JP4172828B2

JP4172828B2 - NOx removal agent and method for removing nitrogen oxides in exhaust gas

Info

Publication number: JP4172828B2
Application number: JP19422996A
Authority: JP
Inventors: 琢弥畑岸; 康志今井; 政道倉元; 義彦浅野; 達利田村; 正彦家田
Original assignee: Meidensha Corp
Current assignee: Meidensha Corp
Priority date: 1996-07-24
Filing date: 1996-07-24
Publication date: 2008-10-29
Anticipated expiration: 2016-07-24
Also published as: JPH1033947A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関等における排気ガス中に含まれている窒素酸化物（ＮＯ_X）を除去して浄化する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来からＮＯ_X処理技術は種々の分野で必要とされており、例えばディーゼル機関等の排気ガス中に存在するＮＯ_Xは人体に有害であり、空中に放散されると酸性雨の発生原因ともなるので、これら排気ガス中のＮＯ_Xを効果的に除去することが望まれている。
【０００３】
一般に上記ＮＯ_Xの処理方法は排煙脱硝技術として実用化されている。この排煙脱硝技術は乾式法と湿式法に大別されるが、現在では乾式法の一つである選択接触還元法が技術的に先行しており、有力な脱硝方法として注目されている。
【０００４】
上記選択接触還元法の主反応は以下の通りである。
【０００５】
４ＮＯ＋４ＮＨ₃＋Ｏ₂ → ４Ｎ₂＋６Ｈ₂Ｏ・・・・・・・・・・・・・（１）
この反応は還元剤としてアンモニア，炭化水素，一酸化炭素が使用され、特にアンモニアは酸素が共存しても選択的にＮＯ_Xを除去するため、ディーゼル機関等の排気ガス中に含まれているＮＯ_Xの除去に用いて有効である。この反応は触媒としてチタニウム酸化物（ＴｉＯ₂）を主成分として、バナジウム（Ｖ），モリブデン（Ｍｏ），タングステン（Ｗ）等の酸化物とか複塩を含有する触媒が使用される。この中でもＶ₂Ｏ₅／ＴｉＯ₂系触媒は、活性，選択性，耐久性の面で有効であり、ＮＯ_XのみならずＳＯ_Xダストの含有量の多い排気ガス中での２年以上の運転実績がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上記の選択接触還元法は簡単なシステムでＮＯ_Xを処理することができるとともに高脱硝率が得られ、しかもＮＯ_Xを無害なＮ₂ガスとＨ₂Ｏに分解することにより廃液処理を不要とするという利点を有している反面で、還元触媒が排気ガス中のＮＯ_X以外の成分で劣化してしまうことがあるため、触媒交換を必要とするという課題がある。特に高価な貴金属系の触媒は経済的な見地から使用できないケースがあり、その中でもＶ₂Ｏ₅／ＴｉＯ₂系触媒のＶ₂Ｏ₅は可溶性で且つ毒性が強いため、使用後の触媒の処分に関して特別な処理をしない限り環境汚染をもたらす虞れがある。
【０００７】
近年は省エネルギー化によりコ・ジェネレーションシステムが普及しており、特に内燃機関であるガスエンジンとかディーゼルエンジンは酸素過剰下で燃焼する必要があるため、排気ガス中には１３％程度の過剰の酸素が含まれている。このような過剰酸素の影響でガソリンエンジンの排気ガス浄化触媒である三元触媒は酸化反応による触媒金属の劣化を生じることがあり、内燃機関のＮＯ_Xを完全に除去することは困難である。
【０００８】
還元剤としてアンモニアを用いた場合、このアンモニアは危険物に指定されているため、高圧の液化ガスでの運搬と貯蔵は取り扱い性に問題点がある。貴金属系とか遷移金属系の触媒を使用した場合、これら触媒の比重が大きいために実際に取り扱う上で不利であり、高温下では触媒成分の焼結が進行する反面で、低温下ではアンモニウムが水分あるいはＳＯ_Xと反応して硫酸アンモニウム等の塩が触媒表面に生成してしまい、脱硝率が低下するという問題がある。そのため使用温度の範囲は３２０℃〜４５０℃に制限されているのが現状である。
【０００９】
他の脱硝法として直接分解法とか炭化水素系の還元剤を用いた選択還元脱硝法も研究されており、例えば近年ではＣｕ−ＺＳＭ−５ゼオライトとかペロブスカイト型複合化合物等に遷移金属、アルカリ土類金属といった金属を担持あるいはイオン交換したものを触媒とし、還元剤を用いてＮＯ_XをＮ₂に還元させる反応が見いだされているが、この反応は反応機構が詳細に解明されていないこともあって温度とか触媒（金属）、還元剤等の組み合わせにより活性が大きく変化する難点がある。最も高活性なＣｕ−ＺＳＭ−５ゼオライトでも排気ガス中のＳＯ_XあるいはＯ₂で触媒性能が劣化することがあり、実用上での障害となっている。
【００１０】
還元剤として危険なアンモニアに代えて尿素を使用する方法もあり、触媒担体としてＴｉＯ₂とＶ₂Ｏ₅，ＷＯ₃，ＭｏＯ₃等が用いられるが、特にＴｉＯ₂系触媒は排気ガス中に含まれるＳＯ_Xとの反応性が低く、劣化しにくいため、触媒担体として適している。しかしＴｉＯ₂のＶ₂Ｏ₅成分は可溶性で毒性を持つため、触媒の処理に問題がある。
【００１１】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、最適な触媒の担体を選択し、この触媒の担体に担持させる金属と還元剤を選択することにより、脱硝率を高めた排気ガス中の窒素酸化物の除去方法を提供することを目的とするものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、還元剤としてアンモニア水または尿素を用い、前記還元剤の共存下で窒素酸化物（ＮＯｘ）含有排気ガスと接触反応させることにより排気ガス中の窒素酸化物（ＮＯｘ）の除去を行う脱硝剤において、前記脱硝剤は、主原料としてのＮＨ4−ＺＳＭ−５ゼオライトをハニカム状に成形，焼成してＨ型のＨ−ＺＳＭ−５とした触媒担体に、イオン交換率を５〜１０（％）としてイオン交換法によってコバルトを担持して形成したことを特徴とする脱硝剤を提供する。
