JP4160293B2 - Crystal production method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗潰瘍作用を有する光学活性なスルホキシド化合物の製造法および安定性が顕著に向上した光学活性なスルホキシド化合物の結晶等に関する。
【0002】
【従来の技術】
抗潰瘍作用を有する(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール〔以下、(R)−ランソプラゾールと称することもある〕または(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール〔以下、(S)−ランソプラゾールと称することもある〕を製造する方法としては、例えば、特表平11−508590号公報(WO 97/02261)には、(+)−エナンチオマーまたは(−)−エナンチオマーのいずれかが多い、即ち一つのエナンチオマーの富化された化合物の調製物を溶媒で処理し、この化合物のラセミ体の晶出性を利用してラセミ化合物を溶媒から選択的に沈殿させ、沈殿したラセミ化合物を濾過して除去し、続いて溶媒を除去して、ランソプラゾールなどの対応する化合物の光学的純度が増大した単一のエナンチオマーを得る、一つのエナンチオマーの富化された化合物の調製物を光学的に精製する方法および溶媒除去による結晶化方法について記載されている。
【0003】
また、特表平10−504290号公報(WO 96/02535)にはチオ化合物を酸化反応に付し、光学活性なスルホキシド化合物を得る製造法、アセトニトリル溶液濃縮などによるオメプラゾールの結晶化(実施例11)について記載されている。
【0004】
ランソプラゾールは現在優れた抗潰瘍作用を有する医薬品として世界中で販売されている。該ランソプラゾールの結晶はラセミ体であり保存安定性に優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような従来法により得られる光学活性な(R)−ランソプラゾールおよび(S)−ランソプラゾールの結晶は、保存安定性が十二分に満足できるものとは言えず、保存中に、純度が低下する、類縁物質が増加する、あるいは着色するなどの可能性を否定できなかった。
【0006】
保存安定性に十二分に優れた(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの結晶の製造法が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが、(R)−ランソプラゾールおよび(S)−ランソプラゾールの結晶の製造法を種々検討したところ、特定の条件下で(R)−ランソプラゾールおよび(S)−ランソプラゾールを晶出させることにより、意外にも、極めて安定な結晶が得られ、この方法が工業的規模で十分満足できる製造法であることを初めて見出し、これらの知見に基づいて鋭意研究し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、
〔1〕(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールを約0.1g/ml〜約0.5g/mlの濃度で含有する酢酸C1-4アルキルエステル溶液から約0℃〜約35℃の温度で晶出させることを特徴とする(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶の製造法、
〔2〕(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールを約0.1g/ml〜約0.5g/mlの濃度で含有する酢酸C1-4アルキルエステル溶液から約0℃〜約35℃の温度で晶出させ、ついで同温度で該酢酸C1-4アルキルエステル溶液量の7倍量以下のC5-8炭化水素を滴下することを特徴とする(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶の製造法、
〔3〕晶出温度が約20℃〜約30℃である上記〔1〕または〔2〕記載の製造法、
〔4〕晶出時間が約30分〜約4時間である上記〔1〕または〔2〕記載の製造法、
〔5〕酢酸C1-4アルキルエステルが酢酸エチルまたは酢酸プロピルである上記〔1〕または〔2〕記載の製造法、
〔6〕酢酸C1-4アルキルエステル溶液量の5倍量以下のC5-8炭化水素を滴下することを特徴とする上記〔2〕記載の製造法、
〔7〕C5-8炭化水素がヘプタンまたはヘキサンである上記〔2〕記載の製造法、
〔8〕C5-8炭化水素の滴下時間が約15分〜約4時間である上記〔2〕記載の製造法、
〔9〕上記〔1〕または〔2〕記載の製造法により製造される(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶、
〔10〕上記〔1〕または〔2〕記載の製造法により製造される(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶、
〔11〕融解開始温度が約131℃以上である(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶、
〔12〕融解開始温度が約135℃である上記〔11〕記載の結晶、
〔13〕上記〔9〕または〔11〕記載の結晶を含有してなる医薬組成物、
〔14〕消化性潰瘍;胃炎;逆流性食道炎;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;上部消化管出血;非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患の予防・治療剤である上記〔13〕記載の医薬組成物、
〔15〕上記〔9〕または〔11〕記載の結晶をヒトに投与し、消化性潰瘍;胃炎;逆流性食道炎;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;上部消化管出血;非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患を予防または治療する方法、
〔16〕消化性潰瘍;胃炎;逆流性食道炎;NUD(Non Ulcer Dyspepsia);胃癌;胃MALTリンパ腫;上部消化管出血;非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍;またはヘリコバクター・ピロリ菌に起因する疾患に対する予防・治療用医薬組成物を製造するための上記〔9〕または〔11〕記載の結晶の使用、
〔17〕(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールを約0.1g/ml〜約0.5g/mlの濃度で含有する酢酸C1-4アルキルエステル溶液から約0℃〜約35℃の温度で晶出させることを特徴とする(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールまたは(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶の安定化方法などに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の結晶の製造法に原料として付される「(R)−ランソプラゾール」または「(S)−ランソプラゾール」は自体公知の方法、例えば、特表平10−504290号公報(WO 96/02535)に記載の方法またはこれに準じた方法、または以下の製造法1または2に記載の方法等により製造される。
【0010】
(1)製造法1
2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾールと過剰量(約1.5〜10モル当量)の酸化剤(例、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等の過酸化物など)とを、不斉誘導触媒(例、光学活性なジオール、チタニウム(IV)アルコキシドおよび水の錯体など)、有機溶媒〔例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;クロロホルム、ジクロロメタン、エチレンジクロライド、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;酢酸など〕および塩基〔例、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物などの無機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属カルボン酸塩類、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルフェニルアミンなどのアミン類、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどのピリジン類などの有機塩基;アルギニン、リジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸など〕の存在下、約−20〜20℃で、約0.1〜50時間反応させることにより得ることができる。
【0011】
得られた化合物は自体公知の分離精製手段、例えば濃縮、溶媒抽出、晶出、転溶、クロマトグラフィーあるいはそれらの組み合わせにより単離される。
【0012】
(2)製造法2
2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールを光学分割に付し、異性体を得ることができる。
【0013】
光学分割の方法としては、自体公知の方法が挙げられ、例えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。
【0014】
「分別再結晶法」としては、ラセミ体と光学活性な化合物〔例、(+)−マンデル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジン、ブルシン等)とで塩を形成させ、これを分別再結晶法などによって分離し、所望により中和工程に付し、フリーの光学異性体を得る方法が挙げられる。
【0015】
「キラルカラム法」としては、ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラルカラム)に付す方法が挙げられる。例えば液体クロマトグラフィーの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社製)またはダイセル社製CHIRALシリーズなどのキラルカラムにラセミ体を添加し、水、緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒(例、ヘキサン、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミン、トリエチルアミンなど)、またはこれらの混合溶媒で展開して光学異性体を分離する方法が挙げられる。例えばガスクロマトグラフィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラムを使用して分離する方法が挙げられる。
【0016】
「ジアステレオマー法」としては、ラセミ体および光学活性な試薬を反応させ(好ましくは、ベンズイミダゾール基の1位に光学活性な試薬を反応させ)てジアステレオマーの混合物を得、ついで通常の分離手段(例、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)により一方のジアステレオマーを得た後、化学反応(例、酸加水分解反応、塩基性加水分解反応、加水素分解反応等)に付して光学活性な試薬部位を切り離し、目的とする光学異性体を得る方法が挙げられる。該「光学活性な試薬」としては、例えば、MTPA〔α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)−メントキシ酢酸などの光学活性な有機酸;(1R−エンド)−2−(クロロメトキシ)−1,3,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどの光学活性なアルコキシメチルハライドなどが挙げられる。
【0017】
上記、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾールは、特開昭61−50978号公報、USP 4,628,098、特開平10−195068号公報、WO 98/21201等に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造される。
【0018】
また、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールは、特開昭61−50978号公報、USP 4,628,098等に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造される。
【0019】
上記方法により製造される(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールは、固体(結晶、非晶質)および油状物のいずれでもよく、単離精製されていなくてもよい。
【0020】
さらに、(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの結晶は、水和物であってもよく、非水和物であってもよい。
【0021】
該「水和物」としては、0.5水和物ないし5.0水和物が挙げられる。このうち、0.5水和物、1.0水和物、1.5水和物、2.0水和物、2.5水和物が好ましい。特に好ましくは0.5水和物、1.0水和物、1.5水和物である。
【0022】
上記方法により得られる(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールを例えば結晶(以下、結晶▲1▼と称する場合がある)として得た後に、さらに本発明の結晶の製造法に付す場合、結晶▲1▼を得るための結晶化の方法としては、自体公知の方法が挙げられ、例えば、溶液からの結晶化、蒸気からの結晶化、溶融体からの結晶化が挙げられる。
【0023】
該「溶液からの結晶化」の方法としては、例えば濃縮法、除冷法、反応法(拡散法、電解法)、水熱育成法、融剤法などが挙げられる。用いられる溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、クロロホルム等)、飽和炭化水素類(例、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル等)、ケトン類(例、アセトン等)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、酸アミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド等)、エステル類(例、酢酸エチル等)、アルコール類(例、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)、水などが用いられる。これらの溶媒は単独あるいは二種以上を適当な割合(例、1:1ないし1:100)で混合して用いられる。
【0024】
該「蒸気からの結晶化」の方法としては、例えば気化法(封管法、気流法)、気相反応法、化学輸送法などが挙げられる。
【0025】
該「溶融体からの結晶化」の方法としては、例えばノルマルフリージング法(引上げ法、温度傾斜法、ブリッジマン法)、帯溶融法(ゾーンレベリング法、フロートゾーン法)、特殊成長法(VLS法、液相エピタキシー法)などが挙げられる。
【0026】
本発明の結晶の製造法に原料として付される(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの結晶としては、例えば
(1)未乾燥結晶の粉末X線回折の格子面間隔(d)が5.88、4.70、4.35、3.66、3.48オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(2)未乾燥結晶の粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.33、6.63、5.86、4.82オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(3)前記(1)および(2)の結晶の混合物、
(4)粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現われる粉末X線回折パターンを示す結晶である。
【0027】
本発明の結晶の製造法に付される(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は、例えば約80%ee以上、好ましくは約90%ee以上である。
【0028】
より好ましい(R)−ランソプラゾールは、(S)−ランソプラゾールを実質的に含まないものである。「実質的に含まない」とは(S)−ランソプラゾールを0〜3%、好ましくは0〜1%含む(R)−ランソプラゾールを意味する。また、より好ましい(S)−ランソプラゾールは、(R)−ランソプラゾールを実質的に含まないものである。「実質的に含まない」とは(R)−ランソプラゾールを0〜3%、好ましくは0〜1%含む(S)−ランソプラゾールを意味する。
【0029】
(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールを上記した製造方法により得た後、さらに後述の光学的純度を向上させる工程に付すのが好ましい。
【0030】
上記した製造法により得られる(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの光学的純度を向上させるには、例えば特表平11−508590号公報(WO 97/02261)に記載の方法またはこれに準じた方法、または以下の方法〔1〕または〔2〕により実施される。
【0031】
〔1〕(R)−ランソプラゾールを、(S)−ランソプラゾールよりも多く含む溶液から、(R)−ランソプラゾールの結晶を選択的に晶出させ、晶出させた結晶を分取することにより(S)−ランソプラゾールを実質的に含まない(R)−ランソプラゾールの結晶を製造することができる。
【0032】
〔2〕(S)−ランソプラゾールを、(R)−ランソプラゾールよりも多く含む溶液から、(S)−ランソプラゾールの結晶を選択的に晶出させ、晶出させた結晶を分取することにより(R)−ランソプラゾールを実質的に含まない(S)−ランソプラゾールの結晶を製造することができる。
【0033】
上記、〔1〕または〔2〕の操作後、晶出した結晶を分取し、さらに一回または二回以上の再結晶に付してもよい。
【0034】
「選択的に晶出させる」方法としては、例えば、該溶液を攪拌する方法、該溶液に種晶を加える方法、該溶液の温度を変化させる方法、該溶液の溶媒組成を変化させる方法、該溶液の液量を減少させる方法、またはこれらの方法の二種以上を組合せる方法などが挙げられる。
【0035】
「溶液を攪拌する方法」としては、例えば(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのいずれか一方を多く含む溶液を、約−80〜120℃、好ましくは約−20〜60℃、約0.01〜100時間、好ましくは約0.1〜10時間攪拌する方法が挙げられる。
【0036】
「溶液に種晶を加える方法」としては、例えば(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのいずれか一方を多く含む溶液に、(1)粉末X線回折の格子面間隔(d)が5.88、4.70、4.35、3.66、3.48オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、(2)粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.33、6.63、5.86、4.82オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、(3)前記(1)および(2)の結晶の混合物または(4)溶液中、前記(1)〜(3)に転移する固体(例、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶、粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.86,8.01,6.58,5.91,5.63,5.02,4.48オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶、粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.37,4.07,5.65,5.59,5.21,4.81,4.21オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.78、5.85、5.73、4.43、4.09、3.94、3.90、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現われる粉末X線回折パターンを示す結晶など)を種晶として添加する方法が挙げられる。
【0037】
「溶液の温度を変化させる方法」としては、例えば(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのいずれか一方を多く含む溶液の温度を変化させる、好ましくは冷却(例、液温を5〜100℃下げる)する方法が挙げられる。
【0038】
「溶液の溶媒組成を変化させる方法」としては、例えば(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのいずれか一方を多く含む溶液に、水、低極性の有機溶媒(例、エステル類、エーテル類、芳香族炭化水素類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類またはこれら二種以上の混合物など)またはこれら二種以上の混合物を添加する方法が挙げられる。
【0039】
「溶液の液量を減少させる方法」としては、例えば(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのいずれか一方を多く含む溶液から溶媒を、留去、蒸発する方法などが挙げられる。
【0040】
このうち好ましくは、
(i)溶液を攪拌する方法、
(ii)溶液を攪拌する方法および溶液に種晶を加える方法をともに行う方法、
(iii)溶液を攪拌する方法および溶液の温度を変化させる方法をともに行う方法、
(iv)溶液を攪拌する方法および溶液の溶媒組成を変化させる方法をともに行う方法、
(v)溶液を攪拌する方法および溶液の液量を減少させる方法をともに行う方法、
(vi)溶液を攪拌する方法、溶液の温度を変化させる方法および溶液に種晶を加える方法をともに行う方法、
(vii)溶液を攪拌する方法、溶液の溶媒組成を変化させる方法および溶液に種晶を加える方法をともに行う方法、
(viii)溶液を攪拌する方法、溶液の液量を減少させる方法および溶液に種晶を加える方法をともに行う方法、
(ix)溶液を攪拌する方法、溶液の温度を変化させる方法および溶液の溶媒組成を変化させる方法をともに行う方法、
(x)溶液を攪拌する方法、溶液の温度を変化させる方法、溶液の溶媒組成を変化させる方法および溶液に種晶を加える方法をともに行う方法、
(xi)溶液を攪拌する方法、溶液の温度を変化させる方法および溶液の液量を減少させる方法をともに行う方法、
(xii)溶液を攪拌する方法、溶液の温度を変化させる方法、溶液の液量を減少させる方法および溶液に種晶を加える方法をともに行う方法である。
【0041】
晶出した結晶は、例えばろ過、遠心分離などの方法によって分取することができる。
【0042】
かくして得られた結晶は、そのまま、あるいは必要に応じ、乾燥させ、ついで必要に応じ、さらに再結晶工程に付してもよい。
【0043】
該「乾燥」としては、例えば、減圧乾燥、通気乾燥、加熱乾燥、自然乾燥などが挙げられる。
【0044】
例えば、不斉合成により得られた(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールを使用した場合、上記〔1〕または〔2〕の方法または必要によりさらに一回または二回以上の再結晶に付すことにより析出した結晶中の類縁物質(例、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾールおよび(または)2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルホニル]−1H−ベンズイミダゾールなど)の量を低減させることができる。
【0045】
具体的には、得られた結晶またはその乾燥結晶を、溶媒(例、水、エステル類、ケトン類、フェノール類、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、アミド類、スルホキシド類、炭化水素類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、ピリジン類またはこれら二種以上の混合物等)に溶解後、必要に応じ脱水工程に付した後、結晶を晶出させる。
【0046】
該「脱水」としては、通常の脱水方法であればよく、例えば、濃縮する方法、脱水剤〔例、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、モレキュラーシーブ(商品名)〕を使用する方法などが挙げられる。
【0047】
該「晶出」方法としては、前記の晶出方法が挙げられる。
【0048】
上記再結晶後の得られた結晶としては、
(1)未乾燥結晶の粉末X線回折の格子面間隔(d)が5.88、4.70、4.35、3.66、3.48オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(2)未乾燥結晶の粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.33、6.63、5.86、4.82オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(3)前記(1)および(2)の結晶の混合物、または
(4)粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶が挙げられる。
【0049】
また、結晶中の類縁物質の量は、1重量%未満、好ましくは0.4重量%未満である。
【0050】
再結晶工程で晶出した結晶は、例えばろ過、遠心分離などの方法によって分取することができる。
【0051】
かくして得られた結晶とは、そのまま、あるいは必要に応じ、乾燥し、ついで必要に応じ、さらに第二の再結晶工程に付してもよい。
【0052】
該「乾燥」としては、上記の「乾燥」と同様の方法が挙げられる。
【0053】
具体的には、得られた結晶を、溶媒(例、水、エステル類、ケトン類、フェノール類、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、アミド類、スルホキシド類、炭化水素類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、ピリジン類またはこれら二種以上の混合物等)に溶解後、必要に応じ脱水工程に付した後、結晶を晶出させ、分取し、乾燥させる。
【0054】
該「脱水」としては、上記の「脱水方法」と同様の方法が挙げられる。
【0055】
該「晶出」方法としては、前記の晶出方法が挙げられる。
【0056】
上記第二の再結晶工程で得られた結晶としては、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する(R)−または(S)−ランソプラゾールの結晶が挙げられる。
【0057】
第二の再結晶工程で晶出した結晶は、例えばろ過、遠心分離などの方法によって分取することもできる。
【0058】
分取した結晶は、例えば減圧乾燥、通気乾燥、加熱乾燥、自然乾燥などの方法により乾燥できる。
【0059】
前記「エステル類」としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸エチルなどが挙げられる。
【0060】
前記「ケトン類」としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
【0061】
前記「フェノール類」としては、例えば、アニソールなどが挙げられる。
【0062】
前記「アルコール類」としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールなどが挙げられる。
【0063】
前記「エーテル類」としては、例えば、t−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,1−ジエトキシプロパン、1,1−ジメトキシプロパン、2,2−ジメトキシプロパン、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフランなどが挙げられる。
【0064】
前記「芳香族炭化水素類」としては、例えば、クロロベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどが挙げられる。
【0065】
前記「アミド類」としては、例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
【0066】
前記「スルホキシド類」としては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
【0067】
前記「炭化水素類」としては、例えば、プロパン、ヘキサン、ペンタン、オクタン、イソオクタンなどが挙げられる。
【0068】
前記「ニトリル類」としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。
【0069】
前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエテン、トリクロロエテンなどが挙げられる。
【0070】
前記「ピリジン類」としては、例えば、ピリジンなどが挙げられる。
【0071】
上記方法で晶出させた結晶またはその乾燥結晶は、他の鏡像異性体を実質的に含まない。
【0072】
上記した各種の方法により得られる(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールを本発明の結晶の製造法に付す。
【0073】
本発明の結晶の製造法について下記に詳述する。
【0074】
(1)(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールを約0.1g/ml〜約0.5g/mlの濃度で含有する酢酸C1-4アルキルエステル溶液から約0℃〜約35℃の温度で晶出させる工程
【0075】
まず、(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールが酢酸C1-4アルキルエステルに約0.1g/ml〜約0.5g/ml(好ましくは約0.1g/ml〜約0.35g/ml、より好ましくは約0.2g/ml〜約0.3g/ml、特に好ましくは約0.25g/ml〜約0.28g/ml)の濃度で存在する状態を実現する。
【0076】
例えば、(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールに酢酸C1-4アルキルエステルの過剰量を加えて、所望により約30℃〜60℃に加熱下、溶解させた後、減圧下で濃縮することにより所定の濃度(約0.1g/ml〜約0.5g/ml)にすることができる。
【0077】
ここで、濃度は、高速液体クロマトグラフィーを使用する標準品溶液との面積比較法で測定される。以下にその測定法を詳細に説明する。
【0078】
測定条件
Column: Shiseido CAPCELL PAK C18 SG120 5μm 4.6×250mm
Column Temp.: 25℃
Mobile Phase: H2O:CH3CN:Et3N=50:50:1(リン酸でpHを7.0に調整)
Flow rate: 1.0ml/min.
