JP4149619B2 - 優先度変換システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オペレーティングシステムのスケジューリングポリシーにしたがってCPUを割り当てるプロセスまたはスレッドの順序を決定するスケジューリング時に考慮される優先度を独自のスケジュールポリシーにしたがって変更することを可能とする優先度変換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの普及は目覚ましく、様々なコンピュータが種々開発されている。また、このコンピュータを効率的に利用するためのものとして、オペレーティングシステムが存在する。このオペレーティングシステムは、プロセスやスレッドなどをCPUの割り当て単位としており、あるスケジューリングポリシーにしたがって、CPUを割り当てるプロセスまたはスレッドの順序を決定している。そして、このスケージューリングポリシーが考慮する要因の一つが優先度である。
【0003】
ところで、ある既存のアプリケーションプログラムについて、そのスケジューリングのされ方を変更したい場合には、以下の方法で実現可能である。
【0004】
(1)オペレーティングシステムが外部スケジューラの組み込みをサポートしている場合であれば、独自の外部スケジューラを作成して組み込むことにより変更が可能となる。
【0005】
(2)オペレーティングシステムのソースコードを変更可能な場合であれば、オペレーティングシステムのスケジューリングポリシーを変更することにより変更が可能となる。
【0006】
(3)上記以外の場合は、アプリケーションプログラムの優先度を変更することによりスケジュールのされ易さの傾向を操作することが可能となる。この場合、アプリケーションプログラム自身を変更するか、あるいはアプリケーションプログラムの外部から優先度を変更する方法が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の方法のうち、オペレーティングシステムに依存しない方法は、アプリケーションプログラムの優先度を変更する方法しかなく、既存のアプリケーションプログラム自身を変更する方法は、ソースコードを入手することができないアプリケーションプログラムに対しては適用できないといった問題があった。
【0008】
一方、アプリケーションプログラムの外部から優先度を変更する方法では、アプリケーションプログラム内で動作するスレッドを特定できないため、複数のスレッドが存在する場合に、適切にスレッドを特定して優先度を変更することができないといった問題があった。
【0009】
この発明はこのような実情を考慮してなされたものであり、CPUの割り当て順序を決定するスケジューリング時に考慮される優先度を独自のスケジュールポリシーにしたがって変更することを可能とする優先度変換システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、この発明の優先度変換システムは、アプリケーションプログラムがオペレーティングシステムのスケジューリングに関する優先度設定機能を呼び出すことにより設定を要求する優先度情報を変換する優先度変換システムであって、前記優先度情報の変換を実行する優先度変換手段と、前記アプリケーションプログラムが指定する優先度情報を前記優先度変換手段に変換させ、その変換後の優先度情報を用いて前記アプリケーションプログラムが要求する優先度情報として設定する優先度設定手段と、初期化処理時に、前記アプリケーションプログラムがもつ前記優先度設定機能の優先度設定に関する呼び出し先情報を前記優先度設定手段の呼び出し先情報に書き換える書き換え手段とを有する優先度変換ライブラリと、前記アプリケーションプログラムの存在有無を検出する検出手段と、前記検出手段により前記アプリケーションプログラムの存在が検出された場合、前記優先度変換ライブラリを読み込んで初期化処理を行うライブラリロード機構を前記アプリケーションプログラム内に生成するロード機構生成手段と、を具備することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、この発明の実施形態に係る優先度変換システムが動作するコンピュータシステムの構成を示す図である。
【0018】
図1に示すように、このコンピュータシステムは、CPU1、システムメモリ2、磁気ディスク装置(HDD)3、表示コントローラ4およびキーボードコントローラ5を備えている。
【0019】
