JP4162882B2 - テーパー形状を有する自己係止型モジュール式プロテーゼ - Google Patents
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Description
本特許出願は2000年11月8日に出願されている米国仮特許出願第60/246,854号の恩典を主張する。上記仮特許出願の開示はその内容全体が完全に本明細書に参考文献として含まれる。
クロス・リファレンス
本発明と同一の譲受人に譲渡されていて本特許出願と同時に出願されているKimberly A. DwyerおよびLarry G. McClearyによる「内部に形成されている端ぐり穴あけしたキャビティを伴うステム部品を有するモジュール式プロテーゼおよびこれに付随する方法(Modular Prosthesis Having a Stem Component With a Counterbored Cavity Defined Therein and Associated Method)」を発明の名称とする同時係属の米国実用特許出願第( / )号(代理人整理番号:1671−0112号)に対してクロス・リファレンスの関係を成している。上記実用特許出願の開示はその内容全体が完全に本明細書に参考文献として含まれる。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にプロテーゼに関し、特にネック部品のテーパー状のポスト部を受容するためのテーパー状の中ぐり穴を伴うステム部品を有している自己係止型モジュール式プロテーゼおよびこれに付随する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
患者の寿命中に、例えば、病気または外傷の結果として患者に関節置換処置を行なうことが必要になる場合がある。この関節置換処置は患者の骨の1個の中に移植されるプロテーゼの使用を含む。股関節部置換処置の場合に、大腿プロテーゼが患者の大腿骨または大腿部の中に移植される。この大腿プロテーゼは一般的に患者の大腿骨に対して大腿部品を固定するために利用される細長い骨髄内ステム部と共に、患者の骨盤または寛骨臼に支持される球形状のヘッド部を備えている上方部分を有する一部材片型(またはワンピース型)の構造として構成されている。このプロテーゼを患者の大腿骨に固定するために、患者の大腿骨の骨髄管を先ず外科的に調整(例えば、リーマー処理および/またはブローチ処理)して、大腿プロテーゼの骨髄内ステム部をその中に実質的に移植できるようにする。この大腿プロテーゼは骨髄管の中に圧入することができ、あるいは、骨セメントを利用してこの大腿プロテーゼを骨髄管の中に固定することができる。
【0003】
関節置換処置の実行中に、プロテーゼの選択における一定の程度の柔軟性を外科医に提供することが一般的に必要である。特に、プロテーゼを移植する穴の解剖学的構造は患者毎に幾分異なることが有り得る。例えば、大腿プロテーゼの場合に、患者の大腿骨が比較的長い場合または比較的短い場合があり、比較的長いまたは比較的短いステム部を備えている大腿プロテーゼをそれぞれ使用することが必要になる。さらに、比較的長いステム部の長さが必要とされる場合のような特定の場合において、このステム部を患者の大腿骨の解剖学的構造に一致させるために曲げることが必要になる場合もある。
【0004】
上記のような異なる形状および寸法のプロテーゼに対する必要性はワンピース型プロテーゼの使用に関して多数の問題を生じる。例えば、外傷状況および修正手術等の特定の状況に対して必要とされる必須のプロテーゼの混合物を有するために病院または外科センターは比較的多量のプロテーゼの在庫を維持しなければならない。さらに、上記ステム部の曲り部分が患者の大腿骨における骨髄管の曲がり部分に一致する必要があるので、プロテーゼの上方部分(すなわち、基端部)における回転式の位置決めが制限されることにより、当該上方部分、さらに、プロテーゼのヘッド部の正確な位置決めが極めて困難になる。加えて、患者の解剖学的構造の左側および右側に相当するそれぞれの骨(例えば、左大腿骨および右大腿骨)が反対方向に曲がるので、曲がった状態のステム部の反対バージョンを備えるためにプロテーゼの「左側」および「右側」の各変形品を製造する必要があり、維持しなければならないプロテーゼの在庫がさらに増える。
【0005】
上記およびその他の不都合の結果として、多数のモジュール式プロテーゼがこれまでに設計されている。その名称が示すように、モジュール式プロテーゼはモジュール式の形態で構成されていて、当該プロテーゼの個々の構成要素または形状が任意の患者の解剖学的構造における必要性に適合するように選択できる。例えば、任意の患者の解剖学的構造における必要性に適合する組立体を形成するために多数の先端側のステム部品における任意の1個に対して組立て可能な基端側のネック部品を備えているモジュール式プロテーゼがこれまでに設計されている。このような設計は先端側ステム部品を選択した後に患者の解剖学的構造に一致する位置における患者の骨の中にこれを移植することを可能にすると共に、患者の骨盤に対する基端側ネック部品の一定の制限された程度の独立した位置決めを可能にする。
【0006】
このようなモジュール式プロテーゼの使用による結果として生じる問題の一つは各部品の互いに対する係止作用である。特に、基端側ネック部品の先端側ステム部品に対する強固な係止作用は患者の体内にこれらを移植した後にこれら2個の部品の分離を防ぐために重要である。それゆえ、モジュール式プロテーゼにおけるこれらの部品を互いに係止するために多数の係止機構がこれまでに設計されている。例えば、基端側ネック部品の中に形成されている中ぐり穴(ボア)の中に受容される上方に延出しているポスト部を有する先端側ステム部品を備えるために多数のモジュール式プロテーゼがこれまでに設計されている。スクリューまたはボルト等の比較的長いファスナーがこのポストを中ぐり穴の中に固定するために利用されている。
【0007】
しかしながら、このような設計はこれに付随する多数の欠点を有している。第1に、プロテーゼの使用中における機能的負荷が積極的な係止を行なうことができずに、実際には、先端側ステム部品から上方に延出しているポスト部を基端側ネック部品に形成されている中ぐり穴から押し出す傾向がある。このような場合に、ファスナー(例えば、スクリューまたはボルト)だけでこのような負荷を吸収しなければならない。このことは上記のような機能的負荷の多くが本来的に軸方向に生じる傾向があるので多数の問題を生じる。特に、その設計の本質により、スクリューまたはボルト等のファスナーに加わる軸方向の負荷が当該ファスナーのねじ部に支持されて、比較的に大きな負荷が比較的小さい表面積に加えられるので望ましくない。さらに、経時的に、このような負荷はねじ部の機械的完全性の低下または破壊さえ生じる可能性があり、潜在的に上記の各部品を互いに分離させる可能性がある。
【0008】
第2に、上記のようなモジュール式プロテーゼの製造は比較的困難であり、結果として、費用がかかる。特に、上記2個の部品を互いに固定するために長いスクリューまたはボルトを利用する場合に、基端側ネック部品の全長および先端側ステム部品の長さの少なくとも一部分を通して比較的長い中ぐり穴をドリル加工またはその他の機械加工により形成する必要がある。このようなドリル加工処理は、しばしば「ガン・ドリル処理(gun drilling)」と呼ばれ、とりわけ、極めて厳しい許容度の厳守を必要とするために実行することが比較的困難であり、上記のようなモジュール式プロテーゼの製造に伴うコストが嵩む。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
それゆえ、必要とされていることは上記の欠点の1個以上を解消するモジュール式プロテーゼである。特に必要とされることはこれまでに設計されているモジュール式プロテーゼに対して向上された係止特性を有するモジュール式プロテーゼである。さらに特に必要とされることはプロテーゼの使用中に発生する機能的負荷により「自己係止型(self-locked)」になるモジュール式プロテーゼである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の実施形態の一例によれば、モジュール式プロテーゼが提供される。このモジュール式プロテーゼは内部に形成されている細長い中ぐり穴(ボア)およびねじ付き孔を有するステム部材を備えている。このステム部材は内部に形成されているポスト部受容用開口部を有する基端部表面を有している。上記細長い中ぐり穴は上記ポスト部受容用開口部とねじ付き孔との間に延在している。この細長い中ぐり穴はポスト部受容用開口部からねじ付き孔まで連続的にテーパー状である。さらに、このプロテーゼはネック本体部分を有するネック部材、当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するヘッド部受容用支持部材、および当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するテーパー状のポスト部も備えている。このテーパー状のポスト部は上記ステム部材の細長い中ぐり穴の中に受容されることに適合している。
【0011】
