JP4168432B2 - Inkjet recording method and recording apparatus - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録方法及び記録装置に関するものであり、特に、ブリードの無い鮮明で高品位の画像を得るために、黒色ドット(Kドット)を形成する際の黒インクとコンポジットブラックの使い分けに特徴のあるインクジェット記録方法及び記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パーソナルコンピュータ等の情報機器端末としてのプリンタ装置として、ワイヤを磁気駆動し、インクリボン及び被記録媒体としての記録紙を介してプラテンに押圧することによって印字を行うワイヤ駆動型の記録ヘッドを用いたプリンタ装置や、インクを圧電素子の作用によりノズルから吐出するインクジェット型の記録ヘッドを用いたプリンタ等が用いられているが、印字に伴う騒音の発生がなく且つ構造の簡単な非接触ノンインパクト型のインクジェット型プリンタ、即ち、インクジェット記録装置がオフィス内での使用に適していると注目されている。
【0003】
この様な従来のインクジェット記録方式は、インク加圧手段であるピエゾ素子等の変形力やインク加熱手段であるヒータ等による気泡発生力による圧力変動等の吐出手段を用いて微小なノズルからインクを記録媒体上に吐出して、吐出したインクによりドットを形成し、ドットパターンにより種々の画像を記録する方式である。
【0004】
このインクジェット記録方式によりカラー記録を行う場合には、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン等の色の異なる3色のインクを各々吐出する必要があり、黒色を記録するためには、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを重ね合わせて記録し、所謂コンポジットブラックを形成して黒色を表現することになる。
【0005】
しかし、コンポジットブラックでは、より黒らしい黒、所謂リアルブラックを表現することが困難であるため、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクに加え、黒インクを使用することによってリアルブラックを記録して、より高画質のカラー記録を実現している。
【0006】
また、黒インクでは、文字等を記録する場合が多く、記録用紙の表面に露呈している繊維に沿った滲み、即ち、所謂フェザリングの発生を防止して高濃度のくっきりした記録が実現できるように、記録用紙へ浸透しにくいインクを用いている。
【0007】
一方、イエロー、マゼンタ、シアン等のカラーインクの場合には、塗りつぶしパターン、即ち、所謂ベタパターンを記録することが多く、色境界部分でのインクの流れ出しによる混色、即ち、所謂ブリードが発生するので、ブリードを低減するために、記録用紙へ浸透しやすいインクを使用することが一般的であり、特に、記録用紙が表面に繊維が露呈している所謂普通紙の場合に、これらのインクの使用が必須になる。
【0008】
しかし、高画質の記録を行うために浸透性の低い黒インクを用いた場合には、他のカラーインクによる非黒色ドット、即ち、カラードットとの境界でブリードが発生することになるので、この事情を図7を参照して説明する。
図7(a)及び(b)参照
図7(b)は図7(a)において破線の円で示すイエロー記録領域44と黒記録領域45との色境界部分46の拡大図であり、色境界部分46を構成するドットを模式的に示したものであり、一般に、イエローインクを用いたイエロードット41と黒インクによる黒色ドット43とが重なり合うことになる。
【0009】
図7(c)参照
この場合、黒インクとして、上述のフェザリングを防止するために浸透性の低い黒インクを用いた場合には、低浸透性が原因で黒インクがイエロー記録領域44へ滲み出してブリード47が生ずることになる。
【0010】
したがって、記録用紙へ浸透しにくい黒インクによる黒記録領域45と、カラーインク、図においては、イエローインクで記録したイエロー記録領域44の色境界部分46ではブリード47が生ずるため、カラー記録を行う場合にブリードを低減するためには、黒インクではなく、コンポジットブラックを使用すれば良いが、そうすると今度はカラー記録における黒をリアルブラックで表現することが全くできず、特に、色間のバランスを重視する自然画においてはコンポジットブラックに起因して色がくすんだり、濁ったりして画質を低下させるという問題があった。
【0011】
この様な問題を解決するために、黒色とカラーとの色境界部分のみ記録するドットを間引いてブリードを低減する方法、色境界部分に記録するドットを形成するインクの量を減少させてブリードを低減する方法、色境界部分の所定ドット数の幅をコンポジットブラックで記録し、その他の黒色部分を黒インクで記録する方法、さらには、リアルブラックのみを使用して、より高品位のカラー記録を実現するために、黒インクとして浸透性の高い黒インクと浸透性の低い黒インクの2種類を持ち、色境界部分の所定ドット数の幅を浸透性の高い黒インクで記録し、その他の黒色部分を浸透性の低い黒インクで記録する方法が提案されている。
【0012】
また、近年、パーソナルコンピュータやデジタルカメラの普及、或いは、階調カラー処理できるアプリケーションソフト等の普及により、自然画、即ち、階調カラー記録を実現できるインクジェット記録装置も普及しはじめている。
【0013】
ここで、図8を参照して、従来の階調カラーインクジェット記録装置への基本的な画像処理方法を説明する。
図8参照
図8は、従来の階調カラーインクジェット記録装置への基本的な画像データ処理系のブロック図であり、まず、画像データをR(赤)、G(緑)、B(青)の光の3原色の各々のデータに分解してインクジェット記録装置を制御するコンピュータに入力し、コンピュータにおいてカラーマネージメントする。
【0014】
カラーマネージメントにおいては、まず、各々のデータを記録すべきドットに対応させて、インクジェット記録装置の制御に適したイエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)の3原色へ色変換したデータを発生させる。
【0015】
次いで、このY、M、及び、Cのデータから黒(K)データを抽出して、各方式によって異なるが、この抽出したKデータ、即ち、黒色ドットをコンポジットブラックで記録するか、或いは、黒インクで記録するかを決定する。
【0016】
この場合の各色のドットのデータは、記録位置と濃度のデータから構成されており、予め各色毎に設定された濃度−ドット径変換テーブルを参照することにより、予め設定した階調数に対応して各ドットの濃度を実現するインク滴量を決定し、記録すべき位置、即ち、吐出タイミングに関するデータ、及び、吐出するインク滴量、即ち、階調のレベルに関するデータをインクジェット記録装置の印字制御部に送信する。
【0017】
インクジェット記録装置の印字制御部においては、階調のレベルデータに基づいて、そのインク滴量を吐出できる駆動信号を選択し、ドット制御部で吐出タイミングを制御しながら吐出手段駆動部により吐出手段を駆動することによって、記録媒体上の所定の位置に大きさの異なる4色のインク滴を各々吐出してドットを形成することになる。
【0018】
この様な階調カラー記録方式における階調制御方法としては、複数のドットを組み合わせてマトリックスを形成し、この中に記録するドットの数を変えて階調を記録する方法、或いは、記録するドット径を変えることによって階調を記録する方法等がある。
【0019】
特に、後者の記録するドット径を変える階調表現方法は、装置の解像度のまま画像を記録することができ、前者のドットマトリックスを組んで階調を記録する方法よりも、より高解像度化が可能で高品位記録に適した方法である。
【0020】
さらに、これらの方法に加えて、濃淡の異なる2種類以上のインクを使用することによって滑らかな階調を表現することも行われているが、この場合には、インクの種類の数だけ記録ヘッド等が必要となり大幅なコスト増加を伴うことになる。
【0021】
また、ドット径を変える方法としては、ノズルから吐出する1つのインク滴の量を制御する方法、同じ記録位置に吐出するインク滴の個数を制御する方法、或いは、この両方の方法を組み合わせた方法等があるが、後者のインク滴の個数を制御する方法の場合には、制御できるインク量は最小インク量の整数倍になるが、前者の1つのインク滴の量を制御する方法の場合には、階調数に合わせてインク量を任意に設定することができるので、より滑らかな階調表現が可能になる。
【0022】
一方、後者のインク滴の個数を制御する方法の場合には、複数回の重記録を行うため、記録速度が低下するという問題もあり、高速記録の観点からも、前者の1つのインク滴の量を制御する方法が有利であると考えられる。
【0023】
この様なドット径を変える階調表現方法において、色間のブリードをなくす方法として、色境界部分に記録するドットを形成するインクの量を減少させることが提案(必要ならば、例えば、特開平7−40548号公報参照)されている。
【0024】
例えば、イエロー記録領域と黒記録領域とが隣接する場合、一方の色のドット、例えば、イエロードットを形成する際に、同一箇所に重ねられるインク滴の最大個数を、通常用いる最大個数より小さい値にして、色境界部分におけるブリードを低減させるものである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の各種の方法の内、黒色とカラーとの色境界部分のみ記録するドットを間引いてブリードを低減する方法、或いは、色境界部分に記録するドットを形成するインクの量を減少させてブリードを低減する方法の場合には、色境界における記録濃度が低下して色の再現性が悪くなるという問題がある。
【0026】
特に、上記の特開平7−40548号公報における提案の場合には、1画素を複数のインク滴で形成することにより階調記録することを前提としており、この様な方法では、本来必要なインク滴数を確保できなくなるため、記録濃度が低下して色の再現性が悪くなり、高品位の階調記録ができなくなるという問題があるので、この事情を図9(a)を参照して説明する。
【0027】
図9(a)参照
図9(a)は、イエロー記録領域と黒記録領域とが隣接する色境界部分を構成するドットを模式的に示したものであり、例えば、黒色ドット43を3滴の黒インクを用いて形成し、一方、イエロードット41は、図において破線で示す本来必要な3滴のイエローインクではなく、例えば、1滴のイエローインクによる小さなイエロードットで形成することになるので、記録濃度が低下して色の再現性が悪くなる。
【0028】
一方、上述の色境界部分の所定ドット数の幅をコンポジットブラックで記録し、その他の黒色部分を黒インクで記録する方法の場合には、色境界部分でのカラー階調が未だ充分でないという問題があるので、この事情を図9(b)を参照して説明する。
【0029】
図9(b)参照
図9(b)も、イエロー記録領域と黒記録領域とが隣接する色境界部分を構成するドットを模式的に示したものであり、この場合には、必要なインク量で各ドットを構成することが可能であるが、色境界部分における黒色ドットは全てコンポジットブラックによって形成され、全体の画像におけるコンポジットブラックによる黒色ドットの比率が多くなるので、所期のカラー階調が得られない。
