JP4163525B2 - Charging member and image forming apparatus having the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、感光体に対して帯電処理を行う近接帯電方式用の帯電部材及びそれを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、感光体に対して帯電処理を行う帯電部材としては、帯電ローラが一般的に用いられている。図2は、従来の帯電ローラを有する画像形成装置の説明図である。
【0003】
図2において、110は、従来の帯電ローラ方式の画像形成装置である。従来の帯電ローラ方式の画像形成装置110は、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザ光等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、及び、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109から構成されている。なお、図2では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、本明細書では必要としないので、省略してある。
【0004】
次に、このような従来の帯電ローラ方式の画像形成装置110における基本的な作像動作について説明する。
【0005】
感光体ドラム101に接触された帯電ローラ102に対してDC電圧をパワーパック105から給電すると、感光体ドラム101の表面は、一様に高電位に帯電する。その直後に、画像光が感光体ドラム101の表面に露光手段103により照射されると、感光体ドラム101の照射された部分は、その電位が低下する。このような帯電ローラ102による感光体ドラム101の表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ102と感光体ドラム101との間の微少空間におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。
【0006】
画像光は、画像の白/黒に応じた光量の分布であるので、かかる画像光が照射されると、画像光の照射によって感光体ドラム101の面に記録画像に対応する電位分布、即ち、静電潜像が形成される。このように静電潜像が形成された感光体ドラム101の部分が現像ローラ104を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電画像を可視像化したトナー像が形成される。かかるトナー像が形成された感光体ドラム101の部分に、記録紙107が所定のタイミングでレジストローラ(図示せず)により搬送され、前記トナー像に重なる。そして、このトナー像が転写ローラ106によって記録紙に転写された後、該記録紙107は、感光体ドラム101から分離される。分離された記録紙107は、搬送経路を通って搬送され、定着ユニット(図示せず)によって、加熱定着された後、機外へ排出される。このようにして転写が終了すると、感光体ドラム101は、その表面がクリーニング装置108によりクリーニング処理され、さらに、クエンチングランプ(図示せず)により、残留電荷が除去されて、次回の作像処理に備えられる。
【0007】
帯電ローラを用いた帯電方式としては、感光体にローラを接触させる接触帯電方式が一般に用いられているが、このような接触帯電方式には、
(1)帯電ローラを構成している物質が帯電ローラから染み出し、これが被帯電体の表面に付着移行して帯電ローラ跡を残すこと、
(2)帯電ローラに交流電圧を印加したときに、被帯電体に接触している帯電ローラが振動するので、帯電音が発生すること、
(3)感光体上のトナーが帯電ローラに付着する(特に、上述の染み出しによって、よりトナー付着がおこりやすくなる。)ので、帯電ローラの帯電性能が低下すること、
(4)帯電ローラを構成している物質が感光体へ付着すること、及び、
(5)感光体を長期停止したときに、帯電ローラが永久変形すること、
といった問題があった。
【0008】
このような問題を解決する技術として、帯電ローラを感光体に近接させるようにした近接帯電方式(特許文献1を参照。)が提案されている。この近接帯電方式は、帯電ローラを感光体に最近接距離(0.005〜0.3mm)になるように対向させて、帯電ローラに電圧を印加することにより、感光体の帯電を行うようにした帯電方式である。この近接帯電方式では、ローラと感光体とが接触していないために従来の接触帯電方式において問題となっていた、(a)帯電ローラを構成している物質が感光体へ付着すること、及び、(b)感光体が長期停止したときに永久変形すること、といった問題はない。また、この近接帯電方式では、帯電ローラに付着するトナーが少なくなるので、感光体上のトナー等が帯電ローラに付着することが少なく、そのために、帯電ローラの帯電性能が低下することがない。
【0009】
近接帯電方式に使用される帯電ローラの要求特性は、それまでの接触帯電方式に使用される帯電ローラのそれとは異なる。接触帯電方式で一般的に用いられてきた帯電ローラは、芯金の周囲に加硫ゴム等の弾性体が被覆された構造となっている。それ故、接触帯電方式では、感光体を均一に帯電させるので、感光体に対して帯電ローラが均一に接触することが必要とされる。
【0010】
近接帯電方式において、加硫ゴム等の弾性体で形成された帯電ローラを使用した場合には、以下のような不具合が生じる。
(1)感光体と帯電ローラとの間に空隙を形成させるので、帯電ローラ両端の非画像領域にスペーサ等の空隙保持部材を介在し近接させる必要があるが、弾性体で形成された帯電ローラでは、弾性体の変形により空隙を均一にすることが困難であるので、帯電電位変動やそれに起因する画像ムラが発生してしまう。
(2)弾性体を構成する加硫ゴム材料は、経時で、へたりや変形が生じやすいので、経時で、空隙も変動する。
【0011】
このような不具合を解消のために、非弾性体である熱可塑性樹脂を用いることが考えられる。これにより、感光体と帯電ローラとの間の空隙を均一にすることが可能となる。帯電ローラによる感光体ドラム表面の帯電メカニズムは、帯電ローラと感光体ドラムとの間の微小放電におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。感光体ドラムを所定の帯電電位に保持する機能を得るためには、熱可塑性樹脂の電気抵抗値を半導電性領域(106 〜109 Ωcm程度)に制御することが必要となる。
【0012】
電気抵抗値を制御する方法としては、熱可塑性樹脂中にカーボンブラック等の導電性顔料を分散させる方法がある。しかし、導電性顔料を用いて電気抵抗調整層を半導電性領域に設定しようとすると、電気抵抗値のバラツキが大きくなるので、部分的に帯電不良が起こり、そのために、画像欠陥を発生させる、という問題があった。
【0013】
一方、電気抵抗値を制御するための別の手段として、イオン導電性材料、即ち、Li塩等の電解質塩を用いる方法がある。イオン導電性材料は、マトリックス樹脂中に分子レベルで分散するので、導電性顔料が分散する上記のものに比べて、電気抵抗値のばらつきが小さく、そのために、部分的な帯電不良は画像品質的に問題とならなかった。ところが、電解質塩は、低分子量であるので、マトリックス樹脂の表面にブリードアウトしやすい性質があり、そのために、帯電ローラ表面へブリードアウトした場合にトナーの固着を発生させてしまい、画像不良を発生させる、という問題があった。
【0014】
