JP4166622B2 - 巻線繰出し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、巻体からケーブルを引き出す巻線繰出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
家、マンション、事務所、工場などでは、電灯、コンセントなどを設置するために、一般的な屋内配線工事が行われている。このような屋内配線工事では、消費電力に応じて各種太さの電気ケーブルが用いられる。電気ケーブルは、取扱いが容易となるように、所要の通りに巻かれて巻体として扱われ、配線工事の際には、この巻体から繰り出して工事される。
【0003】
巻体から電気ケーブルを繰り出す装置として巻線繰出し装置が提案され実用に供されている(例えば、特許文献1参照)。この巻線繰出し装置は、地面などに設置される支持脚と、この支持脚にほぼ水平に固定された支持軸とから構成され、支持軸の一端部が第1取付部として機能し、その他端部が第2取付部として機能し、これら第1及び第2取付部に巻体を保持するドラム体が回転自在に装着される。このように構成されているので、第1取付部に装着されたドラム体から引き出すことによって、一方のドラム体から電気ケーブルが繰り出され、また第2取付部に装着されたドラム体から引き出すことによって、他方のドラム体からケーブルが繰り出され、このような繰出し装置を用いることによって、2種類のケーブルを繰り出すことができる。
【0004】
【特許文献1】
実公平6−44941号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この繰出し装置では、支持軸の両端部に巻体を取り付ける構成であるために、比較的小さい、換言すると比較的軽い巻体(例えば、比較的細いケーブルの巻体)については、かかる巻体を支持軸の両端部に設けられたドラム体に取り付けて繰り出すことはできるが、比較的大きい、換言すると、比較的重い巻体(例えば、比較的太いケーブルの巻体)を取り付けようとすると、荷重が片寄って支持脚が倒れるおそれがあり、それ故に、比較的重い巻体を取り付けて繰り出すのが難しい。このようなことから、比較的大きい巻体については、それ専用の繰出し装置を用意し、この専用の繰出し装置に取り付けて繰り出す必要があり、このことに関連して、複数種の繰出し装置が必要となる。
【0006】
本発明の目的は、比較的大きい巻体から比較的小さい巻体まで適用することができ、比較的小さい巻体については複数種のものを同時に取り付けることができる巻線繰出し装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の巻線繰出し装置は、第1取付部を有する支持テーブルを備えた支持脚体と、複数個の第2取付部を有する中間支持体と、比較的大きい巻体を支持するための第1ドラム体と、比較的小さい巻体を支持するための第2ドラム体と、を備えており、
前記支持テーブルの前記第1取付部には、前記第1ドラム体及び前記中間支持体が選択的に着脱自在に取り付けられ、前記中間支持体の前記第2取付部には、前記第2ドラム体が着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0009】
この巻線繰出し装置においては、支持脚体に第1取付部が設けられ、比較的大きい巻体を支持するための第1ドラム体は、この第1取付部に着脱自在に装着される。それ故に、比較的大きい巻体は支持テーブルに一つした支持されず、従って、この巻体を確実に支持し、この巻体からケーブルを引き出すことができる。また、この第1取付部には、第1ドラム体に代えて、複数の第2取付部を有する中間支持体が着脱自在に装着され、比較的小さい巻体を支持するための第2ドラム体は、中間支持体の第2取付部に装着される。それ故に、比較的小さい巻体は支持テーブルに同時に複数個(第2取付部が設けられた個数)支持され、複数個の巻体の一つ又は2つ以上から必要なケーブルを繰り出すことができる。このように中間支持体を用いた場合には比較的小さな巻体を複数個支持して作業効率を高め、また中間支持体を用いない場合には比較的大きな巻体を確実に支持し、各種巻体を効率良く支持することができる。
【0010】
また、本発明の請求項2の巻線繰出し装置では、前記第1取付部は、前記支持テーブルに装着された第1中空筒状部材から構成され、前記第2取付部は、前記中間支持体に装着された第2中空筒状部材から構成されており、また、前記中間支持体には、前記第1中空筒状部材に挿入される第1挿入部材が設けられ、前記第1ドラム体には、前記第1中空筒状部材に挿入される第2挿入部材が設けられ、更に、前記第2ドラム体には、前記第2中空筒状部材に挿入される第3挿入部材が設けられていることを特徴とする。
【0011】
この巻線繰出し装置においては、第1取付部は第1中空筒状部材から構成され、中間支持体には第1挿入部材が設けられ、第1ドラム体には第2挿入部材が設けられているので、第1挿入部材を第1中空筒状部材に挿入することによって、第中間支持体を支持テーブルに着脱自在に装着することができ、また第2挿入部材を第1中空筒状部材に挿入することによって、第1ドラム体を支持テーブルに着脱自在に装着することができる。また、第2取付部は第2中空筒状部材から構成され、第2ドラム体には第3挿入部材が設けられているので、第3挿入部材を第2中空筒状部材に挿入することによって、第2ドラム体を中間支持体に着脱自在に装着することができる。尚、第1及び第2中空筒状部材の内径は実質上等しくなるようにしてもよいが、それらの内径が異なるようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の請求項3に記載の巻線繰出し装置では、前記第1及び第2ドラム体は、それぞれ、前記巻体が載置される基部プレートと、前記基部プレートに固定された取付部材と、挿通開口を有し、前記取付部材を被嵌して装着される押圧プレートと、前記巻体を前記基部プレートに保持するための伸縮可能なベルト状部材と、とを備えており、前記ベルト状部材の一端部は前記基部プレートに取り付けられ、前記ベルト状部材の他端部には被係合手段が設けられ、前記押圧プレートには、前記ベルト状部材の前記被係合手段に対応して係合手段が設けられており、前記ベルト状部材の前記被係合手段を前記押圧プレートの前記挿通開口を通して前記係合手段に係合することによって、前記巻体は前記ベルト状部材の弾性力により前記押圧プレートを介して前記基部プレートに保持されることを特徴とする。
