JP4146373B2 - 動的なネットワークにおけるサービス選択方法およびサービス選択システム - Google Patents
動的なネットワークにおけるサービス選択方法およびサービス選択システム Download PDFInfo
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Description
ピアツーピア(P2P)技術を適用したプラットフォームの一つであるJxtaでは、クライアントが発行したサービス検索要求に最初に応答を返したサービス提供主体と接続を確立してサービスの提供を開始する。つまり、ネットワーク上に同一のサービスを提供可能なサービス提供主体が複数存在するか否かにかかわらず、また、利用者との間に設定される通信パスにかかわるコストにかかわらず、最初に発見したサービス提供主体から利用者はサービスの提供を受けることになる。そして、サービスの継続中には、例えば、利用者の端末の移動やサービス提供主体の移動などによるネットワークの構成の変化にかかわらず、最初に接続を確立したサービス提供主体との接続を維持しつづける(非特許文献1参照)。
その中の一つとして、同一のサービスを提供可能な少なくとも1つのサービス提供主体に対応するプロキシそれぞれと利用者側のプロキシとの間の経路をそれにかかわるコストと優先度とに基づいて評価し、この結果に基づいて利用者側のプロキシに備えられたルーティングテーブルの内容を随時更新することによって、サービスの継続中においても、サービスの提供に利用する経路の変更を可能とする技術が提案されている(非特許文献2参照)。
"Project JXTA"、[online]、Sun Microsystems Inc. 、[検索日]2004年2月27日、インターネット<URL:http://www.jxta.org> 高杉耕一、中村元紀、「動的ネットワークにおけるシームレスなサーバサービス端末の変更」、FIT2002,M-89,(9-2002)
また一方、一般の利用者に、サービス提供主体の乗り換えやサービスの享受に用いる端末の切り替えが可能な環境を提供するためには、大規模なネットワークにおいて、サービス提供主体の種類およびサービスの享受に用いる端末の種類にかかわらずサービスの提供を維持するシームレスなプラットフォームが必要となる。
なぜなら、大規模なオーバーレイネットワークを構成する個々のプロキシに備えられるルーティングテーブルおよび優先度テーブルの内容にネットワーク構成の変化を常に反映させるためには、各プロキシが定期的に全てのプロキシとの間で経路広告および優先度広告を送受信する必要があるからである。これらの広告の量は、オーバーレイネットワークを構成するプロキシの数Nの増大とともに増大するので、大規模なオーバーレイネットワークでは、これらの広告のためにネットワークのトラフィックが逼迫してしまうおそれがある。
本発明にかかわる第1のサービス選択方法は、分類ステップと、グループ化ステップと、経路情報通知ステップと、経路情報集積ステップと、サービス情報通知ステップと、サービス情報集積ステップと、サービスインデックス分散ステップと、検索要求ステップと、中継プロキシ特定ステップと、候補情報収集ステップと、補正ステップと、選択ステップとから構成される。
ネットワークにおいて一意の識別子によって識別され、それぞれが互いに通信するためのインタフェースを備える複数のプロキシから構成されるオーバーレイネットワークにおいて、分類ステップにおいて、複数のプロキシを、予め定められた条件を満たす中継プロキシと、その他のエンドプロキシとに分類する。グループ化ステップにおいて、エンドプロキシに分類されたプロキシそれぞれを、中継プロキシに分類されたプロキシのいずれかの配下に振り分けて、中継プロキシと少なくとも一つのエンドプロキシとからなるグループを形成する。経路情報通知ステップにおいて、各グループに所属するエンドプロキシが、対応する中継プロキシに到達する経路に関するコストを示すコスト値を対応する中継プロキシにそれぞれ通知する。経路情報集積ステップにおいて、各グループの中継プロキシが、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるコスト値とエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報あるいはエンドプロキシの識別子とからなる経路情報を集積して保持する。サービス情報通知ステップにおいて、各グループに所属するエンドプロキシが、自身に直接接続しているサービスを特定するサービス名を対応する中継プロキシにそれぞれ通知する。サービス情報集積ステップにおいて、各グループの中継プロキシが、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるサービス名とその送信元のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービス情報を集積して保持する。サービスインデックス分散ステップにおいて、各中継プロキシが、エンドプロキシによって提供可能なサービスを示す各サービス名とこのサービス名を含むサービス情報を保持している中継プロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービスインデックスを分散して保持する。検索要求ステップにおいて、所望のサービス名を指定するサービス提供要求を受けた要求元のエンドプロキシが、対応する中継プロキシにサービス名を含む検索要求を送出する。中継プロキシ特定ステップにおいて、検索要求に応じて、要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、複数の中継プロキシに分散して保持されたサービスインデックスに基づいて、サービス名を含むサービス情報を保持する中継プロキシを特定する。候補情報収集ステップにおいて、要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、特定された少なくとも一つの中継プロキシにそれぞれ保持されたサービス情報および経路情報から、接続先候補に関する情報として、所望のサービス名で示されるサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシのインタフェース情報と対応するコスト値とを収集する。補正ステップにおいて、要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、少なくとも一つの接続先候補のコスト値にそれぞれに対応する中継プロキシと要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシとの間の経路に対応するコスト値を加算し、得られたコスト値それぞれと少なくとも一つの接続先候補のインタフェース情報とを要求元のエンドプロキシに返す。選択ステップにおいて、要求元のエンドプロキシが、各接続先候補に対応するコスト値に基づいて、少なくとも一つの接続先候補のいずれかを選択して接続する。
