JP4148358B2 - 電圧センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雷サージ測定に好適な電圧センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
雷サージ測定用の電圧センサとして、例えば、以下の(1)〜(5)に示すような方式が従来から存在している。
(1)抵抗分圧方式
(2)コンデンサ分圧方式
(3)コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式
(4)コンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式
(5)LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を抑える方式
続いて、これら(1)〜(5)の方式について説明する。
【0003】
(1)抵抗分圧方式
図6は抵抗分圧方式の電圧センサを説明する説明図である。
この電圧センサは、高圧側抵抗51、低圧側抵抗52、オシロスコープ53を備えている。
高圧側抵抗51および低圧側抵抗52は、共に無誘導抵抗が使用されている。高圧側抵抗51は、高圧側に配置される高耐圧用の抵抗であり、抵抗値が大きい。一方、低圧側抵抗52は、低圧側に配置され、抵抗値は小さい。
これら高圧側抵抗51および低圧側抵抗52を直列に接続する。雷サージ電圧の測定は、低圧側抵抗52の分担電圧をオシロスコープ53で測定することにより行う。
【0004】
(2)コンデンサ分圧方式
図7はコンデンサ分圧方式の電圧センサを説明する説明図である。
この電圧センサは、高圧側コンデンサ54、低圧側コンデンサ55、オシロスコープ53を備えている。
高圧側コンデンサ54には高耐圧のセラミックコンデンサが使用され、静電容量は小さい。
低圧側コンデンサ55にはセラミックコンデンサやフィルムコンデンサが使用され、静電容量は大きい。
雷サージ電圧の測定は、これら高圧側コンデンサ54および低圧側コンデンサ55を直列に接続し、低圧側コンデンサ55の分担電圧をオシロスコープ53で測定することにより行う。
【0005】
(3)コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式
図8はコンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式の電圧センサを説明する説明図である。
この電圧センサは、高圧側コンデンサ54、低圧側コンデンサ55、光電圧センサ(センサ部)56、光ファイバケーブル57、光電圧センサ(計測部)58、オシロスコープ53を備えている。
【0006】
図7を用いて説明したコンデンサ分圧方式の低圧側コンデンサ55に電気光学効果(ポッケルス効果)を応用した光電圧センサ(センサ部)56を接続する。メタル線(同軸ケーブル)の代わりに光ファイバケーブル57を介して光電圧センサ(計測部)58に接続される。
このような電圧センサでは、光電圧センサ(センサ部)56が電圧信号を光信号に変換して光ファイバケーブル57に出力し、光電圧センサ(計測部)58は光信号を電圧信号に変換して出力する。オシロスコープ53は、この電圧信号により雷サージ電圧を測定する。
【0007】
(4)コンデンサ分圧およびE/O(電気/光)変換器,O/E(光/電気)変換器併用方式
図9はコンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式の電圧センサを説明する説明図である。
この電圧センサは、高圧側コンデンサ54、低圧側コンデンサ55、E/O変換器(送信部)59、光ファイバケーブル57、O/E変換器(受信部)60、オシロスコープ53を備えている。
【0008】
図7を用いて説明したコンデンサ分圧方式の低圧側コンデンサ55にE/O変換器(送信部)59を並列接続する。メタル線(同軸ケーブル)の代わりに光ファイバケーブル57を介してE/O変換器(受信部)60に接続される。
このような電圧センサでは、E/O変換器(送信部)59が電圧信号を光信号に変換して光ファイバケーブル57に出力し、E/O変換器(受信部)60は光信号を電圧信号に変換して出力する。オシロスコープ53は、この電圧信号により雷サージ電圧を測定する。
【0009】
(5)LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を抑える方式
さらに、図9で示したコンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式において、E/O変換器の発光素子としてLED(Light Emitting Diode)を用いる場合、測定前にキャリブレーションを施し、LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を補正している。