そこで、ブリードアウトを避けるために、高分子量のイオン導電性材料を使用することが考えられる。この場合、イオン導電性材料がマトリックス樹脂中に分散固定化され、表面へのブリードアウトが起こり難い。
【0015】
しかしながら、一般的に用いられるポリアルキレンオキシド等のポリエーテル機を含有する高分子型導電剤は、単体でも108 〜1011Ω・cm程度の抵抗値であるので、電解質塩と比較して抵抗を下げる効果が小さく、そのために、帯電ローラに求められる抵抗領域(106 〜109 Ω・cm程度)に制御することが困難である。
【0016】
また、経時でのブリードアウトの少ない帯電部材として、4級アンモニウム塩基を有するビニル単量体、水酸基を有するビニル単量体及び架橋性単量体を重合反応させることによって得られる重合体(特許文献2を参照。)が提案されている。
【0017】
しかしながら、4級アンモニウム塩含有型の高分子型導電剤の場合では、抵抗値の温湿度環境依存性が大きく、添加割合や温湿度環境によっては、低抵抗化に伴う異常放電、高抵抗化に伴う帯電不良等問題が発生する可能性が高いので、処方が難しいという問題があった。
【0018】
【特許文献1】
特開平3−240076号公報
【特許文献2】
特開平7−121009号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、電気抵抗値のばらつき、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、環境安定性の優れた帯電部材、並びに、それを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層と、該電気抵抗調整層の表面に被覆された保護層と、を有する帯電部材において、前記電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)ポリエーテルエステルアミド、及び、(C)エチレン−アクリレート共重合体を含有する樹脂組成物で構成されていることを特徴とする帯電部材である。
【0021】
請求項2に記載された発明は、前記電気抵抗調整層の体積固有抵抗が、106 〜109 Ωcmであることを特徴とするものである。
【0022】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記(A)の配合比が、30〜70重量%であると共に、前記(B)の配合比が、70〜30重量%であり、かつ、前記(C)の配合量が、前記(A)及び(B)の合計100重量部に対して、5〜15重量部であることを特徴とするものである。
【0023】
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、前記保護層が、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂を含有する樹脂組成物で構成されていることを特徴とするものである。
【0024】
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれかに記載された発明において、前記樹脂組成物が、導電性粒子を含有することを特徴とするものである。
【0025】
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の帯電部材が、被帯電体上に近接配置されていることを特徴とする画像形成装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す帯電ローラの断面図である。
【0027】
図1において、10は、帯電部材(帯電ローラ)である。帯電部材(帯電ローラ)10は、導電性支持体1の上に電気抵抗調整層2及び保護層3を順次有している。そして、前記電気抵抗調整層2は、(A)スチレン系熱可塑性樹脂(以下、「PS」という。)、(B)ポリエーテルエステルアミド(以下、「PEEA」という。)、及び、(C)エチレン−アクリレート共重合体(以下、「EAC」という。)を含有する樹脂組成物で構成されている。
【0028】
前記(A)のスチレン系熱可塑性樹脂は、スチレン重合体又は共重合体であって、例えば、ポリスチレン(PS)、スチレン−ブタジエン共重合体(HI−PS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS)、又は、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS)である。
【0029】
前記(B)のポリエーテルエステルアミドは、次の式
【化1】
(式中、R1 ,R2 ,R3 は、炭素数が1〜20のアルキル基である。)
で示される共重合体であって、ポリアミド単位のハード部分とポリエーテル単位のソフト部分からなるものであるが、それ自体は、公知の樹脂である。そして、前記(B)のポリエーテルエステルアミドは、イオン導電性の高分子材料であるので、マトリクスポリマー中に分子レベルで均一に分散、固定化され、そのために、導電性顔料を分散した樹脂組成物にみられるような導電性顔料の分散不良に伴う電気抵抗値のバラツキが生じない。また、前記(B)のポリエーテルエステルアミドは、高分子材料であるので、ブリードアウトが生じ難い。
【0030】
前記(C)のエチレン−アクリレート共重合体は、次の式
【化2】
(式中、R1 は、H又はメチル基であり、そして、R3 は、メチル基、エチル基、又は、グリシジル基である。)
で示される共重合体であって、低吸水性であるエチレン単位と耐衝撃性に優れるアクリレート単位とから構成されるものである。そして、前記(C)のエチレン−アクリレート共重合体は、そのエチレン単位が(A)のスチレン系樹脂との親和性が高く、また、そのアクリレート単位が前記(B)のポリエーテルエステルアミドと親和性が高いので、親和性の低い前記(A)の共重合体と前記(B)の共重合体との間の相溶化剤として機能することができ、そのために、(A)(B)の分散状態を均一にかつ緻密化することができ、また、環境安定性を向上させることができる。
【0031】
このように、電気抵抗調整層2が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)ポリエーテルエステルアミド、及び、(C)エチレン−アクリレート共重合体を含有する樹脂組成物で構成されていると、電気抵抗値のばらつき、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、環境安定性の優れた帯電部材を提供することができる。
【0032】
本発明においては、前記電気抵抗調整層2の体積固有抵抗は、好ましくは、106 〜109 Ωcmである。前記体積固有抵抗が109 Ωcmを越えると、帯電部材10の帯電量が不足するので、均一画像を得るのに十分な帯電電位を得ることができなくなる。また、前記体積固有抵抗が106 Ωcmよりも低いと、感光体全体への電圧集中(リーク)、及び、異常放電が生じてしまう。それ故、前記電気抵抗調整層2の体積固有抵抗が106 〜109 Ωcmであると、均一画像を得るのに十分な帯電電位を得ることができ、しかも、感光体全体への電圧集中(リーク)及び異常放電が生じることがない。
【0033】
本発明においては、前記(A)の配合比が、30〜70重量%であると共に、前記(B)の配合比が、70〜30重量%であり、かつ、前記(C)の配合量が、前記(A)及び(B)の合計100重量部に対して、5〜15重量部である。このように、前記(A)の配合比が、30〜70重量%であると共に、前記(B)の配合比が、70〜30重量%であり、かつ、前記(C)の配合量が、前記(A)及び(B)の合計100重量部に対して、5〜15重量部であると、電気抵抗調整層2の体積固有抵抗を、好ましいとされる、106 〜109 Ωcmの範囲内に調整することができる。
