JP4144165B2 - 系統情報解析システム、系統情報収集装置、および、解析装置 - Google Patents

系統情報解析システム、系統情報収集装置、および、解析装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統や交通・通信・制御系統等の各種の系統から得られた系統情報を解析するための系統情報解析システムと、このシステムを構成する系統情報収集装置、および、解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、発電設備や送配電設備等を含む電力系統、ビル等の構造物の制御系統、あるいは、交通制御系統の如き各種の系統においては、その稼動管理や安全性管理等を行うため、各種の系統情報の収集および解析が行われている。
例えば、水力発電設備や送配電設備を含む電力系統においては、ダムの周辺や送配電設備にセンサ等の各種の系統情報収集装置を配置し、この系統情報収集装置にて収集された系統情報を解析することによって、電力量、系統で故障が発生した際の故障点標定、系統の各地点の潮流分布を計算する潮流計算、潮流計算結果等をもとに最小損失で送配電ルートを決定するロスミニマム計算、系統で発生する高調波の発生源を特定する高調波発生源探査、ダムの上流の降水量等からダム出水を推測するダム出水予測、天候や季節要因から推測する翌日負荷(電力量)等が求められている。
【0003】
このような解析を行うための解析技術は、日々改良等が行われて高度化しているため、各系統を保有する企業(系統保有企業)が直接的にこれを管理等することは困難である。このため、従来は、この解析技術を有する企業が、解析機能をソフトウェア化して系統情報収集装置に内蔵していた。そして、これら系統情報収集装置を系統保有企業に販売し、系統の各部に取り付けることによって上述の如き解析を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように系統情報収集装置に対して解析機能を設けることには、種々の問題があった。
例えば、各系統情報収集装置に解析機能を組み込んだ場合には、その分だけ製品価値が高くなるために、必然的に製品価格が高くなる傾向にあるという問題が生じていた。しかも、一般に解析機能は定常的に使用される機能ではなく、特に、系統の保護や故障時の解析を行うための解析機能については作動頻度が少ないため、系統情報収集装置の寿命期間内における解析機能の1動作当りの単価は極めて高くなる。
【0005】
また、上述のように解析技術は進歩するため、最新の解析技術を導入するためには、系統情報収集装置に内蔵したソフトウェアを逐次に更新する必要がある。また、同様に、ソフトウェア内にバグが発見された時等の対応時にも、ソフトウェアを更新する必要が生じる。
しかしながら、上述のように各系統情報収集装置に解析機能を組み込んだ場合であって、特に多数の製品が市場に出回っているような場合には、ソフトウェアを更新することが極めて困難である。特に、系統が遠隔地にある場合には、ソフトウェアの更新を迅速に行うことが困難であり、ソフトウェア内にバグがあることが分かっているにも関わらず早急に改善することができない等の事態を招くおそれがある。また、最新のソフトウェアに更新するような際には、この更新を行なう毎に更新作業料等の対価が必要となり、系統保有企業にとってのランニングコストを増加させる一因となる。
【0006】
また、リアルタイム演算処理を行うような系統情報収集装置においては、ソフトウェアの更新時に演算機能を停止させる必要が生じる。この場合、作動頻度が少ない解析機能を更新するために、系統情報収集装置全体の機能を停止させることになり、好ましくない。特に、電力系統の保護制御に関するような系統情報収集装置は、系統全体の安全性に大きく関わるものであり、その機能停止は安全性の面からも極力避けるべきである。
【0007】
ここで、近年のインターネットを代表とする各種ネットワーク技術の発達に伴い、このネットワークを利用して系統情報を収集して集中的に解析することも考えられる。しかしながら、このようにネットワークを用いる場合には、新たな問題が生じることになる。例えば、系統内の複数箇所に設置した系統情報収集装置にて系統情報を収集するような場合には、その位置によって系統構成が異なったり、あるいは、必要となる解析の内容や方法が異なることがある。また、このような場合には、複数の各系統情報収集装置を相互に区別することが必要となる。また、ネットワーク経路が遮断等される可能性もあるため、そのような場合においても系統情報を解析することのできるシステムを構築する必要がある。特に、系統全体の安全性に関する系統情報の解析を行う場合、解析のリアルタイム性や、機能停止時の危険回避(フェールセーフ)を確保する必要がある。このように、単に従来のネットワーク技術を適用したのでは、これら問題を解決することができない。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、系統情報収集装置のコストを低減し、解析機能の更新を容易かつ安全に行うことを可能とし、さらには、ネットワークにおける諸問題を解決することのできる、系統情報解析システム等を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の系統情報解析システムは、所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムであって、上記所定系統の系統情報を収集し、当該系統情報を解析装置に対してネットワークを介して送信する系統情報収集装置と、上記系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行なうべき解析の項目を示す解析項目情報とに基づいて、上記系統情報収集装置から送信された系統情報を解析し、この解析結果を解析結果受信装置に対してネットワークを介して送信する解析装置と、上記解析装置から送信された解析結果を受信する解析結果受信装置と、を備えることを特徴とする。
【0010】
このシステムによれば、系統情報収集装置にて収集された系統情報が解析装置に送信され、この解析装置にて解析された解析結果が解析結果受信装置に送信される。したがって、系統情報収集装置には、系統情報を収集するための機能を備えておけばよく、系統情報を解析するためのソフトウェア等を備える必要がない。このため、系統情報収集装置の製品単価を従来に比べて低減することができる。したがって、系統情報解析システムを導入する際のイニシャルコストを低減することができる。また、系統情報収集装置の装置構成が簡易になり、小型化することができる。
【0011】
また、このように解析を行なう場合には、解析を行なう企業等から解析を委託する企業等に対して解析の対価としての課金を行なうことが考えられるが、この場合においても、解析を行なう企業側において解析ソフトウェアを集中的に使用することで効率的な運用を行なうことができるので、解析機能の1動作当りの単価を従来に比べて低減することができる。また、解析を行なう企業にとっては、解析を行なう毎に課金を行なうことにより、解析毎に収益を得ることができ、長期間に渡り継続的に利益を得ることができる。
【0012】
また、このシステムによれば、ソフトウェアを最新のものに更新する際や、ソフトウェアのバグを解消するために更新する際等において、解析装置のソフトウェアのみを更新すればよいので、多数の系統情報収集装置が市場に出回っているような場合や、系統が遠隔地にある場合等においても、迅速かつ容易にソフトウェアの更新を行なうことができる。また、このようにソフトウェアの更新を容易に行なうことができるので、更新作業料等に対する対価を従来に比べて低減することができる。さらに、ソフトウェアの更新の際には、解析装置のみを一次的に停止等すればよく、系統情報収集装置を停止等させる必要がないので、系統情報収集装置が電力系統の保護制御に関わるような装置の場合にも、系統の安全性を損なうことがない。
【0013】
特に、このシステムによれば、系統構成情報や解析項目情報が取得され、これら情報を用いて系統情報の解析が行なわれるので、系統内の複数箇所に設置した系統情報収集装置にて系統情報を収集するような場合であっても、系統情報を正確に解析することができる。
【0014】
また、本発明は系統情報解析システムを構成する系統情報収集装置に関するものであり、本発明の系統情報収集装置は、所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報を収集する系統情報収集装置であって、上記所定系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行なうべき解析の項目を示す解析項目情報と、当該系統情報収集装置の認証を行うための認証情報と、の少なくとも一つを記憶する記憶手段と、上記系統構成情報、解析項目情報、または、認証情報の少なくとも一つと、上記系統情報とを、当該系統情報を解析する解析装置に対してネットワークを介して送信するための出力データを作成する出力データ作成手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
この装置によれば、系統構成情報、解析項目情報、または、認証情報の少なくとも一つが記憶され、このうちの少なくとも一つと、収集した系統情報とが解析装置に対して送信される。
