JP4150282B2

JP4150282B2 - Anti-scratch patch

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Publication number: JP4150282B2
Application number: JP2003105759A
Authority: JP
Inventors: 純一齋藤
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 2003-04-09
Filing date: 2003-04-09
Publication date: 2008-09-17
Anticipated expiration: 2023-04-09
Also published as: JP2004305594A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は指先に貼付することにより、掻痒感を伴った場合の皮膚の引っ掻き行動による皮膚の破傷や患部の炎症の悪化等を防止できる皮膚掻破防止用貼付材に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、皮膚疾患のアトピー性皮膚炎が食生活や住環境、精神衛生面の変化に伴い、多発している。アトピー性皮膚炎は乳児期には滲出傾向の強い鮮紅色斑ではじまり、頭や顔、頚等から四肢へ拡大するが、通常、乳児期を経て小学校の高学年になるにつれてこのような症状は次第に消失する傾向を示す。
【０００３】
しかし、最近の調査によれば、アトピー性皮膚炎が解消しない子供の率が１割を超えているという事実もある。また、昨今は子供だけでなく、慢性化してアトピー性皮膚炎に苦しんでいる成人の数も増えつつあり、日本だけに止まらず、先進諸国でも同様の状況が進行しつつある。
【０００４】
このようなアトピー性皮膚炎の患者にとって、最も苦しい症状は、激しい掻痒感である。痒みは痛みに比べて我慢しにくく、発作的に痒みが発現することがある。また、掻痒を伴う皮膚炎としては、アトピー性皮膚炎の他に老人性掻痒症に代表される皮膚掻痒症がある。アトピー性皮膚炎の発症原因としては、食物や家塵（ハウスダスト）、ダニなどの物質的要因が主に考えられるが、最近ではストレス等の非物質的要因で引き起こされるケースも認知されてきている。炎症部位の掻痒感は耐え難いものであるので、乳児や幼児はもちろん、成人でも引っ掻いてしまうのが実情である。特に就寝中は無意識に激しく引っ掻くことが多くみられ、保護者等のケアが受け難いこともあいまって、症状がいっきに重症化してしまう場合がある。また、乳幼児の爪は成人に比べて薄いため、先端が刃物の如く鋭利になっていることが多く、そのような爪で引っ掻いた場合はたちまち症状が悪化してしまう。
【０００５】
このようなアトピー性皮膚炎の治療方法としては、副腎皮質ホルモン剤（ステロイド剤）の塗布や、抗ヒスタミン剤の内服が行われている。ところが、ステロイド剤は効果が強力であるが、副作用も強力であり、さらに広範囲に炎症が広がっている場合には塗布し難いという難点を有する。また、ステロイド剤を用いて一過性の軽快が観察されたときに投薬を中止すると再発症してしまう。また、家庭内環境を改善する目的で、ダニやダニの死骸、家庭内のゴミ（綿屑等のハウスダスト等）を家庭内から一掃する方法や、どこにでも存在する皮膚常在菌（例えば、黄色ブドウ球菌等）を一掃する方法などが考えられるが、これらを完璧に一掃できる環境を作ることは難しく、たとえできたとしても極めて多大な投資が必要となる。
【０００６】
以上のように、アトピー性皮膚炎に悩む患者が増加する一方で、アトピー性皮膚炎を完治させる方法がないのが実情であり、先述のごとく、掻痒感に伴う引っ掻き行動は無意識で起り、また、引っ掻き行動を我慢することの精神的苦痛は大きいので、結局、過剰な引っ掻き行動は減らず、皮膚の破傷や炎症悪化を解決できないでいる。引っ掻き行動による症状の悪化を防止する手段として、乳児用ミトンや繊維製指サック等が使用されているが、指が自由に動かせないことや指から容易に外れてしまうことなど、不具合が多く、広く普及していないのが実情である。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたもので、その目的は、指先に貼付することによって、指先で患部を引っ掻いても、皮膚の破傷や症状（炎症）の悪化を起こさずに掻痒感を十分に軽減でき、しかも、指先から脱離しにくい、皮膚掻破防止用貼付材を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の内容を特徴としている。
【０００９】
すなわち、本発明は、
（１）布帛を支持体とし、該支持体の片面上に感圧性接着剤層を形成してなる貼付材であって、該支持体の片面上に感圧性接着剤層が形成され、支持体の接着剤層非形成面の静摩擦係数が０．５〜０．８、貼付材全体の５０％モジュラスが０．２〜５．０Ｎ／ｃｍであることを特徴とする皮膚掻破防止用貼付材、
（２）布帛が合成繊維製の布帛である、上記（１）記載の皮膚掻破防止用貼付材、
（３）布帛が編布である、上記（１）または（２）記載の皮膚掻破防止用貼付材、
（４）感圧性接着剤層が、アクリル系粘着剤と脂肪酸エステルとを含む層からなる、上記（１）〜（３）のいずれかに記載の皮膚掻破防止用貼付材、及び
（５）貼付材の形状が略Ｔ字状である、上記（１）〜（４）のいずれかに記載の皮膚掻破防止用貼付材、に関する。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の皮膚掻破防止用貼付材（以下、単に「貼付材」ともいう。）は、布帛を支持体とし、該支持体の片面上に感圧性接着剤層を形成した貼付材であって、支持体の接着剤層非形成面の静摩擦係数が０．５〜０．８、貼付材全体の５０％モジュラスが０．２〜５．０Ｎ／ｃｍであることが特徴である。
【００１１】
ここで、「布帛」とは、合成繊維または／及び天然繊維を編む、織る、絡合する等して形成されるシート状繊維集合物を意味し、編布、織布及び不織布のいずれをも包含する。
【００１２】
本発明の貼付材は、爪先及び爪先から指の腹へと到る指の先端部を少なくとも覆うように指先に貼付して使用するものであり、これを指先に貼付することで、指で皮膚を引っ掻いても、爪が皮膚に接触せず、皮膚の破傷や症状（炎症）の悪化を防止でき、しかも、皮膚との間には適度な摩擦が働いて、一定の掻痒感軽減効果を得ることができる。
【００１３】
本発明において、支持体の接着剤層非形成面は、支持体の接着剤層を形成した片面とは反対側の片面（すなわち、皮膚を指で引っ掻いたときに皮膚と接触する面）であり、当該接着剤層非形成面の静摩擦係数が０．５〜０．８であることで、皮膚を指で引っ掻いても、掻痒部を傷付けたり、炎症を重篤化させることなく、掻痒感を十分に軽減することができる。すなわち、支持体の接着剤層非形成面の静摩擦係数が０．５未満である場合、皮膚を指で引っ掻いた場合に皮膚との間に掻痒感を軽減できる摩擦が得られないために、精神的な満足感が得られず、一方、静摩擦係数が０．８を超える場合には、皮膚との摩擦が大きすぎて、炎症部を傷付けたり、炎症を重篤化させてしまう。
【００１４】
なお、本発明において、支持体（布帛）の接着剤層非形成面の静摩擦係数が０．５〜０．８とは、支持体（布帛）の縦と横の両方向で測定したそれぞれの静摩擦係数が０．５〜０．８の範囲内にあることをいい、また、支持体（布帛）の接着剤層非形成面の静摩擦係数とは、ＪＩＳＰ８１４７―１９９４に規定の静摩擦係数であり、ＪＩＳＰ８１４７―１９９４−３．２傾斜方法に記載の試験方法に従って測定される。
【００１５】
すなわち、２３℃、６５％ＲＨ雰囲気下、積層体（すなわち、支持体（布帛）の片面に感圧性接着剤層を形成した積層体）を任意の一方向及びそれと直交する方向に幅９０ｍｍ、長さ１５０ｍｍで切り出して得た試験片を、幅６０ｍｍ、長さ１００ｍｍ、重さ１０００ｇのおもりの底面と試験用傾斜板に測定面を外側にして貼り付けた後、試験片を取り付けたおもりを傾斜板上の試験片に載せる。毎秒１°で傾斜角度を上げ、おもりが滑り始めた時の傾斜角を読み取り、傾斜角の正接を静摩擦係数とする。ここで、試験片は２枚作成し、一方はその感圧性接着剤層を錘の底面に貼り付け、他方はその感圧性接着剤層を傾斜板の表面に貼り付けるものであり、上記の「試験片を取り付けたおもりを傾斜板上の試験片に載せる」とは、２枚の試験片の接着剤層非形成面同士を重ねることである。