【0034】
本発明においては、前記樹脂組成物は、前記(イ)、(ロ)及び(ハ)の混合物を二軸混練機、ニーダー等で溶融混練することによって得られる。本発明における電気抵抗調整層2は、このようにして得られた熱可塑性樹脂組成物を押出成形、射出成形等の手段で導電性支持体1の表面に被覆して形成する。また、このようにして形成された電気抵抗調整層2は、任意の段階において、その表面を切削及び/又は研削加工をして、所望の表面精度とする。
【0035】
本発明においては、前記保護層3は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂を含有する樹脂組成物で構成されている。このような樹脂は、非粘着性において優れるので、トナー固着性に優れた帯電部材が得られる。
【0036】
また、このような樹脂は、電気的に絶縁性であるので、単体で保護層3を形成すると、帯電ローラとしての特性が得られない。そこで、本発明においては、前記保護層3を形成する樹脂組成物は、導電性粒子を含有している。このような導電性粒子としては、例えば、酸化スズ、酸化鉄等の金属酸化物、及び、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックが好適に用いられるが、本発明の目的に反しないかぎり、それら以外の導電性粒子であってもかまわない。
【0037】
このように、保護層3を形成する樹脂組成物が導電性粒子を含有していると、前記保護層3の電気抵抗値を容易に調整することができる。前記保護層3の電気抵抗値は、好ましくは、前記電気抵抗調整層2のそれよりも大きくなるように調整される。前記保護層3の電気抵抗値が前記電気抵抗調整層2のそれよりも大きくなるように調整されていると、感光体欠陥部への電圧集中、及び、異常放電(リーク)を回避することができる。ただし、前記保護層3の電気抵抗値を高くしすぎると帯電効率が低下するので、前記保護層3と前記電気抵抗調整層2との電気抵抗値の差は、103 Ωcm以下であることが好ましい。
【0038】
電気抵抗調整層2の上への保護層3の形成は、保護層3を構成する樹脂材料を有機溶媒に分散して塗料を作製し、これをスプレー塗装、ディッピング等の手段で被覆することにより行う。
【0039】
本発明の画像形成装置においては、請求項1〜6に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されている。このように、請求項1〜6に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されていると、電気抵抗値のばらつき、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、機械強度及び耐久性を向上させて、画像不良の発生を防止した、画像形成装置とすることができる。
【0040】
本実施の形態においては、帯電部材10を具体化した帯電ローラについて説明したが、本発明における帯電部材10は、本発明の目的に反しない限り、帯電ローラ以外の帯電部材、例えば、ブレードのようなものであってもかまわない。
【0041】
【実施例】
(実施例1)
(A)ABS樹脂(GR−0500、電気化学工業製)50重量%、(B)ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%、及び、(C)エチレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体(Lotader AX8900、アトフィナジャパン社製)10重量部(前記(A)及び(B)の材料の合計100重量部に対して10重量部)を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径8mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなるフッ素樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0042】
(実施例2)
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、ポリエステル樹脂(バイロン20SS、東洋紡社製)及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0043】
(実施例3)
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、ポリアミド樹脂(ダイアミドT−171、ダイセルヒュルス社製)及びカーボンブラック(全固形分に対して10重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0044】
(実施例4)
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0045】
(実施例5)
(A)スチレン−ブタジエン共重合体(HI−PS樹脂)(H450、東洋スチレン社製)50重量%、(B)ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%、及び、(C)エチレン−メチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体(Lotader AX8900、アトフィナジャパン社製)10重量部(前記(A)及び(B)の材料の合計100重量部に対して10重量部)を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径8mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなるフッ素樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0046】
(比較例1)
ステンレスからなる直径8mmの芯軸にエピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG、ダイソー社製)100重量部に過塩素酸アンモニウム3重量部を配合したゴム組成物を押出成形により被覆し、これを加硫して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面にポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0047】
(比較例2)
ステンレスからなる直径8mmの芯軸にABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部及び導電性カーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)15重量部からなる樹脂組成物を射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリアミド樹脂(ダイアミドT−171、ダイセルヒュルス社製)及びカーボンブラック(全固形分に対して10重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0048】
(比較例3)
ステンレスからなる直径8mmの芯軸にABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部及び過塩素酸リチウム3重量部からなる樹脂組成物を射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0049】
(比較例4)