【0030】
さらに、色境界部分の所定ドット数の幅を浸透性の高い黒インクで記録し、その他の黒色部分を浸透性の低い黒インクで記録する方法の場合には、上記の濃淡の異なる2種類以上のインクを使用することによって滑らかな階調を表現する方法と同様に、黒インクだけで2つの記録ヘッドが必要となりコスト増加を伴うことになる。
【0031】
また、ドット面積を変えることにより階調カラー記録を行う際に、黒色部分をコンポジットブラックで表現する場合に、コンポジットブラックのインク量の一部を黒インクで置き換えることも提案されているが(必要ならば、特開昭61−261058号公報参照)、この場合には、リアルブラックの表現が未だ不十分であり、且つ、黒インクに対するノズル径を他より小さくする等の構造上の変更も必要になるという問題がある。
【0032】
したがって、本発明は、従来のインクジェットヘッドの構成のままで、ブリードが少なく、且つ、記録濃度の低下の無い高品位の階調カラー記録を可能にすることを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
ここで、図1に示す本発明の課題を解決するための手順を示す簡略化したフローチャートを参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
(1)本発明は、黒インクと、黒インクよりも記録媒体への浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーインクを各々ノズルから吐出して記録媒体上に大きさが可変のインクドットのパターンを形成して階調カラー記録を行うインクジェット記録方法において、黒色ドットを形成する際に、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットと少なくとも一部が重畳する場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成することを特徴とする。
【0034】
図1に示すように、従来と同様のカラーマネージメントを終えた各色毎のドットデータの内、黒色ドットと当該黒色ドットに隣接する黒色以外の色のドットが重畳するか否かをチェックし、少なくとも一部が重畳する場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成することにより、コンポジットブラックの使用を必要最低限に抑えることができるので、自然画像で大多数を占める中間濃度の黒記録部分をリアルブラックで記録することができ、それによって、高品位の階調カラー記録が可能になる。
なお、互いに色相の異なる3色とは、理想的にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)を意味するが、必ずしも、厳密なイエロー、マゼンタ、及び、シアンに限られるものではない。
【0035】
また、色境界部分において、黒色ドットに隣接する黒色以外の色のドットが黒色ドットに重畳する場合には浸透性の高いコンポジットブラックを使用しているので、ブリードを抑制することができ、それによって、色境界部分をシャープにして高画質化することができる。
【0036】
(2)また、本発明は、上記(1)において、黒インクで形成した黒色ドットの内の最大径の黒色ドットの径が、色相の異なる3色のドットの最大径と同じか、または、それ以下であることを特徴とする。
【0037】
浸透性の低い黒インクを用いた場合には、色相の異なる3色或いはコンポジットブラックを用いた場合よりインクの浸透が少なく、また、染料濃度の設計の自由度も大きく、より高記録密度を実現できるので、同じ記録濃度を表現する際、より小さい径のドットで記録することによって、粒状感が目立つハイライト記録部分における粒状感を低減することができ、それによって、高品位の黒記録が可能になる。
【0038】
(3)また、本発明は、上記(1)または(2)において、色相の異なる3色の内の少なくとも2色を同じ記録位置に記録して得られた混色のドットの最大径が、色相の異なる3色のドットの最大径と同じにすることを特徴とする。
【0039】
この様に、混色で中間色或いはコンポジットブラックを記録する場合、同一の記録位置に吐出するトータルのインク量を単色のドットと同じに、したがって、ドットの最大径を同じにすることによって同一の記録位置に吐出するインク量の増大によるブリードを抑制することができる。
なお、「径が同じ」とは、数学的に厳密な同一を意味するものではなく、同一の記録位置に吐出するトータルのインク量をできるだけ同一に制御しようとした場合に得られるドットの大きさの関係を意味し、実際には、ドットの径の段階数、各インクの浸透性の違い、色調整のための混合比率、或いは、吐出手段の制御誤差等によって若干の差ができるものである。
【0040】
(4)また、本発明は、上記(1)乃至(3)のいずれかにおいて、黒インクで形成したドットの径とコンポジットブラックで形成した黒色ドットの径が同じ場合に、黒インクで形成した黒色ドットの記録濃度が、コンポジットブラックで形成した黒色ドットの記録濃度と同じ、または、それ以上であることを特徴とする。
【0041】
この様に、黒インク中の染料或いは顔料等の色材の量を制御することによって黒インクで形成した黒色ドットの記録濃度が、コンポジットブラックで形成した黒色ドットの記録濃度と同じ、または、それ以上にすることによって、結果的に所定の平均記録濃度を得る場合に、より小さい径のドットで記録することができ、それによって、粒状感を低減することができる。
【0042】
(5)また、本発明は、黒インクと、黒インクよりも記録媒体への浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーインクの各インク滴を吐出する吐出手段に印加する電気信号を制御する調整手段を備え、電気信号を調整することによって各々ノズルから吐出するインクドットの大きさを可変にして階調カラー記録を行うインクジェット記録装置において、黒色ドットを形成する際に、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの少なくとも一部が重畳する場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成する手段を設けたことを特徴とする。
【0043】
この様なインク滴の吐出量を可変にする場合には、例えば、吐出手段として圧電素子を用いた場合、圧電素子に印加する電気信号の形状、即ち、印加時間、印加電圧、立ち上がり時間、或いは、立ち下がり時間等を調整することによって圧電素子の変位動作を制御し、それによって吐出量を可変にすることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
ここで、図2乃至図6を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
まず、図2乃至図4を参照して本発明の実施の形態に用いる圧電素子を使用した記録ヘッドを搭載したシリアルタイプのインクジェット記録装置の一例を説明するが、このインクジェット記録装置においては、黒インクを使用するかコンポジットブラックを使用するかの選択機構以外の構成は従来の階調カラー記録インクジェット記録装置と同じである。
【0045】
図2参照
図2は、本発明の実施の形態に用いるインクジェット記録装置の概略的要部透視斜視図であり、インクジェット記録装置10においては、各インクに対応するインクカートリッジ、即ち、イエローインクカートリッジ16、マゼンタインクカートリッジ17、シアンインクカートリッジ18、及び、黒インクカートリッジ19が取り付けられたインクジェットヘッド部11がキャリア12に搭載され、このキャリア12がステージシャフト13に沿って主走査方向、即ち、図において矢印で示すX方向に移動可能に取り付けられている。
なお、インクジェットヘッド部11の下側にインクジェットヘッド20があり、最下面がインク吐出部である。
【0046】
また、記録媒体である記録用紙14は紙送りローラ15によって副走査方向、即ち、図において矢印で示すA方向に搬送され、インクジェットヘッド20のインク吐出部と対向する位置で所定の画像或いは情報が記録されるものである。
【0047】
図3(a)参照
図3(a)は、インクジェットヘッド部11の概略的斜視図であり、インクジェットヘッド部11には、イエローインクカートリッジ16、マゼンタインクカートリッジ17、シアンインクカートリッジ18、及び、黒インクカートリッジ19が着脱可能に取り付けられており、この場合、黒インクの使用頻度が他のインクより高いので黒インクカートリッジ19の容量を他のインクカートリッジの容量より大きくしている。
【0048】
図3(b)参照
図3(b)は、インクカートリッジの斜視図であり、図においては、イエローインクカートリッジ16を代表して示しているが、図におけるイエローインクカートリッジ16の下側にインクジェットヘッド20へのインク供給部が設けられている。
【0049】
図4(a)参照
図4(a)は、インクジェットヘッド20の概念的分解斜視図であり、大きく分けて、圧電素子部材21、インク流路部材29、及び、ノズル部材31によって構成される。
この内、圧電素子部材21は、基板22上に設けた圧電材料23に互いに平行に配置された電極24を設けることによって圧電素子駆動部25が構成されている。
【0050】
また、インク流路部材29には、複数本のインク流路26が設けられており、このインク流路26は圧力室27を備えており、各インク流路26は圧力室27の後端部を介してインク供給路(図示を省略)に合流し、このインク供給路の一端にインク供給口28が設けられており、インク供給口28に接続したインクカートリッジ(図示せず)のインク供給部からインクが供給される。
【0051】
また、ノズル部材31には、インク流路26に対応して分布したノズル30が設けられており、インク流路26と圧電素子駆動部25とが対向するように圧電素子部材21とインク流路部材29とを接合させ、且つ、インク流路26とノズル30とが対向するようにインク流路部材29とノズル部材31とを接合させることによってインクジェットヘッド20の基本構成が完成する。
【0052】
図4(b)参照
図4(b)は、圧電素子部材21の一例の拡大断面図であり、インク流路26に対応するように圧電材料23に設けた凹部に圧電素子を挟み込んだ電極24が形成されて圧電素子駆動部25が構成され、それ以外の部分が非圧電駆動部32となって圧電素子駆動部25を互いに分離している。
【0053】
この圧電素子を挟み込んだ電極24間に電圧を印加すると、電歪効果により圧電素子駆動部25が伸長して圧力室27の体積を減少させ、体積の減少によりインクを加圧することによって、インク流路26を介してノズル30からインクを吐出する。
なお、インクの吐出量は、電極に印加する電気信号の印加時間、印加電圧等を制御することによって任意に制御することができる。
【0054】