したがって、解析装置においては、系統構成情報や解析項目情報に基づいて系統情報の解析を行なうことができ、あるいは、認証情報に基づいて各系統情報収集装置の認証を行なうことができる。
【0016】
また、本発明の系統情報収集装置は、上記の発明の系統情報収集装置において、上記出力データ作成手段は、上記出力データを上記解析装置に対して送信することができない場合に、当該系統情報を、上記解析装置への中継を行なう中継装置にネットワークを介して送信すること、を特徴とする。
【0017】
この装置によれば、出力データを解析装置に対して送信することができない場合には、当該系統情報が中継装置に送信される。したがって、この中継装置を介して系統情報を解析装置に中継させることができるので、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、解析装置に系統情報を送信して解析を行なわせることができる。
【0018】
また、本発明の系統情報収集装置は、上記の発明の系統情報収集装置において、上記出力データを上記解析装置に対して送信することができない場合に、上記系統情報に対して簡易解析を行なう簡易解析手段を備え、上記出力データ作成手段は、上記簡易解析手段による簡易解析の結果を、解析結果受信装置に対してネットワークを介して送信すること、を特徴とする。
【0019】
この装置によれば、出力データを解析装置に対して送信することができない場合に、系統情報に対して簡易解析が行なわれ、この結果が解析結果受信装置に送信される。したがって、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、客先企業等に配置された解析結果受信装置には簡易解析の結果が送信されるので、客先企業等は直ちに対応を取ることができる。このことにより、機能停止時の危険回避(フェールセーフ)を確保することができる。
【0020】
また、本発明の系統情報収集装置は、上記の発明の系統情報収集装置において、自己の不良を検知する不良検知手段を備え、上記出力データ作成手段は、上記不良検知手段にて不良が検知された場合に、その旨を上記解析装置に送信すること、を特徴とする。
【0021】
この装置によれば、系統情報収集装置の不良が検知された場合には、その旨が解析装置に送信される。したがって、不良が発生した際にはその事実を解析企業側において直ちに知ることができ、系統情報収集装置に対する早期復旧対応を行なうことができる。
【0022】
また、本発明は系統情報解析システムを構成する解析装置に関するものであり、本発明の解析装置は、所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報の解析を行う解析装置であって、上記所定系統に配置した系統情報収集装置にて収集され、ネットワークを介して送信された系統情報と、上記系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行なうべき解析の項目を示す解析項目情報とに基づいて、上記系統情報の解析を行う解析処理手段、を備えることを特徴とする。
【0023】
この装置によれば、系統情報収集装置から送信された系統情報と、系統構成情報と解析項目情報とに基づいて、系統情報の解析が行なわれる。したがって、系統情報収集装置には、系統情報を収集するための機能を備えておけばよく、系統情報を解析するためのソフトウェア等を備える必要がない。このため、系統情報収集装置の製品単価を従来に比べて低減することができ、解析機能の1動作当りの単価を従来に比べて低減でき、迅速かつ容易にソフトウェアの更新を行なうことができる。また、ソフトウェアの更新の際には、解析装置のみを一次的に停止等すればよいので、系統の安全性を損なうことがない。特に、このシステムによれば、系統構成情報や解析項目情報が取得され、これら情報を用いて系統情報の解析が行なわれるので、系統情報を正確に解析することができる。
【0024】
また、本発明の解析装置は、上記の発明の解析装置において、上記系統情報収集装置から上記ネットワークを介して送信された認証情報に基づいて、各系統情報収集装置の認証を行う認証処理手段を備え、上記解析処理手段は、上記認証処理手段にて系統情報収集装置の正当性が認証された場合にのみ、当該系統情報収集装置から送信された系統情報の解析を行なうこと、を特徴とする。
【0025】
この装置によれば、系統情報収集装置から送信された認証情報に基づいて系統情報収集装置の認証が行なわれ、この系統情報収集装置の正当性が認証された場合にのみ、系統情報の解析が行なわれる。したがって、不正な系統情報を解析して混乱を生じさせること等を防止することができ、系統情報解析システムのセキュリティを向上させることができる。
【0026】
また、本発明の解析装置は、上記の発明の解析装置において、上記系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、上記系統情報収集装置に系統情報を収集および送信させるセンサ起動処理手段、を備えることを特徴とする。
【0027】
この装置によれば、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、系統情報収集装置に系統情報を収集および送信させることができる。したがって、ある特定の系統情報収集装置において状態変化が検知された場合に、その近隣の系統情報収集装置から系統情報を得ることや、系統情報収集装置以外の検知手段からの情報に基づいて状態変化が検知された場合に、系統情報収集装置から系統情報を得ること等ができ、必要な系統情報を入手して確実な解析を行なうことができる。
【0028】
また、本発明の解析装置は、上記の発明の解析装置において、上記解析処理手段による解析に対する対価の額を算出する課金処理手段、を備えることを特徴とする。
【0029】
この装置によれば、解析処理手段による解析に対する対価の額が算出される。したがって、この算出結果を課金情報として委託先の企業等に送信すること等により、解析サービスに対する課金を行なうことができる。
【0030】
また、本発明の解析装置は、上記の発明の解析装置において、上記解析処理手段による系統情報の解析の結果を示す情報を、解析結果受信装置に対してネットワークを介して送信する報告データ処理手段、を備えることを特徴とする。
【0031】
この装置によれば、系統情報の解析の結果を示す情報が解析結果受信装置に対して送信される。したがって、解析の結果を委託先の企業等に迅速に報告等することができ、リアルタイム性の高い解析サービスを提供することができる。
【0032】
また、本発明は系統情報解析システムを構成する中継装置に関するものであり、本発明の中継装置は、所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報の中継を行う中継装置であって、上記所定系統に配置した系統情報収集装置から系統情報が送信された際、この系統情報を、当該系統情報を解析する解析装置に対してネットワークを介して転送する転送処理手段、を備えることを特徴とする。
【0033】
この装置によれば、系統情報収集装置から系統情報が送信された際、この系統情報が解析装置に転送される。したがって、中継装置を介して系統情報を解析装置に中継させることができるので、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、解析装置に系統情報を送信して解析を行なわせることができる。
【0034】
また、本発明の中継装置は、所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報の中継を行う中継装置であって、上記系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、当該系統情報を解析する解析装置に対して、解析を委託する委託データをネットワークを介して送信する解析委託手段、を備えることを特徴とする。
【0035】
この装置によれば、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、解析装置に対して解析が委託される。したがって、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、中継装置から解析装置に解析を委託して、解析を行なわせることができる。
【0036】
また、本発明はプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものであり、本発明の記録媒体は、所定系統から系統情報を収集するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記系統情報を収集する手順と、上記所定系統の構成を示す系統構成情報、上記系統情報に対して行なうべき解析の項目を示す解析項目情報、または、各系統情報収集装置の認証を行うための認証情報の少なくとも一つと、上記手順にて収集した上記系統情報とを、当該系統情報を解析する解析装置に対してネットワークを介して送信する送信手順と、を備えるプログラムを記録したことを特徴とする。
【0037】
この記録媒体によれば、当該記録媒体をコンピュータに読み取らせることによって、系統構成情報、解析項目情報、または、認証情報の少なくとも一つと、収集した系統情報とが解析装置に対して送信される。
