JP4152812B2 - Electrophotographic toner and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための現像剤に使用されるトナー、該トナーを含有する現像剤を装填したプロセスカートリッジ、電子写真現像装置に関する。更に詳しくは、直接または間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター及び普通紙ファックス等に使用される電子写真用トナー、電子写真用現像剤、該電子写真用現像剤を装填したプロセスカートリッジ、電子写真現像装置に関する。更に直接または間接電子写真多色画像現像方式を用いたフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンター及び、フルカラー普通紙ファックス等に使用される電子写真用トナー、電子写真用現像剤、該電子写真用現像剤を装填したプロセスカートリッジ、電子写真現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真装置や静電記録装置等において、電気的または磁気的潜像は、トナーによって顕像化されている。例えば、電子写真法では、感光体上に静電荷像(潜像)を形成し、次いで、該潜像をトナーを用いて現像して、トナー画像を形成している。トナー画像は、通常、紙等の転写材上に転写され、次いで、加熱等の方法で定着させている。静電荷像現像に使用されるトナーは、一般に、結着樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、その他の添加剤を含有させた着色粒子であり、その製造方法には、大別して粉砕法と懸濁重合法がある。粉砕法では、熱可塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、オフセット防止剤などを溶融混合して均一に分散させ、得られた組成物を粉砕、分級することによりトナーを製造している。粉砕法によれば、ある程度優れた特性を有するトナーを製造することができるが、トナー用材料の選択に制限がある。例えば、溶融混合により得られる組成物は、経済的に使用可能な装置により粉砕し、分級できるものでなければならない。この要請から、溶融混合した組成物は、充分に脆くせざるを得ない。このため、実際に上記組成物を粉砕して粒子にする際に、高範囲の粒径分布が形成され易く、良好な解像度と階調性のある複写画像を得ようとすると、例えば、粒径5μm以下の微粉と20μm以上の粗粉を分級により除去しなければならず、収率が非常に低くなるという欠点がある。また、粉砕法では、着色剤や帯電制御剤などを熱可塑性樹脂中に均一に分散することが困難である。配合剤の不均一な分散は、トナーの流動性、現像性、耐久性、画像品質などに悪影響を及ぼす。
【0003】
近年、これらの粉砕法における問題点を克服するために、例えば懸濁重合法によってトナー粒子を得ることが行なわれている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、懸濁重合法で得られるトナー粒子は球形であるが、クリーニング性に劣るという欠点がある。画像面積率の低い現像・転写では転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはないが、写真画像など画像面積率の高いもの、さらには、給紙不良等で未転写の画像形成したトナーが感光体上に転写残トナーとして発生することがあり、蓄積すると画像の地汚れを発生してしまう。また、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。
【0004】
このため、乳化重合法により得られる樹脂微粒子を会合させて不定形のトナー粒子を得る方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、乳化重合法で得られるトナー粒子は、水洗浄工程を経ても、界面活性剤が、表面だけでなく、粒子内部にも多量に残存し、トナーの帯電の環境安定性を損ない、かつ帯電量分布を広げ、得られた画像の地汚れが不良となる。また、残存する界面活性剤により、感光体や帯電ローラ、現像ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう等、問題であった。
【0005】
一方、熱ローラなどの加熱部材を使用して行なわれる接触加熱方式による定着工程において、加熱部材に対するトナー粒子の離型性(以下、「耐オフセット性」という。)が要求される。ここに、耐オフセット性は、トナー粒子表面に離型剤を存在させることにより向上させることができる。これに対し、樹脂微粒子をトナー粒子中に含有させるだけでなく、当該樹脂微粒子がトナー粒子の表面に偏在していることにより、耐オフセット性を向上する方法が開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。しかし、定着下限温度が上昇し、低温定着性即ち省エネ定着性が充分でない問題があった。
【0006】
また、乳化重合法によって得られる樹脂微粒子を会合させて不定形のトナー粒子を得る方法では、下記のような問題を生じる。つまり耐オフセット性を向上させるために、離型剤微粒子を会合させる場合において、当該離型剤微粒子がトナー粒子の内部に取り込まれてしまい、この結果、耐オフセット性の向上を充分に図ることができない。樹脂微粒子、離型剤微粒子、着色剤微粒子などがランダムに融着してトナー粒子が構成されるので、得られるトナー粒子間において組成(構成成分の含有割合)および構成樹脂の分子量等にバラツキが発生し、この結果、トナー粒子間で表面特性が異なり、長期にわたり安定した画像を形成することができない。さらに低温定着が求められる低温定着システムにおいては、トナー表面に偏在する樹脂微粒子による定着阻害が発生し、定着温度幅を確保できない問題があった。
【0007】
一方、溶解懸濁法(EA;Emulsion−Aggregation法)という新製法が最近提案されている(例えば、特許文献5参照)。この手法は、懸濁重合法がモノマーから粒子を形成するのに対して、有機溶剤等に溶解したポリマーから造粒する手法で、樹脂の選択範囲の拡大や、極性の制御性等の利点を挙げている。また、トナーの構造制御(コア/シェル構造制御)が可能という利点を挙げているが、シェル構造は樹脂のみの層で顔料やワックスの表面への露出を低下させることを目的にしており、特に表面状態を工夫したわけではなく、またそのような構造にもなっていないことが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。したがってシェル構造にはなっているがトナー表面は通常の樹脂で特に工夫はなく、より低温定着を目指した際には、耐熱保存性、環境帯電安定性の点で充分でなく問題であった。
また、上記懸濁重合法、乳化重合法、溶解懸濁法いずれもスチレン・アクリル系の樹脂を用いることが一般的で、ポリエステル系樹脂では粒子化に難があり粒径、粒度分布、形状制御が困難であった。また、より低温定着を目指した場合に定着性に限界があった。
【0008】
一方、耐熱保存性、低温定着を目的として、ウレア結合で変性されたポリエステルを使用することも知られているが(例えば、特許文献6参照)、特に表面が工夫されたものでなく、特により条件の厳しい環境帯電安定性の点で充分でなく、問題であった。
【0009】
また、電子写真の分野では、高画質化が様々な角度から検討されており、中でも、トナーの小径化および球形化が極めて有効であるとの認識が高まっている。しかし、トナーの小径化が進むにつれて転写性、定着性が低下し、貧弱な画像となってしまう傾向が見られる。一方、トナーを球形化することにより転写性が改善されることが知られている(例えば、特許文献7参照)。このような状況の中、カラー複写機やカラープリンタの分野では、さらに画像形成の高速化が望まれている。高速化のためには「タンデム方式」が有効である(例えば、特許文献8参照)。「タンデム方式」というのは、画像形成ユニットによって形成された画像を転写ベルトに搬送される単一の転写紙上に順次重ね合わせて転写することにより転写紙上にフルカラー画像を得る方式である。タンデム方式のカラー画像形成装置は、使用可能な転写紙の種類が豊富であり、フルカラー画像の品質も高く、高速度でフルカラー画像を得ることができる、という優れた特質を備える。特に、高速度でフルカラー画像を得ることができるという特質は、他の方式のカラー画像形成装置にはない特有の性質である。一方、球形トナーを用いて高画質化を図りつつ、高速化も達成しようという試みもなされている。しかしながら、より高速化に対応するためには、迅速な定着性が必要とされるが、球形トナーで良好な定着性と低温定着性を兼ね備えたトナーはこれまで実現できていなかった。
【0010】
またトナー製造後の保管時、運搬時における高温高湿、低温低湿環境等はトナーにとって過酷な状況にあり、環境保存後においてもトナー同士が凝集せず、帯電特性、流動性、転写性、定着性の劣化のない、あるいは極めて少ない保存性に優れたトナーが要求されているが、特に球形トナーでこれらに対する有効な手段はこれまで見つかっていなかった。
【0011】
一方、トナーの流動特性、帯電特性等を改善する目的でトナー粒子と各種金属酸化物等の無機粉末等を混合して使用する方法が提案されており、外添剤と呼ばれている。また必要に応じて該無機粉末表面の疎水性、帯電特性等を改質する目的で特定のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイル、有機酸等で処理する方法、特定の樹脂を被覆する方法なども提案されている。前記無機粉末としては、例えば、二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等が知られている。特にシリカや酸化チタン微粒子とジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等の有機珪素化合物とを反応させシリカ微粒子表面のシラノール基を有機基で置換し疎水化したシリカ微粒子が用いられている。しかしながら、これらの外添剤は長期間、多数枚の繰り返しの使用により、現像機内部等で機械的ストレスにより、トナー母体に埋没もしくはトナー表面から遊離するため、トナーの流動性や帯電特性が悪化する。その結果、適性な画像濃度が得られなかったり、地肌汚れの原因となる。そのため、トナー母体自体に適度な流動性や帯電能力を付与させることが重要な課題となっている。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−43909号公報(第17頁左欄第48行目〜右欄第42
行目)
【特許文献2】
特許第2537503号公報(第2頁左欄第22行目〜第34行目)
【特許文献3】
特開2000−292973号公報
【特許文献4】
特開2000−292978号公報(請求項1、請求項2、第3頁右
欄第38行目〜第45行目)
【特許文献5】
特許第3141783号公報
【特許文献6】
特開平11−133667号公報(請求項1、第2頁右欄第37行目
〜第47行目)
【特許文献7】
特開平9−258474号公報(第3頁右欄第9行目〜第14行目)
【特許文献8】
特開平5−341617号公報(第2頁右欄第43行目〜第3頁左欄
第1行目)
【非特許文献1】
石山孝雄、外2名“新製法トナーの特徴と将来展望、”第4回日本画像学会・静電気学会ジョイントシンポジウム(2002.7.29)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、帯電量分布がシャープで、帯電装置、現像装置、感光体、中間転写体が現像剤によって汚染されることなく高品位な画像、特に長期間、多数枚繰り返し使用しても適正な画像濃度で地肌汚れが極めて少ない現像剤を提供し、これを用いた電子写真画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、流動性に優れ、どのような転写媒体に対しても、再現性のある画像ぼけ、チリがなく転写抜けのない安定した画像を形成できる現像剤を提供し、これを用いた電子写真画像形成装置を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、クリーニング性を維持しつつ、低温定着システムに対応し、耐オフセット性が良好で、定着装置および画像を汚染することのないトナーを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、かかる課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、該トナー組成物溶液又は分散液を樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させると共に伸長反応させ、得られた分散液から有機溶媒を除去、洗浄、乾燥してトナー粒子であって、該トナーの内部に少なくとも1種類以上の無機微粒子を分散させることによって、流動特性、帯電特性に優れ、且つ粒径分布、帯電量分布がシャープなトナー母体が得られることを見出した。
【0015】
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤および離型剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、該トナー組成物溶液又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させると共に伸長反応させ、得られた分散液から有機溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られるトナーであって、該トナーの内部に少なくとも1種類以上の無機微粒子を含有し、蛍光X線分析法によって求められる無機微粒子の全量が、トナーの母体粒子に対して4.86〜50wt%であり、一次粒子の平均粒径が5〜200nmであることを特徴とする電子写真用トナー」、(2)「該トナー組成物溶液又は分散液に少なくとも1種類以上の無機微粒子が含有されていることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真用トナー」、(3)「前記トナーの母体粒子において、XPS法によって求められるトナーの母体粒子表面の無機微粒子に由来する元素濃度が、0.1〜15atomic%(原子個数%)であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真用トナー」、(4)「前記無機微粒子がシリカ、酸化チタン及びまたはそれらの併用であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、(5)「前記トナー粒子の体積平均粒径Dvが2〜7μmであり、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnの比Dv/Dnが1.25以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、(6)「前記トナー粒子の平均円形度が0.950〜0.990の実質球形であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」によって解決される。
【0016】
また、上記課題は、本発明の(7)「少なくとも前記第(1)乃至第(6)項のいずれかに記載のトナーと磁性粒子からなるキャリアを含むことを特徴とする二成分系の現像剤」によって解決される。
【0017】
また、上記課題は、本発明の(8)「静電荷像担持体上の静電荷像を静電荷像現像用現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ該トナー像を該転写材に静電転写する画像形成装置であって、該現像剤が、磁性粒子からなるキャリアと前記第(7)項に記載の二成分系の現像剤であることを特徴とする画像形成装置」、(9)「静電荷像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置を有することを特徴とする前記第(8)項に記載の画像形成装置」、(10)「前記静電荷像担持体がアモルファスシリコン静電荷像担持体であることを特徴とする前記第(8)項又は第(9)項に記載の画像形成装置」、(11)「定着装置が、発熱体を具備する加熱体と、前記加熱体と接触するフィルムと、該フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた被記録材を通過させて加熱定着する定着装置であることを特徴とする前記第(8)項乃至第(10)項のいずれかに記載の画像形成装置」、(12)「静電荷像担持体上の潜像を現像するときに、交互電界を印加するための電界印刷手段が付された現像手段を有することを特徴とする前記第(8)項乃至第(11)項のいずれかに記載の画像形成装置」によって解決される。
【0018】
また、上記課題は、本発明の(13)「静電荷像担持体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ」によって解決される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のトナーを製造するために用いられる材料について、説明する。
本発明に用いられる無機微粒子は、トナー内部に含有させることによって、トナー母体の帯電特性を安定化させ、現像機内における長期のトナー攪拌による帯電能力の低下を抑えることができる。
トナー母体表面に露出した無機微粒子は、外添剤の埋没を防ぐだけでなく潤滑剤としても機能し、優れた流動性を発揮する。
本発明の無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。その中でも特にシリカと二酸化チタンが好ましい。
また無機微粒子は、疎水化処理剤により表面処理されたものを使用しても良い。疎水化処理剤としては例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理剤として挙げられる。
また、シリコーンオイルを疎水化処理剤として使用したものでも充分な効果が得られる。
【0020】
無機微粒子は、本発明の製造過程のトナー組成物溶液又は分散液中に添加することによって、容易にトナー内部に含有させることができる。
また、本発明の製造過程の樹脂微粒子を含む水系媒体中に添加してもトナー内部に含有させることができるが、この場合に無機微粒子は上記のような疎水化処理をしたものを用いるのが好ましい。
トナー母体粒子における無機微粒子の含有量は、トナーに対し0.1〜50wt%、好ましくは0.5〜10wt%とすることで、本発明の効果をより発揮することができる。
この範囲内の添加量とすると、トナー母体に良好な帯電特性を持たすことができ、トナー強撹拌劣化時の外添剤の埋没や遊離による帯電能力の低下を防ぐ効果がある。さらに、トナー表面に露出した無機微粒子が潤滑剤としての効果を充分に発揮され、優れた流動性を持たせることができる。
この範囲より小さいと、充分な帯電能力と流動性を発揮しにくくなり、また、この範囲より大きいと、トナー表面に露出する無機微粒子量が多くなり、トナー粒子の円形度を悪化させるだけでなく、無機微粒子が定着阻害因子として作用し、定着下限温度が上昇し、低温定着性が損なわれるので好ましくない。
【0021】
トナー母体粒子における無機微粒子の含有量は、蛍光X線分析法で求める。あらかじめ無機微粒子の含有量が明らかなトナー母体粒子を用いて、蛍光X線分析で検量線を作成し、この検量線を使ってトナー母体粒子中の無機微粒子含有量を蛍光X線分析法で求める。
蛍光X線装置としては、例えば(株)RIGAKU社製のZSX−100Eを用いて測定可能である。また、用いる無機微粒子が2種類以上の場合には、それぞれ無機微粒子含有量の分析値の総和を、トナー母体粒子中の無機微粒子含有量として測定する。
【0022】
無機微粒子はある程度の量がトナー母体粒子の表面近傍に存在している方が、トナーの帯電安定性、流動性により良い効果を与えることができ、且つ、外添剤の埋没をより防ぐことができる。トナー母体粒子の表面に存在している無機微粒子の量は、以下のようにして測定される。
【0023】
測定には、XPS(X線光電子分光法)法を用いる。ここでは特にトナー表面数nm程度の極表面の領域である。測定方法、装置種類、条件等は同様な結果が得られるのであれば特に制限されないが、以下の条件が好ましい。
装置:PHI社製1600S型X線光電子分光装置
X線源:MgKα(400W)
分析領域:0.8×2.0mm
前処理:試料はアルミ皿内に詰め込み、カーボンシートで試料ホルダに接着
させて測定した。
表面原子濃度算出:PHI社提供の相対感度因子を用いた。
また得られる結果はatomic%(原子個数%)である。
また、用いる無機微粒子が2種類以上の場合は、それぞれ無機微粒子由来の元素濃度の総和を、求める分析値とした。
【0024】
上記方法での分析結果によれば、トナー母体粒子において、XPS法によって求められる無機微粒子に由来する元素濃度が、0.1〜15atomic%(原子個数%)であり、より好ましくは0.5〜5atomic%であると、本発明の効果をより発揮することができる。
この範囲より少ないと、トナーの帯電安定性、流動性、外添剤の埋没性に効果を発揮しにくくなるし、この範囲より多いと、定着下限温度が上昇し、低温定着性が損なわれるので好ましくない。
【0025】
また、無機微粒子の一次粒子の平均粒径は、5〜200nmであり、より好ましくは10〜180nmである。この範囲内の粒径にすることによって、トナー同士の凝集を防ぐスペーサー効果が充分発揮し、かつトナー高温保存時あるいは、トナー強撹拌劣化時の外添剤の埋没を防ぐ効果が優れている。
この範囲より小さいと、トナーの凝集や外添剤の埋没が生じやすくなり、また、この範囲より大きいと、トナー粒子の円形度を悪化させるだけでなく、定着下限温度が上昇し、低温定着性が損なわれるので好ましくない。
これらの無機微粒子は、静電荷像現像用トナーとして用いる際には、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。
また、ここでの平均粒径は数平均の粒子径である。本発明に使用される無機微粒子の粒子径は、動的光散乱を利用する粒径分布測定装置、例えば(株)大塚電子製のDLS−700やコールターエレクトロニクス社製のコールターN4により測定可能である、しかしシリコーンオイル処理後の粒子の二次凝集を解離することは困難であるため、走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡により得られる写真より直接粒径を求めることが好ましい。この場合少なくとも100個以上の無機微粒子を観察しその長径の平均値を求める。
【0026】
本発明で使用される樹脂微粒子は、水系媒体中でのトナー組成物溶液又は分散液の油滴表面に吸着し、トナー形状(円形度、粒径分布)を制御するために使用される。
本発明で使用される樹脂微粒子は、ガラス転移点(Tg)が40〜90℃であることが条件であり、ガラス転移点(Tg)が40℃未満の場合、トナー保存性が悪化してしまい、保管時および現像機内でブロッキングを発生してしまう。ガラス転移点(Tg)が90℃を超える場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。更に好ましい範囲としては50〜70℃の範囲が挙げられる。
また、その重量平均分子量は20万以下であることが望ましい。好ましくは5万以下である。その下限値は、通常、4000である。重量平均分子量が20万以上の場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。
【0027】
樹脂微粒子としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば公知の樹脂が使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。
これらのうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂又はそれらの併用樹脂からなるものが好ましい。ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。樹脂微粒子において、その平均粒径は5〜200nm、好ましくは20〜300nmである。
【0028】
本発明のトナーを製造する際に用いられる有機溶媒としては、トナー組成物を溶解、及び/又は分散可能な溶媒であれば良く、特に限定するものではない。
好ましいものとしては、該溶剤の沸点が150℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。
具体的には、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフランなどを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
トナー組成物100部に対する溶剤の使用量は、通常40〜300部、好ましくは60〜140部、さらに好ましくは80〜120部である。
【0029】
次に、活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステルについて、説明する。
活性水素基を有する化合物と反応可能な反応性変性ポリエステル系樹脂(RMPE)(以下、ポリエステル系樹脂は単にポリエステルとも言う)としては、例えば、インシアネート基等の活性水素と反応する官能基を有するポリエステルプレポリマー等が包含される。
本発明で好ましく使用されるポリエステルプレポリマーは、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)である。このイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)は、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルにポリイソシアネート(PIC)と反応させることによって製造されるものである。
上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ポリオールとしては、ジオール(DIO)および3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、DIO単独、またはDIOと少量のTOとの混合物が好ましい。
【0030】
ジオールとしては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものは、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールと併用する場合である。
【0031】
3価以上のポリオールとしては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
【0032】
ポリカルボン酸(PC)としては、ジカルボン酸(DIC)および3価以上のポリカルボン酸(TC)が挙げられ、DIC単独、およびDICと少量のTCとの混合物が好ましい。
【0033】
ジカルボン酸としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
【0034】
3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオールと反応させてもよい。
【0035】
ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
【0036】
ポリイソシアネート(PIC)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
【0037】
ポリイソシアネートの比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。
0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40重量%を超えると低温定着性が悪化する傾向がある。
【0038】
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)からは、これにアミン類(B)を反応させることにより、ウレア変性ポリエステル系樹脂(UMPE)を得ることができる。このものは、トナーバインダーとしてすぐれた効果を示す。
【0039】
アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、および(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)および(B1)と少量のB2の混合物である。
【0040】
さらに、必要により伸長停止剤を用いてウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの分子量を調整することができる。
該伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
【0041】
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ウレア結合で変性されたポリエステル中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。
ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0042】
本発明で用いるウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。
ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。
ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステル単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する傾向がある。
【0043】
本発明においては、前記ウレア結合で変性されたポリエステル等の変性ポリエステル(MPE)単独使用だけでなく、このものと共に、変性されていないポリエステル(PE)をトナーバインダー成分として含有させることもできる。
PEを併用することによって、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。
PEとしては、前記MPEのポリエステル成分と同様なポリオールとポリカルボン酸との重縮合物などが挙げられ、好ましいものもMPEと同様である。
また、PEは無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。
MPEとPEは少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。したがって、MPEのポリエステル成分とPEは類似の組成が好ましい。
PEを含有させる場合のMPEとPEの重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。
MPEの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる場合がある。
【0044】
PEのピーク分子量は、通常1000〜30000、好ましくは1500〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、30000を超えると低温定着性が悪化する。PEの水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。
5未満では、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。PEの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。
【0045】
本発明において、トナー中のバインダー(トナーバインダー)のガラス転移点(Tg)は、通常50〜70℃、好ましくは55〜65℃である。
50℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不充分となる。
ウレア変性ポリエステル系樹脂等の変性ポリエステルの共存により、本発明の乾式トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
トナーバインダーの貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10000dyne/cm2となる温度(TG’)が、通常100℃以上、好ましくは110〜200℃である。
100℃未満では耐ホットオフセット性が悪化する。トナーバインダーの粘性としては、測定周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(Tη)が、通常180℃以下、好ましくは90〜160℃である。180℃を超えると低温定着性が悪化する。
すなわち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が好ましい。さらに好ましくは10℃以上であり、特に好ましくは20℃以上である。差の上限は特に限定されない。
また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、TηとTgの差は0〜100℃が好ましい。さらに好ましくは10〜90℃であり、特に好ましくは20〜80℃である。
【0046】
本発明で用いる着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
着色剤の含有量は、トナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
【0047】
本発明で用いる着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先に挙げた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
【0048】
該マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得ることができる。
この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。
また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。
混合混練するには、3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
【0049】
本発明のトナーに対しては、トナーバインダー、着色剤とともにワックスに代表される離型剤を含有させる。
ワックスとしては、公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。 カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。
これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。
本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。
また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。
トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
【0050】
本発明のトナーには、必要に応じて帯電制御剤を含有させることができる。
帯電制御剤としては、公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
【0051】
本発明において帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。
10重量部を越える場合には、トナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
これらの帯電制御剤は、マスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させることもできるし、もちろん有機溶剤に直接溶解、分散する際に加えても良いし、トナー表面にトナー粒子作成後固定化させてもよい。
【0052】
本発明のトナー粒子は、その流動性や現像性、帯電性を補助するために、その表面に外添剤を付着させたものであることが好ましい。
該外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。
この外添剤用の無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。
また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。
この外添剤用の無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
【0053】
この他の外添剤としては、高分子系微粒子、たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
【0054】
このような外添剤は、表面処理を行なって、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。
例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
【0055】
また、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためにクリーニング性向上剤を添加することができる。
該クリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造されたポリマー微粒子などを挙げることができる。
ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
【0056】
つぎに、トナーバインダーの製造方法について説明する。
トナーバインダーは以下の方法などで製造することができる。
ポリオールとポリカルボン酸を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これにポリイソシアネートを反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。
さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。ポリイソシアネートを反応させる際および(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのポリイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
ウレア結合で変性されていないポリエステル(PE)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルの場合と同様な方法でこのPEを製造し、これを前記ウレア変性ポリエステルの反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
【0057】
本発明のトナーを作製するのに用いられる伸長反応とは、活性水素基を有する化合物(例えばアミノ基を有するジアミン化合物)と、それと反応可能な変性されたポリエステル系樹脂(例えばイソシアネート基を有するポリエステル樹脂)が反応して、樹脂が伸長する反応である。
本発明のトナーを水系媒体中で該伸長反応が用いて製造することについて、以下に具体的に説明するが、勿論これらに限定されることはない。
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
【0058】
トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、アミン類(B)と反応させて形成することができる。
水系媒体中でウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成分を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
プレポリマー(A)と他のトナー組成分である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、荷電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させた方がより好ましい。
また、本発明においては、着色剤、離型剤、荷電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させるときに混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
【0059】
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。
高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。
分散時間は、特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
高温な方が、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
【0060】
ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)を含むトナー組成分(組成物)100部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー組成分の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。
また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いた方が、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
【0061】
プレポリマー(A)からウレア変性ポリエステルを合成する工程は、水系媒体中でトナー組成分を分散する前にアミン類(B)を加えて反応させても良いし、水系媒体中に分散した後にアミン類(B)を加えて粒子界面から反応を起こしても良い。
この場合、製造されるトナー表面に優先的にウレア変性ポリエステルが生成し、粒子内部で濃度勾配を設けることもできる。
【0062】
トナー組成分が分散された油性相を、水が含まれる液体に乳化、分散するための分散剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
【0063】
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を上げることができる。
好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ〕−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
【0064】
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−l02、(ダイキン工業社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
【0065】
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族一級、二級もしくは二級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業社製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
【0066】
また、水に難溶の無機化合物分散剤としてリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイトなども用いることができる。
【0067】
また、高分子系保護コロイドを用いて分散液滴を安定化させても良い。
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
【0068】
なお、分散安定剤として、リン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能なものを用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長および/または架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
【0069】
さらに、トナー組成分を含む液体の粘度を低くするために、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。