この様なインクジェット記録装置を用いて階調カラー記録を行うことになり、前段のカラーマネージメントは、図8に示した従来のカラーマネージメントと同様であるが、本発明の場合には、ドット径を制御して階調カラー記録を行う場合、その制御方法の特徴からブリードが生ずるのは、比較的大きな径の黒色ドットと比較的大きな径のカラードットが隣接し、ドット同士の一部が重畳した場合であり、黒色ドットとカラードットの内の少なくとも一方が比較的小さい場合には、たとえ隣接した位置あっても重畳することがなく、結果としてブリードが生じないことに着目したものである。
【0055】
例えば、黒色ドットで、最大径、即ち、最高濃度のドットのみが隣接するドットと接触する場合について詳細に述べると、
解像度300dpiの装置の場合、ドットのピッチ、即ち、間隔は約85μm(≒2.54×104 μm/300ドット≒84.67μm/ドット)となり、したがって、ドットの最大径は斜線を繋げるために、約120μm(≒21/2 ×2.54×104 μm/300ドット≒119.74μm/ドット)以上が必要となる。
【0056】
そこで、Y,M,Cの3色のドットの大きさを120μm、80μm、50μmの3段階に調整し、4階調を表現する場合を考えると、
浸透性の低い黒インクでは、同じ平均記録濃度を得るのにより小さいドットでよいが、文字等を記録する場合には、斜線を繋げるためにはカラードットと同様に最大径は120μmが必要であり、これに加えて48μm、30μmの3段階に調整する。
【0057】
なお、これらの内、最大径以外の中間の径は、48μm及び30μmに固定されるものではなく、インクの染料濃度や物性値に応じて、階調段階の数も含めて所望の階調表現ができるように設定すれば良い。
【0058】
また、階調記録で、黒インクの最大径のドットでは記録濃度が高すぎる場合には、階調記録用の最大径のドットを80μmとし、文字等の記録には120μmのドットを使用するようにしても良い。
【0059】
この様な3段階の径のドットを用いて階調記録する場合、黒色ドットの最大径が120μmの場合、主・副走査方向の隣接する位置に黒色以外の色のドットが存在し、そのドットの径が120μm或いは、80μmである場合、(120μm+120μm)/2=120μm>85μm、或いは、(120μm+80μm)/2=100μm>85μmとなり、黒色ドットと重なってブリードが生ずることになる。
【0060】
なお、黒色ドットの最大径が80μmの場合にも、隣接するカラードットの径が120μmの場合には、やはり黒色ドットと重なってブリードが生ずることになるが、黒色ドットの径が48μm或いは30μmの場合には、隣接する位置に径が120μmのカラードットが存在してもドット同士が重なることはない。
【0061】
この様な前提を基に、本発明の実施の形態におけるデータ処理のフローチャートを図5を参照して説明する。
図5参照
まず、スタートに先立って、図8に示した従来のカラーマネージメントによって、各色のデータdZ(0,0)〜dZ(m,n)は、事前に記録濃度から階調段階(即ち、ドット径)のデータ、即ち、最大径3、中間径2、最小径1、及び、無記録0のデータに変換されており、また、ここでは、黒色ドットとその他のカラードットは同じ位置において重ねて記録しないものとする。
なお、dZ(0,0)〜dZ(m,n)の表記において、ZはY,M,C,Kを意味し、m及びnは1フレームの画像が(n+1)行(m+1)列からなることを意味し、また、以下におけるdK は黒色ドットのデータを意味し、dX はY,M,Cのいずれかのカラードットのデータを意味する。
【0062】
次に、ステップ1において、列指定数aを0にし、行指定数bを0にして最初の画素データから順次黒色データdK(a,b)のチェックを開始し、ステップ2において、検出された黒色データdK(a,b)がdK(a,b)≧3であるか否か、即ち、当該黒色ドットの径が最大径であるか否かの判定を行い、最大径である場合には、ステップ3へ進み、最大径でない場合には重なりが生じないので、ステップ5へ進む。
【0063】
ステップ3において、当該黒色ドット黒色データdK(a,b)の主・副走査方向に位置する4つのドットがカラードットであり、且つ、主走査方向に位置する2つのドットのデータdX(a-1,b)及びdX(a+1,b)、及び、副走査方向に位置する2つのドットのデータdX(a,b-1)及びdX(a,b+1)のデータの内の少なくとも1つが2以上であるか否か、即ち、中間径以上のカラードットであるか否かの判定を行い、中間径以上のカラードットでない場合には、黒色以外のカラードットと隣接しないか、隣接しても接触しないので、次の位置の画素のデータの判定を行うループであるステップ5へ進み、中間径以上の場合には接触するので、ステップ4に進む。
【0064】
ステップ4において、当該黒色ドットのデータをコンポジットブラックに置き換えるために、dK(a,b)=3をdK(a,b)=0に書き換えるとともに、dY(a,b)=3、dM(a,b)=3、及び、dC(a,b)=3に書き換えて、次のステップ5に進む。
【0065】
ステップ5において、当該黒色データdK(a,b)の当該行、即ち、b行における位置aが最終位置mであるか否かを判定し、最終位置mでない場合には、ステップ9において列指定数aを1つ増やしてステップ2に戻って、次の黒色データの判定を行い、最終位置mである場合には、ステップ7に進む。
【0066】
ステップ7において、当該黒色データdK(a,b)の当該行、即ち、b行が列の最終位置n、即ち、最終行nであるか否かを判定し、最終行nでない場合には、ステップ8において、列指定数aを0の初期値とするとともに、行指定数bを1つ増やしてステップ2に戻って、次の行の最初から黒色データの判定を行い、一方、最終位置nである場合には、1フレームの画像のチェックが終了したので、処理を終了させる。
【0067】
次いで、このデータ処理を終了した各色のデータを、図8に示した場合と同様に、印字制御部に出力し、印字制御部において、処理を終了した各色のデータに基づいて、即ち、dK(a,b)によって黒インクの吐出を制御し、dY(a,b)によってイエローインクの吐出を制御し、dM(a,b)によってマゼンタインクの吐出を制御し、また、dC(a,b)によってシアンインクの吐出を制御し、その吐出タイミング及び吐出インク量を制御して記録を行う。
【0068】
図6参照
図6は、上述の実施の形態における記録結果の一例を示すドットパターンの説明図であり、Yで表示するイエロードット41と重なる黒色ドット42はK′で表示するコンポジットブラックで記録した黒色ドットとし、イエロードット41と重ならない黒色ドット43はKで表示する黒インクで記録した黒色ドットとする。
【0069】
したがって、本発明の実施の形態においては、コンポジットブラックで表示する黒色ドット42は必要最低限となるので、よりリアルブラックに近い黒記録が可能になり、また、イエロードット41と重なる黒色ドット42を浸透性の高いYインク,Mインク,Cインクによるコンポジットブラックで記録しているので、色境界部分におけるブリードを抑制することができる。
【0070】
なお、上記の実施の形態の説明においては、カラードットと重なる黒色ドット42を、コンポジットブラックで置き換える際に、イエロードット、マゼンタドット、及び、シアンドットの径を、もとのドットの径と同じ径にしているが、即ち、全て最大径の3にしているが、この場合には、コンポジットブラックを形成するための総インク量が多くなってドット径が大きくなりすぎ、それによって、ブリードが発生しやすくなるので、例えば、全てを最小径の1のドットにするなど、ほぼ所望の記録濃度が得られる範囲で、最終的に得られるドット径をできるだけ同じにすることが望ましい。
【0071】
また、上記の実施の形態の説明においては、説明を簡単にするために、混色による2次色については言及していないが、混色による2次色のドットの場合にもブリードを抑制するために、ドットを形成する総インク量が多くなりすぎないように、混色の比率に応じて同じ色相が得られるように、径の大きさを選択することが望ましい。
【0072】
但し、上記のように3段階のドット径の場合には、混色の比率に応じて同じ色相が得られるように径の大きさを選択することは困難であるが、ドット径の段階を細かく細分することによって容易になり、或いは、2次色或いはコンポジットブラックを形成するための特別のドット径を設定しても良いものである。
【0073】
いずれにしても、これらの設定は、インクの記録濃度、即ち、ベタパターンの記録濃度やインク量とドット径の関係等、2次色やコンポジットブラックをY,M,Cの3色の単色に分解するときの設定条件により、種々に設定することが望ましい。
【0074】
特に、上記の実施の形態においては、記録媒体としてブリードの発生しやすい繊維が表面に露呈した所謂普通紙を前提に説明しているが、本発明は普通紙に限られるものではなく、コート紙、或いは、光沢紙等の他の記録媒体にも適用されるものであり、記録媒体の種類によってもドット径が変化するので、各記録媒体毎に最適な条件を設定することが望ましい。
【0075】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明は、実施の形態に記載された構成に限られるものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、上記の実施の形態の説明においては、カラー記録の解像度と、黒記録の解像度を同じとしたが、本発明は、黒の記録品位をより良くするために、黒記録の解像度をカラー記録の解像度よりも高くした場合にも適用できるものであり、その場合には、この解像度に対応して黒色ドットの最大径は、カラードットの最大径より小さく設定されることになる。
【0076】
また、上記の実施の形態の説明においては、厳密を期して、黒色ドットの径が中間径の場合に、最大径、即ち、120μmの径のカラードットと重ならないように、黒色ドットの中間径を48μmとしているが、50μmにしても良く、この場合には、(120μm+50μm)/2=85μm>84.67μmとなり若干の重なりが生ずるが、この様な場合にも、実効的に重なりがないとして、図5のフローに沿って処理しても良い。
【0077】
即ち、どの程度までの重なりを実効的な重なりと見なすかは、ブリードの程度に依存し、例えば、1μm程度以下の重なりはほとんどブリードに影響しないため、実効的に重なりがないと見なせる。
【0078】
また、黒色ドットの径が中間径が、最大径のカラードットと実効的に重なるように設定しても良いものであり、例えば、黒色ドットの径をカラードットと同じ120μm、80μm、50μmとした場合には、ステップ2の前に、検出された黒色データdK(a,b)がdK(a,b)≧2であるか否か、即ち、当該黒色ドットの径が中間径以上であるか否かの判定を行い、中間径以上でない場合には、隣接するドットの径がどの様な場合にも接触しないので、次の位置の画素のデータの判定を行うステップ5へ進み、中間径以上の場合にはステップ2に進む。
【0079】
