JP4143176B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,プラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より,気密な処理室内に上部電極と下部電極とを対向配置したプラズマ処理装置,例えばエッチング装置が提案されている。かかる装置において被処理体に対しエッチング処理を施す場合について説明すると,まず下部電極上に被処理体を載置し,処理室内に所定の処理ガスを導入すると共に,真空引きにより処理室内を所定の減圧雰囲気に維持する。次いで,上部電極に対して所定のプラズマ生成用高周波電力を印加して,処理室内にプラズマを励起させると共に,下部電極に対して印加されるバイアス用高周波電力によって該プラズマを被処理体に引き込むことにより,所定のエッチング処理が被処理体に施される構成となっている。
【0003】
また,上述したエッチング装置における処理の終点検出について説明すると,まず処理室内で励起されたプラズマのプラズマ光を,処理室壁部に設けられた検出窓を介して,処理室外部に配置された光受容部により検出し,そのプラズマ光の発光スペクトルから所定のデータをサンプリングする。次いで,そのサンプリングデータは演算制御器に伝達される共に,サンプリングデータ中のノイズ成分を除去すべく,演算制御器においてサンプリングデータを所定量蓄えた後,それら複数のサンプリングデータの平均値等から終点を求める構成となっている。従って,エッチング処理の進行に伴って変化するプラズマのプラズマ光を直接測定して求められた終点に基づいてエッチング処理を終了することにより,被処理体に対して所定の処理が施される構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,最近の半導体集積回路の超高集積化,超多層化傾向に伴って,コンタクトホールなどの微細化も進展し,例えばSAC(セルフアラインコンタクト)処理などにおいては,正確かつ迅速に処理の終点を検出し,かかる終点に基づいて確実に処理を停止させることが,技術的要求項目の1つとして挙げられている。
【0005】
しかしながら,上述の如くサンプリングデータ中のノイズ成分を除去すべく,そのサンプリングデータを所定量蓄えた後,それら複数のサンプリングデータの平均値等から終点を求める場合には,その終点が検出されるまでに時間がかかり,迅速に終点を検出することが困難である。その結果,終点が検出された際に,すでに実際の終点が過ぎてしまっていることがあり,いわゆるオーバーエッチングを引き起こし,被処理体に対して所望の処理を施すことができないことがある。また,終点を迅速に検出するため,サンプリングデータの平均値を求める際に用いるデータ数を減らした場合には,サンプリングデータに含まれるノイズ成分の除去が不完全になると共に,サンプリングデータが減少するため,正確な終点を検出することができないことがある。
【0006】
本発明は,従来の技術が有する上記のような問題点に鑑みて成されたものであり,プラズマ処理の進行に応じて変化するプラズマのプラズマ光から,正確かつ迅速にプラズマ処理の終点を予測し,検出することが可能な,新規かつ改良されたプラズマ処理方法を提供することを目的としている。
【0007】
また,被処理体の膜厚がきわめて薄くなった場合,エッチングの終点判断の遅れによるエッチングの誤差は他の膜にも重大な影響を与えるおそれがある。本発明は,正確かつ迅速にプラズマ処理の終点を検出することにより,被処理体の膜厚がきわめて薄くなったときに適用することが好ましいプラズマ処理方法を提供することを他の目的としている。
【0008】
なお,本明細書中において,フィッティングとは,あてはめを意味し,具体的には,選択された標本分布関数とサンプリングデータとが最も近似するように標本分布関数の係数を決定し,近似関数を得ることをいう。また,終点予測プロフィルとは,実際のプラズマ処理の終点に達する前に,予め終点を求めることが可能な波形を表すものとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は,処理室内において被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の該プラズマ処理方法に適用されるものである。