【0010】
これら(1)〜(5)の方式のうち、(4)に係る方式の従来技術が、例えば、光電圧センサ(特許文献1参照)として開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−193685号公報
【0012】
従来技術はこのようなものが存在していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来システムではそれぞれ次の問題点が挙げられる。
(1)抵抗分圧方式
雷サージ電圧が数十kVと高電圧であるため、図6に示した抵抗分圧方式の電圧センサでは、抵抗の許容電力を考慮すると、高圧側抵抗51の値を数十kΩ〜100kΩ程度に設定する必要がある。
また、高耐圧の高圧側抵抗51は外形が大きいため、無誘導抵抗を使用しても数百kHz以上の高周波領域においては、そのインダクタンスが抵抗のインピーダンス増加につながり、測定誤差を生じる(周波数特性に問題がある。)
また、信号伝送が基本的に同軸ケーブル等のメタル線であり、高周波ノイズが測定精度に影響を及ぼす。
【0014】
(2)コンデンサ分圧方式
図7に示したコンデンサ分圧方式の電圧センサでは、静電容量の最適化により数百kHz〜数MHzの高周波領域まで測定が可能であるが、高電圧を分圧する関係上、低圧側コンデンサ55の静電容量を大きくしなければならないため、センサ部の外形が大きくなる。
この問題を解決するために、低圧側コンデンサ55の種類を高圧側コンデンサ54と同様のセラミックコンデンサからフィルムコンデンサ等に変更する方法があるが、それぞれの静電容量の温度係数の違いから、温度特性が大きくなる。
また、抵抗分圧方式と同様に信号伝送が基本的に同軸ケーブル等のメタル線であり、高周波ノイズが測定精度に影響を及ぼす。
【0015】
(3)コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式
図8で示すように、コンデンサ分圧および光電圧センサ(センサ部)56,光電圧センサ(計測部)58を併用する電圧センサとすることにより、信号伝送は同軸ケーブル等のメタル線から光ファイバケーブル57となり高周波ノイズによる測定精度の問題が解決できる。また、光電圧センサ(センサ部)56は電源が不要であるため、屋内、屋外を問わず適用可能である。
しかし、光電圧センサ(センサ部)56,光電圧センサ(計測部)58の周波数特性は数百kHz程度であり、雷サージ測定用電圧センサの周波数特性も光電圧センサ(センサ部)56,光電圧センサ(計測部)58の周波数特性に依存するため、数MHzまで対応できなくなる。
【0016】
(4)コンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式
図9で示すように、コンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器を併用する電圧センサとすることにより、信号伝送は同軸ケーブル等のメタル線から光ファイバケーブル57となり高周波ノイズによる測定精度の問題が解決できる。また、E/O変換器(送信部)59,O/E変換器(受信部)60の周波数特性は数十〜百MHz程度であり、コンデンサ分圧器の周波数特性の限界まで対応できる。しかし、低圧側コンデンサに接続するE/O変換器(送信部)59に電源が必要であり、電池を使用することとなる。したがって、定期的な電池交換が必要となるため屋外使用には適さない(雷サージ測定用電圧センサには適さない。)。
【0017】
(5)LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を抑える方式
LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を抑える方法として、現在市販されている電気−光変換器(E/O変換器,O/E変換器)においては、測定前にキャリブレーションをかけることにより、LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を補正している。
しかし、本方式を雷サージ測定用電圧センサに適用した場合、分圧部分に接続するE/O変換器(送信部)59にキャリブレーション用の回路とそれを動作させるための電源が必要となり、装置の大形化につながる。また、定期的な電池交換が必要となり、屋外使用には適さない(雷サージ測定用電圧センサには適さない。)。
上気した(1)〜(5)の方式ではそれぞれ問題があり、精度良い雷サージ電圧の測定が困難であるという問題があった。
【0018】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、雷サージを精度良く測定できる電圧センサを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の電圧センサによれば、
