JP4140228B2 - Hydraulic material for water retentive solidified body and water retentive solidified body - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保水性固化体用水硬材及び保水性固化体に係わり、詳しくは、都市の所謂「ヒートアイランド現象」の抑制に有効な保水性固化体と、その製造原料である水硬材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市では、道路や建物の多くがコンクリート、アスファルトといった蓄熱し易い材料によって構成されているので、その影響を受けて特殊な人工的気候が出現している。つまり、夏季には、道路等の表面温度が著しく上昇し、熱帯夜が常態化して、都市全体が一つの高温島のようになる所謂「ヒートアイランド現象」が発生している。この現象は、エアコン等によるエネルギー使用の増加に伴う廃熱の増加で一層促進される傾向にある。
【0003】
このようなヒートアイランド現象は、本来は土や植物で覆われていた地面等がコンクリート等に置き換わったことに起因する。地面等が土壌であれば、雨が降るとその内部空間に水分を溜め、その水分が晴天時に蒸発することで気化熱を奪い、大気温度を低下させることができるが、コンクリート等では、雨水がほとんど浸み込まずに排水溝等に流れてしまい、晴天になつても気化熱による冷却が期待できないからである。また、大量の降雨があった際には、排水設備に対する負荷が大きくなり、都市型洪水という新規な問題も発生しつつある。
【0004】
ところで、このような問題の解消には、コンクリート等を単純に土に戻すことが考えられる。しかしながら、それでは、コンクリートに置き換わったことにより、乾燥時の砂埃や豪雨時の流失損害が減少するという大きな利便性が失われる。また、緑化面積を拡大するという対策も考えられる。この対策は、前記ヒートアイランド現象の抑制ばかりでなく、大気へのCO2放出量の削減、景観の向上等の利点も多い。しかしながら、上記した問題点は軽減されても無くなるわけではなく、加えて、植物の管理という別の仕事が必要となるので、どのような場所にも適用できるものではない。そこで、最近は、コンクリート、アスファルト等に置き換えが可能で、且つ保水性(内部に長時間にわたって水を保持できる性質)をもつ新しい土木・建築用材料(以下、単に材料という)が提案されるようになった。
【0005】
これまでに提案されている材料は、保水のメカニズムの観点から大きく2種類に分かれている。1つは、保水性ポリマーのような有機系材料を無機物質の中にまぜるもので、他の1つは、微細構造を形成させて毛細管現象で保水させるものである。このうち、前者の材料は、比較的容易に製造できるが、有機樹脂の価格が高いこと、リサイクルする際に、無機物からの有機物の分離が難しいこと等が問題として残されている。それに対し、後者の材料は、全部が無機系材料を使用でき、比較的コストも安いため、徐々に実用化されつつある。
【0006】
この後者の材料は、主に粒度を調整した原材料を、特定の温度で焼成して製造されることが多い。例えば、特開平8−319179号公報は、0.25〜3.0mmの骨格粒子と珪酸塩組成物とを混合し、1000〜1200℃で焼成することによって、シルト土壌(沈泥:砂より細かいが粘土より粗い沈漬土)と同様な保水性と道路舗装にも使用し得る強度を有する材料を開示している。また、特開平10−72270号公報は、上下水処理で発生した脱水ケーキを造粒、焼成して得た多孔質骨材と、下水汚泥の焼却灰及びガラス系粉末とを焼成することによって、保水性を有する舗装材が製造できることを開示している。
【0007】
しかしながら、これら公報記載の材料は、いずれも材料として優れた特性を持つと考えられるが、焼成して製造されるため、大きさや形状に制限があり、ブロック等の形状でしか利用できないのが実状である。また、焼成というプロセスは、燃料や電気を利用するので、製造する段階でCO2が多量に発生し、環境規制の厳しい今日では好ましくない。このサイズ、形状の制限やCO2の問題を解決するには、コンクリートのように常温で下で製造でき、なおかつ保水力を発揮させることが必要である。
【0008】
一般に、コンクリートのような材料は、空隙率が高くなると急激に強度が低下するので、強度と保水力とを両立させるのは、大変難しいと言われている。しかしながら、このような課題に対しても、いくつかの対策技術が公知になっている。例えば、特開平9−77548号公報は、粒度調整したコンクリートのがら(クズ)50〜80重量%と、ポルトランドセメント10〜30重量%と、高炉スラグ又はフライアッシュを5〜20重量%と混ぜて養生することによって、150kgf/cm2(大略15N/mm2)以上の強度と高い保水力とを達成する技術を開示している。この技術は、大変優れているものであるが、実際に実行しようとすると、コンクリートのがらの粒度調整が難しかったり、コンクリートのがらの種類が千差万別であったりと、経験を積まないと実現することが難しく、あるいは原材料となるコンクリートのがらの種類を限定する必要があるという問題があった。また、特開平9−328352号公報は、粒径10μm以下の粒子を80重量%以上含有するフライアッシュに代表されるSiO2−Al2O3系粉末及びアルカリ金属珪酸塩からなるスラリーを、50mm以下に粉砕したコークスと混合して硬化させる技術を提案している。この技術は、比較的簡便ではあるが、製造する固化体の形状に制限があること、及びその強度がやや低いことが問題として残されている。さらに、特開平9−132441号公報は、消石灰、生石灰、セメントのうちの少なくとも1種と粘土(5−75重量%)とを混ぜ、成形、固化させて保水性固化体を得る技術を開示している。しかしながら、この技術も、原材料が砂形状に限定されることや、基本的には高圧で加圧成形した上で180℃のオートクレーブ処理を実施しており、常温処理ではない。
【0009】
以上述べたように、単体で、常温強度と保水力を両立させた材料を製造するには、従来よりさまざまな制約があった。また、セメント系を利用するもう1つの技術として、アスファルト等との組み合わせを活用するものもある。その技術は、先に有孔表層をもつ舗装を事前に実施し、その空隙をセメント系充填材で埋めることによって、強度を事前舗装に、保水を充填材に割り当て、両特性を同時に得るものである。なお,舗装材に空隙をもたせ、その空隙に別種の材料を注入することは公知の技術であり、例えば、開粒度タイプ(骨材の粒度を調整した)のアスファルトにセメントミルクを注入すること等が、たわみ性と剛性とを両立させる工法として一般的に行われている。したがって、セメントミルクの代わりに、十分な流動性のある保水性材料を注入すれば、当初の目標を達成することができる。このような技術として、特開平10−46513号公報は、15乃至35%の空隙を有する透水性アスファルト混合物、透水性セメントコンクリート等の有孔表層に対して、前記シルト系充填材を充填することを特徴とした舗装体を提案している。また、そのシルト系充填材として、粒径が5乃至75μmのシルト分の含有量が50重量%以上の粉末を20乃至60%、セメント系固化材を5乃至50%、水が25乃至50%となる原材料を開示している。これによって、7日養生後強度が最大でおよそ200kgf/cm2 (19.6N/mm 2 )のものが得られ、なおかつ、高い保水性が達成できるとしている。
【0010】
しかしながら、その公報に記載された実施例では、実際に高い圧縮強度を示した固化体は、空隙率、含水比がともに低く、保水効果は、実施例で評価された配合の1/2程度であると推定される。一方、高い保水力を持ち、実際の保水による冷却効果が確認されたものは、7日養生後強度で35kgf/cm2(3.43N/mm2)、7kgf/cm2(0.686N/mm2)と弱いものであり、保形は十分できるが、高い強度とは言い難いレベルであった。したがって、上記した技術によって、今までに無い優れた特性の舗装が得られるとは考えられるが、本当の意味で求められている高い保水力と高強度の両立には至っていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、特別な製造装置を用いずに、常温で高い保水カと一定の強度を兼ね備え、土木・建築用材料に有効な保水性固化体用水硬材及び保水性固化体を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、常温で強度を出現させるさまざまな方法を検討した。そして、表面に一定の反応性をもちつつも完全には反応しきらない組成で、なおかつ粒度を適切に調整した擬似骨材と、常温で高い強度を発揮する無機系の固化材とを一定の比率で組み合わせると、高い保水力と強度とを両立できることを見出し、本発明に至った。