Inject. Vol.: 10μl
Wave length: 285nm
【0079】
Sample調製
標準溶液:標準品約75mgを精秤し、移動相を加えて100mlとする。
試料溶液:酢酸エチル溶解液1mlに移動相を加えて100mlとする。
【0080】
濃度測定法
標準溶液および試料溶液10μlにつき、上記HPLC条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い、標準溶液の(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのピーク面積AS、試料溶液の(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのピーク面積ATを自動積分法により測定し、次式により(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの濃度を算出する。
【0081】
【数1】
【0082】
かかる濃度は選択した溶媒によって適宜最適範囲にすればよく、(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの飽和または過飽和状態とすることが結晶の晶出のために好ましい。
【0083】
酢酸C1-4アルキルエステルとしては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが挙げられる。好ましくは酢酸エチルまたは酢酸プロピルが用いられる。
【0084】
晶出は上記(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの酢酸C1-4アルキルエステル溶液を、晶出温度約0℃〜約35℃において放置または自体公知の方法により攪拌することにより行われる。
【0085】
晶出温度の下限としては、好ましくは約10℃、より好ましくは約15℃、さらに好ましくは約20℃である。一方、晶出温度の上限としては、好ましくは約30℃である。特に晶出温度としては約20℃〜約30℃が好ましい。
【0086】
晶出時間は約30分〜約10時間、好ましくは約30分〜約4時間であり、特に約1時間〜約2時間が好ましい。
【0087】
本工程においては、溶液に種晶を加えてもよい。かかる種晶としては、後述するC5-8炭化水素の滴下前、もしくは滴下中に溶液に加えてもよい種晶が挙げられる。
【0088】
本工程における操作は大気中、不活性ガス雰囲気下、または不活性ガス気流下で行う。ここでいう「不活性ガス」としては後述するC5-8炭化水素の滴下の際に使用され得るものが挙げられる。
【0089】
本工程により晶出した結晶をろ過、遠心分離などの方法によって分取することができる。
【0090】
分取した結晶は、必要に応じて酢酸C1-4アルキルエステル−C5-8炭化水素(1:0〜1:10)混合液などで洗浄しても良い。なお、ここでいう酢酸C1-4アルキルエステルとしては前述したものが挙げられ、また、C5-8炭化水素としては後述するものが挙げられる。また分取した結晶は、例えば減圧乾燥、通気乾燥、加熱乾燥、自然乾燥などの方法により乾燥できる。
【0091】
本工程により得られた結晶は、保存安定性に優れた結晶であり、そのまま後述の医薬品として使用し得るものである。しかしながら、下記の工程(2)をさらに実施することにより、目的とする保存安定性に優れた結晶を収率よく得ることが出来る。
【0092】
(2)(1)の工程についで同温度で該酢酸C1-4アルキルエステル溶液量の7倍量以下のC5-8炭化水素を滴下する工程
【0093】
上記(1)の工程で晶出した結晶を分取後または分取せずに本工程に付すことによりさらに結晶を晶出させることができる。
【0094】
本工程は上記(1)の工程において結晶が析出した後に行うことが好ましい。好ましくは原料として加えた(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールのうち少なくとも約20重量%、より好ましくは約30重量%〜約90重量%、特に好ましくは約50重量%〜約90重量%が結晶として析出した後に行う。
【0095】
本工程における結晶の晶出温度は(1)の工程と同様である。
【0096】
C5-8炭化水素としては、ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、3−メチルペンタン、ネオヘキサン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、オクタン、イソオクタンなどの直鎖または分枝のC5-8脂肪族炭化水素またはトルエン、キシレンなどのC7-8芳香族炭化水素が挙げられる。好ましくはヘプタンあるいはヘキサンなどの直鎖C5-8脂肪族炭化水素が用いられる。
【0097】
C5-8炭化水素の滴下量は、(1)の工程における(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの酢酸C1-4アルキルエステル溶液量の7倍量以下、好ましくは5倍量以下、より好ましくは1倍量〜3倍量である。
【0098】
滴下は、溶液を静置下または攪拌下、例えば約15分〜約4時間(好ましくは約1時間〜約2時間)かけてほぼ等量づつを逐次滴下することにより行われる。
【0099】
また、滴下の際の温度も上記晶出温度に調節しておくことが好ましい。
【0100】
本工程においてはC5-8炭化水素の滴下前、もしくは滴下中に溶液に種晶を加えてもよい。
【0101】
かかる種晶としては、例えば、
(1)粉末X線回折の格子面間隔(d)が5.88、4.70、4.35、3.66、3.48オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(2)粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.33、6.63、5.86、4.82オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(3)粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶、
(4)粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.86、8.01、6.58、5.91、5.63、5.02、4.48オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶、
(5)粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.37、4.07、5.65、5.59、5.21、4.81、4.21オングストロームに特徴的ピークが現われる粉末X線回折パターンを有する結晶、
(6)粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.78、5.85、5.73、4.43、4.09、3.94、3.90、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現われる粉末X線回折パターンを示す結晶、
(7)前記(1)〜(6)のうち二つ以上の結晶の混合物または(8)溶液中、前記(1)〜(6)に転移する固体が挙げられる。
【0102】
滴下後、所望によりさらに約1時間〜約3時間静置または攪拌してもよい。
【0103】
本工程における操作は大気中、不活性ガス雰囲気下、または不活性ガス気流下で行う。該「不活性ガス」としては例えば窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどが挙げられる。
【0104】
本工程により晶出した結晶をろ過、遠心分離などの方法によって分取することができる。
【0105】
分取した結晶は、必要に応じて酢酸C1-4アルキルエステル−C5-8炭化水素(1:0〜1:10)混合液などで洗浄しても良い。なお、ここでいう酢酸C1-4アルキルエステルおよびC5-8炭化水素としては、前述したものが挙げられる。また分取した結晶は、例えば減圧乾燥、通気乾燥、加熱乾燥、自然乾燥などの方法により乾燥できる。
【0106】
得られた結晶の解析方法としては、X線回折による結晶解析の方法が一般的である。さらに、結晶の方位を決定する方法としては、機械的な方法または光学的な方法なども挙げられる。
【0107】
上記製造方法(工程(1)のみを実施、または工程(1)実施の後、工程(2)を実施)により晶出した結晶は、以下のDSC測定(昇温速度0.5℃/min)による融解開始温度を有する。ここでいう「融解開始温度」とは、例えば、後述するDSC測定条件下で、結晶を加温した場合に結晶の融解が始まる温度をいう。当該結晶は、約131℃以上、好ましくは約131℃〜約137℃、より好ましくは約132℃〜約135℃、さらに好ましくは約133℃〜約135℃、特に好ましくは約135℃の融解開始温度を有する。例えば、上記工程(1)で得られる結晶の融解開始温度は約135℃となり得る。また、上記工程(1)実施の後、工程(2)で得られる結晶の融解開始温度は約132℃〜約135℃となり得る。
【0108】
一方、従来の方法で得られる結晶の融解開始温度は約131℃未満である。例えば、後述の参考例3の方法で得られる結晶の融解開始温度は、約125℃〜約130℃である。
【0109】
上記製造方法により得られる融解開始温度が約131℃以上である結晶は、従来の方法で得られる融解開始温度が約131℃未満である結晶に比べ、非常に優れた保存安定性を有する。例えば、後述する安定性試験(40℃・一ヶ月残存率、60℃・一ヶ月残存率)において、本発明の製造方法による結晶は、残存率が99%以上であるのに対して、先行技術の方法による結晶の残存率は94%未満である。しかも先行技術の方法による結晶は保存中に顕著な着色が見られる。
【0110】
したがって、本発明の製造方法により得られる融解開始温度が約131℃以上である結晶は、このような優れた保存安定性を有することにより、従来法により得られる融解開始温度が約131℃未満である結晶よりも医薬品として有利に使用することができる。
【0111】
本発明の結晶の製造法により得られた(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの結晶は優れた抗潰瘍作用、胃酸分泌抑制作用、粘膜保護作用、抗ヘリコバクターピロリ作用等を有し、また毒性は低いため、医薬品として有用である。(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの乾燥結晶は(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの晶出させた結晶(未乾燥結晶)よりも安定であり、医薬品として用いる場合には(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの乾燥物としての結晶が好ましく用いられる。
【0112】
本発明の方法で晶出させた結晶または乾燥結晶は、哺乳動物(例、ヒト、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)において、消化性潰瘍(例、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、ゾリンジャー・エリソン(Zollinger-Ellison)症候群等)、胃炎、逆流性食道炎、NUD(Non Ulcer Dyspepsia)、胃癌(インターロイキン−1の遺伝子多形によるインターロイキン−1βの産生促進に伴う胃癌を含む)、胃MALTリンパ腫等の治療および予防、ヘリコバクター・ピロリ除菌、消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍および出血性胃炎による上部消化管出血の抑制、侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とする大手術や集中治療を必要とする脳血管障害、頭部外傷、多臓器不全、広範囲熱傷から起こるストレス)による上部消化管出血の抑制、非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍の治療および予防;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍の治療および予防、麻酔前投与等に有用である。ヘリコバクター・ピロリ除菌のためには、本発明の方法で晶出させた結晶または乾燥結晶と、ペニシリン系抗生物質(例、アモキシシリン等)およびエリスロマイシン系抗生物質(例、クラリスロマイシン等)とが好ましく用いられる。
【0113】
上記した種々の医薬用途に用いる場合、(R)−ランソプラゾールの結晶が好ましく用いられる。
【0114】
本発明の結晶は、そのままあるいは自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、口腔内崩壊錠、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤などとして、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
【0115】
本発明の医薬組成物中の結晶の含有量は、組成物全体の約0.01ないし100重量%である。該投与量は、投与対象、投与ルート、疾患などによっても異なるが、例えば抗潰瘍剤として、成人(60kg)に対し経口的に投与する場合、有効成分として約0.5〜1500mg/日、好ましくは約5〜150mg/日である。本発明の結晶は、1日1回または2〜3回に分けて投与してもよい。
【0116】
本発明の医薬組成物の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、水溶性高分子、塩基性無機塩;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などが挙げられる。また、必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、酸味剤、発泡剤、香料などの添加物を用いることもできる。
【0117】
該「賦形剤」としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、酸化チタンなどが挙げられる。
【0118】
該「滑沢剤」としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる。
【0119】
該「結合剤」としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース、αデンプン、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルラン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
【0120】
該「崩壊剤」としては、(1)クロスポビドン、(2)クロスカルメロースナトリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)などスーパー崩壊剤と称される崩壊剤、(3)カルボキシメチルスターチナトリウム(例、松谷化学(株)製)、(4)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(例、信越化学(株)製)、(5)コーンスターチ等が挙げられる。該「クロスポピドン」としては、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)、1−ビニル−2−ピロリジノンホモポリマーと称されているものも含め、1−エテニル−2−ピロリジノンホモポリマーという化学名を有し架橋されている重合物のいずれであってもよく、具体例としては、コリドンCL(BASF社製)、ポリプラスドンXL(ISP社製)、ポリプラスドンXL−10(ISP社製)、ポリプラスドンINF−10(ISP社製)などである。
【0121】
該「水溶性高分子」としては、例えばエタノール可溶性水溶性高分子〔例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(以下、HPCと記載することがある)などのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドンなど〕、エタノール不溶性水溶性高分子〔例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、HPMCと記載することがある)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、グアーガムなど〕などが挙げられる。
【0122】
該「塩基性無機塩」としては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび/またはカルシウムの塩基性無機塩が挙げられる。好ましくはマグネシウムおよび/またはカルシウムの塩基性無機塩である。さらに好ましくはマグネシウムの塩基性無機塩である。該ナトリウムの塩基性無機塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどが挙げられる。該カリウムの塩基性無機塩としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられる。該マグネシウムの塩基性無機塩としては、例えば、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト〔Mg6Al2(OH)16・CO3・4H2O〕および水酸化アルミナ・マグネシウム、好ましくは、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。該カルシウムの塩基性無機塩としては、例えば、沈降炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどが挙げられる。
【0123】
該「溶剤」としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油などが挙げられる。
【0124】
該「溶解補助剤」としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0125】
該「懸濁化剤」としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。
【0126】
該「等張化剤」としては、例えばブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
【0127】
該「緩衝剤」としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。
【0128】
該「無痛化剤」としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
【0129】
該「防腐剤」としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
【0130】
該「抗酸化剤」としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロールなどが挙げられる。
【0131】
該「着色剤」としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素;食用レーキ色素、ベンガラなどが挙げられる。
【0132】
該「甘味剤」としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。
【0133】
該「酸味剤」としては、例えばクエン酸(無水クエン酸)、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。
【0134】
該「発泡剤」としては、例えば重曹などが挙げられる。
【0135】
該「香料」としては、合成物および天然物のいずれでもよく、例えばレモン、ライム、オレンジ、メントール、ストロベリーなどが挙げられる。
【0136】
本発明の結晶は、自体公知の方法に従い、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤または滑沢剤などを添加して圧縮成形し、ついで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。腸溶性製剤とする場合、腸溶層と薬剤含有層との間に両層の分離を目的として、自体公知の方法により中間層を設けることもできる。
【0137】
本発明の結晶を口腔内崩壊錠とする場合、例えば、結晶セルロースおよび乳糖を含有する核を、本発明の結晶および塩基性無機塩で被覆し、さらに水溶性高分子を含む被覆層で被覆して組成物を得、得られた組成物をポリエチレングリコールを含有する腸溶性被覆層で被覆し、クエン酸トリエチルを含有する腸溶性被覆層で被覆し、ポリエチレングリコールを含有する腸溶性被覆層で被覆し、さらにマンニトールで被覆して細粒を得、得られた細粒と添加剤とを混合し、成形する方法等が挙げられる。上記「腸溶性被覆層」としては、例えば、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギット(Eudragit) L30D−55(商品名;レーム社製)、コリコートMAE30DP(商品名;BASF社製)、ポリキッドPA30(商品名;三洋化成社製)など〕、カルボキシメチルエチルセルロース、セラックなどの水系腸溶性高分子基剤;メタアクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギットNE30D(商品名)、オイドラギットRL30D(商品名)、オイドラギットRS30D(商品名)など〕などの徐放性基剤;水溶性高分子;クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、アセチル化モノグリセリド、トリアセチン、ヒマシ油などの可塑剤等の一種または二種以上混合したものなどが挙げられる。上記「添加剤」としては、例えば水溶性糖アルコール(例、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元澱粉糖化物、キシリトール、還元パラチノース、エリスリトールなど)、結晶セルロース(例、セオラスKG 801、アビセルPH 101、アビセルPH 102、アビセルPH 301、アビセルPH 302、アビセルRC−591(結晶セルロース・カルメロースナトリウム)など)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(例、LH−22、LH−32、LH−23、LH−33(信越化学(株))およびこれらの混合物など)などが用いられ、さらに結合剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、賦形剤、崩壊剤なども用いられる。
【0138】
本発明の結晶は、さらに他の1ないし3種の活性成分と併用してもよい。
【0139】
該「他の活性成分」としては、例えば、抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質、イミダゾール系化合物、ビスマス塩、キノロン系化合物等が挙げられる。このうち、抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質、イミダゾール系化合物等が好ましい。該「抗ヘリコバクター・ピロリ活性物質」としては、例えばペニシリン系抗生物質(例、アモキシシリン、ベンジルペニシリン、ピペラシリン、メシリナム等)、セフェム系抗生物質(例、セフィキシム、セファクロル等)、マクロライド系抗生物質(例、エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)、テトラサイクリン系抗生物質(例、テトラサイクリン、ミノサイクリン、ストレプトマイシン等)、アミノグリコシド系抗生物質(例、ゲンタマイシン、アミカシン等)、イミペネムなどが挙げられる。中でもペニシリン系抗生物質、マクロライド系抗生物質等が好ましい。特に、ペニシリン系抗生物質、マクロライド系抗生物質および(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの結晶の3剤併用療法が好ましい。該「イミダゾール系化合物」としては、例えばメトロニダゾール、ミコナゾール等が挙げられる。該「ビスマス塩」としては、例えばビスマス酢酸塩、ビスマスクエン酸塩等が挙げられる。該「キノロン系化合物」としては、例えばオフロキサシン、シプロキサシン等が挙げられる。
【0140】
該「他の活性成分」と本発明の結晶とを自体公知の方法に従って混合し、ひとつの医薬組成物(例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤など)中に製剤化して併用してもよく、それぞれを別々に製剤化し、同一対象に対して同時にまたは時間差を置いて投与してもよい。
【0141】
【実施例】
以下に参考例および実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0142】
粉末X線回折は、X−ray Diffractometer RINT Ultima+(Rigaku)を用いて測定した。
【0143】
融解開始温度は、DSC(示差走査熱量計 SEIKO DSC220C)を用いて以下の測定条件により測定した。
【0144】
DSC測定条件;
温度範囲:室温〜220℃
昇温速度:0.5℃/min.
