JP4161622B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池にかかり、特に、複数のセルを積層すると共に、その積層端に集電極を有する燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、一対の電極の間にイオン交換膜を介挿して電気を発電するセルを構成し、これを複数積層する燃料電池が用いられている。そして、セルの積層端には、セルにて発電される電気を集電する略板状の集電極101(図7参照)が備えられている。この集電極101には、集電された電気を外部に送電するケーブル103が接続された集電端子102が形成されると共に、燃料電池自体の発電の際に出入される液体あるいは加湿ガスの出入口となるマニホールド部が当該集電極を貫通して形成されている。
【0003】
ここで、上記集電極101は、セルにて発電された電気を集電すべく、金属製のプレートにて形成される。しかし、通常、アルミや銅のような電気抵抗の低い金属を使用すると、水(冷却水や加湿ガス)の存在で腐食(電食)が発生する。すると、このとき溶出した金属イオンがイオン交換膜等の電池部材(セル部)を汚染するため電池の性能、寿命の低下を起こす原因となる。従って、アルミや銅の上に耐腐食用の貴金属メッキをして使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように貴金属メッキを施したとしても、やはり長期にわたる耐食性が不十分であるため、依然として経時的に性能が低下するという問題が生じる。従来例では、SUS(ステンレス)と金メッキとの組合せにて集電極を形成すると、比較的耐久性があり、これを使用しているケースが多いが、SUSそのものは電気抵抗が高いために、集電極でいくらか電圧損失(途中で熱に変わる)が起こるという問題が生じる。特に、セルの面積が大きくなればなるほど、図7に示すように、集電極から遠い箇所では電流の移動距離Lが長くなるため、損失も大きくなる。また、高電流になるほど、かかる損失が大きくなる。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来例の有する不都合を改善し、特に、集電極における電圧損失の低減を図り、ひいては、燃料電池の高出力化及び高効率化を図ることができる燃料電池を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、一対の電極の間にイオン交換膜を介挿して成る略板状のセルを複数積層して備えると共に、当該積層されたセルにて発電される電気を積層端に位置するセルに当接して集電する略板状の集電極を備えている。そして、集電極を外周部分と外周部分に囲まれ且つ中央部を含む内側部分とから構成し、外周部分を導電性の高い部材にて形成し、内側部分を耐食性の高い部材にて形成し、集電極にて集電された電気を外部に送電するケーブルが接続された集電端子を、外周部分に設け、燃料電池自体の発電の際に出入される液体あるいは加湿ガスの出入口となるマニホールド部を、内側部分に設けた、という構成を採っている。
【0007】
このような構成にすることにより、まず、マニホールド部周囲では、かかる箇所が耐腐食性の高い部材にて形成されているため、マニホールド部を出入する液体や加湿ガスにて集電極が腐食することが抑制される。そして、それ以外の箇所では、導電性の高い部材にて形成されているため、集電端子まで電気が流れる際における損失が抑制され、燃料電池の高出力化を図ることができる。
【0008】
また、当該集電極の外周部分が前記積層したセルから外周方向に突出するよう集電極の外形をセルの外形よりも大きく形成すると望ましい。すなわち、集電極の外周部分の少なくとも一部は、セルよりも外側に突出している、ことが望ましい。
【0009】
これにより、集電極の外周が導電性の高い部材にて形成されていることとなるため、当該外周を集電端子に至るまで電気が流れることとなる。そして、このとき、集電極の外周には電気が流れることで熱が発生するが、かかる部分は積層セルから突出した状態となっているため、効率よく外気に放熱をすることができ、より発電性能の向上を図ることができる。
【0010】
また、上記構成において、導電性である集電極の外周部分を、高い熱伝導性をも有する部材にて形成することとすると望ましい。例えば、アルミニウム合金である。すると、熱伝導良好なアルミニウムが、集電極内部の熱を外周に吸い上げ、これにより、より放熱効率の向上を図ることができ、さらなる燃料電池の高出力化、高効率化を図ることができる。
【0011】
そして、さらに、集電極の外周のうちセルから突出する箇所に、複数の切欠部や複数の貫通孔を形成することとすると、さらなる放熱性の向上を図ることができる。
【0012】