溶剤を用いた方が粒度分布がシャープになる点で好ましい。該溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。
該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。プレポリマー(A)100部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300部、好ましくは0〜100部、さらに好ましくは25〜70部である。溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
【0070】
活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステルに架橋剤及び/又は伸長剤としてのアミン類(B)を反応させる場合、その伸長および/または架橋反応時間は、プレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。
また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
【0071】
トナーに所望の形状を得るためには、例えば、乳化分散液(油相)に、増粘剤や活性剤等を加えた高粘度の水溶液(水相)を混合し、この混合溶液にホモミキサー、エバラマイルダーなどのよってせん断力を与える装置を使用して、油相と水相の粘度差を利用して乳化粒子を変形させることができる。
このときの条件としては、装置のせん断力を調整する方法、例えば、処理時間や処理回数、もしくは、油相・水相間の粘度差を調整する方法、例えば、油相内の非水溶性有機溶媒の濃度、温度、水相内の増粘剤、活性剤、温度を最適化することによって制御することができる。
【0072】
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。
あるいはまた、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。
乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。
スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で充分目的とする品質が得られる。乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行なわれた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整えることができる。
【0073】
分級操作は、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行なっても良いが、液体中で行なうことが効率の面で好ましい。
得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子、または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行なうのが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
【0074】
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。
装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
【0075】
次に、トナーの円形度と円形度分布について説明する。
本発明におけるトナーは、特定の形状と形状の分布を有すことが重要であり、平均円形度が0.90未満で、球形からあまりに離れた不定形の形状のトナーでは、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られない。
なお形状の計測方法としては、粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。
この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度が0.950〜0.990の実質球形のトナーが、適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効であることが確認された。
より好ましくは、平均円形度が0.960〜0.985で、円形度が0.94未満の粒子が15%以下である。
また、平均円形度が0.990を超える場合、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上および転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こす。例えば、画像面積率の低い現像・転写では転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることはないが、カラー写真画像など画像面積率の高いもの、さらには、給紙不良等で未転写の画像形成したトナーが感光体上に転写残トナーとして発生することがあり、蓄積すると画像の地汚れを発生してしまう。
また、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまう。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測した。具体的な測定方法は後述する。
【0076】
Dv/Dn(体積平均粒径/個数平均粒径の比について。
該トナーの体積平均粒径(Dv)が2〜7μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.25以下、好ましくは1.10〜1.25である乾式トナーにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行なわれても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行なわれても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られた。
【0077】
一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得るために有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。
また、本発明の範囲よりも体積平均粒子径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させたり、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。
また、これらの現象は微粉の含有率が本発明の範囲より多いトナーにおいても同様である。
逆に、トナーの粒子径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行なわれた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなる場合が多い。
また、体積平均粒子径/個数平均粒子径が1.25よりも大きい場合も同様であることが明らかとなった。また、体積平均粒子径/個数平均粒子径が1.05より小さい場合には、トナーの挙動の安定化、帯電量の均一化の面から好ましい面もあるが、トナーの帯電が不充分になる場合が見られ、また、クリーニング性を悪化させる場合があることが明らかとなった。
【0078】
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。
導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーは、キャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
【0079】
本発明のトナーは、中間転写体を具備する画像形成装置を用いて画像形成するのに用いることができる。
転写システムの中間転写体の1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。像担持体としての感光体ドラム(以下、感光体という)(110)の回りには、帯電装置としての帯電ローラ(120)、露光装置(130)、クリーニングブレードを有するクリーニング装置(160)、除電装置としての除電ランプ(170)、現像装置(140)、中間転写体としての中間転写体(150)とが配設されている。該中間転写体(150)は、複数の懸架ローラ(151)によって懸架され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成されている。
この該懸架ローラ(151)の一部は、中間転写体へ転写バイアスを供給する転写バイアスローラとしての役目を兼ねており、図示しない電源から所定の転写バイアス電圧が印加される。また、該中間転写体(150)のクリーニングブレードを有するクリーニング装置(190)も配設されている。
また、該中間転写体(150)に対向し、最終転写材としての転写紙(101)に現像像を転写するための転写手段として転写ローラ(180)が配設され、該転写ローラ(180)は図示しない電源装置により転写バイアスを供給される。
そして、上記中間転写体(150)の周りには、電荷付与手段としてのコロナ帯電器(152)が設けられている。
上記現像装置(140)は、現像剤担持体としての現像ベルト(141)と、該現像ベルト(141)の回りに併設した黒(以下、Kで表わす)現像ユニット(145K)、イエロー(以下、Yという)現像ユニット(145Y)、マゼンタ(以下、マゼンタという)現像ユニット(145M)、シアン(以下、Cという)現像ユニット(145C)とから構成されている。
また、該現像ベルト(141)は、複数のベルトローラに張り渡され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成され、上記感光体(110)との接触部では該感光体(110)とほぼ同速で移動する。
【0080】
各現像ユニットの構成は共通であるので、以下の説明は黒現像ユニット(145K)についてのみ行ない、他の現像ユニット(145Y、145M、145C)については、図中で黒現像ユニット(145K)におけるものと対応する部分に、該ユニットにおけるものに付した番号の後に(Y、M、C)を付すに止め説明は省略する。現像ユニット(145K)は、トナー粒子とキャリア液成分とを含む、高粘度、高濃度の液体現像剤を収容する現像タンク(142K)と、下部を該現像タンク(142K)内の液体現像剤に浸漬するように配設された汲み上げローラ(143Bk)と、該汲み上げローラ(143K)から汲み上げられた現像剤を薄層化して現像ベルト(141)に塗布する塗布ローラ(144K)とから構成されている。該塗布ローラ(144K)は、導電性を有しており、図示しない電源から所定のバイアスが印加される。
【0081】
なお、本実施形態に係る複写機の装置構成としては、図1に示すような装置構成以外にも、図2に示すような、各色の現像ユニット(145K)、(145Y)、(145M)、(145C)を感光体(110)の回りに併設した装置構成であっても良い。
【0082】
次に、本実施形態に係る複写機の動作について説明する。
図1において、感光体(110)を矢印方向に回転駆動しながら帯電ローラ(120)により一様帯電した後、露光装置(130)により図示しない光学系で原稿からの反射光を結像投影して該感光体(110)上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置(140)により現像され、顕像としてのトナー像が形成される。現像ベルト(141)上の現像剤薄層は、現像領域において感光体との接触により薄層の状態で該ベルト(141)から剥離し、感光体(110)上の潜像の形成されている部分に移行する。
この現像装置(140)により現像されたトナー像は、感光体(110)と等速移動している中間転写体(150)との当接部(一次転写領域)にて中間転写体(150)の表面に転写される(一次転写)。3色あるいは4色を重ね合わせる転写を行なう場合は、この行程を各色ごとに繰り返し、中間転写体(150)にカラー画像を形成する。
【0083】
上記中間転写体(150)上の重ね合せトナー像に電荷を付与するための上記コロナ帯電器(152)を、該中間転写体(150)の回転方向において、上記感光体(110)と該中間転写体(150)との接触対向部の下流側で、かつ該中間転写体(150)と転写紙(101)との接触対向部の上流側の位置に設置する。
そして、このコロナ帯電器(152)が、該トナー像に対して、該トナー像を形成するトナー粒子の帯電極性と同極性の真電荷を付与し、転写紙(101)へ良好な転写がなされるに充分な電荷をトナー像に与える。
上記トナー像は、上記コロナ帯電器(152)により帯電された後、上記転写ローラ(180)からの転写バイアスにより、図示しない給紙部から矢印方向に搬送された転写紙(101)上に一括転写される(二次転写)。
この後、トナー像が転写された転写紙(101)は、図示しない分離装置により感光体(110)から分離され、図示しない定着装置で定着処理がなされた後に装置から排紙される。
一方、転写後の感光体(110)は、クリーニング装置(160)によって未転写トナーが回収除去され、次の帯電に備えて除電ランプ(170)により残留電荷が除電される。
【0084】
該中間転写体の静止摩擦係数は、前述したように、好ましくは0.1〜0.6、より好ましくは0.3〜0.5が良い。
該中間転写体の体積抵抗は、数Ωcm以上103Ωcm以下であることが好ましい。体積抵抗を数Ωcm以上103Ωcm以下とすることにより、中間転写体自身の帯電を防ぐとともに、電荷付与手段により付与された電荷が該中間転写体上に残留しにくくなるので、二次転写時の転写ムラを防止できる。また、二次転写時の転写バイアス印加を容易にできる。
【0085】
中間転写体の材質は特に制限されず、公知の材料が使用できる。その一例を以下に示す。
(1)ヤング率(引張弾性率)の高い材料を単層ベルトとして用いたものであり、PC(ポリカーボネイト)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAT(ポリアルキレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネイト)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、カーボンブラック分散の熱硬化性ポリイミドなど。これらヤング率の高い単層ベルトは画像形成時の応力に対する変形量が少なく、特にカラー画像形成時にレジズレを生じにくいとの利点を有している。
(2)上記のヤング率の高いベルトを基層とし、その外周上に表面層または中間層を付与した2〜3層構成のベルトであり、これら2〜3層構成のベルトは単層ベルトの硬さに起因し発生するライン画像の中抜けを防止しうる性能を有している。
(3)ゴムおよびエラストマーを用いたヤング率の比較的低いベルトであり、これらのベルトは、その柔らかさによりライン画像の中抜けが殆ど生じない利点を有している。また、ベルトの幅を駆動ロールおよび張架ロールより大きくし、ロールより突出したベルト耳部の弾力性を利用して蛇行を防止するので、リブや蛇行防止装置を必要とせず低コストを実現できる。
【0086】
中間転写ベルトは、従来からフッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが、近年ベルトの全層や、ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトが使用されてきている。樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以下の課題がある。
カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には,1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体から中間転写ベルトへの転写)や、2次転写(中間転写ベルトからシートへの転写)を通過することで圧力を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。
【0087】
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けた用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
【0088】
弾性ベルトは次の狙いで使用される。弾性ベルトは、転写部でトナー層、平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の中抜けのない、平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることができる。
【0089】
弾性ベルトの樹脂は、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
【0090】
弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
【0091】
抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
【0092】
表層材料、表層は弾性材料による感光体への汚染防止と、転写ベルト表面への表面摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくしてクリーニング性、2次転写性を高めるものが要求される。たとえばポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素樹脂、フッ素系材料、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。またフッ素系ゴム材料のように熱処理を行なうことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる
【0093】
ベルトの製造方法は限定されるものではない。
(a)回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法
(b)液体塗料を噴霧し膜を形成させるスプレイ塗工法
(c)円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法
(d)内型、外型の中に注入する注型法
(e)円筒形の型にコンパウンドを巻き付け、加硫研磨を行なう方法
等があるが、これに限定されるものではなく、複数の製法を組み合わせてベルトを製造することが一般的である。
【0094】
弾性ベルトの伸びを防止する方法として、伸びの少ない芯体樹脂層にゴム層を形成する方法、芯体層に伸びを防止する材料を入れる方法等があるが、特に製法に関わるものではない。
伸びを防止する芯体層を構成する材料は、例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維などの無機繊維、鉄繊維、銅繊維などの金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い、織布状あるいは糸状のものができる。もちろん上記材料に限定されるものではない。
糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。
【0095】
一方、織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すこともできる。
芯体層を設ける製造方法は特に限定されるものではない、例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げることができる。
弾性層の厚さは、弾性層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂が発生しやすくなる。また、伸縮量が大きくなることから、画像に伸び縮みが大きくなること等から厚すぎることは好ましくない(およそ1mm以上)。
【0096】
次に、帯電装置について説明する。
図7に、接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示す。
被帯電体、像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラーは、芯金とこの芯金の外周に同心一体にローラー上に形成した導電ゴム層を基本構成とし、芯金の両端を軸受け部材(不図示)などで回転自由に保持させると供に、加圧手段(不図示)によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、図7の場合はこの帯電ローラーは感光ドラムの回転駆動に従動して回転する。
帯電ローラは、直径9mmの芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラーの芯金と図示の電源とは電気的に接続されており、電源により帯電ローラーに対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
本発明で使われる帯電部材の形状としては、ローラーの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。
磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
本発明の画像形成装置に用いられる帯電装置は、もちろん上記のような接触式の帯電装置に限定されるものではないが、帯電装置から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電装置を用いることが好ましい。
【0097】
本発明の画像形成装置に用いられる電子写真用感光体としては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si系感光体」と称する)を用いることができる。
なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
【0098】
アモルファスシリコン感光体の層構成は、例えば以下のようなものである。
図8は、層構成を説明するための模式的構成図である。
図8(a)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上にa−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層(502)が設けられている。
図8(b)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層(502)と、アモルファスシリコン系表面層(503)とから構成されている。
図8(c)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層(502)と、アモルファスシリコン系表面層(503)と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層(504)とから構成されている。
図8(d)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上に、光導電層(502)が設けられている。該光導電層(502)はa−Si:H,Xからなる電荷発生層(505)ならびに電荷輸送層(506)とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層(503)が設けられている。
【0099】
感光体の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。
【0100】
本発明の画像形成装置に用いることができるアモルファスシリコン感光体には、必要に応じて導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である(図8(c)参照)。
すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。
電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
【0101】
光導電層は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100μm、より好ましくは20〜50μm、最適には23〜45μmとされるのが望ましい。
【0102】
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性、電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層の層厚は、所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μm、最適には20〜30μmとされるのが望ましい。
【0103】
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性、電荷輸送特性を有する。
電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1〜10μm、最適には1〜5μmとされる。
【0104】
本発明に用いることができるアモルファスシリコン感光体には、必要に応じて上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることができ、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
本発明における表面層の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μmを超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
アモルファスシリコン系感光体は、表面硬度が高く、半導体レーザ(770〜800nm)などの長波長光に高い感度を示し、しかも繰返し使用による劣化もほとんど認められないことから、高速複写機やレーザービームプリンタ(LBP)などの電子写真用感光体として用いられている。
【0105】
本発明の画像形成装置に用いられる定着装置は、図9に示すように、定着フィルムを回転させて定着する、いわゆるサーフ定着装置を用いた。
以下詳説すると、定着フィルムはエンドレスベルト状耐熱フィルムであり、該フィルムの支持回転体である駆動ローラと、従動ローラと、この両ローラ間の下方に設けたヒータ支持体に保持させて固定支持させて配設した加熱体とに懸回張設してある。
従動ローラは、定着フィルムのテンションローラを兼ね、定着フィルムは駆動ローラの図中時計回転方向の回転駆動によって、時計回転方向に向かって回転駆動される。この回転駆動速度は、加圧ローラと定着フィルムが接する定着ニップ領域Lにおいて転写材と定着フィルムの速度が等しくなる速度に調節される。
ここで、加圧ローラはシリコンゴム等の離型性のよいゴム弾性層を有するローラであり、反時計周りに回転しつつ、前記定着ニップ領域Lに対して総圧4〜10kgの当接圧をもって圧接させてある。
また定着フィルムは、耐熱性、離型性、耐久性に優れたものが好ましく、総厚100μm以下、好ましくは40μm以下の薄肉のものを使用する。例えばポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、PFA(4フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)等の耐熱樹脂の単層フィルム、或いは複合層フィルム、例えば20μm厚フィルムの少なくとも画像当接面側にPTFE(4フッ化エチレン樹脂)、PFA等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型性コート層を10μm厚に施したものや、フッ素ゴム、シリコンゴム等の弾性層を施したものである。
【0106】
図9において、本実施形態の加熱体は平面基板および定着ヒータから構成されており、平面基板は、アルミナ等の高熱伝導度且つ高電気抵抗率を有する材料からなっており、定着フィルムと接触する表面には抵抗発熱体で構成した定着ヒータを長手方向に設置してある。
かかる定着ヒータは、例えばAg/Pd、Ta2N等の電気抵抗材料をスクリーン印刷等により線状もしくは帯状に塗工したものである。
また、前記定着ヒータの両端部には、図示しない電極が形成され、この電極間に通電することで抵抗発熱体が発熱する。さらに、前記基板の定着ヒータが具備させてある面と逆の面にはサーミスタによって構成した定着温度センサが設けられている。
定着温度センサによって検出された基板の温度情報は図示しない制御手段に送られ、かかる制御手段により定着ヒータに供給される電力量が制御され、加熱体は所定の温度に制御される。
本発明で用いられる定着装置はもちろん上記のようなサーフ定着装置に限定されるものではないが、効率が良く立ち上がり時間を短縮可能な定着装置を用いた画像形成装置が得られるので、サーフ定着装置を用いることが好ましい。
【0107】
本発明の画像形成装置に用いる現像装置において、現像時、現像スリーブには、電源により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。
これによって現像部に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブおよびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラムに飛翔し、感光体ドラムの潜像に対応して付着する。
【0108】
振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5KVが好ましく、周波数は1〜10KHzが好ましい。
振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。
【0109】
振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。
またトナーとは、逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
本発明の画像形成装置で用いられる現像装置の印加バイアスについては、もちろん上記のように限定されるものではないが、ざらつきのない高精細な画像を得るためには、上記のような形態をとることが好ましい。
【0110】
図10に、プロセスカートリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。
図において、(81)はプロセスカートリッジ全体を示し、(82)は感光体、(83)は帯電手段、(84)は現像手段、(85)はクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体(82)、帯電装置手段(83)、現像手段(84)及びクリーニング手段(85)等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
【0111】
本発明の電子写真用トナーを収納するプロセスカートリッジが搭載された画像形成装置は、感光体が所定の周速度で回転駆動される。
感光体は、回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材は、感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体の表面は、クリーニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
【0112】
本発明では、タンデム型カラー画像形成装置としても使用できる。
タンデム型カラー画像形成装置の実施形態の一例について説明する。
タンデム型の電子写真装置には、図3に示すように、各感光体(1)上の画像を転写装置(2)により、シート搬送ベルト(3)で搬送するシート(s)に順次転写する直接転写方式のものと、図4に示すように、各感光体(1)上の画像を1次転写装置(2)によりいったん中間転写体(4)に順次転写した後、その中間転写体(4)上の画像を2次転写装置(5)によりシート(s)に一括転写する間接転写方式のものとがある。転写装置(5)は転写搬送ベルトであるが、ローラ形状の方式もある。
【0113】
直接転写方式のものと、間接転写方式のものとを比較すると、前者は、感光体(1)を並べたタンデム型画像形成装置(T)の上流側に給紙装置(6)を、下流側に定着装置(7)を配置しなければならず、シート搬送方向に大型化する欠点がある。
これに対し、後者は、2次転写位置を比較的自由に設置することができる。給紙装置(6)および定着装置(7)をタンデム型画像形成装置(T)と重ねて配置することができ、小型化が可能となる利点がある。
【0114】
また、前者は、シート搬送方向に大型化しないためには、定着装置(7)をタンデム型画像形成装置(T)に接近して配置することとなる。そのため、シート(s)がたわむことができる充分な余裕をもって定着装置(7)を配置することができず、シート(s)の先端が定着装置(7)に進入するときの衝撃(特に厚いシートで顕著となる)や、定着装置(7)を通過するときのシート搬送速度と、転写搬送ベルトによるシート搬送速度との速度差により、定着装置(7)が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい欠点がある。
これに対し、後者は、シート(s)がたわむことができる充分な余裕をもって定着装置(7)を配置することができるから、定着装置(7)がほとんど画像形成に影響を及ぼさないようにすることができる。
【0115】
以上のようなことから、最近は、タンデム型電子写真装置の中の、特に間接転写方式のものが注目されてきている。
そして、この種のカラー電子写真装置では、図4に示すように、1次転写後に感光体(1)上に残留する転写残トナーを、感光体クリーニング装置(8)で除去して感光体(1)表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。また、2次転写後に中間転写体(4)上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置(9)で除去して中間転写体(4)表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。
【0116】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図5は、本発明の一実施の形態を示すもので、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。
図中、(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(100)上に取り付けるスキャナ、(400)はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体(100)には、中央に、無端ベルト状の中間転写体(10)を設ける。
そして、図5に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ(14)、(15)、(16)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ(15)の左に、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置(17)を設ける。
また、3つのなかで第1の支持ローラ(14)と第2の支持ローラ(15)間に張り渡した中間転写体(10)上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段(18)を横に並べて配置してタンデム画像形成装置(20)を構成する。
【0117】
そのタンデム画像形成装置(20)の上には、図5に示すように、さらに露光装置(21)を設ける。一方、中間転写体(10)を挟んでタンデム画像形成装置(20)と反対の側には、2次転写装置(22)を備える。
2次転写装置(22)は、図示例では、2つのローラ(23)間に、無端ベルトである2次転写ベルト(24)を掛け渡して構成し、中間転写体(10)を介して第3の支持ローラ(16)に押し当てて配置し、中間転写体(10)上の画像をシートに転写する。
【0118】
2次転写装置(22)の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置(25)を設ける。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)に加圧ローラ(27)を押し当てて構成する。
上述した2次転写装置(22)には、画像転写後のシートをこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合はこのシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置(22)および定着装置(25)の下に、上述したタンデム画像形成装置(20)と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置(28)を備える。
【0119】
さて、いまこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第1走行体(33)および第2走行体(34)を走行する。そして、第1走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体(34)に向け、第2走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
【0120】
また、スタートスイッチ(不図示)を押すと、駆動モータ(不図示)で支持ローラ(14)、(15)、(16)の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体(10)を回転搬送する。
同時に、個々の画像形成手段(18)でその感光体(40)を回転して各感光体(40)上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体(10)の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体(10)上に合成カラー画像を形成する。
【0121】
一方、スタートスイッチ(不図示)を押すと、給紙テーブル(200)の給紙ローラ(42)の1つを選択回転し、ペーパーバンク(43)に多段に備える給紙カセット(44)の1つからシートを繰り出し、分離ローラ(45)で1枚ずつ分離して給紙路(46)に入れ、搬送ローラ(47)で搬送して複写機本体(100)内の給紙路(48)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
そして、中間転写体(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写体(10)と2次転写装置(22)との間にシートを送り込み、2次転写装置(22)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
【0122】
画像転写後のシートは、2次転写装置(22)で搬送して定着装置(25)へと送り込み、定着装置(25)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。
または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
【0123】
一方、画像転写後の中間転写体(10)は、中間転写体クリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ(49)は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
【0124】
さて、上述したタンデム画像形成装置(20)において、個々の画像形成手段(18)は、詳しくは、例えば図6に示すように、ドラム状の感光体(40)のまわりに、帯電装置(60)、現像装置(61)、1次転写装置(62)、感光体クリーニング装置(63)、除電装置(64)などを備えてなる。
【0125】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。また、以下、部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
(2成分現像剤評価)
2成分系現像剤で画像評価する場合は、以下のように、シリコーン樹脂により0.5μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径35μmのフェライトキャリアを用い、キャリア100重量部に対し各色トナー7重量部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
【0126】
(キャリアの製造)
・芯材
Mnフェライト粒子(重量平均径:35μm) 5000部
・コート材
トルエン 450部
シリコーン樹脂SR2400
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%) 450部
アミノシランSH6020
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 10部
カーボンブラック 10部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調整し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行なうコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で250℃、2時間焼成し上記キャリアを得た。
【0127】
(評価機)
得られたトナーは、4色の現像部が現像剤を1つのベルト感光体に各色順次現像し、中間転写体に順次転写し、紙等に4色を一括転写する方式のフルカラーレーザープリンター、イプシオ8000(リコー社製)に接触式の帯電装置、アモルファスシリコン感光体、サーフ定着装置を設けて、現像バイアスとして直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加されるように改良を施し、更には前記感光体、前記帯電装置、前記現像手段及びクリーニング装置をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成して改良した評価機Aと、評価機Aの定着装置をオイルレスのサーフ定着装置に改良した評価機Bにより評価した。また、実施例では4色の現像部それぞれに、同一の現像剤を入れて評価を行なった。
【0128】
(評価項目)
いずれの項目も7%画像面積の画像チャートを10000枚ランニング出力した後に以下に述べる評価を行なった。
(1)外添剤埋没性
40℃、80%の環境で1週間保存した後、評価機Aの現像ユニット中で1時間撹拌した後のトナー表面をFE−SEM(日立製電界放出型走査型電子顕微鏡S−4200)で観察して、外添剤の埋没状態を観察した。埋没が少ないものが良好で、×、△、○、◎の順にランクが良くなる。
(2)クリーニング性
評価機Aを用い、100枚出力後の清掃工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム(株)製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.005未満のものを◎、0.005〜0.010のものを○、0.011〜0.02のものを△、0.02を超えるものを×として評価した。
(3)画像濃度
評価機Aを用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを150,000枚ランニング出力した後、ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定を行なった。これを4色単独に行ない平均を求めた。この値が、1.2未満の場合は×、1.2以上1.4未満の場合は△、1.4以上1.8未満の場合は○、1.8以上2.2未満の場合は◎とした。
(4)画像粒状性、鮮鋭性
評価機Bを用い、単色で写真画像の出力を行ない、粒状性、鮮鋭性の度合を目視にて評価した。良好なものから◎、○、△、×で評価した。◎はオフセット印刷並、○はオフセット印刷よりわずかに悪い程度、△はオフセット印刷よりかなり悪い程度、×は従来の電子写真画像程度で非常に悪い。
(5)地肌汚れ
評価機Aを用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行なった。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れが良く、×、△、○、◎の順にランクが良くなる。