そして,請求項1に記載の発明は,プラズマ処理の進行に応じて変化する測定可能値をサンプリングするサンプリング工程と,サンプリングデータをプラズマ処理の種類に応じて予め各パラメータが設定された標本分布関数に基づいてフィッティングし,終点予測プロフィルを求めるフィッティング工程と,終点予測プロフィルに基づいてプラズマ処理を終了すべき仮想終点を導出する予測工程と,仮想終点に基づいてプラズマ処理を終了すべきかを判定する終点判定工程とを含むことを特徴としている。
【0010】
かかる構成によれば,サンプリング工程にて,プラズマ処理の進行に応じて変化する測定可能値,例えば請求項9に記載の発明のように,プラズマの発光スペクトルをサンプリングして得られたサンプリングデータに基づいて,実際の終点に達する前に仮想終点を求めることができ,その仮想終点に基づいて,プラズマ処理を終了すべきかを判定できる。したがって,終点を事前にかつ迅速に求めることができる。また,フィッティング工程にて,サンプリングデータを標本分布関数,例えば請求項8に記載の発明のように,次の式(1)
【0011】
【数1】
Figure 0004143176
【0012】
で表されるワイブル分布関数や,次の式(2)
【0013】
【数2】
Figure 0004143176
【0014】
で表される指数指数分布関数や,次の式(3)
【0015】
【数3】
Figure 0004143176
【0016】
で表される2重指数(グンベル)分布関数や,次の式(4)
【0017】
【数4】
Figure 0004143176
【0018】
で表されるバー分布関数や,次の式(5)
【0019】
【数5】
Figure 0004143176
【0020】
で表される冪乗ロジスティック分布関数や,次の式(6)
【0021】
【数6】
Figure 0004143176
【0022】
で表される正規分布関数や,次の式(7)
【0023】
【数7】
Figure 0004143176
【0024】
で表されるガウス分布関数や,次の式(8)
【0025】
【数8】
Figure 0004143176
【0026】
で表されるローレンツ分布関数や,次の式(9)
【0027】
【数9】
Figure 0004143176
【0028】
で表されるボルツマン分布関数の中からプラズマ処理の種類,例えば,ガス条件,圧力,エッチング,成膜等の種類,に応じて選択した任意の関数に基づいてフィッティングすることのみで,そのサンプリングデータ中に含まれているノイズ成分を除去することができるため,正確かつ迅速に終点検出を行うことをできる。なお,フィッティング処理は標本分布関数に限定されるものではなく,請求項10のように,任意の関数でフィッティングすることが可能である。
【0029】
さらに,プラズマ処理の終点は,終点判定工程にて終点予測プロフィルに基づいて判定されるため,実際の終点に到達する前に正確な終点を検出することができる。その結果,プラズマ処理を所定の終点で正確かつ確実に停止させることができるため,被処理体に対して所望の均一な処理を施すことができる。また,終点判定工程を,例えば請求項3に記載の発明のように,かかる仮想終点が予め設定された範囲に収束した場合に終点と判定することにより,正確な終点を容易に検出することができる。なお,請求項4に記載のように,仮想終点に基づいてプラズマ処理を終了した後に,特殊終了処理を行ってもよい。ここで,特殊終了処理には,例えば,(a)高周波電力の出力を半減し,仮想終点において,高周波電力の出力を停止する処理,あるいは,(b)ただちに高周波電力の出力を停止する処理,等がある。
【0030】
また,終点判定工程は,請求項5に記載のように,プラズマ処理の終点に到達する時間T1を求める工程と,該時間T1と実際のプラズマ処理を行っている時間T2とを比較する比較工程を含むようにしてもよい。この場合,時間T1を求める工程は,前記終点予測プロフィルに基づいて求めてもよく,あるいは,前記近似式を微分した式に基づいて求めてもよい。かかる微分式からさらに容易にプラズマ処理の終点を検出することができる。
【0031】
上述の時間T1と時間T2との比較工程は,請求項6に記載のように,時間T1と時間T2とが実質的に一致した場合に前記プラズマ処理が終点に到達したと判断する工程を含むようにしてもよい。また,実際にプラズマ処理の終点に到達してはいない場合であっても,請求項7に記載のように,時間T1と時間T2との時間差に応じた処理終了工程を含むようにしてもよい。