以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
本発明に係る遊技機の一例である弾球遊技機の概観を示す図を図1に示す。
この弾球遊技機10には、遊技機の外郭保持枠をなす外枠12と、この外枠12に開閉自在に軸支される前枠14とが設けられており、前枠14には、ガラス扉16や、遊技球を受けるための上皿18及び下皿20や、打球ハンドル22や、遊技盤24を収容する収容部等の各種の部材が設けられている。
遊技盤24には、レール26により区画された遊技領域28が設けられており、遊技領域28の略中央部には、図柄の画像等の種々の画像を表示する画像表示装置30が設けられている。さらに、遊技領域28には、図柄の変動開始の条件を定める特定入賞口32や、遊技が大当たりとなったときに開閉する大入賞口34や、その他複数の一般入賞口36及び38や、遊技球の落下に影響を及ぼす風車40及び42や、多数の遊技釘(図示せず)や、アウト口44も設けられている。
上述した打球ハンドル22を遊技者が回動操作したときには、上皿18から打球発射部(図示せず)へ遊技球が1個ずつ供給され、遊技球は、打球ハンドル22の回動操作に応じた強度で、打球発射装置(後述する図2において示す160)によって遊技領域28に打球として発射される。
遊技領域28に発射された打球は、上述した風車や遊技釘との接触を繰り返して移動方向を変えながら落下し、上述した各種の入賞口32〜38やアウト口44に流入することとなる。打球が、いずれかの入賞口32〜38に入賞したときには、所定数の遊技球が賞球として上皿18又は下皿20に払い出される。
また、入賞口のうちの特定入賞口32に打球が入賞したときには、画像表示装置30に表示された図柄は変動を開始し、所定の動画像や図柄の変動態様が所定時間だけ表示された後、図柄の変動を停止する。図柄の変動を停止したときに、画像表示装置30に表示された図柄の停止態様が特定のものとなった場合、例えば、図柄が示す数値が1〜9のいわゆるぞろ目となった場合には、遊技は大当たりとなる。遊技が大当たりとなったときには、画像表示装置30において所定のデモ画像が表示された後、上述した大入賞口34が開放状態となり、打球が大入賞口34に流入可能となる。
この大入賞口34の開放状態は、大入賞口34に打球が所定数入賞するまで、例えば10個入賞するまで、又は開放状態となってから所定時間経過するまで、例えば30秒経過するまで継続する。その後、大入賞口34は閉鎖状態となる。尚、大入賞口34が開放状態となっている間に、大入賞口34に設けられた特定領域(図示せず)を打球が通過していたときには、大入賞口34を一旦閉鎖状態とした後に再び開放状態とする。この大入賞口34の開放状態と閉鎖状態との動作は、複数回、例えば15回に至るまで繰り返され、その後、大入賞口34は閉鎖状態となる。
図1に示した弾球遊技機の裏面の構造の一例を図2に示す。
弾球遊技機10の前枠14の裏側には、裏セット盤100が設けられており、裏セット盤100には、賞球用の予備タンク110や、賞球払出装置120や、賞球制御装置230や、賞球用の予備タンク110から賞球払出装置120へ貯留球を供給する賞球通路140や、弾球遊技機10を全体的に制御する主制御装置200や、打球発射装置160を制御する発射制御装置150が設けられている。
上述した賞球制御装置230は、主制御装置200から発せられる制御信号に基づいて賞球に関する制御を行い、賞球払出装置120は、賞球制御装置230から発せられる制御信号に基づいて所定の個数の賞球を上皿18又は下皿20に払い出す。
また、遊技盤24の裏面の略中央には、上述した画像表示装置30を制御する画像制御装置260も設けられている。
上述した入賞口32〜38には、打球を案内する通路(図示せず)が接続されており、通路には、打球が通過したことを検出する入賞口センサ(後述する図3において示す170)が設けられている。この入賞口センサ170によって通過を検出された打球は、裏セット盤100の遊技済み球流路に流下し、弾球遊技機10の外部に排出される。
一方、アウト口44に流入した打球は、入賞口センサ170に通過を検出されることなく、直ちに裏セット盤100の遊技済み球流路に流下し、弾球遊技機10の外部に排出される。
上述した入賞口センサ170は、主制御装置200に電気的に接続されており、入賞口センサ170が、打球の通過を検出したときには、主制御装置200に検出信号を発する。主制御装置200は、賞球制御装置230に複数本の信号線(図示せず)を介して電気的に接続されており、主制御装置200は、入賞口センサ170から発せられた検出信号に基づいて、賞球制御装置230に賞球命令を発する。賞球制御装置230は、賞球払出装置120に電気的に接続されており、賞球制御装置230は、賞球払出装置120から所定数の賞球を払い出すべく、主制御装置200から発せられた賞球命令に従って賞球払出装置120を駆動し、賞球払出装置120は、所定の数の賞球を上皿18又は下皿20に払い出す。
弾球遊技機10は、図3に示す如く、主制御装置200を中心に構成され、入賞口センサ170、画像制御装置260、賞球制御装置230、大入賞口駆動源180及び各種ランプ190の各々が電気的に接続されている。尚、大入賞口駆動源180は、上述した大入賞口34を開放状態又は閉鎖状態にするためのソレノイドであり、各種ランプ190は、遊技盤24上やその周囲に設けられ、遊技の進行状況に応じて点灯したり点滅したりするランプである。
主制御装置200は、上述した画像表示装置30に表示する画像データの処理をするための画像制御装置260に複数の導電線からなる信号線(図示せず)により電気的に接続されている。また、画像制御装置260は、上述した画像表示装置30に電気的に接続されている。
特定入賞口24の入賞口に遊技球が入賞したときには、上述した信号線を介して画像制御装置260に対して図柄の変動開始命令信号を発する。図柄の変動開始命令信号を受信した画像制御装置260は、画像制御装置260のリードオンリーメモリ等の記憶装置から所定の画像データ、例えば図柄の画像データを読み出し画像表示装置30に供給する。
