JP4156213B2 - Solid oxide fuel cell - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セパレータとしてCr(クロム)を含む合金製セパレータを用いてなる固体酸化物形燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池にはイオン導電体すなわち電解質に利用される物質の違いにより各種あるが、そのうち固体酸化物形燃料電池(SOFC)ではイオン導電性を有する電解質として固体酸化物が使用される。SOFCは、以下(1)〜(5)のような特長を有している。(1)作動温度が高いことにより、電極における電気化学反応が円滑に進行するために、エネルギーロスが少なく発電効率が高い。
【0003】
(2)排熱温度が高いので、多段に利用することにより、さらに発電効率を高めることが可能である。(3)作動温度は天然ガスなどの炭化水素燃料を改質させるのに十分なほど高いので、改質反応を電池内部で行うことができる。この点リン酸形やポリマー形のような低温作動型の燃料電池に必要な燃料処理系(改質器+シフトコンバータ)を大幅に簡素化できる。(4)COも発電反応に関与させることができるため、燃料を多様化できる。(5)全部材が固体により構成されるので、リン酸形燃料電池や溶融炭酸塩形燃料電池において発生するような腐食や電解質の蒸散の問題がない。
【0004】
図1〜2はSOFCの一態様例を原理的に説明する図である。図示のとおり、電解質材料を挟んで燃料極及び空気極(酸化剤として酸素が用いられる場合は酸素極)が配置されて、すなわち空気極/電解質/燃料極の3層ユニットで単電池が構成される。電解質材料としては、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)のシート状焼結体が用いられ、空気極としては、例えばSrをドープしたLaMnO3の多孔質体が用いられ、燃料極としては、例えばニッケルとイットリア安定化ジルコニア混合物(Ni/YSZサーメット)の多孔質体が用いられ、電解質材料の両面に空気極と燃料極を焼き付けることにより単電池が作製される。
【0005】
このようなSOFCの運転時には、単電池の空気極側に酸化剤として空気を通し、燃料極側に燃料を通して、両電極を外部負荷に接続することで電力が得られる。ところが、単電池一つでは高々1.0V程度の電圧しか得られないので、実用的な電力を得るためには複数の単電池を直列に接続する必要がある。
【0006】
隣接する単電池を電気的に接続するとともに、空気極と燃料極のそれぞれに空気と燃料を適正に分配、供給、排出する目的で、セパレータ(=インターコネクタ)と単電池とが交互に積層される。図1〜2では、単電池を二個、その間にセパレータを一個、上方単電池の上面及び下方単電池の下面にそれぞれ枠体(枠体も一種のセパレータである)を備えた場合を示している。セパレータに対しては、下記▲1▼〜▲8▼という数多くの性質が求められる。
【0007】
▲1▼緻密であってガスを透過、漏洩しない、▲2▼電子導電性が大きい、▲3▼イオン導電性が小さい、▲4▼高温の酸化性、還元性、両雰囲気において材料自身が化学的に安定である、▲5▼二つの電極など接触する他の部材と反応や過度な相互拡散が起こらない、▲6▼他の電池構成材料と熱膨張係数が整合している、▲7▼雰囲気の変動による寸法変化が小さい、▲8▼十分な強度を有する。
【0008】
セパレータには上記のように厳しい要求があるため、その構成材料が限定される。これらの要求をなるべく多く満たすものとして、最も一般的にはLaCrO3系の酸化物固溶体(ランタンクロマイト)が用いられる。この材料はLaの一部をCa、Srといったアルカリ土類金属元素で置換するか、さらにCrの一部をMg、Co、Mn、Niなどの3d遷移金属元素で置換することにより、上記要求を満たすべく材料特性を最適化している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、SOFCは、その作動温度が750〜1000℃程度と高いが、電解質としてLaGaO3系の酸化物固溶体や薄膜のジルコニアを用いるSOFCでは、750℃程度以下の低温作動ができる。この場合には、マニホールドやセパレータ用の材料として、Crを含有する耐熱性合金などの合金を用いることが性能面やコストの面から有利であるが、作動時に合金表面から蒸発してくる酸化クロムの蒸気種が空気極を被毒するという問題がある。
【0010】