【００１６】
また、本発明の貼付材は、貼付材全体の５０％モジュラスが０．２〜５．０Ｎ／ｃｍであり、かかる特定の５０％モジュラスを有することで、貼付材は、適度なコシを保ちつつ、指先の形状にフィットする柔軟性をも有し、また、貼付によって貼付材に重なり部分や屈曲部分が生じても、それらが掻痒部を傷付けるような固い部分となることを防止することができる。すなわち、５０％モジュラスが０．２Ｎ／ｃｍ未満である場合、そのような貼付材は柔らかすぎてコシがなく、取扱い性が著しく低下したものとなり、５０％モジュラスが５．０Ｎ／ｃｍを超える場合、そのような貼付材は、伸縮性が不十分で指先の形状に追従し難くなり、十分なフィット性が得られないばかりか、一部に固い部分が形成されて、掻痒部を傷つけたり、炎症を重篤化させてしまうことが懸念される。貼付材全体の５０％モジュラスは好ましくは０．５〜３．０Ｎ／ｃｍ、特に好ましくは０．７〜２．５Ｎ／ｃｍである。
【００１７】
なお、本発明において、貼付材の５０％モジュラスが０．２〜５．０Ｎ／ｃｍとは、貼付材（布帛）の縦と横の両方向で測定したそれぞれの５０％モジュラスが０．２〜５．０Ｎ／ｃｍの範囲内にあることをいい、本発明における貼付材の５０％モジュラスとは、ＪＩＳＺ０２３７-１９９１．６に規定の５０％モジュラスであり、ＪＩＳＺ０２３７-１９９１．６に記載の試験方法によって測定される。
【００１８】
すなわち、２３℃、６５％ＲＨ雰囲気下、積層体（すなわち、支持体（布帛）の片面に感圧性接着剤層を形成した積層体）を任意の一方向及びそれと直交する方向に幅２５ｍｍ、長さ８０ｍｍで切り出して得た試験片を、ＪＩＳ−Ｚ−０２３７−１９９１．６．２規定の引張り試験機を用いて試験長５０ｍｍ、引張り速度３００ｍｍ／分で７５ｍｍまで引き伸ばし、その時の単位幅（ｃｍ）当たりの応力を５０％モジュラス（単位：Ｎ／ｃｍ）とする。
【００１９】
本発明において支持体に使用する布帛は、少なくともその片面の静摩擦係数が上記規定の数値範囲にあり、かつ、貼付材全体の５０％モジュラスを上記規定の数値範囲に設定し得る性状のものであれば特に限定されず、布帛の素材繊維としては、天然繊維（綿、羊毛、麻等の天然由来の繊維）、合成繊維のいずれも使用できる。しかし、天然繊維は一般的に均一性に劣り、また、価格も高く、経済的でないので、合成繊維が好ましい。かかる合成繊維としては、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、トリアセテート、プロミックス、ナイロン、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィン（ポリエチレン、ポリプロピレン等）、ポリウレタン、ベンゾエート、ポリクラール等を用いることができ、これらはそれぞれを単独で使用しても、いずれか２種以上を併用してもよい。
【００２０】
前記合成繊維の中でも、汎用性、加工性、安定性、安全性、経済性等の点から、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維等が好ましく、特に好ましくは、ポリエステル繊維である。さらに、ポリエステル繊維の中でも、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維等が好ましく用いられる。
【００２１】
また、布帛を構成する素材繊維の繊度（繊維の太さ）は、平均の繊度が好ましくは０．５〜２０デシテックス、より好ましくは１〜１０デシテックスである。すなわち、素材繊維の平均繊度が０．５デシテックス未満では、布帛の表面が滑らかになり過ぎて、支持体の接着剤層非形成面の静摩擦係数を目的の値にすることができにくくなり（静摩擦係数が小さくなってしまい）、また、素材繊維の平均繊度が２０デシテックスより大きい場合は、布帛の目が粗くなるために、感圧性接着剤層に対して十分な投錨性が得られず、また、支持体の接着剤層非形成面の静摩擦係数が大きくなり過ぎる傾向となる。
【００２２】
また、布帛の形態は、編布、織布、不織布等が挙げられるが、中でも伸縮性、均一性の点から編布であるのが好ましい。また、布帛はＪＩＳ−Ｌ１０８５に規定の質量が３０〜２００ｇ／ｍ^２の範囲にあるものが好ましく、５０〜１５０ｇ／ｍ^２の範囲にあるものが特に好ましい。すなわち、ＪＩＳ−Ｌ１０８５規定の質量が３０ｇ／ｍ^２未満の布帛を支持体に使用した場合、そのような貼付材は剛軟性が低下して扱いにくくなり、また、当該質量が２００ｇ／ｍ^２を超える布帛を支持体に使用した場合、そのような貼付材は柔軟性が低下して、指先への追従性が低下する傾向となり、また、経済的にも不利である。また、布帛の厚みはＪＩＳ−Ｌ１０８５に規定の厚みが１００〜１０００μｍであるものが好ましく、２５０〜７５０μｍのものがより好ましい。かかるＪＩＳ−Ｌ１０８５規定の厚みが１００μｍ未満の場合、そのような布帛を支持体に用いた貼付材は指先に貼付しても、爪の先の形状によっては爪による皮膚への刺激を十分に軽減できず、掻痒部を傷つけたり、炎症を重篤化させるおそれがあり、該厚さが１０００μｍを超える場合は、指先への追従性が低下し、また、経済的にも不利になる。
【００２３】
ここで、布帛のＪＩＳ−Ｌ１０８５に規定する質量及び厚みとは、ＪＩＳ−Ｌ１０８５に記載された試験方法によって測定される値である。
【００２４】
なお、本発明において、布帛とその片面に形成する接着剤層との間には、布帛の特性を損なわない範囲で、柔軟なフィルム（例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル等のフィルム）を介在させた積層構成とすることもできる。このような構成とすることで、柔軟なフィルムが布帛の目止めとして作用し、特に粘着性が安定化する点で好ましい結果を与える。かかるフィルムの厚みは通常１〜１００μｍ（好ましくは２〜５０μｍ）程度である。
【００２５】
本発明において、支持体の片面に形成する感圧性接着剤層は、皮膚面に接した場合にかぶれ等を生じさせにくい医療用粘着剤として知られている、公知のアクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤またはビニルエーテル系粘着剤等の粘着剤を主成分として構成される。ここで「主成分」とは、粘着剤単独で接着剤層を形成することもできるし、粘着剤とともに他の添加剤を加えて接着剤層を形成できることである。
【００２６】
上記粘着剤の中でも、品質安定性、粘着特性、透湿度の点から、アクリル系粘着剤が好ましく、（メタ）アクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これとその他のモノマー(以下、「共重合性単量体」という）とを共重合して得られたアクリル系粘着剤が特に好ましい。
【００２７】
かかるアクリル酸アルキルエステルを主成分とするアクリル系粘着剤において、主成分（主モノマー）である（メタ）アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、アルキル基の炭素数が２〜１８（好ましくは４〜１２）の１級〜３級のアルコールと、アクリル酸またはメタクリル酸とのエステルを挙げることができ、これらは１種または２種以上を使用することができる。
【００２８】
一方、共重合性単量体としては、分子中に付加重合性の不飽和二重結合を少なくとも１個有するとともに、カルボキシル基、水酸基、スルホキシル基、アミノ基、アミド基、アルコキシル基等の官能基を側鎖に有する官能性単量体があげられる。
【００２９】