また、集電極の内部を、集電端子に導通する導電性の高い部材にて形成すると望ましい。これにより、集電極表面のマニホールド部周囲は耐食性を確保できると共に、その内部には電流が損失を抑制しつつ導通するため、燃料電池の高出力化、高効率化を図ることができる。
【0013】
また、上記構成において、マニホールド部周囲自体を、集電極とは別部材にて形成してマニホールドユニットとすると共に、集電極にマニホールドユニットを挿通するよう当該集電極を貫通するマニホールドユニット収容穴を形成し、これにより、マニホールドユニットを集電極に対して着脱自在にしてもよい。このとき、マニホールドユニットを、樹脂部材にて形成すると望ましい。そして、マニホールドユニットのマニホールド部開口部が形成される面の周囲を、マニホールドユニット収容穴の形状よりも大きく形成してもよい。
【0014】
これにより、集電極にマニホールドユニットを組み付けることで、耐食性のよい集電極を形成することができ、容易に製造することができる。また、集電極とマニホールドユニットとが別個の部材であるため、リサイクル性の向上をも図ることができる。そして、マニホールドユニットを樹脂にて形成することで、より耐食性を保持できると共に、軽量化やコストダウンを図ることができる。さらには、マニホールドユニットの外周を多少大きめに形成することで、マニホールドユニット収容穴にマニホールドユニットを押し込んで組み付けると、これらが密着して嵌合した状態となるため、Oリングなどを用いることなくシール性を高め、耐食性を維持することができる。
【0015】
さらに、集電極のマニホールド部が形成されていない内側部分の表面を、導電性の弾性部材にて形成すると望ましい。これにより、集電極の表面に電気が通電可能となり、高出力化が促進されると共に、弾性部材がセルとの接触時の緩衝剤となり、均一な面圧を維持することができ、さらなる発電効率の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態〉
以下、本発明の第1の実施形態を、図1乃至図4を参照して説明する。図1は、燃料電池の全体構成を示す斜視図である。図2は、集電極の構成を示す構成図である。図3及び図4は、集電極の他の構成例を示す構成図である。
【0017】
(全体構成)
本発明の第1の実施形態における燃料電池は、図1に示すように、一対の電極の間にイオン交換膜を介挿して成る略板状のセル(図示せず)を複数積層(以下、セル部1という)して備えると共に、当該積層されたセルにて発電される電気を積層端に位置するセルに当接して集電する略板状の集電極2を備えている。この集電極2は、セル部1の両端に備えられている。但し、集電極2は、セル部1の両端にあることに限定されず、一端部のみに備えられていて、2つの端子を備えていてもよい。そして、セル部1の両端部、すなわち、セル部1を挟む2枚の集電極2のさらに外側には、これらが発電効率を向上させるよう密接させるべく両端から抑えつける締結プレート3が、それぞれ備えられている。そして、セル部1の両端部に位置する各集電極2にはケーブル4が接続されていて、セルにて発電される電力を取り出すというものである。ちなみに、燃料電池の基本構成については、既に公知であるため、その詳細な説明は省略する。そして、本発明では、特に上記集電極2に特徴があるため、以下にそれを詳述する。
【0018】
(集電極)
集電極2は、図2に示すように、長方形の略板状である。従って、以下では、集電プレート2とも呼ぶ。この集電極2は、セル部1にて発電された電気を集電するものであるため、導電性部材にて形成されている。そして、当該集電極2の周囲の所定箇所には、集電された電気を外部に送電するケーブル4が接続された集電端子21が形成されている。
【0019】
そして、集電端子21の形成箇所を含む集電極2の所定の幅からなる外周部分22は、導電性の高い部材であるアルミニウム部材にて形成されている。また、アルミニウム部材は、同時に高い熱伝導性をも有する。
【0020】
一方、これに対して、集電極2の外周部分22以外の部分、すなわち、内側部分23には、燃料電池自体の発電の際に出入される液体あるいは加湿ガスの出入口となるマニホールド部24が集電極2を貫通して形成されている。そして、このマニホールド部24を含む部分である内側部分23は、SUS(ステンレス鋼)に金メッキを施した部材にて形成している。
【0021】
このように、集電極2の内側部分23の材質を従来例より用いられるSUSに金メッキを施したものとし、外部分22は、アルミニウムを用いて2化する。すると、マニホールド部24周辺は、SUS+金メッキにて覆われているため、耐腐食性が高く、マニホールド部24から流出した冷却水などによって腐食することが抑制される。また、その外周部分22はアルミニウムであるため、集電極2にて集電された電気は、マニホールド部周辺であるSUSから成る内側部分23から電気抵抗の低いアルミニウムから成る外周部分22の方に流れるため、すなわち、電流がアルミニウム部分を選択的に流れるため(図2(a)に示すように、電流が外周部分22をバイパスするため)、電圧損失を抑えることができると共に、SUS部の発熱の抑制を図ることができる。