(6)文字画像内部の白抜け
評価機Aを用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、文字部画像をリコー社製タイプDXのOHPシートに4色重ねて出力させ、文字部の線画像内部が抜けるトナー未転写頻度を段階見本と比較した。ランク1が最低、ランク5が最高である。ランク1または2の場合は×、ランク3の場合は△、ランク4の場合は○、ランク5の場合は◎とした。(7)トナー流動性
パウダーテスター(PT−N型、ホソカワミクロン製)に、上から順に目開き75μm、45μm、22μmのメッシュを重ねて装填し、トナー母体を一番上側の75μmメッシュ上に2g入れ、縦方向に1mmの振動を10秒間与え、各メッシュ上のトナー残存量からトナー母体の流動性(凝集度)を算出した。
凝集度が8%以下の場合は◎、8〜16%の場合は○、16〜25%の場合は△、25%以上の場合は×とした。
(8)定着性
評価機Aを用い、普通紙及び厚紙の転写紙(リコー製、タイプ6200及びNBSリコー製複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、0.85±0.1mg/cm2のトナー付着量で定着評価した。定着ベルトの温度を変化させて定着試験を行ない、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また厚紙で定着下限温度を測定した。定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。定着上限温度は190℃以上の場合は◎、190〜180℃の場合は○、180〜170℃の場合は△、170℃以下の場合は×とした。また、定着下限温度は135℃以下の場合は◎、135〜145℃の場合は○、145〜155℃の場合は△、155℃以上の場合は×とした。
【0129】
比較例1
以下に、本発明の「有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤、離型剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、該トナー組成物溶液又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させると共に伸長反応させ、得られた分散液から有機溶媒を除去、洗浄、乾燥して、内部に少なくとも1種類以上の無機微粒子を含有する」トナーを具体的に製造することについて、順を追って(1)〜(12)を説明する。
(1)無機微粒子の製造例
コア用原料の液状SiCl4を液体原料供給装置を用いてキャリアガスとしてArガスを流量300SCCM(毎分標準体積流量(CC))で吹き込み、流量250SCCMのSiCl4蒸気を、H2ガス20SLM(毎分標準体積流量(L))、O2ガス20SLMと共にコア用バーナーに送り火炎加水分解、融合させてSiO2微粒子を生成させた。この微粒子を所定の一次粒子径になるまで成長させ、得られた微粒子をヘキサメチルジシラザンにより疎水化処理を行ない、平均一次粒子径が5nmの[無機微粒子1]を得た。
【0130】
(2)有機微粒子エマルションの合成
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
【0131】
(3)水相の調製
水990部、[微粒子分散液1]80部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノール MON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
【0132】
(4)低分子ポリエステルの合成
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
【0133】
(5)中間体ポリエステルの合成
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。
【0134】
(6)少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な変性されたポリエステル系樹脂(プレポリマー1という)の合成)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
【0135】
(7)ケチミンの合成
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行ない、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
【0136】
(8)マスターバッチの合成
水1200部、カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)40部、ポリエステル樹脂(三洋化成製、RS801)60部を、さらには水30部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
【0137】
(9)油相、すなわち無機微粒子を含有するトナー組成物の作製
撹拌棒および温度計をセットした容器に、前記[低分子ポリエステル1]400部、カルナバワックス110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1Kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、ワックスの分散を行なった。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部、前記の[無機微粒子1]1.7部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
【0138】
(10)乳化
[顔料・ワックス分散液1]648部、[プレポリマー1]を154部、[ケチミン化合物1]8.5部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数10000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
すなわち、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させると共に伸長反応が行なわれる。
【0139】
(11)脱溶剤
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行ない、[分散スラリー1]を得た。
【0140】
(12)洗浄・乾燥
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
▲1▼ 濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
▲2▼ ▲1▼の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
▲3▼ ▲2▼の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
▲4▼ ▲3▼の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行ない[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]を得た。
【0141】
(13)外添剤を付着させたトナーの作製)
前記トナー母体100重量部と疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン製)1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き38μmの篩を通過させることにより凝集物を取り除くことにより、[トナー1]を得た。また、得られたトナーの体積平均粒径、Dv/Dn、円形度は表1に示した。
【0142】
こうして得られた[トナー1]7重量部と、キャリア100重量部とを容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
得られたトナーあるいは現像剤について、各種画像評価機を用いて先述の8種類の評価項目を評価した結果を表2に示す。
【0143】
比較例2
比較例1の水相の調整において[微粒子分散液1]を65部、油相の作成において[無機微粒子1]を34部に変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー2]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0144】
実施例1
比較例1の水相の調整において[微粒子分散液1]を120部、油相の作成において[無機微粒子1]を4421部に変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー3]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0145】
実施例2
比較例1の油相の作成において[無機微粒子1]を平均一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン製)177部に変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー4]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0146】
比較例3
比較例1の無機微粒子の製造例と同じ手段で、平均一次粒子径180nmの[無機微粒子2]を作成し、油相の作成において[無機微粒子2]177部を使用したこと以外は比較例1と同様にして[トナー5]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0147】
実施例3
比較例1の油相の作成において[無機微粒子1]を平均一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン製)118部と、平均一次粒子径15nmの疎水性酸化チタン(MT−150AFM、テイカ製)59部に変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー6]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0148】
実施例4
比較例1の水相の調整において[微粒子分散液1]を95部、油相の作成において[無機微粒子1]を平均一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン製)176部、乳化において[ケチミン化合物]を7.5部に変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー7]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0149】
実施例5
比較例1の水相の調整において[微粒子分散液1]を95部、油相の作成において[無機微粒子1]を平均一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン製)176部、乳化において[ケチミン化合物]を6.6部、[水相1]混合時のホモミキサー回転数を13000rpmに変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー8]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0150】
比較例4
比較例1の油相の作成において[無機微粒子1]を添加せず、乳化において[ケチミン化合物]を6.6部、[水相1]混合時のホモミキサー回転数を13000rpmに変えたこと以外は比較例1と同様にして[トナー9]を得た。表2に得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0151】
【表1】
【0152】
【表2】
【0153】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明より明らかなように、本発明によれば、有機溶媒中に少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂と、少なくとも1種類以上の無機微粒子を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、該トナー組成物溶液又は分散液を樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させると共に伸長反応させ、得られた分散液から有機溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られるトナーを用いることで、帯電量分布がシャープで、トナーを高温高湿環境で保管後でも外添剤がトナー中に埋没せず、帯電装置、現像装置、感光体、中間転写体が現像剤によって汚染されることなく高品位な画像、特に長期間、多数枚繰り返し使用しても適正な画像濃度で地肌汚れが極めて少ない現像剤を提供し、これを用いた電子写真現像装置を提供することができる。また、流動性に優れ、どのような転写媒体に対しても、再現性のある画像ぼけ、チリがなく転写抜けのない安定した画像を形成できる現像剤を提供し、これを用いた電子写真現像装置を提供することができる。更には、クリーニング性を維持しつつ、低温定着システムに対応し、耐オフセット性が良好で、定着装置および画像を汚染することのないトナーを提供することができる。また、該トナーをプロセスカートリッジに装着しても同様に優れた効果を奏する。また、オゾンの発生が低減された帯電装置、および表面硬度が高く、半導体レーザ(770〜800nm)などの長波長光に高い感度を示し、しかも繰返し使用による劣化もほとんど認められない感光体、および効率が良く立ち上がり時間の短縮可能な定着装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図4】本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図5】本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図6】本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図7】本発明の接触帯電装置の一例を示す概略構成図である。
【図8】本発明の感光体の層構成例を説明するための模式的構成図である。
【図9】本発明の定着装置の一例を示す概略構成図である。
【図10】本発明のプロセスカートリッジを有する画像形成装置例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 転写装置
3 シート搬送ベルト
4 中間転写体
5 2次転写装置
6 給紙装置
7 定着装置
8 感光体クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
10 中間転写体
14 第1の支持ローラ
15 第2の支持ローラ
16 第3の支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成装置
21 露光手段
22 2次転写手段
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40、40K、40Y、40C、40M 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 帯電装置
61 現像装置
62 1次転写装置
63 感光体クリーニング装置
64 除電装置
81 プロセスカートリッジ
82 感光体
83 帯電手段
84 現像手段
85 クリーニング手段
100 複写装置本体
101 転写紙
110 感光体
120 帯電ローラ
130 露光装置
140 現像装置
141 現像ベルト
142K、142Y、142M、142C 現像タンク
143K、143Y、143M、143C 汲み上げローラ
144K、144Y、144M,144C 塗布ローラ
145K、145Y,145M、145C 現像ユニット
150 中間転写体
151 懸架ローラ
152 コロナ帯電器
153 定電流源
160 クリーニング装置
170 除電ランプ
180 転写ローラ
190 クリーニング装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
T タンデム型画像形成装置
s シート
500 電子写真用感光体
501 支持体
502 光導電層
503 表面層
504 電荷注入阻止層
505 電荷発生層
506 電荷輸送層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a toner used as a developer for developing an electrostatic charge image in electrophotography, electrostatic recording, electrostatic printing, and the like, a process cartridge loaded with a developer containing the toner, and an electrophotographic developing apparatus. . More specifically, electrophotographic toner, electrophotographic developer, and process cartridge loaded with the electrophotographic developer used in copiers, laser printers, and plain paper fax machines using direct or indirect electrophotographic development systems. The present invention relates to an electrophotographic developing apparatus. Furthermore, a full color copying machine, a full color laser printer using a direct or indirect electrophotographic multicolor image developing system, an electrophotographic toner, an electrophotographic developer, and the electrophotographic developer used in a full color plain paper fax machine, etc. The present invention relates to a loaded process cartridge and an electrophotographic developing apparatus.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in an electrophotographic apparatus, an electrostatic recording apparatus, or the like, an electric or magnetic latent image is visualized with toner. For example, in electrophotography, an electrostatic charge image (latent image) is formed on a photoreceptor, and then the latent image is developed with toner to form a toner image. The toner image is usually transferred onto a transfer material such as paper and then fixed by a method such as heating. Toner used for electrostatic image development is generally colored particles in which a binder, a colorant, a charge control agent, and other additives are contained in a binder resin. There is a suspension polymerization method. In the pulverization method, a colorant, a charge control agent, an offset preventing agent and the like are melt-mixed in a thermoplastic resin and uniformly dispersed, and the resulting composition is pulverized and classified to produce a toner. According to the pulverization method, a toner having some excellent characteristics can be produced, but there is a limitation in the selection of the toner material. For example, the composition obtained by melt mixing must be capable of being pulverized and classified by economically usable equipment. From this requirement, the melt-mixed composition must be made sufficiently brittle. For this reason, when the above composition is actually pulverized into particles, a high-range particle size distribution is likely to be formed, and when attempting to obtain a copy image with good resolution and gradation, for example, The fine powder of 5 μm or less and the coarse powder of 20 μm or more must be removed by classification, and there is a disadvantage that the yield becomes very low. Further, in the pulverization method, it is difficult to uniformly disperse the colorant, the charge control agent, and the like in the thermoplastic resin. The uneven dispersion of the compounding agent adversely affects the fluidity, developability, durability, image quality and the like of the toner.
[0003]
In recent years, in order to overcome these problems in the pulverization method, toner particles are obtained by, for example, a suspension polymerization method (see, for example, Patent Document 1). However, although the toner particles obtained by the suspension polymerization method are spherical, there is a disadvantage that the cleaning property is inferior. Development / transfer with a low image area ratio results in a small amount of residual toner, and poor cleaning does not pose a problem. However, images with a high image area ratio, such as photographic images, and untransferred images formed due to poor paper feed, etc. Toner may be generated on the photoconductor as untransferred toner, and if accumulated, the image may be soiled. In addition, the charging roller that contacts and charges the photosensitive member is contaminated, and the original charging ability cannot be exhibited.
[0004]
For this reason, a method has been disclosed in which resin fine particles obtained by an emulsion polymerization method are associated to obtain amorphous toner particles (see, for example, Patent Document 2). However, in the toner particles obtained by the emulsion polymerization method, a large amount of the surfactant remains not only on the surface but also inside the particles even after the water washing step, and the environmental stability of the toner charging is impaired. The amount distribution is widened, and the background stain of the obtained image becomes poor. In addition, the remaining surfactant contaminates the photoreceptor, the charging roller, the developing roller, and the like, and the original charging ability cannot be exhibited.
[0005]
On the other hand, in a fixing process by a contact heating method performed using a heating member such as a heat roller, the toner particles are required to release from the heating member (hereinafter referred to as “offset resistance”). Here, the offset resistance can be improved by the presence of a release agent on the toner particle surface. On the other hand, a method is disclosed in which not only the resin fine particles are contained in the toner particles but also the resin fine particles are unevenly distributed on the surface of the toner particles, thereby improving the offset resistance (for example, Patent Documents). 3 and 4). However, there is a problem that the lower limit fixing temperature is increased and the low temperature fixing property, that is, the energy saving fixing property is not sufficient.
[0006]
In addition, the following problems occur in the method of obtaining irregularly shaped toner particles by associating resin fine particles obtained by an emulsion polymerization method. That is, when the release agent fine particles are associated with each other in order to improve the offset resistance, the release agent fine particles are taken into the toner particles, and as a result, the offset resistance can be sufficiently improved. Can not. Resin fine particles, release agent fine particles, colorant fine particles, etc. are randomly fused to constitute toner particles, so there is a variation in composition (content ratio of constituent components) and molecular weight of constituent resins among the obtained toner particles. As a result, the toner particles have different surface characteristics, and a stable image cannot be formed over a long period of time. Further, in a low-temperature fixing system that requires low-temperature fixing, there is a problem that fixing temperature range cannot be secured because fixing inhibition occurs due to resin fine particles unevenly distributed on the toner surface.
[0007]
On the other hand, a new production method called dissolution suspension method (EA; Emulsion-Aggregation method) has recently been proposed (for example, see Patent Document 5). This method is a method of granulating from a polymer dissolved in an organic solvent, etc., while the suspension polymerization method forms particles from monomers, and has advantages such as expansion of the resin selection range and polarity controllability. Cite. In addition, although the advantage that the toner structure control (core / shell structure control) is possible is mentioned, the shell structure is a resin-only layer intended to reduce the exposure to the surface of the pigment or wax, It is disclosed that the surface state is not devised, and that it does not have such a structure (see, for example, Non-Patent Document 1). Therefore, although the shell structure is used, the surface of the toner is a normal resin and is not particularly devised. When aiming at fixing at a lower temperature, the problem is not sufficient in terms of heat-resistant storage stability and environmental charge stability.
In addition, the suspension polymerization method, the emulsion polymerization method, and the dissolution suspension method generally use a styrene / acrylic resin, and the polyester resin has difficulty in particle formation, and the particle size, particle size distribution, and shape control. It was difficult. In addition, there was a limit to fixability when aiming at lower temperature fixing.
[0008]
On the other hand, it is also known to use a polyester modified with a urea bond for the purpose of heat-resistant storage stability and low-temperature fixing (see, for example, Patent Document 6). This was a problem because it was not sufficient in terms of environmental charge stability under severe conditions.
[0009]
In the field of electrophotography, high image quality has been studied from various angles, and among them, the recognition that toner diameter reduction and spheroidization are extremely effective is increasing. However, as the diameter of the toner is reduced, the transferability and the fixing property are lowered, and a tendency to become a poor image is observed. On the other hand, it is known that transferability is improved by making the toner spherical (see, for example, Patent Document 7). Under such circumstances, further speeding up of image formation is desired in the field of color copiers and color printers. The “tandem method” is effective for speeding up (see, for example, Patent Document 8). The “tandem method” is a method of obtaining a full-color image on a transfer sheet by sequentially superimposing and transferring an image formed by an image forming unit onto a single transfer sheet conveyed to a transfer belt. A tandem color image forming apparatus has a variety of transfer papers that can be used, has high quality of a full color image, and has excellent characteristics that a full color image can be obtained at a high speed. In particular, the characteristic that a full color image can be obtained at a high speed is a characteristic that is not found in other color image forming apparatuses. On the other hand, attempts have been made to achieve high speed while improving image quality using spherical toner. However, in order to cope with higher speeds, quick fixability is required, but a toner having both good fixability and low temperature fixability with a spherical toner has not been realized so far.
[0010]
Also, high temperature and high humidity, low temperature and low humidity environment during storage and transportation after toner production are harsh conditions for the toner, and the toner does not aggregate even after storage in the environment, charging characteristics, fluidity, transferability, fixing There has been a demand for a toner having no deterioration in properties or an extremely low storage stability, but no effective means has been found so far particularly for spherical toners.
[0011]
On the other hand, a method of mixing toner particles and inorganic powders such as various metal oxides for the purpose of improving the flow characteristics and charging characteristics of the toner has been proposed and is called an external additive. If necessary, the surface of the inorganic powder may be treated with a specific silane coupling agent, titanate coupling agent, silicone oil, organic acid, etc., or a specific resin may be coated to improve the hydrophobicity or charging characteristics of the surface of the inorganic powder. A method to do this has also been proposed. As the inorganic powder, for example, silicon dioxide (silica), titanium dioxide (titania), aluminum oxide, zinc oxide, magnesium oxide, cerium oxide, iron oxide, copper oxide, tin oxide and the like are known. In particular, silica particles obtained by reacting silica or titanium oxide fine particles with an organosilicon compound such as dimethyldichlorosilane, hexamethyldisilazane, or silicone oil to replace the silanol groups on the surface of the silica fine particles with organic groups to make them hydrophobic are used. However, these external additives are buried in the toner base or released from the toner surface due to mechanical stress inside the developing machine or the like due to repeated use of a large number of sheets for a long period of time, resulting in deterioration of toner fluidity and charging characteristics. To do. As a result, an appropriate image density cannot be obtained or background stains are caused. Therefore, it is an important issue to impart appropriate fluidity and charging ability to the toner base itself.