被測定電圧が印加された場合に流れる電流を制限する電流制限抵抗と、電流に応じて第1光を出射するLEDモジュールと、被測定電圧が負電圧の場合に流れる逆電流からLEDモジュールを保護する保護ダイオードと、を有しており、被測定電圧が正電圧の場合に発光して第1光を出射する正電圧測定用回路、および、被測定電圧が印加された場合に流れる電流を制限する電流制限抵抗と、電流に応じて第2光を出射するLEDモジュールと、被測定電圧が正電圧の場合に流れる逆電流からLEDモジュールを保護する保護ダイオードと、を有しており、被測定電圧が負電圧の場合に発光して第2光を出射する負電圧測定用回路を含むセンサ部と、
前記正電圧測定用回路から出射される第1光を伝達する光ファイバコード、および、前記負電圧測定用回路から出射される第2光を伝達する光ファイバコードを含む光ファイバケーブルと、
これら光ファイバケーブルを通じて伝達された第1光を変換して第1電圧信号を生成するPDモジュールと、第1電圧信号を増幅する増幅回路と、第2光を変換して第2電圧信号を生成するPDモジュールと、第2電圧信号を増幅する増幅回路と、増幅した第1電圧信号から増幅した第2電圧信号を減算して補正前サージ電圧信号を生成する減算回路と、補正前サージ電圧信号に対して温度に応じてゲインを増減させ、さらに高周波帯域側でゲインを増加させてサージ電圧信号とする補正を行ってサージ電圧信号を出力する補正回路と、を有する信号処理回路部と、
を備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項2記載の電圧センサによれば、
請求項1に記載の電圧センサにおいて、
前記信号処理回路部の補正回路は、
温度に応じて変化する信号を出力する温度センサと、
信号に基づいて温度信号を出力する温度検出回路と、
温度信号に基づいてゲインを増減させる可変ゲイン回路と、
を含む温度補正回路部と、
高周波数帯域のゲインを増加させる高周波数帯域ゲイン回路、
を含む抵抗周波数特性補正回路部と、
を備え、
補正回路の温度補正回路部は、減算回路からの補正前サージ電圧信号を可変ゲイン回路に入力してゲインを増減させた補正前サージ電圧信号とし、
補正回路の抵抗周波数特性補正回路部は、このゲインを増減させた補正前サージ電圧信号を高周波数帯域ゲイン回路に入力して高周波数帯域のゲインを増加させたサージ電圧信号を生成することを特徴とする。
【0021】
また、請求項3記載の電圧センサによれば、
請求項に記載の電圧センサにおいて、
前記可変ゲイン回路は、予め複数の特性のゲインを登録しておき、温度信号に基づいて複数の特性のゲインから選択して、温度が上がればゲインも上がり、温度が下がればゲインも下がるように設定することでゲインを増減させることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図に基づき説明する。図1は本発明の実施形態の電圧センサの信号処理ブロック図、図2は本発明の実施形態の電圧センサの説明図(外観および内部構造)、図3は補正回路の構成図、図4は印加電圧の波形図、図5は信号処理回路部出力電圧の波形図である。
【0023】
電圧センサは、図1で示すように、センサ部10、光ファイバケーブル20、信号処理回路部30を備えている。
センサ部10は、さらに電流制限抵抗11、LEDモジュール12、保護ダイオード13、電流制限抵抗14、LEDモジュール15、保護ダイオード16を備えている。
これらは電流制限抵抗11、LEDモジュール12、保護ダイオード13を含む正電圧測定用回路と、電流制限抵抗14、LEDモジュール15、保護ダイオード16を含む負電圧測定用回路を備えている。
【0024】
光ファイバケーブル20は、詳しくは二系統を含むようになされており、光ファイバコード21,22を備えている。
【0025】
信号処理回路部30は、さらに、PD(Photo Diode)モジュール31,32、増幅回路33,34、減算回路35、補正回路36を備えている。
この補正回路36は、図3で示すように、温度補正回路部と抵抗周波数特性補正回路部とを含むものである。
温度補正回路部は、温度センサ36a、温度検出回路36b、可変ゲイン回路36cを備えている。
抵抗周波数特性補正回路部は、高周波数帯域ゲイン回路36dを備えている。
【0026】
このような構成を有する電圧センサのうち、屋外に取り付けられるセンサ部10の装置構造は図2に示すようになる。図2(a)で示すように、センサ部10の外側には、低圧配電線に接続するリード線を収容するモールドコーン10a、絶縁用の碍管10b、ケース10c、光コネクタ10d、接地端子10eが設けられている。
【0027】
また、内部構造は、図2(b)で示すように、電流制限抵抗(高耐圧の無誘導抵抗)11,14、LED駆動回路(LEDモジュール12,15、逆電圧用の保護ダイオード13,16、端子台を実装した基板)を収容する回路収容部10f、および光ファイバコード10gが設けられている。これら光ファイバコード10gは光コネクタ10dを介して光ファイバケーブル20に接続される。
