JP4142153B6 - 航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを有するローターのブレードを個々に制御するための装置 - Google Patents

航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを有するローターのブレードを個々に制御するための装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを持つローター、特にヘリコプタのメインローターのブレードを個々に制御する装置に関する。
【0002】
本発明の個々のブレード制御装置の用途はヘリコプタのメインローターに限定されるものではないが、本発明が最大の利点を提供するように見えるこの特定の用途に関連して本発明を以下に説明する。
【0003】
【従来の技術】
ヘリコプタのメインローターのブレードのピッチは、従来は、ローター支柱を囲む2つのスワッシュプレートのセットを備えたスワッシュプレート装置によって制御されていた。2枚のスワッシュプレートのうちの1枚は回転板であって、ローターの回転軸線を中心としてローターと共に回転させられる。ピッチロッドによってローターの各ブレードに連結されているこの回転板は、回転しない他の板の上で回転できる。その回転しない板が回転しない理由は、航空機の静止構造にその回転しない板を取り付ける回転防止手段によって保持されているたである。非回転板と航空機の静止構造とに各々関節状に連結されている3つの作動アクチュエータの作用の下に、2枚の板のセットをローターの回転軸線に沿って並進させて、コレクティブピッチをブレードに伝えることができ、かつ、ローターが回転するにつれて2枚の板のセットを任意の向きに傾斜させて正弦法則(基本すなわち1次)に従って変化する周期的ピッチをブレードに伝えることができる。
【0004】
この種の装置では、作動アクチュエータは、疑似統計的に動作するラムを全体として備える制御手段である。
【0005】
ローターの性能を、特にエネルギーの観点から、向上させるために、ブレードの迎え角の変化を支配する法則に高調波(2次またはそれより高次の)を導入することが提案されている。
【0006】
これは、スワッシュプレートのセットに「高さ」を与え(ローターの軸線に平行な並進運動)、かつ、コンピュータ制御できて、多周期制御を行うことができる非回転油圧ラムを用いて時間的に変化させることができるが、予め決定された傾斜を与えることによって達成されていた。
【0007】
また、ブレードの運動と、ブレードが受ける空力学的力との少なくとも一方を測定し、かつ、各ブレードの迎え角を他のブレードとは独立に、閉ループで、自動的に制御できるようにする信号を供給して、ローターの回転周波数の高調波という考えに到達するために、ブレード上に配置されたセンサを用いてそのような多周期制御装置を改良することも提案されている。
【0008】
ブレードのそのような個々の制御によって、各ブレードの迎え角にどのような任意の変化も行わせることが可能でなければならない。ブレード同士の間で変化するランダムな空力学的擾乱にブレードが遭遇することがあるので、ブレードは相互に独立していると考えられる。
【0009】
各ブレードのピッチを個々に制御して、ローター効率を向上させること、および震動や雑音を減少させることを可能にするためには、ローターと共に回転する基準フレーム内で、任意の可変迎え角をブレードに与えることが必要である。これには、高調波を考慮に入れるより複雑な法則に従って動作できる能動制御手段を必要とする。
【0010】
2枚ブレードローターまたは3枚ブレードローターの各ブレードのそのような個々の制御が、航空機の機体に組合わされている静止基準フレーム内に搭載されている3つのラムによって制御される従来のスワッシュプレート装置を用いて可能であること、および自由度3を持つスワッシュプレートがブレードを3枚まで制御でき、ブレードの方位位置を考慮に入れて、ラムの複雑な制御の作用の下で何がなんでも相互に独立に任意の3つのピッチ運動をそれらのブレードに与えることができることが知られている。
【0011】
ローターと共に回転する基準フレーム内に搭載され、1枚のブレードのピッチを各々がそれぞれ制御する、ブレードの数と同数の油圧ラムを用いて、4枚以上のブレードを有するローターをカバーするためにこの種の個々のブレードの制御を一般化することが提案されている。
【0012】
しかし、回転基準フレーム内にラムが配置されている、この提案は、特にヘリコプタの油圧回路から油圧ラムに供給するために必要な回転油圧シールに関する限り、最適にすることが困難で、維持に費用がかさむ。
【0013】
EP−A−0,451,218が、ヘリコプタの4枚ブレードリフトローターのブレードのピッチを個々に制御する装置を開示している。その装置は、上で概略説明した従来のスワッシュプレート装置を含む。そのスワッシュプレート装置では、4本のピッチ制御ロッドのうちの2本が回転板により駆動され、かつローター支柱上で旋回する2本のレバーのそれぞれ1本を介して、直径方向で向き合う2枚のプレートの2本のピッチロッドのそれぞれ1本に各々連結される。
【0014】
回転板により駆動される他の2本のピッチ制御ロッドは、ローター支柱により回転させられて、ブレードに搭載されているセンサからの信号を用いて制御される第4のアクチュエータサーボによって、ローターの軸線に平行に並進できる回転差動スリーブ上で旋回する2本の他のレバーのそれぞれ1本により、直径方向で向き合う他の2枚のブレードの2本のピッチロッドのそれぞれ1本に各々連結される。
【0015】
したがって、この公知の個々のブレード制御は、直径方向で向き合う2枚のブレードに対して、軸線方向の滑りを制御される回転スリーブによって提供される、コレクティブ型のピッチを、従来のスワッシュプレート装置によって4枚ブレードに伝えられる従来のコレクティブおよび周期的ピッチを付加することにある。
【0016】
この装置では、並進できる回転スリーブは、それが2枚のブレードを制御するとしても、ちょうど1つの追加の自由度を導入する。これは、4枚以上のブレードを持つローターでは、3枚を超えるブレードと同数の回転および滑り同心スリーブと、研究(study)とを、完全にやり直す必要があるブレードの個々の制御に導入する必要があることを意味する。
【0017】
この公知の装置が採用している原理は、1枚または複数枚のブレード、特に、対称性という理由から直径方向で向き合う2枚のブレードに差動的に作用するということである。しかし、ブレードの間には連結が外れることはない。その理由は、従来のスワッシュプレートセットは4枚のブレードに作用するのに、差動スリーブはそれらのブレードのうちの2枚に作用するからである。
【0018】
EP−A−0,451,218に記載されている装置は、個々の制御が失われた場合に、特に正常な操縦では、単周期機能を提供することに加えて従来のスワッシュプレートを作動する3つのラムが、単周期機能と個々の制御の機能との間でどのように切り離されることもなく、個々の制御の機能を満たすので、制御モードにおいて根拠(authority)が低下した状態で操縦できるようにするどのようなシステムも明らかには設けられないような、完全な根拠を持つ装置である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明に内在する問題は、回転アクチュエータで、またはEP−A−0,451,218にに従ってブレードを個々に制御する公知の装置の欠点を解消すること、および、信頼できる周知の技術を用いて、静止基準フレーム内に配置されている、ブレードの数と少なくとも同数の作動アクチュエータを用いて、少なくとも4枚のブレードを持つローターのブレードを個々に制御する装置を提案することである。
【0020】
本発明の他の目的は、正常な操縦では、完全な根拠を持つ制御構成が根拠が低下した状態で制御構成を採用でき、個々の制御装置が故障した場合に従来の単周期制御法則を適用する、ブレードを個々に制御する装置を提案することである。この装置は2枚ブレードまたは3枚ブレードのためのブレードを個々に制御する装置に容易に応用できる。
【0021】
最後に、本発明の別の目的は、振動を制御できるようにスワッシュプレートの群の間の結合を完全に切離すことができるようにするこの種のそのような個々の制御装置を提案することである。発射体によって損傷を受けたかもしれない1枚のブレードの大きな振動を、このブレードが属するブレード群へ伝えることが可能なだけである。これは、個々の制御を用いてそれらの振動を補償できることを意味する。
【0022】
本発明の基礎を成す考えは、従来のスワッシュプレート装置に類似する、スワッシュプレートのいくつかのセット、すなわち、少なくとも2つのスワッシュプレートセットを用い、各セットをローターの軸線上に配置されている中心を中心としてあらゆる向きに少なくとも傾斜させることができ、ある他の態様では、各セットをこの軸線に沿って並進させることもできる。したがって、各スワッシュプレートセットは3枚までのブレードを独立に制御できるので、5枚ブレードまたは6枚ブレードのローターでは、含まれている構造が基本的には4枚ブレードのローターに対する構造より何ら複雑であることはない。この利点は、メインローターが、たとえば、4枚ブレードローターから5枚ブレードローターに変更するというような、ヘリコプタの種々の変更機種を開発する場合に特に理解できる。その理由は、2つのスワッシュプレートセットを有する個々のブレード制御装置によって4枚ブレードローター、5枚ブレードローターまたは6枚ブレードローターについてピッチ制御を行えるようにされるからである。
【0023】
更に詳しくいえば、本発明は、スワッシュプレートの第1のセットを備え、このスワッシュプレートは、ローターの回転軸線上に回転中心を有し、非回転板の上で回転する回転板を含むスワッシュプレートのセットであり、非回転板はローターの軸線上に、回転板の回転中心に一致し前記スワッシュプレートの中心を定める旋回中心を持って、前記第1のセットは、航空機の非回転構造と前記第1のセットとの間に挿入されている少なくとも2つの作動動アクチュエータの作用の下に、それの中心を中心としてあらゆる向きに傾くことができ、各アクチュエータは非回転板に関節状に連結されて、連結手段によって前記非回転構造に保持され、回転板はローターへの連結手段によりローターの軸線を中心として回転させられ、かつ回転板は、それぞれのピッチロッドによってローターの少なくとも2枚のブレードの各々に連結され、ローターが有するブレードの数と少なくとも同数の作動アクチュエータを備え、全てのアクチュエータは回転しない、航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを有するローターのブレードを個々に制御する装置において、スワッシュプレートの少なくとも第2のセットを備え、このスワッシュプレートの第2のセットは、ローターの軸線上にまたある中心を持ち、前記第2のセット(17)は、非回転構造と前記第2のセットとの間に挿入されている少なくとも1つの他の作動アクチュエータの作用の下に、それの中心を中心としてあらゆる向きに傾くことができ、それの非回転板は前記他のアクチュエータに関節状に連結されて、連結手段によって非回転構造に保持され、前記第2のセットの回転板はローターへの連結手段により、ローターの軸線を中心として、また回転させられ、かつ回転板は、それぞれのピッチロッドによってローターの少なくとも1枚の他のブレードの各々に連結されることを特徴とする航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを有するローターのブレードを個々に制御するための装置を提案する。
【0024】
非回転構造は、ヘリコプタセルなどの、静止構造とすることができ、または非回転板、たとえば、他のスワッシュプレートセットの非回転板とすることができる。
【0025】
4枚ブレード、5枚ブレードまたは6枚ブレードを持つ本発明のローターは、最適にされてはいないが、たとえば、第1の傾斜できるスワッシュプレートセットと、第2の傾斜できるスワッシュプレートセットとを有する。第1のスワッシュプレートセットの軸線は、3つのアクチュエータの作用の下に並進させることができ、かつ3本のピッチロッドによって3枚の第1のブレードに連結できる。第2のスワッシュプレートセットの軸線は、3つの他のアクチュエータの作用の下に並進させることができ、かつ1本、2本または3本のピッチロッドによってそれぞれ1枚、2枚または3枚の第2のブレードに連結できる。
【0026】
7枚ブレード、8枚ブレードまたは9枚ブレードを持つ本発明のローターは、最適ではないが、第1のセットと同一の第3のスワッシュプレートセットを有する。
【0027】
それらの例以外に、数多くの代替例がある。それらの代替例のいくつかは、最適ではないが、使用するアクチュエータの数が最少であるという魅力を有する。
【0028】
ローターの軸線に関して直径方向に向き合っている2対のブレードにブレードがまとめられる、4枚ブレードローターに対する、第1の最適な代替例では、この装置は、直径方向に向き合っている二対のブレードのピッチロッドがスワッシュプレートの第1のセットの回転板に関節状に連結され、それの中心をローターの軸線に沿って並進させることができ、それの非回転板が、スワッシュプレートの第1のセットの並進および傾斜を制御する3つの作動アクチュエータに関節状に連結され、他の2つの直径方向に向き合っているブレードのロッドがスワッシュプレートの第2のセットの回転板に関節状に連結され、それの中心がスワッシュプレートの第1のセットの中心に関して軸線方向にずれており、かつローターの軸線に沿って並進させることができ、それの非回転板が、第4の作動アクチュエータに関節状に連結され、かつ一定の長さの2本の堅い棒によってスワッシュプレートの第1のセットの非回転板に連結され、非回転板に関節状に連結されている2つのアクチュエータの各1つによりそれぞれ前記第1のセットの非回転板に伝えられた運動を、各々が前記第2のセットの非回転板に伝えるようなものである。
【0029】
この代替例では、2枚の非回転板を一緒に連結して、スワッシュプレートの第2のセットの非回転板の回転に抗する連結手段を2本の堅い棒が構成するから有利であり、第1のセットの非回転板を、非回転はさみなどの、従来の回転防止手段によって保持することが可能である。
【0030】
4枚ブレードローターの第2の最適な代替例によれば、スワッシュプレートの2つのセットの各々の回転板に、直径方向に対向していない2枚のブレードの2本のピッチロッドにそれぞれ関節状に連結され、スワッシュプレートの2つのセットの各々の非回転板が、対応する旋回中心を中心とする対応する非回転板の傾斜のみを制御する2つのそれぞれ直径方向に対向していない作動アクチュエータに関節状に連結され、スワッシュプレートの2つのセットの中心は、アクチュエータが関節状に連結されている非回転構造に関して軸線に沿って並進させられない。この第2の変更例では、2つのスワッシュプレートセットの中心を一致させることができる。
【0031】
一般に、少なくとも4枚のブレードを持つローターを最適にするために、本発明は、ブレードの数が3の倍数であるか、3の倍数に2を加えた数か、あるいは3の倍数に1を加えた数かに従って異なる3つの実施態様し取り扱う。
【0032】
nを2より大きいか2に等しい整数として、ブレードの数bが3の倍数3nであるとすると、この装置は、nセットのスワッシュプレートを備え、スワッシュプレートの各中心をローターの軸線に沿って並進でき、各スワッシュプレートの各中心をローターの軸線に沿って並進させることができ、各スワッシュプレートの回転板がブレードのための3本のそれぞれのピッチロッドに関節状に連結され、各スワッシュプレートの非回転板が3つのそれぞれの作動アクチュエータに関節状に連結される。この解決法は、可能な何らかの方法で一緒にまとめることができる3枚のブレードを各々制御する、いくつかの従来のスワッシュプレート装置を組合わせることにある。
【0033】
nを1より大きいか1に等しい整数として、ブレードの数bが3n+2に等しいローターの場合には、この装置は、nセットのスワッシュプレートと、他のスワッシュプレートセットとを備え、nセットのスワッシュプレートの各中心をローターの軸線に沿って並進でき、nセットの各スワッシュプレートの各中心をローターの軸線に沿って並進させることができ、nセットのスワッシュプレートの各スワッシュプレートの回転板がブレードのための3本のそれぞれのピッチロッドに関節状に連結され、nセットの各スワッシュプレートの非回転板が3つのそれぞれの作動アクチュエータに関節状に連結されて動かされ、前記各他のセットの回転板が、直径方向に対向していない2枚のブレードの2本のそれぞれのピッチロッドに関節状に連結され、各前記他のセットの非回転板が、対応する旋回中心を中心とする対応する前記他のセットの傾斜のみを制御する.
