JP4177472B2 - Acylating agent containing nitrogen functional group and process for producing the same - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は糖修飾体からなるアシル化剤及びその製造法に関し、詳しくは糖分子中にアジド基、ニトロ基及び保護基で保護されたアミノ基の中から選ばれた窒素官能基を有する糖修飾体からなるアシル化剤及びその製造法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、生理活性物質の安定化や難溶性物質の水溶性の改善には、有機合成や酵素反応によるエーテル結合を介した配糖化が行われている（例えば、「日本化学会編、第４版、実験化学講座２６、有機化学合成VIII」の第３章に記載されている配糖化法を参照。）。
しかし、有機合成では糖の水酸基の反応性が比較的弱いため、目的物質の回収率が低いという問題がある。また、酵素反応では酵素の基質特異性により目的物質が限定される上に、反応生成物が複数生成することが問題となっている。
また、配糖体を製造する際、その受容体と糖供与体の組み合わせも重要であり、特に受容体が水酸基、アミノ基等を有する化合物である場合、配糖化することは困難であった。
また、得られた配糖体自体も、その物性改善の効果が十分でない場合も多数報告されており、有効な配糖化技術の確立が望まれていた。
【０００３】
一方、ウルソール酸は、ウルシなどの種々の樹木、特に果実や葉に含まれるトリテルペン化合物であり、抗炎症活性や抗腫瘍活性を有している。しかし、ウルソール酸は水に不溶であるため、実際に治療薬や化粧料等としての利用が限られている。未だ、この問題の十分な解決策は見出されていない。
我々は、ウルソール酸の溶解性を改善するために、サイクロデキストリンの包接化合物とする方法やスペーサーを介してグルコースを結合させる方法などを検討したが、いずれの方法でも十分な効果が得られなかった。
そのため、ウルソール酸の水に対する溶解性を改善する方法の開発が切望されている。
【０００４】
また、有機化合物にアシル基を導入するために用いられるアシル化剤としては、ハロゲン化アシルやカルボン酸無水物が一般的であるが、その他のカルボン酸誘導体やイミダゾリド等の活性なアシル化剤の開発も行われている。
また、糖を含有するアシル化剤としては、糖に結合している官能基がすべて水酸基であり、他の官能基を結合していないものが報告されているのみである（特開平９−２２７５８４号公報）。つまり、糖分子中にアミノ基やイオン性を有する塩化アンモニウム基を有したアシル化剤についての報告は未だない。
【０００５】
一方、アジド基やニトロ基を還元して得られるアミノ基は、塩酸等の鉱酸により容易にアンモニウム基に変換することが可能であり、これを結合させることにより特定の物質に陽イオンを持たせることができる。
したがって、これらの官能基を有する化合物は、これを溶解させる溶媒やこの物質が標的とする物質との間にイオン的な相互作用が生じ、様々な生理活性を発揮することが期待される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上記の事情に鑑み、本発明者らはアシル化剤を用いた配糖化技術について研究を重ね、糖分子中の所定の水酸基が窒素官能基に変換されたアシル化剤及びその製造法の開発を試みた。
その結果、糖にエーテル結合によってヒドロキシカルボン酸を結合させ、かつ窒素官能基を結合した化合物が水酸基、アミノ基等に容易に結合でき、かつ所望の物性改善効果を奏することを見出し、本発明に到達したのである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の本発明は、グルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース及びマルトースのいずれかである糖の１位にエーテル結合によりヒドロキシカルボン酸を結合させ、６位にアジド基、ニトロ基及び保護基で保護されたアミノ基の中から選ばれた窒素官能基を結合させ、他の水酸基を保護基で保護してなる糖修飾体である。
請求項２記載の本発明は、下記の式で表される６−アジド−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。
【０００８】
【化６】
【０００９】
請求項３記載の本発明は、下記の式で表される６−ニトロ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。
【００１０】
【化７】
【００１１】
請求項４記載の本発明は、下記の式で表される６−アミノ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。
【００１２】
【化８】
【００１３】
請求項５記載の本発明は、グルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース及びマルトースのいずれかである糖の１位が水酸基及び置換基を有するイオウ原子のうちのいずれかであり、他の水酸基が保護基で保護された化合物に、アリルアルコールを反応させて１位に結合させ、６位にアジド基もしくはニトロ基を導入し、さらに前記アリルアルコールのアリル部位をカルボン酸に変えることを特徴とする請求項１記載の糖修飾体の製造法である。
【００１４】
請求項６記載の本発明は、グルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース及びマルトースのいずれかである糖の１位が水酸基及び置換基を有するイオウ原子のうちのいずれかであり、２位がアミノ基である化合物に、アリルアルコールを反応させて１位に結合させ、そのアリル部位をカルボン酸に変えることを特徴とする、グルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース及びマルトースのいずれかである糖の１位にエーテル結合によりヒドロキシカルボン酸を結合させ、２位に保護基で保護されたアミノ基を結合させ、他の水酸基を保護基で保護してなる糖修飾体の製造法である。
【００１５】
請求項７記載の本発明は、請求項１〜４のいずれか１項記載の糖修飾体よりなるアシル化剤である。
【００１６】
請求項８記載の本発明は、ウルソール酸の２８位の水酸基に、グリコール酸エステルであるスペーサーを介して、ニトロ基及び保護基で保護されたアミノ基の中から選ばれた窒素官能基を６位または２位に含有するグルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース及びマルトースのいずれかである糖を、結合してなるウルソール酸誘導体である。
請求項９記載の本発明は、下記の式で表される６−アミノ塩酸塩−グルコシルオキシアセチル−３−ウルソール酸である。
【００１７】
【化９】
請求項１０記載の本発明は、ウルソール酸の２８位の水酸基をベンジル基で保護した後、下記の式で表される６−カルボベンゾキシアミノ−２，３，４−トリエトキシエチル−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドと反応させ、次いで脱カルボベンゾキシル化、脱ベンジル化及び脱エトキシエチル化反応を行うことを特徴とする請求項９記載のウルソール酸誘導体の製造法である。
【００１９】
【化１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のアシル化剤を構成する糖修飾体は、前記したように、糖の１位にエーテル結合によりヒドロキシカルボン酸を導入し、６位に特定の窒素官能基を導入するか、または２位に保護基で保護されたアミノ基を導入し、他の水酸基を保護してなる糖修飾体である。このものは、主に単糖またはその配糖体を出発物質として製造される。これら糖類としては、例えばグルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、フコースなどがあり、その他にマルトースなどの二糖類も使用することができる。
【００２１】
前記化学式で表される本発明のデオキシ酢酸オキシグルコシドのうち、糖の６位に水酸基の代わりにアジド基またはニトロ基を有するものは、以下の反応によって製造することができる。
【００２２】
【数１】
【数２】
上記反応式中、Ｒは通常用いられる水酸基の保護基、例えば「日本化学会編、新実験化学講座、１４、有機合成Ｖ、第１１−１章」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にアセチル基、エトキシエチル基、ベンジル基、トリエチルシリル基などが挙げられる。ＹはＯＲもしくはハロゲン原子もしくは置換基を有するイオウ原子を示す。
【００２５】
前記化学式で表される本発明のデオキシ酢酸オキシグルコシドのうち、糖の６位に水酸基の代わりに保護基で保護されたアミノ基を有するものは、以下の反応によって製造することができる。
【００２６】
【数３】
上記反応式中、Ｒ1 は通常用いられる水酸基の保護基、例えば「日本化学会編、新実験化学講座、１４、有機合成Ｖ、第１１−１章」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にアセチル基、エトキシエチル基、ベンジル基、トリエチルシリル基などが挙げられる。ＹはＯＲもしくはハロゲン原子もしくは置換基を有するイオウ原子を示す。また、Ｒ2 はアミノ基の保護基、例えば「日本化学会編、実験化学講座、２２、有機合成IV、２．３」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にベンジルオキシカルボニル基、９−フルオレニルメトキシカルボニル基、ｔ−ブトキシカルボニル基などが挙げられる。
【００２８】
前記化学式で表される本発明のデオキシ酢酸オキシグルコシドのうち、糖の２位に水酸基の代わりに保護基で保護されたアミノ基を有するものは、以下の反応によって製造することができる。
【００２９】
【数４】
上記反応式中、Ｒ1 は通常用いられる水酸基の保護基、例えば「日本化学会編、新実験化学講座、１４、有機合成Ｖ、第１１−１章」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にアセチル基、エトキシエチル基、ベンジル基、トリエチルシリル基などが挙げられる。ＹはＯＲもしくはハロゲン原子もしくは置換基を有するイオウ原子を示す。また、Ｒ2 はアミノ基の保護基、例えば「日本化学会編、実験化学講座、２２、有機合成IV、２．３」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にベンジルオキシカルボニル基、９−フルオレニルメトキシカルボニル基、ｔ−ブトキシカルボニル基などが挙げられる。