試料容器:アルミニウムパン(カバーなし)
雰囲気:窒素ガス(100mL/min.)
【0145】
鏡像体過剰率(%ee)は、以下の条件(A)の光学活性カラムを用いる高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
【0146】
スルフィド体およびスルホン体の存在量は、以下の条件(A)の光学活性カラムを用いる高速液体クロマトグラフィーまたは条件(B)の高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
【0147】
高速液体クロマトグラフィー条件(A);
カラム:CHIRALCEL OD(4.6×250mm;ダイセル化学工業(株)製)
移動層:ヘキサン/エタノール=90/10
流速:1.0ml/min
検出:UV285nm
【0148】
高速液体クロマトグラフィー条件(B);
カラム:CAPCELL PAK C18 SG120 5μm 4.6×250mm(資生堂(株)製)
移動層:アセトニトリル:水:トリエチルアミン混液(50:50:1)にリン酸を加えて、pH7.0に調整したもの。
流速:1.0ml/min
検出:UV285nm
【0149】
参考例1
不斉酸化による(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールを含む溶液の製造
【0150】
2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール一水和物(6kg,16.2mol)を80℃で21時間減圧乾燥することにより2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール(5.73kg,水分含量0.0364%)を得た。窒素気流下、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール(5.00kg,14.1mol,水分1.82gを含む)、トルエン(25L)、水(13.18g,0.732mol,全水分量として0.833mol)、(+)−酒石酸ジエチル(531mL,3.10mol)を混合した。窒素気流下、50〜60℃でチタニウム(IV)イソプロポキシド(414ml,1.40mol)を添加し、同温度で30分間攪拌した。窒素気流下、15〜25℃で、ジイソプロピルエチルアミン(815ml,4.68mol)を加えた後、−10〜5℃でクメンヒドロペルオキシド(7.65L,含量82%、42.7mol)を加え、−8〜2℃で3時間攪拌することにより反応させた。
【0151】
該反応液を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果を示す。
【0152】
該反応液中の(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの鏡像体過剰率は96.9%eeであった。
【0153】
該反応液を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、該反応液中の類縁物質としては、スルフィド体1.0%、スルホン体1.7%が存在し、その他の類縁物質は存在しなかった。
【0154】
参考例2
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの精製法
【0155】
(1)上記参考例1で得られた反応液に、窒素気流下、30%チオ硫酸ナトリウム水溶液(13.5kg)を加え、残存するクメンヒドロペルオキシドを分解した。液量が約25Lになるまで減圧濃縮した。0〜10℃を保ちながら、ヘプタン−t−ブチルメチルエーテル(ヘプタン:t−ブチルメチルエーテル=1:1)(20L)を滴下、ついでヘプタン(70L)を滴下した。析出結晶を分離し、冷t−ブチルメチルエーテル−トルエン(t−ブチルメチルエーテル:トルエン=4:1)(5L)で洗浄した。
【0156】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、該結晶中の(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの鏡像体過剰率は98.3%eeであった。
【0157】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、該結晶中の類縁物質としては、スルフィド体0.45%、スルホン体1.8%が存在し、その他の類縁物質は存在しなかった。
【0158】
(2)上記(1)で得られた湿結晶のアセトン(20L)懸濁液を、アセトン(7.5L)および水(37.5L)の混液中に滴下し、ついで水(52.5L)を加えた。析出結晶を分離し、冷アセトン−水(アセトン:水=1:3)(5L)および水(6.5L)で洗浄した。
【0159】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、該結晶中の(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの鏡像体過剰率は100%eeであった。
【0160】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、該結晶中の類縁物質としては、スルフィド体0.19%、スルホン体0.08%が存在し、その他の類縁物質は存在しなかった。
【0161】
(3)上記(2)で得られた湿結晶を酢酸エチル(50L)に懸濁後、硫酸マグネシウム(2.5kg)を加えた。硫酸マグネシウムを分離し、酢酸エチル(3.5L)で洗浄した。トリエチルアミン(250mL)添加した後、減圧下で液量が約10Lになるまで濃縮した。濃縮液にメタノール(2.5L)、約50℃の約12.5%アンモニア水(25.5L)、約50℃のt−ブチルメチルエーテル(24.5L)を加え、分液した。有機層に約50℃の約12.5%アンモニア水(12L)を加え、分液した(本操作をもう一回繰り返した)。水層を合わせ、酢酸エチル(24.5L)を加え、20℃以下で、酢酸を滴下し、pHを約8に調整した。分液し、水層を酢酸エチル(24.5L)で抽出した。有機層を合わせ、約20%食塩水(24.5L)で洗浄した。トリエチルアミン(250mL)添加後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物にアセトン(5.55L)を加え、減圧濃縮した。濃縮物をアセトン(10L)に溶解させ、同液をアセトン(5L)および水(25L)の混合液へ滴下し、ついで得られた混合液に水(20L)を滴下した。析出結晶を分離し、冷アセトン−水(1:3)(4L)、水(13L)で順次洗浄した。
【0162】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、該結晶中の(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの鏡像体過剰率は100%eeであった。
【0163】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、該結晶中の類縁物質としては、スルフィド体0.018%、スルホン体0.016%が存在し、その他の類縁物質は存在しなかった。
【0164】
参考例3
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの精製法
【0165】
上記参考例2の方法で得られた湿結晶を酢酸エチル(43L)に溶解した。分離した水層を分液操作により分離し、得られた有機層を、液量が約19Lになるまで減圧濃縮した。残留液に酢酸エチル(48L)を加えた後、液量が約19Lになるまで減圧濃縮した。残留液に酢酸エチル(48L)および活性炭(360g)を加え、攪拌した後、活性炭をろ過により除去した。ろ液を液量が約19Lになるまで減圧濃縮した。約40℃でヘプタン(150L)を残留液物に滴下した。同温度で約30分間攪拌後、結晶を分離し、約40℃の酢酸エチル−ヘプタン(1:8、8L)で洗浄した。乾燥し、表記化合物を4.5kg得た。
【0166】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果を以下に示す。
【0167】
該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0168】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体0.02%が存在し、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。該結晶中の(R)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は、100%eeであった。
【0169】
また、該結晶の融解開始温度は127.5℃であった。
【0170】
参考例4
(S)−ランソプラゾールの製造
【0171】
(1)窒素雰囲気下、2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール(50.0g,0.14mol,水分20mgを含む)、トルエン(250ml)、水(130mg,0.0072mol,全水分量として0.0083mol)および(−)−酒石酸ジエチル(5.31ml,0.031mol)を混合した。窒素雰囲気下、50℃で混合物にチタニウム(IV)イソプロポキシド(4.14ml,0.014mol)を添加し、50〜55℃で1時間攪拌した。窒素雰囲気下、冷却下で、得られた混合液にジイソプロピルエチルアミン(8.13ml,0.047mol)を加えた後、−10〜0℃でクメンヒドロペルオキシド(76.50ml,含量82%、0.42mol)を加え、−5〜5℃で3.5時間攪拌し、反応液を得た。
【0172】
反応液を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、反応液中の(S)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は96.5%eeであった。
【0173】
該反応液を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、反応液中の類縁物質として、スルホン体1.90%およびスルフィド体1.50%が存在し、その他の類縁物質は存在しなかった。
【0174】
(2)上記(1)で得られた反応液に、窒素気流下、30%チオ硫酸ナトリウム水溶液(180ml)を加え、残存するクメンヒドロペルオキシドを分解した。分液し、得られた有機層に、水(50ml)、ヘプタン(150ml)、t−ブチルメチルエーテル(200ml)およびヘプタン(300ml)を順次加え、晶出させた。結晶を分離し、t−ブチルメチルエーテル−トルエン(t−ブチルメチルエーテル:トルエン=4:1)(45ml)で洗浄し、以下の粉末X線回折の格子面間隔(d)を有する(S)−ランソプラゾールを湿結晶として得た。
【0175】
該湿結晶を粉末X線回折により分析した結果、該湿結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が5.88、4.70、4.35、3.66、3.48オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0176】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶の鏡像体過剰率は、100%eeであった。
【0177】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体0.72%が存在し、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。
【0178】
(3)上記(2)で得られた湿結晶のアセトン(220ml)懸濁液を、アセトン(75ml)および水(370ml)の混液中に滴下し、ついで水(520ml)を加えた。析出結晶を分離し、アセトン−水(アセトン:水=1:3)(44ml)および水(130ml)で洗浄し、以下の粉末X線回折の格子面間隔(d)を有する(S)−ランソプラゾールを湿結晶として得た。
【0179】
該湿結晶を粉末X線回折により分析した結果、粉末X線回折の格子面間隔(d)が8.33、6.63、5.86、4.82オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0180】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶の鏡像体過剰率は、100%eeであった。
【0181】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。
【0182】
参考例5
(S)−ランソプラゾールの製造
【0183】
参考例4に準じて得られた湿結晶(表題化合物35.37g含有,類縁物質存在量:0%,鏡像体過剰率:100%ee)を酢酸エチル(340ml)に溶解した。分離した水層を分液操作により分離し、得られた有機層を、液量が約100mlになるまで減圧濃縮した。残留液に酢酸エチル(400ml)および活性炭(3g)を加え、攪拌した後、活性炭をろ過により除去した。ろ液を、液量が約100mlになるまで減圧濃縮した。約40℃でヘプタン(1000ml)を残留液物に滴下した。同温度で約30分間攪拌後、結晶を分離し、約40℃の酢酸エチル−ヘプタン(1:8,63ml)で洗浄した。乾燥し、表題化合物を35.08g(収率:99.2%)得た。
【0184】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果、該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0185】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。該結晶中の(S)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は、100%eeであった。
【0186】
また、該結晶の融解開始温度は127.0℃であった。
【0187】
参考例6
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(1.5g、4.06mmol)を酢酸エチル(30mL)に溶解させた後、外温約25℃で6mLまで減圧濃縮した。約−5℃でヘプタン(24mL)を約30分間で滴下した。約2.5時間の攪拌の後、析出結晶を分離し、乾燥し、題記化合物(1.46g、収率:97.3%)を得た。
【0188】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果、該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0189】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。該結晶中の(R)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は、100%eeであった。
【0190】
また、該結晶の融解開始温度は130.0℃であった。
【0191】
参考例7
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(1.5g、4.06mmol)を酢酸エチル(30mL)に溶解させた後、外温約25℃で20mLまで減圧濃縮した。約25℃でヘプタン(90mL)を約30分間で滴下した。約2.5時間の攪拌の後、析出結晶を分離し、乾燥し、題記化合物(1.40g、収率:93.3%)を得た。
【0192】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果、該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0193】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。該結晶中の(R)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は、100%eeであった。また、該結晶の融解開始温度は128.5℃であった。
【0194】
実施例1
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの高融点結晶の製造法
【0195】
上記参考例2の方法で得られた湿結晶を酢酸エチル(50L)に溶解させた後、分液した。有機層を減圧下で液量が約25Lになるまで濃縮した。残留物に酢酸エチル(30L)を加えた後、減圧下で液量が約15Lになるまで濃縮した。残留物に酢酸エチル(30L)および活性炭(150g)を加えた。活性炭を除去し、酢酸エチル(1.5L)で洗浄した。(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの濃度が約0.28g/mLになるまで、ろ洗液を減圧下で濃縮した(12.5L)。窒素気流下、約25℃で約2時間攪拌し、結晶の析出を確認後、ヘプタン(25L)を約1.5時間かけて滴下、ついで約1.5時間攪拌した。析出結晶を分離し、酢酸エチル−ヘプタン(酢酸エチル:ヘプタン=1:5)(6L)で洗浄後、乾燥し、題記化合物(3.66kg,2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール基準の収率:70%)を得た。
【0196】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果、該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0197】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、該結晶中の(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの鏡像体過剰率は100%eeであった。
【0198】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、該結晶中の類縁物質としては、スルホン体0.01%が存在し、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。また該結晶の融解開始温度は、134.0℃であった。
【0199】
実施例2
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(3g、8.12mmol)を酢酸エチル(12mL)に約50℃で溶解させた後、約25℃で約6時間攪拌した。析出結晶を分離し、酢酸エチル−ヘプタン(酢酸エチル:ヘプタン=1:5)(3mL)で洗浄後、乾燥し、題記化合物(1.55g、収率:52%)を得た。
【0200】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果、該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0201】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、結晶中の類縁物質として、スルホン体、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。該結晶中の(R)−ランソプラゾールの鏡像体過剰率は、100%eeであった。
【0202】
該結晶の融解開始温度は、135.0℃であった。
【0203】
実施例3
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(1.5g、4.06mmol)をn−酢酸プロピル(30mL)に溶解させた後、外温約25℃で6mLまで減圧濃縮した。約2.5時間の攪拌の後、析出結晶を分離し、乾燥し、題記化合物(0.94g、収率:63%)を得た。該結晶の融解開始温度は、134.5℃であった。
【0204】
実施例4
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(3.0g、8.12mmol)を酢酸エチル(12mL)に約50℃で溶解させた後、約25℃で約2.5時間攪拌した。結晶の析出を確認後、これにヘプタン(60mL)を約15分かけて滴下した後、析出結晶を分離し、酢酸エチル−ヘプタン(酢酸エチル:ヘプタン=1:5)(3mL)で洗浄後、乾燥し、題記化合物(2.84g、収率:95%)を得た。
【0205】
該結晶の融解開始温度は、133.5℃であった。
【0206】
実施例5
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(3.0g、8.12mmol)を酢酸エチル(12mL)に約50℃で溶解させた後、約25℃で約2時間攪拌した。結晶の析出を確認後、これにヘキサン(24mL)を約20分かけて滴下した後、析出結晶を分離し、酢酸エチル−ヘキサン(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)(3mL)で洗浄後、乾燥し、題記化合物を得た。
【0207】
該結晶の融解開始温度は、133.5℃であった。
【0208】
実施例6
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(2.0g、5.41mmol)をn−酢酸プロピル(30mL)に約30℃で溶解させた後、外温約25℃で8mLまで減圧濃縮した。約1.5時間の攪拌の後、結晶の析出を確認し、ついでヘプタン(16mL)を約20分かけて滴下した。析出結晶を分離し、n−酢酸プロピル−ヘプタン(n−酢酸プロピル:ヘプタン=1:5)(6mL)で2回洗浄後、乾燥し、題記化合物(1.86g、収率:93%)を得た。
【0209】
該結晶の融解開始温度は、134.0℃であった。
【0210】
実施例7
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(2.0g、5.41mmol)をi−酢酸プロピル(40mL)に約35℃で溶解させた後、外温約35℃で8mLまで減圧濃縮した。約1.5時間の攪拌の後、結晶の析出を確認し、ついでヘプタン(16mL)を約20分かけて滴下した。析出結晶を分離し、i−酢酸プロピル−ヘプタン(i−酢酸プロピル:ヘプタン=1:5)(6mL)で2回洗浄後、乾燥し、題記化合物(1.89g、収率:95%)を得た。該結晶の融解開始温度は、133.0℃であった。
【0211】
実施例8
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(2.0g、5.41mmol)をn−酢酸ブチル(40mL)に約35℃で溶解させた後、外温約35℃で8mLまで減圧濃縮した。約1時間の攪拌の後、結晶の析出を確認し、ついでヘプタン(16mL)を約20分かけて滴下した。析出結晶を分離し、n−酢酸ブチル−ヘプタン(n−酢酸ブチル:ヘプタン=1:5)(6mL)で2回洗浄後、乾燥し、題記化合物(1.87g、収率:93%)を得た。該結晶の融解開始温度は、133.0℃であった。
【0212】
実施例9
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(2.0g、5.41mmol)を酢酸メチル(15mL)に溶解させた後、外温約25℃で8mLまで減圧濃縮した。約1.5時間の攪拌の後、結晶の析出を確認し、ついでヘプタン(16mL)を約20分かけて滴下した。析出結晶を分離し、酢酸メチル−ヘプタン(酢酸メチル:ヘプタン=1:5)(6mL)で2回洗浄後、乾燥し、題記化合物(1.71g、収率:86%)を得た。該結晶の融解開始温度は、134.0℃であった。
【0213】
実施例10