[0012]
[Patent Document 1]
JP-A-9-43909 (page 17, left column,
Line)
[Patent Document 2]
Japanese Patent No. 2537503 (the second column, the left column, the 22nd line to the 34th line)
[Patent Document 3]
JP 2000-292773 A
[Patent Document 4]
JP 2000-292978 (
(Column lines 38-45)
[Patent Document 5]
Japanese Patent No. 3141784
[Patent Document 6]
JP-A-11-133667 (
-47th line)
[Patent Document 7]
JP-A-9-258474 (page 3, right column, 9th to 14th lines)
[Patent Document 8]
JP-A-5-341617 (second page, right column,
(1st line)
[Non-Patent Document 1]
Takao Ishiyama, two others “Characteristics and Future Prospects of Newly Toner,” 4th Joint Imaging Symposium of Japanese Society of Imaging Science (2002.2.79)
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is that the charge amount distribution is sharp and the charging device, the developing device, the photosensitive member, and the intermediate transfer member are not contaminated by the developer. An object of the present invention is to provide a developer having an appropriate image density and very little background stain, and to provide an electrophotographic image forming apparatus using the developer.
Another object of the present invention is to provide a developer that is excellent in fluidity and capable of forming a reproducible image blur, dust-free and stable image on any transfer medium. It is an object of the present invention to provide an electrophotographic image forming apparatus using the above.
Furthermore, an object of the present invention is to provide a toner that is compatible with a low-temperature fixing system while maintaining cleanability, has good offset resistance, and does not contaminate the fixing device and the image.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve such problems, the present inventors have obtained a toner containing a binder resin containing a modified polyester resin capable of reacting with a compound having at least an active hydrogen group in an organic solvent. Toner particles are obtained by dissolving or dispersing the composition, dispersing the toner composition solution or dispersion in an aqueous medium containing resin fine particles, and subjecting the resultant dispersion to elongation reaction, removing the organic solvent from the obtained dispersion, washing, and drying. It was found that by dispersing at least one kind of inorganic fine particles inside the toner, a toner base having excellent flow characteristics and charging characteristics, and having a sharp particle size distribution and charge amount distribution can be obtained. .
[0015]
That is, the above-mentioned problem is that (1) of the present invention includes “a binder resin containing a modified polyester resin capable of reacting with a compound having at least an active hydrogen group, a colorant, and a release agent in an organic solvent. Dissolve or disperse the toner composition, disperse the toner composition solution or dispersion in an aqueous medium containing resin fine particles, and cause an elongation reaction, and remove, wash, and dry the organic solvent from the obtained dispersion. The obtained toner contains at least one kind of inorganic fine particles inside the toner, and the total amount of inorganic fine particles determined by X-ray fluorescence analysis is 4.86 to 50 wt% with respect to the toner base particles. InThat is, the average particle size of the primary particles is 5 to 200 nm.The toner for electrophotography characterized by the above, (2) “The toner composition solution or dispersion contains at least one kind of inorganic fine particles,” described in item (1) above. Electrophotographic toner ", (3)" In the toner base particles, the element concentration derived from inorganic fine particles on the surface of the toner base particles determined by the XPS method is 0.1 to 15 atomic% (number of atoms%). The electrophotographic toner according to item (1) or (2),4) “Items (1) to ((1), wherein the inorganic fine particles are silica, titanium oxide, or a combination thereof)3) Toner for electrophotography according to any one of items5) “The volume average particle diameter Dv of the toner particles is 2 to 7 μm, and the ratio Dv / Dn of the volume average particle diameter Dv to the number average particle diameter Dn is 1.25 or less. ) To (4) Toner for electrophotography according to any one of items6) “Items (1) to (1), wherein the toner particles are substantially spherical with an average circularity of 0.950 to 0.990.5The electrophotographic toner according to any one of the items).
[0016]
In addition, the above problem is7) "At least the first (1) to (6The two-component developer comprising a carrier comprising the toner according to any one of items 1) and magnetic particles ”.
[0017]
In addition, the above problem is8) “The electrostatic image on the electrostatic image bearing member is developed with a developer for developing an electrostatic image to form a toner image, and the toner image is brought into contact with the surface of the electrostatic image bearing member through a transfer material. The image forming apparatus electrostatically transfers the toner to the transfer material, wherein the developer includes a carrier made of magnetic particles and the first (7(2) an image forming apparatus characterized in that it is a two-component developer according to item (2).9The charging device comprises a charging device that performs charging by bringing a charging member into contact with the electrostatic image carrier and applying a voltage to the charging member.8Image forming apparatus according to item), (10) “The above-mentioned electrostatic charge image carrier is an amorphous silicon electrostatic image carrier”8) Or item (9Image forming apparatus according to item), (11) “The fixing device includes a heating body provided with a heating element, a film in contact with the heating body, and a pressure member in pressure contact with the heating body through the film, and the film and the pressure member And a fixing device that heats and fixes a recording material on which an unfixed image has been formed.8) To (10Or the image forming apparatus according to any one of items12) “The developing device is provided with a developing device provided with an electric field printing device for applying an alternating electric field when developing the latent image on the electrostatic image carrier.8) To (11The image forming apparatus according to any one of the items) is solved.
[0018]
In addition, the above problem is13) “A process cartridge that integrally supports an electrostatic charge image carrier and at least one unit selected from a charging unit, a developing unit, and a cleaning unit, and is detachable from the main body of the image forming apparatus. Toner is held, and the toner is in the first (1) to (6This is solved by a process cartridge characterized by being an electrophotographic toner according to any one of items 1).
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The materials used for producing the toner of the present invention will be described.
By containing the inorganic fine particles used in the present invention inside the toner, the charging characteristics of the toner base can be stabilized, and a decrease in charging ability due to long-time toner stirring in the developing machine can be suppressed.
The inorganic fine particles exposed on the toner base surface not only prevent the external additive from being buried, but also function as a lubricant and exhibit excellent fluidity.
Examples of the inorganic fine particles of the present invention include silica, alumina, titanium oxide, barium titanate, magnesium titanate, calcium titanate, strontium titanate, iron oxide, copper oxide, zinc oxide, tin oxide, silica sand, clay and mica. And wollastonite, diatomaceous earth, chromium oxide, cerium oxide, bengara, antimony trioxide, magnesium oxide, zirconium oxide, barium sulfate, barium carbonate, calcium carbonate, silicon carbide, silicon nitride, and the like. Of these, silica and titanium dioxide are particularly preferred.
In addition, inorganic fine particles that have been surface-treated with a hydrophobizing agent may be used. Examples of the hydrophobic treatment agent include silane coupling agents, silylating agents, silane coupling agents having a fluorinated alkyl group, organic titanate coupling agents, aluminum coupling agents, and the like.
A sufficient effect can be obtained even when silicone oil is used as a hydrophobizing agent.
[0020]
The inorganic fine particles can be easily contained in the toner by adding them to the toner composition solution or dispersion during the production process of the present invention.
Further, even if it is added to the aqueous medium containing the resin fine particles in the production process of the present invention, it can be contained in the toner, but in this case, the inorganic fine particles subjected to the hydrophobic treatment as described above are used. preferable.
By making the content of the inorganic fine particles in the toner base particles 0.1 to 50 wt%, preferably 0.5 to 10 wt% with respect to the toner, the effects of the present invention can be further exhibited.
When the addition amount is within this range, the toner base can have good charging characteristics, and there is an effect of preventing the charging ability from being lowered due to burying or liberation of the external additive at the time of toner strong stirring deterioration. Further, the inorganic fine particles exposed on the toner surface can sufficiently exhibit the effect as a lubricant and can have excellent fluidity.
If it is smaller than this range, it will be difficult to exhibit sufficient charging ability and fluidity, and if it is larger than this range, the amount of inorganic fine particles exposed on the toner surface will increase, not only deteriorating the circularity of the toner particles. Inorganic fine particles act as a fixing inhibitor, and the minimum fixing temperature is increased, so that the low-temperature fixing property is impaired.
[0021]
The content of inorganic fine particles in the toner base particles is determined by fluorescent X-ray analysis. A calibration curve is prepared by fluorescent X-ray analysis using toner base particles in which the content of inorganic fine particles is clear in advance, and the content of inorganic fine particles in the toner base particles is obtained by fluorescent X-ray analysis using the calibration curve. .
As a fluorescent X-ray apparatus, it can measure, for example using ZSX-100E by Rigaku Corporation. When two or more kinds of inorganic fine particles are used, the sum of the analysis values of the inorganic fine particle content is measured as the inorganic fine particle content in the toner base particles.
[0022]
The presence of a certain amount of inorganic fine particles in the vicinity of the surface of the toner base particles can give a better effect to the charging stability and fluidity of the toner, and can prevent the burying of the external additive. it can. The amount of inorganic fine particles present on the surface of the toner base particles is measured as follows.
[0023]
For the measurement, XPS (X-ray photoelectron spectroscopy) method is used. Here, it is a region of the extreme surface with a toner surface number of about several nm. The measurement method, apparatus type, conditions, and the like are not particularly limited as long as similar results can be obtained, but the following conditions are preferable.
Apparatus: 1600S type X-ray photoelectron spectrometer manufactured by PHI
X-ray source: MgKα (400W)
Analysis area: 0.8 × 2.0mm
Pretreatment: The sample is packed in an aluminum dish and bonded to the sample holder with a carbon sheet.
And measured.
Surface atom concentration calculation: Relative sensitivity factor provided by PHI was used.
The obtained result is atomic% (number of atoms%).
Further, when two or more kinds of inorganic fine particles were used, the total of the element concentrations derived from the inorganic fine particles was used as the calculated analysis value.
[0024]
According to the analysis result of the above method, the concentration of the element derived from the inorganic fine particles obtained by the XPS method in the toner base particles is 0.1 to 15 atomic% (number of atoms%), more preferably 0.5 to 0.5. The effect of this invention can be exhibited more as it is 5 atomic%.
If it is less than this range, it will be difficult to exert an effect on toner charging stability, fluidity, and external additive embedding, and if it is more than this range, the minimum fixing temperature will rise and the low-temperature fixability will be impaired. It is not preferable.
[0025]
Moreover, the average particle diameter of the primary particle of inorganic fine particles is 5-200 nm, More preferably, it is 10-180 nm. By setting the particle diameter within this range, the spacer effect for preventing aggregation of the toners is sufficiently exhibited, and the effect of preventing the burying of the external additive at the time of high-temperature storage of the toner or at the time of toner strong stirring deterioration is excellent.
If it is smaller than this range, toner agglomeration and external additives are liable to occur. On the other hand, if it is larger than this range, not only the circularity of the toner particles is deteriorated, but also the fixing minimum temperature is increased and the low temperature fixability Is unfavorable because it is damaged.
These inorganic fine particles may be used alone or in admixture of two or more when used as an electrostatic charge image developing toner.
The average particle size here is the number average particle size. The particle size of the inorganic fine particles used in the present invention can be measured by a particle size distribution measuring device using dynamic light scattering, for example, DLS-700 manufactured by Otsuka Electronics Co., Ltd. or Coulter N4 manufactured by Coulter Electronics. However, since it is difficult to dissociate the secondary aggregation of the particles after the silicone oil treatment, it is preferable to directly determine the particle diameter from a photograph obtained by a scanning electron microscope or a transmission electron microscope. In this case, at least 100 or more inorganic fine particles are observed, and the average value of the major axis is obtained.
[0026]
The resin fine particles used in the present invention are adsorbed on the oil droplet surface of the toner composition solution or dispersion in an aqueous medium, and are used to control the toner shape (circularity, particle size distribution).
The resin fine particles used in the present invention are required to have a glass transition point (Tg) of 40 to 90 ° C. When the glass transition point (Tg) is less than 40 ° C., the toner storage stability is deteriorated. Blocking occurs during storage and in the developing machine. When the glass transition point (Tg) exceeds 90 ° C., the resin fine particles inhibit the adhesiveness to the fixing paper, and the fixing minimum temperature increases. A more preferred range is a range of 50 to 70 ° C.
The weight average molecular weight is desirably 200,000 or less. Preferably it is 50,000 or less. The lower limit is usually 4000. When the weight average molecular weight is 200,000 or more, the resin fine particles inhibit the adhesiveness to the fixing paper, and the minimum fixing temperature is increased.
[0027]
As the resin fine particles, known resins can be used as long as they can form an aqueous dispersion, and thermoplastic resins or thermosetting resins may be used. For example, vinyl resins, polyurethane resins, epoxy resins, polyester resins, polyamides may be used. Examples thereof include resins, polyimide resins, silicon resins, phenol resins, melamine resins, urea resins, aniline resins, ionomer resins, and polycarbonate resins. As the resin fine particles, two or more of the above resins may be used in combination.
Among these, preferred is a vinyl resin, a polyurethane resin, an epoxy resin, a polyester resin, or a combination resin thereof because an aqueous dispersion of fine spherical resin particles can be easily obtained. The vinyl resin is a polymer obtained by homopolymerization or copolymerization of a vinyl monomer, such as a styrene- (meth) acrylate resin, a styrene-butadiene copolymer, a (meth) acrylic acid-acrylate polymer, Examples include styrene-acrylonitrile copolymers, styrene-maleic anhydride copolymers, styrene- (meth) acrylic acid copolymers, and the like. In the resin fine particles, the average particle diameter is 5 to 200 nm, preferably 20 to 300 nm.
[0028]
The organic solvent used in producing the toner of the present invention is not particularly limited as long as it is a solvent capable of dissolving and / or dispersing the toner composition.
As a preferable thing, it is preferable from the point that removal is easy that the boiling point of this solvent is less than 150 degreeC.
Specifically, for example, toluene, xylene, benzene, carbon tetrachloride, methylene chloride, 1,2-dichloroethane, 1,1,2-trichloroethane, trichloroethylene, chloroform, monochlorobenzene, methyl acetate, ethyl acetate, methyl ethyl ketone, acetone , Tetrahydrofuran and the like can be used alone or in combination of two or more.
The amount of solvent used is usually 40 to 300 parts, preferably 60 to 140 parts, and more preferably 80 to 120 parts with respect to 100 parts of the toner composition.
[0029]
Next, the modified polyester capable of reacting with a compound having an active hydrogen group will be described.
The reactive modified polyester resin (RMPE) capable of reacting with a compound having an active hydrogen group (hereinafter, the polyester resin is also simply referred to as polyester) has, for example, a functional group that reacts with active hydrogen such as an isocyanate group. Polyester prepolymers and the like are included.
The polyester prepolymer preferably used in the present invention is a polyester prepolymer (A) having an isocyanate group. The polyester prepolymer (A) having an isocyanate group is produced by reacting a polyester having an active hydrogen group with a polyisocyanate (PIC), which is a polycondensate of a polyol (PO) and a polycarboxylic acid (PC). Is.
Examples of the active hydrogen group possessed by the polyester include hydroxyl groups (alcoholic hydroxyl groups and phenolic hydroxyl groups), amino groups, carboxyl groups, mercapto groups, and the like. Among these, alcoholic hydroxyl groups are preferred.
Examples of the polyol include diol (DIO) and trivalent or higher polyol (TO), and DIO alone or a mixture of DIO and a small amount of TO is preferable.
[0030]
Examples of the diol include alkylene glycol (ethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, etc.); alkylene ether glycol (diethylene glycol, triethylene glycol, Dipropylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene ether glycol, etc.); alicyclic diols (1,4-cyclohexanedimethanol, hydrogenated bisphenol A, etc.); bisphenols (bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, etc.) ); Adducts of alkylene oxides (ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, etc.) of the above alicyclic diols; Alkylene oxide (ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, etc.), etc. adducts.
Among them, preferred are alkylene glycols having 2 to 12 carbon atoms and alkylene oxide adducts of bisphenols, and particularly preferred are alkylene oxide adducts of bisphenols and alkylene glycols having 2 to 12 carbon atoms. It is a case where it uses together.
[0031]
Examples of the trihydric or higher polyol include 3 to 8 or higher polyhydric aliphatic alcohols (glycerin, trimethylolethane, trimethylolpropane, pentaerythritol, sorbitol, etc.); trihydric or higher phenols (trisphenol PA, Phenol novolak, cresol novolak, etc.); alkylene oxide adducts of the above trivalent or higher polyphenols.
[0032]
Examples of the polycarboxylic acid (PC) include dicarboxylic acid (DIC) and trivalent or higher polycarboxylic acid (TC), and DIC alone or a mixture of DIC and a small amount of TC is preferable.
[0033]
Dicarboxylic acids include alkylene dicarboxylic acids (succinic acid, adipic acid, sebacic acid, etc.); alkenylene dicarboxylic acids (maleic acid, fumaric acid, etc.); aromatic dicarboxylic acids (phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, etc.) ) And the like. Of these, preferred are alkenylene dicarboxylic acids having 4 to 20 carbon atoms and aromatic dicarboxylic acids having 8 to 20 carbon atoms.
[0034]
Examples of the trivalent or higher valent polycarboxylic acid include aromatic polycarboxylic acids having 9 to 20 carbon atoms (such as trimellitic acid and pyromellitic acid). In addition, as polycarboxylic acid, you may make it react with a polyol using the acid anhydride or lower alkyl ester (methyl ester, ethyl ester, isopropyl ester, etc.) of the above-mentioned thing.
[0035]
The ratio of the polyol and the polycarboxylic acid is usually 2/1 to 1/1, preferably 1.5 / 1 to 1/1 / as the equivalent ratio [OH] / [COOH] of the hydroxyl group [OH] and the carboxyl group [COOH]. 1, more preferably 1.3 / 1 to 1.02 / 1.
[0036]
As polyisocyanate (PIC), aliphatic polyisocyanate (tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, 2,6-diisocyanatomethylcaproate, etc.); alicyclic polyisocyanate (isophorone diisocyanate, cyclohexylmethane diisocyanate, etc.); aromatic Diisocyanates (tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, etc.); araliphatic diisocyanates (α, α, α ′, α′-tetramethylxylylene diisocyanate, etc.); isocyanurates; polyisocyanates such as phenol derivatives, oximes, caprolactams And a combination of two or more of these.
[0037]
The ratio of the polyisocyanate is usually 5/1 to 1/1, preferably 4/1 to 1 as an equivalent ratio [NCO] / [OH] of the isocyanate group [NCO] and the hydroxyl group [OH] of the polyester having a hydroxyl group. .2 / 1, more preferably 2.5 / 1 to 1.5 / 1.
When [NCO] / [OH] exceeds 5, low-temperature fixability deteriorates. If the molar ratio of [NCO] is less than 1, the urea content in the modified polyester will be low, and the hot offset resistance will deteriorate. The content of the polyisocyanate (PIC) component in the prepolymer (A) having an isocyanate group at the terminal is usually 0.5 to 40% by weight, preferably 1 to 30% by weight, more preferably 2 to 20% by weight. It is.
If it is less than 0.5% by weight, the hot offset resistance deteriorates, and it is disadvantageous in terms of both heat-resistant storage stability and low-temperature fixability. On the other hand, if it exceeds 40% by weight, the low-temperature fixability tends to deteriorate.
[0038]
The number of isocyanate groups contained per molecule in the polyester prepolymer (A) having an isocyanate group is usually 1 or more, preferably 1.5 to 3 on average, more preferably 1.8 to 2.5 on average. It is a piece. If it is less than 1 per molecule, the molecular weight of the urea-modified polyester will be low, and the hot offset resistance will deteriorate.
From the polyester prepolymer (A) having an isocyanate group, a urea-modified polyester resin (UMPE) can be obtained by reacting this with an amine (B). This exhibits an excellent effect as a toner binder.
[0039]
As amines (B), diamine (B1), triamine or higher polyamine (B2), amino alcohol (B3), amino mercaptan (B4), amino acid (B5), and amino groups of (B1) to (B5) (B6) etc. that are blocked. Examples of the diamine (B1) include aromatic diamines (phenylenediamine, diethyltoluenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, etc.); alicyclic diamines (4,4′-diamino-3,3′-dimethyldicyclohexylmethane, diamines). Cyclohexane, isophoronediamine, etc.); and aliphatic diamines (ethylenediamine, tetramethylenediamine, hexamethylenediamine, etc.) and the like.
Examples of the trivalent or higher polyamine (B2) include diethylenetriamine and triethylenetetramine.
Examples of amino alcohol (B3) include ethanolamine and hydroxyethylaniline. Examples of amino mercaptan (B4) include aminoethyl mercaptan and aminopropyl mercaptan. Examples of the amino acid (B5) include aminopropionic acid and aminocaproic acid.
As (B6) which blocked the amino group of (B1) to (B5), ketimine compounds obtained from the amines and ketones (acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, etc.) of (B1) to (B5), And oxazolidine compounds. Among these amines (B), preferred are (B1) and a mixture of (B1) and a small amount of B2.
[0040]
Furthermore, if necessary, the molecular weight of a modified polyester such as urea-modified polyester can be adjusted using an elongation terminator.
Examples of the elongation terminator include monoamines (diethylamine, dibutylamine, butylamine, laurylamine and the like), and those obtained by blocking them (ketimine compounds).
[0041]
The ratio of amines (B) is the equivalent ratio [NCO] / [NHx] of isocyanate groups [NCO] in the prepolymer (A) having isocyanate groups and amino groups [NHx] in amines (B). The ratio is usually 1/2 to 2/1, preferably 1.5 / 1 to 1 / 1.5, more preferably 1.2 / 1 to 1 / 1.2.
When [NCO] / [NHx] is more than 2 or less than 1/2, the molecular weight of the urea-modified polyester is lowered, and the hot offset resistance is deteriorated. In the present invention, the polyester modified with a urea bond may contain a urethane bond together with a urea bond.
The molar ratio of the urea bond content to the urethane bond content is usually 100/0 to 10/90, preferably 80/20 to 20/80, and more preferably 60/40 to 30/70. When the molar ratio of the urea bond is less than 10%, the hot offset resistance is deteriorated.
[0042]
The urea-modified polyester used in the present invention is produced by a one-shot method or a prepolymer method.
The weight average molecular weight of the modified polyester such as urea-modified polyester is usually 10,000 or more, preferably 20,000 to 10,000,000, and more preferably 30,000 to 1,000,000. If it is less than 10,000, the hot offset resistance deteriorates.
The number average molecular weight of a modified polyester such as urea-modified polyester is not particularly limited when an unmodified polyester described later is used, and may be a number average molecular weight that can be easily obtained to obtain the weight average molecular weight.
