JP4165098B2 - 熱電池の製造方法 - Google Patents
熱電池の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4165098B2 JP4165098B2 JP2002082636A JP2002082636A JP4165098B2 JP 4165098 B2 JP4165098 B2 JP 4165098B2 JP 2002082636 A JP2002082636 A JP 2002082636A JP 2002082636 A JP2002082636 A JP 2002082636A JP 4165098 B2 JP4165098 B2 JP 4165098B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- battery
- battery stack
- fuse sheet
- dimension
- thermal battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、素電池等を積層してなる電池スタック体の周囲にヒューズシートを巻き付けた熱電池の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
熱電池は、長期保存後においても高い信頼性を必要とする各種緊急電源として用いられることが多く、近年のように機器の高度化に加えて小形化が要求されるようになった。このような小形化のためには従来のカルシウム負極では電気容量不足のため対応できなくなっており、新しくカルシウム負極の３〜５倍の電気容量を持つリチウム負極を使いこなす技術が必要となった。それに伴い、加熱剤材料がジルコニウム−クロム酸バリウム系から、熱容量が高い鉄−過塩素カリ系に変わり、より大きな着火エネルギーを必要とするようになった。そのため電池スタック体側面を、無機材からなるシート上にジルコニウムとクロム酸バリウムと無機繊維とを主成分とする導火帯を複数本成形した導火帯つき無機材ヒューズシートで巻回した構造となっている。又、その外周には、電池スタック体を保温するための断熱板、絶縁板を巻きつけた構造である。
【０００３】
従来、電池スタック体の高さは、素電池、加熱剤を数十枚積層するためバラツキが発生していた。従って、電池スタック体に巻きつけるヒューズシートは、図２のフローチャートに示すように、電池スタック体高さ寸法に合わせて裁断を行い、１枚１枚ヒューズシートの寸法調整を行う工程を有していた。また、断熱板、絶縁板工程においても１枚１枚の寸法調整（裁断）を行っていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、セル、加熱剤、集電板等を積層し、加圧した電池スタック体の側部に、導火帯のついたヒューズシートを巻きつける際に、電池スタック体の高さ寸法に合わせて、１枚１枚ヒューズシートを裁断し、寸法調整を行わなければならない煩わしい工程が存在するという問題点があった。又、品質面でも裁断を行うことにより、ヒューズシート上の導火帯がはがれることもあった。同様に断熱板、絶縁板の工程においても１枚１枚寸法調整を行わなければならないという問題点があった。
【０００５】
本発明は上記問題点を解決するもので、電池スタック体の高さ寸法がバラツキを生じた場合でもヒューズシートを裁断することなく、効率良く積層形熱電池を得ることができるのを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも負極と電解質層と正極および加熱剤層とを積層してなる電池スタック体の周囲に一定高さ寸法に固定されたヒューズシートを巻き付けた構成の熱電池において、寸法調整用断熱体を電池スタック体の底部に設置し、前記電池スタック体の高さ寸法とヒューズシート高さ寸法とをそろえることを特徴とする熱電池の製造方法であり、あらかじめ準備していた一定寸法のヒューズシートを全ての電池に使用することができる構造とし、これまでヒューズシートを１枚１枚寸法調整（裁断）していた工程を省くことができ、同様に断熱板、絶縁板工程においても寸法調整（裁断）していた工程を省くことができる。従って、組立工数を低減することができ、製造が容易になり作業効率を向上させることができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【０００８】
図１は本発明の熱電池の断面図である。図の構成の熱電池において、負極と電解質層２と正極３および加熱剤層４とを積層した電池スタック体５の底部に寸法調整用断熱体９を設ける。寸法調整用断熱体９としてはアルミナファイバーを主原料とした成形体であるものを用いるのが好ましい。あらかじめ完成した電池スタック体５の寸法を測定し、ヒューズシート８の高さに合わせて、前記寸法調整用断熱体９でヒューズシート８の高さと同じになる厚みのものを挿入する。これにより、図２のフローチャートに示すようにヒューズシートの組み立て時に、従来電池スタック体高さ寸法に合わせて１枚１枚ヒューズシートの寸法調整していた工程を省くことができ、一定の高さを持つヒューズシートを全ての電池に使用することが可能である。また同様に、断熱板、絶縁板の組み立てにおいても寸法調整していた工程を省くことができる。このように、本発明を用いることにより、寸法調整の工程を省くことができ大幅な時間短縮が可能となり作業効率が向上する。
【０００９】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明する。
【００１０】
電池スタック体をｎ＝５０個製作し、寸法を測定したところ、２ｍｍ前後の寸法バラツキが発生した。これらを従来の電池製造工程図２に示す手順でヒューズシートを電池スタック体高さに合わせて裁断を行ったところ、寸法調整に時間がかかり、また導火帯のハガレが発生した。
【００１１】
一方、寸法調整用断熱体として、高耐熱性と電池に組み込んだ時に変形しない硬さを有するアルミナファイバー成形体を用いて実施した。
【００１２】
本発明を利用した電池図１においては、電池スタック寸法を測定後、一定のヒューズシート寸法と同じ電池スタック寸法になるように寸法調整用断熱体９を任意の枚数入れヒューズシートを巻きつけることで、作業時間が約２０％削減でき、作業効率の向上が図れた。又、ヒューズシートについては、裁断作業がなくなることにより、品質面でヒューズシートの導火帯ハガレがなくなり、品質向上ができた。
