JP4173392B2 - 光送信器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光送信器に関し、半導体レーザなどから入射光を外部変調して出力する光変調器を備える光送信器に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ通信システムにおいては、伝送路の大容量化に伴い変調速度の増大が急務である。レーザダイオードの直接強度変調では、比較的大きな波長チャーピングが伝送距離及び変調速度を制限する。チャーピングのある信号光が色分散(波長分散)を有する光ファイバを通過すると、通常は波形の歪みが生じる。この問題を避けるために、チャーピングを生じさせにくい外部光変調器の使用に対する期待が高まっている。実用的な外部光変調器として、マッハツェンダ型光変調器(MZ光変調器)が開発された。光源からの一定強度のキャリア光がMZ光変調器に供給され、光の干渉を用いたスイッチング動作によって、強度変調された信号光が得られる。例えば、LiNbO3結晶を用いたMZ光変調器や化合物半導体結晶を用いたMZ光変調器が報告されている。
【0003】
またMZ光変調器より低電力駆動が可能で小型化に適した外部光変調器として、電界吸収型光変調器(EA光変調器)が提案されている。EA光変調器は、印加電圧に応じてキャリア光を吸収することにより、強度変調された信号光を生成する。例えば、化合物半導体結晶を用いたEA光変調器が報告されている。実用的なEA光変調器は、半導体積層技術により半導体チップとして提供される。EA光変調器は、キャリア光源として用いられるレーザダイオードとの一体化が容易である。従って、キャリア光源と光変調器との間の結合損失の低減による高出力化や小型化が可能となる。例えば、DFB−LD(分布帰還型レーザダイオード)とEA光変調器とをモノリシックに一体化したEA−DFBレーザ半導体チップが報告されている。
【0004】
外部光変調器を駆動する方式はコレクタ出力駆動方式が一般的である(特許文献1)。この方式は、トランジスタのコレクタからの出力電圧がpn接合からなる光変調器のアノードに印加され、入射光を変調する方式である。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−14951号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
コレクタ出力駆動方式は、光変調器の容量Cと抵抗Rの積であるCR時定数により高速動作性が制限される。よって、高速動作させる場合、動作可能な容量の大きさに制限がある。
【0007】
別の駆動方式としてエッミタフォロア駆動方式が考えられる。この方式は、出力段にエミッタフォロワ回路を有する駆動方式であり、トランジスタのエミッタからの出力電圧が光変調器のアノードに印加され、入射光を変調する。この方式はコレクタ出力駆動と比較し、CR時定数制限のある駆動方式から容量の低インピーダンス駆動に置き換わる。ゆえに高速性の制限はエミッタフォロアに流す電流と光変調器の容量の充放電時間に置き換わる。よって、エミッタフォロアに電流をより多く流すことにより高速性が上がることから、特に10Gbit/s以上の高速通信において有効な駆動方法である。
【0008】
ところで光変調器を高速に駆動する場合、良好な光波形を得るためには、入射光波長と光変調器の吸収端波長との差が一定になるように駆動信号のハイレベル調整が必要である。このことを光変調器がEA型である場合を例として、図1を用いて説明する。
【0009】
図1(a)は光変調器の吸収特性の波長依存性を示す図であり、吸収端波長λEA1をもつ吸収特性Ab1と吸収端波長λEA2をもつ吸収特性Ab2とを示している。入射光波長λLDとλEA1の差を離長量△H1、入射波長λLDとλEA2の差を離長量△H2とおく。図1(c)は入射光の透過率の電圧依存性を示す図である。Ab1とTr1とが対応し、Ab2とTr2とが対応する。△H1>△H2であることから、Tr2の方が小さい電圧から吸収を開始している。図1(b)は光変調器の電気駆動波形である。図1(d)は、この電気波形で駆動した場合の出力光波形を示す。光波形1はAb1に対応し、光波形2はAb2に対応する。Ab2では光信号がOFFのときに十分に光が弱く、良好な波形になっているのに対し、Ab1では△H1が大きいために、光信号がOFFのときに十分光が消えていない。このように、良好な波形を得ることのできる△Hの範囲は限られており、光変調器がEA型、波長1550μm帯の場合、良好な光波形を得るためには△Hが約50nmでなければならないことが知られている。