ステンレスからなる直径8mmの芯軸にABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部及び高分子型ノニオン性導電材料(ゼオスパンASN8100、日本ゼオン社製)30重量部からなる樹脂組成物を射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0050】
(比較例5)
ステンレスからなる直径8mmの芯軸にABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部及び四級アンモニウム塩基を含有するイオン導電性の高分子化合物(レオレックスAS−1720、第一工業製薬社製、)30重量部からなる樹脂組成物を射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤及び酸化スズ(全固形分に対して60重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
【0051】
以上、実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた帯電ローラについて、図2に示される画像形成装置を使用して評価を行った。
【0052】
(試験1)
図2に示される画像形成装置を使用して、23℃60%RHの環境において、100,000枚の複写を行い、ローラ割れが発生するまでの耐久枚数を調べた。この際、帯電ローラの両端部に空隙規制部材としてスペーサテープを貼りつけ、帯電ローラと感光体との間の空隙を50μとなるように配置させた。また、帯電ローラに印加する電圧は、DC=−800V、AC=2400Vpp(周波数=2KHz)とした。試験結果は、次の表1に示される。
【0053】
【表1】
【0054】
表1より次のことがわかる。即ち、実施例1〜5のローラでは、全項目において良好な結果が得られたが、比較例1〜5のローラでは、不具合がみられた。
【0055】
(試験2)
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた帯電ローラに100Vの電圧を印加した時の体積抵抗率ρV(Ωcm)を測定した。その際における評価環境は、10℃15%RH、23℃50%RH及び30℃90%RHとした。
評価結果は、次の表2に示される。
【0056】
【表2】
【0057】
表2からみると、実施例1〜5で得られた帯電ローラは、各環境下で体積固有抵抗が帯電ローラに必要な半導電性領域(106 〜109 Ωcm)を維持しているのに対し、試験1で良好な結果を示した比較例5で得られた帯電ローラは、低温低湿(10℃15%RH)時、及び、高温高湿(30℃90%RH)時にその範囲外になっている。
【0058】
(試験3)
図2に示される画像形成装置を使用して、10℃15%RH及び30℃90%RHの環境において、感光体の「感光体の帯電電位」を測定し、そして、画像評価を「部分的帯電不良(画像ムラ)の有無」及び「感光体欠陥部への異常放電有無」によって行った。
測定結果及び評価結果は、次の表3,4に示される。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
表3,4からみると、実施例1〜5で得られた帯電ローラは、各環境下で良好な結果が得られたが、試験1で良好な結果を示した比較例5で得られた帯電ローラは、低温低湿(10℃15%RH)時、及び、高温高湿(30℃90%RH)時に画像上の不具合が見られた。
【0062】
【発明の効果】
(1)請求項1に記載された発明によれば、電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂)、(B)ポリエーテルエステルアミド、及び、(C)エチレン−アクリレート共重合体を含有する樹脂組成物で構成されているので、電気抵抗値のばらつき、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、環境安定性の優れた帯電部材を提供することができる。
【0063】
(2)請求項2に記載された発明によれば、電気抵抗調整層の体積固有抵抗が106 〜109 Ωcmであるので、均一画像を得るのに十分な帯電電位を得ることができ、しかも、感光体全体への電圧集中(リーク)及び異常放電が生じることがない。
【0064】
(3)請求項3に記載された発明によれば、前記(A)の配合比が、30〜70重量%であると共に、前記(B)の配合比が、70〜30重量%であり、かつ、前記(C)の配合量が、前記(A)及び(B)の合計100重量部に対して、5〜15重量部であるので、電気抵抗調整層の体積固有抵抗を、好ましいとされる、106 〜109 Ωcmの範囲内に調整することができる。
【0065】
(4)請求項4に記載された発明によれば、保護層が、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂を含有する樹脂組成物で構成されているので、トナー固着性に優れた帯電部材が得られる。
【0066】
(5)請求項5に記載された発明によれば、保護層を形成する樹脂組成物が導電性粒子を含有しているので、保護層の電気抵抗値を容易に調整することができる。
【0067】
(6)請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜6に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されているので、電気抵抗値のばらつき、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、機械強度及び耐久性を向上させて、画像不良の発生を防止した、画像形成装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す帯電ローラの断面図である。
【図2】従来の帯電ローラを用いた画像形成装置の説明図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体
2 電気抵抗調整層
3 保護層
10 帯電部材(帯電ローラ)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a charging member for a proximity charging system that performs a charging process on a photoreceptor in an image forming apparatus such as an electrophotographic copying machine, a laser printer, and a facsimile, and an image forming apparatus having the charging member.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in an image forming apparatus such as an electrophotographic copying machine, a laser printer, and a facsimile, a charging roller is generally used as a charging member that performs a charging process on a photosensitive member. FIG. 2 is an explanatory diagram of an image forming apparatus having a conventional charging roller.