官能基がカルボキシル基である官能性単量体としては、例えば、（メタ）アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙あげられ、官能基がヒドロキシル基である官能性単量体としては、例えば、（メタ）アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、（メタ）アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等が挙げられ、官能基がスルホキシル基である官能性単量体としては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル（メタ）アクリレート、（メタ）アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパン酸等が挙げられ、官能基がアミノ基である官能性単量体としては、例えば、（メタ）アクリル酸アミノエチルエステル、（メタ）アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、（メタ）アクリル酸ｔｅｒｔ−ブチルアミノエチルエステル等が挙げられ、官能基がアミド基である官能性単量体としては、例えば、（メタ）アクリルアミド、ジメチル（メタ）アクリルアミド、Ｎ−メチロール（メタ）アクリルアミド、Ｎ−メチロールプロパン（メタ）アクリルアミド、Ｎ−ビニルアセトアミド等が挙げられ、官能基がアルコキシル基である官能性単量体としては、例えば、（メタ）アクリル酸メトキシエチルエステル、（メタ）アクリル酸エトキシエチルエステル、（メタ）アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、（メタ）アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、（メタ）アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、（メタ）アクリル酸メトキシポリプレングリコールエステル、（メタ）アクリル酸テトラヒドロフリルエステル等が挙げられ、これらはいずれか１種または２種以上を使用できる。
【００３０】
また、共重合性単量体として、上記の官能性単量体以外に、例えば、（メタ）アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、Ｎ−ビニル−２−ピロリドン、Ｎ−ビニルアセトアミド、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン等を用いることもできる。
【００３１】
共重合性単量体は、粘着剤の粘着特性としての接着性や凝集性、透湿度等の調整の点から、官能性単量体を使用するのが好ましく、なかでも、カルボキシル基含有単量体、アルコキシル基含有単量体及びヒドロキシル基含有単量体の中から選ばれる少なくとも一種を使用するのが好ましい。
【００３２】
かかるアクリル酸アルキルエステルを主成分とするアクリル系粘着剤（共重合体）において、（メタ）アクリル酸アルキルエステルの割合は４０重量％以上であることが必要であり、具体的には、（メタ）アクリル酸アルキルエステル５０〜９８重量％と、共重合性単量体２〜５０重量％との共重合体が好ましく、（メタ）アクリル酸アルキルエステル８５〜９７重量％と、共重合性単量体３〜１５重量％との共重合体が特に好ましい。
【００３３】
感圧性接着剤層は、上記の医療用粘着剤のみで形成することもできるが、皮膚刺激をより低減するために、脂肪酸エステルを加えるのが好ましく、該脂肪酸エステルとしては、炭素数が好ましくは１２〜１６、より好ましくは１２〜１４の高級脂肪酸と、炭素数が１〜４の低級１価アルコールとのエステル化反応物である高級脂肪酸エステルが好ましい。
【００３４】
上記高級脂肪酸の具体例としては、例えば、ラウリン酸（Ｃ１２）、ミリスチン酸（Ｃ１４）、パルミチン酸（Ｃ１６）が挙げられ、なかでもラウリン酸（Ｃ１２）が好適である。また上記低級１価アルコールの具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられ、これらは直鎖アルコールに限らず、分岐アルコールであってもよく、なかでもイソプロピルアルコールが好適である。従って、最も好ましい高級脂肪酸エステルはミリスチン酸イソプロピルである。
【００３５】
脂肪酸エステルは１種または２種以上を使用してもよく、脂肪酸エステルの配合量は、粘着剤１００重量部当たり１０〜２００重量部が好ましく、特に好ましくは４０〜１５０重量部である。脂肪酸エステルの配合量が２００重量部を超える場合、感圧性接着剤層が柔軟すぎて、支持体の端からはみ出し易くなる傾向があり、１０重量部未満の場合、皮膚に対する粘着力が強すぎて、角質剥離等の皮膚刺激が増大する傾向となり、好ましくない。
【００３６】
また、感圧性接着剤層の接着剤改良（粘着剤の粘着特性の改良）のために、脂肪酸エステル以外に、粘着性付与剤（例えば、ロジン、変性ロジン、石油系樹脂、ポリテルペン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリブテン樹脂、液状ポリイソブチレン等）、可塑剤（例えば、流動パラフィン等）、吸収促進剤、界面活性剤、充填剤等と公知の添加剤をさらに加えてもよい。
【００３７】
また、本発明において、感圧性接着剤層は、外部架橋剤によって架橋処理を施すのが好ましい。すなわち、架橋処理して、所謂、ゲル状態とすることによって、凝集力を接着剤層に付与することができ、また、脂肪酸エステルを添加した場合はその流出を防止することができ、好ましい。かかる架橋処理は、具体的には、ポリイソシアネート化合物、有機過酸化物、有機金属塩、金属アルコラート、金属キレート化合物、多官能性化合物等の公知の架橋剤を用いた化学的架橋処理が使用される。なお、架橋剤は上記の中でも、架橋反応性や取扱い性の点から、三官能性イソシアネート化合物、アルミニウムキレート化合物等が好ましく、これらを使用すれば、塗工、乾燥するまでは粘着剤溶液の増粘現象が起きにくく、接着剤層形成の作業性をよくすることができる。
【００３８】
架橋剤の配合量は、脂肪酸エステルを含まない接着剤層部分１００重量部に対して０．０１〜２．０重量部程度が好ましく、特に好ましくは０．０５〜１．０重量部である。
【００３９】
本発明の貼付材において、感圧性接着剤層の厚み５〜２００μｍが好ましく、１０〜１５０μｍがより好ましい。感圧性接着剤層の厚みが５μｍ未満では、十分な皮膚接着力が得られず、使用中に脱落を起こしやすくなり、また、２００μｍを超える場合、支持体の端から感圧性接着剤がはみ出しやすくなり、そのために、粘着力が強くなりすぎて皮膚刺激を生じやすくなり、好ましくない。
【００４０】
本発明において、貼付材の５０％モジュラスは、布帛の性状（素材繊維、布帛の形態、質量等）及び感圧性接着剤層の性状（素材、厚み、架橋度等）によって変動するものであり、かかる布帛及び感圧性接着剤層の物性を適切に調整することによって、規定の０．２〜５．０Ｎ／ｃｍの値に設定される。
【００４１】
本発明の貼付材は、爪先及び爪先から指の腹へと到る指の先端部を少なくとも覆うように指先に貼付でき、所望の特性が実現されるものであればその形状は特に限定はされないが、固定性、経済性を考慮すると、図１の一例の貼付材１０に示されるように、全体の形状を略Ｔ字型状、すなわち、帯状片１の長手方向の一方側の端部１Ａの両サイドに小片部２ａ、２ｂをさらに連設した形状とするのが好ましい。なお、かかる一例の貼付材１０では、帯状片１と小片部２ａ、２ｂは共に方形であるが、貼付材全体の形状が基本的に略Ｔ字型となるのであれば、これら各部の形状は方形に限らず、自由に変更できる。なお、図１（Ａ）は貼付材１０の平面図、図１（Ｂ）は貼付材１０を図１（Ａ）中の矢印Ｘ方向からみた側面図であり、図１（Ｂ）中の符号１１は支持体（布帛）、符号１２は感圧性接着剤層、１３はセパレータである。
【００４２】
図２（Ａ）（Ｂ）に示すように、略Ｔ字型の貼付材１０において、帯状片１はその長手方向を指３の長手方向と一致するよう指３に添わせて、指３の表側（手の甲側）から、先端、裏側（指の腹側）へと貼付する部分であり、小片部２ａ、２ｂは、図２（Ｃ）に示すように、上記帯状片１の貼着後に指先の周方向に巻き付ける部分である。従って、貼付材を略Ｔ字型の形状にすることによって、貼付材を、爪先と爪先から指の腹へと到る指の先端部を覆い隠すように、確実に貼付でき、しかも、一旦貼付した後は指先から簡単に離脱することがないものとなる。
【００４３】
乳幼児から成人までの適応を考慮した場合、Ｔ字状の貼付材１０における各部位の寸法は、概ね、Ａ（帯状片１の第１方向幅）：５〜２０ｍｍ、Ｂ（帯状片１の第２方向幅）：３０〜８５ｍｍ、Ｃ（小片部の第１方向幅）：１０〜２５ｍｍ、Ｄ（小片部の第２方向幅）：１０〜２５ｍｍとするのが好ましい。
【００４４】