したがって、解析装置においては、系統構成情報や解析項目情報に基づいて系統情報の解析を行なうことができ、あるいは、認証情報に基づいて各系統情報収集装置の認証を行なうことができる。
【0038】
ここで、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、DVD等の任意の「可搬用の物理媒体」や、各種コンピュータシステムに内蔵されるROM、RAM、HD等の任意の「固定用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0039】
また、本発明の記録媒体は、所定系統から収集された系統情報を解析するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記所定系統に配置した系統情報収集装置にて収集され、ネットワークを介して送信された系統情報を受信する手順と、上記系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行なうべき解析の項目を示す解析項目情報とに基づいて、上記系統情報の解析を行う手順と、を備えるプログラムを記録したことを特徴とする。
【0040】
この記録媒体によれば、当該記録媒体をコンピュータに読み取らせることによって、系統情報収集装置から送信された系統情報と、系統構成情報と解析項目情報とに基づいて、系統情報の解析が行なわれる。したがって、系統情報収集装置には、系統情報を収集するための機能を備えておけばよく、系統情報を解析するためのソフトウェア等を備える必要がない。このため、系統情報収集装置の製品単価を従来に比べて低減することができ、解析機能の1動作当りの単価を従来に比べて低減でき、迅速かつ容易にソフトウェアの更新を行なうことができる。また、ソフトウェアの更新の際には、解析装置のみを一次的に停止等すればよいので、系統の安全性を損なうことがない。特に、このシステムによれば、系統構成情報や解析項目情報が取得され、これら情報を用いて系統情報の解析が行なわれるので、系統情報を正確に解析することができる。
【0041】
また、本発明の記録媒体は、所定系統から収集された系統情報を中継するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記所定系統に配置した系統情報収集装置にて収集され、ネットワークを介して送信された系統情報を受信する手順と、上記手順にて受信した系統情報を、当該系統情報を解析する解析装置に対してネットワークを介して転送する手順と、を備えるプログラムを記録したことを特徴とする。
【0042】
この記録媒体によれば、当該記録媒体をコンピュータに読み取らせることによって、系統情報収集装置から系統情報が送信された際、この系統情報が解析装置に転送される。したがって、中継装置を介して系統情報を解析装置に中継させることができるので、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、解析装置に系統情報を送信して解析を行なわせることができる。
【0043】
また、本発明の記録媒体は、所定系統から収集された系統情報を中継するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、当該系統情報を解析する解析装置に対して、解析を委託する委託データをネットワークを介して送信する手順、を備えるプログラムを記録したことを特徴とする。
【0044】
この記録媒体によれば、当該記録媒体をコンピュータに読み取らせることによって、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、解析装置に対して解析が委託される。したがって、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、中継装置から解析装置に解析を委託して、解析を行なわせることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる系統情報解析システム(以下、本システム)、系統情報収集装置、解析装置、中継装置、および、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の一つの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態においては、電力系統に本システム等を適用した例を示す。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0046】
(本システムの概要)
以下、本システムの概要について説明し、その後、本システムの構成および処理等の詳細について説明する。
図1はこの実施の形態にかかる系統情報解析システム全体の構成図である。
図1において、電力を供給するための系統1は、複数の電気所2を送電線3にて接続して構成されており、この送電線3を介して各電気所2間で電力が融通される。
【0047】
ここで、送電線3の各所には、図示の如く複数のセンサ10が配置されている。このセンサ10は、系統情報の解析を受託する企業(解析企業)等に配置された解析側サーバ装置20と、解析を委託する企業(一般に、系統1を保有している企業と同一の企業、以下、客先企業)等に設置された客先側サーバ装置30とに対して、インターネット等の所定のネットワーク4を介して通信可能に接続されている。そして、これらセンサ10、解析側サーバ装置20、および、客先側サーバ装置30の全部または一部によって、本システムが構成されている。
【0048】
このような本システムにおいて、基本的な解析処理は以下のように行なわれる。まず、各センサ10は送電線3を介して供給等される電力の状態を監視しており、状態変化が検知された場合には、自己が取得した系統情報等を解析側サーバ装置20に送信すると共に、この系統情報の解析を委託する。そして、解析側サーバ装置20は、センサ10からの委託内容に従って系統情報を解析し、この解析結果を客先側サーバ装置30に送信する。そして、このように解析結果を送信する毎に、本システムから客先企業に対して、解析サービスに対する対価としての課金が行なわれる。
【0049】
このような基本的な解析処理の他、センサ10から解析側サーバ装置20に送信を行なうことができない事態が生じた場合には、これを補完する処理が行なわれる。
すなわち、例えば、解析側サーバ装置20は、所定方法にて系統1の状態変化を通知された際、センサ10に対して起動信号を送信し、このセンサ10を起動する。そして、このセンサ10から送信された系統情報の解析を行なった後、この解析結果を客先側サーバ装置30に送信する。
また、例えば、不良箇所がセンサ10と解析側サーバ装置20との間であり、センサ10と客先側サーバ装置30との間、および、客先側サーバ装置30と解析側サーバ装置20との間が正常であれば、センサ10、客先側サーバ装置30、解析側サーバ装置20に順次至るルートで系統情報を迂回送信する。この処置は、センサ10で、解析側サーバ装置20への伝送不良(解析側サーバ装置20からの応答が検出不可であること等)を検知することで、自動的に行なうことができる。
【0050】
(システム構成−センサ)
次に、このような解析を行なうための本システムの構成について説明する。
まず、センサ10の構成について説明する。
図2はセンサ10の構成を示すブロック図である。このセンサ10は、系統1に配置されて当該系統1から所定の系統情報を得る系統情報収集装置であり、操作部11、設定値記憶部12a、取得データ記憶部12b、認証コード記憶部12c、A/D変換部13、計時部14、起動判定部15、出力データ作成部16、伝送制御部17、センサ不良検出部18、および、簡易解析部19を備えて構成されている。
【0051】
このうち、操作部11は、センサ10の設置者等が当該センサ10に対して所定の情報を入力するための入力手段であり、例えば、タッチパネルやキーボード等の周知の入力インターフェースを用いて構成される。この操作部11を介して入力される情報としては、系統構成情報、解析項目情報、および、センサ起動条件がある。
【0052】
このうち、系統構成情報とは、センサ10が配置される系統1のシステム構成を特定する情報である。この系統構成情報の具体的な内容は、系統1の種類や系統情報の解析方法等によって異なるが、例えば、送電線3の名称、送電線3の線路長、送電線3の接続形態、送電線3のインピーダンス、当該センサ10の形態(電源有無、負荷容量等)、中性点接地容量等を含めることができる。この他、系統構成情報には、客先企業の企業名や、当該センサ設置位置等、解析自体には必ずしも必要でない付加的な情報(付加情報)を含めることができる。
【0053】
また、解析項目情報とは、解析側サーバ装置20に解析を委託する際の解析項目を示す情報である。この解析項目の具体的な内容は任意であり、公知の解析技術によって解析することのできる解析項目の全部または任意の一部として構成することができ、例えば、送電線3に故障が生じた際の故障点標定や、送電線3にて供給される電力の諸量解析等を含めることができる。
また、センサ起動条件とは、当該センサ10を自己起動させるための条件である。このセンサ起動条件の具体的内容については後述する。
【0054】