[0003]
In FIG. 2,
[0004]
Next, a basic image forming operation in the conventional charging roller type
[0005]
When a DC voltage is supplied from the
[0006]
Since the image light has a light amount distribution according to white / black of the image, when the image light is irradiated, the potential distribution corresponding to the recorded image on the surface of the photosensitive drum 101 by the irradiation of the image light, that is, An electrostatic latent image is formed. When the portion of the photosensitive drum 101 on which the electrostatic latent image is formed in this way passes through the developing
[0007]
As a charging method using a charging roller, a contact charging method in which a roller is brought into contact with a photosensitive member is generally used.
(1) The substance constituting the charging roller oozes out from the charging roller, and this adheres to the surface of the object to be charged and leaves a charging roller mark.
(2) When an AC voltage is applied to the charging roller, the charging roller that is in contact with the member to be charged vibrates, so that a charging noise is generated.
(3) Since the toner on the photosensitive member adheres to the charging roller (particularly, the above-described oozing causes toner adhesion more easily), so that the charging performance of the charging roller is reduced,
(4) the substance constituting the charging roller adheres to the photoreceptor, and
(5) The charging roller is permanently deformed when the photosensitive member is stopped for a long time.
There was a problem.
[0008]
As a technique for solving such a problem, a proximity charging method (see Patent Document 1) in which a charging roller is brought close to a photosensitive member has been proposed. In this proximity charging method, the photosensitive member is charged by applying a voltage to the charging roller with the charging roller facing the photosensitive member at a closest distance (0.005 to 0.3 mm). Charging method. In this proximity charging method, the roller and the photosensitive member are not in contact with each other, which has been a problem in the conventional contact charging method, (a) the substance constituting the charging roller adheres to the photosensitive member, and (B) There is no problem that the photoreceptor is permanently deformed when stopped for a long time. In this proximity charging method, the amount of toner that adheres to the charging roller is reduced, so that the toner on the photosensitive member is less likely to adhere to the charging roller, and the charging performance of the charging roller does not deteriorate.
[0009]
The required characteristics of the charging roller used in the proximity charging method are different from those of the charging roller used in the conventional contact charging method. A charging roller generally used in the contact charging system has a structure in which an elastic body such as vulcanized rubber is coated around a cored bar. Therefore, in the contact charging method, the photosensitive member is uniformly charged, so that it is necessary that the charging roller uniformly contacts the photosensitive member.
[0010]
In the proximity charging method, when a charging roller formed of an elastic body such as vulcanized rubber is used, the following problems occur.
(1) Since a gap is formed between the photosensitive member and the charging roller, it is necessary to interpose a gap holding member such as a spacer in the non-image area at both ends of the charging roller, but the charging roller formed of an elastic body Then, since it is difficult to make the gap uniform due to the deformation of the elastic body, fluctuations in the charging potential and image unevenness due to it occur.
(2) Since the vulcanized rubber material constituting the elastic body tends to sag and deform over time, the voids change over time.
[0011]
In order to eliminate such problems, it is conceivable to use a thermoplastic resin that is an inelastic material. As a result, the gap between the photoconductor and the charging roller can be made uniform. It is known that the charging mechanism on the surface of the photosensitive drum by the charging roller is a discharge according to Paschen's law in a minute discharge between the charging roller and the photosensitive drum. In order to obtain the function of holding the photosensitive drum at a predetermined charging potential, it is necessary to control the electric resistance value of the thermoplastic resin to a semiconductive region (about 10 6 to 10 9 Ωcm).
[0012]
As a method of controlling the electrical resistance value, there is a method of dispersing a conductive pigment such as carbon black in a thermoplastic resin. However, when an attempt is made to set the electrical resistance adjustment layer in the semiconductive region using a conductive pigment, since the variation in electrical resistance value increases, partial charging failure occurs, and as a result, image defects occur. There was a problem.