【００１３】
また、還元剤として尿素を用い、前記還元剤の共存下で窒素酸化物（ＮＯｘ）含有排気ガスと接触反応させることにより排気ガス中の窒素酸化物（ＮＯｘ）の除去を行う脱硝剤において、前記脱硝剤は、主原料としてのＮＨ 4 −ＺＳＭ−５ゼオライトをハニカム状に成形し、コバルトイオンを含む溶液に浸漬させて水素とコバルトとのイオン交換を行った後、当該ＮＨ ₄ −ＺＳＭ−５ゼオライトを焼成して成り、前記脱硝剤にはコバルトが０．１〜１．０ｗｔ％含まれていることを特徴とする脱硝剤を提供する。
【００１５】
かかる排気ガス中の窒素酸化物の除去方法によれば、主原料としてＺＳＭ−５ゼオライトを用いるとともにコバルトのイオン交換率は５〜１０（％）にすることによって従来のＮａＹもしくはＮａＡ型ゼオライトを用いた脱硝剤に比して脱硝率が格段に向上しており、又、ＺＳＭ−５ゼオライトを用いて還元剤としてアンモニア水または尿素を用いた場合、還元剤によって物質の分解特性及び脱硝率は異なるが、何れの還元剤を用いても８５（％）以上の高い脱硝率が得られる。又、イオン交換を焼成前に行うことにより、焼成温度によってＮＨ₄型ゼオライトがＮ型ゼオライトに変化して定度が向上する。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下本発明にかかる排気ガス中の窒素酸化物の除去方法の具体的な実施例を説明する。本実施例では先ず触媒と還元剤を用いて窒素酸化物（ＮＯ_X）を窒素ガス（Ｎ₂）に還元する反応において、触媒の担体として軽量，安価で且つ毒性を持つゼオライトを使用する。
【００１７】
一般にゼオライトはアルミニウムとシリカで構成され、Ｘ（Ｍ²⁺，Ｍ⁺¹）Ｏ・Ａｌ₂Ｏ₃・ｙＳｉＯ₂・ｚＨ₂Ｏで示される結晶性のアルミナシリケートであり、３〜９Åの微細な細孔を有する結晶であるが、アルミニウムとシリカの比率を変えることによってＹ型とかＸ型，Ａ型モルデナイト型，ＺＳＭ−５型等の種々の構造を有するゼオライトとなる。
【００１８】
中でもＺＳＭ−５型ゼオライトは化学的に安定したゼオライトとして知られている。本実施例ではＺＳＭ−５型ゼオライトを主原料として焼成とハニカム成形を行って触媒担体とし、この触媒担体にイオン交換法により金属触媒を担持させる方法を検討した。
【００１９】
本実施例を適用した実験では、触媒担体の主原料としてＮＨ₄−ＺＳＭ−５ゼオライト（組成：ＳｉO₂／Ａｌ₂Ｏ₃＝３９．５）を用いて、上記主原料をハニカム状に成形，焼成した。上記主原料をハニカム状に成形する際に７００℃〜８００℃の高温焼成工程が入るため、主原料中のＮＨ4 が抜けてＨ型のＨ−ＺＳＭ−５となる。
ＮＨ₄−ＺＳＭ−５ → ＮＨ₃（ｇ）＋Ｈ−ＺＳＭ−５
このＨ−ＺＳＭ−５に触媒として活性金属のコバルトＣｏをイオン交換法により担持させる。イオン交換率は５％，つまりＨの量の５％をコバルトに置き換える。還元剤としてアンモニア水、尿素、炭酸アンモニウム、メラミンを用いた。
【００２０】
コバルトＣｏのイオン交換方法としてはＣｏイオンを含む溶液にゼオライトを浸漬し、溶液温度６０℃で数時間撹拌する。Ｃｏイオンを含む塩類は酢酸塩、硝酸塩等が挙げられる。
【００２１】
実験条件を以下に記す。
（１）反応温度：４００℃
（２）サンプルガス：ＮＯ，ＳＯ₂（濃度８６０ｐｐｍ），酸素（濃度１３％），残部窒素ガス（６.７ｌ／ｍｉｎ）
（３）還元剤：アンモニア水（ＮＨ₃），サンプルガス中にＮＨ₃ガスとして８６０ｐｐｍ
（４）ハニカム体積：６.８×１０^-5（ｍ³）
（５）比較例：ゼオライト原料としてＮａＹ型ゼオライト、ＮａＡ型ゼオライトを用いる。
【００２２】
本実施例と比較例による脱硝剤に用いて、図１に示す装置により脱硝効率を求めた。図中の１は常圧固定床型の反応槽、２はガス導入管であり、反応槽１の内部には脱硝剤３，３が充填され、反応槽１の入口と出口には温度測定用の熱電対１３，１４が配備されている。この反応槽１は保温ヒータ４によって所定温度に加温，保持されており、該反応槽１に近接するガス導入管２の周囲にも予熱ヒータ５が配備されている。
【００２３】
６は還元剤溶液が充填されたタンク、７は還元剤を反応槽１に送り込むためのポンプ、８は還元剤溶液を反応槽１内に注入するノズルである。又、上記ガス導入管２に供給するサンプルガスＭを調製するため、ＮＯガスボンベ９，Ｎ₂ガスボンベ１０，ＳＯ₂ガスボンベ１１，Ｏ₂ガスボンベ１２を用意し、これらの混合ガスを作成して図外の流量調節バルブを介してガス導入管２にサンプルガスＭが流入される。
【００２４】
実験に際して、保温ヒータ４によって反応槽１内の温度を４００℃に保持し、サンプルガスＭを予熱ヒータ５によって予熱しながら６.７（ｌ／ｍｉｎ）で反応槽１内に流し、同時にポンプ７を起動してタンク６に充填された還元剤としてのアンモニア水をサンプルガス中にＮＨ₃ガスとして８６０ｐｐｍの割合となるようにして反応槽１に注入した。注入量は還元剤と反応槽１入口のＮＯの組成比が１：１になるように調整した。
【００２５】
図２は反応槽１内部を示す断面図であり、ステンレス鋼で成る反応槽１の内壁面にシール材１ａが配置され、このシール材１ａの内方にハニカム状に成形された脱硝剤３，３が積層されている。
【００２６】
反応槽１を通過したサンプルガスＭと反応槽１を通過しないサンプルガスＭ、即ち反応前後における各サンプルガスＭのＮＯ_X濃度と酸素濃度とを図示していないＮＯ_X・Ｏ₂分析計もしくはガスクロマトグラフィーにより測定した。
【００２７】
そして反応前のサンプルガスＭのＮＯ_X濃度をＣ₀（ppm）とし、反応後のＮＯ_Xの濃度をＣ₁（ppm）として脱硝率を次式によって求めた。
【００２８】
脱硝率(％)＝｛Ｃ₀(ppm)−Ｃ₁(ppm)｝／｛Ｃ₀(ppm)｝×100・・・・・（２）
表１は上記実験により、ゼオライト原料としてＮａＹ型ゼオライト、ＮａＡ型ゼオライト及び本実施例によるＺＳＭ−５ゼオライトを用いた場合の脱硝率(％)を示している。
【００２９】
【表１】