上述した弾球遊技機における主制御装置200と、賞球制御装置230や画像制御装置260との回路構成を示すブロック図を図4に示す。
主制御装置200は、中央処理回路(以下、CPUと称する)202、リードオンリーメモリ(以下、ROMと称する)204、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと称する)206、クロック発生回路208、入出力インターフェイス回路210からなり、これらは入出力バス212に接続されており、入出力バス212は、データ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
ROM204には、遊技を進行を制御するためのプログラムや、後述する図6図11、図14又は図19に示す如き識別信号を出力するためのサブルーチンのプログラムが記憶されている。これらのプログラムは、ROM204から適宜読み出されてCPU202により実行される。RAM206は、これらのプログラムが実行されるときに使用される変数の値やフラグの値を記憶する。
ROM204には、後述する図7、図16、図17又は図18に示す如き信号線割当パターンも記憶されている。この信号線割当パターンは、図6に示すサブルーチンが実行されたときに、その値が読み出される。
また、クロック発生回路208は、遊技の進行のタイミングを定めるためのクロック信号を所定の時間間隔で発する。
尚、この主制御装置200には、上述した入賞検出センサ等のセンサ(図示せず)が接続されており、センサから発せられた信号に基づいて遊技の進行状況に応じた処理が実行される。
賞球制御装置230や画像制御装置260の構成は、主制御装置200と同様の構成である。賞球制御装置230は、CPU232、ROM234、RAM236、クロック発生回路238、入出力インターフェイス回路240からなる。また、画像制御装置260は、CPU262、ROM264、RAM266、クロック発生回路268、入出力インターフェイス回路270からなる。
賞球制御装置230のROM234には、賞球払出装置120を制御するためのプログラムや、主制御装置200から発せられた賞球命令に対応するデータ等の各種のデータが記憶されている。更に、賞球制御装置230のROM234には、後述する図9、図12又は図13に示す識別信号を受信するためのプログラムや、図10又は図15に示す信号線の状態を判断するためのプログラムが記憶されている。
また、画像制御装置260のROM264には、画像表示装置30を制御するためのプログラムや、図柄の画像データ等の種々の画像デーータや表示すべきメッセージのデータが記憶されている。更に、画像制御装置260のROM264には、後述する図9、図12又は図13に示す識別信号を受信するためのプログラムや、図10又は図15に示す信号線の状態を判断するためのプログラムが記憶されている。
上述した主制御装置200の入出力インターフェイス回路210は、信号線250を介して賞球制御装置230の入出力インターフェイス回路240に電気的に接続されている。また、主制御装置200の入出力インターフェイス回路210は、信号線280を介して画像制御装置260の入出力インターフェイス回路270にも電気的に接続されている。
信号線250や280は、4本や8本等の2n本(nは正の整数値)の複数の導電線から構成されたり、7本や13本等の2n+m本(nは正の整数値、mは1以上で(2n+1−2n)未満の正の整数値)の複数の導電線から構成される。この信号線250や280から「遊技機における主制御装置と賞球制御装置とを互いに電気的に接続する2n本の信号線」や、「遊技機における主制御装置と賞球制御装置とを互いに電気的に接続する2n+m本の信号線」をなす。
上述した主制御装置200と、賞球制御装置230や画像制御装置260との機能ブロック図を図5に示す。尚、この図5に示した機能ブロック図は、後述する如く、主制御装置200から発せられる識別信号を、賞球制御装置230や画像制御装置260で受信して、信号線250や280の接続状態を判断する機能に関するもののみを示す。上述した如く、主制御装置200と、賞球制御装置230や画像制御装置260とは、信号線250や280によって互いに電気的に接続されている。
主制御装置200は、識別信号供給手段214を含み、識別信号供給手段214は、識別信号生成手段216と信号線割当手段218とからなる。信号線割当手段218は、信号線250又は280を構成する各々の信号線に対して如何なる識別信号を割り当てるかを定めるものである。また、識別信号生成手段216は、信号線割当手段218によって割り当てられた識別信号を生成するものである。このような構成とすることにより、識別信号供給手段214は、信号線250や280を構成する各々の信号線を識別し得る識別信号を賞球制御装置230や画像制御装置260に供給することができるのである。
賞球制御装置230や画像制御装置260は、識別信号受信手段290を含み、識別信号受信手段290は、信号線判断手段292を含む。識別信号受信手段290は、信号線250や280に供給された信号を受信する。信号線判断手段292は、識別信号受信手段290により受信した信号が示す値に基づいて信号線250や280の接続状態を判断する。後述する如く、受信した信号が示す値とは、受信信号を2値化することにより得られるデータ値、例えば「0」又は「1」であり、信号線の接続状態の判断は、このデータ値から判断するものである。
以下において、本発明の本質となる部分について、幾つかの実施形態を例示して説明する。尚、以下においては、弾球遊技機は起動されており、上述した如きCPU、ROM、RAM、入出力インターフェイス回路、入出力バス等は、定常動作しているものとする。
〔第1実施例〕
上述した主制御装置200において実行される識別信号の送信処理のサブルーチンを図6に示す。
最初に、変数やフラグの値を初期化等を行う初期処理を実行し(ステップS11)、主制御装置200のROM204から信号線割当パターンを読み出す(ステップS12)。