【0013】
すなわち、本発明は、50〜70質量%の高炉スラグ微粉末と、50質量%以上の非晶質SiO2を含み、かつ平均粒径が20μm以上で粒度が300μm以下である、30〜50質量%の無機粉末と、該高炉スラグ微粉末及び該無機粉末の合計100重量部に対して3重量部以上のアルカリ刺激剤とを含有してなることを特徴とする保水性固化体用水硬材である。この場合、前記アルカリ刺激剤が、消石灰であることが好ましい。また、前記アルカリ刺激剤が、前記無機粉末及び前記高炉スラグ微粉末の合計100重量部に対して30〜50重量部のセメントであっても良い。さらに、本発明では、前記した50質量%以上の非晶質SiO2を含み、かつ平均粒径が20μm以上で粒度が300μm以下の無機粉末の一部を、シルト系粉末で置き換えても良いし、あるいは前記無機粉末及び前記高炉スラグ微粉末の合計100重量部に対して、1〜5重量部の塩化物を含有させても良い。
【0014】
加えて、本発明は、前記したいずれかの保水性固化体用水硬材の100重量部に、水を30〜100重量部添加して混練、スラリー化したものを固化させたり、あるいはその混練、スラリー化したものを、所定形状の型枠に流し込み、ついで80℃以下で乾燥、固化させて製造した保水性固化体でもある。
【0015】
本発明によれば、特別な製造装置を用いなくても、常温で高い保水力と一定の強度を兼ね備え、土木・建築用材料に有効な保水性固化体用水硬材及び保水性固化体を提供できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、発明をなすに至った経緯をまじえ、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
自然界において、シルト系の土壌が高い保水力を保有していることは古くから知られている。これは、土の粒子の充填状態に依存するものである。したがって、このミクロな構造に類似した材料であれば高い保水力を持ち得ることは推定できる。そして、このミクロ構造を再現するため、土粒子に対応する骨材を用いて、さまざまな研究が過去から行われている。しかしながら、前記したように、得られる材料に一定の強度を発現させるには、骨材間の結合を点接触的に構成する必要があるので、原材料を焼成するのが一般的であった。常温で製造しようとすると、強度を高めることがほとんど期待できないか、強度を発生させるために保水力を犠牲にせざるを得なかったからである。そこで、本発明者らは、材料を常温で製造することに鋭意努力し、骨材の大きさの調整と、骨材間の結合条件を最適化することによって、保水力と強度を高いレベルで同時に発揮させ得ることを見出し、本発明を完成させたのである。
【0018】
シルト系の土壌と言われるものは、一般に5μmから75μmの粒子で構成されている。したがって、これと同等な粒子を充填すれば、保水力だけは確保することが可能である。さらに、得られた材料を道路等に使用する場合、一定以上の結合力が必要となるため、粒子間を結合しなければならない。常温で結合させる最も一般的な手法は、セメント系固化材を用いる方法であるが、セメントで上記粒径の土等を保水力が高い状態で結合させようとしても、十分な強度を得ることは出来ず、せいぜい20−30kgf/cm2(大略2〜3N/mm2)程度である。その理由は、保水力を高く保持するには、土等の粒子間を、結合材が完全に埋めてしまってはならないので、結合材の量を増やすことができないからである。特開2000−109699には、この問題を解決するため、シルト質原材料を事前に造粒、焼成し、それを粒子間に充填する処置をとっている。これによって、高い保水力が保持できるようになるが、該公報記載の技術では、プロセスが複雑化する上に、厳密な意味での舗装材料としての強度が得られたわけではない。
【0019】
そこで、発明者らは、シルト系粉体を主原料とし、これをセメントのような固化材で結合させる技術から離れる必要があると考えた。そして、別の技術として、発明者らは、従来の手法とは逆説的な2つの手法をとることを考えた。その1つは、結合材にも保水カを持たせることができるような結合材の種類の選定、他の1つは、結合材と骨材の反応による強度の確保である。前者の結合材については、通常はセメントを用いているが、セメントでは、骨材の間を完全に埋めて、比較的緻密な相ができてしまう。そのため、通常のコンクリート舗装等に見られるように、降雨時にほとんど浸み込まず、表面に水溜りが形成されてしまう。つまり、単純なセメント系を結合材としたのでは、高い保水力を維持することが大変難しい。そこで、発明者らは、引き続きいくつかの高強度材料を鋭意検討し、その結果、スラグ微粉末へアルカリ刺激剤を添加することが保水力を両立するために最適であるとの結論を得、このことを本発明の重要要件にしたのである。
【0020】
スラグ−アルカリの組み合わせは、急硬性、高強度等については知られているが、それに加えて微構造的にポーラスになり易いことがわかったのである。骨材を同一として結合材のみを変えると、結合材がセメント系の場合、その含水率は10%程度となるが、スラグ−アルカリ系では、20%以上のものが得られた。加えて、スラグ−アルカリ系の反応固化体は、セメント系のCaO−SiO2−H2Oゲルと同等のものも含んでいるが、同時にCaO−SiO2−Al2O3−H2Oゲルも含まれることがわかった。これは、スラグ中に10質量%以上含まれているAl2O3成分が寄与したものと考えられる。
【0021】
このCaO−SiO2−Al2O3−H2O化合物は、天然鉱物の沸石に代表されるように、鉱物的に水分を取り込む余地のある物質である。したがって、スラグ−アルカリ系は、その結合材部に保水能力が備わることとなり、従来のセメント−シルト系、あるいはセメント−土壌系の固化体とは全く異なった新しい保水性材料になる。例えば、特開平10−46513では、シルトとセメント結合材との比(シルト/セメント結合材)が0.5〜5までの固化体が例示されているが、その空隙率をみると、シルト/セメント結合材の比が0.5〜1.2程度のものは、固化後の空隙率が20%以下となっており、砂系充填材とさほど変わらない。言い換えれば、あまり保水力が出ておらず、実質的に保水機能が作用するのは、シルト/セメント結合材の比が1.8以上のものであった。
【0022】
それに対して、スラグ−アルカリ系の本発明では、スラグ微粉末を活用した結合材に保水力があるため、非晶質SiO2を50%以上含む無機粉末と結合材(スラグ微粉末+アルカリ刺激剤)との比が1以下で保水作用を発現している。なお、本発明では、高炉スラグ微粉末は、JIS規格のA 6206にコンクリート用高炉スラグ微粉末として規定されているものを使用する。JIS規格のA 6206には、3種類の高炉スラグ微粉末(すなわち、高炉スラグ微粉末4000、高炉スラグ微粉末6000、高炉スラグ微粉末8000)が規定されており、これら3種類のうちの1種を単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。無機粉末と高炉スラグ微粉末とを混合した粉粒体での高炉スラグ微粉末の含有量については、該高炉スラグ粉末が50質量%未満では、結合材として機能する量にならず結合力が低下して、固化体を形成した際に目標とする高い圧縮強度が得られない。一方、70質量%を超えると、骨材として作用する無機粉末が少なくなってしまうため、固化体の形状安定性が低下したり、強度の低下が起こる。したがって、本発明では、無機粉末と高炉スラグ微粉末とからなる粉粒体での該高炉スラグ微粉末の含有量は、50〜70質量%とする。
【0023】