上記参考例4の方法で得られた湿結晶を酢酸エチル(50L)に溶解させた後、分液した。有機層を減圧下で液量が約27Lになるまで濃縮した。残留物に酢酸エチル(30L)を加えた後、減圧下で液量が約16Lになるまで濃縮した。残留物に酢酸エチル(30L)および活性炭(150g)を加えた。活性炭を除去し、酢酸エチル(1.5L)で洗浄した。(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの濃度が約0.27g/mLになるまで、ろ洗液を減圧下で濃縮した(12.5L)。窒素気流下、約25℃で約2時間攪拌後、結晶の析出を確認し、ついでヘプタン(25L)を約1.5時間かけて滴下し、ついで約1.5時間攪拌した。析出結晶を分離し、酢酸エチル−ヘプタン(酢酸エチル:ヘプタン=1:5)(6L)で洗浄後、乾燥し、題記化合物(3.76kg,2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]チオ]−1H−ベンズイミダゾール基準の収率:72%)を得た。
【0214】
該結晶を粉末X線回折により分析した結果、該結晶は、粉末X線回折の格子面間隔(d)が11.68、6.77、5.84、5.73、4.43、4.09、3.94、3.89、3.69、3.41、3.11オングストロームに特徴的なピークが現れる粉末X線回折パターンを示した。
【0215】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(A))にて分析した結果、該結晶中の(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの鏡像体過剰率は100%eeであった。
【0216】
該結晶を高速液体クロマトグラフィー(条件(B))にて分析した結果、該結晶中の類縁物質としては、スルホン体、スルフィド体およびその他の類縁物質は存在しなかった。
【0217】
該結晶の融解開始温度は、133.5℃であった。
【0218】
実施例11
(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(1.5g、4.06mmol)を酢酸エチル(30mL)に溶解させた後、外温約25℃で6mLまで減圧濃縮した。同温度で約2時間撹拌した後、結晶の析出を確認し、ついでヘプタン(24mL)を約30分間で滴下した。約2.5時間の攪拌の後、析出結晶を分離し、乾燥し、題記化合物(1.46g、収率:97.3%)を得た。該結晶の融解開始温度は、133.5℃であった。
【0219】
試験例 安定性試験(融解開始温度と安定性との関係)
上記参考例および実施例で得られた各種(R)−ランソプラゾール結晶について60℃・一ヶ月の安定性試験を実施した結果の一例を下表1に示す。
【0220】
【表1】
【0221】
本発明の方法による結晶は60℃・一ヶ月の安定性試験において99%以上の残存率を示すが、従来法による結晶は、約90〜94%の残存率まで低下することがわかった。
【0222】
また、(R)−ランソプラゾールの結晶について40℃・一ヶ月の安定性試験を実施した結果の一例を下表2に示す。
【0223】
【表2】
【0224】
本発明の方法では40℃・一ヶ月の安定性試験において分解が認められないが、従来法では、外観が悪化、含量が低下、類縁物質量が増加することがわかった。
【0225】
また、図1に、融解開始温度が約134℃の結晶(実施例1)および融解開始温度が約130℃の結晶(参考例6)の安定性試験前と、40℃・2週間、50℃・2週間および60℃・2週間の安定性試験後の外観を示す。融解開始温度が約134℃の結晶では外観に変化が生じていないが、融解開始温度が約130℃の結晶では明らかに外観が悪化することがわかった。
【0226】
以上の結果より、(R)−ランソプラゾールおよび(S)―ランソプラゾールの結晶の場合、融解開始温度と安定性には明確な関係があり、融解開始温度が約131℃以上の結晶は、安定であるが、融解開始温度が約131℃未満の結晶は、不安定であることがわかった。
【0227】
製剤例1
カプセル剤の製造
下記〔表3〕の仕込量−1で、以下に示す方法に従って、15mgカプセル剤を得た(〔表4〕には1カプセル当りの処方量を示す)。
【0228】
(1)実施例1で得られた(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールの結晶(以下、化合物Aと略称する)および(3)から(6)の成分をよく混合して散布剤とした。遠心流動型コーティング造粒装置中に、(2)ノンパレルを入れ、(7)ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した水溶液をスプレーしながら、上記の散布剤をコーティングした。該球状顆粒を40℃で16〜20時間真空乾燥し、篩(600μm、1180μm)で篩過して主薬粒を得た。主薬粒を転動流動型コーティング機に入れ、(8)メタアクリル酸コポリマーLD〜(12)ポリソルベート80を精製水に懸濁させた懸濁液をコーティングした。このコーティングした粒を篩(710μm、1400μm)で篩過し、40℃で16〜20時間真空乾燥して腸溶性粒を得た。腸溶性粒に(13)タルクおよび(14)軽質無水ケイ酸を加えてタンブラー混合機を用い、混合粒とした。混合粒をカプセル充填機により、(17)HPMCカプセル2号に充填して、15mgカプセルとした。
【0229】
さらに、上記の混合粒の充填量を調整することにより20mgおよび10mgカプセルとした。
【0230】
【表3】
【0231】
【表4】
【0232】
製剤例2
カプセル剤の製造
下記〔表5〕の仕込量−2で、以下に示す方法に従って15mgカプセル剤を得た(〔表6〕には1カプセル当りの処方量を示す)。(1)化合物Aおよび(3)から(6)の成分をよく混合して主薬散布剤とした。(7)から(9)の成分をよく混合して上掛散布剤とした。遠心流動型コーティング造粒装置中に、(2)ノンパレルを入れ、(10)ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した水溶液をスプレーしながら、上記の主薬散布剤、上掛散布剤をその順にコーティングした。該球状顆粒を40℃で16〜20時間真空乾燥し、篩(600μm、1180μm)で篩過して主薬粒を得た。主薬粒を転動流動型コーティング機に入れ、(11)メタアクリル酸コポリマーLD〜(15)ポリソルベート80を精製水に懸濁させた懸濁液をコーティングした。このコーティングした粒を篩(710μm、1400μm)で篩過し、40℃で16〜20時間真空乾燥して腸溶性粒を得た。腸溶性粒に(16)タルクおよび(17)軽質無水ケイ酸を加えてタンブラー混合機を用い、混合粒とした。混合粒をカプセル充填機により、(18)HPMCカプセル2号に充填して15mgカプセルとした。
【0233】
【表5】
【0234】
【表6】
【0235】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、保存安定性に優れる(R)−ランソプラゾールまたは(S)−ランソプラゾールの結晶を効率よく工業的大量規模で製造することができる。
【0236】
【図面の簡単な説明】
【図1】融解開始温度が約134℃の結晶(実施例1)および融解開始温度が約130℃の結晶(参考例6)の安定性試験前(イニシャル)と、40℃・2週間、50℃・2週間および60℃・2週間の安定性試験後の外観を示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an optically active sulfoxide compound having an anti-ulcer activity, crystals of the optically active sulfoxide compound with significantly improved stability, and the like.
[0002]
[Prior art]
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole [hereinafter referred to as (R) ) -Lansoprazole] or (S) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole As a method for producing [hereinafter also referred to as (S) -lansoprazole], for example, Japanese Patent Publication No. 11-508590 (WO 97/02261) discloses (+)-enantiomer or (-)- A preparation of a compound enriched in one of the enantiomers, i.e. one enantiomer, is treated with a solvent and the racemic crystallization of this compound is utilized to obtain the The semi-compound is selectively precipitated from the solvent and the precipitated racemate is filtered off followed by removal of the solvent to give a single enantiomer with increased optical purity of the corresponding compound, such as lansoprazole, A method for optical purification of a preparation of one enantiomerically enriched compound and a crystallization method by solvent removal are described.
[0003]
In addition, Japanese Patent Publication No. 10-504290 (WO 96/02535) discloses a method for producing an optically active sulfoxide compound by subjecting a thio compound to an oxidation reaction, and crystallization of omeprazole by concentration of acetonitrile solution (Example 11). ).
[0004]
Lansoprazole is currently marketed worldwide as a pharmaceutical with excellent anti-ulcer activity. The lansoprazole crystals are racemic and excellent in storage stability.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The optically active (R) -lansoprazole and (S) -lansoprazole crystals obtained by the conventional methods as described above cannot be said to be sufficiently satisfactory in storage stability, and the purity decreases during storage. It was impossible to deny the possibility of increasing the amount of related substances or coloring.
[0006]
There is a demand for a method for producing crystals of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole, which are sufficiently excellent in storage stability.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have studied various methods for producing crystals of (R) -lansoprazole and (S) -lansoprazole, and by crystallizing (R) -lansoprazole and (S) -lansoprazole under specific conditions. Surprisingly, extremely stable crystals were obtained, and it was found for the first time that this method was a satisfactory production method on an industrial scale, and earnestly researched based on these findings, thereby completing the present invention.
[0008]
That is, the present invention
[1] (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole or (S) -2- [[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole at a concentration of about 0.1 g / ml to about 0.5 g / ml Acetic acid C contained in 1-4 (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2, characterized by crystallization from an alkyl ester solution at a temperature of about 0 ° C. to about 35 ° C. -Pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole or (S) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H A method for producing crystals of benzimidazole,
[2] (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole or (S) -2- [[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole at a concentration of about 0.1 g / ml to about 0.5 g / ml Acetic acid C contained in 1-4 Crystallization from the alkyl ester solution at a temperature of about 0 ° C. to about 35 ° C., followed by the acetic acid C at the same temperature. 1-4 C less than 7 times the amount of alkyl ester solution 5-8 (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole, characterized by dropping hydrocarbons Or (S) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystal production method,
[3] The production method according to the above [1] or [2], wherein the crystallization temperature is about 20 ° C to about 30 ° C.
[4] The production method according to the above [1] or [2], wherein the crystallization time is about 30 minutes to about 4 hours,
[5] Acetic acid C 1-4 The production method according to the above [1] or [2], wherein the alkyl ester is ethyl acetate or propyl acetate,
[6] Acetic acid C 1-4 C less than 5 times the amount of alkyl ester solution 5-8 The production method according to the above [2], wherein hydrocarbons are dropped.
[7] C 5-8 The production method of the above-mentioned [2], wherein the hydrocarbon is heptane or hexane,
[8] C 5-8 The production method according to the above [2], wherein the dropping time of the hydrocarbon is about 15 minutes to about 4 hours,
[9] (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] produced by the production method described in [1] or [2] above Methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole or (S) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole Crystals of the
[10] (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] produced by the production method described in [1] or [2] above Methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals,
[11] (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H having a melting start temperature of about 131 ° C. or higher -Crystals of benzimidazole or (S) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole,
[12] The crystal according to the above [11], wherein the melting start temperature is about 135 ° C.
[13] A pharmaceutical composition comprising the crystal of [9] or [11] above,
[14] Peptic ulcer; gastritis; reflux esophagitis; NUD (Non Ulcer Dyspepsia); gastric cancer; gastric MALT lymphoma; upper gastrointestinal bleeding; ulcer caused by nonsteroidal anti-inflammatory drugs; The pharmaceutical composition according to [13] above, which is an agent for preventing or treating ulcers or diseases caused by Helicobacter pylori,
[15] The crystal according to [9] or [11] is administered to a human and peptic ulcer; gastritis; reflux esophagitis; NUD (Non Ulcer Dyspepsia); gastric cancer; gastric MLT lymphoma; upper gastrointestinal bleeding; Ulcers caused by steroidal anti-inflammatory drugs; gastric hyperacidity and ulcers due to post-operative stress; or methods for preventing or treating diseases caused by Helicobacter pylori,
[16] Peptic ulcer; gastritis; reflux esophagitis; NUD (Non Ulcer Dyspepsia); gastric cancer; gastric MALT lymphoma; upper gastrointestinal bleeding; ulcers caused by nonsteroidal anti-inflammatory agents; Use of the crystal according to the above [9] or [11] for producing a pharmaceutical composition for prevention / treatment against an ulcer or a disease caused by Helicobacter pylori,
[17] (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole or (S) -2- [[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole at a concentration of about 0.1 g / ml to about 0.5 g / ml Acetic acid C contained in 1-4 (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2, characterized by crystallization from an alkyl ester solution at a temperature of about 0 ° C. to about 35 ° C. -Pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole or (S) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H -It relates to a method for stabilizing crystals of benzimidazole.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The “(R) -lansoprazole” or “(S) -lansoprazole” used as a raw material in the method for producing a crystal of the present invention is a method known per se, for example, JP 10-504290 A (WO 96/02535). Or a method analogous thereto, or a method described in the following production method 1 or 2, etc.