CPU1は、このコンピュータシステム全体の制御を司るものであり、システムメモリ2に格納されたオペレーティングシステム10や各種応用プログラムであるアプリケーション20、この優先度変換システムを実現する優先度変換ライブララリ30および優先度変換ライブラリ30をアプリケーション20と接続するためにライブラリロード部を生成する優先度変換サーバ40などを実行制御する。
【0020】
システムメモリ2は、このコンピュータシステムの主記憶となるメモリデバイスであり、CPU1によって実行制御されるオペレーティングシステム10や各種応用プログラムであるアプリケーション20、この優先度変換システムを実現する優先度変換ライブララリ30および優先度変換サーバ40、ならびにこれらの実行に用いられる各種処理データを格納する。
【0021】
磁気ディスク装置(HDD)3は、このコンピュータシステムの外部記憶となるメモリデバイスであり、システムメモリ2にロードされるプログラムやこのプログラムから入出力される各種処理データを大量に格納する。
【0022】
表示コントローラ4は、このコンピュータシステムのユーザインタフェースのアウトプットを司るものであり、CPU1が描画する表示データをLCDやCRT(図示せず)などに表示制御する。
【0023】
そして、キーボードコントローラ5は、このコンピュータシステムのユーザインタフェースのインプットを司るものであり、キーボードやマウスから送信される制御信号を入力データに変換してCPU1に引き渡す。
【0024】
(第1実施形態)
まず、この発明の第1実施形態を説明する。
【0025】
図2は、この第1実施形態の優先度変換システムの機能ブロックを示す図である。
【0026】
アプリケーション20は、シンボル名とそれに対応するアドレスとからなるシンボルテーブル21を備えており、オペレーティングシステム10の機能を呼び出す際などに参照する。
【0027】
このシンボル名に対応するアドレスは、オペレーティングシステム10がアプリケーション20の実行を開始する際に解決するものであり、この機能は、共有ライブラリを使用するオペレーティングシステムが一般的にもっている機能である。
【0028】
また、優先度変換ライブラリ30は、アプリケーション20がもつシンボルテーブル21の任意のシンボルに対応するアドレスを書き換えるためのシンボルすり替え部31を備えている。
【0029】
ここで、この第1実施形態の優先度変換システムにおける優先度変換の動作原理について説明する。
【0030】
アプリケーション20に優先度変換ライブラリ30をリンクしておくと、その起動時に、オペレーティングシステム10によって優先度変換ライブラリ30も読み込まれて初期化される。この優先度変換ライブラリ30の初期化処理において、シンボルすり替え部31が、アプリケーション20のシンボルテーブル21のスケジューリングに関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを独自スケジューラ51の呼び出し先アドレスに書き換える。すなわち、アプリケーション20のソースプログラムに書かれているスケジューリングに関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを独自スケジューラ51の呼び出し先アドレスに変更する処理を行なう。
【0031】
これにより、以後、アプリケーション20がスケジューリングに関わるアプリケーション・インタフェースを呼び出す際には、本来呼び出されるはずのオペレーティングシステム10の機能ではなく、独自スケジューラ51が呼び出されるようになるため、この独自スケジューラ51に所望のスケジューリングポリシーをもたせることにより、任意の優先度変換が実現されることになる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を説明する。
【0033】
図3は、この第2実施形態の優先度変換システムの機能ブロックを示す図である。
【0034】
アプリケーション20は、スケジューリングに関するアプリケーションインタフェースの呼び出しを行なうために、シンボル名とそれに対応するアドレスとからなるシンボルテーブル21を備えており、オペレーティングシステム10の機能を呼び出す際などに参照する。
【0035】
このシンボル名に対応するアドレスは、オペレーティングシステム10がアプリケーション20の実行を開始する際に、アプリケーションに含まれる全スレッドを認識するために用いられ、この機能は、共有ライブラリを使用するオペレーティングシステムが一般的に持っている機能である。
【0036】