例えば,上述の(a)サンプリングやフィッティング処理を中断して,時間T1と時間T2との時間差Tdを求め,次いで,高周波電力の出力を半減し,時間差Tdが経過した後に高周波電力の出力を停止する工程,あるいは,(b)時間T1と時間T2との時間差Tdを求め,時間差Tdが所定値以下になったら,それ以降のサンプリングやフィッティング処理を中断し,次いで,高周波電力の出力を停止する工程,を含むようにしてもよい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に,添付図面を参照しながら,本発明にかかるプラズマ処理方法をエッチング装置に適用した実施の一形態について詳細に説明する。まず,かかるエッチング装置100の装置構成について,図1を参照しながら説明する。エッチング装置100の処理室102は,導電性材料から成る気密な処理容器104内に形成され,この処理容器104自体は,接地線106により接地されている。また,処理室102内には,導電性材料から成り下部電極を形成するサセプタ108と,導電性材料から成る上部電極110とが対向配置されている。
【0033】
かかるサセプタ108は,処理室102下方に配置されると共に,そのサセプタ108上には,ウェハWを載置可能な載置面が形成されている。また,サセプタ108の裏面には,絶縁部材112が取り付けられると共に,この絶縁部材112には,不図示の昇降機構に接続された昇降軸114が取り付けられている。従って,サセプタ108は,昇降機構の作動により上下方向(同図中の往復矢印方向)に移動自在に構成されている。さらに,昇降軸114の周囲の絶縁部材112の裏面と処理室102底面には,気密性材料から成るベローズ116が取り付けられているため,サセプタ108の上下動によっても処理室102内の気密性が損なわれない構成となっている。また,サセプタ108には,第1整合器118を介して,バイアス用高周波電力を出力可能な第1高周波電源120が接続されている。
【0034】
一方,上部電極110は,絶縁部材122を介して処理室102の天井部に取り付けられる構成となっている。また,上部電極110内には,所定の空間部110aが形成されていると共に,この空間部110aには,不図示のガス供給源に接続されたガス供給管124が連通するように接続されている。さらに,上部電極110には,処理室102側面と空間部110a内とを連通する多数のガス吐出孔110bが形成されている。従って,ガス供給源から供給された所定の処理ガスは,ガス供給管124を介して一旦空間部110a内に蓄えられた後,ガス吐出孔110bから処理室102内のウェハWに対して,均一に吐出される構成となっている。また,上部電極110には,第2整合器126を介して,プラズマ生成用高周波電力を出力可能な第2高周波電源128が接続されている。
【0035】
また,処理室102の内部側壁には,不図示の真空引き機構に接続された排気管129が連通するようにして接続されている。従って,その真空引き機構の作動によって処理室102内の雰囲気を排気することにより,処理室102内を所定の減圧雰囲気に維持することができる。
【0036】
また,処理室102内に励起されたプラズマPを検出可能な位置,例えば処理室102の側壁には,そのプラズマPのプラズマ光を処理室102外部に透過可能な検出窓130が設けられている。さらに,検出窓130を介して処理室102内のプラズマPのプラズマ光を検出可能な位置には,光学レンズ132が配置されている。さらにまた,その光学レンズ132の近傍には,かかる光学レンズ132により集光されたプラズマ光を後述する分光器136に伝達可能な光ファイバ134が配置されている。
【0037】
また,光ファイバ134の他方端には,プラズマ光を所定の発光スペクトルに分光可能な分光器136が接続されている。さらに,分光器136には,発光スペクトルを電気的な信号に変換する光電変換器138と,その信号を増幅するアンプ140と,かかる信号から所定のデータをサンプリングするサンプリング装置142と,およびアナログ信号であるサンプリングデータをデジタル信号化するA/D(アナログ/デジタル)変換器144を介して,かかる信号からエッチング処理の終点を検出することが可能な演算制御器146が接続されている。従って,光学レンズ132と,光ファイバ134と,分光器136と,光電変換器138と,アンプ140と,サンプリング装置142と,A/D変換器144は,エッチング装置100の光受容部148を構成している。また,演算制御器146には,第1高周波電源120と第2高周波電源128が接続されており,それら第1高周波電源120と第2高周波電源128から出力される各高周波電力は,演算制御器146により制御される構成となっている。
【0038】