【0013】
この巻線繰出し装置においては、ドラム体は基部プレート、基部プレートに固定された取付部材、この取付部材を被嵌して装着される押圧プレート及び伸縮可能なベルト状部材を備え、ベルト状部材の一端部は基部プレートに取り付けられ、ベルト状部材の他端部には被係合手段が設けられ、押圧プレートには係合手段が設けられている。このようなドラム体においては、巻体が基部プレートに載置され、押圧プレートが取付部材に被嵌され、かかる状態にてベルト状部材の被係合手段が押圧プレートの挿通開口を通して押圧プレートの係合手段に係合される。このように被係合手段と係合手段とを係合すると、ベルト状部材が押圧プレートを基部プレートに向けて弾性的に押圧し、これによって、巻体は押圧プレートを介して基部プレートに確実に保持される。
【0014】
また、本発明の請求項4に記載の巻線繰出し装置では、前記支持テーブルの上面には、周方向に間隔をおいて複数個のコロ手段が設けられており、前記支持テーブルの前記第1取付部に前記第1ドラム体を装着すると、前記第1ドラム体は前記複数個のコロ手段に支持されることを特徴とする。
【0015】
この巻線繰出し装置においては、支持テーブルの上面に複数個のコロ手段が設けられ、第1取付部に第1ドラム体を装着するとこの第1ドラム体が複数個のコロ手段に支持されるので、第1ドラム体に対する摩擦抵抗が少なく、巻体からケーブルを繰り出す際に第1ドラム体が回動し易く、比較的大きい巻体であってもケーブルを容易に繰り出すことができる。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の巻線繰出し装置では、前記中間支持体には、更に、第3取付部が設けられ、前記第3取付部にケーブル案内手段が着脱自在に装着され、前記ケーブル案内手段は、前記中間支持体の前記第2取付部の各々に対応する誘導案内部を有しており、前記中間支持体に装着された前記第2ドラム体からのケーブルは、前記ケーブル案内手段の対応する前記誘導案内部に案内されて誘導されることを特徴とする。
【0017】
この巻線繰出し装置においては、中間支持体の第3取付部には、誘導案内部を有するケーブル案内手段が着脱自在に装着され、第2ドラム体の巻体からのケーブルが対応する誘導案内部に案内されて導かれるので、繰り出されるケーブルが他のドラム体に巻き付いたり、或いは他の巻体からのケーブルと絡まったりすることがほとんどなく、第2ドラム体の巻体から所要の通りにケーブルを繰り出すことができる。尚、誘導案内部は、例えばリング状、U字状などに形成することができる。
【0018】
また、本発明の請求項6に記載の巻線繰出し装置では、前記支持テーブルには、更に、前記支持テーブルに装着された前記中間支持体を所定角度位置に保持するための保持手段が設けられていることを特徴とする。
【0019】
この巻線繰出し装置においては、支持テーブルに保持手段が設けられているので、中間支持体が所定角度位置に移動すると、この保持手段によって上記所定角度位置を越える移動が阻止される。従って、第2ドラム体からケーブルを引き出す際に中間支持体が自由に移動することがなく、ケーブルの引き出しを容易に行うことができる。尚、この保持手段については、中間支持体に比較的強い力を作用させると、中間支持体がこれを乗り越えるようにするのか望ましく、このようにすることによって、例えばケーブルを強く引くなどして、中間支持体の角度位置を変えることができる。
【0020】
また、本発明の請求項7に記載の巻線繰出し装置では、前記第1及び第2ドラム体の前記基部プレートには、周方向に間隔をおいて複数個の緩み防止部材が設けられており、前記複数個の緩み防止部材は、前記基部プレートに載置された巻体から繰り出しときのケーブルの緩みを防止することを特徴とする。
【0021】
この巻線繰出し装置においては、基部プレートに複数個の緩み防止部材が設けられているので、巻体から繰り出す際にケーブルが緩むと、緩んだケーブルは緩み防止部材に接触して半径方向外方への緩みが防止され、これによって、繰り出されるケーブルが緩んでドラム体から外れるのを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う巻線繰出し装置及びこれに用いる巻体保持用ドラム体の実施形態について説明する。図1は、一実施形態の巻線繰出し装置に第2ドラム体を装着した状態を示す斜視図であり、図2は、図1の巻線繰出し装置の一部を示す断面図であり、図3は、図1の巻線繰出し装置の支持脚体を一部断面で示す断面図であり、図4は、図3の支持脚体に装着される中間支持体及びこの中間支持体に装着されるケーブル案内手段を示す断面図であり、図5は、図4の中間支持体を上から見た断面図であり、図6は、図3の支持脚体に取り付けられた保持手段及びその近傍を示す断面図であり、図7は、図1の第2ドラム体を示す平面図であり、図8は、図7におけるVIII−VIII線による断面図であり、図9は、支持脚体に第1ドラム体を装着した状態を示す断面図である。
【0027】
図1及び図2において、図示の巻線繰出し装置は、地面、床面などに設置される支持脚体2、この支持脚体2に着脱自在に装着される中間支持体4及びこの中間支持脚体4に着脱自在に装着されるケーブル案内手段6を備え、電線ケーブルなどの繰出しに適用される。
【0028】
図3をも参照して支持脚体2について説明すると、この支持脚体2は円形状の支持テーブル8を有し、この支持テーブル8の中央部に第1中空筒状部材10が固定されており、この第1中空筒状部材10が第1取付部を構成する。第1中空筒状部材10の一端(上端)は支持テーブル8の支持面と同一面を規定するが、その他端部は支持テーブル8から下方に突出している。第1中空筒状部材10の下方に突出する突出部には、周方向に実質上等間隔をおいて三つの取付ブラケット14(図2及び図3においてそれらの二つを示す)が固定され、これら取付ブラケット12にそれぞれ脚部材14(図1において三つ示し、図2及び図3において二つ示す)が連結ピン16を介して旋回自在に装着されている。また、各脚部材14に関連して、各取付ブラケット12に当接片18が設けられている。
