JP4171945B2 - Phenol resin composition and method for producing phenol resin - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェノール樹脂組成物及びフェノール樹脂の製造方法に関し、特にエポキシ硬化剤として使用した場合に、難燃性、耐熱性、耐湿性、金属密着性等に優れる硬化物を与えることができるので、封止、積層、塗料などのエポキシ樹脂を用いる各種用途、特にガラスエポキシ積層板やIC封止材用として適するフェノール樹脂組成物及びフェノール樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、その優れた電気特性ゆえに電気電子材料部品を中心に幅広く使用される。
【0003】
これら電気電子材料部品は、ガラスエポキシ積層板やIC封止材に代表されるように高い難燃性が求められるが、エポキシ樹脂単独では充分な効果が得られないため、このエポキシ樹脂にハロゲン系の難燃剤を多く併用しているのが現状である。
【0004】
ところが近年、ダイオキシンに代表されるような有機ハロゲン物質の毒性が大きな問題となっていることや、ICパッケージにおけるハロゲンの長期信頼性への悪影響などから、ハロゲンの使用量を低減するか、ハロゲンに代替できる他の化合物を使用した難燃剤、あるいは他の難燃処方が強く求められている。
【0005】
そこで、例えばリン系化合物などの難燃剤を添加する方法などが考案されているが、この方法によると難燃性は改善されるが、耐熱性、耐湿性などの樹脂の基本的な物性を損なうという欠点を有している。
【0006】
この欠点を解消するため、特開平8−311142号公報には、エポキシ樹脂硬化剤としてトリアジン環を有する化合物で変性されたフェノール組成物を硬化剤として使用することが提案されている。
【0007】
しかしこの化合物を硬化剤とした場合、得られる硬化物は難燃効果は示すものの、耐熱性や耐湿性などの特性が未だ不十分であり、例えば積層板とした場合、耐半田特性が劣るなど、上述した問題を完全に解決するものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、エポキシ樹脂硬化剤として使用した場合には、ハロゲンを使用しなくとも難燃性が改善され、難燃性、耐熱性、耐湿性、金属密着性に優れる硬化物を与えることができ、封止、積層、塗料などのエポキシ樹脂を用いる各種用途、特にガラスエポキシ積層板やIC封止材用として適するフェノール樹脂組成物及びフェノール樹脂の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討した結果、フェノール類とトリアジン類との結合比率が特定の割合であり、且つ2官能性化合物の含有率が特定割合以下のフェノール樹脂組成物が上記課題を解決することを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち[I]本発明は、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類とからなるトリアジン変性ノボラック樹脂を含んでなるフェノール樹脂組成物であって、該ノボラック樹脂が、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類との縮合物(a)、トリアジン類とアルデヒド類との縮合物(b)、フェノール類とアルデヒド類との縮合物(c)、フェノール類(d)及びトリアジン類(e)の混合物からなり、且つ該縮合物(a)及び該縮合物(b)の中に、一般式(1)で表される構造単位Aと一般式(2)で表される構造単位Bが、モル比率で下記式(3)を満足する状態で含まれており、且つ2つのフェノール核がメチレン結合を介して結合されている2官能性化合物が12重量%以下であることを特徴とするフェノール樹脂組成物を提供するものであり、
(−X−NH−CH2−NH−) (1)
(−X−NH−CH2−Y−) (2)
(式中、Xはトリアジン類の残基を示し、Yはフェノール類残基を示す)
B/A≧1.5
[II]本発明は、縮合物(a)及び縮合物(b)中のトリアジン類のモル比率が、全トリアジン類の30%以上である請求項1又は2記載の組成物を提供するものであり、
[III]本発明は、トリアジン類が、メラミン、アセトグアナミン及びベンゾグアナミンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である上記[I]記載のフェノール樹脂組成物を提供するものであり、
[IV]本発明は、上記[I]記載のフェノール樹脂組成物を主成分としてなるエポキシ樹脂用硬化剤を提供するものであり、
[V]本発明は、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類との混合物を、触媒が存在せず且つアルデヒドが揮散しない条件下で該混合物を反応させる工程(i)及び系内の反応水を除去する工程(ii)を含み、第1段反応として工程(i)及び工程(ii)を順次実施し、次いで第2段反応として工程(i)及び工程(ii)を第1段反応より高い温度下で実施し、第3段反応として工程(i)及び工程(ii)を第2段反応より高い温度下で実施し、さらに必要に応じて第2段反応と第3段反応を繰り返し実施することにより、分子中のジメチレンエーテル結合をメチレン結合に変換することを特徴とするトリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法を提供するものであり、
[VI]本発明は、フェノール類及びトリアジン類とアルデヒド類とのモル比が、1:0.2〜0.9である上記[V]記載のトリアジン類変性ノボラック型フェノール樹脂の製造方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のフェノール樹脂組成物を得るための前記フェノール類としては、特に限定されるものではなく、たとえばフェノール、あるいはクレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノールなどのアルキルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、カテコールなどの多価フェノール類、ハロゲン化フェノール、フェニルフェノール、アミノフェノールなどが挙げられる。またこれらのフェノール類は、その使用にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2種以上の併用も可能である。
さらに本発明のフェノール樹脂組成物に用いるトリアジン環を含む化合物としては、特に限定されるものではなく、トリアジン環を有すれば構造の如何を問わないが、メラミン、アセトグアナミン又はベンゾグアナミンが好ましい。
【0011】
これらのトリアジン環を含む化合物を使用するにあたっては、1種類のみに限定されるものではなく、2種以上を併用することも可能である。
【0012】
本発明のフェノール樹脂組成物を得るためのアルデヒド類は、特に限定されるものではないが、取扱いの容易さの点からホルムアルデヒドが好ましい。ホルムアルデヒドとしては、限定するものではないが、代表的な供給源としてホルマリン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。
【0013】
本発明におけるノボラック樹脂とは、メチロール基を実質的に含まない樹脂をいい、未反応アルデヒドを含まないことを特徴とするものである。
【0014】
メチロール基を実質的に含まず、未反応アルデヒドを含まないことによりエポキシ樹脂用硬化剤として使用した場合、エポキシ樹脂との配合安定性が極めて良くなるという効果を有する。
【0015】
また本発明のノボラック樹脂に含まれる未反応一官能性フェノール単量体の量は特に制限されるものではないが、3重量%以下であることが好ましい。未反応一官能性フェノール単量体を3重量%以下にすることによりエポキシ樹脂との配合安定性が向上し、得られるエポキシ樹脂硬化物の耐熱性、耐湿性が良くなるという効果がある。
【0016】
ここでいう未反応一官能性フェノール単量体とは、1分子中にエポキシ基と反応し得るフェノール性の水酸基を1つだけ含むフェノール単量体を意味する。
【0017】
また本発明のフェノール樹脂組成物は、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類とからなるトリアジン類変性ノボラック樹脂を含んでいるが、該ノボラック樹脂のうち、フェノール類とトリアジン類とアルデヒド類との縮合物(a)、トリアジン類とアルデヒド類との縮合物(b)の中に、一般式(1)で表される構成単位Aと一般式(2)で表される構成単位Bとが、モル比率で下記式(3)を満足する状態で含まれていることを特徴とするものである。
(−X−NH−CH2−NH−) (1)
(−X−NH−CH2−Y−) (2)
(式中、Xはトリアジン類の残基を示し、Yはフェノール類残基を示す)
B/A≧1.5 (3)