【００１３】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、１枚１枚ヒューズシートを寸法調整していた工程を省くことができるため大幅な時間短縮ができ作業効率を向上できるとともに、裁断作業がなくなることで、品質面でも向上が図れる有効な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の積層形熱電池の断面概略図
【図２】従来の工程図
【符号の説明】
１ 負極
２ 電解質層
３ 正極
４ 加熱剤層
５ 電池スタック体
６ 絶縁板
７ 断熱板
８ ヒューズシート
９ 寸法調整用断熱体（アルミナファイバー成形体）
１０ 断熱層
【発明の属する技術分野】
本発明は、素電池等を積層してなる電池スタック体の周囲にヒューズシートを巻き付けた熱電池の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
熱電池は、長期保存後においても高い信頼性を必要とする各種緊急電源として用いられることが多く、近年のように機器の高度化に加えて小形化が要求されるようになった。このような小形化のためには従来のカルシウム負極では電気容量不足のため対応できなくなっており、新しくカルシウム負極の３〜５倍の電気容量を持つリチウム負極を使いこなす技術が必要となった。それに伴い、加熱剤材料がジルコニウム−クロム酸バリウム系から、熱容量が高い鉄−過塩素カリ系に変わり、より大きな着火エネルギーを必要とするようになった。そのため電池スタック体側面を、無機材からなるシート上にジルコニウムとクロム酸バリウムと無機繊維とを主成分とする導火帯を複数本成形した導火帯つき無機材ヒューズシートで巻回した構造となっている。又、その外周には、電池スタック体を保温するための断熱板、絶縁板を巻きつけた構造である。
【０００３】
従来、電池スタック体の高さは、素電池、加熱剤を数十枚積層するためバラツキが発生していた。従って、電池スタック体に巻きつけるヒューズシートは、図２のフローチャートに示すように、電池スタック体高さ寸法に合わせて裁断を行い、１枚１枚ヒューズシートの寸法調整を行う工程を有していた。また、断熱板、絶縁板工程においても１枚１枚の寸法調整（裁断）を行っていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、セル、加熱剤、集電板等を積層し、加圧した電池スタック体の側部に、導火帯のついたヒューズシートを巻きつける際に、電池スタック体の高さ寸法に合わせて、１枚１枚ヒューズシートを裁断し、寸法調整を行わなければならない煩わしい工程が存在するという問題点があった。又、品質面でも裁断を行うことにより、ヒューズシート上の導火帯がはがれることもあった。同様に断熱板、絶縁板の工程においても１枚１枚寸法調整を行わなければならないという問題点があった。
【０００５】
本発明は上記問題点を解決するもので、電池スタック体の高さ寸法がバラツキを生じた場合でもヒューズシートを裁断することなく、効率良く積層形熱電池を得ることができるのを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも負極と電解質層と正極および加熱剤層とを積層してなる電池スタック体の周囲に一定高さ寸法に固定されたヒューズシートを巻き付けた構成の熱電池において、寸法調整用断熱体を電池スタック体の底部に設置し、前記電池スタック体の高さ寸法とヒューズシート高さ寸法とをそろえることを特徴とする熱電池の製造方法であり、あらかじめ準備していた一定寸法のヒューズシートを全ての電池に使用することができる構造とし、これまでヒューズシートを１枚１枚寸法調整（裁断）していた工程を省くことができ、同様に断熱板、絶縁板工程においても寸法調整（裁断）していた工程を省くことができる。従って、組立工数を低減することができ、製造が容易になり作業効率を向上させることができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【０００８】
図１は本発明の熱電池の断面図である。図の構成の熱電池において、負極と電解質層２と正極３および加熱剤層４とを積層した電池スタック体５の底部に寸法調整用断熱体９を設ける。寸法調整用断熱体９としてはアルミナファイバーを主原料とした成形体であるものを用いるのが好ましい。あらかじめ完成した電池スタック体５の寸法を測定し、ヒューズシート８の高さに合わせて、前記寸法調整用断熱体９でヒューズシート８の高さと同じになる厚みのものを挿入する。これにより、図２のフローチャートに示すようにヒューズシートの組み立て時に、従来電池スタック体高さ寸法に合わせて１枚１枚ヒューズシートの寸法調整していた工程を省くことができ、一定の高さを持つヒューズシートを全ての電池に使用することが可能である。また同様に、断熱板、絶縁板の組み立てにおいても寸法調整していた工程を省くことができる。このように、本発明を用いることにより、寸法調整の工程を省くことができ大幅な時間短縮が可能となり作業効率が向上する。
【０００９】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明する。
【００１０】
電池スタック体をｎ＝５０個製作し、寸法を測定したところ、２ｍｍ前後の寸法バラツキが発生した。これらを従来の電池製造工程図２に示す手順でヒューズシートを電池スタック体高さに合わせて裁断を行ったところ、寸法調整に時間がかかり、また導火帯のハガレが発生した。
【００１１】
一方、寸法調整用断熱体として、高耐熱性と電池に組み込んだ時に変形しない硬さを有するアルミナファイバー成形体を用いて実施した。
【００１２】
本発明を利用した電池図１においては、電池スタック寸法を測定後、一定のヒューズシート寸法と同じ電池スタック寸法になるように寸法調整用断熱体９を任意の枚数入れヒューズシートを巻きつけることで、作業時間が約２０％削減でき、作業効率の向上が図れた。又、ヒューズシートについては、裁断作業がなくなることにより、品質面でヒューズシートの導火帯ハガレがなくなり、品質向上ができた。
【００１３】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、１枚１枚ヒューズシートを寸法調整していた工程を省くことができるため大幅な時間短縮ができ作業効率を向上できるとともに、裁断作業がなくなることで、品質面でも向上が図れる有効な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の積層形熱電池の断面概略図
【図２】従来の工程図
【符号の説明】
１ 負極
２ 電解質層
３ 正極
４ 加熱剤層
５ 電池スタック体
６ 絶縁板
７ 断熱板
８ ヒューズシート