【0022】
ここで、集電極2の部材は、上述したようにSUSに金メッキを施したものと、アルミニウム部材とから成るものに限定されない。マニホールド部周辺である内側部分23は、耐腐食性の高い部材であればよく、また、外部分22は、熱伝導のよい部材ではなくてもよく、導電性の高い部材であればよい。
【0023】
また、本実施形態では、上記集電極2の外周部分22、すなわち、マニホールド部周囲ではなくアルミニウム部材にて形成されている部分は、積層したセル(セル部1)から外周方向に突出するよう大きく形成されている。換言すると、集電極2の外形は、セルの外形よりも大きく形成されている。すると、集電極2をセル部1の両端に装着したときには、図1に示すように当該セル部1から一回り集電極2の外周が突出した状態となる。このとき、突出する幅は、集電極2の外周部分22であるアルミニウム部分全てであってもよく、その一部であってもよい。
【0024】
このようにすることで、アルミニウムは高い熱伝導性を有するため、集電極2内部の熱を吸い上げることで、当該熱は露出している外周部分22から放出される。すなわち、集電極2の突出している外周部分22は、外気への放熱を行うフィンとしての役割を果たす。そして、例えば、燃料電池のサイズを、約300mm(縦)×約300mm(横)×約500mm(積層方向幅)としたときに、SUSとアルミの電気抵抗の差や理論式や実験データにより、集電極2の突出している外周部分22の幅、すなわち、図2(a)において符号Wで示す部分であるアルミ部分の幅は、約15mm程度で十分であるため、格段に燃料電池自体が大型化することもないため、寸法上のデメリットは少ない。
【0025】
このとき、上記外周部分22すなわちセル部1から突出する箇所には、複数の切欠部22aや、複数の貫通孔22bが形成されている。例えば、切欠部22sはコ字状であり、貫通孔22bは長方形であるが、かかる形状に限定されるものではない。このように、切欠部22aや貫通孔22bを形成することで、さらなる放熱性の向上を図ることができ、集電極2の発熱を抑制し、安定した発電を図ることができる。但し、かかる部分に切欠部や貫通孔が形成されていることに限定されない。
【0026】
また、本実施形態において、集電極2の構成、すなわち、耐腐食性が高い部分であるSUS部分と、導電性が高い部分であるアルミニウム部分の形状は、図3(b)あるいは図4に示すような形状(変形例)であってもよい。図3(b)及び図4は、それぞれ集電極2の一例を示している。ちなみに、SUSとアルミの接合は、ロウ付け(及びその他溶接)、摩擦圧接(接触部で発生する摩擦熱によって接合部を加熱したあと、加圧接合)、導電性接着剤、鋳造などで行われる。
【0027】
ここで、図3(a)は、第1の参考例を示す。この図3(a)では、集電極2に長方形状のマニホールド部24が3つずつほぼ二列に列を成して集約して配置されており、集約されたそれぞれの列がマニホールド部周辺部分26となっている。そして、列を成すマニホールド部周辺部分26のみがSUS+金メッキにて形成されており、その他の部分27はアルミニウム部材にて形成されている。換言すると、外周と中央部(図3(a)の線部分)がアルミニウムにて形成されている。
【0028】
このようにすることで、集電極2全体に対する導電性の高いアルミニウム部分の比率が増加するため、集電効率の向上を図ることができると共に、集電極2の軽量化をも図ることができる。そして、さらに、アルミニウムは靱性が高いため、表面が平坦でなくてもセルとの面圧が均一となり、集電効率の向上を図ることができる。すなわち、上述したように集電極2の表面がSUSの場合には、当該SUSは剛性が高いため、表面が滑らかでないと面圧が不均一となり、セルとの接触が不十分となることにより集電効率が低下するが、かかる場合と比較するとその効果は十分である。
【0029】
また、本実施形態の変形例である図3(b)の例では、集電極2の内部を、集電端子21に導通する導電性の高い部材にて形成している。具体的には、図3(b)上図のA−A断面図である下図に示すように、集電極2の中央内部は、外周部分同様にアルミニウムにて形成されている(符号27にて示す)。すると、図3(a)に示すようにマニホールド部24周辺以外の箇所をアルミが露出した状態では、長期的には表面での腐食も考えられるが、図3(b)に示す例では、集電極2の表面にアルミが露出している面積を抑制できると共に、集電極2内部にはアルミを用いているため、集電効率を損なうことなく耐久性を維持できる。
【0030】
