最高温度１０℃のとき）３０〜３５日で日本酒度が＋1〜−1の範囲となる発酵力を有するサッカロミセス・セレビシェ（Saccharomyces cerevisiae）３Ｋ８−１５７Ａ株である。また、請求項２記載の本発明は、請求項１記載の酵母を用いることを特徴とする清酒の製造方法である。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明に係る酵母は、清酒の製造、特に吟醸酒の製造に用いられるもので、この酵母は以下に示す方法によって取得することができる。
まず、日本醸造協会から配布されている「きょうかい酵母」を入手し、交雑法を用いて２種の酵母の優れた性質のみを有する清酒用酵母の育種を試みた。すなわち、入手した６株について発酵性能を調べた後、これらの菌株から１倍体（ハプロイド）を取得し、その一部について発酵試験を行う。
その結果、交雑に用いる株として香気生成能の高い株と発酵力の強い株を選抜し、これら２種の株を用いて交雑を行い、２倍体交雑株を取得する。次いで、これらについて発酵試験を行い、香気生成能が高く、かつアルコール発酵能の高い酵母を選抜する。このようにして、両親の酵母の優れた性質のみを有する新規酵母の育種を行い、サッカロミセス・セレビシェ３Ｋ８−１５７Ａ株を得た。この酵母は、香気成分の１種であるカプロン酸エチルを５ｐｐｍ以上、通常５〜１０ｐｐｍ生成する能力を有し、かつ醪日数（醪最高温度１０℃のとき）３０〜３５日で日本酒度が＋1〜−1の範囲となる発酵能を有している。
この酵母は、「きょうかい酵母」Ｋ１００１号と「きょうかい酵母」Ｋ１６０１号を両親とする酵母である。この酵母は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されており、その受託番号はＦＥＲＭＰ-１９１４１である。
本酵母を用いる清酒の製造は、通常の清酒製造方法にしたがって行えば良い。特に本酵母の特性を発揮するには、精米歩合が６０％以下、好ましくは５０％から４０％の吟醸酒の製造に適しており、発酵法は醪最高温度が１２℃以下、好ましくは９〜１１℃の３段仕込みが適当である。なお、アルコール添加量は白米の１０重量％以下とすることが好ましい。本酵母を用いると、吟醸酒製造の場合、３５日以内、通常３０〜３５日程度で上槽できる。
【０００９】
【実施例】
以下に、本発明を実施例等により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例１
きょうかい酵母６株（K12号、K14号、K901号、K1001号、K1501号、K1601号）から１倍体（ハプロイド）を取得した。すなわち、各菌株を前胞子形成培地（Pre-sporulation medium）に接種し、３０℃で２日間培養した後、胞子形成培地（Sherman medium）でｐＨ７.２、２５℃にて７日間培養した。次に、細胞壁溶解酵素（商品名：Zymolyase20T）２−３Ｕ／ｍｌを添加して３７℃で３時間の処理を行った後、酵母にHeat shock（５０℃、１５分間）を与えた。
次いで、液体パラフィンを添加した後、色素培地（Selection pigment medium）にプレーティングし、３０℃で３日間培養して、１倍体の赤コロニー及び小コロニーを合計９１７株取得し、接合型（ａ型又はα型）を決定した。各供試株から得られたハプロイド株数を、第１表に示す。
【００１０】
【表１】

【００１１】
得られたハプロイド株中の１４７株について発酵試験を行った。すなわち、アルコール脱水麹を用いた培地（麹エキスBe６２０ｍｌ、アルコール脱水麹８ｇを含む）に１４７株の各菌株の培養液１ｍｌを加え、発酵試験(１５℃、１４日間)を行った。試験終了後、エタノール生成量、香気成分生成量、酸生成量及びアミノ酸生成量について比較し、交雑試験に用いる株として、香気生成能の高いα型７株と、発酵力の強いａ型４株を選抜した。
【００１２】
実施例２
実施例１で得た１倍体α型６株と１倍体ａ型４株を用いて２４通りの交雑を行い、各組み合わせから約１０株ずつ、合計３６０株の２倍体交雑株を取得した。すなわち、選抜したハプロイド株を、それぞれY.P.D.液体培地に接種して３０℃で４８時間培養した後、ａ型とα型を等量ずつ混合し、３０℃で一晩おいて交雑させた後、Y.P.D.液体培地で３０℃、２４時間の培養を行い、上記の２倍体交雑株を取得した。交雑の組み合わせを第２表に示す。
【００１３】
【表２】