複数のプロキシからなるオーバーレイネットワークは、分類ステップとグループ化ステップとにより、複数の中継プロキシの配下に少なくとも一つのエンドプロキシが従属する階層構造が与えられる。そして、経路情報通知ステップおよび経路情報集積ステップとサービス情報通知ステップおよびサービス情報集積ステップとにより、各エンドプロキシにかかわる経路情報およびサービス情報は、それぞれが従属している中継プロキシに集積して保持される。また、これらの中継プロキシに集積されたサービス情報に関するサービスインデックスは、サービスインデックス分散ステップにおいて、各中継プロキシの間で分散して保持される。このサービスインデックスによって、所望のサービスを所持しているエンドプロキシがどの中継プロキシの配下にあるかが示される。したがって、エンドプロキシPからのサービス検索要求に応じて、対応する中継プロキシAが、中継プロキシ特定ステップを実行することにより、つまり、上述したサービスインデックスをサービス名に基づいて検索することにより、サービスを所持しているエンドプロキシEおよびエンドプロキシFをそれぞれ配下に持つ中継プロキシBおよび中継プロキシCを特定することができる。そして、このように特定された中継プロキシB、Cは、それぞれ所望のサービスを所持しているエンドプロキシE,Fに関するサービス情報と経路情報とを保持しているので、要求元のエンドプロキシPに対応する中継プロキシAが、候補情報収集ステップを実行することにより、上述したようにして特定された中継プロキシB、Cから、接続先候補のエンドプロキシ(つまり、サービスに接続されているエンドプロキシE,F)に関するインタフェース情報およびコスト値をそれぞれ収集することができる。ここで収集されたコスト値は、当然ながら、接続先候補のエンドプロキシE,Fからそれが従属する中継プロキシB、Cまでの経路に関するコスト値であるので、補正ステップにおいて、上述したようにして特定された中継プロキシB、Cから要求元のエンドプロキシPに対応する中継プロキシAまでの経路にかかわるコスト値を加算した上で、それぞれのインタフェース情報とともにエンドプロキシPに返される。このようにして、要求元のエンドプロキシPは、所望のサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシE,Fそれぞれに接続する際に利用する経路に関するコスト値と接続先のインタフェース情報とを得ることができる。これにより、要求元のエンドプロキシPは、選択接続ステップにおいて、これらのコスト値に基づいて、例えば、最小のコスト値を与える経路で接続可能な接続先候補を選択して接続することができる。
本発明にかかわる第2のサービス選択方法の原理は、以下の通りである。
サービスの提供中に、サービス提供側のエンドプロキシQに障害が発生したなどの理由でサービス提供側のエンドプロキシQとサービス享受側のエンドプロキシPとの間の接続が切断された場合に、サービス享受側のエンドプロキシPは、上述した第1のサービス選択方法に従って、提供中であったサービスと同一のサービスを提供可能な他の接続先を選択し、例えば、別のエンドプロキシRと接続する。その後、エンドプロキシP、Qの間でサービスの提供が行われていたときに、蓄積ステップにおいて、この2つのエンドプロキシP、Qを結ぶ経路上のプロキシ(例えば、エンドプロキシPの上位に位置する中継プロキシAと、エンドプロキシQの上位に位置する中継プロキシB)に蓄積されていたセッション情報を、引継ぎステップにおいて、エンドプロキシPと新たにサービス提供元となったエンドプロキシRとを結ぶ経路上のプロキシ(例えば、上述した中継プロキシAと、エンドプロキシRの上位に位置する中継プロキシC)の状態キャッシュに転送する。これにより、セッション状態を引き継ぐことができるので、例えば、動画の配信サービスの途中でサービス提供元のエンドプロキシとの接続が切断された場合においても、同一のサービスを提供可能なプロキシとの接続を確立した後に、中断された所からサービスを再開させることができる。
予め定められた条件を満たす中継プロキシの配下に条件を満たさないエンドプロキシが従属する階層的な構造を持つオーバーレイネットワークであって、各グループの中継プロキシに、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知される中継プロキシと配下のエンドプロキシとの間の経路に関するコスト値と配下のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報あるいは配下のエンドプロキシの識別子とからなる経路情報が集積して保持されており、各グループの中継プロキシに、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるサービス名とその送信元のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービス情報が集積して保持されており、各中継プロキシに、エンドプロキシによって提供可能なサービスを示す各サービス名とこのサービス名を含むサービス情報を保持している中継プロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービスインデックスが分散して保持されているオーバーレイネットワークにおいて、蓄積ステップは、サービス提供のために接続されている二つのエンドプロキシを結ぶ経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに、この経路を用いてアプリケーションデータの送受信を行うセッションの状態に関するセッション情報を蓄積する。転送ステップは、サービス提供を受けていたエンドプロキシを他のエンドプロキシに変更する旨が指示されたときに、サービス提供を受けていたエンドプロキシが、変更先のエンドプロキシにセッション情報を転送する。準備ステップにおいて、変更先のエンドプロキシが、サービスの享受のためのアプリケーションを準備する。検索要求ステップにおいて、変更先のエンドプロキシが、自身の上位の中継プロキシに提供中のサービスを特定するサービス名を含む検索要求を送出する。中継プロキシ特定ステップにおいて、検索要求に応じて、変更先のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、複数の中継プロキシに分散して保持されたサービスインデックスに基づいて、サービス名を含むサービス情報を保持する中継プロキシを特定する。