このうちB/A≧3であることがより好ましい。B/A<1.5であると、エポキシ樹脂との相溶性やヘキサメチレンテトラミンなどとの反応性が悪くなり、耐熱性や摩擦特性が低下する。
【0018】
本発明で規定する構成単位Aと構成単位Bとのモル比率は、核磁気共鳴スペクトル(以下13C−NMRという)のチャートから求めることができる。すなわち測定溶媒としてジメチルスルフォキシド(以下DMSOという)や重アセトンを用い、基準物質としてテトラメチルシランを用い、常法の測定条件にしたがって測定すると、構成単位Bのピークは13C−NMRチャートの42.5〜45ppmに現れ、構成単位Aのピークは47〜48.5ppmに現れることがわかっており、両者のピーク積分値の比率を算出することにより構成単位Aと構成単位Bとのモル比率を求めることができる。
【0019】
また、本発明のトリアジン類変性ノボラック樹脂は、縮合物(a)及び縮合物(b)中のトリアジン類のモル比率は、特に制限ないが、全トリアジン類の30%以上であることが好ましい。ここで30%以下では耐熱性や耐湿性が低下する。
【0020】
また、本発明のトリアジン類変性ノボラック樹脂は、2つのフェノール核がメチレン結合を介して結合されている2官能性化合物が12重量%以下であることを特徴とする。12重量%を越えると十分な耐熱性と耐湿特性が得られない。
【0021】
トリアジン類のモル比率は上記構成単位A及び構成単位Bと同様、13C−NMRのチャートから求めることができる。すなわちチャートの167.2〜167.4ppmに現れるシャープなピークは未反応のトリアジン類に帰属でき、そのピーク積分値をTmとし、163〜167.2ppmに現れるブロードなピークはホルムアルデヒドと反応したトリアジン類に帰属でき、そのピーク積分値をTrとすると、前期縮合物(a)及び縮合物(b)中のトリアジン類の全トリアジン類中に占めるモル比率は下記式(4)で表すことができる。
このモル比率の値を以下「トリアジン類の反応率」という。
【0022】
次に本発明のトリアジン変性ノボラック樹脂を得るための代表的な製造方法について以下に説明する。
すなわちフェノール類とトリアジン類とアルデヒド類との混合物を、アルデヒド類が揮散しない条件下で該混合物を反応させる工程(i)及び系内の反応水を除去する工程(ii)を含み、第1段反応として工程(i)及び工程(ii)を順次実施し、次いで第2段反応として工程(i)及び工程(ii)を第1段反応より高い温度下に順次実施し、第3段反応として工程(i)及び工程(ii)を第2段反応より高い温度下に実施するものである。
工程(i)は、前記したフェノール類とアルデヒド類とトリアジン類とを混合し、アルデヒドを揮散させないようにして上記混合物を反応させる工程である。アルデヒドを揮散させない条件とは系内の揮発分を系中へ戻すような還留条件をいい、系中の低沸点物の沸点付近で反応させる場合をいう。アルデヒドをすべて反応させることにより仕込みモル比で設計した樹脂が再現性よく安定して得られる。この時系のpHや触媒の種類は特に限定するものではないが、本発明の樹脂の特徴である2官能性化合物の含有率を12%以下にするためには、触媒は用いない方が好ましい。
【0023】
またこの反応の際、反応制御の面から各種溶媒の存在下で反応を行うこともできる。
溶媒としては、特に限定されないが、例えばアセトン、MEK、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール等が挙げられる。これらの溶剤は、単独または適宜に2種以上の混合溶剤として使用することができる。
【0024】
その後必要に応じて、水洗して触媒残や不純物を除去する。
【0025】
工程(ii)は、系内の反応水及び溶媒等を常圧蒸留等の常法にしたがって除去する工程である。反応水等を除去するには、この工程(ii)の系内の温度を徐々に120℃以上まで加熱することが好ましい。
【0026】
本発明は、第1段反応として、以上の工程(i)及び工程(ii)を順次実施し、次いで第2段反応として工程(i)及び工程(ii)を第1段反応より高い温度下に順次実施し、第3段反応として工程(i)及び工程(ii)を第2段反応より高い温度下に実施するものである。
【0027】
すなわち系内のアルデヒド類を揮散させないようにして反応させ、その後系内の反応水及び溶媒等を常圧蒸留等の常法にしたがって除去し、その後再度系内のアルデヒド類を揮散させないようにして反応させ、その後系内の反応水及び溶媒等を常圧蒸留等の常法にしたがって除去することを前段より温度を上げて2回以上繰り返す。
【0028】
第3段反応の工程(ii)では、150℃以上、好ましくは170℃以上で真空下で蒸留を行うことにより反応水等を除去する。この際水とともに未反応のホルムアルデヒド、未反応のフェノール類モノマーも除去することができる。
さらに必要に応じて工程(i)及び工程(ii)を再び繰り返すこともできる。
【0029】
第2段、第3段反応により、メチロール基同士の縮合によって生じたジメチレンエーテル結合をメチレン結合に変換することができ、本発明のノボラック樹脂の特徴であるフェノール類とトリアジン類との結合比率を得ることができるだけでなく、樹脂の分子量を適切に制御することができる。本発明は、工程(i)及び工程(ii)を第2段反応及び第3段反応で繰り返し、さらに必要に応じて繰り返すが、繰り返し数としては、2〜3回が好ましく、第1段反応から第3段反応又は第4段反応まで実施するのが望ましい。
【0030】
尚、得られた組成物が、2官能性化合物を特定割合で含有しているか否かは、公知慣用の分析手段で確認することができる。その分析手段としては、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)等が挙げられる。通常は、GPCのピーク面積からそれらの重量割合が測定されることが多い。
【0031】
本発明のフェノール樹脂組成物は、エポキシ樹脂用硬化剤として使用することができる。
【0032】
この場合のエポキシ樹脂としては、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香族エステル型エポキシ樹脂、環状脂肪族エステル型エポキシ樹脂、脂肪族エステル型エポキシ樹脂、エーテルエステル型エポキシ樹脂、リン変性エポキシ樹脂、およびエポキシ化大豆油の如き非グリシジル系エポキシ樹脂およびこれらの臭素あるいは塩素等のハロゲン置換体等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂を単独又は数種類混合して使用しても何等差し支えない。この際のエポキシ樹脂組成物に用いる溶剤としては、特に限定されず、上記の各種溶剤を挙げることができる。さらに必要に応じて種々の添加剤、シリカや水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの無機充填剤等を適宜配合することができる。
【0033】
エポキシ樹脂と本発明のフェノール樹脂組成物との混合割合は、特に限定されるものではないが、エポキシ基1当量に対してフェノール樹脂組成物のフェノール性水酸基当量が0.5〜2.0当量が好ましく、0.9〜1.4当量がより好ましい。
【0034】
また、エポキシ樹脂を硬化させるに際して、必要に応じて、一般にエポキシ化合物の硬化に用いられている種々の硬化促進剤を使用することができる。この硬化促進剤としては、例えばイミダゾールおよびその誘導体、ホスフィン化合物、アミン類、BF3アミン化合物などが例示される。
【0035】
また、エポキシ樹脂組成物には必要に応じて他の難燃剤を配合することができる。特にリン化合物を配合することで難燃性を高めることができる。リン含有化合物とは、その構造中にリン原子を含む化合物をいい、例えばリン酸、およびリン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エステル、含ハロゲンリン酸エステル、これらリン酸エステルの機能的誘導体、重合性りん化合物、含窒素リン化合物、ホスフィン類、ホスフィンオキサイド類、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスファイト、ジブチルハイドロジエンホスファイト、ジブチルホスフェート、トリスクロロエチルホスフェート、トリスクロロプロピルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリスクレジルホスフェート、トリスキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート、ジヒドロキシフェニルフェニルホスフェート、トリヒドロキシフェニルホスフェート、及びこれらフェニルホスフェートのアルキル化物、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキサイド、フェニルジアリルホスフィンオキサイドや赤リンなどが例示される。
【0036】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に詳細に説明する。
【0037】
実施例1