本発明の別の実施形態によれば、モジュール式大腿プロテーゼが提供される。この大腿プロテーゼは大腿骨の骨髄管の中に移植されることに適合しているステム部材を備えている。このステム部材はその内部に形成されている連続的にテーパー状の細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有している。上記細長い中ぐり穴の第1の端部はポスト部受容用開口部を有している。このポスト部受容用開口部は上記ステム部材の基端部表面に形成されている。また、上記細長い中ぐり穴は上記のポスト部受容用開口部とねじ付き孔との間に延在している。さらに、この大腿プロテーゼはネック本体部分を有するネック部材、当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するヘッド部受容用支持部材、および当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するテーパー状のポスト部も備えている。このテーパー状のポスト部は上記ステム部材の細長い中ぐり穴の中に受容されることに適合している。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、モジュール式プロテーゼの使用による関節置換処置を行なう方法が提供される。このモジュール式プロテーゼはネック本体部分を有するネック部材、当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するヘッド部受容用支持部材、および当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するテーパー状のポスト部を備えている。さらに、このモジュール式プロテーゼは内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有するステム部材も備えている。この方法は上記テーパー状のポスト部を上記ステム部材の基端部表面内に形成されているポスト部受容用開口部の中に進行させる工程を含む。このポスト部受容用開口部は細長い中ぐり穴の基端部を定めている。一方、上記ねじ付き孔は細長い中ぐり穴の先端部を定めている。この細長い中ぐり穴は上記のポスト部受容用開口部からねじ付き孔まで連続的にテーパー状である。さらに、この方法は上記ステム部材を骨の中に移植する工程を含む。
【0013】
本発明のさらに別の実施形態によれば、内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有するネック部材を備えているモジュール式プロテーゼが提供され、(i)上記ネック部材が内部に形成されているポスト部受容用開口部を有する先端部表面を有しており、(ii)上記細長い中ぐり穴が上記のポスト部受容用開口部とねじ付き孔との間に延在しており、(iii)上記細長い中ぐり穴が上記のポスト部受容用開口部からねじ付き孔まで連続的にテーパー状である。さらに、このモジュール式プロテーゼは上記ネック部材の細長い中ぐり穴の中に受容されるように形成されているテーパー状のポスト部を有するステム部材を備えている。
【0014】
本発明のさらに別の実施形態によれば、モジュール式プロテーゼが提供され、当該モジュール式プロテーゼは内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有する第1のプロテーゼ部品を備えており、(i)当該第1のプロテーゼ部品が内部に形成されているポスト部受容用開口部を有する端面部を有しており、(ii)上記細長い中ぐり穴が上記のポスト部受容用開口部とねじ付き孔との間に延在しており、(iii)上記細長い中ぐり穴が上記のポスト部受容用開口部からねじ付き孔まで連続的にテーパー状である。さらに、このモジュール式プロテーゼは上記第1のプロテーゼ部品の細長い中ぐり穴の中に受容されるように形成されているテーパー状のポスト部を有する第2のプロテーゼ部材を備えている。
【0015】
それゆえ、本発明の目的は新規で有用なモジュール式プロテーゼを提供することである。
【0016】
さらに、本発明の目的は改善されたモジュール式プロテーゼを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的はモジュール式プロテーゼの使用者による関節置換処置を行なう新規で有用な方法を提供することである。
【0018】
さらに、本発明の目的はモジュール式プロテーゼの使用者による関節置換処置を行なう改善された方法を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的はこれまでに設計されているモジュール式プロテーゼに対して向上した係止特性を有するモジュール式プロテーゼを提供することである。
【0020】
さらに、本発明の目的はプロテーゼの使用中に発生する機能的負荷により「自己係止型(self-locked)」になるモジュール式プロテーゼを提供することである。
【0021】
さらに、本発明の目的は患者の寛骨臼に対するプロテーゼにおけるヘッド部品の配置に関して高度な柔軟性を提供するモジュール式プロテーゼを提供することである。
【0022】
本発明の上記およびその他の目的、特徴および利点は以下の説明および添付図面から明らかになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は種々の変更および別の形態が可能であるが、本発明の特定の実施形態を例示のために添付図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかしながら、この開示した特定の形態に本発明を制限することを目的としておらず、それとは反対に、この(開示の)目的は特許請求の範囲およびその実施態様により定められる本発明の範囲および趣旨に含まれる全ての変更、等価物、および変形例を含み表すことである。
【0024】
図1乃至図3において、股関節部置換処置等の関節置換処置の実行中に使用するためのモジュール式プロテーゼ10を示している。なお、本明細書において本発明を股関節部置換処置の実行に関して例示的に説明するが、本発明の概念は全身にわたる多数の別の関節位置における置換処置において利用可能であることが当然に理解されると考える。例えば、本発明の概念は肩関節または膝(関節)の置換処置の実行において利用可能である。
【0025】
モジュール式大腿プロテーゼ10は基端側ネック部品12、基端側骨固定部品またはスリーブ部品14、およびボール部品またはヘッド部品16等の基端側構成部品と、先端側ステム部品18等の先端側構成部品を備えている。このプロテーゼ10は、例えば、病気または外傷の結果として患者の大腿骨20(図4参照)の特定の自然な形状部分を置換するために患者の大腿骨20の中に移植するように形成されている。特に、以下に説明する様式で組立てられた後に、上記のモジュール式プロテーゼ10は外科的に調整(例えば、リーマー処理またはブローチ処理)した大腿骨20の骨髄管22(図4参照)の中に移植される。このモジュール式プロテーゼ10は骨髄管22の中に圧入するか、あるいは、骨セメントの使用により骨髄管の中に固定できる。
【0026】
このような様式で、上記プロテーゼ10は患者の骨盤(図示せず)に対して患者の大腿骨20を回転可能に固定するために利用できる。特に、ヘッド部品16は患者の自然な寛骨臼または患者の寛骨臼を置換するために当該患者の骨盤の中に予め移植したプロテーゼ・ソケットのいずれかに支持されるように配置される。このような様式で、モジュール式プロテーゼ10および自然のまたは人工的な寛骨臼が集合的に患者の股関節部における自然の「ボール・アンド・ソケット(ball and socket)」式関節部分を置換するシステムとして機能する。
【0027】
図1に示すように、先端側ステム部品18はあらゆる患者の解剖学的構造に適合して種々の固定に関する選択要素(例えば、構造および形状)および寸法に備えるために多数の異なる形態で供給できる。特に、このステム部品18は患者の解剖学的構造(例えば、長い大腿骨20に対する使用のための比較的長いステム部品18、短い大腿骨20に対する使用のための比較的短いステム部品18等)に一致するための種々の異なる長さで形成できる。さらに、この先端側ステム部品18は任意の患者の解剖学的構造により必要とされる場合に曲げた形状の形態で供給することも可能である。さらに、この先端側ステム部品18は任意の患者の解剖学的構造により必要とされる場合に種々の直径および外部構造で備えることもできる。
【0028】
さらに、図1乃至図4において示していないが、上記のネック部品12、スリーブ部品14、およびヘッド部品16はそれぞれ患者ごとに変化する解剖学的構造に一致するために必要な柔軟性を提供するために種々の異なる形態で供給することができることも当然に理解されると考える。例えば、ヘッド部品16は異なる直径で供給可能であり、スリーブ部品14は任意の患者の解剖学的構造の必要条件に適合するために異なる角度および長さで供給できる。さらに、ネック部品12の形状および長さも任意の患者の解剖学的構造の必要条件に適合するために変更可能である。
【0029】