[0013]
On the other hand, as another means for controlling the electric resistance value, there is a method using an ion conductive material, that is, an electrolyte salt such as a Li salt. Since the ion conductive material is dispersed at the molecular level in the matrix resin, the electric resistance value variation is small compared to the above-mentioned one in which the conductive pigment is dispersed. It did not matter. However, since the electrolyte salt has a low molecular weight, it tends to bleed out on the surface of the matrix resin. For this reason, when the bleed out to the surface of the charging roller, toner sticking occurs and image defects occur. There was a problem of letting.
[0014]
In order to avoid bleed out, it is conceivable to use a high molecular weight ion conductive material. In this case, the ion conductive material is dispersed and fixed in the matrix resin, and bleeding out to the surface hardly occurs.
[0015]
However, since a polymer type conductive agent containing a polyether machine such as a polyalkylene oxide that is generally used has a resistance value of about 10 8 to 10 11 Ω · cm even by itself, it has a resistance higher than that of an electrolyte salt. Therefore, it is difficult to control the resistance region (approximately 10 6 to 10 9 Ω · cm) required for the charging roller.
[0016]
Further, as a charging member with little bleed-out over time, a polymer obtained by polymerizing a vinyl monomer having a quaternary ammonium base, a vinyl monomer having a hydroxyl group, and a crosslinkable monomer (Patent Document) 2) has been proposed.
[0017]
However, in the case of a quaternary ammonium salt-containing polymer-type conductive agent, the resistance value greatly depends on the temperature and humidity environment. Since there is a high possibility that problems such as charging failure will occur, there is a problem that prescription is difficult.
[0018]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-240076 [Patent Document 2]
[Patent Document 1] Japanese Patent Laid-Open No. 7-121009
[Problems to be solved by the invention]
The present invention aims to solve this problem.
That is, an object of the present invention is to provide a charging member having excellent environmental stability and an image forming apparatus having the same, while preventing variation in electric resistance value, toner fixation, and charging failure associated therewith. It is said.
[0020]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention described in claim 1 includes an electric resistance adjusting layer formed on the conductive support and a protective layer coated on the surface of the electric resistance adjusting layer. In the charging member, the electrical resistance adjusting layer is composed of a resin composition containing (A) a styrene-based thermoplastic resin, (B) a polyether ester amide, and (C) an ethylene-acrylate copolymer. This is a charging member.
[0021]
The invention described in
[0022]
The invention described in
[0023]
The invention described in claim 4 is the invention described in any one of claims 1 to 3, wherein the protective layer is a fluororesin, silicone resin, acrylic resin, polyamide resin, polyurethane resin, polyester resin, polyvinyl butyral. It is comprised with the resin composition containing resin selected from resin.
[0024]
The invention described in claim 5 is the invention described in any one of claims 1 to 4, wherein the resin composition contains conductive particles.
[0025]
A sixth aspect of the present invention is an image forming apparatus in which the charging member according to any one of the first to fifth aspects is disposed in proximity to a member to be charged.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view of a charging roller showing an embodiment of the present invention.
[0027]
In FIG. 1,
[0028]
The (A) styrenic thermoplastic resin is a styrene polymer or copolymer, for example, polystyrene (PS), styrene-butadiene copolymer (HI-PS), styrene-acrylonitrile copolymer (AS). Or a styrene-butadiene-acrylonitrile copolymer (ABS).
[0029]
The polyether ester amide of (B) has the following formula:
(In the formula, R 1 , R 2 and R 3 are alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms.)
The copolymer is a copolymer composed of a hard part of a polyamide unit and a soft part of a polyether unit, and is a known resin per se. Since the polyether ester amide (B) is an ion conductive polymer material, it is uniformly dispersed and fixed at the molecular level in the matrix polymer, and therefore a resin composition in which a conductive pigment is dispersed. There is no variation in electrical resistance value due to poor dispersion of conductive pigments as seen in products. Further, since the polyether ester amide (B) is a polymer material, bleeding out hardly occurs.
[0030]
The ethylene-acrylate copolymer (C) has the following formula:
(In the formula, R 1 is H or a methyl group, and R 3 is a methyl group, an ethyl group, or a glycidyl group.)
In which the ethylene unit has low water absorption and the acrylate unit has excellent impact resistance. The ethylene-acrylate copolymer (C) has a high affinity with the styrene resin having an ethylene unit (A), and the acrylate unit has an affinity with the polyether ester amide (B). Since it has high properties, it can function as a compatibilizing agent between the copolymer (A) having a low affinity and the copolymer (B). The dispersed state can be made uniform and dense, and the environmental stability can be improved.