次に,上述したエッチング装置100に適用される本実施の形態にかかるエッチング処理の終点検出方法について,図2に示したフローチャートを参照しながら詳細に説明する。なお,以下では,ウェハWの表面に形成された酸化膜(SiO2膜)に対して,エッチング処理を施す場合を例に挙げて説明する。
(1) まず,サセプタ108上にウェハWを載置した後,処理室102内に所定の処理ガス,例えばCF4を供給し,かつ真空引きにより処理室102内を所定の減圧雰囲気に維持すると共に,上部電極110とサセプタ108に各々プラズマ生成用高周波電力とバイアス用高周波電力を印加して,エッチング処理を開始する(ステップS100)。
【0039】
(2) 次いで,処理室102内に励起されたプラズマPのプラズマ光を,検出窓130を介して光受容部148により検出し,そのデータをサンプリングする(ステップS102)。この際,終点検出の精度を向上させるため,プラズマ光の発光スペクトル,例えば263nmの波長のCF2の発光スペクトルと,440nmの波長のSiFの発光スペクトルの各発光強度の比,すなわちCF2/SiF比の値をサンプリングする。
【0040】
なお,サンプリングが開始されてからしばらくの時間は,フィッティングすることはできても,その結果を終点予想に使うことはできない。十分な情報が集まらないうち,特に,プラズマ処理の進行の特徴的な部分の情報が得られないうちに,後述するように仮想終点を導出し,終点の判定を行うと,判定ミスが生じやすい。このため,どの段階から終点予想を行うかは,前もって演算制御器146に設定しておくか,あるいは,被処理体の測定データの変化に基づいて,実際の処理中に定めるように設定することが望ましい。どの段階から終点予想を行うかを前もって演算制御器146に設定しておく場合には,そのデータは,経験的知識,シミュレーション,あるいは実験データに基づいて得ることが可能である。
【0041】
サンプリングデータを図示すると,例えば図3に示したような波形となり,エッチング処理の進行に伴って値が上昇すると共に,後述するエッチング処理の終点付近で相対的に一定の値に収束することがわかる。また,このサンプリングデータは,プラズマ光から検出された生データであるため,ノイズ成分を多く含んだ波形が表されている。なお,同図中の縦軸は発光強度(CF2/SiF)を表し,横軸は時間を表している。
【0042】
(3) 次いで,演算制御器146にステップS102でサンプリングされたサンプリングデータが入力されると,そのサンプリングデータ及び以前の複数のサンプリングデータを標本分布関数,例えば上述した式(1)で表されるワイブル分布関数でフィッティングすることにより(ステップS104),ノイズ除去処理をせずとも,ノイズ成分を含まないプロフィルが得られる。
図4は,図中のF点までにサンプリングされたデータを使用してフィッティングした時の発光強度の波形(フィッティングデータ)を示す。図中で点線で示された部分は,フィッティングにより求められた予測波形である。なお,フィッティングは,上述のように,十分な情報が集まった段階から開始するものとする。例えば図4に示したような波形の場合では,最初の変極点が現れた後,例えば第2の変極点を通過した時点や,発光強度が最初の変極点の数倍になった時点からフィッティングを開始することが考えられる。
【0043】
また,サンプリングデータ,すなわち実測データは,ウェハWの被エッチング材である酸化膜がコンタクトホールの形成によって減少すると,それに反比例してかかる値は上昇する。そして,ウェハWに所定のコンタクトホールが形成されてその被エッチング材がなくなると,かかる値は一定の値に収束する。これに対して,本実施の形態では,そのような一連の波形の変化を演算処理のみにより予測的に求めることができる。すなわち,サンプリングデータをワイブル分布関数で演算することのみにより,図示の如く処理の終点に至るまでの波形を得ることができる。従って,エッチング処理の終点を,相対的に早い段階で予測することができるため,正確かつ確実にエッチング処理を終了させることができ,いわゆるオーバーエッチングを防止することができる。図4に,終点と予測されたポイントを仮想終点として示す。なお,同図中の縦軸は次の式(10)で表される積分タイプのワイブル分布関数である。ここで,λ及びγはワイブル分布関数の係数である。
【0044】
【数10】
Figure 0004143176
【0045】
また,横軸は時間を表している。
【0046】
(4) 次いで,上述したステップS104で得られたフィッティングデータの微分値を求める(ステップS106)。微分値を求めるために,式(10)を微分して以下の式(11)を得る。この微分値を図示すると,例えば図5に示したような波形となり,エッチング処理の終点付近に変曲点が形成されるため,この変曲点に基づいて,容易に終点を予測することができる。なお,同図中の縦軸は次の式(11)