【００３０】
表１の結果からＮａＹ型ゼオライト又はＮａＡ型ゼオライトを用いた場合の脱硝率３５％，２０％に較べて、ＺＳＭ−５ゼオライトを用いた場合の脱硝率９０％が格段に向上していることが分かる。
【００３１】
次に主原料としてのＮＨ₄−ＺＳＭ−５ゼオライトを成形，焼成してＨ型のＨ−ＺＳＭ−５とし、イオン交換率を変えて触媒としてのコバルトＣｏを担持して同一の条件で実験を試みた。表２はイオン交換率を０，５，１０，３０，１００（％）とした時の脱硝率(％)を示している。
【００３２】
【表２】

【００３３】
表２によれば、コバルトＣｏのイオン交換率が５％乃至１０％で最も脱硝率が高いことが判明した。但しコバルトＣｏの交換率が３０（％）を超えると、逆に脱硝率は低下する傾向を示した。これは還元剤であるＮＨ₃はゼオライト中のＨ⁺（プロトン）と選択的に吸着するため、Ｈ⁺をＣｏ²⁺に交換していくと触媒表面へのＮＯの吸着量が増大し、ＮＨ₃の吸着量が低下するためと考えられる。従ってコバルトＣｏのイオン交換率は５〜３０（％）が適当である。
【００３４】
次にコバルトのイオン交換率５％としたＣｏ−ＺＳＭ−５ゼオライトを用いて、還元剤としてアンモニア水、尿素、炭酸アンモニウム、メラミンを用いて同一の条件で実験を試みた。実験は夫々の還元剤に含まれるＮＨ₃の量をサンプルガス中で８６０ｐｐｍになるようにした。その結果を表３に示す。
【００３５】
【表３】

【００３６】
還元剤によって物質の分解特性及び脱硝率は異なるが、何れの還元剤を用いても８５（％）以上の脱硝率が得られた。
【００３７】
図３は本実施例にかかるＣｏ−ＺＳＭ−５ゼオライトとＣｏ−ＮａＹゼオライトを主原料として用いた脱硝剤にＮＯを吸着させて、昇温脱離法でＮＯを脱離して排出されたＮＯの量をＴＣＤ検出器で検出した際の温度と脱離速度の関係を示すグラフである。▲１▼に示すＣｏ−ＺＳＭ−５ゼオライトを用いた脱硝剤には多量のＮＯが吸着されており、▲２▼に示したＣｏ−ＮａＹゼオライトにはほとんどＮＯが吸着されていないことが分かる。
【００３８】
次に本実施例で採用した各種脱硝剤の製作方法を比較例とともに説明する。
【００３９】
〔脱硝剤１〕
シリカ／アルミナ比が２３.３のＮＨ₄型ＺＳＭ−ゼオライト粉末を用いて成形と焼成によりハニカム状触媒担体を製作したが、コバルトＣｏのイオン交換は焼成過程前に実施した。イオン交換は焼成後に行うこともできるが、焼成温度によってＮＨ₄型ゼオライトがＮ型ゼオライトに変化し、安定度が向上するので焼成前に行うことが好ましい。
【００４０】
得られたハニカム状触媒担体の１個の重量は２５０ｇであり、これを０.１Ｍ濃度のＣｏ（ＣＨ₃ＣＯＯ）₂・４Ｈ₂Ｏ水溶液４リットルに浸漬し、６０℃で１２時間撹拌してイオン交換を行った。イオン交換操作終了後に担体を４リットルの純水で洗浄し、１５０℃で８時間乾燥した。乾燥後７００℃で５時間焼成し、ハニカム状脱硝剤を得た。
【００４１】
得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｏが１.０重量％含まれていることが判明した。
【００４２】
〔脱硝剤２〕
上記と同一のハニカム状触媒担体に対するＣｏのイオン交換時間を６０℃で２時間とした。他の操作は同一とした。得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｏが０.１重量％含まれており、イオン交換時間によってイオン交換量の調節が可能であることが判明した。
【００４３】
〔参考例１〕
上記と同一のハニカム状触媒担体に対するＣｏのイオン交換時間を６０℃で２４時間とした。他の操作は同一とした。得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｏが２.０重量％含まれていた。
【００４４】
〔比較例１〕
上記と同一のハニカム状触媒担体にイオン交換を行わずに４リットルの純水で洗浄し、１５０℃で８時間乾燥した。乾燥後７００℃で５時間焼成したＨ型ゼオライトを得た。このＨ型ゼオライトを用いて実施例１と同一の操作により脱硝剤を作成した。
【００４５】
〔比較例２〕
上記と同一のハニカム状触媒担体に銅Ｃｕのイオン交換を行った。具体的には触媒担体を０.１Ｍ濃度のＣｕ（ＣＨ₃ＣＯＯ）₂・４Ｈ₂Ｏ水溶液４リットルに浸漬し、６０℃で１２時間撹拌してイオン交換を行った。イオン交換操作終了後に担体を４リットルの純水で洗浄し、１５０℃で８時間乾燥した。乾燥後７００℃で５時間焼成し、ハニカム状脱硝剤を得た。
【００４６】
得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｕが０.９重量％含まれていることが判明した。
【００４７】
〔脱硝剤の性能評価〕
上記の脱硝剤１、脱硝剤２、参考例１、比較例１、比較例２の各々の脱硝剤を前記図１に示した常圧固定床型の反応槽１内に充填し、空気の流通下で約１時間の前処理を行ってから表４に示す混合ガスを流通して還元剤として尿素をＮＯ／尿素＝０．５の比率で添加し、反応温度４００〜５００℃で脱硝を行い、脱硝特性として定常状態に戻した時点でのＮＯの浄化率を測定した結果を表５に示す。
【００４８】
【表４】