この種のローターでは、n個の同一のスワッシュプレートセットによって制御されるブレードを、他のスワッシュプレートセットによって制御される、最後のブレード対が直径方向に向き合うブレードで構成されないことが常に可能である。
【0034】
したがって、5枚ブレードローターでは、この装置は2つのスワッシュプレートセットを備え、3枚ブレードローターで従来使用されているものと同一の1つのスワッシュプレートセットがローターの3枚のブレードを制御し、いわゆる固定中心型の第2のスワッシュプレートセットが、この第2のセットの2枚の板を配置する2つのアクチュエータの作用の下に残りの2枚のブレードを、第1のセットの3つの作動アクチュエータの作用の下での第1のセットの2枚の板の配置とは独立に制御する。
【0035】
最後に、nを1より大きいか、1に等しい整数として、ブレードの数bが3n+1に等しいローターに対して、装置は、(n−1)セットのスワッシュプレートと、他の2つのスワッシュプレートセットとを備え、(n−1)セットのスワッシュプレートの各中心がローターの軸線に沿って並進でき、(n−1)セットの各スワッシュプレートの回転板がブレードのための3本のそれぞれのピッチロッドに関節状に連結され、(n−1)セットの各スワッシュプレートの非回転板が3つのそれぞれの作動アクチュエータに関節状に連結されて、それにより動かされ、各前記他の2つのセットの回転板が、直径方向に対向していない2枚のブレードの2本のそれぞれのピッチロッドに関節状に連結され、各前記他の2つのセットの非回転板が、それぞれ直径方向に対向していない2つの作動アクチュエータに関節状に連結されて、対応する旋回中心を中心とする対応する非回転板の傾斜のみを制御する。
【0036】
また、ここでは、この種のローターでは、(n−1)の同一のスワッシュプレートセットにより制御されるブレードを、他の2つのスワッシュプレートセットにより制御される、最後の二対のブレードの各々が直径方向に向き合っている2枚のブレードで構成されないように分配することがいぜんとして可能である。
【0037】
したがって、7枚ブレードローターが3つのスワッシュプレートセットにより制御され、それらのスワッシュプレートセットのうちの1つは、3枚ブレードローターで従来使用されているものと同一であって、ローターの3枚のブレードを制御し、他の2つのスワッシュプレートセットは固定中心型であって、他の4枚のブレードのそれぞれ2枚を、それぞれ2つのアクチュエータの作用の下に、制御する。
【0038】
安全性向上の追及において、個々の制御装置が故障した場合に、低下した権限(authority)を表示して、従来の単周期制御法則を適用するために本発明の装置を考案できる。個々の制御装置は、前記構成の1つにおいて、十分な権限(authority)を持ち、このために、各作動アクチュエータは、非回転板に関節状に連結されるばかりでなく、スワッシュプレートセットと航空機の静止構造との間に挿入された非回転安全板にも関節状に連結される。その静止構造には安全板が回転防止手段によって連結される。安全板は、安全板と静止構造との間に挿入されている位置制御手段の作用の下に、ローターの軸線に沿って並進でき、かつそれの中心の周囲であらゆる向きに傾斜できる。安全板は、3つの安全アクチュエータを備えることが好ましい。各安全アクチュエータは、一方では安全板に関節状に連結され、他方では、前記静止構造に関節状に連結される。
【0039】
そのような装置の魅力は、能動ピッチ制御機能を切り離せることである。傾斜と並進とができる非回転安全板と、それの位置制御手段とによって、全てのブレードの単周期ピッチを従来の方法で制御することが可能になる。制御法則は一次のみを考慮に入れているので、いわゆる「安全」アクチュエータは疑似統計動作へ戻る。各スワッシュプレートセットは、それの一部のために、1枚ブレード、2枚ブレードまたは3枚ブレードの個々のピッチを制御し、それのアクチュエータは、高調波のみを考慮に入れる制御法則に従って動作する。それらのアクチュエータ、たとえばいわゆる作動ラム、の行程が制限される。
【0040】
この実施例では、装置に各ブレードのための個々のピッチ制御をロックする手段追加されるのが望ましい。そのロック手段は前記作動アクチュエータによって支持されて、安全板の並進と傾斜を制御することによってブレードの単周期制御のみを可能にする。このために、ロック手段は、各作動アクチュエータに対して、前記作動アクチュエータを中立位置にロックする装置を備えるのが有利である。そのロック装置は2つのラックを備えることができる。各ラックは、前記アクチュエータを作動できる2つの向きのそれぞれ1つにおける対応する作動アクチュエータを阻止する働きをするものである。
【0041】
ローター支柱の周囲、またはこの支柱を囲むスリーブの周囲を軸線方向に滑ることができるように搭載されている中央玉継手上で、安全板を簡単な方法で傾斜させることができる。少なくとも1つのスワッシュプレートセットの非回転板が、2つの対応する作動アクチュエータによって、ローターの軸線上の対応する旋回中心の周囲で傾斜させられるだけであるとすると、ローター支柱の周囲を軸線方向に滑ることができるように搭載され安全板の中央上継手を支持しているスリーブ上にこの旋回中心を定めるのが有利である。
【0042】
さらに、2つの隣接するスワッシュプレートセットの回転板の直径が異なると、この装置はレバーが関節状に連結されている2つの非回転機構を備えるのが有利である。回転板の間の直径の違いを補償するように、2つのセットのうちの一方のセットに、安全板の傾斜とは異なる傾斜を与えるために、2つのセットのうちの一方のセットの非回転板の作動アクチュエータと前記非回転板との間に各非回転機構が挿入される。
【0043】
上記の実施例の全てにおいて、スワッシュプレートのセットがローターの軸線に沿って考えられるものとすると、たとえば、それらのセットの回転板の全てがそれぞれの非回転板の内側または外側で回転するように、回転板をを搭載できる。第1の場合(回転板が内側にある)には、少なくとも1本のピッチロッドが、そのロッドに関節で取り付けられている回転板と、前記回転板が制御するブレードとの間に挿入されているスワッシュプレートのセットの各回転板に設けられている開口部を通る。
【0044】
第2の場合(回転板が外側にある)には、少なくとも1つのアクチュエータが、そのアクチュエータに関節で取り付けられている回転板と、非回転構造との間に挿入されているスワッシュプレートのセットの各非回転板に設けられている開口部を通る。
【0045】
種々のセットの板の位置の多数の組合わせが存在し、したがって本発明の数多くの他の実施例が得られることになる。
【0046】
たとえば、2つのスワッシュプレートセットを備えたローターの場合には、他のスワッシュプレートセットと航空機の静止構造との間に挿入されているローターの軸線に沿うスワッシュプレートの2つの隣接するセットのその1つの回転板であって、対応する非回転板野周囲を回転できるように搭載された前記回転板であり、一方前記他のスワッシュプレートセットの回転板は、対応する非回転板の内側上で回転できるように搭載され、他のセットと航空機の構造との間に軸線方向に挿入されている、その1つのスワッシュプレートセットの回転板に関節で連結されているピッチロッドが、他のセットの回転板の開口部を通るような他の実施例がある。
【0047】
それらの構成のあるもの、特に回転板が多少とも同じ直径を持つ場合には、少なくとも1本のピッチロッドがまっすぐでなくて、前記回転板に垂直な軸線を中心として前記ロッドが回転することを阻止する、カルダン継手を用いる関節手段などの、関節手段によって対応する回転板に関節状に連結されるようにするのが有利なことがある。
【0048】
最後に、それらの種々の実施態様では、回転板の軸線に沿う2つの隣接するスワッシュプレートセットの、非回転板を、関節状に連結された少なくとも1つの回転防止二重はさみによって相互に、かつ静止構造に連結することと、回転板を、関節状に連結された少なくとも1つの回転駆動二重はさみによって相互に、かつローターに連結することと、の少なくとも一方を行うことが可能である。
【0049】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照して説明する実施例の、非限定的な例による、以下の説明から明らかになるであろう。
【0050】
図1は、直径方向に向き合っている二対のブレード、すなわち、180°離れているブレード、にまとめられたブレードを個々に制御する装置が設けられているヘリコプタの4枚ブレードメインローターを概略的に示す。
【0051】
このローターは、ローターの回転軸線Ozにより示されているローター支柱10を有する。この軸線Ozを中心として、4枚のブレード11、12、13、14が回転する。それらのブレードは、軸線Ozに関して、ハブ15を介して対となって向き合う。各ブレード11ないし14はピッチレバー11a、12a、13a、14aを有する。それらのピッチレバーは対応するブレードの前縁部または後縁部へ向かって全体として突き出る。対応するブレードの長手方向ピッチ変更軸線に多少とも垂直な平面内でのピッチレバーの動きによって、ピッチを制御できる。それらの動きは2つのスワッシュプレートセット16、17を有する個々のピッチ制御装置により制御される。各スワッシュプレートセットはその回転板の回転中心と、その非回転板の旋回中心とを有し、それらの中心は、スワッシュプレートセットの中心と呼ばれる点で、ローター軸線に一致してそのローター軸線上に載り、他のセットの回転および回転の共通中心に関して軸線方向にずらされ、かつ各々は平面の形または板の形で示されている。各セット16または17は向き合う2枚のブレードを制御する。上側のセット17によって制御されるブレード11と12は相互に180°隔てられ、下側のセット16によって制御されるブレード13と14も相互に180°隔てられる。
【0052】
公知の方法で、スワッシュプレートの各セット16または17をそれの旋回中心O′またはO上で、球形玉継手を形成する手段によって任意の向きに傾斜できると同時に、その玉継手手段がローター支柱10の周囲で滑ることができるようにその玉継手手段を装着することにより、軸線Ozに沿って並進できる。また、各スワッシュプレートセット16または17はローター支柱10を囲む2枚の環状板を有する。その環状板の1枚は、対応する回転中心、たとえば、ローター支柱10を中心として、関節状に連結されたはさみによって回転させられる回転板である。その回転板は、ヘリコプタの静止構造に、非回転の関節状に連結されたはさみなどの回転防止手段によって連結されている非回転板上で回転できるようにして搭載される。さらに、各セット16または17の回転板はブレードのピッチレバーに連結されている。それらのピッチレバーはピッチロッドによりそれらのブレードを制御する。セット16または17の並進および傾斜は、ヘリコプタの静止構造とスワッシュプレートのセット16および17との間に挿入されて、玉継手によりこの静止構造とセット16および17の非回転板とに関節状に連結された油圧ラムなどの作動アクチュエータにより制御される。
【0053】
図1では、スワッシュプレートの各セット16または17は、外側回転板20または21の内側で軸線Oz上の中心OまたはO′を中心として回転する中心回転板18または19と共に示されている。下側(ヘリコプタ構造に最も近い)回転板18は2枚のブレード13と14に連結されている。それらのブレードのピッチは直径方向に向き合う2本のピッチロッド22と23によって制御される。各ピッチロッドの下端部は玉継手によりこの回転板18に関節状に連結され、それの上端部が対応するピッチレバー13aまたは14aの端部に関節状に連結されている。
【0054】
同様に、上側(ブレードに最も近い)回転板19は2枚のブレード11と12に連結されている。それらのブレードのピッチは直径方向に向き合う2本のピッチロッド24と25によって制御される。各ピッチロッドの下端部は玉継手により回転板19に関節状に連結され、それの上端部が対応するピッチレバー11aまたは12aの端部に関節状に連結されている。
【0055】
各スワッシュプレートセット16と17はそれのそれぞれの非回転板20または21の3つの点で支持され、それらの点の垂直位置が4つの、作動ラムすなわち作動アクチュエータ26、27、28、29により決定される。これら作動アクチュエータは回転板と同数だけあり、静止基準フレーム、すなわち、ローターの軸線Ozを中心として回転しない基準フレーム、内に搭載される。作動アクチュエータは玉継手30などの玉継手によって、一方では、下端部がヘリコプタの静止構造31に関節状に連結され、他方では、上端部が非回転板20と21に関節状に連結されている。
【0056】
4つのラム26ないし29は、セット17における点1、2、3とセット16における点1′、2′、3′との6つの点を決定しなければならないので、2つのラム26と27はスワッシュプレートセット16または17の各々にそれぞれある2つの点の位置をそれぞれ制御し、ラム28はスワッシュプレートセット16の点3′を制御し、ラム29はスワッシュプレートセット17の点2を制御する。
【0057】
ラム26と27が、下側スワッシュプレートセット16の点1′、2′の位置ばかりでなく、上側スワッシュプレートセット17の点3、1の位置を制御するために、非回転板20、21は長さが一定である2本の堅い棒32によって相互に連結されている。各棒は、非回転板20と21の点1′と3の間の、非回転板20と21の点2′と1の間にそれぞれ関節状に連結されている。
【0058】
この装置の数学的解析を以下に述べることができる。
【0059】
図1で、上側スワッシュプレートセット17の位置が点1、2、3の高さ(または、基準面、たとえば、水平基準面からの高さの変化)h1 、h2 、h3 によって決定され、下側スワッシュプレートセット16の位置が点1′、2′、3′の高さh′1、h′2、h′3によって決定される。点1′と点3および点2′と点1が棒32によって連結されているので、次の2つの関係h′1 =h3 、h′2 =h1 が成立する。
【0060】
全てのラム26ないし29はローターの軸線Ozから距離Rの位置にある。
【0061】
静止構造31に組合わされている絶対基準フレームOXYZにおいて、およびOZが、軸線Ozを中心として回転する基準フレームOxyzまたはO′x′y′z′のローターの軸線Ozに一致するように、式aX+bY+Z=dによって平面を定めることができる。
【0062】
a、b、cが上側スワッシュプレートセット17の平面の係数であるならば、
【0063】
【数1】
Figure 0004142153
である。
【0064】
上側スワッシュプレートセット17はブレード11と12を制御する。ブレード11の絶対基準フレーム内の方位はΦ=Ωt+Ψである。ここで、Ωはローターの回転速度、tは時間である。ブレード12の絶対基準フレーム内の方位はΦ2=Φ+πである。ブレード11、12のロッド24の25の脚の高さはE1、E2である。