また、本発明では、前記したように、無機粉末と高炉スラグ微粉末との結合力を増加させるために、アルカリ刺激剤を添加する。そのアルカリ刺激剤は、高炉スラグ微粉末及び無機粉末に含有される非晶質SiO2の一部を溶解してゲル状態にし、結合を促進させる効果がある。アルカリ刺激剤の添加量は、強度に作用し始める量として無機粉末及び高炉スラグ微粉末の合計100重量部に対し3重量部以上である。また、保水性固化体としての機能を確保するには、50質量%以下であることが望ましい。このアルカリ刺激剤は、非晶質材料を溶解するものを使用すれば良いので、本発明では、その材質を限定しない。ただし、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムに代表されるアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等に代表されるアルカリ土類金属水酸化物系、ポルトランドセメントに代表されるセメント類をアルカリ刺激剤として用いると、容易にSiO2類を溶解できるので好ましい。
【0024】
本発明のもう1つの重要なポイントは、結合材と骨材との反応である。従来は、結合材とシルトの間では、特に結合力が働くわけではなく、コンクリート中の砂のような状態でシルトが存在していた。このような場合、骨材と結合材との界面が脆弱になり易いことが知られており、シルトのようなものが分散していると、より強度が低下すると推定される。これを解決するためには、骨材と結合材が強固に結びつければ良い。そこで、本発明では、骨材に反応性を持たせることにした。通常、固化体に高い空隙率を確保しようとすると、強度が著しく低下する。これは、軽量コンクリート等、セメントを結合材とする固化体全般に言われていることである。それに対して、本発明では、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末を使用することによって、骨材に相当する粉体を積極的に反応させて、形成する固化体の強度改善を図ったのである。この反応を促すためには、石粉、一般のシルト材、土といった物を添加したのでは、ほとんど反応が期待できない。そこで、本発明者らは鋭意検討し、非晶質度が高い材料を用いれば、反応を促進できることを知った。しかしながら、非晶質度が高い材料であっても、反応でほとんど無くなってしまっては、固化体の形態を保持する機能がほとんど無くなってしまう。そのため、この観点で最適な条件を検討したところ、非晶質SiO2の残存率が高く、その比率が50質量%以上ある原材料を用いれば、元の形態が保持されることがわかった。また、残部は無機物であれば良いので、本発明では、残部の成分は特に限定しない。逆に、無機粉末中に非晶質SiO2が100質量%あっても問題は生じない。
【0025】
さらに、無機粉末の粒度は、あまり粒度が粗すぎると保水する前に、水が固化体の下方へ透過する比率を高めるので望ましくなく、実用性を考えると、300μm以下が望ましい。さらに、高い保水力、自由な成形性やアスファルト等との複合化を考慮すると、100μm未満であることがより望ましい。粒度の下限は特にないが、平均粒径が20μm以下の場合には、得られた固化体の間隙が小さくなり過ぎて水の浸透速度が遅くなるため、平均粒度が20μm以上あるのが望ましい。
【0026】
加えて、本発明では、この無機粉末は、その粒度と非晶質SiO2の含有量が上記した範囲を満足するものであれば、その材質を限定しない。なお、非晶質SiO2の含有量は、一般的なX線回折による結晶化度と化学分析による定量とを組み合わせて測定できる。つまり、SiO2の含有量は、化学分析によって簡単に測定され、X線回折で結晶化度の測定を行ない、全体が非晶質であれば、化学分析で得られた全量が非晶質SiO2だからである。その際、X線回折で結晶相が現れた場合には、あらかじめ非晶質と結晶質を所定の割合で混合したサンプルを用いて検量線を引いておき、その検量線をもとに結晶質SiO2量を検定すれぱ、非晶質として残存するSiO2量を評価できる。また、一般に骨材と結合材が反応すると、固化体の異常膨張が起こる問題があるとされていた。しかしながら、本発明に係る配合の材料では、固化体の空隙が20%以上内包されるため、反応によって変形があったとしても気泡部分で緩和されてしまい、大きな変位は発生しない。逆に、骨材と結合材を反応させることによって、固化体における高い空隙率での低強度化問題をクリアすることが可能となった。
【0027】
以上述べたように、高炉スラグ微粉末、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末及びアルカリ刺激剤の組み合わせで、形成する固化体にある程度の強度を確保できるが、製造された固化体の使用場所によっては、さらに高い強度が要求されることがある。そこで、さらに反応刺激剤について検討したところ、ガラス系の水和促進を行なうことで、固化体の強度を一層増進させ得ることがわかった。そして、そのような材料を調査し、塩化物が最も有効であるとの知見を得、このことも本発明に加えることにした。その塩化物としては、NaCl,CaCl2,MgCl2、FeCl3等が利用できる。加えて、塩化物は水を吸う特性も併せ持つため、保水材としてはより適している。この塩化物は、前記無機粉末及び前記高炉スラグ微粉末の合計100重量部に対し、1〜5重量部加えることにより高強度化と保水性の向上が両立でき、好ましい。
【0028】
ところで、材料の施工作業場所(現地)においては、シルト、土等を使用したい場合も発生する。その場合、反応性のある非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末を全量使用しなくても、ある程度の強度は確保できるので、混合使用をすれば良く、このことも本発明に加えることにした。ただし、無機粉末の50重量部以上を置き換えてしまうと、固化体の強度の低下が大きくなるので、実用に際しては、互換比率を50重量部未満とするのが良い。
【0029】
次に、以上述べた本発明に係る保水性固化体用水硬材の使用について説明する。
【0030】
まず、前記粉粒体、つまり本発明に係る保水性固化体用水硬化材を水で混練した後、タイル状等の所定形状に成形すると共に、乾燥させて成形体を製造する。そして、該成形体を路面に敷き詰める。また、前記粉粒体を水で混練した後、路面に直接流し込んで乾燥させても良い。さらに、この後者の施工方法には、路面の全面に流し込む方法と、透水のための開口部をあらかじめ形成した路面(コンクリート、タイル、アスファルト等)の該開口部に流し込む方法とがある。
【0031】
なお、前記成形体の製造では、高炉スラグ微粉末、無機粉末及びアルカリ刺激剤を混合した粉末を100重量部として、それに30〜100重量部の水を添加する。30重量部より少ないと、均一な混練が難しいばかりでなく、適切なポゾラン反応が発現しなくなる可能性が高い。一方、水の添加量が100重量部を超えると、型枠に流し込んで乾燥させる工程の所要時間が長くなる。したがって、水の添加量は30〜100重量部とする。このようにして型枠に流し込まれた粉体は、引き続き乾燥させる。その際、乾燥温度を高めることで、成形体の生産効率を向上できる。しかし、乾燥温度が80℃を超えると、結合相となっているCaO−SiO2−H2O、CaO−SiO2−Al2O3−H2Oの水和相の構造が変化してしまうので、80℃以下で乾燥し固化させるのが良い。ただし、乾燥をし過ぎると、上記結合相(水和物)の構造を壊すという意味で望ましくなく、乾燥を蒸気養生で行うのがより望ましい。
【0032】
一方、路面に直接流し込む場合には、施工性を高めるため、一旦成形体にする場合に比べ、水の量が多く必要となる。具体的には、高炉スラグ微粉末、無機粉末及びアルカリ刺激剤の合計を100重量部として、50重量部以上の水が望ましい。それ以下となると、振動を与えても十分な流動性が確保できないからである。当然、コンクリート用減水剤等の化学混和剤を利用して水の添加量を減らすことは、経済性を無視すれば可能である。また、水の量を100重量部超えとすると、硬化に要する時間が伸びてしまったり、あるいは反応性をもつ無機粉末を利用することで得た固化体の強度のある結合が低下してしまう欠点がある。そのため、本発明では、水の添加量上限を100重量部とする。その際、流し込む対象への接着性をあげるために、ポリマーエマルジョン等の添加物を微量添加しても良い。また、アルカリ刺激剤の添加量を最適にして、さらに流動性を改善することが可能である。
【0033】
