JP4155536B2 - Antiferroelectric liquid crystal composition and liquid crystal device having the same - Google Patents

Antiferroelectric liquid crystal composition and liquid crystal device having the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットパネルディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンター等に用いられるライトバルブに使用される液晶材料の反強誘電性液晶組成物および液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からもっとも広範に用いられてきているディスプレイとしては、CRTが知られている。テレビやVTRなどの動画出力、あるいはパソコン等のモニターとして広く用いられている。しかしながら、CRTはその特性上、静止画像に対してはフリッカや解像度不足による走査縞等が視認性を低下させたり、焼き付きによる蛍光体の劣化が起こったりする。また、最近ではCRTが発生する電磁波が人体に悪影響を与えることがわかり、VDT作業者の健康を害することが懸念されている。そして、CRTはその構造上、画面後方に広く体積を有することが必須であることから、情報機器の利便性を著しく阻害し、オフィス、家庭の省スペース化を阻害している。
【0003】
このようなCRTの欠点を解決するものとして液晶表示素子がある。たとえばエム・シャット(M.Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.Helfrich)著「アプライド・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters)」第18巻、第4号(1971年2月15日発行)第127頁〜128頁において示されたツイステッドネマチック(twisted nematic)液晶を用いたものが知られている。近年、このタイプの液晶を用いてTFTといわれる液晶素子の開発、製品化が行われている。このタイプは一つ一つの画素にトランジスタを作成するものであり、クロストークの問題が無く、また、近年の急速な生産技術の進歩によって10〜12インチクラスのディスプレイが生産性よく作られつつある。しかしながら、さらに大きなサイズあるいは動画を問題無く再現できるという点の60Hz以上のフレーム周波数という点では、未だ生産性、液晶の応答速度に問題が存在している。
【0004】
また、最近では新しいモードを利用した液晶素子が開発されている。例えば、特開平10−73823(日立製作所社)に示されるインプレーンモード、セイコーエプソン(株)によるBTNモードがある。特に後者は速いスイッチングスピードと双安定性を有するため、単純マトリクス方式による大画面素子の提案がなされている。
【0005】
一方、双安定性からなる液晶素子としてはクラーク(Clark)およびラガウェル(Lagerwall)により提案されている(特開昭56−107216号公報、米国特許第4367924号明細書)カイラルスメクチック液晶素子がある。この双安定性からなる液晶としては、一般にカイラルスメクチックC相またはカイラルスメクチックH相からなる強誘電性液晶が用いられている。この強誘電性液晶は、自発分極により反転スイッチングを行うため、非常に早い応答速度からなる上にメモリー性のある双安定状態を発現させることができる。さらに視野角特性も優れていることから、高速、高精細、大面積の単純マトリクス表示素子あるいはライトバルブとして適していると考えられる。
【0006】
また、最近ではチャンダニ、竹添らにより、3つの安定状態を有するカイラルスメクチック反強誘電性液晶素子も提案されている(ジャパニーズ ジャーナルオブ アプライド フィジックス(Japanese Journl of Applied Physics)第27巻、1988年L729頁)。そして、最近この反強誘電液晶材料のうち、ヒステリシスが小さく、階調表示に有利な特性を有するV字型応答特性が発見された(たとえば、ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライド フィジックス(Japanese Journa1 of Applied Physics)第36巻、1997年、3586頁)。これをアクティブマトリクスタイプの液晶素子とし、高速のディスプレイを実現しようという提案もされている(特開平9−50049号公報)。
【0007】
しかしながら、このようなカイラルスメクチック液晶素子においては、たとえば「強誘電液晶の構造と物性」(コロナ社、福田敦夫、竹添秀男著、1990年)に記載されているように、ジグザグ状あるいは筋状の配向欠陥が発生してコントラストを著しく低下させるという問題があり、一部の液晶素子においてはかなり改善されているものがあるが、その改善手法はオールマイティーでなく、カイラルスメクチック液晶の配向性の改善は強く求められている。また、自発分極をスイッチングのトルクとして用いているため、反電場が形成されることによるスイッチング異常、電圧保持性の低下、焼き付きといった問題があり、性能、信頼性の両面から極力小さい自発分極の材料が求められている。特に反強誘電液晶材料においては材料種の制約から、自発分極を小さくできないという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、反強誘電液晶素子において、優れた均一配向性と十分に小さな自発分極を有し、ヒステリシスの小さいカイラルスメクチック液晶組成物を提供しようとするものである。
【0009】
さらに、本発明は、該材料を用いて大面積、高精細、高性能の液晶素子を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第一の発明は、少なくとも1種の縮合飽和環化合物を含有する反強誘電性液晶組成物であって、前記縮合飽和環化合物が下記構造式(a)乃至(f)で表わされる化合物であることを特徴とする反強誘電性液晶組成物である。
【化3】

Figure 0004155536
但し、略基は以下の基を示す。
【化4】
Figure 0004155536
【0020】
本発明の第二の発明は、上記の反強誘電性液晶組成物を一対の電極基板間に設置してなることを特徴とする液晶素子である。
【0021】
前記電極基板上の液晶組成物と接する側にさらに配向制御層が設けられているのが好ましい。
前記配向制御層がラビング処理された層であるのが好ましい。
液晶分子の配列によって形成された螺旋構造が解除された膜厚で前記一対の電極基板間に設置するのが好ましい。
前記電極基板上に薄膜トランジスタあるいは非線型能動素子を設置したのが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくとも1種の縮合飽和環化合物を含有する反強誘電性液晶組成物及び該液晶組成物を一対の電極基板間に配置してなる液晶素子ならびにそれらを用いた表示装置及び表示方法を提供するものである。
【0026】
前記縮合飽和環化合物のうち液晶相の温度幅、混和性、粘性、配向性の観点から下記一般式(I)または(II)で表わされる骨格構造を有する化合物が好ましい。
【0027】
【化5】
Figure 0004155536
【0028】
一般式(I)または(II)中、CHはNに置換されていてもよく、またCH2 はOまたはCOに置換されていてもよい。nは1または2を示す。
【0029】
また、同様の観点から更に縮合飽和環化合物のうち下記一般式(III)で表わされる化合物が好ましい。