候補情報収集ステップにおいて、変更先のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、特定された少なくとも一つの中継プロキシにそれぞれ保持されたサービス情報および経路情報から、接続先候補に関する情報として、所望のサービス名で示されるサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシのインタフェース情報と対応するコスト値とを収集する。補正ステップにおいて、変更先のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、少なくとも一つの接続先候補のコスト値にそれぞれに対応する中継プロキシと要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシとの間の経路に対応するコスト値を加算し、得られたコスト値それぞれと少なくとも一つの接続先候補のインタフェース情報とを変更先のエンドプロキシに返す。選択ステップにおいて、変更先のエンドプロキシが、各接続先候補に対応するコスト値に基づいて、少なくとも一つの接続先候補のいずれかを選択して接続する。引継ぎステップにおいて、変更先のエンドプロキシと選択された接続先のエンドプロキシとを結ぶ経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに、セッション情報を転送することにより、セッションの状態を引き継ぐ。
サービスの提供中に、例えば、利用者が固定の端末を介するサービスを提供するためのアプリケーションから移動通信端末を介するサービスを提供するためのアプリケーションに切り替えを要求した場合に、サービス享受側のエンドプロキシPの変更要求が発生する。これに応じて、サービス享受側のエンドプロキシPは、まず、転送ステップにおいて、変更先のエンドプロキシVに、エンドプロキシP、Qの間でのサービスの提供中に状態キャッシュに蓄積されていたセッション情報を転送し、また、これに応じて、変更先のエンドプロキシVは、準備ステップにおいて、利用者にサービスを享受させるためのアプリケーションを準備する。その後、変更先のエンドプロキシVは、上述した第1のサービス選択方法に従って、提供中であったサービスと同一のサービスを提供可能な接続先を改めて選択し、例えば、別のエンドプロキシRを選択して接続する。次いで、引継ぎステップにおいて、変更先のエンドプロキシVは、上述した転送ステップにおいて受け取った状態キャッシュの情報を、変更先のエンドプロキシVと新たにサービス提供元となったエンドプロキシRとを結ぶ経路上のプロキシ(例えば、変更先のエンドプロキシの上位に位置する中継プロキシAと、エンドプロキシRの上位に位置する中継プロキシC)の状態キャッシュに転送する。これにより、エンドプロキシP、Qの間でのサービスの提供中におけるセッション状態を引き継ぐことができるので、例えば、動画の配信サービスの途中で、利用者が利用する端末の変更に伴うアプリケーションの切り替えを要求した場合などにおいても、改めて同一のサービスを提供可能なプロキシとの接続を確立した後に、中断された所からサービスを再開させることができる。
本発明にかかわる第1のサービス選択システムの原理は、以下の通りである。
登録手段によって、複数のプロキシから構成されるオーバーレイネットワークに、エンドプロキシそれぞれがいずれかの中継プロキシに従属して配置される階層的な構造が与えられ、中継プロキシとその配下に位置するエンドプロキシとからなる各グループにおいて、収集手段により、グループに属するエンドプロキシに関する情報が中継プロキシに集積される。このとき、収集手段に備えられる経路情報収集手段により、各グループのエンドプロキシそれぞれの識別情報およびインタフェース情報と中継プロキシまでの経路に関するコスト値とからなる経路情報が収集され、また、サービス情報収集手段により、各グループのエンドプロキシに直接接続されたサービスに関するサービス情報が収集され、これらの情報が各中継プロキシに集積して保持される。このようにして各中継プロキシに集積されたサービス情報に基づいて、インデックス作成手段により、サービス名とそのサービスを所持しているエンドプロキシを配下に持つ中継プロキシとの対応関係を示すサービスインデックスが生成され、このサービスインデックスは、オーバーレイネットワークに含まれる中継プロキシによって分散して保持される。つまり、各中継プロキシは、分担されたサービスインデックスと配下に位置する全てのエンドプロキシにかかわる経路情報およびサービス情報を保持している。
本発明にかかわる第2のサービス選択システムの原理は、以下の通りである。
上述した第1のサービス選択システムにおいて、状態キャッシュは、オーバーレイネットワークに属する各プロキシは、それぞれを経由して設定されたセッションによって送受信されるアプリケーションデータに関するセッション情報をセッションごとに保持する。検索要求手段は、サービスの提供中に、サービスの提供元であるエンドプロキシとサービスの要求元のエンドプロキシとの接続が切断されたときに、サービスの要求元のエンドプロキシを検索要求元として候補検索手段にサービスに対応するサービス名を指定した検索要求を入力する。転送手段は、サービスの提供に用いられた経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに保持された該当するセッションに関するセッション情報を、検索要求に応じて候補検索手段によって検索された接続先候補の中から選択接続手段が選択して接続した接続先と要求元のエンドプロキシとの間に設定される経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに転送する。
例えば、中継プロキシAに従属するエンドプロキシPに中継プロキシCに従属するエンドプロキシFからサービスが提供されているときに、このエンドプロキシFにおいて発生した障害などのために、上述した2つのエンドプロキシ間の経路が切断されると、検索要求手段により、エンドプロキシPを要求元とする検索要求が候補検索手段に入力される。これに応じて、候補検索手段により、上述したようにして、エンドプロキシPに中断したサービスと同一のサービスを提供可能な接続先候補が検索され、更に、選択接続手段により、これらの接続先候補から最適なもの(例えば、中継プロキシBの配下に位置するエンドプロキシE)が選択され、要求元のエンドプロキシPとの間の経路が接続される。このとき、転送手段により、中断されたサービスの提供に利用されていたセッションに関するセッション情報(つまり、上述した中継プロキシAと中継プロキシCの状態キャッシュに保持されたセッション情報)を、同一のサービスを再開させるために新たに接続された経路上に位置するプロキシ(例えば、中継プロキシAおよび中継プロキシB)の状態キャッシュに転送し、サービス提供が中断された際のセッションの状態を再現する。
本発明にかかわる第3のサービス選択システムの原理は、以下の通りである。