この場合、種々のアルカリ刺激剤を用いることができるが、汎用性の観点で特に有望なのが消石灰とセメントである。消石灰は、左官用材料等、種々粒度の粉体が使用できるが、粒度によって水混合時の流動性が変化する。例えば、道路用スラリーの評価などに用いられるPロート試験によれば、流下時間15秒以下を確保するには、10μm以下の消石灰を用いると水/固体原料比が0.85以上となってしまうのに対し、20μm以上の粒度を用いれば、0.70程度まで水を減らすことができる。この0.70程度まで水の添加量を減らしても、固化体の強度は改善される。従って、消石灰を使用する場合には、その粒度を20μm以上にするのが望ましい。一方、セメントは、消石灰よりも使用量を増やす必要がある。アルカリ刺激剤の量は、前記したように、無機粉末及び高炉スラグ微粉末の合計100重量部に対して3重量部以上であるが、高流動化させるには、30重量部以上添加する必要がある。ただし、セメントを増やし過ぎると、スラグ固化体の結合を形成する水和相の条件が変化し、結合部の保水能力が大きく低下してしまう。そこで、セメントの上限量は、無機粉末及び高炉スラグ微粉末に対して50重量部とする。
【0034】
本発明に係る保水性固化体用水硬材は、以上述べたようにして固化体にすることができる。しかも、それは高強度で、かつ、高保水性を維持しているので、この固化体も本発明とすることにした。このような固化体は、歩道、車道等の道路舗装材、住宅用ブロック、テラス等の床材として用いることができる。また、屋根材として用いれば、ヒートアイランド現象の抑制だけではなく、夏に屋根が暑くなる等の問題を解決するのにも利用でき、一般住宅の省エネにも結び付けることができる。さらに、固化体としなくても、本発明に係る保水性固化体用水硬材は、開口アスファルトや砂利材に混合、浸透させることによって、それら本来の機能に保水性を加えることが可能となる。また、ビルの屋上等の人工土壌の下に敷くことによって、人工土壌を補強したり、保水をさせることもできる。
【0035】
以下に、実施例にて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、それらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
【実施例】
(実施例1)
高炉スラグ微粉末と、非晶質SiO2含有量が50質量%以上の無機粉末とを混合した後、さらにアルカリ刺激剤を添加して本発明に係る水硬材の混合粉末とした。用いた原材料の配合を表1に示す。表1の発明例及び比較例の配合については、20℃、湿度50%の条件で混練、型枠による成形を行い、脱枠後に14日間水中で養生したものを、その後に行う各種評価試験用サンプル(試験片という)とした。
【0037】
【表1】
【0038】
この試験片の圧縮強度は、JIS A 1108に規定される方法で測定した。表1より、圧縮強度については、いずれの試験片も9.8N/mm2以上を確保していることが明らかである。また、発明例3では、塩化物を添加することによって、圧縮強度が一層向上している。
【0039】
ついで、発明例1〜3の試験片を、各々水中に12時間浸漬した後、水切りを5分間行ない、表面に残留する水滴を除いた。試験片のサイズは、いずれも縦横の長さが120mmで、厚みが30mmである。なお、別途、同一サイズの鉄板も比較例として準備した。これらの試験片は、屋外で暴露試験に供され、表面温度の推移を調査した。
【0040】
この屋外暴露試験の結果を図1に示すが、本発明例は、コンクリートや鉄板に比べて表面温度が5℃以上低下しており、蒸発による気化熱が有効に作用していることがわかる。この温度低下は、試料を完全に乾燥させた場合には発揮されず、コンクリートとほぼ同じ温度変化となったことから、反射等による温度低下ではなく、気化熱による冷却の効果と判断される。
(実施例2)
高炉スラグ微粉末と、非晶質SiO2含有量50質量%以上の無機粉末とを混合した後、さらにアルカリ刺激剤を添加して本発明に係る水硬材の混合粉末とした。なお、高炉スラグ微粉末と無機粉末との比は70重量部/30重量部で一定とした。そして、アルカリ刺激剤の種類及び粒度を種々変化させた条件で水の添加比率を変えると、スラリーの流動性がどの程度変化するかを、前記Pロート流下試験で評価した。さらに、該Pロート流下試験で流下時間12秒以下になった配合比で混合、成形した板材(横120mm×縦120mm×厚み30mm)を、実験室で平面的に並べ、50cm上方から300Wハロゲンライトを照射して、それら板材の表面温度の変化を調査した。実験した配合、流下試験の結果、及びライト照射後の2時間経過時の表面温度を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
表2より、アルカリ刺激剤に消石灰を用いると、粒径が変わると同一の流下時間に必要な水の量が変化し、粒径が粗いほど流下速度が早くなることが明らかである。その結果、同一レベルの流下時間では、粗い消石灰の方が強度が高くなっている。その際、冷却効果もほとんど違いが無く、20μm以上の粒度の消石灰を用いることが有効であることも確認できた。一方、ポルトランドセメントを刺激剤として使用すると、同一の水/粉体原料比で比較すると、セメント量が増えるほど流下時間が短くなり、かつ強度も増進している。冷却効果の方は、セメント量が増えるほど低下する傾向が確認され、特にセメントの比が50を超えた条件では、セメント単体の場合とほとんど差が無くなっており、セメントの対主原料比率が50以下であることが重要と判断された。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、特別な製造装置を用いなくても、常温で高い保水カと一定の強度を兼ね備え、土木・建築用材料に有効な保水性固化体用水硬材及び保水性固化体を提供できるようになる。その結果、都市の「ヒートアイランド現象」の抑制や省エネルギーも達成できる。また、本発明によれば、焼成のプロセスやセメント製造のような熱処理プロセスを必要としないので、材料トータルのプロセスを考慮した場合でも、環境にやさしい材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】暴露試験における固化体の表面温度の経時変化を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a water-retaining solidified hydraulic material and a water-retaining solidified body, and more particularly, to a water-retaining solidified body effective for suppressing a so-called “heat island phenomenon” in a city and a hydraulic material that is a raw material for the production.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in cities, many roads and buildings are made of materials that easily store heat, such as concrete and asphalt, and therefore, a special artificial climate has appeared. In other words, in summer, a so-called “heat island phenomenon” occurs in which the surface temperature of roads and the like increases remarkably, the tropical night becomes normal, and the entire city looks like one hot island. This phenomenon tends to be further promoted by an increase in waste heat accompanying an increase in energy use by an air conditioner or the like.