次いで、ステップ2において、当該黒色データdK(a,b)がdK(a,b)≧3であるか否か、即ち、当該黒色ドットの径が最大径であるか否かの判定を行い、最大径である場合には、ステップ3へ進み、最大径でない場合には、ステップ3と同様に当該黒色ドット黒色データdK(a,b)の主・副走査方向に位置する4つのドットがカラードットであり、且つ、主走査方向に位置する2つのドットのデータdX(a-1,b)及びdX(a+1,b)、及び、副走査方向に位置する2つのドットのデータdX(a,b-1)及びdX(a,b+1)のデータの内の少なくとも1つが3以上であるか否か、即ち、最大径のカラードットであるか否かの判定を行い、最大径のカラードットでない場合には、黒色以外のカラードットと隣接しないか、隣接しても接触しないので、次の位置の画素のデータの判定を行うステップ5へ進み、最大径の場合には接触するので、ステップ4と同様に、当該黒色ドットのデータをコンポジットブラックに置き換えるために、dK(a,b)=2をdK(a,b)=0に書き換えるとともに、dY(a,b)=2、dM(a,b)=2、及び、dC(a,b)=2に書き換えて、ステップ5に進むようにすれば良い。
【0080】
また、上記の実施の形態の説明においては、シリアルタイプのインクジェット記録装置を用いて説明しているが、シリアルタイプのみならず、ラインタイプのインクジェット記録装置にも適用されるものである。
【0081】
また、上記の実施の形態の説明においては、インクカートリッジを搭載するタイプのインクジェットヘッドを用いて説明しているが、チューブによりインクをインクジェットヘッドへ供給するタイプの装置にも適用されるものである。
【0082】
また、上記の実施の形態の説明においては、インク吐出手段として、圧電素子を用いているが、圧電素子の代わりに、ヒータ、圧力ポンプ、静電吸引、磁気吸引等の他の公知の手段を用いても良いものである。
【0083】
また、上記の実施の形態の説明においては、カラーインクとして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)の3色のインクを用いているが、厳密にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、シアン(C)の3色のインクである必要はなく、フルカラーを表現できるのであれば他の色相の異なる3色のインクでも良く、将来、このような他の色相の異なる3色のインクが開発された場合にも本発明の権利は及ぶものである。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、黒色ドットが隣接する黒色以外のドットと重なる場合、当該ドットを浸透性の高いコンポジットブラックで置き換えて記録しているので、色境界部分におけるブリードが抑制され、且つ、コンポジットブラックの使用は必要最低限であるので、リアルブラックに限りなく近い高品位の黒記録が可能になり、それによって、色が鮮やかで、カラーバランスの良い高画質の階調カラー画像を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に用いるインクジェット記録装置の概略的要部透視斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に用いるインクジェット記録装置のインクジェットヘッド部の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に用いるインクジェットヘッドの説明図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるデータ処理のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態におけるドットパターンの説明図である。
【図7】従来のカラードット記録における問題点の説明図である。
【図8】従来の階調カラーインクジェット記録装置への基本的な画像データ処理系のブロック図である。
【図9】従来のブリード防止方法の説明図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置
11 インクジェットヘッド部
12 キャリア
13 ステージシャフト
14 記録用紙
15 紙送りローラ
16 イエローインクカートリッジ
17 マゼンタインクカートリッジ
18 シアンインクカートリッジ
19 黒インクカートリッジ
20 インクジェットヘッド
21 圧電素子部材
22 基板
23 圧電材料
24 電極
25 圧電素子駆動部
26 インク流路
27 圧力室
28 インク供給口
29 インク流路部材
30 ノズル
31 ノズル部材
32 非圧電駆動部
41 イエロードット
42 黒色ドット
43 黒色ドット
44 イエロー記録領域
45 黒記録領域
46 色境界部分
47 ブリード
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inkjet recording method and a recording apparatus, and is particularly characterized by the proper use of black ink and composite black when forming black dots (K dots) in order to obtain a clear and high-quality image without bleeding. The present invention relates to an inkjet recording method and a recording apparatus.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as a printer device as an information equipment terminal such as a personal computer, a wire-driven recording head that performs printing by magnetically driving a wire and pressing it against a platen via a recording paper as an ink ribbon and a recording medium. Printers used, printers using ink jet type recording heads that eject ink from nozzles by the action of piezoelectric elements, etc. are used, but there is no noise associated with printing, and the structure is simple and non-contact An impact type ink jet printer, that is, an ink jet recording apparatus, is attracting attention as being suitable for use in an office.
[0003]
In such a conventional ink jet recording system, ink is ejected from a minute nozzle by using discharge means such as deformation force of a piezo element as an ink pressurizing means or pressure fluctuation due to bubble generation force by a heater as an ink heating means. This is a system in which dots are formed by ejecting ink onto a recording medium and ejected, and various images are recorded by a dot pattern.
[0004]
When performing color recording by this ink jet recording method, it is necessary to eject at least three inks of different colors such as yellow, magenta, and cyan. To record black, yellow, magenta, and cyan are used. Three colors of ink are superimposed and recorded, and so-called composite black is formed to express black.
[0005]
However, with composite black, it is difficult to express more blackish black, so-called real black, so in addition to the three colors of yellow, magenta, and cyan, real black is recorded by using black ink. Realizes higher-quality color recording.
[0006]
In addition, black ink often records characters and the like, and bleeding along fibers exposed on the surface of the recording paper, that is, so-called feathering can be prevented to achieve high density and clear recording. As described above, ink that does not easily penetrate into the recording paper is used.
[0007]
On the other hand, in the case of color inks such as yellow, magenta, and cyan, a filled pattern, that is, a so-called solid pattern is often recorded, and color mixing due to the flow of ink at the color boundary portion, that is, so-called bleeding occurs. In order to reduce bleeding, it is common to use ink that easily penetrates into the recording paper, and in particular, when the recording paper is so-called plain paper with fibers exposed on the surface, the use of these inks Is mandatory.