図1乃至図3に示すように、基端側ネック部品12は本体部分24を備えており、この本体部分24はその基端部の部分から外側に延出している支持部材またはトラニオン26を有している。図1に示すように、ヘッド部品16はテーパー状の嵌合様式またはその他の適当な嵌合様式でトラニオン26に対して固定される。また、本体部分24はその先端部の部分から外側に延出しているポスト部28も有している。図1乃至図3に示す例示的な実施形態において、上記トラニオン26およびポスト部28は両方とも基端側ネック部品12の本体部分24と共に一体に形成されている。しかしながら、上記の本体部分24、トラニオン26、およびポスト部28をファスナー、圧入結合、またはテーパー嵌合式結合等の使用により互いに固定できるそれぞれ別の構成部品として実施可能であることが当然に理解されると考える。
【0030】
上記ポスト部28はショルダー取付部分30、テーパー状部分32、および延出部分34を備えている。ショルダー取付部分30はスリーブ部品14の中に形成されている細長い中ぐり穴36の中に受容されるように形成されている。図2に示すように、ポスト部28のショルダー取付部分30および細長い中ぐり穴36は共に、ポスト部28が細長い中ぐり穴36の中に受容される際に、スリーブ部品14をポスト部28に対してテーパー面を介して係止可能(またはテーパー係止可能)にするためのテーパー面を有している。
【0031】
ポスト部28のテーパー状部分32は基端側ネック部品12を先端側ステム部品18に対してテーパー係止するために備えられている。特に、このポスト部28のテーパー状部分32は先端側ステム部品18の側壁部40の中に形成されている細長い中ぐり穴38の中に受容される。図2に示すように、ポスト部28のテーパー状部分32および先端側ステム部品18の細長い中ぐり穴38は共にそれぞれの全長にわたり連続的にテーパー状である。本明細書におけるテーパー状の中ぐり穴またはテーパー状のポスト部に関して用いている「連続的にテーパー状(continuously tapered)」とは、その中ぐり穴またはポスト部の断面の直径が(1)当該中ぐり穴またはポスト部の一端部から他端部まで単調に、または連続的に増加している(それゆえ、減少しているまたは同一に維持されている位置が全く無い)こと、または(2)当該中ぐり穴またはポスト部の一端部から他端部まで単調に、または連続的に減少している(それゆえ、増加しているまたは同一に維持されている位置が全く無い)ことのいずれかを意味する。
【0032】
例えば、図2に示すように、細長い中ぐり穴38の長さはステム部品18の基端部表面44内に形成されているポスト部受容用開口部42と側壁部40のショルダー面部50内に形成されているねじ付き孔48の基端部46との間の距離により定められる。それゆえ、ポスト部受容用開口部42からねじ付き孔48の基端部46まで当該細長い中ぐり穴の断面の直径が連続的に減少している(すなわち、増加または同一に維持されている位置が全く無い)ので、この細長い中ぐり穴38はポスト部受容用開口部42からねじ付き孔48の基端部46まで連続的にテーパー状になっている。
【0033】
同様に、ポスト部28のテーパー状の部分32の長さは第1の変化面部52と第2の変化面部54との間の距離により定められる。図2および図3において示すように、第1の変化面部52はポスト部28のショルダー取付部分30をテーパー状部分32から分離しており、第2の変化部分54はテーパー状部分32をポスト部28の延出部分34から分離している。それゆえ、ポスト部28のテーパー状部分32の断面の直径がポスト部28の第1の変化面部52からポスト部28の第2の変化面部54まで連続的に減少している(すなわち、増加しているまたは同一に維持されている位置が全く無い)ので、当該ポスト部28のテーパー状部分32は第1の変化部分52から第2の変化部分54まで連続的にテーパー状になっている。
【0034】
従って、本発明におけるポスト部28の細長い中ぐり穴38またはテーパー状部分32のような連続的にテーパー状の中ぐり穴またはポスト部は、中ぐり穴またはポスト部の断面直径が当該中ぐり穴またはポスト部の一端部から他端部まで連続的に増加または減少していない「段付き(stepped)」またはその他の種類の設計を利用しているこれまでに設計されている中ぐり穴およびポスト部とは明らかに異なる。例えば、これまでに設計されている特定の整形外科用部品は円筒形状のポスト部を中ぐり穴の中に進行させることを容易にするために一端部においてテーパー状の「送込み(lead-in)」部分を伴う細長い円筒形状の(すなわち、非テーパー状の)穴を有する中ぐり穴を利用している。しかしながら、このような中ぐり穴の設計はその穴の断面直径がその全長にわたり連続的に増加または減少していないので連続的にテーパー状ではない。実際に、このような設計において、この中ぐり穴の断面直径はその穴の送込み部分の長さ全体にわたり減少しているが、その穴の円筒形状の部分の長さ全体にわたり実質的に一定に維持されている。
【0035】
先端側ステム部品18の側壁部40はさらにその内部に形成されている端ぐり穴あけしたキャビティ56およびねじ付き孔58を有している。図2に示すように、細長い中ぐり孔38、ねじ付き孔48、端ぐり穴あけしたキャビティ56、およびねじ付き孔58はそれぞれ互いに同軸に配置されている。それゆえ、ねじ付き孔48は細長い中ぐり穴38と端ぐり穴あけしたキャビティ56との間に挟まれている。実際に、ねじ付き孔48の基端部46は細長い中ぐり穴38の先端部に対して隣接または開口しており、当該ねじ付き孔48の先端部62は端ぐり穴あけしたキャビティ56に対して隣接または開口している。
【0036】
同様の様式で、端ぐり穴あけしたキャビティ56は先端側ステム部材18の側壁部40の中に形成されている各形状部分の同軸関係の結果としてねじ付き孔48と58との間に挟まれている。特に、図2に示すように、端ぐり穴あけしたキャビティ56の基端部64はねじ付き孔48に対して隣接または開口しており、端ぐり穴あけしたキャビティ56の先端部66はねじ付き孔58に対して隣接または開口している。以下に詳述するように、先端側ステム部品18の中に形成されている各形状部分の形態は基端側ネック部品12における各形状部分と協同して当該基端側ネック部品12の先端側ステム部品18に対する係止特性を高める。
【0037】
図1乃至図3に示すように、ポスト部28の延出部分34は実質的に円筒形の形状であり、その外側に延在している複数のねじ60を有している。これらのねじ60は当該ねじ60をねじ付き孔48に対してねじの様式で係合可能にすると共に当該ねじ60を細長い中ぐり穴38における側壁部40または端ぐり穴あけしたキャビティ56に接触させない一定の外径を有して形成されている。実際に、各ねじ60の外径は(1)細長い中ぐり穴38の最小の(すなわち、最も小さい)断面の内径(すなわち、中ぐり穴38の先端部における断面の直径)、および(2)端ぐり穴あけしたキャビティ56の断面の内径の両方よりも小さい。
【0038】
モジュール式プロテーゼ10の組立てに続いて、ポスト部28のねじ60は図3に示すように端ぐり穴あけしたキャビティ56の中に配置される。特に、ポスト部28の延出部分34はステム部品18の細長い中ぐり穴38の中を下方または先端側の方向に(図1乃至図3に示されているような方向に)進行する。その後、基端側ネック部品12および先端側ステム部品18は互いに対して捩じられるまたは回転されて、ねじ60がねじ付き孔48の中に完全にねじの様式で進行する。特に、各部品12,18は各ねじ60がねじ付き孔48の先端部62から完全に出るまで互いに対して回転される。
【0039】
ねじ60が上記の様式でねじ付き孔48の中に進行すると、ポスト部28のテーパー状部分32も同様にステム部品18の細長い中ぐり穴38の中に下方または先端側の方向に(図1乃至図3に示されているような方向に)進行する。ポスト部28のテーパー状部分32および細長い中ぐり穴38におけるそれぞれのテーパー面は、ねじ60がねじ付き孔48から外に出た時点で、ポスト部28のテーパー状部分32が細長い中ぐり穴38の側壁部40に対して強固に係合するように形成されている。このようにして、モジュール式プロテーゼ10に加えられる軸方向およびその他の機能的な負荷がねじ60に支持されず、基端側ネック部品12および先端側ステム部品18の間のテーパー状の界面に沿ってこれらに支持される。実際に、ねじ60はねじ付き孔48から完全に出ている(それゆえ、端ぐり穴あけしたキャビティ56の中に配置されている)ので、軸方向の負荷(またはその他の種類の何らかの機能的負荷)がねじ60に加えられることが全く無い。このことは、上述したように、ねじ60の外径が端ぐり穴あけしたキャビティ56の内径よりも小さいために各ねじ60の外表面部が端ぐり穴あけしたキャビティ56の側壁部40から離間していてこれらの間の接触が防止されているので、真実である。
【0040】
さらに、ねじ60の軸方向の長さは、ポスト部28のテーパー状部分32が細長い中ぐり穴38の側壁部40に対して強固に係合している時に、端ぐり穴あけしたキャビティ56の基端部64に伴う壁面または端ぐり穴あけしたキャビティ56の先端部66に伴う壁面に当該ねじ60が接触しないように形成されている。この形態はさらに軸方向の負荷(またはその他の種類の機能的負荷)がねじ60に加えられることを防ぐ。
【0041】
