JP4139667B2 - 電子トリートメント装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌の水分・油分量、しわ、きめなどの診断を行う肌診断システムと、肌の状態を改善するための電子的なトリートメントを行う電子トリートメント装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子美容の方式には、レーザー方式、イオン導入方式、EMS方式などが知られている。
【0003】
レーザー方式は、レーザーの熱エネルギーがシミやクスミなどの色に濃い部分に吸収される原理を利用したものであり、レーザーの熱で細胞の新陳代謝を促進させて、シミやクスミなどの原因となる角質層などの老廃物を除去する方式である(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
イオン導入方式は、化粧水や美容液に含まれている水溶性の有効成分を微弱な電流でイオン化し、肌に浸透させることで、化粧水や美容液の働きを高める方式である(たとえば、特許文献2参照)。
【0005】
EMS(Electrical Muscle Stimulation)方式は、パルス電流を生体に流して筋肉を電気的に刺激することによって筋肉を収縮させる方法であり、筋力アップ、シェイプアップ、筋肉の痩せ劣りによるしわの解消に効果がある(たとえば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−334051号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−259045号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2002−291912号公報
【0009】
このように目的・効果が異なる様々な種類の電子美容機器が登場してきたことで、ユーザは自身の肌の状態を把握して、最適な種類の電子美容機器を選択することの重要性が増してきている。
【0010】
肌の診断を行う方法には、顔の画像データを解析する方法(たとえば、特許文献4参照)、光学方式のセンサを用いて2波長間の反射吸光度差から肌の健康度を診断する方式(たとえば、特許文献5参照)などがある。
【0011】
【特許文献4】
特開2002−252783号公報
【0012】
【特許文献5】
特開平11−253408号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、レーザー、イオン導入、EMSの3つのトリートメント機能を一体に備える電子トリートメント装置を開発中である。このような電子トリートメント装置を利用するにあたり、ユーザは自身の肌の状態に応じて適切なトリートメントの種類やトリートメント実行時間を選択しなければ、期待する効果を授かることができない。
しかしながら、そもそもユーザが自分の肌の状態を十分把握していることは希であり、何らかの測定器を用いて自分の肌の状態の測定を試みない限り、適切なトリートメントの種類やトリートメント実行時間を知ることはできない。
【0014】
また、肌の状態を診断する従来の機器は、どれも光学装置を利用した大掛かりな構成を要し、ユーザが個人的に使用するには、サイズや価格の点などにおいて不向きであった。また、従来の診断機器では、肌の診断結果が得られても、その診断結果から、何のトリートメントをどのくらいの時間行えばよいかまではユーザに知らされることがなく、それらの選択は各ユーザの知識に依存していた。
【0016】
発明は、ユーザに無駄の無い効果的なトリートメントを施すことのできる電子トリートメント装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の電子トリートメント装置は、生体へのイオンの導入による第1のトリートメントを行うイオン導入手段と、生体へのパルス電流の供給による第2のトリートメントを行うパルス供給手段と、肌の状態を検出する静電容量方式の半導体センサと、この半導体センサによって検出された容量値信号に基づいて肌の状態を診断する診断手段と、前記診断の結果に基づいて前記各トリートメントの実行内容を設定するトリートメント設定手段とを具備するものである。
【0023】
この発明によれば、ユーザの肌の状態を診断し、適切なトリートメントの実行内容を設定することによって、個々のユーザに無駄のない効果的なトリートメントを施すことができる。
【0024】
また、トリートメントの種類とともにその実行時間を設定することによって、さらに効果的なトリートメントをユーザに提供できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を実施した一形態である肌診断システム100の構成を示す図である。
【0026】
