JP4160640B2 - クラミジア・ニューモニエ由来の表面露出タンパク質 - Google Patents

クラミジア・ニューモニエ由来の表面露出タンパク質 Download PDF

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Description

本発明は、サイズがおよそ89〜101kDaおよび56〜57kDa、好ましくは約89.6〜100.3kDaおよび約56.1kDaである表面露出膜タンパク質(surface exposed membrane protein)をコードしているヒト呼吸器系病原菌クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)由来の遺伝子ファミリーのメンバーを同定することに関する。本発明は、新規DNA配列、対応するタンパク質の推定アミノ酸配列、ならびにC.ニューモニエによって引き起こされた感染症の診断、病理、疫学における、およびワクチン成分としての、DNA配列およびタンパク質の使用に関する。
一般的背景
C.ニューモニエは、偏性の細胞内細菌である(ChristiansenおよびBirkelund(1992);Graystonら(1986))。これは、外膜、ペリプラズムおよび細胞質膜を伴うグラム陰性菌としての細胞壁構造を有している。界面活性剤サルコシルを用いてグラム陰性菌由来の外膜を精製することが可能である。この分画は「外膜複合体(OMC)」と称されている(Caldwellら(1981))。C.ニューモニエのCOMC(クラミジア外膜複合体)は、4種のタンパク質群を含んでいる:SDS-PAGEにより98kDaと定められた高分子量タンパク質、62/60kDaタンパク質である2本バンドのシステインが豊富な外膜タンパク質2(Omp2)、38kDaである主要外膜タンパク質(MOMP)、および12kDaである低分子量リポタンパク質Omp3である。Omp2/Omp3およびMOMPタンパク質は全てのクラミジア種のCOMCに存在し、これらの遺伝子は、トラコーマ・クラミジア(C.trachomatis)、オウム病クラミジア(C.psittaci)およびC.ニューモニエからクローニングされている。しかしながら、C.ニューモニエCOMC由来の98kDaタンパク質をコードしている遺伝子は特徴付けられておらず、クローニングもされていない。
C.ニューモニエ血清学および検出の現況
C.ニューモニエは、トラコーマ・クラミジア、クラミジア・ニューモニエ、オウム病クラミジア、およびC.ペコラム(C.pecorum)の4種に分類することができるクラミジア属に属する偏性の細胞内細菌である。これら4種に共通するのは、これらが偏性細胞内増殖すること、ならびにこれらが二相性増殖環である、細胞外感染性粒子(基本小体(EB))および細胞内増殖型(網様体(RB))を有することである。更にクラミジア種は、ヒト感染症において非常に免疫原性である共通のリポ多糖類(LPS)エピトープを特徴としている。トラコーマ・クラミジアは、ヒトの眼感染症(トラコーマ)および性器感染症を引き起こす。オウム病クラミジアは、場合により鳥類菌株からヒトに感染し、重度の肺炎を引き起こす(オルニトーシス)ような動物病原菌の多様なグループである。最初のC.ニューモニエ単離株は、眼感染症から得られたが、これは型別不能クラミジアとして分類された。フィンランドにおける流行性肺炎発生時に、患者がクラミジア属に特異的な試験(リグラナム試験(lygranum test))において陽性反応を有すること、および患者が型別不能クラミジア単離株の力価の上昇を示すことが認められた。同様の単離株は、シアトルでの上気道感染症の発生時にも得られ、このクラミジア単離株は新規種クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)と分類された(Graystonら(1989))。更にC.ニューモニエは、アテローム性動脈硬化症の発症や気管支喘息の始まりに関与することが示された(Kuoら(1995))。これら2疾患の病態は、慢性感染症もしくは過敏感反応のいずれか、またはこれらの両方によって引き起こされると考えられている。
クラミジア・ニューモニエ感染症の診断
C.ニューモニエに起因した急性の気道感染症の診断は困難である。患者の試料からC.ニューモニエを培養することは、単離時に適当な組織培養細胞が選択された場合であっても困難である。C.ニューモニエに特異的なポリメラーゼ連鎖反応(PCR)がCampbellらにより(1992)開発されている。
たとえ複数の研究においてクラミジア・ニューモニエがこのPCR法により検出されたとしても、この方法があらゆる臨床状況における検出に適しているかどうかについては議論の余地がある。その理由は、急性の呼吸器感染症においてクラミジア・ニューモニエを保菌する細胞が決定されておらず、慢性のキャリヤ状態が予想されるが、それがどの器官および細胞に存在するかは不明であるからである。更にこのPCR試験法は、これらの細菌の収率が低く、且つ患者試料中に阻害物質が存在するために、実行が難しい。従って、急性と慢性の両感染症を検出するための感度の良い特異的な血清診断法を開発することは非常に価値があると考えられる。クラミジア感染症の血清診断は、現在リグラナム試験およびELISAのような属特異的試験、リポ多糖(LPS)に対する抗体の測定、または精製されたEBに対する抗体をミクロ免疫蛍光法(Micro-IF)により測定する(Wangら(1970))という、より種特異的試験のいずれかを基本にしている。しかしミクロ-IF法は、顕微鏡により測定するものであり、正確な値を確実に読むためには、その結果を共通のLPSエピトープに対する交叉反応性抗体のために、抗原としてトラコーマ・クラミジアを使用した場合の結果と比較しなければならない。従って、当技術分野においてクラミジア・ニューモニエの種特異的診断の信頼できる方法を開発する緊急の必要性があり、Kuoら(1995)は「この分野において臨床検査室で実施するための感染症の迅速な信頼できる臨床検査法が非常に求められている。」と記している。更にアテローム性動脈硬化症および気管支喘息へのC.ニューモニエ関与の可能性は、有効なワクチンの開発の明らかな根拠となっている。
発明の詳細な説明
本発明は、クラミジア・ニューモニエによる感染症の効果的診断のための手段を提供すること、更にはこの微生物による感染症に対する有効なワクチンを開発することを目的としている。従って本発明は、ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染の種特異的診断試験に関し、この試験は、サイズがおよそ89〜101kDaおよび56〜57kDa、好ましくは約89.6〜100.3kDaおよび約56.1kDaである表面に露出した膜タンパク質(推定アミノ酸配列のサイズは、Omp13が56.1kDaである以外は、100.3〜89.6の範囲であった。)に対する抗体を検出すること、またはこのようなタンパク質もしくはそれらの変異体またはサブ配列をコードしている核酸断片を検出することを基本にしている。本発明は更に、本発明のタンパク質のアミノ酸配列もしくはそれらの変異体またはサブ配列、並びにこれらのタンパク質またはそれらの変異体もしくはサブ配列をコードしている核酸断片に関する。本発明は更に、本発明のタンパク質に対する抗体に関する。本発明は更にクラミジア・ニューモニエの診断およびクラミジア・ニューモニエに対するワクチンにおける本発明の核酸断片およびタンパク質の使用に関する。
本発明が開示される以前には、非常に限られた数のC.ニューモニエ由来の遺伝子しか配列決定されていない。これらは主に、公知のトラコーマ・クラミジア相同体をコードしている遺伝子:MOMP、Omp2、Omp3、Kdo-トランスフェラーゼ、熱ショックタンパク質遺伝子GroEl/EsおよびDnaK、リボヌクレアーゼP相同体および機能は不明の76kDaタンパク質をコードしている遺伝子であった。今日までにこのように非常に少ない数の遺伝子しかクローニングされていない理由は、宿主細胞から精製した後に得られるC.ニューモニエの収量が非常に低いためである。このような精製の後DNAをEBから精製しなければならず、且つこの段階では、C.ニューモニエDNAには容易に宿主細胞DNAが混入し得る。これらの独自の難点に加えて、C.ニューモニエを培養し、DNA技術を使って、非常に少量(数μg)のDNAで発現ライブラリーを作製することは極めて困難である。1993年以降、98kDaタンパク質がC.ニューモニエ由来のOMC中に存在することがわかっている(Melgosaら、1993)。Melgosaは、これらのタンパク質の98kDaバンドがC.ニューモニエのOMCの一部であると主張しているが、この遺伝子配列、従って推定アミノ酸配列は決定されていない。その文献には、SDS-PAGEによって全般的に分離されたクラミジア・ニューモニエタンパク質に由来するバンドのみが記載されている。
しかしながら、このタンパク質をコードしている遺伝子は、本発明以前には決定されていない。単に患者の血清と非常に弱くしか反応しないか、もしくは全く反応しないということが、98kDaタンパク質について認められており(Campbellら、1990)、且つ本発明者らの研究以前に、89〜101kDaタンパク質が表面に露出していること、またはこれらが実際に免疫原性であることは認められていない(下記参照)。この論文には、多くのヒト血清試料が、SDS-PAGE上で98kDaとして移動するようなC.ニューモニエタンパク質と反応することが記されている。このタンパク質は、これ以上特徴分析されておらず、従って本出願に抵触することはない。