【００１４】
２倍体の取得は、色素培地にて３０℃で３日間培養し、青コロニー及び大コロニーの交配株を単離することにより行った。得られた３６０株について、一次スクリーニングとして、実施例１と同様の発酵試験を行った。また、親株のきょうかいK1601号酵母、きょうかいK1001号酵母、及び対照として、きょうかいK1501号酵母についても、同様の試験を行った。エタノール生成量、香気成分生成量、酸生成量及びアミノ酸生成量について測定し、発酵能（日本酒度）と香気生成能（カプロン酸エチル生成量）に優れた５株を選抜した。発酵試験の結果を図１に示す。
【００１５】
実施例３
実施例２で得られた２倍体交雑株５株と、親株であるK1601号とK1001号及び対照としてK1501号について、総米１０Ｋｇ（山田錦、４５％精白米）の小規模清酒製造試験（３段仕込みで醪最高温度11℃）を行った。該試験は最高４０日間を限度に行い、日本酒度＋１〜−１で上槽した。エタノール濃度、香気成分量、酸度、アミノ酸量などの成分を測定した。試験結果を第３表に示す。
【００１６】
【表３】

ｉ−AｍOH：イソアミルアルコール、ｉ−AｍOAc：酢酸イソアミル、
EtOCap：カプロン酸エチル
【００１７】
上記の試験結果より、交雑株の中から３Ｋ８株を選抜した。３Ｋ８株の菌学的性質を調べた結果、本酵母は香気生成能の高い、きょうかい酵母K1601号の１倍体α型と、アルコール生成能の高い、きょうかい酵母K1001号の１倍体ａ型との交雑株であり、ＤＮＡ含量から２倍体であることが分かった。醸造学的性質については、アルコール生成速度が、きょうかい酵母K1601号よりも速く、香気（カプロン酸エチル）生成能は、両親株のほぼ中間の性質を有していた。
【００１８】
実施例４
実施例３で選抜した３Ｋ８株を麹エキス液体培地（ボーメ度６）５ｍｌで３０℃にて２日間培養後、適当に希釈し、Y.P.D.培地にプレーティングし、３０℃で２日間培養後、大きなシングルコロニー２００株を取得し、それぞれについて前記アルコール脱水麹を用いた培地で、実施例１と同様の発酵試験を行った。試験結果から酸生成能の高い５株を選抜した。
次に、これら５株について、エタノール生成量、香気成分生成量、酸生成量及びアミノ酸生成量について測定し、比較した結果、３Ｋ８株に比べ酸生産性の高い１株（３Ｋ８−１５７Ａ株）を選抜した。この酵母はＦＥＲＭＰ-１９１４１として、前記特許生物寄託センターに寄託されている。発酵試験の結果を図２に示す。
【００１９】
実施例５
実施例４で選抜した酸生成能が高かった５株と、親株である３Ｋ８株及び対照としてきょうかいK1501号酵母について、総米１Kg（山田錦、精米歩合４５％）の小仕込みで清酒（吟醸酒）の製造試験（３段仕込みで醪最高温度１１℃）を行った。該試験は最高４０日間を限度に行い、日本酒度＋１〜−１で上槽した。試験結果を第４表に示す。
【００２０】
【表４】

【００２１】
第４表から明らかなように、３Ｋ８-１５７Ａ株は、醪日数がきょうかいK1501号酵母及び親株の３Ｋ８酵母と同じく３４日であり、アルコール生成量は１６.１％と良好な発酵速度を有していた。また、総酸は１.３ｍｌであり、親株３Ｋ８酵母の１.１ｍｌに比べて酸生産性が改良されていた。香気生成能は、酢酸イソアミルが１０.２ｐｐｍ、カプロン酸エチルが５.４ｐｐｍであった。このように、各成分のバランスが良い上に、アルコール生成速度と酸生産性も親株に比べて改良された。
なお、他の交雑株は、親株３Ｋ８よりも酸生産性は改良されたが、上槽日数が長く、発酵能が十分ではない。
【００２２】
実施例６
実施例５において、各酵母を用いて製造した清酒について、経験豊富なパネラー６名による官能試験を行った。結果を第５表に示す。なお、官能試験は、１を良とし、３を普通、５を悪と評価する５段階の評価を各自が行い、その平均値を評点として示した。また、表中の短評は、吟醸酒としての香りと味に視点をおいて行った。
３Ｋ８-１５７Ａ株を用いて製造した清酒は１.３という評点で、高い評価を得ることができ、雑味やオフフレーバー等の問題点もなかった。また、パネラーによる短評は「香り華やかで、含み香があり、ふくらみのある吟醸酒」であるとの評価で、他の清酒よりも良い評価であった。
【００２３】
【表５】