【0065】
次の式が成立する。
【0066】
【数2】
Figure 0004142153
ここで、rは上側スワッシュプレートセット17の回転板19の半径である。
【0067】
式(B−1)と(B−2)を組合わせると次の式が得られる。
【0068】
【数3】
Figure 0004142153
下側スワッシュプレートセット16はブレード13と14を制御する。ブレード13のの方位を
Φ′=Φ−π/2
であると仮定する。
【0069】
この場合には、点1′、2′、3′に連結されているラム26、27、28に関するブレード13の相対位置は、点1、2、3に連結されているラム26、27、29に関するブレード11の相対位置に等しい。
【0070】
ブレード14の方位は
Φ′2=Φ+π/2
である。
【0071】
点1′、2′、3′に連結されているラム26、27、28に関するブレード14の相対位置は、点1、2、3に連結されているラム26、27、29に関するブレード12の相対位置に等しい。したがって、下側スワッシュプレートセット16の回転板18の半径r′が回転板19の半径rとは異なるならば、rをr′に変えるだけで、式(B−4)を式(B−3)から直ちに導くことができる。式(B−4)中のH′1、H′2はブレード13、14のロッド2、23の脚の高さである。
【0072】
【数4】
Figure 0004142153
式(B−4)で、角度Φは点1を持つ上側スワッシュプレートセット17により制御されるブレード11の角度である。式(B−3)と式(B−4)を組合わせ、hの値とh′の値との間の関係を考慮することによって、最後に次式を書くことができる。
【0073】
【数5】
Figure 0004142153
ブレードのピッチを個々に制御するために必要なH1 、H2 、H′1 、H′2 とh1 、h2 、h3 、h′3 の間の1対1の関係を確保するために、今は式(B−5)を反転する必要がある、そうすると式(B−6)が得られる。
【0074】
【数6】
Figure 0004142153
式(B−6)で、
A=−cosΦ+sinΦ−R/r
B=−cosΦ+sinΦ+R/r
A′=+cosΦ+sinΦ+R/r′
B′=+cosΦ+sinΦ−R/r′
とおく。
【0075】
式(B−5)と式(B−6)から図1の構成の有効性を確信できる。図1に示すのは180°離れているブレードのための装置で、ラム26ないし29がヘリコプタの静止構造31に関節状に連結された時に十分な技量(authority)でブレードを個々に制御するために使用できるが、図16ないし図18を参照して以下に説明するように、それらのラムが安全板に関節状に連結された時には低下した技量(authority)でブレードを個々に制御するためにも使用できる。
【0076】
図1の幾何学的構成は取るにたらないものではない。その理由は、他の構成を試行したが反転できる装置がもたらされず、したがって、それらの他の構成は、4枚のブレードを対として相互に一線上に並べた時にそれらのブレードのどのような任意の独立した運動も得ることができないからである。これとは逆に、図1の装置は、対にされているブレードのブレードが相互に90°離れている時には適していない。このために、特定の包囲位置に対して、4枚のブレードにどのような任意の迎え角(incidence)を持たせることも不可能であることを示せば十分である。上側スワッシュプレートセット17がブレード14と12を制御し、下側スワッシュプレートセット16がブレード13と11を制御するものとすると、ブレード13が軸線Ozの方向にあると仮定すれば(図1参照)、したがって、ブレード11は軸線O′y′の向きにあり、ブレード14は軸線Oyの向きにあり、ブレード12は軸線Oxとは逆の向きにある。ブレード13のピッチ設定は点1′の高さにより決定され、かつこれは点3の高さを固定もする。ブレード11のピッチ設定は点2′の高さにより決定され、かつこれは点1の高さを固定もする。最後に、ブレード14のピッチ設定は点2の高さにより決定される。上側非回転板21の点1、2、3の高さは固定され、したがって、この上側非回転板21の平面は完全に決定され、羽12のピッチ設定を任意に固定するために利用できるどのような自由度ももはやない。
【0077】
したがって、図1の装置では、2枚の回転板18、19の各々は直径方向に向き合っている二対のブレードのそれぞれ一方を制御し、2枚の非回転板の一方20、は3つのラム26、27、28によって位置決めされ、他の非回転板21は第4のラム29と2本の棒32によって位置決めされる。棒32は、2つのラム26、27によって非回転板20に伝えられた運動を非回転板21に伝える。
【0078】
式(B−6)を調べることによって、周波数fにおけるブレードのピッチの変化を得るために、ラムを周波数f′=f+2f0で動作させなければならないことがわかる。個々に、f0はローターの回転数であって、これはラム26ないし29のために必要な通過帯域を、3枚ブレードローターのブレードを個々に制御するためのラムの通過帯域と比較して、かなり広くする。ローターの軸線Ozを中心とする非回転板の回転は、図2ないし図4および図7と図8の例を参照して後で説明するように、下側非回転板20の場合には、関節状に連結された従来のはさみにより阻止でき、上側非回転板21の場合には、それを下側非回転板20に連結する棒32により阻止できる。
【0079】
図2は回転板が内側にある図1の装置の例を示す。
【0080】
この図にも、下側非回転板20と上側非回転板21を連結する2本の連結棒32が示されている。各連結棒32は、ヘリコプタの静止構造31と下側スワッシュプレートセット16の非回転板21との間に関節状に連結されている3つのラムのうちの2つのラムの1つ26または27にそれぞれ一直線に並ぶ(第3のラムは図2では見えない)。各棒32は、各ラムのように、端部が2つの球形玉継手30またはそれと同等な手段によって関節状に連結されている。同様に、第4のラム23は静止構造31と上側スワッシュプレートセット17の非回転板21とに、2つの玉継手30により関節状に連結されている。下側回転板18と上側回転板19がそれぞれ下側非回転板20と上側非回転板21の内側で、上側スワッシュプレートセット17の場合に33として概略的に示されているように、少なくとも1つの玉軸受により、公知の方法で回転するように、下側回転板18と上側回転板19は搭載されている。
【0081】
図2で、各回転板18または19はそれぞれリム18aと19aを有する。それらのリム18a、19aはそれぞれスポーク18b、19bによってハブ18c、19cに連結されている。ハブ18c、19cは、ローター支柱10を囲み、かつ静止構造31に固定されているスリーブ35の周囲を軸線方向に滑ることができるように搭載されている中心球形玉継手34上で旋回する。
【0082】
回転板と中心球形玉継手34との間の関節状連結を、下側回転板18の場合について図5に示す。180°隔てられた構成のブレードにおけるスリーブ35上を滑る玉継手34は、凸状の球形内部支持面を介して玉継手34と相互作用し、かつ、リング36と下側回転板18のハブ18cとの間に挿入されている玉軸受(図示せず)を支持するリング36に囲まれている。
【0083】
上側回転板19の穴あき構造のために、下側回転板18に関節状に連結されている2本の棒22と23が、上側回転板19のスポーク19bの間に形成されている開口部を、この回転板を機械的に妨げることなく通ることができる。その理由は、回転板18と19、したがって、ロッド22ないし25がローターおよびそれのブレードと同じ速さで回転するからである。しかし、回転板18、19の直径は多少とも同じであるので、下側回転板18により駆動されるロッド22、23はもはやまっすぐではなく、玉継手37により上側回転板19に関節状に連結されているロッド24、25とは異なって、上側回転板19を通るのに適した形を持つ。ロッド22、23の形がまっすぐでないために、それらのロッドは、回転板18に垂直な軸線を中心とする回転を阻止する手段、したがって、玉継手ではなくて、たとえば、カルダン継手38を用いる関節状連結によって、下側回転板18に関節状に連結されている。
【0084】
このようにして、下側回転板に関節状に連結されているロッドに適切な任意の形状を選択することにより、回転板の直径を選択するための自由度が存在する。回転板18と19のための回転駆動が、ローター支柱10を貫通する直径方向のピンを中心として旋回するフォーク40で構成されて、上側回転板19を駆動する上側部分を有する関節状に連結された二重はさみ39が設けられている。フォーク40のハンドルが第2のフォーク42にピボットピン41により関節状に連結される。第2のフォーク42はそれのハンドルが玉継手43により回転板19に関節状に連結されている。二重はさみ39は下側部分も有する。その下側部分のフォーク44がフォーク40のハンドルに旋回するようにして搭載され、それのアーム45が他のフォーク46に旋回できるようにして連結される。フォーク46自体のアーム47が玉継手48を介して下側回転板18に関節状に連結されている。二重駆動はさみ39を回転板18と19に関節状に連結する玉継手43と48は、対応する回転板の平面に平行な2本の軸線を中心とする回転の自由度を与える。
【0085】
2つの非回転板20と21が、図7に詳しく示す関節状に連結されている回転防止はさみ49を用いて保持されている。このはさみ49は、フォークとして配置された2つの分岐49aと49bを有する。分岐49bは柩軸50により分岐49aの上に旋回するようにして搭載されている。静止構造31に固定されている取り付け部材52の枢軸50に平行な枢軸51を中心として下側分岐49aが旋回するように、分岐49aは搭載される。棒32のフォーク状にされている下端部32aのように、上側分岐49bが、T形ピボット53の枢軸51に平行な交差棒53a上において旋回するようにも上側分岐49bは搭載されている。T形ピボット53のまっすぐな部分53bがそれの長手軸線を中心として旋回し、下側非回転板20に固定されているスリーブ54内で、ローター支柱10に関して半径方向に延びる。ラム26のロッドの上端部は、T形ピボット53の交差棒53aを中心として旋回するフォーク26aとしても形成されている。このような装着によって、上端部が球形玉継手30により上側非回転板21に関節状に連結されている棒32を、2枚の非回転板20と21を保持するはさみ49に組合わされている回転防止手段として使用することが可能になる。
【0086】
もちろん、2つの非回転板20と21の各々を保持するために、関節状に連結された従来の非回転鋏を使用することが可能であり、下側回転板18を駆動するためのはさみが、スリーブ36の上のローター支柱10に関節状に連結するために十分長い最低1本のアームを有するために、非常に大きくなるという犠牲を払って、関節状に連結された2つの従来のはさみを使用することが可能である。各はさみは、2枚の回転板18と19のそれぞれ1つを駆動する。
【0087】
図3は、図1に示す180°隔てられていブレードのための装置の代わりの態様を示す。この態様では、下側回転板18′と上側回転板19′との2枚の回転板が外側にあって、対応する下側非回転板20′または上側非回転板21′の周囲を回転する。
【0088】
ローター支柱10を中心として旋回できるように、かつ、ローター支柱10を囲んでいるスリーブ35の周囲を軸線方向に滑る中心球継手34によりこのローター支柱10に平行に滑ることができるように、各非回転板20′と21′は搭載される。また、非回転板20′または21′がそれのハブ20′cまたは21′cを介して旋回できるように、ローター支柱10には非回転板20′または21′が直接搭載されている。図5を参照して説明したように、玉継手と非回転板のハブとの間にリングと少なくとも1つの転がり軸受を挿入することは、当該板が非回転板であるという事実のために、任意である。
【0089】
下側回転板18により駆動される、直径方向に向き合うロッド22′と23′は、以前の例の場合におけるように、まっすぐではなくて、この例では、スワッシュプレートの上側セット17′の外側の周囲を通ることができるように、変形させられる。スワッシュプレートの上側セット17′の直径はスワッシュプレートの上側セット16′の直径と明らかに同じで、玉継手により上側回転板19′に関節状に連結されている直径方向に向き合うロッド24′と25′はまっすぐである。それらの理由から、および図2に示すように、非回転ロッド22′と23′はカルダン継手によって下側回転板18′に関節状に連結されている。
【0090】
図2におけると同様に、回転板18′と19′は、関節状に連結されている二重はさみ39′により、スリーブ35の上をハブ18cで駆動されて、回転させられる。はさみ39′の上側部分にあるフォーク40′が、支柱10を貫通する直径方向のピンを中心として旋回する。ハンドルが玉継手43′によって、上側回転板19′に関節状に連結されている第2のフォーク42′内の41′で旋回するように、フォーク40′は関節状に連結されている。はさみ39′の、下側回転板18′を駆動する他の部分は、上側スワッシュプレートセット17′の外側の周囲を通る2つのフォーク44′と46′も有し、かつ第1のフォーク44′の場合には、フォーク42′の外側の枢軸45′で、フォーク40′のハンドルに関節状に連結さていれ、第2のフォーク46′の場合には、玉継手48′によって下側回転板18′に関節状に連結される。フォーク44′と46′は枢軸47′によって相互に旋回するようにして関節状に連結されている。
【0091】
2枚の非回転板20′と21′は、内側の非回転板20′を除き、中実の環状円板とすることができる。非回転板20′は少なくとも2つの穴を有する。そのうちの1つの穴20′aは、玉継手30により上側非回転板21′の下側に直接関節状に連結され、かつ静止構造31に関節状に連結されている1つのラム29′を通すためのものである。非回転板20′の他の穴21′は、この非回転板20′への、この非回転板20′を駆動する3つのラムのうちの1つ26′の関節と、この非回転板20′を他の非回転板21′に連結する2本の棒32のうちの1本の関節と、回転防止はさみ49′の関節とを受ける。非回転板21′の下側にこの棒32が玉継手30により関節状に連結されている。回転防止はさみ49′は、図8(1)および図8(2)を参照して以下に説明する、図7の他の実施例に対応する構造であって、この棒32を回転防止手段として使用する構造で置き換えることができる。
【0092】
非回転板20′を制御するための他の2つのラム27′と28′は、非回転板20′の下側におけるのと同様に、玉継手30によって静止構造31に関節状に連結され、ラム27′の非回転板20′の下側に関節状に連結されている点が、玉継手30によりこの非回転板20′と上側非回転板21′の下側に関節状に連結されている第2の棒32の真下である。
【0093】
