JP4177128B2 - レーダ画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーダを用いた観測で得られるレーダ画像から、画像中に含まれる雑音を除去するレーダ画像処理装置に関し、特にレーダ画像に対するフィルタ処理時のぼけ発生による分解能の劣化を回避しつつ、画像中に含まれる雑音を低減させたレーダ画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のレーダ画像処理装置は、レーダ画像を格納するレーダ画像格納エリアと、観測領域を識別して分割する領域分割処理部と、各分割領域に対してフィルタ処理を行うフィルタ処理部と、フィルタ後の画像を格納するフィルタ後画像格納エリアとを備えている(たとえば、非特許文献1参照)。
また、領域分割処理部は、平坦部検出部と、エッジまたはライン検出部と、点構造物検出部とにより構成され、フィルタ処理部は、フィルタ適用部と、結果合成部とにより構成されている。
【0003】
このような従来装置において、レーダ画像は、領域分割処理部に入力されて、画像中の平坦な部分と、エッジまたはラインと、点構造物とが検出され、さらに、これら以外の部分はテクスチャを持つ部分として検出される。
ここで、従来装置による上記検出処理について説明する。
まず、平坦部の検出処理について説明すると、画像中の所定範囲を示す観測領域内の平均
【数1】
Figure 0004177128
と分散
【数2】
Figure 0004177128
とから、
【数3】
Figure 0004177128
を算出する。このとき、
【数4】
Figure 0004177128
が或る閾値内の値を示す場合には、その所定範囲の中心位置を、平坦部として検出する。
【0004】
次に、エッジまたはラインの検出処理について説明する。
この場合、観測領域を左右の2つの範囲に分割し、各分割領域での平均強度を求め、これらの比を算出する。
一般に、エッジやラインでは、平均強度が大きく異なることから、2つの分割領域の平均強度の比が或る閾値を超えたときに、これらの中心位置にエッジまたはラインが存在するものと判定する。
また、点構造物の検出処理について説明する。
この場合、観測領域内の中心位置に近接する範囲での平均強度と、その周りの範囲での強度とを求め、これらの比が閾値内を示すときに、中心位置に点構造物が存在するものと判定する。
【0005】
こうして、領域分割処理部で得られた、平坦部と、エッジまたはライン部と、点構造部と、テクスチャを持つ部分との各データは、フィルタ処理部に入力されてフィルタ処理が適用される。
ここで、フィルタ処理とは、観測により得られた画像
【数5】
Figure 0004177128
から雑音
【数6】
Figure 0004177128
を取り除く処理であり、観測画像から雑音を含まない所望画像
【数7】
Figure 0004177128
を推定する処理である。
【0006】
一般に、レーダによる観測においては、スペックル雑音や受信機雑音などが存在し、地表面での後方散乱強度を示す画像が所望画像となる。また、レーダ画像中の主な雑音は、乗法性を有することが知られており、観測により得られた画像
【数8】
Figure 0004177128
は、以下の式のようにモデル化される。
【0007】
【数9】
Figure 0004177128
【0008】
次に、検出された各領域でのフィルタ処理について説明する。
平坦部およびテクスチャを持つ部分において、所望画像
【数10】
Figure 0004177128
の推定値である強度
【数11】
Figure 0004177128
は、その地点を中心とした所定範囲を有する窓内のデータから推定される。この推定式は、所望画像
【数12】
Figure 0004177128
の確率
【数13】
Figure 0004177128
および条件付き確率
【数14】
Figure 0004177128
をガンマ分布に仮定し、事後確率
【数15】
Figure 0004177128
を最大にするという基準により、以下の式のように表される。
【0009】
【数16】
Figure 0004177128
【0010】
ここで、
【数17】
Figure 0004177128
は所定範囲のデータから得られた平均、Lはレーダ画像のルック数、
【数18】
Figure 0004177128
は窓の中心位置における強度である。また、
【数19】
Figure 0004177128
はオーダパラメータ(フィルタのパラメータ)であり、所定範囲内の分散
【数20】
Figure 0004177128
を用いて、以下の式のように表される。
【0011】
【数21】
Figure 0004177128
【0012】
エッジやライン部においては、推定に適用されるデータの範囲(所定範囲を有する窓の形)をエッジやラインの形状に合わせて、窓内の中心位置の平均強度が、その窓内のデータから、上記式を用いて推定される。
また、点構造物部分においては、以下の式で表されるように、全域通過フィルタが適用される。
【数22】
Figure 0004177128
これは、点構造部が、レーダ画像中の雑音の発生原理から、雑音を含まないためである。
最後に、フィルタ処理部内の結果合成部は、各領域のフィルタ処理の結果を加算して合成し、合成結果をフィルタ後画像格納エリアに出力する。
【0013】
【非特許文献1】
A. Lopes, E. Nezry, R. Touzi and H. Laur, ”Structure detection and statistical adaptive speckle filtering in SAR images,” J. Remote Sensing, Vol. 14, No. 9, pp.1735−1758, 1993.