【００２４】
【発明の効果】
本発明によって、交雑法により育種した香気生成能が高く、かつアルコール生成速度の速い清酒酵母が提供される。さらに、当該酵母を用いる清酒の製造方法が提供される。この方法により得られる清酒は、華やかな香りと含み香を有しており、ふくらみのある優れた品質である。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例２における２倍体交雑株、その親株並びに対照酵母についての発酵試験の結果を示す。
【図２】実施例４における本発明に係る酵母３Ｋ８−１５７Ａ株の発酵試験の結果を示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel yeast and a method for producing sake using the same, and more specifically, a yeast having a high aroma-producing ability bred by a crossing method and a high ethanol production rate, and a method for producing sake using the same. About.
[0002]
[Prior art]
Currently, most sake breweries in Japan use “Kyokai Yeast” sold by the Japan Brewing Association, depending on the type of sake such as Ginjo, Junmai, Honjo, and Sake. We use yeast properly.
In recent years, the isolation, improvement, and breeding of excellent yeasts have been widely carried out for the purpose of increasing the number and differentiation of sake and differentiating, and further improving quality, and the development of practical strains has been promoted. . In particular, research and development of yeast for brewing sake with a fruity and light fragrance (produced with a rice polishing ratio of 60% or less and an alcohol addition of 10% or less of the weight of white rice) has been actively conducted. For example, regarding high-aroma producing yeast, “new yeast and its use” (patent document 1), “mutant yeast” (patent document 2), “yeast mutant and method for producing alcohol using the same” (patent document 3) Etc., and has been put to practical use.
[0003]
As an example of recent yeast development, attempts have been made to develop yeast that produces a large amount of specific aroma components by drug resistance and mutation treatment. However, there are cases in which the disadvantages of sake brewing due to the slow fermentation and the self-digestion of yeast occur in sake lees in the presence of high alcohol, which may cause miscellaneous taste and off-flavor of sake. In addition, there is a case where the aroma and taste of sake are incongruent because the specific aroma is too high.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-8-173147 [Patent Document 2]
JP-A-8-023954 [Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-203951
[Problems to be solved by the invention]
Based on the above background, the present invention is a yeast for use in the production of sake, producing each aromatic component in a well-balanced manner, and the breeding of yeast having a high alcohol production rate in which the number of straw days is not longer than necessary, and sake. In the production of, the yeast is used, and the specific fragrance is too high, and the object is to solve the above-mentioned problem that the aroma and taste of sake are inconsistent. Moreover, it aims at solving the work problem resulting from the arrogance of fermentation.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventor attempted breeding of a novel sake yeast having only the excellent properties of two yeasts using a hybridization method. A hybrid strain obtained by crossing a yeast with a high aroma-producing ability but a slightly slow alcohol-fermenting ability and a yeast with a low aroma-producing ability but a high alcohol-fermenting ability, using “Kyokai Yeast” as a test strain. Among them, yeast having a high aroma production ability and a high alcohol production rate was selected. Furthermore, the said problem was solved by manufacturing refined sake using this yeast.
[0007]
That is, the present invention according to claim 1 has the ability to produce 5 to 10 ppm of ethyl caproate in sake production, and has a sake degree of +1 in 30 to 35 days (when the maximum temperature is 10 ° C.). Saccharomyces cerevisiae 3K8-157A strain having fermentation ability in the range of −1. Moreover, this invention of Claim 2 uses the yeast of Claim 1, It is a manufacturing method of the sake characterized by the above-mentioned.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The yeast according to the present invention is used for the production of sake, particularly for the production of ginjo sake, and this yeast can be obtained by the method shown below.
First, “Kyokai yeast” distributed from the Japan Brewing Association was obtained, and breeding of sake yeast having only the excellent properties of the two yeasts was attempted using the cross method. That is, after examining the fermentation performance of the obtained 6 strains, haploids are obtained from these strains, and a fermentation test is performed on a part thereof.
As a result, as a strain used for crossing, a strain having a high aroma generating ability and a strain having a strong fermenting power are selected and crossed using these two strains to obtain a diploid hybrid strain. Subsequently, a fermentation test is performed on these, and yeast having a high aroma generating ability and a high alcohol fermenting ability is selected. Thus, breeding of a new yeast having only the superior properties of the yeast of the parents was carried out to obtain a Saccharomyces cerevisiae 3K8-157A strain. This yeast has the ability to produce 5 ppm or more of ethyl caproate, which is one of the aromatic components, usually 5 to 10 ppm, and has a sake degree of +1 in 30 to 35 days (when the maximum temperature is 10 ° C.). It has a fermentation ability in the range of −1.
This yeast is a yeast whose parents are “Kyokai Yeast” K1001 and “Kyokai Yeast” K1601. This yeast has been deposited at the Patent Organism Depositary, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, and its deposit number is FERM P-19141.
The production of sake using this yeast may be carried out according to the usual method for producing sake. In particular, in order to exhibit the characteristics of this yeast, it is suitable for the production of ginjo sake having a rice polishing ratio of 60% or less, preferably 50% to 40%, and the fermentation method has a maximum koji temperature of 12 ° C. or less, preferably 9 to A three-stage charge at 11 ° C. is appropriate. The amount of alcohol added is preferably 10% by weight or less of white rice. When this yeast is used, in the case of ginjo sake production, the upper tank can be formed within 35 days, usually about 30 to 35 days.
[0009]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
Example 1
Haploids were obtained from six strains of Kyokai yeast (K12, K14, K901, K1001, K1501, K1601). That is, each strain was inoculated into a pre-sporulation medium, cultured at 30 ° C. for 2 days, and then cultured on a spore forming medium (Sherman medium) at pH 7.2 and 25 ° C. for 7 days. Next, cell wall lytic enzyme (trade name: Zymolyase20T) 2-3 U / ml was added and treated at 37 ° C. for 3 hours, and then heat shock (50 ° C., 15 minutes) was given to the yeast.
Then, after adding liquid paraffin, plating on a selection pigment medium and culturing at 30 ° C. for 3 days, a total of 917 haploid red colonies and small colonies were obtained. Type or α-type). The number of haploid strains obtained from each test strain is shown in Table 1.
[0010]
[Table 1]