同図に示すように、この肌診断システム100は、PC(Personal Computer)などのコンピュータ1と、このコンピュータ1を肌診断システム100のための論理装置として機能させるためのプログラムである肌診断アプリケーション2と、上記コンピュータ1にUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを通じて接続される肌診断センサ3とで構成される。
【0027】
コンピュータ1は、CPU(Central Processing Unit)、メインメモリ、プログラム/データ記憶部、キーボード/マウスなどの入力部、モニターやプリンタなどの出力部を備えて構成され、要するに一般的なコンピュータアーキテクチャを備えて構成されるものである。
【0028】
肌診断アプリケーション2は、たとえばハードディスクドライブなどのプログラム/データ記憶部に格納され、ユーザによって入力部を用いて実行が指示されることによって、プログラム/データ記憶部からメインメモリにロードされ、CPUによって読み込まれ、解釈、実行される。
【0029】
図2にも示すように、肌診断センサ3のセンサ本体4は、主に、ヘッド部5とユーザによって把持される把持部6とで構成される。ヘッド部5の先端には静電容量方式の半導体センサ10が設けられている。把持部6の表面には、たとえば、スキャン開始の指示ボタン7、スキャン中を表示するためのLED(Light Emitting Diode)ランプ8などが配設されている。把持部6の後端には配線ケーブル9が引き出され、コンピュータ1のインタフェース部に接続されている。
【0030】
図3に、静電容量方式の半導体センサ10の構成の例を示す。この静電容量方式の半導体センサ10は、シリコン基板11と、このシリコン基板11の上に回路パターンを形成する導電体層12と、この導電体層12による回路パターン上に配設されたコンデンサ素子層13とで構成される。コンデンサ素子層13は、二次元に配列させて設けられた多数のコンデンサ素子で構成される。13−1,13−2,13−3はその一部のコンデンサ素子を示し、C1,C2,C3は個々のコンデンサ素子13−1,13−2,13−3の静電容量を示している。
【0031】
この半導体センサ10におけるコンデンサ素子層13の表面に、たとえば図8に示すように、ユーザの顔や手足などの肌14を直に接触させると、静電容量効果によって、肌14の表面の凹凸状態に応じて、対応する個々のコンデンサ素子の静電容量が変化する。すなわち、図3に示すように、肌14の凹部分14aでの表面とコンデンサ素子の電極16との距離Laは凸部分14bでの距離Lbより長いので、凹部分14aでの対応するコンデンサ素子の容量値は凸部分14bでの対応するコンデンサ素子の容量値よりも大になる。上記3つのコンデンサ素子13−1,13−2,13−3の例では、容量値の関係はC1<C2<C3となる。このような原理により、ユーザの肌14の表面の凹凸状態が、各コンデンサ素子の容量値として検出される。
【0032】
図4に示すように、肌診断センサ3の静電容量方式半導体センサ10より出力された各コンデンサ素子の容量値信号は、肌診断センサ3内でのA/D変換器16によって、たとえば4ビット(16階調)や8ビット(256階調)の濃淡データ系列となって配線ケーブル9を通じてコンピュータ1に転送される。
【0033】
コンピュータ1で動作している肌診断アプリケーション2は、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列に基づいて、ユーザの肌の状態を視覚的なイメージとして表示したり、その状態を様々な項目について診断し、その結果を出力する機能を有する。
【0034】
以下に、これらの機能について詳述する。
【0035】
イメージ処理21は、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列から表示用のイメージを生成する機能である。生成されたイメージはコンピュータ1のモニター、プリンタを通して出力される。その際、16階調や256階調の濃淡データをそのまま出力してもよいし、階調数を減らして出力してもよい。
【0036】
水分・油分量診断22は、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列から肌の水分・油分量を診断する機能である。
【0037】
図5に示すように、肌14の凹部14aには、実際には水分・油分15が保持されており、この水分・油分15の界面15aとコンデンサ素子の電極16との距離L1−L5で当該コンデンサ素子の容量値が決まる。したがって、肌診断センサ3より転送された16階調や256階調の濃淡データ系列に基づいて、ユーザの肌の水分・油分量の多さの程度を診断できる。
【0038】