[0031]
Thus, the electrical
[0032]
In the present invention, the volume resistivity of the electric
[0033]
In the present invention, the blending ratio of (A) is 30 to 70% by weight, the blending ratio of (B) is 70 to 30% by weight, and the blending amount of (C) is , And 5 to 15 parts by weight based on 100 parts by weight of the total of (A) and (B). Thus, the blending ratio of (A) is 30 to 70% by weight, the blending ratio of (B) is 70 to 30% by weight, and the blending amount of (C) is The volume resistivity of the electric
[0034]
In the present invention, the resin composition is obtained by melt-kneading the mixture of (a), (b) and (c) with a twin-screw kneader, a kneader or the like. The electrical
[0035]
In the present invention, the
[0036]
Further, since such a resin is electrically insulating, if the
[0037]
Thus, when the resin composition forming the
[0038]
The
[0039]
In the image forming apparatus of the present invention, the charging member according to any one of claims 1 to 6 is disposed in proximity to the member to be charged. As described above, when the charging member according to any one of claims 1 to 6 is disposed close to the member to be charged, variation in electric resistance value, toner fixation, and charging failure associated therewith are prevented, and mechanical strength is increased. In addition, the image forming apparatus can improve the durability and prevent the occurrence of image defects.
[0040]
In the present embodiment, the charging roller in which the charging
[0041]
【Example】
(Example 1)
(A) ABS resin (GR-0500, manufactured by Denki Kagaku Kogyo) 50% by weight, (B) polyether ester amide (IRGASTAT P18, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) 50% by weight, and (C) ethylene-methyl acrylate- Glycidyl methacrylate copolymer (Lotader AX8900, manufactured by Atofina Japan) 10 parts by weight (10 parts by weight with respect to the total of 100 parts by weight of the materials (A) and (B)) is used as a resin composition, This resin composition was coated on a core shaft made of stainless steel with a diameter of 8 mm by injection molding to form an electric resistance adjusting layer. Next, a fluororesin composition comprising a fluororesin (Lumiflon LF-600, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), an isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight with respect to the total solid content) is applied to the surface of the electrical resistance adjusting layer. Thus, a charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by forming a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0042]
(Example 2)
A resin composition composed of a polyester resin (Byron 20SS, manufactured by Toyobo Co., Ltd.) and tin oxide (60% by weight based on the total solid content) was applied to the surface of the electrical resistance adjusting layer formed in the same manner as in Example 1. A charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by forming a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0043]
(Example 3)
On the surface of the electrical resistance adjusting layer formed in the same manner as in Example 1, a resin composition comprising a polyamide resin (Daiamide T-171, manufactured by Daicel Huls) and carbon black (10% by weight with respect to the total solid content) Coating was performed to form a protective layer having a thickness of about 10 μm, thereby obtaining a charging roller having a diameter of 12 mm.
[0044]
Example 4
Polyvinyl butyral resin (Denka Butyral 3000-K, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.), isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight based on the total solid content) on the surface of the electric resistance adjusting layer formed in the same manner as in Example 1. A charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by applying a resin composition comprising: a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0045]
(Example 5)
(A) 50% by weight of styrene-butadiene copolymer (HI-PS resin) (H450, manufactured by Toyo Styrene Co., Ltd.), (B) 50% by weight of polyetheresteramide (IRGASTAT P18, manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd.), and (C) 10 parts by weight of ethylene-methyl acrylate-glycidyl methacrylate copolymer (Lotader AX8900, manufactured by Atofina Japan) (10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the total of the materials (A) and (B)) The resin composition was blended to form a resin composition, and this resin composition was coated on a core shaft made of stainless steel with a diameter of 8 mm by injection molding to form an electric resistance adjusting layer. Next, a fluororesin composition comprising a fluororesin (Lumiflon LF-600, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), an isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight with respect to the total solid content) is applied to the surface of the electrical resistance adjusting layer. Thus, a charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by forming a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0046]
(Comparative Example 1)
A rubber composition in which 3 parts by weight of ammonium perchlorate is blended with 100 parts by weight of epichlorohydrin rubber (Epichromer CG, manufactured by Daiso Co., Ltd.) on a core shaft having a diameter of 8 mm made of stainless steel by extrusion molding is vulcanized. An electric resistance adjusting layer was formed. Next, a resin composition comprising a polyvinyl butyral resin (Denka Butyral 3000-K, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.), an isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight based on the total solid content) on the surface of the electric resistance adjusting layer. Was applied to form a protective layer having a thickness of about 10 μm to obtain a charging roller having a diameter of 12 mm.
[0047]
(Comparative Example 2)
Resin composition comprising a stainless steel core shaft of 8 mm in diameter and 100 parts by weight of ABS resin (GR-1500, manufactured by Denki Kagaku Kogyo) and 15 parts by weight of conductive carbon black (Ketjen Black EC, manufactured by Ketjen Black International). The product was coated by injection molding to form an electric resistance adjusting layer. Next, a resin composition composed of polyamide resin (Daiamide T-171, manufactured by Daicel Huls) and carbon black (10% by weight with respect to the total solid content) is applied to the surface of the electric resistance adjusting layer, and about By forming a protective layer having a thickness of 10 μm, a charging roller having a diameter of 12 mm was obtained.