上述した第1のサービス選択システムにおいて、状態キャッシュは、オーバーレイネットワークに属する各プロキシは、それぞれを経由して設定されたセッションによって送受信されるアプリケーションデータに関するセッション情報をセッションごとに保持する。セッション情報転送手段は、サービスの提供中に、サービスの提供を受けるためのアプリケーションを変更する旨の変更要求に応じて、サービスの提供に用いられた経路上のプロキシの状態キャッシュに保持された該当するセッションに関するセッション情報を、変更要求で指定された変更先のエンドプロキシに備えられた状態キャッシュに転送する。検索要求手段は、変更要求で指定された変更先のエンドプロキシを検索要求元として候補検索手段にサービスに対応するサービス名を指定した検索要求を入力する。セッション情報継承手段は、変更先のエンドプロキシの状態キャッシュに転送されたセッション情報を、検索要求に応じて候補検索手段によって検索された接続先候補の中から選択接続手段が選択して接続した接続先と変更先のエンドプロキシとの間に設定される経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに転送して継承させる。
例えば、中継プロキシAに従属するエンドプロキシPに接続されているアプリケーションを介して中継プロキシCに従属するエンドプロキシFに接続されたアプリケーションによるサービスの提供を受けていた利用者が、サービスの享受に利用するアプリケーションを同じく中継プロキシAに従属する別のエンドプロキシVに接続されたアプリケーションに変更する旨を要求した場合を例として説明する。このような変更要求に応じて、セッション情報転送手段は、変更要求において指定された変更先のエンドプロキシVの状態キャッシュに、サービスの提供に利用されていたセッションに関するセッション情報(つまり、上述した中継プロキシAと中継プロキシCの状態キャッシュに保持されたセッション情報)を転送する。また、このとき、検索要求手段は、変更先のエンドプロキシVを要求元とする検索要求を候補検索手段に入力する。これに応じて、候補検索手段により、上述したようにして、中断したサービスと同一のサービスを変更先のエンドプロキシVに提供可能な接続先候補が検索され、更に、選択接続手段により、これらの接続先候補から最適なもの(例えば、中継プロキシBの配下に位置するエンドプロキシQ)が選択され、この接続先と要求元のエンドプロキシPとが接続される。このとき、セッション情報継承手段により、要求元のエンドプロキシの状態キャッシュに転送されていたセッション情報を、同一のサービスを再開させるために新たに接続された経路上に位置するプロキシ(例えば、中継プロキシAおよび中継プロキシB)の状態キャッシュに転送し、上述した変更要求によってサービス提供が中断された際のセッションの状態を再現する。
本発明にかかわる第4のサービス選択システムの原理は、以下の通りである。
上述した第1のサービス選択システムに備えられるインデックス作成手段において、サービス広告手段は、各中継プロキシに備えられ、それぞれに集積された少なくとも一つのサービス情報を、それぞれに含まれるサービス名に基づいて決定した宛先の中継プロキシにサービス名とサービス情報を保持している中継プロキシを識別するための識別情報とからなるサービス広告を送出する。テーブル作成手段は、各中継プロキシに備えられ、受信したサービス広告に基づいて、分担された範囲に属するサービス名に対応して、そのサービス名で示されるサービスを所持するエンドプロキシを従属させている中継プロキシの識別情報を保持する分担インデックステーブルを作成する。
配下のエンドプロキシから通知されることによって各中継プロキシに集積された多数のサービス情報それぞれは、サービス広告手段により、それぞれのサービス名に基づいて決定された中継プロキシを宛先として広告される。例えば、サービス名を適切なハッシュ関数に入力し、得られたハッシュ値に基づいて、広告先の中継プロキシを決定すれば、サービス名に基づいて、サービス情報を各中継プロキシにほぼ均等に分散して広告することができる。このようにして広告されたサービス情報に基づいて、各中継プロキシに備えられたテーブル作成手段により、例えば、サービス名と広告元の中継プロキシのインタフェース情報とを対応付けるテーブルを作成することにより、各サービス名とそのサービスを所持するエンドプロキシを従属させている中継プロキシとの対応関係を示すサービスインデックスの一部を作成し、候補検索手段による検索処理に供することができる。このとき、候補検索手段の中継プロキシ特定手段は、検索要求で指定されたサービス名に基づいて、サービスインデックスのそのサービスに関する部分を保持している中継プロキシを特定し、この特定した中継プロキシから所望のサービスを所持しているエンドプロキシを従属させている中継プロキシを示す情報(例えば、インタフェース情報)を取得することができる。
トランスポート層のネットワークを構成する各ノードには、シームレスなサービスを提供するためのプロキシ(以下、シームレスプロキシと称する)が配置されており、これらのシームレスプロキシによって、上述したトランスポート層のネットワークの上位に仮想のオーバーレイネットワークを形成する。このオーバーレイネットワークに含まれる全てのシームレスプロキシには、一意の識別子(以下、プロキシIDと称する)が与えられている。
図2に、本発明にかかわるシームレスプロキシの実施形態を示す。
図1に示したように階層化されたオーバーレイネットワークでは、各エンドプロキシにかかわる情報は、その上位に位置する中継プロキシに集約され、また、エンドプロキシ相互の通信は、これらが従属する中継プロキシによって中継されるので、ここでは、主に中継プロキシの構成および動作を説明する。
図3に示したサービス発見機能処理部221において、登録管理部223は、エンドプロキシから通知される経路広告およびサービス情報を受け付け、サービステーブル224およびプロキシルーティングテーブル231にそのエンドプロキシに対応する項目を登録する。サービステーブル224は、例えば、サービスを特定するサービス名(例えば、コンテンツ配信サービスにおけるコンテンツのURL)に対応して、そのサービスを所持しているエンドプロキシのプロキシIDあるいはそのエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報(例えば、IPアドレスやポート番号)又はこれらの双方を格納する。また、プロキシルーティングテーブル231は、設定されたパスそれぞれについて、送信元のインタフェース情報、隣接側のインタフェース情報、隣接プロキシID、接続先のエンドプロキシのインタフェース情報、接続先エンドプロキシID、ホップ数およびコスト値を保持する。
図4に、エンドプロキシの登録動作を説明するシーケンス図を示す。