[0010]
(1) Production method 1
2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole and an excess amount (about 1.5 to 10 molar equivalents). Oxidizing agents (eg, peroxides such as hydrogen peroxide, tert-butyl hydroperoxide, cumene hydroperoxide, etc.) and asymmetric induction catalysts (eg, optically active diols, titanium (IV) alkoxides, water complexes, etc.) ), Organic solvents [eg, alcohols such as methanol, ethanol, propanol and isopropanol; aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene; ethers such as diethyl ether, diisopropyl ether, butyl methyl ether, dioxane and tetrahydrofuran; Esters such as ethyl acetate and methyl acetate; acetone and methyl isobuty Ketones such as ruketone; halogenated hydrocarbons such as chloroform, dichloromethane, ethylene dichloride and carbon tetrachloride; amides such as N, N-dimethylformamide; sulfoxides such as dimethyl sulfoxide; acetic acid and the like] and bases (eg, Inorganic bases such as alkali metal carbonates such as potassium carbonate and sodium carbonate, alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, alkali metal hydrides such as sodium hydride and potassium hydride; sodium methoxide, Alkali metal alkoxides such as sodium ethoxide, alkali metal carboxylates such as sodium acetate, piperidine, piperazine, pyrrolidine, morpholine, triethylamine, tripropylamine, tributylamine, trioctylamine, di In the presence of amines such as sopropylethylamine and dimethylphenylamine, pyridines such as pyridine and dimethylaminopyridine; basic amino acids such as arginine, lysine and ornithine] at about -20 to 20 ° C, It can be obtained by reacting for about 0.1 to 50 hours.
[0011]
The obtained compound is isolated by means of separation and purification known per se, for example, concentration, solvent extraction, crystallization, phase transfer, chromatography, or a combination thereof.
[0012]
(2) Production method 2
2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole can be subjected to optical resolution to give an isomer. .
[0013]
Examples of the optical resolution method include methods known per se, such as a fractional recrystallization method, a chiral column method, a diastereomer method, and the like.
[0014]
The “fractional recrystallization method” includes a racemate and an optically active compound [eg, (+)-mandelic acid, (−)-mandelic acid, (+)-tartaric acid, (−)-tartaric acid, (+)-1 -Phenethylamine, (-)-1-phenethylamine, cinchonine, (-)-cinchonidine, brucine, etc.) to form a salt, which is separated by fractional recrystallization or the like, and optionally subjected to a neutralization step. The method of obtaining the optical isomer of this is mentioned.
[0015]
Examples of the “chiral column method” include a method in which a racemate or a salt thereof is applied to an optical isomer separation column (chiral column). For example, in the case of liquid chromatography, a racemate is added to a chiral column such as ENANTIO-OVM (manufactured by Tosoh Corp.) or CHIRAL series (manufactured by Daicel Corp.), and water, buffer solution (eg, phosphate buffer solution), organic solvent (eg, hexane) , Ethanol, methanol, isopropanol, acetonitrile, trifluoroacetic acid, diethylamine, triethylamine, etc.) or a mixed solvent thereof to separate optical isomers. For example, in the case of gas chromatography, a separation method using a chiral column such as CP-Chirasil-DeX CB (manufactured by GL Sciences Inc.) can be mentioned.
[0016]
In the “diastereomer method”, a racemate and an optically active reagent are reacted (preferably, an optically active reagent is reacted at the 1-position of a benzimidazole group) to obtain a mixture of diastereomers, After obtaining one diastereomer by separation means (eg, fractional recrystallization, chromatography method, etc.), it is subjected to chemical reaction (eg, acid hydrolysis reaction, basic hydrolysis reaction, hydrogenolysis reaction, etc.). And an optically active reagent site is obtained to obtain the desired optical isomer. Examples of the “optically active reagent” include optically active organic acids such as MTPA [α-methoxy-α- (trifluoromethyl) phenylacetic acid] and (−)-menthoxyacetic acid; (1R-endo) -2 And optically active alkoxymethyl halides such as-(chloromethoxy) -1,3,3-trimethylbicyclo [2.2.1] heptane.
[0017]
The above 2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole is disclosed in JP-A-61-50978, USP. 4,628,098, JP-A-10-195068, WO 98/22101, etc., or a method analogous thereto.
[0018]
Further, 2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole is disclosed in JP-A-61-50978, USP. 4,628,098 or the like, or a method analogous thereto.
[0019]
(R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole produced by the above method may be either solid (crystalline, amorphous) or oily, and may not be isolated and purified.
[0020]
Furthermore, the crystals of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole may be hydrated or non-hydrated.
[0021]
Examples of the “hydrate” include 0.5 hydrate to 5.0 hydrate. Among these, 0.5 hydrate, 1.0 hydrate, 1.5 hydrate, 2.0 hydrate, and 2.5 hydrate are preferable. Particularly preferred are 0.5 hydrate, 1.0 hydrate and 1.5 hydrate.
[0022]
When (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole obtained by the above method is obtained, for example, as a crystal (hereinafter sometimes referred to as crystal (1)), and then subjected to the method for producing a crystal of the present invention, Examples of the crystallization method for obtaining (1) include methods known per se, such as crystallization from a solution, crystallization from a vapor, and crystallization from a melt.
[0023]
Examples of the “crystallization from solution” include a concentration method, a cooling method, a reaction method (diffusion method, electrolysis method), a hydrothermal growth method, a flux method, and the like. Examples of the solvent used include aromatic hydrocarbons (eg, benzene, toluene, xylene, etc.), halogenated hydrocarbons (eg, dichloromethane, chloroform, etc.), saturated hydrocarbons (eg, hexane, heptane, cyclohexane). Etc.), ethers (eg, diethyl ether, diisopropyl ether, tetrahydrofuran, dioxane, etc.), nitriles (eg, acetonitrile, etc.), ketones (eg, acetone, etc.), sulfoxides (eg, dimethyl sulfoxide, etc.), acid amides (Eg, N, N-dimethylformamide, etc.), esters (eg, ethyl acetate, etc.), alcohols (eg, methanol, ethanol, isopropyl alcohol, etc.), water and the like are used. These solvents are used alone or in admixture of two or more at an appropriate ratio (eg, 1: 1 to 1: 100).
[0024]
Examples of the “crystallization from vapor” include a vaporization method (sealed tube method, air flow method), a gas phase reaction method, a chemical transport method, and the like.
[0025]
Examples of the “crystallization from melt” include normal freezing method (pulling method, temperature gradient method, Bridgman method), zone melting method (zone leveling method, float zone method), special growth method (VLS method). And liquid phase epitaxy method).
[0026]
Examples of the crystal of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole used as a raw material in the crystal production method of the present invention include, for example,
(1) Powder X-ray diffraction in which the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction of the undried crystals has a characteristic peak at 5.88, 4.70, 4.35, 3.66, 3.48 angstroms Crystal showing pattern,
(2) A crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which a peak characteristic of a lattice distance (d) of powder X-ray diffraction of 8.33, 6.63, 5.86, 4.82 angstroms appears in an undried crystal. ,
(3) A mixture of the crystals of (1) and (2) above,
(4) The lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.09, 3.94, 3.89, 3.69. It is a crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which a characteristic peak appears at 3.41, 3.11 angstroms.
[0027]
The enantiomeric excess of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole subjected to the method for producing a crystal of the present invention is, for example, about 80% ee or more, preferably about 90% ee or more.
[0028]
More preferred (R) -lansoprazole is one that is substantially free of (S) -lansoprazole. “Substantially free” means (R) -lansoprazole containing 0-3%, preferably 0-1% (S) -lansoprazole. Further, more preferable (S) -lansoprazole does not substantially contain (R) -lansoprazole. “Substantially free” means (S) -lansoprazole containing 0-3%, preferably 0-1% (R) -lansoprazole.
[0029]
After (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole is obtained by the above-described production method, it is preferably subjected to a step of improving optical purity described later.
[0030]
In order to improve the optical purity of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole obtained by the above-mentioned production method, for example, the method described in JP-T-11-508590 (WO 97/02261) or It is carried out by a similar method or the following method [1] or [2].
[0031]
[1] By selectively crystallizing crystals of (R) -lansoprazole from a solution containing more (R) -lansoprazole than (S) -lansoprazole, and fractionating the crystallized crystals (S Crystals of (R) -lansoprazole substantially free of) -lansoprazole can be produced.
[0032]
[2] From a solution containing more (S) -lansoprazole than (R) -lansoprazole, (S) -lansoprazole crystals are selectively crystallized, and the crystallized crystals are separated (R Crystals of (S) -lansoprazole substantially free of) -lansoprazole can be produced.
[0033]
After the above operation [1] or [2], the crystallized crystal may be collected and further subjected to one or more recrystallizations.
[0034]
Examples of the method of “selectively crystallizing” include, for example, a method of stirring the solution, a method of adding seed crystals to the solution, a method of changing the temperature of the solution, a method of changing the solvent composition of the solution, Examples thereof include a method for reducing the liquid volume of the solution, a method for combining two or more of these methods, and the like.
[0035]
As the “method of stirring the solution”, for example, a solution rich in either (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole is used at about −80 to 120 ° C., preferably about −20 to 60 ° C., about 0 A method of stirring for 0.01 to 100 hours, preferably about 0.1 to 10 hours can be mentioned.
[0036]
As the “method of adding seed crystals to a solution”, for example, in a solution containing either (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole, (1) the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 5 .88, 4.70, 4.35, 3.66, 3.48 angstrom crystals showing a powder X-ray diffraction pattern, (2) lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction 8. A crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which a peak characteristic in 8.33, 6.63, 5.86, 4.82 angstroms appears, (3) a mixture of the crystals of (1) and (2) or (4 ) Solids (1) to (3) in the solution (for example, powder X-ray diffraction lattice spacing (d) is 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43) 4.09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41 A crystal having a powder X-ray diffraction pattern in which a characteristic peak appears at 3.11 Å, and a lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 8.86, 8.01, 6.58, 5.91, and 5.63. , 5.02, 4.48 angstrom, a crystal having a powder X-ray diffraction pattern, and the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 8.37, 4.07, 5.65, 5. A crystal having a powder X-ray diffraction pattern with characteristic peaks appearing at 59, 5.21, 4.81, 4.21 angstroms, and a lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction of 11.68, 6.78, 5 .85, 5.73, 4.43, 4.09, 3.94, 3.90, 3.69, 3.41, 3.11 angstroms showing a powder X-ray diffraction pattern in which a characteristic peak appears Etc.) as seed crystals How to, and the like.
[0037]
As the “method for changing the temperature of the solution”, for example, the temperature of the solution containing either (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole is changed, preferably cooling (eg, the liquid temperature is adjusted to 5 to 100). A method of lowering the temperature).
[0038]
Examples of the “method for changing the solvent composition of a solution” include, for example, a solution containing either one of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole, water, a low-polar organic solvent (eg, esters, ethers). , Aromatic hydrocarbons, hydrocarbons, halogenated hydrocarbons, or a mixture of two or more thereof) or a method of adding a mixture of two or more of these.
[0039]
Examples of the “method for reducing the liquid volume of the solution” include a method of evaporating and evaporating the solvent from a solution containing either one of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole.
[0040]
Of these, preferably
(I) a method of stirring the solution,
(Ii) a method of performing both a method of stirring the solution and a method of adding seed crystals to the solution;
(Iii) a method of performing both a method of stirring the solution and a method of changing the temperature of the solution;
(Iv) a method of performing both a method of stirring the solution and a method of changing the solvent composition of the solution;
(V) a method of performing both a method of stirring the solution and a method of reducing the liquid volume of the solution,
(Vi) a method of stirring the solution, a method of changing the temperature of the solution, and a method of adding seed crystals to the solution,
(Vii) a method of stirring the solution, a method of changing the solvent composition of the solution, and a method of adding seed crystals to the solution,
(Viii) a method of stirring the solution, a method of reducing the liquid volume of the solution, and a method of adding seed crystals to the solution,
(Ix) a method of stirring the solution, a method of changing the temperature of the solution, and a method of changing the solvent composition of the solution,
(X) a method of stirring the solution, a method of changing the temperature of the solution, a method of changing the solvent composition of the solution, and a method of adding seed crystals to the solution,
(Xi) a method of stirring the solution, a method of changing the temperature of the solution, and a method of reducing the amount of the solution,
(Xii) A method of stirring the solution, a method of changing the temperature of the solution, a method of reducing the amount of the solution, and a method of adding seed crystals to the solution.
[0041]
The crystallized crystals can be collected by a method such as filtration or centrifugation.
[0042]
The crystals thus obtained may be dried as they are or, if necessary, and then subjected to a recrystallization step as necessary.
[0043]
Examples of the “drying” include reduced pressure drying, ventilation drying, heat drying, and natural drying.
[0044]
For example, when (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole obtained by asymmetric synthesis is used, it is subjected to the above-mentioned method [1] or [2] or, if necessary, one or more recrystallizations. Related substances (e.g. 2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole and ( Or) the amount of 2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfonyl] -1H-benzimidazole, etc.) can be reduced.
[0045]
Specifically, the obtained crystal or its dried crystal is converted into a solvent (eg, water, esters, ketones, phenols, alcohols, ethers, aromatic hydrocarbons, amides, sulfoxides, hydrocarbons). Nitriles, halogenated hydrocarbons, pyridines, or a mixture of two or more of these, and then subjected to a dehydration step if necessary, and then crystals are crystallized.
[0046]
The “dehydration” may be any ordinary dehydration method, and examples thereof include a concentration method and a method using a dehydrating agent [eg, anhydrous magnesium sulfate, anhydrous sodium sulfate, molecular sieve (trade name)]. .
[0047]
Examples of the “crystallization” method include the crystallization methods described above.
[0048]
As the crystals obtained after the recrystallization,
(1) Powder X-ray diffraction in which the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction of the undried crystals has a characteristic peak at 5.88, 4.70, 4.35, 3.66, 3.48 angstroms Crystal showing pattern,
(2) A crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which a peak characteristic of a lattice distance (d) of powder X-ray diffraction of 8.33, 6.63, 5.86, 4.82 angstroms appears in an undried crystal. ,
(3) a mixture of the crystals of (1) and (2) above, or
(4) The lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.09, 3.94, 3.89, 3.69. Examples include crystals having a powder X-ray diffraction pattern in which characteristic peaks appear at 3.41 and 3.11 angstroms.
[0049]
The amount of the related substance in the crystal is less than 1% by weight, preferably less than 0.4% by weight.
[0050]
Crystals crystallized in the recrystallization step can be separated by a method such as filtration or centrifugation.
[0051]
The crystals thus obtained may be dried as they are or, if necessary, and then subjected to a second recrystallization step as necessary.
[0052]
Examples of the “drying” include the same method as the above “drying”.
[0053]
Specifically, the obtained crystals are mixed with a solvent (eg, water, esters, ketones, phenols, alcohols, ethers, aromatic hydrocarbons, amides, sulfoxides, hydrocarbons, nitriles. , Halogenated hydrocarbons, pyridines, or a mixture of two or more thereof, and then subjected to a dehydration step as necessary, and then crystals are crystallized, separated, and dried.
[0054]
Examples of the “dehydration” include the same methods as the “dehydration method” described above.
[0055]
Examples of the “crystallization” method include the crystallization methods described above.
[0056]
As the crystals obtained in the second recrystallization step, the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.09. Examples include crystals of (R)-or (S) -lansoprazole having a powder X-ray diffraction pattern in which characteristic peaks appear at 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstroms.
[0057]
The crystals crystallized in the second recrystallization step can be separated by a method such as filtration or centrifugation.
[0058]
The collected crystal can be dried by a method such as vacuum drying, aeration drying, heat drying, or natural drying.
[0059]
Examples of the “esters” include methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate, isopropyl acetate, butyl acetate, isobutyl acetate, and ethyl formate.
[0060]
Examples of the “ketones” include acetone, methyl ethyl ketone, methyl isopropyl ketone, methyl butyl ketone, methyl isobutyl ketone, and the like.
[0061]
Examples of the “phenols” include anisole.
[0062]
Examples of the “alcohols” include methanol, ethanol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, 2-methyl-1-propanol, pentanol, 3-methyl-1-butanol, 2 -Methoxyethanol, 2-ethoxyethanol, ethylene glycol, etc. are mentioned.
[0063]
Examples of the “ethers” include t-butyl methyl ether, diethyl ether, 1,1-diethoxypropane, 1,1-dimethoxypropane, 2,2-dimethoxypropane, isopropyl ether, tetrahydrofuran, methyltetrahydrofuran and the like. Can be mentioned.
[0064]
Examples of the “aromatic hydrocarbons” include chlorobenzene, toluene, xylene, cumene and the like.
[0065]
Examples of the “amides” include formamide, N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide, N-methylpyrrolidone and the like.
[0066]
Examples of the “sulfoxides” include dimethyl sulfoxide.
[0067]
Examples of the “hydrocarbons” include propane, hexane, pentane, octane, isooctane and the like.
[0068]
Examples of the “nitriles” include acetonitrile.
[0069]
Examples of the “halogenated hydrocarbons” include chloroform, dichloromethane, dichloroethene, trichloroethene and the like.