図8は図3の回転防止はさみ49′を示す。それのフォーク状下側分岐49′aの脚が、静止構造31に固定されているU形取り付け部材52′により取り付けられている。フォーク状下側分岐49′は、図7のはさみ49の構造と同じ構造を持つことができ、かつはさみ49と同様にして搭載される。ラム26′のフォーク状端部26′aと、棒32のフォーク状下端部32aと、はさみ49の上分岐49bとが、長手方向アーム53′bで非回転板20′の開口部20′bの横ハブ53を横切ってつり下げられているスパイダー53′の横ハブ53′c(図8a参照)の穴の中に納められている同一のピン53′aを中心として旋回できるように、それらのフォーク状端部と分岐は搭載されている。アーム53′bはそれの長手軸線を中心として回転できるようにするねじれアームである。その長手軸線はローターの軸線に関して放射状に延びる。図8aはスパイダー53′のねじれム53′bの端部で、一部がファイバ20′の上面内で範囲を定められ、一部が、非回転板20′にねじ止めされて、アーム53′bの端部をこの非回転板20′に対して捕らえる、2つの支え54′の下面内で範囲を定められたハウジング内の取り付けの例を示す。
【0094】
この取り付けではまた、2枚の非回転板20′と21′を連結する棒32の一方が、上側非回転板21′のためのトルク防止はさみすなわち回転防止はさみとして作用するようにされる。
【0095】
これは、はさみ49または49′および図3と図8の1本の棒32の代わりに図9の二重回転防止はさみを採用するならば、避けることができる。この場合には、図9の二重回転防止はさみは、図8に示すものと同じスパイダー53′により下側非回転板20′に関節状に連結され、第3のラム28′のこの非回転板20′への玉継手30の代わりに非回転板20′内の開口部20′d中に同じ方法で搭載される。それの作用は連結棒32などの連結棒によって拡張させられない。
【0096】
図9の二重回転防止はさみは構造と搭載の方法が図8のはさみ48のそれと同じ下側はさみを有する。それの上側分岐49bのフォーク部分で、ラム28′のロッドの上端部のフォーク28′aのように、スパイダー53′の横枢軸ピン53′aを中心として旋回できるように、搭載される。それは上側の関節状に連結されたはさみ55の下側分岐55aのフォークである。はさみ55は上側分岐55bも有する。その上側分岐は球形玉継手30によって下側非回転板21′の下側に関節状に連結されて、フォークとして構成される。そのフォークではスパイダー53′の枢軸53′aの軸線に平行な55cを中心として旋回する。二重回転防止はさみの上側はさみ55は上側非回転板21′を下側非回転板20′に関して保持する。下側非回転板は、それを静止構造31に連結する下側はさみ49によって回転を阻止される。
【0097】
図9の二重回転防止はさみは、図10ないし図12を参照して以下に説明する種類の少なくとも1つの固定中心スワッシュプレートセットを有する装置に使用することもできる。
【0098】
図4は図1の装置の他の実施例を示す。この例では、上側スワッシュプレートセットは図2のセット17と同じであり、穴あき回転板19を有する。この回転板はそれのハブ19cを介して中心玉継手34上で旋回する。その玉継手は静止スリーブ35の外側を滑る。この回転板19は玉継手37により、直径方向に向き合わされているまっすぐなピッチロッド24と25に関節状に連結され、非回転板21と静止構造31との間で玉継手30により関節状に連結されている1つのラム29と、それを下側スワッシュプレートセット16″の非回転板に連結する2本の連結棒32とによって制御される非回転板21の内側で転がり軸受33を介して回転させられるように搭載されている。スワッシュプレートセット16″は外側に回転板18″を有する。その回転板は内側の非回転板20″の周囲を回転する。非回転板20″は中実円板の形をしており、静止スリーブ35の周囲を軸線方向に滑る他の球形玉継手34に、それのハブ20″cによって関節状に連結されている。
【0099】
図2におけるように、直径方向に向き合う他の2本のロッド22と23はまっすぐではなくて、上側回転板19の開口部を通るように内側へ向かって変形され、カルダン継手38によって下側回転板18″に関節状に連結されている。
【0100】
図2におけるように、内側の上側回転板19と外側の下側回転板118″は関節状に連結されている二重はさみ39により回転させられる。それの構造およびそれを装着する方法は、図2を参照して説明したものと同じである。したがって、この二重はさみ39は枢軸によりローター支柱10に関節状に連結され、玉継手43により上側回転板19に関節状に連結され、かつ玉継手48により下側回転板18″に関節状に連結されている。
【0101】
下側スワッシュプレートセット16″の傾斜および並進のための3つのラム(図4ではそれらのうちのちょうど度2つのラム26と27が見える)の装着を容易にするために、内側の下側非回転板20″が、下側回転板18″の下で、3つのラム56により、半径方向に延ばされる。それの端部にはそれら3つのラムが関節状に連結され、図4で見える2つのアーム56の場合には、上側非回転板21に連結するための棒32も関節状に連結されている。
【0102】
また、図2におけるように、非回転板20″と21″との回転を阻止する手段は、図2におけるはさみ49と同一の、関節で連結されたはさみと、図7におけるのとまったく同じ方法で搭載されている棒32とを有する。唯一の違いは、T形ピボット53の直立部を受けるスリーブ54が、下側非回転板20″の対応するアーム56の外側半径方向端部に固定されていることである。
【0103】
図2における2枚の回転板18と19と図4における回転板19の場合のように、非回転板の内側で回転板の1枚が回転すると、図5に示す滑る中心玉継手上で旋回するように搭載されている回転板のハブの代わりに、断面図である図6の代替組立体を使用することが可能である。この種の組立体では、かつ、ローターの回転軸線Ozを中心として回転する、ローター支柱10に接触することなくその支柱を囲み、回転しないスリーブ35自体が静止スリーブ35の周囲を軸線方向に滑ることができるリング57により囲まれる。もし必要があれば、スリーブ55の少なくとも一部の形を非円筒形にすることにより、または少なくともスリーブ35に溝を用いることにより、あるいは、リング57の回転を阻止するその他の手段を用いることにより、スリーブ35を中心とするリング57のどのような回転運動も阻止できる。リング57の軸線方向端部に2つの放射状フランジ58が固定されている。それらのフランジの役割は、対応するスワッシュプレートによって発生された垂直荷重を吸収することである。リング57の周囲およびフランジ58の間に球形玉継手34′が搭載されている。玉型または円筒ニードル型の転がり軸受59が2個リング57と玉継手34′との間に挿入されている。それらの軸受は単一の転がり軸受でおそらく置き換えることができる。玉型またはテーパー状ころ型の転がり軸受60が2個球形玉継手34′とフランジ59との間に挿入されている。内側回転板19′のハブ19′cが、くぼんだ球形玉継手の内部環状支持面を有し、その支持面は玉継手34′の外部球形面を押している。ローターの軸線Ozを中心とする回転の向きに、球形玉継手34′は回転板19′から摩擦力を受ける。球形玉継手34′は軸受59と50から摩擦トルクも受ける。しかし、回転板19′に起因する摩擦は転がり軸受59と60とに起因する力よりはるかに大きいので、球形玉継手34′の回転速度は回転板19′のそれにほとんど等しい。これによってそれら2つの部品の機械的磨耗がかなり減少する。それら2つの部品の間の回転速度の差は玉継手34′と回転板19′との間に搭載できる、関節状に連結された従来の構造のトルク防止はさみを用いて完全に打ち消すことができる。代わりの方法として、弾性的に変形できる連結部材がこの定速結合を行うことができる。この組立ての方法によって回転板19′をローターの軸線Ozを中心として回転させることができ、しかも球形玉継手34′上でこの回転板19′の旋回運動を行わせることができる。
【0104】
少なくとも4枚のブレードを有するローターのブレードのピッチを個々に制御する本発明の装置は、少なくとも2つのスワッシュプレートセットを有することもできる。このスワッシュプレートセットでは、非回転板上で回転できるように回転板が搭載される。また、回転板はそれの中心を中心としてあらゆる方向に傾斜できる。それらのスワッシュプレートセットの少なくとも1つのセットは、それの回転板が2本のピッチロッドによりローターの直径方向で向き合っておらず、ローターの軸線に固定されている旋回中心の回りの回転板の傾斜を制御する。2つの作動アクチュエータに関節状に転結されるようなものである。
【0105】
このいわゆる「固定中心」構成では、このスワッシュプレートセットは、相互に一線上にない2枚のブレードを、ローターの軸線から同じ距離Rのところに配置されて、それの非回転板に作用するちょうど2つの作動ラム、すなわちアクチュエータが制御する。それら2つのラムは、ローターの軸線に関して直径方向で向き合う位置を除く位置も占める。
【0106】
以下に示す数学的解析によって、ローターの軸線に旋回中心が固定されて、直径方向で向き合わない2本のアームにより制御されるそのようなスワッシュプレートセットでは、ローターの2枚のブレードが相互に一線上にない時に、それらのブレードに任意の運動を与えることが可能である。実際には、スワッシュプレートセットの中心を、ローターの軸線に固定されて、このセットの旋回中心を構成する点を通らせるためには、このスワッシュプレートセットの中心球形玉継手の位置を、たとえば、この玉継手をローター支柱に、または十分な技量(authority)を有する装置の場合には、ローター支柱を囲むスリーブに固定することにより、軸線方向に固定することだけが必要である。
【0107】
ローターの軸線から距離Rの所に、方位Ψ1 およびΨ2 で配置されている2つのラムによってスワッシュプレートセットが制御されるものと仮定する。静止構造に付けられた前記絶対基準フレームOXYZでは、スワッシュプレートセットの平面の式がaX+bY+Z=dで与えられる。
【0108】
板の中心は静止しており、これはdの値を定める。2つのラムが方位Ψ1およびΨ2で配置されているので、2つのラムの高さh1 とh2 を板の平面の式の係数に結び付ける関係は次のように書くことができる。
【0109】
【数7】
Figure 0004142153
このセットの回転板が2本のピッチロッドを用いてローターのブレードを制御するものと仮定すると、それの値は方位Φ1 とΦ2 にある根元が時間に依存する。ロッドの根元の高さH1 とH2 をスワッシュプレートの平面についての係数に結び付ける関係は式(D−2)によって与えられる。
【0110】
【数8】
Figure 0004142153
ここに、rはロッドの根元における回転板の半径である。
【0111】
式(D−1)および(D−2)のマトリックスが反転可能である時は、2枚のブレードのピッチを任意にできる。式(D−1)および(D−2)のそれぞれの行列式が
1 =−R2 sin(Ψ1 −Ψ2
2 =−r2 sin(φ1 −φ2
によって与えられる。
【0112】
したがって、存在のための条件は
1.Ψ2 #Ψ1 および Ψ2 #Ψ1 +π
2.φ2 #φ1 および φ2 #φ1 +π
である。
【0113】
差Ψ1−Ψ2は時間に依存しないことが分かるであろう。固定中心スワッシュプレートセットは、2枚のブレードがいずれも一致せず(これは明らかである)、かつ相互に一直線上に無い時に、独立の迎え角をそれらのブレードに与えることによってそれらのブレードを制御できる。同様に、制御ラムはローターの軸線に関して対称的に配置する必要はない。
【0114】
図10ないし図12は、4枚ブレードヘリコプタのローターのブレードを個々に制御する、2つの固定中心スワッシュプレートセット装置の3つの例を概略的に示す。
【0115】
そのような4枚ブレードローターでは、相互に90°離れている2枚の隣接するブレードが2つのスワッシュプレートセットの1つにより制御され、他の2枚のブレードが他のセットにより制御される。
【0116】
図10の個々のピッチ制御装置は、相互に軸線方向にずらされている2つのスワッシュプレートセット66、67を有し、各セットは平面または板の形で概略的に示されていて、2枚の隣接するブレードを制御する各セット66または67は90°離れている。上側スワッシュプレートセット66または下側スワッシュプレートセット67の各々は、中心がローター10の軸線に固定されている中心球形玉継手によって、ローター支柱10の軸線上に配置されているそれの中心の周囲であらゆる方向に旋回または傾斜できる。しかし、前の例とは異なって、この玉継手は支柱10の軸線に平行に移動できない。各セット66または67は支柱10を囲む2枚の環状板を有し、そのうちの1枚は、下側非回転板70または上側非回転板71の内側で、たとえば、玉軸受によって回転するように搭載されている下側回転板68または上側回転板69である。回転板68と、穴があけられている回転板69との各々はリム68aまたは69aを有する。それらのリムは2本のスポーク68bまたは69bによりハブ68cまたは69cに連結されている。それらのハブは、ローター10に固定されている2つの中心玉継手44の一方に搭載されている。ローターの2つの隣接するブレードの2本のピッチロッド72、73は下側回転板68に関節状に連結され、他の2つの隣接するブレードの2本のピッチロッド74、75は上側回転板69に関節状に連結されている。
【0117】
下側回転板68の直径が上側回転板69の直径より僅かに小さいので、ピッチロッド72、73をまっすぐにできて、玉継手により下側回転板68に関節状に連結されている上側回転板69の開口部を通ることができる。同様に、ピッチロッド74と75はまっすぐで、玉継手により上側回転板69に関節状に連結されている。
【0118】
各非回転板70または71は玉継手30により直径方向で向き合っていない2本のアーム76、77および78、79に関節状に連結される。各アームはまた玉継手30によってヘリコプタの静止構造31にも関節状に連結されている。
【0119】
したがって、各非回転板70と71は4つのラムのうちの2つと、対応する中心玉継手84とに載っている。完全な技量(authority)を持つ装置のこの構成では、玉継手84は静止している。各非回転板70または71のラム76、77および78、79はそれの玉継手84に対して約120°の角度を成す。1枚の板のラムの位置が他の板のラムの位置より好ましいということはなく、力をより良く分布させるために、異なる板70と71を制御する2つの隣接するラム76と77または78と79が、ローター支柱10の周囲でそれらの間で約60°の角度を成すように、図10におけるように、対称的な配置を採用することが推奨される。
【0120】