この信号線割当パターンは、図7(a)に示す如きテーブルとしてROM204に記憶されている。図7(a)に示した例は、信号線250や280は、8本、即ち23本の信号線から構成されているときのものである。尚、便宜のために、8本の信号線を第1信号線〜第8信号線と称して区別することとする。また、信号が示す値については、2値化することにより得られるデータ値「0」又は「1」を用いて示す。
ステップS12が最初に実行されたときには、図7(a)に示したテーブルの第1回目の行が読み出される。即ち、第1信号線〜第4信号線に対しては「1」を、第5信号線〜第8信号線に対しては「0」となるパターンで信号線の各々に信号を割り当てることとなる。この図7(a)に示したテーブルの横方向の1つの行に示したパターンが1つの「信号線割当パターン」を示すものである。
ステップS12の処理を実行した後、信号を出力するタイミングであるか否かを判断する(ステップS13)。信号を出力するタイミングでないと判別したときには、信号を出力するタイミングまで待機する。一方、信号を出力するタイミングであると判別したときには、ステップS12で読み出した信号線割当パターンに応じた信号を生成して(ステップS14)、生成した信号を信号線250や280に出力する(ステップS15)。
ここで生成される信号は、例えば、データ値「0」については0ボルトの電圧信号として生成され、データ値「1」については5ボルトの電圧信号として生成される。尚、信号の電圧値は、ここで示した電圧値に限られず、例えば、データ値「0」については2.5ボルトの電圧信号として生成し、データ値「1」については4.6ボルトの電圧信号として生成することとしてもよい。このような信号を生成することとしたことにより、「低レベルの信号」や「高レベルの信号」をなすこととなる。
尚、上述した実施例においては、電圧の値により高低を区別する場合を示したが、信号線250や280を流れる信号を検出し得るなんらかの測定手段により高低を識別し得る信号であるならば、「低レベルの信号」や「高レベルの信号」に含まれることとなる。
次に、全ての信号線割当パターンについて信号線250や280に信号を出力したか否かを判断する(ステップS16)。この判断は、後述する如く、信号線の本数が2n本であるときには、n回に至ったか否かを判断するものである。例えば、信号線の本数が8本であるときには、3回に至ったかを判断するのである。
全ての割当パターンを信号線250や280に出力していないと判別したときには、上述したステップS12に処理を戻す。2回目の処理を行うときには、ステップS12においては、図7(a)に示す第2回目の行の信号線割当パターンを読み出す。即ち、第1信号線、第2信号線、第5信号線及び第6信号線に対しては「1」を、第3信号線、第4信号線、第7信号線及び第8信号線に対しては「0」となる信号線割当パターンで信号線の各々に信号を割り当てる。
また、3回目のステップS12の処理が実行されたときには、図7(a)に示す第3回目の行の信号線割当パターンを読み出す。即ち、第1信号線、第3信号線、第5信号線及び第7信号線に対しては「1」を、第2信号線、第4信号線、第6信号線及び第8信号線に対しては「0」となる信号線割当パターンでで信号線の各々に信号を割り当てるのである。
信号線の本数が8本のときには、上述した如く、ステップS12〜S16の処理を3回繰り返す。第1回目のときには、図7(a)に示したテーブルの第1回目の行を読み出して信号を生成し、第2回目のときには、図7(a)に示したテーブルの第2回目の行を読み出して信号を生成され、第3回目のときには、図7(a)に示したテーブルの第3回目の行を読み出して信号を生成するのである。ステップS12〜S16の処理が3回繰り返されると、上述したステップS16において、全ての信号線割当パターンについて信号線250や280に信号を出力したと判別して本サブルーチンを終了する。
このような処理をすることにより、信号線の本数が2n本のときには、n回までステップS12〜S16の処理を繰り返すこととなる。
上述したステップS12〜S16の処理を繰り返し実行することにより、2n本の信号線の各々を識別することができる識別信号、即ち、2n本の信号線の全てについて異なる信号を生成することができるのである。例えば、第1信号線について生成された信号は、「1」−「1」−「1」であり、これが第1信号線の識別信号である。また、第6信号線について生成された信号は、「0」−「1」−「0」であり、これが第6信号線の識別信号である。
また、信号線の本数が2n本のときには、n+1回までステップS12〜S16の処理を繰り返すこととしてもよい。例えば、信号線の本数が8本であるときには、4回までステップS12〜S16の処理を繰り返すのである。
上述した実施例において、第4回目の信号を生成するときには、図7(a)に示す第4回目の行の信号線割当パターンを読み出して信号を生成する。即ち、第1信号線に対してはデータ値「0」を、第8信号線に対してはデータ値「1」となる信号線割当パターンで信号を割り当てる。尚、図7(a)の第4回目の行に示した「−」の記号は、任意のデータ値の信号を割り当ててよいことを示すものである。即ち、第4回目の行の信号線割当パターンにおいて、第2信号線〜第7信号線に対してはデータ値「0」を割り当ててもデータ値「1」を割り当ててもよいのである。
4回まで信号線を割当てることとした場合には、第1信号線の識別信号は、「1」−「1」−「1」−「0」となり、第8信号線の識別信号は、「0」−「0」−「0」−「1」となる。
このように4回まで信号線の割当てを行い識別信号を生成するとしたときには、後述する如く、2n本の信号線の全てについて、その接続状態を的確に判別することができるのである。
このような処理をすることにより、「前記n回までの各回の全てについて低レベルの信号を発した信号線については、高レベルの信号を、かつ前記n回までの各回の全てについて高レベルの信号を発した信号線については、低レベルの信号を、n+1回目に生成すること」をなす。