これら各情報は、センサ10の設置直後等に操作部11を介して設定され、記憶手段である設定値記憶部12aにて不揮発的に記憶される。また、これら各情報は、必要に応じて操作部11を介して変更することができる。その他、これら各情報の全部または一部については、固定的に設定値記憶部12aに記憶させておくこともでき、あるいは、系統構成情報や解析項目情報については、解析側サーバ装置20に記憶させてもよく、あるいは、客先側サーバ装置30に記憶させて必要に応じて解析側サーバ装置20に送信するようにしてもよい。これらの場合には、操作部11を省略することができ、また、解析側サーバ装置20や客先側サーバ装置30において各情報を集中的に管理・メンテナンス等することができ、また、設定値記憶部12aの記憶容量やネットワーク4への伝送負荷を低減することもできる。
【0055】
また、A/D変換部13は、当該センサ10に入力されたアナログ計測値をデジタル変換する。また、計時部14は、時刻データを出力する。また、取得データ記憶部12bは、起動判定部15からデータラッチ指示信号を受けた際に、A/D変換部13にて変換された計測値と、保護制御装置から出力された動作情報を記憶する(以下、これら計測値と保護制御装置の動作情報とを必要に応じて取得データと総称する)。また、認証コード記憶部12cは、当該センサ10を解析側サーバ装置20において一意に識別するための認証情報を不揮発的に記憶する記憶手段である。なお、本実施の形態においては、認証情報は、各センサ10毎に付与された認証コードであるものとするが、その他、客先企業の顧客番号や、センサ10の製造番号等を用いることができる。
【0056】
また、起動判定部15は、設定値記憶部12aに記憶されたセンサ起動条件が満たされているか否かを所定間隔で判断し、満たされていると判断した場合には、所定の起動制御を行なう。具体的には、起動判定部15は、取得データ記憶部12bにデータラッチ指令信号を出力し、取得データを記憶させる。また、起動判定部15は、さらに必要に応じて、出力データ作成部16に出力指令信号を出力し、出力データを作成させる。なお、センサ起動条件の具体的内容については後述する。
【0057】
また、出力データ作成部16は、起動判定部15から出力指示信号を受けた際に出力データを作成して伝送制御部17に出力する出力データ作成手段である。この出力データの内容については後述する。
また、伝送制御部17は、出力データ作成部16にて作成された出力データを所定の通信規約(例えば、TCP/IP(transport control protocol/internet protocol))に従ってネットワーク4に送信する。
【0058】
また、センサ不良検出部18は、当該センサ10における不良の発生を検出する不良検知手段である。このセンサ不良検出部18にて検出される不良の内容および検出方法は任意であるが、少なくとも解析企業に対して通知することが好ましい全ての不良が検知されるものとし、例えば、設定値記憶部12aや取得データ記憶部12bのベリファイチェック等を利用して不良検出を行なうことができる。
また、簡易解析部19は、出力データ作成部16にて作成された出力データに基づいて、系統情報を簡易的に解析する簡易解析手段である。この解析内容や解析方法については任意であるが、系統情報を解析側サーバ装置20に直ちに送信できない場合に、客先側サーバ装置30に系統1の状態を通知するための最低限の解析が行なわれる。この簡易解析の具体的内容については後述する。
【0059】
このように構成されるセンサ10は、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができる。すなわち、センサ10に配置した図示しない記憶部には、OSと協動してCPUに命令を与え、各種処理を行なうためのコンピュータプログラムが格納されている。このコンピュータプログラムは、図示しないRAMにロードされることによって実行され、CPUと協動して上述の各処理を行なう。しかしながら、このコンピュータプログラムは、センサ10に対して任意のネットワーク4を介して接続された任意のサーバ装置に格納されてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。あるいは、センサ10の全部または任意の一部を、ワイヤードロジック等によるハードウェアとして実現することも可能である。
【0060】
(システム構成−解析側サーバ装置)
次に、解析側サーバ装置20について説明する。
図3は解析側サーバ装置20の構成を示すブロック図である。この解析側サーバ装置20は、所定系統1から得られた系統情報を解析する解析装置であり、出力データDB(DB=データベース)21、センサ情報DB22、課金情報DB23、入力装置24、出力装置25、入出力制御IF26、通信制御IF(IF=インターフェース)27、および、制御部28を備えて構成されており、これら各部はバス等の通信路を介して通信可能に接続されている。さらに、この解析側サーバ装置20は、ルータ等の図示しない通信装置および専用線を介して、ネットワーク4に通信可能に接続されている。
【0061】
このうち、出力データDB21は、各センサ10から送信された出力データを一次的に格納する出力データ格納手段である。
また、センサ情報DB22は、当該解析側サーバ装置20において解析を行うべき各センサ10の認証コードと、各センサ10の相互の位置関係を示す情報(少なくとも、各センサ10にて状態変化が検知された場合であって、そのセンサ10の周囲のセンサ10から出力データを得る必要がある場合の、当該周囲のセンサ10を特定するための情報)とが格納されている。この情報は、例えば、図4に示すように、各センサ10のセンサIDと、各センサ10の認証コードと、各センサ10に隣接するセンサ10(隣接センサ)のセンサIDとを相互に関連付けて構成されている。
また、課金情報DB23は、当該解析側サーバ装置20において解析を行った際に、客先企業に対して行う課金の計算情報(基本料金、解析方法に応じた課金単価等)が格納されている。
【0062】
また、入力装置24は、キーボード、マウス、あるいは、マイク等にて構成される入力手段である。また、後述するモニタも、マウスと協働してポインティングディバイス機能を実現する。また、出力装置25は、モニタ(テレビを含む)や、スピーカ等にて構成される出力手段である。これら入力装置24および出力装置25は、入出力制御IF26を介して制御部等に接続される。
また、通信制御IF27は、当該サーバ装置とネットワーク4(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行なう。
【0063】
次に、制御部28について説明する。この制御部28は、解析側サーバ装置20の各部を制御するもので、機能概念的に、認証処理部28a、解析処理部28b、センサ起動処理部28c、課金処理部28d、および、報告データ処理部28eとを備えて構成されている。ここでは、これら各部の機能を概説するに留め、各部にて行なわれる処理の詳細は後述する。
【0064】
このうち、認証処理部28aは、センサ10から出力データが送信されてきた際、この出力データに含まれる認証コードに基づいて、当該センサ10の正当性を認証する認証処理手段である。また、解析処理部28bは、センサ10または客先側サーバ装置30から出力データが送信されてきた際、この出力データに含まれる系統情報の解析を行なう解析処理手段である。また、センサ起動処理部28cは、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、当該解析側サーバ装置20から各センサ10を起動するための起動信号を出力するセンサ起動処理手段である。また、課金処理部28dは、解析に対する対価の額を所定方法にて算出する課金処理手段である。また、報告データ処理部28eは、解析処理部28bによる系統情報の解析の結果を示す情報を、客先側サーバ装置30に対して送信する報告データ処理手段である。
【0065】
さて、これまでに解析側サーバ装置20の構成について説明したが、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、解析側サーバ装置20が備える制御機能のうち、全部または任意の一部は、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。
【0066】
さらに、解析側サーバ装置20の分散・結合の具合的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、機能的または物理的に分散・結合して構成することができる。あるいは、出力データDB21を、データベースサーバとして独立させ集中管理してもよい。なお、実際の解析側サーバ装置20の構成機能としては、さらにファイアウォールサーバやDNS(Domain Name System)サーバの機能を付加することができるが、これらについては従来と同様に構成することができるためにその説明を省略する。
【0067】
(システム構成−客先側サーバ装置)
次に、客先側サーバ装置30について説明する。
図5は客先側サーバ装置30の構成を示すブロック図である。この客先側サーバ装置30は、解析側サーバ装置20から出力された報告データを受信する解析結果受信装置であり、必要に応じてセンサ10から送信された出力データを解析側サーバ装置20に転送する中継装置であり、かつ、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、解析側サーバ装置20に対して解析を委託する委託装置である。なお、客先側サーバ装置30に関して、解析側サーバ装置20と同様の構成および処理については、重複を避けるために説明を省略する。