上記酸化クロムの蒸気種の問題を回避する手法として、合金製セパレータの表面を導電性材料でコーティングすることが考えられている。図3は、その概略を示す図である。なお、図1〜2のとおり、セパレータには複数個の溝が設けられるが、図3では省略している。図3のとおり、Crを含む合金製セパレータの表面を導電性材料でコーティングすることで、すなわちその表面に導電性コーティング層を設けることにより、合金表面の酸化物スケール層(酸化クロム層)の表面への露出を避け、酸化クロムの蒸気種の発生を防いでいる。
【0011】
しかしこの場合、熱サイクル、すなわち燃料電池として作動、停止を繰り返すうちに合金材料と酸化スケール層、または合金材料と導電性コーティング層が剥離し、Cr被毒を防止する効果が弱くなる。これにより空気極の劣化が生じ、ひいては電池性能の低下を来してしまう。
そこで、本発明は、合金製セパレータを用いるSOFCにおいて、空気極/電解質界面(空気極と電解質の界面)の電気化学的性質を利用し、合金製セパレータに対して当接する空気極と電解質の界面自体の構成材料に工夫を加えることにより、上記のような酸化クロムの蒸気種による問題を解決してなる固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セパレータとしてCrを含む合金製セパレータを用いてなる固体酸化物形燃料電池において、空気極と電解質との界面で空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質の界面を形成してなることを特徴とする合金製セパレータを用いた固体酸化物形燃料電池を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、Crを含む合金製セパレータを用いてなる固体酸化物形燃料電池において、空気極と電解質との界面で空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種(すなわち酸化クロムの蒸気)を還元しない性質の界面を形成してなることを特徴とする。空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質の界面は、空気極の構成材料として、そのような性質を有する材料を用いることにより形成される。
【0014】
その際、電解質側の少なくとも表面がLaGaO3系の電解質であるのが好ましい。この場合、電解質自体をLaGaO3系の電解質で構成してもよく、他の電解質の表面にLaGaO3系の電解質層を設けてもよい。ここで、LaGaO3系とは、LaGaO3にSr及びMgをドープしたもので、一般式:La1-XSrXGa1-YMgY3-d(式中、xは0<x≦0.5、yは0≦y≦0.5)で表される電解質材料である。
【0015】
上記空気極の構成材料としては、そのような性質、すなわち空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質を有する材料であればいずれも用いられるが、その例としてはSrをドープしたLaCoO3、すなわち一般式:La1-XSrXCoO3-d(式中、xは0<x≦0.7)で表される材料、SrをドープしたSmCoO3、すなわち一般式:Sm1-XSrXCoO3-d(式中、xは0<x≦0.7)で表される材料などが挙げられる。
【0016】
また、上記合金製セパレータの材料は、Crを含む合金であればよいが、その例としてはCr=22(重量%、以下同じ)、Mn=0.48、Si=0.36、Ni=0.26、Zr=0.22、Al=0.14、La=0.04、C=0.02、Fe=バランスからなる合金(750℃における電気抵抗=約23mΩ・cm2)やCr=16.2、La=2(0)、Si=0.95、Ni=0.12、Mn=0.09、C=0.03、Fe=バランスからなる合金(750℃における電気抵抗=約167mΩ・cm2)などが挙げられる。
【0017】
図4は本発明の態様を示す図である。電解質すなわち電解質材料としてLaGaO3系電解質を使用し、その上に空気極として例えばSrをドープしたLaCoO3の多孔質体を配置し、その上にセパレータとしてCrを含有する耐熱性合金のような合金製セパレータを配置する。合金製セパレータは、図4では空気極と離して示しているが、燃料電池スタックとしての構成時には空気極面に当接される。SrをドープしたLaCoO3とLaGaO3系電解質との界面は、空気極に供給される空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質を有する材料であるので、空気極がCrによって被毒することが防止される。
【0018】