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレーダ画像処理装置は以上のように、レーダ画像から雑音を除去するために、点構造体、エッジやラインなどの構造物の検出が不十分な部分において、平坦部またはテクスチャ部分に適用する処理が適用されているので、過度の雑音低減が行われた場合に、構造物がぼけるという問題点があった。
また、フィルタの推定式で用いた仮定が成り立たないレーダ画像中の部分においては、ぼけが生じたり雑音が残留するという問題点があった。
また、上記一連の流れで処理が完結しているので、フィルタを適用した際に画像中にぼけが生じる場合には、フィルタ後の画像にもぼけが生じるという問題点があった。
【0015】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、フィルタ処理前後のレーダ画像の比較結果から、フィルタ処理によって生じた分解能劣化部分(ぼけが生じた部分)を特定してフィルタ処理部に帰還させ、ぼけが生じないようにフィルタ条件を変更して適用することにより、点構造体、エッジやラインなどの構造物において、ぼけ発生による分解能の劣化を回避しつつ、レーダ画像中のスペックル雑音や受信機雑音を低減したレーダ画像処理装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るレーダ画像処理装置は、レーダによる観測で得られた第1のレーダ画像を格納する第1の画像格納エリアと、第1のレーダ画像に含まれる雑音を除去して第2のレーダ画像を得るフィルタ処理部と、第1および第2のレーダ画像を比較して第2のレーダ画像の変化成分を検出する変化成分検出部と、変化成分の中から、フィルタ処理後にぼけが生じた部分を分解能劣化部分として検出する分解能劣化部分抽出部と、所定の帰還終了条件が成立しない場合に分解能劣化部分の情報をフィルタ処理部に帰還する帰還処理判定部と、帰還終了条件が成立した場合に、第2のレーダ画像に基づくフィルタ後画像を格納する第2の画像格納エリアとを備え、フィルタ処理部は、分解能劣化部分に対しては、雑音の除去に優先して、ぼけの発生の小さなフィルタを設定し、ぼけが生じなかった部分に対しては、雑音の除去を増大させるためのフィルタを設定するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
図1において、レーダ画像処理装置は、レーダ画像Goを格納するレーダ画像格納エリア101と、フィルタ後(雑音低減後)のレーダ画像Grを格納するフィルタ後画像格納エリア102と、レーダ画像Goに対してフィルタ処理を施すフィルタ処理部110と、フィルタ処理前のレーダ画像Goとフィルタ処理後のレーダ画像Gfとの比を変化成分Cとして検出する変化成分検出部120と、変化成分Cに基づいて分解能劣化部分Dを抽出する分解能劣化部分抽出部130と、分解能劣化部分Dに基づいて生成されたフィルタ後画像Gr(D)をフィルタ処理部110に帰還処理するか否かを判定する帰還処理判定部140とを備えている。
【0018】
帰還処理判定部140から生成されるフィルタ後画像Gr(D)は、必要に応じてフィルタ処理部110に帰還されるとともに、帰還不要と判定された時点(後述する)で、最終的なフィルタ後画像Grとして、フィルタ後画像格納エリア102に格納される。
したがって、フィルタ処理部110には、初期のレーダ画像Goおよびフィルタ後画像Gr(D)(分解能劣化部分Dを含む)が入力される。
フィルタ処理部110は、複数のフィルタ条件を設定するフィルタ設定部111と、設定された各条件にしたがってフィルタ処理を適用するフィルタ適用部112と、各フィルタ処理結果を加算する結果合成部113とを備えている。
【0019】
図2は図1内の分解能劣化部抽出部130を示すブロック構成図である。
図2において、分解能劣化部分抽出部130は、変化成分Cのデータを2値化データに変換する2値化部131と、2値化された変化成分に基づいて分解能劣化部分D(ぼけが発生した連続成分)を検出する連続成分検出部132とを備えている。
【0020】
次に、図3を参照しながら、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1による具体的な処理動作について説明する。
図3はこの発明の実施の形態1による処理手順を図1内の各ブロックに関連付けて示すフローチャートであり、各ステップST101、ST111〜ST113、ST120、ST131、ST132およびST140は、それぞれ、各構成要素101、111〜113、120、131、132および140(図1、図2参照)の処理動作に対応している。
【0021】
図3において、まず、フィルタ処理部110は、レーダ画像格納エリア101からレーダ画像Goを入力データとして読み込む(ステップST101)。
続いて、フィルタ処理部110内のフィルタ設定部111は、フィルタの設定条件として、フィルタ処理対象となるフィルタ後画像Gr(D)が補正部分であるか否かを判定する(ステップST111)。
【0022】
なお、フィルタ設定とは、フィルタ処理で適用されるパラメータ(推定式の種類や、窓のサイズなど)を設定することであり、初回の処理においては、レーダ画像Goの全体に対して同一のフィルタ設定が行われる。