フェノール94部、ベンゾグアナミン10部に41.5%ホルマリン45部を加え、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。さらに還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点90℃のフェノール樹脂組成物を得た。
【0038】
以下この組成物を「N1」と略記する。
【0039】
得られた組成物中のフェノール類とトリアジン類との重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、構成単位A、構成単位Bのモル比率、未反応フェノールモノマー量、トリアジン類反応率、及び2官能性化合物の含有量は次のように求めた。
<フェノールとトリアジン類(ベンゾグアナミン)の重量比率>
上記記載の180℃、減圧下にて反応系外に除去した流出物中のフェノール含量をガスクロマトグラフィから算出し、仕込みのフェノール部数から引いて樹脂組成物中のフェノール存在量とした。ベンゾグアナミンは仕込み量がそのまま組成物中に含まれることとした。両者の比率を存在比とした。
カラム:30%セライト545カルナバワックス2m×3mmΦ
カラム温度:170℃
注入口温度:230℃
検出器:FID
キャリアガス:N2ガス 1.0kg/cm2
測定法:内部標準法
<未反応ホルムアルデヒド量>
蒸留水50gに細かく粉砕した組成物N1約5gを加え、室温で24時間保持した。pH計にセットし、N/10塩酸水溶液を加えてpH=4.0に調整した。これにpH=4.0に調整した7%ヒドロキシルアミン水溶液50mlを加え、アルミ箔等で密封して30分放置した。その後pH計にセットし、1Nの水酸化ナトリウム溶液でpH=4.0に中和するまで滴定する。次式により遊離ホルムアルデヒド量を決定した。
S:サンプル量(g)
F:1N水酸化ナトリウムのファクター
T:1N水酸化ナトリウムの滴下量(ml)
<メチロール基の存在の有無>
13C−NMRを用いて樹脂組成物N1中に存在するメチロール基を測定した。
装置:日本電子(株)製 GSX270
プロトン:270MHZ
測定溶媒:DMSOあるいは重アセトン
基準物質:テトラメチルシラン
測定条件
パルス条件:45゜×10000times
パルス間隔:2秒
得られたチャートの60〜70ppmにピークが現れ、ノイズと明確に区別され得るピークを用いて判定した。ピークが認められた場合を「有」、認められない場合を「無」とした。
<構成単位A、構成単位Bのモル比率>
メチロール基測定と同一条件で測定した13C−NMRチャートを用いて算出した。
【0040】
チャートの42.5〜45ppmに現れるピークの積分値をBp、47〜48.5ppmに現れるピークの積分値をApとし、次式によりモル比率を求めた。構成単位B/構成単位A=Bp/Ap
<未反応フェノールモノマー量>
先に示したガスクロマトグラフィと同様の測定条件において流出物中のフェノールモノマー含量を測定した。
<トリアジン類反応率>
上記メチロール基を測定したのと同一条件で測定した13C−NMRチャートを用いて算出した。チャートの167.2〜167.4ppmに現れるシャープなピークの積分値をTm、163〜167.2ppmに現れるブロードなピークのピーク積分値をTrとし、次式により反応率を求めた。
このようにして求められた各成分量の結果は表1にまとめて記した。
<2官能性化合物の含有量>
以下の条件にしたがい、GPCのピーク面積比により決定した。
装置:東ソー(株)製
カラム:昭和電工(株)製、SHODEX 803/802/802
ピークの特定:
2官能性化合物・・・・・ 〃 33〜34分の間のピーク
このようにして求められた2官能性化合物の含有量の結果は表1にまとめた。
【0041】
実施例2
フェノール94部、メラミン6部に41.5%ホルマリン30部を加え、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら140℃まで2時間かけて昇温した。還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。さらに還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点84℃のフェノール樹脂組成物を得た。フェノールとメラミンの重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、構成単位A、構成単位Bのモル比率、未反応フェノールモノマー量、トリアジン類反応率、及び2官能性化合物の含有量を、実施例1と同様に求め、結果を表1にまとめて示した。
【0042】
以下この組成物を「N2」と略記する。
【0043】
実施例3
フェノール94部、ベンゾグアナミン9部、メラミン14部、41.5%ホルマリン45部を加え、100℃にて5時間反応させた。次に常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温し、温度を保持したまま2時間反応させた。常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。さらに温度を保持したまま2時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温し、次いで減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点152℃のフェノール樹脂組成物を得た。フェノールとベンゾグアナミン及びメラミンの重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、構成単位Bのモル比率、未反応フェノールモノマー量、トリアジン類反応率、及び2官能性化合物の含有量を、実施例1と同様に求め、結果を表1にまとめて示した。
【0044】
以下この組成物を「N3」と略記する。
【0045】
比較例1
フェノール94部、ベンゾグアナミン12部に41.5%ホルマリン45部、およびトリエチルアミン0.4部を加え、系のpHを8.2に調整し、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。さらに還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点111℃のフェノール樹脂組成物を得た。フェノールとベンゾグアナミンの重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、構成単位Bのモル比率、未反応フェノールモノマー量、トリアジン類反応率、及び2官能性化合物の含有量を、実施例1と同様に求め、結果を表1にまとめて示した。
【0046】
以下この組成物を「N4」と略記する。
【0047】
比較例2
フェノール94部、メラミン18部に41.5%ホルマリン45部、およびトリエチルアミン0.4部を加え、系のpHを8.2に調整し、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら140℃まで2時間かけて昇温した。還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。さらに還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点128℃のフェノール樹脂組成物を得た。フェノールとメラミンの重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、構成単位Bのモル比率、未反応フェノールモノマー量、トリアジン類反応率、及び2官能性化合物の含有量を、実施例1と同様に求め、結果を表1にまとめて示した。
【0048】
以下この組成物を「N5」と略記する。
【0049】
比較例3
フェノール94部、メラミン6部に41.5%ホルマリン30部、およびトリエチルアミン0.4部を加え、系のpHを8.2に調整し、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら140℃まで2時間かけて昇温した。還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。さらに還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点85℃のフェノール樹脂組成物を得た。フェノールとメラミンの重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、構成単位Bのモル比率、未反応フェノールモノマー量、トリアジン類反応率、及び2官能性化合物の含有量を、実施例1と同様に求め、結果を表1にまとめて示した。
【0050】
以下この組成物を「N6」と略記する。
【表1】
【0051】
応用例1〜3および比較応用例1〜3
エピクロン850[エポキシ樹脂 エポキシ当量190 大日本インキ化学工業(株)製]、エピクロンN660[エポキシ樹脂 エポキシ当量210 大日本インキ化学工業(株)製]及びビフェニル型エポキシ樹脂に対して、硬化剤としてN1、N2、N4、N6の化合物、硬化促進剤としてトリフェニルフォスフィン(以下、TPPと略記する。)を加えて各々表2に示した割合にて配合した。この時、予め硬化剤樹脂に促進剤を加え、170℃に保持して溶融させた。同様に加熱しておいたエポキシ樹脂を加え、良く撹拌した後、3mm厚のガラス製型に流し込み、180℃で2時間加熱硬化させて注型板を得た。