【００３１】
前記化学式で表される本発明のウルソール酸誘導体のうち、糖の６位にアミノ塩酸塩−グルコシルオキシアセチル基を有するものは、以下の反応によって製造することができる。
【００３２】
【数５】
上記反応式中、Ｒ1 とＲ3 は通常用いられる水酸基の保護基、例えば「日本化学会編、新実験化学講座、１４、有機合成Ｖ、第１１−１章」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にアセチル基、エトキシエチル基、ベンジル基、トリエチルシリル基などが挙げられる。ＹはＯＲもしくはハロゲン原子もしくは置換基を有するイオウ原子を示す。なお、Ｒ1 とＲ3 は同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。また、Ｒ2 はアミノ基の保護基、例えば「日本化学会編、実験化学講座、２２、有機合成IV、２．３」に記載されている保護基を示す。該保護基としては、具体的にベンジルオキシカルボニル基、９−フルオレニルメトキシカルボニル基、ｔ−ブトキシカルボニル基などが挙げられる。
【００３４】
以下に、糖としてグルコースを用いた場合を代表例として、本発明を具体的に説明する。
６位の水酸基の代わりにアジド基を有する糖修飾体は、下記の反応工程Ｉによって製造することができる。
【００３５】
【数６】
常法により、グルコース（化合物（１））を出発物質としてペンタアセチルグルコース（化合物（２））を経て、１位の水酸基にエーテル結合によりアリル基を結合させた化合物（化合物（３））を得、これにリチウムメトキシドをメタノール中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜５０時間、好ましくは１時間反応させてアリルグルコシド（化合物（４））を得る。
この後、該化合物（４）をトシルクロリドとピリジン中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて２〜５０時間、好ましくは２０時間反応させて、６−トシル−６−デオキシアリルグルコシド（化合物（５））を得る。
【００３７】
続いて、該化合物（５）をアジ化ナトリウムとＮ，Ｎ−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）中で２０〜１００℃、好ましくは６０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させた後、臭化ベンジルと水素化ナトリウムを加え、０〜６０℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて６−アジド−６−デオキシトリベンジルアリルグルコシド（化合物（６））を得る。該化合物（６）にＮ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ）、四酸化オスミウム、アセトン及びエタノール中にて０〜１００℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（７））を得る。
【００３８】
さらに、該化合物（７）をメタ過ヨウ素酸ナトリウム、ジオキサン及び水中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（８））を得る。
この化合物（８）に、亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、２−メチル−２−ブテン、第３級ブチルアルコール及び水を加え、−１０〜＋５０℃、好ましくは０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて化合物（９）を得る。この化合物が、糖としてグルコースを使用した場合の本発明の糖修飾体、６−アジド−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。なお、グルコースの代わりに他の糖類を用いた場合も同様の反応により、糖の種類が異なった、対応する糖修飾体を得ることができる。
【００３９】
次に、６位に水酸基の代わりにニトロ基を有する糖修飾体は、下記の反応工程IIによって製造することができる。
【００４０】
【数７】
上記６−アジド−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドの製造で得られる中間体である６−トシル−６−デオキシアリルグルコシド（化合物（５））に、エチルビニルエーテル及びピリジニウムパラトルエンスルホン酸を加えて０〜６０℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは５０時間反応させて６−トシル−６−デオキシトリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１０））を得る。
【００４２】
該化合物（１０）を亜硝酸ナトリウムとＮ−Ｎ−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）中で２０〜１００℃、好ましくは６０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて６−ニトロ−６−デオキシトリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１１））を得る。この化合物に、Ｎ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ）、四酸化オスミウム、アセトン及びエタノール中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（１２））を得る。
該化合物（１２）をメタ過ヨウ素酸ナトリウム、ジオキサン及び水中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（１３））を得る。
次いで、化合物（１３）に亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、２−メチル−２−ブテン、第３級ブチルアルコール及び水を加え、−１０〜＋５０℃、好ましくは０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、化合物（１４）を得る。この化合物（１４）が、糖としてグルコースを使用した場合の本発明の糖修飾体、６−ニトロ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。なお、グルコースの代わりに他の糖類を用いた場合も、これと同様の反応によって、糖の種類が異なった、対応する糖修飾体を得ることができる。
【００４３】
また、６位に水酸基の代わりに保護基で保護されたアミノ基を有する糖修飾体は、下記の反応工程III によって製造することができる。
【００４４】
【数８】
上記の６−ニトロ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドの製造で得られる中間体である６−トシル−６−デオキシトリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１０））をアジ化ナトリウム及びＮ−Ｎ−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）中で２０〜１００℃、好ましくは５０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて６−アジド−６−デオキシトリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１５））を得る。
該化合物（１５）にトリフェニルホスフィン及び水を加え０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜５０時間、好ましくは３時間反応させた後、カルボベンゾキシクロリドと炭酸水素ナトリウムを加え、０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて、６−カルボベンゾキシアミノ−６−デオキシトリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１６））を得る。
【００４６】
この化合物（１６）にＮ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ）、四酸化オスミウム、アセトン及びエタノール中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて、ジオール化合物（１７）を得る。
この化合物（１７）をメタ過ヨウ素酸ナトリウム、ジオキサン及び水中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（１８））を得る。
該化合物（１８）に亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、２−メチル−２−ブテン、第３級ブチルアルコール及び水を加え、−１０〜＋５０℃、好ましくは０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、化合物（１９）を得る。この化合物（１９）が、糖としてグルコースを使用した場合の本発明の糖修飾体、６−アミノ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。なお、グルコースの代わりに他の糖類を用いた場合も、同様の反応によって、糖の種類が異なった、対応する糖修飾体を得ることができる。
【００４７】
次に、２位に水酸基の代わりに保護基で保護されたアミノ基を有する糖修飾体は、下記の反応工程IVによって製造することができる。
【００４８】
【数９】
グルコサミン塩酸塩（化合物（２０））に、飽和重曹水、水、塩化メチレン及び塩化ベンジルオキシカルボニルを加え、０〜１００℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは１８時間反応させた後、生成した残渣にピリジンと無水酢酸を加えて０〜１００℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは１８時間反応させて、グルコサミン誘導体（化合物（２１））を得る。