【0010】
一方、光変調器の吸収端λEAは電圧印加により長波長側へシフトする。吸収層の構造に依存するが、単位電圧当りのλEAのシフト量は約25nm/Vである。よって、△Hはバイアス電圧Vbを印加することによって調整することができる。例えば、バイアス電圧を印加しない状態で△H=75nmの場合、Vb=−1V印加することにより△H=50nmとなり、この状態で駆動すれば、良好な波形が得られる。
【0011】
以上、光変調器が電界吸収型の場合で説明したが、良好な光波形を得るためには駆動信号のハイレベルを調整する必要があることは、光変調器がMZ型である場合も同様である。
【0012】
光変調器をエミッタフォロア駆動する場合の光変調器に印加されるハイレベル調整方法として一般的と思われる方法を、図2を用いて説明する。図2は、駆動回路内にハイレベル調整機能をもつ駆動回路と光変調器の回路図である。図2において、駆動回路は1−1,1−2,1−3,1−4のトランジスタと、3−1,3−2の抵抗と、4−1,4−2,4−3の電流源を有する。トランジスタ1−4のエミッタ側の出力に電界吸収型変調器2が接続されている。トランジスタ1−1と1−2は差動回路を構成しており、抵抗3−1,3−2とトランジスタに流れる電流で決まる出力電圧がトランジスタ1−3,1−4のベースに接続される。トランジスタ1−3,1−4はコレクタが接地され、いわゆるエミッタフォロア形式となり、出力インピーダンスは低インピーダンスになっている。このエミッタフォロアを出力回路として、光変調器2のアノードと接続され、光変調器2を駆動する構成となっている。
【0013】
ハイレベルの調整は、コレクタ電圧VCCを調整することにより行われる。しかし、トランジスタの耐圧性能により、VCCによって調整可能なハイレベルの範囲は0.5V程度に制限される。このハイレベル調整範囲は、次に示すような場合に、良好な光波形を得るためには不十分である。
【0014】
1つ目が、高速応答性を上げるためにエミッタフォロア駆動を2段繰り返す場合である。この場合、駆動信号のハイレベルVHIは、ベース、エミッタ間電圧Vbeの2倍となる。Vbeは通常−1V程度であるため、VHIは約−2Vとなる。VCCにより調整すると、VHI=−1.75Vから−2.25Vの範囲で調整可能である。一方、光変調器、特にEA型の場合、VHIは0V付近であることが望ましい。なぜなら、VHIがマイナスに大きくなると、光信号OFF時に吸収層に印加される電界強度が強くなり、吸収が弱くなる。このため、光信号OFF時の消光が不十分となり、悪い波形となる。しかし上記方法では、VHIを0V付近まで調整できない。
【0015】
2つ目の場合は、光変調器の温度が変化する場合である。λEAは単位温度当り約0.6nm/℃で変化する。例えば、温度調整機構のない光送信器の場合、温度が0℃から85℃の範囲で変化することが想定される。この場合、λEAは51nmだけ変化する。この温度範囲内で△Hを一定に保とうとすると、ハイレベルは2V程度の範囲で可変である必要があるが、VCCによる調整では不可能である。
【0016】
その他のハイレベルを調整方法としてコレクタ出力回路で用いられるバイアスティーを、エミッタフォロア出力と光変調器のアノードの間に入れることも考えられる。しかし、エミッタフォロア駆動が低インピーダンス駆動であるために、原理的に不可能である。
本発明は、このような状況に鑑み、広い範囲でのハイレベル調整が可能であり、所望の光波形を得ることのできる光送信器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明では、エミッタフォロア出力を持つ駆動回路によって光変調器を駆動する光変調器において、光変調器のカソード側にバイアス電圧を印加することによって前記目的を達成する。
【0018】
すなわち、本発明による光送信器は、印加される駆動電圧に応じて光源からの入射光を変調して出力する光変調器と、出力段にエミッタフォロワ回路を有し前記光変調器のアノードに駆動電圧を印加する駆動回路と、光変調器のカソードに接続されたバイアス電圧印加端子とを備えることを特徴とする。
【0019】