キャンベル(Campbell)ら(1990)は、クラミジア・ニューモニエが単離された患者4名から採取した血清が、全細胞溶解物を用いるイムノブロッティングにおいて、98kDaのバンドと反応したと記している。彼らは更に、トラコーマ・クラミジアまたはオウム病・クラミジアのいずれにおいても、血清試料によって類似の分子量を示すタンパク質が認められないことを示し、その結果98kDaバンドに存在するタンパク質をクラミジア・ニューモニエ感染症の確認のための診断ツールとして使用する可能性を示唆した。この98kDa領域に含まれたタンパク質成分は、これ以上は特徴分析されてはおらず、そのクラミジアにおける位置も示されていない。
ハルメ(Halme)ら(1997)は、92〜98kDaのC.ニューモニエタンパク質中にヒトT細胞エピトープが存在することを報告した。これらのタンパク質は、全クラミジアタンパク質のSDS-PAGEから溶出されたが、これらのタンパク質の同定は行われなかった。
発現ライブラリーをスクリーニングするための抗体の使用は、タンパク質の抗原性部分をコードしている遺伝子断片をクローニングするための周知の方法である。しかし患者の血清は98kDaタンパク質と有意な反応を示さないので、患者の血清を用いて該タンパク質をクローニングすることはできなかった。
本発明者らによって作製されたモノクローナル抗体は、C.ニューモニエの表面上の高次構造的エピトープと反応すること、および免疫−電子顕微鏡によりこれらはC.ニューモニエOMCとも反応することがわかっている(Christiansenら、1994)。更にこの98kDaタンパク質は、C.ニューモニエOMC由来の未知のタンパク質のみである(Melgosaら、1993)。本発明者らは、これまでに解明されていない98kDaタンパク質をコードしている遺伝子をクローニングするために、次のような一般的でない方法を用いることを選択した:C.ニューモニエOMCを精製し、且つ非常に免疫原性である高次構造的エピトープを、抗原のSDS-処理により破壊し、その後免疫処置を行った。これにより免疫原性が低い直線状のエピトープに対する抗体(PAB 150)を得た。これは、該タンパク質を検出することができる抗血清を得る可能性を提供し、且つ本発明の89〜101kDaおよび56kDaタンパク質をコードしている遺伝子ファミリーを、組換え大腸菌のコロニーブロッティングにおいて検出することができることを示した。
C.ニューモニエに感染したマウスは、本発明者らによって同定されOmp4-15と命名されたタンパク質に対する抗体を産生するが、SDS-PAGEおよび免疫ブロッティングに通常使用されるSDS処理し熱変性した抗原は認識しない。しかしこの抗原が熱変性されない場合には、強力な反応が認められた。従って、ヒト感染症に関連して同様の反応が認められるならば、おそらく本発明の抗原は、血清診断試験において使用する際に非常に価値があり、且つ感染症予防のためのワクチンとして使用される可能性が非常に高いと考えられる。
C.ニューモニエ由来のCOMCに対する抗体を作製することによって、このタンパク質全てと反応するポリクローナル抗体(PAB 150)が得られた。この抗体を用いて、C.ニューモニエDNAの発現ライブラリーにおいて89.6〜101.3kDaおよび56.1kDaのタンパク質をコードする遺伝子を同定した。本発明に関連する問題点は、多くの類似の遺伝子を含むファミリーがC.ニューモニエにおいて見つかっていることであった。従って、断片のクラスターを同定するためには非常に多数の異なるクローンが必要であった。単にSDS-変性抗原を用いて作製したウサギ抗体が該タンパク質ファミリーの様々なメンバーに位置した非常に多数の異なるエピトープに対する抗体を含むという理由だけで、本発明者らは4種の遺伝子のクローニングおよび配列決定に成功した。ひとつの遺伝子は完全に配列決定し、第二の遺伝子は遠位部以外は配列決定し、且つ別の2種の遺伝子の比較的短い断片はこの方法で得た。別の遺伝子のDNA配列を得、且つこの遺伝子ファミリーのより多くのメンバーについて調べるために、この配列決定した遺伝子に由来するプライマー、およびデータベースに既に公表された遺伝子由来のプライマーによる長領域PCRを用いた。この方法は、このファミリーに属する別の8種の遺伝子の検出をもたらした。これらの遺伝子は、2種の遺伝子クラスター内に位置した:第一のクラスターのOmp12、11、10、5、4、13および14並びに第二のクラスターのOmp6、7、8、9および15である。完全な配列を、Omp4、5、6、7、8、9、10、11および13から得、且つ部分配列をOmp12、14から得た。Omp13は、1545ヌクレオチドの切断された遺伝子であった。残りの完全な長さの遺伝子は、2526(Omp7)から2838(Omp15)ヌクレオチドであった。推定アミノ酸配列は、予想されるポリペプチドが、Omp13の56.1kDa以外は、89.6〜100.3kDaであることを明らかにした。推定アミノ酸配列を並置すると、全ての配列を比較した場合に、最大49%の同一性を示した(Omp5/Omp9)。Omp13を除くと、Omp7が最低の相同性であり、他のいずれのアミノ酸配列ともわずか34%の同一性であった。Omp13のスコアは、全ての他の配列について29〜32%であった。
本発明において、配列番号:1および2はOmp4に相当し、配列番号:3および4はOmp5に相当し、配列番号:5および6はOmp6に相当し、配列番号:7および8はOmp7に相当し、配列番号:9および10はOmp8に相当し、配列番号:11および12はOmp9に相当し、配列番号:13および14はOmp10に相当し、配列番号:15および16はOmp11に相当し、配列番号:17および18はOmp12に相当し、配列番号:19および20はOmp13に相当し、配列番号:21および22はOmp14に相当し、且つ配列番号:23および24はOmp15に相当する。
本発明のOmpタンパク質の推定されたサイズを以下に列記する:Omp4は推定サイズ98.9kDa、Omp5は推定サイズ97.2kDa、Omp6は推定サイズ100.3kDa、Omp7は推定サイズ89.7kDa、Omp8は推定サイズ90.0kDa、Omp9は推定サイズ96.7kDa、Omp10は推定サイズ98.4kDa、Omp11は推定サイズ97.6kDa、Omp13は推定サイズ56.1kDa、Omp12および14は部分である。
更に、配列番号:25は配列番号:3のサブ配列であり、配列番号:26は配列番号:4のサブ配列であり、配列番号:27は配列番号:5のサブ配列であり、配列番号:28は配列番号:6のサブ配列であり、配列番号:29は配列番号:7のサブ配列であり、且つ配列番号:30は配列番号:8のサブ配列である。
Ompタンパク質の一部を、融合タンパク質として発現し、且つこれらのタンパク質に対するマウスのポリクローナル単一特異性抗体を作製した。これらの抗体は、免疫蛍光法および免疫電子顕微鏡の両方においてC.ニューモニエの表面と反応した。このことは、C.ニューモニエの89〜101kDaおよび56〜57kDaタンパク質ファミリーが表面露出外膜タンパク質を含むことを最初に示している。この重要な知見は、89〜101kDaおよび56〜57kDaのC.ニューモニエタンパク質ファミリーのメンバーが、これらのタンパク質を用いることを基本とした、C.ニューモニエに関する血清診断試験の開発、更にはC.ニューモニエ感染症のワクチンの開発の良好な候補であるという認識につながる。更にこれらのタンパク質は、疫学的マーカーとして使用することができ、且つこれらのタンパク質に対するポリクローナル単一特異性血清を用いて、ヒト組織中のC.ニューモニエを検出するか、もしくは組織培養物中のC.ニューモニエ単離株を検出することができる。更に89.6〜100.3kDaおよび56.1kDaのような89〜101kDaおよび56〜57kDaタンパク質ファミリーをコードしている遺伝子は、核酸の検出/増幅を基にした種に特異的な診断試験の開発のために使用することができる。
完全な長さのOmp4を、発現ベクターシステムにクローニングし、Omp4ポリペプチドを発現させた。このポリペプチドを抗原として用いて、ウサギを免疫処置した。このタンパク質は変性条件下で精製したので、この抗体はC.ニューモニエの天然の表面とは反応しないが、抗原として精製したC.ニューモニエEBを使用したイムノブロッティング法においては、98kDaタンパク質と反応した。更にこの抗体は、実験的に感染させたマウスの肺組織のパラフィン包埋切片においても反応した。
本発明の広範な局面は、ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染の種特異的診断試験に関連しており、該試験は患者において、または好ましくは患者試料中において、クラミジア・ニューモニエの外膜由来のタンパク質で分子量が89〜101kDaもしくは56〜57kDaであるタンパク質に対する抗体の存在を検出する段階、または該外膜タンパク質もしくはそれらの断片をコードする核酸断片の存在を検出する段階を含む。
本明細書において「患者試料」という用語は、ヒト患者のような患者から採取した特定量の血清、または患者から採取した特定量の血漿、または患者からの特定量の粘膜、または患者からの特定量の組織、または特定量の痰、強制喀痰(forced sputum)もしくは気管支吸引物、患者の特定量の尿、または患者の特定量の脳脊髄液、または患者の特定量のアテローム性動脈硬化症病巣、または患者からの特定量の粘膜掃引物(swap)、または患者を起源とする組織培養物からの特定量の細胞、または患者から何らかの方法で採取した特定量の材料を意味する。本発明のヒトにおけるインビボ試験は、当技術分野において公知の皮膚試験、例えばマントー(Mantaux)試験のような皮内試験を含む。小児の場合に時折見られるような、この試験に対して非常に敏感な特定の患者については、例えばプラスターを用いた皮膚表層試験のような、非侵襲的試験を行った。
本発明において用語89〜101kDaタンパク質とは、クラミジア・ニューモニエの外膜に通常存在するタンパク質で、SDS-PAGEにおいて見かけの分子量が実質的に89〜101kDaの範囲である1本以上のバンドとして認められるタンパク質を意味する。推定アミノ酸配列から、この分子サイズは、89.6から100.3kDaの間である。