【0052】
注型板について各物性試験を行ったところ、表2に示されるような結果が得られた。
【表2】
【0053】
*1:昇温スピード 3℃/min
*2:プレシャークッカーテスト(PCT)は、120℃水蒸気下中で、所定時間*3:消炎性試験
幅12.7mmの試験片を垂直に立て、10秒間炎にさらした後、自己消火するまでの時間。また、2分以上燃焼が継続するか、下端から5cmまで燃焼した場合には「燃焼」とした。
応用例4〜6および比較応用例4〜6
エピクロン1050[エポキシ樹脂 エポキシ当量450 大日本インキ化学工業(株)製]50部とエピクロンN690[エポキシ樹脂 エポキシ当量220大日本インキ化学工業(株)製]50部に対して、硬化剤としてN2、N3、N5、N6、さらに難燃剤として縮合リン酸エステルPX−200[大八化学工業(株)製]を表3に示した割合にて配合した。この時、エピクロン及び硬化剤は予めそれぞれ重量比でメチルエチルケトン/ジメチルホルアミド=50/50の混合溶剤に溶解させてから使用した。次いで各々に硬化促進剤として2E4MZ0.1部を加えて、さらに溶液の不揮発分をメチルエチルケトンにて55%に調整し、実施例7〜8および比較例7〜8の混合溶液を調整した。
【0054】
しかるのち、各々の混合溶液をガラスクロスに含浸させ、160℃で3分間乾燥してプリプレグを得た。このプリプレグを8枚重ね、その両面に35μの銅箔を重ね、170℃、圧40kgf/cm2にて1時間加熱加圧成型して厚さ1.5mmの両面銅張積層板を作製した。
【0055】
次いで、積層板は、エッチング処理を施し、銅箔除去した後、各物性試験を行った処、表5に示されるような結果が得られた。
*1:昇温スピード 3℃/min
*2:プレシャークッカーテスト(PCT)は、120℃水蒸気下中で、所定時間試験片を処理した。
*3:耐半田性試験は、PCT処理2時間後及び4時間後260℃の半田浴に20sec浸漬して評価を行った(試験片は3箇使用した)。
【0056】
評価は、その試験片の外観、特にミーズリングの有無を目視判定により行った。
【0057】
○:全く異常なし △:わずかにミーズリング発生 ×:ミーズリング有り*4:消炎性試験
幅12.7mmの試験片を垂直に立て、10秒間炎にさらした後、自己消火するまでの時間(秒)。また、2分以上燃焼が継続するか、下端から15cmまで燃焼した場合には「燃焼」とした。
【0058】
【表3】
【0059】
【0060】
【発明の効果】
本発明のフェノール樹脂組成物は、エポキシ樹脂硬化剤として使用した場合に、難燃性、耐熱性、耐湿性、金属密着性に優れる硬化物を与えることができ、ハロゲンを使用しなくとも難燃性の改善され、封止、積層、塗料などのエポキシ樹脂を用いる各種用途、特にガラスエポキシ積層板やIC封止材に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a phenol resin composition and a method for producing a phenol resin, and in particular, when used as an epoxy curing agent, can provide a cured product having excellent flame retardancy, heat resistance, moisture resistance, metal adhesion, and the like. The present invention relates to a phenol resin composition suitable for various uses using an epoxy resin such as sealing, laminating, and coating, particularly for a glass epoxy laminated board or an IC sealing material, and a method for producing the phenol resin.
[0002]
[Prior art]
Epoxy resins are widely used mainly for electrical and electronic material parts because of their excellent electrical properties.
[0003]
These electric and electronic material parts are required to have high flame resistance as typified by glass epoxy laminates and IC encapsulating materials, but epoxy resins alone cannot provide sufficient effects. Currently, many flame retardants are used in combination.
[0004]
However, in recent years, the toxicity of organic halogen substances typified by dioxins has become a major problem and the adverse effect on long-term reliability of halogens in IC packages. There is a strong need for flame retardants using other compounds that can be substituted, or other flame retardant formulations.
[0005]
Thus, for example, a method of adding a flame retardant such as a phosphorus compound has been devised, but this method improves the flame retardancy, but impairs the basic physical properties of the resin such as heat resistance and moisture resistance. Has the disadvantages.
[0006]
In order to eliminate this drawback, Japanese Patent Laid-Open No. 8-311142 proposes to use a phenol composition modified with a compound having a triazine ring as a curing agent as an epoxy resin curing agent.
[0007]
However, when this compound is used as a curing agent, the resulting cured product shows a flame retardant effect, but properties such as heat resistance and moisture resistance are still insufficient. For example, when a laminated board is used, solder resistance properties are inferior. This does not completely solve the above-mentioned problem.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
When the present invention is used as an epoxy resin curing agent, flame retardancy is improved without using halogen, and a cured product excellent in flame retardancy, heat resistance, moisture resistance and metal adhesion can be obtained. It is intended to provide a phenolic resin composition suitable for various uses using epoxy resins such as sealing, laminating and paint, particularly glass epoxy laminates and IC encapsulating materials, and a method for producing phenolic resins. .