また、本実施形態の他の変形例である図4の例では、集電極2のマニホールド部24が形成されていない外周部分22以外の部分23の表面を、耐腐食性の高い且つ導電性の弾性部材にて形成している。ここで、図4(b)は、図4(a)に示す集電極の断面の概略を示す断面図である。耐腐食性の高い且つ導電性の弾性部材とは、例えば耐腐食性の高い且つ導電性のゴム部材である。そして、具体的には、図4(b)の断面図に示すように、図3(b)にて示した集電極2と同様に、外周及び内部が導電性の高い部材であるアルミニウムにて形成されていて(符号27にて示す)、その周囲が導電性ゴム部材にて覆われている(符号26にて示す)。そして、さらに、導電性ゴム部材が設けられている箇所は、集電極2の厚み(断面幅)よりも厚く形成されている(図4(b)参照)。
【0031】
これにより、マニホールド部周囲は耐腐食性の高い導電性ゴムにて形成されていると共に、集電極2内部にはアルミを用いているため、上述した図3(b)と同様に、集電効率を損なうことなく耐久性を維持できる。また、ゴム部分がその周囲よりも厚みを持って形成されているため、かかる部分がセル部1と当接して締結された場合には、当該ゴムが緩衝材となり当該セル部1との面圧がほぼ均一となると共に、ゴム自体にも電気が導通するため、発電効率の向上を図ることができる。
【0032】
ちなみに、集電効率を維持するためには、上記導電性ゴムの替わりに、集電極の表面、すなわち、セル部1との接触面に、導電性塗料を塗布してもよい。
【0033】
第2の参考例
続いて、第2の参考例について、図5乃至図6を参照して説明する。図5は、当該第2の参考例における集電極の構造を示す斜視図である。図6は、集電極の他の例を示す図である。
【0034】
参考例における集電極は、マニホールド部周囲自体が、集電極2とは別部材であるマニホールドユニット51として形成され、集電極2には、マニホールドユニット51を挿通するよう当該集電極2を貫通するマニホールドユニット収容穴52が形成されている。
【0035】
マニホールドユニット51は、例えば、樹脂部材やゴムのような高分子材料にて形成されており、略長方形形状であるマニホールド部24を内側面に形成する筒状体である。すなわち、マニホールド部24毎にマニホールドユニット51が形成されている。また、マニホールドユニット51の材質は、不純物などが低抽出な材料、例えば、PET、PP、EPDMなどであると、発電、集電に与える影響を抑制でき、有効である。
【0036】
そして、マニホールドユニット収容穴52は、マニホールドユニット51の外形とほぼ同一の大きさかつ形状を有する集電極2を貫通する穴である。かかる穴52にマニホールドユニット51を嵌合したり、挿通して接着剤や焼き付けなどにより固定したりすることとで、集電極2上にマニホールド部24を形成することができる。但し、マニホールドユニット51は、樹脂部材にて形成されることに限定されない。
【0037】
このように、マニホールドユニット51を集電極2に対して着脱自在に構成することで、製造方法も簡易となる。すなわち、集電極2をアルミニウム部分(金属部分)と、マニホールドユニット51である樹脂部分とにより、組付けが容易となり、さらに、リサイクル時の分別も容易となる。また、マニホールド部24周辺となるマニホールドユニット51を樹脂化することで、耐腐食性を確保することができると共に、マニホールド部周辺に貴金属メッキを使用することがないため、軽量化や原料のコストダウンを図ることができる。このとき、マニホールドユニット51を、図5に示すように、マニホールド部51毎に成形することで、樹脂部が集電極2自体を占める面積の割合が減少するため、通電の妨げとはならない。
【0038】
また、上述したマニホールドユニット51は、個々のマニホールド部24毎に形成されていることに限定されない。複数のマニホールド部24を一つのマニホールドユニット51に形成してもよい。例えば、図6(a)の例に示すマニホールドユニット51は、3つのマニホールド部24である貫通孔をほぼ同一直線上に形成した略直方体形状のものである。このように、マニホールド部24がある程度集約されて配置される場合には、これらを一つのマニホールドユニット51に形成することで、樹脂などの部材にて成るマニホールド部周辺の面積の減少、部品点数の減少などを図ることができ、通電効率の悪化を抑制や組み付けの容易化、コストダウンを図ることができる。
【0039】