この化合物（２１）にアリルアルコールと三フッ化ホウ素エーテル錯体を加え、０〜１５０℃、好ましくは１００℃にて５〜１００時間、好ましくは２４時間反応させた後、生成した残渣に塩化メチレン、ピリジニウムパラトルエンスホン酸及びエチルビニルエーテルを加え、０〜１５０℃、好ましくは２０℃にて１〜２０日間、好ましくは５日間反応させて、２−カルボベンゾキシアミノ−２−デオキシアリルグルコシド（化合物（２２））を得る。
【００５０】
次いで、該化合物（２２）にＮ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ）、四酸化オスミウム、アセトン及びエタノール中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて３〜１００時間、好ましくは２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（２３））を得る。
この化合物（２３）をメタ過ヨウ素酸ナトリウム、ジオキサン及び水中で０〜１００℃、好ましくは２０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（２４））を得る。
該化合物（２４）に、亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、２−メチル−２−ブテン、第３級ブチルアルコール及び水を加え、−１０〜＋５０℃、好ましくは０℃にて０．５〜１００時間、好ましくは３時間反応させて、化合物（２５）を得る。この化合物（２５）が、糖としてグルコサミンを使用した場合の本発明の糖修飾体、２−アミノ−２−デオキシ酢酸オキシグルコシドである。なお、グルコサミンの代わりに他の糖類を用いた場合も、同様の反応によって、糖の種類が異なった、対応する糖修飾体を得ることができる。
【００５１】
これらの糖修飾体は、アシル化剤として有用であり、例えば水酸基、アミノ基等を有する化合物とアシル化反応を起こして容易に結合する。なお、反応物をパラジウム触媒等を用いて加水分解することによって、糖部位の保護基を脱離させて目的とする配糖体を得ることができる。
【００５２】
本発明のアシル化剤と反応させて配糖体を作ることができる化合物としては様々なものがあるが、特にタキソイド化合物、ウルソール酸、ビタミンＤなどの生理活性物質や香料などの脂溶性化合物が挙げられ、これらを配糖化することによって、安定化や水溶性の改善等の物性の改変を行うことができる。
脂溶性化合物の水に対する溶解性の改善のためには、前記アシル化剤の酢酸部分の鎖長が適当であり、これ以上アルキル鎖を伸ばすと、水溶性の改善に貢献することができない。しかし、その他の物性改変に利用するためには、スペーサーであるグリコール酸エステルの代わりに他の物質を用いて、アルキル鎖長の異なるアシル化剤とすることができ、目的に応じたアシル化剤を選択、使用することができる。
このように、本発明のアシル化剤を用いれば、スペーサーを介して糖を結合させた配糖体を容易に得ることができ、配糖化による水溶性の改善、安定性向上等の物性改変に大いに貢献することができる。
【００５３】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例１
グルコース（１）より常法で得られた１，２，３，４，６−ペンタアセチルグルコース（化合物（２）、C16H22O11 、分子量３９０．３４）３９．０ｇ、アリルアルコール１３．６ｍｌ、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体１４．８ｍｌ及び塩化メチレン６０ｍｌを０℃〜室温（２５℃）で６時間反応させて、２，３，４，６−テトラアセチルアリルグルコシド（化合物（３）、C17H24O10 、分子量３８８．３７）を得た。
次いで、この化合物３６．４ｇをメタノール５０ｍｌとリチウムメトキシド３８０ｍｇと室温で１時間反応させて脱アセチル化することにより、アリルグルコシド（化合物（４）、C9H16O6 、分子量２２０．２２）を得た。
【００５４】
この化合物（４）２１．２ｇをピリジン５０ｍｌ及びトシルクロリド２４．８ｇ中で０〜５０℃で２０時間反応させて、６−トシル−６−デオキシアリルグルコシド（化合物（５）、C16H22O8S 、分子量３７４．４０）を得た。
次いで、この化合物（５）１６．４ｇをＮ，Ｎ−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）４０ｍｌ及びアジ化ナトリウム５．７ｇと６０℃で２０時間反応させた後、水素化ナトリウム１０．５ｇ、臭化ベンジル２３．４ｍｌ及びＤＭＦ７０ｍｌを加え、室温で２４時間反応させて、６−アジド−６−デオキシ−２，３，４−トリベンジルアリルグルコシド（化合物（６）、C30H33N3O5、分子量５１５．６１）を得た。
【００５５】
次に、該化合物（６）１１．３ｇに、四酸化オスミウム水溶液（７．８７μｍｏｌ／ｍｌ）５ｍｌ、Ｎ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ、５０％水溶液）７．７ｇ、アセトン２５ｍｌ及びエタノール５ｍｌを加え、室温で２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（７）、C30H35N3O7、分子量５４９．６２）を得た。
この化合物（７）１０．２ｇに、メタ過ヨウ素酸ナトリウム８．０ｇ、ジオキサン３０ｍｌ及び水８ｍｌを加えて室温で１８時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（８）、C29H31N3O6、分子量５１７．５８）を得た。
【００５６】
さらに、該化合物（８）９．６ｇに、亜塩素酸ナトリウム５．９ｇ、リン酸二水素ナトリウム２．７ｇ、２−メチル−２−ブテン７．９ｍｌ、第３級ブチルアルコール４５ｍｌ及び水１５ｍｌを加え、０℃〜室温で３時間反応させて、カルボン酸化合物である６−アジド−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（９））を得た。
この化合物（９）を重クロロホルムに溶解し、1H-NMRで解析し、それぞれのピークを帰属して構造を決定し、前記の構造式で表されるものであることを確認した。
カルボン酸化合物の1H-NMR（500MHz,CDCl3)
3.30-3.75(m,6H),4.30-5.05(m,9H),7.25-7.35(m,15H)
【００５７】
実施例２
実施例１で得た化合物（５）８．２ｇにエチルビニルエーテル９．３ｍｌ、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸５５０ｍｇ及び塩化メチレン１０ｍｌを加え、室温で４８時間反応させて、６−トシル−６−デオキシ−２，３，４−トリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１０）、C28H46O11S、分子量５９０．７２）を得た。
次いで、該化合物（１０）１２．１ｇをＮ，Ｎ−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）２０ｍｌ及び亜硝酸ナトリウム３．０ｇと共に６０℃で４５時間反応させ、６−ニトロ−６−デオキシ−２，３，４−トリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１１）、C21H37NO10、分子量４６５．５４）を得た。
【００５８】
この化合物（１１）６．７ｇに、四酸化オスミウム水溶液（７．８７μｍｏｌ／ｍｌ）５ｍｌ、Ｎ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ、５０％水溶液）３．４ｇ、アセトン２５ｍｌ及びエタノール５ｍｌを加え、室温で２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（１２）、C21H41NO12、分子量４９９．５５）を得た。
該化合物（１２）６．１ｇに、メタ過ヨウ素酸ナトリウム５．２ｇ、ジオキサン４０ｍｌ及び水１０ｍｌを加え、室温で１８時間反応させてアルデヒド化合物（化合物（１３）、C20H37NO11、分子量４６７．５１）を得た。
【００５９】
続いて、該化合物（１３）５．７ｇに、亜塩素酸ナトリウム３．９ｇ、リン酸二水素ナトリウム１．７ｇ、２−メチル−２−ブテン５．２ｍｌ、第３級ブチルアルコール４０ｍｌ及び水１２ｍｌを加え、０℃〜室温で３時間反応させて、目的とするカルボン酸化合物である６−ニトロ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（１４））を得た。
該化合物（１４）を重クロロホルムに溶解し、1H-NMRで解析し、それぞれのピークを帰属して構造を決定し、前記の構造式で表されるものであることを確認した。
カルボン酸化合物の1H-NMR（500MHz,CDCl3)
1.10-1.40(m,18H),4.30-5.05(m,18H)
【００６０】
実施例３
実施例２で得た化合物（１０）２３．２ｇをＮ，Ｎ−ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）４０ｍｌ及びアジ化ナトリウム５．７ｇと６０℃で４５時間反応させ、６−アジド−６−デオキシ−２，３，４−トリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１５）、 C21H39N3O8、分子量４６１．５５）を得た。
該化合物（１５）１２．６ｇにトリフェニルホスフィン７．５ｇ、テトラヒドロフラン（ＴＨＦ）５０ｍｌ及び水５ｍｌを加え、７０℃でリフラックスさせ２時間反応させた後、この反応溶液に塩化ベンジルオキシカルボニル５．５ｇ、炭酸水素ナトリウム４．５ｇ、ＴＨＦ９ｍｌ及び水５ｍｌを加え、室温で４時間反応させて、６−カルボベンゾキシアミノ−６−デオキシ−２，３，４−トリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（１６）、C29H47NO10、分子量５６９．６９）を得た。
【００６１】
次いで、該化合物（１６）１２．７ｇに、四酸化オスミウム水溶液（７．８７μｍｏｌ／ｍｌ）５ｍｌ、Ｎ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ、５０％水溶液）７．８ｇ、アセトン２５ｍｌ及びエタノール５ｍｌを加え、室温で２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（１７）、C29H49NO12、分子量６０３．７１）を得た。