また、優先度変換ライブラリ30は、シンボルすり替え部31、優先度変換テーブル32、優先度変換部33、優先度設定部34、優先度取得部35および優先度保持テーブル36を備えている。
【0037】
シンボルすり替え部31は、アプリケーション20がもつシンボルテーブル21の任意のシンボルに対応するアドレスを書き換える機能をもつ。
【0038】
優先度変換テーブル32は、優先度を変換する際に使用する変換情報が格納されるものである。
【0039】
優先度変換部33は、優先度変換テーブル32を参照して任意の優先度を変換または逆変換する機能をもつ。
【0040】
優先度設定部34は、アプリケーション20からオペレーティングシステム10の優先度設定機能を呼び出した際に動作するものであり、優先度変換部33によって変換した優先度を設定する機能をもつ。
【0041】
優先度取得部35は、アプリケーション20からオペレーティングシステム10の優先度取得機能を呼び出した際に動作するもので、変換後の優先度情報、または変換後の優先度情報を優先度変換部33によって逆変換して返却する機能をもつ。
【0042】
そして、優先保持テーブル36は、優先度設定部34がアプリケーション20から指定された優先度情報とそれを優先度変換部33にて変換した優先度情報とを格納しておくものである。
【0043】
ここで、この第2実施形態の優先度変換システムにおける優先度変換の動作原理について説明する。
【0044】
アプリケーション20に優先度変換ライブラリ30をリンクしておくと、その起動時に、オペレーティングシステム10によって優先度変換ライブラリ30も読み込まれて初期化される。この優先度変換ライブラリ30の初期化処理において、シンボルすり替え部31が、アプリケーション20のシンボルテーブル21の優先度設定機能に関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを優先度設定部34の呼び出し先アドレスに、また、優先度取得機能に関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを優先度取得部35の呼び出し先アドレスにそれぞれ書き換える。すなわち、アプリケーション20のソースプログラムに書かれている優先度設定機能に関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを優先度設定部34の呼び出し先アドレスに、また、優先度取得機能に関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを優先度取得部35の呼び出し先アドレスに変更する処理を行なう。
【0045】
これにより、以後、アプリケーション20が優先度制御に関するアプリケーション・インタフェースを呼び出す際には、本来呼び出されるはずのオペレーティングシステム10の機能ではなく、優先度設定部34または優先度取得部35が呼び出されるようになる。
【0046】
優先度設定部34は、アプリケーション20から呼び出されると、このアプリケーション20から指定された優先度を優先度変換部33を用いて変換する。優先度変換部33は、優先度変換テーブル32の情報に基づき、この変換作業を行ない、優先度設定部34に変換した優先度情報を出力する。そして、優先度設定部34は、変換後の優先度情報を設定し、変換前後の優先度情報を優先度保持テーブル36に記録しておく。
【0047】
一方、アプリケーション20から優先度取得のアプリケーション・インタフェースが呼び出されると、シンボルテーブル21を参照して優先度取得部35が呼び出される。優先度取得部35は、優先度保持テーブル36から指定された優先度情報を読み出すか、またはその優先度情報を優先度変換部33、優先度変換テーブル32を用いて優先度の逆変換を行ない、その優先度情報をアプリケーション20に返す。逆変換する理由は、アプリケーション20が別な要因により優先度が変更される場合が考えられるため、現在の優先度情報により優先度変換部33を用いて逆変換処理を実行する。
【0048】
これにより、アプリケーション20が指定した優先度に基づき、オペレーティングシステム10が行なうスケジューリングとは異なるスケジューリングポリシーでの動作を行なわせることが可能となる。そして、このスケジューリングポリシーは、優先度変換テーブル32の設定方法によって容易に設定することが可能である。また、アプリケーション20が優先度情報の参照を要求した場合、本来の優先度情報を返却するため、アプリケーション20に優先度の変換を一切意識させることがない。