[0011]
A fermentation test was conducted on 147 strains among the obtained haploid strains. Specifically, 1 ml of the culture solution of each of the 147 strains was added to a medium using alcohol-dehydrated koji (including 20 ml of koji extract Be6 and 8 g of alcohol-dehydrated koji), and a fermentation test (15 ° C., 14 days) was performed. After completion of the test, ethanol production amount, aroma component production amount, acid production amount and amino acid production amount were compared, and as a strain used for the cross test, 7 types of α type with high aroma production ability and 4 types of a type with strong fermentation ability Was selected.
[0012]
Example 2
24 crosses were performed using 6 haploid α-type 6 strains and 4 haploid a-type strains obtained in Example 1, and about 10 strains were obtained from each combination to obtain a total of 360 diploid hybrid strains. did. That is, each of the selected haploid strains was inoculated into a YPD liquid medium and cultured at 30 ° C. for 48 hours, and then the a-type and α-type were mixed in equal amounts and crossed at 30 ° C. overnight. Cultivation was performed in a liquid medium at 30 ° C. for 24 hours, and the above diploid hybrid strain was obtained. Table 2 shows the combinations of crosses.
[0013]
[Table 2]

[0014]
The diploid was obtained by culturing in a dye medium at 30 ° C. for 3 days, and isolating a blue colony and a large colony hybrid. The obtained 360 strain was subjected to the same fermentation test as in Example 1 as the primary screening. In addition, the same test was performed for the parent strains K1601 yeast, K1001 yeast, and K1501 yeast as a control. The ethanol production amount, aroma component production amount, acid production amount and amino acid production amount were measured, and 5 strains excellent in fermentation ability (sake degree) and aroma production ability (ethyl caproate production amount) were selected. The result of the fermentation test is shown in FIG.
[0015]
Example 3
About 5 diploid hybrid strains obtained in Example 2, the parent strains K1601 and K1001 and K1501 as a control, a small scale sake production test of 10 Kg of total rice (Yamada Nishiki, 45% refined rice) ( A maximum temperature of 11 ° C. was performed in three stages. The test was conducted for a maximum of 40 days, and the tank was placed at a sake degree of +1 to -1. Components such as ethanol concentration, aroma component amount, acidity and amino acid amount were measured. The test results are shown in Table 3.
[0016]
[Table 3]