上記フィルタ処理で適用される推定式としては、以下の式があげられる。
【0023】
【数23】
Figure 0004177128
【0024】
ここで、
【数24】
Figure 0004177128
はフィルタのパラメータである。なお、フィルタ用の推定式としては、上記式に限らず、他の推定式を用いてもよい。
【0025】
帰還操作による2回目以降のフィルタ処理においては、帰還処理判定部140から帰還された分解能劣化部分Dの情報に基づいて、ぼけが生じた補正部分に適用するフィルタ条件と、それ以外の部分に適用するフィルタ条件とをそれぞれ異なるように設定する。
たとえば、ステップST111において、補正部分でない(すなわち、NO)と判定されれば、フィルタf1を選択し、補正部分である(すなわち、YES)と判定されれば、フィルタf2を選択する(ステップST112)。
【0026】
ここで、分解能劣化部分Dの情報とは、ぼけが生じた部分の位置を示した情報を示す。
ステップST112によるフィルタ変更においては、ぼけが生じた補正部分に対しては、雑音成分(ノイズ)の低減効果を低減する代わりに、ぼけの発生の小さなフィルタf2が設定され、ぼけが生じなかった部分に対しては、雑音の低減効果を増大させるためのフィルタf1が設定される。
なぜなら、フィルタ設定においては、一般に、雑音低減効果が低いほど、ぼけの発生率が低くなり、雑音低減効果が高いほど、ぼけの発生率が高くなるからである。
【0027】
なお、上記フィルタ設定(ステップST111、ST112)において、初回に設定したフィルタ処理による雑音低減効果が高い場合には、ぼけが生じた補正部分のみに対して、ぼけを低減するようなフィルタ条件に設定変更してもよい。また、初回に設定したフィルタ処理によるぼけが小さい場合には、ぼけが生じない部分のみに対して、雑音低減効果を増大させるようなフィルタ条件に設定変更してもよい。
【0028】
フィルタ設定部111は、フィルタ処理のパラメータ(たとえば、フィルタで適用される窓のサイズなど)が或る規定値に達した場合には、それ以上のフィルタ設定を変更せずに更新処理を終了する。
なお、フィルタ設定部111におけるフィルタ更新の終了条件としては、たとえば、着目中の画素に適用する更新後のパラメータ(窓のサイズなど)が、その周囲の画素に適用するパラメータに対して規定値以上異なる場合に、フィルタ更新を終了するように設定してもよく、または、他の条件を用いてもよい。
【0029】
フィルタ適用部112は、フィルタ設定部111で設定したフィルタ条件(フィルタf1またはフィルタf2)を、レーダ画像Goに対して適用する(ステップST112)。
続いて、結果合成部113は、異なるフィルタ条件が適用された画像中の各部分の結果を加算合成し(ステップST113)、フィルタ処理後のレーダ画像Gfとして変化成分検出部120に入力する。
【0030】
変化成分検出部120は、フィルタ処理部110が読み込んだ(レーダ画像格納エリア101からの)レーダ画像Goと、フィルタ処理部110を介してフィルタが適用された後のレーダ画像Gfとから、フィルタ処理後の画像Gfの変化成分Cを検出する(ステップST120)。
ここで、変化成分Cには、除去された雑音成分と、ぼけにより生じた部分とが含まれている。また、レーダ画像Go中の雑音は、前述のように、主に乗法性を有するスペックル雑音である。
したがって、フィルタ後のレーダ画像Gfの変化成分Cは、以下の式(1)により求められる。
【0031】
【数25】
Figure 0004177128
【0032】
式(1)において、
【数26】
Figure 0004177128
は読み込んだレーダ画像Go、
【数27】
Figure 0004177128
はフィルタを適用した後のレーダ画像Gfを示す。
なお、ここでは、変化成分Cを式(1)により求めたが、他の式を用いてもよい。
【0033】
こうして求められた変化成分Cは、分解能劣化部分抽出部130に入力され、まず、2値化部131により2値化データに変換される(ステップST131)。
続いて、連続成分検出部132は、2値化された変化成分の中で、空間的にランダムに分布するものは雑音であるとして取り除き、空間的に連続している部分(直線または曲線部分)を、ぼけにより生じた連続成分(分解能劣化部分D)として検出する(ステップST132)。
【0034】
ここで、図4を参照しながら、分解能劣化部分抽出部130内の連続成分検出部132による動作原理について説明する。
図4は分解能劣化部分Dを抽出する処理原理を示す説明図であり、レーダ画像Goとフィルタ処理後のレーダ画像Gfとの除算から変化成分Cが求められ、さらに、変化成分Cに基づいて分解能劣化部分Dが抽出される状態を、具体的な画像例とともに示している。
【0035】
図4に示すように、初期のレーダ画像Goには、構造物A(建物など)のみならず、多数の雑音成分(ノイズ)Eが含まれている。
一方、フィルタを適用した結果のレーダ画像Gfにおいては、雑音成分Eは低減(または、除去)されているものの、構造物Aの近傍に、ぼけ部分(連続成分)Bが生じている可能性がある。