図7(a)に示した信号線割当パターンで図6に示したフローチャートの処理を実行したときに生成される識別信号のタイムチャートを図8に示す。尚、この図8に示した例は、信号線の本数が8本のときで、4回まで信号線の割当てを行って信号を生成したときのものである。また、第4回目の信号線の割当てにおいて、第2信号線〜第7信号線についてはデータ値「0」を割り当てたものである。
第1信号線〜第8信号線について第1回目の信号の割当によって生成された信号は、SG11〜SG81である。このSG11〜SG81は、図7(a)の第1回目の行の信号線割当パターンに対応することとなる。また、第1信号線〜第8信号線について第2回目の信号の割当によって生成された信号SG12〜SG82は、図7(a)の第2回目の行の信号線割当パターンに対応する。更に、第1信号線〜第8信号線について第3回目の信号の割当によって生成された信号SG13〜SG83は、図7(a)の第3回目の行の信号線割当パターンに対応し、第4回目の信号の割当によって生成された信号SG14〜SG84は、図7(a)の第4回目の行の信号線割当パターンに対応する。
このようにして生成された信号は、第1信号線〜第8信号線の全てについて異なる信号となり、第1信号線〜第8信号線を識別することができる識別信号をなすこととなる。例えば、第2信号線については、SG21とSG22とSG23とSG24とから、「1」−「1」−「0」−「0」なる識別信号をなし、第7信号線については、SG71とSG72とSG73とSG74とから、「0」−「0」−「1」−「0」なる識別信号をなす。
上述した実施例においては、図7(a)に示した信号線割当パターンを用いて図6に示したフローチャートの処理を実行したときのものを示したが、図7(b)〜(d)に示した信号線割当パターンを用いて図6に示したフローチャートの処理を実行することとしてもよい。
図7(b)に示した例においては、第1回目の割当てでは、第1信号線、第3信号線、第5信号線及び第7信号線に対しては「1」を、第2信号線、第4信号線、第6信号線及び第8信号線に対しては「0」を割当てる。第2回目には、第1信号線、第2信号線、第5信号線及び第6信号線に対しては「1」を、第3信号線、第4信号線、第7信号線及び第8信号線に対しては「0」を割当てる。更に、第3回目には、第1信号線、第2信号線、第3信号線及び第4信号線に対しては「1」を、第5信号線、第6信号線、第7信号線及び第8信号線に対しては「0」を割当てる。このように信号を生成することとしても、第1信号線〜第8信号線の全てについて異なる信号を生成することができ、この信号を第1信号線〜第8信号線を識別することができる識別信号とすることができる。
図7(c)や図7(d)に示した例においても、第1信号線〜第8信号線の全てについて異なる信号を生成することができ、この信号を第1信号線〜第8信号線を識別することができる識別信号とすることができる。
この図7(a)〜(d)に示した如く、割当の各回のパターンは全て異なるものであるが、常に、半分の信号線に対しては「1」を割当て、残りの半分の信号線に対しては「0」を割当てている。このような処理をすることにより、「各回ごとの信号生成に際して、2n/2本の信号線には低レベルの信号を割り当て、残りの信号線には高レベルの信号を割り当てた信号線割当パターンで信号を生成する」ことをなし得る。
また、図7(a)〜(d)に示した割当パターンに限られることはなく、信号線の各々に割り当てる各回の割当パターンの全てが異なるものであればよく、「各回ごとの信号線割当パターンの全てを異ならしめて前記識別信号を生成する」こともなし得るのである。
また、上述した如き構成で処理を実行することにより、「前記信号線の各々について、前記低レベルの信号又は前記高レベルの信号のいずれかの信号を順次生成し、これをn回まで行って生成した信号を前記識別信号として前記信号線に発する」ことをなし得る。
更に、図7に示した如き信号線割当パターンを用いて識別信号を生成することにより、「今回の信号線の割り当てについて、前回の信号線の割り当ての際に低レベルの信号が割り当てられた信号線の半分の信号線については、低レベルの信号を割り当て、残りの信号線については、高レベルの信号を割り当て、かつ、前回の信号線の割り当ての際に高レベルの信号が割り当てられた信号線の半分の信号線については、高レベルの信号を割り当て、残りの半分の信号線については、低レベルの信号を割り当てる」こともなし得るのである。
賞球制御装置230や画像制御装置260において実行される識別信号の受信処理のサブルーチンを図9に示す。
最初に、変数やフラグの値を初期化等を行う初期処理を実行する(ステップS21)。次いで、信号線250又は280を構成する信号線のうちのいずれかの信号線の信号が示す値が変化したか否かを判断する(ステップS22)。例えば、図8に示した如き信号が、信号線250や280に供給されたときには、識別信号の第1回目のものであるSG11〜SG81のうちのSG11〜SG41は、「0」から「1」へと信号の値が変化する。この信号の値が変化したときを検出することにより、信号線のいずれかの信号線の信号の値が変化したか否かを判断するのである。
次いで、受信した信号の値を2値化することによりデータ化して(ステップS23)、得られたデータの値をRAM236又は266に記憶する(ステップS24)。以下、この処理により得られたデータを受信データと称する。
次に、所定の回数だけ信号を受信したか否かを判断する(ステップS25)。この所定の回数は、上述したステップS16と同様に、信号線の本数が2n本であるときには、n回又はn+1回である。
信号線250や280に供給された信号を全て受信した後、後述する如き判断処理のサブルーチンを呼び出して実行した後(ステップS26)、本サブルーチンを終了する。
上述した図9のステップS26において呼び出されて実行される判断処理のサブルーチンを図10に示す。
最初に、変数iの値を初期化、例えば1に設定する(ステップS31)。この変数iの値は、信号線の番号を示すもので、上述した例においては、第1信号線〜第8信号線の1〜8に相当する。