【００４９】
【表５】

【００５０】
表５によれば、本実施例にかかる脱硝剤１，２のＮＯ浄化率は９３％，９５％，と良好であり、Ｃｏが０．１〜１．０重量％含まれている脱硝剤に還元剤として尿素を用いることによって良好な脱硝特性が得られ、比較例１のＣｏをイオン交換しない脱硝剤のＮＯ浄化率３０％と較べて明らかに差異があった。尚、参考例１はＣｏが２．０重量％含まれているためＮＯ浄化率は８５％とやや低下した。比較例２のＣｕを用いてイオン交換した脱硝剤はＮＯ浄化率が参考例１と同一の８５％であり、やや良好な結果が得られたので、Ｃｏと同様にＣｕをイオン交換した脱硝剤の実用化の可能性を示した。
【００５１】
次に表６により脱硝剤１，２、参考例１、比較例１の各々の脱硝剤を前記反応槽１内に充填し、前記と同様な空気の流通下で約１時間の前処理を行ってから表４に示す混合ガスを流通して還元剤として軽油を軽油／ＮＯ＝０.５の比率で添加し、反応温度３５０〜４５０℃で脱硝を行い、脱硝特性として反応温度が３５０℃，４００℃，４５０℃でのＮＯの浄化率を測定した結果を示す。
【００５２】
【表６】

【００５３】
表６によれば本実施例にかかる脱硝剤１，２、参考例１に還元剤として軽油を用いることによって各反応温度条件下で良好な脱硝特性が得られ、比較例１のＣｏをイオン交換しない脱硝剤のＮＯ浄化率３３％，４０％，３５％と較べて明らかに差異があった。但し、参考例１はＣｏが２．０重量％含まれているため脱硝剤１，２と較べてＮＯ浄化率はやや低下した。
【００５４】
次に前記比較例１の結果に鑑みて、コバルトＣｏに代えて銅Ｃｕをイオン交換した参考例２，３，４を作成した。
【００５５】
〔参考例２〕
シリカ／アルミナ比が２３．３のＮＨ₄型ＺＳＭ−ゼオライト粉末を用いて成形と焼成によりハニカム状触媒担体を製作した。得られたハニカム状触媒担体の１個の重量は２５０ｇであり、これを０．１Ｍ濃度のＣｕ（ＣＨ₃ＣＯＯ）₂・４Ｈ₂Ｏ水溶液４リットルに浸漬し、６０℃で１２時間撹拌してイオン交換を行った。イオン交換操作終了後に担体を４リットルの純水で洗浄し、１５０℃で８時間乾燥した。乾燥後７００℃で５時間焼成し、ハニカム状脱硝剤を得た。
【００５６】
得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｕが０.９重量％含まれていることが判明した。
【００５７】
〔参考例３〕
上記と同一のハニカム状触媒担体に対するＣｕのイオン交換時間を、６０℃で１．５時間とし、他の操作は同一とした。得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｕが０．１重量％含まれている。
【００５８】
〔参考例４〕
上記と同一のハニカム状触媒担体に対するＣｕのイオン交換時間を６０℃で１８時間とした。他の操作は同一とした。得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｃｕが１．５重量％含まれていた。
【００５９】
〔比較例３〕
上記と同一のハニカム状触媒担体にＮｉのイオン交換を行った。具体的には触媒担体を０.１Ｍ濃度のＮｉ（ＣＨ₃ＣＯＯ）₂・４Ｈ₂Ｏ水溶液４リットルに浸漬し、６０℃で１０時間撹拌してイオン交換を行った。イオン交換操作終了後に担体を４リットルの純水で洗浄し、１５０℃で８時間乾燥した。乾燥後７００℃で５時間焼成し、ハニカム状脱硝剤を得た。
【００６０】
得られた脱硝剤の元素分析の結果、Ｎｉが１．２重量％含まれていることが判明した。
次に表７により参考例２，３，４、比較例３の各々の脱硝剤を前記反応槽１内に充填し、前記と同様な空気の流通下で４００℃約１時間の前処理を行ってから表４に示す混合ガスを流通して還元剤として軽油を軽油／ＮＯ＝０.８の比率で添加して反応温度３５０〜４５０℃で脱硝を行い、脱硝特性として反応温度が３５０℃，４００℃，４５０℃でのＮＯの浄化率を測定した結果を示す。
【００６１】
【表７】

【００６２】
表７によれば参考例２，３，４に係る脱硝剤に還元剤として軽油を用いることによって各反応温度条件下で良好な脱硝特性が得られ、比較例１，３の脱硝剤のＮＯ浄化率と較べて明らかに差異があった。
【００６３】
この測定においてＳＯ₂の濃度を０〜１０００ｐｐｍまで変化させてＮＯの浄化率を測定した結果を表８に示す。尚、ＳＯ₂の連続通気時間は５００時間とした。
【００６４】
【表８】

