JP4167748B2 - 緩衝固定収納箱 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は割れ易い物を安全に梱包する為、緩衝機能を備えて収納する箱に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の緩衝機能を備えて収納する箱は、箱と緩衝材とが別個で、緩衝材としては発泡した樹脂、或いは片面段ボールなどの細切れを収納物の周囲に詰め込んだ物であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
箱と緩衝材とが別個の物では、緩衝材が散らばるなどの問題があった。本発明では、従来技術の問題解決を目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
箱体の天縁から内蓋域を介して、分離溝で複数に細長く分離された分離域を、収納物を入れた後で押し込むことで分離域は緩衝材の働きを成し、箱体の天縁の一縁に延設された天蓋を閉じて梱包を終了する。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明は、適度に腰のある厚紙、或いは段ボール紙を素材に用いて製造し、上下左右天地正面背面などの位置関係は組み上がり状態を基準にし、山折り谷折りは内側からを基準にし、図面は通常正面方向から表示する。
【０００６】
収納物を入れる前の状態で示した斜視図の図１に於いて、天の開いた立方体或いは直方体で設けた箱体１の両側の天縁に、折線を介して延設した内蓋域２を介して分離域4を延設し、分離域４と内蓋域２とは谷折線である基部折線７で区分され、この基部折線７と直角方向に伸びた複数の平行な分離溝３で分離域４を細長く切り離し、分離溝3の先端（基部折線７とは反対方向の端）は僅かに切り残されて連結している未切縁１０であることが望ましく、分離域４は箱体１の天地長より長いことが望ましく、基部折線７から箱体１の高さと同寸の位置に谷折線である底着折線８を入れ、箱体１の背天縁から折線を介して天蓋６を延設し、先端縁に谷折線を介して差込片９を延設し、収納物５は何でも良いが、茶碗を例にして箱体１に収納し、分離域４を収納物５に押し付けて梱包を始める。
【０００７】
収納物に分離域を押し付けた状態で示した斜視図の図２に於いて、箱体１に収納物５である茶碗を収納した後、上から分離域４を押し付けることで分離溝３が離れて分離域４はクシャクシャに成って収納物５の周囲に纏わり付いて、緩衝材の働きをしながら固定し、未切縁１０の箇所で僅かに連結していることから分離域４は一塊となっているので扱い易く、又、収納物５に押し付けることで未切縁１０が必要に応じて切り離され、収納物５の周囲にうまくフィットする。
【０００８】
天蓋を閉じる前の段階で示した斜視図の図３に於いて、内蓋域２を両側から閉じることで分離域４は箱体1の中でクシャクシャに成って緩衝材の働きを成し、内蓋域２を閉じた後、箱体１の正面天縁との間にできた隙間に差込片９を差し込むことで天蓋６は固定され、梱包は終了する。
【０００９】
【発明の効果】
分離域が収納物の形状に合わせた状態でクシャクシャになるので緩衝材の働きを成し、分離域は内蓋域を介して箱体の両側天縁に延設されているので一体化しており、緩衝材が散らばる恐れは無く、天蓋両側の空いたスペースを利用できるので、材料の無駄が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】収納物を入れる前の状態で示した斜視図
【図２】収納物に分離域を押し付けた状態で示した斜視図
【図３】天蓋を閉じる前の段階で示した斜視図
【符号の説明】
１ 箱体
２ 内蓋域
３ 分離溝
４ 分離域
５ 収納物
６ 天縁

Claims (2)

1. 天蓋（６）を有する箱体（１）の開口部の蓋でない辺の天縁から内蓋域（２）を介して延設されたスリット域（４）に、該内蓋域（２）と該スリット域（４）を区分する基部折線（７）から先端方向に向けて伸びる複数のスリット（３）を設けることにより該スリット域（４）を複数に細長く分離するとともに、先端においては該スリット（３）を設けずに連結しておき、該箱体（１）に収納した収納物（５）の上から該スリット域（４）を押しつけることで該収納物（５）を該箱体（１）内で緩衝固定し、天蓋（６）を閉じて収納できることを特徴とする緩衝固定収納箱。
2. 前記スリット域（４）の長さが前記箱体（１）の天地長よりも長い請求項１に記載の緩衝固定収納箱。

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