本出願にて開示されている遺伝子ファミリーに属する遺伝子を用いることを基本にした種特異的血清診断試験は、本発明の範囲内である。
本発明の好ましい態様は、外膜タンパク質が配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22および配列番号:24からなる群より選択される配列を有するような本発明の種特異的診断試験に関連している。
本発明のタンパク質に関連して使用する場合に「変異体」という用語は、本発明のタンパク質の1種と100%未満の配列類似性を示すアミノ酸配列として理解されなければならない。変異体配列は、比較した配列と同じサイズであっても、異なるサイズであってもよい。好ましくは変異体は典型的には、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも80%のように、例として少なくとも90%、95%または98%の配列類似性を示す。
本発明のタンパク質配列に関する用語「配列類似性」とは、本発明のタンパク質および同じまたは異なる長さの並べたタンパク質における、同じアミノ酸残基および保存的置換されたアミノ酸残基(位置と種類に関して)の割合を意味する。本発明のタンパク質配列に関する用語「配列同一性」とは、本発明のタンパク質および同じ又は異なる長さの並べたタンパク質において位置と種類の両方に関して同一のアミノ酸の割合を意味する。
本発明のタンパク質の1種のサブ配列は、本発明の範囲内であり、これは配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、または配列番号:24からのアミノ酸残基の連続した伸張(stretch)を意味する。サブ配列は、典型的には少なくとも100個のアミノ酸、好ましくは少なくとも80個のアミノ酸、より好ましくは少なくとも70個のアミノ酸、例えば50個のアミノ酸を含む。更に10〜50個ほどのアミノ酸、例えば20〜40個のアミノ酸、例として約30個のアミノ酸であっても良い。サブ配列は、典型的には少なくとも50%の配列相同性を、好ましくは少なくとも60%の、より好ましくは少なくとも70%の、例えば少なくとも80%、例として少なくとも90%、95%または98%の配列相同性を示す。
本発明の診断試験は、直接法または間接法EIA、例えばELISA、ウェスタンブロット法のようなイムノブロット法、ラジオイムノアッセイ、およびいずれか他の酵素非結合抗体の結合アッセイ、または蛍光、凝集もしくは沈降反応および比濁分析のような方法からなる群より選択されるイムノアッセイ法を含む。
本発明の好ましい態様は、本発明の種特異的診断試験に関し、この試験はELISAを含み、ここでは本発明のタンパク質またはその断片に対する抗体が試料中に検出される。
本発明の好ましい態様は、本発明のタンパク質に対する抗体の試料中の検出を基本にしたELISAである。ELISAは、被覆物質として、本発明のタンパク質またはその変異体、すなわち抗原を使用することができる。ELISAは典型的には、例えば本明細書に参照として組入れられた「抗体;実験マニュアル(Antibody;a laboratory manual)」(David Lane Harlow編集、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(1988年))に記載された方法のような、当技術分野において周知の標準法に従って開発されると考えられる。
組換えタンパク質は、下記実施例に記された方法を本質的に使用して得られたDNA配列を用いて産生されると考えられる。このようなDNA配列は、本発明の遺伝子ファミリーの各遺伝子の全コード領域を含み、発現ベクターにクローニングされ、これにより推定タンパク質配列を精製することができる。この精製されたタンパク質は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体の両方に加え、実験的に感染させたマウスの血清およびヒト患者の血清を用いて、ELISAにおける反応性について調べる。
実験的に感染させたマウスの血清からは、大部分は非直線エピトープが認められることがわかっている。従って当技術分野において公知の精製計画の別の形は、非連続エピトープの存在の分析、およびヒトの免疫応答がこのようなエピトープに対しても示されるかどうかの分析に使用されることが意図されている。
本発明の好ましい態様は、本発明の種特異的診断試験に関し、ここで核酸断片は、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21および配列番号:23からなる群より選択される配列を有する。
本発明の核酸断片に関連して「変異体」という用語は、100%未満の配列相同性を示す核酸の配列として理解されなければならない。変異体の配列は、比較した配列と同じサイズであっても、異なるサイズであってもよい。変異体は、典型的には少なくとも50%の配列相同性、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例として少なくとも90%、95%または98%の配列相同性を示す。
本発明の核酸断片に関する「配列相同性」という用語は、本発明の核酸断片および同じまたは異なる長さの並べた核酸断片において一致する核酸(位置および種類の両方に関して)の割合を意味する。
本発明の各遺伝子の全般的分布に関する情報を得るために、全ての入手できるC.ニューモニエ単離株の各遺伝子についてPCRを行う。これにより、本発明の遺伝子または核酸断片の一般的な可変性(variability)に関する情報が提供されると考えられる。可変領域を配列決定する。PCRを用いて、患者試料から疫学的に遺伝子の可変部分を増幅する。不変部分をPCR増幅のために用い、且つ診断試験として使用する可能性について分析した。可変性が発見されたならば、可変領域のPCRを疫学のために用いることができることが意図される。不変領域のPCRを、種特異的診断試験として使用することができる。全ての公知の単離株において不変であることが知られているタンパク質をコードしている遺伝子をPCR標的として用い、未知の機能を持つタンパク質をコードしている遺伝子を調製した。
本発明の特に好ましい態様は、本発明の診断試験であって、核酸断片の検出が、核酸増幅、好ましくはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて実施される試験に関する。
本発明の核酸断片またはそれらの変異体を検出する方向性のPCRを基にした試験は、本発明の範囲内である。PCR試験は、典型的には当技術分野において周知の方法に従って開発され、且つ典型的には本発明の核酸断片間の検出および識別が可能なPCR試験を含む。定量的競合PCR試験または入れ子式(nested)PCR試験が好ましい。本発明のPCR試験は、典型的には本明細書に参照として組入れられているEP B 540 588号、EP A 586 112号、EP A 643 140号またはEP A 669 401号に詳細に開示された方法に従って開発されている。
本発明の核酸断片の一つの変異体およびサブ配列は、本発明の範囲内であり、これは配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:19、配列番号:21、または配列番号:23から選択された核酸の保存的伸張を意味する。好ましくは変異体またはサブ配列は、少なくとも100個の核酸を、好ましくは少なくとも80個の核酸を、より好ましくは少なくとも70個の核酸を、例えば少なくとも50個の核酸を含む。10〜50個程度の小さい核酸、例えば20〜40個の核酸、例として約30個の核酸であってもよい。サブ配列は、典型的には少なくとも30%の配列相同性、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例として少なくとも90%、95%または98%の配列相同性を示している。サブ配列が短くなると、必要な相同性が大きくなる。従って、100個以下の核酸のサブ配列は、少なくとも80%の相同性を示さなければならない。
本発明の非常に重要な局面は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例として少なくとも90%、95%または98%の配列類似性、ならびに類似の生物学的機能を有する、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するクラミジア・ニューモニエ由来の本発明のタンパク質に関する。
「類似の生物学的機能」という用語は、クラミジア・ニューモニエの膜タンパク質から誘導可能なタンパク質と類似の特徴を示すタンパク質を意味する。このようなタンパク質は、GGAIの反復モチーフ(少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個の反復)および/またはトリプトファン(W)の保存された位置を含む。
Omp4-15をコードしている遺伝子に由来するDNA配列の比較は、個々の遺伝子間の全般的類似性が43〜55%の範囲であることを示している。Omp4-15のアミノ酸配列の比較は、34〜49%の同一性および53〜64%の類似性を示す。この相同性は、一般に推定アミノ酸の長さ全体に沿って分散している。しかしながら、図8A〜Jに示されるように、相同性がより顕著ないくつかの領域が存在する。これは、遺伝子中に配列GGAIが4〜7回繰り返されるような反復配列に認められる。DNA相同性が、GGAIの4個のアミノ酸をコードしている配列について保存されていないことは興味深い。このことから、該タンパク質のこの部分の機能的役割が示され、この反復構造が遺伝子重複によって生じたものではないことが示される。4個のアミノ酸反復GGAIに加え、アミノ酸400から490の領域は、該タンパク質の他の部分よりもより高い相同の程度を有し、保存配列FYDPIが全ての配列において出現している。機能の類似性が更に示されたことから、アミノ酸トリプトファン(W)は、該タンパク質のC末端側の4〜6ヶ所に局在して完全に保存されている。