例えば、エンドプロキシPのプロキシIDを含む登録要求に応じて、中継プロキシAの登録管理部223は、このエンドプロキシPを配下のエンドプロキシとして登録する。続いて、このエンドプロキシPから、プロキシIDとこのプロキシPまでの経路に対応するコスト値とを含む経路広告が送信され、これに応じて、中継プロキシAの登録管理部223は、プロキシルーティングテーブル231の適切な項目のコスト値として、広告されたコスト値を保持する。なお、エンドプロキシからの経路広告は、その上位の中継プロキシに直接に送信される場合と、他のシームレスプロキシを経由して中継プロキシに到達する場合が考えられる。また、中継プロキシAの登録管理部223は、このエンドプロキシPから通知されたサービス名をサービステーブル224に格納し、このエンドプロキシPのプロキシIDをサービス名に対応して格納する。なお、登録要求において、プロキシIDとともにインタフェース情報を受け取った場合には、サービステーブル224に、サービス名に対応してプロキシIDとともにインタフェース情報が格納される。同様にして、エンドプロキシQに関する登録処理に応じて、サービステーブル224およびプロキシルーティングテーブル231に対応する項目が追加される。
このようにして、オーバーレイネットワークの階層化が実現され、エンドプロキシが所持しているサービスに関する情報が、その上位に位置する中継プロキシに集約される。
図3に示したサービス広告部226は、サービステーブル224に保持された情報に基づいて、サービス名と自身のインタフェース情報とを含むサービス広告を作成し、これをオーバーレイネットワークに送出する。
例えば、サービス広告部226は、作成したサービス広告に含まれるサービス名を適切なハッシュ関数に入力し、得られたハッシュ値に基づいて、このサービス広告の宛先を決定し、決定された宛先の中継プロキシに送信する。全ての中継プロキシにおいて、同一のハッシュ関数を用いれば、サービス広告の送信先を限定することができ、また、各中継プロキシに到来するサービス広告も、サービス名がそれぞれのインタフェース情報に対応するハッシュ値となるものに限定される。もちろん、同一のサービス名を含むサービス広告は、同一の中継プロキシに集約される。例えば、中継プロキシAおよび中継プロキシBの配下に同一のサービスWを所持するエンドプロキシがそれぞれ配置されている場合に、このサービスWに関して中継プロキシAおよび中継プロキシBがそれぞれ送出するサービス広告は、図5に示すように、いずれも、サービスWに対応するハッシュ値で示される中継プロキシCに集約される。
図3に示したサービス検索部229は、コネクション管理部202からの検索要求に応じて、まず、このサービスにかかわるサービスインデックスを所持している中継プロキシに対してサービス位置問い合わせを送出する。例えば、図6に示すように、配下のエンドプロキシSからの検索要求に応じて、中継プロキシDにおいて、サービスWが指定された検索要求が発生した場合に、この中継プロキシDのサービス検索部229は、検索要求で指定されたサービス名(例えば、サービスW)に基づいてハッシュ値を算出し、このハッシュ値で示される中継プロキシ(例えば、中継プロキシC)に対して、サービス位置問い合わせを送出する。このサービス位置問い合わせに対して、中継プロキシCのサービス検索部229(図3参照)は、インデックステーブル228から該当するサービス名に対応して登録された中継プロキシのインタフェース情報(つまり、中継プロキシA、Bのインタフェース情報)を検索し、これらのインタフェース情報を含むサービス位置応答を返す。これに応じて、中継プロキシDのサービス検索部229は、サービス位置応答に含まれるインタフェース情報で示される中継プロキシA、Bに対して、改めてサービスWを指定したサービス情報問い合わせを送出する(図6参照)。このサービス情報問い合わせを受信した中継プロキシA、Bのサービス検索部229は、それぞれのサービステーブル224から、指定されたサービスWを所持するエンドプロキシを示すプロキシID(およびインタフェース情報)を検索し、更に、プロキシルーティングテーブル231からそのプロキシIDに対応するコスト値を得る。次いで、中継プロキシA、Bのサービス検索部229は、上述したようにして得られたエンドプロキシのプロキシID(およびインタフェース情報)とコスト値とを含むサービス情報応答を作成し、それぞれ要求元の中継プロキシDに送出する(図6参照)。
上述した手順によれば、要求元の中継プロキシDのサービス検索部229は、オーバーレイネットワークを介してこのオーバーレイネットワークに含まれるサービスWを所持している全てのエンドプロキシ、つまり、接続先候補に関する情報を収集することができる。このようにして得られたこれらの接続先候補に関する情報を含む接続先リストは、経路評価部222に渡される。
なお、各中継プロキシにおいて、サービステーブル224により、各サービス名に対応するプロキシIDとともにそのエンドプロキシのインタフェース情報を管理しており、サービス情報応答にこのインタフェース情報が含まれている場合には、コネクション管理部202に、所望のサービスを所持しているエンドプロキシのインタフェース情報を含む検索応答を返すことができる。この場合には、本来の要求元であるエンドプロキシ(例えば、エンドプロキシS)に、このインタフェース情報(つまり、IPアドレスなど)を渡すことができるので、この要求元のエンドプロキシは、その上位に位置する中継プロキシを介さずに、直接にサービスを所持するエンドプロキシとの間にセッションを設定することができる。
このようにして、サービスの提供が開始された後には、このサービスの提供に用いられる経路上にあるシームレスプロキシのセッション管理部201によってセッション情報が抽出され、状態キャッシュ211に蓄積される。このとき、サービス提供元に関するセッション情報は、サービスの提供を受ける側のエンドプロキシ(例えば、エンドプロキシS)あるいはその上位の中継プロキシ(例えば、中継プロキシD)の状態キャッシュ211に蓄積され、逆に、サービス享受側に関するセッション情報は、サービスの提供元のエンドプロキシ(例えば、エンドプロキシP)あるいはその上位の中継プロキシ(例えば、中継プロキシA)の状態キャッシュ211に蓄積される。
まず、サービス提供主体側(つまり、サーバ側)の都合により、経路を変更する場合について説明する。
エンドプロキシPが配置されたノードとの間のリンクが切断されると、例えば、リンク管理部207からエンドプロキシSのコネクション管理部202にその旨が通知される。これに応じて、エンドプロキシSのコネクション管理部202により、サービス発見機能処理部221を介して、再度、同一のサービスWを検索する旨の検索要求が中継プロキシDに送出され、サービスWに再接続するための再接続シーケンスが開始される。(図7参照)。
また一方、エンドプロキシSのセッション状態継承処理部212は、状態キャッシュ211に保持されているセッション情報をエンドプロキシQの状態キャッシュ211に転送する。