このように、本発明においては、空気極と電解質との界面において空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質の界面を形成することにより、合金表面をコーティングする必要をなくして、空気極のCrによる被毒を防止することができる。また、コーティングする場合に比べて低コストであり、さらには、熱サイクルに対する安定性を向上させ、Crによる被毒防止効果を持続させることができる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことは勿論である。
【0020】
燃料極(Ni−YSZ)上面に固体酸化物電解質材料(LaGaO3系電解質)を配置して、燃料極支持膜式電池を形成し、その電解質の上面に、薄い(約50ミクロン)の金属薄板の枠内にLaSrCoO3(SrをドープしたLaCoO3)製の空気極を配置して「組み合せ体」を構成した。次に、上記「組み合せ体」に厚さ0.6cm、平面寸法11cm×11cm(121cm2)のCrを含有する耐熱性合金製セパレータを積層し、固体酸化物形燃料電池スタックを構成した。
【0021】
上記Crを含有する耐熱性合金の組成は以下のとおりである。Cr=22(重量%、以下同じ)、Mn=0.48、Si=0.36、Ni=0.26、Zr=0.22、Al=0.14、La=0.04、C=0.02、Fe=バランスからなる合金(750℃における電気抵抗=約23mΩ・cm2)。このほか、空気極として、それぞれ、SmSrCoO3(=SrをドープしたSmCoO3)、LSCF、LSM及びPSMで構成した空気極を用いた以外は、上記と同様にして固体酸化物形燃料電池スタックを構成した。
【0022】
ここで、上記SmSrCoO3は、一般式:Sm1-XSrXCoO3-d(式中、xは0<x≦0.7)で表される材料であるが、本例ではx=0.4の材料を使用した。上記LSCFは、一般式:La1-XSrXCo1-YFeY3-d(式中、xは0<x≦0.7、yは0.2≦y≦1)で表される材料であるが、本例ではx=0.4、y=0.8の材料を使用した。上記LSMは、一般式:La1-XSrXMnO3+d(式中、xは0<x≦0.7)で表される材料であるが、本例ではx=0.15の材料を使用した。また、上記PSMは、一般式:Pr1-XSrXMnO3+d(式中、xは0<x≦0.7)で表される材料であるが、本例ではx=0.4の材料を使用した。
【0023】
また、上記と同様の材料を用いて、試験用として固体酸化物形燃料電池ハーフセルを作製した。その構成は図5のとおりである。図5には、該試験用ハーフセルの構成と併せて、本劣化速度試験で用いた試験装置の概略も示している。この試験装置を用いて劣化速度試験を実施した。本劣化速度試験では、空気極に空気を通して実施した。この時、運転温度は800℃、電流は0.3Acm-2である。図6にこの試験の結果を示している。
【0024】
図6において、時間の経過に伴う過電圧値の変化(図6中右下がり)が大きいほど空気極の劣化が大きいが、LaSrCoO3製の空気極で構成した場合とSmSrCoO3製の空気極で構成した場合では、150時間経過時でも試験開始時と変わっていない。これに対して、LSCF製の空気極では、試験開始時以降確実に右下がりとなり、LSM製の空気極では、LSCF製の空気極の場合より緩いが、試験開始時以降確実に右下がりとなっている。このように本発明による空気極のCrによる被毒防止効果は明らかである。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、セパレータとしてCrを含む合金製セパレータを用いてなる固体酸化物形燃料電池において、空気極と電解質の界面で空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質の界面を形成することにより、Crによる空気極の被毒を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体酸化物形燃料電池の一態様例を原理的に説明する図
【図2】固体酸化物形燃料電池の一態様例を原理的に説明する図
【図3】従来におけるCrによる空気極の被毒を防止する手法を示す図
【図4】本発明の態様を示す図
【図5】実施例で用いた劣化速度試験装置の概略を示す図
【図6】実施例の結果を示す図
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solid oxide fuel cell using an alloy separator containing Cr (chromium) as a separator.