【0030】
【化6】
Figure 0004155536
【0031】
一般式(III)中、R1 、R2 は炭素原子数が1から20、好ましくは4〜12である直鎖状または分岐状のアルキル基を示す。但し、該アルキル基中の1つもしくは2つ以上の−CH2 −はヘテロ原子が隣接しない条件で−O−、−S−、−CO−、−CH=CH−、−C≡C−に置換されていてもよい。
【0032】
1 、A2 はそれぞれ単独に単結合または無置換あるいは1個または2個のF、Cl、Br、CH3 およびCF3 から選ばれる置換基を有する1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、1,4−シクロヘキシレン、1,3,2−ジオキサボリナン−2,5−ジイル、1、3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイルから選ばれる。
【0033】
3 はインダン−2,5−ジイル、2−アルキルインダン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1から18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。)、インダノン−2,6−ジイル、2−アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基は炭素原子数1から18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。)、クマラン−2,5−ジイル、2−アルキルクマラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1から18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。)、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルから選ばれる
【0034】
1 、B2 は単結合、−COO−、−OOC−、−CH2 O−、−OCH2 −、−CH2 CH2 −、−CH=CH−または−C≡C−である。
【0035】
また、自発分極を小さくする為には、不斉炭素原子を含まない化合物が好ましい。
【0036】
次に、縮合飽和環化合物の具体的な構造式を下記の表1〜2に示す。以後、本発明中で用いられる略記は以下の基を示す。
【0037】
【化7】
Figure 0004155536
【0038】
【表1】
Figure 0004155536
【0039】
【表2】
Figure 0004155536
【0040】
本発明の液晶組成物は、より安定な反強誘電性相を得る為にその高温領域にカイラルスメクチックC相を有さないことが好ましい。更に前記の課題の観点から自発分極の値は50nC/cm2 以下であることが好ましい。
【0041】
本発明の反強誘電性液晶組成物における縮合飽和環化合物の含有量は1〜50重量%であり、1重量%未満では本発明の効果が十分には得られず、また50重量%を超えると反強誘電性の特性が損なわれる可能性が大きくなるので好ましくない。更に好ましい含有量は5〜30重量%である。
【0042】
また、本発明の反強誘電性液晶組成物に用いられる縮合飽和環化合物以外の化合物としては、例えば下記の化合物が用いられる。
【0043】
【化8】
Figure 0004155536
【0044】
以下に本発明の液晶素子を詳細に説明する。
本発明の液晶素子は、上記の反強誘電性のカイラルスメクチック液晶組成物を使用した液晶素子である。以下に液晶素子を例示するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
【0045】
図1は本発明の単純マトリクス液晶素子の一例を示す概略図である。図2はマトリクス電極を配置した反強誘電性液晶パネルの一例を示す平面図である。同図において、1が液晶組成物からなる液晶層であり、液晶としてカイラルスメクチック液晶を用いる場合、通常、強誘電相の安定性を実現させるため、層厚5μm以下が好ましい。2a、2bは基板であり、ガラス、プラスチック等が用いられる。3a、3bはITO等の透明電極である。
【0046】
4a、4bは配向制御層であり、少なくとも一方の基板上に一軸配向制御層が必要である。一軸配向制御層の形成方法としては、たとえば基板上に溶液塗工または蒸着あるいはスパッタリング等により、一酸化珪素、二酸化珪素、酸化アルミニウム、ジルコニア、フッ化マグネシウム、酸化セリウム、フッ化セリウム、シリコン窒化物、シリコン炭化物、ホウ素窒化物などの無機物やポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルイミド、ポリパラキシレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリシロキサン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂などの有機物を用いて被膜形成したのち、表面をビロード、布あるいは紙等の繊維状のもので摺擦(ラビング)することにより得られる。また、SiO等の酸化物あるいは窒化物などを基板の斜方から蒸着する、斜方蒸着法なども用いることができる。また、このほかにショー卜防止層を設けることも可能である。
【0047】
特に、より良好な一軸配向性を得るためにポリイミドラビング膜を一軸配向層として用いることが好ましい。また、通常ポリイミドはポリアミック酸の形で塗膜し、焼成することで得られる。ポリアミック酸は溶剤に易溶解性であるため生産性に優れる。最近では溶剤に可溶なポリイミドも生産されており、その様な技術の進歩の上からもポリイミドは、より良好な一軸配向性が得られ、高い生産性を有する点で好ましく用いられる。
【0048】
また、本実施形態の液晶素子は、例えば図3に示される駆動波形を印加して所望のパターン表示を得る。即ち、図2に示されるように、ストライプ状電極3a、3bの一方を走査電極群52、他方を情報電極群53とし、走査電極群52には順次図3(a)に示される走査信号を、情報電極群53には、該走査信号に同期して図3(b)、(c)に示される情報信号を印加する。
【0049】
図3において、(b)はオン信号、(c)はオフ信号である。当該駆動波形においては、選択期間に走査電極には±Vwのパルスが印加され、これに同期して情報信号にはそれぞれオン信号或いはオフ信号が印加される。その後、Vholdによって、上記オン信号或いはオフ信号によって決定した表示を維持する。引き続き次のフレームで書き換える前に、一旦液晶に印加された電圧が0にリセットされる。
【0050】
また、本発明の液晶素子の第2の例としては、図4に示したアクティブマトリクス素子をあげることができる。図5は図4に示す液晶素子の下側基板の構成を示す平面図である。一対の透明基板(例えばガラス基板)41、42のうち、下側基板41には透明な画素電極43と画素電極43に接続されたアクティブ素子44とがマトリクス状に形成されている。アクティブ素子44は例えばTFTと言われる薄膜トランジスタから構成される。この例ではアクティブ素子44はTFTを表している。アクティブ素子44は透明基板41上に形成されたゲート電極とゲート電極を覆うゲート絶縁膜とゲート絶縁膜上に形成された半導体層と、半導体層の上に形成されたソース電極及びドレイン電極とから構成される。
【0051】