【００６５】
表８によれば、ＳＯ₂濃度が０ｐｐｍであればほぼ問題なく、ＳＯ₂濃度が１０００ｐｐｍになると参考例２，３に係る脱硝剤は良好な脱硝特性を示したが参考例４に係る脱硝剤のＮＯの浄化率が４０％とやや低下した。
【００６６】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば主原料としてＺＳＭ−５ゼオライトを用いて触媒の担体を形成するとともに、この触媒担体に担持するコバルトのイオン交換率は５〜１０（％）にすることによって従来の脱硝剤に比して脱硝率が格段に向上し、還元剤としてアンモニア水または尿素を用いた場合でも還元剤によって物質の分解特性及び脱硝率は異なるものの何れの還元剤を用いても８５（％）以上の高い脱硝率を得ることができる。
【００６７】
又、還元触媒が排気ガス中のＮＯ_X以外の成分、例えばＳＯ_XあるいはＯ₂で触媒性能が劣化することがないため頻繁な触媒交換は不要であり、還元剤としてアンモニア水または尿素が利用可能であるため、これらの還元剤の取扱いに格別の注意は要求されないという利点がある。更に還元触媒として高価な貴金属系の触媒を使用することがないので、経済的な見地からも有効である。
【００６８】
特に本発明によれば、内燃機関の排気ガスの処理に際して最適な触媒の担体を選択し、この触媒の担体に担持させる活性金属と還元剤を選択することにより排気ガス中の脱硝率を格段に高めることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる脱硝方法を用いて脱硝効率を求める実験装置の構成を示す概要図。
【図２】図１の要部縦断面図。
【図３】本実施例と従来例で用いた脱硝剤に吸着したＮＯを脱離器で検出した際の温度と脱離速度の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
１…反応槽
２…ガス導入管
３…脱硝剤
４…保温ヒータ
５…予熱ヒータ
６…（還元剤の）タンク
８…（還元剤の）ノズル
９…ＮＯガスボンベ
１０…Ｎ₂ガスボンベ
１１…ＳＯ₂ガスボンベ
１２…Ｏ₂ガスボンベ
１３，１４…熱電対[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for removing and purifying nitrogen oxide (NO _x ) contained in exhaust gas in an internal combustion engine or the like.
[0002]
[Prior art]
NO _X processing techniques conventionally are needed in various fields, for example, NO _X present in the exhaust gas such as diesel engines is harmful to the human body, comprising also when it is released into the air and cause acid rain Therefore, it is desired to effectively remove NO _x in these exhaust gases.
[0003]
In general, the NO _x treatment method has been put to practical use as a flue gas denitration technique. The flue gas denitration technology is roughly divided into a dry method and a wet method. At present, the selective catalytic reduction method, which is one of the dry methods, is technically advanced, and has attracted attention as a powerful denitration method.
[0004]
The main reaction of the selective catalytic reduction method is as follows.
[0005]
4NO + 4NH ₃ + O ₂ → 4N ₂ + 6H ₂ O (1)
In this reaction, ammonia, hydrocarbons, and carbon monoxide are used as a reducing agent. In particular, ammonia selectively removes NO _x even in the presence of oxygen, so NO contained in exhaust gas from diesel engines and the like. Effective for removing _X. In this reaction, a catalyst containing titanium oxide (TiO ₂ ) as a main component and an oxide such as vanadium (V), molybdenum (Mo), tungsten (W) or a double salt is used. Among these, the V ₂ O ₅ / TiO ₂ catalyst is effective in terms of activity, selectivity, and durability, and has been operated for 2 years or more in exhaust gas containing a large amount of SO _X dust as well as NO _X. There is a track record.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The above selective catalytic reduction method can treat NO _x with a simple system and obtain a high NOx removal rate, and also eliminates waste liquid treatment by decomposing NO _x into harmless N ₂ gas and H ₂ O. However, there is a problem that the catalyst needs to be replaced because the reduction catalyst may be deteriorated by components other than NO _x in the exhaust gas. Particularly expensive noble metal catalysts there are cases that can not be used from an economic point of view, since and virulent in V ₂ O ₅ is soluble in V ₂ O ₅ / TiO ₂ catalyst Among them, the disposal of the catalyst after use Unless special treatment is performed, there is a risk of environmental pollution.
[0007]
In recent years, cogeneration systems have become widespread due to energy savings, especially gas engines and diesel engines that are internal combustion engines need to burn under excess oxygen, so there is about 13% excess oxygen in the exhaust gas. include. The three-way catalyst, which is an exhaust gas purification catalyst of a gasoline engine due to the influence of such excess oxygen, may cause deterioration of the catalyst metal due to an oxidation reaction, and it is difficult to completely remove NO _x of the internal combustion engine.
[0008]
When ammonia is used as the reducing agent, since this ammonia is designated as a hazardous material, transportation and storage with a high-pressure liquefied gas have problems in handling. When noble metal or transition metal catalysts are used, the specific gravity of these catalysts is large, which is disadvantageous in actual handling. Sintering of the catalyst components proceeds at high temperatures, but ammonium is moisture at low temperatures. or would be salts such as ammonium sulfate reacts with SO _X is produced on the catalyst surface, the denitration rate is lowered. Therefore, the current temperature range is limited to 320 ° C to 450 ° C.
[0009]
As other denitration methods, a direct decomposition method or a selective reduction denitration method using a hydrocarbon-based reducing agent has been studied. For example, in recent years, transition metals and alkaline earths such as Cu-ZSM-5 zeolite and perovskite type composite compounds have been studied. those metal such metal bearing or ion exchange as a catalyst, the reaction of reducing the nO _X with a reducing agent to N ₂ has been found, this reaction was also the reaction mechanism has not been elucidated in detail Therefore, there is a difficulty that the activity varies greatly depending on the combination of temperature, catalyst (metal), reducing agent and the like. Most also highly active Cu-ZSM-5 zeolite may catalyst performance deteriorates with SO _X or O ₂ in the exhaust gas, which is an obstacle in practical use.
[0010]
There is also a method in which urea is used instead of dangerous ammonia as a reducing agent, and TiO ₂ and V ₂ O ₅ , WO ₃ , MoO _3, etc. are used as a catalyst carrier. In particular, a TiO ₂ catalyst is included in the exhaust gas. It is suitable as a catalyst carrier because it has low reactivity with SO _x and hardly deteriorates. However, since the V ₂ O ₅ component of TiO ₂ is soluble and toxic, there is a problem in the treatment of the catalyst.
[0011]
The present invention has been made in view of the above, and by selecting an optimal catalyst carrier and selecting a metal and a reducing agent to be supported on the catalyst carrier, nitrogen in the exhaust gas having an increased denitration rate. An object of the present invention is to provide a method for removing oxides.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention uses ammonia water or urea as a reducing agent, and in the presence of the reducing agent, the nitrogen oxide in the exhaust gas is brought into contact with the exhaust gas containing nitrogen oxide (NOx). In the denitration agent that removes (NOx), the denitration agent is formed by ionizing NH 4 -ZSM-5 zeolite as a main raw material into a honeycomb shape and calcining to form H-type H-ZSM-5. Provided is a denitration agent characterized by being formed by supporting cobalt by an ion exchange method at an exchange rate of 5 to 10 (%).
[0013]
Further, in the denitration agent that removes nitrogen oxide (NOx) in the exhaust gas by using urea as a reducing agent and performing a contact reaction with the exhaust gas containing nitrogen oxide (NOx) in the presence of the reducing agent, The denitration agent is formed by forming NH 4 —ZSM-5 zeolite as a main raw material into a honeycomb shape and immersing it in a solution containing cobalt ions to perform ion exchange between hydrogen and cobalt, and then the NH ₄ —ZSM-5. Provided is a denitration agent characterized by being formed by firing zeolite, wherein the denitration agent contains 0.1 to 1.0 wt% of cobalt.
[0015]
According to such a method for removing nitrogen oxides from exhaust gas, conventional NaY or NaA type zeolite is used by using ZSM-5 zeolite as a main raw material and setting the ion exchange rate of cobalt to 5 to 10 (%) . The denitration rate is remarkably improved compared to the conventional denitration agent. Also, when ZSM-5 zeolite is used and ammonia water or urea is used as the reducing agent, the decomposition characteristics and denitration rate of the substances differ depending on the reducing agent. However, a high denitration rate of 85% or more can be obtained with any reducing agent. Further, by performing ion exchange before calcination, NH ₄ type zeolite is changed to N type zeolite depending on the calcination temperature, and the degree of stability is improved.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Specific examples of the method for removing nitrogen oxides in exhaust gas according to the present invention will be described below. In this embodiment, first, a light, inexpensive, and toxic zeolite is used as a catalyst carrier in a reaction of reducing nitrogen oxide (NO _x ) to nitrogen gas (N ₂ ) using a catalyst and a reducing agent.
[0017]
Generally the zeolite is composed of aluminum and ^{^{silica, X (M 2+, M +1}} ) is a crystalline alumina silicate represented by _{_{O · Al 2 O 3 · ySiO}} 2 · zH 2 O, fine of 3~9Å Although it is a crystal having pores, it becomes a zeolite having various structures such as Y type, X type, A type mordenite type, ZSM-5 type, etc. by changing the ratio of aluminum and silica.
[0018]
Among these, ZSM-5 type zeolite is known as a chemically stable zeolite. In this example, a method was examined in which a ZSM-5 type zeolite was used as a main raw material and the catalyst carrier was fired and formed into a honeycomb, and a metal catalyst was supported on the catalyst carrier by an ion exchange method.
[0019]
In an experiment in which this example was applied, NH ₄ —ZSM-5 zeolite (composition: SiO ₂ / Al ₂ O ₃ = 39.5) was used as the main raw material of the catalyst carrier, and the main raw material was formed into a honeycomb shape. Baked. When the main raw material is formed into a honeycomb, a high-temperature firing step of 700 ° C. to 800 ° C. is performed, so that NH 4 in the main raw material is released to form H-type H-ZSM-5.
NH ₄ -ZSM-5 → NH ₃ (g) + H-ZSM-5
The H-ZSM-5 is loaded with an active metal cobalt Co as a catalyst by an ion exchange method. The ion exchange rate is 5%, that is, 5% of the amount of H is replaced with cobalt. Ammonia water, urea, ammonium carbonate, and melamine were used as the reducing agent.
[0020]
As an ion exchange method for cobalt Co, zeolite is immersed in a solution containing Co ions and stirred at a solution temperature of 60 ° C. for several hours. Examples of salts containing Co ions include acetates and nitrates.
[0021]
The experimental conditions are described below.
(1) Reaction temperature: 400 ° C
(2) Sample gas: NO, SO ₂ (concentration 860 ppm), oxygen (concentration 13%), remaining nitrogen gas (6.7 l / min)
(3) Reducing agent: ammonia water (NH ₃ ), 860 ppm as NH ₃ gas in the sample gas
(4) Honeycomb volume: 6.8 × 10 ⁻⁵ (m ³ )
(5) Comparative example: NaY-type zeolite and NaA-type zeolite are used as zeolite raw materials.
[0022]
Using the denitration agent according to the present example and the comparative example, the denitration efficiency was obtained by the apparatus shown in FIG. In the figure, 1 is an atmospheric pressure fixed bed type reaction tank, 2 is a gas introduction pipe, the inside of the reaction tank 1 is filled with