上記光送信器は、バイアス電圧印加端子に印加するバイアス電圧を出力するバイアス電圧印加回路を備えていてもよい。駆動電圧のハイレベル電圧をVHIとするとき、バイアス電圧印加回路が出力するバイアス電圧は0VからVHIの範囲で可変であるのが望ましい。
【0020】
上記光送信器は、光変調器の温度を検出する温度モニタと、温度モニタからの出力に基づき入射光の波長と光変調器の吸収端波長との波長差が所定の値になるようバイアス電圧制御回路から出力されるバイアス電圧を制御するバイアス電圧制御回路とを備えてもよい。温度モニタを設けると、温度検出信号に基づいてバイアス電圧を調整することが可能となり、光変調器の温度が変化したとしても常に最適な波形を得ることができる。
【0021】
また、上記光送信器は、光変調器が電界吸収型光変調器である場合、駆動回路内の駆動電圧を出力するトランジスタのエミッタ電流をモニタする電流計と、電流計でモニタされたエミッタ電流が一定になるようにバイアス電圧印加回路から出力されるバイアス電圧を制御するバイアス電圧制御回路とを備えるように構成してもよい。この場合、光源から光変調器に入射される入射光強度を一定にする必要がある。そのためには、例えば光源部に光源からの出射光あるいは光源から光変調器に入射される入射光の強度をモニタする光強度モニタを設け、光強度モニタからの出力によって光源から光変調器に入射される入射光の強度が一定となるように光源駆動電源を制御すればよい。上記電流計は光変調器に発生する光電流を検出することができ、光電流検出信号に基づいてバイアス電圧を調整することが可能となり、光変調器の温度が変わった場合にも常に最適な波形を得ることができる。
【0022】
更に、上記光送信器は、光変調器が電界吸収型光変調器であり、駆動回路が駆動電圧を差動出力する場合、駆動回路内の駆動電圧を出力する第1のトランジスタのエミッタ電流をモニタする第1の電流計と、第1のトランジスタと対をなす第2のトランジスタのエミッタ電流をモニタする第2の電流計と、第1のトランジスタのエミッタ電流と第2のトランジスタのエミッタ電流との差が一定となるようバイアス電圧印加回路が出力するバイアス電圧を制御するバイアス電圧制御回路とを備えるように構成してもよい。この場合にも、光源から光変調器に入射される入射光強度を一定にする必要がある。この構成により、光変調器に発生する光電流を検出し、光電流検出信号に基づいてバイアス電圧を調整することが可能となり、光変調器の温度が変わった場合にも常に最適な波形を得ることができる。
本発明の光送信器は、毎秒10ギガビット以上の超高速光通信システムに好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図3は、本発明による光送信器の一例を示す回路図である。この光送信器は、出力段にエミッタフォロア回路を有する駆動回路と光変調器2とを有し、光変調器2のカソード側にバイアス電圧印加端子5を備える。図2に示した光送信器との違いは、VCC端子が接地されていることと、光変調器2のカソード側にバイアス電圧印加端子5を設けたことである。
【0024】
この光送信器によれば、光変調器のカソード側にバイアス電圧を印加することにより、光変調器に印加される駆動電圧のハイレベルを変えることが可能となる。このことを、図4を用いて説明する。図4(a)が駆動回路からの駆動電圧とバイアス電圧、図4(b)が光変調器に印加される電圧を示す。光変調器に印加されるハイレベルVHI’は、駆動電圧のハイレベルVHIとバイアス電圧Vbを用いて、
VHI’=VHI−Vb
と表すことができる。よって、Vbを印加することによりVHI’を変えることが出来る。例えば、Vb=VHIのとき、VHI’=0Vとなり、EA型光変調器に好ましい条件で駆動することが可能となる。
【0025】
ここでは説明していないが、MZ型光変調器においても光変調器に印加されるVHI’の調整が必要であり、本発明は有効である。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
【0026】
(実施例1)
図5は、本発明による光送信器の主要部の構成例を示した概略図である。具体的には、半導体基板13上にエミッタフォロア出力変調器駆動回路11と光変調器12を作製する形態である。駆動信号伝送線路14と光変調器のアノード15とが接続され、光変調器のカソード16とバイアス電圧印加端子17とが接続されている。バイアス電圧印加端子17にバイアス電圧を印加することにより、光変調器に印加されるハイレベルVHI’を調整でき、所望の光出力波形を得ることが出来る。