本発明の遺伝子配列および推定アミノ酸配列はいずれも同定されていないので、以下の点も本発明の範囲内である;単一特異性抗体の産生、どのC.ニューモニエタンパク質が発現されるかを特定するための該抗体の使用、発生増殖環のどの時点で該C.ニューモニエタンパク質が発現されるかを特定するための該抗体の使用、および該C.ニューモニエタンパク質の正確な細胞内局在部位を特定するための該抗体の使用である。更に該タンパク質のどの部分が表面に露出し、どのようにC.ニューモニエCOMC内のタンパク質が互いに相互作用しているかを決定するための、本発明のタンパク質に対する単一特異性抗体の使用も、本発明の範囲内である。
本発明の好ましい態様は、本発明のタンパク質のサブ配列を含むポリペプチドであって、該サブ配列が配列GGAIを含むものに関する。更に本発明の好ましい態様は、本発明のタンパク質のサブ配列を含むポリペプチドであって、該サブ配列が配列FSGEを含むものに関する。
本発明のポリペプチドは、典型的には、長さが少なくとも6個のアミノ酸であり、好ましくは少なくとも15個のアミノ酸、好ましくは少なくとも20個のアミノ酸、好ましくは少なくとも25個のアミノ酸、好ましくは少なくとも30個のアミノ酸、好ましくは少なくとも35個のアミノ酸、好ましくは少なくとも40個のアミノ酸、好ましくは少なくとも45個のアミノ酸、好ましくは少なくとも50個のアミノ酸、好ましくは少なくとも55個のアミノ酸、好ましくは少なくとも100個のアミノ酸である。
本発明の非常に重要な局面は、クラミジア・ニューモニエ由来の本発明の核酸断片、それらの変異体および配列に関する。
別の本発明の重要な局面は、本発明のタンパク質に対する抗体に関し、該抗体は、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択される配列を有するタンパク質に対するポリクローナル単一特異性抗体およびモノクローナル抗体を含む。
本発明の非常に重要な局面は、ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染を診断するための診断用キットに関し、該キットは、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する1種以上のタンパク質を含む。
別の非常に重要な本発明の局面は、ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染を診断するための診断用キットに関し、該キットは、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する1種のタンパク質に対する抗体を含む。本発明の診断用キットに含まれる抗体は、ポリクローナル抗体もしくはモノクローナル抗体またはそれらの混合物であることができる。
更に別の本発明の非常に重要な局面は、ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染を診断するための診断用キットに関し、該キットは、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21、および配列番号:23からなる群より選択される配列を有する1種以上の核酸断片を含む。
本発明の一つの局面は、ヒトのような哺乳類をクラミジア・ニューモニエに対し免疫するための組成物に関し、該組成物は、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する1種以上のタンパク質を含む。
ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染を予防するための本発明のタンパク質の重要な役割が期待される。従って変異体およびサブ配列を含む本発明のタンパク質は、典型的には組換え技術を用いて産生され、且つ次にウサギのような哺乳類の免疫における抗原として使用されると考えられる。引き続き免疫によって得られた高度免疫血清を、組織培養アッセイを用い、C.ニューモニエ感染症に対する予防について解析する。これに加えて、典型的には標準のハイブリドーマ技術を用いて、モノクローナル抗体を産生し、C.ニューモニエ感染症に対する予防について解析することが企図されている。
特に興味深く且つ免疫原性であるエピトープが、本発明のタンパク質に関連して認められ、これが該タンパク質のサブ配列を含むことが想起される。クラミジア・ニューモニエに対するヒトのような哺乳類の免疫において、本発明のタンパク質のサブ配列などを含むポリペプチドを用いることが好ましい。
本発明の重要な局面は、ヒトのような哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染の診断において、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択される配列を有するタンパク質の使用に関する。
本発明の好ましい態様は、ヒトのような哺乳類においてクラミジア・ニューモニエの感染の診断において、非変性型の本発明のタンパク質の使用に関する。
非常に重要な本発明の局面は、ヒトのような哺乳類をクラミジア・ニューモニエに対し免疫するために、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択される配列を有するタンパク質の使用に関する。
本発明の好ましい態様は、ヒトのような哺乳類をクラミジア・ニューモニエに対し免疫するために、非変性型の本発明のタンパク質の使用に関する。
非常に重要な本発明の局面は、ヒトのような哺乳類をクラミジア・ニューモニエに対し免疫するために、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21、および配列番号:23からなる群より選択されるヌクレオチド配列を有する核酸断片の使用に関する。
C.ニューモニエに対するある種のワクチンが、マウスの遺伝子銃ワクチン接種(gene-gun vaccination)を用い開発されることが考察されている。典型的には、本発明の核酸断片、核酸断片の組合せを含む様々な遺伝子構築物を、この遺伝子銃法において使用する。マウスは、その後続けて、体液性免疫応答および細胞性免疫応答の両方の成立について、ならびにこのようにチャレンジした後のC.ニューモニエによる感染症の予防について分析する。
これと同じく本発明は更に、医薬品(ワクチン)としての本発明のタンパク質の使用、更にはクラミジア・ニューモニエの感染に対するワクチンの調製のためのそれらの使用に関する。
有効成分としてタンパク質配列を含むワクチンの調製は、一般に当技術分野においてよく理解されており、例えば米国特許第4,608,251号;第4,601,903号;第4,599,231号;第4,599,230号;第4,596,792号;および第4,578,770号に開示されており、これらは全て本明細書に参照として組入れられている。典型的には、このようなワクチンは、溶液または懸濁液のいずれかで注射可能なように調製され;注射前に液体中に溶液化または懸濁化するのに適した固形剤形も調製することができる。この調製物は乳化することもできる。免疫原性の有効成分はしばしば、薬学的に許容され有効成分と相溶性である賦形剤と混合される。適当な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど、およびそれらの組合せである。更に、必要に応じて、ワクチンは湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、またはワクチンの効果を増強するアジュバントのような少量の補助剤を含むことができる。
前述のワクチンは、通常のように注射、例えば皮下注射または筋肉注射のいずれかにより、非経口的に投与される。その他の投与形式に適した別の製剤は、座剤、場合によっては経口製剤を含む。これらの組成物は、液剤、懸濁剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、徐放型製剤または散剤の剤形をとり、且つ有効成分を10〜95%、好ましくは25〜70%含み、任意に適当な担体を含有する。
前述のタンパク質配列を当技術分野において公知の中性または塩の形でワクチンに処方することができる。これらのワクチンは、単位用量製剤と共存できる方法で、且つ治療効果および免疫原性のある量で投与される。投与されるべき量は、治療を受ける対象に応じて決まる。適当な用量範囲は、1回のワクチン接種につき有効成分数百マイクログラムの桁であり、好ましい範囲は約0.1μg〜1000μgである。ワクチンが更に当技術分野において公知であるようにアジュバント物質を含む場合に、免疫応答は増強される。別の可能性は、例えばポリI:Cのような前述のアジュバントと組み合わせて、リンホカイン(例えばIFN-γ、IL-2およびIL-12)や合成IFN-γインデューサのような免疫調節物質を使用することに関する。
本発明のタンパク質断片またはタンパク質をコードしている少なくとも1種の核酸断片を、非病原性微生物の中に導入し、且つ微生物の表面でのこのタンパク質断片またはタンパク質の発現に作用する(例えば、膜へのアンカー部分を含む融合タンパク質の形、または膜におけるアンカー形成を可能にする脂質形成シグナル(lipidation signal)を有するわずかに修飾されたタンパク質もしくはタンパク質断片の形)ことによって、生ワクチンを生成することも可能である。当業者は、この目的のための関連した発現システムをどのように適合させるかを知っていると考えられる。
本発明の別の部分は、最近の研究によって明らかになった、真核細胞において複製不能なベクターにクローニングされたDNA断片を、例えば筋肉注射または経皮投与(いわゆる遺伝子銃法)により、動物(ヒトを含む)に導入することができるという事実に基づいている。このDNAは、例えば筋肉細胞によって取り込まれ、且つ目的の遺伝子が、真核生物において機能するプロモーター、例えばウイルスプロモーターによって発現され、且つその後遺伝子産物が免疫系を刺激する。これらの新たに発見された方法は、本明細書に参照として組入れられているUlmerらの論文(1993)において検証されている。