[0003]
Such a heat island phenomenon is caused by the fact that the ground or the like originally covered with soil or plants has been replaced with concrete or the like. If the ground, etc. is soil, when it rains, it will accumulate moisture in the interior space, and the moisture will evaporate in fine weather, thereby removing heat of vaporization and lowering the atmospheric temperature. This is because it hardly flows into the drainage ditch and the like, and even in fine weather, cooling by the heat of vaporization cannot be expected. In addition, when there is a large amount of rainfall, the load on the drainage facilities increases, and a new problem of urban flooding is occurring.
[0004]
By the way, in order to solve such a problem, it is considered to simply return concrete or the like to the soil. However, by replacing it with concrete, the great convenience that the dust damage during drying and the runoff damage during heavy rain is reduced is lost. Another possible countermeasure is to increase the greening area. This measure not only suppresses the heat island phenomenon, but also reduces CO2 into the atmosphere.2There are many advantages, such as reduction of discharge amount and improvement of scenery. However, even if the above-mentioned problems are alleviated, it does not disappear, and in addition, another work of plant management is required, so it cannot be applied to any place. Therefore, recently, new civil engineering and building materials (hereinafter simply referred to as materials) that can be replaced with concrete, asphalt, etc., and have water retention (property that can retain water for a long time inside) will be proposed. Became.
[0005]
The materials proposed so far are roughly divided into two types from the viewpoint of the water retention mechanism. One is to mix an organic material such as a water-retaining polymer into an inorganic substance, and the other is to form a fine structure and retain water by capillary action. Among these, the former material can be produced relatively easily, but the problem remains that the price of the organic resin is high and it is difficult to separate the organic substance from the inorganic substance when it is recycled. On the other hand, all of the latter materials are gradually being put to practical use because they can all use inorganic materials and are relatively inexpensive.
[0006]
This latter material is often produced by firing a raw material whose particle size is mainly adjusted at a specific temperature. For example, JP-A-8-319179 discloses a silt soil (silt: finer than sand) by mixing skeleton particles of 0.25 to 3.0 mm and a silicate composition and firing at 1000 to 1200 ° C. Discloses a material having water retention and strength that can be used for road pavement. In addition, JP-A-10-72270 discloses a method of calcining a porous aggregate obtained by granulating and firing a dehydrated cake generated by water and sewage treatment, an incinerated ash of sewage sludge, and a glass-based powder. It discloses that a paving material having water retention can be produced.
[0007]
However, all of the materials described in these publications are considered to have excellent properties as materials, but since they are manufactured by firing, there are restrictions on the size and shape, and it is actually possible to use only in the shape of a block or the like. It is. In addition, the firing process uses fuel and electricity, so CO2This is not desirable in today's strict environmental regulations. This size and shape restrictions and CO2In order to solve this problem, it is necessary to be able to be manufactured at room temperature like concrete and to exhibit water retention.
[0008]
Generally, a material such as concrete is said to be very difficult to achieve both strength and water retention because the strength rapidly decreases as the porosity increases. However, several countermeasure techniques are known for such problems. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 9-77548 discloses a method of mixing 50 to 80% by weight of concrete crushed (crude), 10 to 30% by weight of Portland cement, and 5 to 20% by weight of blast furnace slag or fly ash. By curing, 150kgf / cm2(Approximately 15 N / mm2) Discloses a technology that achieves the above strength and high water retention capacity. This technology is very good, but if you try to do it in practice, you will have to gain experience in adjusting the grain size of concrete, and there are many different types of concrete. There is a problem that it is difficult to realize or it is necessary to limit the types of concrete scraps used as raw materials. JP-A-9-328352 discloses SiO typified by fly ash containing 80% by weight or more of particles having a particle size of 10 μm or less.2-Al2OThreeThe technique which mixes and cures the slurry which consists of a system powder and alkali metal silicate with the coke grind | pulverized to 50 mm or less is proposed. Although this technique is relatively simple, it remains a problem that the shape of the solidified body to be produced is limited and its strength is somewhat low. Furthermore, JP-A-9-132441 discloses a technique for obtaining a water-retaining solidified body by mixing at least one of slaked lime, quicklime and cement and clay (5-75% by weight), and molding and solidifying the mixture. ing. However, in this technique, the raw material is limited to a sand shape, and basically, autoclaving at 180 ° C. is performed after pressure molding at high pressure, and it is not room temperature processing.
[0009]
As described above, there have been various restrictions in the past in producing a single material that has both room temperature strength and water retention. Another technique that uses cement is to use a combination with asphalt or the like. The technology is to perform pavement with a perforated surface layer in advance and fill the voids with cement-based fillers to assign strength to pre-pavement and water retention to the fillers to obtain both characteristics simultaneously. is there. In addition, it is a well-known technique to provide a gap in the pavement and inject another kind of material into the gap, for example, injecting cement milk into asphalt of an open grain type (adjusted aggregate grain size), etc. However, it is generally performed as a construction method that achieves both flexibility and rigidity. Therefore, the original goal can be achieved by injecting a sufficiently fluid water-retaining material instead of cement milk. As such a technique, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-46513 discloses that the perforated surface layer of a water-permeable asphalt mixture or water-permeable cement concrete having 15 to 35% voids is filled with the silt filler. We have proposed a pavement featuring the characteristics of Further, as the silt-based filler, 20 to 60% of a powder having a particle size of 5 to 75 μm and a silt content of 50% by weight or more, 5 to 50% of cement-based solidified material, and 25 to 50% of water The raw materials that become are disclosed. As a result, the maximum strength after 7-day curing is approximately 200 kgf / cm.2 (19.6 N / mm 2 )In addition, it is said that high water retention can be achieved.
[0010]
However, in the examples described in the publication, the solidified body that actually showed high compressive strength had both a low porosity and a moisture content, and the water retention effect was about 1/2 that of the formulation evaluated in the examples. Presumed to be. On the other hand, what has a high water holding capacity and the cooling effect by actual water holding has been confirmed is 35 kgf / cm in strength after curing for 7 days.2(3.43 N / mm2), 7 kgf / cm2(0.686 N / mm2) And weak, and shape retention was sufficient, but it was difficult to say high strength. Therefore, it is thought that the above-mentioned technology can provide a pavement with excellent characteristics that has never been seen before, but it has not yet achieved both high water retention and high strength that are truly required. .