[0008]
However, when black ink with low penetrability is used to perform high-quality recording, bleeding occurs at the boundary with non-black dots, i.e., color dots, due to other color inks. The situation will be described with reference to FIG.
See FIGS. 7A and 7B.
FIG. 7B is an enlarged view of the color boundary portion 46 between the yellow recording region 44 and the black recording region 45 indicated by a broken-line circle in FIG. 7A, and the dots constituting the color boundary portion 46 are schematically shown. In general, yellow dots 41 using yellow ink and black dots 43 using black ink overlap each other.
[0009]
See Fig. 7 (c)
In this case, when black ink with low permeability is used as the black ink to prevent the above-described feathering, the black ink oozes out to the yellow recording area 44 due to the low permeability and a bleed 47 is generated. It will be.
[0010]
Accordingly, since the bleed 47 is generated in the black recording area 45 of black ink which hardly penetrates into the recording paper and the color boundary portion 46 of the yellow recording area 44 recorded with the color ink, that is, the yellow ink in the drawing, when color recording is performed. In order to reduce bleed, it is sufficient to use composite black instead of black ink, but this time it is not possible to express black in color recording in real black at all, especially emphasizing the balance between colors In the natural image, there is a problem that the color becomes dull or turbid due to the composite black and the image quality is deteriorated.
[0011]
In order to solve such a problem, a method of reducing the bleed by thinning out dots to be recorded only at the color boundary portion between black and color, and reducing the amount of ink forming the dots to be recorded at the color boundary portion to reduce the bleed. Method of reducing, recording the width of a predetermined number of dots at the color boundary part with composite black, recording the other black part with black ink, and further using real black only for higher quality color recording To achieve this, there are two types of black ink, black ink with high penetrability and black ink with low penetrability, the width of a predetermined number of dots at the color boundary is recorded with black ink with high penetrability, and other black inks. A method of recording a portion with black ink having low permeability has been proposed.
[0012]
In recent years, with the spread of personal computers and digital cameras, or the spread of application software that can perform gradation color processing, ink jet recording apparatuses that can realize natural images, that is, gradation color recording, are beginning to become popular.
[0013]
Here, a basic image processing method for a conventional gradation color ink jet recording apparatus will be described with reference to FIG.
See FIG.
FIG. 8 is a block diagram of a basic image data processing system for a conventional gradation color ink jet recording apparatus. First, image data is converted into R (red), G (green), and B (blue) light 3. The data of each primary color is decomposed and input to a computer that controls the ink jet recording apparatus, and color management is performed in the computer.
[0014]
In color management, each color data is first converted into three primary colors, yellow (Y), magenta (M), and cyan (C), which are suitable for controlling an inkjet recording apparatus, corresponding to the dots to be recorded. Generated data.
[0015]
Next, black (K) data is extracted from the Y, M, and C data, and depending on each method, the extracted K data, that is, black dots are recorded in composite black or black. Decide whether to record with ink.
[0016]
The dot data for each color in this case is composed of data on the recording position and density, and by referring to the density-dot diameter conversion table set for each color in advance, it corresponds to the preset number of gradations. The ink droplet amount that realizes the density of each dot is determined, and the printing position of the ink jet recording apparatus is determined based on the position to be recorded, that is, the data relating to the ejection timing and the data relating to the amount of ink droplet to be ejected, that is, the gradation level. To the department.
[0017]
The print control unit of the ink jet recording apparatus selects a drive signal capable of discharging the ink droplet amount based on the gradation level data, and controls the discharge means by the discharge unit drive unit while controlling the discharge timing by the dot control unit. By driving, four color ink droplets having different sizes are ejected to predetermined positions on the recording medium to form dots.
[0018]
As a gradation control method in such a gradation color recording method, a matrix is formed by combining a plurality of dots, and a gradation is recorded by changing the number of dots recorded therein, or dots to be recorded There is a method of recording gradation by changing the diameter.
[0019]
In particular, the latter gradation expression method for changing the dot diameter to be recorded can record an image without changing the resolution of the apparatus, and higher resolution can be achieved than the former method of recording gradation by combining the dot matrix. This method is possible and suitable for high-quality recording.
[0020]
Furthermore, in addition to these methods, smooth gradations are also expressed by using two or more types of inks with different shades. In this case, the recording head is the same as the number of ink types. Etc. will be required, which will entail a significant cost increase.
[0021]
As a method for changing the dot diameter, a method for controlling the amount of one ink droplet ejected from the nozzle, a method for controlling the number of ink droplets ejected to the same recording position, or a method in which both methods are combined. In the case of the latter method of controlling the number of ink droplets, the amount of ink that can be controlled is an integral multiple of the minimum ink amount, but in the case of the former method of controlling the amount of one ink droplet. Since the ink amount can be arbitrarily set according to the number of gradations, smoother gradation expression is possible.
[0022]
On the other hand, in the latter method of controlling the number of ink droplets, there is a problem in that the recording speed is reduced because multiple recording is performed, and from the viewpoint of high-speed recording, the former one ink droplet has a problem. A method of controlling the amount is considered advantageous.
[0023]
In such a gradation expression method for changing the dot diameter, as a method of eliminating bleeding between colors, it has been proposed to reduce the amount of ink that forms dots to be recorded at the color boundary portion (if necessary, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 7-40548).
[0024]
For example, when the yellow recording area and the black recording area are adjacent to each other, the maximum number of ink droplets to be superimposed on the same location when forming one color dot, for example, a yellow dot, is smaller than the normally used maximum number. Thus, bleeding at the color boundary portion is reduced.
[0025]
[Problems to be solved by the invention]
However, among the various methods described above, the method of reducing the bleed by thinning out the dots recorded only in the color boundary portion between black and color, or the amount of ink forming the dots recorded in the color boundary portion is reduced. In the case of the method of reducing bleeding, there is a problem that the recording density at the color boundary is lowered and the color reproducibility is deteriorated.
[0026]
In particular, in the case of the proposal in the above Japanese Patent Laid-Open No. 7-40548, it is assumed that gradation recording is performed by forming one pixel with a plurality of ink droplets. Since the number of droplets cannot be secured, the recording density is lowered, the color reproducibility is deteriorated, and there is a problem that high-quality gradation recording cannot be performed. This situation will be described with reference to FIG. To do.
[0027]
See Fig. 9 (a)
FIG. 9A schematically shows dots constituting a color boundary portion where the yellow recording area and the black recording area are adjacent to each other. For example, the black dots 43 are formed using three drops of black ink. On the other hand, the yellow dots 41 are not formed with the originally required three drops of yellow ink indicated by the broken lines in the figure, but are formed with small yellow dots with, for example, one drop of yellow ink. Color reproducibility deteriorates.
[0028]
On the other hand, in the case of the method in which the width of the predetermined number of dots in the color boundary portion is recorded with composite black and the other black portions are recorded with black ink, the color gradation at the color boundary portion is not yet sufficient. This situation will be described with reference to FIG.
[0029]
Refer to FIG. 9B.
FIG. 9B also schematically shows the dots constituting the color boundary portion where the yellow recording area and the black recording area are adjacent to each other. In this case, each dot is configured with a necessary ink amount. However, all black dots in the color boundary portion are formed by composite black, and the ratio of black dots by composite black in the entire image increases, so that the desired color gradation cannot be obtained.
[0030]
Furthermore, in the case of a method in which the width of a predetermined number of dots in the color boundary portion is recorded with black ink having high penetrability and the other black portion is recorded with black ink having low penetrability, two or more types having different shades are used. In the same way as the method of expressing smooth gradation by using this ink, two recording heads are required only for the black ink, resulting in an increase in cost.
[0031]
In addition, it has been proposed to replace a part of the ink amount of the composite black with black ink when expressing the black part with composite black when performing gradation color recording by changing the dot area (necessary) In this case, the representation of real black is still insufficient, and structural changes such as making the nozzle diameter for black ink smaller than others are also necessary. There is a problem of becoming.
[0032]
Accordingly, an object of the present invention is to enable high-quality gradation color recording with less bleeding and no reduction in recording density, with the configuration of a conventional inkjet head.
[0033]
[Means for Solving the Problems]
Here, means for solving the problems in the present invention will be described with reference to a simplified flowchart showing a procedure for solving the problems of the present invention shown in FIG.
See Figure 1
(1) The present invention relates to black ink and ink dots whose size is variable on the recording medium by ejecting from the nozzles three color inks having different hues that have a greater permeability to the recording medium than the black ink. In the inkjet recording method in which gradation pattern recording is performed by forming a pattern of black, when forming a black dot, the black dot overlaps at least partly with a dot of a color other than black at a position adjacent to the black dot. In some cases, it is formed by composite black, and in other cases, it is formed by black ink.
[0034]
As shown in FIG. 1, it is checked whether or not black dots and dots of colors other than black adjacent to the black dots are overlapped among the dot data for each color after the same color management as in the past. When part of the image overlaps, it is formed with composite black. In other cases, it is possible to minimize the use of composite black by forming it with black ink. It is possible to record the black recording portion of the intermediate density that occupies with real black, thereby enabling high-quality gradation color recording.