この場合、レーダ画像Goとフィルタ処理後のレーダ画像Gfとの比較(変化成分検出部120による除算)から検出される変化成分Cには、除去された雑音成分Eと、ぼけにより生じた部分(連続成分)Bが含まれる。
【0036】
図4から明らかなように、雑音成分Eは空間的にランダムに発生するが、ぼけ部分Bは、構造物Aのエッジやラインの近傍で発生するので、直線的または曲線的に連続成分として発生する。
したがって、空間的にランダムに発生する成分を雑音成分Eとして除去することにより、ぼけにより生じた部分B(連続的な成分)を、最終的な分解能劣化部分Dとして検出することができる。
【0037】
このとき、ランダム成分の除去は、ランダムな部分の面積が構造物Aよりも小さいことを利用して、たとえば面積の小さい部分を除去することにより実現することができる。
なお、ぼけ部分Bの検出処理は、面積の違いを利用する代わりに、直線抽出アルゴリズム(ハフ変換やラドン変換など)を利用してもよい。
【0038】
最後に、帰還処理判定部140は、フィルタ後画像Gr(D)の帰還操作を行うか否かを判定し(ステップST140)、帰還操作が必要(すなわち、YES)と判定されれば、ステップST111に戻って、レーダ画像Goに対して上記処理(ステップST111〜ST132)を繰り返す。
一方、ステップST140において、帰還操作が不要(すなわち、NO)と判定されれば、フィルタ後画像Gr(D)を最終的なフィルタ結果(フィルタ後画像Gr)としてフィルタ後画像格納エリア102に格納し、図3の処理ルーチンを終了する。
【0039】
具体的には、ステップST140において、帰還が必要と判定された場合には、検出された分解能劣化部分Dを含むフィルタ後画像Gr(D)をフィルタ処理部110に帰還させ、帰還操作による反復処理の回数が規定回数(上限値)に達した場合、または、検出された分解能劣化部分Dの画素数が規定数(下限値)以下に低減された場合、または、フィルタ処理部110でのフィルタ更新が実行されなくなった場合に、帰還不要として処理を終了する。
なお、フィルタ後画像Gr(D)の帰還終了条件は、上記に限らず、他の条件を用いてもよい。
【0040】
このように、フィルタ処理部110の適用に起因して発生したぼけ部分Bを検出し、これを分解能劣化部分Dとして帰還させ、ぼけ部分Bが十分に低減されるまで、フィルタ条件を変更しつつフィルタ処理を繰り返し適用することにより、最終的なフィルタ結果として、ぼけ部分が生じていない雑音低減後のフィルタ後画像Grを得ることができる。
また、ぼけが発生しない部分では、雑音の低減効果の高いフィルタ条件を適用することにより、雑音が大幅に低減された雑音低減後のフィルタ後画像Grを得ることができる。
【0041】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、2値化部131および連続成分抽出部132により分解能劣化抽出部130(図2参照)を構成したが、2次元直交変換部、連続成分検出部および2次元直交逆変換部により分解能劣化部分抽出部を構成してもよい。
【0042】
以下、図5および図6を参照しながら、分解能劣化部分抽出部の構成を変更したこの発明の実施の形態2について説明する。
図5はこの発明の実施の形態2による分解能劣化抽出部230を示すブロック構成図であり、図6はこの発明の実施の形態2による処理動作を示すフローチャートである。
【0043】
図5において、分解能劣化部分抽出部230は、2次元直交変換部231と、連続成分検出部232と、2次元直交逆変換部233とを備えている。
図5に示されない他の構成要素については、前述(図1参照)に示した通りである。
また、図6において、前述(図3参照)と同様の処理ステップについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
【0044】
次に、図1および図4とともに、図6を参照しながら、図5に示したこの発明の実施の形態2による具体的な動作について説明する。
図6においては、2次元直交変換部231、連続成分検出部232および2次元直交逆変換部233に対応したステップST231〜ST233の処理のみが前述と異なる。
まず、前述のステップST101〜ST120により、変化成分Cが検出されて分解能劣化部分抽出部230に入力されると、変化成分Cは、分解能劣化部分抽出部230内の2次元直交変換部231により、2次元直交変換されて直交変換データとなる(ステップST231)。
【0045】
なお、2次元直交変換とは、画像のような2次元信号の直交変換を意味している。また、直交変換とは、たとえばフーリエ変換のように、空間座標を周波数座標に変換する変換である。
ここで、直交変換を、フーリエ変換を例にとって説明すると、離散信号である変化成分の画像
【数28】
Figure 0004177128
の2次元離散フーリエ変換
【数29】
Figure 0004177128
は、以下の式(2)で示される。
【0046】
【数30】
Figure 0004177128
【0047】
式(2)において、N、Mはそれぞれ画像の一辺の画素数を示す。
【0048】
次に、連続成分検出部232は、直交変換データの周波数空間における
【数31】
Figure 0004177128
の中から、ぼけによる連続成分Bを取り出す(ステップST232)。