【0029】
このように構成されているので、各脚部材14は地面などに設置する設置位置(図1及び図2に示すとともに、図3に実線で示す位置)と、この設置位置から半径方向内方に旋回した収納状態との間を旋回自在であり、設置位置においては、脚部材14が当接片18に当接し、この設置位置を超える旋回動が阻止され、収納状態においては、脚部材14がコンパクトに収納され、支持脚体2の取扱いが容易となる。
【0030】
この形態では、三つの脚部材14のうちの一つ(図3において右側のもの)が長さ調整可能に構成されている。図3に示すように、この脚部材14aは、連結ピン16を介して取付ブラケット12に連結された第1部材20と、この第1部材20内に収納可能に装着された第2部材22とから構成され、図3に破線で示すように第2部材22を第1部材20に収納することによって、脚部材14aの長さを短く、また図3に二点鎖線で示すように第2部材22から引き出すことによって、脚部材14aの長さを長く調整することができ、このように少なくとも一つの脚部材14aの長さを調整自在とすることによって、支持脚体2を地面などに所要の通りに設置することができる。この例では、第1部材20に軸線方向に沿って案内溝24が設けられ、この案内溝24を通してねじ軸(図示せず)が第2部材22に固定され、ねじ軸にナット(図示せず)を螺着することによって第2部材22が第1部材20に固定され、この第2部材22は、ねじ軸が案内溝24の一端に当接する位置(図3に破線で示す位置)からねじ軸が案内溝24の他端に当接する位置(図3に二点鎖線で示す位置)まで移動することができる。尚、この形態では、三つの支持脚体14の一つを長さ調整自在に構成しているが、三つの全てを長さ調整自在に構成するようにしてもよい。
【0031】
この形態では、更に、支持テーブル8の支持面(上面)の外周部には、周方向に実質上等間隔をおいて複数個、例えば4個のコロ手段26が取り付けられている。これらコロ手段26は、支持テーブル8に中間支持体4を装着した状態においてその半径方向外方に位置し、中間支持体4に作用することはない。コロ手段26は実質上同一の構成であり、第1中空筒状部材10を中心として同心状に配置されている。このコロ手段26は、コロハウジングとこのハウジング内に回転自在に受け入れられた球状コロを有するそれ自体公知のものでよい。
【0032】
このようなコロ手段26を装備した支持テーブル8では、後述する如く第1ドラム体38(図9参照)を支持脚体2に装着すると、第1ドラム体38がコロ手段26に支持され、第1ドラム体38を支持するときの摩擦を小さくし、後述する第1ドラム体38の回動をスムースにすることができる。尚、この形態では、支持テーブル8にコロ手段26を4個設けているが、支持テーブル8で支持する荷重の大きさに応じて3個又は5個以上設けることができる。
【0033】
次に、図1及び図2とともに図4及び図5を参照して中間支持体4について説明すると、この中間支持体4は中間支持本体40を備え、この中間支持本体40が中空円筒状部材42から構成されている。中空円筒状部材42の下部には内側筒状部材44が装着され、この内側筒状部材44の一端側(下端側)は中空円筒状部材42から下方に突出し、この突出部が第1挿入部材を構成する。内側筒状部材44の他端側(上端側)は中空円筒状部材42の軸線方向略中央部まで延び、中空円筒状部材42の上部(内側筒状部材44が挿入されていない部分)が第2中空筒状部材として機能し、第3取付部を構成する。この形態では、内側筒状部材44を中空状部材から構成しているが、中実の棒状部材などから構成するようにしてもよい。また、中空円筒状部材42の上部を第2中空筒状部材として機能させているが、例えば、中間支持本体40を適宜の形状の支持本体から形成し、第3取付部を構成する第2中空筒状部材をこの支持本体に固定するようにしてもよい。
【0034】
中間支持本体40(この形態では、中空円筒状部材42)の周囲には、周方向に実質上等間隔をおいて支持ブラケット46が固定されている。各支持ブラケット46の上部には連結ピン48を介して中空受け部材50の一端部が旋回自在に連結され、この中空受け部材50は第2取付部を構成する。中空受け部材50は中空円筒状部材から構成され、各中空受け部材50に関連して、各支持ブラケット46に当接保持片52が設けられている。
【0035】
このように構成されているので、各中空受け部材50は、半径方向外方に向けて上方に傾斜して延びる受け位置(図2及び図5に示すとともに、図4に実線で示す位置)と、半径方向内方に向けて上方に傾斜する収納状態との間を旋回自在であり、受け位置おいては、中空受け部材50が当接保持片52に当接し、この受け位置を超える旋回動が阻止され、収納状態においては、中空受け部材50がコンパクトに収納され、中間支持体4の取扱いが容易となる。
【0036】
この実施形態では、各中空受け部材50の先端面には一対の弧状の切欠き54が設けられ、このように切欠き54を設けることによって、中間支持体4に後述するように第2ドラム体56(図1及び図2参照)を装着した際における第2ドラム体56と中空受け部材50との間の摩擦力を小さくすことができ、中空受け部材5に対する第2ドラム体56の回動をスムースにすることができる。
【0037】
この実施形態では、また、支持テーブル8に、中間支持体4を所定角度位置に保持するための保持手段27が設けられている。主として図6を参照して、保持手段27は中空円筒状のハウジング28を備え、このハウジング28の一端部は半径方向内方に突出する内フランジ30が設けられている。このハウジング28内には、球状保持部材32及びコイルばね34がこの順序で挿入され、その他端部には調整ねじ36が螺着されている。球状保持部材32の一部は内フランジ30から上方に突出し、コイルばね34は球状保持部材32を上方に弾性的に偏倚し、調整ねじ36を締める方向(又は緩める方向)に回動することによって、コイルばね34の偏倚力が大きく(又は小さく)なり、このように調整ねじ36を回動することによって球状保持部材32の保持力を調整することができる。
【0038】