[0002]
[Prior art]
There are various types of fuel cells depending on the ionic conductors, that is, the materials used for the electrolyte. Among them, solid oxide fuel cells (SOFC) use solid oxides as electrolytes having ionic conductivity. The SOFC has the following features (1) to (5). (1) Since the electrochemical reaction at the electrode proceeds smoothly due to the high operating temperature, there is little energy loss and power generation efficiency is high.
[0003]
(2) Since the exhaust heat temperature is high, it is possible to further increase the power generation efficiency by using multiple stages. (3) Since the operating temperature is high enough to reform a hydrocarbon fuel such as natural gas, the reforming reaction can be performed inside the battery. In this respect, the fuel processing system (reformer + shift converter) necessary for the low temperature operation type fuel cell such as phosphoric acid type or polymer type can be greatly simplified. (4) Since CO can be involved in the power generation reaction, fuel can be diversified. (5) Since all members are made of solid, there is no problem of corrosion or electrolyte evaporation that occurs in phosphoric acid fuel cells or molten carbonate fuel cells.
[0004]
1 and 2 are diagrams for explaining in principle an example of an SOFC. As shown in the figure, a fuel cell and an air electrode (oxygen electrode when oxygen is used as an oxidant) are arranged with an electrolyte material interposed therebetween, that is, a unit cell is configured by a three-layer unit of air electrode / electrolyte / fuel electrode. The As the electrolyte material, for example, a sheet-like sintered body of yttria stabilized zirconia (YSZ) is used. As the air electrode, for example, a porous body of LaMnO 3 doped with Sr is used. As the fuel electrode, for example, nickel And yttria-stabilized zirconia mixture (Ni / YSZ cermet) porous body is used, and an air electrode and a fuel electrode are baked on both sides of the electrolyte material to produce a single cell.
[0005]
During such SOFC operation, electric power can be obtained by passing air as an oxidant to the air electrode side of the unit cell, passing fuel to the fuel electrode side, and connecting both electrodes to an external load. However, since a single cell can only obtain a voltage of about 1.0 V at most, it is necessary to connect a plurality of single cells in series in order to obtain practical power.
[0006]
Separators (= interconnectors) and single cells are stacked alternately for the purpose of electrically connecting adjacent cells and distributing, supplying, and discharging air and fuel appropriately to the air electrode and fuel electrode, respectively. The FIGS. 1 and 2 show a case where two cells are provided, one separator is provided therebetween, and a frame (the frame is also a kind of separator) is provided on the upper surface of the upper cell and the lower surface of the lower cell. Yes. For the separator, the following properties (1) to (8) are required.
[0007]
(1) It is dense and does not allow gas to permeate or leak, (2) High electronic conductivity, (3) Low ionic conductivity, (4) High temperature oxidizing and reducing properties, and the material itself is chemical in both atmospheres (5) No reaction or excessive interdiffusion with other members in contact, such as two electrodes, (6) Thermal expansion coefficient is consistent with other battery components, (7) (8) Sufficient strength with little change in dimensions due to changes in atmosphere.
[0008]
Since the separator has strict requirements as described above, its constituent materials are limited. In order to satisfy these requirements as much as possible, a LaCrO 3 oxide solid solution (lanthanum chromite) is most commonly used. This material can satisfy the above requirements by substituting a part of La with an alkaline earth metal element such as Ca or Sr, or a part of Cr with a 3d transition metal element such as Mg, Co, Mn, or Ni. The material properties are optimized to satisfy.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, although the operating temperature of SOFC is as high as about 750 to 1000 ° C., SOFC using LaGaO 3 -based oxide solid solution or thin film zirconia as an electrolyte can operate at a low temperature of about 750 ° C. or less. In this case, it is advantageous in terms of performance and cost to use an alloy such as a heat-resistant alloy containing Cr as a material for the manifold and separator, but chromium oxide that evaporates from the alloy surface during operation. There is a problem that the vapor species of the gas poison the air electrode.