【0049】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を説明する。
【0050】
図4は、この第3実施形態の優先度変換システムの機能ブロックを示す図である。この第3実施形態では、アプリケーション20のソースプログラムがない場合において、優先度変換ライブラリ30をロードして変更する方式を示す。
【0051】
アプリケーション20は、シンボル名とそれに対応するアドレスとからなるシンボルテーブル21を備えており、オペレーティングシステム10の機能を呼び出す際などに参照する。
【0052】
このシンボル名に対応するアドレスは、オペレーティングシステム10がアプリケーション20の実行を開始する際に解決するものであり、この機能は、共有ライブラリを使用するオペレーティングシステムが一般的に持っている機能である。
【0053】
また、優先度変換ライブラリ30は、シンボルすり替え部31、優先度変換テーブル32、優先度変換部33、優先度設定部34、優先度取得部35、優先度保持テーブル36、スレッド検出部37、スレッド実行停止部38、スレッド実行再開部39および既存スレッド優先度変換部310を備えている。
【0054】
シンボルすり替え部31は、アプリケーション20がもつシンボルテーブル21の任意のシンボルに対応するアドレスを書き換える機能をもつ。
【0055】
優先度変換テーブル32は、優先度を変換する際に使用する変換情報が格納されるものである。
【0056】
優先度変換部33は、優先度変換テーブル32を参照して任意の優先度を変換または逆変換する機能をもつ。
【0057】
優先度設定部34は、アプリケーション20からオペレーティングシステム10の優先度設定機能を呼び出した際に動作するものであり、優先度変換部33によって変換した優先度を設定する機能をもつ。優先度の変換においてはオペレーティングシステムと交信してシステムに影響がないことを確認する。
【0058】
優先度取得部35は、アプリケーション20からオペレーティングシステム10の優先度取得機能を呼び出した際に動作するもので、変換後の優先度情報、または変換後の優先度情報を優先度変換部33によって逆変換して返却する機能をもつ。
【0059】
優先保持テーブル36は、優先度設定部34がアプリケーション20から指定された優先度情報と、それを優先度変換部33にて変換した優先度情報とを格納しておくものである。
【0060】
スレッド検出部37は、オペレーティングシステム10からシステム情報を収集し、任意のプロセスに含まれるスレッドを検出する機能をもつ。
【0061】
スレッド実行停止部38は、スレッド検出部37で検出された任意のスレッドの実行を一時的に停止させる機能をもつ。
【0062】
スレッド実行再開部39は、スレッド実行停止部38により一時的に停止しているスレッドの実行を再開する機能をもつ。
【0063】
そして、既存スレッド優先度変換部310は、アプリケーション20に優先度変換ライブラリ30をロードする際に任意の既存スレッドの優先度を取得し、優先度変換部33によりその優先度を変換し設定する機能をもつ。この機能により、優先度変換ライブラリ30をロードした時にアプリケーション20の優先度を高く設定すれば、優先的に実行されることになる。
【0064】
また、優先度変換サーバ40は、アプリケーション登録テーブル41、アプリケーション登録部42、アプリケーション削除部43、アプリケーション情報取得部44、ライブラリロード部45およびリモートスレッド生成部46を備えている。
【0065】
アプリケーション登録テーブル41は、優先度変換の対象とするアプリケーション20を特定するための情報を格納しておくものである。
【0066】
アプリケーション登録部42は、アプリケーション登録テーブル41に優先度変換の対象とするアプリケーション20を特定するための情報を登録する機能をもつ。
【0067】
アプリケーション削除機能43は、アプリケーション登録部42によって登録された情報を削除する機能をもつ。
【0068】
アプリケーション情報取得部44は、オペレーティングシステム10からシステム情報を収集し、システム内で動作中のアプリケーションの情報を収集する機能をもつ。
【0069】
ライブラリロード部45は、優先度変換ライブラリ30を読み込み、初期化処理を行なう機能をもつ。
【0070】
そして、リモートスレッド生成部46は、任意のアプリケーションにライブラリロード部45をスレッドとして送り込む機能をもつ。
【0071】