【0068】
この客先側サーバ装置30は、解析結果DB31、課金情報DB32、入力装置33、出力装置34、入出力制御IF35、通信制御IF(IF=インターフェース)36、および、制御部37を備えて構成されている。この客先側サーバ装置30は、図1に示すように、ネットワーク4に通信可能に接続されると共に、系統1にも接続されており、この系統1の各部に設置された図示しない保護リレー等の系統保護制御装置の出力を入力される。
このような構成要素のうち、入力装置33、出力装置34、入出力制御IF35、通信制御IF36は、解析側サーバ装置20の入力装置24、出力装置25、入出力制御IF26、通信制御IF27とそれぞれ同様に構成することができる。
【0069】
次に、制御部37について説明する。この制御部37は、客先側サーバ装置30の各部を制御するもので、機能概念的に、報告データ処理部37a、転送処理部37b、解析委託処理部37c、および、センサ起動処理部37dを備えて構成されている。ここでは、これら各部の機能を概説するに留め、各部にて行なわれる処理の詳細は後述する。
【0070】
このうち、報告データ処理部37aは、解析側サーバ装置20から報告データが送信された際に、この報告データに関する所定の処理を行なう。また、転送処理部37bは、センサ10から出力データが送信されてきた際、この出力データを解析側サーバ装置20に転送するための転送処理手段である。また、解析委託処理部37cは、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、当該系統情報を解析する解析側サーバ装置20に対して、解析を委託する委託データを送信する解析委託手段である。そして、センサ起動処理部37dは、系統情報を解析すべき所定の状態が生じた場合に、当該客先側サーバ装置30から各センサ10を起動するための起動信号を出力するセンサ起動処理手段である。
【0071】
(系統情報解析処理−センサにおける処理)
次に、このように構成された本システムにおける系統情報解析処理について説明する(ただし、センサに不良が生じた際の処理については、後述する)。
まず、センサ10における処理について説明する。図6はセンサ10における処理のフローチャートである。まず、系統1の計測値が定常的に収集され、A/D変換部13にてデジタル変換され、取得データ記憶部12bに入力される。また、保護制御装置の動作情報についても、同様に取得データ記憶部12bに入力される。そして、これら計測値および動作情報が、取得データ記憶部12bから起動判定部15に入力される。また、起動判定部15には、操作部11を介して手動起動が行われた際には手動起動信号が入力され、解析側サーバ装置20からネットワーク4を介して外部起動が行なわれた際には外部起動信号が入力される。
【0072】
そして、センサ10の起動判定部15は、これら自己に入力された各情報に基づいて、所定間隔で起動判定を行う(ステップS6−1)。図7には、起動判定部15の回路構成を示す。この図7に示すように、起動判定部15は、計測値の電圧および電流に対して、ベクトル計算、周波数計算、および、零相成分計算を行う。そして、起動判定部15は、この計算結果が所定の閾値(センサ起動条件の一部であり、設定値記憶部12aから呼び出される)を逸脱しているか否かを判断し、逸脱している場合には、取得データ記憶部12bにデータラッチ指示信号を出力して取得データを記憶させると共に(ステップS6−2、S6−3)、出力データ作成部16に出力指示信号を出力して出力データを作成させる(ステップS6−4)。また、起動判定部15は手動起動や外部起動が行われた場合にも、同様にデータラッチ信号および出力指示信号を出力する。なお、取得データの記憶の際には、計時部14から出力される時刻情報に基づいてタイムスタンプが付加される。なお、図7のロジックは、センサ設置系統条件により機能変更する場合がある。例えば、一部機能を省略する場合(例えば、周波数計算を省略する等)や、系統の特性上、零相成分が現れない場合に、代わりに逆相成分計算を実施する等の機能代替・追加を行なう場合がある。
【0073】
このように取得データの記憶や出力データの作成を行わせるのは、当該センサ10の状態変化を上記条件にて把握することができることの他、当該隣接センサ10に状態変化が生じた場合には、電圧値等の周辺となって現れる場合が多いため、必要に応じて取得データを呼び出して解析できる状態とする必要があり、また、出力データを解析側サーバ装置20等に出力する必要があるからである。
【0074】
ただし、電圧値や電流値の急変や、保護制御装置の動作は、系統1に配置されている遮断器の通常の開閉によっても起こり得るので、状態変化との区別ができない。したがって、この場合、起動判定部15は、データラッチ信号のみを出力して取得データを取得データ記憶部12bに記憶させる(ステップS6−5)。そして、この信号出力後の一定時間以内に解析側サーバ装置20からの外部起動がない場合には、取得データが必要ないと判断して、取得データ記憶部12bに対するデータラッチを解除してその記憶内容をクリアし(ステップS6−6〜S6−8)、サーバ装置からの外部起動がある場合には、ステップS6−4に移行して、出力データ作成部16に出力指示信号を出力して出力データを作成させる。
【0075】
このように作成される出力データの構成例を図10に示す。この出力データは、認証コード、設定値(解析項目情報、系統構成情報、センサ起動条件)、保護制御装置の動作情報、および、系統1の計測値を含んで構成されている。また、出力データには、必要に応じて、センサ不良情報や簡易解析結果が含められる。このうち、認証コードは認証コード記憶部12cから呼び出されることにより取得され、設定値は設定値記憶部12aから呼び出されることにより取得される。また、保護制御装置の動作情報および系統1の計測値は取得データ記憶部12bを介して取得される。なお、保護制御装置の動作情報および系統1の計測値に対しては、計時部14から出力される時刻情報に基づいてタイムスタンプが付加される。なお、センサ不良情報および簡易解析結果については後述する。この他、出力データは図示以外の任意の構成にて作成することができ、また、セキュリティを向上させるための暗号化等を行なうことができる(これらの点は、後述する報告データにおいても同じである)。
【0076】
再び、図6において、上述のように出力データが作成された後、伝送制御部17は、解析側サーバ装置20との接続を所定手順にて確立する(ステップS6−9)。
ここで、接続確立が成功しない場合、伝送制御部17は、その旨を出力データ作成部16に入力する。すると、出力データ作成部16は、当該センサ10と解析側サーバ装置20との間の通信経路に何らかの問題があると判断して、簡易解析部19に簡易解析指令信号を出力する。
一方、接続確立が成功した場合には、出力データが伝送制御部17を介して解析側サーバ装置20に送信される(ステップS6−10)。これは、図13において、センサ10−2が、状態変化を検出し、出力データを解析側サーバ装置20に送信する部分である。ここで、出力データを送信できない場合(ステップS6−11)、伝送制御部17は、その旨を出力データ作成部16に入力する。この場合にも、出力データ作成部16は、当該センサ10と解析側サーバ装置20との間の通信経路に何らかの問題があると判断して、簡易解析部19に簡易解析指令信号を出力する。
【0077】
この簡易解析指令信号を受けた簡易解析部19は、簡易解析を実行する(ステップS6−12)。具体的には、簡易解析部19は、計測値に基づく電圧および電流の波形と、そのベクトルを算出し、この結果をデータ作成部に出力する。そして、データ作成部は、この簡易解析の結果を含む出力データを作成し、伝送制御部17を介して客先側サーバ装置30に送信する(ステップS6−13)。これは、図14(a)において、解析側サーバ装置20と直接的には通信不可であるセンサ10−2が、簡易解析を行ない、この結果を客先側サーバ装置30に送信する部分である。
これにて、センサ10における処理が終了する。
【0078】
(系統情報解析処理−解析側サーバ装置における処理)
次に、解析側サーバ装置20における処理について説明する。図8は解析側サーバ装置20における処理のフローチャートである。この図8に示すように、解析側サーバ装置20においては、センサ10からの出力データの送信の有無、または、客先側サーバ装置30からの出力データの送信の有無(センサ10から解析側サーバ装置20に直接送信できない場合に行なわれるものであり、その詳細については後述する)が監視されている(ステップS8−1)。
【0079】
そして、出力データが送信された場合には、認証処理部28aの制御下において、認証処理を行なう(ステップS8−2)。具体的には、出力データに含まれる認証コードがセンサ情報DB22に格納されている認証コードのいずれかに一致するか否かを確認する。そして、一致する場合には、正当なセンサ10であると判断して、出力データを出力データDB21に格納した後、それ以降の処理を行なう(ステップS8−3)。一方、一致しない場合には、正当なセンサ10ではないと判断して出力データを無視する。これにより、不正なデータに基づいて解析を行なうこと等が回避され、システム全体のセキュリティを向上させることができる。