さらに、下側基板41には、図5に示すような画素電極43の行間にゲートライン(走査ライン)45が配線され画素電極43の列間に情報信号ライン46が配線されている。各TFT44のゲート電極は対応するゲートライン45に接続され、ドレイン電極は対応する情報信号ライン46に接続されている。ゲートライン45は端部45aを介して行ドライバに接続され、情報信号ライン46は端部46aを介して列ドライバに接続される。行ドライバはゲート信号を印加してゲートライン45をスキャンする。列ドライバは表示データに対応する信号を印加する。ゲートライン45は端部45aを除いてTFT44のゲート絶縁膜で覆われており、情報信号ライン46は前期ゲート絶縁膜の上に形成されている。画素電極43は前記ゲート絶縁膜の上に形成されており、その一端部においてTFT44のソース電極に接続されている。また、図4の上側の基板42には下側の基板41の各画素電極43と対向する透明電極47が形成されている。対向電極47は表示領域全体にわたる面積の1枚の電極から構成され基準電圧が印加されている。上下基板間の構成については単純マトリクスのケースと同様である。また、非線型能動素子としてMIM等を使用することも可能である。
【0052】
本発明の液晶素子は種々の機能をもつた液晶装置を構成するが、その例が該素子を表示パネル部に使用し、図6、7に示した走査線アドレス情報を持つ画像情報からなるデータフォーマット及びSYN信号による通信同期手段をとることにより、液晶表示装置を実現するものである。図中の符号はそれぞれ以下の通りである。
【0053】
101 液晶表示装置
102 グラフィックコントローラー
103 表示パネル
104 走査線駆動回路
105 情報線駆動回路
106 デコーダ
107 走査線信号発生回路
108 シフトレジスタ
109 ラインメモリ
110 情報信号発生回路
111 駆動制御回路
112 GCPU
ll3 ホストCPU
ll4 VRAM
【0054】
画像情報の発生は本体装置のグラフィックコントローラー102にて行われ、図6及び図7に示した信号伝達手段に従つて表示パネル103へと転送される。グラフィックコントローラー102はCPU(中央演算装置、GCPU ll2と略す。)及びVRAM(画像情報格納用メモリ)114を核にホストCPU ll3と液晶表示装置101間の画像情報の管理や通信を司つている。なお、該表示パネルの裏面には、光源が配置されている。
【0055】
本発明の表示装置は表示媒体である液晶素子が前述したように良好なスイッチング特性を有するため、優れた駆動特性、信頼性を発揮し、高精細、高速、大面積の表示画像を得ることができる。
【0056】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0057】
実施例1
標準的な反強誘電性液晶組成物であるCS−4000(チッソ石油化学株式会社製)に、以下に示した例示化合物No.28を以下に示す重量部で混合し液晶組成物Aを得た。
【0058】
液晶組成物A CS−4000/No.28=80wt%/20wt%
得られた液晶組成物Aの相転移温度を下記に示す。
【0059】
【数1】
Figure 0004155536
【0060】
Cry:結晶相、ScA*:反強誘電性相、Scγ*:フェリ誘電性相、SA:スメクチックA相、Iso:等方相
【0061】
次に、2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス板上にITO膜を形成し、さらにこの上にSiO2 を蒸着させ絶縁層とした。かかるガラス板上にシランカップリング剤[信越化学(株)製、KBM−602]0.2%イソプロピルアルコール溶液を回転数2000r.p.m.のスピナーで15秒間塗布し、表面処理を施した。この後、120℃にて20分間加熱乾燥処理を施した。更に表面処理を行ったITO膜付きのガラス板上にポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)製、SP−710]1.5%ジメチルアセトアミド溶液を回転数2000r.p.m.のスピナーで15秒間塗布した。成膜後、60分間、300℃で加熱縮合焼成処理を施した。この時の塗膜の膜厚は約250Åであった。
【0062】
この焼成後の被膜にはアセテート植毛布によるラビング処理がなされ、その後、イソプロピルアルコール液で洗浄し、平均粒径1.5μmのシリカビーズを一方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング処理軸が互いに平行となるようにし、接着シール剤[三井東圧(株)、ストラクトボンド]を用いてガラス板を貼り合わせ、60分間、170℃にて加熱乾燥しセルを作成した。
【0063】
このセルに液晶組成物Aを等方性液体状態で注入し、等方相から20℃/hで25℃まで徐冷することにより、液晶素子を作成した。このセルのセル厚をベレック位相板によって測定したところ約1.5μmであった。この素子を使って30℃での自発分極の大きさと、ピーク ツー ピーク(Peak to peak)電圧Vpp=20V/μmの電圧印加により直交ニコル下での光学的な応答(透過光量変化0〜90%)を検知して応答速度を測定し、スイッチング状態を観察したところ、液晶素子内の0.3mm2 の視野範囲におけるスジ状欠陥は4個であった。自発分極Ps=32.1nC/cm2 、応答速度τ=19.1μsecであった。
【0064】
更に、このセルを用いPeak to peak電圧Vpp=10V/μm、0.lHzの三角波電圧を印加し、透過光強度の変化を測定した。その結果ヒステリシスの小さなスイッチング挙動が得られた。測定結果は図8に示す。
【0065】
比較例1
反強誘電性液晶組成物であるCS−4000(チッソ石油化学株式会社製)をセル内に注入する以外は、全く実施例1と同様の方法で液晶素子を作成し、実施例1と同様の方法により自発分極及び応答速度を測定し、スイッチング状態を観察したところ、液晶素子内の0.3mm2 の視野範囲におけるスジ状欠陥は23個であった。自発分極Ps=89.7nC/cm2 、応答速度τ=24.8μsecであった。
【0066】
更に、このセルを用いPeak to peak電圧Vpp=10V/μm、0.lHzの三角波電圧を印加し、透過光強度の変化を測定した。測定結果は図9に示す。
【0067】
実施例2
反強誘電性液晶組成物であるCS−4000(チッソ石油化学株式会社製)に以下に示した例示化合物No.8を以下に示す重量部で混合し液晶組成物Bを得た。
【0068】
液晶組成物B CS−4000/No.8=90wt%/10wt%
得られた液晶組成物Bの相転移温度を下記に示す。
【0069】
【数2】
Figure 0004155536
【0070】
Cry:結晶相、ScAX*:高次の反強誘電性相、ScA*:反強誘電性相、Scγ*:フェリ誘電性相、SA:スメクチックA相、Iso:等方相
【0071】
液晶組成物Bをセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で液晶素子を作成し、実施例1と同様の方法により自発分極及び応答速度を測定した。いずれのスイッチング状態における液晶素子内の0.3mm2 の視野範囲におけるスジ状欠陥は6個であった。自発分極Ps=59.5nC/cm2 、応答速度τ=21.3μsecであった。
【0072】
実施例3〜6
反強誘電性液晶組成物であるCS−4000(チッソ石油化学株式会社製)に以下に示した例示化合物を以下の表3に示す重量部で混合し液晶組成物C〜Fを得た。
【0073】
【表3】
Figure 0004155536
【0074】
得られた液晶組成物C〜Fはいずれも室温領域において安定な反強誘電性相を示した。
【0075】
これらの液晶組成物C〜Fをセル内に注入する以外は全く実施例1と同様の方法で液晶素子を作成し、実施例1と同様の方法により自発分極及び応答速度を測定した。液晶素子内の0.3mm2 の視野範囲におけるスジ状欠陥の個数及び自発分極、応答速度の結果を以下の表4に示す。