【0047】
【数11】
Figure 0004143176
【0048】
で表される関数を表し,横軸は時間を表している。発光強度データがフィッティングにより関数で得られているので,数学的に微分するだけで容易に微分波形を得ることができる。
【0049】
(5) 次いで,上述したステップS104とステップS106で得られた波形,すなわち,終点予測プロフィルに基づいてエッチング処理の予測される終点,すなわち,仮想終点を求める(ステップS108)。すなわち,本実施の形態では,図6に示したように,上述した微分値に基づく波形から求められる仮想終点と,フィッティングデータに基づく波形から求められる仮想終点から,実際にエッチング処理を停止する終点を判定するため,正確な終点予測を行うことができる。なお,同図中の縦軸は,上述した式(10)と式(11)で表される関数を表し,横軸は時間を表している。
【0050】
仮想終点は以下のように求める。サンプリング対象である発光強度(CF2/SiF)は,エッチング処理の終点に近づくと一定の値に収束する。従って,図4に示した終点予測プロフィルの傾きが概ね水平になる点や,図5に示した微分曲線が概ねゼロとなって安定する点を仮想終点の目安とすることができる。
【0051】
(6) 次いで,上述したステップS108で求められたエッチング処理の終点に,実際の処理の終点が到達したかどうかを判断する(ステップS110)。すなわち,上述の如く検出された終点に到達する時間(TEP)と,実際に処理を行っている時間(T)とを比較し,T<TEPが成立した場合には,エッチング処理がまだ終点に達していないと判断する。また,T=TEPが成立した場合には,エッチング処理が終点に到達したと判断する。
【0052】
(7) 次いで,上述したステップS110でエッチング処理が終点に達したと判断された場合には,演算制御器146により第1高周波電源120と第2高周波電源128を制御し,上部電極110とサセプタ108に対する各高周波電力の出力を停止して処理を終了する(ステップS112)。
【0053】
また,エッチング処理が終点に達していないと判断された場合には,再び上述したステップS102〜ステップS110までの各工程を行い,さらにサンプリングデータを増やして正確な終点を予測する。
【0054】
また,上述の判定によっては終点に達していないと判断した場合であっても,仮想終点を終点とみなして以下のようなエッチングの終了処理(特殊終了処理)をしてもよい。
(a)サンプリングやフィッティング処理を中断して,仮想終点と現時点との時間差Tdを求める。次いで高周波電力の出力を半減し,時間差Tdが経過した後に高周波電力の出力を停止する。
【0055】
(b)仮想終点と現時点との時間差Tdを求め,時間差Tdが所定値以下になったら,それ以降のサンプリングやフィッティング処理を中断する。次いで高周波電力の出力を停止する。時間差Tdが所定値以下でない場合には,さらにフィッティング処理を行い,再度判定を行って上記の処理を行う。本実施の形態にかかる終点検出方法では,終点を予測できるので,エッチング終了処理の前に電力値を半減する等の特殊な処理を行うことが可能である。
【0056】
上述のエッチングの終了処理の例(a),(b)の処理は,仮想終点が所定の精度に達してから行うことが望ましい。例えば,フィッティング処理ごとに求めた仮想終点の時刻を演算制御器146の記憶装置に記憶し,サンプリング毎の仮想終点の時間をTEP1,TEP2,…とした場合,TEPnの差分が小さくなれば,収束してきていると推察できる。TEPnの差分が所定値以下に収束するようになったら,仮想終点を終点とみなす。そして,この段階で,サンプリングやフィッティング処理を中断する。
【0057】
データをサンプリングするサンプリング時間を増加させるほど,終点の検出を正確に行うことができる。すなわち,図7に示したように,0〜280秒間サンプリングしたサンプリングデータに基づくフィッティングデータの波形よりも,0〜360秒間サンプリングしたサンプリングデータに基づくフィッティングデータの波形の方が,実測データに基づく波形に近い波形を得ることができる。なお,同図中の縦軸は,上述した式(10)で表される関数を表し,横軸は時間を表している。しかし,サンプリング期間を長くすると,終点を予測できる時期が遅くなる。
【0058】