次に、上述したRAM236又は266からi番目の信号線のデータを読み出す。例えば、上述した信号線が8本のときの例における第1信号線についての識別信号が、正常に受信されたならば、RAM236又は266から読み出した受信データは、「1」−「1」−「1」−「0」のはずである(ステップS32)。
次いで、上述したROM234又は264に予め記憶されているi番目の信号線についてのチェックデータを読み出す(ステップS33)。このチェックデータは、信号線250や280が適切に接続されているならば受信されることとなる識別信号を2値化してデータ化したものである。
この後、実際に受信したi番目の信号線についての受信データと、ROM234又は264から読み出したチェックデータと、を比較する(ステップS34)。受信データとチェックデータとが異ならないと判別したときには、受信した信号は、予定していた識別信号に一致したとして、後述するステップS40に処理を移す。
一方、受信データとチェックデータとが異なると判別したときには、読み出した受信データの値が全て「1」であるか否かを判断する(ステップS35)。受信データの値が全て「1」であると判別したときには、i番目の信号線は、短絡状態にあると決定する(ステップS36)。受信データの値が全て「1」でないと判別したときには、受信データの値が全て「0」であるか否かを判断する(ステップS37)。受信データの値が全て「0」であると判別したときには、i番目の信号線は、断線状態にあると決定する(ステップS38)。受信データの値が全て「0」でないと判別したときには、i番目の信号線については、配線間違いがなされたと決定する(ステップS39)。
上述したステップS34、ステップS36、ステップS38又はステップS39の処理を実行した後、変数iの値を1だけ増加して(ステップS40)、全ての信号線について判断したか否かを判断する(ステップS81)。即ち、2n本の信号線の全てについて判断したかを判断するのである。全ての信号線について判断していないと判別したときには、上述したステップS32に処理を戻す。
また、ステップS81において、全ての信号線について判断したと判別したときには、本サブルーチンを直ちに終了する。
上述した如く、信号線の本数が8本のときには、信号線の割当の回数は、3回又は4回である。信号線の割当の回数を3回としたときには、第2信号線〜第7信号線については、上述した判断処理により、信号線の接続状態を判断することができる。しかしながら、信号線の割当の回数を3回としたときには、第1信号線は、「1」−「1」−「1」であり全て「1」であるが故に、上述した判断処理では、信号線の接続状態を判断することができない。また、信号線の割当の回数を3回としたときには、第8信号線は、「0」−「0」−「0」であり全て「0」であるが故に、上述した判断処理では、信号線の接続状態を判断することができない。
このようなことから、信号線の割当の回数を4回とし、第4回目の割当で、第1信号線には「0」を割り当て、第8信号線には「1」を割り当てるのである。このようにすることにより、上述した判断処理で、全ての信号線の接続状態を判断することができるのである。
このように信号線の本数が2n本であるときに、n+1回まで信号線の割当をすることにより、全ての信号線の接続状態を判断することができるのである。
〔第2実施例〕
上述した第1実施例は、主制御装置200から賞球制御装置230や画像制御装置260へ識別信号を一方的に送信するものであった。これに対して賞球制御装置230や画像制御装置260から主制御装置200へ送信許可信号を送信し、送信許可信号を受信したときのみ、賞球制御装置230や画像制御装置260へ主制御装置200が識別信号を送信する構成、いわゆるアンサーバック方式を採用する構成としてもよい。以下にその例を示す。
この場合における主制御装置200において実行される識別信号の送信処理のサブルーチンを図11に示す。尚、このサブルーチンは、上述した図6のサブルーチンに対応するもので、同一の処理をするステップについては、同一の符号を付して示し、一部の処理の説明については省略することとする。
ステップS17においては、賞球制御装置230や画像制御装置260から送信許可信号が送信されたか否かを判断する。送信許可信号が送信されたと判別したときには、割当パターンに応じた信号を生成し(ステップS14)、生成した信号を識別信号として賞球制御装置230や画像制御装置260に送信するのである(ステップS15)。
一方、賞球制御装置230や画像制御装置260においては、図12に示す如きサブルーチンが実行される。尚、このサブルーチンは、上述した図9のサブルーチンに対応するもので、同一の処理をするステップについては、同一の符号を付して示し、一部の処理の説明については省略することとする。
ステップS21において初期処理を実行した後、送信許可信号を主制御装置200に送信するかを判断する(ステップS27)。この判断は、例えば、賞球制御装置230や画像制御装置260において、主制御装置200からの信号を受信して処理を実行する余裕があるか否か、又は主制御装置200からの信号を受信すべきタイミングであるか否かを判断することにより行われるものである。
送信許可信号を主制御装置200に送信しないと判別したときには、そのまま待機する。一方、送信許可信号を主制御装置200に送信すると判別したときには、送信許可信号を主制御装置200に送信し(ステップS28)、上述した如きステップS22以降の処理を実行する。
このように賞球制御装置230や画像制御装置260から送信許可信号を受信したときにのみ、主制御装置200から識別信号を賞球制御装置230や画像制御装置260に送信する構成にすることにより、余裕をもって信号を受信することができ、受信した信号を的確に判断することができるのである。
〔第3実施例〕
更に、賞球制御装置230や画像制御装置260が受信した信号について判断し、その結果に基づいて上述した送信許可信号を発するか否かを定めることとしてもよい。