かかる好適範囲を離れた場合、爪先端を完全に覆うことができない、固定性に劣る、不必要に大きくて貼付性や経済性に劣る等の不具合が生じる傾向となる。
【００４５】
本発明の貼付材は、必要に応じ、感圧性接着剤層の表面を、プラスチックフィルムや紙基材の片面または両面に公知の剥離剤を塗布してなるセパレータ（剥離紙）にて被覆しておくのが好ましい。なお、前記図１、２に示す貼付材１０は感圧性接着剤層１２をセパレータ（剥離紙）１３で被覆したタイプである。
【００４６】
このようなセパレータ（剥離紙）を付設した貼付材の場合、セパレータを剥離除去して接着剤層表面を露出させ、指先に貼付するが、特に上記の略Ｔ字型とした貼付材１０の場合、図３に示すように、セパレータ１３に対し、帯状片１の長手方向一方側の端部１Ａ（Ｚ部）の先端から、帯状片１の軸線に沿って逆Ｔ字状のミシン目（ハーフカット：複数の微小貫孔の線状配列）４を形成しておき、帯状片１の長手方向他方側の端部１Ｂ（Ｘ部）付近からセパレータを剥離して、帯状片１をその長手方向の真中（Ｙ部）付近が爪先に位置するように貼付後、前記セパレータ１３に形成しておいた逆Ｔ字状のミシン目４でセパレータ１３を破断して、小片部２ａ、２ｂに形成されている残りのセパレータを剥離し、その後、貼付材の小片部２ａ、２ｂを指の周方向に指の両側から巻付ける（貼り付ける）ことで、貼付材の貼付作業の作業性が向上する（接着剤層の粘着力によって貼付作業がしにくくなることなく、指先への貼付を行える）。
【００４７】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の応用が可能である。なお、以下の文中で部とあるのは全て重量部を意味する。
【００４８】
（実施例１）
不活性雰囲気下でアクリル酸２−エチルへキシルエステル９５部と、アクリル酸５部とを、過酸化ベンゾイルを重合開始剤に用いて、約６０℃の反応温度に制御しながら、酢酸エチル中で共重合させてアクリル系共重合体の溶液を調製した。固形分が１２ｇ相当の量の上記アクリル系共重合体の溶液に、ミリスチン酸イソプロピル（ＩＰＭ−１００、日光ケミカル社製）８ｇ、架橋剤としての三官能性イソシアネート（コロネートＨＬ、日本ポリウレタン社製）０.０１０８ｇ、濃度調整用の酢酸エチルを適量加えて攪拌し、均一な粘着剤溶液を得た。得られた粘着剤溶液を７５μｍ厚のポリエステル製剥離シート上に、乾燥厚みが８０μｍとなるように塗布、乾燥して架橋されたゲル状の粘着剤層を作製した。平均繊度が４．３デシテックスのポリエステル繊維から作製した質量が１０５ｇ／ｍ^２、厚さが約４００μｍの丸編ニットに、上記作製した感圧性接着剤層を転写、積層し、これを６０℃で２４時間加温熟成した。さらに熟成後の積層シートをＡ＝１０ｍｍ、Ｂ＝６５ｍｍ、Ｃ＝２０ｍｍ、Ｄ＝２０ｍｍとなる図１の形状で打ち抜き、さらにセパレータに図３に示す形状のハーフカットを施して（ミシン目を作成して）、本発明の貼付材を得た。
【００４９】
（実施例２）
実施例１と同様にして、熟成後のシートを作製した後、さらに熟成後の積層シートをＡ＝７ｍｍ、Ｂ＝５０ｍｍ、Ｃ＝１５ｍｍ、Ｄ＝１５ｍｍとなるように図１の形状に打ち抜き、セパレータに図３に示す形状のハーフカットを施して（ミシン目を作成して）、本発明の貼付材を得た。
【００５０】
（実施例３）
実施例１と同様にして、熟成後のシートを作製した後、さらに熟成後の積層シートをＡ＝１５ｍｍ、Ｂ＝７５ｍｍ、Ｃ＝２５ｍｍ、Ｄ＝２５ｍｍとなるように図１の形状に打ち抜き、セパレータに図３に示す形状のハーフカットを施して（ミシン目を作成して）、本発明の貼付材を得た。
【００５１】
（比較例１）
不活性ガス雰囲気下でアクリル酸２−エチルヘキシルエステル９５部と、アクリル酸５部とを、過酸化ベンゾイルを重合開始剤に使用して、約６０℃の反応温度に制御しながら、酢酸エチル中で共重合させてアクリル系重合体の溶液を調製した。固形分が１２ｇ相当の量の上記アクリル系共重合体溶液に、ミリスチン酸イソプロピル（ＩＰＭ−１００、日光ケミカル社製）８ｇ、架橋剤としての三官能性イソシアネート（コロネートＨＬ、日本ポリウレタン社製）０.０１０８ｇ、濃度調整用の酢酸エチルを適用加えて攪拌し、均一な粘着剤溶液を得た。得られた粘着剤溶液を７５μｍ厚のポリエステル製剥離シート上に、乾燥厚みが８０μｍとなるように塗布、乾燥して架橋されたゲル状の粘着剤層を作製した。５０％ポリエステル及び５０％ポリプロピレン分割繊維から作製した質量が１００ｇ／ｍ^２、厚さが約４２０μｍのスパンレース不織布に、上記作製した感圧性接着剤層を転写、積層し、これを６０℃で２４時間加温熟成した。さらに熟成後の積層シートをＡ＝１０ｍｍ、Ｂ＝６５ｍｍ、Ｃ＝２０ｍｍ、Ｄ＝２０ｍｍとなるように図１の形状に打ち抜き、セパレータに図３に示す形状のハーフカットを施して（ミシン目を作成して）、本発明の貼付材を得た。
【００５２】
（比較例２）
ポリエステル捲縮性繊維から作製した質量が８５ｇ／ｍ^２、厚さ６５０μｍのスパンレース不織布に、比較例１で作製した感圧性接着剤層を転写、積層し、これを６０℃で２４時間加温熟成した。さらに熟成後の積層シートをＡ＝１０ｍｍ、Ｂ＝６５ｍｍ、Ｃ＝２０ｍｍ、Ｄ＝２０ｍｍとなるように図１の形状に打ち抜き、セパレータに図３に示す形状のハーフカットを施して（ミシン目を作成して）、本発明の貼付材を得た。
【００５３】
（比較例３）
ポリエステル及びレーヨン繊維から作製した質量が６０ｇ／ｍ^２、厚さ０．４ｍｍのスパンレース複合繊維不織布に、比較例１で作製した感圧性接着剤層を転写、積層し、これを６０℃で２４時間加温熟成した。さらに熟成後の積層シートをＡ＝１５ｍｍ、Ｂ＝７５ｍｍ、Ｃ＝２５ｍｍ、Ｄ＝２５ｍｍとなるように図１の形状に打ち抜き、セパレータに図３に示す形状のハーフカットを施して（ミシン目を作成して）、貼付材を得た。
【００５４】
以上作製した実施例１〜３及び比較例１〜３の貼付材について、支持体（布帛）の接着剤層非形成面の静摩擦係数、貼付材全体の５０％モジュラスを測定した（表１）。
【００５５】
そして、アトピー性皮膚炎又は乾燥肌による掻痒症に悩むボランティアに対し、就寝前に手の第１〜第３指に貼付材を貼付してもらい、翌朝に本人または保護者が表２に記載の項目について評価をした（表２）。評価は〇：良好、△：やや良好、×：不良の３段階で評価を行った。
【００５６】
【表１】

【００５７】
【表２】

【００５８】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明の皮膚掻破防止用貼付材によれば、これを指先に貼付することにより、指で皮膚を引っ掻いても、爪が皮膚に接触せず、皮膚の破傷や症状（炎症）の悪化を防止でき、しかも、皮膚との間には適度な摩擦が働いて、一定の掻痒感軽減効果を得ることができる。また、貼付材であるので、引っ掻き動作によっても指から外れにくい。従って、例えば、アトピー性皮膚炎、老人性掻痒症等の根治が困難な皮膚症状を有する患者の指に貼付することで、症状（炎症）の悪化を防止しながら、掻きの満足感を得ることができ、患者の日常生活での掻痒感に伴う引っ掻き行動による症状の悪化を抑制しつつ、掻痒感による苦痛を和らげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の皮膚掻破防止用貼付材の一例の平面図（図１（Ａ））と側面図（図１（Ｂ））である。
【図２】図２（Ａ）〜図２（Ｃ）は図１の貼付材の指先への貼付作業の説明図である。
【図３】図１の貼付材のセパレータに形成した逆Ｔ字状のミシン目（ハーフカット：複数の微小貫孔の線状配列）を示す図である。
【符号の説明】
１帯状片
２ａ、２ｂ小片部
３指
１０貼付材
１１支持体（布帛）
１２感圧性接着剤層
１３セパレータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a patch for preventing skin scratching, which can be applied to a fingertip to prevent skin rupture due to scratching behavior of the skin when accompanied by a pruritic sensation, deterioration of inflammation in an affected area, and the like.