denitration agents

3 and 3, and the reaction tank 1 has inlet and outlet for temperature measurement.

Thermocouples

13 and 14 are provided. The reaction tank 1 is heated and maintained at a predetermined temperature by a heat retaining heater 4, and a preheating heater 5 is also provided around the gas introduction pipe 2 adjacent to the reaction tank 1.
[0023]
6 is a tank filled with a reducing agent solution, 7 is a pump for feeding the reducing agent into the reaction tank 1, and 8 is a nozzle for injecting the reducing agent solution into the reaction tank 1. Further, in order to prepare the sample gas M to be supplied to the gas introduction pipe 2, a NO gas cylinder 9, an N ₂ gas cylinder 10, an SO ₂ gas cylinder 11, and an O ₂ gas cylinder 12 are prepared, and these mixed gases are prepared and not shown. The sample gas M is introduced into the gas introduction pipe 2 through the flow rate adjusting valve.
[0024]
During the experiment, the temperature in the reaction vessel 1 is maintained at 400 ° C. by the heat retaining heater 4, and the sample gas M is flowed into the reaction vessel 1 at 6.7 (l / min) while preheating by the preheating heater 5, and at the same time the pump 7 Then, ammonia water as a reducing agent filled in the tank 6 was injected into the reaction tank 1 as NH ₃ gas in the sample gas so as to have a ratio of 860 ppm. The injection amount was adjusted so that the composition ratio of the reducing agent and NO at the inlet of the reaction vessel 1 was 1: 1.
[0025]
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the inside of the reaction tank 1, in which a sealing material 1a is arranged on the inner wall surface of the reaction tank 1 made of stainless steel, and a denitration agent 3, which is formed in a honeycomb shape inside the sealing material 1a. 3 are stacked.
[0026]
A sample gas M that has passed through the reaction tank 1 and a sample gas M that has not passed through the reaction tank 1, that is, a NO _x / O ₂ analyzer or gas that does not show the NO _x concentration and oxygen concentration of each sample gas M before and after the reaction. Measured by chromatography.
[0027]
Then the concentration of NO _X sample gas M before reaction and C ₀ (ppm), the concentration of the NO _X after the reaction was determined denitrification rate by the following equation as C ₁ (ppm).
[0028]
Denitration rate (%) = {C ₀ (ppm) −C ₁ (ppm)} / {C ₀ (ppm)} × 100 (2)
Table 1 shows the denitration rate (%) when NaY-type zeolite, NaA-type zeolite and ZSM-5 zeolite according to this example were used as the zeolite raw material by the above experiment.
[0029]
[Table 1]

[0030]
From the results in Table 1, it can be seen that the denitration rate of 90% when using ZSM-5 zeolite is markedly improved compared to the denitration rate of 35% and 20% when using NaY-type zeolite or NaA-type zeolite. I understand.
[0031]
Next, NH ₄ -ZSM-5 zeolite as the main raw material is molded and calcined to form H-type H-ZSM-5, and cobalt Co as the catalyst is supported by changing the ion exchange rate, and the experiment is performed under the same conditions. Tried. Table 2 shows the denitration rate (%) when the ion exchange rate is 0, 5, 10, 30, and 100 (%).
[0032]
[Table 2]

[0033]
According to Table 2, it was found that the denitration rate was highest when the ion exchange rate of cobalt Co was 5% to 10%. However, when the exchange rate of cobalt Co exceeded 30 (%), the denitration rate tended to decrease. This is because NH _{3 as a} reducing agent selectively adsorbs to H ⁺ (protons) in the zeolite, so when H ⁺ is exchanged for Co ²⁺ , the amount of NO adsorbed on the catalyst surface increases, and NH 3 _This is probably because the adsorption amount of ₃ is reduced. Therefore, the ion exchange rate of cobalt Co is suitably 5 to 30 (%).
[0034]
Next, an experiment was attempted under the same conditions using Co-ZSM-5 zeolite with a cobalt ion exchange rate of 5% and using ammonia water, urea, ammonium carbonate, and melamine as the reducing agent. In the experiment, the amount of NH ₃ contained in each reducing agent was adjusted to 860 ppm in the sample gas. The results are shown in Table 3.
[0035]
[Table 3]