【0028】
このような電圧センサの仕様は以下に示す表1のようになる。
【0029】
【表1】
Figure 0004148358
【0030】
続いて、電圧センサの回路構成および動作原理について説明する。
先に図1を用いて説明したようにセンサ部10は、正電圧測定用、負電圧測定用の2回路からなっている。
センサ部10に雷サージ電圧が印加され、被測定電圧が正電圧である場合、正電圧測定用回路において、高耐圧の無誘導抵抗である電流制限抵抗11のインピーダンスに応じた電流がLEDモジュール12の駆動電流となって流れる。
【0031】
LEDモジュール12に駆動電流が流れて第1光を出射し、その第1光が光ファイバコード21に入射する。なお、負電圧測定用回路でも電流制限抵抗14のインピーダンスに応じた電流が流れるが、保護ダイオード15に電流が流れてLEDモジュール16に流れる電流は微量となる。
【0032】
また、センサ部10に雷サージ電圧が印加され、被測定電圧が負電圧である場合、負電圧測定用回路において、高耐圧の無誘導抵抗である電流制限抵抗14のインピーダンスに応じた電流がLEDモジュール15の駆動電流となって流れる。
【0033】
LEDモジュール15に駆動電流が流れて第2光を出射し、その第2光が光ファイバコード22に入射する。なお、正電圧測定用回路でも電流制限抵抗11のインピーダンスに応じた電流が流れるが、保護ダイオード13に電流が流れてLEDモジュール12に流れる電流は微量となる。
【0034】
このようなLEDモジュール12,15の駆動電流は、雷サージ電圧の大きさに比例するため、光ファイバケーブル20に入射する光強度も同様に雷サージ電圧の大きさに比例する。したがって、信号処理回路で光−電気変換(O/E変換)することにより、雷サージ電圧を測定することができる。
また、正電圧測定用回路および負電圧測定用回路により、正負電圧にわたる広いレンジの雷サージ電圧を測定できる。
【0035】
なお、広範な雷サージ電圧を測定するためにセンサ部10の周波数帯域を10MHzとしており、LEDモジュール12,15もその周波数特性を満足し、かつ駆動電流に対して直線性の良い機種を選定する必要がある。また、逆電圧に対する保護用ダイオード13,16は逆回復時間が遅いと雷サージ電圧波形の立ち上がりに誤差を生じるため、逆回復時間が極力短いスイッチングダイオードを選定する必要がある。
また、電流制限抵抗11,14、LEDモジュール12,15、および、保護ダイオード13,16は、抵抗値等の特性を一致させる必要があり、同一のものを二個づつ設ける。
【0036】
光ファイバケーブル20は、LEDモジュール12から出射された第1光,および、LEDモジュール15から出射された第2光を信号処理回路部30へ伝達する。第1光はPDモジュール31に、また、第2光はPDモジュール32に、それぞれ入射される。
PDモジュール31は、光ファイバコード21から入射した第1光を光−電気変換(O/E変換)して第1電圧信号に変換する。同様に、PDモジュール32は、光ファイバコード22から入射した第2光を光−電気変換(O/E変換)して第2電圧信号に変換する。
【0037】
増幅回路33は、PDモジュール31から出力された第1電圧信号を増幅して、適正な変成比に調節した上で、減算回路35のプラス入力部へ出力する。
同様に、増幅回路34は、PDモジュール32から出力された第2電圧信号を増幅して、適正な変成比に調節した上で、減算回路35のマイナス入力部へ出力する。
【0038】
減算回路35は、測定された負電圧測定波形(原理上、負の電圧が光の強度に変換されて正負の区別がなくなっており、正電圧として出力されている)を負電圧に変換するための差動増幅回路である。
負電圧測定用回路からの出力波形は、増幅回路34から出力された時点では正電圧となっているため、正電圧測定用回路の増幅回路出力から負電圧測定用回路の増幅回路出力を減算して、負電圧出力波形の極性を合わせている。減算回路35は、補正前サージ電圧信号を生成して出力する。
【0039】
補正回路36は、補正前サージ電圧信号を入力して、サージ電圧信号を出力することとなる。ここで補正について説明する。
この補正回路36は、図3で示すように、LEDモジュール12,15の発光強度の温度依存性を補正する温度補正回路部と、電流制限抵抗の周波数特性を補正する抵抗周波数特性補正回路部と、により構成されている。
【0040】
まず、温度補正回路部について説明する。
LEDモジュール12,15の発光強度の温度依存性は、20±40℃において±12%(20℃基準)程度依存する。そこで直線性の優れている白金薄膜温度センサ36aにより周囲温度を検出し、それに応じた信号を出力する。温度検出回路36bは信号に基づいて温度信号を出力する。可変ゲイン回路36cは温度信号に基づいてゲインを増減させる。