このような構成としたときにおける賞球制御装置230や画像制御装置260において実行される識別信号の受信処理のサブルーチンを図13に示す。尚、このサブルーチンは、上述した図9や図11のサブルーチンに対応するもので、同一の処理をするステップについては、同一の符号を付して示し、一部の処理の説明については省略することとする。
ステップS23において、受信した信号の値を2値化することによりデータ化した後、この受信データの値に基づいて受信した信号が予定していた信号と一致するか否かを判断する(ステップS29)。尚、このステップS29における処理は、上述した第1実施例において示した図10のステップS32〜S34と同様の処理をするもので、実際に受信した信号を2値化した受信データと、ROM234又は264から読み出したチェックデータと、を比較する処理を行うものである。
例えば、図7(a)に示した信号線割当パターンで主制御装置200が信号を出力すると定めた場合には、主制御装置200から識別信号として出力される第1回目の信号は、第1信号線〜第8信号線の全てについて、「1」−「1」−「1」−「1」−「0」−「0」−「0」−「0」であり、賞球制御装置230や画像制御装置260においては、この信号が受信されるはずである。従って、賞球制御装置230や画像制御装置260は、受信した信号が主制御装置200から出力された信号と一致するか否かをステップS29において判断するのである。
ステップS29において、受信した信号が予定していた信号と一致すると判別したときには、送信許可信号を主制御装置200に送信し、上述したステップS25の処理を実行する。一方、ステップS29において、受信した信号が予定していた信号と一致しないと判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。
このような処理をすることとするにより、信号線の接続状態を迅速に判断することができるとともに、識別信号の送受信を的確に行うことができるのである。
〔第4実施例〕
上述した第1実施例〜第3実施例は、主制御装置200において、ROM204に予め記憶されている信号線割当パターンに応じて信号を生成する場合を示したが、これに限られず、信号を生成する際にその度ごとに演算処理により信号線割当パターンを定めることとしてもよい。
このような処理をするサブルーチンを図14に示す。尚、このサブルーチンは、上述した図6のサブルーチンに対応するもので、同一の処理をするステップについては、同一の符号を付して示し、一部の処理の説明については省略することとする。
最初に、初期処理を行う(ステップS11)。尚、このサブルーチンにおける処理処理は、全ての信号線に対して「0」を割当てる処理、又は全ての信号線に対して「1」を割当てる処理、並びに図14に示したステップS41〜S15の処理を繰り返して実行する最大回数nの値を定める処理を含む。
次に、「1」が割当てられていた信号線の半分の信号線については、「0」を割当て(ステップS41)、「1」が割当てられていた信号線の残りの半分の信号線について、「1」を割当てる(ステップS42)。次いで、「0」が割当てられていた信号線の半分の信号線については、「0」を割当て(ステップS43)、「0」が割当てられていた信号線の残りの半分の信号線について、「1」を割当てる(ステップS44)。この後、上述したステップS13〜ステップS15の処理を実行した後、ステップS41〜S15の処理を実行した回数が、上述したステップS11において定めた最大回数nに至ったか否かを判断する(ステップS45)。処理回数が、最大回数nに至っていないと判別したときには、ステップS41に処理を戻す。一方、処理回数が、最大回数nに至ったと判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。
上述した処理を実行することにより、例えば、信号線の本数が8本である場合に、上述したステップS41〜ステップS44の処理を最初に実行したときには、図7(a)の第1回目の信号線割当パターンと同一のものが得られる。また、2回目にステップS41〜ステップS44の処理を実行したときには、図7(a)の第2回目の信号線割当パターンと同一のものが得られる。更に、3回目にステップS41〜ステップS44の処理を実行したときには、図7(a)の第3回目の信号線割当パターンと同一のものが得られることとなる。
尚、上述したステップS45の処理を実行した後に、n回までの割当において、全て「0」が割当てられた信号線に対しては「1」を割当て、全て「1」が割当てられた信号線に対しては「0」を割当てて信号を出力することとしたときには、間違えて配線されたことや、配線が不正に入れ替えられたこと等の不具合を判別することもできるようになる。
このような処理を追加することにより、「前記識別信号供給手段は、前記n回までの各回の全てについて低レベルの信号を発した信号線については、高レベルの信号を、かつ前記n回までの各回の全てについて高レベルの信号を発した信号線については、低レベルの信号を、n+1回目に生成する」ことをなし得るのである。
上述した如き処理をすることによっても、「前記信号線の各々について、前記低レベルの信号又は前記高レベルの信号のいずれかの信号を順次生成し、これをn回まで行って生成した信号を前記識別信号として前記信号線に発する」ことと、「各回ごとの信号生成に際して、2n/2本の信号線には低レベルの信号を割り当て、残りの信号線には高レベルの信号を割り当てた信号線割当パターンで信号を生成するとともに、各回ごとの信号線割当パターンの全てを異ならしめて前記識別信号を生成する」ことをなし得るのである。
〔第5実施例〕
上述した図10に示した判断処理は、信号線の各々について各回に受信した信号の各々について判断するものであったが、受信した信号の全ての回数のものを一度に判断することとしてもよい。このように処理する例を図15に示す。
最初に、変数である検査データに0を代入し(ステップS51)、変数iに2を格納する(ステップS52)。