具体的な診断方法としては、たとえば、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列の合計値あるいは平均値を求め、この合計値あるいは平均値とあらかじめ決められた基準値とを比較し、その大小関係に基づいて、水分・油分量の多さを複数のランクに分けて判定する方法などが挙げられる。この際、判定された水分・油分量の多さのランクを、ユーザが認識しやすい言葉たとえば「しっとり」「普通」「かさかさ」などの言葉に置き換えて出力してもよい。もちろん、16階調や256階調の濃淡データ系列の合計値や平均値を水分・油分量の診断結果としてそのまま出力しても構わない。
【0039】
きめの診断23は、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列から肌のきめの細かさを診断する機能である。
【0040】
図6の(a)と(b)は、肌診断センサ3より転送された、二次元座標上の濃淡データ系列17a,17bの例をそれぞれ示している。この例では、(a)に示す肌のきめは(b)に示す肌のきめよりも細かいことを示している。肌のきめの細かさは、たとえば、濃淡データ系列のパターンをスライスした断面を波形18a,18bと見なし、この波形18a,18bの周波数解析によってスペクトル系列を求めることによって診断することが可能である。この際、肌のきめの診断結果を、ユーザが認識しやすい言葉たとえば「細かい」「普通」「荒い」などの言葉に置き換えて出力してもよい。
【0041】
しわの診断24は、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列から肌のしわの程度(数、深さなど)を診断する機能である。
【0042】
図7は、しわの部分を肌診断センサ3でスキャンすることによって得られた、二次元座標上の濃淡データ系列19の例と、この濃淡データ系列19のパターンをスライスした断面の波形32を示している。
【0043】
一般に、しわの部分31では対応するコンデンサ素子の容量値が、しわ以外の部分(きめの部分を含む)の対応するコンデンサ素子の容量値よりも高くなる。そこで、たとえば、コンデンサ素子の容量値(濃淡データ)について、しわの判定用のしきい値33を定めておき、肌診断センサ3より転送された濃淡データ系列から上記しきい値33を越える濃淡データ34を検出する。そして、このしきい値33を越える濃淡データ34の二次元座標上での連続性を評価することによってしわの検出を行う。
【0044】
また、しわを検出したならば、たとえば、そのしわの部分にあたる濃淡データ34の合計値をしわの長さで割った値をしわの診断結果として求めるようにしてもよい。この値がしわの幅および深さに相当する、しわの診断結果として得られる。また、検出されたしわの本数をしわの診断結果として得るようにしてもよい。
【0045】
このしわの診断結果についても、ユーザが認識しやすい言葉に置き換えて出力してもよい。
【0046】
以上のようにして肌診断アプリケーション2で得られた肌の水分・油分量、きめ、しわの各診断結果は、コンピュータ1のモニター、プリンタなどの出力部を通してユーザに視覚的に出力される。
【0047】
このように、本実施形態の肌診断システム100によれば、肌14の表面の凹凸をコンデンサ素子の単位で高精細に検出できるので、肌の水分・油分量、きめ、しわなどの各診断を高精度に行うことができる。しかも一回のスキャニングで上記各診断を行うことができる。
【0048】
さらに、この実施形態においては、肌の状態を検出する素子として静電容量方式の半導体センサ10を用いたことで、光学装置を用いた従来のものに比べて、ユーザの個人使用に適した小型で安価な肌診断システムを提供することができる。
【0049】
次に、本発明に係る第2の実施形態を説明する。
この実施形態は、レーザー、イオン導入、EMSの各トリートメント機能を一体に備えた電子トリートメント装置に、上記の静電容量方式半導体センサとこのセンサの出力に基づいて肌の診断を行い、この診断結果に対して適切なトリートメントの実行内容を設定する機能を組み込んでなるものである。
【0050】
図9は、この電子トリートメント装置200の構成を示している。
【0051】
同図に示すように、この電子トリートメント装置200は、ハンディ型のプローブ41と、コントローラ本体42とで構成され、これらは配線ケーブル43を通じて相互に接続されている。
【0052】
プローブ41は、ヘッド部44と柄部45とで構成される。ヘッド部44は柄部45の一端部に設けられている。
【0053】
図10ないし図12に示すように、ヘッド部44は、柄部45の表裏各面からそれぞれ突出した部分44A,44Bを持ち、これらの個々の突出部44A,44Bにはレーザー出射部46と、イオン導入およびEMS(Electrical Muscle Stimulation)のための電極部47とが個別に設けられている。また、ヘッド部44の一方の側面には、静電容量方式半導体センサ10を採用した肌診断センサ3が配置され、さらにヘッド部44の先端には、たとえば圧電素子などにより構成された圧力センサ48が配設されている。
【0054】