ここで、ステップST232による連続成分Bの抽出原理について説明すると、空間上の変化成分
【数32】
Figure 0004177128
中のランダムに変化する雑音成分Eは、周波数空間において高周波域に存在する。したがって、低域通過フィルタを用いて、
【数33】
Figure 0004177128
のうちランダムな雑音成分が主に存在する周波数帯域の成分を除去することにより、ぼけによる成分のみを取り出すことができる。
【0049】
続いて、2次元直交逆変換部233は、2次元離散フーリエ逆変換により、連続成分検出部232によって特定された周波数空間上でのぼけ成分を、空間上の信号に戻して、分解能劣化部分Dとして生成する(ステップST233)。
このとき、2次元離散フーリエ逆変換は、以下の式(3)で示される。
【0050】
【数34】
Figure 0004177128
【0051】
以下、前述と同様に、帰還処理判定部140を介して、最終的なフィルタ後画像Grがフィルタ後画像格納エリア102に格納される。
このように、分解能劣化部分抽出部230を図5のように構成することで、前述と同様の作用効果を奏することができる。
なお、ここでは、直交変換にフーリエ変換を用いたが、他の直交変換を用いてもよい。
また、ぼけによる連続部分を特定するために、低域通過フィルタを使用したが、他の方法で特定してもよい。
【0052】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1、2では、フィルタ後画像Gr(D)をそのまま帰還情報としてフィルタ処理部110に入力したが、帰還情報を認識して領域分割処理した後にフィルタ処理部に入力してもよい。
以下、図7および図8を参照しながら、帰還情報を領域分割処理したこの発明の実施の形態3について説明する。
図7はこの発明の実施の形態3を示すブロック構成図であり、図8はこの発明の実施の形態3による処理動作を示すフローチャートである。
【0053】
図7および図8において、前述(図1、図3参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図7において、フィルタ処理部310は、フィルタ設定部311、フィルタ適用部312および結果合成部313を備えている。フィルタ処理部310の構成は、前述(図1)のフィルタ処理部110に対応している。
レーダ画像格納エリア101とフィルタ処理部310との間には、領域分割処理部301が挿入されている。
また、帰還処理判定部140と領域分割処理部301との間には、領域分割処理設定変更部300が挿入されている。
【0054】
次に、図8を参照しながら、図7に示したこの発明の実施の形態3による処理動作について説明する。
図8において、ステップST300、ST301およびST311〜ST313は、それぞれ、図7内の各構成要素300、301および311〜313の処理動作に対応している。
【0055】
まず、領域分割処理部301が、レーダ画像格納エリア101からレーダ画像を読み込むと(ステップST101)、領域分割処理設定変更部300は、帰還処理判定部140からの帰還情報Gr(D)に基づいて、領域分割処理の設定を変更する(ステップST300)。
このとき、初回の処理においては、帰還情報が存在しないので、事前に定めた設定が行われる。
【0056】
なお、変更される領域分割処理の設定条件としては、たとえば、エッジの検出に使用される所定範囲の大きさや閾値などがあげられる。
具体的には、ぼけの発生が検出された部分においては、エッジやラインなどの構造物A(図4参照)の検出が不十分であるため、検出閾値が低減設定される。
【0057】
続いて、領域分割処理部301は、レーダ画像中の平坦部分、エッジやライン構造部分、点構造部分を検出し、その他の部分をテクスチャを持つ部分とする(ステップST301)。
具体的には、図8内のステップST301(破線内参照)に示したように、まず、平坦部であるか否かを判定し、平坦部でない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、エッジやラインであるか否かを判定し、エッジやラインでない(すなわち、NO)と判定されれば、さらに、点構造物であるか否かを判定し、点構造物でない(すなわち、NO)と判定されれば、テクスチャ部分と見なす。また、各判定ステップにおいて「YES」と判定されれば、ぞれぞれの部分と見なして、フィルタ条件の設定処理(ステップST311)に進む。
なお、ここでは、検出領域を、平坦部分、エッジやライン部分、点構造部分、テクスチャを持つ部分、と設定したが、さらに細分して検出してもよい。
【0058】
次に、フィルタ設定部311は、検出した各領域に対して適用するフィルタの設定を行う(ステップST311)。
たとえば、ステップST301で認識された各部分に応じて、フィルタ設定1〜4のいずれかの条件が設定される。また、フィルタ条件の設定は、帰還による反復処理の進行につれて変更される。
このとき、フィルタの変更処理においては、ぼけが生じて領域分割処理の設定を変更した部分に対しては、雑音低減効果を下げる代わりにぼけ発生率の低いフィルタ条件を設定し、その他のぼけが生じなかった部分に対しては、雑音低減効果を増大させるようにフィルタ条件を設定する。