[0036]
Although the decomposition characteristics and the denitration rate of the substances differ depending on the reducing agent, a denitration rate of 85 (%) or more was obtained with any reducing agent.
[0037]
FIG. 3 shows NO of adsorbed NO by a denitration agent using Co-ZSM-5 zeolite and Co-NaY zeolite as main raw materials according to the present embodiment, and desorbed NO by the temperature-programmed desorption method. It is a graph which shows the relationship between the temperature at the time of detecting quantity with a TCD detector, and a desorption rate. It can be seen that a large amount of NO is adsorbed on the denitration agent using Co-ZSM-5 zeolite shown in (1), and almost no NO is adsorbed on the Co-NaY zeolite shown in (2).
[0038]
Next, manufacturing methods of various denitration agents employed in this example will be described together with comparative examples.
[0039]
[Denitration agent 1]
A honeycomb catalyst carrier was fabricated by molding and firing using NH ₄ type ZSM-zeolite powder having a silica / alumina ratio of 23.3, but cobalt Co ion exchange was performed before the firing process. Ion exchange can be performed after calcination, but NH ₄ type zeolite is changed to N type zeolite depending on the calcination temperature, and stability is improved, so that it is preferably performed before calcination.
[0040]
The obtained honeycomb catalyst carrier weighed 250 g, and was immersed in 4 liters of a 0.1M concentration Co (CH ₃ COO) ₂ .4H ₂ O aqueous solution and stirred at 60 ° C. for 12 hours. Ion exchange was performed. After completion of the ion exchange operation, the carrier was washed with 4 liters of pure water and dried at 150 ° C. for 8 hours. After drying, it was fired at 700 ° C. for 5 hours to obtain a honeycomb-shaped denitration agent.
[0041]
As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, it was found that 1.0% by weight of Co was contained.
[0042]
[Denitration agent 2]
The Co ion exchange time for the same honeycomb-shaped catalyst carrier as described above was 2 hours at 60 ° C. Other operations were the same. As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, it was found that 0.1 wt% of Co was contained, and the ion exchange amount could be adjusted by the ion exchange time.
[0043]
[ Reference Example 1 ]
The Co ion exchange time for the same honeycomb-shaped catalyst carrier as described above was 24 hours at 60 ° C. Other operations were the same. As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, 2.0% by weight of Co was contained.
[0044]
[Comparative Example 1]
The same honeycomb catalyst carrier as described above was washed with 4 liters of pure water without performing ion exchange, and dried at 150 ° C. for 8 hours. After drying, an H-type zeolite calcined at 700 ° C. for 5 hours was obtained. A denitration agent was prepared by the same operation as in Example 1 using this H-type zeolite.
[0045]
[Comparative Example 2]
Copper Cu ion exchange was performed on the same honeycomb-shaped catalyst carrier as described above. Specifically, the catalyst support was immersed in 4 liters of a 0.1 M concentration Cu (CH ₃ COO) ₂ .4H ₂ O aqueous solution and stirred at 60 ° C. for 12 hours for ion exchange. After completion of the ion exchange operation, the carrier was washed with 4 liters of pure water and dried at 150 ° C. for 8 hours. After drying, it was fired at 700 ° C. for 5 hours to obtain a honeycomb-shaped denitration agent.
[0046]
As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, it was found that 0.9% by weight of Cu was contained.
[0047]
[Performance evaluation of denitration agent]
Each of the

denitration agents

1, 2, Reference Example 1, Comparative Example 1 and Comparative Example 2 is filled in the normal pressure fixed bed type reaction tank 1 shown in FIG. Under the pretreatment for about 1 hour, the mixed gas shown in Table 4 is circulated, urea is added as a reducing agent at a ratio of NO / urea = 0.5, and denitration is performed at a reaction temperature of 400 to 500 ° C. Table 5 shows the measurement results of the NO purification rate when the denitration characteristic is returned to the steady state.
[0048]
[Table 4]

[0049]
[Table 5]

[0050]
According to Table 5, the NO removal rates of the denitration agents 1 and 2 according to the present example are as good as 93% and 95%, and the denitration agent containing 0.1 to 1.0% by weight of Co. By using urea as the reducing agent, good denitration characteristics were obtained, and there was a clear difference compared with the NO removal rate of 30% of the denitration agent of Comparative Example 1 that does not ion-exchange Co. In addition, since the reference example 1 contained 2.0% by weight of Co, the NO purification rate slightly decreased to 85%. The denitration agent ion-exchanged using Cu of Comparative Example 2 had a NO purification rate of 85%, which was the same as that of Reference Example 1 , and a slightly good result was obtained. The possibility of practical use was shown.
[0051]
Next, according to Table 6, the denitration agents 1, 2, Reference Example 1 and Comparative Example 1 are filled in the reaction tank 1, and pretreatment is performed for about 1 hour under the same air flow as described above. After that, the gas mixture shown in Table 4 was circulated and light oil was added as a reducing agent at a ratio of light oil / NO = 0.5, denitration was performed at a reaction temperature of 350 to 450 ° C., and the reaction temperature was 350 ° C. The result of having measured the purification rate of NO in 400 degreeC and 450 degreeC is shown.
[0052]
[Table 6]