In the case of a modified polyester alone such as urea-modified polyester, the number average molecular weight is usually 20000 or less, preferably 1000 to 10000, and more preferably 2000 to 8000. When it exceeds 20000, the low-temperature fixability and the gloss when used in a full-color device tend to deteriorate.
[0043]
In the present invention, not only a modified polyester (MPE) such as a polyester modified with a urea bond, but also a polyester (PE) which is not modified can be contained as a toner binder component.
By using PE together, the low-temperature fixability and the gloss when used in a full-color apparatus are improved, which is preferable to the single use.
Examples of PE include polycondensates of polyols and polycarboxylic acids similar to those of the polyester component of MPE, and preferred ones are also the same as MPE.
In addition, PE may be modified not only with unmodified polyester but also with a chemical bond other than a urea bond, for example, with a urethane bond.
It is preferable that MPE and PE are at least partially compatible in terms of low-temperature fixability and hot offset resistance. Therefore, a similar composition is preferable for the polyester component of MPE and PE.
When PE is contained, the weight ratio of MPE to PE is usually 5/95 to 80/20, preferably 5/95 to 30/70, more preferably 5/95 to 25/75, and particularly preferably 7/93. ~ 20/80.
If the weight ratio of MPE is less than 5%, the hot offset resistance is deteriorated, and it may be disadvantageous in terms of both heat-resistant storage stability and low-temperature fixability.
[0044]
The peak molecular weight of PE is usually 1000-30000, preferably 1500-10000, more preferably 2000-8000. If it is less than 1000, heat-resistant storage stability will deteriorate, and if it exceeds 30000, low-temperature fixability will deteriorate. The hydroxyl value of PE is preferably 5 or more, more preferably 10 to 120, and particularly preferably 20 to 80.
If it is less than 5, it is disadvantageous in terms of both heat-resistant storage stability and low-temperature fixability. The acid value of PE is usually 1-30, preferably 5-20. By having an acid value, it tends to be negatively charged.
[0045]
In the present invention, the glass transition point (Tg) of the binder (toner binder) in the toner is usually 50 to 70 ° C., preferably 55 to 65 ° C.
If it is less than 50 ° C., the heat resistant storage stability of the toner is deteriorated, and if it exceeds 70 ° C., the low-temperature fixability becomes insufficient.
Due to the coexistence of a modified polyester such as a urea-modified polyester resin, the dry toner of the present invention tends to have good heat storage stability even when the glass transition point is low, as compared with known polyester toners.
The storage elastic modulus of the toner binder is 10,000 dyne / cm at a measurement frequency of 20 Hz.2The temperature (TG ′) at which is reached is usually 100 ° C. or higher, preferably 110 to 200 ° C.
If it is less than 100 ° C., the resistance to hot offset deteriorates. As the viscosity of the toner binder, the temperature (Tη) at 1000 poise at a measurement frequency of 20 Hz is usually 180 ° C. or lower, preferably 90 to 160 ° C. If it exceeds 180 ° C., the low-temperature fixability deteriorates.
That is, TG ′ is preferably higher than Tη from the viewpoint of achieving both low temperature fixability and hot offset resistance. In other words, the difference between TG ′ and Tη (TG′−Tη) is preferably 0 ° C. or more. More preferably, it is 10 degreeC or more, Most preferably, it is 20 degreeC or more. The upper limit of the difference is not particularly limited.
Further, from the viewpoint of achieving both heat-resistant storage stability and low-temperature fixability, the difference between Tη and Tg is preferably 0 to 100 ° C. More preferably, it is 10-90 degreeC, Most preferably, it is 20-80 degreeC.
[0046]
As the colorant used in the present invention, known dyes and pigments can be used. For example, carbon black, nigrosine dye, iron black, naphthol yellow S, Hansa yellow (10G, 5G, G), cadmium yellow, yellow oxidation Iron, ocher, yellow lead, titanium yellow, polyazo yellow, oil yellow, Hansa yellow (GR, A, RN, R), pigment yellow L, benzidine yellow (G, GR), permanent yellow (NCG), Vulcan fast yellow (5G, R), Tartrazine Lake, Quinoline Yellow Lake, Anthrazan Yellow BGL, Isoindolinone Yellow, Bengala, Red Dan, Lead Zhu, Cadmium Red, Cadmium Mercury Red, Antimon Zhu, Permanent Red 4R, Para Red, Faisa Red, Parachlor Rutonitroaniline Red, Resol Fast Scarlet G, Brilliant Fast Scarlet, Brilliant Carnmin BS, Permanent Red (F2R, F4R, FRL, FRLL, F4RH), Fast Scarlet VD, Belkan Fast Rubin B, Brilliant Scarlet G, Resol Rubin GX, Permanent Red F5R, Brilliant Carmine 6B, Pigment Scarlet 3B, Bordeaux 5B, Tolujing Maroon, Permanent Bordeaux F2K, Helio Bordeaux BL, Bordeaux 10B, Bon Maroon Light, Bon Maroon Medium, Eosin Lake, Rhodamine Lake B, Rhodamine Lake Y, Alizarin Lake , Thioindigo red B, thioindigo maroon, oil red, quinacridone red, pyrazo Red, polyazo red, chrome vermillion, benzidine orange, perinone orange, oil orange, cobalt blue, cerulean blue, alkali blue rake, peacock blue rake, Victoria blue rake, metal-free phthalocyanine blue, phthalocyanine blue, fast sky blue, indance Ren Blue (RS, BC), Indigo, Ultramarine Blue, Bituminous Blue, Anthraquinone Blue, Fast Violet B, Methyl Violet Lake, Cobalt Purple, Manganese Purple, Dioxane Violet, Anthraquinone Violet, Chrome Green, Zinc Green, Chrome Oxide, Pyridian, Emerald Green , Pigment Green B, Naphthol Green B, Green Gold, Acid Green Lake, Malachite Green , Phthalocyanine green, anthraquinone green, titanium oxide, zinc white, litbon and mixtures thereof can be used.
The content of the colorant is usually 1 to 15% by weight, preferably 3 to 10% by weight, based on the toner.
[0047]
The colorant used in the present invention can also be used as a master batch combined with a resin.
As the binder resin kneaded with the master batch or the master batch, in addition to the modified and unmodified polyester resins listed above, styrene such as polystyrene, poly-p-chlorostyrene, and polyvinyltoluene, and polymers of substituted products thereof. Styrene-p-chlorostyrene copolymer, styrene-propylene copolymer, styrene-vinyltoluene copolymer, styrene-vinylnaphthalene copolymer, styrene-methyl acrylate copolymer, styrene-ethyl acrylate copolymer Polymer, styrene-butyl acrylate copolymer, styrene-octyl acrylate copolymer, styrene-methyl methacrylate copolymer, styrene-ethyl methacrylate copolymer, styrene-butyl methacrylate copolymer, styrene-α -Methyl chloromethacrylate copolymer Styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-vinyl methyl ketone copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-isoprene copolymer, styrene-acrylonitrile-indene copolymer, styrene-maleic acid copolymer, styrene-malein Styrene copolymers such as acid ester copolymers; polymethyl methacrylate, polybutyl methacrylate, polyvinyl chloride, polyvinyl acetate, polyethylene, polypropylene, polyester, epoxy resin, epoxy polyol resin, polyurethane, polyamide, polyvinyl butyral, poly Acrylic resin, rosin, modified rosin, terpene resin, aliphatic or alicyclic hydrocarbon resin, aromatic petroleum resin, chlorinated paraffin, paraffin wax, etc. wear.
[0048]
The master batch can be obtained by mixing and kneading a resin for a master batch and a colorant under high shearing force to obtain a master batch.
At this time, an organic solvent can be used in order to enhance the interaction between the colorant and the resin.
In addition, a so-called flushing method, which is a wet cake of a colorant, is a method of mixing and kneading an aqueous paste containing water of a colorant together with a resin and an organic solvent, transferring the colorant to the resin side, and removing moisture and organic solvent components. Since it can be used as it is, it does not need to be dried and is preferably used.
For mixing and kneading, a high shearing dispersion device such as a three-roll mill is preferably used.
[0049]
The toner of the present invention contains a release agent typified by wax together with a toner binder and a colorant.
As the wax, known ones can be used, and examples thereof include polyolefin wax (polyethylene wax, polypropylene wax, etc.); long chain hydrocarbon (paraffin wax, sazol wax, etc.); carbonyl group-containing wax. Of these, carbonyl group-containing waxes are preferred. Carbonyl group-containing waxes include polyalkanoic acid esters (carnauba wax, montan wax, trimethylolpropane tribehenate, pentaerythritol tetrabehenate, pentaerythritol diacetate dibehenate, glycerin tribehenate, 1,18 -Octadecanediol distearate, etc.); polyalkanol esters (trimellitic acid tristearyl, distearyl maleate, etc.); polyalkanoic acid amides (ethylenediamine dibehenyl amide, etc.); polyalkylamides (trimellitic acid tristearyl amide, etc.) And dialkyl ketones (such as distearyl ketone).
Among these carbonyl group-containing waxes, polyalkanoic acid esters are preferred.
The melting point of the wax of the present invention is usually 40 to 160 ° C, preferably 50 to 120 ° C, more preferably 60 to 90 ° C. A wax having a melting point of less than 40 ° C. has an adverse effect on heat resistant storage stability, and a wax having a melting point of more than 160 ° C. tends to cause a cold offset when fixing at a low temperature.
Further, the melt viscosity of the wax is preferably 5 to 1000 cps, more preferably 10 to 100 cps as a measured value at a
The content of the wax in the toner is usually 0 to 40% by weight, preferably 3 to 30% by weight.
[0050]
The toner of the present invention can contain a charge control agent as required.
Known charge control agents can be used, for example, nigrosine dyes, triphenylmethane dyes, chromium-containing metal complex dyes, molybdate chelate pigments, rhodamine dyes, alkoxy amines, quaternary ammonium salts (fluorine-modified). Quaternary ammonium salts), alkylamides, phosphorus simple substances or compounds, tungsten simple substances or compounds, fluorine-based activators, salicylic acid metal salts, and metal salts of salicylic acid derivatives. Specifically, Nitronine-based dye Bontron 03, quaternary ammonium salt Bontron P-51, metal-containing azo dye Bontron S-34, oxynaphthoic acid metal complex E-82, salicylic acid metal complex E- 84, E-89 of a phenol-based condensate (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.), TP-302 of a quaternary ammonium salt molybdenum complex, TP-415 (manufactured by Hodogaya Chemical Industry Co., Ltd.), quaternary ammonium Copy charge PSY VP2038 of salt, copy blue PR of triphenylmethane derivative, copy charge NEG VP2036 of quaternary ammonium salt, copy charge NX VP434 (above, manufactured by Hoechst), LRA-901, LR-147 which is a boron complex (Nippon Carlit), copper phthalocyanine, perylene, quinacridone Azo pigments, sulfonate group, carboxyl group, and polymer compounds having a functional group such as a quaternary ammonium salt.
[0051]
In the present invention, the amount of charge control agent used is determined uniquely by the type of binder resin, the presence or absence of additives used as necessary, and the toner production method including the dispersion method, and is uniquely limited. However, it is preferably used in the range of 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the binder resin. The range of 0.2 to 5 parts by weight is preferable.
When the amount exceeds 10 parts by weight, the chargeability of the toner is too high, the effect of the main charge control agent is reduced, the electrostatic attractive force with the developing roller is increased, the flowability of the developer is reduced, and the image density Cause a decline.
These charge control agents can be dissolved and dispersed after being melt-kneaded with a masterbatch and resin, and of course, they can be added when dissolved and dispersed directly in an organic solvent. You may let them.
[0052]
The toner particles of the present invention are preferably those in which an external additive is attached to the surface in order to assist the fluidity, developability and chargeability.
As the external additive, inorganic fine particles can be preferably used.
The primary particle diameter of the inorganic fine particles for the external additive is preferably 5 nm to 2 μm, particularly preferably 5 nm to 500 nm.
The specific surface area according to the BET method is 20 to 500 m.2/ G is preferable.
The use ratio of the inorganic fine particles for the external additive is preferably 0.01 to 5% by weight of the toner, and particularly preferably 0.01 to 2.0% by weight.
Specific examples of the inorganic fine particles include, for example, silica, alumina, titanium oxide, barium titanate, magnesium titanate, calcium titanate, strontium titanate, zinc oxide, tin oxide, quartz sand, clay, mica, wollastonite, diatomaceous earth. Examples include soil, chromium oxide, cerium oxide, bengara, antimony trioxide, magnesium oxide, zirconium oxide, barium sulfate, barium carbonate, calcium carbonate, silicon carbide, and silicon nitride.
[0053]
Other external additives include polymer fine particles such as polystyrene, methacrylic acid ester and acrylic acid ester copolymer obtained by soap-free emulsion polymerization, suspension polymerization and dispersion polymerization, and heavy polymers such as silicone, benzoguanamine and nylon. Examples of the polymer particles include a condensation system and a thermosetting resin.
[0054]
Such an external additive can be surface-treated to increase hydrophobicity and prevent deterioration of flow characteristics and charging characteristics even under high humidity.
For example, silane coupling agents, silylating agents, silane coupling agents having an alkyl fluoride group, organic titanate coupling agents, aluminum coupling agents, silicone oils, modified silicone oils and the like are preferable surface treatment agents. .
[0055]
In addition, a cleaning property improving agent can be added in order to remove the transferred developer remaining on the photoreceptor or the primary transfer medium.
Examples of the cleaning property improver include fatty acid metal salts such as zinc stearate, calcium stearate, stearic acid, and polymer fine particles produced by soap-free emulsion polymerization such as polymethyl methacrylate fine particles and polystyrene fine particles. .
The polymer fine particles preferably have a relatively narrow particle size distribution and a volume average particle size of 0.01 to 1 μm.
[0056]
Next, a method for producing a toner binder will be described.
The toner binder can be produced by the following method.
Polyester having a hydroxyl group by heating the polyol and polycarboxylic acid to 150-280 ° C. in the presence of a known esterification catalyst such as tetrabutoxytitanate, dibutyltin oxide, etc. Get. Next, this is reacted with polyisocyanate at 40 to 140 ° C. to obtain a prepolymer (A) having an isocyanate group.
Further, this (A) is reacted with amines (B) at 0 to 140 ° C. to obtain a polyester modified with a urea bond. When the polyisocyanate is reacted and when (A) and (B) are reacted, a solvent can be used if necessary.
Usable solvents include aromatic solvents (toluene, xylene, etc.); ketones (acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, etc.); esters (ethyl acetate, etc.); amides (dimethylformamide, dimethylacetamide, etc.) and ethers And those inert to polyisocyanates (PIC) such as tetrahydrofuran (such as tetrahydrofuran).
When using a polyester (PE) not modified with a urea bond, this PE is produced in the same manner as in the case of a polyester having a hydroxyl group, and this is dissolved in a solution after completion of the reaction of the urea-modified polyester. Mix.
[0057]
The elongation reaction used to prepare the toner of the present invention includes a compound having an active hydrogen group (for example, a diamine compound having an amino group) and a modified polyester resin capable of reacting with the compound (for example, a polyester having an isocyanate group). Resin) reacts and the resin is elongated.
The production of the toner of the present invention using the elongation reaction in an aqueous medium will be specifically described below, but is not limited thereto.
As an aqueous medium, water alone may be used, but a solvent miscible with water may be used in combination. Examples of the miscible solvent include alcohol (methanol, isopropanol, ethylene glycol, etc.), dimethylformamide, tetrahydrofuran, cellosolves (methylcellosolve, etc.), lower ketones (acetone, methyl ethyl ketone, etc.) and the like.
[0058]
The toner particles can be formed by reacting a dispersion composed of a prepolymer (A) having an isocyanate group with an amine (B) in an aqueous medium.
As a method for stably forming a dispersion composed of urea-modified polyester or prepolymer (A) in an aqueous medium, the composition of a toner raw material composed of urea-modified polyester or prepolymer (A) is added to the aqueous medium. And a method of dispersing by shearing force.
The prepolymer (A) and other toner components (hereinafter referred to as toner raw materials), a colorant, a colorant masterbatch, a release agent, a charge control agent, an unmodified polyester resin, etc. are dispersed in an aqueous medium. It may be mixed at the time of forming, but it is more preferable to mix the toner raw materials in advance and then add and disperse the mixture in the aqueous medium.
In the present invention, other toner raw materials such as a colorant, a release agent, and a charge control agent do not necessarily have to be mixed when forming particles in an aqueous medium. It may be added later. For example, after forming particles containing no colorant, the colorant can be added by a known dyeing method.
[0059]
The dispersion method is not particularly limited, and known equipment such as a low-speed shear method, a high-speed shear method, a friction method, a high-pressure jet method, and an ultrasonic wave can be applied. In order to make the particle size of the
When a high-speed shearing disperser is used, the number of rotations is not particularly limited, but is usually 1000 to 30000 rpm, preferably 5000 to 20000 rpm.
The dispersion time is not particularly limited, but in the case of a batch method, it is usually 0.1 to 5 minutes. The temperature during dispersion is usually 0 to 150 ° C. (under pressure), preferably 40 to 98 ° C.
Higher temperatures are preferred in that the dispersion made of urea-modified polyester or prepolymer (A) has a low viscosity and is easy to disperse.
[0060]
The amount of the aqueous medium used is usually 50 to 2000 parts by weight, preferably 100 to 1000 parts by weight, based on 100 parts of the toner composition (composition) containing urea-modified polyester and prepolymer (A). If the amount is less than 50 parts by weight, the dispersed state of the toner composition is poor and toner particles having a predetermined particle size cannot be obtained. If it exceeds 2000 parts by weight, it is not economical.
Moreover, a dispersing agent can also be used as needed. The use of a dispersant is preferable in that the particle size distribution becomes sharp and the dispersion is stable.
[0061]
In the step of synthesizing the urea-modified polyester from the prepolymer (A), the amine (B) may be added and reacted before the toner composition is dispersed in the aqueous medium, or the amine may be reacted after being dispersed in the aqueous medium. A reaction may be caused from the particle interface by adding the compound (B).
In this case, urea-modified polyester is preferentially generated on the surface of the toner to be produced, and a concentration gradient can be provided inside the particles.
[0062]
As a dispersant for emulsifying and dispersing the oily phase in which the toner composition is dispersed in a liquid containing water, an anionic surfactant such as alkylbenzene sulfonate, α-olefin sulfonate, and phosphate ester, Amine salt type such as alkylamine salt, amino alcohol fatty acid derivative, polyamine fatty acid derivative, imidazoline, alkyltrimethylammonium salt, dialkyldimethylammonium salt, alkyldimethylbenzylammonium salt, pyridinium salt, alkylisoquinolinium salt, benzethonium chloride, etc. Quaternary ammonium salt type cationic surfactants, fatty acid amide derivatives, non-ionic surfactants such as polyhydric alcohol derivatives such as alanine, dodecyldi (aminoethyl) glycine, di (octylaminoethyl) glycine and N-amino Kill -N, amphoteric surfactants such as N- dimethyl ammonium betaine and the like.
[0063]
Further, by using a surfactant having a fluoroalkyl group, the effect can be increased in a very small amount.
Preferred anionic surfactants having a fluoroalkyl group include fluoroalkyl carboxylic acids having 2 to 10 carbon atoms and metal salts thereof, disodium perfluorooctanesulfonyl glutamate, 3- [omega-fluoroalkyl (C6-C11 ) Oxy] -1-alkyl (C3-C4) sodium sulfonate, 3- [omega-fluoroalkanoyl (C6-C8) -N-ethylamino] -1-propanesulfonic acid sodium, fluoroalkyl (C11-C20) carvone Acids and metal salts, perfluoroalkylcarboxylic acids (C7 to C13) and metal salts thereof, perfluoroalkyl (C4 to C12) sulfonic acids and metal salts thereof, perfluorooctanesulfonic acid diethanolamide, N-propyl-N- ( 2-hydroxyethyl) -Fluorooctanesulfonamide, perfluoroalkyl (C6-C10) sulfonamidopropyltrimethylammonium salt, perfluoroalkyl (C6-C10) -N-ethylsulfonylglycine salt, monoperfluoroalkyl (C6-C16) ethyl phosphate, etc. Is mentioned.
[0064]
Product names include Surflon S-111, S-112, S-113 (Asahi Glass Co., Ltd.), Florard FC-93, FC-95, FC-98, FC-129 (Sumitomo 3M Co., Ltd.), Unidyne DS-101. DS-102 (Daikin Kogyo Co., Ltd.), Mega-Fac F-l0, F-l20, F-113, F-191, F-812, F-833 (Dainippon Ink Co., Ltd.), Xtop EF-102 , 103, 104, 105, 112, 123A, 123B, 306A, 501, 201, 204 (manufactured by Tochem Products), and Fagento F-100, F150 (manufactured by Neos).
[0065]
In addition, as the cationic surfactant, aliphatic quaternary ammonium salts such as aliphatic primary, secondary or secondary amic acid, perfluoroalkyl (C6 to C10) sulfonamidopropyltrimethylammonium salt which right the fluoroalkyl group, Benzalkonium salt, benzethonium chloride, pyridinium salt, imidazolinium salt, trade names include Surflon S-121 (Asahi Glass Co., Ltd.), Florard FC-135 (Sumitomo 3M Co., Ltd.), Unidyne DS-202 (Daikin Industries, Ltd.) ), Megafuck F-150, F-824 (Dainippon Ink Co., Ltd.), Xtop EF-132 (Tochem Products Co., Ltd.), Footgent F-300 (Neos Co., Ltd.) and the like.
[0066]
In addition, calcium phosphate, calcium carbonate, titanium oxide, colloidal silica, hydroxyapatite, and the like can also be used as inorganic compound dispersants that are hardly soluble in water.
[0067]
Alternatively, the dispersed droplets may be stabilized using a polymer protective colloid.
For example, acrylic acid, methacrylic acid, α-cyanoacrylic acid, α-cyanomethacrylic acid, itaconic acid, crotonic acid, fumaric acid, maleic acid or maleic anhydride, or other (meth) acrylic simple substances containing hydroxyl groups Such as β-hydroxyethyl acrylate, β-hydroxyethyl methacrylate, β-hydroxypropyl acrylate, β-hydroxypropyl methacrylate, γ-hydroxypropyl acrylate, γ-hydroxypropyl methacrylate, 3-acrylate Chloro 2-hydroxypropyl, 3-chloro-2-hydroxypropyl methacrylate, diethylene glycol monoacrylate, diethylene glycol monomethacrylate, glycerol monoacrylate, glycerol monomethacrylate, N-methylol acrylamide, N-methylol methacrylamide, etc., vinyl alcohol or ethers with vinyl alcohol, such as vinyl methyl ether, vinyl ethyl ether, vinyl propyl ether, or esters of compounds containing vinyl alcohol and a carboxyl group, For example, vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl butyrate, acrylamide, methacrylamide, diacetone acrylamide or their methylol compounds, acid chlorides such as acrylic acid chloride, methacrylic acid chloride, vinyl pyridine, vinyl pyrrolidone, vinyl imidazole, ethyleneimine Homopolymers or copolymers such as those having a nitrogen atom, or a heterocyclic ring thereof, polyoxyethylene, polyoxypropylene, Reoxyethylene alkylamine, polyoxypropylene alkylamine, polyoxyethylene alkylamide, polyoxypropylene alkylamide, polyoxyethylene nonylphenyl ether, polyoxyethylene lauryl phenyl ether, polyoxyethylene stearyl phenyl ester, polyoxyethylene nonylphenyl Polyoxyethylenes such as esters, celluloses such as methyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, and hydroxypropyl cellulose can be used.