【0027】
本例の光送信器の回路構成は、図3に示した通りである。この光送信器によれば、エミッタフォロア出力をもつ光変調器駆動回路において、バイアス電圧印加端子にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。
【0028】
(実施例2)
図6は、本発明による光送信器の主要部の他の構成例を示した概略図である。実施例1との違いは、光変調器12は駆動回路11と別に形成され、半導体基板13上に光変調器チップ18を実装している点である。光送信器の回路構成は、実施例1と同様である。
【0029】
この光送信器によれば、エミッタフォロア出力をもつ光変調器駆動回路において、バイアス電圧印加端子にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。
【0030】
(実施例3)
図7は、本発明による光送信器の主要部の他の構成例を示した概略図である。図5に示した実施例1との違いは、半導体基板13上にバイアス電圧印加回路19を備え、バイアス電圧印加端子17と接続している点である。
【0031】
この光送信器によれば、エミッタフォロア出力をもつ光変調器駆動回路において、バイアス電圧印加回路により光変調器にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。図示した例では、バイアス電圧印加回路19は半導体基板13上に形成されているが、別基板上に形成されていてもよい。
【0032】
(実施例4)
図8は、本発明による光送信器の主要部の他の構成例を示した概略図である。図6に示した実施例2との違いは、半導体基板13上にバイアス電圧印加回路19を備え、バイアス電圧印加端子17に接続している点である。
【0033】
この光送信器によれば、エミッタフォロア出力をもつ光変調器駆動回路において、バイアス電圧印加回路により光変調器にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。図示した例では、バイアス電圧印加回路19は半導体基板13上に形成されているが、別基板上に形成されていてもよい。
【0034】
(実施例5)
図9は、本発明による光送信器の他の例の回路図である。図3に示した回路との違いは、高速動作性向上を目的とし、エミッタフォロア回路を2段重ねて光変調器を駆動している点である。このような構成にすることにより、より大きな光変調器に付随する容量を高速に駆動することが可能となる。
【0035】
本例の光送信器によれば、2段エミッタフォロア出力をもつ光変調器駆動回路において、バイアス電圧印加端子にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。ここには2段エミッタフォロア出力をもつ駆動回路を示したが、3段以上でも実施可能である。
【0036】
(実施例6)
図10は、本発明による光送信器の他の例を示すブロック図である。光変調器駆動回路11と光変調器12のアノードが接続され、光変調器12のカソードとバイアス電圧印加回路23が接続されている。光変調器駆動回路11は、図3あるいは図9に示したような、出力段にエミッタフォロア回路を有する駆動回路である。
【0037】
光変調器12の近傍に光変調器の温度を検出する温度モニタ21を備え、温度モニタ21によってモニタされた温度に基づき、バイアス電圧制御回路22が入射光の波長と光変調器の吸収端波長との波長差が所定の値になるよう、バイアス電圧印加回路23を制御している。入射光の波長と光変調器の吸収端波長との波長差が所定の値になるような温度とバイアス電圧の関係は、予め実験等によって求めてテーブル化され、バイアス電圧制御回路22に保持されている。バイアス電圧制御回路22はそのテーブルを参照して温度モニタ21から入力された温度に対応するバイアス電圧を求め、光変調器12に印加されるバイアス電圧が所望の値となるようにバイアス電圧印加回路23を制御する。本例の光送信器によると、光変調器12の温度が変化した場合にも、バイアス電圧印加端子に適切なバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。
【0038】
(実施例7)