該化合物（１７）１１．２ｇに、メタ過ヨウ素酸ナトリウム８．１ｇ、ジオキサン６０ｍｌ及び水１６ｍｌを加え、室温で１８時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（１８）、C28H45NO11、分子量５７１．６６）を得た。
【００６２】
この後、該化合物（１８）１０．６ｇに、亜塩素酸ナトリウム６．０ｇ、リン酸二水素ナトリウム２．７ｇ、２−メチル−２−ブテン８．１ｍｌ、第３級ブチルアルコール４５ｍｌ及び水１５ｍｌを加え、０℃〜室温で３時間反応させて、目的とするカルボン酸化合物である６−アミノ−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（１９））を得た。
この化合物（１９）を重クロロホルムに溶解し、1H-NMRで解析し、それぞれのピークを帰属して構造を決定し、前記の構造式で表されるものであることを確認した。
カルボン酸化合物（１９）の1H-NMR(500MHz,CDCl3)
1.10-1.40(m,18H),3.20-5.20(m,12H),7.20-7.40(m,5H)
【００６３】
実施例４
グルコサミン塩酸塩４．２ｇ（化合物（２０）、C6H14ClNO5、分子量２１５．６３）を飽和重曹水４０ｍｌ、水１０ｍｌ及び塩化メチレン１０ｍｌに溶解させたものに、さらに塩化ベンジルオキシカルボニル４．３ｍｌを加え、室温で１８時間反応させた。その後、上澄みを除去して得た残渣をピリジン５ｍｌに溶解させ、０℃にて無水酢酸５ｍｌを加え、室温に戻して１８時間反応させて、１，３，４，６−テトラアセチル−２−カルボベンゾキシアミノ−２−デオキシグルコシド（化合物（２１）、C22H27NO11、分子量４８１．４６）を得た。
次いで、該化合物（２１）２．８ｇにアリルアルコール７．０ｍｌ及び三フッ化ホウ素エ−テル錯体０．２５ｍｌを加え、１００℃で５時間、さらに室温で１７時間反応させた。続いて、該溶液を濃縮することにより得た残渣に塩化メチレン１０ｍｌ、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸６０ｍｇ及びエチルビニルエーテル１．４ｍｌを加え、室温で５日間反応させ、２−カルボベンゾキシアミノ−２−デオキシ−３，４，６−トリエトキシエチルアリルグルコシド（化合物（２２）、C29H47NO10、分子量５６９．６９）を得た。
【００６４】
次に、該化合物（２２）１．１ｇに、四酸化オスミウム水溶液（７．８７μｍｏｌ／ｍｌ）５ｍｌ、Ｎ−メチルモルホリン−Ｎ−オキシド（ＮＭＯ、５０％水溶液）７００ｍｇ、アセトン１５ｍｌ及びエタノール２ｍｌを加え、室温で２４時間反応させて、ジオール化合物（化合物（２３）、C29H49NO12、分子量６０３．７１）を得た。
この化合物（２３）１．０ｇに、メタ過ヨウ素酸ナトリウム８６０ｍｇ、ジオキサン１２ｍｌ及び水２ｍｌを加え、室温で１８時間反応させて、アルデヒド化合物（化合物（２４）、C28H45NO11、分子量５７１．６６）を得た。
【００６５】
続いて、該化合物（２４）５１０ｍｇに、亜塩素酸ナトリウム２９０ｍｇ、リン酸二水素ナトリウム１３０ｍｇ、２−メチル−２−ブテン３８０μｌ、第３級ブチルアルコール３ｍｌ及び水１ｍｌを加え、０℃〜室温で３時間反応させ、目的とするカルボン酸化合物である２−アミノ−２−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（２５））を得た。
該化合物（２５）を重クロロホルムに溶解し、1H-NMRで解析し、それぞれのピークを帰属して構造を決定し、前記の構造式で表されるものであることを確認した。
カルボン酸化合物（２５）の1H-NMR(500MHz,CDCl3)
1.10-1.40(m,18H),3.40-5.30(m,19H),5.70-6.60(m,1H),7.20-7.40(m,5H)
【００６６】
実施例５
実施例３で得られた６−カルボベンゾキシアミノ−２，３，４−トリエトキシエチル−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（１９））をアシル化剤として用い、反応工程Ｖに従ってｌ−メントールの配糖化反応を行った。
【００６７】
【数１０】
ｌ−メントール（化合物（２６））１ｍｍｏｌを塩化メチレン５ｍｌに溶解させ、４−ジメチルアミノピリジン（ＤＭＡＰ）２ｍｍｏｌ及びジシクロヘキシルカルボジイミド（ＤＣＣ）２ｍｍｏｌを加えた。次いで、６−カルボベンゾキシアミノ−２，３，４−トリエトキシエチル−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（１９））を２ｍｍｏｌ加え、室温下で２４時間反応を行った。反応終了後、反応溶液は飽和食塩水と混合し、酢酸エチルで抽出した。その後は、常法により処理してｌ−メントール配糖体（化合物（２７））を得た。
続いて、該配糖体（２７）を１Ｎ塩酸、エタノール中及び１０％パラジウム−炭素を用いて、脱エトキシエチル化を行い、目的とするｌ−メントール配糖体（化合物（２８））を得た。
こうして得られた本発明のｌ−メントール配糖体は、従来のｌ−メントールと比較して、水への溶解性が格段に（５００倍以上）改善されていることが確認された。
【００６９】
実施例６
実施例３で得られた６−カルボベンゾキシアミノ−２，３，４−トリエトキシエチル−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（１９））をアシル化剤として用い、反応工程VIに従ってウルソール酸の配糖化反応を行った。
【００７０】
【数１１】
常法により、２８位の水酸基をベンジル基で保護したウルソール酸（化合物（２９））７２０ｍｇを塩化メチレン１０ｍｌに溶解させ、さらに４−ジメチルアミノピリジン（ＤＭＡＰ）４９０ｍｇ及びジシクロヘキシルカルボジイミド（ＤＣＣ）８３０ｍｇを加え、化合物（３０）を得た。次いで、該化合物（３０）に６−カルボベンゾキシアミノ−２，３，４−トリエトキシエチル−６−デオキシ酢酸オキシグルコシド（化合物（１９））１．１ｇを加え、室温下で２４時間反応させて化合物（３１）を含む反応液を得た。
その後、該反応溶液は飽和食塩水と混合し、酢酸エチルで抽出した後、常法により処理してウルソール酸配糖体（化合物（３２））１．５ｇを得た。
続いて、該配糖体（３２）を１Ｎ塩酸とエタノール中で１０％パラジウム−炭素を用いて脱カルボベンゾキシル化、脱エトキシエチル化及び脱ベンジル化を行い、目的とする配糖体（化合物（３３））３２０ｍｇを得た。
その結果、得られたウルソール酸配糖体は、本来は水に不溶であるウルソール酸と比較して、水に対する溶解性が得られた（８４．０μｇ／ｍｌ）ことが確認された。
【００７２】
【発明の効果】
本発明によれば、糖の１位にエ−テル結合によりヒドロキシカルボン酸構造を導入し、６位にアジド基，ニトロ基及び保護基で保護されたアミノ基の中から選ばれた窒素官能基、あるいは２位に保護基で保護されたアミノ基を有する糖修飾体の製造が可能となる。また、得られた糖修飾体をアシル化剤として用いることにより、難水溶性物質や生理活性物質と結合し、これら物質の水溶性や安定性等の物性の改善に利用することが期待される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an acylating agent comprising a modified sugar and a method for producing the same, and more particularly, a sugar modification having a nitrogen functional group selected from an azide group, a nitro group and an amino group protected by a protecting group in the sugar molecule. The present invention relates to an acylating agent comprising a body and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
In general, for the stabilization of physiologically active substances and the improvement of water solubility of poorly soluble substances, glycosylation is carried out via ether bonds by organic synthesis or enzymatic reactions (for example, “The Chemical Society of Japan, 4th edition”). (See Glycosylation described in Chapter 3 of Experimental Chemistry Course 26, Organic Chemical Synthesis VIII).)
However, organic synthesis has a problem that the recovery rate of the target substance is low because the reactivity of the hydroxyl group of the sugar is relatively weak. Moreover, in the enzyme reaction, the target substance is limited by the substrate specificity of the enzyme, and a problem is that a plurality of reaction products are generated.
Further, when producing a glycoside, the combination of the acceptor and the sugar donor is also important, and particularly when the acceptor is a compound having a hydroxyl group, an amino group or the like, it is difficult to glycosylate.