[0068]
When using a dispersion stabilizer that is soluble in acid or alkali such as calcium phosphate salt, the calcium phosphate salt is dissolved from the fine particles by a method such as dissolving the calcium phosphate salt with an acid such as hydrochloric acid and washing with water. Remove. It can also be removed by operations such as enzymatic degradation.
When a dispersant is used, the dispersant may remain on the surface of the toner particles, but it is preferable from the charged surface of the toner that the dispersant is washed and removed after the elongation and / or crosslinking reaction.
[0069]
Further, in order to lower the viscosity of the liquid containing the toner composition, a solvent in which the urea-modified polyester or the prepolymer (A) is soluble can be used.
The use of a solvent is preferable in that the particle size distribution becomes sharp. The solvent is preferably volatile with a boiling point of less than 100 ° C. from the viewpoint of easy removal.
Examples of the solvent include toluene, xylene, benzene, carbon tetrachloride, methylene chloride, 1,2-dichloroethane, 1,1,2-trichloroethane, trichloroethylene, chloroform, monochlorobenzene, dichloroethylidene, methyl acetate, ethyl acetate, Methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone and the like can be used alone or in combination of two or more. In particular, aromatic solvents such as toluene and xylene and halogenated hydrocarbons such as methylene chloride, 1,2-dichloroethane, chloroform, and carbon tetrachloride are preferable. The usage-amount of the solvent with respect to 100 parts of prepolymers (A) is 0-300 parts normally, Preferably it is 0-100 parts, More preferably, it is 25-70 parts. When a solvent is used, it is removed by heating under normal pressure or reduced pressure after elongation and / or crosslinking reaction.
[0070]
When the modified polyester capable of reacting with a compound having an active hydrogen group is reacted with an amine (B) as a crosslinking agent and / or extender, the elongation and / or crosslinking reaction time is determined by the isocyanate of the prepolymer (A). Although it is selected depending on the reactivity depending on the combination of the base structure and amines (B), it is usually 10 minutes to 40 hours, preferably 2 to 24 hours.
The reaction temperature is generally 0 to 150 ° C, preferably 40 to 98 ° C.
Moreover, a well-known catalyst can be used as needed. Specific examples include dibutyltin laurate and dioctyltin laurate.
[0071]
In order to obtain a desired shape for the toner, for example, an emulsified dispersion (oil phase) is mixed with a high-viscosity aqueous solution (aqueous phase) added with a thickener or an activator, and the mixed solution is mixed with a homomixer. The emulsion particles can be deformed by utilizing the difference in viscosity between the oil phase and the water phase using an apparatus that applies a shearing force such as an Ebara milder.
The conditions at this time include a method for adjusting the shearing force of the apparatus, for example, a method for adjusting the treatment time and the number of treatments, or a viscosity difference between the oil phase and the water phase, for example, a water-insoluble organic solvent in the oil phase. Can be controlled by optimizing the concentration, temperature, thickener, activator and temperature in the aqueous phase.
[0072]
In order to remove the organic solvent from the obtained emulsified dispersion, a method in which the temperature of the entire system is gradually raised to completely evaporate and remove the organic solvent in the droplets can be employed.
Alternatively, the emulsified dispersion can be sprayed into a dry atmosphere to completely remove the water-insoluble organic solvent in the droplets to form toner fine particles, and the aqueous dispersant can be removed by evaporation together. .
As a dry atmosphere in which the emulsified dispersion is sprayed, a gas obtained by heating air, nitrogen, carbon dioxide gas, combustion gas, or the like, particularly various air streams heated to a temperature equal to or higher than the boiling point of the highest boiling solvent used are generally used.
Sufficient quality can be obtained by short-time treatment such as spray dryer, belt dryer, rotary kiln. When the particle size distribution at the time of emulsification dispersion is wide and washing and drying processes are performed while maintaining the particle size distribution, the particle size distribution can be adjusted by classification into a desired particle size distribution.
[0073]
In the classification operation, the fine particle portion can be removed in the liquid by a cyclone, a decanter, centrifugation, or the like. Of course, the classification operation may be performed after obtaining the powder after drying, but it is preferably performed in a liquid in terms of efficiency.
The unnecessary fine particles or coarse particles obtained can be returned to the kneading step and used for the formation of particles. At that time, fine particles or coarse particles may be wet.
The dispersant used is preferably removed from the obtained dispersion as much as possible, but it is preferable to carry out it simultaneously with the classification operation described above.
By mixing the resulting dried toner powder with dissimilar particles such as release agent fine particles, charge control fine particles, fluidizing agent fine particles, and colorant fine particles, or by giving mechanical impact force to the mixed powder By immobilizing and fusing on the surface, it is possible to prevent detachment of the foreign particles from the surface of the resulting composite particle.
[0074]
Specific means include a method of applying an impact force to the mixture by blades rotating at high speed, a method of injecting and accelerating the mixture in a high-speed air stream, and causing particles or composite particles to collide with an appropriate collision plate, etc. is there.
As equipment, Ong mill (manufactured by Hosokawa Micron Co., Ltd.), I-type mill (manufactured by Nippon Pneumatic Co., Ltd.) has been modified to reduce pulverization air pressure, hybridization system (manufactured by Nara Machinery Co., Ltd.), kryptron system (Made by Kawasaki Heavy Industries, Ltd.), automatic mortar and the like.
[0075]
Next, the circularity and circularity distribution of the toner will be described.
It is important for the toner in the present invention to have a specific shape and shape distribution. With an irregularly shaped toner having an average circularity of less than 0.90 and far from a spherical shape, satisfactory transferability and High-quality images without dust cannot be obtained.
As a method for measuring the shape, an optical detection band method is suitable in which a suspension containing particles is passed through an imaging unit detection band on a flat plate, and a particle image is optically detected and analyzed by a CCD camera. .
A substantially spherical toner having an average circularity of 0.950 to 0.990, which is a value obtained by dividing the perimeter of an equivalent circle having the same projected area obtained by this method by the perimeter of the actual particle, has a proper density reproducibility. It has been confirmed that the method is effective for forming a high-definition image having a large number of images.
More preferably, particles having an average circularity of 0.960 to 0.985 and a circularity of less than 0.94 are 15% or less.
Further, when the average circularity exceeds 0.990, in a system that employs blade cleaning or the like, poor cleaning occurs on the photosensitive member and the transfer belt, causing stains on the image. For example, development / transfer with a low image area ratio results in a small amount of residual toner and poor cleaning does not become a problem. The image-formed toner may be generated as a transfer residual toner on the photosensitive member, and if accumulated, the image may be soiled.
In addition, the charging roller that contacts and charges the photosensitive member is contaminated, and the original charging ability cannot be exhibited. This value was measured as an average circularity by a flow type particle image analyzer FPIA-2100 (manufactured by Toa Medical Electronics Co., Ltd.). A specific measurement method will be described later.
[0076]
Dv / Dn (about the ratio of volume average particle diameter / number average particle diameter.
The toner has a volume average particle diameter (Dv) of 2 to 7 μm and a ratio (Dv / Dn) to the number average particle diameter (Dn) of 1.25 or less, preferably 1.10 to 1.25. The toner has excellent heat resistance, low-temperature fixability, and hot offset resistance, particularly excellent image gloss when used in full-color copiers, etc. Even if the balance is performed, the fluctuation of the toner particle diameter in the developer is reduced, and good and stable developability can be obtained even with long-term stirring in the developing device.
Even when used as a one-component developer, even if the balance of the toner is performed, the fluctuation of the toner particle diameter is reduced, and the toner is filmed on the developing roller and the toner is thinned. The toner was not fused to a member such as a blade, and good and stable developability and images were obtained even when the developing device was used (stirred) for a long time.
[0077]
In general, it is said that the smaller the particle size of the toner, the more advantageous it is to obtain a high-resolution and high-quality image, but it is disadvantageous for transferability and cleaning properties. is there.
Further, when the volume average particle diameter is smaller than the range of the present invention, in the case of the two-component developer, the toner is fused to the surface of the carrier during a long period of stirring in the developing device, and the charging ability of the carrier is reduced, or the one-component development is performed. When used as an agent, toner filming on the developing roller and toner fusion to a member such as a blade for thinning the toner are likely to occur.
Further, these phenomena are the same for the toner having a fine powder content larger than the range of the present invention.
On the contrary, when the particle diameter of the toner is larger than the range of the present invention, it becomes difficult to obtain a high-resolution and high-quality image, and when the balance of the toner in the developer is performed, In many cases, the variation of the particle size becomes large.
It was also clarified that the same applies when the volume average particle diameter / number average particle diameter is larger than 1.25. In addition, when the volume average particle size / number average particle size is less than 1.05, there are preferable aspects from the viewpoint of stabilizing the behavior of the toner and equalizing the charge amount, but the toner is insufficiently charged. In some cases, it was also found that the cleaning property may be deteriorated.
[0078]
When the toner of the present invention is used for a two-component developer, it may be used by mixing with a magnetic carrier. The carrier to toner content ratio in the developer is 1 to 10 weights of toner with respect to 100 parts by weight of carrier. Part is preferred. As the magnetic carrier, conventionally known ones such as iron powder, ferrite powder, magnetite powder, magnetic resin carrier having a particle diameter of about 20 to 200 μm can be used.
Examples of the coating material include amino resins such as urea-formaldehyde resin, melamine resin, benzoguanamine resin, urea resin, polyamide resin, and epoxy resin. Polyvinyl and polyvinylidene resins such as acrylic resins, polymethyl methacrylate resins, polyacrylonitrile resins, polyvinyl acetate resins, polyvinyl alcohol resins, polyvinyl butyral resins, polystyrene resins and styrene acrylic copolymer resins, Halogenated olefin resins such as vinyl, polyester resins such as polyethylene terephthalate resin and polybutylene terephthalate resin, polycarbonate resins, polyethylene resins, polyvinyl fluoride resins, polyvinylidene fluoride resins, polytrifluoroethylene resins, polyhexafluoro Propylene resin, copolymer of vinylidene fluoride and acrylic monomer, copolymer of vinylidene fluoride and vinyl fluoride, tetrafluoroethylene and vinylidene fluoride And fluoro such as terpolymers of non-fluoride monomers including, and silicone resins. Moreover, you may contain electrically conductive powder etc. in coating resin as needed.
As the conductive powder, metal powder, carbon black, titanium oxide, tin oxide, zinc oxide or the like can be used. These conductive powders preferably have an average particle diameter of 1 μm or less. When the average particle diameter is larger than 1 μm, it becomes difficult to control electric resistance.
The toner of the present invention can also be used as a one-component magnetic toner that does not use a carrier or a non-magnetic toner.
[0079]
The toner of the present invention can be used to form an image using an image forming apparatus having an intermediate transfer member.
One embodiment of the intermediate transfer member of the transfer system will be described.
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a copying machine according to the present embodiment. Around a photosensitive drum (hereinafter referred to as a photosensitive member) (110) as an image carrier, a charging roller (120) as a charging device, an exposure device (130), a cleaning device (160) having a cleaning blade, A neutralizing lamp (170) as a device, a developing device (140), and an intermediate transfer member (150) as an intermediate transfer member are provided. The intermediate transfer member (150) is suspended by a plurality of suspension rollers (151), and is configured to run endlessly in the direction of the arrow by a driving unit such as a motor (not shown).
A part of the suspension roller (151) also serves as a transfer bias roller for supplying a transfer bias to the intermediate transfer member, and a predetermined transfer bias voltage is applied from a power source (not shown). A cleaning device (190) having a cleaning blade for the intermediate transfer member (150) is also provided.
A transfer roller (180) is disposed as a transfer means for transferring the developed image to the transfer paper (101) as the final transfer material, facing the intermediate transfer body (150), and the transfer roller (180). Is supplied with a transfer bias by a power supply device (not shown).
A corona charger (152) is provided around the intermediate transfer member (150) as a charge applying unit.
The developing device (140) includes a developing belt (141) as a developer carrying member, a black (hereinafter referred to as K) developing unit (145K) and a yellow (hereinafter referred to as the following) around the developing belt (141). Y development unit (145Y), magenta (hereinafter referred to as magenta) development unit (145M), and cyan (hereinafter referred to as C) development unit (145C).
Further, the developing belt (141) is stretched around a plurality of belt rollers, and is configured to run endlessly in the direction of the arrow by a driving unit such as a motor (not shown), and is in contact with the photoreceptor (110). Then, it moves at almost the same speed as the photoconductor (110).
[0080]
Since the configuration of each developing unit is common, the following description will be given only for the black developing unit (145K), and the other developing units (145Y, 145M, 145C) are those in the black developing unit (145K) in the figure. The parts corresponding to are appended with (Y, M, C) after the numbers given to those in the unit, and the description is omitted. The developing unit (145K) includes a developing tank (142K) containing a high-viscosity, high-concentration liquid developer containing toner particles and a carrier liquid component, and a lower portion serving as a liquid developer in the developing tank (142K). A drawing roller (143Bk) disposed so as to be immersed, and a coating roller (144K) for thinning the developer drawn from the drawing roller (143K) and applying it to the developing belt (141) Yes. The application roller (144K) has conductivity, and a predetermined bias is applied from a power source (not shown).
[0081]
In addition to the apparatus configuration as shown in FIG. 1, the apparatus configuration of the copier according to the present embodiment is not limited to the apparatus configuration as shown in FIG. 1, and each color developing unit (145K), (145Y), (145M), An apparatus configuration in which (145C) is provided around the photoconductor (110) may also be used.
[0082]
Next, the operation of the copying machine according to the present embodiment will be described.
In FIG. 1, the photosensitive member (110) is uniformly charged by the charging roller (120) while being driven to rotate in the direction of the arrow, and then the reflected light from the document is imaged and projected by an optical system (not shown) by the exposure device (130). Thus, an electrostatic latent image is formed on the photoconductor (110). The electrostatic latent image is developed by the developing device (140) to form a toner image as a visible image. The developer thin layer on the developing belt (141) is peeled off from the belt (141) in a thin layer state by contact with the photoreceptor in the developing region, and a latent image is formed on the photoreceptor (110). Transition to the part.
The toner image developed by the developing device (140) is transferred to the intermediate transfer member (150) at a contact portion (primary transfer region) between the photosensitive member (110) and the intermediate transfer member (150) moving at a constant speed. (Primary transfer). When transferring three or four colors to be superimposed, this process is repeated for each color to form a color image on the intermediate transfer member (150).
[0083]
The corona charger (152) for applying a charge to the superimposed toner image on the intermediate transfer member (150) is arranged between the photosensitive member (110) and the intermediate member in the rotational direction of the intermediate transfer member (150). It is installed at a position downstream of the contact facing portion with the transfer body (150) and upstream of the contact facing portion between the intermediate transfer body (150) and the transfer paper (101).
The corona charger (152) gives the toner image a true charge having the same polarity as the charged polarity of the toner particles forming the toner image, and the toner image is transferred onto the transfer paper (101). A sufficient charge is applied to the toner image.
After the toner image is charged by the corona charger (152), it is collectively transferred onto the transfer paper (101) conveyed in the direction of the arrow from a paper supply unit (not shown) by a transfer bias from the transfer roller (180). Transferred (secondary transfer).
Thereafter, the transfer paper (101) onto which the toner image has been transferred is separated from the photoconductor (110) by a separation device (not shown), and after being subjected to a fixing process by a fixing device (not shown), is discharged from the device.
On the other hand, after the transfer, the untransferred toner is collected and removed by the cleaning device (160), and the residual charge is discharged by the discharging lamp (170) in preparation for the next charging.
[0084]
As described above, the static friction coefficient of the intermediate transfer member is preferably 0.1 to 0.6, and more preferably 0.3 to 0.5.
The volume resistance of the intermediate transfer member is several Ωcm or more and 103It is preferable that it is below Ωcm. Volume resistance is several Ωcm or more 103By setting the resistance to Ωcm or less, the intermediate transfer member itself can be prevented from being charged, and the charge imparted by the charge imparting means hardly remains on the intermediate transfer member, so that transfer unevenness during secondary transfer can be prevented. Further, it is possible to easily apply a transfer bias at the time of secondary transfer.
[0085]
The material of the intermediate transfer member is not particularly limited, and known materials can be used. An example is shown below.
(1) A material having a high Young's modulus (tensile modulus) is used as a single-layer belt. PC (polycarbonate), PVDF (polyvinylidene fluoride), PAT (polyalkylene terephthalate), PC (polycarbonate) / PAT ( Polyalkylene terephthalate) blend material, ETFE (ethylene tetrafluoroethylene copolymer) / PC, ETFE / PAT, PC / PAT blend material, carbon black dispersed thermosetting polyimide, and the like. These single-layer belts having a high Young's modulus have the advantage that the amount of deformation with respect to stress during image formation is small, and registration is not likely to occur particularly during color image formation.
(2) A belt having a two- or three-layer structure in which a belt having a high Young's modulus is used as a base layer and a surface layer or an intermediate layer is provided on the outer periphery thereof. Therefore, the line image has a performance capable of preventing the line image from being lost.
(3) Belts having a relatively low Young's modulus using rubber and elastomer, and these belts have an advantage that line images are hardly lost due to their softness. In addition, the width of the belt is made larger than that of the drive roll and the tension roll, and the elasticity of the belt ear protruding from the roll is used to prevent meandering, so that a low cost can be realized without the need for ribs or meandering prevention devices. .
[0086]
Conventionally, fluororesin, polycarbonate resin, polyimide resin, and the like have been used for the intermediate transfer belt. However, in recent years, an elastic belt in which the entire belt layer or a part of the belt is used as an elastic member has been used. The transfer of a color image using a resin belt has the following problems.
A color image is usually formed with four colored toners. On one color image, toner layers of 1 to 4 layers are formed. The toner layer receives pressure by passing through the primary transfer (transfer from the photoreceptor to the intermediate transfer belt) and the secondary transfer (transfer from the intermediate transfer belt to the sheet), and the cohesive force between the toners increases. When the cohesive force between the toners increases, the phenomenon of missing characters in the characters and missing edges in the solid portion image tends to occur. Since the resin belt has a high hardness and does not deform according to the toner layer, the toner layer is easily compressed, and the character dropout phenomenon is likely to occur.
[0087]
Recently, there has been an increasing demand for forming full-color images on various papers, for example, Japanese paper or papers that are intentionally uneven. However, a paper with poor smoothness is liable to generate toner and voids at the time of transfer, and transfer loss is likely to occur. When the transfer pressure at the secondary transfer portion is increased to improve the adhesion, the condensing power of the toner layer is increased, and the above-described character void is generated.
[0088]
The elastic belt is used for the following purposes. The elastic belt is deformed corresponding to the toner layer and the paper having poor smoothness at the transfer portion. In other words, since the elastic belt deforms following local irregularities, the paper does not have excessive flatness and has good adhesion without excessively increasing the transfer pressure on the toner layer. In contrast, a transfer image with excellent uniformity can be obtained.
[0089]
The elastic belt resin is polycarbonate, fluororesin (ETFE, PVDF), polystyrene, chloropolystyrene, poly-α-methylstyrene, styrene-butadiene copolymer, styrene-vinyl chloride copolymer, styrene-vinyl acetate copolymer. Polymer, styrene-maleic acid copolymer, styrene-acrylic acid ester copolymer (styrene-methyl acrylate copolymer, styrene-ethyl acrylate copolymer, styrene-butyl acrylate copolymer, styrene-acrylic acid Octyl copolymer and styrene-phenyl acrylate copolymer), styrene-methacrylic acid ester copolymer (styrene-methyl methacrylate copolymer, styrene-ethyl methacrylate copolymer, styrene-phenyl methacrylate copolymer) Coalesce etc.), styrene-α-chloroacryl Styrenic resin (monopolymer or copolymer containing styrene or styrene-substituted product), methyl methacrylate resin, butyl methacrylate resin, acrylic resin, such as methyl phosphate copolymer, styrene-acrylonitrile-acrylic acid ester copolymer Ethyl acid resin, butyl acrylate resin, modified acrylic resin (silicone modified acrylic resin, vinyl chloride resin modified acrylic resin, acrylic / urethane resin, etc.), vinyl chloride resin, styrene-vinyl acetate copolymer, vinyl chloride-vinyl acetate Polymer, rosin-modified maleic resin, phenol resin, epoxy resin, polyester resin, polyester polyurethane resin, polyethylene, polypropylene, polybutadiene, polyvinylidene chloride, ionomer resin, polyurethane resin, silicone resin, ketone resin, Len - ethyl acrylate copolymer, may be used xylene resin and polyvinyl butyral resin, polyamide resin, one kind or two kinds or more selected from the group consisting of modified polyphenylene oxide resin. However, it is a matter of course that the material is not limited to the above materials.
[0090]
Elastic rubber and elastomer include butyl rubber, fluorine rubber, acrylic rubber, EPDM, NBR, acrylonitrile-butadiene-styrene rubber natural rubber, isoprene rubber, styrene-butadiene rubber, butadiene rubber, ethylene-propylene rubber, ethylene-propylene ter Polymer, chloroprene rubber, chlorosulfonated polyethylene, chlorinated polyethylene, urethane rubber, syndiotactic-1,2-polybutadiene, epichlorohydrin rubber, silicone rubber, fluorine rubber, polysulfide rubber, polynorbornene rubber, hydrogenated Selected from the group consisting of nitrile rubber, thermoplastic elastomer (eg, polystyrene, polyolefin, polyvinyl chloride, polyurethane, polyamide, polyurea, polyester, fluororesin) It is possible to use one kind or two or more elements. However, it is a matter of course that the material is not limited to the above materials.
[0091]
There are no particular restrictions on the conductive agent for adjusting the resistance value. For example, carbon black, graphite, metal powder such as aluminum and nickel, tin oxide, titanium oxide, antimony oxide, indium oxide, potassium titanate, antimony oxide-tin oxide composite Conductive metal oxides such as oxides (ATO) and indium oxide-tin oxide composite oxides (ITO), and conductive metal oxides are coated with insulating fine particles such as barium sulfate, magnesium silicate and calcium carbonate But you can. Of course, the conductive agent is not limited thereto.
[0092]
The surface layer material and the surface layer are required to prevent contamination of the photoconductor by the elastic material, reduce the surface friction resistance to the transfer belt surface, reduce the adhesion of the toner, and improve the cleaning property and the secondary transfer property. . For example, materials such as polyurethane, polyester, epoxy resin, etc. that use one or more types to reduce surface energy and improve lubricity, such as fluororesin, fluorine-based material, fluorocarbon, titanium dioxide, silicon carbide, etc. One kind or two or more kinds of powders and particles or particles having different particle diameters can be dispersed and used. In addition, it is also possible to use a material that has a surface layer formed by forming a fluorine-rich layer on the surface by heat treatment, such as a fluorine-based rubber material.