【0080】
次のステップでは、解析処理部28bの制御下において、当該出力データを送信したセンサ10の隣接センサ10からの出力データが必要であるか否かが判断される(ステップS8−4)。ここでは、隣接センサ10からの出力データが必要な場合として、当該出力データに何らかの不備がある場合(情報の欠落や、不当な値が含まれている場合等)や、当該出力データの解析項目情報によって示される解析内容から見て、自己起動したセンサ10以外のセンサ10の出力データが必要な場合を挙げることができる。このような場合、解析処理部28bはセンサ起動処理部28cにセンサ起動を行なわせる。具体的には、センサ起動処理部28cは、センサ情報DB22を参照して、ステップS8−2、S8−3において認証された当該センサ10の隣接センサ10を特定する。そして、この隣接センサ10に対して外部起動信号を送信し、出力データを取得する(ステップS8−5)。これは、図13において、自己起動したセンサ10−2以外のセンサ10−1やセンサ10−3の出力データが必要な場合、これらセンサ10−1やセンサ10−3に対して、解析側サーバ装置20が外部起動を行ない、解析側サーバ装置20がセンサ10−1、10−3から出力データを得る部分である。
【0081】
このように、解析に必要な出力データが取得された後、解析処理部28bによって系統情報の解析が行なわれる(ステップS8−6)。この解析は、取得された出力データに含まれる解析項目情報に従って行なわれる。この解析の具体的方法は公知の任意の方法を用いることができるため、その詳細な説明は省略するが、例えば、電圧値および電流値に基づいてインピーダンスを算出し、既知の送電線3の単位長さあたりのインピーダンスと、出力データが取得されたセンサ10の位置とに基づいて、故障点標定を行なうことができる。
【0082】
この解析は、1または複数の内容および方法にて行なうことができ、例えば、故障点標定という1つの解析内容に対して、複数の方法で解析を行なうことができる。また、客先企業に解析内容等を容易に選択してもらうことができるように、解析内容や解析方法を予め組み合わせてパッケージ化しておくこともできる。例えば、パッケージ1では電圧および電流の実効値と周波数が解析され、パッケージ2では電圧および電流の実効値、周波数、および、調波分析と、系統1の電力とが解析されるというように設定しておくことができる。
【0083】
このように解析が終了した後、課金処理部28dの制御下において、課金計算が行なわれる(ステップS8−7)。具体的には、課金情報DB23から課金の計算情報が呼び出されて、上記ステップSにおいて行なわれた解析に対する料金が計算される。
そして、報告データ処理部28eの制御下において、報告データの作成が行なわれる(ステップS8−8)。この報告データの構成例を図11に示す。この報告データは、解析結果報告書データと課金データとを含んで構成されている。このうち、解析結果報告書データは、ステップS8−6において得られた解析の結果、センサ10からの出力データに含まれる解析項目情報、および、センサ10からの出力データの系統構成情報に含まれる付加情報の他、当該報告データの作成日時等を含んで作成される。また、課金データは、ステップS8−7において行なわれた料金計算の結果を含んで作成される。
【0084】
この報告データの形式は任意であるが、例えば、全体を汎用の電子メール書式にて構成し、解析結果報告書データや課金データをメール文章として記載し、あるいは、解析結果報告書データや課金データをワープロ文章にて記載して添付することができる。
その後、このように構成された報告データが、通信制御IF27を介して客先側サーバ装置30に送信されることによって、解析側サーバ装置20における処理が終了する(図13参照)。
【0085】
(系統情報解析処理−客先側サーバ装置における処理)
最後に、客先側サーバ装置30における処理について説明する。図9は客先側サーバ装置30における処理のフローチャートである。この図9に示すように、客先側サーバ装置30においては、外部からの入力の有無が監視されている(ステップS9−1)。ここで、外部からの入力とは、解析側サーバ装置20からの報告データの送信、センサ10からの出力データの出力、あるいは、系統1の保護リレーからの出力である。
【0086】
このうち、解析側サーバ装置20からの報告データが送信された場合には、報告データ処理部37aの制御下において、報告データが処理される(ステップS9−2)。具体的には、まず、この報告データに含まれる解析結果報告書データが解析結果DB31に格納される(ステップS9−3)。この解析結果報告書データは、必要に応じて客先企業の担当者によって呼び出されて、出力装置34を介して解析結果報告書として出力等される。この解析結果報告書の出力例を図12に示す。この図において解析結果報告書には、解析結果12−1、解析項目情報12−2、付加情報である客先企業の企業名12−3やセンサ設置位置12−4、報告データの作成日時12−5等が記載されている。
【0087】
この他にも、解析結果報告書には、任意の情報を含めることができ、例えば、再解析の要否に関するコメント12−6を記載することができる。これは、解析結果に対して、もっと詳細な情報が必要であったり、不満があったり、あるいは、別の解析項目や解析方法にて解析を行なう必要があること等を考慮して記載されるコメントであり、客先企業の担当者は、手動または自動にて解析側サーバ装置20に再解析を委託することができる。この場合、解析企業は、必要に応じて追加課金を行なうことができる。
【0088】
このような解析結果報告書を見ることによって、客先企業は、系統1に状態変化があった事実およびその原因を知ることができ、直ちに対応を取ることができる。なお、解析側サーバ装置20から報告データが送信された場合には、その旨等を客先企業の担当者に報知するために警報の発生等を行なうことができる。
【0089】
再び、図9において、客先側サーバ装置30の報告データ処理部37aは、報告データに含まれる課金データを課金情報DB32に格納する(ステップS9−4)。このように、課金情報DB32に格納された解析結果データは、客先企業の経理タイミング等に応じた任意のタイミングで参照され、課金金額の集計等が行なわれた後、解析企業に対する支払いが行なわれる。
【0090】
一方、ステップS9−2において、外部からの入力が、センサ10からの出力データであった場合には、報告データ処理部37aの制御下において、この出力データが処理される(ステップS9−5)。これは、例えば、図14(a)において、解析側サーバ装置20への送信を行なうことができないセンサ10−2が、簡易解析結果を含む出力データを客先側サーバ装置30に送信した場合に対応する。具体的には、まず、出力データに含まれる簡易解析結果が解析結果DB31に格納される(ステップS9−6)。この解析結果報告書データは、必要に応じて客先企業の担当者によって呼び出されて、出力装置34を介して簡易解析結果報告書として出力等される。なお、この簡易解析結果報告書の具体的内容については、図12の解析結果報告書とほぼ同様に構成することができる。
【0091】
このような簡易解析結果報告書を見ることによって、客先企業は、センサ10と解析側サーバ装置20との間の通信経路に異常が生じている場合であっても、系統1に状態変化があった事実およびその原因を知ることができ、直ちに対応を取ることができる。なお、センサ10から出力データが送信された場合には、その旨等を客先企業の担当者に報知するために警報の発生等を行なうことができる。
【0092】
その後、客先側サーバ装置30の転送処理部37bの制御下において、出力データが解析側サーバ装置20に転送される(ステップS9−7)。すなわち、図14(a)に示すように、客先側サーバ装置30は、センサ10−2からの出力データを解析側サーバ装置20に中継するための中継装置としての機能を兼ねている。もちろん、客先側サーバ装置30と中継装置とは、別個のハードウェアとして構成してもよい。これによって、解析側サーバ装置20は、センサ10との間の通信経路に異常が生じている場合であっても、系統情報の解析を行なうことができる。
【0093】
また、ステップS9−5において、外部からの入力が、系統1の保護リレーからの出力であった場合には、解析委託処理部37cの制御下において、解析の委託処理が行なわれる(ステップS9−8)。ここで、図15は、センサ10−2と解析側サーバ20との間、および、センサ10−2と客先側サーバ装置30との間に伝送不良がある場合、または、センサ10−2が不良の場合の解析処理手順を説明する図である。具体的には、まず、保護リレーからの出力に基づいて所定の方法によって解析を行なうべきセンサ10および解析項目情報を特定する。例えば、保護リレーの出力を受けた端子位置に基づいて保護リレーの位置を特定し、保護リレーの位置と解析対象のセンサ10との対応関係を示す所定のテーブルを参照することによって解析対象のセンサ10を決定することができる。また、客先側サーバ装置30は、保護リレーから出力を受けた際等に、欲しいセンサ情報が欠落している場合等には、センサ起動処理部37dの機能により、センサ10に対して、当該センサ10を起動するための起動信号を出力することもできる。