【0076】
【表4】
Figure 0004155536
【0077】
実施例1〜6より明らかな様に本発明による液晶組成物A〜Fを含有する液晶素子は配向性が改善され、自発分極が小さくかつ応答速度も改善されていることが認められる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の液晶組成物は、液晶組成物が示す反強誘電性を利用して動作させることができる。このようにして利用されうる本発明の液晶素子はスイッチング特性が良好で配向性に優れ、自発分極が小さくかつ高速応答性を有する液晶素子とすることができる。また、ヒステリシスも小さくなっている。なお、本発明の液晶素子を表示素子として光源、駆動回路等と組み合わせた液晶装置は良好な装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単純マトリクス液晶素子の一例を示す概略図である。
【図2】マトリクス電極を配置した反強誘電性液晶パネルの一例を示す平面図である。
【図3】本発明で用いた駆動法の波形を示す図である。
【図4】本発明の液晶素子の構造の他の例を示す概略図である。
【図5】図4に示す液晶素子の下側基板の構成を示す平面図である。
【図6】本発明の液晶組成物を用いた液晶素子を備えた表示装置とグラフィックコントローラーを示すブロック図である。
【図7】表示装置とグラフィックコントローラーとの間の画像情報通信タイミングチャートを示す図である。
【図8】実施例1の液晶素子における三角波電圧の印加と透過光強度の変化を示す図である。
【図9】比較例1の液晶素子における三角波電圧の印加と透過光強度の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶層
2a、2b 基板
3a、3b 透明電極
4a、4b 配向制御層
8a、8b 偏光板
5 シール材
9 光源
0 入射光
I 透過光
18、19 配向膜
20 シール材
21 反強誘電性液晶(AFLC)
22 ギャップ材
23、24 偏光板
41 下側透明基板
42 上側透明基板
43 画素電極
44 アクティブ素子(TFT)
45 ゲートライン(走査ライン)
46 データライン(階調信号ライン)
47 対向電極
51 液晶パネル
52 走査電極群
53 情報電極群
101 液晶表示装置
102 グラフィックコントローラ
103 表示パネル
104 走査線駆動回路
105 情報線駆動回路
106 デコーダ
107 走査信号発生回路
108 シフトレジスタ
109 ラインメモリ
110 情報信号発生回路
111 駆動制御回路
112 GCPU
113 ホストCPU
114 VRAM[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an antiferroelectric liquid crystal composition of a liquid crystal material and a liquid crystal element used for a light valve used in a flat panel display, a projection display, a printer and the like.
[0002]
[Prior art]
A CRT is known as a display that has been used most widely. It is widely used as a video output for TVs and VTRs, or a monitor for personal computers. However, due to the characteristics of CRT, flicker, scanning fringes due to insufficient resolution, etc., reduce the visibility of a still image, or the phosphor may deteriorate due to burn-in. In addition, recently, it has been found that electromagnetic waves generated by CRT have an adverse effect on the human body, and there is concern that the health of VDT workers may be harmed. Since the CRT is required to have a large volume at the rear of the screen due to its structure, the convenience of information equipment is remarkably hindered, and space saving in offices and homes is hindered.
[0003]
There is a liquid crystal display element as a solution to such a drawback of CRT. For example, “Applied Physics Letters”, Volume 18, Issue 4 (issued February 15, 1971), page 127, by M. Schadt and W. Helfrich. A device using a twisted nematic liquid crystal shown on page 128 is known. In recent years, liquid crystal elements called TFTs have been developed and commercialized using this type of liquid crystal. This type is to create a transistor in each pixel, there is no problem of crosstalk, and a 10-12 inch class display is being made with high productivity by recent rapid progress in production technology. . However, there is still a problem in productivity and liquid crystal response speed in terms of a frame frequency of 60 Hz or higher, which is that a larger size or a moving image can be reproduced without problems.
[0004]
Recently, liquid crystal elements using a new mode have been developed. For example, there are an in-plane mode disclosed in JP-A-10-73823 (Hitachi Ltd.) and a BTN mode by Seiko Epson Corporation. In particular, since the latter has a fast switching speed and bistability, a large screen element by a simple matrix method has been proposed.