そして、図5乃至図6(a)に示したマニホールドユニット51は、図6(b)、(c)のように、マニホールドユニット収容穴52に組み付けられる。例えば、図6(b)に示すように、マニホールドユニット51の外周にシリコン、エポキシ系接着剤53を塗布して、当該ユニット51を収容穴52に固着する。また、別の例として、図6(c)に示すように、マニホールドユニット51のマニホールド部開口部が形成される面の周囲を、マニホールドユニット収容穴52の形状よりも大きく形成して、はめ込むようにしてもよい。具体的には、まず、マニホールドユニット51を気密性の高いゴム材(EPDMやシリコン)にて形成し、また、マニホールドユニット51のマニホールド部開口部が形成されている面のうち、一方の面の外周をマニホールドユニット収容穴52よりも大きく形成する(図6(c)の点線参照)。そして、これを矢印Bに示す方向に押し込むことにより、ユニット51の収容穴52よりも大きく形成した箇所の一部である点線にて示した部分は、収容穴52の内壁に押圧されて、かかる部分が嵌合された状態となる。このようにすることで、マニホールドユニット51自身がシール材として機能するため、Oリング等の取付が不要となり、組付けの容易化、部品点数の減少を図ることができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、集電極のうち、マニホールド部周囲を耐腐食性の高い部材にて形成すると共に、当該マニホールド部周囲以外であって集電端子に導通する箇所を導電性の高い部材にて形成したため、マニホールド部周囲では、マニホールド部から出入する液体や加湿ガスにて集電極が腐食することが抑制され、それ以外の箇所では、集電端子まで電気が流れる際における損失が抑制され、燃料電池の高出力化を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
【0041】
また、集電極の外周を導電性の高い部材にて形成し、さらに、積層したセルから外周方向に突出するよう集電極の外形をセルの外形よりも大きく形成することとすると、当該外周を集電端子に至るまで電気が流れることとなり、このとき、集電極の外周には電気が流れることで熱が発生するが、かかる部分は積層セルから突出した状態となっているため、効率よく外気に放熱をすることができ、より発電性能の向上を図ることができる。そして、導電性である集電極の外周部分を、高い熱伝導性をも有する部材、例えば、アルミニウム合金にて形成すると、集電極内部の熱を外周に吸い上げ、これにより、より放熱効率の向上を図ることができ、さらなる燃料電池の高出力化、高効率化を図ることができると共に、軽量化、コストダウンを図ることができる。
【0042】
そして、さらに、集電極の外周のうちセルから突出する箇所に、複数の切欠部や複数の貫通孔を形成することとすると、さらなる放熱効率の向上を図ることができる。
【0043】
なお、マニホールド部周囲自体を集電極とは別部材にて形成してマニホールドユニットとして、集電極に組み付けることでマニホールド部を形成することとすると、耐腐食性のよい集電極を形成することができると共に、容易に製造することができ、さらには、リサイクル性の向上をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態における燃料電池の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 図2は、集電極の構成を示す構成図である。図2(a)は、その平面図を示し、図2(b)は、図2(a)の部分拡大図を示す。
【図3】 図3(a)は、第1の参考例における集電極を示す平面図である。図3(b)は、集電極の他の構成例を示す平面図である。
【図4】 図4は、集電極の他の構成例を示す図である。図4(a)は、斜視図を示し、図4(b)は、断面図を示す。
【図5】 第2の参考例における集電極の構造を示す斜視図である
【図6】 第2の参考例における集電極の他の例を示す図である。図6(a)は、集電極の斜視図を示し、図6(b)、(c)は、部分断面図を示す。
【図7】 従来例における集電極の電気の流れを示す模式図である。
【符号の説明】
1 セル部
2 集電極
3 締結プレート
21 集電端子
24 マニホールド部
51 マニホールドユニット
52 マニホールドユニット収容穴
22a 切欠部
22b 貫通孔

Claims (2)

  1. 一対の電極の間にイオン交換膜を介挿して成る略板状のセルを複数積層して備えると共に、当該積層されたセルにて発電される電気を積層端に位置するセルに当接して集電する略板状の集電極を備えた燃料電池において、
    前記集電極を外周部分とこの外周部分に囲まれ且つ中央部を含む内側部分とから構成し、前記外周部分を導電性の高い部材にて形成し、前記内側部分を耐食性の高い部材にて形成し、
    前記集電極にて集電された電気を外部に送電するケーブルが接続された集電端子を、前記外周部分に設け、
    前記燃料電池自体の発電の際に出入される液体あるいは加湿ガスの出入口となるマニホールド部を、前記内側部分に設けた、
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記外周部分の少なくとも一部は、前記セルよりも外側に突出している、
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
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