この保持手段27では、図9に示すように、球状保持部材32の上端はコロ手段26の上端よりも低く、従って、支持テーブル8に第1ドラム体38を装着すると、この第1ドラム体38は球状保持部材32に当たることはなく、コロ手段26に支持される。一方、支持テーブル8に中間支持体4を装着すると、図2に示すように、中間支持体4の支持ブラケット46の一つが球状保持部材32に当接し、中間支持体4は所定角度位置(例えば、図2に示す角度位置)に保持される。この状態において、この中間支持体4に比較的大きな回動力を作用させると、中間支持体4の支持ブラケット46が球状保持部材32を乗り越えるようになり、この中間支持体4の角度位置を変えることができる。
【0039】
この実施形態では、中間支持体4に三つの中空受け部材50を取り付け、後に説明するように、中間支持体4に三つの第2ドラム体56を取付可能に構成しているが、第2ドラム体56の装着個数を増やす(又は減らす)場合には、中空受け部材50を例えば4つ又は5つ以上(又は例えば二つ)取り付けるようにしてもよい。
【0040】
次に、図1及び図2とともに、図4を参照してケーブル案内手段6について説明すると、このケーブル案内手段6は中空柱状部材60を有し、その下端部が第4挿入部材を構成する。中空柱状部材60の上端部には、中間支持体4に取り付けられる第2ドラム体56の個数に対応して、周方向に実質上等間隔をおいて三つの取付スリーブ62が固定され、各取付スリーブ62の内周面に雌ねじが設けられている。ケーブル案内手段6は、また、ケーブルを案内するための誘導案内部64を有し、かかる誘導案内部64はリング状に形成されている。誘導案内部64には取付ロッド66が設けられ、取付ロッド66の外周面には雄ねじが設けられている。
【0041】
このように構成されているので、各取付ロッド66の雄ねじを対応する取付スリーブ62の雌ねじに螺合することによって、誘導案内部64を中空柱状部材60に取り付けることができる。そして、後述するようにして第2ドラム体56から繰り出される例えば屋内配線用の電線ケーブルの如きケーブル68が誘導案内部64を通して導かれ、このように繰り出すことによって、複数個の第2ドラム体56を中間支持体4に取り付けた場合においても、第2ドラム体56から繰り出されるケーブル68が縺れたり、絡んだりすることがなく、ケーブル68を誘導案内して確実に繰り出すことができる。尚、この形態では、中空柱状部材60を用いて第4挿入部材を中空状部材から構成しているが、中実柱状部材を用いるようにしてもよく、この場合、第4挿入部材は中実柱状部材から構成される。
【0042】
中間支持体4の各中空受け部材50(第2取付部)には、第2ドラム体56が着脱自在に装着される。主として図2とともに、図7及び図8を参照して、第2ドラム体56について説明すると、図示の第2ドラム体56は、円形状の基部プレート72を備え、この基部プレート72の中央部にボス部74が設けられ、このボス部74に中空筒状部材76が固定され、この中空筒状部材76が取付部材を構成する。第2ドラム体56は、更に、押圧プレート80を備えており、この押圧プレート80の中央部には円形開口82が設けられ、その半径方向中間部には、周方向に間隔をおいて三つの扇状の挿通開口84が設けられている。この押圧プレート80は、ケーブル68を所要の通りに巻いた巻体78を、図2及び図7に示すように、ボス部74の半径方向外側にて基部プレート72の載置域に載置した後に、取付部材76を被嵌するように上方から取り付けられる。
【0043】
この実施形態では、基部プレート72には、周方向に実質上等間隔おいて三つのベルト状部材86が取り付けられている。ベルト状部材86は例えばゴムベルトなどから形成され、伸縮自在に構成されている。各ベルト状部材86の一端部は、固定用部材88を固定用ねじなどで固定することによって、基部プレート72に取り付けられ、その他端部には被係合部材90(被係合手段を構成する)が取り付けられている。被係合部材90は、その先端部に被係合爪92を有し、その中間部に把持部94を有している。
【0044】
各ベルト状部材86に対応して、押圧プレート80の外周部には、周方向に実質上等間隔をおいて係合部材96(係合手段を構成する)が設けられている。係合部材96は、押圧プレート72との間に係合孔を規定し、被係合部材90の把持部94を把持して伸張方向に引っ張ってその被係合爪92を係合孔に係合させることによって、被係合部材90を係合部材96に解除自在に係合させることができる。尚、巻体78を確実に固定するために、ベルト状部材86及びそれに関連する部材を4組以上設けるようにしてもよい。
【0045】
この実施形態では、中空筒状部材76の内側に内側筒状部材98が装着されている。内側筒状部材98は、図示するように中空状部材から構成してもよいが、中実状部材から構成するようにしてもよい。この内側筒状部材98は、図8に実線で示す収納位置と図8に二点鎖線で示す突出位置との間を移動自在であり、上記収納位置においては中空筒状部材76内に収納され、第2ドラム体56の取扱いが容易となり、上記突出位置においては、内側筒状部材98が基部プレート72から外方に突出し、第3挿入部材として機能し、中間支持体4の中空受け部材50(第2取付部)に着脱自在に装着することができる。尚、この形態では、脚部材14aと略同様に構成され、中空筒状部材76に案内溝100が設けられ、この案内溝100を通してねじ軸(図示せず)が内側筒状部材98に固定され、収納位置においては、ねじ軸が案内溝100の一端に当接し、突出位置においては、ねじ軸が案内溝100の他端に当接する。
【0046】
第2ドラム体56では、更に、緩み防止部材102が基部プレート72の外周部周方向に実質上等間隔おいて3つ設けられている。緩み防止部材102は、例えばコイルばねの如き弾性部材から構成され、その一端部が基部プレート72に植設されるが、棒状部材から構成するようにしてもよい。この緩み防止部材102は、第2ドラム体56に取り付けられる巻体78の厚さ(幅)にほぼ対応し、押圧プレート80を取り付けた状態において、この押圧プレート80に近接する位置まで延びる。緩み防止部材102は、巻体78から繰り出すときにケーブル68が緩むのを防止し、弾性部材から構成することによって、巻体78から繰り出す際にケーブル68に大きな負荷が作用するのを防止することができる。このような緩み防止部材102は4つ以上設けるようにしてもよい。
【0047】