[0005]
On the other hand, as a liquid crystal element composed of bistability, there is a chiral smectic liquid crystal element proposed by Clark and Lagerwell (Japanese Patent Laid-Open No. 56-107216, US Pat. No. 4,367,924). As the liquid crystal composed of this bistability, a ferroelectric liquid crystal composed of a chiral smectic C phase or a chiral smectic H phase is generally used. Since this ferroelectric liquid crystal performs inversion switching by spontaneous polarization, it has a very fast response speed and can exhibit a bistable state having a memory property. Furthermore, since the viewing angle characteristics are also excellent, it is considered suitable as a high-speed, high-definition, large-area simple matrix display element or light valve.
[0006]
Recently, a chiral smectic antiferroelectric liquid crystal device having three stable states has also been proposed by Chandani and Takezoe et al. (Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 27, 1988, L729). ). Recently, among the antiferroelectric liquid crystal materials, a V-shaped response characteristic having a small hysteresis and advantageous characteristics for gradation display has been discovered (for example, Japanese Journal of Applied Physics) 36, 1997, 3586). There has also been a proposal for realizing a high-speed display by using this as an active matrix type liquid crystal element (Japanese Patent Laid-Open No. 9-50049).
[0007]
However, in such a chiral smectic liquid crystal device, as described in, for example, “Structure and Physical Properties of Ferroelectric Liquid Crystal” (Corona Corp., Ikuo Fukuda, Hideo Takezoe, 1990), a zigzag or streak-like shape is used. There is a problem that alignment defects occur and the contrast is remarkably lowered, and some liquid crystal devices are considerably improved, but the improvement method is not almighty, and the improvement of the orientation of chiral smectic liquid crystal There is a strong demand. In addition, since spontaneous polarization is used as switching torque, there are problems such as switching abnormalities due to the formation of a counter-electric field, reduced voltage retention, and seizure, and the material of spontaneous polarization is as small as possible in terms of both performance and reliability. Is required. In particular, the antiferroelectric liquid crystal material has a problem that the spontaneous polarization cannot be reduced due to the restriction of the material type.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above prior art, and an object of the present invention is to provide a chiral smectic having excellent uniform orientation and sufficiently small spontaneous polarization and low hysteresis in an antiferroelectric liquid crystal device. An object of the present invention is to provide a liquid crystal composition.
[0009]
Furthermore, the present invention intends to provide a large-area, high-definition, high-performance liquid crystal element using the material.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
That is, the first invention of the present invention is an antiferroelectric liquid crystal composition containing at least one condensed saturated ring compound, wherein the condensed saturated ring compound is represented by the following structural formulas (a) to (f) : It is an antiferroelectric liquid crystal composition characterized by being a compound represented.
[Chemical 3]
Figure 0004155536
However, the approximate group represents the following group.
[Formula 4]
Figure 0004155536
[0020]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a liquid crystal element comprising the antiferroelectric liquid crystal composition described above disposed between a pair of electrode substrates.
[0021]
It is preferable that an alignment control layer is further provided on the electrode substrate on the side in contact with the liquid crystal composition.
The orientation control layer is preferably a layer subjected to rubbing treatment.
It is preferable that the spiral structure formed by the arrangement of the liquid crystal molecules is disposed between the pair of electrode substrates with a released film thickness.
A thin film transistor or a non-linear active element is preferably installed on the electrode substrate.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention relates to an antiferroelectric liquid crystal composition containing at least one condensed saturated ring compound, a liquid crystal element comprising the liquid crystal composition disposed between a pair of electrode substrates, and a display device and a display method using the liquid crystal element Is to provide.
[0026]
Of the condensed saturated ring compounds, compounds having a skeleton structure represented by the following general formula (I) or (II) are preferred from the viewpoint of the temperature range, miscibility, viscosity, and orientation of the liquid crystal phase.
[0027]
[Chemical formula 5]
Figure 0004155536
[0028]
In the general formula (I) or (II), CH may be substituted with N, also CH 2 may be substituted by O or CO. n represents 1 or 2.
[0029]
From the same viewpoint, among the condensed saturated ring compounds, compounds represented by the following general formula (III) are preferred.
[0030]
[Chemical 6]
Figure 0004155536
[0031]
In the general formula (III), R 1 and R 2 each represent a linear or branched alkyl group having 1 to 20, preferably 4 to 12 carbon atoms. However, one or two or more —CH 2 — in the alkyl group may be replaced with —O—, —S—, —CO—, —CH═CH—, —C≡C— under the condition that hetero atoms are not adjacent to each other. May be substituted.
[0032]
A 1 and A 2 are each independently a single bond or unsubstituted, or 1,4-phenylene having a substituent selected from one or two F, Cl, Br, CH 3 and CF 3 , pyridine-2,5 -Diyl, pyrimidine-2,5-diyl, pyrazine-2,5-diyl, pyridazine-3,6-diyl, 1,4-cyclohexylene, 1,3,2-dioxaborinane-2,5-diyl, 1, It is selected from 3-dioxane-2,5-diyl and 1,3-dithian-2,5-diyl.
[0033]
A 3 is indan-2,5-diyl, 2-alkylindan-2,5-diyl (the alkyl group is a linear or branched alkyl group having 1 to 18 carbon atoms), indanone-2, 6-diyl, 2-alkylindanone-2,6-diyl (the alkyl group is a linear or branched alkyl group having 1 to 18 carbon atoms), coumaran-2,5-diyl, 2- Alkylcoumaran-2,5-diyl (the alkyl group is a linear or branched alkyl group having 1 to 18 carbon atoms ), 5,6,7,8-tetrahydroquinazoline-2,6-diyl , selected from the group consisting of 2,7-diyl.
[0034]
B 1 and B 2 are a single bond, —COO—, —OOC—, —CH 2 O—, —OCH 2 —, —CH 2 CH 2 —, —CH═CH— or —C≡C—.