さらに、上記の形態は先端側ステム部品18に対する基端側ネック部品12の角度的な位置決めに関する向上された柔軟性を提供する。特に、基端側および先端側の各部品12および18が上記の様式で互いに固定されてねじ60が端ぐり穴あけしたキャビティ56の中に配置されると、基端側ネック部品12は先端側ステム部品18に対して360°の回転全体にわたり自由に回転可能になる。このことはねじ60がねじ付き孔48に対して自由であるためにこれにより制限されないので真実である。しかしながら、基端側および先端側の各部品12と18との間のテーパー状の界面において存在する比較的強固な接触力が上記の基端側ネック部品12の回転に対して抵抗を与えることが当然に理解されると考える。このことは外科医による比較的短い「増加分(increments)」で回転することも可能であるのでネック部品の比較的高精度な位置決めを可能にする。
【0042】
さらに、外科医が基端側ネック部品12を先端側ステム部品18に対して所望の角度位置で位置決めし終わると、通常の(および幾分過剰な)機能的負荷による2個の部品12,18の間のさらなる回転を防ぐためにこれらの間の「テーパー係止(taper lock)」を高めるためにこれら2個の部品12,18に軸方向の力を加えることができる。このような2個の部品12,18に軸方向の力を加える方法の一例は外科用ハンマー等によりネック部品12の基端側の表面をたたいてポスト部28のテーパー状部分32を押し込み、これにより、細長い中ぐり穴38の側壁部40に対する係止的な係合を高めることによる方法である。
【0043】
なお、上記モジュール式プロテーゼ10が患者の大腿骨20の中に移植される前にネック部品12のステム部品18に対する角度位置の最終的な「ひねり(tweaking)」を加えてから移植を行なうことができることが当然に理解されると考える。特に、このモジュール式プロテーゼ10はポスト部28のねじ60が端ぐり穴あけしたキャビティ56の中に配置されているが上記の最終的な軸方向の力をその各部品12,18に加える前の状態の完全に組立てた形態で大腿骨20の中に移植することが可能である。このような場合に、外科医は移植の前にネック部品12をステム部品18に対しておおよその角度位置で位置決めした後に、体内において(すなわち、患者の大腿骨20の中への移植に続いて)ネック部品12をステム部品18に対して最終的な所望の角度位置に位置決めする。このネック部品12のステム部品18に対する所望の角度位置における位置決めが終わると、ネック部品12が、体内において、上記の様式で外科用ハンマーによりたたかれて各部品12,18の互いに対するテーパー係止が強められる。
【0044】
モジュール式プロテーゼ10が大腿骨20の中に移植されると、上記の形態により基端側ネック部品12の先端側ステム部品18からの不所望な分離も防ぐことができる。特に、2個の部品12,18の間のテーパー係止が緩むという極めて起こり難い事態においても、上記のねじ60が2個の部品12,18を多数回の完全な回転により互いに回転させなければねじ付き孔48から後退させることができないので、ネック部品12におけるポスト部28の細長い中ぐり穴38からの脱出が阻止される。それゆえ、2個の部品12,18の間のテーパー係止が緩むという極めて起こり難い事態においても、基端側ネック部品12は最上部のねじ60の上面部(すなわち、基端側の面部)をねじ付き孔48の先端側の面部から分離している比較的小さな距離よりも大きな距離で上方または基端側の方向に(図1乃至図3に示されているような方向に)に移動することが阻止されている。それゆえ、このような状況において、ねじ60は上記2個の部品12,18の互いに対する分離を妨げるまたは阻止する「ブロック部材(blocking members)」として機能する。
【0045】
上記のモジュール式プロテーゼ10の移植後における任意の時間においてこのプロテーゼ10を大腿骨20から引き抜く(すなわち、取り外す)ことが望ましくなる場合に、ポスト28およびステム部品18の上記の形態がさらに利用できる。特に、上記の基端側および先端側の各部品12,18の間のテーパー係止を先ず「破壊する(broken)」必要がある。このことは基端側ネック部品12に外科用ハンマーによる強打等の力を加えることにより達成できる。その後、基端側ネック部品12をプロテーゼ10の移植中に回転した方向と反対方向に回転して、ねじ60をねじ付き孔48の中に後退させる。ねじ60がねじ付き孔48の内部ねじに対して強固に係合した後に、外科医は基端側ネック部品12を引っ張る、または当該部品12に対して上方または基端側の方向に(図1乃至図4に示されているような方向に)力を加えてモジュール式プロテーゼ10を患者の大腿骨20の骨髄管22から引き出す。
【0046】
ねじ付き孔58は、例えば、ねじ付き孔48のねじが損傷した(例えば、剥がれた)場合に、モジュール式プロテーゼ10の引き抜きを容易にするために備えられている。特に、ねじ付き孔48のねじが損傷したことによりポスト部28のねじ60に対して係合できない場合に、モジュール式プロテーゼ10を取り外すための別の方法が利用できる。すなわち、このような場合に、移植されている先端側ステム部品18を除くモジュール式プロテーゼ10に付随する全ての構成部品が先ず取り外されて、大腿骨20の中に移植されている先端側ステム部品18だけが残される(図4参照)。
【0047】
その後、この処置が必要とすれば、置換用の各構成部品を既に説明した様式で移植されている先端側ステム部品18に対して固定できる。特に、置換用の基端側ネック部品12、置換用のスリーブ部品14、および置換用のヘッド部品16が既に説明した様式で移植されている先端側ステム構成部品18に固定できる。
【0048】
しかしながら、特定の場合において、先端側ステム部品18も(既にこれから取り外されている別の構成部品と共に)取り外して置換することが望ましい場合がある。このような場合に、除去器具70を利用してその先端側ステム部品18を引き抜くことができる。図4に示すように、この除去器具70は一端部において外側に延在している多数のねじ74を備えている細長い軸部72を有している。この細長い軸部72の他端部はこれに固定されているT字形状のハンドル76を有している。上記のねじ74は先端側ステム部材18におけるねじ付き孔58に対してねじによる係合を可能にする外径を有している。このような様式において、器具70を先端側ステム部品18に対して固定するために除去器具70のねじ74がねじ付き孔58の中にねじ込まれる。その後、外科医は先端側ステム部品18を患者の大腿骨20の骨髄管22から引き出すために上方または基端側の方向に(図4に示されているような方向に)ハンドル76を引っ張るか、これに対して力を加えることができる。
【0049】
なお、上記ポスト部28および/またはねじ付き孔58がポスト部28におけるねじ60のねじ付き孔58の中への進行を妨げるように形成できることが当然に理解されると考える。例えば、図3に示すように、ポスト部28における上記延出部分34が最下部のねじ60の下面部(すなわち、先端側の面部)から延出している長さにより、最下部のねじ60がねじ付き孔58に接触できる前にポスト部28の先端78が「底に突き出る(bottom out)」、または孔58の底部の側壁面80に接触する。さらに、ねじ付き孔58はポスト部28のねじ60における外部ねじ(おねじ)の直径および/またはねじの種類とは異なる内部ねじ(めねじ)の直径および/またはねじの種類を有するように形成することもでき、これにより、ねじ60がねじ付き孔58に対してねじの様式で係合することが防げられる。実施形態の一例において、ねじ付き孔58はポスト28のねじ60における外部ねじの直径よりも小さい内部ねじの直径を有して形成されており、これにより、ねじ60がねじ付き孔58に対してねじの様式で係合することを防いでいる。
【0050】
いずれの場合においても、上記延出部分34における円筒形状でねじ付きの状態でない部分の断面の外径はねじ付き孔58の内径よりも僅かに小さく形成されている。このような様式において、ねじ付きの状態でない先端部分78はねじ付き孔58のねじに接触することなく当該ねじ付き孔58の中に受容されることができ、これにより、この先端部分78が孔58のねじを損傷することが防げる。さらに、上記の様式でねじ付き孔58の中に配置される場合に、ポスト部28の先端部分78はねじ付き孔58の中に破片物等が入ることを防ぐことによりこの孔58のねじを保護する。
【0051】
本発明の動作
動作時において、本発明のモジュール式大腿プロテーゼ10は股関節部置換処置の実行中に大腿骨20の骨髄管22の中に移植される。このようにするためには、大腿骨20の骨髄管22が先ず外科医によりリーマー処理、ブローチ処理、またはこれら以外の外科的な調整を施される。その後、このモジュール式プロテーゼ10が大腿骨20の中に移植される。なお、このモジュール式プロテーゼを大腿骨の中に固定するために骨セメントを使用する場合には、骨髄管22がモジュール式プロテーゼ10の移植前にこのようなセメントにより充填されることが当然に理解されると考える。
【0052】