【0059】
また、上記フィルタ条件は、前述と同様に、初回に設定したフィルタ処理の雑音低減効果が高い場合には、ぼけが生じて領域分割処理の設定を変更した部分のみに対して、ぼけを低減するように変更し、初回に設定したフィルタ処理のぼけが小さい場合には、ぼけが生じずに領域分割処理の設定を変更しなかった部分のみに対して、雑音低減効果を増大させるように変更してもよい。
【0060】
次に、フィルタ適用部312は、検出された各領域に対するフィルタ設定1〜4に応じて、フィルタF1〜F4を選択的に適用する(ステップST312)。
また、結果合成部313は、フィルタが適用された各領域の結果を加算して合成する(ステップST313)。
以下、前述と同様に、変化成分の検出処理(ステップST120)、2値化処理(ステップST131)、連続成分検出処理(ステップST132)および帰還処理判定(ステップST140)を介して、最終的なフィルタ後画像Grを生成し、フィルタ後画像格納エリア102に格納する。
【0061】
帰還処理判定部140は、ステップST140において、帰還操作が必要と判定されれば、分解能劣化部分を含むフィルタ後画像Gr(D)を領域分割処理設定変更部300に帰還し、帰還終了条件が成立して帰還操作が不要と判定されれば、最終的なフィルタ結果をフィルタ後画像格納エリア102に入力する。
なお、帰還終了条件としては、前述と同様に、反復処理の回数が規定回数に達した場合、検出された分解能劣化部分の画素数が規定数以下に低減された場合、または、フィルタ処理部110でのフィルタ更新が実行されなくなった場合があげられるが、他の条件を用いてもよい。
【0062】
また、ここでは、前述の実施の形態1(図2参照)と同様に、2値化部131および連続成分検出部132からなる分解能劣化部分抽出部130を用いたが、実施の形態2(図5参照)と同様に、2次元直交変換部231、連続成分検出部232および2次元直交逆変換部233からなる分解能劣化部分抽出部230を用いてもよい。
【0063】
このように、画像中の構造を事前に検出して、構造物Aが存在する部分と構造物Aが存在しない部分とで、それぞれ適したフィルタ条件を適用することにより、画像中の構造物Aの近傍において、ぼけの発生を抑制した雑音低減後のフィルタ後画像Grを得ることができる。
また、ぼけが発生した場合には、領域分割処理の設定を変更して(ステップST300)、再度、構造物Aを検出した後に、フィルタ処理を適用するので、最終的なフィルタ結果として、ぼけの発生がない雑音低減後のフィルタ後画像Grを得ることができる。
さらに、ぼけが発生しない部分では、雑音低減効果の高いフィルタ条件を適用するので、雑音が大幅に低減された雑音低減後のフィルタ後画像Grを得ることができる。
【0064】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態3では、領域分割処理設定変更部300を設け、帰還処理判定部140から領域分割処理設定変更部300に対して帰還操作を実行したが、領域分割処理設定変更部300を削除して、帰還処理判定部140からフィルタ処理部に対して帰還操作を実行してもよい。
以下、図9および図10を参照しながら、帰還情報をフィルタ処理部に直接入力したこの発明の実施の形態4について説明する。
図9はこの発明の実施の形態4を示すブロック構成図であり、図10はこの発明の実施の形態4による処理動作を示すフローチャートである。
【0065】
図9および図10において、前述(図1〜図8参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図9において、フィルタ処理部410は、フィルタ設定部411、フィルタ適用部412および結果合成部413を備えており、レーダ画像格納エリア101とフィルタ処理部410との間には、領域分割処理部401が挿入されている。
領域分割処理部401およびフィルタ処理部410の構成は、それぞれ、前述(図7)の領域分割処理部301およびフィルタ処理部310に対応している。この場合、帰還処理判定部140からの帰還情報は、フィルタ処理部410に直接入力されている。
【0066】
次に、図10を参照しながら、図9に示したこの発明の実施の形態4による処理動作について説明する。
図10において、ステップST401およびST411〜ST413は、それぞれ、図9内の各構成要素401および411〜413の処理動作に対応している。なお、ステップ401については、前述(図8内)のステップST301と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0067】
まず、画像識別に基づく領域分割処理(ステップST401)に続いて、フィルタ処理部410内のフィルタ設定部411は、帰還処理判定部140からの帰還情報に基づいて、領域分割処理部401で検出された各領域に適用するフィルタの設定を行い(ステップST411)、フィルタ適用部412は、検出された各領域に対して設定されたフィルタ処理を適用する(ステップST412)。
ステップST411においては、各領域において、ぼけが生じた補正部分と、それ以外の部分に対するフィルタ設定を、帰還による反復毎に更新する。