[0070]
Examples of the “pyridines” include pyridine.
[0071]
The crystal crystallized by the above method or its dry crystal is substantially free of other enantiomers.
[0072]
(R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole obtained by the various methods described above is subjected to the method for producing a crystal of the present invention.
[0073]
The manufacturing method of the crystal | crystallization of this invention is explained in full detail below.
[0074]
(1) Acetic acid C containing (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole in a concentration of about 0.1 g / ml to about 0.5 g / ml 1-4 Crystallization from an alkyl ester solution at a temperature of about 0 ° C. to about 35 ° C.
[0075]
First, (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole is acetic acid C 1-4 About 0.1 g / ml to about 0.5 g / ml (preferably about 0.1 g / ml to about 0.35 g / ml, more preferably about 0.2 g / ml to about 0.3 g / ml), Particularly preferably, a state of being present at a concentration of about 0.25 g / ml to about 0.28 g / ml is realized.
[0076]
For example, (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole and acetic acid C 1-4 An excess amount of alkyl ester is added, and if desired, dissolved at about 30 ° C. to 60 ° C. with heating, and then concentrated under reduced pressure to give a predetermined concentration (about 0.1 g / ml to about 0.5 g / ml). ).
[0077]
Here, the concentration is measured by an area comparison method with a standard solution using high performance liquid chromatography. The measurement method will be described in detail below.
[0078]
Measurement condition
Column: Shiseido CAPCELL PAK C18 SG120 5μm 4.6 × 250mm
Column Temp .: 25 ℃
Mobile Phase: H 2 O: CH Three CN: Et Three N = 50: 50: 1 (pH adjusted to 7.0 with phosphoric acid)
Flow rate: 1.0 ml / min.
Inject. Vol .: 10μl
Wave length: 285nm
[0079]
Sample preparation
Standard solution: Weigh accurately about 75 mg of the standard product, and add the mobile phase to make 100 ml.
Sample solution: Add the mobile phase to 1 ml of ethyl acetate solution to make 100 ml.
[0080]
Concentration measurement method
The standard solution and 10 μl of the sample solution were tested by liquid chromatography under the above HPLC conditions, and the peak area A of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole in the standard solution S , (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole peak area A of the sample solution T Is measured by an automatic integration method, and the concentration of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole is calculated by the following formula.
[0081]
[Expression 1]
[0082]
The concentration may be appropriately adjusted depending on the selected solvent, and (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole is preferably saturated or supersaturated for crystallization.
[0083]
Acetic acid C 1-4 Examples of the alkyl ester include methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate, butyl acetate and the like. Preferably, ethyl acetate or propyl acetate is used.
[0084]
Crystallization was achieved by the above-mentioned (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole acetate C 1-4 The alkyl ester solution is allowed to stand at a crystallization temperature of about 0 ° C. to about 35 ° C. or stirred by a method known per se.
[0085]
The lower limit of the crystallization temperature is preferably about 10 ° C, more preferably about 15 ° C, and further preferably about 20 ° C. On the other hand, the upper limit of the crystallization temperature is preferably about 30 ° C. In particular, the crystallization temperature is preferably about 20 ° C to about 30 ° C.
[0086]
The crystallization time is about 30 minutes to about 10 hours, preferably about 30 minutes to about 4 hours, and particularly preferably about 1 hour to about 2 hours.
[0087]
In this step, seed crystals may be added to the solution. Such seed crystals include C described later. 5-8 Examples include seed crystals that may be added to the solution before or during the dropping of the hydrocarbon.
[0088]
The operation in this step is performed in air, under an inert gas atmosphere, or under an inert gas stream. As used herein, “inert gas” refers to C described later. 5-8 The thing which can be used in the case of dripping of a hydrocarbon is mentioned.
[0089]
Crystals crystallized in this step can be collected by methods such as filtration and centrifugation.
[0090]
The collected crystals can be added with acetic acid C if necessary. 1-4 Alkyl ester-C 5-8 You may wash | clean with a hydrocarbon (1: 0 to 1:10) liquid mixture. In addition, acetic acid C here 1-4 Examples of the alkyl ester include those described above, and C 5-8 Examples of the hydrocarbon include those described later. The collected crystals can be dried by a method such as reduced pressure drying, aeration drying, heat drying, or natural drying.
[0091]
The crystal obtained by this step is a crystal excellent in storage stability and can be used as it is as a pharmaceutical product described later. However, the target crystal | crystallization excellent in the storage stability can be obtained with a sufficient yield by further implementing the following process (2).
[0092]
(2) Following the step (1), the acetic acid C at the same temperature 1-4 C less than 7 times the amount of alkyl ester solution 5-8 Step of dripping hydrocarbon
[0093]
Crystals crystallized in the step (1) can be further crystallized by subjecting them to this step after or without fractionation.
[0094]
This step is preferably performed after crystals are precipitated in the step (1). Preferably, at least about 20% by weight of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole added as a raw material, more preferably about 30% to about 90% by weight, particularly preferably about 50% to about 90% by weight. Is carried out after precipitation as crystals.
[0095]
The crystal crystallization temperature in this step is the same as in step (1).
[0096]
C 5-8 As hydrocarbons, pentane, isopentane, neopentane, hexane, isohexane, 3-methylpentane, neohexane, 2,3-dimethylbutane, heptane, 2-methylhexane, 3-methylhexane, 3-ethylpentane, 2,2 Linear or branched C such as dimethylpentane, 2,3-dimethylpentane, 2,4-dimethylpentane, 3,3-dimethylpentane, 2,2,3-trimethylbutane, octane, isooctane, etc. 5-8 Aliphatic hydrocarbon or C such as toluene, xylene 7-8 Aromatic hydrocarbons are mentioned. Preferably linear C such as heptane or hexane 5-8 Aliphatic hydrocarbons are used.
[0097]
C 5-8 The dripping amount of the hydrocarbon is the acetic acid C of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole in the step (1). 1-4 The amount is 7 times or less, preferably 5 times or less, more preferably 1 to 3 times the amount of the alkyl ester solution.
[0098]
The dropping is carried out by dropping the solution in an equal amount successively over a period of about 15 minutes to about 4 hours (preferably about 1 hour to about 2 hours) while standing or stirring.
[0099]
Moreover, it is preferable to adjust the temperature at the time of dripping to the said crystallization temperature.
[0100]
In this process, C 5-8 A seed crystal may be added to the solution before or during the dropping of the hydrocarbon.
[0101]
As such seed crystals, for example,
(1) A crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction shows a characteristic peak at 5.88, 4.70, 4.35, 3.66, 3.48 angstroms ,
(2) A crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction shows a characteristic peak at 8.33, 6.63, 5.86, 4.82 angstroms,
(3) The lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.09, 3.94, 3.89, 3.69. Crystals having a powder X-ray diffraction pattern with characteristic peaks appearing at 3.41, 3.11 angstroms,
(4) Powder with characteristic peaks appearing in the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 8.86, 8.01, 6.58, 5.91, 5.63, 5.02, 4.48 angstroms. A crystal having an X-ray diffraction pattern,
(5) Powder in which a characteristic peak appears at a lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction of 8.37, 4.07, 5.65, 5.59, 5.21, 4.81, 4.21 angstroms A crystal having an X-ray diffraction pattern,
(6) The lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction is 11.68, 6.78, 5.85, 5.73, 4.43, 4.09, 3.94, 3.90, 3.69. A crystal showing a powder X-ray diffraction pattern in which a characteristic peak appears at 3.41, 3.11 angstrom,
(7) The solid which transfers to said (1)-(6) in the mixture of two or more crystals among said (1)-(6) or (8) solution is mentioned.
[0102]
After dropping, if desired, the mixture may be allowed to stand for about 1 hour to about 3 hours or stirred.
[0103]
The operation in this step is performed in air, under an inert gas atmosphere, or under an inert gas stream. Examples of the “inert gas” include nitrogen, helium, neon, and argon.
[0104]
Crystals crystallized in this step can be collected by methods such as filtration and centrifugation.
[0105]
The collected crystals can be added with acetic acid C if necessary. 1-4 Alkyl ester-C 5-8 You may wash | clean with a hydrocarbon (1: 0 to 1:10) liquid mixture. In addition, acetic acid C here 1-4 Alkyl esters and C 5-8 Examples of the hydrocarbon include those described above. The collected crystals can be dried by a method such as reduced pressure drying, aeration drying, heat drying, or natural drying.
[0106]
As a method for analyzing the obtained crystal, a crystal analysis method by X-ray diffraction is generally used. Further, examples of the method for determining the crystal orientation include a mechanical method and an optical method.
[0107]
The crystals crystallized by the above production method (only step (1) or step (1) followed by step (2)) are crystallized by the following DSC measurement (heating rate 0.5 ° C./min) Has a melting start temperature. The “melting start temperature” here refers to, for example, a temperature at which the crystal starts to melt when the crystal is heated under the DSC measurement conditions described later. The crystal starts melting at about 131 ° C. or more, preferably about 131 ° C. to about 137 ° C., more preferably about 132 ° C. to about 135 ° C., more preferably about 133 ° C. to about 135 ° C., particularly preferably about 135 ° C. Have temperature. For example, the melting start temperature of the crystal obtained in the step (1) can be about 135 ° C. In addition, after the implementation of the above step (1), the melting start temperature of the crystals obtained in the step (2) can be about 132 ° C. to about 135 ° C.
[0108]
On the other hand, the melting start temperature of the crystal obtained by the conventional method is less than about 131 ° C. For example, the melting start temperature of the crystal obtained by the method of Reference Example 3 described later is about 125 ° C. to about 130 ° C.
[0109]
A crystal having a melting start temperature of about 131 ° C. or higher obtained by the above production method has very excellent storage stability compared to a crystal having a melting start temperature of less than about 131 ° C. obtained by a conventional method. For example, in the stability test described later (40 ° C./month residual rate, 60 ° C./month residual rate), the crystal produced by the production method of the present invention has a residual rate of 99% or more, whereas the prior art The residual ratio of crystals by the method is less than 94%. Moreover, the crystals produced by the prior art method show significant coloration during storage.
[0110]
Therefore, the crystal having a melting start temperature of about 131 ° C. or higher obtained by the production method of the present invention has such excellent storage stability, so that the melting start temperature obtained by the conventional method is less than about 131 ° C. It can be advantageously used as a pharmaceutical rather than a certain crystal.
[0111]
The crystal of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole obtained by the method for producing a crystal of the present invention has an excellent anti-ulcer action, gastric acid secretion inhibitory action, mucosal protective action, anti-Helicobacter pylori action, etc. Since toxicity is low, it is useful as a medicine. Dry crystals of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole are more stable than crystallized crystals of (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole (undried crystals), and when used as pharmaceuticals ( Crystals of R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole as a dried product are preferably used.
[0112]
Crystals or dry crystals crystallized by the method of the present invention can be used in mammals (eg, humans, monkeys, sheep, cows, horses, dogs, cats, rabbits, rats, mice, etc.) peptic ulcers (eg, gastric ulcers). Duodenal ulcer, anastomotic ulcer, Zollinger-Ellison syndrome, etc., gastritis, reflux esophagitis, NUD (Non Ulcer Dyspepsia), gastric cancer (interleukin-1β polymorphism of interleukin-1) Treatment and prevention of gastric cancer associated with production promotion, gastric MALT lymphoma, Helicobacter pylori eradication, peptic ulcer, suppression of upper gastrointestinal bleeding due to acute stress ulcer and hemorrhagic gastritis, invasive stress (intensive management after surgery) Cerebrovascular disorder requiring major surgery or intensive care, head trauma, multiple organ failure, stress resulting from extensive burns) Inhibition of tubes bleeding, treatment and prevention of ulcer caused by non-steroidal anti-inflammatory agent; treatment of hyperacidity and ulcer due to postoperative stress and prevention, useful for anesthesia prior to administration. For eradication of Helicobacter pylori, crystals crystallized by the method of the present invention or dried crystals, penicillin antibiotics (eg, amoxicillin, etc.) and erythromycin antibiotics (eg, clarithromycin, etc.) Preferably used.
[0113]
When used for the above-described various pharmaceutical uses, crystals of (R) -lansoprazole are preferably used.
[0114]
The crystal of the present invention can be used as it is or according to a method known per se, a pharmaceutical composition mixed with a pharmacologically acceptable carrier, such as tablets (including sugar-coated tablets and film-coated tablets), powders, granules, capsules (soft capsules). Orally disintegrating tablets, liquids, injections, suppositories, sustained release agents, patches, etc., orally or parenterally (eg, topical, rectal, intravenous administration, etc.) Can do.
[0115]
The content of crystals in the pharmaceutical composition of the present invention is about 0.01 to 100% by weight of the total composition. The dosage varies depending on the administration subject, administration route, disease, etc., but for example, when administered orally to an adult (60 kg) as an anti-ulcer agent, the active ingredient is preferably about 0.5 to 1500 mg / day, preferably Is about 5-150 mg / day. The crystal of the present invention may be administered once a day or divided into 2 to 3 times a day.
[0116]
Examples of the pharmacologically acceptable carrier that may be used in the production of the pharmaceutical composition of the present invention include various organic or inorganic carrier substances that are commonly used as pharmaceutical materials, such as excipients and lubricants in solid formulations. Agents, binders, disintegrants, water-soluble polymers, basic inorganic salts; solvents, solubilizers, suspending agents, isotonic agents, buffering agents, soothing agents and the like in liquid preparations. In addition, additives such as ordinary preservatives, antioxidants, coloring agents, sweeteners, sour agents, foaming agents, and fragrances can be used as necessary.
[0117]
Examples of the “excipient” include lactose, sucrose, D-mannitol, starch, corn starch, crystalline cellulose, light anhydrous silicic acid, titanium oxide and the like.
[0118]
Examples of the “lubricant” include magnesium stearate, sucrose fatty acid ester, polyethylene glycol, talc, stearic acid and the like.
[0119]
Examples of the “binder” include hydroxypropylcellulose, hydroxypropylmethylcellulose, crystalline cellulose, α-starch, polyvinylpyrrolidone, gum arabic powder, gelatin, pullulan, low-substituted hydroxypropylcellulose, and the like.
[0120]
Examples of the “disintegrant” include (1) crospovidone, (2) disintegrants called super disintegrants such as croscarmellose sodium (FMC-Asahi Kasei), carmellose calcium (Gotoku Pharmaceutical), (3) carboxymethyl Examples include starch sodium (eg, Matsutani Chemical Co., Ltd.), (4) low-substituted hydroxypropylcellulose (eg, Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), (5) corn starch and the like. The “crospovidone” is crosslinked with a chemical name of 1-ethenyl-2-pyrrolidinone homopolymer, including polyvinyl polypyrrolidone (PVPP) and 1-vinyl-2-pyrrolidinone homopolymer. Specific examples include Kollidon CL (manufactured by BASF), Polyplaston XL (manufactured by ISP), Polyplaston XL-10 (manufactured by ISP), and Polyplastidone. For example, INF-10 (manufactured by ISP).
[0121]
Examples of the “water-soluble polymer” include ethanol-soluble water-soluble polymers [eg, cellulose derivatives such as hydroxypropylcellulose (hereinafter sometimes referred to as HPC), polyvinylpyrrolidone, etc.], ethanol-insoluble water-soluble polymers. [For example, hydroxypropyl methylcellulose (hereinafter sometimes referred to as HPMC), cellulose derivatives such as methylcellulose, sodium carboxymethylcellulose, sodium polyacrylate, polyvinyl alcohol, sodium alginate, guar gum and the like].
[0122]
Examples of the “basic inorganic salt” include basic inorganic salts of sodium, potassium, magnesium and / or calcium. Preferred is a basic inorganic salt of magnesium and / or calcium. More preferred is a basic inorganic salt of magnesium. Examples of the basic inorganic salt of sodium include sodium carbonate, sodium hydrogen carbonate, disodium hydrogen phosphate and the like. Examples of the basic inorganic salt of potassium include potassium carbonate and potassium hydrogen carbonate. Examples of the basic inorganic salt of magnesium include heavy magnesium carbonate, magnesium carbonate, magnesium oxide, magnesium hydroxide, magnesium metasilicate aluminate, magnesium silicate, magnesium aluminate, synthetic hydrotalcite [Mg 6 Al 2 (OH) 16 ・ CO Three ・ 4H 2 O] and alumina / magnesium hydroxide, preferably heavy magnesium carbonate, magnesium carbonate, magnesium oxide, magnesium hydroxide and the like. Examples of the basic inorganic salt of calcium include precipitated calcium carbonate and calcium hydroxide.
[0123]
Examples of the “solvent” include water for injection, alcohol, propylene glycol, macrogol, sesame oil, corn oil, olive oil and the like.