[0010]
As a technique for avoiding the above-mentioned problem of vapor species of chromium oxide, it is considered to coat the surface of the alloy separator with a conductive material. FIG. 3 is a diagram showing the outline. 1 and 2, the separator is provided with a plurality of grooves, which are omitted in FIG. As shown in FIG. 3, the surface of the oxide scale layer (chromium oxide layer) on the alloy surface is obtained by coating the surface of the alloy separator containing Cr with a conductive material, that is, by providing a conductive coating layer on the surface. To prevent the generation of chromium oxide vapor species.
[0011]
However, in this case, the alloy material and the oxide scale layer, or the alloy material and the conductive coating layer are peeled off while repeating the thermal cycle, that is, the operation and stop of the fuel cell, and the effect of preventing Cr poisoning is weakened. As a result, the air electrode is deteriorated, resulting in a decrease in battery performance.
Therefore, the present invention uses the electrochemical properties of the air electrode / electrolyte interface (the interface between the air electrode and the electrolyte) in the SOFC using the alloy separator, and the interface between the air electrode and the electrolyte in contact with the alloy separator. It is an object of the present invention to provide a solid oxide fuel cell in which the above-mentioned problems caused by the vapor species of chromium oxide are solved by adding ingenuity to its constituent materials.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In the solid oxide fuel cell using an alloy separator containing Cr as a separator, the present invention selectively reduces only oxygen in the air at the interface between the air electrode and the electrolyte, and converts the vapor species of chromium oxide. Provided is a solid oxide fuel cell using an alloy separator characterized by forming an interface having a non-reducing property.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention provides a solid oxide fuel cell using an alloy separator containing Cr, which selectively reduces only oxygen in the air at the interface between the air electrode and the electrolyte, and vaporizes chromium oxide (that is, oxidation). It is characterized by forming an interface that does not reduce chromium vapor. The interface having the property of selectively reducing only oxygen in the air and not reducing the vapor species of chromium oxide is formed by using a material having such properties as a constituent material of the air electrode.
[0014]
At that time, at least the surface on the electrolyte side is preferably a LaGaO 3 -based electrolyte. In this case, may be the electrolyte itself constitute an electrolyte of LaGaO 3 type, it may be provided an electrolyte layer of LaGaO 3 based on the surface of the other electrolytes. Here, the LaGaO 3 system is one in which LaGaO 3 is doped with Sr and Mg, and has a general formula: La 1-X Sr X Ga 1-Y Mg Y O 3-d (wherein x is 0 <x ≦ 0.5 and y are electrolyte materials represented by 0 ≦ y ≦ 0.5).
[0015]
Any material may be used as a material for the air electrode as long as it has such a property, that is, a material that selectively reduces only oxygen in the air and does not reduce the vapor species of chromium oxide. As Sr-doped LaCoO 3 , that is, a material represented by the general formula: La 1-X Sr X CoO 3-d (where x is 0 <x ≦ 0.7), Sr-doped SmCoO 3 , That is, a material represented by the general formula: Sm 1-X Sr X CoO 3-d (wherein x is 0 <x ≦ 0.7) can be used.
[0016]
The alloy separator may be made of an alloy containing Cr. Examples thereof include Cr = 22 (% by weight, the same applies hereinafter), Mn = 0.48, Si = 0.36, and Ni = 0. .26, Zr = 0.22, Al = 0.14, La = 0.04, C = 0.02, Fe = balance alloy (electric resistance at 750 ° C. = about 23 mΩ · cm 2 ), Cr = 16 .2, La = 2 (0), Si = 0.95, Ni = 0.12, Mn = 0.09, C = 0.03, Fe = balance alloy (electric resistance at 750 ° C. = about 167 mΩ · cm 2 ).
[0017]
FIG. 4 is a diagram showing an embodiment of the present invention. An alloy such as a heat-resistant alloy using a LaGaO 3 -based electrolyte as an electrolyte, that is, an electrolyte material, and a porous body of LaCoO 3 doped with, for example, Sr as an air electrode and containing Cr as a separator thereon Place the separator made of. Although the alloy separator is shown separated from the air electrode in FIG. 4, the alloy separator is brought into contact with the air electrode surface when configured as a fuel cell stack. Since the interface between the LaCoO 3 doped with Sr and the LaGaO 3 based electrolyte is a material that selectively reduces only oxygen in the air supplied to the air electrode and does not reduce the vapor species of chromium oxide, The air electrode is prevented from being poisoned by Cr.