しかしながら、移植前に、モジュール式プロテーゼ10は概ね予備組立てされている。特に、所望寸法のヘッド部品16を先ず選択した後に、これを基端側ネック部品12のトラニオン26上にテーパー嵌合または圧入する(一部の場合において、外科医による最終的な足の長さの調節に基づいて所望の長さを有するヘッド部品16の選択を可能にするためにプロテーゼ10の移植に続いてヘッド部品16を固定することが望ましい場合もある)。その後、スリーブ部品14をネック部品12のポスト部28に固定する。特に、このポスト部28をスリーブ部品14の細長い中ぐり穴36の中に進行させて、ポスト部28のショルダー取付部分30をその中に受容させる。上述したように、ポスト部28のショルダー取付部分30および細長い中ぐり穴36の両方におけるテーパー面はポスト部28が細長い中ぐり穴36の中に受容される際にスリーブ部品14をポスト部28に対してテーパー係止された状態にすることができる。
【0053】
スリーブ部品14を基端側ネック部品12に対して固定した後に、所望の形態(例えば、適当な長さ、曲り形態、直径、外部構造等)を有する先端側ステム部品18を選択して基端側ネック部品12に固定する。特に、ポスト部28の延出部分34をステム部品18における細長い中ぐり穴38の中に下方または先端側の方向に(図1乃至図3に示されているような方向に)先ず進行させる。ポスト部28の先端部分78をねじ付き孔48の中に入れた後に、外科医は基端側ネック部品12および先端側ステム部品18を互いに対して捩じるまたは回転して、ねじ60をねじ付き孔48の中にねじの様式で進行させる。これらの基端側および先端側の各部品12および18はねじ60がねじ付き孔48の先端部62から完全に出るまで互いに対して回転され続ける。
【0054】
上記ねじ60のねじ付き孔48の中における進行と同時に、上記ポスト部28のテーパー状部分32が同様にステム部品18の細長い中ぐり穴38の中に下方または先端側の方向に(図1乃至図3に示されているような方向に)進行する。上述したように、ポスト部28のテーパー状部分32および細長い中ぐり穴38のそれぞれのテーパー面はねじ60がねじ付き孔48から出る時に(そして、ねじ60がねじ付き孔58に対して接触する前に)ポスト部28のテーパー状部分32が細長い中ぐり穴38の側壁部40に対して強固に係合するように形成されている。
【0055】
その後、基端側ネック部品12およびヘッド部品16を患者の寛骨臼(または人工的な寛骨臼表面)に対して所望の位置に位置決めするために、ネック部品12の先端側ステム部品18に対する角度位置が外科医により調節できる。特に、各部品12,18を上記の様式で互いに固定した後に(すなわち、ねじ60を端ぐり穴あけしたキャビティ56の中に配置した後に)、基端側ネック部品12は先端側ステム部品18に対して360°の回転全体にわたり自由に回転可能になる。上述したように、基端側および先端側の各部品12,18の間のテーパー状の界面における強固な接触により上記基端側ネック部品12の回転に対して所望の程度の抵抗を与えるので当該部品12のさらに高精度な配置が行なえる。
【0056】
上述したように、外科医は移植の前にネック部品12をステム部品18に対しておおよその角度位置で位置決めした後に、体内で(すなわち、患者の大腿骨20の中への移植に続いて)このネック部品12をステム部品18に対して最終的な所望の角度位置に位置決めするために待機することを望む可能性がある。この場合に(この例示的な論議の目的のために)、外科医はこの時点でモジュール式プロテーゼ10を大腿骨20の骨髄管22の中に移植する。特に、外科医は先端側ステム部品18の先端部分78を管22内の所望の深さまで調整した大腿骨20の骨髄管22の中に進行させる。プロテーゼ10の基端部を所望の配向で配置するために、スリーブ部品14は大腿骨20の基端部における開口部の近くの大腿骨20の表面部分に接触する。このような様式で、ネック部品12はヘッド部品16が患者の寛骨臼(またはその人工的な置換品)上に支持されるように位置決めすることを可能にする方向で骨髄管22から延出する。
【0057】
上記の種々のプロテーゼ部品(すなわち、基端側ネック部品12、スリーブ部品14、ヘッド部品16、および先端側ステム部品18)は上述したように組立てて大腿骨20の中に移植できるが、これらの種々の部品は外科医が特定の外科的状況に対して適当と思える任意の様式で組立てて移植できることが考えられる。例えば、スリーブ部品14を大腿骨20の中に初期的に移植し、その後に、組立てた状態の基端側ネック部品12、先端側ステム部品18、およびヘッド部分16により作成した部分組立品を移植されているスリーブ部品14の細長い中ぐり穴36の中に進行させて移植処置を行なうことができる。もちろん、この移植方法を選択する場合は、スリーブ部品14の細長い中ぐり穴36を先端側ステム部品18が当該細長い中ぐり穴36の中に進行できる十分な寸法を有するように変更することが必要である。
【0058】
いずれの場合においても、モジュール式プロテーゼ10が大腿骨20の中に移植されると、外科医は、患者の体内において、基端側ネック部品12を先端側ステム部品18に対する所望の最終的な角度位置に位置決めする。その後、これら2個の部品12,18の間の「テーパー係止(taper lock)」を高めて通常の(および幾分過剰な)機能的負荷による当該2個の部品12,18の間のさらなる回転を阻止するために、これら2個の部品12,18に一定の軸方向の力を加えることができる。特に、外科医は外科用ハンマー等によりネック部品12の基端側表面をたたいてポスト部28のテーパー状部分32をさらに細長い中ぐり穴38の側壁部40に対して係止状態で係合させる。
【0059】
モジュール式プロテーゼ10の移植後の任意の時にプロテーゼ10を大腿骨20から引き抜く(すなわち、取り外す)ことが望ましくなる場合に、基端側ネック部品12を外科用ハンマーで強打する等により一定の力を加えて基端側および先端側の各部品12,18の間のテーパー係止が先ず「破壊(broken)」される。その後、基端側ネック部12をプロテーゼ10の移植中において回転した方向と反対方向に回転し、ねじ60を後退してねじ付き孔48の中に進行させる。ねじ60がねじ付き孔48の内部ねじに対して強固に係合した後に、外科医は上方または基端側の方向に(図1乃至図4に示されているような方向に)基端側ネック部品12に一定の力で引っ張るかこれに力を加えてモジュール式プロテーゼ10を患者の大腿骨20の骨髄管22から抜き出すことができる。
【0060】
しかしながら、上述したように、特定の場合において、移植した先端側ステム部品18を除いてモジュール式プロテーゼ10に付随する全ての部品を除去することが望ましい場合がある。例えば、相当量の所望な骨の内方発育が移植した先端側ステム部品18の中に生じた場合に、この移植したステム部品18は除去しないが、これに固定されている部品のみを置換することが望ましい場合がある。このような場合に、各部品12,14および16の除去に続いて、置換用のネック部品12、置換用のスリーブ部品14、および置換用のヘッド部品16が既に説明した様式で移植されている先端側ステム部品18に固定できる。
【0061】
例えば、先端側ステム部品18を除去することが望ましく、ねじ付き孔48のねじが損傷している(例えば、剥がれる)場合には、除去器具70を利用してモジュール式プロテーゼ10を大腿骨20から引き抜くことができる。特に、ねじ付き孔48のねじが損傷しているためにポスト部28のねじ60に対して係合できない場合に、移植されている先端側ステム部品18を除いたモジュール式プロテーゼ10に付随する全ての構成部品が先ず取り出され、これにより、移植されているステム部品18のみが図4に示すように大腿骨20の骨髄管22の中に残される。その後、除去器具70の軸部72をねじ付き孔58の中にねじ込んで当該器具70を先端側ステム部品18に対して固定する。その後、外科医は上方または基端側の方向に(図4に示されているような方向に)ハンドル76を一定の力で引っ張るかこれに力を加えることにより、先端側ステム部品18を患者の大腿骨20の骨髄管22から抜き出すことができる。
【0062】
従って、本明細書において説明したように、本発明のモジュール式プロテーゼ10はこれまでに設計されているプロテーゼに優る多数の利点を提供する。例えば、基端側部品(すなわち、ネック部品12)が外部においてテーパー状の部品(すなわち、ポスト部28)を備えており、先端側部品(すなわち、先端側ステム部品18)が内部においてテーパー状の部品(すなわち、細長い中ぐり穴38)を備えているように形成することにより、本発明のモジュール式プロテーゼ10は従来のプロテーゼ設計において存在しない「自己係止(self locking)」特性を有している。特に、このモジュール式プロテーゼ10の使用中に当該プロテーゼ10に加えられる機能的負荷は基端側ネック部品12を下方または先端側の方向に(図1乃至図4に示されているような方向に)押し込む傾向があるので、ポスト部28のテーパー状部分32も同様に先端側ステム部品18におけるテーパー状の細長い中ぐり穴38の中に押し込まれる。このようなポスト部28の下方への押し込みによりモジュール式プロテーゼ10における上記2個の部品12,18の間のテーパー係止の大きさが所望に増える。
【0063】
さらに、上記モジュール式プロテーゼ10の形態はこれまでに設計されているプロテーゼに対して向上した負荷支持特性も提供する。例えば、このモジュール式プロテーゼ10に加えられる軸方向の負荷およびその他の機能的な負荷はポスト部28のねじ60ではなく、基端側ネック部品12および先端側ステム部材18の間のテーパー状の界面に沿ってこれらの部品12,18の上に支持される。このことは軸方向の負荷がプロテーゼの各部品を互いに固定するために利用されているファスナー(例えば、ボルトまたはスクリュー)のねじの上に直接的に支持されるこれまでに設計されているプロテーゼに対して比較的広い表面積の上にこのような負荷を分布する。