ところで、サービスを享受する利用者が、サービスを享受するために利用する端末を変更する場合には、サービス享受主体(つまり、クライアント)の都合による経路の変更が発生する。そして、例えば、利用者が固定されたパソコンなどの端末から移動端末への切り替えを要求した場合には、サービス享受主体の変更に伴って、サービス提供主体の切り替えも必要となる場合が考えられる。なぜなら、サービス享受主体が移動端末に切り替えられた後、利用者とともにこのサービス享受主体が移動した場合などには、当然ながら、新たなサービス享受主体に接続されたエンドプロキシとの間に、元のサービス提供主体よりもコストの小さい経路によって接続可能な接続先が存在することが予想されるからである。
サービス享受主体に接続されたエンドプロキシ(例えば、上述した場合のエンドプロキシS)に、利用者から端末をエンドプロキシEに接続された移動端末に切り替える旨の移動要求が入力されると、この移動要求は、上位に位置する中継プロキシ(例えば、中継プロキシD)に渡され、この中継プロキシDあるいは切り替え元のエンドプロキシSの状態キャッシュ211に保持されているセッション情報が、切り替え先として指定されたエンドプロキシEの状態キャッシュ211に転送される(図8において、セッション情報転送Aとして示した)。
このようにして、切り替え先のサービス享受主体に最も小さいコストでサービスを提供可能なサービス提供主体に接続されたエンドプロキシを選択して経路を接続した後に、切り替え先のエンドプロキシEは、図8にセッション情報転送Aとして示した手順において転送を受けたセッション情報を用いて、新たにサービス提供主体となったアプリケーションに接続されたエンドプロキシ(つまり、エンドプロキシE)の状態キャッシュ211に、切り替え前のサービスに関する情報を再現する(図8に、セッション情報転送Bとして示す)。
202 コネクション管理部
203 送信バッファ
204 受信バッファ
205 パス管理部
206 リンクバッファ
207 リンク管理部
211 状態キャッシュ
212 セッション状態継承処理部
221 サービス発見機能処理部
222 経路評価部
223 登録管理部
224 サービステーブル
226 サービス広告部
227 インデックス作成部
228 インデックステーブル
229 サービス検索部
231 プロキシルーティングテーブル
Claims (7)
- ネットワークにおいて一意の識別子によって識別され、それぞれが互いに通信するためのインタフェースを備える複数のプロキシから構成されるオーバーレイネットワークにおいて、
前記複数のプロキシを、予め定められた条件を満たす中継プロキシと、その他のエンドプロキシとに分類する分類ステップと、
前記エンドプロキシに分類されたプロキシそれぞれを、前記中継プロキシに分類されたプロキシのいずれかの配下に振り分けて、中継プロキシと少なくとも一つのエンドプロキシとからなるグループを形成するグループ化ステップと、
前記各グループに所属するエンドプロキシが、対応する中継プロキシに到達する経路に関するコストを示すコスト値を前記対応する中継プロキシにそれぞれ通知する経路情報通知ステップと、
前記各グループの中継プロキシが、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるコスト値と前記エンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報あるいは前記エンドプロキシの識別子とからなる経路情報を集積して保持する経路情報集積ステップと、
前記各グループに所属するエンドプロキシが、自身に直接接続しているサービスを特定するサービス名を対応する中継プロキシにそれぞれ通知するサービス情報通知ステップと、
前記各グループの中継プロキシが、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるサービス名とその送信元のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービス情報を集積して保持するサービス情報集積ステップと、
前記各中継プロキシが、前記エンドプロキシによって提供可能なサービスを示す各サービス名とこのサービス名を含むサービス情報を保持している中継プロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービスインデックスを分散して保持するサービスインデックス分散ステップと、
所望のサービス名を指定するサービス提供要求を受けた要求元のエンドプロキシが、対応する中継プロキシに前記サービス名を含む検索要求を送出する検索要求ステップと、
前記検索要求に応じて、前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記複数の中継プロキシに分散して保持されたサービスインデックスに基づいて、前記サービス名を含むサービス情報を保持する中継プロキシを特定する中継プロキシ特定ステップと、
前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記特定された少なくとも一つの中継プロキシにそれぞれ保持されたサービス情報および経路情報から、接続先候補に関する情報として、前記所望のサービス名で示されるサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシのインタフェース情報と対応するコスト値とを収集する候補情報収集ステップと、
前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記少なくとも一つの接続先候補のコスト値にそれぞれに対応する中継プロキシと前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシとの間の経路に対応するコスト値を加算し、得られたコスト値それぞれと前記少なくとも一つの接続先候補のインタフェース情報とを前記要求元のエンドプロキシに返す補正ステップと、
前記要求元のエンドプロキシが、前記各接続先候補に対応するコスト値に基づいて、前記少なくとも一つの接続先候補のいずれかを選択して接続する選択ステップと
を備えたことを特徴とするサービス選択方法。 - 予め定められた条件を満たす中継プロキシの配下に前記条件を満たさないエンドプロキシが従属する階層的な構造を持つオーバーレイネットワークであって、
前記各グループの中継プロキシに、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知される前記中継プロキシと前記配下のエンドプロキシとの間の経路に関するコスト値と前記配下のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報あるいは前記配下のエンドプロキシの識別子とからなる経路情報が集積して保持されており、