In addition, the obtained glycoside itself has been reported in many cases where the effect of improving the physical properties is not sufficient, and establishment of an effective glycosylation technique has been desired.
[0003]
On the other hand, ursolic acid is a triterpene compound contained in various trees such as urushi, particularly fruits and leaves, and has anti-inflammatory activity and anti-tumor activity. However, since ursolic acid is insoluble in water, its use as a therapeutic agent or cosmetic is actually limited. Yet, no sufficient solution has been found for this problem.
In order to improve the solubility of ursolic acid, we examined the inclusion method of cyclodextrin and the method of binding glucose via a spacer, but none of the methods was effective. It was.
Therefore, development of a method for improving the solubility of ursolic acid in water is eagerly desired.
[0004]
As acylating agents used for introducing acyl groups into organic compounds, acyl halides and carboxylic acid anhydrides are generally used, but other active acylating agents such as carboxylic acid derivatives and imidazolides are used.development ofHas also been done.
In addition, as an acylating agent containing a saccharide, only a functional group bonded to the saccharide is a hydroxyl group and no other functional group is bonded (JP-A-9-227584). Issue gazette). That is, there has not yet been reported an acylating agent having an amino group or an ionic ammonium chloride group in the sugar molecule.
[0005]
On the other hand, an amino group obtained by reducing an azide group or a nitro group can be easily converted to an ammonium group by a mineral acid such as hydrochloric acid. Can be made.
Therefore, the compound having these functional groups is expected to exhibit various physiological activities due to ionic interaction between the solvent in which the functional group is dissolved and the substance targeted by the substance.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above circumstances, the present inventors have repeated research on glycosylation technology using an acylating agent, and developed an acylating agent in which a predetermined hydroxyl group in a sugar molecule is converted to a nitrogen functional group and a method for producing the acylating agent. Tried.
As a result, it has been found that a compound in which a hydroxycarboxylic acid is bonded to a sugar by an ether bond and a nitrogen functional group is bonded can be easily bonded to a hydroxyl group, an amino group, etc., and has a desired physical property improving effect. It has been reached.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention described in claim 1Glucose, mannose, allose, altrose, growth, idose, galactose, talose, psicose, fructose, sorbose, tagatose and maltoseHydroxycarboxylic by ether bond at the 1-position of sugarAcidIt is a sugar modified product in which a nitrogen functional group selected from an azide group, a nitro group and an amino group protected with a protecting group is bonded to the 6-position, and the other hydroxyl group is protected with a protecting group.
Claim 2The described invention is 6-azido-6-deoxyacetic acid oxyglucoside represented by the following formula.
[0008]
[Chemical 6]
[0009]
Claim3The described invention is 6-nitro-6-deoxyacetic acid oxyglucoside represented by the following formula.
[0010]
[Chemical 7]
[0011]
Claim4The described invention is 6-amino-6-deoxyacetic acid oxyglucoside represented by the following formula.
[0012]
[Chemical 8]
[0013]
Claim5The invention described isGlucose, mannose, allose, altrose, gulose, idose, galactose, talose, psicose, fructose, sorbose, tagatose and maltose is one of the sulfur atoms having a hydroxyl group and a substituent at the 1-position of the sugar A compound in which another hydroxyl group is protected with a protecting group is reacted with allyl alcohol to bind to the 1-position, an azide group or a nitro group is introduced into the 6-position, and the allyl moiety of the allyl alcohol is converted to a carboxylic acid. The method for producing a modified sugar according to claim 1, whereinIt is.
[0014]
In the present invention according to claim 6, the first position of the sugar which is any one of glucose, mannose, allose, altrose, gulose, idose, galactose, talose, psicose, fructose, sorbose, tagatose and maltose has a hydroxyl group and a substituent. Glucose, mannose, characterized in that any one of the sulfur atoms having an amino group is reacted with allyl alcohol to bind to the 1-position and the allyl moiety is converted to a carboxylic acid. , Allose, altrose, gulose, idose, galactose, talose, psicose, fructose, sorbose, tagatose, and maltose are bonded with a hydroxycarboxylic acid at the 1-position by an ether bond and protected at the 2-position with a protecting group Attached amino groups and other A method for producing a glycosylated product obtained by protecting the acid group with a protecting group.
[0015]
Claim 7The invention as described is claimed in claim 1.Any one of -4An acylating agent comprising the described sugar modification.
[0016]
Claim8The described invention is ursolic acid28th hydroxyl groupInIs a glycolic acid esterThrough the spacer,A nitrogen functional group selected from a nitro group and an amino group protected by a protecting group;6th or 2ndcontainsGlucose, mannose, allose, altrose, growth, idose, galactose, talose, psicose, fructose, sorbose, tagatose and maltoseSugar,It is a bonded ursolic acid derivative.
Claim9The described invention is 6-amino hydrochloride-glucosyloxyacetyl-3-ursolic acid represented by the following formula.
[0017]
[Chemical 9]
Claim10In the present invention described, the 28-position hydroxyl group of ursolic acid is protected with a benzyl group, and then 6-carbobenzoxyamino-2,3,4-triethoxyethyl-6-deoxyacetateoxy represented by the following formula: A reaction with glucoside, followed by decarbobenzoxylation, debenzylation and deethoxyethylation reactions.9It is a manufacturing method of the ursolic acid derivative of description.
[0019]
[Chemical Formula 10]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described in detail below.
As described above, the modified sugar constituting the acylating agent of the present invention introduces a hydroxycarboxylic acid by an ether bond at the 1-position of the sugar and introduces a specific nitrogen functional group at the 6-position, or the 2-position. It is a sugar modified product in which an amino group protected with a protecting group is introduced to protect other hydroxyl groups. This is mainly produced from a monosaccharide or a glycoside thereof as a starting material. These saccharides include, for example, glucose, mannose, allose, altrose, growth, idose, galactose, talose, ribose, arabinose, xylose, lyxose, psicose, fructose, sorbose, tagatose, fucose, etc. Sugars can also be used.
[0021]
Among the deoxyacetic acid oxyglucosides of the present invention represented by the above chemical formula, those having an azide group or nitro group instead of a hydroxyl group at the 6-position of the sugar can be produced by the following reaction.
[0022]
[Expression 1]
[Expression 2]
In the above reaction formula, R represents a commonly used protective group for a hydroxyl group, for example, a protective group described in “The Chemical Society of Japan, New Experimental Chemistry Course, 14, Organic Synthesis V, Chapter 11-1.” Specific examples of the protecting group include an acetyl group, an ethoxyethyl group, a benzyl group, and a triethylsilyl group. Y represents OR, a halogen atom or a sulfur atom having a substituent.
[0025]
Of the deoxyacetic acid oxyglucosides of the present invention represented by the above chemical formula, those having an amino group protected with a protecting group instead of a hydroxyl group at the 6-position of the sugar can be produced by the following reaction.
[0026]
[Equation 3]
In the above reaction formula, R1 Is a commonly used protecting group for a hydroxyl group, for example, the protecting group described in “The Chemical Society of Japan, New Experimental Chemistry Course, 14, Organic Synthesis V, Chapter 11-1.” Specific examples of the protecting group include an acetyl group, an ethoxyethyl group, a benzyl group, and a triethylsilyl group. Y represents OR, a halogen atom or a sulfur atom having a substituent. R2 Represents an amino-protecting group, for example, a protecting group described in “The Chemical Society of Japan, Experimental Chemistry Course, 22, Organic Synthesis IV, 2.3”. Specific examples of the protecting group include benzyloxycarbonyl group, 9-fluorenylmethoxycarbonyl group, t-butoxycarbonyl group and the like.
[0028]
Of the deoxyacetic acid oxyglucosides of the present invention represented by the above chemical formula, those having an amino group protected with a protective group instead of a hydroxyl group at the 2-position of the sugar can be produced by the following reaction.