i-AmOH: isoamyl alcohol, i-AmOAc: isoamyl acetate,
EtOCap: ethyl caproate [0017]
From the above test results, 3K8 strains were selected from the hybrid strains. As a result of investigating the mycological properties of the 3K8 strain, this yeast is a haploid α type of the yeast yeast K1601, which has a high aroma-producing ability, and a haploid a of the yeast yeast K1001, which has a high alcohol-producing ability. It was found to be a diploid from the DNA content. Regarding the brewing properties, the alcohol production rate was faster than that of the Kyokai yeast No. K1601, and the ability to produce aroma (ethyl caproate) was almost in the middle of the parent strain.
[0018]
Example 4
The 3K8 strain selected in Example 3 was cultured in 5 ml of koji extract liquid medium (Baume degree 6) at 30 ° C. for 2 days, appropriately diluted, plated on YPD medium, cultured at 30 ° C. for 2 days, 200 single colonies were obtained, and the same fermentation test as in Example 1 was performed on each medium using the alcohol-dehydrated koji. From the test results, 5 strains with high acid-producing ability were selected.
Next, about these 5 strains, ethanol production amount, aroma component production amount, acid production amount and amino acid production amount were measured and compared. As a result, one strain (3K8-157A strain) having higher acid productivity than 3K8 strain was obtained. Selected. This yeast has been deposited with the Patent Organism Depositary as FERM P-19141. The result of the fermentation test is shown in FIG.
[0019]
Example 5
For 5 strains selected in Example 4 with high acid-producing ability, 3K8 parent strain and Kyokai K1501 yeast as a control, sake (Ginjo) was prepared with a small amount of 1Kg total rice (Yamada Nishiki, 45% rice polishing rate). (Liquor) production test (3-stage charge, maximum temperature of 11 ° C.). The test was conducted for a maximum of 40 days, and the tank was placed at a sake degree of +1 to -1. The test results are shown in Table 4.
[0020]
[Table 4]

[0021]
As can be seen from Table 4, the 3K8-157A strain has 34 days the same as the K1501 yeast and the parental 3K8 yeast, and the amount of alcohol produced is 16.1%, which has a good fermentation rate. Was. Further, the total acid was 1.3 ml, and the acid productivity was improved as compared with 1.1 ml of the parent strain 3K8 yeast. The aroma generating ability was 10.2 ppm for isoamyl acetate and 5.4 ppm for ethyl caproate. Thus, the balance of each component was good, and the alcohol production rate and acid productivity were also improved compared to the parent strain.
In addition, although the acid productivity of the other hybrid strains was improved as compared with the parent strain 3K8, the number of days in the upper tank was long and the fermentation ability was not sufficient.
[0022]
Example 6
In Example 5, the sensory test by six experienced panelists was performed on sake produced using each yeast. The results are shown in Table 5. In addition, the sensory test performed each of the five-level evaluations in which 1 is good, 3 is normal, and 5 is bad, and the average value is shown as a score. The short reviews in the table are based on the aroma and taste of ginjo sake.
The sake produced using the 3K8-157A strain had a rating of 1.3, and was highly evaluated, and there were no problems such as miscellaneous taste and off-flavor. In addition, the short review by the panelists was “Ginjo Sake with a fragrant, scented and scented swell”, which was better than other sakes.
[0023]
[Table 5]

[0024]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided a sake yeast having a high aroma production ability bred by a crossing method and having a high alcohol production rate. Furthermore, the manufacturing method of the sake using the said yeast is provided. The sake obtained by this method has a gorgeous scent and a scent, and has an excellent swelled quality.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the results of a fermentation test for a diploid hybrid strain in Example 2, its parent strain and a control yeast.
2 shows the results of a fermentation test of yeast strain 3K8-157A according to the present invention in Example 4. FIG.

Claims

Has the ability to produce 5 to 10 ppm ethyl caproate in refined sake production, and has a fermenting power that allows sake to be in the range of +1 to -1 in 30 to 35 days. Saccharomyces cerevisiae strain 3K8-157A (FERM P-19141).

A method for producing sake, wherein the yeast 3K8-157A strain (FERM P-19141) according to claim 1 is used.