図11は本発明による光送信器の他の例を示す図であり、(a)は全体構成を示すブロック図、(b)は要部回路図である。光変調器としては、電界吸収型光変調器を用いる。図11(b)に示した回路は、図3に示した回路とほぼ同じであり、異なる点は、電流計6−1が駆動波形を出力するトランジスタ1−4のエミッタに設置されている点である。電流計6−1の検出する電流Iは、トランジスタ1−4のエミッタ電流と電界吸収型光変調器2に発生する光電流Iphの和である。
【0039】
本例の光送信器の制御方法を、図11(a)のブロック図を用いて説明する。光源24は、入射光強度モニタ25からの信号をもとにAPC(Auto Power Control)制御するAPC制御回路26によって制御された光源駆動回路27により、光変調器2への入射光強度が一定になるよう駆動されている。光変調器2は、電流計6−1が検出する電流値Iが一定となるようバイアス電圧印加制御回路22で制御されたバイアス電圧印加回路23からバイアス電圧が印加されている。
【0040】
本実施例の目的は、電流計6−1で検出された電流値Iを一定に保つことにより、△Hを最適に保つことである。この原理を簡単に説明する。光変調器2に発生する光電流Iphは光変調器2による光の吸収量に比例する。光の吸収量はハイレベルがマイナスに大きくなるほど大きくなり、光の吸収量とハイレベル、すなわちバイアス電圧は1対1で対応している。一方、エミッタ電流は変化しないため、電流計6−1で検出された電流値Iが一定であるということは、光電流Iphが一定であることを示す。よって、電流値Iを一定に保つことにより、△Hを最適に保つことが可能となる。ここで、光電流Iphは光入力強度に比例するため、別に光入射強度を一定に保つ制御が必要である。
【0041】
本例の光送信器によると、光変調器2の温度が変動した場合にも、バイアス電圧印加端子にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。
【0042】
(実施例8)
図12は本発明による光送信器の他の例を示す図であり、(a)は全体構成を示すブロック部、(b)はその要部回路図である。光変調器としては電界吸収型光変調器を用いる。図12(b)に示した回路は図3で説明した回路とほぼ同じで、異なる点は、電流計6−1が駆動波形を出力するトランジスタ1−4のエミッタに設置され、電流計6−2が駆動波形を出力するトランジスタ1−3のエミッタに設置されている点である。電流計6−1が検出する電流値と電流計6−2が検出する電流値の差は、光変調器2に発生する光電流Iphに一致する。
【0043】
本例の光送信器の制御方法を、図12(a)を用いて説明する。光源24は、入射光強度モニタ25からの信号をもとにAPC(Auto Power Control)制御するAPC制御回路26によって制御された光源駆動回路27により、光変調器2への入射光強度が一定になるよう駆動されている。光変調器2には、2つの電流計6−1,6−2の差が一定、すなわち光電流Iphが一定となるよう、バイアス電圧印加制御回路22の制御下にあるバイアス電圧印加回路23よりバイアス電圧が印加されている。この光送信器によると、光変調器2の温度が変動した場合にも、バイアス電圧印加端子にバイアス電圧を印加することにより所望の光出力波形を得ることが出来る。
【0044】
上記実施例において、光変調器の動作原理を特定しなかった実施例で用いる光変調器はEA型でもよいし、MZ型でもよい。また、基板材料は、半導体でも電気光学効果をもつ絶縁基板でもよい。基板材料が半導体の場合、光変調器の光源としてのレーザを同一基板上にモノリシック集積してもよい。また、駆動回路の回路として、差動入力、差動出力を持つ回路を示したが、単相入力、単相出力をもつ回路でもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、エミッタフォロア出力を持つ駆動回路によって光変調器を駆動する光送信器において、広いバイアス範囲で光変調器バイアスの最適化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光変調器の動作説明図。
【図2】駆動回路内にハイレベル調整機能をもつエミッタフォロア駆動回路と光変調器の回路図。
【図3】駆動回路の外部にバイアス電圧調整端子をもつ、本発明のエミッタフォロア駆動回路と光変調器の回路図。
【図4】バイアス電圧調整回路によるハイレベル調整の原理を説明する図。
【図5】本発明による光送信器の主要部の構成例を示した概略図。