[0035]
In order to reduce the spontaneous polarization, a compound containing no asymmetric carbon atom is preferable.
[0036]
Next, specific structural formulas of the condensed saturated ring compound are shown in Tables 1 and 2 below. Hereinafter, the abbreviations used in the present invention indicate the following groups.
[0037]
[Chemical 7]
Figure 0004155536
[0038]
[Table 1]
Figure 0004155536
[0039]
[Table 2]
Figure 0004155536
[0040]
In order to obtain a more stable antiferroelectric phase, the liquid crystal composition of the present invention preferably has no chiral smectic C phase in its high temperature region. Further, from the viewpoint of the above problem, the value of spontaneous polarization is preferably 50 nC / cm 2 or less.
[0041]
The content of the condensed saturated ring compound in the antiferroelectric liquid crystal composition of the present invention is 1 to 50% by weight, and if it is less than 1% by weight, the effects of the present invention cannot be sufficiently obtained, and it exceeds 50% by weight. Since the possibility that the antiferroelectric property is impaired is increased, it is not preferable. A more preferable content is 5 to 30% by weight.
[0042]
Moreover, as a compound other than the condensed saturated ring compound used in the antiferroelectric liquid crystal composition of the present invention, for example, the following compounds are used.
[0043]
[Chemical 8]
Figure 0004155536
[0044]
Hereinafter, the liquid crystal device of the present invention will be described in detail.
The liquid crystal element of the present invention is a liquid crystal element using the above-described antiferroelectric chiral smectic liquid crystal composition. Although a liquid crystal element is illustrated below, this invention is not limited to the following examples.
[0045]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a simple matrix liquid crystal element of the present invention. FIG. 2 is a plan view showing an example of an antiferroelectric liquid crystal panel in which matrix electrodes are arranged. In the figure, reference numeral 1 denotes a liquid crystal layer made of a liquid crystal composition, and when a chiral smectic liquid crystal is used as the liquid crystal, a layer thickness of 5 μm or less is usually preferable in order to realize stability of the ferroelectric phase. Reference numerals 2a and 2b denote substrates, and glass, plastic and the like are used. 3a and 3b are transparent electrodes such as ITO.
[0046]
Reference numerals 4a and 4b denote orientation control layers, which require a uniaxial orientation control layer on at least one of the substrates. As a method for forming the uniaxial orientation control layer, for example, silicon monoxide, silicon dioxide, aluminum oxide, zirconia, magnesium fluoride, cerium oxide, cerium fluoride, silicon nitride by solution coating or vapor deposition or sputtering on a substrate. , Inorganic materials such as silicon carbide and boron nitride, polyvinyl alcohol, polyimide, polyimide amide, polyester, polyamide, polyester imide, polyparaxylene, polycarbonate, polyvinyl acetal, polyvinyl chloride, polystyrene, polysiloxane, cellulose resin, melamine resin, urea It is obtained by rubbing the surface with a fibrous material such as velvet, cloth or paper after forming a film using an organic material such as resin or acrylic resin. Further, an oblique deposition method in which an oxide such as SiO or a nitride is deposited from the oblique direction of the substrate can also be used. In addition to this, it is also possible to provide a glaze prevention layer.
[0047]
In particular, it is preferable to use a polyimide rubbing film as the uniaxial orientation layer in order to obtain better uniaxial orientation. Moreover, a polyimide is normally obtained by coating and baking in the form of a polyamic acid. Since polyamic acid is easily soluble in a solvent, it is excellent in productivity. Recently, a polyimide soluble in a solvent has also been produced, and polyimide is preferably used from the viewpoint of such high technical productivity because of its superior uniaxial orientation.
[0048]
Moreover, the liquid crystal element of this embodiment obtains a desired pattern display by applying a driving waveform shown in FIG. 3, for example. That is, as shown in FIG. 2, one of the striped electrodes 3a and 3b is a scanning electrode group 52, and the other is an information electrode group 53. The scanning electrode group 52 sequentially receives the scanning signals shown in FIG. The information signals shown in FIGS. 3B and 3C are applied to the information electrode group 53 in synchronization with the scanning signal.
[0049]
In FIG. 3, (b) is an on signal and (c) is an off signal. In the drive waveform, to the scan electrodes during the selection period is applied pulses of ± V w is which each of the synchronization with the information signal on signal or OFF signal is applied. Thereafter, the V hold, to keep the display as determined by the ON signal or the OFF signal. Subsequently, the voltage once applied to the liquid crystal is reset to 0 before rewriting in the next frame.
[0050]
As a second example of the liquid crystal element of the present invention, the active matrix element shown in FIG. 4 can be cited. FIG. 5 is a plan view showing the configuration of the lower substrate of the liquid crystal element shown in FIG. Of the pair of transparent substrates (for example, glass substrates) 41 and 42, the lower substrate 41 is formed with a transparent pixel electrode 43 and active elements 44 connected to the pixel electrode 43 in a matrix. The active element 44 is composed of a thin film transistor called TFT, for example. In this example, the active element 44 represents a TFT. The active element 44 includes a gate electrode formed on the transparent substrate 41, a gate insulating film covering the gate electrode, a semiconductor layer formed on the gate insulating film, and a source electrode and a drain electrode formed on the semiconductor layer. Composed.
[0051]
Further, on the lower substrate 41, gate lines (scanning lines) 45 are wired between the rows of the pixel electrodes 43 as shown in FIG. 5, and information signal lines 46 are wired between the columns of the pixel electrodes 43. The gate electrode of each TFT 44 is connected to the corresponding gate line 45, and the drain electrode is connected to the corresponding information signal line 46. The gate line 45 is connected to the row driver through the end 45a, and the information signal line 46 is connected to the column driver through the end 46a. The row driver scans the gate line 45 by applying a gate signal. The column driver applies a signal corresponding to the display data. The gate line 45 is covered with the gate insulating film of the TFT 44 except for the end 45a, and the information signal line 46 is formed on the previous gate insulating film. The pixel electrode 43 is formed on the gate insulating film, and is connected to the source electrode of the TFT 44 at one end thereof. Further, on the upper substrate 42 in FIG. 4, transparent electrodes 47 facing the pixel electrodes 43 of the lower substrate 41 are formed. The counter electrode 47 is composed of one electrode having an area covering the entire display region, and a reference voltage is applied thereto. The configuration between the upper and lower substrates is the same as in the simple matrix case. Moreover, it is also possible to use MIM etc. as a nonlinear active element.