巻体78の第2ドラム体56への装着は、例えば、次の通りに行うことができる。まず、基部プレート72の載置域、即ち固定用部材88が設けられた部位と緩み防止部材102が設けられた部位との間の環状の領域に巻体78を載置し、次いで、この巻体78を覆うように押圧プレート80を中空筒状部材76に被嵌し、その後、各ベルト状部材86に装着された被係合部材90の把持部94を把持して押圧プレート80の挿通開口84を通してその被係合爪92を係合部材96の係合孔に係合する。このように係合すると、ベルト状部材86の弾性復元力によって、押圧プレート80が巻体78を基部プレート72に向けて弾性的に押圧し、巻体78は基部プレート72と押圧プレート80との間に挟持される。第2ドラム体56から巻体78を取り外すときには、被係合部材90の被係合爪92と係合部材96の係合孔との係合状態を解除した後、押圧プレート80を中空筒状部材76から外し、この状態において巻体78を持ち上がることによって、基部プレート72から外すことができる。
【0048】
この実施形態では、被係合手段を被係合爪92を有する被係合部材92から構成し、係合手段を係合孔を有する係合部材96から構成しているが、このような構成に限定されず、例えば、被係合手段をベルト状部材86の先端部に取り付けられた被係合フランジから構成し、係合部材をベルト状部材86を通すスリット有する係合部材から構成し、ベルト状部材86をスリットを通して挿通して被係合フランジを係合部材に解除自在に係合するようにしてもよい。
【0049】
この実施形態では、第2ドラム体56には、重量の比較的軽い巻体78(例えば、比較的細いケーブル68が巻かれたもの)が取り付けられるのに対し、第1ドラム体38(図9参照)には、重量の比較的重い巻体104(例えば、比較的太いケーブル106が巻かれたもの)が取り付けられる。第1ドラム体38は、図8と図9とを対比することによって容易に理解される如く、第2ドラム体56と実質上同一の構成であり、従って、第2ドラム体56の各種構成要素と同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0050】
次に、上述した巻線繰出し装置の使用方法について説明する。比較的重い巻体104は、支持脚体2に一つ取り付けられる。即ち、巻体104が取り付けられた第1ドラム体38は、図9に示すように、このドラム体38から突出する内側筒状部材98(第2挿入部材を構成する)を支持テーブル8の第1中空筒状部材10(第1取付部)に挿入することによって、支持脚体2に着脱自在に装着される。この装着状態においては、第1ドラム体38は支持テーブル8に対して相対的に回転可能に支持され、図9に示すように、第1ドラム体38の基部プレート72がコロ手段26を介して支持テーブル8に支持される。従って、屋内配線工事などを行うために、第1ドラム体38に取り付けられた巻体104のケーブル106を引き出すと、この引き出しにより第1ドラム体38が回動され、この回動により巻体104からケーブル106が所要の通りに繰り出される。このとき、第1ドラム体38はコロ手段26に支持されているので、巻体104を含む第1ドラム体38の重量が比較的重くてもスムースに回動し、巻体104からケーブルを容易に繰り出すことができる。尚、第1ドラム体38を取り外すには、その基部プレート72を持って上方に持ち上げればよい。
【0051】
一方、比較的軽い巻体78は、支持脚体2に三つ取り付けられる。この場合、第1ドラム体38に代えて、中間支持体4が支持脚体4に取り付けられる。即ち、中間支持体4は、図1及び図2に示すように、中空円筒状部材42から突出する内側筒状部材44(第1挿入部材を構成する)を支持テーブル8の第1中空筒状部材10(第1取付部)に挿入することによって、支持脚体2に着脱自在に装着される。次いで、中間支持体4に第2ドラム体56及びケーブル案内手段6を取り付ける。巻体78が取り付けられた第2ドラム体56は、図2に示すように、このドラム体56から突出する内側筒状部材98(第3挿入部材を構成する)を中間支持体4の中空受け部材50(第2取付部)に挿入することによって、支持脚体2に着脱自在に装着される。この第2ドラム体56は、中間支持体4に一つだけ取り付けるようにしてもよいが、最大三つまで取り付けることができる。この装着状態においては、第2ドラム体56は中間支持体4に対して相対的に回転可能に支持され、図2に示すように、第2ドラム体56の中空筒状部材76が中空受け部材50の先端面に支持される。
【0052】
また、ケーブル案内手段6は、その中空柱状部材60の下端部(第4挿入部材)を中間支持体4の中空円筒状部材42の上部(第3取付部)に挿入することによって、中間支持体4に着脱自在に装着される。この装着状態においては、中空柱状部材60の下端が中間支持体4の内側筒状部材44の上端に当接する。
【0053】
屋内配線工事などを行うために、第2ドラム体56に取り付けられた巻体78のケーブル68を引き出す際には、このケーブル68の先端側をケーブル案内手段6の誘導案内部64を通して導き、このように通したケーブル68の先端部を引き出す。このように繰り出すことによって、中間支持体4に三つの第2ドラム体56を装着したときにおいても、繰り出されるケーブル68が絡むことがなく、第2ドラム体56の回動により巻体78からケーブル106を所要の通りに繰り出すことができる。尚、第2ドラム体56を取り外すには、その基部プレート72を持って上方に持ち上げればよく、また中間支持体4及びケーブル案内手段6を取り外すには、これらを上方に持ち上げればよい。
【0054】
上述した実施形態では、支持テーブル8に設けられる第1中空筒状部材10の内径と、中間支持体4に設けられる中空受け部材50の内径とを実質上等しくするようにしてもよいが、第1中空筒状部材10の内径を中空受け部材50の内径よりも大きくするようにしてもよい。両者の内径を同じにすると、第1中空筒状部材10(第1取付部)に第1ドラム体38及び中間支持体4に加えて第2ドラム体56も着脱自在に装着することが可能となり、また中間支持体4の中空受け部材50に第1ドラム体38を装着することが可能となる。これに対して、両者の内径を異なるようにすると、中間支持体4の中空受け部材50に第1ドラム体38を装着することができなくなり、この中間支持体4には第2ドラム体56を装着するようになる。