【0094】
そして、これらの情報に基づいて、解析側サーバ装置20に解析を委託するための委託データを作成し、この委託データを解析側サーバ装置20に送信する。これによって、解析側サーバ装置20は、客先側サーバ装置30とセンサ10との間の通信経路に異常が生じている場合であっても、系統情報の解析を行なうことができる。
再び、図9において、客先側サーバ装置30は、出力データまたは解析データを解析側サーバ装置20に転送等した後、解析側サーバ装置20から、追加情報の収集要求があるか否かを所定時間監視する(ステップS9−9)。そして、収集要求がない場合には処理を終え、収集要求がある場合には、前記センサ10に出力データの収集および出力を要求し(ステップS9−10)、処理を終える。図14(b)には、解析側サーバ装置20から客先側サーバ装置30を介してセンサ10−2に出力データの収集・出力を要求する状態を示す。
【0095】
(系統情報解析処理−センサに不良が生じた際の処理)
最後に、センサに不良が生じた際の処理について説明する。
まず、センサ10のセンサ不良検出部18は、所定間隔で不良の有無を監視している。そして、不良を検出すると、その旨を出力データ作成部16に出力する。これを受けた出力データ作成部16は、センサ不良情報を含む出力データ(図10参照)を作成し、この出力データを伝送制御部17を介して解析側サーバ装置20に送信する。ここで、センサ不良情報には、少なくとも、当該センサ10に不良が生じた旨を示す情報が含まれる。センサ不良情報には、解析企業における対応を容易にするため、不良の具体的内容を示す情報が含まれることが好ましい。
【0096】
一方、解析側サーバ装置20は、上述のようにセンサ10から送信された出力データを解析する(図8のステップS8−6)。そして、この時点において出力データにセンサ不良情報が含まれている場合、報告データ処理部28eは、解析結果報告書データにその内容を付加する。これにより、客先企業に対してセンサ10に不良が発生したことを報告することができる。また、解析側サーバ装置20は、出力データにセンサ不良情報が含まれている場合、その旨を出力装置25に出力する(例えば、モニタ上の監視画面にアラーム出力を行なう等)。これにより、解析企業の管理者等がセンサ10に不良が発生したことを知ることができ、センサ10に対する早期復旧対応を行なうことができる。これにて、センサに不良が生じた際の処理が終了する。
【0097】
さて、これまで本発明の1つの実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において異なる実施の形態にて具現化されてよいものである。
例えば、上記実施の形態では、電力系統に本システム等を適用した例を示したが、本発明は、電力系統に限定されることなく、任意の系統に設置されて任意の系統情報の解析に適用することができる。例えば、交通系統を監視等するため、交通系統から系統情報を収集して解析することができる。あるいは、ビル等の構造物の制御系統を監視等するため、これらの系統から系統情報を収集して解析することができる。
【0098】
また、系統情報収集装置、解析側サーバ装置、あるいは、客先側サーバ装置の各々の構成やシステム内における配置位置等についても、系統の構成や解析すべき系統情報の内容等に応じて適宜変更することができる。例えば、交通系統の系統情報を解析するシステムにおいては、系統情報収集装置を、交通量や交通事故の発生を検知する各種のセンサとして構成することができる。また、解析側サーバ装置や客先側サーバ装置については、いわゆるワークステーションやPCサーバにて構成される装置以外に、一般的なPC端末として構成することもできる。
【0099】
また、上記実施の形態では、解析結果受信装置、中継装置、および、委託装置の機能を客先側サーバ装置に保有させているが、これらを相互に別個に構成することもできる。
また、上記実施の形態では、センサにおいて起動条件を判断するタイミングは、所定間隔として説明したが、指定時刻に起動条件を判断してもよい。あるいは、センサ以外の機器による指示、例えば、解析側サーバ装置からのポーリング等を起動条件として、出力データを出力するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、必要に応じて隣接センサを起動しているが、必ずしも隣接センサに限らず、周囲の任意の位置関係に配置されているセンサを起動して出力データを得ることができる。
【0100】
また、センサ、解析側サーバ装置、および、客先側サーバ装置を相互に接続するネットワークとしては、インターネット以外にも任意のネットワークを利用することができる。例えば、限定されたエリア内でLAN、WANあるいはパソコン通信網を用いて、実施の形態と同様のシステムを構築することができる。また、その他にも、地上波、CATV、CS、BS、あるいは、ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)を用いて各種データを送受信することができる。
【0101】
また、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行なうこともでき、あるいは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。例えば、上記実施の形態においては、センサと解析側サーバ装置との間の通信が不能となった場合に、センサから客先側サーバ装置に出力データを送信するものとして説明したが、任意の記録媒体を用いて人手によって出力データの受け渡しを行なうようにしてもよい。
【0102】
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、数値等については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、解析側サーバ装置の処理において、解析と課金計算とを逆の順序で行なうこともでき、あるいは、課金計算については、複数の報告データを出力した後の任意のタイミングで一括的に行なうこともできる。
【0103】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、系統情報収集装置の製品単価を従来に比べて低減することができ、また、解析機能の1動作当りの単価を従来に比べて低減することができる。また、迅速かつ容易にソフトウェアの更新を行なうことができる。また、更新作業料等に対する対価を従来に比べて低減することができ、さらに、ソフトウェアの更新の際には、系統の安全性を損なうことがない。特に、このシステムによれば、系統内の複数箇所に設置した系統情報収集装置にて系統情報を収集するような場合であっても、系統情報を正確に解析することができる。
【0104】
また、本発明によれば、解析装置においては、系統構成情報や解析項目情報に基づいて系統情報の解析を行なうことができ、あるいは、認証情報に基づいて各系統情報収集装置の認証を行なうことができる。
【0105】
また、本発明によれば、この中継装置を介して系統情報を解析装置に中継させることができるので、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、解析装置に系統情報を送信して解析を行なわせることができる。
【0106】
また、本発明によれば、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、客先企業等に配置された解析結果受信装置には簡易解析の結果が送信されるので、客先企業等は直ちに対応を取ることができる。このことにより、機能停止時の危険回避(フェールセーフ)を確保することができる。
【0107】
また、本発明によれば、不良が発生した際にはその事実を解析企業側において直ちに知ることができ、系統情報収集装置に対する機能修理等を早急に行なうことができる。
【0108】
また、本発明によれば、系統情報収集装置の製品単価を従来に比べて低減することができ、解析機能の1動作当りの単価を従来に比べて低減でき、迅速かつ容易にソフトウェアの更新を行なうことができる。また、ソフトウェアの更新の際には、解析装置のみを一次的に停止等すればよいので、系統の安全性を損なうことがない。特に、このシステムによれば、系統構成情報や解析項目情報が所定方法で取得され、これら情報を用いて系統情報の解析が行なわれるので、系統情報を正確に解析することができる。
【0109】
また、本発明によれば、不正な系統情報を解析して混乱を生じさせること等を防止することができ、系統情報解析システムのセキュリティを向上させることができる。
【0110】
また、本発明によれば、ある特定の系統情報収集装置において状態変化が検知された場合に、その近隣の系統情報収集装置から系統情報を得ることや、系統情報収集装置以外の検知手段からの情報に基づいて状態変化が検知された場合に、系統情報収集装置から系統情報を得ること等ができ、必要な系統情報を入手して確実な解析を行なうことができる。
【0111】
また、本発明によれば、この算出結果を課金情報として委託先の企業等に送信すること等により、解析サービスに対する課金を行なうことができる。
【0112】
また、本発明によれば、解析の結果を委託先の企業等に迅速に報告等することができ、リアルタイム性の高い解析サービスを提供することができる。