このゲインの増減とは、例えば、予め複数の特性のゲインを登録しておいて、CPU(図示せず)の比較処理により温度信号に応じて切り換える、或いは温度変化に対してLEDモジュールとPDモジュールの特性が線形変化するので関数演算処理により温度信号に応じて切り換える等処理することで、温度が上がればゲインも上がり、温度が下がればゲインも下がるように設定されている。
【0041】
このように可変ゲイン回路36cが周囲温度に応じて温度補正回路のゲインをコントロールすることにより、LEDモジュール12,15の発光強度の温度依存性を相殺する。
【0042】
続いて、抵抗周波数特性補正回路部について説明する。
センサ部10において電流制限抵抗11,14は高耐圧の無誘導抵抗を使用するが、1MHzを超える帯域ではインダクタンス分によりインピーダンスが増大するため、LEDモジュール12,15の駆動電流が減少し、発光強度が低下する。
【0043】
そこで補正回路36で電流制限抵抗11,14による周波数特性を補償・相殺するため、高周波帯域側でゲインを持ち上げる高周波数帯域ゲイン回路36dを介在させる。この高周波数帯域ゲイン回路36dの周波数特性は、電流制限抵抗11(または14)の周波数特性の逆特性となる。例えば、電流制限抵抗の伝達関数をG1(s)と、また、高周波数帯域ゲイン回路36dの伝達関数をG2(s)とした場合、G1(s)・G2(s)≒1となるような特性である。このような補正を行ったのち、補正回路36からサージ電圧信号が出力される。
【0044】
このような電圧センサの動作を検証するため、擬似的に作った印加電圧(サージ電圧)をセンサ部10に加え、信号処理回路部30から出力された信号処理回路部出力電圧信号(サージ電圧信号)を計測した。擬似的なサージ電圧として図4で示すような印加電圧をセンサ部10に加えたところ、信号処理回路部30から出力された信号処理回路部出力電圧の波形(サージ電圧信号)は、図5で示すように、ほぼ同一の波形が出力されており、良好に動作することが確認されている。
【0045】
【発明の効果】
本発明では従来方式と比較して以下の効果を得ることができる。
(1)抵抗分圧方式に対して
▲1▼本発明のLED方式の電圧センサは、原理的に信号伝送における高周波ノイズの影響がなくなるので、測定精度の向上が図れる。(LED方式の信号伝送は光信号により行われるため、基本的に電磁界の影響を受けない。)
▲2▼本発明のLED方式の電圧センサにおいても高耐圧の無誘導抵抗を使用するため、抵抗の周波数特性が重要であるが、受光回路後の信号処理回路部にて補正が可能であるため、抵抗の周波数特性を相殺することが可能である。
【0046】
(2)コンデンサ分圧方式に対して
▲1▼本発明のLED方式の電圧センサは、原理的に信号伝送における高周波ノイズの影響がなくなるので、測定精度の向上が図れる。(LED方式では信号伝送は光信号により行われるため、基本的に電磁界の影響を受けない。)
▲2▼本発明のLED方式の電圧センサの基本構成は高耐圧の無誘導抵抗とLEDモジュールを直列接続したものであり、コンデンサ分圧方式に比べて小形軽量である。
【0047】
(3)コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式
▲1▼本発明のLED方式の電圧センサの基本構成は、高耐圧の無誘導抵抗とLEDモジュールを直列接続したものであり、コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式に比べて小形軽量化が図れる。
▲2▼本発明のLED方式の電圧センサの周波数特性は2.5MHz程度であり、コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式の数百kHzに対して大幅に向上している。
【0048】
(4)コンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式
▲1▼本発明のLED方式の電圧センサの基本構成は高耐圧の無誘導抵抗とLEDモジュールを直列接続したものであり、コンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式に比べて、小形軽量化が図れる。
▲2▼本発明のLED方式の電圧センサは、雷サージ電圧によりLEDモジュールを駆動する方式であるため、センサ部に電源が不要であり、定期的な電池交換の必要がない。(屋外設置に適する)
【0049】
(5)LEDの発光強度の温度依存性による測定誤差を抑える方法
LEDの発光強度の温度依存性に対して、信号処理回路部側に温度センサを備えて周囲温度を常に検出し、出力に温度補正を加えることにより測定誤差を抑制している。このため、電気−光変換器(E/O,O/E変換器)のようなキャリブレーションをかけることが不要となる。したがって、分圧部分にはキャリブレーション用の回路と電源が不要となり、装置の小形化が図れるとともに電池交換の必要がない。