本実施の形態にかかるエッチング処理の終点検出方法は,以上のように構成されており,プラズマ光から得られたサンプリングデータを,ワイブル分布関数でフィッティングすることにより,特にノイズ除去処理をしなくても,ノイズ成分を含まないフィッティングデータに基づく波形,すなわち終点予測プロフィルを得ることができる。その結果,迅速かつ正確に終点を予測することができるため,いわゆるオーバーエッチングを防止し,ウェハWに対して所望の均一な処理を施すことができる。
【0059】
以上,本発明の好適な実施の一形態について,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり,それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0060】
例えば,上記実施の形態において,2種類の発光スペクトルの発光強度の比の値をサンプリングすることによりサンプリングデータを得た構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,例えば1種類の発光スペクトルの発光強度のみから得たサンプリングデータであっても,本発明を実施することができる。また,本発明は,プラズマ処理の進行に応じて変化する測定可能値であればいかなる値であっても,プラズマ処理の終点を検出することができる。
【0061】
また,上記実施の形態において,標本分布関数としてワイブル分布関数を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,上述したように,そのワイブル分布関数に加えて,指数指数分布関数と,2重指数(グンベル)分布関数と,バー分布関数と,冪乗ロジスティック分布関数と,正規分布関数と,ガウス分布関数と,ローレンツ分布関数と,ボルツマン分布関数などの標本分布関数の中からプラズマ処理の種類に応じて選択された任意の関数を適用した場合でも,本発明は実施可能である。
【0062】
また,上記実施の形態において,サンプリングデータが標本分布関数により近似可能なプラズマ処理に本発明を適用した例を示したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,他の関数によって近似可能なサンプリングデータについては,当該関数を用いてプラズマ処理の終点を検出することができる。
【0063】
さらに,上記実施の形態において,終点予測プロフィルと微分信号の両方に基づいて仮想終点を求める場合について説明したが,本発明はかかる場合に限定されるものではなく,終点予測プロフィルと微分信号のいずれか一方に基づいて仮想終点を求める場合でも,本発明を適用することができる。
【0064】
さらに,上記実施の形態において,上部電極とサセプタにそれぞれ高周波電力を印加した構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,少なくとも上部電極と下部電極のいずれか一方に高周波電力が印加されるプラズマ処理装置であればいかなる装置であっても,本発明は適用可能である。また,誘導結合型プラズマ処理装置やマイクロ波型プラズマ処理装置などのいかなる装置であっても本発明を適用することが可能であり,また被処理体としては,例えばLCD用ガラス基板を使用することもできる。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば,実際にプラズマ処理の進行に応じて変化する測定可能値,すなわちプラズマの発光スペクトルからサンプリングされたサンプリングデータを,標本分布関数に基づいてフィッティングするため,ノイズ除去処理をせずとも,ノイズ成分を含まない終点予測プロフィルを得ることができる。また,その終点予測プロフィルからプラズマ処理の終点が判定されるため,かかる終点を正確かつ迅速に検出することができ,被処理体に対して所望の均一な処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なエッチング装置を示した概略的な断面図である。
【図2】図1に示したエッチング装置に適用されるエッチング処理の終点検出方法を説明するための概略的な説明図である。
【図3】図1に示したエッチング装置に適用されるエッチング処理の終点検出方法を説明するための概略的な説明図である。
【図4】図1に示したエッチング装置に適用されるエッチング処理の終点検出方法を説明するための概略的な説明図である。
【図5】図1に示したエッチング装置に適用されるエッチング処理の終点検出方法を説明するための概略的な説明図である。