回転板68と59との間の直径の上記違いは、2つのスワッシュプレートセット66と67を位置決めするラム76ないし79を制御するコンピュータによって容易に補償される。しかし同じ直径の回転板を使用できる。その場合には、前の例におけるように、下側回転板68に関節状に連結されて、上側回転板69を通るピッチロッド72、73は、まっすぐでなくて、回転板68に垂直な軸のまわりの回転を許さないカルダン継手により回転板68に関節状に連結されているロッドである。
【0121】
各回転板68と69は、関節状に連結された従来のはさみ80によって回転させられる。そのはさみの2つの分岐が互いの上で旋回させられる。一方の分岐はローター支柱10に枢軸で取り付けられ、他の分岐は簡単な球形玉継手によって対応する回転板68または69に関節状に連結されている。
【0122】
同様に、各非回転板70、71は2つの従来の回転防止はさみ(図示せず)のうちのそれぞれ1つによって、またはおそらく関節状に連結された回転防止はさみによって、静止構造31に保持されている。
【0123】
図10で、各内側回転板68または69をそれのハブ68cまたは69cを介して中心玉継手84に装着する方法は、上記の図5に示す方法、すなわち、36などのリングと、ハブとこのリングとの間に挿入された玉軸受とを介して玉継手84の周囲に搭載されているハブ68cまたは69cを使用することと同じである。その玉継手自体は、ローター支柱10を囲むスリーブ35などのスリーブの周囲に搭載される。しかし、ローターの軸線に固定されている旋回中心を有する種類の各スワッシュプレートセット66または67の場合には、玉継手84はローター支柱10に沿って軸線方向に滑ることはせず、設定された軸線方向位置でローター支柱に固定される。
【0124】
同様に、各回転板68または69をそれのハブ68cまたは69cを介して玉継手84上に装着する方法は、上記の図6に示す方法、すなわち、ローター支柱10を囲むスリーブ35の周囲の57などのリングを用いる方法と同じにできる。玉継手84は、転がり軸受58と60などの転がり軸受を介してこのリング57の周囲で回転するように搭載される。リング57はローター支柱10に沿ってもはや滑ることはせず、軸線方向位置においてローター支柱10に固定される。
【0125】
図11に示す固定中心型の2つのスワッシュプレートセット、下側セット66′と上側セット67を有する装置は、図10におけるものの代りの態様であり、それの2つの回転板、下側回転板68′と上側回転板69′が外側にあり、各々対応する内側非回転板、すなわち中心非回転板、下側非回転板70′または上側非回転板71′、の周囲を回転するという事実においてそれから本質的に区別できる。
【0126】
下側回転板68′に連結されている2つの隣接するブレードのピッチロッド72′と73′は上側スワッシュプレートセット67′の外側の周囲を通るように、まっすぐではなくて、かつ変形させられ、かつそれらのピッチロッド72′と73′はカルダン継手によって下側回転板68′に関節状に連結されて、下側回転板68′に垂直な軸線を中心とするどのような回転も阻止し、相互に一線上にない他の2つの隣接するブレードについては、図10の例におけるように、他の2本のピッチロッド74′と75′はまっすぐで、玉継手により下側回転板68′に関節状に連結されている。
【0127】
下側非回転板70′を支持する、直径方向に向き合わない2つの隣接するラム76′と77′は、静止構造31と、下側回転板68′の下方を延びる非回転板70′の2つの半径方向アーム56′のそれぞれ1つとの間で玉継手30により各々関節状に連結されている。
【0128】
直径方向に向き合わない他の2つの隣接するラム78′と79′は、静止構造31と、環状円板の形の上側非回転板71′との間で玉継手30により関節状に連結されている。それらのラム78′と79′は非回転円板71′を支持する。その理由は、それらのピッチロッドが下側非回転板70′に設けられている開口部70′aと70′bを通るからである。下側非回転板70′も環状円板の形を有する。上側非回転板71′は、ピッチロッド72′と73′が回転中にそれらのロッドの経路を妨害しないように、非回転板70′と71′の間に配置された、図9に示す種類の回転防止二重はさみ55−49により、下側非回転板70によって保持されている。
【0129】
各回転板68′と69′は、従来のはさみを用いて困難なしに回転できる。そのはさみの2つの分岐が互いの上で旋回させられる。一方の分岐はローター支柱10に枢軸で取り付けられ、他の分岐は球形玉継手によって対応する回転板68′または69′に関節状に連結されている。したがって、上側回転板69′を図10の80などの回転はさみによって駆動できるが、下側回転板68′を駆動するはさみ80′はより長い分岐を有して、回転防止はさみ57′を妨害しないように、2つのスワッシュプレートセット66′と67′との間の空間に入ることなしに、それらの分岐がスワッシュプレートセット67′の外側の上と周囲を通ることができるようにする。
【0130】
環状円板の形の非回転板70′または71′が、軸線方向に移動する可能性なしに、ローターの回転軸線に固定されている点に中心を持つ中心玉継手上で旋回できるように、各非回転板70′または71′は搭載されている。リングと少なくとも1つの転がり軸受が挿入され、およびおそらく、支柱10を囲む静止スリーブの支援で、図5と図6に示す組立体のために、この玉継手は支柱10に直接固定されず、それと共に回転しない。
【0131】
スリーブがないが、図6に示すような、ローター支柱10に直接固定されてそれと共に回転するリングが存在する時は、リングの周囲の転がり軸受に玉継手を取り付けることができ、図6における玉継手34′と回転板19′との相対位置と同じ相対位置で、非回転板を玉継手に直接関節状に連結できる。しかし、図5のスリーブ35などのスリーブが支柱10を囲むものとすると、スリーブの周囲に直接固定されている玉継手に各非回転板をその中心において直接関節状に連結できる。
【0132】
図12は、2つの固定中心スワッシュプレートセットを有する他の実施形態を示す。上側のセットは図10のセット67と同じであり、下側のセットは図11に示すセット66′と多少とも同じである。
【0133】
また、再び、内側の穴あき上側回転板69を設ける。この上側回転板は、それをローター支柱10に連結して、2枚の隣接するブレードに連結されている2本のまっすぐなピッチロッド74と75を駆動する従来の関節状に連結されたはさみ80によって回転させられる。ローター支柱10に固定されている中心玉継手84上で、軸線方向に移動する可能性なしに、それのハブ69cを介して旋回するように、回転板69は搭載されている。また、回転板69は、静止構造31と上側非回転板71の間で玉継手34により各々関節状に連結されている、ちょうど2つの直径方向で向き合わないラム78と79によって、傾斜するように配置された外側の上側非回転板71の内側で回転できる。
【0134】
また、再び、穴のない環状円板の形の下側および内側非回転板70′を設ける。その理由は、ラム78と79のロッドがそれを通る必要がないからである。その非回転板は移動しない中心球体玉継手の周囲で旋回するように搭載される。その玉継手の中心はローターの軸線に固定され、非回転板70′の傾斜は直径方向に向き合わない2つのラム76′と77′によって制御される。各ラムは静止構造31と、対応する下側の外側回転板68′の下で非回転板70′から延びる2つの半径方向アーム56′のそれぞれ1つとの間で、玉継手30によって各々関節状に連結されている。
【0135】
回転板68′はローターの他の2枚の隣接するブレードに、まっすぐでなく、穴あき上側回転板69の開口部を通るように変形させられたピッチロッド72″と73″により連結されている。
【0136】
各非回転板70′と71を保持するために、困難なしに搭載できる関節状に連結された従来の回転防止はさみ(図示せず)を使用することが可能である。下側の非回転板を保持するために、非回転板70′の第3のアームと、静止構造の58などの取り付け部材とに関節状に連結された、図11に示すはさみ57などのはさみを使用することが可能である。第2の回転防止はさみを、上側非回転板71と静止構造31との間に直接同じ方法で関節状に連結できる。
【0137】
下側非回転板70′と上側回転板69との間の空間には回転する部分がないので、下側回転板68′は、上側回転板69を回転させる回転はさみに類似する第2の回転はさみ80によって回転させることができ、そしてローター支柱10うち、2つのスワッシュプレートセット66′と67′の間を延びる部分に枢軸で連結される。
【0138】
5枚ブレードローターの場合には、図13の個々のブレード制御装置は2つのスワッシュプレートセットを有し、そのうちの1つのセットは3枚のブレードを制御する3枚ブレードローターのための公知の種類のものであり、他のセットはローターの他の2枚のブレードを制御する。5枚ブレードローターでは、一方では3枚のブレードの群に、他方では2枚ブレードの群とにブレードを一緒にまとめるたった2つの可能な方法がある。2枚ブレードの群を制御するスワッシュプレートセットでは、それらの2枚のブレードを相互に隣接し、したがって、それらの間に72°の角度を成し、または2枚のブレードを、それらのブレードの間の3枚のブレードの1つに隣接し、したがって、それらのブレードの間に144°の角度を成す。両方の場合で、それら2枚のブレードは相互に180°の角度で隔てられていないので、上記のように、それらのブレードの個々のピッチ制御を、固定中心型のスワッシュプレートセットを用いて行うことができる。そのような固定中心スワッシュプレートでは、72度隔てられている2枚のブレードを制御することは容易である。その理由は、2つの考えられる構成のうち、この1つが、固定中心スワッシュプレートのセットの使用が不可能であるような特殊な構成(ブレードが180°隔てられている)から最も遠いものだからである。
【0139】
したがって、5枚ブレードのうちの3枚が、2枚ブレードローターに使用される種類の1つのスワッシュプレートセットで制御される。他の2枚のブレードは、5つの非回転ラムを用いて5枚ブレードのピッチを個々に制御するように、固定中心スワッシュプレートセットにより制御される。
【0140】
図13の下側位置に、3枚ブレードローターで使用される種類のスワッシュプレートセット86が示されている。このセットは、中心球形玉継手34上で旋回し、図2ないし図4におけるように、ローター支柱10を囲んでいる静止スリーブ35の周囲を軸線方向に滑る内側に非回転板90を有する。非回転板90の旋回と滑りとは3つのラム96、97、98によって制御される。各ラムは玉継手39によって、ヘリコプタの静止構造31と非回転板90との間で関節状に連結される。非回転板90は、枢軸により静止構造31に関節状に連結され、玉継手によって非回転板90に関節状に連結されている従来の回転防止はさみ99により保持されている。
【0141】
従来のスワッシュプレートセット86は非回転板90の周囲を回転、カルダン継手によって3本のピッチロッド92、93、94の脚に関節状に連結された回転板88を外側にも有する。それらのピッチロッドはローターの5枚のブレードのうちの3枚に連結され、以下に説明する上側セット87の外側の周囲を通ることができるように、まっすぐではない。回転板88は、玉継手により回転板88に関節状に連結され、かつ枢軸によりローター支柱10に関節状に連結された従来の駆動はさみ95によって回転させられる。
【0142】
他の2枚のブレードは内側に非回転板91を有し、スリーブ35の周囲に強固に固定されている中心球体玉継手84の周囲を旋回する上側の固定中心スワッシュプレートッセト87により制御され、したがって非回転板91は、ローターの回転軸線に固定されて、静止玉継手84の幾何学的中心に対応する旋回中心の周囲で傾斜できる。非回転板91の旋回は2つのラム100と101によって制御され、各ラムは玉継手30によって、静止構造31と非回転板91との間で関節状に連結されている。それらのラムのロッドは下側非回転板90に設けられている開口部を通る。上側非回転板91は、非回転板と静止スリーブ35とに関節状に連結されている従来の回転防止はさみ102によって回転しないように保持されている。
【0143】
上側スワッシュプレートセット87は外側に、少なくとも1つの転がり軸受の助けにより非回転板91の周囲を回転する回転板89も有する。非回転板91には、ローターの他の2枚のブレード、たとえば、隣接するブレードに連結されている2本のピッチロッド103と104が関節状に連結されている。回転板89は、玉継手により回転板89に関節状に連結され、かつ枢軸によってローター支柱10に関節状に連結されている従来のはさみ105によって回転させられる。
【0144】
下側スワッシュプレートセット86と上側スワッシュプレートセット87は異なるラムによって相互に独立に制御される。スワッシュプレートセット86はローター支柱10の周囲を旋回でき、かつその支柱に沿って滑ることができ、スワッシュプレートセット87は旋回するが滑らない。
【0145】
7枚ブレードローターのブレードのピッチを制御するために、第3のスワッシュプレートセットが付加され、このセットも固定中心型であって、セット87に類似している。この第3のセットは、相互に一線上にない2枚のブレードの2本のピッチロッドを駆動、非回転板の上で回転する回転板上で回転する。その非回転板は並進できないが、直径方向で向き合わない2つの制御ラムの作用の下に、中心玉継手上で傾斜でき、その玉継手の中心はローターの軸線に固定されている。非回転板が内側にあるという構成が3つのスワッシュプレートセットの全てに採用されるならば、それのロッドは他の2つのセットの非回転板を通過する。
【0146】
一般に、固定中心セットまたはスワッシュプレートのセットを従来のスワッシュプレートセットの上に置くことは重要ではなく、それらのセットを上下に配置する順序は大きさと頑丈さとを考慮した結果である。
【0147】
6枚ブレードローターでは、本発明の装置は3枚ブレードローターで使用されるスワッシュプレートセットのような2つの従来のスワッシュプレートセットを有する。2つのセットの各々はローターの6枚のブレードの3枚をそれぞれ制御する。それらの6枚のブレードはちょうど三通りの異なる方法で3枚のブレードをそれぞれ含む2つの群にまとめることができる。1つの同じ群のブレードはブレードの間に60°、120°または180°の角度を成す。しかし、2枚のブレードの間の角度に無関係に、2つの従来のスワッシュプレートセットを有する図14の装置により6枚のブレードの個々の制御を行うことができる。
【0148】
図14の、下側スワッシュプレートセット106と上側スワッシュプレートセットとの2つのスワッシュプレートセットは、外側に回転板108または109を有し、内側では非回転板110または111の周囲を回転し、ローター支柱10を囲む静止スリーブ35の周囲を軸線方向に滑る中心球体玉継手34上で旋回するために、構造的に非常に類似しており、かつ機能が同一である。