ここで、この第3実施形態の優先度変換システムにおける優先度変換の動作原理について図5乃至図7を参照して説明する。なお、この実施形態ではアプリケーション20が単独で動作しているものとする。
【0072】
優先度変換サーバ40では、アプリケーション登録部42による登録、およびアプリケーション削除部43による削除によって、アプリケーション登録テーブル41のアプリケーション情報が登録管理されている。そして、任意の時点でアプリケーション情報取得部44によりオペレーティングシステム10からシステム情報が取得され、アプリケーション登録テーブル41と照らし合わされて、この登録されたアプリケーション20がシステムに存在するかどうかが調べられる。ここでは、アプリケーション20のアプリケーション情報がアプリケーション登録テーブル41に登録されているものとする。
【0073】
したがって、任意の時点で登録されたアプリケーション20がオペレーティングシステム10によって読み込まれ実行されると、アプリケーション情報取得部44によってこのアプリケーション20がシステムに存在することが検出される(ステップS10)。この存在が検出されると、リモートスレッド生成部46が、ライブラリロード部45をアプリケーション20内にスレッドとして生成する(ステップS11)。そして、このアプリケーション20内に生成されたライブラリロード部45は、優先度変換ライブラリ30を読み込み、初期化を行なう(ステップS12)。
【0074】
初期化が開始されると、優先度変換ライブラリ30では、スレッド検出部37が、オペレーティングシステム10からシステム情報を取得し、アプリケーション20に含まれる全スレッドを検出する(ステップS13)。そして、スレッド検出部37は、この検出した全スレッドをスレッド実行停止部38を用いて一時的に実行を停止させる(ステップS14)。次に、スレッド検出部37は、この検出した全スレッドの優先度情報を既存スレッド優先度変換部310に渡し、既存スレッド優先度変換部310は、この優先度情報を優先度変換部33、優先度変換テーブル32を用いて変換し、その変換した優先度情報を優先度設定部35に設定させアプリケーション20に通知する(ステップS15)。この結果、アプリケーション20に優先度変換ライブラリ30がロードされた時点において、たとえば低い優先度であったものを高い優先度に変換してやれば、このアプリケーション20が直ちに実行されることになる。
【0075】
この変換が終わると、図3と同様にシンボルすり替え部31が、アプリケーション20のシンボルテーブル21の優先度設定に関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを優先度設定部34の呼び出し先アドレスに、また、優先度取得に関するアプリケーション・インタフェースの呼び出し先アドレスを優先度取得部35の呼び出し先アドレスにそれぞれ書き換える(ステップS16)。
【0076】
そして、以上の処理が終わった後、優先度変換ライブラリ30のスレッド実行再開部39が、スレッド実行停止部38によって停止されていた全スレッドの実行を再開させる(ステップS17)。
【0077】
これにより、以後、アプリケーション20が優先度制御に関するアプリケーション・インタフェースを呼び出す際には、本来呼び出されるはずのオペレーティングシステム10の機能ではなく、優先度設定部34または優先度取得部35が呼び出されるようになる。
【0078】
そして、アプリケーション20から優先度取得のアプリケーション・インタフェースが呼び出された場合、シンボルテーブル21が参照されて優先度設定部34が呼び出され(ステップS18)、優先度設定部34はアプリケーション20から指定された優先度を優先度変換部33を用いて変換して、アプリケーション20に返す。優先度変換部33は、優先度変換テーブル32の情報に基づき、この変換作業を行なう。そして、優先度設定部34は、変換後の優先度情報を設定し、変換前後の優先度情報を優先度保持テーブル36に記録しておく(ステップS19)。
【0079】
一方、アプリケーションから優先度取得のアプリケーション・インタフェースが呼び出された場合、シンボルテーブル21が参照されて優先度取得部35がアプリケーション20から呼び出され(ステップS20)、優先度取得部35は優先度保持テーブル36からアプリケーション20によって指定された優先度情報を読み出すか、または優先度変換部33、優先度変換テーブル32を用いて優先度情報の逆変換を行ない、その優先度情報をアプリケーション20へ返す(ステップS21)。
【0080】