従って、あるタンパク質または本発明のタンパク質をコードしている核酸断片を用いて、抗原のインビボ発現に影響を及ぼすことができ、すなわちこれらの核酸断片はいわゆるDNAワクチンにおいて使用することができる。ここで本発明は更に、本発明のタンパク質断片またはタンパク質をコードしている核酸断片を含むワクチン、ワクチンが投与されるヒトのような哺乳類による抗原のインビボ発現に作用するワクチン、ヒトのような哺乳類においてクラミジア・ニューモニエによる感染症に対する抵抗力を実質的に高めるように作用する発現された抗原量に関する。
このような「DNAワクチン」の効力は、免疫応答を調節する能力を有するタンパク質をコードしているDNA断片と共に発現産物をコードしている遺伝子を投与することによって増強することが可能である。例えば、リンホカイン前駆体またはリンホカインをコードしている遺伝子(例えばIFN-γ、IL-2またはIL-12)は、免疫原性タンパク質断片またはタンパク質をコードしている遺伝子と共に、2種の個別のDNA断片の投与かもしくは同じベクターに含まれる両方のDNA断片の投与かのいずれかで、投与することができる。更に本明細書に開示されたタンパク質断片およびタンパク質の関連するエピトープを各々コードしている多数のヌクレオチド配列を含むDNA断片を投与し、その結果これらのエピトープの広範なスペクトルを持つ免疫系を連続感作することが可能である。
下記の実験的で非制限的な実施例は、本発明のある特徴および態様を説明することを意図している。
図面の説明
図1:この図は、ネガティブ染色した精製C.ニューモニエEB(A)と精製OMC(B)の電子顕微鏡写真である。
図2:この図は、精製したEBおよびOMCの銀染色した15%SDS-PAGEを示す。レーン1、精製C.ニューモニエEB;レーン2、C.ニューモニエOMC;レーン3、精製C.トラコーマEB;およびレーン4、C.トラコーマOMC。
図3:この図は、10%SDS-PAGEで分離し、ニトロセルロースに転写し、ウサギの抗C.ニューモニエOMCと反応させ、C.ニューモニエEBのイムノブロッティングを示す。
図4:この図は、ウサギの抗C.ニューモニエ血清で検出した組換えpEXのクマーシーブルー染色した7.5%SDS-PAGEを示す。矢印は、117kDaβ−ガラクトシダーゼタンパク質の位置を示す。
図5:この図は、7.5%SDS-PAGEで分離しニトロセルロースに転写し、ウサギの抗C.ニューモニエOMCと反応させた、コロニーブロッティングによって検出された組換えpEXクローンのイムノブロッティングを示す。レーン1、シーブルー(seablue)分子量標準。レーン2〜6、42℃で培養し、β−ガラクトシダーゼ融合タンパク質の産生を誘導したpEXクローン。
図6:この図は、Omp4およびOmp5に関する配列のストラテジーを示す。矢印は配列決定に使用したプライマーを示す。
図7:C.ニューモニエomp遺伝子。これらの遺伝子は、2種のクラスターに整列される。クラスター1において、Omp12、11、10、5、4、13および14が見つかった。クラスター2において、Omp6、7、8、9および15が見つかった。
図8A〜J:これらの図は、GCGパッケージのプログラムパイルアップを用いるC.ニューモニエOmp4-15のアラインメントを示す。
図9:この図は、HeLaに72時間感染させ、感染後、pEX3-36融合タンパク質に対するマウスの単一特異性抗血清と反応させた、C.ニューモニエの免疫蛍光写真を示す。pEX3-36はOmp5遺伝子の一部である。
図10:この図は、C.ニューモニエEBのイムノブロッティングを示す。レーン1〜3は、SDS-試料バッファー中で100℃で加熱し、レーン4〜6は加熱しなかった。レーン1は、ウサギの抗C.ニューモニエOMCと反応させ;レーン2および4は、プレ血清と;レーン3および5は、ポリクローナルウサギの抗pEX1-1融合タンパク質と;レーン6は、MAb 26.1と反応させた。
図11:この図は、C.ニューモニエEBのイムノブロッティングを示す。レーン1〜4は、SDS-試料バッファー中で100℃で加熱し、レーン5〜6は加熱しなかった。C.ニューモニエの107CFUで感染させてから14日後のC57-ブラックマウスから採取した血清と反応させた。レーン1および5はマウス1;レーン2および6はマウス2;レーン3および5はマウス3;ならびにレーン4および8はマウス4である。
図12;この図は、気管支上皮と肺実質の両方に存在するC.ニューモニエ封入体(矢印)を伴うマウスの肺組織の免疫組織化学分析を示す。
実施例1
C.ニューモニエCOMCタンパク質の98/95kDaをコードしている遺伝子のクローニング
C.ニューモニエEBおよびCOMCの精製
C.ニューモニエをHeLa細胞において培養した。培養の詳細は、MiyashitaおよびMatsumotoの論文(1992)に従って行ったが、100,000×gで遠心分離を行い、上清およびその下の沈殿ならびに混濁した底面層とした点を変更した。微生物を、1000×gで30分間遠心分離することによってHeLa細胞に付着し、その後この細胞を、5%ウシ胎仔血清(FCS,Gibco BRL、独国、カタログ番号10106.169)ゲンタマイシンを含有するRPMI 1640培地(Gibco BRL,独国、カタログ番号51800-27)中で、5%CO2大気下、37℃で2時間インキュベーションした。この培地を、更にシクロヘキシミド1mg/ml含む培地と交換した。48時間インキュベーションした後、培地からカバースリップを外し、この封入体を、C.ニューモニエに特異的な抗体(MAb 26.1)(Christiansenら、1994)およびC.トラコーマ種に特異的なモノクローナル抗体(MAb 32.3、Loke diagnostics、Arhus、デンマーク)を使って試験し、C.トラコーマが混入していないことを確認した。HeLa細胞を、マイコプラズマ汚染についてヘキスト染色により、更にはBEaおよびBEg培地中での培養により調べた(Freundら、1979)。更にC.ニューモニエ保存液もBEaおよびBEg培地中での培養によりマイコプラズマ汚染について調べた。C.トラコーマ、マイコプラズマまたは細菌による汚染は、クラスターとしても細胞としても検出されなかった。感染の72時間後の単層を、PBSで洗浄し、細胞をラバーポリスマンを用いてPBSで緩め(loosen)、且つ超音波処理により宿主細胞からクラミジアを遊離した。C.ニューモニエEBおよびRBを非連続密度勾配上で精製した(Miyashitaら、(1992))。クラミジアEBの純度はネガティブ染色と電子顕微鏡(図1)により証明し、0.3〜0.5mmのサイズの粒子だけが検出され、これはC.ニューモニエEBの構造と一致していた。精製クラミジアEBには、Caldwellらの方法(1981)で、短時間超音波処理する点を変更して、サルコシル抽出を施し、COMCを浮遊化した。精製したCOMCを電子顕微鏡およびネガティブ染色で調べたところ(図l)、折りたたまれた外膜複合体が認められた。
精製したEBおよびCOMCのSDS-PAGE分析
精製したEBSおよびC.ニューモニエOMCのタンパク質を、15%SDS-ポリアクリルアミドゲル上で分離し、ゲルを銀染色したところ(図2)、レーン1には、100/95kDaの多量のタンパク質および38kDaのタンパク質を含む精製EBが認められ、精製COMC(レーン2)においても、これら2種のタンパク質群は優勢であった。更にCOMC調製物においては、分子量62/60kDa、55kDaおよび12kDaのタンパク質が豊富であった。精製C.ニューモニエEBを精製C.トラコーマEB(レーン3)と比較すると、C.トラコーマEBで優勢なタンパク質が主要外膜タンパク質(MOMP)であることがわかり、これはC.トラコーマのCOMC調製物においても太いバンドであり(レーン4)、この調製物においては60/62kDaのOmp2に加えて12kDaのOmp3が認められる。しかしながら、C.ニューモニエCOMC調製物のように、サイズ100/95kDaの太いバンドは検出されていない。
C.ニューモニエCOMCに対するウサギのポリクローナル抗体の作製
イムノブロッティングおよびコロニーブロッティングにおいて全てのC.ニューモニエタンパク質を認識するウサギの抗体の産生を確実にするために、COMC抗原10μgをSDS試料バッファー20μLに溶解し、その後5個のバイアルに分割した。この溶解した抗原を更に1mlのPBSおよび1mlのフロイントの不完全アジュバント(Difco laboratories、USA、カタログ番号0639-60-6)で希釈し、ニュージーランド系ホワイトウサギの四頭筋に注射した。ウサギには1週間間隔で3回筋肉注射し、更に3週間後に、1ml PBSに希釈した溶解COMCタンパク質を静脈注射し、この手順を2週間後に反復した。免疫処置開始時から11週間後、ウサギから血清を採取した。精製C.ニューモニエEBをSDS-PAGEにより分離し、且つこれらのタンパク質をニトロセルロース膜に電気的に転写した。この膜を固定し、ポリクローナルCOMC抗体で免疫染色した(図3)。血清から、EB調製物中に100/95、60および38kDaのサイズのタンパク質が認められた。これは外膜タンパク質のサイズと一致している。
COMCタンパク質のクローニング