[0029]
[Expression 4]
In the above reaction formula, R1 Is a commonly used protecting group for a hydroxyl group, for example, the protecting group described in “The Chemical Society of Japan, New Experimental Chemistry Course, 14, Organic Synthesis V, Chapter 11-1.” Specific examples of the protecting group include an acetyl group, an ethoxyethyl group, a benzyl group, and a triethylsilyl group. Y represents OR, a halogen atom or a sulfur atom having a substituent. R2 Represents an amino-protecting group, for example, a protecting group described in “The Chemical Society of Japan, Experimental Chemistry Course, 22, Organic Synthesis IV, 2.3”. Specific examples of the protecting group include benzyloxycarbonyl group, 9-fluorenylmethoxycarbonyl group, t-butoxycarbonyl group and the like.
[0031]
Of the ursolic acid derivatives of the present invention represented by the above chemical formula, those having an amino hydrochloride-glucosyloxyacetyl group at the 6-position of the sugar can be produced by the following reaction.
[0032]
[Equation 5]
In the above reaction formula, R1 And RThreeIs a commonly used protecting group for a hydroxyl group, for example, the protecting group described in “The Chemical Society of Japan, New Experimental Chemistry Course, 14, Organic Synthesis V, Chapter 11-1.” Specific examples of the protecting group include an acetyl group, an ethoxyethyl group, a benzyl group, and a triethylsilyl group. Y represents OR, a halogen atom or a sulfur atom having a substituent. R1 And RThreeMay be the same or different. R2 Represents an amino-protecting group, for example, a protecting group described in “The Chemical Society of Japan, Experimental Chemistry Course, 22, Organic Synthesis IV, 2.3”. Specific examples of the protecting group include benzyloxycarbonyl group, 9-fluorenylmethoxycarbonyl group, t-butoxycarbonyl group and the like.
[0034]
Hereinafter, the present invention will be described in detail by using as a representative the case where glucose is used as the sugar.
A sugar-modified product having an azido group instead of the hydroxyl group at the 6-position can be produced by the following reaction step I.
[0035]
[Formula 6]
According to a conventional method, a compound (compound (3)) in which an allyl group is bonded to a hydroxyl group at the 1-position by an ether bond through pentaacetylglucose (compound (2)) using glucose (compound (1)) as a starting material is obtained. This is reacted with lithium methoxide in methanol at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 0.5 to 50 hours, preferably 1 hour to obtain allyl glucoside (compound (4)).
Thereafter, the compound (4) is reacted in tosyl chloride and pyridine at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 2 to 50 hours, preferably 20 hours to give 6-tosyl-6-deoxyallylglucoside (compound (5)) is obtained.
[0037]
Subsequently, after reacting the compound (5) in sodium azide and N, N-dimethylformamide (DMF) at 20 to 100 ° C., preferably at 60 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours, Benzyl hydride and sodium hydride were added and reacted at 0 to 60 ° C., preferably at 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours to give 6-azido-6-deoxytribenzylallyl glucoside (compound (6)). obtain. The compound (6) is reacted in N-methylmorpholine-N-oxide (NMO), osmium tetroxide, acetone and ethanol at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours. To obtain a diol compound (compound (7)).
[0038]
Further, the compound (7) is reacted in sodium metaperiodate, dioxane and water at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 0.5 to 100 hours, preferably 3 hours to give an aldehyde compound (compound (8 )) Get.
To this compound (8), sodium chlorite, sodium dihydrogen phosphate, 2-methyl-2-butene, tertiary butyl alcohol and water were added, and -10 to + 50 ° C, preferably 0 ° C at 0 ° C. The compound (9) is obtained by reacting for 5 to 100 hours, preferably 3 hours. This compound is a modified sugar of the present invention, 6-azido-6-deoxyacetic acid oxyglucoside, when glucose is used as the sugar. In addition, also when other saccharides are used instead of glucose, the corresponding sugar modification body from which the kind of sugar differed by the same reaction can be obtained.
[0039]
Next, a modified sugar having a nitro group instead of a hydroxyl group at the 6-position can be produced by the following reaction step II.
[0040]
[Expression 7]
To the 6-tosyl-6-deoxyallylglucoside (compound (5)), which is an intermediate obtained by the production of 6-azido-6-deoxyacetic acid oxyglucoside, ethyl vinyl ether and pyridinium p-toluenesulfonic acid are added to add 0- The reaction is carried out at 60 ° C., preferably 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 50 hours to obtain 6-tosyl-6-deoxytriethoxyethylallyl glucoside (compound (10)).
[0042]
The compound (10) is reacted in sodium nitrite and NN-dimethylformamide (DMF) at 20 to 100 ° C., preferably 60 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours to give 6-nitro-6 Deoxytriethoxyethylallyl glucoside (compound (11)) is obtained. This compound is reacted in N-methylmorpholine-N-oxide (NMO), osmium tetroxide, acetone and ethanol at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours to give a diol. A compound (compound (12)) is obtained.
The compound (12) is reacted in sodium metaperiodate, dioxane and water at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 0.5 to 100 hours, preferably 3 hours to obtain an aldehyde compound (compound (13)). Get.
Next, sodium chlorite, sodium dihydrogen phosphate, 2-methyl-2-butene, tertiary butyl alcohol and water are added to compound (13), and -10 to + 50 ° C., preferably 0 ° C. is added. The reaction is carried out for 5 to 100 hours, preferably 3 hours to obtain compound (14). This compound (14) is a modified sugar of the present invention, 6-nitro-6-deoxyacetic acid oxyglucoside, when glucose is used as the sugar. In addition, also when other saccharides are used instead of glucose, the corresponding sugar modification body from which the kind of sugar differed by the reaction similar to this can be obtained.
[0043]
In addition, a sugar-modified product having an amino group protected with a protecting group instead of a hydroxyl group at the 6-position can be produced by the following reaction step III.
[0044]
[Equation 8]
6-tosyl-6-deoxytriethoxyethylallyl glucoside (compound (10)), which is an intermediate obtained by the production of 6-nitro-6-deoxyacetic acid oxyglucoside, was converted to sodium azide and NN-dimethylformamide. Reaction is carried out in (DMF) at 20 to 100 ° C., preferably 50 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours to obtain 6-azido-6-deoxytriethoxyethylallyl glucoside (compound (15)).
Triphenylphosphine and water are added to the compound (15) and reacted at 0 to 100 ° C., preferably 20 ° C. for 0.5 to 50 hours, preferably 3 hours, and then carbobenzoxyl chloride and sodium hydrogen carbonate are added. , 0 to 100 ° C., preferably 20 ° C. for 0.5 to 100 hours, preferably 24 hours to obtain 6-carbobenzoxyamino-6-deoxytriethoxyethylallyl glucoside (compound (16)). .
[0046]
This compound (16) is reacted in N-methylmorpholine-N-oxide (NMO), osmium tetroxide, acetone and ethanol at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours. To obtain a diol compound (17).
This compound (17) is reacted in sodium metaperiodate, dioxane and water at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 0.5 to 100 hours, preferably 3 hours to obtain an aldehyde compound (compound (18)). Get.
Sodium chlorite, sodium dihydrogen phosphate, 2-methyl-2-butene, tertiary butyl alcohol and water are added to the compound (18), and -10 to + 50 ° C, preferably 0.5 at 0 ° C. The compound (19) is obtained by reacting for ˜100 hours, preferably 3 hours. This compound (19) is a modified sugar of the present invention, 6-amino-6-deoxyacetic acid oxyglucoside, when glucose is used as the sugar. In addition, also when other saccharides are used instead of glucose, the corresponding sugar modification body from which the kind of sugar differed by the same reaction can be obtained.
[0047]
Next, a sugar modified product having an amino group protected with a protecting group instead of a hydroxyl group at the 2-position can be produced by the following reaction step IV.
[0048]
[Equation 9]
Saturated aqueous sodium hydrogen carbonate, water, methylene chloride and benzyloxycarbonyl chloride were added to glucosamine hydrochloride (compound (20)) and reacted at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 18 hours. Thereafter, pyridine and acetic anhydride are added to the resulting residue and reacted at 0 to 100 ° C., preferably 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 18 hours to obtain a glucosamine derivative (compound (21)).
After adding allyl alcohol and boron trifluoride ether complex to this compound (21) and reacting at 0 to 150 ° C., preferably 100 ° C. for 5 to 100 hours, preferably 24 hours, methylene chloride is added to the resulting residue, Pyridinium p-toluene sulphonic acid and ethyl vinyl ether were added and reacted at 0 to 150 ° C., preferably at 20 ° C. for 1 to 20 days, preferably 5 days to give 2-carbobenzoxyamino-2-deoxyallylglucoside (compound ( 22)) is obtained.