【0149】
各セット106または107の傾斜と移動は、玉継手によって静止構造31と、下側セット106の非回転板110との間の玉継手により各々関節状に連結されている3つのラム112、113、114と、玉継手によって静止構造31と、上側セット107の非回転板111との間の玉継手により各々関節状に連結されている3つのラム115、116、117とによって制御され、かつ各セットのロッドが非回転板110を通過する。
【0150】
非回転板110は、非回転板110と静止構造31との間で関節状に連結されている従来の回転防止はさみ118によって保持され、他の非回転板111は、玉継手により非回転板111に関節状に連結され、かつ枢軸により静止スリーブ35に取り付けられているこれも従来の回転防止はさみ119によって保持されている。
【0151】
回転板108は、カルダン継手によって3本のまっすぐでないピッチロッド120、121、122の脚に関節状に連結され、回転板109は、カルダン継手によって3本のまっすぐでないピッチロッド123、124、125の脚に関節状に連結されている。したがって、各回転板108、109は6枚のローターブレードのそれぞれ3枚のピッチを制御する。各回転板108、109は2つの従来の関節状に連結されているはさみ126と127のそれぞれ1つにより回転させられる。各はさみ126、127はローター支柱10に枢軸により関節状に連結され、および玉継手によって、それらのはさみの1つ126の場合には、上側回転板109に関節状に連結され、他の1つのはさみ127の場合には、下側回転板108に関節状に連結されている。
【0152】
8枚ブレードローターのブレードの個々のピッチ制御のために、図14の装置は、図13の上側スワッシュプレートセット87と同じ第3のスワッシュプレートセットと、直径方向に向き合って否2つのラムの作用の下で、相互に一線上にない2枚のブレードを制御するために固定中心型のスワッシュプレートセットとが追加されている。それのロッドは2つのセット106、107の2枚の内部非回転板110と111を通過することができる。各ラムは他の6枚のローターブレードのそれぞれ3枚を制御する。
【0153】
9枚ブレードローターでは、図14の装置にセット16および107の種類の第3の従来のスワッシュプレートセットが追加される。
【0154】
一般に、ローターブレードの数bが3の倍数3nであるとすると(個々にnは2に少なくとも等しい整数である)、この装置はローター支柱10と、それを囲むスリーブ35とに沿って軸線方向にずらされて搭載されている、図14のセット106または107のような従来のスワッシュプレートセットを有する。
【0155】
ブレードの数bが3n+1に等しいと(個々にnは1より大きいか、1に等しい整数である)、この装置は、図13のセット86、または図14のセット106または107などの(n−1)個の、従来のスワッシュプレートセットを、図13のセット87などの固定中心型のスワッシュプレートのセット2つと共に有する。それらの最後の2つのセットの各々は、相互に一線上になくて、直径方向に向き合っていない2つのラムによって各々制御される2枚のブレードを制御する。
【0156】
最後に、ブレードの数bが3n+2に等しいと(個々にnは1より大きいか、1に等しい整数である)、この装置は、図13のセット86、または図14のセット106または107などのn個の従来のスワッシュプレートセットと、図13のセット87などの1つの固定中心型のスワッシュプレートのセットとを有する。
【0157】
ブレードのピッチロッドを種々のセットの回転板の間に分配する方法は、装置の種々の部分の大きさ、特に駆動はさみと回転板の半径に依存する。
【0158】
以上説明した全ての装置は十分な技量(authority)を持つ装置であって、その装置に対しては、種々のスワッシュプレートセットを作動するための全てのアクチュエータがヘリコプタの静止構造に取り付けられ、その静止構造にそれらが関節状に連結される。
【0159】
安全上の理由から、以上説明したもののように、ローターブレードの迎え角を設定する責任の必ずしも全てを、十分な技量(authority)を持つ個々のピッチ制御装置に信頼させないことが考えられる。実際に、それのそもそもの構造によって、そのような装置は、それの制御が失われたり、乱されたりしたならば、独立した秩序のない運動をブレードに与えることができる。更に、そのような装置はコンピュータ制御されるべきであり、ブレードの所望の迎え角を対応する作動アクチュエータの変位に変換する機能は複雑で、ブレードの方位位置を通じて時間に依存する。それらの理由から、制御が失われると十分な技量(authority)をもってピッチの個々の制御に悲惨な結果をもたらすことがあるかもしれない。
【0160】
安全を向上させるために、それらの装置の全てを技量(authority)を低くしたもので製造することができ、これにより個々のブレードの制御が失われた場合に、全ての作動アクチュエータをヘリコプタの静止構造ではなくて、安全板として知られている個々の板に関節状に連結することにある改良のために、従来の単周期制御法則を与える。その安全板は回転せず、適切な制御手段により、特に、安全板とヘリコプタ構造体との間に挿入される3つの安全アクチュエータによって、ローターの軸線上に配置されているそれの中心の周囲でそれを移動および傾斜させることができるように、搭載される。ヘリコプタ構造体にはそれらの安全アクチュエータが載り、それにアクチュエータを関節状に連結する。
【0161】
安全板とそれの前述した制御手段とを有する、技量(authority)を低くした装置では、周期的ピッチの第1の調波が、疑似静的モードで機械的手段(傾斜および移動できる安全板およびそれの制御手段)が動作するために大きなストレスを受けないそれらの機械的手段によって加えられ、対応する作動アクチュエータにより行われるブレードの個々の制御が、安全板によってすでに設定されていた単周期ピッチを変調するために、限られた振幅で、ただし動的モードでの動作で効果を発揮できる。制御法則内での部品の分布はこの装置の信頼性にとって有利である。
【0162】
技量(authority)を低下させたそのような装置を図16に示す。この装置は例として、固定中心型の2つのスワッシュプレートセットに適用されるが、180°離れているブレードの種類のスワッシュプレートのセットを少なくとも2つ、または固定中心型のスワッシュプレートのセットと、3相ブレードローターに対する従来の種類のスワッシュプレートのセットとの少なくとも一方を有する、先に説明した装置の全てに適用できることは明らかである。
【0163】
図16で、下側セット66と上側セット67の2つのスワッシュプレートセットを有する、図10に従う個々の制御装置が実質的に再び得られる。各装置は、、ローターの軸線により具体化された、ローラー支柱10のまわりに搭載された球体中心玉継手84′上を旋回する内側下側回転板68または69上に回転板を有し、その結果玉継手84′の中心はローターの軸線上にある。各回転板68または69は、4枚ブレードローターの、相互に一線上にない2枚の隣接するブレードの2本のピッチロッド72、73または74、75に関節状に連結されている。各回転板68または69は、図19のはさみ80のようなはさみ(図示せず)によって回転させられる。各回転板68または69は、従来の回転防止はさみ(図示せず)によりローター支柱10の周囲を回転しないように保持されている対応する非回転板70または71の内側で回転でき、対応する回転板68または69を有する各非回転板70または71の、対応する玉継手84′を中心とする傾斜が、直径方向に向き合わず、非回転板70、71の軸線方向の並進を制御しない2つのラム76、77または78、79によってそれぞれ制御される。
【0164】
全てのラム76ないし79の各々は玉継手によって、一方では対応する非回転板70または71に、他方では、ヘリコプタの静止構造31と装置のスワッシュプレートセット66と67との間に挿入されている安全板128に関節状に連結される。
【0165】
安全板128は非回転板であって、従来の回転防止はさみ129により静止構造31に保持される。はさみ129は玉継手によって安全板128に関節状に連結され、静止構造31に枢軸により連結される。また、安全板128は、ローターの軸線上にあるそれの中心の周囲で任意の方向に傾斜でき、かつ、ローター支柱10の周囲で、任意の適切な方法で、軸線方向に滑るために搭載されている中心球体玉継手130の上で旋回できるように搭載されているので、この軸線に平行に移動できる。
【0166】
安全板128のそれの中心を中心とする旋回と、ローター支柱10の軸線に沿う安全板128の並進は、操縦士により制御される機械的位置決め装置、またはラム131、132、133などの3つの安全アクチュエータなどの任意の適切な手段によって制御される。各ラムは玉継手により静止構造31と安全板128の下側とに関節状に連結される。
【0167】
全体のピッチを制御する、ローター支柱10に沿う安全板128の運動をラム76ないし79によってセット66、67のスワッシュプレートへ伝えることができるように、それらの中心玉継手84′は軸線方向に動くことができることも必要で、図15に概略的に示す構造に従って、図10の装置の玉継手84のようにローター支柱10に固定された玉継手であることはできない。図15で、十分な技量(authority)を持ち、2つの固定中心スワッシュプレートセットを有する装置の、下側回転板68および上側回転板69との、2枚の回転板が再び得られる。各回転板68または69は内側にあって、ローター支柱10に固定されている玉継手84上に、それのハブ68cまたは69cによって旋回するようにして搭載される。
【0168】
その技量(authority)が低下している構成では、少なくとも1つの固定中心スワッシュプレートセットを有する装置は、各固定中心セットの中心玉継手が、軸線方向に並進できるように、安全板128に固定される。
【0169】
図17は2つの固定中心セットを持つ、技量(authority)が低下している、図16に概略的に示す装置とすることができる装置の中央部、したがって、変更されている部分を示す。図17で、ローター支柱10を囲み、かつローター支柱10に沿って摩擦減少リング134を介して軸線方向に滑るように搭載された、スリーブ135の軸線方向下端部に固定されている中心玉継手130上で旋回する非回転安全板128が再び使用される。下側スワッシュプレートセット66の内部板と上側スワッシュプレートセット67の内部板は、またスリーブ135に固定されている中心玉継手84′上で各々旋回できる。スワッシュプレートセット66、67の内部板が、図11におけるように、非回転板であるとすると、それらの各非回転板はそれのハブを介して対応する玉継手84′に直接関節状に連結できる。その理由は、それらの板と、それらの玉継手と、スリーブ135とが回転しないためである。対照的に、それらの内部板が、図10または図16の回転板68および69に類似する回転板であるならば、図5と図6の組立体に類似する組立体、すなわち、玉継手84′と各回転板68または69との間に挿入され、または玉継手84′と、それをそれの上に定められている軸線方向位置に支持するスリーブ135との間に挿入されたリングと転がり軸受を有する組立体を使用することが好ましい。
【0170】
図17の技量(authority)が低下している装置の場合には、各固定中心スワッシュプレートセットの玉継手84′の中心がローター支柱10の軸線方向位置にもはや固定されず、滑りスリーブ135に固定されることを理解されるであろう。
【0171】
180°離れているブレードのための2つのスワッシュプレートセット、または3枚ブレードローターのための種類の、少なくとも1つのスワッシュプレートセットを有する、技量(authority)が低下している装置では、前記セットの中心玉継手が、好ましくは、ローター支柱10を囲むスリーブ35の周囲を玉継手34と34′が既に滑るような、図5と図6の組立体で、ローター支柱10に沿って滑ることができることが知られている。この場合には、安全板128の中心玉継手130を、静止スリーブ35の周囲で軸線方向に滑ること、あるいは玉継手130を、ローター支柱10に沿って自由に滑るように搭載されているスリーブ35の下側部分に固定し、ヘリコプタの静止構造にはもはや固定しないことだけが必要である。
【0172】
個々のブレード制御を行う、図16および図17における66と67のようなスワッシュプレートセットについては、作動ラム76ないし79の中立位置を、それらのセットの板68、69、70、71などの板が安全板128に平行であるような位置に一致させる必要がある。
【0173】
全ての作動ラム76ないし79が中心位置にあると仮定すると、ローターは安全板128とそれのアクチュエータ131ないし133を有する機械的装置によって制御されるだけである。安全板128は全てのブレードに対して同じ効果を持たなければならず、これは全く全体のピッチに関する限りのケースである。その理由は、ローター軸線に平行な安全板128の動きによって、ローター支柱10の周囲で、安全板128とローターブレードとの間に搭載されている種々のスワッシュプレートセットの板に同じ動きが生じさせられるからである。同じ動きが、ピッチロッド72ないし75などの全てのピッチロッドに対して実際に得られ、全てのブレードに対してピッチ制御レバーアームの長さが同じであれば−これは一般にローターの動的釣り合いという理由のある場合のことである−ブレードのピッチの同じ変化が達成される。
【0174】
対照的に、このことは安全板128の傾斜に対応する周期的ピッチ制御の場合にはあてはまらない。その理由は、スワッシュプレートセット66、67などの種々のスワッシュプレートセットが安全板128に平行なままであるが、安全板128の傾斜の変化が各ブレードに及ぼす影響が、このブレードのためのピッチロッドが関節状に連結されている回転板の半径に依存するためである。
【0175】
安全板128のある傾斜が全てのローターブレードのピッチに同じ影響を及ぼすようにするためには、種々のスワッシュプレートセットの回転板の半径を同じにすることが有利である。
【0176】
回転板の半径が異なれば、たとえば、関節状に連結されたレバーを有する機構を用いてスワッシュプレートセットに種々の傾斜を持たせることによって補償できる。
【0177】