[0048]
(Comparative Example 3)
An electric resistance adjusting layer is formed by coating a resin composition consisting of 100 parts by weight of ABS resin (GR-1500, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.) and 3 parts by weight of lithium perchlorate on an 8 mm diameter core shaft made of stainless steel by injection molding. Formed. Next, on the surface of the electric resistance adjusting layer, a resin composition comprising a polyvinyl butyral resin (Denka Butyral 3000-K, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.), an isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight based on the total solid content). A charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by applying the product to form a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0049]
(Comparative Example 4)
A resin composition comprising a stainless steel shaft of 8 mm in diameter and 100 parts by weight of ABS resin (GR-1500, manufactured by Denki Kagaku Kogyo) and 30 parts by weight of a polymer type nonionic conductive material (Zeospan ASN8100, manufactured by Nippon Zeon). Was coated by injection molding to form an electric resistance adjusting layer. Next, on the surface of the electric resistance adjusting layer, a resin composition comprising a polyvinyl butyral resin (Denka Butyral 3000-K, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.), an isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight based on the total solid content). A charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by applying the product to form a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0050]
(Comparative Example 5)
An ion conductive polymer compound (ROLEX AS-1720, Daiichi Kogyo) containing 100 parts by weight of ABS resin (GR-1500, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.) and a quaternary ammonium base on a 8 mm diameter core shaft made of stainless steel. A resin composition comprising 30 parts by weight of a pharmaceutical company) was coated by injection molding to form an electric resistance adjusting layer. Next, on the surface of the electric resistance adjusting layer, a resin composition comprising a polyvinyl butyral resin (Denka Butyral 3000-K, manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.), an isocyanate curing agent and tin oxide (60% by weight based on the total solid content). A charging roller having a diameter of 12 mm was obtained by applying the product to form a protective layer having a thickness of about 10 μm.
[0051]
As described above, the charging rollers obtained in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 5 were evaluated using the image forming apparatus shown in FIG.
[0052]
(Test 1)
Using the image forming apparatus shown in FIG. 2, 100,000 copies were made in an environment of 23 ° C. and 60% RH, and the durable number of sheets until a roller crack occurred was examined. At this time, a spacer tape as a gap regulating member was attached to both ends of the charging roller, and the gap between the charging roller and the photosensitive member was arranged to be 50 μm. The voltage applied to the charging roller was DC = −800 V and AC = 2400 Vpp (frequency = 2 KHz). The test results are shown in Table 1 below.
[0053]
[Table 1]
[0054]
Table 1 shows the following. That is, in the rollers of Examples 1 to 5, good results were obtained in all items, but in the rollers of Comparative Examples 1 to 5, defects were observed.
[0055]
(Test 2)
Volume resistivity ρV (Ωcm) when a voltage of 100 V was applied to the charging rollers obtained in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 5 was measured. The evaluation environment at that time was 10 ° C. 15% RH, 23 ° C. 50% RH, and 30 ° C. 90% RH.
The evaluation results are shown in Table 2 below.
[0056]
[Table 2]
[0057]
From Table 2, the charging rollers obtained in Examples 1 to 5 maintain a semiconductive region (10 6 to 10 9 Ωcm) whose volume resistivity is necessary for the charging roller in each environment. On the other hand, the charging roller obtained in Comparative Example 5, which showed good results in Test 1, was out of the range at low temperature and low humidity (10 ° C, 15% RH) and at high temperature and high humidity (30 ° C, 90% RH) It has become.
[0058]
(Test 3)
Using the image forming apparatus shown in FIG. 2, in the environment of 10 ° C. and 15% RH and 30 ° C. and 90% RH, the “charge potential of the photoconductor” of the photoconductor was measured, and the image evaluation This was performed according to “presence / absence of charging failure (image unevenness)” and “presence / absence of abnormal discharge to the defective portion of the photoreceptor”.
The measurement results and evaluation results are shown in the following Tables 3 and 4.
[0059]
[Table 3]
[0060]
[Table 4]
[0061]
As can be seen from Tables 3 and 4, the charging rollers obtained in Examples 1 to 5 obtained good results in each environment, but were obtained in Comparative Example 5 that showed good results in Test 1. The charging roller showed defects on the image at low temperature and low humidity (10 ° C., 15% RH) and at high temperature and high humidity (30 ° C., 90% RH).
[0062]
【The invention's effect】
(1) According to the invention described in claim 1, the electric resistance adjusting layer comprises (A) a styrenic thermoplastic resin), (B) a polyether ester amide, and (C) an ethylene-acrylate copolymer. Therefore, it is possible to provide a charging member having excellent environmental stability as well as preventing variation in electric resistance, toner fixation, and charging failure associated therewith.
[0063]
(2) According to the invention described in
[0064]
(3) According to the invention described in
[0065]
(4) According to the invention described in claim 4, the protective layer is a resin selected from a fluororesin, a silicone resin, an acrylic resin, an acrylic silicon resin, a polyamide resin, a polyurethane resin, a polyester resin, and a polyvinyl butyral resin. Therefore, a charging member excellent in toner fixing property can be obtained.
[0066]
(5) According to the invention described in claim 5, since the resin composition forming the protective layer contains conductive particles, the electrical resistance value of the protective layer can be easily adjusted.
[0067]
(6) According to the invention described in claim 6, since the charging member according to claims 1 to 6 is disposed close to the member to be charged, variation in electric resistance value, toner fixation, and the like In addition to preventing charging defects associated with the image forming apparatus, it is possible to provide an image forming apparatus in which mechanical strength and durability are improved to prevent image defects.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a charging roller showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of an image forming apparatus using a conventional charging roller.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (6)
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