これにより、アプリケーション20が指定した優先度に基づき、オペレーティングシステム10が行なうスケジューリングとは異なるスケジューリングポリシーでの動作を行なわせることが可能となる。そして、このスケジューリングポリシーは、優先度変換テーブル32の設定方法によって容易に設定することが可能である。また、アプリケーション20が優先度情報の参照を要求した場合、本来の優先度情報を返却するため、アプリケーション20に優先度の変換を一切意識させることがない。さらに、ソースコードを入手することができない複数のスレッドが存在するアプリケーションプログラムに対しても、適切にスレッドを特定して外部から優先度を変換することが可能となる。
【0081】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、アプリケーションプログラムから呼び出される、オペレーティングシステムや他のプログラムのスケジューリングに関わるアプリケーション・インタフェースをすり替えることにより、オペレーティングシステムや他のプログラムが備える本来のスケジューリングポリシーとは異なるポリシーをもつスケジューリングを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る優先度変換システムが動作するコンピュータシステムの構成を示す図。
【図2】同第1実施形態の優先度変換システムの機能ブロックを示す図。
【図3】同第2実施形態の優先度変換システムの機能ブロックを示す図。
【図4】同第3実施形態の優先度変換システムの機能ブロックを示す図。
【図5】同第3実施形態の優先度変換システムにおける優先度変換の動作を示す第1のフローチャート。
【図6】同第3実施形態の優先度変換システムにおける優先度変換の動作を示す第2のフローチャート。
【図7】同第3実施形態の優先度変換システムにおける優先度変換の動作を示す第3のフローチャート。
【符号の説明】
1…CPU
2…システムメモリ
3…磁気ディスク装置(HDD)
4…表示コントローラ
5…キーボードコントローラ
10…オペレーティングシステム
20…アプリケーション
21…シンボルテーブル
30…優先度変換ライブラリ
31…シンボルすり替え部
32…優先度変換テーブル
33…優先度変換部
34…優先度設定部
35…優先度取得部
36…優先度保持テーブル
37…スレッド検出部
38…スレッド実行停止部
39…スレッド実行再開部
310…既存スレッド優先度変換部
40…優先度変換サーバ
41…アプリケーション登録テーブル
42…アプリケーション登録部
43…アプリケーション削除部
44…アプリケーション情報取得部
45…ライブラリロード部
46…リモートスレッド生成部

Claims (2)

  1. アプリケーションプログラムがオペレーティングシステムのスケジューリングに関する優先度設定機能を呼び出すことにより設定を要求する優先度情報を変換する優先度変換システムであって、
    前記優先度情報の変換を実行する優先度変換手段と、
    前記アプリケーションプログラムが指定する優先度情報を前記優先度変換手段に変換させ、その変換後の優先度情報を用いて前記アプリケーションプログラムが要求する優先度情報として設定する優先度設定手段と、
    初期化処理時に、前記アプリケーションプログラムがもつ前記優先度設定機能の優先度設定に関する呼び出し先情報を前記優先度設定手段の呼び出し先情報に書き換える書き換え手段と
    を有する優先度変換ライブラリと、
    前記アプリケーションプログラムの存在有無を検出する検出手段と、
    前記検出手段により前記アプリケーションプログラムの存在が検出された場合、前記優先度変換ライブラリを読み込んで初期化処理を行うライブラリロード機構を前記アプリケーションプログラム内に生成するロード機構生成手段と、
    を具備することを特徴とする優先度変換システム。
  2. 前記優先度変換ライブラリは、
    前記変換後の優先度情報を本来の優先度情報に逆変換する優先度逆変換手段と、
    前記アプリケーションプログラムが参照を要求する優先度を前記優先度逆変換手段に逆変換させ、その逆変換後の優先度情報を前記アプリケーションプログラムに返却する優先度取得手段とをさらに具備し、
    前記書換え手段は、前記アプリケーションプログラムがもつ前記優先度設定機能の優先度取得に関する呼び出し先情報を前記優先度取得手段の呼び出し先情報に書き換える手段を含むことを特徴とする請求項1記載の優先度変換システム。
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