図18は、図16に示すように、固定中心スワッシュプレートセットを持つ、技量(authority)が低下している装置の場合に、回転板の異なる半径を補償するための機構の例を示す。それの玉継手が、図17に示すように、軸線方向に滑るスリーブに固定される。下側スワッシュプレートセット66の回転板68の半径が上側スワッシュプレートセット67の回転板69の半径の半分であると仮定する。回転板68の短い半径は、2枚の板68、70の下側スワッシュプレートセット66を角度2αだけ傾斜させることによって補償される。その角度は、上側スワッシュプレートセット67の、回転板69と非回転板71との2枚の板の傾斜角度αの2倍であり、それは安全板128からそれらの板69と71に伝えられる。安全板128も、中立位置にブロックされている対応するラム78、79により角度αだけ傾斜させられている。それらのラムのちょうど1つが図18に示されている。ローター支柱10の周囲で軸線方向に滑るスリーブ135に固定されている半径アーム138の端部の点137の周囲に関節状に連結されているレバー136を用いて、下側スワッシュプレートセット66を作動する2つのラム76′と77′の各々について2倍の傾斜確度2αが得られる。それらのラムのちょうど1つが図18に示されている。ラム76′と77′は図16におけるラム76と77に対応する。そのスリーブは、スワッシュプレートセット66と上側セット67とのスワッシュプレートがそれの周囲で旋回するような中心玉継手84′と、それの周囲で安全板128が旋回するような中心玉継手139とが固定されるスリーブである。図18で、レバー136の関節点137とローター軸線との間の距離は、この軸線と対応するラム76′または77′との間の距離の3分の1に等しい。ラム76′と77′はラム78と79と同様に、安全板128にこれが技量(authority)が低下している装置であるため関節状に連結されている。レバー136の、ラム76′または77′に関節状に連結されている端部とは反対側の端部がアーム139に関節状に連結され、アーム139自体は、ローター軸線からラム76′または77′までの距離と同じ距離にある点140において、下側セット66の非回転板79に関節状に連結されているが、直径方向で反対側では下側セット66の板68と70が安全板128の傾斜の2倍も傾斜させられている。
【0178】
ローター軸線に平行な安全板128の動きはスワッシュプレートのセット66と67の傾斜を変更しないから、周期的ピッチ、全体的なピッチのみ、を変更せず、全てのブレードに対して、同じ方法で行う。図18の装置で、スワッシュプレートセット66と67を作動するラム76′、77′および78′、79が中立位置にブロックされて故障したとすると、回転板68と69の直径が異なっているとしても、装置は従来の単周期制御の構成に戻る。
【0179】
しかし、スワッシュプレート作動ラムを、安全板128自体がローター軸線に垂直で、したがって水平であるとき、水平である、すなわち、ローターの軸線に垂直であるスワッシュプレート68、70および69、71に対応する中立位置にロックすることが必要である。
【0180】
図16で、ブレードを個々に制御する、76、77、78および79などの作動ラムは、非回転基準フレーム内に搭載されているために、高圧を供給するヘリコプタの油圧装置から困難なしに供給できる油圧ラムである。油圧ラインの破裂または作動ラムに供給している油圧装置の故障がヘリコプタの安全を損なわないようにするために、ブレードの個々の制御を中立位置にロックするための装置が提供される。
【0181】
このロック装置は作動ラムの油圧制御器に次のようにして結合できる。それらのラムに供給されている油圧回路中の油圧があるしきい値未満に低下したとすると、電気−油圧サーボ制御ラムであるそれらのラムを制御するコンピュータがラムをこの中立位置にロックするための手順である非常手順を用いて、残っている油圧を使用してラムを中立位置へ戻す。
【0182】
油圧の低下が急激すぎて、ラムを中立位置へ戻すために前述の非常手順が不十分であれば、各作動ラム上に配置されている油圧−機械装置がこのラムを中立位置まで徐々に戻して、この位置にロックできるようにする。この油圧−機械ロック装置はそれが動作するために必要なエネルギーを安全板128の運動と、空力学的起源の乱流に起因するランダムな変動とから得る。ブレードのピッチでは、対応する作動ラムによって制御されるスワッシュプレートのセットに連結されるピッチロッドが連結される。
【0183】
図19は、このラムを中立位置にロックするそのような油圧−機械的装置の一例を備えた作動ラムを概略的に示す。
【0184】
図19に概略的に示すものは、図16の装置の、作動ラム76などの作動ラムの1つである。このラム76はシリンダ141と、このシリンダ141の内部を滑るピストンに固定されているロッド142とを備える。シリンダ141内のピストンの動きは、ロッド142とシリンダ141との相対的な軸線方向運動を制御するように、ピストンのいずれかの側に高圧の油圧油を送り込み、ピストンの反対側から油圧油を供給管143と戻し管144を通じて油溜へ戻す、これによって制御される。ロッド142とシリンダ141の一方は安全板128に関節状に連結され、他方はラム76の端部が関節状に連結されている2つの玉継手を隔てる距離を延長または短縮する方向に、70などの非回転板に関節状に連結されている。ロック装置は、シリンダ141に固定されている2つの小さいロックラム145または146を有する。各ロックラム145または146は、ラム76と同じ圧力源に連結されている通路149により供給され、したがって、高圧の油が供給されるシリンダ147を有する。通路148のための圧力タッピングをシリンダ141に、またはこのシリンダへの供給管143の入口に設けることができる。通路148によってシリンダ147の中に供給される油圧は、シリンダ147の内で滑ることができるように搭載されたピストン149に加えられ、シリンダ147の内部に設けられている戻しばね150の作用に抗する。シリンダ147を通るロッド151に各ピストン149が固定される。このシリンダの外側にあるロッドの端部がロック歯152または153を有し、各歯はロッドの一部の両側に機械加工したものであって、ロッド142のこの部分に沿って相互に軸線方向にずらされている2つのロックラック154と155の一方とそれぞれ相互作用する。各ラック154と155との歯の断面が三角形であって、その三角形の1つの辺がロッド142の軸線方向に関して傾斜している斜面として構成され、他の辺はこの方向に対して垂直であるストップであり、各ラック154または155は相補的な形の歯152または153と相互作用して、ロッド142が2つの作動方向のそれぞれ1つのみにおいて動くことができるようにして、逆方向の動きを阻止する。
【0185】
図19で、上側ロックラム146の歯153と上側ロックラック155との相互作用によって、ロッド142が右から左へ動くことが阻止されるが、歯53をばね150に抗してシリンダ147の内部へ向かって押すラック155の歯との協働のために、左から右へのこの動きは許される。下側ロックラム145の歯152と下側ロックラック154は、ロッド142を右から左へ動くことができるようにし、および左から右へのロッド142の動きを阻止するようにするように構成されている。また、ラック154と155との間の軸線方向のずれによって、各々の場合に、このラックにより許された向きの、ラック154と155との隣接する端部により定められた中立点までの最大運動が可能になる。この最大運動は相互に対応し、1本の歯の長さだけ重なり合う。
【0186】
ラム76の供給圧力が高いと、この圧力が通路148を通じてシリンダ147の内部に送り込まれるにつれて、ピストン149がばね150を圧縮し、歯152と153がロッド142とラック154、155から離れる向きに動かされる。ラム76に入る圧力が低下すると、ばね150がピストン149を押し戻し、歯152と153がロッド142と接触するようになり、その結果ラック154または153とは反対側の、それらの1つがこのラックの2本の歯の間に入り込む。 ロッド142によって支持されているグラデーションの点「O」が2本の歯152と153と同じ高さになると、ロッド142とラム76のシリンダ141内のピストンとが中立位置にくる。図19で、ラム76は、それのロッド142がシリンダ141に中に入れられる位置にあることが示されているから、中立位置に関して左へ動かされる。ラム76への供給圧力の低下によって、歯153がばね150からのスラストの下でラック155とかみ合う。そうするとロッド142は図19でそれ以上左へはもはや動くことはできないが、ロッキングラム145の他の歯152が動作して、ラック154とかみ合うまで右へ自由に動く。これが起きるのは、ロッド142が中立位置に到達するときで、その後はロッドはそこに保持されたままである。
【0187】
最初に、ロッド142がシリンダ141から押され、したがって図19で右へ動かされるとすると、供給が停止された時は、歯153はそれの相互作用するラック155と向き合っていないために動作せず、他方では歯152はラック154の2本の歯の間にはさまっている。これは、ロッド142が左へのみ動けることを意味する。左へのこの動きは、ロッド142が中立位置に達したときに直ちに起き、歯153が動作するようになるまで起きる。中立位置で、歯153は、図19で左に配置されているラック155の端部にかみ合う。
【0188】
したがって、加圧されている油圧の供給が停止すると、ラム76のロッド142に加えられている引っ張り力または圧縮力はこのロッド142をラム76はその後はロックされたままである中立位置へ徐々に戻す。
【0189】
この組立体では、ロックアーム145と146を、ラム76への入口における油圧を測定するための装置と考えることができる。それらのロックアーム145と146には、油圧が臨界しきい値未満に低下したとするならば、それの動くギヤ149−150−151または152を介して電気接点を動作させるという仕事を与えることができる。ラム76を制御するコンピュータに電気接点が接続されているとすると、上記非常手順をトリガできる。
【0190】
全ての多重スワッシュプレート装置は、非回転基準フレーム内に搭載されている従来のラムを用いてブレードを制御できる。ローターブレードと同数のラムがある。、
2つのスワッシュプレートセットでは、4枚ブレード、5枚ブレードまたは6枚ブレードヘリコプタのメインローター、すなわち、現在運用されているヘリコプタの大多数のローターのブレードを個々に制御することが可能である。
【0191】
さらには、個々のピッチ制御ラムに供給している油圧回路が故障した場合には、それらのラムを中立位置へ徐々に戻し、図19に示すような簡単な油圧−機械装置の支援でこの位置にロックされる。これは、制御装置が従来の単周期制御構成に戻ったことを意味する。
【0192】
この多重スワッシュプレート装置は、回転板または非回転板(恐らく安全板も含む)とそれぞれローター軸線または非回転構造すなわち静止構造との間に存在する連結手段を用いる。
【0193】
2つのスワッシュプレートセットを有する装置に適用される二重はさみの実施例を図9で説明する。この二重はさみは多重板用途に容易に適用できる。その後で、各追加の板にスパイダー53′を取り付ける。そのスパイダー53′は、一方では、板に関節状に連結され、他方でははさみ49に取り付けられる。そのはさみの他端部は隣接するスワッシュプレートのスパイダーに関節状に連結される。はさみの機能、すなわち、2つの動く構造体の間の一方から他方への高さの伝達が、関係する各板の傾斜角とは無関係に、このようにして達成される。
【0194】
以上説明した全ての制御装置は、完全な技量(authority)構成と、技量が低下した構成との両方で、スワッシュプレートの場合には、証明されている技術を用いて、または十分に高い制御周波数を持つ作動ラムの場合には、十分に高く開発されている技術を用いて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4枚ブレードヘリコプタメインローターの直径方向に向き合っているブレード対(すなわち、180°離れているブレード)にまとめられたブレードを個々に制御するための、スワッシュプレートのセットを2つ有する装置を示す図である。
【図2】2枚の回転板が内側にある図1に示す装置の1つの例を示す。
【図3】2枚の回転板が外側にある図1に示す装置の1つの例を示す。
【図4】上側回転板が内側にあり、下側回転板が外側にある図1に示す装置の1つの例を示す。
【図5】回転板をローター支柱の周囲に装着する方法を示す。
【図6】回転板をローター支柱の周囲に装着する他の方法を示す。
【図7】図2ないし図4の装置のための回転防止手段の例を示す。
【図8】図2ないし図4の装置のための回転防止手段の他の例と回転防止手段の取り付けの詳細を示す図である。
【図9】図2ないし図4の装置のための回転防止手段の更に他の例を示す。
【図10】2枚の回転板が内側にある、4枚ブレードローターヘリコプタの、各スワッシュプレートセットの直径方向に向き合っていない2枚のブレードを個々に制御するための、固定中心型のスワッシュプレートの2つのセットを有する装置の1つの例を概略的に示す。
【図11】2枚の回転板が外側にある、4枚ブレードローターヘリコプタの、各スワッシュプレートセットの直径方向に向き合っていない2枚のブレードを個々に制御するための、固定中心型のスワッシュプレートの2つのセットを有する装置の他のの例を概略的に示す。
【図12】上側回転板が内側にあり、下側回転板が外側にある、4枚ブレードローターヘリコプタの、各スワッシュプレートセットの直径方向に向き合っていない2枚のブレードを個々に制御するための、固定中心型のスワッシュプレートの2つのセットを有する装置の別の例を概略的に示す。
【図13】5枚ブレードローターのための装置を概略的に示す。
【図14】6枚ブレードローターのための装置を概略的に示す。
【図15】図10ないし図12の固定中心型のスワッシュプレートのセットの2枚の板を、十分な技量を有する個々の制御装置のローター支柱に装着する方法の一例を示す。
【図16】安全板を追加した技量が低下している制御装置を部分的に示す。
【図17】図16に示す技量が低下している制御装置の図16に類似する図である。
【図18】直径が異なる回転板有し、図16に示す技量が低下している制御装置の他の実施例と、関節状に連結されたレバーを用いて板の傾斜を補償する装置とを示す。
【図19】図16に示す技量が低下している制御装置における作動アクチュエータとして使用できる、中立位置にロックするための装置を持つラムを、一部を断面で、一部を正面図で概略的に示す。
【符号の説明】
11、12、13、14 ブレード
16、17 スワッシュプレートのセット
18、70、71 回転板
19、68、88 回転板
20、21、70、71 非回転板
22、23、72m73、74、75 ピッチロッド
26、37、28、29、76、77、78、79 作動アクチュエータ
35、135 スリーブ
31 静止構造 9
32 強固な棒
39、43 連結手段
128 安全板
129 回転防止手段
145、146、154、155 ロック手段

Claims (20)