レーザー出射部46、電極部47、肌診断センサ3および圧力センサ48は、各々個別に利用できるような位置に配置されていればよい。また、ヘッド部44の内部には、各種電気・電子回路が実装されたプリント基板(図示せず)などが収容されている。
【0055】
コントローラ本体42は、主電源、トリートメント、各センサのオン/オフの切り替え、トリートメントの種類(レーザー、イオン導入、EMS)や個々のトリートメント毎のモード・時間・レベル(強さ)の選択などの、各種の選択を行うためのボタン・スイッチ群49と、各種ステータスの表示や、ユーザによる選択・設定内容の表示、圧力センサ48の検出結果の表示、肌診断センサ3の診断結果の表示などを行うLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部50を有している。また、コントローラ本体42の内部には、バッテリ部と、各種電気・電子回路が実装されたプリント基板(図示せず)などが収容され、このプリント基板はヘッド部44のプリント基板と配線ケーブル43を通じて相互に接続されている。
【0056】
なお、コントローラ本体42は、プローブ41を収納する部分を有したデザインとすることも可能である。
【0057】
図13は、この電子トリートメント装置200の構成をブロック化して示した図である。
【0058】
制御部51は、この電子トリートメント装置200の全体的な制御や各種演算を実行するプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を内蔵する。ROMには実行される制御や演算のためのプログラムや各種パラメータなどのソフトウェアが格納されており、プロセッサはこのROMからソフトウェアを読み込み、命令文を解釈し、RAMのメモリ空間を用いて命令を実行する。
【0059】
操作入力部52は、コントローラ本体42のボタン・スイッチ群49の操作の状態を監視してその監視結果であるユーザからの入力命令を制御部51に通知する。
【0060】
レーザー駆動手段53は、制御部51による制御の下、レーザー出射部46のレーザーダイオード54を駆動する。ここで、出力レーザーのオン/オフ時間などを制御することが可能である。また、ユーザはコントローラ本体42のボタン・スイッチ群49の操作によって出力レーザーのレベルを選択することができる。
【0061】
図14に、出力600mWのレーザーダイオードを用いた場合の、レベルとレーザー出力のオン/オフ時間間隔との対応関係の例を示す。この例において、レベル3が選択された場合、1.0秒の間隔でレーザー出力のオン/オフが繰り返されることになる。
【0062】
レーザーの熱エネルギーはシミやクスミなどの色が濃い部分に吸収されるので、この熱によって細胞の新陳代謝が促進され、結果的にシミやクスミなどの原因となる角質層などの老廃物を除去できるという効果が奏される。
【0063】
イオン導入電圧供給手段55は、制御部51による制御の下、ヘッド部44の電極部47における電極間にイオン導入のための電圧を加える手段である。
【0064】
イオン導入は、化粧水や美容液に含まれている水溶性の有効成分を微弱な電流でイオン化し、浸透させることで、化粧水や美容液の働きを高めるための方法である。イオン導入の種類には、連続直流型、パルス直流型、パルス脱分極直流型、交流型などがある。連続直流型は、連続的に直流を流して皮膚に分極を起す方法である。パルス直流型は、一定時間直流を流した後止めて放電を起こさせることを繰り返す方法である。パルス脱分極直流型は、皮膚での分極による電気効率の低下をさらに抑えるために、積極的に脱分極させる方法である。
【0065】
この実施形態では、50Hzの周波数でプラスとマイナスの電流を交互に流す交流型を採用している
【0066】
ユーザはコントローラ本体42のボタン・スイッチ群49の操作によってイオン導入のレベルすなわち電極間に加える電圧を調整することができる。たとえば、8Vから36Vの間で6段階にレベルを調整できるようになっている。
【0067】
EMSパルス供給手段56は、制御部51による制御の下、ヘッド部44の電極部47における各電極にEMSのためのパルスを供給する手段である。
【0068】
EMSとは電気的筋肉刺激(Electrical Muscle Stimulation)を意味し、電気的刺激によって筋肉を動かし、筋力アップ、シェイプアップ、筋肉の痩せ劣りによるしわの解消、これによる肌のきめの整えなどの効果をもたらし得るトリートメント方法である。
【0069】
このEMSにおいて、たとえば5Hz程度の周波数のパルスは身体の深部を刺激して骨格筋を運動させることによって、筋肉の引き締めに効果があるとされ、また、10Hz程度の周波数のパルスは主に身体の表層部とその付近を刺激することで、しわの解消やきめを整えることに効果があるとされている。
【0070】
この実施形態では、EMSのトリートメントのモードとして「引き締めモード」と「きめ・しわモード」とが用意されている。