【0064】
さらに、本発明のモジュール式プロテーゼ10の形態はそのネック部品をステム部品に固定するために細長いボルトまたはスクリュー等の分離しているファスナーの使用の必要性を排除している。この分離しているファスナーの排除に伴う材料の節約に加えて、上述したガン・ドリル処理のような困難な製造技法も排除できるので、このモジュール式プロテーゼ10の製造に伴う費用を減少することができる。
【0065】
さらに、上記の本発明のモジュール式プロテーゼの形態は基端側ネック部品12の角度の位置決めおよびこれによる患者の寛骨臼(または人工的な寛骨臼の表面)に対するヘッド部品16の位置決めに関する向上した柔軟性を提供する。特に、移植されている先端側ステム部品18に対する基端側ネック部品12の360°の回転全体にわたる自由回転を提供することにより、外科医は自分がこれまでに設計されているプロテーゼのヘッド部品を位置決めできた位置に対してさらに高精度の配置でヘッド部品16を位置決めすることが可能になる。このことは、(従来の)ワンピース型プロテーゼはそのヘッド部分の移動により当該プロテーゼの先端側ステム部分が移動してこの先端側ステム部分が大腿骨の骨髄管の中におけるその所望の位置からずれる可能性があるので真実である。さらに、これまでに設計されているモジュール式プロテーゼに付随している基端側および先端側の各部品はねじ付きの中ぐり穴の中に支持されているねじ付きのファスナーの使用により互いに強固に固定されているのでこのようなモジュール式プロテーゼについても同じことが言える。本発明におけるネック部品12のステム部品18に対する回転能力により得られる付加的な利点は、当該ネック部品12のステム部品18に対する最終的な角度位置がモジュール式プロテーゼ10を大腿骨20の中に移植した後でも「ひねる(tweaked)」ことが可能であるので実現できる。
【0066】
さらに、本発明のモジュール式プロテーゼ10の上記の形態はこれまでに設計されているプロテーゼに対して分離に対する向上した安全性も提供する。このことは、ねじ60が2個の部品12,18を多数回の完全な回転により互いに回転させなければねじ付き孔48から後退させることができないという事実により、ネック部品12のポスト部28が細長い中ぐり穴38から脱出することが阻止されているので真実である。
【0067】
さらに、上述したように、ねじ付き孔58の使用により、例えば、ねじ付き孔48のねじが損傷した(例えば、剥がれる)場合にモジュール式プロテーゼ10の引き抜きを行なえる方法が提供できる。このことは別のプロテーゼ設計において存在しないバックアップの解決方法を提供する。特に、このバックアップの特徴は外科医がステム部品を引き抜くことができない場合に相当な問題が潜在的に生じる可能性があったこれまでに設計されているモジュール式プロテーゼの係止用ファスナーを受容するねじ付きの中ぐり穴におけるねじの場合には一般に提供されることがない。
【0068】
以上において、本発明を図面および上記の説明により詳細に図示および説明したが、これらの図示および説明は例示的であって本来的に非制限的であると考えるべきであり、好ましい実施形態のみが図示および説明されていること、および本発明の範囲および趣旨に含まれる全ての変形および変更が保護されることが望まれていることが理解されると考える。
【0069】
本明細書において説明したモジュール式プロテーゼおよびこれに付随する方法の種々の特徴から生じる本発明の多数の利点がある。本発明のモジュール式プロテーゼおよびこれに付随する方法の代替的な各実施形態がこれらの特徴の全てを含まないがこれらの特徴の利点の少なくとも一部分による恩恵を得ていることに注目されたい。この技術分野における熟練者であれば、本発明の特徴の1個以上を含み、特許請求の範囲およびその実施態様により定められる本発明の範囲および趣旨に含まれるモジュール式プロテーゼのそれぞれの実施形態およびこれに付随する方法を容易に考え出すことができる。
【0070】
例えば、本発明の概念が本明細書において説明した大腿用の各部品に加えて別の種類のプロテーゼ部品の構成を利用できることが当然に理解されると考える。特に、ポスト部28に付随する特徴およびこれに対応するステム部品18において定められる特徴の使用は多数の異なる種類のプロテーゼ部品を互いに固定するために利用できる。
【0071】
さらに、上記のモジュール式プロテーゼ10は、本明細書において、その基端側部品(すなわち、ネック部品12)が外部においてテーパー状の部品(すなわち、ポスト部28)を備えており、先端側部品(すなわち、先端側ステム部品18)が内部においてテーパー状の部品(すなわち、細長い中ぐり穴38)を備えているように形成されているために本発明における重要な利点を有するプロテーゼとして説明されているが、これらの特定の利点は別の形態により達成することもできる。例えば、基端側部品(すなわち、ネック部品12)は先端側部品に付随するポスト部28と同様の外部においてテーパー状の構造を受容するための細長い中ぐり穴38と同様の内部においてテーパー状の構造を備えるように形成できる。
【0072】
特に、図5に示すように、本発明の特徴を含むモジュール式プロテーゼの別の実施形態(以後、参照番号または符号100により示す)が示されている。このモジュール式プロテーゼ100は上記のモジュール式プロテーゼ10に対して幾分類似している。従って、このモジュール式プロテーゼ100は上記のモジュール式プロテーゼ10に関して既に説明した形状部分の幾つかと同一の多数の形状部分を有している。図1乃至図4に関して既に説明した形状部分と同一の形状部分を示すために同一の参照番号または符号を図5においても使用しており、これらについては付加的な説明を行なわない。
【0073】
このモジュール式プロテーゼ100はポスト部28がステム部品18の基端部に固定されていることを除いて上記のモジュール式プロテーゼ10と実質的に同一であるが、細長い中ぐり穴38および端ぐり穴あけしたキャビティ56がネック部品12の中に形成されている。このような様式において、ポスト部28のねじ60は当該ポスト部28のテーパー状部分32が細長い中ぐり穴38の側壁部40に強固に係合していてねじ60がねじ付き孔48から出ている時に端ぐり穴あけしたキャビティ56の中に配置可能である。
【0074】
次に、図6乃至図12において、本発明の特徴を含むさらに別のモジュール式プロテーゼの実施形態(以後、参照番号または符号200により示す)が示されている。このモジュール式プロテーゼ200は上記の各モジュール式プロテーゼ10,100に対して幾分類似している。従って、このモジュール式プロテーゼ200は上記の各モジュール式プロテーゼ10,100に関して既に説明した形状部分の幾つかと同一の多数の形状部分を有している。図1乃至図5に関して既に説明した形状部分と同一の形状部分を示すために同一の参照番号または符号を図6乃至図12においても使用しており、これらについては付加的な説明を行なわない。
【0075】
このモジュール式プロテーゼ200は端ぐり穴あけしたキャビティ56がネック部品12の中に形成されていないことを除いて上記のモジュール式プロテーゼ100と実質的に同一である。その代わりに、凹部210が図12(A)および図12(B)に示すようにネック部品の中に形成されている。さらに、このネック部品の細長い中ぐり穴38の中におけるステム部品18のポスト部28の保持が保持装置202の使用により補助される。この保持装置202はポスト部28に形成されている外部ねじに対して係合するための内部ねじを備えていることに注目されたい。
【0076】
次に、図13および図14において、本発明の特徴を含むモジュール式プロテーゼのさらに別の実施形態(以後、参照番号または符号300により示す)が示されている。このモジュール式プロテーゼ300は上記のモジュール式プロテーゼ100に対して幾分類似している。従って、このモジュール式プロテーゼ300は上記のモジュール式プロテーゼ100に関して既に説明した形状部分の幾つかと同一の多数の形状部分を有している。図5に関して既に説明した形状部分と同一の形状部分を示すために同一の参照番号または符号を図13および図14においても使用しており、これらについては付加的な説明を行なわない。
【0077】
このモジュール式プロテーゼ300は端ぐり穴あけしたキャビティ56がネック部品12の中に形成されていないことを除いて上記のモジュール式プロテーゼ100と実質的に同一である。その代わりに、ネック部品12は図13および図14に示すようにその中に形成されている通路230を有している。さらに、このネック部品の細長い中ぐり穴38の中におけるステム部品18のポスト部28の保持がファスナー232の使用により補助される。このファスナー232が図13および図14に示すようにポスト部28の中に形成されている内部ねじ付き部分252に係合するように形成されている外部ねじ付き部分250を有していることに注目されたい。
【0078】