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In view of such circumstances, the present invention combines a high water retention capacity and a certain strength at room temperature without using a special manufacturing apparatus, and is effective for civil engineering and building materials. The purpose is to provide.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present inventors have studied various methods for causing the strength to appear at room temperature. And, a composition that does not react completely while having a certain reactivity on the surface, and a pseudo aggregate whose particle size is appropriately adjusted, and an inorganic solidified material that exhibits high strength at room temperature are certain. When combined at a ratio, it was found that both high water retention and strength could be achieved, leading to the present invention.
[0013]
That is, the present invention comprises 50 to 70% by mass of blast furnace slag fine powder and 50% by mass or more of amorphous SiO.2IncludingAnd the average particle size is 20 μm or more and the particle size is 300 μm or less.30 to 50% by mass of an inorganic powder, 3 parts by weight or more of an alkali stimulant for a total of 100 parts by weight of the blast furnace slag fine powder and the inorganic powder, It is a hydraulic material. In this case, beforeAThe Lucari stimulant is preferably slaked lime. The alkali stimulant may be 30 to 50 parts by weight of cement with respect to 100 parts by weight of the total of the inorganic powder and the blast furnace slag fine powder. Furthermore, in the present invention, the above-described amorphous SiO of 50% by mass or more is used.2And a part of the inorganic powder having an average particle size of 20 μm or more and a particle size of 300 μm or less may be replaced with silt-based powder, or for a total of 100 parts by weight of the inorganic powder and the blast furnace slag fine powder 1 to 5 parts by weight of chloride may be contained.
[0014]
In addition, in the present invention, 100 parts by weight of any one of the above-mentioned hydraulic materials for water-retaining solidified bodies is kneaded by adding 30 to 100 parts by weight of water and solidified, or kneaded. It is also a water-retaining solidified product produced by pouring the slurry into a mold having a predetermined shape and then drying and solidifying it at 80 ° C. or lower.
[0015]
According to the present invention, high water retention at room temperature without using special manufacturing equipment.PowerIt is possible to provide a water-retaining solidified hydraulic material and a water-retaining solidified body that have a certain strength and are effective for civil engineering and building materials.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below based on the circumstances leading to the invention.
[0017]
Water retention in silty soil is high in naturePowerHas been known for a long time. This depends on the filling state of the soil particles. Therefore, it can be estimated that a material similar to this micro structure can have a high water holding capacity. In order to reproduce this microstructure, various studies have been conducted from the past using aggregates corresponding to soil particles. However, as described above, in order to develop a certain strength in the obtained material, it is necessary to configure the joint between the aggregates in a point contact manner, and therefore, the raw material is generally fired. This is because when trying to manufacture at room temperature, it is hardly expected to increase the strength, or the water retention power must be sacrificed to generate the strength. Therefore, the present inventors have made diligent efforts to manufacture the material at room temperature, and by adjusting the size of the aggregate and optimizing the bonding conditions between the aggregates, the water retention power and strength are at a high level. The inventors have found that they can be exhibited at the same time and have completed the present invention.
[0018]
The so-called silt-based soil is generally composed of particles of 5 to 75 μm. Therefore, if a particle equivalent to this is filled, it is possible to ensure only the water retention capacity. Furthermore, when the obtained material is used for roads or the like, a certain level of bonding force is required, and thus particles must be bonded. The most common method of bonding at room temperature is a method using a cement-based solidifying material, but it is not possible to obtain sufficient strength even if cement with the above particle size is bonded with high water retention capacity with cement. Not possible, at most 20-30kgf / cm2(Approximately 2-3 N / mm2) The reason for this is that in order to maintain a high water holding capacity, the amount of the binder cannot be increased because the binder must not be completely filled between particles such as soil. In order to solve this problem, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-109699 takes measures for previously granulating and firing a silty raw material and filling it between particles. This makes it possible to maintain a high water retention capacity. However, the technique described in this publication complicates the process and does not provide strength as a paving material in a strict sense.
[0019]
Therefore, the inventors considered that it was necessary to move away from the technology of using silt-based powder as a main raw material and bonding it with a solidifying material such as cement. As another technique, the inventors considered to take two methods that are paradoxical to the conventional method. One is the selection of the type of the binding material that can also provide the water retention capacity to the binding material, and the other is the securing of strength by the reaction between the binding material and the aggregate. As for the former binder, cement is usually used. However, cement completely fills the space between the aggregates to form a relatively dense phase. For this reason, as seen in ordinary concrete pavement and the like, it hardly penetrates during rainfall, and a puddle is formed on the surface. In other words, it is very difficult to maintain a high water holding capacity when a simple cement system is used as a binder. Therefore, the inventors continued to study several high-strength materials, and as a result, obtained the conclusion that the addition of an alkaline stimulant to the slag fine powder is optimal for achieving both water retention power, This is an important requirement of the present invention.
[0020]
The slag-alkali combination is known for its rapid hardening, high strength, etc., but in addition it has been found that it tends to be microscopically porous. When only the binder was changed with the same aggregate, the moisture content was about 10% when the binder was cement-based, but 20% or more was obtained with the slag-alkali system. In addition, the slag-alkali reaction solidified product is cemented CaO-SiO.2-H2Equivalent to O-gel, but at the same time CaO-SiO2-Al2OThree-H2It was found that O gel was also included. This is Al contained in the slag by 10 mass% or more.2OThreeIt is thought that the component contributed.
[0021]
This CaO-SiO2-Al2OThree-H2The O compound is a substance that has a room for taking up moisture in a mineral manner, as represented by a natural mineral zeolite. Therefore, the slag-alkali system is provided with a water retention capability in the binder portion, and becomes a new water retention material that is completely different from the conventional cement-silt system or cement-soil system solidified body. For example, in Japanese Patent Laid-Open No. 10-46513, a solidified body having a ratio of silt to cement binder (silt / cement binder) of 0.5 to 5 is exemplified. When the ratio of the cement binder is about 0.5 to 1.2, the porosity after solidification is 20% or less, which is not much different from the sand-based filler. In other words, the water retaining ability is not so high, and the water retaining function is substantially effective when the ratio of the silt / cement binder is 1.8 or more.
[0022]
On the other hand, in the present invention of slag-alkali system, since the binder using slag fine powder has water retention, amorphous SiO2The ratio of the inorganic powder containing 50% or more to the binder (slag fine powder + alkali stimulant) is 1 or less, and the water retention effect is expressed. In the present invention, the blast furnace slag fine powder specified as blast furnace slag fine powder for concrete in JIS standard A 6206 is used. JIS standard A 6206 defines three types of blast furnace slag fine powder (that is, blast furnace slag fine powder 4000, blast furnace slag fine powder 6000, and blast furnace slag fine powder 8000), one of these three types. May be used alone, or two or more may be mixed and used. Regarding the content of fine blast furnace slag powder in a powder mixture of inorganic powder and fine powder of blast furnace slag, if the blast furnace slag powder is less than 50% by mass, it does not become an amount that functions as a binder, but the bonding strength decreases. Thus, the target high compressive strength cannot be obtained when the solidified body is formed. On the other hand, when it exceeds 70% by mass, the amount of inorganic powder acting as an aggregate decreases, so that the shape stability of the solidified body decreases and the strength decreases. Therefore, in this invention, content of this blast furnace slag fine powder in the granular material which consists of inorganic powder and blast furnace slag fine powder shall be 50-70 mass%.