[0050]
Next, the compound (22) is reacted with N-methylmorpholine-N-oxide (NMO), osmium tetroxide, acetone and ethanol at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 3 to 100 hours, preferably 24 hours. To obtain a diol compound (compound (23)).
This compound (23) is reacted in sodium metaperiodate, dioxane and water at 0 to 100 ° C., preferably at 20 ° C. for 0.5 to 100 hours, preferably 3 hours to obtain an aldehyde compound (compound (24)). Get.
Sodium chlorite, sodium dihydrogen phosphate, 2-methyl-2-butene, tertiary butyl alcohol and water are added to the compound (24), and -10 to + 50 ° C, preferably 0 ° C at 0 ° C. The compound (25) is obtained by reacting for 5 to 100 hours, preferably 3 hours. This compound (25) is a modified sugar of the present invention, 2-amino-2-deoxyacetic acid oxyglucoside, when glucosamine is used as the sugar. In addition, also when other saccharides are used instead of glucosamine, the corresponding sugar modification body from which the kind of sugar differed by the same reaction can be obtained.
[0051]
These modified sugars are useful as acylating agents, and easily bind to a compound having a hydroxyl group, an amino group or the like by causing an acylation reaction. The target glycoside can be obtained by hydrolyzing the reaction product using a palladium catalyst or the like to remove the protecting group at the sugar moiety.
[0052]
There are various compounds that can be made to react with the acylating agent of the present invention to form glycosides. In particular, physiologically active substances such as taxoid compounds, ursolic acid, vitamin D, and fat-soluble compounds such as fragrances are used. These are glycosylated, and physical properties such as stabilization and improvement of water solubility can be modified.
In order to improve the solubility of the fat-soluble compound in water, the chain length of the acetic acid moiety of the acylating agent is appropriate. If the alkyl chain is further extended, it cannot contribute to the improvement of water solubility. However, in order to use it for other physical property modification, an acylating agent having a different alkyl chain length can be obtained by using another substance instead of the glycolic acid ester as a spacer, Can be selected and used.
As described above, by using the acylating agent of the present invention, a glycoside having a saccharide bonded thereto via a spacer can be easily obtained, and the physical properties can be modified by improving the water solubility and stability by glycosylation. You can contribute a lot.
[0053]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of examples, but the present invention is not limited thereto.
Example 1
1,2,3,4,6-pentaacetylglucose obtained from glucose (1) by a conventional method (compound (2), C16Htwenty twoO11, 39.0 g of molecular weight 390.34), 13.6 ml of allyl alcohol, 14.8 ml of boron trifluoride diethyl ether complex and 60 ml of methylene chloride were reacted at 0 ° C. to room temperature (25 ° C.) for 6 hours, 4,6-tetraacetylallylglucoside (compound (3), C17Htwenty fourOTen, Molecular weight 388.37) was obtained.
Next, 36.4 g of this compound was reacted with 50 ml of methanol and 380 mg of lithium methoxide at room temperature for 1 hour to deacetylate, whereby allyl glucoside (compound (4), C9H16O6, Molecular weight 220.22) was obtained.
[0054]
21.2 g of this compound (4) was reacted in 50 ml of pyridine and 24.8 g of tosyl chloride for 20 hours at 0 to 50 ° C. to give 6-tosyl-6-deoxyallylglucoside (compound (5), C16Htwenty twoO8S, molecular weight 374.40).
Subsequently, 16.4 g of this compound (5) was reacted with 40 ml of N, N-dimethylformamide (DMF) and 5.7 g of sodium azide at 60 ° C. for 20 hours, and then 10.5 g of sodium hydride, benzyl bromide 23 4 ml and 70 ml of DMF were added and reacted at room temperature for 24 hours to give 6-azido-6-deoxy-2,3,4-tribenzylallylglucoside (compound (6), C30H33NThreeOFive, Molecular weight 515.61) was obtained.
[0055]
Next, 11.3 g of the compound (6) was added to 5 ml of an osmium tetroxide aqueous solution (7.87 μmol / ml), 7.7 g of N-methylmorpholine-N-oxide (NMO, 50% aqueous solution), 25 ml of acetone and 5 ml of ethanol. And reacted at room temperature for 24 hours to give a diol compound (compound (7), C30H35NThreeO7, Molecular weight 549.62) was obtained.
To 10.2 g of this compound (7), 8.0 g of sodium metaperiodate, 30 ml of dioxane and 8 ml of water were added and reacted at room temperature for 18 hours to obtain an aldehyde compound (compound (8), C29H31NThreeO6, Molecular weight 517.58) was obtained.
[0056]
Furthermore, 5.9 g of sodium chlorite, 2.7 g of sodium dihydrogen phosphate, 7.9 ml of 2-methyl-2-butene, 45 ml of tertiary butyl alcohol and 15 ml of water were added to 9.6 g of the compound (8). In addition, the reaction was carried out at 0 ° C. to room temperature for 3 hours to obtain 6-azido-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (9)) as a carboxylic acid compound.
This compound (9) is dissolved in deuterated chloroform,1Analysis by H-NMR, the structure was determined by assigning each peak, and it was confirmed that the structure was represented by the above structural formula.
Of carboxylic acid compounds1H-NMR (500MHz, CDClThree)
3.30-3.75 (m, 6H), 4.30-5.05 (m, 9H), 7.25-7.35 (m, 15H)
[0057]
Example 2
To 8.2 g of the compound (5) obtained in Example 1, 9.3 ml of ethyl vinyl ether, 550 mg of pyridinium paratoluenesulfonic acid and 10 ml of methylene chloride were added and reacted at room temperature for 48 hours to give 6-tosyl-6-deoxy-2. , 3,4-Triethoxyethylallylglucoside (compound (10), C28H46O11S, molecular weight 590.72).
Next, 12.1 g of the compound (10) was reacted with 20 ml of N, N-dimethylformamide (DMF) and 3.0 g of sodium nitrite at 60 ° C. for 45 hours to give 6-nitro-6-deoxy-2,3,4 -Triethoxyethylallyl glucoside (compound (11), Ctwenty oneH37NOTenThe molecular weight of 465.54) was obtained.
[0058]
To 6.7 g of this compound (11), 5 ml of an osmium tetroxide aqueous solution (7.87 μmol / ml), 3.4 g of N-methylmorpholine-N-oxide (NMO, 50% aqueous solution), 25 ml of acetone and 5 ml of ethanol were added. The reaction is allowed to proceed at room temperature for 24 hours to obtain a diol compound (compound (12), Ctwenty oneH41NO12, Molecular weight 499.55) was obtained.
To 6.1 g of the compound (12), 5.2 g of sodium metaperiodate, 40 ml of dioxane and 10 ml of water were added and reacted at room temperature for 18 hours to obtain an aldehyde compound (compound (13), C20H37NO11To give a molecular weight of 467.51).
[0059]
Subsequently, 5.7 g of the compound (13) was added to 3.9 g of sodium chlorite, 1.7 g of sodium dihydrogen phosphate, 5.2 ml of 2-methyl-2-butene, 40 ml of tertiary butyl alcohol and 12 ml of water. Was added and reacted at 0 ° C. to room temperature for 3 hours to obtain 6-nitro-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (14)), which was the target carboxylic acid compound.
Dissolving the compound (14) in deuterated chloroform,1Analysis by H-NMR, the structure was determined by assigning each peak, and it was confirmed that the structure was represented by the above structural formula.
Of carboxylic acid compounds1H-NMR (500MHz, CDClThree)
1.10-1.40 (m, 18H), 4.30-5.05 (m, 18H)
[0060]
Example 3
23.2 g of the compound (10) obtained in Example 2 was reacted with 40 ml of N, N-dimethylformamide (DMF) and 5.7 g of sodium azide at 60 ° C. for 45 hours to give 6-azido-6-deoxy-2, 3,4-triethoxyethylallyl glucoside (compound (15), Ctwenty oneH39NThreeO8, Molecular weight 461.55) was obtained.