The three colors having different hues ideally mean yellow (Y), magenta (M), and cyan (C), but are not necessarily limited to strict yellow, magenta, and cyan. It is not a thing.
[0035]
In addition, in the color boundary portion, when a non-black color dot adjacent to the black dot is superimposed on the black dot, it is possible to suppress bleed because a highly permeable composite black is used. The color boundary can be sharpened to improve image quality.
[0036]
(2) Further, according to the present invention, in (1), the diameter of the black dot having the maximum diameter among the black dots formed with black ink is the same as the maximum diameter of the three color dots having different hues, or It is less than that.
[0037]
When black ink with low penetrability is used, ink penetration is less than when three colors or composite blacks with different hues are used, and the degree of freedom in designing the dye density is greater, resulting in higher recording density. Therefore, when expressing the same recording density, recording with dots of smaller diameter can reduce the graininess in the highlight recording area where the graininess is conspicuous, thereby enabling high-quality black recording become.
[0038]
(3) Further, according to the present invention, in the above (1) or (2), the maximum diameter of the mixed color dots obtained by recording at least two of the three different colors at the same recording position is It is characterized by being made the same as the maximum diameter of three different color dots.
[0039]
In this way, when recording mixed colors of intermediate colors or composite black, the same recording position can be obtained by making the total amount of ink ejected to the same recording position the same as that of a single color dot, and therefore by making the maximum diameter of the dots the same. Bleeding due to an increase in the amount of ink discharged on the surface can be suppressed.
Note that “the same diameter” does not mean the exact same mathematically, but the dot size obtained when the total amount of ink ejected to the same recording position is controlled as much as possible. In practice, there may be a slight difference depending on the number of stages of dot diameter, the difference in penetrability of each ink, the mixing ratio for color adjustment, or the control error of the ejection means. .
[0040]
(4) Further, according to the present invention, in any of the above (1) to (3), when the diameter of a dot formed with black ink is the same as the diameter of a black dot formed with composite black, the black ink is formed with black ink. The black dot recording density is equal to or higher than the black dot recording density formed of composite black.
[0041]
In this way, the recording density of black dots formed with black ink is the same as the recording density of black dots formed with composite black by controlling the amount of coloring material such as dye or pigment in black ink, or As a result, when a predetermined average recording density is obtained as a result, it is possible to record with dots having a smaller diameter, thereby reducing graininess.
[0042]
(5) Further, the present invention controls electric signals applied to ejection means for ejecting ink droplets of black ink and three color inks having different hues that are more penetrating into the recording medium than black ink. In an inkjet recording apparatus that performs gradation color recording by adjusting the electrical signal and changing the size of the ink dots ejected from the nozzles by adjusting the electrical signal, the black dots It is characterized in that there is provided means for forming with composite black when at least a part of non-black color dots at positions adjacent to black dots are superimposed, and with black ink in other cases. To do.
[0043]
In the case of making the ejection amount of such ink droplets variable, for example, when a piezoelectric element is used as the ejection means, the shape of an electric signal applied to the piezoelectric element, that is, the application time, applied voltage, rise time, or By adjusting the fall time or the like, the displacement operation of the piezoelectric element can be controlled, thereby making the discharge amount variable.
[0044]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Here, with reference to FIG. 2 thru | or FIG. 6, embodiment of this invention is described.
First, an example of a serial type ink jet recording apparatus equipped with a recording head using a piezoelectric element used in the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. 2 to FIG. The configuration other than the selection mechanism for using ink or composite black is the same as that of the conventional gradation color recording ink jet recording apparatus.
[0045]
See Figure 2
FIG. 2 is a schematic perspective view of an essential part of the ink jet recording apparatus used in the embodiment of the present invention. In the ink jet recording apparatus 10, ink cartridges corresponding to each ink, that is, a yellow ink cartridge 16, magenta ink are illustrated. An ink jet head unit 11 to which a cartridge 17, a cyan ink cartridge 18, and a black ink cartridge 19 are mounted is mounted on a carrier 12, and this carrier 12 is indicated by an arrow in the main scanning direction along the stage shaft 13, that is, in the drawing. It is attached to be movable in the X direction.
The inkjet head 20 is below the inkjet head unit 11, and the lowermost surface is an ink ejection unit.
[0046]
Further, the recording paper 14 as a recording medium is conveyed by the paper feed roller 15 in the sub-scanning direction, that is, in the A direction indicated by an arrow in the drawing, and a predetermined image or information is received at a position facing the ink ejection portion of the inkjet head 20. It will be recorded.
[0047]
See Fig. 3 (a)
FIG. 3A is a schematic perspective view of the inkjet head unit 11, and a yellow ink cartridge 16, a magenta ink cartridge 17, a cyan ink cartridge 18, and a black ink cartridge 19 can be attached to and detached from the inkjet head unit 11. In this case, since the use frequency of the black ink is higher than that of the other inks, the capacity of the black ink cartridge 19 is set larger than that of the other ink cartridges.
[0048]
Refer to FIG.
FIG. 3B is a perspective view of the ink cartridge. In the drawing, the yellow ink cartridge 16 is shown as a representative, but an ink supply unit to the inkjet head 20 is shown below the yellow ink cartridge 16 in the figure. Is provided.
[0049]
See Fig. 4 (a)
FIG. 4A is a conceptual exploded perspective view of the inkjet head 20, which is roughly composed of a piezoelectric element member 21, an ink flow path member 29, and a nozzle member 31.
Among them, the piezoelectric element member 21 includes the piezoelectric material driving section 25 by providing electrodes 24 arranged in parallel to each other on the piezoelectric material 23 provided on the substrate 22.
[0050]
The ink flow path member 29 is provided with a plurality of ink flow paths 26, and the ink flow paths 26 include pressure chambers 27, and each ink flow path 26 is a rear end portion of the pressure chamber 27. And an ink supply port 28 is provided at one end of the ink supply channel (not shown), and an ink supply unit of an ink cartridge (not shown) connected to the ink supply port 28. Ink is supplied from.
[0051]
The nozzle member 31 is provided with nozzles 30 distributed corresponding to the ink flow paths 26, and the piezoelectric element member 21 and the ink flow paths so that the ink flow path 26 and the piezoelectric element drive unit 25 face each other. The basic structure of the inkjet head 20 is completed by joining the member 29 and joining the ink flow path member 29 and the nozzle member 31 so that the ink flow path 26 and the nozzle 30 face each other.
[0052]
See Fig. 4 (b)
FIG. 4B is an enlarged cross-sectional view of an example of the piezoelectric element member 21, in which an electrode 24 sandwiching the piezoelectric element is formed in a recess provided in the piezoelectric material 23 so as to correspond to the ink flow path 26, and the piezoelectric element. The drive part 25 is comprised, and the other part becomes the non-piezoelectric drive part 32, and the piezoelectric element drive part 25 is separated from each other.
[0053]
When a voltage is applied between the electrodes 24 sandwiching the piezoelectric element, the piezoelectric element driving unit 25 expands due to the electrostrictive effect to reduce the volume of the pressure chamber 27 and pressurize the ink by reducing the volume, thereby causing the ink flow. Ink is ejected from the nozzle 30 via the path 26.
The ink ejection amount can be arbitrarily controlled by controlling the application time of the electric signal applied to the electrode, the applied voltage, and the like.
[0054]
Gradation color recording is performed using such an ink jet recording apparatus, and the color management in the previous stage is the same as the conventional color management shown in FIG. 8, but in the case of the present invention, the dot diameter is changed. When gradation color recording is performed under control, bleeding occurs because of the characteristics of the control method. A relatively large diameter black dot and a relatively large diameter color dot are adjacent to each other, and a part of the dots overlap each other. In other words, when at least one of the black dots and the color dots is relatively small, even if they are adjacent to each other, they are not superimposed, and as a result, no bleed occurs.
[0055]
For example, in the case of a black dot, the maximum diameter, i.e., the case where only the highest density dot is in contact with an adjacent dot,
In the case of an apparatus with a resolution of 300 dpi, the dot pitch, that is, the interval is about 85 μm (≈2.54 × 10 Four .mu.m / 300 dots.apprxeq.84.67 .mu.m / dot), and therefore the maximum diameter of the dots is about 120 .mu.m (.apprxeq. 1/2 × 2.54 × 10 Four μm / 300 dots≈119.74 μm / dot) or more is required.
[0056]
Therefore, when the size of the dots of the three colors Y, M, and C is adjusted to three stages of 120 μm, 80 μm, and 50 μm and four gradations are expressed,
For black ink with low penetrability, smaller dots may be used to obtain the same average recording density. However, when printing characters or the like, the maximum diameter is required to be 120 μm in the same way as color dots in order to connect diagonal lines. In addition to this, it is adjusted in three stages of 48 μm and 30 μm.