【図6】本発明による光送信器の主要部の他の構成例を示した概略図。
【図7】本発明による光送信器の主要部の他の構成例を示した概略図。
【図8】本発明による光送信器の主要部の他の構成例を示した概略図。
【図9】本発明による光送信器の他の例の回路図。
【図10】本発明による光送信器の他の例を示すブロック図。
【図11】本発明による光送信器の他の例を示す図。
【図12】本発明による光送信器の他の例を示す図。
【符号の説明】
λEA1,λEA2…光変調器の吸収端波長
△H1,△H2…入射光波長と光変調器の吸収端波長の差
VHI…駆動電圧のハイレベル
VHI’…光変調器印加電圧のハイレベル
Vb…バイアス電圧
VEE…エミッタ電圧印加端子
VCC…コレクタ電圧印加端子
1―1〜1−6…トランジスタ
2…光変調器
3−1,3−2…抵抗
4−1〜4−5…電流源
5…バイアス電圧印加端子
6−1,6−2…電流計
11…エミッタフォロア出力光変調器駆動回路
12…光変調器
13…半導体基板
14…駆動信号伝送線路
15…光変調器アノード
16…光変調器カソード
17…バイアス電圧印加端子
18…光変調器チップ
19…バイアス電圧印加回路
21…温度モニタ
22…バイアス電圧制御回路
23…バイアス電圧印加回路
24…光源
25…入射光強度モニタ
26…APC(Auto Power Control)制御回路
27…光源駆動電源

Claims (3)

  1. 印加される駆動電圧に応じて光源からの入射光を変調して出力する光変調器と、
    出力段に2段のエミッタフォロワ回路を有し、前記光変調器のアノードに駆動電圧を印加する駆動回路と、
    前記光変調器のカソードに接続されたバイアス電圧印加端子と、
    前記バイアス電圧印加端子に印加するバイアス電圧を出力するバイアス電圧印加回路とを備え、
    前記駆動電圧のハイレベル電圧をVHIとするとき、前記バイアス電圧印加回路が出力するバイアス電圧は0VからVHIの範囲で可変であることを特徴とする光送信器。
  2. 印加される駆動電圧に応じて光源からの入射光を変調して出力する電界吸収型光変調器と、
    出力段にエミッタフォロワ回路を有し前記電界吸収型光変調器のアノードに駆動電圧を印加する駆動回路と、
    前記電界吸収型光変調器のカソードに接続されたバイアス電圧印加端子と、
    前記バイアス電圧印加端子に印加するバイアス電圧を出力するバイアス電圧印加回路と、
    前記駆動回路内の前記駆動電圧を出力するトランジスタのエミッタ電流をモニタする電流計と、
    前記電流計でモニタされたエミッタ電流が一定になるように前記バイアス電圧印加回路から出力されるバイアス電圧を制御するバイアス電圧制御回路と
    を備えることを特徴とする光送信器。
  3. 印加される駆動電圧に応じて光源からの入射光を変調して出力する電界吸収型光変調器と、
    出力段にエミッタフォロワ回路と、第1電流計と、第2電流計と、を有する駆動回路と、
    前記電界吸収型光変調器のカソードに接続されたバイアス電圧印加端子と、
    前記バイアス電圧印加端子に印加するバイアス電圧を出力するバイアス電圧印加回路と
    前記バイアス電圧印加回路が出力するバイアス電圧を制御するバイアス電圧制御回路とを備え、
    前記エミッタフォロワ回路は、第1トランジスタを有する第1エミッタフォロワ回路と、第2トランジスタを有する第2エミッタフォロワ回路を備え、
    前記電界吸収型光変調器のアノードは、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記第1トランジスタだけに接続されており、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとが差動出力することで、前記第1エミッタフォロワ回路が前記電界吸収型光変調器のアノードへ駆動電力を差動出力し、
    前記第1電流計は、前記第1トランジスタのエミッタ電流をモニタし、
    前記第2電流計は、前記第2トランジスタのエミッタ電流をモニタし、
    前記バイアス電圧制御回路は、前記第1トランジスタのエミッタ電流と前記第2トランジスタのエミッタ電流との差が一定となるように、前記バイアス電圧を制御することを特徴とする光送信器。
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