[0052]
The liquid crystal element of the present invention constitutes a liquid crystal device having various functions. The example uses the element for a display panel unit, and data comprising image information having scanning line address information shown in FIGS. A liquid crystal display device is realized by adopting a communication synchronization means using a format and a SYN signal. The symbols in the figure are as follows.
[0053]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 101 Liquid crystal display device 102 Graphic controller 103 Display panel 104 Scan line drive circuit 105 Information line drive circuit 106 Decoder 107 Scan line signal generation circuit 108 Shift register 109 Line memory 110 Information signal generation circuit 111 Drive control circuit 112 GCPU
ll3 host CPU
ll4 VRAM
[0054]
The generation of image information is performed by the graphic controller 102 of the main unit, and is transferred to the display panel 103 according to the signal transmission means shown in FIGS. The graphic controller 102 manages and communicates image information between the host CPU 113 and the liquid crystal display device 101 with a CPU (Central Processing Unit; GCPU 112) and a VRAM (Image Information Storage Memory) 114 as the core. A light source is disposed on the back surface of the display panel.
[0055]
In the display device of the present invention, since the liquid crystal element as a display medium has good switching characteristics as described above, it can exhibit excellent driving characteristics and reliability, and can display a high-definition, high-speed, large-area display image. it can.
[0056]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. The present invention is not limited to these examples.
[0057]
Example 1
Exemplified compound No. shown below in CS-4000 (manufactured by Chisso Petrochemical Co., Ltd.) which is a standard antiferroelectric liquid crystal composition. 28 was mixed by the weight part shown below, and the liquid crystal composition A was obtained.
[0058]
Liquid crystal composition A CS-4000 / No. 28 = 80 wt% / 20 wt%
The phase transition temperature of the obtained liquid crystal composition A is shown below.
[0059]
[Expression 1]
Figure 0004155536
[0060]
Cry: crystalline phase, ScA *: antiferroelectric phase, Scγ *: ferrielectric phase, SA: smectic A phase, Iso: isotropic phase
Next, two 0.7 mm-thick glass plates were prepared, an ITO film was formed on each glass plate, and SiO 2 was further deposited thereon to form an insulating layer. A silane coupling agent [manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., KBM-602] 0.2% isopropyl alcohol solution on such a glass plate was rotated at 2000 rpm. p. m. The coating was applied with a spinner for 15 seconds to perform surface treatment. Then, the heat drying process was performed for 20 minutes at 120 degreeC. Further, a polyimide resin precursor [SP-710, manufactured by Toray Industries, Inc.] 1.5% dimethylacetamide solution was applied to a glass plate with an ITO film subjected to surface treatment at a rotational speed of 2000 r. p. m. For 15 seconds. After the film formation, a heat condensation baking process was performed at 300 ° C. for 60 minutes. At this time, the thickness of the coating film was about 250 mm.
[0062]
The film after baking was rubbed with an acetate flocking cloth, then washed with isopropyl alcohol solution, and silica beads having an average particle diameter of 1.5 μm were sprayed on one glass plate, and then each rubbed shaft was rubbed. Were made parallel to each other, and a glass plate was bonded using an adhesive sealant [Mitsui Toatsu Co., Ltd., Struct Bond] and dried by heating at 170 ° C. for 60 minutes to prepare a cell.
[0063]
Liquid crystal composition A was poured into this cell in an isotropic liquid state, and slowly cooled from the isotropic phase to 25 ° C. at 20 ° C./h to prepare a liquid crystal element. When the cell thickness of this cell was measured by a Belek phase plate, it was about 1.5 μm. Using this device, the magnitude of spontaneous polarization at 30 ° C. and the application of a peak-to-peak voltage Vpp = 20 V / μm for optical response under crossed Nicols (change in transmitted light amount: 0 to 90%) ) Was measured, the response speed was measured, and the switching state was observed. As a result, there were four streak defects in the visual field range of 0.3 mm 2 in the liquid crystal element. Spontaneous polarization Ps = 32.1 nC / cm 2 and response speed τ = 19.1 μsec.
[0064]
Further, using this cell, the Peak to peak voltage Vpp = 10 V / μm, 0. A change in transmitted light intensity was measured by applying a triangular wave voltage of 1 Hz. As a result, switching behavior with small hysteresis was obtained. The measurement results are shown in FIG.
[0065]
Comparative Example 1
A liquid crystal device was prepared in the same manner as in Example 1 except that CS-4000 (manufactured by Chisso Petrochemical Co., Ltd.), which is an antiferroelectric liquid crystal composition, was injected into the cell. Spontaneous polarization and response speed were measured by the method, and the switching state was observed. As a result, there were 23 streak defects in the visual field range of 0.3 mm 2 in the liquid crystal element. Spontaneous polarization Ps = 89.7 nC / cm 2 and response speed τ = 24.8 μsec.
[0066]
Further, using this cell, the Peak to peak voltage Vpp = 10 V / μm, 0. A change in transmitted light intensity was measured by applying a triangular wave voltage of 1 Hz. The measurement results are shown in FIG.
[0067]
Example 2
Exemplified compound No. shown below in CS-4000 (manufactured by Chisso Petrochemical Co., Ltd.) which is an antiferroelectric liquid crystal composition. 8 was mixed by the weight part shown below, and the liquid crystal composition B was obtained.
[0068]
Liquid crystal composition B CS-4000 / No. 8 = 90wt% / 10wt%
The phase transition temperature of the obtained liquid crystal composition B is shown below.