[0124]
Examples of the “dissolution aid” include polyethylene glycol, propylene glycol, D-mannitol, benzyl benzoate, ethanol, trisaminomethane, cholesterol, triethanolamine, sodium carbonate, sodium citrate and the like.
[0125]
Examples of the “suspending agent” include surfactants such as stearyltriethanolamine, sodium lauryl sulfate, laurylaminopropionic acid, lecithin, benzalkonium chloride, benzethonium chloride, and glyceryl monostearate; Examples thereof include hydrophilic polymers such as pyrrolidone, sodium carboxymethylcellulose, methylcellulose, hydroxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, and hydroxypropylcellulose.
[0126]
Examples of the “isotonic agent” include glucose, D-sorbitol, sodium chloride, glycerin, D-mannitol and the like.
[0127]
Examples of the “buffering agent” include buffer solutions of phosphate, acetate, carbonate, citrate and the like.
[0128]
Examples of the “soothing agent” include benzyl alcohol.
[0129]
Examples of the “preservative” include p-hydroxybenzoates, chlorobutanol, benzyl alcohol, phenethyl alcohol, dehydroacetic acid, sorbic acid and the like.
[0130]
Examples of the “antioxidant” include sulfite, ascorbic acid, α-tocopherol and the like.
[0131]
Examples of the “coloring agent” include edible pigments such as edible yellow No. 5, edible red No. 2 and edible blue No. 2; edible lake pigments and red peppers.
[0132]
Examples of the “sweetening agent” include saccharin sodium, dipotassium glycyrrhizin, aspartame, stevia, thaumatin and the like.
[0133]
Examples of the “acidulant” include citric acid (anhydrous citric acid), tartaric acid, malic acid and the like.
[0134]
Examples of the “foaming agent” include sodium bicarbonate.
[0135]
The “fragrance” may be a synthetic product or a natural product, and examples thereof include lemon, lime, orange, menthol, and strawberry.
[0136]
The crystal of the present invention is compression-molded according to a method known per se, for example, by adding an excipient, a disintegrant, a binder or a lubricant, and then, if necessary, for the purpose of taste masking, enteric property or sustainability. Therefore, an oral preparation can be obtained by coating by a method known per se. In the case of an enteric preparation, an intermediate layer may be provided between the enteric layer and the drug-containing layer by a method known per se for the purpose of separating both layers.
[0137]
When the crystal of the present invention is an orally disintegrating tablet, for example, a core containing crystalline cellulose and lactose is coated with the crystal of the present invention and a basic inorganic salt, and further coated with a coating layer containing a water-soluble polymer. The composition obtained is coated with an enteric coating layer containing polyethylene glycol, coated with an enteric coating layer containing triethyl citrate, and coated with an enteric coating layer containing polyethylene glycol. Further, a method of coating with mannitol to obtain fine particles, mixing the obtained fine particles with an additive, and molding is included. Examples of the “enteric coating layer” include cellulose acetate phthalate (CAP), hydroxypropylmethylcellulose phthalate, hydroxymethylcellulose acetate succinate, and a methacrylic acid copolymer [for example, Eudragit L30D-55 (trade name; Rame Co., Ltd.), Kollicoat MAE30DP (trade name; manufactured by BASF), Polykid PA30 (trade name; manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.), etc.], water-based enteric polymer bases such as carboxymethyl ethyl cellulose and shellac; Sustained release bases such as coalescent [eg Eudragit NE30D (trade name), Eudragit RL30D (trade name), Eudragit RS30D (trade name), etc.]; water-soluble polymer; triethyl citrate, polyethylene glycol, aceto Le monoglycerides, triacetin, and the like a mixture plasticizer one or two or more of castor oil. Examples of the “additives” include water-soluble sugar alcohols (eg, sorbitol, mannitol, maltitol, reduced starch saccharified product, xylitol, reduced palatinose, erythritol, etc.), crystalline cellulose (eg, Theolas KG 801, Avicel PH 101, Avicel PH 102, Avicel PH 301, Avicel PH 302, Avicel RC-591 (crystalline cellulose / carmellose sodium), etc., low-substituted hydroxypropyl cellulose (eg, LH-22, LH-32, LH-23, LH- 33 (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) and mixtures thereof, etc.), binders, acidulants, foaming agents, sweeteners, fragrances, lubricants, colorants, stabilizers, excipients, disintegration Agents are also used.
[0138]
The crystal of the present invention may be used in combination with 1 to 3 other active ingredients.
[0139]
Examples of the “other active ingredients” include anti-Helicobacter pylori active substances, imidazole compounds, bismuth salts, quinolone compounds, and the like. Of these, anti-Helicobacter pylori active substances and imidazole compounds are preferred. Examples of the “anti-Helicobacter pylori active substance” include penicillin antibiotics (eg, amoxicillin, benzylpenicillin, piperacillin, mesilinum, etc.), cephem antibiotics (eg, cefixime, cefaclor, etc.), macrolide antibiotics (eg Examples include erythromycin, clarithromycin, etc.), tetracycline antibiotics (eg, tetracycline, minocycline, streptomycin, etc.), aminoglycoside antibiotics (eg, gentamicin, amikacin, etc.), imipenem and the like. Of these, penicillin antibiotics and macrolide antibiotics are preferred. In particular, a triple combination therapy of penicillin antibiotics, macrolide antibiotics and (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole crystals is preferred. Examples of the “imidazole compound” include metronidazole, miconazole and the like. Examples of the “bismuth salt” include bismuth acetate and bismuth citrate. Examples of the “quinolone compound” include ofloxacin, cyproxacin and the like.
[0140]
The “other active ingredient” and the crystal of the present invention are mixed according to a method known per se, and a single pharmaceutical composition (eg, tablet, powder, granule, capsule (including soft capsule), liquid, injection, suppository) is prepared. Preparations, sustained release preparations, etc.) may be formulated and used together, or each may be formulated separately and administered to the same subject simultaneously or with a time difference.
[0141]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0142]
Powder X-ray diffraction was measured using an X-ray Diffractometer RINT Ultimate + (Rigaku).
[0143]
The melting start temperature was measured under the following measurement conditions using a DSC (differential scanning calorimeter SEIKO DSC220C).
[0144]
DSC measurement conditions;
Temperature range: room temperature to 220 ° C
Temperature increase rate: 0.5 ° C./min.
Sample container: Aluminum pan (without cover)
Atmosphere: Nitrogen gas (100 mL / min.)
[0145]
The enantiomeric excess (% ee) was measured by high performance liquid chromatography using an optically active column under the following condition (A).
[0146]
The abundance of sulfide and sulfone was measured by high performance liquid chromatography using an optically active column under the following conditions (A) or high performance liquid chromatography under conditions (B).
[0147]
High performance liquid chromatography conditions (A);
Column: CHIRALCEL OD (4.6 × 250 mm; manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.)
Moving bed: hexane / ethanol = 90/10
Flow rate: 1.0 ml / min
Detection: UV285nm
[0148]
High performance liquid chromatography conditions (B);
Column: CAPCELL PAK C18 SG120 5 μm 4.6 × 250 mm (manufactured by Shiseido Co., Ltd.)
Moving layer: A mixture adjusted to pH 7.0 by adding phosphoric acid to a mixture of acetonitrile: water: triethylamine (50: 50: 1).
Flow rate: 1.0 ml / min
Detection: UV285nm
[0149]
Reference example 1
Preparation of a solution containing (R) -2-[[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole by asymmetric oxidation
[0150]
2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole monohydrate (6 kg, 16.2 mol) was added at 80 ° C. And dried under reduced pressure for 21 hours to give 2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole (5.73 kg, moisture A content of 0.0364%) was obtained. 2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole (5.00 kg, 14.1 mol, moisture) under nitrogen flow 1.82 g included), toluene (25 L), water (13.18 g, 0.732 mol, 0.833 mol as the total water content), and (+)-diethyl tartrate (531 mL, 3.10 mol) were mixed. Titanium (IV) isopropoxide (414 ml, 1.40 mol) was added at 50 to 60 ° C. under a nitrogen stream, and the mixture was stirred at the same temperature for 30 minutes. After adding diisopropylethylamine (815 ml, 4.68 mol) at 15 to 25 ° C. under a nitrogen stream, cumene hydroperoxide (7.65 L, content 82%, 42.7 mol) was added at −10 to 5 ° C., − It was made to react by stirring at 8-2 degreeC for 3 hours.
[0151]
The result of having analyzed this reaction liquid by the high performance liquid chromatography (condition (A)) is shown.
[0152]
Enantiomeric excess of (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole in the reaction solution Was 96.9% ee.
[0153]
As a result of analyzing the reaction solution by high performance liquid chromatography (condition (B)), as a related substance in the reaction solution, 1.0% of a sulfide body and 1.7% of a sulfone body exist, and other related substances. There was no material present.
[0154]
Reference example 2
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole purification method
[0155]
(1) A 30% aqueous sodium thiosulfate solution (13.5 kg) was added to the reaction solution obtained in Reference Example 1 under a nitrogen stream to decompose the remaining cumene hydroperoxide. It concentrated under reduced pressure until the liquid volume was set to about 25L. While maintaining 0 to 10 ° C., heptane-t-butyl methyl ether (heptane: t-butyl methyl ether = 1: 1) (20 L) was added dropwise, and then heptane (70 L) was added dropwise. The precipitated crystals were separated and washed with cold t-butyl methyl ether-toluene (t-butyl methyl ether: toluene = 4: 1) (5 L).
[0156]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (conditions (A)). As a result, (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy)- The enantiomeric excess of 2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole was 98.3% ee.
[0157]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (B)), as a related substance in the crystal, a sulfide form 0.45% and a sulfone form 1.8% existed, and other related substances were Did not exist.
[0158]
(2) The acetone (20 L) suspension of the wet crystals obtained in (1) above is dropped into a mixture of acetone (7.5 L) and water (37.5 L), and then water (52.5 L) Was added. The precipitated crystals were separated and washed with cold acetone-water (acetone: water = 1: 3) (5 L) and water (6.5 L).
[0159]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (conditions (A)). As a result, (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy)- The enantiomeric excess of 2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole was 100% ee.
[0160]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (B)), as a related substance in the crystal, there were 0.19% sulfide and 0.08% sulfone, and other related substances were Did not exist.
[0161]
(3) The wet crystals obtained in (2) above were suspended in ethyl acetate (50 L), and magnesium sulfate (2.5 kg) was added. Magnesium sulfate was separated and washed with ethyl acetate (3.5 L). After adding triethylamine (250 mL), the mixture was concentrated under reduced pressure until the liquid volume became about 10 L. Methanol (2.5 L), about 12.5% aqueous ammonia (25.5 L) at about 50 ° C., and t-butyl methyl ether (24.5 L) at about 50 ° C. were added to the concentrate to separate the layers. About 12.5% aqueous ammonia (12 L) at about 50 ° C. was added to the organic layer for liquid separation (this operation was repeated once more). The aqueous layers were combined, ethyl acetate (24.5 L) was added, and acetic acid was added dropwise at 20 ° C. or lower to adjust the pH to about 8. The layers were separated and the aqueous layer was extracted with ethyl acetate (24.5 L). The organic layers were combined and washed with about 20% brine (24.5 L). After adding triethylamine (250 mL), the organic layer was concentrated under reduced pressure. Acetone (5.55 L) was added to the concentrate, and the mixture was concentrated under reduced pressure. The concentrate was dissolved in acetone (10 L), the same solution was added dropwise to a mixture of acetone (5 L) and water (25 L), and then water (20 L) was added dropwise to the resulting mixture. The precipitated crystals were separated and washed successively with cold acetone-water (1: 3) (4 L) and water (13 L).
[0162]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (conditions (A)). As a result, (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy)- The enantiomeric excess of 2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole was 100% ee.
[0163]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (B)), as a related substance in the crystal, there are 0.018% of a sulfide body and 0.016% of a sulfone body, and other related substances are Did not exist.
[0164]
Reference example 3
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole purification method
[0165]
The wet crystals obtained by the method of Reference Example 2 were dissolved in ethyl acetate (43 L). The separated aqueous layer was separated by a liquid separation operation, and the obtained organic layer was concentrated under reduced pressure until the liquid volume became about 19 L. Ethyl acetate (48 L) was added to the residual liquid, followed by concentration under reduced pressure until the liquid volume reached about 19 L. Ethyl acetate (48 L) and activated carbon (360 g) were added to the residual liquid and stirred, and then the activated carbon was removed by filtration. The filtrate was concentrated under reduced pressure until the liquid volume was about 19 L. At about 40 ° C. heptane (150 L) was added dropwise to the remaining liquid. After stirring at the same temperature for about 30 minutes, the crystals were separated and washed with ethyl acetate-heptane (1: 8, 8 L) at about 40 ° C. Drying gave 4.5 kg of the title compound.
[0166]
The results of analyzing the crystals by powder X-ray diffraction are shown below.
[0167]
The crystal has a lattice spacing (d) of powder powder X-ray diffraction of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.09, 3.94, 3.89, 3. A powder X-ray diffraction pattern showing a characteristic peak at 69, 3.41, 3.11 angstroms was shown.
[0168]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (A)), 0.02% of the sulfone compound was present as an analogous substance in the crystal, and no sulfide substance and other related substances were present. The enantiomeric excess of (R) -lansoprazole in the crystals was 100% ee.
[0169]
The melting start temperature of the crystals was 127.5 ° C.
[0170]
Reference example 4
Production of (S) -lansoprazole
[0171]
(1) 2-[[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole (50.0 g,. 14 mol, containing 20 mg of water), toluene (250 ml), water (130 mg, 0.0072 mol, 0.0083 mol as total water content) and (-)-diethyl tartrate (5.31 ml, 0.031 mol) were mixed. Titanium (IV) isopropoxide (4.14 ml, 0.014 mol) was added to the mixture at 50 ° C. under a nitrogen atmosphere, and the mixture was stirred at 50 to 55 ° C. for 1 hour. Under a nitrogen atmosphere and under cooling, diisopropylethylamine (8.13 ml, 0.047 mol) was added to the resulting mixture, and then cumene hydroperoxide (76.50 ml, content 82%, 0.8%) at −10 to 0 ° C. 42 mol) was added, and the mixture was stirred at −5 to 5 ° C. for 3.5 hours to obtain a reaction solution.
[0172]
As a result of analyzing the reaction solution by high performance liquid chromatography (condition (A)), the enantiomeric excess of (S) -lansoprazole in the reaction solution was 96.5% ee.
[0173]
As a result of analyzing the reaction solution by high performance liquid chromatography (condition (B)), as a related substance in the reaction liquid, 1.90% sulfone and 1.50% sulfide were present, and other related substances were Did not exist.
[0174]
(2) A 30% aqueous sodium thiosulfate solution (180 ml) was added to the reaction solution obtained in (1) above under a nitrogen stream to decompose the remaining cumene hydroperoxide. Liquid separation was performed, and water (50 ml), heptane (150 ml), t-butyl methyl ether (200 ml) and heptane (300 ml) were sequentially added to the obtained organic layer to cause crystallization. The crystals are separated and washed with t-butyl methyl ether-toluene (t-butyl methyl ether: toluene = 4: 1) (45 ml) and have the following lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction (S) -Lansoprazole was obtained as wet crystals.
[0175]
As a result of analyzing the wet crystal by powder X-ray diffraction, the wet crystal had a lattice spacing (d) of 5.88, 4.70, 4.35, 3.66, 3.48 angstroms in powder X-ray diffraction. Shows a powder X-ray diffraction pattern in which a characteristic peak appears.
[0176]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (A)), the enantiomeric excess of the crystal was 100% ee.
[0177]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (B)), 0.72% of the sulfone compound was present as an analogous substance in the crystal, and no sulfide substance and other related substances were present.
[0178]
(3) A suspension of the wet crystals obtained in (2) above in acetone (220 ml) was dropped into a mixture of acetone (75 ml) and water (370 ml), and then water (520 ml) was added. The precipitated crystals were separated, washed with acetone-water (acetone: water = 1: 3) (44 ml) and water (130 ml), and (S) -lansoprazole having the following lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction Was obtained as wet crystals.
[0179]
As a result of analyzing the wet crystal by powder X-ray diffraction, powder X in which the lattice spacing (d) of powder X-ray diffraction shows a characteristic peak at 8.33, 6.63, 5.86, 4.82 angstroms. A line diffraction pattern was shown.
[0180]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (A)), the enantiomeric excess of the crystal was 100% ee.
[0181]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (condition (B)), and as a result, sulfones, sulfides and other related substances did not exist as related substances in the crystals.