前記各グループの中継プロキシに、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるサービス名とその送信元のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービス情報が集積して保持されており、
前記各中継プロキシに、前記エンドプロキシによって提供可能なサービスを示す各サービス名とこのサービス名を含むサービス情報を保持している中継プロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービスインデックスが分散して保持されているオーバーレイネットワークにおいて、
サービス提供のために接続されている二つのエンドプロキシを結ぶ経路上のプロキシのいずれかに備えられた状態キャッシュに、前記経路を用いてアプリケーションデータの送受信を行うセッションの状態に関するセッション情報を蓄積する蓄積ステップと、
前記サービス提供を担っていたエンドプロキシと前記オーバーレイネットワークとの接続が切断された際に、前記サービス提供を受けていたエンドプロキシが、自身の上位の中継プロキシに前記提供中のサービスを特定するサービス名を含む検索要求を送出する検索要求ステップと、
前記検索要求に応じて、前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記複数の中継プロキシに分散して保持されたサービスインデックスに基づいて、前記サービス名を含むサービス情報を保持する中継プロキシを特定する中継プロキシ特定ステップと、
前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記特定された少なくとも一つの中継プロキシにそれぞれ保持されたサービス情報および経路情報から、接続先候補に関する情報として、前記所望のサービス名で示されるサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシのインタフェース情報と対応するコスト値とを収集する候補情報収集ステップと、
前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記少なくとも一つの接続先候補のコスト値にそれぞれに対応する中継プロキシと前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシとの間の経路に対応するコスト値を加算し、得られたコスト値それぞれと前記少なくとも一つの接続先候補のインタフェース情報とを前記要求元のエンドプロキシに返す補正ステップと、
前記要求元のエンドプロキシが、前記各接続先候補に対応するコスト値に基づいて、前記少なくとも一つの接続先候補のいずれかを選択して接続する選択ステップと、
前記要求元のエンドプロキシと前記選択された接続先のエンドプロキシとを結ぶ経路上のプロキシのいずれかに備えられた状態キャッシュに、前記セッション情報を転送することにより、セッションの状態を引き継ぐ引継ぎステップと
を備えたことを特徴とするサービス選択方法。 - 予め定められた条件を満たす中継プロキシの配下に前記条件を満たさないエンドプロキシが従属する階層的な構造を持つオーバーレイネットワークであって、
前記各グループの中継プロキシに、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知される前記中継プロキシと前記配下のエンドプロキシとの間の経路に関するコスト値と前記配下のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報あるいは前記配下のエンドプロキシの識別子とからなる経路情報が集積して保持されており、
前記各グループの中継プロキシに、配下のエンドプロキシからそれぞれ通知されるサービス名とその送信元のエンドプロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービス情報が集積して保持されており、
前記各中継プロキシに、前記エンドプロキシによって提供可能なサービスを示す各サービス名とこのサービス名を含むサービス情報を保持している中継プロキシにアクセスするためのインタフェース情報とからなるサービスインデックスが分散して保持されているオーバーレイネットワークにおいて、
サービス提供のために接続されている二つのエンドプロキシを結ぶ経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに、前記経路を用いてアプリケーションデータの送受信を行うセッションの状態に関するセッション情報を蓄積する蓄積ステップと、
前記サービス提供を受けていたエンドプロキシを他のエンドプロキシに変更する旨が指示されたときに、前記サービス提供を受けていたエンドプロキシが、前記変更先のエンドプロキシに前記セッション情報を転送する転送ステップと、
前記変更先のエンドプロキシが、前記サービスの享受のためのアプリケーションを準備する準備ステップと、
前記変更先のエンドプロキシが、自身の上位の中継プロキシに前記提供中のサービスを特定するサービス名を含む検索要求を送出する検索要求ステップと、
前記検索要求に応じて、前記変更先のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記複数の中継プロキシに分散して保持されたサービスインデックスに基づいて、前記サービス名を含むサービス情報を保持する中継プロキシを特定する中継プロキシ特定ステップと、
前記変更先のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記特定された少なくとも一つの中継プロキシにそれぞれ保持されたサービス情報および経路情報から、接続先候補に関する情報として、前記所望のサービス名で示されるサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシのインタフェース情報と対応するコスト値とを収集する候補情報収集ステップと、
前記変更先のエンドプロキシに対応する中継プロキシが、前記少なくとも一つの接続先候補のコスト値にそれぞれに対応する中継プロキシと前記要求元のエンドプロキシに対応する中継プロキシとの間の経路に対応するコスト値を加算し、得られたコスト値それぞれと前記少なくとも一つの接続先候補のインタフェース情報とを前記変更先のエンドプロキシに返す補正ステップと、
前記変更先のエンドプロキシが、前記各接続先候補に対応するコスト値に基づいて、前記少なくとも一つの接続先候補のいずれかを選択して接続する選択ステップと、
前記変更先のエンドプロキシと前記選択された接続先のエンドプロキシとを結ぶ経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに、前記セッション情報を転送することにより、セッションの状態を引き継ぐ引継ぎステップと