[0069]
[Expression 2]
Figure 0004155536
[0070]
Cry: crystalline phase, ScAX *: higher-order antiferroelectric phase, ScA *: antiferroelectric phase, Scγ *: ferrielectric phase, SA: smectic A phase, Iso: isotropic phase
A liquid crystal device was prepared in the same manner as in Example 1 except that the liquid crystal composition B was injected into the cell, and spontaneous polarization and response speed were measured in the same manner as in Example 1. There were 6 streak defects in the viewing range of 0.3 mm 2 in the liquid crystal element in any switching state. Spontaneous polarization Ps = 59.5 nC / cm 2 and response speed τ = 21.3 μsec.
[0072]
Examples 3-6
The following exemplary compounds were mixed with CS-4000 (manufactured by Chisso Petrochemical Co., Ltd.), which is an antiferroelectric liquid crystal composition, in parts by weight shown in Table 3 below to obtain liquid crystal compositions C to F.
[0073]
[Table 3]
Figure 0004155536
[0074]
The obtained liquid crystal compositions C to F all showed a stable antiferroelectric phase in the room temperature region.
[0075]
A liquid crystal device was prepared in the same manner as in Example 1 except that these liquid crystal compositions C to F were injected into the cell, and spontaneous polarization and response speed were measured in the same manner as in Example 1. Table 4 below shows the number of streak defects, the spontaneous polarization, and the response speed in the visual field range of 0.3 mm 2 in the liquid crystal element.
[0076]
[Table 4]
Figure 0004155536
[0077]
As is clear from Examples 1 to 6, it is recognized that the liquid crystal element containing the liquid crystal compositions A to F according to the present invention has improved orientation, small spontaneous polarization, and improved response speed.
[0078]
【The invention's effect】
As described above, the liquid crystal composition of the present invention can be operated by utilizing the antiferroelectric property exhibited by the liquid crystal composition. The liquid crystal element of the present invention that can be used in this way can be a liquid crystal element having good switching characteristics, excellent orientation, small spontaneous polarization, and high-speed response. Moreover, the hysteresis is also reduced. Note that a liquid crystal device in which the liquid crystal element of the present invention is combined with a light source, a drive circuit, or the like as a display element is a favorable device.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a simple matrix liquid crystal element of the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing an example of an antiferroelectric liquid crystal panel in which matrix electrodes are arranged.
FIG. 3 is a diagram showing waveforms of a driving method used in the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing another example of the structure of the liquid crystal element of the present invention.
5 is a plan view showing a configuration of a lower substrate of the liquid crystal element shown in FIG. 4. FIG.
FIG. 6 is a block diagram showing a display device and a graphic controller including a liquid crystal element using the liquid crystal composition of the present invention.
FIG. 7 is a timing chart illustrating image information communication between the display device and the graphic controller.
FIG. 8 is a diagram illustrating the application of a triangular wave voltage and the change in transmitted light intensity in the liquid crystal element of Example 1.
9 is a diagram illustrating a change in applied light intensity and transmitted light intensity in the liquid crystal element of Comparative Example 1. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Liquid crystal layer 2a, 2b Substrate 3a, 3b Transparent electrode 4a, 4b Orientation control layer 8a, 8b Polarizing plate 5 Sealing material 9 Light source I 0 Incident light I Transmitted light 18, 19 Orientation film 20 Sealing material 21 Antiferroelectric liquid crystal ( AFLC)
22 Gap materials 23 and 24 Polarizing plate 41 Lower transparent substrate 42 Upper transparent substrate 43 Pixel electrode 44 Active element (TFT)
45 Gate line (scanning line)
46 data lines (gradation signal lines)
47 Counter electrode 51 Liquid crystal panel 52 Scan electrode group 53 Information electrode group 101 Liquid crystal display device 102 Graphic controller 103 Display panel 104 Scan line drive circuit 105 Information line drive circuit 106 Decoder 107 Scan signal generation circuit 108 Shift register 109 Line memory 110 Information signal Generation circuit 111 Drive control circuit 112 GCPU
113 Host CPU
114 VRAM

Claims (6)

少なくとも1種の縮合飽和環化合物を含有する反強誘電性液晶組成物であって、前記縮合飽和環化合物が下記構造式(a)乃至(f)で表わされる化合物であることを特徴とする反強誘電性液晶組成物。
Figure 0004155536
但し、略基は以下の基を示す。
Figure 0004155536
An antiferroelectric liquid crystal composition containing at least one condensed saturated ring compound, wherein the condensed saturated ring compound is a compound represented by the following structural formulas (a) to (f): Ferroelectric liquid crystal composition.
Figure 0004155536
However, the approximate group represents the following group.
Figure 0004155536
請求項1に記載の液晶組成物を一対の電極基板間に設置してなることを特徴とする液晶素子。A liquid crystal element comprising the liquid crystal composition according to claim 1 placed between a pair of electrode substrates. 前記電極基板上の液晶組成物と接する側にさらに配向制御層が設けられている請求項2記載の液晶素子。The liquid crystal element according to claim 2, wherein an alignment control layer is further provided on a side of the electrode substrate in contact with the liquid crystal composition. 前記配向制御層がラビング処理された層である請求項3記載の液晶素子。The liquid crystal element according to claim 3 , wherein the alignment control layer is a layer subjected to rubbing treatment. 液晶分子の配列によって形成された螺旋構造が解除された膜厚で前記一対の電極基板間に設置する請求項4記載の液晶素子。The liquid crystal element according to claim 4 , wherein the liquid crystal element is disposed between the pair of electrode substrates with a film thickness in which a spiral structure formed by the arrangement of liquid crystal molecules is released. 前記電極基板上に薄膜トランジスタあるいは非線型能動素子を設置した請求項2乃至5のいずれかの項に記載の液晶素子。The liquid crystal element according to claim 2, wherein a thin film transistor or a non-linear active element is provided on the electrode substrate.
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