「引き締めモード」は周波数が1Hz〜10Hz程度のパルスに周波数が10Hz〜50Hz程度のパルスを重畳した複合波が用いられている。出力レベルは、たとえば30Vから60Vまでの間で6段階に調整可能である。一方、「きめ・しわモード」は周波数が1Hz〜10Hz程度のパルスに周波数が20Hz〜100Hz程度のパルスを重畳した複合波が用いられており、出力レベルはたとえば40Vから100Vの間で6段階に調整できるようになっている。
【0071】
切替手段57aは、制御部51による制御の下、ヘッド部44の電極部47における各電極との接続を、イオン導入電圧供給手段55とEMSパルス供給手段56との間で切り替える手段である。
【0072】
肌診断センサ駆動手段57は、肌診断センサ3の出力をA/D変換して8ビットのデータとして制御部51に出力する手段である。
【0073】
肌診断センサ3は、前述した静電容量方式の半導体センサであり、ユーザの肌の状態に関する情報を検出するための手段である。
【0074】
圧力センサ駆動手段58は、圧力センサ48の出力をA/D変換して8ビットのデータとして制御部51に出力する手段である。
【0075】
圧力センサ48は、ユーザの肌に押し当てられたときの反力を、その肌の張りのパラメータとして検出するセンサであり、肌診断センサ3と同様に、ユーザの肌の状態に関する情報を検出するための手段である。
【0076】
表示制御手段59は、制御部51からの表示用のデータを表示部50にて出力可能な信号に変換する手段である。
【0077】
次に、制御部51に組み込まれている肌診断/トリートメント選択プログラムについて説明する。
【0078】
肌診断/トリートメント選択プログラムは、肌診断センサ3、圧力センサ48によって検出されたユーザの肌の情報に関する情報に基づいて、水分・油分、きめ、しわ、張りなどの各項目についてユーザの肌の状態を診断し、この診断結果から適切な各トリートメントの実行内容の設定を行う処理手順である。
【0079】
以下に、この肌診断/トリートメント選択プログラムの処理手順を説明する。
水分・油分、きめ、しわの個々の具体的な診断方法については、前記第1の実施形態において説明した通りであるため、ここでの重複する説明は省略する。但し、これらの診断方法は一例にすぎず、これに代えて別の診断方法を採用しても構わない。
【0080】
肌診断/トリートメント選択プログラムは、個々の項目の診断結果ごとに、その善し悪しの度合を示すランクを付与する。たとえばN=3として、「悪い」「普通」「良い」といった3つのランクにおいて等価する。もちろん、Nの値は3以外であってもよい。
【0081】
診断結果にランクが付与されると、その結果がコントローラ本体42の表示部50に表示される。
【0082】
図15に、ランク付けされた診断結果の表示の例である。このように表示上は個々の項目の診断結果が7つのランクに細分化されて表示され、これによってユーザは自身の肌の状態をより高い分解能で知ることができる。7つのランクは、具体的には横に並んだ7つの丸いマーク群において色や点滅/点灯などによって強調表示されているマークの位置によって示される。図15では、白丸が点滅/点灯中のマークを示している。左側のマークほど状態が悪く、右側のマークほど状態が良いことを意味している。もちろん、7つ以上のランクに分けることによって分解能をより高くしてもよい。
【0083】
このようにして各項目の診断結果を、ユーザはコントローラ本体42の表示部50を通して知ることができる。
【0084】
次に、各項目の診断結果に基づいて適切な各トリートメントの実行内容を設定する場合の処理手順を説明する。
【0085】
図16に、診断項目とトリートメント内容との対応関係を示す。このように、水分(潤い)および油分の不足にはイオン導入、きめ・しわの解消にはEMSのきめ・しわモード、張りの改善にはEMSの引き締めモードがそれぞれ有効である。なお、肌診断/トリートメント選択プログラムによる診断項目として実際には存在しないが、シミやクスミの解消にはレーザーとイオン導入がそれぞれ有効である。
【0086】
図17ないし図19に、各トリートメントごとの診断結果(ランク)とトリートメント時間との対応関係をそれぞれ示す。
【0087】
肌診断/トリートメント選択プログラムは、以上の対応関係に従って、ユーザの肌の診断結果に対して適切なトリートメントの実行内容を設定する。すなわち、最適なトリートメントの種類とそのトリートメント実行時間を設定する。
【0088】
この後、制御部51は、ユーザがコントローラ本体42のボタン・スイッチ49を操作することによって発生したトリートメント開始の指示に従って、設定された各トリートメントの実行内容を実行する。すなわち、実行するように設定された一つ以上のトリートメントを、それぞれに設定された時間だけ、順番に実行して行く。各種類のトリートメントは、肌診断/トリートメント選択プログラムにおいて固定的に決められている順番で実行される。