[0182]
Reference Example 5
Production of (S) -lansoprazole
[0183]
Wet crystals obtained according to Reference Example 4 (containing 35.37 g of the title compound, abundance of related substances: 0%, enantiomeric excess: 100% ee) were dissolved in ethyl acetate (340 ml). The separated aqueous layer was separated by a liquid separation operation, and the obtained organic layer was concentrated under reduced pressure until the liquid volume became about 100 ml. Ethyl acetate (400 ml) and activated carbon (3 g) were added to the residual liquid, and after stirring, the activated carbon was removed by filtration. The filtrate was concentrated under reduced pressure until the liquid volume was about 100 ml. At about 40 ° C. heptane (1000 ml) was added dropwise to the residual liquid. After stirring at the same temperature for about 30 minutes, the crystals were separated and washed with ethyl acetate-heptane (1: 8, 63 ml) at about 40 ° C. It was dried to obtain 35.08 g (yield: 99.2%) of the title compound.
[0184]
As a result of analyzing the crystal by powder X-ray diffraction, the crystal had a lattice spacing (d) of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.43. It showed a powder X-ray diffraction pattern in which peaks characteristic of 09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstrom appear.
[0185]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (condition (A)), and as a result, sulfones, sulfides and other related substances did not exist as related substances in the crystals. The enantiomeric excess of (S) -lansoprazole in the crystals was 100% ee.
[0186]
The melting start temperature of the crystals was 127.0 ° C.
[0187]
Reference Example 6
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (1.5 g, 4.06 mmol ) Was dissolved in ethyl acetate (30 mL) and then concentrated under reduced pressure to 6 mL at an external temperature of about 25 ° C. Heptane (24 mL) was added dropwise at about −5 ° C. over about 30 minutes. After stirring for about 2.5 hours, the precipitated crystals were separated and dried to give the title compound (1.46 g, yield: 97.3%).
[0188]
As a result of analyzing the crystal by powder X-ray diffraction, the crystal had a lattice spacing (d) of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.43. It showed a powder X-ray diffraction pattern in which peaks characteristic of 09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstrom appear.
[0189]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (condition (A)), and as a result, sulfones, sulfides and other related substances did not exist as related substances in the crystals. The enantiomeric excess of (R) -lansoprazole in the crystals was 100% ee.
[0190]
The melting start temperature of the crystals was 130.0 ° C.
[0191]
Reference Example 7
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (1.5 g, 4.06 mmol ) Was dissolved in ethyl acetate (30 mL) and then concentrated under reduced pressure to 20 mL at an external temperature of about 25 ° C. Heptane (90 mL) was added dropwise at about 25 ° C. over about 30 minutes. After stirring for about 2.5 hours, the precipitated crystals were separated and dried to give the title compound (1.40 g, yield: 93.3%).
[0192]
As a result of analyzing the crystal by powder X-ray diffraction, the crystal had a lattice spacing (d) of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.43. It showed a powder X-ray diffraction pattern in which peaks characteristic of 09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstrom appear.
[0193]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (condition (A)), and as a result, sulfones, sulfides and other related substances did not exist as related substances in the crystals. The enantiomeric excess of (R) -lansoprazole in the crystals was 100% ee. The melting start temperature of the crystals was 128.5 ° C.
[0194]
Example 1
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole high-melting-point crystal production method
[0195]
The wet crystals obtained by the method of Reference Example 2 were dissolved in ethyl acetate (50 L) and then separated. The organic layer was concentrated under reduced pressure until the liquid volume was about 25 L. Ethyl acetate (30 L) was added to the residue, and the mixture was concentrated under reduced pressure until the liquid volume became about 15 L. To the residue was added ethyl acetate (30 L) and activated carbon (150 g). The activated carbon was removed and washed with ethyl acetate (1.5 L). The concentration of (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole is about 0.28 g / mL. The filtrate was concentrated under reduced pressure until 12.5 L. The mixture was stirred under a nitrogen stream at about 25 ° C. for about 2 hours. After confirming the precipitation of crystals, heptane (25 L) was added dropwise over about 1.5 hours, and then stirred for about 1.5 hours. The precipitated crystals were separated, washed with ethyl acetate-heptane (ethyl acetate: heptane = 1: 5) (6 L), dried and dried to give the title compound (3.66 kg, 2-[[[3-methyl-4- (2 , 2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole yield: 70%).
[0196]
As a result of analyzing the crystal by powder X-ray diffraction, the crystal had a lattice spacing (d) of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.43. It showed a powder X-ray diffraction pattern in which peaks characteristic of 09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstrom appear.
[0197]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (conditions (A)). As a result, (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy)- The enantiomeric excess of 2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole was 100% ee.
[0198]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (B)), 0.01% sulfone was present as the related substance in the crystal, and the sulfide and other related substances were not present. . The melting start temperature of the crystals was 134.0 ° C.
[0199]
Example 2
Crystals of (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole (3 g, 8.12 mmol) were obtained. After dissolving in ethyl acetate (12 mL) at about 50 ° C., the mixture was stirred at about 25 ° C. for about 6 hours. The precipitated crystals were separated, washed with ethyl acetate-heptane (ethyl acetate: heptane = 1: 5) (3 mL) and dried to give the title compound (1.55 g, yield: 52%).
[0200]
As a result of analyzing the crystal by powder X-ray diffraction, the crystal had a lattice spacing (d) of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.43. It showed a powder X-ray diffraction pattern in which peaks characteristic of 09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstrom appear.
[0201]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (condition (A)), and as a result, sulfones, sulfides and other related substances did not exist as related substances in the crystals. The enantiomeric excess of (R) -lansoprazole in the crystals was 100% ee.
[0202]
The melting start temperature of the crystals was 135.0 ° C.
[0203]
Example 3
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (1.5 g, 4.06 mmol ) Was dissolved in n-propyl acetate (30 mL), and then concentrated under reduced pressure to 6 mL at an external temperature of about 25 ° C. After stirring for about 2.5 hours, the precipitated crystals were separated and dried to give the title compound (0.94 g, yield: 63%). The melting start temperature of the crystals was 134.5 ° C.
[0204]
Example 4
Crystals of (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole (3.0 g, 8.12 mmol ) Was dissolved in ethyl acetate (12 mL) at about 50 ° C. and then stirred at about 25 ° C. for about 2.5 hours. After confirming the precipitation of crystals, heptane (60 mL) was added dropwise thereto over about 15 minutes, and then the precipitated crystals were separated, washed with ethyl acetate-heptane (ethyl acetate: heptane = 1: 5) (3 mL), Drying gave the title compound (2.84 g, yield: 95%).
[0205]
The melting start temperature of the crystal was 133.5 ° C.
[0206]
Example 5
Crystals of (R) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole (3.0 g, 8.12 mmol ) Was dissolved in ethyl acetate (12 mL) at about 50 ° C. and then stirred at about 25 ° C. for about 2 hours. After confirming the precipitation of crystals, hexane (24 mL) was added dropwise thereto over about 20 minutes, and then the precipitated crystals were separated and washed with ethyl acetate-hexane (ethyl acetate: hexane = 1: 5) (3 mL), Drying gave the title compound.
[0207]
The melting start temperature of the crystal was 133.5 ° C.
[0208]
Example 6
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (2.0 g, 5.41 mmol ) Was dissolved in n-propyl acetate (30 mL) at about 30 ° C., and then concentrated under reduced pressure to 8 mL at an external temperature of about 25 ° C. After stirring for about 1.5 hours, precipitation of crystals was confirmed, and then heptane (16 mL) was added dropwise over about 20 minutes. The precipitated crystals were separated, washed twice with n-propyl acetate-heptane (n-propyl acetate: heptane = 1: 5) (6 mL) and dried to give the title compound (1.86 g, yield: 93%). Obtained.
[0209]
The melting start temperature of the crystals was 134.0 ° C.
[0210]
Example 7
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (2.0 g, 5.41 mmol ) Was dissolved in i-propyl acetate (40 mL) at about 35 ° C. and then concentrated under reduced pressure to 8 mL at an external temperature of about 35 ° C. After stirring for about 1.5 hours, precipitation of crystals was confirmed, and then heptane (16 mL) was added dropwise over about 20 minutes. The precipitated crystals were separated, washed twice with i-propyl acetate-heptane (i-propyl acetate: heptane = 1: 5) (6 mL) and dried to give the title compound (1.89 g, yield: 95%). Obtained. The melting start temperature of the crystals was 133.0 ° C.
[0211]
Example 8
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (2.0 g, 5.41 mmol ) Was dissolved in n-butyl acetate (40 mL) at about 35 ° C. and then concentrated under reduced pressure to 8 mL at an external temperature of about 35 ° C. After stirring for about 1 hour, precipitation of crystals was confirmed, and then heptane (16 mL) was added dropwise over about 20 minutes. The precipitated crystals were separated, washed twice with n-butyl acetate-heptane (n-butyl acetate: heptane = 1: 5) (6 mL) and dried to give the title compound (1.87 g, yield: 93%). Obtained. The melting start temperature of the crystals was 133.0 ° C.
[0212]
Example 9
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (2.0 g, 5.41 mmol ) Was dissolved in methyl acetate (15 mL) and then concentrated under reduced pressure to 8 mL at an external temperature of about 25 ° C. After stirring for about 1.5 hours, precipitation of crystals was confirmed, and then heptane (16 mL) was added dropwise over about 20 minutes. The precipitated crystals were separated, washed twice with methyl acetate-heptane (methyl acetate: heptane = 1: 5) (6 mL) and dried to give the title compound (1.71 g, yield: 86%). The melting start temperature of the crystals was 134.0 ° C.
[0213]
Example 10
The wet crystals obtained by the method of Reference Example 4 were dissolved in ethyl acetate (50 L) and then separated. The organic layer was concentrated under reduced pressure until the liquid volume was about 27 L. Ethyl acetate (30 L) was added to the residue, and the mixture was concentrated under reduced pressure until the liquid volume was about 16 L. To the residue was added ethyl acetate (30 L) and activated carbon (150 g). The activated carbon was removed and washed with ethyl acetate (1.5 L). The concentration of (S) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole is about 0.27 g / mL. The filtrate was concentrated under reduced pressure until 12.5 L. After stirring under a nitrogen stream at about 25 ° C. for about 2 hours, the precipitation of crystals was confirmed, then heptane (25 L) was added dropwise over about 1.5 hours, and then stirred for about 1.5 hours. The precipitated crystals were separated, washed with ethyl acetate-heptane (ethyl acetate: heptane = 1: 5) (6 L), dried and dried to give the title compound (3.76 kg, 2-[[[3-methyl-4- (2 , 2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] thio] -1H-benzimidazole yield (72%).
[0214]
As a result of analyzing the crystal by powder X-ray diffraction, the crystal had a lattice spacing (d) of 11.68, 6.77, 5.84, 5.73, 4.43, 4.43. It showed a powder X-ray diffraction pattern in which peaks characteristic of 09, 3.94, 3.89, 3.69, 3.41, 3.11 angstrom appear.
[0215]
The crystals were analyzed by high performance liquid chromatography (conditions (A)). As a result, (S) -2-[[[3-methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy)- The enantiomeric excess of 2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole was 100% ee.
[0216]
As a result of analyzing the crystal by high performance liquid chromatography (condition (B)), as a related substance in the crystal, a sulfone form, a sulfide form and other related substances did not exist.
[0217]
The melting start temperature of the crystal was 133.5 ° C.
[0218]
Example 11
(R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole crystals (1.5 g, 4.06 mmol ) Was dissolved in ethyl acetate (30 mL) and then concentrated under reduced pressure to 6 mL at an external temperature of about 25 ° C. After stirring at the same temperature for about 2 hours, the precipitation of crystals was confirmed, and then heptane (24 mL) was added dropwise over about 30 minutes. After stirring for about 2.5 hours, the precipitated crystals were separated and dried to give the title compound (1.46 g, yield: 97.3%). The melting start temperature of the crystal was 133.5 ° C.
[0219]
Test example Stability test (Relationship between melting start temperature and stability)
Table 1 below shows an example of the results of a stability test performed at 60 ° C. for one month on the various (R) -lansoprazole crystals obtained in the above Reference Examples and Examples.
[0220]
[Table 1]
[0221]
Crystals obtained by the method of the present invention showed a residual rate of 99% or more in a stability test at 60 ° C. for one month, but crystals obtained by the conventional method were found to decrease to a residual rate of about 90 to 94%.
[0222]
In addition, Table 2 shows an example of the results of a stability test conducted at 40 ° C. for one month on the crystals of (R) -lansoprazole.
[0223]
[Table 2]
[0224]
In the method of the present invention, no decomposition was observed in the stability test at 40 ° C. for one month, but it was found that the conventional method deteriorated the appearance, decreased the content, and increased the amount of related substances.
[0225]
FIG. 1 shows that before the stability test of a crystal having a melting start temperature of about 134 ° C. (Example 1) and a crystal having a melting start temperature of about 130 ° C. (Reference Example 6), 40 ° C., 2 weeks, 50 ° C. -Appearance after stability test for 2 weeks and 60 ° C for 2 weeks. It was found that the appearance of the crystal having the melting start temperature of about 134 ° C. did not change, but the appearance of the crystal having the melting start temperature of about 130 ° C. was clearly deteriorated.
[0226]
From the above results, in the case of (R) -lansoprazole and (S) -lansoprazole crystals, there is a clear relationship between the melting start temperature and the stability, and crystals with a melting start temperature of about 131 ° C. or more are stable. However, it was found that crystals having a melting start temperature of less than about 131 ° C. are unstable.
[0227]
Formulation Example 1
Manufacture of capsules
15 mg capsules were obtained according to the method shown below with the following charge amount-1 in [Table 3] ([Table 4] shows the prescription amount per capsule).
[0228]
(1) (R) -2-[[[3-Methyl-4- (2,2,2-trifluoroethoxy) -2-pyridinyl] methyl] sulfinyl] -1H-benzimidazole obtained in Example 1 And the components (3) to (6) were mixed well to obtain a spray. In the centrifugal fluid type coating granulator, (2) non-parrel was put, and (7) the above-mentioned spraying agent was coated while spraying an aqueous solution in which hydroxypropylcellulose was dissolved in purified water. The spherical granules were vacuum-dried at 40 ° C. for 16 to 20 hours and passed through a sieve (600 μm, 1180 μm) to obtain main drug granules. The main drug particles were put into a rolling fluid type coating machine, and a suspension obtained by suspending (8) methacrylic acid copolymer LD to (12) polysorbate 80 in purified water was coated. The coated particles were sieved with a sieve (710 μm, 1400 μm) and vacuum dried at 40 ° C. for 16-20 hours to obtain enteric particles. (13) Talc and (14) light anhydrous silicic acid were added to the enteric grains, and the mixture grains were prepared using a tumbler mixer. The mixed particles were filled into (17) HPMC capsule No. 2 by a capsule filling machine to obtain 15 mg capsules.
[0229]
Furthermore, 20 mg and 10 mg capsules were prepared by adjusting the filling amount of the above mixed grains.
[0230]
[Table 3]
[0231]
[Table 4]
[0232]
Formulation Example 2
Manufacture of capsules
15 mg capsules were obtained according to the following method with the charge amount-2 shown in [Table 5] below ([Table 6] shows the prescription amount per capsule). (1) Compound A and components (3) to (6) were mixed well to obtain a main agent spray. The components (7) to (9) were mixed well to obtain a top spraying agent. In the centrifugal flow type coating granulator, (2) Non-parrel was put, and (10) The above main agent spray agent and top spray agent were coated in that order while spraying an aqueous solution in which hydroxypropylcellulose was dissolved in purified water. . The spherical granules were vacuum-dried at 40 ° C. for 16 to 20 hours and passed through a sieve (600 μm, 1180 μm) to obtain main drug granules. The main drug particles were put into a rolling fluid type coating machine, and a suspension obtained by suspending (11) methacrylic acid copolymer LD to (15) polysorbate 80 in purified water was coated. The coated particles were sieved with a sieve (710 μm, 1400 μm) and vacuum dried at 40 ° C. for 16-20 hours to obtain enteric particles. (16) Talc and (17) light anhydrous silicic acid were added to the enteric granules, and the mixture grains were prepared using a tumbler mixer. The mixed particles were filled into (18) HPMC capsule No. 2 by a capsule filling machine to obtain 15 mg capsules.
[0233]
[Table 5]
[0234]
[Table 6]
[0235]
【The invention's effect】
According to the production method of the present invention, (R) -lansoprazole or (S) -lansoprazole crystals excellent in storage stability can be efficiently produced on an industrial large scale.
[0236]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a crystal having a melting start temperature of about 134 ° C. (Example 1) and a crystal having a melting start temperature of about 130 ° C. (Reference Example 6) before the stability test (initial), 40 ° C., 2 weeks, 50 Appearances after stability test at ℃ · 2 weeks and 60 ℃ · 2 weeks are shown.
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