【0068】
すなわち、図10の破線内で示すように、ステップST411においては、ステップST401で検出された領域毎に、補正部分であるか否かが個別に判定され、ステップST412においては、ステップST411の各判定結果に応じて、フィルタF1a、F1b〜F4a、F4bのいずれかが選択的に適用される。
このとき、ぼけが生じた部分に対しては、雑音低減効果が低い代わりに、ぼけ発生率の低いフィルタ条件が設定され、ぼけが生じなかった部分に対しては、雑音低減効果の高いフィルタ条件に設定される。
【0069】
なお、初回の処理においては、帰還情報が存在しないので、事前に規定されたフィルタ設定が行われる。
また、フィルタ条件は、前述と同様に、初回に設定したフィルタ処理の雑音の低減効果が高い場合には、ぼけが生じた部分のみに対して、ぼけの発生を抑制するように変更し、初回に設定したフィルタ処理のぼけが小さい場合には、ぼけが生じない部分のみに対して、雑音低減効果をあげるように変更してもよい。
【0070】
次に、結果合成部413は、各領域でのぼけの生じた補正部分とそれ以外の部分とのフィルタ結果を加算合成し、続いて、これら各領域の合成結果をさらに加算合成し、フィルタ後画像Gfとして変化成分検出部120に入力する(ステップST413)。
以下、前述と同様に、ステップST120〜ST140を介して、最終的なフィルタ後画像Grを生成し、フィルタ後画像格納エリア102に格納する。
【0071】
このように、画像中の構造を事前に検出して、構造物Aが存在する部分と、構造物Aが存在しない部分とで、各部分に適したフィルタ条件を適用することにより、ぼけの発生を効果的に抑制することができる。
また、各領域に適したフィルタ条件を適用した上で、ぼけが発生した補正部分については、ぼけが発生しないように、さらにフィルタ条件を変更して適用するので、最終的なフィルタ結果として、ぼけが生じていない雑音低減後のフィルタ後画像Grを得ることができる。
また、ぼけが発生しない部分では、雑音低減効果の高いフィルタ条件を適用するので、雑音が大幅に低減された雑音低減後画像Grを得ることができる。
なお、ここでは、前述の実施の形態1(図2参照)と同様に、2値化部131および連続成分検出部132からなる分解能劣化部分抽出部130を用いたが、実施の形態2(図5参照)と同様に、2次元直交変換部231、連続成分検出部232および2次元直交逆変換部233からなる分解能劣化部分抽出部230を用いてもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、レーダによる観測で得られた第1のレーダ画像を格納するレーダ画像格納エリアと、第1のレーダ画像に含まれる雑音を除去してフィルタ処理後の第2のレーダ画像を生成するフィルタ処理部と、第1および第2のレーダ画像を比較して第2のレーダ画像の変化成分を検出する変化成分検出部と、変化成分の中から、フィルタ処理後にぼけが生じた部分を分解能劣化部分として検出する分解能劣化部分抽出部と、所定の帰還終了条件に基づいて、フィルタ処理部への分解能劣化部分の情報の帰還操作を実行するか否かを判定する帰還処理判定部と、帰還終了条件が成立して帰還処理判定部による帰還操作が実行されなくなった時点で、第2のレーダ画像に基づくフィルタ後画像を格納するフィルタ後画像格納エリアとを備え、フィルタ処理部は、分解能劣化部分に対しては、雑音の除去に優先して、ぼけの発生の小さなフィルタを設定し、ぼけが生じなかった部分に対しては、雑音の除去を増大させるためのフィルタを設定するので、点構造体、エッジやラインなどの構造物において、ぼけ発生による分解能の劣化を回避しつつ、レーダ画像中のスペックル雑音や受信機雑音を低減したレーダ画像処理装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による分解能劣化部分抽出部を示すブロック構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による処理動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による分解能劣化部分(ぼけ部分)抽出処理を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による分解能劣化部分抽出部を示すブロック構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による処理動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3を示すブロック構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による処理動作を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態4を示すブロック構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 レーダ画像格納エリア、102 フィルタ後画像格納エリア、110、310、410 フィルタ処理部、111、311、411 フィルタ設定部、112、312、412 フィルタ適用部、113、313、413 結果合成部、120 変化成分検出部、130 分解能劣化部分抽出部、131 2値化部、132 連続成分検出部、140 帰還処理判定部、300 領域分割処理設定変更部、301、401 領域分割処理部、A 構造物、B ぼけ部分、C 変化成分、D 分解能劣化部分、E 雑音成分(ノイズ)、Go レーダ画像、Gf フィルタ処理後のレーダ画像、Gr、Gr(D) フィルタ後画像。