【0055】
第1及び第2ドラム体は、例えば、図10〜図12に示すように構成することができ、このように構成することによって、巻体のドラム体への取付けを容易に行うことができる。図10は、変形形態のドラム体を示す斜視図であり、図11は、ドラム体に巻体を装着する前の状態を示す断面図であり、図12は、ドラム体に巻体を装着した状態を示す断面図である。尚、以下の説明において、図1から〜図9に示す実施形態と実質上同一のものには同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0056】
図10及び図11において、この変形形態のドラム体202(第1及び第2ドラム体として用いることができる)は、円形状の基部プレート204を備え、この基部プレート204の略中央部に取付突部206が設けられ、この取付突部206は基部プレート204から上方に延びている。取付突部206は中空円筒状部材から構成され、この中空円筒状部材の内側に内側部材208が収納可能に取り付けられている。内側部材208は、図11に示す収納位置(取付突部206内に収納される位置)と図12に示す突出位置(取付突部206から下方に突出する位置)との間を移動自在であり、突出状態において支持テーブル8の第1取付部及び/又は中間支持体4の第2取付部に取り付けられる挿入部材を構成する。内側部材208は、例えば、上述した実施形態における中空筒状部材76及び内側筒状部材98の装着様式と同様にして取付突部206に取り付けられる。
【0057】
このドラム体202は、更に、基部プレート204に載置された巻体78(104)を押圧するための押圧アーム210と、巻体78が載置される載置域212に配設された可動台座214とを備えている。この形態では、取付突部206の上部には、周方向に実質上等間隔をおいて三つの取付部216が設けられ、これら取付部216は半径方向外方に突出している。押圧アーム210は略U字状のアーム本体218を備え、アーム本体218の基部が取付部216に揺動自在に取り付けられている。各アーム本体218の先端側は幾分下方に折曲され、その先端部が基部プレート204に載置された巻体78に作用するようになっている。各アーム本体218には、その先端部に第1接続部220が設けられ、その中間部に第2接続部222が設けられている。この押圧アーム210は、図11に示す開位置(載置域212の半径方向内側に位置する位置)と図12に示す押圧状態(載置域212の上方に位置してこれに載置された巻体78を押圧する状態)との間を揺動自在である。
【0058】
また、可動台座214は基部プレート204の周方向に実質上等間隔をおいて三つ設けられている。各可動台座214は細長い矩形状の台座本体224を備え、この台座本体224の基部が基部プレート204の外周部に揺動自在に取り付けられ、その先端側は半径方向内方に延びている。各可動台座214に対応して、基部プレート204には収容凹部226が設けられている。このように構成されているので、各可動台座214は、図11に示す上昇位置(基部プレート204から傾斜して上方に突出する位置)と、図12に示す収容位置(基部プレート204の収容凹部226に収容される位置)との間を揺動自在である。
【0059】
この形態では、各押えアーム210の基部と基部プレート204との間に第1弾性部材228が介在され、また各押えアーム210の先端部と可動台座214の先端部との間に第2弾性部材230が介在されている。第1弾性部材228は例えばコイルばねから構成され、その一端部が押圧アーム210の第2接続部222に連結され、その他端部が基部プレート204の内周部に取り付けられた連結片232に連結されている。この第1弾性部材228は、アーム部材210が上記開位置と上記押圧状態との間の中間位置に位置するときに最も伸張し、この中間位置より半径方向内側に位置するときには、アーム部材210を半径方向内側に弾性的に偏倚し(図11に示すアーム部材210は時計方向に偏倚される)、この中間位置より半径方向外側に位置するときには、アーム部材210を半径方向外側に弾性的に偏倚する。また、第2弾性部材230は例えば帯状のゴムベルトから構成され、その一端部が押圧アーム210の第1接続部220に取り付けられ、その他端部が可動台座214の先端部に取り付けられている。
【0060】
このドラム体202における巻体78の取付けは、次のようにして行われる。巻体78を取り付ける際には、図11に示すように、各押圧アーム210を半径方向内方に持ち上げて開位置に保持しする。かくすると、可動台座214は第2弾性部材230を介して上昇位置に保持される。この開位置においては、第1弾性部材228の弾性偏倚力と第2弾性部材230の弾性偏倚力とがバランスし、これによって、押圧アーム210は上記開位置に保持され、これにより可動台座214が上記上昇位置に保持される。尚、このような構成に代えて、例えば各取付部216に当接片を設け、押圧アーム210の基部がかかる当接片に当接することによって上記開位置に保持するようにしてもよい。
【0061】
そして、図11に二点鎖線で示すように、巻体78を上方から基部プレート204の載置域212に載置する。かくすると、巻体78の重量によって可動台座214が基部プレート204側に向けて揺動し、その収容凹部226に収容されて上記収容位置に保持される。また、可動台座214の揺動に伴って、第2弾性部材230を介して押圧アーム210が上記開位置から中間位置を越えて半径方向外方に揺動され、その先端部が巻体78に作用する押圧状態に保持される。この押圧状態おいては、図12に示すように、第1及び第2弾性部材228,230の作用によって、押圧アーム210の先端部が載置された巻体78の上面を弾性的に押圧し、巻体78は基部プレート204と三つの押圧アーム210との間に装着される。このドラム体202においては、上述したように、押圧アーム210を開位置に保持した状態において、巻体78を基部プレート204の載置域212に載置すればよく、巻体を比較的簡単に着脱自在に取り付けることができる。
【0062】