次いで、第1回目の受信データと第i回目の受信データとのXOR演算を行い、その結果を変数Zに格納し(ステップS53)、Zと検査データとのOR演算を行い、その結果を検査データに格納する(ステップS54)。
次に、変数iの値を1だけ増加させ(ステップS55)、変数iの値が受信に要した全回数以下であるか否かを判断する(ステップS56)。この受信に要した全回数は、例えば、信号線の本数が8本であるときには、4回である。即ち、信号線の本数が2n本のときには、n+1回である。変数iの値が受信に要した全回数以下であると判別したときには、処理をステップS53に戻す。
実際に受信した信号が予定していた信号であるならば、上述したステップS53及びS54の処理を繰り返し実行する間に、受信データが「0」となるときと、「1」となるときとの双方の場合が必ず生ずる。このため、処理を繰り返す間に、ステップS53におけるXOR演算によって得られるZの値は必ず1となり、ステップS54におけるOR演算によって検査データの値は1となる。検査データの値が一旦「1」となったときは、その後、Zの値が「0」となったときにおいても、「1」となったときにおいても、検査データの値は常に「1」となるのである。このような処理を実行することにより、実際に受信した信号が予定していた信号であるときには、検査データの値は「1」となるのである。
上述したステップS56において、変数iの値が受信に要した全回数より大きいと判別したときには、変数kに1を代入し(ステップS57)、k番目の信号線の検査データの値が1であるか否かを判断する(ステップS58)。k番目の信号線の検査データの値が1であると判別したときには、後述するステップS62に処理を移す。k番目の信号線の検査データの値が1でないと判別したときには、k番目の信号線は、短絡状態にあると決定する(ステップS60)。受信データの値が全て「1」でないと判別したときには、k番目の信号線は、断線状態にあると決定する(ステップS61)。
上述したステップS58、S60又はS61の処理を実行した後、変数kの値を1だけ増加させ(ステップS62)、変数kの値が信号線の全本数以下であるか否かを判断する(ステップS62)。変数kの値が信号線の全本数以下であると判別したときには、処理をステップS58に戻し、変数kの値が信号線の全本数より大きいと判別したときには、本サブルーチンを終了する。
このような処理をすることとしたことにより、判断処理を簡略なものにすることができるのである。
〔第6実施例〕
上述した実施例は、信号線の本数が2n本(nは正の整数)、例えば、8本や16本である場合のものを示したが、信号線の本数が2n+m本(nは正の整数値で、mは1以上で(2n+1−2n)未満の正の整数値)である場合の例を以下に示す。
信号線の本数が2n+m本であるときには、2n+1本の仮想的な信号線を想定して識別信号を生成することにより行うことができる。
例えば、信号線の本数が5本であるときには、n=2、m=1であるので、本数が22+1本=8本である仮想的な信号線を想定して識別信号を生成する。その例を図16(a)〜(d)に示す。この図16(a)〜(d)は、図7(a)に示した信号線割当パターンを仮想的な8本の信号線の信号線割当パターンとするものである。即ち、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンを仮想的な8本の信号線の信号線割当パターンとし、この8本分の信号線割当パターンから5本分の信号線割当パターンを選択し、その選択した信号線割当パターンを現実の5本の信号線の信号線割当パターンとして割り振るのである。
図16(a)に示した例においては、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンのうちの第1信号線〜第5信号線のものを、現実の5本の信号線の第1信号線〜第5信号線の信号線割当パターンとしたものである。
また、この図16(b)は、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンのうちの第2信号線〜第6信号線のものを、現実の5本の信号線の第1信号線〜第5信号線の信号線割当パターンとしたものである。同様に、図16(c)は、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンのうちの第3信号線〜第7信号線のものを、現実の5本の信号線の第1信号線〜第5信号線の信号線割当パターンとしたもので、図16(d)は、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンのうちの第4信号線〜第8信号線のものを、現実の5本の信号線の第1信号線〜第5信号線の信号線割当パターンとしたものである。
尚、図16(a)〜(d)に示した例は、図7(a)に示した8本の信号線の信号線割当パターンから連続した信号線を選択して、現実の5本の信号線に割り振る場合を示したが、これに限られず8本の信号線のうちから任意の5本の信号線を選択して現実の5本の信号線に割り振ることとしてもよい。例えば、図7(a)に示した8本の信号線のうちの第1信号線、第3信号線、第4信号線、第6信号線及び第8信号線を選択して、これらを現実の5本の信号線に割り振ることとしてもよい。
また、信号線の順序を異なるものとしてもよい。例えば、現実の信号線の第1信号線に仮想的な信号線の第6信号線を割り振り、現実の信号線の第2信号線に仮想的な信号線の第3信号線を割り振り、現実の信号線の第3信号線に仮想的な信号線の第8信号線を割り振り、現実の信号線の第4信号線に仮想的な信号線の第3信号線を割り振り、現実の信号線の第5信号線に仮想的な信号線の第8信号線を割り振ることとしてもよい。
図17(a)〜(c)に示した例においては、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンのうちの6本分の信号線割当パターンを選択し、これを現実の6本の信号線の第1信号線〜第6信号線の信号線割当パターンとしたものである。