[0057]
Of these, the intermediate diameter other than the maximum diameter is not fixed to 48 μm and 30 μm, and the desired gradation expression including the number of gradation steps is included depending on the dye density and physical property value of the ink. It should be set so that it can.
[0058]
Further, in the case of gradation recording, if the recording density is too high with the maximum diameter dot of black ink, the maximum diameter dot for gradation recording is set to 80 μm, and the dot of 120 μm is used for recording characters and the like. Anyway.
[0059]
When gradation recording is performed using such three-stage diameter dots, if the maximum diameter of a black dot is 120 μm, dots of colors other than black exist at adjacent positions in the main and sub-scanning directions. When the diameter is 120 μm or 80 μm, (120 μm + 120 μm) / 2 = 120 μm> 85 μm, or (120 μm + 80 μm) / 2 = 100 μm> 85 μm, and bleed is generated by overlapping with black dots.
[0060]
Even when the maximum diameter of the black dots is 80 μm, if the diameter of the adjacent color dots is 120 μm, the black dots overlap with the black dots, but the bleed is generated. However, the black dots have a diameter of 48 μm or 30 μm. In some cases, even if a color dot having a diameter of 120 μm exists at an adjacent position, the dots do not overlap each other.
[0061]
Based on such a premise, a flowchart of data processing in the embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
See Figure 5
First, prior to the start, each color data d is obtained by the conventional color management shown in FIG. Z (0,0) ~ D Z (m, n) Is converted in advance from recording density to gradation level (ie, dot diameter) data, ie, maximum diameter 3, intermediate diameter 2, minimum diameter 1, and no recording 0 data. The black dots and the other color dots are not overlapped and recorded at the same position.
D Z (0,0) ~ D Z (m, n) , Z means Y, M, C, K, m and n mean that an image of one frame consists of (n + 1) rows (m + 1) columns, and d in the following K Means black dot data, d X Means color dot data of any one of Y, M, and C.
[0062]
Next, in step 1, the column designation number a is set to 0, the row designation number b is set to 0, and the black data d sequentially from the first pixel data. K (a, b) The black data d detected in step 2 is started. K (a, b) Is d K (a, b) It is determined whether or not ≧ 3, that is, whether or not the diameter of the black dot is the maximum diameter. If the diameter is the maximum diameter, the process proceeds to step 3; Since there is not, go to Step 5.
[0063]
In step 3, the black dot black data d K (a, b) The four dots positioned in the main / sub-scanning direction are color dots, and data d of two dots positioned in the main-scanning direction X (a-1, b) And d X (a + 1, b) And data d of two dots positioned in the sub-scanning direction X (a, b-1) And d X (a, b + 1) It is determined whether at least one of the data is 2 or more, that is, whether or not it is a color dot having an intermediate diameter or more. If it is not a color dot having an intermediate diameter or more, a color dot other than black is used. Is not adjacent, or is not contacted even if it is adjacent, the process proceeds to step 5 which is a loop for determining the data of the pixel at the next position, and if it is equal to or larger than the intermediate diameter, the process proceeds to step 4.
[0064]
In step 4, in order to replace the black dot data with composite black, d K (a, b) = 3 to d K (a, b) = 0 and rewrite d Y (a, b) = 3, d M (a, b) = 3 and d C (a, b) = 3 and go to the next step 5.
[0065]
In step 5, the black data d K (a, b) , That is, whether or not the position a in the b row is the final position m. If not, the column designation number a is increased by 1 in step 9 and the process returns to step 2. The next black data is determined, and if it is the final position m, the process proceeds to step 7.
[0066]
In step 7, the black data d K (a, b) It is determined whether or not the current row, i.e., row b, is the final column position n, i.e., the last row n, and if it is not the last row n, in step 8, the column designation number a is set to an initial value of 0. In addition, the line designation number b is incremented by 1 and the process returns to step 2 to determine the black data from the beginning of the next line. On the other hand, if it is the final position n, the image of one frame is checked. Since the process is completed, the process is terminated.
[0067]
Next, the data of each color for which the data processing has been completed is output to the print control unit, similarly to the case shown in FIG. 8, and the print control unit, based on the data for each color for which the processing has been completed, that is, d K (a, b) To control the discharge of black ink, and d Y (a, b) To control the discharge of yellow ink, and d M (a, b) To control the discharge of magenta ink, and d C (a, b) To control the discharge of cyan ink, and control the discharge timing and the amount of discharged ink to perform recording.
[0068]
See FIG.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a dot pattern showing an example of a recording result in the above-described embodiment. A black dot 42 overlapping with a yellow dot 41 displayed with Y is a black dot recorded with composite black displayed with K ′. The black dots 43 that do not overlap the yellow dots 41 are black dots recorded with black ink displayed in K.
[0069]
Therefore, in the embodiment of the present invention, the black dots 42 displayed in composite black are the minimum necessary, so that black recording closer to real black is possible, and the black dots 42 overlapping the yellow dots 41 are provided. Since recording is performed with composite black using Y ink, M ink, and C ink having high penetrability, bleeding at the color boundary portion can be suppressed.
[0070]
In the description of the above embodiment, when the black dots 42 that overlap the color dots are replaced with composite black, the diameters of yellow dots, magenta dots, and cyan dots are the same as the original dot diameters. However, in this case, the total ink amount for forming the composite black increases and the dot diameter becomes too large, which causes bleeding. Therefore, for example, it is desirable to make the dot diameters finally obtained as the same as possible within a range in which almost a desired recording density can be obtained, for example, all dots are made to have a minimum diameter.
[0071]
Further, in the description of the above embodiment, for the sake of simplicity, the secondary color due to the color mixture is not mentioned, but in order to suppress bleeding even in the case of the secondary color dot due to the color mixture. It is desirable to select the size of the diameter so that the same hue can be obtained in accordance with the color mixture ratio so that the total amount of ink forming dots does not become excessive.
[0072]
However, in the case of three stages of dot diameters as described above, it is difficult to select the diameter so that the same hue can be obtained according to the color mixture ratio, but the dot diameter stages are subdivided finely. It is easy to do this, or a special dot diameter for forming a secondary color or composite black may be set.
[0073]
In any case, these settings can be achieved by changing the secondary recording color or composite black to Y, M, and C single colors, such as the recording density of the ink, that is, the recording density of the solid pattern and the relationship between the ink amount and the dot diameter. It is desirable to make various settings depending on the setting conditions when disassembling.
[0074]
In particular, in the above embodiment, the description has been made on the premise that the recording medium is a so-called plain paper in which fibers that are likely to bleed are exposed, but the present invention is not limited to plain paper, and coated paper. Alternatively, the present invention can be applied to other recording media such as glossy paper, and the dot diameter varies depending on the type of the recording medium. Therefore, it is desirable to set optimum conditions for each recording medium.
[0075]
Although the embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to the configuration described in the embodiment, and various modifications are possible. For example, the description of the above embodiment is provided. The color recording resolution is the same as the black recording resolution, but the present invention can be applied to the case where the black recording resolution is higher than the color recording resolution in order to improve the black recording quality. In this case, the maximum diameter of the black dots is set to be smaller than the maximum diameter of the color dots corresponding to this resolution.
[0076]
In the description of the above embodiment, for the sake of strictness, when the diameter of the black dot is an intermediate diameter, the intermediate diameter of the black dot is not overlapped with the maximum diameter, that is, the color dot having a diameter of 120 μm. Is 48 μm, but may be 50 μm. In this case, (120 μm + 50 μm) / 2 = 85 μm> 84.67 μm and a slight overlap occurs, but in such a case, there is no effective overlap. The processing may be performed along the flow of FIG.
[0077]
In other words, how much overlap is regarded as effective overlap depends on the bleed degree. For example, an overlap of about 1 μm or less hardly affects the bleed, so that it can be considered that there is no effective overlap.
[0078]
Further, the black dot diameter may be set so that the intermediate diameter effectively overlaps the color dot of the maximum diameter. For example, the black dot diameter is set to 120 μm, 80 μm, and 50 μm, the same as the color dot. In the case, before step 2, the detected black data d K (a, b) Is d K (a, b) It is determined whether or not ≧ 2, that is, whether or not the diameter of the black dot is equal to or larger than the intermediate diameter. If the diameter is not equal to or larger than the intermediate diameter, contact is made regardless of the adjacent dot diameter. Therefore, the process proceeds to step 5 where the data of the pixel at the next position is determined.