巻体78をドラム体202から取り外すときには、第1及び第2弾性部材228,230の弾性偏倚力に抗して巻体78を上方に持ち上げればよい。かくすると、持ち上げる巻体78によって、各押圧アーム210が半径方向内方に上記中間位置を越えて揺動され、上記第1及び第2弾性部材228,230の弾性力のバランスによって上記開位置に保持され、ドラム体202から巻体78を外すことができる。尚、巻体78の取り外しは、第1及び第2弾性部材228の弾性力に抗して押圧アーム210を開位置に保持し、その後巻体78を持ち上げるようにしてもよい。
【0063】
第1及び第2ドラム体は、例えば、図13及び図14に示すように構成することができる。図13は、他の変形形態のドラム体に巻体を装着する前の状態を示す断面図であり、図14は、図13のドラム体に巻体を装着した状態を示す断面図である。
【0064】
図13及び図14において、この変形形態では、巻体78(104)を載置した状態では、可動台座214が収容位置にロック保持されるように構成されている。即ち、ドラム体202Aは、更に、コ字状の保持部材242を備え、この保持部材242は、下側に位置する第1当接部244と、上側に位置する第2当接部246とを有している。保持部材242は、その中間部248が基部プレート204に揺動自在に取り付けられ、第1及び第2当接部244,246間の間隙が可動台座214側に開放されている。
【0065】
この保持部材242は、図13に示す解除位置(半径方向外方に向けて斜め上方に延びる位置)と図14に示す保持位置(力半径方向外方に向けて略水平に延びる位置)との間を揺動自在である。上記解除位置においては、第1当接部244は可動台座214の移動経路に位置するが、第2当接部246は可動台座214の移動経路から外れ、従って、可動台座214が収容位置に向けて移動するときに第1当接部244に作用する。また、上記保持位置においては、第1及び第2当接部244,246は可動台座214の移動経路に位置し、従って、可動台座214が上昇位置に向けて揺動するときに第2当接部246に作用し、また保持部材242が上記保持位置から上記解除位置に向けて揺動するときに、その第1当接部244が収容位置にある可動台座214に当接する。この保持部材242に関連して、保持部材242を上記解除位置に向けて弾性的に偏倚する偏倚部材(例えば、ねじりコイルばねから構成される)(図示せず)が設けられる。この変形形態のその他の構成は、図10〜図12に示す変形形態と実質上同一である。
【0066】
この変形形態のドラム体202Aにおいては、巻体78を取り付ける際に、図13に示すように、各押圧アーム210は開位置に保持され、また保持部材242は上記解除位置に保持され、このような状態において、図14に示すように、可動台座214を押し下げるようにして載置域212に巻体78を載置する。かくすると、巻体78の重量によって可動台座214が基部プレート204側に向けて揺動し、かく揺動する可動台座214の先端部が保持部材242の第1当接部244に当接してこれを基部プレート204側に揺動し、可動台座214が基部プレート204の収容凹部226に収容された収容位置に保持されるとともに、保持部材242の第1当接部244も収容凹部226に収容されて保持位置に保持される。また、可動台座214の揺動に伴って、第2弾性部材230を介して押圧アーム210が上記開位置から中間位置を越えて半径方向外方に揺動され、その先端部が巻体78に作用する押圧状態に保持され、載置した巻体78は基部プレート204と三つの押圧アーム210との間に弾性的に装着される。
【0067】
この巻体78の装着状態においては、載置された巻体78により可動台座214が収容位置に、また保持部材242が保持位置に保持されるので、例えば、押圧アーム210を開位置に向けて旋回させても、可動台座214が保持部材242の第2当接部246に当接して当接して上昇位置に向けての更なる回動が阻止され、巻体78は上述した取付状態に保持される。
【0068】
巻体78をドラム体202Aから取り外すときには、上述した変形形態と同様に、第1及び第2弾性部材228,230の弾性偏倚力に抗して巻体78を上方に持ち上げればよい。かくすると、持ち上げる巻体78によって、各押圧アーム210が半径方向内方に揺動され、これによって、第2弾性部材230を介して可動台座214が上記開位置に向けて揺動され、更に可動台座214が第2当接部246に作用して保持部材242が上記解除位置に向けて揺動され、巻体78をドラム体202から外すことができる。
【0069】
以上、本発明に従う巻線繰出し装置(及びこれに用いる巻体保持ドラム体)の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0070】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の巻線繰出し装置によれば、支持脚体に第1取付部が設けられ、第1ドラム体及び中間支持体がこの第1取付部に着脱自在に装着される。従って、比較的大きい巻体を支持するための第1ドラム体は、支持テーブルに一つしか支持されず、この巻体を確実に支持することができる。また、第1取付部に中間支持体を取り付けた場合、この中間支持体の複数の第2取付部に、比較的小さい巻体を支持するための第2ドラム体が装着されるので、比較的小さい巻体は支持テーブルに同時に複数個支持され、複数個の巻体の一つ又は2つ以上から必要なケーブルを繰り出すことができる。
【0071】
また、本発明の請求項2の巻線繰出し装置によれば、第1挿入部材を第1中空筒状部材に挿入することによって中間支持体を支持テーブルに、また第2挿入部材を第1中空筒状部材に挿入することによって第1ドラム体を支持テーブルに着脱自在に装着することができる。更に、第3挿入部材を第2中空筒状部材に挿入することによって第2ドラム体を中間支持体に着脱自在に装着することができる。
【0072】
また、本発明の請求項3に記載の巻線繰出し装置によれば、巻体を基部プレートに載置し、押圧プレートを取付部材に被嵌し、かかる状態にてベルト状部材の被係合手段を押圧プレートの挿通開口を通して押圧プレートの係合手段に係合することによって、ベルト状部材が押圧プレートを基部プレートに向けて弾性的に押圧し、これによって、巻体を押圧プレートを介して基部プレートに確実に保持することができる。
【0073】