[0023]
In the present invention, as described above, an alkali stimulant is added in order to increase the binding force between the inorganic powder and the blast furnace slag fine powder. The alkaline stimulant is amorphous SiO contained in blast furnace slag fine powder and inorganic powder.2It has the effect of dissolving a part of the gel to form a gel and promoting bonding. The addition amount of the alkaline stimulant is 3 parts by weight or more with respect to a total of 100 parts by weight of the inorganic powder and the blast furnace slag fine powder as an amount starting to affect the strength. Moreover, in order to ensure the function as a water retention solidified body, 50mass% Or less is desirable. Since the alkali stimulator may be one that dissolves an amorphous material, the material is not limited in the present invention. However, alkali metal hydroxides represented by sodium hydroxide and calcium hydroxide, alkaline earth metal hydroxides represented by calcium hydroxide and magnesium hydroxide, and cements represented by Portland cement are alkaline. When used as a stimulant, it is easily SiO2This is preferable because it can dissolve the species.
[0024]
Another important point of the present invention is the reaction between the binder and the aggregate. Conventionally, the binding force does not particularly work between the binder and the silt, and the silt exists in a state like sand in concrete. In such a case, it is known that the interface between the aggregate and the binder is likely to be fragile, and it is estimated that the strength is further lowered when things such as silt are dispersed. In order to solve this, the aggregate and the binder need only be firmly bonded. Therefore, in the present invention, the aggregate is made reactive. Usually, when trying to ensure a high porosity in the solidified body, the strength is significantly reduced. This is what is said in general to solidified bodies using cement as a binder, such as lightweight concrete. In contrast, in the present invention, amorphous SiO2By using an inorganic powder containing at least 50% by mass, the powder corresponding to the aggregate is actively reacted to improve the strength of the solidified body to be formed. In order to promote this reaction, almost no reaction can be expected by adding materials such as stone powder, general silt material, and soil. Therefore, the present inventors diligently studied and learned that the reaction can be promoted by using a material having a high degree of amorphousness. However, even if the material has a high degree of amorphousness, the function of maintaining the form of the solidified body is almost lost if it is almost lost by the reaction. Therefore, when optimum conditions were examined from this viewpoint, amorphous SiO 22It was found that the original form was maintained if a raw material having a high residual ratio of 50% by mass was used. Moreover, since the remainder should just be an inorganic substance, in this invention, the component of a remainder is not specifically limited. Conversely, amorphous SiO in inorganic powder2Even if there is 100% by mass, no problem occurs.
[0025]
Furthermore, if the particle size of the inorganic powder is too coarse, it is not desirable because it increases the ratio of water permeating below the solidified body before water retention, and considering practicality, the particle size is desirably 300 μm or less. Furthermore, in view of high water retention, free formability, and complexing with asphalt or the like, it is more desirable that the thickness is less than 100 μm. The lower limit of the particle size is not particularly limited. However, when the average particle size is 20 μm or less, the gap between the obtained solidified bodies becomes too small and the water permeation rate becomes slow. Therefore, the average particle size is desirably 20 μm or more.
[0026]
In addition, according to the present invention, this inorganic powder has its particle size and amorphous SiO2The material is not limited as long as the content satisfies the above range. In addition, amorphous SiO2The content of can be measured by combining crystallinity by general X-ray diffraction and quantification by chemical analysis. That is, SiO2The content of is easily measured by chemical analysis, the degree of crystallinity is measured by X-ray diffraction, and if the whole is amorphous, the total amount obtained by chemical analysis is amorphous SiO2That's why. At that time, when a crystal phase appears by X-ray diffraction, a calibration curve is drawn in advance using a sample in which amorphous and crystalline materials are mixed at a predetermined ratio, and the crystalline material is obtained based on the calibration curve. SiO2When the amount is tested, SiO remaining as amorphous2The amount can be evaluated. In general, when the aggregate and the binder react, there is a problem that the solid body is abnormally expanded. However, in the material of the composition according to the present invention, since the voids of the solidified body are included by 20% or more, even if there is deformation due to the reaction, it is relaxed at the bubble portion and no large displacement occurs. On the contrary, by causing the aggregate and the binder to react, it became possible to clear the problem of low strength at a high porosity in the solidified body.
[0027]
As mentioned above, blast furnace slag fine powder, amorphous SiO2In combination with an inorganic powder containing 50% by mass or more and an alkali stimulant, a certain level of strength can be secured for the solidified body to be formed, but higher strength may be required depending on the place of use of the manufactured solidified body. . Then, when the reaction stimulant was examined further, it turned out that the intensity | strength of a solidified body can be further improved by promoting hydration of glass type. Then, such materials were investigated and the knowledge that chloride was the most effective was obtained, and this was also added to the present invention. As its chloride, NaCl, CaCl2, MgCl2, FeClThreeEtc. are available. In addition, since chloride has the property of absorbing water, it is more suitable as a water retaining material. This chloride is preferable because 1-5 parts by weight is added to the total of 100 parts by weight of the inorganic powder and the fine powder of the blast furnace slag, and both strength can be improved and water retention can be improved.
[0028]
By the way, there are cases where it is desired to use silt, soil, etc. at the construction work place (on site) of the material. In that case, reactive amorphous SiO 2250massA certain level of strength can be secured without using the entire amount of the inorganic powder containing at least%, so it is sufficient to use a mixture, and this is also added to the present invention. However, if 50 parts by weight or more of the inorganic powder is replaced, the strength of the solidified body is greatly reduced. Therefore, in practical use, the compatibility ratio is preferably less than 50 parts by weight.
[0029]
Next, the use of the hydraulic material for water retention solidified body according to the present invention described above will be described.
[0030]
First, after the said granular material, ie, the water-curing material for water retention solidified material according to the present invention, is kneaded with water, it is molded into a predetermined shape such as a tile shape and dried to produce a molded product. Then, the molded body is spread on the road surface. Moreover, after the said granular material is knead | mixed with water, it may be poured directly on the road surface and dried. Furthermore, the latter construction method includes a method of pouring the entire surface of the road and a method of pouring into the opening of a road surface (concrete, tile, asphalt, etc.) in which an opening for water permeability is formed in advance.
[0031]
In the production of the molded body, 100 parts by weight of powder obtained by mixing blast furnace slag fine powder, inorganic powder and alkali stimulant,100Add parts by weight of water. When the amount is less than 30 parts by weight, not only uniform kneading is difficult, but also an appropriate pozzolanic reaction is unlikely to occur. On the other hand, if the amount of water added exceeds 100 parts by weight, the time required for the step of pouring into the mold and drying is increased. Therefore, the amount of water added is 30 to 100 parts by weight. The powder thus poured into the mold is subsequently dried. In that case, the production efficiency of a molded object can be improved by raising drying temperature. However, when the drying temperature exceeds 80 ° C., CaO—SiO which is a binder phase2-H2O, CaO-SiO2-Al2O3-H2Since the structure of the hydrated phase of O changes, it is preferable to dry and solidify at 80 ° C. or lower. However, excessive drying is not desirable in the sense that the structure of the binder phase (hydrate) is broken, and it is more desirable to perform drying by steam curing.