After 7.5 g of triphenylphosphine, 50 ml of tetrahydrofuran (THF) and 5 ml of water were added to 12.6 g of the compound (15), the mixture was refluxed at 70 ° C. for 2 hours, and then benzyloxycarbonyl chloride was added to the reaction solution. 5 g, sodium hydrogen carbonate 4.5 g, THF 9 ml and water 5 ml were added and reacted at room temperature for 4 hours to give 6-carbobenzoxyamino-6-deoxy-2,3,4-triethoxyethylallylglucoside (compound (16 ), C29H47NOTen, Molecular weight 569.69) was obtained.
[0061]
Next, 12.7 g of the compound (16) was mixed with 5 ml of an osmium tetroxide aqueous solution (7.87 μmol / ml), 7.8 g of N-methylmorpholine-N-oxide (NMO, 50% aqueous solution), 25 ml of acetone and 5 ml of ethanol. In addition, the reaction was allowed to proceed at room temperature for 24 hours to obtain a diol compound (compound (17), C29H49NO12Obtained a molecular weight of 603.71).
To 11.2 g of the compound (17), 8.1 g of sodium metaperiodate, 60 ml of dioxane and 16 ml of water were added and reacted at room temperature for 18 hours to obtain an aldehyde compound (compound (18), C28H45NO11, Molecular weight 571.66) was obtained.
[0062]
Thereafter, 10.6 g of the compound (18) was added to 6.0 g of sodium chlorite, 2.7 g of sodium dihydrogen phosphate, 8.1 ml of 2-methyl-2-butene, 45 ml of tertiary butyl alcohol and 15 ml of water. Was added and reacted at 0 ° C. to room temperature for 3 hours to obtain 6-amino-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (19)) as a target carboxylic acid compound.
This compound (19) was dissolved in deuterated chloroform,1Analysis by H-NMR, the structure was determined by assigning each peak, and it was confirmed that the structure was represented by the above structural formula.
Of the carboxylic acid compound (19)1H-NMR (500MHz, CDClThree)
1.10-1.40 (m, 18H), 3.20-5.20 (m, 12H), 7.20-7.40 (m, 5H)
[0063]
Example 4
Glucosamine hydrochloride 4.2 g (compound (20), C6H14ClNOFiveFurther, 4.3 ml of benzyloxycarbonyl chloride was added to 40 ml of saturated sodium bicarbonate solution, 10 ml of water and 10 ml of methylene chloride, and reacted at room temperature for 18 hours. Thereafter, the residue obtained by removing the supernatant was dissolved in 5 ml of pyridine, 5 ml of acetic anhydride was added at 0 ° C., the mixture was returned to room temperature, reacted for 18 hours, and 1,3,4,6-tetraacetyl-2- Carbobenzoxyamino-2-deoxyglucoside (compound (21), Ctwenty twoH27NO11, Molecular weight 481.46) was obtained.
Next, 7.0 ml of allyl alcohol and 0.25 ml of boron trifluoride ether complex were added to 2.8 g of the compound (21), and reacted at 100 ° C. for 5 hours and further at room temperature for 17 hours. Subsequently, 10 ml of methylene chloride, 60 mg of pyridinium p-toluenesulfonic acid and 1.4 ml of ethyl vinyl ether were added to the residue obtained by concentrating the solution, and the mixture was reacted at room temperature for 5 days to give 2-carbobenzoxyamino-2-deoxy. -3,4,6-triethoxyethylallylglucoside (compound (22), C29H47NOTen, Molecular weight 569.69) was obtained.
[0064]
Next, 5 ml of an osmium tetroxide aqueous solution (7.87 μmol / ml), 700 mg of N-methylmorpholine-N-oxide (NMO, 50% aqueous solution), 15 ml of acetone and 2 ml of ethanol were added to 1.1 g of the compound (22). For 24 hours at room temperature to give a diol compound (compound (23), C29H49NO12Obtained a molecular weight of 603.71).
To this compound (23) 1.0 g, 860 mg of sodium metaperiodate, 12 ml of dioxane and 2 ml of water were added and reacted at room temperature for 18 hours to give an aldehyde compound (compound (24), C28H45NO11, Molecular weight 571.66) was obtained.
[0065]
Subsequently, 290 mg of sodium chlorite, 130 mg of sodium dihydrogen phosphate, 380 μl of 2-methyl-2-butene, 3 ml of tertiary butyl alcohol and 1 ml of water are added to 510 mg of the compound (24), and the mixture is heated at 0 ° C. to room temperature. The reaction was carried out for 3 hours to obtain 2-amino-2-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (25)), which was the target carboxylic acid compound.
Dissolving the compound (25) in deuterated chloroform,1Analysis by H-NMR, the structure was determined by assigning each peak, and it was confirmed that the structure was represented by the above structural formula.
Of the carboxylic acid compound (25)1H-NMR (500MHz, CDClThree)
1.10-1.40 (m, 18H), 3.40-5.30 (m, 19H), 5.70-6.60 (m, 1H), 7.20-7.40 (m, 5H)
[0066]
Example 5
Using 6-carbobenzoxyamino-2,3,4-triethoxyethyl-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (19)) obtained in Example 3 as an acylating agent, according to reaction step Vl-Menthol glycosylation was performed.
[0067]
[Expression 10]
l-1 mmol of menthol (compound (26)) was dissolved in 5 ml of methylene chloride, and 2 mmol of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 2 mmol of dicyclohexylcarbodiimide (DCC) were added. Subsequently, 2 mmol of 6-carbobenzoxyamino-2,3,4-triethoxyethyl-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (19)) was added and reacted at room temperature for 24 hours. After completion of the reaction, the reaction solution was mixed with saturated brine and extracted with ethyl acetate. After that, treat it in the usual wayl-A menthol glycoside (compound (27)) was obtained.
Subsequently, the glycoside (27) is subjected to deethoxyethylation using 1N hydrochloric acid, ethanol and 10% palladium-carbon to obtain the objective.l-Menthol glycoside (compound (28)) was obtained.
Thus obtained of the present inventionl-Menthol glycosides arel-It was confirmed that the solubility in water was significantly improved (500 times or more) compared to menthol.
[0069]
Example 6
Using 6-carbobenzoxyamino-2,3,4-triethoxyethyl-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (19)) obtained in Example 3 as an acylating agent, the reaction of ursolic acid according to reaction step VI. A glycosylation reaction was performed.
[0070]
[Expression 11]
In a conventional manner, 720 mg of ursolic acid (compound (29)) in which the hydroxyl group at position 28 is protected with a benzyl group is dissolved in 10 ml of methylene chloride, and 490 mg of 4-dimethylaminopyridine (DMAP) and 830 mg of dicyclohexylcarbodiimide (DCC) are added. Compound (30) was obtained. Next, 1.1 g of 6-carbobenzoxyamino-2,3,4-triethoxyethyl-6-deoxyacetic acid oxyglucoside (compound (19)) is added to the compound (30) and reacted at room temperature for 24 hours. Thus, a reaction solution containing the compound (31) was obtained.
Thereafter, the reaction solution was mixed with saturated brine, extracted with ethyl acetate, and then treated by a conventional method to obtain 1.5 g of ursolic acid glycoside (compound (32)).
Subsequently, the glycoside (32) is decarbobenzoxylated, deethoxyethylated and debenzylated using 10% palladium-carbon in 1N hydrochloric acid and ethanol to obtain the desired glycoside (compound). (33)) 320 mg was obtained.
As a result, it was confirmed that the obtained ursolic acid glycoside had solubility in water (84.0 μg / ml) as compared with ursolic acid, which is originally insoluble in water.
[0072]
【The invention's effect】
According to the present invention, a nitrogen functional group selected from an amino group protected by an azide group, a nitro group and a protecting group at the 6-position by introducing a hydroxycarboxylic acid structure at the 1-position of the sugar by an ether bond. Alternatively, it is possible to produce a modified sugar having an amino group protected with a protecting group at the 2-position. In addition, by using the obtained sugar modified product as an acylating agent, it is expected to bind to poorly water-soluble substances and physiologically active substances and to use them for improving physical properties such as water solubility and stability of these substances. .
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