[0018]
As described above, in the present invention, the surface of the alloy is coated by selectively reducing only oxygen in the air at the interface between the air electrode and the electrolyte, and forming an interface that does not reduce the vapor species of chromium oxide. It is possible to prevent the air electrode from being poisoned by Cr. Moreover, it is low-cost compared with the case where it coats, Furthermore, the stability with respect to a heat cycle can be improved, and the poisoning prevention effect by Cr can be maintained.
[0019]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated in more detail based on an Example, of course, this invention is not limited to these Examples.
[0020]
A solid oxide electrolyte material (LaGaO 3 -based electrolyte) is arranged on the upper surface of the fuel electrode (Ni-YSZ) to form a fuel electrode supporting membrane cell, and a thin (about 50 micron) metal thin plate is formed on the upper surface of the electrolyte. An air electrode made of LaSrCoO 3 (Sr-doped LaCoO 3 ) was placed in the frame of the “combination body”. Next, a separator made of a heat-resistant alloy containing Cr having a thickness of 0.6 cm and a planar size of 11 cm × 11 cm (121 cm 2 ) was laminated on the “combination body” to constitute a solid oxide fuel cell stack.
[0021]
The composition of the heat-resistant alloy containing Cr is as follows. Cr = 22 (% by weight, the same applies hereinafter), Mn = 0.48, Si = 0.36, Ni = 0.26, Zr = 0.22, Al = 0.14, La = 0.04, C = 0 0.02, Fe = alloy (balance of electric resistance at 750 ° C. = about 23 mΩ · cm 2 ). In addition, as an air electrode, respectively, SmSrCoO 3 (= SmCoO 3 doped with Sr), LSCF, except for using the air electrode was composed of LSM and PSM is a solid oxide fuel cell stack in the same manner as described above Configured.
[0022]
Here, the SmSrCoO 3 is a material represented by the general formula: Sm 1-X Sr X CoO 3-d (where x is 0 <x ≦ 0.7), but in this example x = 0 .4 materials were used. The LSCF is represented by the general formula: La 1-X Sr X Co 1-Y Fe Y O 3-d (where x is 0 <x ≦ 0.7 and y is 0.2 ≦ y ≦ 1). In this example, materials with x = 0.4 and y = 0.8 were used. The LSM is a material represented by the general formula: La 1-X Sr X MnO 3 + d (where x is 0 <x ≦ 0.7), but in this example, x = 0.15. It was used. The PSM is a material represented by the general formula: Pr 1-X Sr X MnO 3 + d (where x is 0 <x ≦ 0.7). In this example, x = 0.4 Materials were used.
[0023]
In addition, a solid oxide fuel cell half cell was prepared for testing using the same material as described above. The configuration is as shown in FIG. FIG. 5 also shows an outline of the test apparatus used in this deterioration rate test, together with the configuration of the test half cell. A deterioration rate test was conducted using this test apparatus. In this deterioration rate test, air was passed through the air electrode. At this time, the operating temperature is 800 ° C. and the current is 0.3 Acm −2 . FIG. 6 shows the results of this test.
[0024]
6, the change of the overvoltage value over time is large deterioration of the air electrode the larger (right downward in FIG. 6), constituted by a case and SmSrCoO 3 made of an air electrode was composed of LaSrCoO 3 made of an air electrode In this case, even when 150 hours have passed, there is no change from the start of the test. On the other hand, the LSCF air electrode surely descends right after the start of the test, and the LSM air electrode is more gradual than the LSCF air electrode, but surely descends right after the start of the test. ing. Thus, the poisoning prevention effect by Cr of the air electrode by this invention is clear.