[0032]
On the other hand, in the case of pouring directly onto the road surface, in order to improve the workability, a larger amount of water is required than in the case of once forming a molded body. Specifically, 50 parts by weight or more of water is desirable based on 100 parts by weight of the total amount of blast furnace slag fine powder, inorganic powder and alkali stimulant. This is because if it is less than that, sufficient fluidity cannot be secured even if vibration is applied. Naturally, it is possible to reduce the amount of water added by using a chemical admixture such as a water reducing agent for concrete if economic efficiency is ignored. In addition, if the amount of water exceeds 100 parts by weight, the time required for curing is increased, or the strong bond of the solidified body obtained by using reactive inorganic powder is reduced. There is. Therefore, in the present invention, the upper limit of the amount of water added is 100 parts by weight. At that time, in order to improve the adhesion to the object to be poured, a small amount of additives such as polymer emulsion may be added. Further, it is possible to further improve the fluidity by optimizing the addition amount of the alkali stimulant.
[0033]
In this case, various alkali stimulants can be used, but slaked lime and cement are particularly promising from the viewpoint of versatility. As slaked lime, powders of various particle sizes such as plastering materials can be used, but the fluidity at the time of water mixing changes depending on the particle size. For example, according to the P funnel test used for the evaluation of road slurries and the like, the water / solid raw material ratio becomes 0.85 or more when slaked lime of 10 μm or less is used in order to ensure a flow-down time of 15 seconds or less. On the other hand, if a particle size of 20 μm or more is used, water can be reduced to about 0.70. Even if the amount of water added is reduced to about 0.70, the strength of the solidified body is improved. Therefore, when using slaked lime, the particle size is desirably 20 μm or more. On the other hand, it is necessary to increase the amount of cement used than slaked lime. As described above, the amount of the alkali stimulant is 3 parts by weight or more with respect to a total of 100 parts by weight of the inorganic powder and the blast furnace slag fine powder, but in order to achieve high fluidization, it is necessary to add 30 parts by weight or more. is there. However, if the cement is increased too much, the condition of the hydration phase that forms the bond of the slag solidified body changes, and the water retention capacity of the bonded portion is greatly reduced. Therefore, the upper limit amount of cement is 50 parts by weight with respect to the inorganic powder and the blast furnace slag fine powder.
[0034]
The hydraulic material for water retention solidified body according to the present invention can be formed into a solidified body as described above. And since it is high intensity | strength and maintains high water retention property, it decided to also use this solidified body as this invention. Such a solidified body can be used as a road pavement material such as a sidewalk and a roadway, a flooring material such as a residential block and a terrace. Moreover, if it is used as a roof material, it can be used not only to suppress the heat island phenomenon, but also to solve problems such as the roof becoming hot in summer, and can also be linked to energy saving of ordinary houses. Furthermore, even if it does not use it as a solidified body, the hydraulic material for water-retained solidified bodies according to the present invention can add water retention to their original functions by mixing and penetrating into the asphalt or gravel material. Moreover, artificial soil can be reinforced or water-retained by laying it under artificial soil such as the roof of a building.
[0035]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0036]
【Example】
Example 1
Blast furnace slag fine powder and amorphous SiO2After mixing the inorganic powder having a content of 50% by mass or more, an alkali stimulant was further added to obtain a hydraulic powder mixed powder according to the present invention. Table 1 shows the composition of the raw materials used. For the composition of the inventive examples and comparative examples in Table 1, kneading under conditions of 20 ° C. and
[0037]
[Table 1]
[0038]
The compressive strength of this test piece was measured by the method prescribed in JIS A 1108. From Table 1, all the test pieces are about compressive strength.9.8N/ Mm2It is clear that the above is secured. In Invention Example 3, the compressive strength is further improved by adding chloride.
[0039]
Subsequently, after immersing each of the test pieces of Invention Examples 1 to 3 in water for 12 hours, draining was performed for 5 minutes to remove water droplets remaining on the surface. As for the size of the test piece, the length and width are both 120 mm and the thickness is 30 mm. Separately, an iron plate of the same size was also prepared as a comparative example. These specimens were subjected to an exposure test outdoors, and the transition of the surface temperature was investigated.
[0040]
The results of this outdoor exposure test are shown in FIG. 1, and it can be seen that the surface temperature of the example of the present invention is lower by 5 ° C. or more than that of concrete or steel plate, and that the heat of vaporization due to evaporation acts effectively. This temperature drop is not exhibited when the sample is completely dried, and the temperature change is almost the same as that of concrete. Therefore, the temperature drop is not a drop due to reflection or the like, but a cooling effect due to heat of vaporization.
(Example 2)
Blast furnace slag fine powder and amorphous SiO2After mixing with an inorganic powder having a content of 50% by mass or more, an alkali stimulant was further added to obtain a mixed powder of hydraulic material according to the present invention. The ratio of the blast furnace slag fine powder to the inorganic powder was constant at 70 parts by weight / 30 parts by weight. And how much the fluidity | liquidity of a slurry changed when the addition ratio of water was changed on the conditions which changed the kind and particle size of an alkali stimulant variously was evaluated by the said P funnel flow-down test. Furthermore, plate materials (120 mm wide × 120 mm long × 30 mm thick) mixed and molded at a blending ratio of 12 seconds or less in the flow time in the P funnel flow test were arranged in a plane in a laboratory, and 300 W halogen light from above 50 cm. The surface temperature of these plate materials was investigated. Table 2 shows the composition tested, the results of the flow-down test, and the surface temperature after 2 hours of light irradiation.
[0041]
[Table 2]
[0042]
From Table 2, it is clear that when slaked lime is used as the alkali stimulant, the amount of water required for the same flow time changes when the particle size changes, and the flow rate increases as the particle size becomes coarse. As a result, at the same level of flow-down time, the strength of coarse slaked lime is higher. At that time, there was almost no difference in cooling effect, and it was confirmed that it was effective to use slaked lime having a particle size of 20 μm or more. On the other hand, when Portland cement is used as a stimulant, compared with the same water / powder raw material ratio, the flow time is shortened and the strength is increased as the amount of cement increases. The cooling effect has been confirmed to decrease as the amount of cement increases. In particular, when the cement ratio exceeds 50, there is almost no difference from the case of cement alone, and the ratio of cement to the main raw material is 50. The following were judged to be important.
[0043]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the water-retaining solidified hydraulic material and the water-retaining property are effective for civil engineering and building materials, having high water retention capacity and a certain strength at room temperature without using a special manufacturing apparatus. A solidified body can be provided. As a result, urban heat island phenomenon can be suppressed and energy can be saved. Further, according to the present invention, since a heat treatment process such as a firing process or cement manufacturing is not required, an environment-friendly material can be provided even in consideration of a total material process.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a change with time of a surface temperature of a solidified body in an exposure test.
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