[0079]
Next, in step 2, the black data d K (a, b) Is d K (a, b) It is determined whether or not ≧ 3, that is, whether or not the diameter of the black dot is the maximum diameter. If the diameter is the maximum diameter, the process proceeds to step 3; The black dot black data d K (a, b) The four dots positioned in the main / sub-scanning direction are color dots, and data d of two dots positioned in the main-scanning direction X (a-1, b) And d X (a + 1, b) And data d of two dots positioned in the sub-scanning direction X (a, b-1) And d X (a, b + 1) It is determined whether at least one of the data is 3 or more, that is, whether it is a color dot of the maximum diameter. If it is not the color dot of the maximum diameter, it is adjacent to a color dot other than black. No, even if adjacent to each other, no contact is made, so the process proceeds to step 5 for determining the data of the pixel at the next position, and in the case of the maximum diameter, the contact is made. D to replace with black K (a, b) = 2 to d K (a, b) = 0 and rewrite d Y (a, b) = 2, d M (a, b) = 2 and d C (a, b) It is sufficient to rewrite to = 2 and proceed to step 5.
[0080]
In the above description of the embodiment, a serial type ink jet recording apparatus is used. However, the present invention is applicable not only to a serial type but also to a line type ink jet recording apparatus.
[0081]
Further, in the above description of the embodiment, the description is made using an ink jet head of a type on which an ink cartridge is mounted. .
[0082]
In the description of the above embodiment, a piezoelectric element is used as the ink ejection means, but other known means such as a heater, a pressure pump, electrostatic attraction, and magnetic attraction are used instead of the piezoelectric element. It may be used.
[0083]
In the description of the above embodiment, three color inks of yellow (Y), magenta (M), and cyan (C) are used as color inks. However, strictly yellow (Y), It is not necessary to use magenta (M) and cyan (C) three-color inks. If full-color can be expressed, other three-color inks with different hues may be used. The rights of the present invention also extend to the case where three different colors of ink are developed.
[0084]
【The invention's effect】
According to the present invention, when a black dot overlaps with an adjacent non-black dot, the dot is replaced with a highly permeable composite black, so that bleeding at the color boundary portion is suppressed, and the composite black Use is minimal, so high-quality black recording that is as close to real black as possible is possible, thereby realizing high-quality gradation color images with vivid colors and good color balance. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a basic configuration of the present invention.
FIG. 2 is a schematic perspective view of an essential part of an ink jet recording apparatus used in an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory diagram of an ink jet head portion of the ink jet recording apparatus used in the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory diagram of an inkjet head used in an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart of data processing in the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a dot pattern in the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of problems in conventional color dot recording.
FIG. 8 is a block diagram of a basic image data processing system for a conventional gradation color ink jet recording apparatus.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a conventional bleed prevention method.
[Explanation of symbols]
10 Inkjet recording device
11 Inkjet head
12 Career
13 Stage shaft
14 Recording paper
15 Paper feed roller
16 Yellow ink cartridge
17 Magenta ink cartridge
18 Cyan ink cartridge
19 Black ink cartridge
20 Inkjet head
21 Piezoelectric element members
22 Substrate
23 Piezoelectric materials
24 electrodes
25 Piezoelectric drive unit
26 Ink flow path
27 Pressure chamber
28 Ink supply port
29 Ink channel member
30 nozzles
31 Nozzle member
32 Non-piezoelectric drive
41 yellow dots
42 black dots
43 Black dots
44 Yellow recording area
45 Black recording area
46 color border
47 Bleed

Claims (9)

黒インクと、黒インクよりも記録媒体への浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーインクを各々ノズルから吐出して記録媒体上に大きさが可変のインクドットのパターンを形成して階調カラー記録を行うインクジェット記録方法において、黒色ドットを形成する際に、カラーマネージメント後に画素データから検出された黒色ドットの径と当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの径をもとに、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットと重畳するか否かを判定し、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットと少なくとも一部が重畳すると判定された場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成することを特徴とするインクジェット記録方法。Black ink and three color inks with different hues that are more penetrating into the recording medium than the black ink are ejected from the nozzles to form ink dot patterns of variable sizes on the recording medium. In an inkjet recording method that performs tonal color recording, when forming black dots, the diameters of black dots detected from pixel data after color management and the diameters of dots of colors other than black at positions adjacent to the black dots are determined. Originally, it is determined whether or not a black dot overlaps with a non- black color dot at a position adjacent to the black dot, and a black color dot at a position adjacent to the black dot is determined. wherein when if at least part of which is determined to be superimposed, formed by composite black that is formed with black ink in other cases The ink jet recording method of. 複数階調による階調カラー記録を行うこと、を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。2. The ink jet recording method according to claim 1, wherein gradation color recording with a plurality of gradations is performed. 前記画素データはドットの径のデータとして少なくとも最大径と中間径のデータを備え、黒色ドットを形成する際に、黒色ドットの径が最大径であって当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの径の少なくとも1つが中間径または最大径と判定された場合、または、黒色ドットの径が中間径であって当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの径の少なくとも1つが最大径と判定された場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成すること、を特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。The pixel data includes at least the maximum diameter data and the intermediate diameter data as dot diameter data. When forming a black dot, the black dot diameter is the maximum diameter other than black at a position adjacent to the black dot. When at least one of the diameters of the dots of the color is determined to be the intermediate diameter or the maximum diameter, or the diameters of the dots of the colors other than black at the positions adjacent to the black dots are the diameters of the black dots 3. The ink jet recording method according to claim 1, wherein when at least one of the first and second diameters is determined to be the maximum diameter, a composite black is used, and in other cases, black ink is used. 上記黒インクで形成した黒色ドットの内の最大径の黒色ドットの径が、上記色相の異なる3色のドットの最大径と同じか、または、それ以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。Diameter of the black dots of the maximum diameter of the black dots formed by the black ink or equal to the maximum diameter of the three color dots of different said color, or to claim 1, characterized in that it is less 4. The inkjet recording method according to any one of items 3 . 上記色相の異なる3色の内の少なくとも2色を同じ記録位置に記録して得られた混色のドットの最大径が、前記色相の異なる3色のドットの最大径と同じにすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。The maximum diameter of the mixed color dots obtained by recording at least two of the three colors having different hues at the same recording position is the same as the maximum diameter of the three colors having different hues. The inkjet recording method according to any one of claims 1 to 4 . 上記黒インクで形成したドットの径とコンポジットブラックで形成した黒色ドットの径が同じ場合に、前記黒インクで形成した黒色ドットの記録濃度が、前記コンポジットブラックで形成した黒色ドットの記録濃度と同じ、または、それ以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。When the diameter of the dot formed with the black ink is the same as the diameter of the black dot formed with the composite black, the recording density of the black dot formed with the black ink is the same as the recording density of the black dot formed with the composite black. or, an ink jet recording method according to any one of claims 1 to 5, characterized in that more. 黒インクと、黒インクよりも記録媒体への浸透性が大きな互いに色相の異なる3色のカラーインクの各インク滴を吐出する吐出手段に印加する電気信号を制御する調整手段を備え、前記電気信号を調整することによって各々ノズルから吐出するインクドットの大きさを可変にして階調カラー記録を行うインクジェット記録装置において、黒色ドットを形成する際に、カラーマネージメント後に画素データから検出された黒色ドットの径と当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの径をもとに、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットと重畳するか否かを判定し、黒色ドットが当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの少なくとも一部が重畳すると判定された場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成する手段を設けたことを特徴とするインクジェット記録装置。A black ink and an adjusting means for controlling an electric signal to be applied to the discharging means for discharging each ink droplet of the three color inks having different hues that have a greater permeability to the recording medium than the black ink, In an inkjet recording apparatus that performs gradation color recording by changing the size of the ink dots ejected from the nozzles by adjusting the black dots, the black dots detected from the pixel data after color management are formed when forming the black dots. Based on the diameter and the diameter of the non-black color dot at the position adjacent to the black dot, it is determined whether or not the black dot overlaps with the non-black color dot at the position adjacent to the black dot. when, and black dots at least some of the color dots other than black in a position adjacent to the black dot is determined to be superimposed, Formed by emission port JIT black ink-jet recording apparatus characterized in that a means for forming a black ink in other cases. 複数階調による階調カラー記録を行うこと、を特徴とする請求項7記載のインクジェット記録装置。8. The ink jet recording apparatus according to claim 7, wherein gradation color recording with a plurality of gradations is performed. 前記画素データはドットの径のデータとして少なくとも最大径と中間径のデータを備え、黒色ドットを形成する際に、黒色ドットの径が最大径であって当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの径の少なくとも1つが中間径または最大径と判定された場合、または、黒色ドットの径が中間径であって当該黒色ドットに隣接する位置にある黒色以外の色のドットの径の少なくとも1つが最大径と判定された場合には、コンポジットブラックにより形成し、それ以外の場合には黒インクで形成する手段を設けたこと、を特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録装置。The pixel data includes at least the maximum diameter data and the intermediate diameter data as dot diameter data. When forming a black dot, the black dot diameter is the maximum diameter other than black at a position adjacent to the black dot. When at least one of the diameters of the dots of the color is determined to be the intermediate diameter or the maximum diameter, or the diameters of the dots of the colors other than black at the positions adjacent to the black dots are the diameters of the black dots 9. An ink jet printer according to claim 7, further comprising means for forming with composite black when at least one of the maximum diameter is determined to be the maximum diameter, and with black ink in other cases. Recording device.
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