図18(a)及び(b)に示した例においては、図7(a)に示した8本分の信号線割当パターンのうちの7本分の信号線割当パターンを選択し、これを現実の7本の信号線の第1信号線〜第7信号線の信号線割当パターンとしたものである。
上述した図16〜図18に示した如き信号線割当パターンをROM204に予め記憶させておき、これを読み出すことにより識別信号を生成することができるのである。
即ち、仮想的な2n+1本分の信号線割当パターンから2n+m本分の信号線割当パターンを選択し、その選択した信号線割当パターンを現実の2n+m本の信号線の信号線割当パターンとして割り振ることにより、信号線の本数が2n+m本であるときにおける信号線割当パターンを得ることができる。このように得られた信号線割当パターンをROM204に予め記憶させておき、上述した図6に示したサブルーチンを実行することにより、信号線の本数が2n+m本であるときにも、信号線の接続状態を検査することができるのである。
上述した如き構成としたことにより、「前記信号線の各々について、前記低レベルの信号又は前記高レベルの信号のいずれかの信号を順次生成し、これをn+1回まで行って生成した信号を前記識別信号として前記信号線に発する」ことと、「前記信号線が2n+1本あるとして、各回ごとの信号生成に際して、2n+1/2本の信号線には低レベルの信号を割り当て、残りの信号線には高レベルの信号を割り当てた信号線割当パターンで信号を生成するとともに、各回ごとの信号線割当パターンの全てを異ならしめて2n+1個の識別信号を生成するとしたときにおける前記2n+1個の識別信号のうちの2n+m個の識別信号を、前記2n+m本の信号線の各々に供給すること」をなし得るのである。
〔第7実施例〕
上述した第6実施例は、主制御装置200において、ROM204に予め記憶されている割当パターンに応じて信号を生成する場合を示したが、これに限られず、信号を生成する際にその度ごとに演算処理により信号線割当パターンを定めることとしてもよい。
このような処理をするサブルーチンを図19に示す。尚、このサブルーチンは、上述した図14のサブルーチンに対応するもので、同一の処理をするステップについては、同一の符号を付して示し、一部の処理の説明については省略することとする。
最初に、主制御装置200のRAM206内に、2n+1本分の仮想的な信号線の信号線割当パターンを記憶するための記憶領域を確保する(ステップS71)。次に、ステップS71で確保した記憶領域に同一のデータを記憶させることにより、2n+1本分の信号線割当パターンの全てに同一のデータを代入する(ステップS72)。例えば、2n+1本分の信号線割当パターンの全てに「0」を代入するか、又は「1」を代入する。次いで、現実の2n本分の信号線割当パターンを割り振るべく、2n+1本から2n本を選択して、選択したものを現実の2n本の信号線に対応付ける(ステップS73)。
次に、図14のステップS41〜S44の処理を実行する。尚、このステップS41〜S44の処理は、2n+1本分の仮想的な信号線の信号線割当パターンに対して行うもので、ステップS71で確保された記憶領域のデータを更新していくことにより行われる。
ステップS41〜S44の処理で2n+1本分の仮想的な信号線の信号線割当パターンが得られた後、現実の2n本の信号線について、信号を生成して出力するのである(ステップS14〜S16)。
このように処理することにより、信号生成の度に演算処理を行って信号線割当パターンを得ることができるのである。
このような処理をすることによっても、「前記信号線の各々について、前記低レベルの信号又は前記高レベルの信号のいずれかの信号を順次生成し、これをn+1回まで行って生成した信号を前記識別信号として前記信号線に発する」ことと、「前記信号線が2n+1本あるとして、各回ごとの信号生成に際して、2n+1/2本の信号線には低レベルの信号を割り当て、残りの信号線には高レベルの信号を割り当てた信号線割当パターンで信号を生成するとともに、各回ごとの信号線割当パターンの全てを異ならしめて2n+1個の識別信号を生成するとしたときにおける前記2n+1個の識別信号のうちの2n+m個の識別信号を、前記2n+m本の信号線の各々に供給すること」をなし得るのである。
また、上述した第6実施例や第7実施例においても、第1実施例と同様に、信号線の割当の回数を1回だけ増やすこととしてもよい。例えば、信号線の本数が5本であるときに、信号線の割当の回数を3回ではなく、4回まで行うこととしもよい。このようにすることにより、全ての信号線の接続状態を判断することができるのである。
このように処理することにより、「前記n+1回までの各回の全てについて低レベルの信号を発した信号線については、高レベルの信号を、かつ前記n+1回までの各回の全てについて高レベルの信号を発した信号線については、低レベルの信号を、n+2回目に生成すること」をなし得るのである。
尚、信号線の本数が、2n−2本であるときには、信号線の割当の回数をn回とすることにより、誤配線や不正な配線の入れ替えについての判別のみならず、断線や短絡の判別も行うことができるのである。
上述した実施例においては、受信した信号が示す値から信号線の接続状態を検査する場合を示したが、所定の信号線割当パターンで主制御装置200が信号を出力すると定めた場合には、常に一定の識別信号が賞球制御装置230や画像制御装置260に送信されることとなる。このため、賞球制御装置230や画像制御装置260は、予定されている識別信号が送信されたときには、所定の主制御装置200が正常に接続されていると判別することができるのである。
即ち、予定されている識別信号が賞球制御装置230や画像制御装置260に送信されない場合には、本来接続されるべき主制御装置200とは異なる装置が賞球制御装置230や画像制御装置260に接続されていると判別することもできるのである。
上述した如き構成及び処理をすることにより、何らかの不正行為を許容する装置が遊技機に組み込まれた場合に、そのことを検出することもできるのである。