【0113】
また、本発明によれば、中継装置を介して系統情報を解析装置に中継させることができるので、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、解析装置に系統情報を送信して解析を行なわせることができる。
【0114】
また、本発明によれば、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、中継装置から解析装置に解析を委託して、解析を行なわせることができる。
【0115】
また、本発明によれば、解析装置においては、系統構成情報や解析項目情報に基づいて系統情報の解析を行なうことができ、あるいは、認証情報に基づいて各系統情報収集装置の認証を行なうことができる。
【0116】
また、本発明によれば、系統情報収集装置の製品単価を従来に比べて低減することができ、解析機能の1動作当りの単価を従来に比べて低減でき、迅速かつ容易にソフトウェアの更新を行なうことができる。また、ソフトウェアの更新の際には、解析装置のみを一次的に停止等すればよいので、系統の安全性を損なうことがない。特に、このシステムによれば、系統構成情報や解析項目情報が所定方法で取得され、これら情報を用いて系統情報の解析が行なわれるので、系統情報を正確に解析することができる。
【0117】
また、本発明によれば、中継装置を介して系統情報を解析装置に中継させることができるので、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、解析装置に系統情報を送信して解析を行なわせることができる。
【0118】
また、本発明によれば、系統情報収集装置と解析装置との間の通信が何らかの事情により不能となった場合においても、中継装置から解析装置に解析を委託して、解析を行なわせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる系統情報解析システム全体の構成図である。
【図2】センサの構成を示すブロック図である。
【図3】解析側サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】センサ情報DBに格納される情報の構成例を示す図である。
【図5】客先側サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図6】センサにおける処理のフローチャートである。
【図7】起動判定部の回路構成を示す図である。
【図8】解析側サーバ装置における処理のフローチャートである。
【図9】客先側サーバ装置における処理のフローチャートである。
【図10】出力データの構成例を示す図である。
【図11】報告データの構成例を示す図である。
【図12】解析結果報告書の出力例を示す図である。
【図13】センサから解析側サーバ装置に出力データが送信された状態等を示す図である。
【図14】センサから客先側サーバ装置に出力データが送信された状態等を示す図であり、(a)はセンサから解析側サーバ装置へ出力データの転送等を行なう状態を示す図、(b)は解析側サーバ装置からの追加情報の収集要求が出された場合の状態を示す図である。
【図15】客先側サーバ装置から解析側サーバ装置に委託データが送信された状態等を示す図である。
【符号の説明】
1 系統
2 電気所
3 送電線
4 ネットワーク
10 センサ
11 操作部
12a 設定値記憶部
12b 取得データ記憶部
12c 認証コード記憶部
13 A/D変換部
14 計時部
15 起動判定部
16 出力データ作成部
17 伝送制御部
18 センサ不良検出部
19 簡易解析部
20 解析側サーバ装置
21 出力データDB
22 センサ情報DB
23 課金情報DB
24 入力装置
25 出力装置
26 入出力制御IF
27 通信制御IF
28 制御部
28a 認証処理部
28b 解析処理部
28c センサ起動処理部
28d 課金処理部
28e 報告データ処理部
30 客先側サーバ装置
31 解析結果DB
32 課金情報DB
33 入力装置
34 出力装置
35 入出力制御IF
36 通信制御IF
37 制御部
37a 報告データ処理部
37b 転送処理部
37c 解析委託処理部
37d センサ起動処理部

Claims (7)

  1. 系統情報収集装置と解析装置と解析結果受信装置とからなり、所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムであって、
    上記系統情報収集装置は、上記所定系統の系統情報を収集し、当該系統情報を解析装置に対してネットワークを介して送信するとともに、当該送信ができない場合に、上記系統情報に対して簡易解析を行い、当該簡易解析結果を上記解析結果受信装置に送信し、
    上記解析装置は、上記系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行うべき解析の項目を示す解析項目情報とに基づいて、上記系統情報収集装置から送信された系統情報を解析し、この解析結果を上記解析結果受信装置に対してネットワークを介して送信し、
    上記解析結果受信装置は、上記解析装置から送信された解析結果または上記系統情報収集装置から送信された簡易解析結果を受信すること、
    を特徴とする系統情報解析システム。
  2. 所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報を収集する系統情報収集装置であって、
    上記系統情報に対して簡易解析を行う簡易解析手段と、
    上記系統情報を、当該系統情報を解析する解析装置に対してネットワークを介して送信する第1の送信手段と、
    上記簡易解析手段による簡易解析結果を、上記解析装置から解析結果を受信する解析結果受信装置に対して送信する第2の送信手段と、
    を備え、上記第1の送信手段による送信ができない場合に、上記第2の送信手段による送信を行うことを特徴とする系統情報解析システムの系統情報収集装置。
  3. 当該系統情報収集装置の認証を行うための認証情報を記憶し、
    上記第1の送信手段は、上記系統情報を、上記認証情報とともに上記解析装置に対して送信し、
    上記第2の送信手段は、上記簡易解析結果を、上記認証情報とともに上記解析結果受信装置に対して送信することを特徴とする請求項2に記載の系統情報解析システムの系統情報収集装置。
  4. 所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報の解析を行う解析装置であって、
    上記所定系統に配置した系統情報収集装置にて収集され、ネットワークを介して送信された系統情報と、上記系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行うべき解析の項目を示す解析項目情報とに基づいて、上記系統情報の解析を行う解析処理手段と、
    上記系統情報収集装置に系統情報を収集および送信させるセンサ起動処理手段と、
    を備え
    上記解析処理手段が、上記系統情報の解析の結果、上記系統情報を送信した系統情報収集装置の周囲に配置されている系統情報収集装置によって収集される系統情報が必要と判断した場合に、上記センサ起動処理手段が、上記周囲に配置されている系統情報収集装置を特定し、当該系統情報収集装置による系統情報の収集および送信を行わせる、
    とを特徴とする系統情報解析システムの解析装置。
  5. 所定系統から収集された系統情報を解析する系統情報解析システムにおいて、上記系統情報の解析を行う解析装置であって、
    上記所定系統に設置された系統保護制御装置の出力に従って上記系統情報を解析すべき系統情報収集装置を特定し、特定した系統情報収集装置によって収集される系統情報の解析を委託する委託データをネットワークを介して送信する委託装置と接続され、
    上記所定系統に配置した系統情報収集装置にて収集され、ネットワークを介して送信された系統情報と、上記系統の構成を示す系統構成情報と、上記系統情報に対して行うべき解析の項目を示す解析項目情報とに基づいて、上記系統情報の解析を行う解析処理手段と、
    上記委託装置から送信された委託データを受信する委託データ受信手段と、
    上記委託データ受信手段によって受信した上記委託データをもとに、上記委託装置によって特定された系統情報収集装置に系統情報を収集および送信させるセンサ起動処理手段と、
    を備えることを特徴とする系統情報解析システムの解析装置。
  6. 上記系統情報収集装置から上記ネットワークを介して送信された認証情報に基づいて、各系統情報収集装置の認証を行う認証処理手段を備え、
    上記解析処理手段は、上記認証処理手段にて系統情報収集装置の正当性が認証された場合にのみ、当該系統情報収集装置から送信された系統情報の解析を行なうこと、
    を特徴とする請求項4または5に記載の系統情報解析システムの解析装置。
  7. 上記解析処理手段による解析に対する対価の額を算出する課金処理手段、
    を備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の系統情報解析システムの解析装置。
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