Claims (11)

  1. レーダによる観測で得られた第1のレーダ画像を格納する第1の画像格納エリアと、
    前記第1のレーダ画像に含まれる雑音を除去して第2のレーダ画像を得るフィルタ処理部と、
    前記第1および第2のレーダ画像を比較して前記第2のレーダ画像の変化成分を検出する変化成分検出部と、
    前記変化成分の中から、前記フィルタ処理後にぼけが生じた部分を分解能劣化部分として検出する分解能劣化部分抽出部と、
    所定の帰還終了条件が成立しない場合に前記分解能劣化部分の情報を前記フィルタ処理部に帰還する帰還処理判定部と、
    前記帰還終了条件が成立した場合に、前記第2のレーダ画像に基づくフィルタ後画像を格納する第2の画像格納エリアとを備え、
    前記フィルタ処理部は、前記分解能劣化部分に対しては、前記雑音の除去に優先して、ぼけの発生の小さなフィルタを設定し、ぼけが生じなかった部分に対しては、前記雑音の除去を増大させるためのフィルタを設定することを特徴とするレーダ画像処理装置。
  2. 前記分解能劣化部分抽出部は、
    前記変化成分に対して2値化処理を行い2値化データを生成する2値化部と、前記2値化データにおける空間的に連続した連続成分を前記分解能劣化部分として検出する連続成分検出部と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のレーダ画像処理装置。
  3. 前記分解能劣化成分検出部は、
    前記変化成分に対して直交変換を行い直交変換データを生成する直交変換部と、
    前記直交変換データにおける空間的に連続した連続成分を検出する連続成分検出部と、
    前記連続成分を直交逆変換して前記分解能劣化部分として出力する直交逆変換部と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のレーダ画像処理装置。
  4. 前記直交変換部は、2次元離散フーリエ変換を行う2次元直交変換部により構成され、
    前記直交逆変換部は、2次元離散フーリエ逆変換を行う2次元直交逆変換部により構成されたことを特徴とする請求項3に記載のレーダ画像処理装置。
  5. 前記レーダ画像格納エリアと前記フィルタ処理部との間に挿入された領域分割処理部を備え、
    前記領域分割処理部は、前記第1または第2のレーダ画像に含まれる構造物に対応した複数の分割領域を個別に検出し、
    前記フィルタ処理部は、前記分割領域毎に異なるフィルタ条件で前記雑音を除去することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のレーダ画像処理装置。
  6. 前記帰還処理判定部と前記領域分割処理部との間に挿入された領域分割処理設定変更部を備え、
    前記帰還処理判定部は、前記分解能劣化部分の情報を、前記領域分割処理設定変更部および前記領域分割処理部を介して、前記フィルタ処理部に帰還させることを特徴とする請求項5に記載のレーダ画像処理装置。
  7. 前記帰還処理判定部は、前記分解能劣化部分の情報を、前記フィルタ処理部に対して直接帰還させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のレーダ画像処理装置。
  8. 前記フィルタ処理部は、前記分解能劣化部分の情報の帰還による反復処理が進むにつれて、前記第2のレーダ画像に適用するフィルタ条件を、所定の更新終了条件を満たすまで順次更新することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のレーダ画像処理装置。
  9. 前記更新終了条件は、
    前記フィルタ処理部で適用されるパラメータ値が規定値に達した場合と、
    前記フィルタ処理部で適用される着目画素に適用するパラメータ値が、前記着目画素の周囲の画素に適用するパラメータ値と規定値以上異なる場合と
    の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項8に記載のレーダ画像処理装置。
  10. 前記帰還操作終了条件は、前記更新終了条件を含むことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のレーダ画像処理装置。
  11. 前記帰還操作終了条件は、
    前記帰還処理判定部による帰還操作処理の反復回数と、
    前記分解能劣化部分の個数と
    の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のレーダ画像処理装置。
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