本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)前記ネック部材のテーパー状のポスト部が基端部および先端部を有しており、前記テーパー状のポスト部の基端部が前記ネック本体部分に固定されており、前記テーパー状のポスト部がその前記基端部から前記先端部まで連続的にテーパー状である請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
(2)前記テーパー状のポスト部の基端部が第1の断面直径を有しており、前記テーパー状のポスト部の先端部が第2の断面直径を有しており、前記第1の断面直径が前記第2の断面直径よりも大きい実施態様(1)に記載のモジュール式プロテーゼ。
(3)前記ステム部材が側壁部を備えており、前記細長い中ぐり穴が前記側壁部の中に形成されており、前記ネック部材のテーパー状のポスト部が前記ステム部材の細長い中ぐり穴の中に受容される時に当該ネック部材のテーパー状のポスト部の外表面部が前記ステム部材の側壁部に接触する請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
(4)さらに、ヘッド部材を備えており、当該ヘッド部材が前記ネック本体部分のヘッド部受容用支持部材に固定されている請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
(5)前記ネック本体部分、前記ヘッド部受容用支持部材、および前記テーパー状のポスト部がそれぞれ互いに一体に形成されている請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
【0079】
(6)さらに、前記ネック部材に固定されているショルダー部材を備えている請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
(7)前記ネック部材のテーパー状のポスト部が基端部および先端部を有しており、前記テーパー状のポスト部の基端部が前記ネック本体部分に固定されており、前記テーパー状のポスト部がその前記基端部から前記先端部まで連続的にテーパー状である請求項2に記載の大腿プロテーゼ。
(8)前記テーパー状のポスト部の基端部が第1の断面直径を有しており、前記テーパー状のポスト部の先端部が第2の断面直径を有しており、前記第1の断面直径が前記第2の断面直径よりも大きい実施態様(7)に記載の大腿プロテーゼ。
(9)前記ステム部材が側壁部を備えており、前記連続的にテーパー状の細長い中ぐり穴が前記側壁部の中に形成されており、前記ネック部材のテーパー状のポスト部が前記ステム部材の連続的にテーパー状の細長い中ぐり穴の中に受容される時に当該ネック部材のテーパー状のポスト部の外表面部が前記ステム部材の側壁部に接触する請求項2に記載の大腿プロテーゼ。
(10)さらに、ヘッド部材を備えており、当該ヘッド部材が前記ネック本体部分のヘッド部受容用支持部材に固定されている請求項2に記載の大腿プロテーゼ。
【0080】
(11)前記ネック本体部分、前記ヘッド部受容用支持部材、および前記テーパー状のポスト部がそれぞれ互いに一体に形成されている請求項2に記載の大腿プロテーゼ。
(12)さらに、前記ネック部材に固定されているショルダー部材を備えている請求項2に記載のモジュール式プロテーゼ。
(13)(i)(a)ネック本体部分、(b)当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するヘッド部受容用支持部材、および(c)当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するテーパー状のポスト部を有するネック部材、および(ii)内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有するステム部材を備えているモジュール式プロテーゼの使用により関節置換処置を行なう方法において、前記テーパー状のポスト部を前記ステム部材の基端部表面の中に形成されているポスト部受容用開口部の中に進行させる工程を含み、(i)前記ポスト部受容用開口部が前記細長い中ぐり穴の基端部を定めており、(ii)前記ねじ付き孔が前記細長い中ぐり穴の先端部を定めており、(iii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部から前記ねじ付き孔まで連続的にテーパー状であり、さらに、前記ステム部材を骨の中に移植する工程を含む方法。
(14)前記ネック部材のテーパー状のポスト部が基端部および先端部を有しており、前記テーパー状のポスト部の基端部が前記ネック本体部分に固定されており、前記テーパー状のポスト部がその前記基端部から前記先端部まで連続的にテーパー状であり、前記進行工程が前記テーパー状のポスト部の先端部を前記ポスト受容用開口部の中に進行させる工程を含む実施態様(13)に記載の方法。
(15)前記ステム部材が側壁部を備えており、前記細長い中ぐり穴が前記側壁部の中に形成されており、前記進行工程が前記テーパー状のポスト部を前記ポスト部受容用開口部の中に進行させて当該テーパー状のポスト部の外表面部を前記ステム部材の側壁部に接触させる工程を含む実施態様(13)に記載の方法。
【0081】
(16)さらに、ヘッド部材を前記ネック本体部分のヘッド部受容用支持部材に固定する工程を含む実施態様(13)に記載の方法。
(17)さらに、前記移植工程の前に前記ネック部材にショルダー部材を固定する工程を含む実施態様(13)に記載の方法。
(18)前記ステム部材のテーパー状のポスト部が基端部および先端部を有しており、前記テーパー状のポスト部がその前記基端部から前記先端部まで連続的にテーパー状である請求項3に記載のモジュール式プロテーゼ。
(19)前記テーパー状のポスト部の基端部が第1の断面直径を有しており、前記テーパー状のポスト部の先端部が第2の断面直径を有しており、前記第1の断面直径が前記第2の断面直径よりも大きい実施態様(18)に記載のモジュール式プロテーゼ。
(20)前記ネック部材が内側の側壁部を備えており、前記細長い中ぐり穴が前記内側の側壁部の中に形成されており、前記ステム部材のテーパー状のポスト部が前記ネック部材の細長い中ぐり穴の中に受容される時に当該ステム部材のテーパー状のポスト部の外表面部が前記ネック部材の内側の側壁部に接触する請求項3に記載のモジュール式プロテーゼ。
【0082】
(21)さらに、ヘッド部材を備えており、前記ネック部材がさらにヘッド部受容用支持部材を有しており、前記ヘッド部材が前記ヘッド部受容用支持部材に固定されている請求項3に記載のモジュール式プロテーゼ。
(22)前記第1のプロテーゼ部品がステム部材を備えており、前記第2のプロテーゼ部品がネック部材を備えている請求項4に記載のモジュール式プロテーゼ。
(23)前記第1のプロテーゼ部品がネック部材を備えており、前記第2のプロテーゼ部品がステム部材を備えている請求項4に記載のモジュール式プロテーゼ。
【0083】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、これまでに設計されているモジュール式プロテーゼに対して向上された係止特性を有するモジュール式プロテーゼが提供でき、さらに、プロテーゼの使用中に発生する機能的負荷により「自己係止型(self-locked)」になるモジュール式プロテーゼが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を含むモジュール式プロテーゼの分解斜視図である。
【図2】図1のモジュール式プロテーゼにおける基端側ネック部品、スリーブ部品、および先端側ステム部品を示している分解した、拡大部分断面図であり、基端側ネック部品が説明を明瞭にするために断面で示されていないことに注意されたい。
【図3】図2と同様の断面図であるが、互いに組み合わされた状態のモジュール式プロテーゼにおける各部品を示している。
【図4】除去器具の使用者により患者の大腿骨から引き抜かれる直前の図1のモジュール式プロテーゼの先端側ステム部分を示す断面図である(除去器具が一定の位置に進行していて、その位置において当該器具の先端部が先端側ステム部分の相補的なねじ付き部分にねじの様式で係合している状態が示されていることに注意されたい)。
【図5】図3と同様の図であるが、本発明の特徴を含むさらに別のモジュール式プロテーゼを示している。
【図6】図1と同様の図であるが、本発明の特徴を含むさらに別のモジュール式プロテーゼを示している。
【図7】図6と同様の図であるが、説明を明瞭にするためにヘッド部品が除去されている。
【図8】図7と同様の側断面図であるが、互いに組み合わされた状態のモジュール式プロテーゼにおける各構成部品を示している。
【図9】図8のモジュール式プロテーゼの一部分の拡大図である。
【図10】図9のモジュール式プロテーゼの一部分の拡大図である。
【図11】(A)は、図8と幾分類似している図であるが、図示を明瞭にするためにスリーブ部品を除去して示している。(B)は、図11(B)として丸で囲まれて標識付けされている図11(A)におけるモジュール式プロテーゼの一部分の拡大図である。
【図12】(A)は、図6のモジュール式プロテーゼにおけるネック部品およびステム部品の部分断面図である。(B)は、図6のモジュール式プロテーゼにおけるネック部品の断面図である。(C)は、図8のモジュール式プロテーゼの上面図であり、図示を明瞭にするために保持装置が除去されている。(D)は、図6のモジュール式プロテーゼにおけるステム部品の部分断面図である。