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above circumstances, the present inventors have found that a phenol resin composition in which the binding ratio of phenols and triazines is a specific ratio and the content ratio of the bifunctional compound is not more than a specific ratio. The inventors have found that the above problems can be solved and have completed the present invention.
That is, [I] The present invention provides a phenol resin composition comprising a triazine-modified novolak resin comprising a phenol, a triazine and an aldehyde, wherein the novolak resin comprises a phenol, a triazine and an aldehyde. A condensate (a), a condensate (b) of triazines and aldehydes, a condensate (c) of phenols and aldehydes, a mixture of phenols (d) and triazines (e), and In the condensate (a) and the condensate (b), the structural unit A represented by the general formula (1) and the structural unit B represented by the general formula (2) are represented by the following formula (3 ) And a phenolic resin composition characterized in that a bifunctional compound in which two phenol nuclei are bonded via a methylene bond is 12% by weight or less. It is intended to provide,
(-X-NH-CH 2 -NH-) (1)
(-X-NH-CH 2 -Y-) (2)
(In the formula, X represents a residue of triazines, and Y represents a phenol residue)
B / A ≧ 1.5
[II] The present invention provides the composition according to claim 1 or 2, wherein the molar ratio of the triazines in the condensate (a) and the condensate (b) is 30% or more of the total triazines. Yes,
[III] The present invention provides the phenol resin composition according to the above [I], wherein the triazine is one or more selected from the group consisting of melamine, acetoguanamine and benzoguanamine.
[IV] The present invention provides a curing agent for an epoxy resin, the main component of which is the phenol resin composition described in [I] above,
[V] The present invention removes the step (i) of reacting a mixture of phenols, triazines and aldehydes under conditions where no catalyst is present and the aldehyde is not volatilized, and the reaction water in the system. Step (ii), step (i) and step (ii) are sequentially performed as the first stage reaction, and then step (i) and step (ii) are performed at a higher temperature than the first stage reaction as the second stage reaction. The step (i) and the step (ii) are carried out at a temperature higher than that of the second stage reaction as the third stage reaction, and the second stage reaction and the third stage reaction are repeated as necessary. By providing a method for producing a triazine-modified novolak type phenolic resin, characterized by converting a dimethylene ether bond in a molecule into a methylene bond,
[VI] The present invention provides a method for producing a triazine-modified novolak-type phenol resin as described in [V] above, wherein the molar ratio of phenols and triazines to aldehydes is 1: 0.2 to 0.9. To do.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The phenols for obtaining the phenol resin composition of the present invention are not particularly limited. For example, phenol or alkylphenols such as cresol, xylenol, ethylphenol, butylphenol, nonylphenol, octylphenol, bisphenol A, bisphenol Examples thereof include polyhydric phenols such as F, bisphenol S, resorcin, and catechol, halogenated phenols, phenylphenol, and aminophenol. In addition, these phenols are not limited to one type, and two or more types can be used in combination.
Further, the compound containing a triazine ring used in the phenol resin composition of the present invention is not particularly limited, and the structure is not limited as long as it has a triazine ring, but melamine, acetoguanamine or benzoguanamine is preferable.
[0011]
In using these compounds containing a triazine ring, it is not limited to only one type, and two or more types can be used in combination.
[0012]
The aldehyde for obtaining the phenol resin composition of the present invention is not particularly limited, but formaldehyde is preferable from the viewpoint of easy handling. Although formaldehyde is not limited, Formalin, paraformaldehyde, etc. are mentioned as a typical supply source.
[0013]
The novolak resin in the present invention refers to a resin that substantially does not contain a methylol group, and is characterized by not containing an unreacted aldehyde.
[0014]
When it is used as a curing agent for an epoxy resin by substantially not containing a methylol group and not containing an unreacted aldehyde, it has the effect that the blending stability with the epoxy resin is extremely improved.
[0015]
The amount of the unreacted monofunctional phenol monomer contained in the novolak resin of the present invention is not particularly limited, but is preferably 3% by weight or less. By making the unreacted monofunctional phenol monomer 3% by weight or less, the blending stability with the epoxy resin is improved, and the heat resistance and moisture resistance of the resulting cured epoxy resin are improved.
[0016]
The unreacted monofunctional phenol monomer as used herein means a phenol monomer containing only one phenolic hydroxyl group capable of reacting with an epoxy group in one molecule.
[0017]
Moreover, the phenol resin composition of the present invention contains a triazine-modified novolak resin composed of phenols, triazines and aldehydes. Among the novolak resins, a condensate of phenols, triazines and aldehydes. (A) In the condensate (b) of triazines and aldehydes, the structural unit A represented by the general formula (1) and the structural unit B represented by the general formula (2) are in a molar ratio. It is contained in the state which satisfies following formula (3).
(-X-NH-CH 2 -NH-) (1)
(-X-NH-CH 2 -Y-) (2)
(In the formula, X represents a residue of triazines, and Y represents a phenol residue)
B / A ≧ 1.5 (3)
Among these, it is more preferable that B / A ≧ 3. When B / A <1.5, the compatibility with the epoxy resin and the reactivity with hexamethylenetetramine are deteriorated, and the heat resistance and frictional properties are lowered.
[0018]
The molar ratio between the structural unit A and the structural unit B defined in the present invention can be determined from a chart of nuclear magnetic resonance spectrum (hereinafter referred to as 13C-NMR). That is, when dimethyl sulfoxide (hereinafter referred to as DMSO) or heavy acetone is used as a measurement solvent, tetramethylsilane is used as a reference substance, and measurement is performed according to conventional measurement conditions, the peak of the structural unit B is 42 in the 13C-NMR chart. It is known that the peak of structural unit A appears at 47 to 48.5 ppm, and the molar ratio between structural unit A and structural unit B is calculated by calculating the ratio of the peak integral values of both. Can be sought.
[0019]
In the triazine-modified novolak resin of the present invention, the molar ratio of the triazines in the condensate (a) and the condensate (b) is not particularly limited, but is preferably 30% or more of the total triazines. Here, if it is 30% or less, heat resistance and moisture resistance are lowered.
[0020]
The triazine-modified novolak resin of the present invention is characterized in that the bifunctional compound in which two phenol nuclei are bonded via a methylene bond is 12% by weight or less. If it exceeds 12% by weight, sufficient heat resistance and moisture resistance cannot be obtained.
[0021]
Similar to the structural unit A and the structural unit B, the molar ratio of the triazines can be determined from a 13 C-NMR chart. That is, the sharp peak appearing at 167.2 to 167.4 ppm in the chart can be attributed to unreacted triazines, the peak integral value is Tm, and the broad peak appearing at 163 to 167.2 ppm is triazines reacted with formaldehyde. When the peak integral value is Tr, the molar ratio of the triazines in the precondensate (a) and the condensate (b) in all triazines can be expressed by the following formula (4).