また、本発明の請求項4に記載の巻線繰出し装置によれば、第1取付部に第1ドラム体を装着すると、この第1ドラム体が複数個のコロ手段に支持されるので、第1ドラム体に対する摩擦抵抗が少なく、比較的大きい巻体であってもケーブルを容易に繰り出すことができる。
【0074】
また、本発明の請求項5に記載の巻線繰出し装置によれば、中間支持体の第3取付部には、誘導案内部を有するケーブル案内手段が着脱自在に装着され、第2ドラム体の巻体からのケーブルが対応する誘導案内部に案内されて導かれるので、繰り出されるケーブルが他のドラム体に巻き付いたり、或いは他の巻体からのケーブルと絡まったりすることがほとんどない。
【0075】
また、本発明の請求項6に記載の巻線繰出し装置によれば、支持テーブルに保持手段が設けられているので、中間支持体を所定角度位置に保持することができる。
【0076】
また、本発明の請求項7に記載の巻線繰出し装置によれば、基部プレートに複数個の緩み防止部材が設けられているので、巻体から繰り出す際にケーブルが緩むと、緩んだケーブルは緩み防止部材に接触して半径方向外方への緩みが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う巻線繰出し装置の一実施形態を、第2ドラム体を装着した状態で示す斜視図である。
【図2】図1の巻線繰出し装置の一部を示す断面図である。
【図3】図1の巻線繰出し装置の支持脚体を一部断面で示す断面図である。
【図4】図3の支持脚体に装着される中間支持体及びこの中間支持体に装着されるケーブル案内手段を示す断面図である。
【図5】図4の中間支持体を上から見た断面図である。
【図6】図3の支持脚体に取り付けられたコロ手段及びその近傍を示す断面図である。
【図7】図1の第2ドラム体を示す平面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII線による断面図である。
【図9】支持脚体に第1ドラム体を装着した状態を示す断面図である。
【図10】ドラム体の半径形態を示す斜視図である。
【図11】図10のドラム体に巻体を装着する前の状態を示す断面図である。
【図12】図10のドラム体に巻体を装着した状態を示す断面図である。
【図13】ドラム体の他の変形形態を、巻体を装着する前の状態で示す断面図である。
【図14】図13のドラム体に巻体を装着した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
2 支持脚体
4 中間支持体
6 ケーブル案内手段
8 支持テーブル
10 第1中空筒状部材
26 コロ手段
27 保持手段
38 第1ドラム体
42 中空円筒状部材
56 第2ドラム体
68,104 巻体
72,204 基部プレート
76 中空筒状部材
80 押圧プレート
86 ベルト状部材
90 被係合部材
96 係合部材
102 緩み防止部材
202,202A ドラム体
210 押圧アーム
212 載置域
224 可動台座
228 第1弾性部材
230 第2弾性部材
242 保持部材
244 第1当接部
246 第2当接部

Claims (7)

  1. 第1取付部を有する支持テーブルを備えた支持脚体と、複数個の第2取付部を有する中間支持体と、比較的大きい巻体を支持するための第1ドラム体と、比較的軽い巻体を支持するための第2ドラム体と、を備えており、
    前記支持テーブルの前記第1取付部には、前記第1ドラム体及び前記中間支持体が選択的に着脱自在に取り付けられ、前記中間支持体の前記第2取付部には、前記第2ドラム体が着脱自在に取り付けられることを特徴とする巻線繰出し装置。
  2. 前記第1取付部は、前記支持テーブルに装着された第1中空筒状部材から構成され、前記第2取付部は、前記中間支持体に装着された第2中空筒状部材から構成されており、また、前記中間支持体には、前記第1中空筒状部材に挿入される第1挿入部材が設けられ、前記第1ドラム体には、前記第1中空筒状部材に挿入される第2挿入部材が設けられ、更に、前記第2ドラム体には、前記第2中空筒状部材に挿入される第3挿入部材が設けられている請求項1に記載の巻線繰出し装置。
  3. 前記第1及び第2ドラム体は、それぞれ、前記巻体が載置される基部プレートと、前記基部プレートに固定された取付部材と、挿通開口を有し、前記取付部材を被嵌して装着される押圧プレートと、前記巻体を前記基部プレートに保持するための伸縮可能なベルト状部材と、とを備えており、前記ベルト状部材の一端部は前記基部プレートに取り付けられ、前記ベルト状部材の他端部には被係合手段が設けられ、前記押圧プレートには、前記ベルト状部材の前記被係合手段に対応して係合手段が設けられており、前記ベルト状部材の前記被係合手段を前記押圧プレートの前記挿通開口を通して前記係合手段に係合することによって、前記巻体は前記ベルト状部材の弾性力により前記押圧プレートを介して前記基部プレートに保持される請求項1又は2に記載の巻線繰出し装置。
  4. 前記支持テーブルの上面には、周方向に間隔をおいて複数個のコロ手段が設けられており、前記支持テーブルの前記第1取付部に前記第1ドラム体を装着すると、前記第1ドラム体は前記複数個のコロ手段に支持される請求項1〜3のいずれかに記載の巻線繰出し装置。
  5. 前記中間支持体には、更に、第3取付部が設けられ、前記第3取付部にケーブル案内手段が着脱自在に装着され、前記ケーブル案内手段は、前記中間支持体の前記第2取付部の各々に対応する誘導案内部を有しており、前記中間支持体に装着された前記第2ドラム体からのケーブルは、前記ケーブル案内手段の対応する前記誘導案内部に案内されて誘導される請求項1〜4のいずれかに記載の巻線繰出し装置。
  6. 前記支持テーブルには、更に、前記支持テーブルに装着された前記中間支持体を所定角度位置に保持するための保持手段が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の巻線繰出し装置。
  7. 前記第1及び第2ドラム体の前記基部プレートには、周方向に間隔をおいて複数個の緩み防止部材が設けられており、前記複数個の緩み防止部材は、前記基部プレートに載置された巻体から繰り出しときのケーブルの緩みを防止する請求項3に記載の巻線繰り出し装置。
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