[0002]
[Prior art]
In recent years, atopic dermatitis, a skin disease, has frequently occurred along with changes in eating habits, living environment, and mental health. Atopic dermatitis starts with bright red spots that tend to exude during infancy, and spreads from the head, face, neck, etc. to the extremities, but these symptoms usually gradually become higher grades in elementary school after infancy. Shows a tendency to disappear.
[0003]
However, according to a recent survey, there is also the fact that the rate of children who do not resolve atopic dermatitis exceeds 10%. In recent years, not only children but also the number of adults who have become chronic and suffer from atopic dermatitis are increasing, and the same situation is progressing not only in Japan but also in developed countries.
[0004]
For patients with such atopic dermatitis, the most painful symptom is severe pruritus. Itching is harder to tolerate than pain, and itching may occur in a seizure manner. In addition to atopic dermatitis, dermatitis associated with pruritus includes dermatitis typified by senile pruritus. The main causes of atopic dermatitis are thought to be material factors such as food, house dust, and mites. Recently, cases caused by non-material factors such as stress have been recognized. Yes. Since the irritated itch is unbearable, it is a fact that it is scratched not only by infants and infants but also by adults. In particular, the patient often scratches unconsciously during bedtime, and it may be difficult to receive care from a guardian or the like. In addition, since infants' nails are thinner than adults, their tips are often sharp like a blade, and if they are scratched by such nails, the symptoms will worsen immediately.
[0005]
As a treatment method for such atopic dermatitis, application of a corticosteroid (steroid) or internal use of an antihistamine is performed. However, the steroid agent has a strong effect, but also has a side effect and has a drawback that it is difficult to apply when the inflammation spreads over a wide area. In addition, if a temporary improvement is observed using a steroid agent, if the medication is stopped, it will reoccur. In addition, for the purpose of improving the home environment, mites, mites carcasses, household dust (house dust such as cotton dust) is wiped out from the home, skin resident bacteria that exist everywhere (for example, It is difficult to create an environment in which these can be completely wiped out, and even if it can be done, an extremely large amount of investment is required.
[0006]
As described above, while the number of patients suffering from atopic dermatitis is increasing, there is no way to completely cure atopic dermatitis, and as described above, scratching behavior associated with pruritus occurs unconsciously, and The mental pain of enduring scratching behavior is so great that after all, excessive scratching behavior does not decrease, and skin injuries and worsening of inflammation cannot be resolved. Infants mittens and fiber finger sack are used as a means to prevent the worsening of symptoms due to scratching behavior, but there are many problems such as that the fingers can not move freely and easily come off the fingers, The situation is not widespread.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the circumstances as described above. The purpose of the present invention is to affix the skin to the fingertip without causing the skin to be ruptured or worsened in symptoms (inflammation) even if the affected area is scratched by the fingertip. It is an object of the present invention to provide a patch for preventing skin scratching, which can sufficiently reduce the itching sensation and is difficult to be detached from the fingertip.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention is characterized by the following contents.
[0009]
That is, the present invention
(1) A patch comprising a fabric as a support and a pressure-sensitive adhesive layer formed on one side of the support, the pressure-sensitive adhesive layer being formed on one side of the support, and the support An adhesive layer-non-forming surface having a static friction coefficient of 0.5 to 0.8 and a 50% modulus of the entire adhesive material of 0.2 to 5.0 N / cm,
(2) The skin scratch-preventing patch according to (1), wherein the fabric is a synthetic fiber fabric,
(3) The patch for preventing skin scratching according to the above (1) or (2), wherein the fabric is a knitted fabric,
(4) The adhesive material for preventing skin scratching according to any one of (1) to (3) above, wherein the pressure-sensitive adhesive layer comprises a layer containing an acrylic pressure-sensitive adhesive and a fatty acid ester, and
(5) The skin patch preventing patch according to any one of the above (1) to (4), wherein the shape of the patch is substantially T-shaped.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The patch for preventing skin scratching of the present invention (hereinafter also simply referred to as “patch”) is a patch comprising a cloth as a support and a pressure-sensitive adhesive layer formed on one side of the support, The static friction coefficient of the non-adhesive layer surface of the support is 0.5 to 0.8, and the 50% modulus of the entire patch is 0.2 to 5.0 N / cm.
[0011]
Here, “fabric” means a sheet-like fiber aggregate formed by knitting, weaving, intertwining synthetic fibers and / or natural fibers, and any of knitted fabrics, woven fabrics and non-woven fabrics. Includes.
[0012]
The sticking material of the present invention is used by sticking to the fingertip so as to cover at least the tip of the toe and the tip of the finger from the toe to the belly of the finger. The nail does not come into contact with the skin even if it is scratched, and it can prevent skin rupture and worsening of symptoms (inflammation). Obtainable.
[0013]
In the present invention, the adhesive layer non-formation surface of the support is the one side opposite to the one side on which the adhesive layer of the support is formed (that is, the surface that comes into contact with the skin when the skin is scratched with a finger). Since the coefficient of static friction of the adhesive layer non-forming surface is 0.5 to 0.8, even if the skin is scratched with a finger, itching can be achieved without damaging the pruritus or causing severe inflammation. It can be reduced sufficiently. That is, when the static friction coefficient of the surface on which the adhesive layer of the support is not formed is less than 0.5, when the skin is scratched with a finger, there is no friction that can reduce the itching sensation with the skin. On the other hand, when the coefficient of static friction exceeds 0.8, friction with the skin is too great, and the inflamed part is damaged or the inflammation becomes serious.
[0014]
In the present invention, the static friction coefficient of the surface of the support (fabric) where the adhesive layer is not formed is 0.5 to 0.8. The respective static friction coefficients measured in both the vertical and horizontal directions of the support (fabric). Is within the range of 0.5 to 0.8, and the static friction coefficient of the non-adhesive layer surface of the support (fabric) is the static friction coefficient specified in JIS P 8147-1994, It is measured according to the test method described in JIS P 8147-1994-3.2 tilt method.
[0015]
That is, in an atmosphere of 23 ° C. and 65% RH, a laminate (that is, a laminate in which a pressure-sensitive adhesive layer is formed on one side of a support (fabric)) is 90 mm wide and long in any one direction and in a direction perpendicular thereto. A test piece obtained by cutting out at a thickness of 150 mm was attached to the bottom surface of a weight having a width of 60 mm, a length of 100 mm, and a weight of 1000 g and a test inclined plate with the measurement surface facing outward, and the weight to which the test piece was attached was inclined. Place on a test piece on the plate. The tilt angle is increased at 1 ° per second, the tilt angle when the weight starts to slide is read, and the tangent of the tilt angle is taken as the coefficient of static friction. Here, two test pieces are prepared, one of which is attached with the pressure-sensitive adhesive layer on the bottom surface of the weight, and the other is attached with the pressure-sensitive adhesive layer on the surface of the inclined plate. “Put the weight with the test piece on the test piece on the inclined plate” means to overlap the non-adhesive layer surfaces of the two test pieces.
[0016]
In addition, the patch of the present invention has a 50% modulus of the entire patch of 0.2 to 5.0 N / cm, and the patch has the specific 50% modulus, so that the patch can maintain an appropriate stiffness. Also, it has the flexibility to fit the shape of the fingertips, and even if an overlapping part or a bent part occurs in the adhesive material by sticking, it can be prevented from becoming a hard part that damages the pruritus part . That is, when the 50% modulus is less than 0.2 N / cm, such a patch is too soft and has no stiffness, and the handleability is remarkably reduced, and the 50% modulus exceeds 5.0 N / cm. In addition, such a patch has insufficient stretchability, making it difficult to follow the shape of the fingertip, and not only a sufficient fit can be obtained, but also a hard part is formed, scratching the pruritus part, There is a concern that inflammation may become serious. The 50% modulus of the entire patch is preferably 0.5 to 3.0 N / cm, particularly preferably 0.7 to 2.5 N / cm.
[0017]
In the present invention, the 50% modulus of the patch is 0.2 to 5.0 N / cm. The 50% modulus measured in both the vertical and horizontal directions of the patch (fabric) is 0.2 to 5 respectively. The 50% modulus of the patch in the present invention is the 50% modulus specified in JIS Z 0237-1991.6, and is described in JIS Z 0237-1991.6. It is measured by the test method.
[0018]
That is, in an atmosphere of 23 ° C. and 65% RH, a laminate (that is, a laminate in which a pressure-sensitive adhesive layer is formed on one side of a support (fabric)) is 25 mm wide and long in an arbitrary direction and a direction perpendicular thereto. A test piece obtained by cutting out at a length of 80 mm was stretched to 75 mm at a test length of 50 mm and a pulling speed of 300 mm / min using a tensile tester specified in JIS-Z-0237-1991.6.2, and the unit width (cm ) Stress is 50% modulus (unit: N / cm).
[0019]
The fabric used for the support in the present invention has a property that the static friction coefficient of at least one side thereof is in the specified numerical range and the 50% modulus of the entire patch can be set in the specified numerical range. The material fiber is not particularly limited, and any of natural fibers (fibers derived from nature such as cotton, wool, hemp) and synthetic fibers can be used as the material fibers of the fabric. However, synthetic fibers are preferred because natural fibers are generally inferior in uniformity, expensive and not economical. Such synthetic fibers include viscose rayon, copper ammonia rayon, diacetate, triacetate, promix, nylon, vinylon, vinylidene, polyvinyl chloride, polyester, acrylic, polyolefin (polyethylene, polypropylene, etc.), polyurethane, benzoate, polyclar, etc. These may be used alone or in combination of any two or more thereof.
[0020]
Among the synthetic fibers, polyolefin fibers, polyester fibers and the like are preferable from the viewpoints of versatility, processability, stability, safety, economy, and the like, and polyester fibers are particularly preferable. Furthermore, among the polyester fibers, polyethylene terephthalate fibers, polybutylene terephthalate fibers, and the like are preferably used.
[0021]
Moreover, the fineness (fiber thickness) of the raw material fibers constituting the fabric is preferably 0.5 to 20 dtex, more preferably 1 to 10 dtex, as the average fineness. That is, if the average fineness of the material fibers is less than 0.5 dtex, the surface of the fabric becomes too smooth, and it becomes difficult to make the static friction coefficient of the non-adhesive layer surface of the support to the target value (static friction). In addition, when the average fineness of the material fiber is larger than 20 dtex, the fabric becomes rough, so that the anchoring property sufficient for the pressure-sensitive adhesive layer cannot be obtained. The static friction coefficient of the surface of the support where the adhesive layer is not formed tends to be too large.
[0022]
Moreover, although the form of a fabric includes a knitted fabric, a woven fabric, a non-woven fabric, etc., among them, a knitted fabric is preferable from the viewpoint of stretchability and uniformity. The fabric has a mass specified in JIS-L1085 of 30 to 200 g / m. ² In the range of 50 to 150 g / m ² Those within the range are particularly preferred. That is, the mass specified in JIS-L1085 is 30 g / m. ² When the fabric of less than is used for the support, such a patch is difficult to handle due to a decrease in stiffness and softness, and the mass is 200 g / m. ² When a fabric exceeding 1 is used for the support, such a patch is liable to be less flexible and less likely to follow the fingertips, and is also economically disadvantageous. The thickness of the fabric is preferably 100 to 1000 μm, more preferably 250 to 750 μm, as defined in JIS-L1085. When the thickness specified in JIS-L1085 is less than 100 μm, even if a patch using such a fabric as a support is applied to the fingertip, the skin irritation caused by the nail is sufficiently reduced depending on the shape of the nail tip. If the thickness exceeds 1000 μm, the ability to follow the fingertip is reduced, and this is economically disadvantageous.
[0023]
Here, the mass and thickness defined in JIS-L1085 of the fabric are values measured by the test method described in JIS-L1085.
[0024]
In the present invention, a flexible film (for example, ethylene-vinyl acetate copolymer, tetrafluoroethylene, polyethylene, etc.) is used between the fabric and the adhesive layer formed on one side thereof as long as the properties of the fabric are not impaired. , A film of polypropylene, polyester, vinyl chloride or the like) may be used. By setting it as such a structure, a flexible film acts as a fabric sealing | blocking and gives a favorable result especially at the point which adhesiveness stabilizes. The thickness of such a film is usually about 1 to 100 μm (preferably 2 to 50 μm).
[0025]
In the present invention, the pressure-sensitive adhesive layer formed on one side of the support is a known acrylic pressure-sensitive adhesive or natural rubber, which is known as a medical pressure-sensitive adhesive that is unlikely to cause rash when in contact with the skin surface. The main component is a pressure-sensitive adhesive such as an adhesive, a synthetic rubber-based adhesive, a silicone-based adhesive, a vinyl ester-based adhesive, or a vinyl ether-based adhesive. Here, the “main component” means that the adhesive layer can be formed by the pressure-sensitive adhesive alone, or that the adhesive layer can be formed by adding other additives together with the pressure-sensitive adhesive.
[0026]
Among the above-mentioned pressure-sensitive adhesives, acrylic pressure-sensitive adhesives are preferred from the viewpoint of quality stability, pressure-sensitive adhesive properties, and moisture permeability, and (meth) acrylic acid alkyl ester is the main monomer, and other monomers (hereinafter referred to as “copolymerizable”). An acrylic pressure-sensitive adhesive obtained by copolymerization with a “monomer” is particularly preferred.
[0027]
In the acrylic pressure-sensitive adhesive mainly composed of such an alkyl acrylate ester, specific examples of the (meth) acrylic acid alkyl ester which is the main component (main monomer) have 2 to 18 carbon atoms (preferably 4). -12) primary to tertiary alcohols and esters of acrylic acid or methacrylic acid can be mentioned, and these can be used alone or in combination of two or more.
[0028]
On the other hand, the copolymerizable monomer has at least one addition polymerizable unsaturated double bond in the molecule and a functional group such as a carboxyl group, a hydroxyl group, a sulfoxyl group, an amino group, an amide group, and an alkoxyl group. Is a functional monomer having in the side chain.
[0029]
Examples of the functional monomer whose functional group is a carboxyl group include (meth) acrylic acid, itaconic acid, maleic acid, maleic anhydride, etc., and the functional monomer whose functional group is a hydroxyl group Examples of the functional monomer include (meth) acrylic acid hydroxyethyl ester, (meth) acrylic acid hydroxypropyl ester, and the like. Examples of the functional monomer whose functional group is a sulfoxyl group include styrene sulfonic acid and allyl sulfone. Acid, sulfopropyl (meth) acrylate, (meth) acryloyloxynaphthalenesulfonic acid, acrylamidomethylpropanoic acid, etc., and the functional monomer whose functional group is an amino group includes, for example, amino (meth) acrylate Ethyl ester, (meth) acrylic acid dimethylaminoethyl ester, (meth) a Examples of functional monomers whose functional group is an amide group include (meth) acrylamide, dimethyl (meth) acrylamide, N-methylol (meth) acrylamide, N, and the like. -Methylolpropane (meth) acrylamide, N-vinylacetamide, etc. are mentioned, As a functional monomer whose functional group is an alkoxyl group, for example, (meth) acrylic acid methoxyethyl ester, (meth) acrylic acid ethoxyethyl Esters, (meth) acrylic acid methoxyethylene glycol esters, (meth) acrylic acid methoxydiethylene glycol esters, (meth) acrylic acid methoxypolyethylene glycol esters, (meth) acrylic acid methoxypolyprene glycol esters, (meth) acrylic esters Acid tetrahydrofuryl ester, etc. These can be used alone or in combination either.
[0030]
In addition to the above functional monomers, examples of the copolymerizable monomer include (meth) acrylonitrile, vinyl acetate, vinyl propionate, N-vinyl-2-pyrrolidone, N-vinylacetamide, methylvinylpyrrolidone. Vinyl pyridine, vinyl piperidone, vinyl pyrimidine, vinyl piperazine, vinyl pyrrole, vinyl imidazole, vinyl caprolactam, vinyl oxazole, vinyl morpholine, and the like can also be used.
[0031]
As the copolymerizable monomer, it is preferable to use a functional monomer from the viewpoint of adjustment of adhesiveness, cohesiveness, moisture permeability, etc. as the pressure-sensitive adhesive property of the pressure-sensitive adhesive. It is preferable to use at least one selected from the group consisting of a monomer, an alkoxyl group-containing monomer and a hydroxyl group-containing monomer.
[0032]
In the acrylic pressure-sensitive adhesive (copolymer) having such an alkyl acrylate ester as a main component, the proportion of the (meth) acrylic acid alkyl ester needs to be 40% by weight or more. ) A copolymer of 50 to 98% by weight of acrylic acid alkyl ester and 2 to 50% by weight of copolymerizable monomer is preferred, and 85 to 97% by weight of (meth) acrylic acid alkyl ester and copolymerizable monomer A copolymer of 3 to 15% by weight of the product is particularly preferred.
[0033]
Although the pressure-sensitive adhesive layer can be formed only with the above-mentioned medical pressure-sensitive adhesive, it is preferable to add a fatty acid ester in order to further reduce skin irritation, and the fatty acid ester preferably has a carbon number. A higher fatty acid ester which is an esterification reaction product of a higher fatty acid having 12 to 16, more preferably 12 to 14, and a lower monohydric alcohol having 1 to 4 carbon atoms is preferable.
[0034]
Specific examples of the higher fatty acid include lauric acid (C12), myristic acid (C14), and palmitic acid (C16). Among them, lauric acid (C12) is preferable. Specific examples of the lower monohydric alcohol include methyl alcohol, ethyl alcohol, propyl alcohol, butyl alcohol and the like. These are not limited to linear alcohols, and may be branched alcohols. Is preferred. Accordingly, the most preferred higher fatty acid ester is isopropyl myristate.
[0035]
Fatty acid ester may use 1 type (s) or 2 or more types, and the compounding quantity of fatty acid ester has preferable 10-200 weight part per 100 weight part of adhesives, Most preferably, it is 40-150 weight part. When the amount of the fatty acid ester exceeds 200 parts by weight, the pressure-sensitive adhesive layer tends to be too flexible and easily protrudes from the edge of the support. When the amount is less than 10 parts by weight, the adhesive strength to the skin is too strong. , Skin irritation such as exfoliation tends to increase, which is not preferable.
[0036]
Moreover, in order to improve the adhesive of the pressure-sensitive adhesive layer (improving the adhesive properties of the adhesive), in addition to the fatty acid ester, a tackifier (eg, rosin, modified rosin, petroleum resin, polyterpene resin, polystyrene resin) , Polybutene resin, liquid polyisobutylene, etc.), plasticizers (for example, liquid paraffin, etc.), absorption accelerators, surfactants, fillers and the like, and known additives may be further added.
[0037]
In the present invention, the pressure-sensitive adhesive layer is preferably subjected to a crosslinking treatment with an external crosslinking agent. That is, it is preferable that a crosslinking treatment is performed to form a so-called gel state, whereby cohesive force can be imparted to the adhesive layer, and addition of a fatty acid ester can prevent the outflow thereof. Specifically, such a crosslinking treatment uses a chemical crosslinking treatment using a known crosslinking agent such as a polyisocyanate compound, an organic peroxide, an organic metal salt, a metal alcoholate, a metal chelate compound, or a polyfunctional compound. The Among the above, the crosslinking agent is preferably a trifunctional isocyanate compound or an aluminum chelate compound from the viewpoints of crosslinking reactivity and handleability. If these are used, the pressure-sensitive adhesive solution is increased until coating and drying. It is difficult for the viscosity phenomenon to occur, and the workability of forming the adhesive layer can be improved.
[0038]
As for the compounding quantity of a crosslinking agent, about 0.01-2.0 weight part is preferable with respect to 100 weight part of adhesive bond layer parts which do not contain fatty acid ester, Most preferably, it is 0.05-1.0 weight part.
[0039]
In the patch of the present invention, the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer is preferably 5 to 200 μm, more preferably 10 to 150 μm. If the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer is less than 5 μm, sufficient skin adhesive force cannot be obtained, and it tends to fall off during use, and if it exceeds 200 μm, the pressure-sensitive adhesive easily protrudes from the edge of the support. Therefore, the adhesive strength becomes too strong, and skin irritation is likely to occur, which is not preferable.
[0040]
In the present invention, the 50% modulus of the patch varies depending on the properties of the fabric (material fibers, fabric form, mass, etc.) and the properties of the pressure-sensitive adhesive layer (material, thickness, degree of crosslinking, etc.) By appropriately adjusting the physical properties of the fabric and the pressure-sensitive adhesive layer, the specified value is set to 0.2 to 5.0 N / cm.
[0041]
The shape of the adhesive material of the present invention is not particularly limited as long as it can be applied to the fingertip so as to cover at least the tip of the toe and the tip of the finger from the toe to the belly of the finger, and a desired characteristic is realized. However, in consideration of fixing property and economic efficiency, as shown in an example of the patch 10 in FIG. 1, the entire shape is substantially T-shaped, that is, one end 1 </ b> A in the longitudinal direction of the strip 1. It is preferable to form a shape in which small pieces 2a and 2b are further provided on both sides. In this example of the patch 10, the strip 1 and the small pieces 2 a and 2 b are both square, but if the overall shape of the patch is basically a T-shape, the shape of each part is It is not limited to a square but can be changed freely. 1A is a plan view of the patch 10 and FIG. 1B is a side view of the patch 10 as viewed from the direction of the arrow X in FIG. 1A. 11 is a support (fabric), 12 is a pressure-sensitive adhesive layer, and 13 is a separator.
[0042]
As shown in FIGS. 2A and 2B, in the substantially T-shaped patch 10, the strip 1 is attached to the finger 3 so that the longitudinal direction thereof coincides with the longitudinal direction of the finger 3. 2 is a part to be applied from the front side (back side of the hand) to the tip and back side (flanks of fingers), and the small pieces 2a and 2b are fingertips after the strip 1 is attached as shown in FIG. It is a part wound around the circumferential direction. Therefore, by making the patch material approximately T-shaped, the patch material can be reliably stuck so as to cover the tip of the toe and the tip of the finger reaching the belly of the fingertip, and once applied. After that, it will not be easily removed from the fingertip.
[0043]
In consideration of adaptation from infants to adults, the dimensions of each part of the T-shaped patch 10 are generally A (first direction width of the strip 1): 5 to 20 mm, B (first of the strip 1). 2 direction width): 30 to 85 mm, C (first direction width of small piece part): 10 to 25 mm, D (second direction width of small piece part): 10 to 25 mm are preferable.
[0044]
When leaving this preferred range, the tip of the nail cannot be completely covered, the fixing property is inferior, the size is unnecessarily large, and the inconvenience such as inferior property and economy tends to occur.
[0045]
If necessary, the patch of the present invention covers the surface of the pressure-sensitive adhesive layer with a separator (release paper) formed by applying a known release agent to one or both sides of a plastic film or paper substrate. It is preferable to leave. 1 and 2 is a type in which a pressure-sensitive adhesive layer 12 is covered with a separator (release paper) 13.
[0046]
In the case of a patch having such a separator (release paper) attached, the separator is peeled and removed to expose the surface of the adhesive layer, and is applied to the fingertip. 3, a reverse T-shaped perforation (half-half) along the axis of the strip 1 from the tip of the end 1A (Z portion) on one side in the longitudinal direction of the strip 1 with respect to the separator 13 Cut: a linear array of a plurality of minute through holes) 4 is formed, the separator is peeled off from the vicinity of the end portion 1B (X portion) on the other side in the longitudinal direction of the strip 1 and the strip 1 is removed in the longitudinal direction. After being pasted so that the middle (Y portion) is located at the toe, the separator 13 is broken by the reverse T-shaped perforation 4 formed in the separator 13 to form the small pieces 2a and 2b. The remaining separator is peeled off, and then the small piece 2a of the adhesive material, By winding (pasting) b from both sides of the finger in the circumferential direction of the finger, the workability of the sticking work of the patch is improved (the sticking work is not difficult due to the adhesive force of the adhesive layer, and it is applied to the fingertip). Can be affixed).
[0047]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to the following examples, and various applications are possible without departing from the technical idea of the present invention. In the following text, “parts” means all parts by weight.
[0048]
(Example 1)
In an ethyl acetate while controlling 95 parts of 2-ethylhexyl acrylate and 5 parts of acrylic acid under an inert atmosphere to a reaction temperature of about 60 ° C. using benzoyl peroxide as a polymerization initiator. An acrylic copolymer solution was prepared by copolymerization. A solution of the above acrylic copolymer having a solid content equivalent to 12 g, 8 g of isopropyl myristate (IPM-100, manufactured by Nikko Chemical Co., Ltd.), trifunctional isocyanate as a crosslinking agent (Coronate HL, manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.) 0.0108 g and an appropriate amount of ethyl acetate for concentration adjustment were added and stirred to obtain a uniform pressure-sensitive adhesive solution. The obtained pressure-sensitive adhesive solution was applied onto a 75 μm-thick polyester release sheet so as to have a dry thickness of 80 μm and dried to prepare a crosslinked pressure-sensitive adhesive layer. Mass produced from polyester fiber having an average fineness of 4.3 dtex is 105 g / m ² The pressure-sensitive adhesive layer prepared above was transferred and laminated on a circular knitted knit having a thickness of about 400 μm, and this was heated and aged at 60 ° C. for 24 hours. Further, the laminated sheet after aging is punched out in the shape of FIG. 1 where A = 10 mm, B = 65 mm, C = 20 mm, and D = 20 mm, and the separator is subjected to half-cutting as shown in FIG. Thus, the patch of the present invention was obtained.
[0049]
(Example 2)
In the same manner as in Example 1, after the aging sheet was produced, the laminated sheet after aging was further punched into the shape of FIG. 1 so that A = 7 mm, B = 50 mm, C = 15 mm, D = 15 mm, The separator was half-cut in the shape shown in FIG. 3 (perforation was made) to obtain the patch of the present invention.
[0050]
(Example 3)
In the same manner as in Example 1, after the aging sheet was produced, the laminated sheet after aging was further punched into the shape of FIG. 1 so that A = 15 mm, B = 75 mm, C = 25 mm, D = 25 mm, The separator was half-cut in the shape shown in FIG. 3 (perforation was made) to obtain the patch of the present invention.
[0051]
(Comparative Example 1)
Under an inert gas atmosphere, 95 parts of 2-ethylhexyl acrylate and 5 parts of acrylic acid in ethyl acetate while controlling the reaction temperature to about 60 ° C. using benzoyl peroxide as a polymerization initiator An acrylic polymer solution was prepared by copolymerization. Into the acrylic copolymer solution having a solid content equivalent to 12 g, 8 g of isopropyl myristate (IPM-100, manufactured by Nikko Chemical Co., Ltd.), trifunctional isocyanate as a cross-linking agent (Coronate HL, manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.) 0 0.0108 g of ethyl acetate for concentration adjustment was applied and stirred to obtain a uniform pressure-sensitive adhesive solution. The obtained pressure-sensitive adhesive solution was applied onto a 75 μm-thick polyester release sheet so as to have a dry thickness of 80 μm and dried to prepare a crosslinked pressure-sensitive adhesive layer. The mass produced from 50% polyester and 50% polypropylene split fiber is 100 g / m. ² The pressure-sensitive adhesive layer produced above was transferred and laminated on a spunlace nonwoven fabric having a thickness of about 420 μm, and this was heated and aged at 60 ° C. for 24 hours. Further, the laminated sheet after aging is punched into the shape of FIG. 1 so that A = 10 mm, B = 65 mm, C = 20 mm, and D = 20 mm, and the separator is subjected to half-cutting as shown in FIG. To obtain a patch of the present invention.
[0052]
(Comparative Example 2)
The mass produced from the polyester crimpable fiber is 85 g / m. ² The pressure-sensitive adhesive layer prepared in Comparative Example 1 was transferred and laminated on a spunlace nonwoven fabric having a thickness of 650 μm, and this was heated and aged at 60 ° C. for 24 hours. Further, the laminated sheet after aging is punched into the shape of FIG. 1 so that A = 10 mm, B = 65 mm, C = 20 mm, and D = 20 mm, and the separator is subjected to a half cut of the shape shown in FIG. To obtain a patch of the present invention.
[0053]
(Comparative Example 3)
Mass produced from polyester and rayon fiber is 60 g / m ² The pressure-sensitive adhesive layer produced in Comparative Example 1 was transferred and laminated on a spunlace composite fiber nonwoven fabric having a thickness of 0.4 mm, and this was heated and aged at 60 ° C. for 24 hours. Further, the laminated sheet after aging is punched into the shape of FIG. 1 so that A = 15 mm, B = 75 mm, C = 25 mm, and D = 25 mm, and the separator is subjected to a half cut of the shape shown in FIG. And a patch was obtained.
[0054]
For the patch materials of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 3 prepared above, the static friction coefficient of the surface of the support (fabric) where the adhesive layer was not formed and the 50% modulus of the entire patch material were measured (Table 1).
[0055]
Then, volunteers who suffer from pruritus due to atopic dermatitis or dry skin have their patches applied to the first to third fingers of their hands before going to bed. Items were evaluated (Table 2). The evaluation was made in three stages: ◯: good, Δ: slightly good, ×: poor.
[0056]
[Table 1]

[0057]
[Table 2]

[0058]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the adhesive material for preventing skin scratching of the present invention, the nail does not come into contact with the skin even if the skin is scratched with the finger by applying this to the fingertip, and the skin breakage Deterioration of wounds and symptoms (inflammation) can be prevented, and moderate friction is exerted between the skin and a certain effect of reducing pruritus can be obtained. Moreover, since it is a sticking material, it is hard to remove | deviate from a finger | toe by scratching operation. Therefore, for example, by applying it to the finger of a patient with skin symptoms that are difficult to cure, such as atopic dermatitis and senile pruritus, the satisfaction of scratching is obtained while preventing the deterioration of symptoms (inflammation). It is possible to relieve pain caused by pruritus while suppressing deterioration of symptoms due to scratching behavior associated with pruritus in daily life of patients.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view (FIG. 1 (A)) and a side view (FIG. 1 (B)) of an example of an adhesive patch for preventing skin scratches of the present invention.
2 (A) to 2 (C) are explanatory diagrams of a sticking operation of the sticking material of FIG. 1 to a fingertip.
3 is a diagram showing an inverted T-shaped perforation (half cut: linear arrangement of a plurality of micro through holes) formed in the separator of the adhesive material of FIG. 1;
[Explanation of symbols]
1 Strip
2a, 2b Small piece
3 fingers
10 Patch material
11 Support (fabric)
12 Pressure sensitive adhesive layer
13 Separator

Claims

An adhesive material in which a knitted fabric having an average fineness of 1 to 10 dtex is used as a support, and a pressure-sensitive adhesive layer is formed on one side of the support, and the static friction of the non-adhesive layer surface of the support A patch for preventing skin scratching, wherein the coefficient is 0.5 to 0.8, and the 50% modulus of the entire patch is 0.2 to 5.0 N / cm.

The adhesive material for preventing skin scratches according to claim 1, wherein the knitted fabric is a synthetic fabric knitted fabric .

The adhesive material for preventing skin scratches according to claim 1 or 2 , wherein the pressure-sensitive adhesive layer comprises a layer containing an acrylic pressure-sensitive adhesive and a fatty acid ester.

The patch for preventing skin scratching according to any one of claims 1 to 3 , wherein the patch has a substantially T-shape.