The value of this molar ratio is hereinafter referred to as “triazine reaction rate”.
[0022]
Next, a typical production method for obtaining the triazine-modified novolak resin of the present invention will be described below.
That is, the process comprises a step (i) of reacting a mixture of phenols, triazines and aldehydes under a condition where the aldehydes are not volatilized, and a step (ii) of removing reaction water in the system. Step (i) and step (ii) are sequentially performed as the reaction, and then step (i) and step (ii) are sequentially performed at a higher temperature than the first stage reaction as the second stage reaction, and the third stage reaction is performed. Step (i) and step (ii) are performed at a temperature higher than that of the second stage reaction.
Step (i) is a step in which the above-mentioned phenols, aldehydes and triazines are mixed and the mixture is reacted so as not to volatilize the aldehydes. The conditions that do not volatilize aldehydes refer to the return distillation conditions that return the volatile components in the system to the system, and the reaction is performed in the vicinity of the boiling point of the low-boiling substances in the system. By reacting all aldehydes, a resin designed with a charged molar ratio can be stably obtained with good reproducibility. At this time, the pH of the system and the type of the catalyst are not particularly limited, but it is preferable not to use a catalyst in order to reduce the content of the bifunctional compound, which is a feature of the resin of the present invention, to 12% or less. .
[0023]
In this reaction, the reaction can also be performed in the presence of various solvents from the viewpoint of reaction control.
Although it does not specifically limit as a solvent, For example, acetone, MEK, toluene, xylene, methyl isobutyl ketone, ethyl acetate, ethylene glycol monomethyl ether, N, N- dimethylformamide, methanol, ethanol etc. are mentioned. These solvents can be used alone or appropriately as a mixed solvent of two or more.
[0024]
Thereafter, if necessary, the catalyst residue and impurities are removed by washing with water.
[0025]
Step (ii) is a step of removing reaction water, solvent, and the like in the system according to a conventional method such as atmospheric distillation. In order to remove reaction water and the like, it is preferable to gradually heat the temperature in the system of this step (ii) to 120 ° C. or higher.
[0026]
In the present invention, the above step (i) and step (ii) are sequentially performed as the first stage reaction, and then the step (i) and the process (ii) are performed at a temperature higher than that of the first stage reaction as the second stage reaction. The step (i) and the step (ii) are carried out at a higher temperature than the second stage reaction as the third stage reaction.
[0027]
That is, the aldehydes in the system are allowed to react without volatilization, and then the reaction water and solvent in the system are removed according to a conventional method such as atmospheric distillation, and then the aldehydes in the system are not volatilized again. After the reaction, the reaction water and the solvent in the system are removed according to a conventional method such as atmospheric distillation, and the temperature is raised from the previous stage and repeated twice or more.
[0028]
In the step (ii) of the third stage reaction, reaction water and the like are removed by distillation under vacuum at 150 ° C. or higher, preferably 170 ° C. or higher. At this time, unreacted formaldehyde and unreacted phenolic monomers can be removed together with water.
Furthermore, step (i) and step (ii) can be repeated again as necessary.
[0029]
The dimethylene ether bond produced by the condensation of methylol groups can be converted into a methylene bond by the second and third stage reactions, and the bond ratio between phenols and triazines, which is a feature of the novolak resin of the present invention. As well as the molecular weight of the resin can be controlled appropriately. In the present invention, the step (i) and the step (ii) are repeated in the second stage reaction and the third stage reaction, and further repeated as necessary, but the number of repetition is preferably 2 to 3 times, and the first stage reaction. To 3rd stage reaction or 4th stage reaction is desirable.
[0030]
In addition, it can be confirmed with a well-known and usual analysis means whether the obtained composition contains a bifunctional compound in a specific ratio. Examples of the analysis means include gel permeation chromatography (GPC) and nuclear magnetic resonance spectrum (NMR). Usually, the weight ratio is often measured from the peak area of GPC.
[0031]
The phenol resin composition of the present invention can be used as a curing agent for epoxy resins.
[0032]
Examples of the epoxy resin in this case include bisphenol A type epoxy resin, novolac type epoxy resin, polyphenol type epoxy resin, aliphatic epoxy resin, aromatic ester type epoxy resin, cyclic aliphatic ester type epoxy resin, and aliphatic ester type epoxy. Examples thereof include resins, ether ester type epoxy resins, phosphorus-modified epoxy resins, and non-glycidyl type epoxy resins such as epoxidized soybean oil, and halogen-substituted products thereof such as bromine or chlorine. These epoxy resins may be used alone or in combination of several kinds. In this case, the solvent used for the epoxy resin composition is not particularly limited, and examples thereof include the above-mentioned various solvents. Furthermore, various additives, inorganic fillers such as silica, magnesium hydroxide, and aluminum hydroxide can be appropriately blended as necessary.
[0033]
The mixing ratio of the epoxy resin and the phenol resin composition of the present invention is not particularly limited, but the phenolic hydroxyl group equivalent of the phenol resin composition is 0.5 to 2.0 equivalents per 1 equivalent of the epoxy group. Is preferable, and 0.9-1.4 equivalent is more preferable.
[0034]
Moreover, when hardening an epoxy resin, the various hardening accelerator generally used for hardening of an epoxy compound can be used as needed. Examples of the curing accelerator include imidazole and its derivatives, phosphine compounds, amines, BF3 amine compounds and the like.
[0035]
Moreover, another flame retardant can be mix | blended with an epoxy resin composition as needed. In particular, flame retardance can be increased by blending a phosphorus compound. The phosphorus-containing compound refers to a compound containing a phosphorus atom in its structure. For example, phosphoric acid, phosphate ester, phosphite ester, acidic phosphate ester, halogen-containing phosphate ester, and functional functions of these phosphate esters. Derivatives, polymerizable phosphorus compounds, nitrogen-containing phosphorus compounds, phosphines, phosphine oxides, trimethyl phosphate, triethyl phosphate, triphenyl phosphate, tributyl phosphate, triphenyl phosphate, dibutyl hydrogen phosphate phosphate, dibutyl phosphate, trischloroethyl phosphate , Trischloropropyl phosphate, trisdichloropropyl phosphate, tris-resyl phosphate, trisoxyrenyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, xylenyl diphenyl phosphate Fate, hydroxyphenyl diphenyl phosphate, dihydroxyphenyl phenyl phosphate, trihydroxyphenyl phosphate, and alkylated products of these phenyl phosphates, diphenyl-2-methacryloyloxyethyl phosphate, triphenylphosphine, triphenylphosphine oxide, phenyldiallylphosphine oxide and red phosphorus Etc. are exemplified.
[0036]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0037]
Example 1
45 parts of 41.5% formalin was added to 94 parts of phenol and 10 parts of benzoguanamine, and the temperature was gradually raised to 100 ° C. while paying attention to heat generation. After making it react at 100 degreeC for 5 hours, it heated up over 2 hours to 120 degreeC, removing water under a normal pressure. Next, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 160 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Furthermore, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 180 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Next, unreacted phenol was removed under reduced pressure to obtain a phenol resin composition having a softening point of 90 ° C.