【0050】
総じて、雷サージを精度良く測定できるような電圧センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電圧センサの信号処理ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の電圧センサの説明図(外観および内部構造)である。
【図3】補正回路の構成図である。
【図4】印加電圧の波形図である。
【図5】信号処理回路部出力電圧の波形図である。
【図6】抵抗分圧方式の電圧センサを説明する説明図である。
【図7】コンデンサ分圧方式の電圧センサを説明する説明図である。
【図8】コンデンサ分圧および光電圧センサ併用方式の電圧センサを説明する説明図である。
【図9】コンデンサ分圧およびE/O,O/E変換器併用方式の電圧センサを説明する説明図である。
【符号の説明】
10 センサ部
10a モールドコーン
10b 碍管
10c ケース
10d 光コネクタ
10e 接地端子
10f 回路収容部
10g 光ファイバコード
11 電流制限抵抗
12 LEDモジュール
13 保護ダイオード
14 電流制限抵抗
15 LEDモジュール
16 保護ダイオード
20 光ファイバケーブル
21 光ファイバコード
22 光ファイバコード
30 信号処理回路部
31 PDモジュール
32 PDモジュール
33 増幅回路
34 増幅回路
35 減算回路
36 補正回路
36a 温度センサ
36b 温度検出回路
36c 可変ゲイン回路
36d 高周波数帯域ゲイン回路
51 高圧側抵抗
52 低圧側抵抗
53 オシロスコープ
54 高圧側コンデンサ
55 低圧側コンデンサ
56 光電圧センサ(センサ部)
57 光ファイバケーブル
58 光電圧センサ(計測部)
59 E/O変換部(送信部)
60 O/E変換部(受信部)

Claims (3)

  1. 被測定電圧が印加された場合に流れる電流を制限する電流制限抵抗と、電流に応じて第1光を出射するLEDモジュールと、被測定電圧が負電圧の場合に流れる逆電流からLEDモジュールを保護する保護ダイオードと、を有しており、被測定電圧が正電圧の場合に発光して第1光を出射する正電圧測定用回路、および、被測定電圧が印加された場合に流れる電流を制限する電流制限抵抗と、電流に応じて第2光を出射するLEDモジュールと、被測定電圧が正電圧の場合に流れる逆電流からLEDモジュールを保護する保護ダイオードと、を有しており、被測定電圧が負電圧の場合に発光して第2光を出射する負電圧測定用回路を含むセンサ部と、
    前記正電圧測定用回路から出射される第1光を伝達する光ファイバコード、および、前記負電圧測定用回路から出射される第2光を伝達する光ファイバコードを含む光ファイバケーブルと、
    これら光ファイバケーブルを通じて伝達された第1光を変換して第1電圧信号を生成するPDモジュールと、第1電圧信号を増幅する増幅回路と、第2光を変換して第2電圧信号を生成するPDモジュールと、第2電圧信号を増幅する増幅回路と、増幅した第1電圧信号から増幅した第2電圧信号を減算して補正前サージ電圧信号を生成する減算回路と、補正前サージ電圧信号に対して温度に応じてゲインを増減させ、さらに高周波帯域側でゲインを増加させてサージ電圧信号とする補正を行ってサージ電圧信号を出力する補正回路と、を有する信号処理回路部と、
    を備えることを特徴とする電圧センサ。
  2. 請求項1に記載の電圧センサにおいて、
    前記信号処理回路部の補正回路は、
    温度に応じて変化する信号を出力する温度センサと、
    信号に基づいて温度信号を出力する温度検出回路と、
    温度信号に基づいてゲインを増減させる可変ゲイン回路と、
    を含む温度補正回路部と、
    高周波数帯域のゲインを増加させる高周波数帯域ゲイン回路、
    を含む抵抗周波数特性補正回路部と、
    を備え、
    補正回路の温度補正回路部は、減算回路からの補正前サージ電圧信号を可変ゲイン回路に入力してゲインを増減させた補正前サージ電圧信号とし、
    補正回路の抵抗周波数特性補正回路部は、このゲインを増減させた補正前サージ電圧信号を高周波数帯域ゲイン回路に入力して高周波数帯域のゲインを増加させたサージ電圧信号を生成することを特徴とする電圧センサ。
  3. 請求項に記載の電圧センサにおいて、
    前記可変ゲイン回路は、予め複数の特性のゲインを登録しておき、温度信号に基づいて複数の特性のゲインから選択して、温度が上がればゲインも上がり、温度が下がればゲインも下がるように設定することでゲインを増減させることを特徴とする電圧センサ。
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