HeLa細胞中におけるC.ニューモニエの培養に起因した、宿主細胞DNAの混入がEB調製物中に存在した。従って精製EB調製物をDNAseで処理し、混入したDNAを除去した。その後このC.ニューモニエDNAを、CsCl勾配遠心分離により精製した。このC.ニューモニエDNAをSau3Aで部分消化し、サイズ約0.5〜4.0kbのDNA断片を含む分画を、発現ベクターシステムpEX(Boehringer、独国、カタログ番号1034 766、1034 774、1034 782)にクローニングした。pEXベクターシステムは、β−ガラクトシダーゼ遺伝子の3’末端に複数のクローニング部位を有する、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を含んでいる。この遺伝子の発現は、PRプロモーターによって調節されており、そのためこのタンパク質の発現は、温度を32℃から42℃に上昇することによって誘導され得る。組換え細菌のコロニーをニトロセルロース膜に転写し、2時間温度を42℃に上昇した。細菌は、ニトロセルロース膜を5%SDSに浸漬したフィルター上に静置することによって溶菌した。この外膜タンパク質を発現しているコロニーを、C.ニューモニエCOMCに対して生じたポリクローナル抗体で検出した。陽性クローンを浮遊液中で培養し、42℃で2時間誘導した。このクローンのタンパク質の特徴を、SDS-PAGEで分析したところ、誘導されたβ−ガラクトシダーゼのサイズの増大が認められた(図4)。更にこのタンパク質をニトロセルロース膜に電気的に転写し、COMCに対するポリクローナル血清との反応を確認した(図5)。
陽性COMCクローンの配列決定
pEXクローンを特徴分析するために、挿入されたC.ニューモニエDNAを配列決定した。得られたDNA配列を、GenEmblデータベースの真核細胞の配列について検索した。検索の結果、6個のクローンがOmp2遺伝子の一部として、2個のクローンがOmp3遺伝子の一部として、および2個のクローンがMOMP遺伝子の一部として同定され、これはCOMCタンパク質がうまくクローニングされたことを示唆していた。更に32個のクローンが得られたが、これを含むDNA配列はGenEmblデータベースにおいては見つからなかった。しかしこれらの配列は、6個および4個のクローンの2種のコンティグ(contics)にクラスター化され、3個のクローンが同定された。更に19個のクローンがこれらのコンティグと重複していないことが認められた(図7)。これらの遺伝子のより多くの配列に関するデータを得るために、C.ニューモニエDNA全体を制限酵素BamHIで切断し、断片をベクターpBluescriptにクローニングした。連結したDNAを大腸菌XL1-Blueに電気的に形質転換し、アンピシリン含有プレート上で選択した。組換え細菌コロニーを、ニトロセルロース膜に転写し、プローブとしてpEX1-1クローンの挿入物を用いて、コロニーハイブリダイゼーションを行った。4.5kbの1個のBamHI断片を含むクローンが認められ、該プローブへのハイブリダイゼーションはサザンブロット法により確認した。このクローンの挿入物を、各々約300bpの合成プライマーを用いて、両方向で配列決定した。BamHI断片の配列は、pEXクローンの2個のコンティグに結合することが可能であった。全体として、これらのpEXクローンと共に、2種の新規COMCタンパク質をコードしている6.5kb DNA配列を構成することが可能であった(図6)。
精製したC.ニューモニエDNAについて、公知のOmp遺伝子由来のプライマーおよび他の公知の遺伝子由来のプライマーの両方を用いてPCRを行い、別の配列を得た。得られたPCR産物を配列決定した。その配列の構成を図7に示す。別の8個のOmp遺伝子を検出した。推定アミノ酸配列の並置を図8 AおよびBに示す。
DNA配列の解析
サイズが89.6〜100.3kDaのOmp4-15タンパク質(およびOmp13については56.1kDa)をコードしているDNAを配列決定した。Omp4とOmp5は逆方向に転写された。Omp4の下流に、可能性のある終結構造が位置していた。Omp5遺伝子の3’末端は、この遺伝子内に制限酵素BamHIの切断部位が存在したので、クローニングしなかった。GCGパッケージのギャッププログラム(ウィスコンシン・パッケージ、ver.8.1-UNIX、1995年8月、配列解析ソフトウェアパッケージ)を用いて、翻訳したOmp4とOmp5のDNA配列を比較した。これらの2種の遺伝子は、アミノ酸同一性が41%(類似性61%)であり、シグナルペプチダーゼ1による可能性のある切断部位が、Omp4においてはアミノ酸17に、Omp5においてはアミノ酸25に存在した。2種の別のpEXクローンによってコードされたアミノ酸配列をOmp4とOmp5の配列について比較した場合、これらもその遺伝子に対するアミノ酸相同性を有していた。これら2種のクローンが、Omp4およびOmp5タンパク質の同じ領域と相同であることが認められる。結論として、これらのpEXクローンは、2種の個別の遺伝子に由来していなければならない。従ってこれらの遺伝子をOmp6およびOmp7と命名した。同様の解析を残りの遺伝子について行った。Omp4および5において認められたこととは対照的に、他の推定ompタンパク質はシグナルペプチドの切断部位を有さなかった。
実施例2
pEX融合タンパク質に対するポリクローナル単一特異性抗体および完全長の組換え体+Omp4
Omp4-7タンパク質のトポロジーを調べるために、代表的pEXクローンを各遺伝子から選択した。β−ガラクトシダーゼ/ompの融合タンパク質を誘導し、タンパク質を封入体として部分的に精製した。Balb/cマウスを、この抗原により筋肉内に1週間間隔で3回免疫処置し、6週間後血清をマウスから採取した。HeLa細胞をC.ニューモニエで感染させた。感染の72時間後、単層を3.7%ホルムアルデヒドで固定した。この処理により、ホルムアルデヒドによる外膜タンパク質の過剰な架橋結合のために、抗体を透過しないクラミジア外膜を作製した。このHeLa細胞を0.2%Triton X 100で透過性とし、この単層をPBSで洗浄し、その後20%(v/v)FCSでインキュベーションし、ホルムアルデヒドの遊離基を不活性化した。マウスの血清を、20%(v/v)FCSを含むPBSで1:100に希釈し、30分間単層と共にインキュベーションした。単層をPBS中で洗浄し、二次FITCH結合したウサギ抗マウス血清を30分間添加し、単層を洗浄し配置した。これらの抗体のいくつかは、封入体中のEBと非常に強力に反応した(図9)。ホルムアルデヒドで固定したにもかかわらず、EB表面のこの処理による変化を排除することはできず、その結果これらの抗体はOmp4-7に接近することができた。従って免疫電子顕微鏡により、クローンpEX3-36に対して生じた抗体との反応が確認された。C.ニューモニエの精製EBを、炭素で被覆したニッケルグリットに吸着させた。吸着後、グリッドをPBSで洗浄し、PBSに溶解した0.5%オボアルブミン中でブロックした。これらの抗体を同じバッファーで1:100に希釈し、30分間インキュベーションした。このグリットをPBSで洗浄した。1%ゼラチンを含有するPBS中に希釈した10nmのコロイド状金に結合したウサギの抗マウスIgを、グリッドに30分かけて添加した。このグリッドを1%ゼラチンを含む3×PBSで洗浄し、且つPBSで3回洗浄し、このグリッドを0.7%ホスホタングステン酸で対比染色した。グリッドをJeol 1010電子顕微鏡で40kVで分析した。精製したEB表面を金粒子が覆っているのが認められた。C.ニューモニエEBは、精製または抗体との反応のいずれの場合においても界面活性剤処理または固定に対して露出されることはなかったので、これらの結果はクローニングされたタンパク質が表面に露出されたエピトープを有することを示している。
Omp4に対するポリクローナル単一特異性抗体
Omp4遺伝子を、LIC-部位を含むプライマーを用いるPCRにより増幅し、PCR産物をpET-30 LICベクター(Novagen)にクローニングした。ヒスチジンタグをつけた融合タンパク質を、IPTGによる合成の誘導により発現し、ニッケルカラム上で精製した。精製したOmp4タンパク質を用いて、ウサギを免疫処置した(6回、各8μg)。
パラフィン包埋切片におけるクラミジア・ニューモニエ検出のための組換えOmp4に対するウサギのポリクローナル抗体の使用
C.ニューモニエに感染したマウスの肺を、経鼻感染後3日目に摘出した。組織標本を4%ホルムアルデヒドで固定し、パラフィンに包埋し、薄片化し、脱パラフィン化した後、染色した。切片をTBS(150mM NaCl,20mM Tris pH7.5)中に1:200希釈したウサギの血清と共に室温で30分間インキュベーションした。TBSで2回洗浄した後、切片をTBS中に1:300希釈した二次抗体(ビオチン化したヤギ抗ウサギ抗体)と共にインキュベーションし、その後TBSで2回洗浄した。切片をストレプトアビジン−ビオチン複合体(streptABComplex/AP,Dako)で30分間染色し、洗浄し、クロマゲン+ニューフクシン(Vector laboratories)により顕微鏡観察下で呈色した。これらの切片をヘマトキシリンで対比染色し、顕微鏡で観察した。
過免疫単一特異性ウサギ抗血清によるイムノブロッティング分析