９ 寸法調整用断熱体（アルミナファイバー成形体）
１０ 断熱層
Claims (2)
- 少なくとも負極と電解質層と正極および加熱剤層とを積層してなる電池スタック体の周囲に一定高さ寸法に固定されたヒューズシートを巻き付けた構成の熱電池において、寸法調整用断熱体を電池スタック体の底部に設置し、前記電池スタック体の高さ寸法とヒューズシート高さ寸法とをそろえることを特徴とする熱電池の製造方法。
- 前記寸法調整用断熱体は、アルミナファイバーを主原料としたものである請求項１記載の熱電池の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002082636A JP4165098B2 (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 熱電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002082636A JP4165098B2 (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 熱電池の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003282080A JP2003282080A (ja) | 2003-10-03 |
| JP4165098B2 true JP4165098B2 (ja) | 2008-10-15 |
Family
ID=29230750
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002082636A Expired - Fee Related JP4165098B2 (ja) | 2002-03-25 | 2002-03-25 | 熱電池の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4165098B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105514345B (zh) * | 2015-12-07 | 2017-10-27 | 上海空间电源研究所 | 超薄热电池极片制备装置 |
| CN108963291B (zh) * | 2018-07-18 | 2020-03-06 | 贵州梅岭电源有限公司 | 一种电极系统与加热系统独立的薄型热电池 |
-
2002
- 2002-03-25 JP JP2002082636A patent/JP4165098B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2003282080A (ja) | 2003-10-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN111668451B (zh) | 一种用于卷绕式多极耳电芯的极片的制备方法、极片及电芯 | |
| KR100309604B1 (ko) | 리튬 2차 전지 | |
| JP4075034B2 (ja) | 非水電解質電池およびその製造方法 | |
| KR20060096455A (ko) | 리튬이온 2차전지 | |
| CN105261781B (zh) | 一种电化学电池及其制备方法 | |
| KR20070110563A (ko) | 신규한 적층 구조의 이차전지용 전극조립체 | |
| CN110783638B (zh) | 一种卷绕堆叠式电芯及其制备方法 | |
| WO2012051402A1 (en) | Integral battery tab | |
| CN112271340A (zh) | 一种电芯及其制备方法 | |
| US6371997B1 (en) | Method for manufacturing lithium polymer secondary battery and lithium polymer secondary battery made by the method | |
| CN208336372U (zh) | 电极极片、电极组件及二次电池 | |
| EP0352450A1 (en) | Multilaminate material and separator assembly for electrochemical cells | |
| JP4165098B2 (ja) | 熱電池の製造方法 | |
| US20030134202A1 (en) | Lithium polymer battery | |
| JPH0256871A (ja) | 非水電解液二次電池 | |
| JP2002175832A (ja) | 巻回型電極電池およびその製造方法 | |
| KR20180049537A (ko) | 음극판, 이를 포함하는 전극조립체 및 그 제조방법 | |
| CN217588983U (zh) | 一种中间出极耳式正极片、电芯及电池 | |
| CN215184061U (zh) | 一种无集流体电芯和储能装置 | |
| CN212365995U (zh) | 一种用于卷绕式多极耳电芯的极片及卷绕式多极耳电芯 | |
| KR20140072794A (ko) | 비수전해질 이차 전지 팩 | |
| CN110419133B (zh) | 电极组件及其制造方法 | |
| CN107665976B (zh) | 附加锂的电极及其制备方法 | |
| EP0475999B1 (en) | A method for electrochemically treating battery plate stock | |
| JP3330343B2 (ja) | 燃料電池用セパレータ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041215 |
|
| RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050706 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080708 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080721 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808 Year of fee payment: 3 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |