JP4150281B2 - 位置情報蓄積システム、位置情報蓄積方法、半導体メモリ、及びプログラム - Google Patents

位置情報蓄積システム、位置情報蓄積方法、半導体メモリ、及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者の所持する通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムおよび半導体メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯無線端末と当該携帯無線端末の基地局との間の通信、或いはGPS(Global Positioning System)等により取得した当該携帯無線端末の位置を表す情報を用いた様々なシステムが、提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
前記システムの一つに、勤務者の勤務状況を管理するための管理システムがある。
前記管理システムを、荷物の宅配会社で使用する例を元に説明する。
前記宅配会社において、管理者は、顧客に対し荷物を宅配する勤務者の社外での勤務状況を把握する必要がある。
【0004】
前記勤務者は、社外では、携帯無線端末を所持して行動するよう義務づけられる。
前記携帯無線端末は、記憶領域を備えており、所定の時間経過毎に、前記携帯無線端末の位置に係る情報を基地局との通信或いはGPSを用いて取得し、前記記憶領域に蓄積していく。
【0005】
前記勤務者は、全荷物の宅配を終了した後に、前記宅配会社に戻る。
前記宅配会社において、前記管理者は、前記記憶領域に蓄積された情報から、前記勤務者の所定時間経過毎の勤務場所を確認し、前記勤務者の勤務状況を把握することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−27527号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記勤務者が、前記メモリの内容を改ざんしたり、或いは前記勤務者以外の他者に前記携帯無線端末を所持させることにより、前記管理者は、前記勤務者に係る誤った勤務状況を把握してしまうという、情報の不正操作が発生してしまう。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、情報の不正操作が防止できる、携帯無線端末の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムおよび半導体メモリを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、利用者の所持する通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムであって、送信装置と、通信端末装置と、可搬型の半導体メモリと、検証装置とから構成され、前記送信装置は、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を前記通信端末装置へ送信し、前記通信端末装置は、前記要素情報を受信し、受信した前記要素情報を出力し、前記半導体メモリは、情報を記憶するための領域を備える情報記憶部と、前記通信端末装置から前記要素情報を受信し、当該要素情報に基づき前記位置情報を生成する位置管理部と、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理部と、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部とを含み、前記検証装置は、前記半導体メモリの前記情報記憶部から前記軌跡情報及び前記署名データを読み出し、読み出した前記軌跡情報及び前記署名データを用いて、前記軌跡情報の検証を行う。
【0010】
上記課題を解決するために本発明は、耐タンパ機能を有し、利用者の所持する通信端末装置に装着され、前記通信端末装置から受信した要素情報に基づく、前記通信端末装置が存在する位置を記憶する可搬型の半導体メモリであって、受信した情報を記憶する情報記憶部と、前記要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理部と、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理部と、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、生成した前記軌跡情報と生成された前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部とを備える。
【0011】
上記課題を解決するために本発明は、耐タンパ機能を有し記憶領域を備え通信端末装置に装着された半導体メモリが、前記通信端末装置が存在する位置情報を前記記憶領域に記憶する位置情報蓄積方法であって、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理ステップと、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理ステップと、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成ステップと、生成した前記軌跡情報と生成された前記署名データとを対応づけて、前記記憶領域に書き込む書込ステップとを含む。
【0012】
上記課題を解決するために本発明は、耐タンパ機能を有し、記憶領域を備え、利用者の所持する通信端末装置に装着され、前記通信端末装置が存在する位置を記憶する可搬型の半導体メモリに適用されるプログラムであって、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理ステップと、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理ステップと、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成ステップと、前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記記憶領域に書き込む書込ステップとの各ステップをコンピュータに実行させる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として位置情報蓄積システム1について図面を参照しながら説明する。
<構成>
図1は、位置情報蓄積システム1の構成を表すブロック図である。
【0014】
携帯電話10は、第1基地局20及び第2基地局30と無線通信を行い、情報の取得要求を送信する。
第1基地局20及び第2基地局30は、それぞれ、前記取得要求を受信した場合に情報を生成し、生成した情報を管理サーバー40に対し有線或いは無線を用いて送信する。
【0015】
管理サーバー40は、受信した情報を加工し、当該受信した情報の送信元に対し、前記加工した情報を送信する。
第1基地局20及び第2基地局30は、管理サーバー40から受信した情報を無線通信により携帯電話10に送信する。
携帯電話10は、メモリカード60を挿入するためのメモリカードスロットを備え、前記メモリカードスロットに挿入されたメモリカード60と電気的に接続し、第1基地局20及び第2基地局30から受信した情報をメモリカード60に送信する。
【0016】
メモリカード60は、携帯電話10から受信した情報を加工し、記憶する。
検証装置70は、メモリカードスロットを備え、前記メモリカードスロットに挿入されたメモリカード60と電気的に接続し、メモリカード60に記憶している情報を読み出し、前記読み出した情報を検証する。
携帯電話10は、荷物の宅配を業務とし、時間の経過に従い居場所を移動する利用者が所持する。
【0017】
また、管理者が、前記利用者の勤務状況を把握するために検証装置70を用いる。
(携帯電話10)
携帯電話10は、前記利用者が、電話番号を入力するための数字キー或いは位置情報蓄積動作の開始を指示するための開始キーからなるキーパッドや、情報表示のための液晶ディスプレイを備えた可搬型の小型な電話機であり、前記利用者が所持する。
【0018】
前記利用者は、位置情報蓄積動作を開始する場合に、前記開始キーを押下する。
携帯電話10は、前記開始キーの押下を検出し、第1基地局20と第2基地局30のそれぞれに前記取得要求を送信し、指紋認証装置50に、認証開始指示を送信する。
【0019】
携帯電話10は、第1基地局20、第2基地局30、指紋認証装置50から情報を受信した場合、当該受信した情報をメモリカード60へ転送する。
(第1基地局20)
第1基地局20は、携帯電話10から前記取得要求を受信した場合に、要素情報として第1方位情報を生成し、管理サーバー40に対し、当該第1方位情報を送信する。
【0020】
前記第1方位情報は、第1基地局20から見た携帯電話10の方位を表す情報であり、北を0度として時計回りに360度までを表す0から360の数値で示す値である。
携帯電話が、要素情報である部分位置情報を取得する方法については、特開2002−27527号公報「位置情報通知装置および位置情報通知方法」に記載されている。
(第2基地局30)
第2基地局30は、携帯電話10から前記情報要求を受信した場合に、要素情報として第2方位情報を生成し、前記管理サーバー40に対し、当該第2方位情報を送信する。
【0021】
要素情報としての前記第2方位情報は、前記第1方位情報と同様に、0から360までの数値で示す値である。
(管理サーバー40)
管理サーバー40は、具体的にはマイクロプロセッサ、ROM、RAM、液晶ディスプレイユニット、その他を含むコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、管理サーバー40はその機能を達成する。
【0022】
管理サーバー40は、自走する内部クロックにより計時する管理用時計を備え、かつ、ディジタル署名を生成する機能を持つ。
管理用サーバー40は、予め、通信用公開鍵と通信用秘密鍵とを対応づけて生成しており、前記通信用公開鍵は、前記メモリカード60に予め通知されている。
【0023】
管理用サーバー40は、受信基地局である第1基地局20或いは第2基地局30から、第1方位情報或いは第2方位情報である受信方位情報を受信する。
管理用サーバー40は、前記受信方位情報の受信時刻を前記管理用時計から読み出して受信管理時刻情報を生成し、前記受信方位情報と前記受信管理時刻情報とからなる受信部分情報に対し、前記通信用秘密鍵を用いてディジタル署名を施し、受信署名情報を生成する。
【0024】
管理用サーバー40は、前記受信方位情報と、前記受信管理時刻情報と、前記受信署名情報とを、前記受信方位情報を送信してきた前記受信基地局に対し送信する。
第1基地局20に関しては、前記受信方位情報は、第1方位情報であり、前記受信管理時刻情報は、第1管理時刻情報であり、前記受信部分情報は、第1部分情報であり、前記受信署名情報は、第1署名情報である。
【0025】
同様に、第2基地局30に関しては、前記受信方位情報は、第2方位情報であり、前記受信管理時刻情報は、第2管理時刻情報であり、前記受信部分情報は、第2部分情報であり、前記受信署名情報は、第2署名情報である。
ディジタル署名の作成及び検証については、岡本龍明、山本博資著 「現代暗号」、産業図書、1997年に詳述されている。
(指紋認証装置50)
指紋認証装置50は、具体的にはマイクロプロセッサ、ROM、RAM、液晶ディスプレイユニット、指紋読み取り用センサー、その他を含むコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、指紋認証装置50はその機能を達成する。
【0026】
図2は、指紋認証装置50の構成を表すブロック図である。
指紋認証装置50は、センサー部501と、指紋取得部502と、情報蓄積部503と、判定部504と、情報入出力部505とから成る。
センサー部501は、指紋を画像データとして取り込む光学式センサーである。
【0027】
指紋認証装置50は、携帯電話10が送信する前記認証開始指示を受信した場合に、動作を開始する。
前記利用者は、センサー部501に対し、当該利用者の指をかざす。
センサー部501は、前記利用者の指紋をスキャンすることにより、当該指紋に係る画像データを取り込み、当該画像データを指紋取得部502に送信する。
【0028】
指紋取得部502は、センサー部501から受信した前記画像データの中の、分岐している模様などの特徴点を画像処理により複数取り出し、前記特徴点それぞれの種類及び位置関係を用いて生成した個人情報を判定部504に送信する。情報蓄積部503は、予め、上述のセンサー部501及び指紋取得部502で行われたのと同じ方法により生成された、認証されるべき認証対象者の指紋に係る情報である認証情報を蓄積している。
【0029】
判定部504は、前記認証情報を情報蓄積部503から読み出し、前記認証情報と前記個人情報とが一致するか否かを判定し、前記判定結果が肯定的な場合には、書込許可指示を携帯電話10に対し送信し、前記判定結果が否定的な場合には、前記書込抑制指示を携帯電話10に対し送信するよう情報入出力部505に指示する。
【0030】
情報入出力部505は、判定部504から受信した前記書込許可指示或いは前記書込抑制指示を、携帯電話10に対し送信する。
(メモリカード60)
図3は、メモリカード60の構成を表すブロック図である。
メモリカード60は、耐タンパモジュール61と、不揮発性のメモリである記憶領域62とから成る。
【0031】
メモリカード60は、ハードウェアとしてはCPU、ROM、RAM等から構成され、ROMには、コンピュータプログラムが記憶され、上記CPUが、上記コンピュータプログラムに従って動作することにより、メモリカード60は、その機能を実現する。
耐タンパモジュール61は、耐タンパモジュール61外部から、前記ROM及び前記RAM内のデータへの直接アクセスを妨げる機構を備える。
【0032】
耐タンパモジュール61は、受信部611と、ディジタル署名検証部612と、制御部613と、時計部614と、位置情報生成部615と、ディジタル署名生成部616と、出力部617と、時刻情報判定部618とから成る。
受信部611は、携帯電話10から、前記第1部分情報、前記第1署名情報、前記第2部分情報又は前記第2署名情報を受信した場合には、当該受信した情報をディジタル署名検証部612へ送信し、また、前記書込抑制指示又は前記書込許可指示を受信した場合には、当該受信した指示を制御部613へ送信する。
【0033】
ディジタル署名検証部612は、管理サーバー40が生成した前記通信用公開鍵を予め保持している。
ディジタル署名検証部612は、前記第1署名情報と前記通信用公開鍵とを用いて、前記第1部分情報が改ざんされているか否かを検証し、前記第2署名情報を前記通信用公開鍵とを用いて、前記第2部分情報が改ざんされているか否かを検証する。
【0034】
ディジタル署名検証部612は、前記第1部分情報と、前記第2部分情報とのいずれもが改ざんされていないと判断した場合に、前記第1方位情報と、前記第2方位情報とを位置情報生成部615に送信し、前記第1管理時刻情報と、前記第2管理時刻情報とを時刻情報判定部618へ送信する。
位置情報生成部615は、予め保持している第1基地局20に係る緯度情報と経度情報及び第2基地局30に係る緯度情報と経度情報と、受信した前記第1方位情報と、前記第2方位情報とから、携帯電話10に係る緯度情報と経度情報とからなる位置情報を生成し、当該位置情報をディジタル署名生成部616へ送信する。
【0035】
時計部614は、内部時計を備えており、時刻情報判定部618からの時刻取得要求を受付け、前記時刻取得要求があった際に内部時計が示す内部時刻情報を生成し、時刻情報判定部618に送信する。
時刻情報判定部618は、前記第1管理時刻情報と、前記第2管理時刻情報とを取得した場合、時計部614に前記時刻取得要求を送信し、時計部614から前記内部時刻情報を取得する。
【0036】
時刻情報判定部618は、前記内部時刻情報が表す時刻と前記第1管理時刻情報が表す時刻の差が、所定値である5分以内であり、かつ前記内部時刻情報が表す時刻と前記第2管理時刻情報が表す時刻の差が5分以内であるかを判定する。時刻情報判定部618は、前記判定の結果が肯定的である場合に、ディジタル署名生成部616に対し、生成時刻情報として前記内部時刻情報を送信し、制御部613に対し前記書込許可指示を送信する。
【0037】
前記判定の結果が否定的である場合には、時刻情報判定部618は、制御部613に対し、前記書込抑制指示を送信する。
なお、時刻情報判定部618において、所定値は5分としているが、異なる値であってもよい。
ディジタル署名生成部616は、予め、記憶領域62に記憶させる情報への署名及び検証に用いるための記憶用公開鍵と記憶用秘密鍵とを対応づけて生成し、記憶している。
【0038】
前記記憶用公開鍵は、予め、検証装置70に通知している。
ディジタル署名生成部616は、前記位置情報と、前記内部時刻情報とから成る軌跡情報に対し、前記記憶用秘密鍵を用いて、ディジタル署名を施して署名データとしての検証署名情報を生成し、当該軌跡情報と、当該検証署名情報とを制御部613に送信する。
【0039】
制御部613は、ディジタル署名生成部616から前記軌跡情報と前記検証署名情報とを受信し、かつ受信部611と時刻情報判定部618のそれぞれから前記書込許可指示を取得した場合に、出力部617に対し前記軌跡情報と前記検証署名情報とを記憶領域62に書き込むよう書込指示を行う。
制御部613は、前記書込抑制指示を受信した場合には、出力部617に対して前記書込指示を行わない。
【0040】
出力部617は、制御部613から前記書込指示を受信した場合に、記憶領域62に対し、前記軌跡情報と、前記検証署名情報とを書き込む。
(検証装置70)
検証装置70は、具体的にはマイクロプロセッサ、ROM、RAM、液晶ディスプレイユニット、メモリカードスロット、その他を含むコンピュータシステムである。
【0041】
前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、検証装置70はその機能を達成する。
また、検証装置70は、前記記憶用公開鍵を予め保持している。
検証装置70は、前記メモリカードスロットに挿入されたメモリカード60の記憶領域62に蓄積している前記軌跡情報と、前記検証署名情報とを読み出す。
【0042】
検証装置70は、前記記憶用公開鍵を用いて、読み出した前記検証署名情報が、正しいか否かを検証する。
前記管理者は、前記検証の結果が否定的であった場合、前記軌跡情報が改ざんされ、情報の不正操作があったことを確認出来る。
<動作>
図4は、位置情報蓄積システム1において、前記利用者が蓄積動作開始を指示してから、メモリカード60へ前記軌跡情報及び前記検証署名情報が蓄積されるまでの動作を表すフローチャートである。
【0043】
前記利用者は、位置情報蓄積動作の開始を要望する場合に、携帯電話10が備える前記開始キーを押下する(ステップS101)。
前記開始キーの押下を検出した携帯電話10は、第1基地局20と第2基地局30のそれぞれに対し、前記取得要求を送信し、指紋認証装置50に対し、認証開始指示を送信する(ステップS102)。
【0044】
第1基地局20は、前記第1方位情報を生成し、当該第1方位情報を管理サーバー40に対し送信する。
第2基地局30は、前記第2方位情報を生成し、当該第2方位情報を管理サーバー40に対し送信する(ステップS103)。
管理サーバー40は、前記第1方位情報を受信した場合、前記第1管理時刻情報を生成し、更に前記第1署名情報を生成して、前記第1部分情報と前記第1署名情報とを、第1基地局20に送信する。
【0045】
管理サーバー40は、前記第2方位情報を受信した場合、前記第2管理時刻情報を生成し、更に前記第2署名情報を生成して、前記第2部分情報と前記第2署名情報とを、第2基地局30に送信する(ステップS104)。
第1基地局20は、前記第1部分情報と、前記第1署名情報とを、携帯電話10を介して、メモリカード60に送信する。
【0046】
第2基地局30は、前記第2部分情報と、前記第2署名情報とを、携帯電話10を介して、メモリカード60に送信する。
入力部611は、前記第1部分情報と、前記第1署名情報とを受信する。
入力部611は、前記第2部分情報と、前記第2署名情報とを受信する(ステップS105)。
【0047】
入力部611は、受信した前記第1部分情報と、前記第1署名情報と、前記第2部分情報と、前記第2署名情報とをディジタル署名検証部612に対し送信する。
ディジタル署名検証部612は、前記第1署名情報及び前記第2署名情報を検証し、前記第1部分情報及び前記第2部分情報が改ざんされているか否かを判定する(ステップS106)。
【0048】
ステップS105における判定の結果が、否定的であった場合、前記位置情報蓄積処理は終了する。
ステップS105における判定の結果が、肯定的であった場合、処理を続行する。
ディジタル署名検証部612は、位置情報生成部615に対し、前記第1方位情報と前記第2方位情報とを送信し、時刻情報判定部618に対し、前記第1管理時刻情報と、前記第2管理時刻情報とを送信する。
【0049】
時刻情報判定部618は、前記内部時刻情報が表す時刻と前記第1管理時刻情報が表す時刻の差が所定値である5分以内であり、かつ前記内部時刻情報が表す時刻と前記第2管理時刻情報が表す時刻の差が5分以内であるかを判定する(ステップS107)。
ステップS107における判定の結果が否定的であった場合、時刻情報判定部618は、制御部613に対し、前記書込抑制指示を送信し、前記位置情報蓄積処理は終了する。
【0050】
ステップS107における判定の結果が肯定的である場合、時刻情報判定部618は、ディジタル署名生成部616に対し、前記内部時刻情報を送信し、制御部613に対し前記書込許可指示を送信する。
位置情報生成部615は、前記位置情報を生成する(ステップS108)。
ディジタル署名生成部616は、前記軌跡情報と、前記検証署名情報とを生成する(ステップS109)。
【0051】
指紋判定装置50は、前記利用者が、前記認証対象者であるか否かを判定する。
指紋判定装置50は、入力部611に対し、ステップS110における判定結果が否定的であった場合、前記書込抑制指示を送信し、前記判定結果が肯定的であった場合、前記書込許可指示を送信する(ステップS110)。
【0052】
制御部613は、記憶領域62へ、前記軌跡情報と前記検証署名情報とを書き込むか否かの判定を行う(ステップS111)。
ステップS111における判定の結果が肯定的である場合、制御部613は、出力部617を介して、前記軌跡情報と前記検証署名情報とを、記憶領域62へ書き込む(ステップS112)。
【0053】
ステップS111における判定の結果が否定的である場合、制御部613は、記憶領域62へのデータの書込みを行わない。
次に、上述のように記憶領域62に書き込まれたデータの検証について説明する。
検証装置70は、記憶領域52から、前記軌跡情報と前記検証署名情報とを読み出す。
【0054】
検証装置70は、予め保持している記憶用公開鍵を用い、前記検証署名情報が正しいか否かを判定する。
前記管理者は、前記判定の結果が肯定的であった場合、前記軌跡情報が改ざんされていないと確認でき、前記判定の結果が否定的であった場合、前記軌跡情報が改ざんされていると確認できる。
<その他の変形例>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0055】
(1)本発明は、実施の形態で説明したステップを含む方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0056】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0057】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(2)携帯電話が複数の基地局のそれぞれから、方位情報を取得し、当該携帯電話において、前記取得した複数の方位情報から位置情報を生成しているが、1つの基地局において位置情報を生成できる場合は、携帯電話は当該1つの基地局から位置情報を取得してもよい。
【0058】
(3)方位情報を送信する基地局は、2つに限らず、3つ以上の基地局を用いてもよい。
また、方位情報は、基地局から見た携帯端末の方位であるが、基地局が送信する情報を、当該基地局から当該携帯端末までの距離情報とし、前記携帯電話は、前記距離情報を用いて前記位置情報を生成してもよい。
【0059】
(4)携帯電話は方位情報の取得を行う代わりに、GPSを用い、衛星から送信されてきた情報を用いて位置情報を生成してもよい。
(5)耐タンパモジュールは、時計部を備えなくてもよい。耐タンパモジュールは、生成した位置情報と、管理用サーバーから取得した時刻情報とから軌跡情報を構成する。
【0060】
(6)指紋検証装置で行う認証に係る比較は、当該認証情報と当該個人情報とが一致する場合に比較結果を肯定的としているが、当該認証情報と当該個人情報とが所定の範囲で一致する場合に比較結果を肯定的としてもよい。
(7)前記指紋による認証に係る判定処理は、指紋の特徴点を用いる特徴点抽出法に限るものではない。
【0061】
前記特徴点抽出法以外の手法である、指紋の画像を重ね合わせて判定するパターンマッチング法や、画像データを波形データに直し、その周波数成分で解析する周波数解析法等を用いてもよい。
(8)ディジタル署名生成部は、利用者固有である指紋に関する情報などから記憶用公開鍵と記憶用秘密鍵とを生成してもよい。
【0062】
(9)実施の形態を、携帯電話を用いた例で説明してきたが、携帯無線端末として携帯電話以外のPDA(Personal Digital Assistant)や可搬型パーソナルコンピュータ等を用いてもよい。
(10)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
(1)本発明の位置情報蓄積システムは、利用者の所持する通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムであって、送信装置と、通信端末装置と、可搬型の半導体メモリと、検証装置とから構成され、前記送信装置は、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を前記通信端末装置へ送信し、前記通信端末装置は、前記要素情報を受信し、受信した前記要素情報を出力し、前記半導体メモリは、情報を記憶するための領域を備える情報記憶部と、前記通信端末装置から前記要素情報を受信し、当該要素情報に基づき前記位置情報を生成する位置管理部と、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理部と、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部とを含み、前記検証装置は、前記半導体メモリの前記情報記憶部から前記軌跡情報及び前記署名データを読み出し、読み出した前記軌跡情報及び前記署名データを用いて、前記軌跡情報の検証を行う。
【0064】
この構成によれば、利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを前記記憶領域に蓄積するため、検証者は、前記記憶領域に蓄積された前記時刻情報と前記位置情報と前記署名データとを読み出し、署名データが所望のデータであった場合に、前記時刻情報と、前記位置情報とが改ざんされていないことを確認できるため、情報の不正操作を防止出来る。
【0065】
(2)本発明の位置情報蓄積システムは、利用者の所持する通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムであって、送信装置と、通信端末装置と、可搬型の半導体メモリと、検証装置とから構成され、前記送信装置は、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を送信し、前記通信端末装置は、前記送信装置から前記要素情報を受信し、受信した前記要素情報を、装着された前記半導体メモリへ出力し、前記半導体メモリは、情報を記憶するための領域を備える情報記憶部と、耐タンパモジュールとを含み、前記耐タンパモジュールは、取得した前記要素情報に基づき前記位置情報を生成する位置管理部と、前記位置情報に係る時刻を表す生成時刻情報を取得する時刻取得部と、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部とを含み、前記検証装置は、装着された前記半導体メモリの前記情報記憶部から前記軌跡情報及び前記署名データを読み出し、読み出した前記軌跡情報及び前記署名データを用いて、前記軌跡情報の検証を行う。
【0066】
この構成によれば、利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る取得時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを前記記憶領域に蓄積するため、検証者は、前記記憶領域に蓄積された前記時刻情報と前記位置情報と前記署名データとを読み出し、署名データが所望のデータであった場合に、前記時刻情報と、前記位置情報とが改ざんされていないことを確認できるため、情報の不正操作を防止出来る。
【0067】
(3)また、前記(2)の位置情報蓄積システムにおいて、前記時刻取得部は、前記位置情報を生成した時刻を表す前記生成時刻情報を生成してもよい。
この構成によれば、利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る生成した時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを前記記憶領域に蓄積するため、検証者は、前記記憶領域に蓄積された前記時刻情報と前記位置情報と前記署名データとを読み出し、署名データが所望のデータであった場合に、前記時刻情報と、前記位置情報とが改ざんされていないことを確認できるため、情報の不正操作を防止出来る。
【0068】
(4)また、前記(3)の位置情報蓄積システムにおいて、前記耐タンパモジュールは、さらに、一定の条件を満たすと判断する場合に、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する制御部を含んでもよい。
この構成によれば、ある一定の条件を満たすと判断する場合に、前記軌跡情報及び前記署名データを前記記憶領域へ書き込むことを抑制するため、不正な情報がメモリに書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
【0069】
(5)また、前記(4)の位置情報蓄積システムにおいて、前記位置情報蓄積システムは、さらに、内蔵する時計に基づき生成したサーバー時刻情報を送信する管理サーバーを含み、前記耐タンパモジュールは、さらに、前記サーバー時刻情報を受信し、当該サーバー時刻情報と前記生成時刻情報との差分が所定値以上である場合に、制御部に対し書込抑制指示を送信する時刻情報判定部を含み、前記制御部は、前記書込抑制指示を受信すると、一定の条件を満たすと判断し、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御してもよい。
【0070】
この構成によれば、時刻情報が不正であった場合に、前記軌跡情報及び前記署名データを前記記憶領域へ書き込むことを抑制するため、不正な情報がメモリに書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
(6)また、前記(4)の位置情報蓄積システムにおいて、前記位置情報蓄積システムは、さらに、予め認証に用いる認証情報を蓄積しており、前記利用者から個人情報を取得し、当該認証情報と前記個人情報とが一致しない場合に、制御部に対し書込抑制指示を送信する認証装置を含み、前記制御部は、前記書込抑制指示を受信すると、一定の条件を満たすと判断し、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御してもよい。
【0071】
この構成によれば、前記利用者が携帯端末装置を所持していない場合に、前記軌跡情報及び前記署名データの前記記憶領域への書き込みを抑制するため、不正な情報が前記記憶領域に書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
(7)また、前記(6)の位置情報蓄積システムにおいて、前記認証装置は、前記認証情報として、認証に用いるために指紋の特徴部分を示す情報を蓄積し、前記個人情報として、前記利用者の指紋の特徴部分を示す情報を取得してもよい。
【0072】
この構成によれば、指紋認証を用いて前記利用者が携帯端末装置を所持していないことを検出した場合に、前記軌跡情報及び前記署名データの前記記憶領域への書き込みを抑制するため、前記利用者以外が携帯端末装置を所持していた場合に不正な情報が前記記憶領域に書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
【0073】
(8)また、前記(2)の位置情報蓄積システムにおいて、前記位置情報蓄積システムは、さらに、内蔵する時計に基づき生成したサーバー時刻情報を送信する管理サーバーを含み、前記時刻取得部は、生成時刻情報として前記サーバー時刻情報を取得してもよい。
この構成によれば、利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る受信した時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを前記記憶領域に蓄積するため、検証者は、前記記憶領域に蓄積された前記時刻情報と前記位置情報と前記署名データとを読み出し、署名データが所望のデータであった場合に、前記時刻情報と、前記位置情報とが改ざんされていないことを確認できるため、情報の不正操作を防止出来る。
【0074】
(9)また、前記(8)の位置情報蓄積システムにおいて、前記耐タンパモジュールは、さらに、一定の条件を満たすと判断する場合に、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する制御部を含んでもよい。
この構成によれば、ある一定の条件を満たすと判断する場合に、前記軌跡情報及び前記署名データを前記記憶領域へ書き込むことを抑制するため、不正な情報がメモリに書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
【0075】
(10)また、前記(9)の位置情報蓄積システムにおいて、前記位置情報蓄積システムは、さらに、予め認証に用いる認証情報を蓄積しており、前記利用者から個人情報を取得し、当該認証情報と前記個人情報とが一致しない場合に、制御部に対し書込抑制指示を送信する認証装置を含み、前記制御部は、前記書込抑制指示を受信すると、一定の条件を満たすと判断し、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御してもよい。
【0076】
この構成によれば、前記利用者が携帯端末装置を所持していない場合に、前記軌跡情報及び前記署名データの前記記憶領域への書き込みを抑制するため、不正な情報が前記記憶領域に書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
(11)また、前記(10)の位置情報蓄積システムにおいて、前記認証装置は、前記認証情報として、認証に用いるために指紋の特徴部分を示す情報を蓄積し、前記個人情報として、前記利用者の指紋の特徴部分を示す情報を取得してもよい。
【0077】
この構成によれば、指紋認証を用いて前記利用者が携帯端末装置を所持していないことを検出した場合に、前記軌跡情報及び前記署名データの前記記憶領域への書き込みを抑制するため、前記利用者以外が携帯端末装置を所持していた場合に不正な情報が前記記憶領域に書き込まれることにより生じる情報の不正操作を防止出来る。
【0078】
(12)本発明の位置情報蓄積システムは、利用者の所持する通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムであって、送信装置と、通信端末装置と、可搬型の半導体メモリと、検証装置とから構成され、前記送信装置は、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報と、前記要素情報に対しディジタル署名を施して生成した付加データとを送信し、前記通信端末装置は、前記送信装置から前記要素情報と、前記付加データとを受信し、受信した前記要素情報と前記付加データとを、装着された前記半導体メモリへ出力し、前記半導体メモリは、情報を記憶するための領域を備える情報記憶部と、耐タンパモジュールとを含み、前記耐タンパモジュールは、取得した前記付加データを検証することにより、前記要素情報の改ざん有無を検出し、前記改ざんが無い場合に、取得した前記要素情報に基づき前記位置情報を生成する位置管理部と、前記位置情報に係る時刻を表す生成時刻情報を取得する時刻取得部と、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部とを含み、前記検証装置は、装着された前記半導体メモリの前記情報記憶部から前記軌跡情報及び前記署名データを読み出し、読み出した前記軌跡情報及び前記署名データを用いて、前記軌跡情報の検証を行う。
【0079】
この構成によれば、前記要素情報の改ざんによる情報の不正操作を防止出来る。
(13)本発明の半導体メモリは、耐タンパ機能を有し、利用者の所持する通信端末装置に装着され、前記通信端末装置から受信した要素情報に基づく、前記通信端末装置が存在する位置を記憶する可搬型の半導体メモリであって、受信した情報を記憶する情報記憶部と、前記要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理部と、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理部と、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、生成した前記軌跡情報と生成された前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部とを備える。
【0080】
この構成によれば、前記半導体メモリは、前記受信した利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを記憶領域に記憶するため、検証者が前記記憶領域内のデータの改ざんを検出し、情報の不正操作を防止出来る。
【0081】
(14)また、前記(13)の半導体メモリにおいて、前記署名生成部は、予め保持している個人情報を秘密鍵とし、ディジタル署名を施してもよい。
この構成によれば、利用者固有の情報をディジタル署名の秘密鍵とするため、前記秘密鍵の推測が困難となり、情報の不正操作を防止出来る。
(15)本発明の位置情報蓄積方法は、耐タンパ機能を有し記憶領域を備え通信端末装置に装着された半導体メモリが、前記通信端末装置が存在する位置情報を前記記憶領域に記憶する位置情報蓄積方法であって、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理ステップと、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理ステップと、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成ステップと、生成した前記軌跡情報と生成された前記署名データとを対応づけて、前記記憶領域に書き込む書込ステップとを含む。
【0082】
この構成によれば、前記受信した利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを記憶領域に記憶するため、検証者が前記記憶領域内のデータの改ざんを検出し、情報の不正操作を防止出来る。
【0083】
(16)本発明のプログラムは、耐タンパ機能を有し、記憶領域を備え、利用者の所持する通信端末装置に装着され、前記通信端末装置が存在する位置を記憶する可搬型の半導体メモリに適用されるプログラムであって、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理ステップと、前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理ステップと、前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成ステップと、前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記記憶領域に書き込む書込ステップとの各ステップをコンピュータに実行させる。
【0084】
この構成によれば、前記半導体メモリは、前記受信した利用者の所持する携帯端末装置の位置情報と当該位置情報に係る時刻情報とに対し、ディジタル署名を施して署名データを生成し、前記位置情報と前記時刻情報と前記署名データとを記憶領域に記憶するため、検証者が前記記憶領域内のデータの改ざんを検出し、情報の不正操作を防止出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 位置情報蓄積システムの構成を表すブロック図を示す。
【図2】 指紋認証装置の構成を表すブロック図を示す。
【図3】 メモリカードの構成を表すブロック図を示す。
【図4】 位置情報蓄積システムにおける、蓄積動作開始から、メモリカードへ前記軌跡情報及び前記検証署名情報が書き込まれるまでの動作を表すフローチャートを示す。
【符号の説明】
1 位置情報蓄積システム
10 携帯電話
20 第1基地局
30 第2基地局
40 管理サーバー
50 指紋認証装置
60 メモリカード
61 耐タンパモジュール
62 記憶領域
70 検証装置
501 センサー部
502 指紋取得部
503 情報蓄積部
504 判定部
505 情報出力部
611 入力部
612 ディジタル署名検証部
613 制御部
614 時計部
615 位置情報生成部
616 ディジタル署名生成部
617 出力部
618 時刻情報判定部

Claims (15)

  1. 通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムであって、
    送信装置と、通信端末装置と、可搬型の半導体メモリと、検証装置とから構成され、
    前記送信装置は、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を送信し、
    前記通信端末装置は、前記送信装置から前記要素情報を受信し、受信した前記要素情報を、装着された前記半導体メモリへ出力し、
    前記半導体メモリは、情報を記憶するための領域を備える情報記憶部と、耐タンパモジュールとを含み、
    前記耐タンパモジュールは、
    取得した前記要素情報に基づき位置情報を生成する位置管理部と、
    前記位置情報に係る時刻を表す生成時刻情報を取得する時刻取得部と、
    前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、
    前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部と
    を含み、
    前記検証装置は、装着された前記半導体メモリの前記情報記憶部から前記軌跡情報及び前記署名データを読み出し、読み出した前記軌跡情報及び前記署名データを用いて、前記軌跡情報の検証を行う
    ことを特徴とする位置情報蓄積システム。
  2. 前記時刻取得部は、前記位置情報を生成した時刻を表す前記生成時刻情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置情報蓄積システム。
  3. 前記耐タンパモジュールは、さらに、一定の条件を満たすと判断する場合に、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する制御部を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の位置情報蓄積システム。
  4. 前記位置情報蓄積システムは、さらに、
    内蔵する時計に基づき生成したサーバー時刻情報を送信する管理サーバーを含み、
    前記耐タンパモジュールは、さらに、
    前記サーバー時刻情報を受信し、当該サーバー時刻情報と前記生成時刻情報との差分が所定値以上である場合に、制御部に対し書込抑制指示を送信する時刻情報判定部を含み、
    前記制御部は、前記書込抑制指示を受信すると、一定の条件を満たすと判断し、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の位置情報蓄積システム。
  5. 前記位置情報蓄積システムは、さらに、
    予め認証に用いる認証情報を蓄積しており、利用者から個人情報を取得し、当該認証情報と前記個人情報とが一致しない場合に、前記制御部に対し書込抑制指示を送信する認証装置を含み、
    前記制御部は、前記書込抑制指示を受信すると、一定の条件を満たすと判断し、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の位置情報蓄積システム。
  6. 前記認証装置は、前記認証情報として、認証に用いるために指紋の特徴部分を示す情報を蓄積し、前記個人情報として、前記利用者の指紋の特徴部分を示す情報を取得する
    ことを特徴とする請求項5に記載の位置情報蓄積システム。
  7. 前記位置情報蓄積システムは、さらに、
    内蔵する時計に基づき生成したサーバー時刻情報を送信する管理サーバーを含み、
    前記時刻取得部は、生成時刻情報として前記サーバー時刻情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置情報蓄積システム。
  8. 前記耐タンパモジュールは、さらに、
    一定の条件を満たすと判断する場合に、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する制御部を含む
    ことを特徴とする請求項7に記載の位置情報蓄積システム。
  9. 前記位置情報蓄積システムは、さらに、
    予め認証に用いる認証情報を蓄積しており、前記利用者から個人情報を取得し、当該認証情報と前記個人情報とが一致しない場合に、制御部に対し書込抑制指示を送信する認証装置を含み、
    前記制御部は、前記書込抑制指示を受信すると、一定の条件を満たすと判断し、前記軌跡情報と前記署名データの書き込みを抑制するように前記書込部を制御する
    ことを特徴とする請求項8に記載の位置情報蓄積システム。
  10. 前記認証装置は、前記認証情報として、認証に用いるために指紋の特徴部分を示す情報を蓄積し、前記個人情報として、前記利用者の指紋の特徴部分を示す情報を取得する
    ことを特徴とする請求項9に記載の位置情報蓄積システム。
  11. 利用者の所持する通信端末装置の位置情報を蓄積する位置情報蓄積システムであって、
    送信装置と、通信端末装置と、可搬型の半導体メモリと、検証装置とから構成され、
    前記送信装置は、前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報と、前記要素情報に対しディジタル署名を施して生成した付加データとを送信し、
    前記通信端末装置は、前記送信装置から前記要素情報と、前記付加データとを受信し、受信した前記要素情報と前記付加データとを、装着された前記半導体メモリへ出力し、
    前記半導体メモリは、情報を記憶するための領域を備える情報記憶部と、耐タンパモジュールとを含み、
    前記耐タンパモジュールは、
    取得した前記付加データを検証することにより、前記要素情報の改ざん有無を検査し、前記改ざんが無い場合に、取得した前記要素情報に基づき前記位置情報を生成する位置管理部と、
    前記位置情報に係る時刻を表す生成時刻情報を取得する時刻取得部と、
    前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、
    前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部と、
    を含み、
    前記検証装置は、装着された前記半導体メモリの前記情報記憶部から前記軌跡情報及び前記署名データを読み出し、読み出した前記軌跡情報及び前記署名データを用いて、前記軌跡情報の検証を行う
    ことを特徴とする位置情報蓄積システム。
  12. 耐タンパ機能を有し、通信端末装置に装着され、前記通信端末装置から受信した要素情報に基づく、前記通信端末装置が存在する位置を記憶する可搬型の半導体メモリであって、
    受信した情報を記憶する情報記憶部と、耐タンパモジュールとを備え、
    前記耐タンパモジュールは、
    前記要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理部と、
    前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理部と、
    前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成部と、
    前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込部と
    を備えることを特徴とする半導体メモリ。
  13. 前記署名生成部は、予め保持している個人情報を秘密鍵とし、ディジタル署名を施す
    ことを特徴とする請求項12に記載の半導体メモリ。
  14. 情報記憶部と、耐タンパモジュールとを備え、通信端末装置に装着されて前記通信端末装置が存在する位置情報を記憶する半導体メモリによる位置情報蓄積方法であって、
    前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理ステップと、
    前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理ステップと、
    前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成ステップと、
    生成した前記軌跡情報と生成された前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込ステップと、
    を含むことを特徴とする位置情報蓄積方法。
  15. 情報記憶部と、耐タンパモジュールとを備え、通信端末装置に装着されて前記通信端末装置が存在する位置情報を記憶する可搬型の半導体メモリに適用されるプログラムであって、
    前記通信端末装置が存在する位置に関連する要素情報を取得し、当該要素情報に基づき前記通信端末装置の存在する位置情報を生成する位置管理ステップと、
    前記位置情報を生成した時刻を表す生成時刻情報を生成する時刻管理ステップと、
    前記生成時刻情報と、前記位置情報とからなる軌跡情報にディジタル署名を施して、署名データを生成する署名生成ステップと、
    前記軌跡情報と前記署名データとを対応づけて、前記情報記憶部に書き込む書込ステップと、
    の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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