pEX1-1クローンの挿入物を、LIC部位を含むプライマーを用いるPCRにより増幅した。その後PCR産物を、pET-32 LICベクター(Novagen,UK、カタログ番号69076-1)に挿入した。これによりpEX1-1クローンの挿入配列が新規ベクターにおいて融合タンパク質として発現され、このpET-32 LICベクターによりコードされた融合タンパク質の一部は、一列に6個のヒスチジン残基を有していた。融合タンパク質の発現をこのベクター内で誘導し、且つ融合タンパク質はヒスチジン残基の2価の陽イオンと高親和性があるので、Ni2+カラム上で変性条件下で精製された。精製されたタンパク質を用いて、ニュージーランド・ホワイトウサギを免疫処置した。筋肉内に6回および静脈内に2回免疫処置した後、ウサギから血清を採取した。精製したC.ニューモニエEBは、SDS-試料バッファー中に溶解した。この試料の半量は試料バッファー中で100℃に加熱したが、残りの試料半量は加熱しなかった。これらの試料を、SDS-PAGEにより分離し、タンパク質をニトロセルロース膜に転写し、血清をストリップと反応させた。100℃に加熱した試料と一緒にした血清は、約98kDaの高分子量バンドを認識した。これは、pPX1-1クローンの一部であると予想されたOmp5のサイズと一致したが、抗体が非加熱のEBを伴うストリップと反応した場合には、このパターンは異なっていた。この場合はバンドは75kDaのサイズに認められ、更にこのバンドの上側により薄いバンドが認められた(図10)。これらのデータは、Omp5が完全に変性するには、SDS-試料バッファー中での煮沸を必要とし、且つ該遺伝子産物から推定されたサイズで移動することを実証している。試料を煮沸しなかった場合は、該タンパク質は完全には変性せず、より少ないSDSがタンパク質に結合し、アクリルアミドゲルにおいて比較的速く移動するようなより球状の構造を有する。このバンドパターンは、本発明者らが先に記した(Christiansenら,1994)、モノクローナル抗体(MAb 26.1)によって得られたものに一致するように思われ(レーン6)、これはイムノブロッティングにおいて、C.ニューモニエEB表面とは反応するが、この抗体は完全にSDS変性したC.ニューモニエEBとは反応しない。
C57ブラックマウスの実験的感染
煮沸しなかったOmp4-7タンパク質の変更された移動を確認するために、本発明者らはマウスを実験的に感染させた後にC.ニューモニエEBに対する抗体を分析することを選択した。C.ニューモニエに起因した感染症の抗体を得るために、C57ブラックマウスに浅いエーテル麻酔をかけ、鼻からC.ニューモニエの107CFIを接種した。感染の14日後、血清試料を採取し、肺の病理学的変化を観察した。2匹のマウスにおいて、肺切片に重度の肺炎が認められ、第三のマウスにおいては、軽微な変化のみが認められた。マウスの血清を1:100に希釈し、試料バッファー中に溶解した精製EBと、煮沸して、もしくは、煮沸せずに反応させた。100℃に加熱した調製物において、2匹のマウスからの血清は、60/62kDaバンドと強力に、および55kDaバンドとやや弱く反応したが、Omp4-7のサイズのタンパク質との反応は認められなかった(図11)。しかしながら、血清が非加熱の調製物と反応した場合は、これらは全ておよそ75kDaのサイズの幅広のバンドと強力に反応した。これは、非加熱調製物中のOmp4-7タンパク質のサイズと一致している。従って、C.ニューモニエ感染後にこれらの抗体によって認められたOmp4-7タンパク質のエピトープは、抗原の完全な変性がエピトープを完全に破壊するので、不連続エピトープであると結論できた。非加熱試料中に認められた75kDaタンパク質は、Omp2ではない(Omp2特異的抗体とのイムノブロッティングにおいて示された)。
実施例3
C.ニューモニエのOmp4-7とオウム病クラミジア(C.psittaci)の推定される外膜タンパク質(POMP)との比較
Longbottomら(1996)は、オウム病クラミジアの98から90kDaのタンパク質の部分配列を発表した。これらは、EMBLデータベースにおけるこのファミリーの5個の遺伝子の完全な配列に属した。これらの正確な位置は決定されていないので、これらは遺伝子「推定外膜タンパク質」(POMP)と命名された。このファミリーは、完全に同一の2個の遺伝子、およびこれらの遺伝子と高い相同性がある2個の遺伝子から構成されている。これらの分子量は90および91kDaと算出された。第5の遺伝子は、98kDaのタンパク質をコードしている。GCGパッケージのプログラムパイルアップにより、C.ニューモニエのOmp4-7タンパク質の配列を、オウム病クラミジアのPOMPタンパク質の配列と比較した。アミノ酸相同性は51〜63%の範囲であった。C.ニューモニエのOmp4-5タンパク質が、オウム病クラミジアの98kDaのPOMPタンパク質に最も関連していることがわかった。興味深いことに、オウム病クラミジアのPOMPタンパク質の98kDaは、他のオウム病クラミジアの遺伝子よりも、C.ニューモニエ遺伝子との関連が深かった。GGAIの反復配列が、98kDaのPOMPタンパク質において保存されていたが、オウム病クラミジアPOMPタンパク質の90および91kDaにおいてはわずかに3個のGGAI反復配列のみが存在した。オウム病クラミジアについては、これらのタンパク質に対する抗体が、感染に対して保護的であるらしいことが示されている。
Figure 0004160640
配列表
(1)一般情報
(i)出願人:
(A)名称:Svend Birkelund
(B)街路名:Dept. of Medical Microbiology and Immunology, University of Arhus
(C)市名:Arhus C
(D)州名:
(E)国名:Denmark
(F)郵便番号:8000
(ii)発明の名称:Chlamydia pneumoniae anti gens
(iii)配列数:30
(iv)コンピューター読み取りフォーム:
(A)メディア形式:Diskette
(B)コンピューター:IBM Compatible
(C)運転システム:DOS
(D)ソフトウェア:FastSEQ for Windows Version 2.0
(v)現出願データ:
(A)出願番号:
(2)配列番号:1の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:3200塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:Coding Sequence
(B)存在位置:205...2987
(D)他の情報:
(xi)配列の記載:配列番号:1:
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(2)配列番号:2の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:928アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(v)フラグメント:中間部フラグメント
(xi)配列の記載:配列番号:2:
Figure 0004160640
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Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:3の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2815塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:3:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:4の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:928アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:4:
Figure 0004160640
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Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:5の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:3052塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:5:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:6の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:922アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:6:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:7の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2526塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:7:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:8の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:841アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:8:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:9の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2787塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:9:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:10の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:928アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:10:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:11の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2757塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:11:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