[0038]
Hereinafter, this composition is abbreviated as “N1”.
[0039]
Weight ratio of phenols and triazines in the obtained composition, amount of unreacted formaldehyde, presence / absence of methylol group, molar ratio of structural unit A and structural unit B, amount of unreacted phenol monomer, reaction rate of triazines And the content of the bifunctional compound was determined as follows.
<Weight ratio of phenol and triazines (benzoguanamine)>
The phenol content in the effluent removed from the reaction system at 180 ° C. under reduced pressure described above was calculated from gas chromatography, and subtracted from the number of phenol parts charged to obtain the amount of phenol present in the resin composition. The amount of benzoguanamine charged was included in the composition as it was. The ratio between the two was defined as the abundance ratio.
Column: 30% Celite 545 carnauba wax 2m x 3mmΦ
Column temperature: 170 ° C
Inlet temperature: 230 ° C
Detector: FID
Carrier gas: N2 gas 1.0kg / cm2
Measurement method: Internal standard method
<Unreacted formaldehyde content>
About 5 g of finely pulverized composition N1 was added to 50 g of distilled water and kept at room temperature for 24 hours. The pH meter was set, and an aqueous N / 10 hydrochloric acid solution was added to adjust the pH to 4.0. To this was added 50 ml of a 7% hydroxylamine aqueous solution adjusted to pH = 4.0, sealed with aluminum foil or the like, and allowed to stand for 30 minutes. Then set in a pH meter and titrate with 1N sodium hydroxide solution until neutralized to pH = 4.0. The amount of free formaldehyde was determined by the following formula.
S: Sample amount (g)
F: Factor of 1N sodium hydroxide
T: Drop volume of 1N sodium hydroxide (ml)
<Presence or absence of methylol group>
The methylol group present in the resin composition N1 was measured using 13 C-NMR.
Device: GSX270 manufactured by JEOL Ltd.
Proton: 270MHZ
Measuring solvent: DMSO or heavy acetone
Reference substance: Tetramethylsilane
Measurement condition
Pulse condition: 45 ° × 10000times
Pulse interval: 2 seconds
A peak appeared at 60 to 70 ppm of the obtained chart, and the determination was made using a peak that can be clearly distinguished from noise. The case where a peak was observed was “present”, and the case where a peak was not observed was “not present”.
<Molar ratio of structural unit A and structural unit B>
It calculated using the 13C-NMR chart measured on the same conditions as a methylol group measurement.
[0040]
The integrated value of the peak appearing at 42.5 to 45 ppm in the chart was Bp, and the integrated value of the peak appearing at 47 to 48.5 ppm was Ap, and the molar ratio was determined by the following formula. Structural unit B / Structural unit A = Bp / Ap
<Unreacted phenol monomer amount>
The phenol monomer content in the effluent was measured under the same measurement conditions as the gas chromatography described above.
<Reaction rate of triazines>
It calculated using the 13C-NMR chart measured on the same conditions as the said methylol group was measured. The integral value of the sharp peak appearing at 167.2 to 167.4 ppm in the chart was Tm, and the peak integral value of the broad peak appearing at 163 to 167.2 ppm was Tr, and the reaction rate was determined by the following equation.
The results of the amounts of the components thus obtained are collectively shown in Table 1.
<Content of bifunctional compound>
The peak area ratio of GPC was determined according to the following conditions.
Equipment: Tosoh Corporation
Column: Showa Denko KK, SHODEX 803/802/802
Peak identification:
Bifunctional compounds 〃 Peak between 33 and 34 minutes
The results of the bifunctional compound content thus obtained are summarized in Table 1.
[0041]
Example 2
30 parts of 41.5% formalin was added to 94 parts of phenol and 6 parts of melamine, and the temperature was gradually raised to 100 ° C. while paying attention to heat generation. After making it react at 100 degreeC for 5 hours, it heated up over 2 hours to 120 degreeC, removing water under a normal pressure. Next, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 140 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. After reacting for 3 hours under reflux, the temperature was raised to 160 ° C. over 2 hours while removing water under normal pressure. Furthermore, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 180 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Next, unreacted phenol was removed under reduced pressure to obtain a phenol resin composition having a softening point of 84 ° C. The weight ratio of phenol and melamine, the amount of unreacted formaldehyde, the presence or absence of a methylol group, the molar ratio of structural unit A and structural unit B, the amount of unreacted phenol monomer, the reaction rate of triazines, and the content of bifunctional compounds The results were obtained in the same manner as in Example 1, and the results are summarized in Table 1.
[0042]
Hereinafter, this composition is abbreviated as “N2”.
[0043]
Example 3
94 parts of phenol, 9 parts of benzoguanamine, 14 parts of melamine and 45 parts of 41.5% formalin were added and reacted at 100 ° C. for 5 hours. Next, the temperature was raised to 120 ° C. over 2 hours while removing water under normal pressure, and the reaction was carried out for 2 hours while maintaining the temperature. While removing water under normal pressure, the temperature was raised to 160 ° C. over 2 hours. Further, the reaction was continued for 2 hours while maintaining the temperature, and then the temperature was raised to 180 ° C. over 2 hours while removing water under normal pressure, then unreacted phenol was removed under reduced pressure, and the softening point was 152 ° C. The phenol resin composition was obtained. The weight ratio of phenol, benzoguanamine and melamine, the amount of unreacted formaldehyde, the presence or absence of a methylol group, the molar ratio of structural unit B, the amount of unreacted phenol monomer, the reaction rate of triazines, and the content of bifunctional compounds The results were obtained in the same manner as in Example 1, and the results are summarized in Table 1.
[0044]
Hereinafter, this composition is abbreviated as “N3”.
[0045]
Comparative Example 1
94 parts of phenol, 12 parts of benzoguanamine, 45 parts of 41.5% formalin and 0.4 part of triethylamine were added, the pH of the system was adjusted to 8.2, and the temperature was gradually raised to 100 ° C. while paying attention to heat generation. After making it react at 100 degreeC for 5 hours, it heated up over 2 hours to 120 degreeC, removing water under a normal pressure. Next, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 160 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Furthermore, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 180 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Next, unreacted phenol was removed under reduced pressure to obtain a phenol resin composition having a softening point of 111 ° C. Example 1 shows the weight ratio of phenol and benzoguanamine, the amount of unreacted formaldehyde, the presence or absence of a methylol group, the molar ratio of the structural unit B, the amount of unreacted phenol monomer, the reaction rate of triazines, and the content of bifunctional compounds. And the results are summarized in Table 1.
[0046]
Hereinafter, this composition is abbreviated as “N4”.