【図13】図3と同様の図であるが、本発明の特徴を含むさらに別のモジュール式プロテーゼを示している。
【図14】図13のモジュール式プロテーゼの一部分の拡大図である。
【符号の説明】
10 モジュール式大腿プロテーゼ
12 ネック部品
14 スリーブ部品
16 ヘッド部品
18 ステム部品
20 大腿骨
22 骨髄管
Claims (9)
- モジュール式プロテーゼにおいて、
内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有しているステム部材を備えており、(i)当該ステム部材が内部に形成されているポスト部受容用開口部を有している基端部表面を有しており、(ii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部と前記ねじ付き孔との間に延在しており、(iii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部から前記ねじ付き孔まで連続的にテーパー状であり、さらに、
(i)ネック本体部分、(ii)当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するヘッド部受容用支持部材、および(iii)当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するテーパー状のポスト部を有するネック部材を備えており、前記テーパー状のポスト部が前記ステム部材の細長い中ぐり穴の中に受容されることに適合しており、
前記ステム部材は、更に、前記ねじ付き孔の先端と隣接する端ぐり穴あけしたキャビティを有し、
前記ポスト部は、テーパ状部分、及び、テーパ状部分から延びる延出部分を有し、
前記延出部分は、前記ねじ付き孔に対しねじの様式で係合可能である、ねじを有する部分、及び、前記テーパ状部分と前記ねじを有する部分との間に配置された、ねじを有さない部分を備え、前記ねじの外径は、前記細長い中ぐり穴の最小の断面の内径、および、前記端ぐり穴あけしたキャビティの断面の内径よりも小さく、
前記ネック部材が前記ステム部材に固定されたとき、前記延出部分における前記ねじを有さない部分は、前記ステム部材の前記ねじ付き孔内に位置し、前記延出部分における前記ねじを有する部分は、前記ステム部材の前記端ぐり穴あけしたキャビティ内に位置するモジュール式プロテーゼ。 - 前記テーパー状のポスト部の基端部が第1の断面直径を有しており、前記テーパー状のポスト部の先端部が第2の断面直径を有しており、前記第1の断面直径が前記第2の断面直径よりも大きい請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
- 前記ステム部材が側壁部を備えており、前記細長い中ぐり穴が前記側壁部の中に形成されており、前記ネック部材のテーパー状のポスト部が前記ステム部材の細長い中ぐり穴の中に受容される時に当該ネック部材のテーパー状のポスト部の外表面部が前記ステム部材の側壁部に接触する請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
- さらに、ヘッド部材を備えており、当該ヘッド部材が前記ネック本体部分のヘッド部受容用支持部材に固定されている請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
- 前記ネック本体部分、前記ヘッド部受容用支持部材、および前記延出部分を含む前記テーパー状のポスト部がそれぞれ互いに一体に形成されている請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
- さらに、前記ネック部材に固定されているスリーブ部品を備えている請求項1に記載のモジュール式プロテーゼ。
- モジュール式大腿プロテーゼにおいて、
大腿骨の骨髄管の中に移植されることに適合しているステム部材を備えており、当該ステム部材が(i)連続的にテーパー状の細長い中ぐり穴、および(ii)内部に形成されているねじ付き孔を有しており、(i)前記細長い中ぐり穴の第1の端部がポスト部受容用開口部を形成しており、(ii)前記ポスト部受容用開口部が前記ステム部材の基端部表面の中に形成されており、(iii)前記連続的にテーパー状の細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部と前記ねじ付き孔との間に延在しており、さらに、
(i)ネック本体部分、(ii)当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するヘッド部受容用支持部材、および(iii)当該ネック本体部分に固定されてこれから延出するテーパー状のポスト部を有するネック部材を備えており、前記テーパー状のポスト部が前記ステム部材の連続的にテーパー状の細長い中ぐり穴の中に受容されることに適合しており、
前記ステム部材は、更に、前記ねじ付き孔の先端と隣接する端ぐり穴あけしたキャビテ ィを有し、
前記ポスト部は、テーパ状部分、及び、テーパ状部分から延びる延出部分を有し、
前記延出部分は、前記ねじ付き孔に対しねじの様式で係合可能である、ねじを有する部分、及び、前記テーパ状部分と前記ねじを有する部分との間に配置された、ねじを有さない部分を備え、前記ねじの外径は、前記細長い中ぐり穴の最小の断面の内径、および、前記端ぐり穴あけしたキャビティの断面の内径よりも小さく、
前記ネック部材が前記ステム部材に固定されたとき、前記延出部分における前記ねじを有さない部分は、前記ステム部材の前記ねじ付き孔内に位置し、前記延出部分における前記ねじを有する部分は、前記ステム部材の前記端ぐり穴あけしたキャビティ内に位置するモジュール式大腿プロテーゼ。 - モジュール式プロテーゼにおいて、
内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有しているネック部材を備えており、(i)当該ネック部材が内部に形成されているポスト部受容用開口部を有する先端部表面を有しており、(ii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部と前記ねじ付き孔との間に延在しており、(iii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部から前記ねじ付き孔まで連続的にテーパー状であり、さらに、
前記ネック部材の細長い中ぐり穴の中に受容されるように形成されているテーパー状のポスト部を有しているステム部材を備えており、
前記ネック部材は、更に、前記ねじ付き孔の先端と隣接する端ぐり穴あけしたキャビティを有し、
前記ポスト部は、テーパ状部分、及び、テーパ状部分から延びる延出部分を有し、
前記延出部分は、前記ねじ付き孔に対しねじの様式で係合可能である、ねじを有する部分、及び、前記テーパ状部分と前記ねじを有する部分との間に配置された、ねじを有さない部分を備え、前記ねじの外径は、前記細長い中ぐり穴の最小の断面の内径、および、前記端ぐり穴あけしたキャビティの断面の内径よりも小さく、
前記ステム部材が前記ネック部材に固定されたとき、前記延出部分における前記ねじを有さない部分は、前記ネック部材の前記ねじ付き孔内に位置し、前記延出部分における前記ねじを有する部分は、前記ネック部材の前記端ぐり穴あけしたキャビティ内に位置するモジュール式プロテーゼ。 - モジュール式プロテーゼにおいて、
内部に形成されている細長い中ぐり穴およびねじ付き孔を有している第1のプロテーゼ部品を備えており、(i)当該第1のプロテーゼ部品が内部に形成されているポスト部受容用開口部を有する先端部表面を有しており、(ii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部と前記ねじ付き孔との間に延在しており、(iii)前記細長い中ぐり穴が前記ポスト部受容用開口部から前記ねじ付き孔まで連続的にテーパー状であり、さらに、
前記第1のプロテーゼ部品の細長い中ぐり穴の中に受容されるように形成されているテーパー状のポスト部を有する第2のプロテーゼ部品を備えており、
前記第1のプロテーゼ部品は、更に、前記ねじ付き孔の先端と隣接する端ぐり穴あけしたキャビティを有し、
前記ポスト部は、テーパ状部分、及び、テーパ状部分から延びる延出部分を有し、
前記延出部分は、前記ねじ付き孔に対しねじの様式で係合可能である、ねじを有する部分、及び、前記テーパ状部分と前記ねじを有する部分との間に配置された、ねじを有さない部分を備え、前記ねじの外径は、前記細長い中ぐり穴の最小の断面の内径、および、前記端ぐり穴あけしたキャビティの断面の内径よりも小さく、
前記第2のプロテーゼ部品が前記第1のプロテーゼ部品に固定されたとき、前記延出部分における前記ねじを有さない部分は、前記第1のプロテーゼ部品の前記ねじ付き孔内に位置し、前記延出部分における前記ねじを有する部分は、前記第1のプロテーゼ部品の前記端ぐり穴あけしたキャビティ内に位置するモジュール式プロテーゼ。
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