【図6】図1に示したエッチング装置に適用されるエッチング処理の終点検出方法を説明するための概略的な説明図である。
【図7】図1に示したエッチング装置に適用されるエッチング処理の終点検出方法を説明するための概略的な説明図である。
【符号の説明】
100 エッチング装置
102 処理室
108 サセプタ(下部電極)
110 上部電極
120 第1高周波電源
128 第2高周波電源
130 検出窓
146 演算制御器
148 光受容部
P プラズマ
W ウェハ

Claims (10)

  1. 処理室内において被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の該プラズマ処理方法であって:
    前記プラズマ処理の進行に応じて変化する測定可能値をサンプリングするサンプリング工程と;
    前記サンプリングデータを前記プラズマ処理の種類に応じて予め設定された標本分布関数に基づいてフィッティングし,終点予測プロフィルを求めるフィッティング工程と;
    前記終点予測プロフィルに基づいて前記プラズマ処理を終了すべき仮想終点を導出する予測工程と;
    前記仮想終点に基づいてプラズマ処理を終了すべきかを判定する終点判定工程と;
    を含むことを特徴とする,プラズマ処理方法。
  2. 前記予測工程は,前記終点予測プロフィルを微分する微分工程を含むことを特徴とする,請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記終点判定工程は,前記仮想終点が予め設定された範囲に収束した場合に,該仮想終点を終点と判定する工程を含むことを特徴とする,請求項1又は2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 前記終点判定工程は,前記仮想終点に基づいてプラズマ処理を終了した後に,特殊終了処理を行う工程を含むことを特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  5. 前記終点判定工程は,前記プラズマ処理の終点に到達する時間T1を求める工程と,該時間T1と実際のプラズマ処理を行っている時間T2とを比較する比較工程を含むことを特徴とする,請求項1,2,3又は4のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記終点判定工程は,前記時間T1と前記時間T2とが実質的に一致した場合に前記プラズマ処理が終点に到達したと判断する工程を含むことを特徴とする,請求項5に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記終点判定工程は,前記時間T1と前記時間T2との時間差に応じた処理終了工程を含むことを特徴とする,請求項5又は6に記載のプラズマ処理方法。
  8. 前記標本分布関数は,ワイブル分布関数と,指数指数分布関数と,2重指数(グンベル)分布関数と,バー分布関数と,冪乗ロジスティック分布関数と,正規分布関数と,ガウス分布関数と,ローレンツ分布関数と,ボルツマン分布関数の中から前記プラズマ処理の種類に応じて選択された任意の関数であることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6又は7のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  9. 前記測定可能値は,前記プラズマ処理に応じて変動するプラズマの発光スペクトルであることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7又は8のいずれかに記載のプラズマ処理方法。
  10. 処理室内において被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の該プラズマ処理方法であって:
    前記プラズマ処理の進行に応じて変化する測定可能値をサンプリングするサンプリング工程と;
    前記サンプリングデータを前記プラズマ処理の種類に応じて予め設定された関数に基づいてフィッティングし,終点予測プロフィルを求めるフィッティング工程と;
    前記終点予測プロフィルに基づいて前記プラズマ処理を終了すべき仮想終点を導出する予測工程と;
    前記仮想終点に基づいてプラズマ処理を終了すべきかを判定する終点判定工程と;
    を含むことを特徴とする,プラズマ処理方法。
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