:12の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:918アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:12:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:13の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2787塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:13:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:14の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:928アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:14:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:15の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2793塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:15:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:16の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:930アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:16:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:17の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:840塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:17:
Figure 0004160640
(2)配列番号:18の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:279アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:18:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:19の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:1545塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:19:
Figure 0004160640
(2)配列番号:20の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:514アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:20:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:21の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:787塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:21:
Figure 0004160640
(2)配列番号:22の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:262アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:22:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:23の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2838塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列の記載:配列番号:23:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:24の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:946アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列の記載:配列番号:24:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:25の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:3000塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:Coding Sequence
(B)存在位置:259...3000
(D)他の情報:
(xi)配列の記載:配列番号:25:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:26の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:914アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(v)フラグメントの種類:中間部フラグメント
(xi)配列の記載:配列番号:26:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:27の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:1200塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:Coding Sequence
(B)存在位置:1...1200
(D)他の情報:
(xi)配列の記載:配列番号:27:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:28の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:400アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(v)フラグメントの種類:中間部フラグメント
(xi)配列の記載:配列番号:28:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:29の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:1830塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:Coding Sequence
(B)存在位置:1...1830
(D)他の情報:
(xi)配列の記載:配列番号:29:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
(2)配列番号:30の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:610アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(v)フラグメントの種類:中間部フラグメント
(xi)配列の記載:配列番号:30:
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640
Figure 0004160640

Claims (6)

  1. 配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8、配列番号:10、配列番号:12、配列番号:14、配列番号:16、配列番号:18、配列番号:20、配列番号:22、および配列番号:24からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする核酸断片
  2. 配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7、配列番号:9、配列番号:11、配列番号:13、配列番号:15、配列番号:17、配列番号:19、配列番号:21、および配列番号:23からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む核酸断片。
  3. 請求項1または2記載の核酸断片の少なくとも20個連続した核酸であるサブ配列を含む核酸断片であって、該サブ配列は、請求項1または2記載の核酸断片の増幅のためのプライマーとして用いることができる、核酸断片。
  4. 哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染を診断するための診断用キットであって、請求項1〜3のいずれか一項記載の核酸断片の1種以上を含む、診断用キット。
  5. 哺乳類におけるクラミジア・ニューモニエの感染を同定するための種特異的インビトロ試験法であって、患者から得た血清試料において請求項1または2記載の核酸断片の存在を、請求項3記載の核酸断片の1種以上を用いた核酸の増幅を用いて検出する段階を含む、試験法。
  6. 核酸断片の検出が、ポリメラーゼ連鎖反応を用いて得られる、請求項記載の試験法。
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