を備えたことを特徴とするサービス選択方法。 - ネットワークにおいて一意の識別子によって識別され、それぞれが互いに通信するためのインタフェースを備える複数のプロキシから構成されるオーバーレイネットワークにおいて、
前記オーバーレイネットワークに含まれるプロキシであって予め定められた条件を満たす中継プロキシのいずれかの配下に、前記条件を満たさないエンドプロキシそれぞれを従属させて登録する登録手段と、
前記中継プロキシとその配下として登録されたエンドプロキシとからなるグループごとに、前記配下のエンドプロキシと前記中継プロキシとの間の経路にかかわる経路情報と前記配下のエンドプロキシに直接接続されたサービスに関するサービス情報を収集し、前記中継プロキシに集積して保持させる収集手段と、
前記各中継プロキシに集積されたサービス情報に基づいて、各サービスを特定するサービス名とそのサービスを所持するエンドプロキシを配下に持つ中継プロキシとの対応関係を示すサービスインデックスを作成し、前記複数の中継プロキシに分散して保持させるインデックス作成手段と、
前記オーバーレイネットワークに含まれるプロキシに入力されるサービス要求に応じて、前記サービス要求において指定されたサービス名に基づいて、前記複数の中継プロキシに保持された情報から前記サービス名で特定されるサービスに接続されたエンドプロキシを接続先候補として検索する候補検索手段と、
前記候補検索手段によって得られる接続先候補から適切な接続先候補を選択し、選択された接続先と要求元のプロキシとを接続する選択接続手段とを備え、
前記収集手段は、
前記各グループに属するエンドプロキシと対応する中継プロキシとの経路にかかわるコスト値と前記各エンドプロキシを特定するための識別情報と前記各エンドプロキシのインタフェース情報とからなる経路情報を収集し、前記各グループに属する中継プロキシに集積して保持する経路情報収集手段と、
前記各グループに属するエンドプロキシに直接接続されているサービスを特定するサービス名を含むサービス情報を収集し、前記各グループに属する中継プロキシに集積して保持するサービス情報収集手段とを備え、
前記候補検索手段は、
前記検索要求に応じて、前記複数の中継プロキシに分散して保持されたサービスインデックスに基づいて、前記検索要求において指定されたサービス名を含むサービス情報を保持する中継プロキシを特定する中継プロキシ特定手段と、
前記特定された少なくとも一つの中継プロキシにそれぞれ集積されたサービス情報および経路情報から、接続先候補に関する情報として、前記所望のサービス名で示されるサービスに直接に接続された少なくとも一つのエンドプロキシの識別情報あるいはインタフェース情報と対応するコスト値とをそれぞれ収集する候補情報収集手段と、
前記少なくとも一つの接続先候補のコスト値に、それぞれの接続先候補に対応する中継プロキシと要求元のプロキシが属するグループの中継プロキシとの経路に対応するコスト値をそれぞれ加算し、得られたコスト値それぞれと対応する接続先候補の識別情報とを検索結果として出力する補正手段とを備え、
前記接続先選択手段は、前記補正手段によって前記少なくとも一つの接続先候補に対応して出力されるコスト値に基づいて、前記少なくとも一つの接続先候補のいずれかを接続先として選択する選択手段を備えた
ことを特徴とするサービス選択システム。 - 請求項4に記載のサービス選択システムにおいて、
前記オーバーレイネットワークに属する各プロキシは、それぞれを経由して設定されたセッションによって送受信されるアプリケーションデータに関するセッション情報を前記セッションごとに保持する状態キャッシュを備え、
サービスの提供中に、前記サービスの提供元であるエンドプロキシと前記サービスの要求元のエンドプロキシとの接続が切断されたときに、前記サービスの要求元のエンドプロキシを検索要求元として前記候補検索手段に前記サービスに対応するサービス名を指定した検索要求を入力する検索要求手段と、
前記サービスの提供に用いられた経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに保持された該当するセッションに関するセッション情報を、前記検索要求に応じて前記候補検索手段によって検索された接続先候補の中から選択接続手段が選択して接続した接続先と前記要求元のエンドプロキシとの間に設定される経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに転送する転送手段と
を備えたことを特徴とするサービス選択システム。 - 請求項4に記載のサービス選択システムにおいて、
前記オーバーレイネットワークに属する各プロキシは、それぞれを経由して設定されたセッションによって送受信されるアプリケーションデータに関するセッション情報を前記セッションごとに保持する状態キャッシュを備え、
サービスの提供中に、前記サービスの提供を受けるためのアプリケーションを変更する旨の変更要求に応じて、前記サービスの提供に用いられた経路上のプロキシの状態キャッシュに保持された該当するセッションに関するセッション情報を、前記変更要求で指定された変更先のエンドプロキシに備えられた状態キャッシュに転送するセッション情報転送手段と、
前記変更要求で指定された変更先のエンドプロキシを検索要求元として前記候補検索手段に前記サービスに対応するサービス名を指定した検索要求を入力する検索要求手段と、
前記変更先のエンドプロキシの状態キャッシュに転送されたセッション情報を、前記検索要求に応じて前記候補検索手段によって検索された接続先候補の中から選択接続手段が選択して接続した接続先と前記変更先のエンドプロキシとの間に設定される経路上のプロキシに備えられた状態キャッシュに転送して継承させるセッション情報継承手段と
を備えたことを特徴とするサービス選択システム。 - 請求項4に記載のサービス選択システムにおいて、
前記インデックス作成手段は、
前記各中継プロキシに備えられ、それぞれに集積された少なくとも一つのサービス情報を、それぞれに含まれるサービス名に基づいて決定した宛先の中継プロキシに前記サービス名と前記サービス情報を保持している中継プロキシを識別するための識別情報または前記中継プロキシのインタフェース情報とからなるサービス広告を送出するサービス広告手段と、
前記各中継プロキシに備えられ、受信したサービス広告に基づいて、分担された範囲に属するサービス名に対応して、そのサービス名で示されるサービスを所持するエンドプロキシを従属させている中継プロキシの識別情報を保持する分担インデックステーブルを作成するテーブル作成手段とを備えた
ことを特徴とするサービス選択システム。
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