[0093]
The method for manufacturing the belt is not limited.
(A) Centrifugal molding method in which a material is poured into a rotating cylindrical mold to form a belt
(B) Spray coating method in which liquid paint is sprayed to form a film
(C) Dipping method in which a cylindrical mold is dipped in a material solution and pulled up
(D) Casting method for injecting into inner and outer molds
(E) A method of winding a compound around a cylindrical mold and performing vulcanization polishing
However, the present invention is not limited to this, and a belt is generally manufactured by combining a plurality of manufacturing methods.
[0094]
As a method for preventing the elastic belt from stretching, there are a method of forming a rubber layer in the core resin layer having a small elongation, a method of putting a material for preventing the elongation into the core layer, and the like.
Materials constituting the core layer for preventing elongation include, for example, natural fibers such as cotton and silk, polyester fibers, nylon fibers, acrylic fibers, polyolefin fibers, polyvinyl alcohol fibers, polyvinyl chloride fibers, polyvinylidene chloride fibers, One or two selected from the group consisting of synthetic fibers such as polyurethane fibers, polyacetal fibers, polyfluoroethylene fibers and phenol fibers, inorganic fibers such as carbon fibers, glass fibers and boron fibers, and metal fibers such as iron fibers and copper fibers By using more than seeds, woven or thread-like ones can be made. Of course, the material is not limited to the above.
The yarn may be twisted in any manner, such as one or a plurality of filaments twisted, a single twisted yarn, various twisted yarns, a double yarn or the like. Further, for example, fibers of a material selected from the above material group may be blended. Of course, the yarn can be used after being subjected to an appropriate conductive treatment.
[0095]
On the other hand, the woven fabric can be any woven fabric such as knitted weave. Of course, a woven fabric that has been woven can also be used, and naturally conductive treatment can be applied.
The production method for providing the core layer is not particularly limited, for example, a method of providing a woven fabric woven in a cylindrical shape on a mold and the like, and providing a coating layer thereon, the woven fabric woven in a cylindrical shape is a liquid rubber And a method of providing a coating layer on one side or both sides of the core layer, and a method of winding a thread spirally around a mold at an arbitrary pitch and providing a coating layer thereon.
The thickness of the elastic layer depends on the hardness of the elastic layer, but if it is too thick, the surface expands and contracts and cracks are likely to occur in the surface layer. In addition, since the amount of expansion / contraction increases, it is not preferable that the image is too thick (e.g., about 1 mm or more) because the expansion / contraction of the image increases.
[0096]
Next, the charging device will be described.
FIG. 7 shows a schematic configuration of an example of an image forming apparatus using a contact-type charging device.
A photoreceptor to be charged and an image carrier is driven to rotate at a predetermined speed (process speed) in the direction of the arrow. The charging roller, which is a charging member brought into contact with the photosensitive drum, is basically composed of a cored bar and a conductive rubber layer formed on the roller concentrically with the outer periphery of the cored bar, and both ends of the cored bar are bearing members (not shown). ) And the like, and the photosensitive drum is pressed with a predetermined pressure by a pressurizing means (not shown). In the case of FIG. 7, the charging roller is driven by the rotational driving of the photosensitive drum. Rotate.
The charging roller is formed to have a diameter of 16 mm by coating a medium resistance rubber layer of about 100,000 Ω · cm on a core metal having a diameter of 9 mm.
The cored bar of the charging roller and the illustrated power source are electrically connected, and a predetermined bias is applied to the charging roller by the power source. As a result, the peripheral surface of the photoreceptor is uniformly charged to a predetermined polarity and potential.
The shape of the charging member used in the present invention may take any form such as a magnetic brush or a fur brush in addition to the roller, and can be selected according to the specifications and form of the electrophotographic apparatus.
In the case of using a magnetic brush, the magnetic brush is composed of various ferrite particles such as Zn—Cu ferrite as a charging member, a non-magnetic conductive sleeve for supporting it, and a magnet roll included therein.
In addition, when using a fur brush, for example, as a material of the fur brush, a fur treated with carbon, copper sulfide, metal, and metal oxide is used, and this is wound around a metal or other conductive core metal. By charging or pasting, it becomes a charger.
Of course, the charging device used in the image forming apparatus of the present invention is not limited to the contact-type charging device as described above, but an image forming apparatus in which ozone generated from the charging device is reduced is obtained. It is preferable to use a contact charging device.
[0097]
As the electrophotographic photoreceptor used in the image forming apparatus of the present invention, a conductive support is heated to 50 ° C. to 400 ° C., and a vacuum deposition method, a sputtering method, an ion plating method, thermal CVD is applied on the support. Amorphous silicon photoconductor (hereinafter referred to as “a-Si-based photoconductor”) having a photoconductive layer made of a-Si can be used by a film forming method such as a CVD method, a photo-CVD method, or a plasma CVD method.
Among them, a plasma CVD method, that is, a method in which a source gas is decomposed by direct current, high frequency or microwave glow discharge to form an a-Si deposited film on a support is preferably used.
[0098]
The layer structure of the amorphous silicon photoconductor is, for example, as follows.
FIG. 8 is a schematic configuration diagram for explaining a layer configuration.
In the electrophotographic photoreceptor (500) shown in FIG. 8A, a photoconductive layer (502) made of a-Si: H, X and having photoconductivity is provided on a support (501). .
An electrophotographic photosensitive member (500) shown in FIG. 8B includes a photoconductive layer (502) made of a-Si: H, X and having photoconductivity on a support (501), and amorphous silicon. And a system surface layer (503).
An electrophotographic photoreceptor (500) shown in FIG. 8 (c) includes a photoconductive layer (502) made of a-Si: H, X and having photoconductivity on a support (501), and amorphous silicon. It is composed of a system surface layer (503) and an amorphous silicon system charge injection blocking layer (504).
In the electrophotographic photoreceptor (500) shown in FIG. 8D, a photoconductive layer (502) is provided on a support (501). The photoconductive layer (502) comprises a charge generation layer (505) and a charge transport layer (506) made of a-Si: H, X, and an amorphous silicon-based surface layer (503) is provided thereon. .
[0099]
The support for the photoreceptor may be conductive or electrically insulating. Examples of the conductive support include metals such as Al, Cr, Mo, Au, In, Nb, Te, V, Ti, Pt, Pd, and Fe, and alloys thereof such as stainless steel. Also, at least the surface on the side where the photosensitive layer is to be formed of an electrically insulating support such as polyester, polyethylene, polycarbonate, cellulose acetate, polypropylene, polyvinyl chloride, polystyrene, polyamide or other synthetic resin film or sheet, glass or ceramic. A conductively treated support can also be used.
The shape of the support can be a cylindrical or plate-like or endless belt with a smooth or uneven surface, and the thickness thereof is appropriately determined so that a desired photoreceptor for an image forming apparatus can be formed. When flexibility as a photoreceptor for an image forming apparatus is required, it can be made as thin as possible within a range where the function as a support can be sufficiently exhibited. However, the support is usually 10 μm or more from the viewpoints of manufacturing and handling, such as mechanical strength.
[0100]
The amorphous silicon photosensitive member that can be used in the image forming apparatus of the present invention has a function of blocking the injection of electric charges from the conductive support side between the conductive support and the photoconductive layer as necessary. It is more effective to provide a charge injection blocking layer (see FIG. 8C).
That is, the charge injection blocking layer has a function of blocking charge injection from the support side to the photoconductive layer side when the photosensitive layer is subjected to a charging process with a certain polarity on its free surface. When charged, it has a so-called polarity dependency that does not exhibit such a function. In order to provide such a function, the charge injection blocking layer contains a relatively large number of atoms for controlling conductivity as compared with the photoconductive layer.
The layer thickness of the charge injection blocking layer is preferably from 0.1 to 5 μm, more preferably from 0.3 to 4 μm, and most preferably from 0.5 to 0.5 in view of obtaining desired electrophotographic characteristics and economic effects. It is desirable to be 3 μm.
[0101]
The photoconductive layer is formed on the undercoat layer as required, and the layer thickness of the photoconductive layer is appropriately determined as desired from the viewpoints of obtaining desired electrophotographic characteristics and economic effects, and preferably 1 It is desirable that the thickness is ˜100 μm, more preferably 20 to 50 μm, and most preferably 23 to 45 μm.
[0102]
The charge transport layer is a layer mainly having a function of transporting charges when the photoconductive layer is functionally separated. The charge transport layer includes at least silicon atoms, carbon atoms, and fluorine atoms as constituent elements, and is formed of a-SiC (H, F, O) including hydrogen atoms and oxygen atoms as required. It has conductive properties, in particular charge retention properties, charge generation properties and charge transport properties. In the present invention, it is particularly preferable to contain an oxygen atom.
The layer thickness of the charge transport layer is appropriately determined as desired from the viewpoint of obtaining desired electrophotographic characteristics and economic effects. The charge transport layer is preferably 5 to 50 μm, more preferably 10 to 40 μm. Optimally, the thickness is desirably 20 to 30 μm.
[0103]
The charge generation layer is a layer mainly having a function of generating charges when the photoconductive layer is functionally separated. This charge generation layer is composed of a-Si: H containing at least silicon atoms as components and substantially no carbon atoms and, if necessary, hydrogen atoms, and has desired photoconductive properties, particularly charge generation properties. Have charge transport properties.
The layer thickness of the charge generation layer is appropriately determined as desired from the viewpoint of obtaining desired electrophotographic characteristics and economic effects, etc., preferably 0.5 to 15 μm, more preferably 1 to 10 μm, optimally 1 ˜5 μm.
[0104]
The amorphous silicon photoconductor that can be used in the present invention can be further provided with a surface layer on the photoconductive layer formed on the support as described above, if necessary. It is preferable to form a surface layer. This surface layer has a free surface, and is provided to achieve the object of the present invention mainly in moisture resistance, continuous repeated use characteristics, electrical pressure resistance, use environment characteristics, and durability.
The thickness of the surface layer in the present invention is usually 0.01 to 3 μm, preferably 0.05 to 2 μm, and most preferably 0.1 to 1 μm. If the layer thickness is less than 0.01 μm, the surface layer is lost due to wear or the like during use of the photoreceptor, and if it exceeds 3 μm, electrophotographic characteristics such as an increase in residual potential are observed.
Amorphous silicon photoconductors have high surface hardness, high sensitivity to long-wavelength light such as semiconductor lasers (770 to 800 nm), etc., and almost no deterioration due to repeated use. Therefore, high-speed copying machines and laser beam printers are used. It is used as an electrophotographic photoreceptor such as (LBP).
[0105]
As the fixing device used in the image forming apparatus of the present invention, as shown in FIG. 9, a so-called surf fixing device that rotates and fixes a fixing film is used.
In detail, the fixing film is an endless belt-like heat-resistant film, and is fixed and supported by a driving roller, a driven roller, and a heater support provided below the rollers, which are support rotating members of the film. It is stretched around the heating element.
The driven roller also serves as a tension roller for the fixing film, and the fixing film is rotationally driven in the clockwise direction by the rotational driving of the driving roller in the clockwise direction in the drawing. This rotational driving speed is adjusted to a speed at which the transfer material and the fixing film are equal in the fixing nip region L where the pressure roller and the fixing film are in contact with each other.
Here, the pressure roller is a roller having a rubber elastic layer having good releasability, such as silicon rubber, and a contact pressure of 4 to 10 kg of total pressure against the fixing nip region L while rotating counterclockwise. With pressure contact.
The fixing film preferably has excellent heat resistance, releasability and durability, and a thin film having a total thickness of 100 μm or less, preferably 40 μm or less is used. For example, at least an image of a single layer film of a heat-resistant resin such as polyimide, polyetherimide, PES (polyether sulfide), PFA (tetrafluoroethylene perfluoroalkyl vinyl ether copolymer resin), or a composite layer film, for example, a 20 μm thick film The contact surface is coated with a release coating layer of PTFE (tetrafluoroethylene resin), PFA or other fluororesin added with a conductive material to a thickness of 10 μm, or an elastic layer such as fluororubber or silicon rubber. It is a thing.
[0106]
In FIG. 9, the heating body of the present embodiment is composed of a flat substrate and a fixing heater, and the flat substrate is made of a material having high thermal conductivity and high electrical resistivity such as alumina and is in contact with the fixing film. A fixing heater composed of a resistance heating element is provided on the surface in the longitudinal direction.
Such a fixing heater is, for example, Ag / Pd, Ta2An electric resistance material such as N is applied in a linear or belt shape by screen printing or the like.
In addition, electrodes (not shown) are formed at both ends of the fixing heater, and the resistance heating element generates heat when energized between the electrodes. Furthermore, a fixing temperature sensor constituted by a thermistor is provided on the surface of the substrate opposite to the surface provided with the fixing heater.
The temperature information of the substrate detected by the fixing temperature sensor is sent to a control unit (not shown), and the amount of electric power supplied to the fixing heater is controlled by the control unit, and the heating body is controlled to a predetermined temperature.
Of course, the fixing device used in the present invention is not limited to the surf fixing device as described above, but an image forming apparatus using the fixing device capable of reducing the rise time with high efficiency can be obtained. Is preferably used.
[0107]
In the developing device used in the image forming apparatus of the present invention, during development, a vibration bias voltage obtained by superimposing an AC voltage on a DC voltage is applied to the developing sleeve as a developing bias by a power source. The background portion potential and the image portion potential are located between the maximum value and the minimum value of the vibration bias potential.
As a result, an alternating electric field whose direction changes alternately is formed in the developing portion. In this alternating electric field, the developer toner and carrier vibrate vigorously, and the toner flies off the electrostatic binding force on the developing sleeve and carrier and flies to the photosensitive drum, and adheres corresponding to the latent image on the photosensitive drum. To do.
[0108]
The difference (maximum peak voltage) between the maximum value and the minimum value of the vibration bias voltage is preferably 0.5 to 5 KV, and the frequency is preferably 1 to 10 KHz.
As the waveform of the vibration bias voltage, a rectangular wave, a sine wave, a triangular wave or the like can be used. As described above, the DC voltage component of the vibration bias is a value between the background part potential and the image part potential, but the value closer to the background part potential than the image part potential is more likely to cover the background part potential region. This is preferable for preventing toner adhesion.
[0109]
When the vibration bias voltage waveform is a rectangular wave, the duty ratio is preferably 50% or less. Here, the duty ratio is a ratio of time during which the toner is directed to the photosensitive member during one period of the vibration bias. By doing so, the difference between the peak value at which the toner is directed to the photoreceptor and the time average value of the bias can be increased, so that the movement of the toner is further activated and the potential of the latent image surface is increased. It can adhere to the distribution and improve the roughness and resolution.
In addition, toner can reduce the difference between the peak value that a carrier having a charge of opposite polarity is directed to the photoreceptor and the time average value of the bias, so that the movement of the carrier is calmed down and the background of the latent image is reduced. The probability that the carrier adheres to the part can be greatly reduced.
Of course, the applied bias of the developing device used in the image forming apparatus of the present invention is not limited as described above. However, in order to obtain a high-definition image without roughness, the above-described form is adopted. It is preferable.
[0110]
FIG. 10 shows a schematic configuration of an image forming apparatus having a process cartridge.
In the figure, (81) shows the entire process cartridge, (82) shows a photosensitive member, (83) shows charging means, (84) shows developing means, and (85) shows cleaning means.
In the present invention, a plurality of components such as the above-described photoconductor (82), charging device means (83), developing means (84), and cleaning means (85) are integrally combined as a process cartridge. The process cartridge is configured to be detachable from a main body of an image forming apparatus such as a copying machine or a printer.
[0111]
In the image forming apparatus equipped with the process cartridge for storing the electrophotographic toner of the present invention, the photosensitive member is rotationally driven at a predetermined peripheral speed.
In the rotation process, the photosensitive member is charged uniformly by positive or negative predetermined potential on its peripheral surface by the charging unit, and then receives image exposure light from an image exposure unit such as slit exposure or laser beam scanning exposure. An electrostatic latent image is sequentially formed on the circumferential surface of the photosensitive member, and the formed electrostatic latent image is then developed with toner by a developing unit. The developed toner image is transferred from the paper feeding unit to the photosensitive member and the transferring unit. In the meantime, the image is sequentially transferred to a transfer material fed in synchronization with the rotation of the photosensitive member.
The transfer material that has received the image transfer is separated from the surface of the photosensitive member, introduced into the image fixing means, and fixed on the image, and printed out as a copy (copy).
The surface of the photoconductor after the image transfer is cleaned by removing toner remaining after transfer by a cleaning unit, and after further static elimination, it is repeatedly used for image formation.
[0112]
The present invention can also be used as a tandem color image forming apparatus.
An example of an embodiment of a tandem type color image forming apparatus will be described.
In the tandem type electrophotographic apparatus, as shown in FIG. 3, the images on the respective photoreceptors (1) are sequentially transferred onto the sheet (s) conveyed by the sheet conveying belt (3) by the transfer device (2). As shown in FIG. 4, the image on each photoreceptor (1) is sequentially transferred to the intermediate transfer body (4) by the primary transfer device (2) and then the intermediate transfer body ( 4) There is an indirect transfer type in which the above image is collectively transferred to the sheet (s) by the secondary transfer device (5). The transfer device (5) is a transfer conveyance belt, but there is also a roller-shaped system.
[0113]
Comparing the direct transfer type with the indirect transfer type, the former is the upstream side of the tandem type image forming apparatus (T) in which the photoconductors (1) are arranged, and the downstream side. Therefore, the fixing device (7) must be arranged on the sheet, and there is a disadvantage that the fixing device (7) is enlarged in the sheet conveying direction.
On the other hand, the latter can set the secondary transfer position relatively freely. The paper feeding device (6) and the fixing device (7) can be arranged so as to overlap the tandem type image forming device (T), and there is an advantage that downsizing is possible.
[0114]
In the former, in order not to increase the size in the sheet conveying direction, the fixing device (7) is disposed close to the tandem type image forming apparatus (T). Therefore, the fixing device (7) cannot be disposed with a sufficient margin that the sheet (s) can bend, and an impact (particularly thick sheet) when the leading edge of the sheet (s) enters the fixing device (7). The fixing device (7) has an influence on the upstream side image formation due to the speed difference between the sheet conveyance speed when passing through the fixing device (7) and the sheet conveyance speed by the transfer conveyance belt. There are easy drawbacks.
On the other hand, in the latter case, the fixing device (7) can be disposed with a sufficient margin that the sheet (s) can be bent, so that the fixing device (7) hardly affects the image formation. be able to.
[0115]
In view of the above, recently, an indirect transfer type of tandem type electrophotographic apparatus has attracted attention.
In this type of color electrophotographic apparatus, as shown in FIG. 4, the transfer residual toner remaining on the photosensitive member (1) after the primary transfer is removed by the photosensitive member cleaning device (8) to remove the photosensitive member ( 1) The surface was cleaned and prepared for another image formation. Further, the transfer residual toner remaining on the intermediate transfer member (4) after the secondary transfer is removed by the intermediate transfer member cleaning device (9) to clean the surface of the intermediate transfer member (4), so as to prepare for image formation again. It was.
[0116]
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 5 shows an embodiment of the present invention, which is a tandem indirect transfer type electrophotographic apparatus.
In the figure, (100) is a copying apparatus main body, (200) is a paper feed table on which it is placed, (300) is a scanner mounted on the copying apparatus main body (100), and (400) is an automatic document feeder mounted thereon. (ADF). The copying machine main body (100) is provided with an endless belt-shaped intermediate transfer member (10) in the center.
Then, as shown in FIG. 5, in the illustrated example, it is wound around three support rollers (14), (15) and (16) so as to be able to rotate and convey clockwise in the drawing.
In this illustrated example, an intermediate transfer body cleaning device (17) for removing residual toner remaining on the intermediate transfer body (10) after image transfer is provided on the left of the second support roller (15) among the three.
Further, among the three, the intermediate transfer member (10) stretched between the first support roller (14) and the second support roller (15) has yellow, cyan and magenta along the transport direction. The four black image forming means (18) are arranged side by side to constitute a tandem image forming apparatus (20).
[0117]
On the tandem image forming apparatus (20), an exposure apparatus (21) is further provided as shown in FIG. On the other hand, a secondary transfer device (22) is provided on the side opposite to the tandem image forming device (20) with the intermediate transfer member (10) interposed therebetween.
In the illustrated example, the secondary transfer device (22) includes a secondary transfer belt (24), which is an endless belt, spanned between two rollers (23), and the second transfer device (22) passes through an intermediate transfer member (10). 3 is pressed against the support roller (16), and the image on the intermediate transfer body (10) is transferred to the sheet.
[0118]
Next to the secondary transfer device (22), a fixing device (25) for fixing the transferred image on the sheet is provided. The fixing device (25) is configured by pressing a pressure roller (27) against a fixing belt (26) which is an endless belt.
The secondary transfer device (22) described above is also provided with a sheet transport function for transporting the image-transferred sheet to the fixing device (25). Of course, as the secondary transfer device (22), a transfer roller or a non-contact charger may be arranged. In such a case, it is difficult to provide this sheet conveying function together.
In the illustrated example, a sheet is placed under such a secondary transfer device (22) and a fixing device (25) so as to record an image on both sides of the sheet in parallel with the tandem image forming device (20). A sheet inverting device (28) for inverting is provided.
[0119]
Now, when making a copy using this color electrophotographic apparatus, the document is set on the document table (30) of the automatic document feeder (400). Alternatively, the automatic document feeder (400) is opened, a document is set on the contact glass (32) of the scanner (300), and the automatic document feeder (400) is closed and pressed by it.
When a start switch (not shown) is pressed, when the document is set on the automatic document feeder (400), the document is transported and moved onto the contact glass (32), and then the other contact glass (32). When a document is set on the scanner, the scanner (300) is immediately driven to travel on the first traveling body (33) and the second traveling body (34). Then, the first traveling body (33) emits light from the light source, and the reflected light from the document surface is further reflected toward the second traveling body (34) and reflected by the mirror of the second traveling body (34). Then, the image is placed in the reading sensor (36) through the imaging lens (35) and the content of the original is read.
[0120]
When a start switch (not shown) is pressed, one of the support rollers (14), (15), and (16) is rotationally driven by a drive motor (not shown), and the other two support rollers are driven to rotate. Then, the intermediate transfer member (10) is rotated and conveyed.
At the same time, the individual image forming means (18) rotates the photoreceptor (40) to form monochrome images of black, yellow, magenta, and cyan on each photoreceptor (40). Then, along with the conveyance of the intermediate transfer member (10), these monochrome images are sequentially transferred to form a composite color image on the intermediate transfer member (10).
[0121]
On the other hand, when a start switch (not shown) is pressed, one of the paper feed rollers (42) of the paper feed table (200) is selectively rotated, and one of the paper feed cassettes (44) provided in multiple stages in the paper bank (43). The sheet is fed out from the sheet, separated one by one by the separation roller (45), put into the sheet feeding path (46), conveyed by the conveying roller (47), and fed into the sheet feeding path (48) in the copying machine main body (100). And stop against the registration roller (49).