[0047]
Comparative Example 2
94 parts of phenol, 45 parts of 41.5% formalin and 0.4 part of triethylamine were added to 18 parts of melamine, the pH of the system was adjusted to 8.2, and the temperature was gradually raised to 100 ° C. while paying attention to heat generation. After making it react at 100 degreeC for 5 hours, it heated up over 2 hours to 120 degreeC, removing water under a normal pressure. Next, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 140 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. After reacting for 3 hours under reflux, the temperature was raised to 160 ° C. over 2 hours while removing water under normal pressure. Furthermore, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 180 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Next, unreacted phenol was removed under reduced pressure to obtain a phenol resin composition having a softening point of 128 ° C. Example 1 shows the weight ratio of phenol and melamine, the amount of unreacted formaldehyde, the presence or absence of a methylol group, the molar ratio of the structural unit B, the amount of unreacted phenol monomer, the reaction rate of triazines, and the content of bifunctional compounds. And the results are summarized in Table 1.
[0048]
Hereinafter, this composition is abbreviated as “N5”.
[0049]
Comparative Example 3
94 parts of phenol, 6 parts of melamine, 30 parts of 41.5% formalin and 0.4 part of triethylamine were added, the pH of the system was adjusted to 8.2, and the temperature was gradually raised to 100 ° C. while paying attention to heat generation. After making it react at 100 degreeC for 5 hours, it heated up over 2 hours to 120 degreeC, removing water under a normal pressure. Next, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 140 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. After reacting for 3 hours under reflux, the temperature was raised to 160 ° C. over 2 hours while removing water under normal pressure. Furthermore, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 180 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Next, unreacted phenol was removed under reduced pressure to obtain a phenol resin composition having a softening point of 85 ° C. Example 1 shows the weight ratio of phenol and melamine, the amount of unreacted formaldehyde, the presence or absence of a methylol group, the molar ratio of the structural unit B, the amount of unreacted phenol monomer, the reaction rate of triazines, and the content of bifunctional compounds. And the results are summarized in Table 1.
[0050]
Hereinafter, this composition is abbreviated as “N6”.
[Table 1]
[0051]
Application examples 1 to 3 and comparative application examples 1 to 3
Epicuron 850 [epoxy resin, epoxy equivalent 190, manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.], Epicron N660 [epoxy resin, epoxy equivalent 210, manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.] and biphenyl type epoxy resin, N1 as a curing agent. , N2, N4, and N6, and triphenylphosphine (hereinafter abbreviated as TPP) as a curing accelerator were added and blended in the proportions shown in Table 2. At this time, an accelerator was added to the curing agent resin in advance, and the mixture was kept at 170 ° C. and melted. Similarly, a heated epoxy resin was added and stirred well, and then poured into a 3 mm thick glass mold and cured by heating at 180 ° C. for 2 hours to obtain a cast plate.
[0052]
When each physical property test was performed on the cast plate, the results shown in Table 2 were obtained.
[Table 2]
[0053]
* 1: Heating speed 3 ° C / min
* 2: Pre-shear cooker test (PCT) in 120 ° C water vapor for a specified time * 3: Flame extinction test
Time until self-extinguishing after standing a test piece with a width of 12.7 mm vertically and exposing to a flame for 10 seconds. Moreover, when combustion continued for 2 minutes or more or it burned to 5 cm from the lower end, it was set as "combustion."
Application examples 4-6 and comparative application examples 4-6
50 parts of Epicron 1050 [epoxy resin epoxy equivalent 450 manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.] and 50 parts of Epicron N690 [epoxy resin epoxy equivalent 220 manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.] N2, N3, N5, N6 and further condensed phosphate ester PX-200 [manufactured by Daihachi Chemical Industry Co., Ltd.] as a flame retardant were blended in the proportions shown in Table 3. At this time, the epiclone and the curing agent were used after being dissolved in a mixed solvent of methyl ethyl ketone / dimethylformamide = 50/50 by weight ratio in advance. Subsequently, 0.1 part of 2E4MZ was added to each as a curing accelerator, and the non-volatile content of the solution was further adjusted to 55% with methyl ethyl ketone to prepare mixed solutions of Examples 7-8 and Comparative Examples 7-8.
[0054]
Thereafter, each mixed solution was impregnated into a glass cloth and dried at 160 ° C. for 3 minutes to obtain a prepreg. Eight of these prepregs are stacked, 35 μm copper foil is stacked on both sides, 170 ° C., pressure 40 kgf / cm 2 Was heated and pressed for 1 hour to prepare a double-sided copper-clad laminate having a thickness of 1.5 mm.
[0055]
Next, the laminated plate was subjected to an etching treatment, and after removing the copper foil, each physical property test was performed. As a result, the results as shown in Table 5 were obtained.
* 1: Heating speed 3 ° C / min
* 2: In the pre-shear cooker test (PCT), test pieces were treated for a predetermined time in water at 120 ° C.
* 3: The solder resistance test was evaluated by immersing in a solder bath at 260 ° C. for 20 seconds after 2 hours and after 4 hours of PCT treatment (three test pieces were used).
[0056]
The evaluation was performed by visual judgment of the appearance of the test piece, in particular, the presence or absence of the measling.
[0057]
○: No abnormality at all △: Slightly mazeling occurred ×: Miesling occurred * 4: Flame extinction test
Time (seconds) until a self-extinguishing after standing a test piece of width 12.7 mm vertically and exposing to a flame for 10 seconds. Moreover, when combustion continued for 2 minutes or more or it burned to 15 cm from the lower end, it was set as "combustion."
[0058]
[Table 3]
[0059]
[0060]
【The invention's effect】
When used as an epoxy resin curing agent, the phenol resin composition of the present invention can give a cured product excellent in flame retardancy, heat resistance, moisture resistance, and metal adhesion, and is flame retardant without using halogen. It can be used for various applications using epoxy resins such as sealing, laminating, and paint, particularly glass epoxy laminated plates and IC encapsulating materials.
Claims (6)
(−X−NH−CH2−NH−) (1)
(−X−NH−CH2−Y−) (2)
(式中、Xはトリアジン類の残基を示し、Yはフェノール類残基を示す)
B/A≧1.5 (3)A phenol resin composition comprising a triazine-modified novolak resin comprising phenols, triazines and aldehydes, wherein the novolac resin is a condensate (a) of phenols, triazines and aldehydes, triazines A condensate (b) of aldehydes and a condensate (c) of phenols and aldehydes, a mixture of phenols (d) and triazines (e), and the condensate (a) and the condensation In the product (b), the structural unit A represented by the general formula (1) and the structural unit B represented by the general formula (2) are included in a state satisfying the following formula (3) in terms of molar ratio. And a phenolic resin composition comprising 12% by weight or less of a bifunctional compound in which two phenol nuclei are bonded via a methylene bond.
(-X-NH-CH 2 -NH- ) (1)
(-X-NH-CH 2 -Y- ) (2)
(In the formula, X represents a residue of triazines, and Y represents a phenol residue)
B / A ≧ 1.5 (3)
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