  1. スワッシュプレートの第1のセット(16)を備え、このスワッシュプレートの第1のセットは、ローターの回転軸軸線(Oz)上に回転中心を有し、非回転板(20)の上で回転する回転板(18)を含むスワッシュプレートのセットであり、非回転板(20)はローターの軸線(Oz)上に、前記回転板の回転中心に一致し、前記スワッシュプレートのセットの中心を定める旋回中心を有し、前記第1のセット(16)は、航空機の非回転構造(31)と前記第1のセット(16)との間に挿入されている少なくとも2つの作動アクチュエータ(26、28)の作用下で、それの中心(O′)を中心としてあらゆる向きに傾くことができ、各アクチュエータは非回転板(20)に関節状に連結されて、連結手段(49)によって前記非回転構造(31)に保持され、前記回転板(16)は前記ローターへの連結手段(39)によってローターの軸線(Oz)を中心として回転させられ、かつ回転板は、それぞれのピッチロッド(22、23)によってローターの少なくとも2枚のブレード(13、14)の各々に連結されている、航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレード(11、12、13、14)を有するローターの各ブレードを個々に制御する装置であって、ローターが有するブレード(11、12、13、14)の数と少なくとも同数の作動アクチュエータ(26、27、28、29)を備え、全てのアクチュエータは回転しない、航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを有する前記ローターのブレードを個々に制御する装置において、スワッシュプレートの少なくとも第2のセット(17)を備え、このスワッシュプレートの第2のセットは、前記ローターの軸線(Oz)上にまたある中心(O)を持ち、前記第2のセット(17)は、非回転構造(31、20)と前記第2のセット(17)との間に挿入されている少なくとも1つの他の作動アクチュエータ(29)の作用下で、それの中心(O)を中心としてあらゆる向きに傾くことができ、その非回転板(21)は前記他のアクチュエータ(29)に関節状に連結されて、連結手段(49〜32)によって非回転構造(31、20)に保持され、前記第2のセット(17)の回転板(19)は前記ローターへの連結手段(39)により、前記ローターの軸線(Oz)を中心として、また回転させられ、かつ回転板(19)は、それぞれのピッチロッド(24、25)によってローターの少なくとも1枚の他のブレード(11、12)の各々に連結されていることを特徴とする、航空機の回転翼構造のための少なくとも4枚のブレードを有するローターのブレードを個々に制御する装置。
  2. 直径方向に向き合っている2つのブレード(13、14)のピッチロッド(22、23)がスワッシュプレートの第1のセット(16)の回転板(18)に関節状に連結され、スワッシュプレートの第1のセット(16)の中心をローターの軸線(Oz)に沿って並進させることができ、スワッシュプレートの第1のセット(16)の非回転板(20)が、スワッシュプレートの第1のセット(16)の並進および傾斜を制御する3つの作動アクチュエータ(26、27、28)に関節状に連結され、他の2つの直径方向に向き合っているブレード(11、12)のロッド(24、25)がスワッシュプレートの第2のセット(17)の回転板(19)に関節状に連結され(37)、スワッシュプレートの第2のセット(17)の中心がスワッシュプレートの第1のセットの中心に関して軸線方向にずれて、かつローターの軸線(Oz)に沿って並進させることができ、スワッシュプレートの第2のセット(17)の非回転板(21)が、第4の作動アクチュエータ(29)に関節状に連結され、かつ一定の長さの2本の堅い棒(32)によってスワッシュプレートの第1のセット(16)の非回転板(20)に連結され、各棒(32)は、非回転板(20)に関節状に連結されている2つのアクチュエータ(26、27)の各1つによって前記第1のセット(16)の非回転板(20)に伝えられた運動を、前記第2のセット(17)の非回転板(21)に伝えることを特徴とする、ローターの軸線(Oz)に関して直径方向に向き合っている二対のブレード(11、12−13、14)にブレードがまとめられた、4枚ブレードローターに対する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記2本の堅い棒(32)が、スワッシュプレートの第2のセット(17)の非回転板(21)の回転に抗する連結手段を構成する請求項2に記載の装置。
  4. スワッシュプレートの2つのセット(66、67)の各々の回転板(68、69)に、直径方向に対向していない2枚のブレードの2本のピッチロッド(72、73−74、75)にそれぞれ関節状に連結され、スワッシュプレートの2つのセット(66、67)の各々の非回転板(70、71)が、対応する旋回中心を中心とする対応する非回転板(70、71)の傾斜のみを制御する2つのそれぞれ直径方向に対向していない作動アクチュエータ(76、77−78、79)に関節状に連結され(30)、スワッシュプレートの2つのセットの中心は非回転構造(31)に関して軸線(Oz)に沿って並進させられない、4枚ブレードローターのための、請求項1に記載の装置。
  5. nを1より大きいか、1に等しい整数として、(n−1)セットのスワッシュプレート(86)と、他の2つのスワッシュプレートセット(87など)とを備え、スワッシュプレート(86)の各中心がローターの軸線(Oz)に沿って並進でき、各スワッシュプレートの回転板(88)がブレードのための3本のそれぞれのピッチロッド(92、93、94)に関節状に連結され、各スワッシュプレートの非回転板(90)が3つのそれぞれの作動アクチュエータ(96、97、98)に関節状に連結されて、それによって動かされ、各前記他の2つのセットの回転板(89)が、直径方向に対向していない2枚のブレードの2本のそれぞれのピッチロッド(103、104)に関節状に連結され、各前記他の2つのセットの非回転板(91)が、対応する旋回中心を中心とする対応する非回転板(91)の傾斜のみを制御する、それぞれ直径方向に対向していない2つの作動アクチュエータ(100、101)に関節状に連結されていることを特徴とする、ブレードの数bが3n+1に等しいローターのための、請求項1に記載の装置。
  6. nを1より大きいか、1に等しい整数として、nセットのスワッシュプレート(86)と、他のスワッシュプレートセット(87)とを備え、前記スワッシュプレート(86)の各中心をローターの軸線(Oz)に沿って並進でき、各スワッシュプレートの回転板(88)がブレードのための3本のそれぞれのピッチロッド(92、93、94)に関節状に連結され、各スワッシュプレート(86)の非回転板(90)が3つのそれぞれの作動アクチュエータ(96、97、98)に関節状に連結されて、それによって動かされ、各前記他のセットの回転板(89)が、直径方向に対向していない2枚のブレードの2本のそれぞれのピッチロッド(103、104)に関節状に連結され、各前記他のセットの非回転板(91)が、対応する旋回中心を中心とする対応する前記他のセット(87)の傾斜のみを制御する、それぞれ直径方向に対向していない2つの作動アクチュエータ(100、101)に関節状に連結されていることを特徴とする、ブレードの数bが3n+2に等しいローターのための、請求項1に記載の装置。
  7. nを2より大きいか、2に等しい整数として、nセット(106、107)のスワッシュプレートを備え、該スワッシュプレートの各中心がローターの軸線(Oz)に沿って並進でき、各スワッシュプレートの回転板(108、109)がブレードのための3本のそれぞれのピッチロッド(120、121、122−123、124、125)に関節状に連結され、各スワッシュプレートの非回転板(110、111)が3つのそれぞれの作動アクチュエータ(112、113、114−115、116、117)に関節状に連結され、それによって動かされる、ブレードの数bが3の倍数3nであるローターのための、請求項1に記載の装置。
  8. 各作動アクチュエータ(76、77、78、79)も、スワッシュプレートのセット(66、67)と航空機の静止構造(31)との間に挿入されている非回転安全板(128)に関節状に連結され、前記静止構造(31)には安全板(128)が回転防止手段(129)によって連結され、前記安全板(128)はローターの軸線(Oz)に沿って並進でき、かつ、前記安全板(128)と前記静止構造(31)との間に挿入されている位置制御手段(131、132、133)の作用下で、安全板の中心(130)を中心として傾斜でき、好ましくは、3つの安全アクチュエータを備え、各安全アクチュエータは、一方では、前記安全板(128)に関節(30)で連結され、他方では、前記静止構造(31)に関節(30)で連結されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 各ブレードの個々のピッチ制御をロックするための手段(145、146)をさらに備え、それらのロック手段は前記作動アクチュエータ(76)によって支持されて、前記安全板(128)の並進および傾斜の制御によるブレードの単周期的制御を行えるようにすることを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 前記各ロック手段は、各作動アクチュエータ(76)に対して、前記作動アクチュエータ(76)を中立位置にロックするための装置(145、146、154、155)を備えている請求項9に記載の装置。
  11. 各ロック手段は2つのラック(154、155)を備え、各ラックは、対応するアクチュエータ(76)を動作させることができる2つの向きのそれぞれ1つにおいて前記アクチュエータ(76)を妨害する請求項10に記載の装置。
  12. 中心玉継手(130)がローター支柱(10)の周囲を、または前記ローター支柱(10)を囲むスリーブ(35、135)の周囲を、軸線方向に滑ることができるように搭載された中心玉継ぎ手上で前記安全板(128)が傾斜できることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の装置。
  13. スワッシュプレートのセット(66、67)の少なくとも1つのセットの非回転板(70、71)が、2つの対応する作動アクチュエータ(76、77−78、79)によって、ローターの軸線上の対応する旋回中心を中心として傾斜させられるだけであるように、前記旋回中心は、スリーブ(135)が前記ローター支柱(10)を中心として軸線方向に滑ることができ、かつ前記安全板(128)の中心玉継手(130)を支持するように定められている請求項12に記載の装置。
  14. スワッシュプレートの2つの隣接するセット(66、67)の回転板(68、69)の直径が異なり、2枚の回転板(68、69)の間の直径の差を補償するように、2つのセット(66、67)のうちの1つ(66)を前記安全板(128)の傾斜と異なって傾斜させるように、関節状に連結されているレバー(136、139)を有する少なくとも1つの非回転機構が2つのセットのうちの1つ(66)の非回転板(70)の作動アクチュエータ(76′、77′)と前記非回転板(70)との間に挿入されている請求項8ないし13のいずれか1項に記載の装置。
  15. スワッシュプレートの2つの隣接するセット(66、67)の回転板(68、69)の直径が異なり、2枚の回転板(68、69)の間の直径の差を補償するように、2つのセット(66、67)のうちの1つ(66)を前記安全板(128)の傾斜と異なって傾斜させるように、関節状に連結されているレバー(136、139)を有する少なくとも1つの非回転機構が2つのセットのうちの1つ(66)の非回転板(70)の作動アクチュエータ(76′、77′)と前記非回転板(70)との間に挿入され、関節状に連結されたレバー(136、139)を有する前記機構が、前記ローター支柱(10)の周囲を軸線方向に滑るスリーブ(135)の静止点(137)に関節状に連結されている、請求項12または13に記載の装置。
  16. スワッシュプレートのセット(16、17)の回転板(18、19)がそれぞれの非回転板(20、21)の内側で回転するように、それらの回転板(18、19)がローターの軸線(Oz)に沿って全て搭載され、少なくとも1本のピッチロッド(22、23)が関節状に連結されている回転板(18)と、前記回転板(18)が制御するブレードとの間に挿入されているスワッシュプレートのセット(17)の各回転板(19)に設けられている開口部を前記ロッド(22、23)が通る請求項1ないし15のいずれか1項に記載の装置。
  17. ローターの軸線(Oz)に沿い、かつ他のスワッシュプレートセット(17)と航空機の静止構造(31)との間に挿入された2つの隣接するスワッシュプレートセット(16″、17)のうちの1つのセット(16″)の回転板(18″)が対応する非回転板(20″)を中心として回転できるように、前記回転板(18″)が搭載され、他方、他のスワッシュプレートセット(17)の回転板(19)が対応する非回転板(21)の内側で回転できるようにその回転板(19)は搭載され、スワッシュプレートのセットのその1つ(16″)の、他のセット(17)と航空機の構造(31)との間に挿入されている、回転板(18″)に関節状に連結されている(38)ピッチロッド(22、23)が他のセット(17)の回転板(19)に設けられている開口部を通る請求項1ないし15のいずれか1項に記載の装置。
  18. スワッシュプレートのセット(16′、17′)の回転板(18′、19′)がそれぞれの非回転板(20′、21′)の外側で回転するように、それらの回転板はローターの軸線(Oz)に沿って全て搭載され、少なくとも1つのアクチュエータ(29′)が関節状に連結されている非回転板(21′)と、非回転構造(31)との間に挿入されているスワッシュプレートのセット(16′)の各非回転板(20′)に設けられている開口部(20′a)を少なくとも1つのアクチュエータ(29′)が通る請求項1ないし15のいずれか1項に記載の装置。
  19. 少なくとも1本のピッチロッド(22、23)がまっすぐでなく、かつ、前記ロッド(22、23)が前記回転板(18)に垂直な軸線を中心として回転することを阻止する、カルダン継手を用いる関節手段などの関節手段(38)によって対応する回転板(18)に関節状に連結されている請求項1ないし18のいずれか1項に記載の装置。
  20. ローターの軸線に沿う2つの隣接するスワッシュプレートのセット(16、17−16′、17′)が、相互に連結されるとともに、関節状に連結されている少なくとも1つの回転防止二重はさみ(49〜55)により航空機の静止構造(31)に連結された非回転板(20′、21′)を有し、および/または相互に連結されるとともに、関節状に連結されている少なくとも1つの回転駆動二重はさみ(39)によりローターに連結された回転板(18、19)を有する請求項1ないし19のいずれか1つに記載の装置。
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