Alternatively, the sheet feeding roller (50) is rotated to feed out the sheets on the manual feed tray (51), separated one by one by the separation roller (52), and placed in the manual sheet feeding path (53). ) And stop.
Then, the registration roller (49) is rotated in time with the composite color image on the intermediate transfer member (10), and the sheet is fed between the intermediate transfer member (10) and the secondary transfer device (22). The image is transferred by the next transfer device (22) and a color image is recorded on the sheet.
[0122]
The sheet after the image transfer is conveyed by the secondary transfer device (22) and sent to the fixing device (25). The fixing device (25) applies heat and pressure to fix the transferred image, and then the switching claw. It is switched at (55), discharged by the discharge roller (56), and stacked on the discharge tray (57).
Alternatively, it is switched by the switching claw (55) and put into the sheet reversing device (28), where it is reversed and guided again to the transfer position, and an image is recorded also on the back surface, and then the paper discharge tray (56) is discharged by the discharge roller (56). 57) Drain up.
[0123]
On the other hand, the intermediate transfer member (10) after the image transfer is removed by the intermediate transfer member cleaning device (17) to remove residual toner remaining on the intermediate transfer member (10) after the image transfer, and the tandem image forming device (20). To prepare for image formation again.
Here, the registration roller (49) is generally used while being grounded, but it is also possible to apply a bias for removing paper dust from the sheet.
[0124]
Now, in the tandem image forming apparatus (20) described above, the individual image forming means (18) includes, for example, a charging device (60) around a drum-shaped photoreceptor (40) as shown in FIG. ), A developing device (61), a primary transfer device (62), a photoreceptor cleaning device (63), a charge eliminating device (64), and the like.
[0125]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited only to these Examples. Hereinafter, parts and% are based on weight unless otherwise specified.
(Evaluation of two-component developer)
When evaluating an image with a two-component developer, a ferrite carrier having an average particle diameter of 35 μm coated with a silicone resin at an average thickness of 0.5 μm is used as follows, and toner 7 of each color is used with respect to 100 parts by weight of the carrier. The developer was prepared by uniformly mixing and charging the parts by weight using a tumbler mixer of the type in which the container rolls and stirs.
[0126]
(Carrier production)
・ Core
Mn ferrite particles (weight average diameter: 35 μm) 5000 parts
・ Coat material
450 parts of toluene
Silicone resin SR2400
(Toray Dow Corning Silicone, non-volatile content 50%) 450 parts
Aminosilane SH6020
(Toray / Dow Corning / Silicone) 10 parts
10 parts of carbon black
The coating material is dispersed with a stirrer for 10 minutes to prepare a coating solution, and the coating solution and the core material are coated in a fluidized bed while forming a swirling flow with a rotating bottom plate disk and stirring blades. The coating solution was applied on the core material. The obtained coated material was baked in an electric furnace at 250 ° C. for 2 hours to obtain the carrier.
[0127]
(Evaluation machine)
The resulting toner is a full-color laser printer with a four-color developing unit that develops each color sequentially on a belt photoreceptor, sequentially transfers it to an intermediate transfer member, and transfers all four colors onto paper, etc. 8000 (manufactured by Ricoh Co., Ltd.) is equipped with a contact-type charging device, an amorphous silicon photoreceptor, and a surf fixing device, and is improved so that a vibration bias voltage in which an AC voltage is superimposed on a DC voltage is applied as a developing bias. Is an improved evaluation machine A in which the photosensitive member, the charging device, the developing means and the cleaning device are integrally combined as a process cartridge, and the fixing device of the evaluation device A is improved to an oilless surf fixing device. Evaluation was performed by an evaluation machine B. In the examples, the same developer was put in each of the four color developing sections for evaluation.
[0128]
(Evaluation item)
For each item, the following evaluation was performed after running 10,000 image charts having a 7% image area.
(1) Buried properties of external additives
After storage for 1 week in an environment of 40 ° C. and 80%, the surface of the toner after stirring for 1 hour in the developing unit of Evaluation Machine A is observed with FE-SEM (Hitachi Field Emission Scanning Electron Microscope S-4200). Then, the buried state of the external additive was observed. The one with less burial is good, and the rank improves in the order of x, Δ, ○, ◎.
(2) Cleanability
Using Evaluator A, transfer residual toner on the photosensitive member that passed through the cleaning process after outputting 100 sheets was transferred to white paper with Scotch tape (manufactured by Sumitomo 3M Co., Ltd.), and measured with a Macbeth reflection densitometer RD514. The difference between the blank and the blank was less than 0.005, the 0.005 to 0.010 was evaluated as ○, the 0.011 to 0.02 was evaluated as Δ, and the one exceeding 0.02 was evaluated as ×. .
(3) Image density
Using Evaluator A, after running 150,000 sheets of 50% image area image charts in monochrome mode, the solid image was output to 6000 paper manufactured by Ricoh, and the image density was set to X-Rite (X-Rite). Measurement). This was performed for four colors alone, and the average was obtained. If this value is less than 1.2, x, if it is 1.2 or more and less than 1.4, Δ, if it is 1.4 or more and less than 1.8, ○, if it is 1.8 or more and less than 2.2 ◎.
(4) Image graininess and sharpness
Using the evaluation machine B, a photographic image was output in a single color, and the degree of graininess and sharpness was visually evaluated. Evaluations were made from GOOD, ◎, ○, Δ, and ×.並 is equivalent to offset printing, ◯ is slightly worse than offset printing, Δ is much worse than offset printing, and × is very bad compared to conventional electrophotographic images.
(5) Background dirt
Using the evaluation machine A, after running 30,000 image charts of 50% image area in single color mode, the blank paper image is stopped during development, and the developer on the photoconductor after development is transferred to tape. The difference from the image density of the transferred tape was measured with a 938 spectrodensitometer (manufactured by X-Rite). The smaller the difference in image density, the better the background stains, and the higher the rank in the order of x, Δ, ○, ◎.
(6) White spots inside character images
Using the evaluation machine A, after running 30,000 image charts with 50% image area in single color mode, the character image is overlaid on a Ricoh type DX OHP sheet and output, resulting in character line The toner non-transfer frequency at which the inside of the image falls out was compared with a step sample.
A powder tester (PT-N type, manufactured by Hosokawa Micron) was loaded with meshes of 75 μm, 45 μm, and 22 μm openings in order from the top, and 2 g of the toner base was placed on the uppermost 75 μm mesh and 1 mm in the vertical direction. Vibration was applied for 10 seconds, and the fluidity (cohesion degree) of the toner base was calculated from the residual amount of toner on each mesh.
When the degree of aggregation was 8% or less, ◎, when it was 8 to 16%, ◯, when it was 16 to 25%, Δ, and when it was 25% or more, ×.
(8) Fixability
Using Evaluation Machine A, a plain image and a thick paper transfer paper (Ricoh, Type 6200 and NBS Ricoh Copied Printing Paper <135>) with a solid image of 0.85 ± 0.1 mg / cm2Fixing was evaluated based on the toner adhesion amount. A fixing test was performed by changing the temperature of the fixing belt, and an upper limit temperature at which hot offset did not occur on plain paper was defined as an upper limit fixing temperature. Further, the minimum fixing temperature was measured with a thick paper. The lower limit fixing temperature was determined as the fixing lower limit temperature at the fixing roll temperature at which the residual ratio of the image density after rubbing the obtained fixed image with a pad was 70% or more. The upper limit fixing temperature was ◎ for 190 ° C or higher, ○ for 190-180 ° C, △ for 180-170 ° C, and x for 170 ° C or lower. The lower limit fixing temperature was ◎ for 135 ° C. or less, ◯ for 135 to 145 ° C., Δ for 145 to 155 ° C., and × for 155 ° C. or more.
[0129]
Comparative example1
Hereinafter, a toner composition containing a binder resin, a colorant, and a release agent containing a modified polyester resin capable of reacting with at least a compound having an active hydrogen group in an organic solvent is dissolved or dissolved. The toner composition solution or dispersion is dispersed and dispersed in an aqueous medium containing resin fine particles and subjected to elongation reaction, and the organic solvent is removed from the obtained dispersion, washed and dried, and at least one kind is contained therein. (1) to (12) will be described step by step regarding the specific production of the toner containing the above-mentioned inorganic fine particles.
(1) Production example of inorganic fine particles
Liquid SiCl as raw material for core4As a carrier gas using a liquid source supply device, Ar gas is blown at a flow rate of 300 SCCM (standard volume flow rate (CC) per minute), and SiCl flow rate of 250 SCCM4Steam, H2Gas 20 SLM (standard volume flow per minute (L)), O2Gas 20SLM is sent to the core burner for flame hydrolysis and fusion to make SiO2Fine particles were generated. The fine particles were grown to a predetermined primary particle size, and the obtained fine particles were hydrophobized with hexamethyldisilazane to obtain [Inorganic fine particles 1] having an average primary particle size of 5 nm.
[0130]
(2) Synthesis of organic fine particle emulsion
In a reaction vessel equipped with a stirrer and a thermometer, 683 parts of water, 11 parts of sodium salt of ethylene oxide methacrylate adduct sulfate (Eleminol RS-30, manufactured by Sanyo Chemical Industries), 83 parts of styrene, 83 parts of methacrylic acid, When 110 parts of butyl acrylate and 1 part of ammonium persulfate were charged and stirred for 15 minutes at 400 rpm, a white emulsion was obtained. The system was heated to raise the system temperature to 75 ° C. and reacted for 5 hours. Further, 30 parts of a 1% ammonium persulfate aqueous solution was added, and the mixture was aged at 75 ° C. for 5 hours to give a vinyl resin (a copolymer of styrene-methacrylic acid-butyl acrylate-methacrylic acid ethylene oxide adduct sulfate sodium salt). An aqueous dispersion [fine particle dispersion 1] was obtained. The volume average particle diameter of [fine particle dispersion 1] measured by LA-920 was 105 nm. A portion of [Fine Particle Dispersion 1] was dried to isolate the resin component. The resin content had a Tg of 59 ° C. and a weight average molecular weight of 150,000.
[0131]
(3) Preparation of aqueous phase
990 parts of water, 80 parts of [fine particle dispersion 1], 37 parts of a 48.5% aqueous solution of sodium dodecyldiphenyl ether disulfonate (Eleminol MON-7: manufactured by Sanyo Chemical Industries) and 90 parts of ethyl acetate are mixed and stirred. A milky white liquid was obtained. This is designated as [Aqueous Phase 1].
[0132]
(4) Synthesis of low molecular weight polyester
In a reaction vessel equipped with a condenser, a stirrer and a nitrogen inlet tube, 229 parts of bisphenol A ethylene oxide 2-mole adduct, 529 parts of bisphenol A propylene oxide 3-mole adduct, 208 parts terephthalic acid, 46 parts adipic acid and
[0133]
(5) Synthesis of intermediate polyester
In a reaction vessel equipped with a cooling pipe, a stirrer and a nitrogen introduction pipe, 682 parts of bisphenol A ethylene oxide 2-mole adduct, 81 parts of bisphenol A propylene oxide 2-mole adduct, 283 parts of terephthalic acid,
[0134]
(6) Synthesis of a modified polyester resin (referred to as prepolymer 1) capable of reacting with a compound having at least an active hydrogen group)
In a reaction vessel equipped with a cooling tube, a stirrer and a nitrogen introduction tube, 410 parts of the above [intermediate polyester 1], 89 parts of isophorone diisocyanate, and 500 parts of ethyl acetate were added and reacted at 100 ° C. for 5 hours. ] Was obtained. [Prepolymer 1] had a free isocyanate weight% of 1.53%.
[0135]
(7) Synthesis of ketimine
In a reaction vessel equipped with a stir bar and a thermometer, 170 parts of isophoronediamine and 75 parts of methyl ethyl ketone were charged and reacted at 50 ° C. for 5 hours to obtain [ketimine compound 1]. The amine value of [ketimine compound 1] was 418.
[0136]
(8) Composition of master batch
1200 parts of water, 40 parts of carbon black (Cabot, Regal 400R), 60 parts of polyester resin (manufactured by Sanyo Kasei, RS801), 30 parts of water are added, and they are mixed with a Henschel mixer (manufactured by Mitsui Mining). The mixture was kneaded at 150 ° C. for 30 minutes using two rolls, rolled and cooled, and pulverized with a pulverizer to obtain [Masterbatch 1].
[0137]
(9) Preparation of toner composition containing oil phase, that is, inorganic fine particles
In a container equipped with a stir bar and a thermometer, 400 parts of [Low molecular weight polyester 1], 110 parts of carnauba wax and 947 parts of ethyl acetate were charged, heated to 80 ° C. with stirring, and maintained at 80 ° C. for 5 hours. Thereafter, it was cooled to 30 ° C. at 1 hour. Next, 500 parts of [Masterbatch 1] and 500 parts of ethyl acetate were charged in a container and mixed for 1 hour to obtain [Raw material solution 1].
[Raw material solution 1] 1324 parts are transferred to a container, and using a bead mill (Ultra Visco Mill, manufactured by Imex Co., Ltd.), a liquid feeding speed is 1 kg / hr, a disk peripheral speed is 6 m / sec, and 0.5 mm zirconia beads are 80% by volume. The wax was dispersed under the conditions of filling and 3 passes. Next, 1324 parts of a 65% ethyl acetate solution of [low molecular weight polyester 1] and 1.7 parts of the above [inorganic fine particles 1] are added, and one pass is performed with a bead mill under the above conditions to obtain [Pigment / Wax Dispersion 1]. It was. The solid content concentration of [Pigment / Wax Dispersion 1] (130 ° C., 30 minutes) was 50%.
[0138]
(10) Emulsification
[Pigment / Wax Dispersion 1] 648 parts, [Prepolymer 1] 154 parts, [Ketimine Compound 1] 8.5 parts in a container, and TK homomixer (manufactured by Tokushu Kika) at 5,000 rpm for 1 minute After mixing, 1200 parts of [Aqueous Phase 1] was added to the container and mixed with a TK homomixer at a rotation speed of 10,000 rpm for 20 minutes to obtain [Emulsion Slurry 1].
That is, it is dispersed in an aqueous medium containing resin fine particles and an elongation reaction is performed.
[0139]
(11) Solvent removal
[Emulsion slurry 1] was put into a container equipped with a stirrer and a thermometer, and after removing the solvent at 30 ° C. for 8 hours, aging was carried out at 45 ° C. for 4 hours to obtain [Dispersion slurry 1].
[0140]
(12) Cleaning and drying
[Dispersion Slurry 1] After filtering 100 parts under reduced pressure,
(1) 100 parts of ion-exchanged water was added to the filter cake, mixed with a TK homomixer (rotation speed: 12000 rpm for 10 minutes) and then filtered.
(2) 100 parts of a 10% aqueous sodium hydroxide solution was added to the filter cake of (1), mixed with a TK homomixer (30 minutes at 12,000 rpm), and then filtered under reduced pressure.
(3) 100 parts of 10% hydrochloric acid was added to the filter cake of (2), mixed with a TK homomixer (rotation speed: 12000 rpm for 10 minutes) and then filtered.
(4) 300 parts of ion-exchanged water was added to the filter cake of (3), mixed with a TK homomixer (rotation speed: 12000 rpm for 10 minutes), and then filtered twice to obtain [Filter cake 1].
[Filtration cake 1] was dried at 45 ° C. for 48 hours in a circulating drier and sieved with a mesh of 75 μm to obtain [Toner base 1].
[0141]
(13) Preparation of toner with external additive attached)
100 parts by weight of the toner base and 1.0 part by weight of hydrophobic silica (HDK H2000, manufactured by Clariant Japan) were mixed with a Henschel mixer, and aggregates were removed by passing through a sieve having a mesh size of 38 μm, whereby [Toner 1 ] Was obtained. Further, the volume average particle diameter, Dv / Dn, and circularity of the obtained toner are shown in Table 1.
[0142]
7 parts by weight of [Toner 1] thus obtained and 100 parts by weight of the carrier were uniformly mixed and charged using a type of tumbler mixer in which the container was rolled and stirred to prepare a developer.
Table 2 shows the results of evaluating the above-described eight kinds of evaluation items for the obtained toner or developer using various image evaluation machines.
[0143]
Comparative example2
Comparative example1 except that [Particle Dispersion 1] was changed to 65 parts in the preparation of the
[0144]
Example1
Comparative example1 except that [Particle Dispersion 1] was changed to 120 parts in the preparation of the aqueous phase, and [Inorganic Particle 1] was changed to 4421 parts in the preparation of the oil phase.Comparative exampleIn the same manner as in Example 1, [Toner 3] was obtained. Table 2 shows the evaluation results of the obtained toner using various image evaluators.
[0145]
Example2
Comparative example1 except that [inorganic fine particle 1] was changed to 177 parts of hydrophobic silica (HDK H2000, manufactured by Clariant Japan) having an average primary particle diameter of 10 nm in the preparation of the oil phase of 1.Comparative exampleIn the same manner as in Example 1, [Toner 4] was obtained. Table 2 shows the evaluation results of the obtained toner using various image evaluators.
[0146]
Comparative Example 3
Comparative example1 [Inorganic fine particles 2] having an average primary particle diameter of 180 nm was prepared by the same means as in the production example of inorganic fine particles, and 177 parts of [Inorganic fine particles 2] were used in the production of the oil phase.Comparative exampleIn the same manner as in Example 1, [Toner 5] was obtained. Table 2 shows the evaluation results of the obtained toner using various image evaluators.
[0147]
Example3
Comparative exampleIn the production of the
[0148]
Example4
Comparative exampleIn the preparation of 1 aqueous phase, 95 parts of [fine particle dispersion 1] and in the preparation of oil phase, [inorganic fine particles 1] are 176 parts of hydrophobic silica (HDK H2000, manufactured by Clariant Japan) having an average primary particle diameter of 10 nm. Except for changing [ketimine compound] to 7.5 partsComparative exampleIn the same manner as in Example 1, [Toner 7] was obtained. Table 2 shows the evaluation results of the obtained toner using various image evaluators.
[0149]
Example5
Comparative exampleIn the preparation of 1 aqueous phase, 95 parts of [fine particle dispersion 1] and in the preparation of oil phase, [inorganic fine particles 1] are 176 parts of hydrophobic silica (HDK H2000, manufactured by Clariant Japan) having an average primary particle diameter of 10 nm. 6.6 parts of [ketimine compound] and [aqueous phase 1] except that the homomixer rotation speed during mixing was changed to 13000 rpm.Comparative exampleIn the same manner as in Example 1, [Toner 8] was obtained. Table 2 shows the evaluation results of the obtained toner using various image evaluators.
[0150]
Comparative example4
Comparative example1 except that [inorganic fine particle 1] was not added in the preparation of the
[0151]
[Table 1]
[0152]
[Table 2]
[0153]
【The invention's effect】
As described above, as is clear from the detailed and specific description, according to the present invention, a binder resin containing a modified polyester resin that can react with at least a compound having an active hydrogen group in an organic solvent, and at least 1 A toner composition containing more than one kind of inorganic fine particles is dissolved or dispersed, and the toner composition solution or dispersion is dispersed in an aqueous medium containing resin fine particles and subjected to elongation reaction, and an organic solvent is removed from the obtained dispersion. By using toner obtained by removal, washing and drying, the charge distribution is sharp and the external additive is not buried in the toner even after the toner is stored in a high temperature and high humidity environment. High-quality images without contamination of the body and intermediate transfer body by the developer, in particular, a developer with extremely low background contamination at an appropriate image density even when used repeatedly for a long period of time. It is possible to provide an electrophotographic development apparatus using the same. In addition, it provides a developer that is excellent in fluidity and capable of forming a reproducible image blur, dust-free and stable image with no transfer loss on any transfer medium, and electrophotographic development using this developer An apparatus can be provided. Furthermore, it is possible to provide a toner that is compatible with a low-temperature fixing system while maintaining cleaning properties, has good offset resistance, and does not contaminate the fixing device and the image. Further, even if the toner is attached to the process cartridge, the same excellent effect is obtained. Also, a charging device with reduced generation of ozone, a photoreceptor having high surface hardness, high sensitivity to long-wavelength light such as a semiconductor laser (770 to 800 nm), etc., and being hardly deteriorated by repeated use, and It is possible to provide an image forming apparatus using a fixing device that is efficient and can shorten the rise time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram illustrating an example of an image forming apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram illustrating another example of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 3 is a schematic configuration diagram illustrating another example of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 4 is a schematic configuration diagram illustrating another example of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 5 is a schematic configuration diagram illustrating another example of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 6 is a schematic configuration diagram illustrating another example of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 7 is a schematic configuration diagram showing an example of a contact charging device of the present invention.
FIG. 8 is a schematic configuration diagram for explaining a layer configuration example of the photoreceptor of the present invention.
FIG. 9 is a schematic configuration diagram illustrating an example of a fixing device of the present invention.
FIG. 10 is a schematic configuration diagram of an example of an image forming apparatus having a process cartridge of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Photoconductor
2 Transfer device
3 Sheet transport belt
4 Intermediate transfer member
5 Secondary transfer device
6 Paper feeder
7 Fixing device
8 Photoconductor cleaning device
9 Intermediate transfer member cleaning device
10 Intermediate transfer member
14 First support roller
15 Second support roller
16 Third support roller
17 Intermediate transfer member cleaning device
18 Image forming means
20 Tandem image forming apparatus
21 Exposure means
22 Secondary transfer means
23 Laura
24 Secondary transfer belt
25 Fixing device
26 Fixing belt
27 Pressure roller
28 Sheet reversing device
30 Document table
32 Contact glass
33 First traveling body
34 Second traveling body
35 Imaging lens
36 Reading sensor
40, 40K, 40Y, 40C, 40M photoconductor
42 Paper feed roller
43 Paper Bank
44 Paper cassette
45 Separation roller
46 Paper feed path
47 Conveyance roller
48 Paper path
49 Registration Roller
50 Paper feed roller
51 Bypass tray
52 Separation roller
53 Paper feed path
55 switching claw
56 Discharge roller
57 Output tray
60 Charging device
61 Developer
62 Primary transfer device
63 Photoconductor cleaning device
64 Static eliminator
81 Process cartridge
82 photoconductor
83 Charging means
84 Developing means
85 Cleaning means
100 Copier body
101 Transfer paper
110 photoconductor
120 Charging roller
130 Exposure equipment
140 Developer
141 Development belt
142K, 142Y, 142M, 142C Development tank
143K, 143Y, 143M, 143C Pumping roller
144K, 144Y, 144M, 144C Application roller
145K, 145Y, 145M, 145C Development unit
150 Intermediate transfer member
151 Suspended roller
152 Corona charger
153 Constant current source
160 Cleaning device
170 Static elimination lamp
180 Transfer roller
190 Cleaning device
200 Feeding table
300 scanner
400 Automatic Document Feeder (ADF)
T Tandem type image forming apparatus
s sheet
500 Photoconductor for electrophotography
501 Support
502 Photoconductive layer
503 Surface layer
504 Charge injection blocking layer
505 Charge generation layer
506 Charge transport layer
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