[0053]
According to Table 6, by using the denitration agents 1 and 2 according to this example and light oil as the reducing agent in Reference Example 1 , good denitration characteristics can be obtained under each reaction temperature condition, and Co in Comparative Example 1 is ion-exchanged. There was a clear difference compared to NO removal rates of 33%, 40%, and 35% for NOx removal. However, since the reference example 1 contained 2.0% by weight of Co, the NO purification rate was slightly lowered as compared with the denitration agents 1 and 2.
[0054]
Next, in view of the results of Comparative Example 1, Reference Examples 2 , 3, and 4 were produced in which copper Cu was ion-exchanged instead of cobalt Co.
[0055]
[ Reference Example 2 ]
A honeycomb catalyst carrier was fabricated by molding and firing using NH ₄ type ZSM-zeolite powder having a silica / alumina ratio of 23.3. The weight of one of the obtained honeycomb-shaped catalyst carriers is 250 g, and this is immersed in 4 liters of 0.1 M concentration Cu (CH ₃ COO) ₂ .4H ₂ O aqueous solution and stirred at 60 ° C. for 12 hours. Ion exchange was performed. After completion of the ion exchange operation, the carrier was washed with 4 liters of pure water and dried at 150 ° C. for 8 hours. After drying, it was fired at 700 ° C. for 5 hours to obtain a honeycomb-shaped denitration agent.
[0056]
As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, it was found that 0.9% by weight of Cu was contained.
[0057]
[ Reference Example 3 ]
The Cu ion exchange time for the same honeycomb catalyst carrier as described above was 1.5 hours at 60 ° C., and the other operations were the same. As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, 0.1% by weight of Cu is contained.
[0058]
[ Reference Example 4 ]
The Cu ion exchange time for the same honeycomb catalyst carrier as described above was 18 hours at 60 ° C. Other operations were the same. As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, Cu was contained by 1.5% by weight.
[0059]
[Comparative Example 3]
Ni ion exchange was performed on the same honeycomb-shaped catalyst carrier as described above. Specifically, the catalyst support was immersed in 4 liters of a 0.1 M Ni (CH ₃ COO) ₂ .4H ₂ O aqueous solution and stirred at 60 ° C. for 10 hours for ion exchange. After completion of the ion exchange operation, the carrier was washed with 4 liters of pure water and dried at 150 ° C. for 8 hours. After drying, it was fired at 700 ° C. for 5 hours to obtain a honeycomb-shaped denitration agent.
[0060]
As a result of elemental analysis of the obtained denitration agent, it was found that 1.2% by weight of Ni was contained.
Next, according to Table 7 , each of the denitration agents of Reference Examples 2, 3, 4 and Comparative Example 3 is filled in the reaction tank 1 and pre-treated at 400 ° C. for about 1 hour under the same air flow as described above. Then, the mixed gas shown in Table 4 was circulated, and light oil was added as a reducing agent at a ratio of light oil / NO = 0.8 and denitration was performed at a reaction temperature of 350 to 450 ° C. The result of having measured the purification rate of NO in 400 degreeC and 450 degreeC is shown.
[0061]
[Table 7]

[0062]
According to Table 7, by using light oil as a reducing agent for the denitration agents according to Reference Examples 2, 3, and 4 , good denitration characteristics can be obtained under each reaction temperature condition, and NO purification of the denitration agents of Comparative Examples 1 and 3 is achieved. There was a clear difference compared to the rate.
[0063]
Table 8 shows the results of measuring the NO purification rate by changing the SO ₂ concentration from 0 to 1000 ppm in this measurement. The continuous ventilation time of SO ₂ was 500 hours.
[0064]
[Table 8]

[0065]
According to Table 8, there is almost no problem when the SO ₂ concentration is 0 ppm, and when the SO ₂ concentration is 1000 ppm, the denitration agent according to Reference Examples 2 and 3 showed good denitration properties, but the denitration agent according to Reference Example 4 NO purification rate was slightly reduced to 40%.
[0066]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, a catalyst carrier is formed using ZSM-5 zeolite as the main raw material, and the ion exchange rate of cobalt supported on this catalyst carrier is 5-10 (%). As a result, the denitration rate is significantly improved compared to conventional denitration agents. Even when ammonia water or urea is used as the reducing agent, any reducing agent can be used, although the decomposition characteristics of the substance and the denitration rate differ depending on the reducing agent. However, a high denitration rate of 85 (%) or more can be obtained.
[0067]
In addition, since the reduction catalyst does not deteriorate the catalyst performance due to components other than NO _x in the exhaust gas, such as SO _x or O ₂ , frequent catalyst replacement is unnecessary, and ammonia water or urea can be used as a reducing agent. Therefore, there is an advantage that no special attention is required for the handling of these reducing agents. Furthermore, since an expensive noble metal-based catalyst is not used as the reduction catalyst, it is effective from an economical viewpoint.
[0068]
In particular, according to the present invention, an optimum catalyst carrier is selected in the treatment of exhaust gas of an internal combustion engine, and the denitration rate in the exhaust gas is remarkably increased by selecting an active metal and a reducing agent supported on the catalyst carrier. The effect that it can raise is acquired.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing the configuration of an experimental apparatus for obtaining denitration efficiency using a denitration method according to the present invention.
2 is a longitudinal sectional view of a main part of FIG.
FIG. 3 is a graph showing the relationship between the temperature and the desorption rate when NO adsorbed on the denitration agent used in this example and the conventional example is detected by a desorber.
[Explanation of symbols]
1 ... reactor 2 ... gas (reducing agent) inlet pipe 3 ... denitrating agent 4 ... insulation heater 5 ... preheater 6 ... (reducing agent) tank 8 ... nozzle 9 ... NO gas cylinder 10 ... N ₂ gas cylinder 11 ... SO ₂ Gas cylinder 12 ... O ₂ gas cylinder 13,14 ... thermocouple

Claims

A denitration agent that removes nitrogen oxides (NO _x ) in exhaust gas by using ammonia water or urea as a reducing agent and causing a catalytic reaction with exhaust gas containing nitrogen oxides (NO _x ) in the presence of the reducing agent. In
The denitration agent is a catalyst carrier in which NH ₄ —ZSM-5 zeolite as a main raw material is formed and fired into a honeycomb shape to form an H-type H-ZSM-5 with an ion exchange rate of 5 to 10 (%). A denitration agent formed by supporting cobalt by an ion exchange method.

In a denitration agent that uses urea as a reducing agent and removes nitrogen oxides (NO _x ) in exhaust gas by contact reaction with exhaust gas containing nitrogen oxide (NO _x ) in the presence of the reducing agent,
The denitration agent, after the main raw material as NH ₄ -ZSM-5 zeolite was formed into a honeycomb shape, was subjected to ion exchange with hydrogen and cobalt by immersion in a solution containing cobalt ions, the NH ₄ -ZSM- 5. A denitration agent obtained by firing 5 zeolite, wherein the denitration agent contains 0.1 to 1.0 wt% of cobalt.

The nitrogen oxide is reduced by causing the denitration agent according to claim 1 and the exhaust gas containing nitrogen oxide (NO _x ) to contact with each other in the presence of ammonia water or urea as a reducing agent. A method for removing nitrogen oxides in exhaust gas.

A nitrogen oxide (NO _x ) -containing exhaust gas according to claim 2 is contacted with the nitrogen oxide (NO _x ) -containing exhaust gas while being heated at 400 to 500 ° C. in the presence of urea as a reducing agent. A method for removing nitrogen oxides in exhaust gas, characterized in that