[0025]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a solid oxide fuel cell using an alloy separator containing Cr as a separator, only oxygen in the air is selectively reduced at the interface between the air electrode and the electrolyte, and the vapor species of chromium oxide By forming an interface having a property that does not reduce oxidization, poisoning of the air electrode by Cr can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating in principle an example of a solid oxide fuel cell. FIG. 2 is a diagram illustrating in principle an example of a solid oxide fuel cell. FIG. FIG. 4 is a diagram showing a technique for preventing poisoning of an air electrode. FIG. 4 is a diagram showing an embodiment of the present invention. FIG. 5 is a diagram showing an outline of a deterioration rate test apparatus used in the examples. Illustration

Claims (2)

空気極層/電解質層/燃料極層の3層ユニットで構成された単電池とCrを含む合金製セパレータとを交互に積層してなる固体酸化物形燃料電池において、In a solid oxide fuel cell in which a unit cell composed of a three-layer unit of an air electrode layer / electrolyte layer / fuel electrode layer and an alloy separator containing Cr are alternately stacked,
前記Crを含む合金製セパレータを、Cr=22(重量%、以下同じ)、Mn=0.48、Si=0.36、Ni=0.26、Zr=0.22、Al=0.14、La=0.04、C=0.02、Fe=バランスからなる材料で構成し、The alloy separator containing Cr is Cr = 22 (wt%, hereinafter the same), Mn = 0.48, Si = 0.36, Ni = 0.26, Zr = 0.22, Al = 0.14, The material is composed of La = 0.04, C = 0.02, Fe = balance,
前記空気極層を、SrをドープしたLaCoOThe air electrode layer is made of LaCoO doped with Sr. 3Three からなる材料で構成し、Composed of materials consisting of
前記電解質層のうち、少なくとも前記空気極と接する面を、Sr及びMgをドープしたLaGaOOf the electrolyte layer, at least the surface in contact with the air electrode has a LaGaO doped with Sr and Mg. 3Three からなる材料で構成することにより、By comprising the material consisting of
前記空気極層と前記電解質層との界面を、空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質の界面としてなること、The interface between the air electrode layer and the electrolyte layer is an interface that selectively reduces only oxygen in the air and does not reduce the vapor species of chromium oxide,
を特徴とするCrを含む合金製セパレータを用いた固体酸化物形燃料電池。A solid oxide fuel cell using an alloy separator containing Cr.
空気極層/電解質層/燃料極層の3層ユニットで構成された単電池とCrを含む合金製セパレータとを交互に積層してなる固体酸化物形燃料電池において、In a solid oxide fuel cell in which a unit cell composed of a three-layer unit of an air electrode layer / electrolyte layer / fuel electrode layer and an alloy separator containing Cr are alternately stacked,
前記Crを含む合金製セパレータを、Cr=22(重量%、以下同じ)、Mn=0.48、Si=0.36、Ni=0.26、Zr=0.22、Al=0.14、La=0.04、C=0.02、Fe=バランスからなる材料で構成し、The alloy separator containing Cr is Cr = 22 (wt%, hereinafter the same), Mn = 0.48, Si = 0.36, Ni = 0.26, Zr = 0.22, Al = 0.14, The material is composed of La = 0.04, C = 0.02, Fe = balance,
前記空気極層を、SrをドープしたSmCoOThe air electrode layer is made of SmCoO doped with Sr. 3Three からなる材料で構成し、Composed of materials consisting of
前記電解質層のうち、少なくとも前記空気極と接する面を、Sr及びMgをドープしたLaGaOOf the electrolyte layer, at least the surface in contact with the air electrode has a LaGaO doped with Sr and Mg. 3Three からなる材料で構成することにより、By comprising the material consisting of
前記空気極層と前記電解質層との界面を、空気中の酸素のみを選択的に還元し、酸化クロムの蒸気種を還元しない性質の界面としてなること、The interface between the air electrode layer and the electrolyte layer is an interface that selectively reduces only oxygen in the air and does not reduce the vapor species of chromium oxide,
を特徴とするCrを含む合金製セパレータを用いた固体酸化物形燃料電池。A solid oxide fuel cell using an alloy separator containing Cr.
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