【0089】
また、上記のように、設定された各トリートメントを自動的に実行するのではなく、設定された各トリートメントの実行内容をコントローラ本体42の表示部50に表示してユーザにそのトリートメントの実行を薦めることだけを行うようにしてもよい。この場合、ユーザがコントローラ本体42のボタン・スイッチ49を操作して推奨のトリートメントの実行および時間を自ら指示することによって、推奨のトリートメントが実際に行われることになる。
【0090】
トリートメントの間、ユーザはコントローラ本体42のレベル調整用のボタン・スイッチ49を操作して好みのレベルを調整することができる。
【0091】
なお、このレベルについても、トリートメントごとの診断結果(ランク)に基づいて肌診断/トリートメント選択プログラムが最適なレベルを自動選択することにしてもよい。
【0092】
以上のように、この実施形態の電子トリートメント装置200によれば、ユーザの肌14の状態を診断し、適切なトリートメントの実行内容を設定することによって、個々のユーザに無駄のない効果的なトリートメントを施すことが可能になる。
本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0093】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、肌の水分・油分量、きめ、しわといった肌の状態を精度良く診断することが可能な、小型で安価な肌診断システムを提供できる。
【0094】
また、本発明の電子トリートメント装置によれば、ユーザの肌の状態を診断し、適切なトリートメントの実行内容を設定することによって、個々のユーザにとって無駄のない効果的なトリートメントを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である肌診断システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1の肌診断センサの構成を示す斜視図である。
【図3】図2の肌診断センサにおける静電容量方式半導体センサの構成を示す断面図である。
【図4】図1の肌診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】水分・油分量の診断の原理を説明するための半導体センサの断面図である。
【図6】きめの診断の原理を説明するための図である。
【図7】しわの診断の原理を説明するための図である。
【図8】図1の肌診断センサの使用方法を説明するための図である。
【図9】本発明の別の実施形態である電子トリートメント装置のセットの構成を示す図である。
【図10】図9のプローブの側面図である。
【図11】図10のプローブの電極側の側面図である。
【図12】図10のプローブのレーザー出射部側の側面図である。
【図13】この電子トリートメント装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図14】レーザートリートメントのレベルとレーザー出力のオン/オフ時間間隔との対応関係を示す図である。
【図15】肌の診断結果の表示例を示す図である。
【図16】診断項目とトリートメント内容との対応関係を示す図である。
【図17】イオン導入の際の水分・油分量の診断結果とトリートメント時間との対応関係を示す図である。
【図18】EMSの際のきめ・しわの診断結果とトリートメント時間との対応関係を示す図である。
【図19】EMSの際の張りの診断結果とトリートメント時間との対応関係を示す図である。
【符号の説明】
1‥‥コンピュータ
2‥‥肌診断アプリケーション
3‥‥肌診断センサ
10‥‥静電容量方式半導体センサ
11‥‥シリコン基板
12‥‥導電体層
13‥‥コンデンサ素子層
22‥‥水分・油分量の診断
23‥‥きめの診断
24‥‥しわの診断
41‥‥プローブ
46‥‥レーザー出射部
47‥‥電極部
50‥‥表示部
51‥‥制御部
52‥‥操作入力部
53‥‥レーザー駆動手段
54‥‥レーザーダイオード
55‥‥イオン導入電圧供給手段
56‥‥EMSパルス供給手段
57‥‥肌診断センサ駆動手段
58‥‥圧力センサ駆動手段
100‥‥肌診断システム
200‥‥電子トリートメント装置

Claims (8)

  1. 生体へのイオンの導入による第1のトリートメントを行うイオン導入手段と、
    生体へのパルス電流の供給による第2のトリートメントを行うパルス供給手段と、
    の状態を検出する静電容量方式の半導体センサと、
    この半導体センサによって検出された容量値信号に基づいて肌の状態を診断する診断手段と、
    前記診断の結果に基づいて前記各トリートメントの実行内容を設定するトリートメント設定手段と
    具備することを特徴とする電子トリートメント装置。
  2. 前記診断手段は、前記肌の表面の水分および油分の量を診断することを特徴とする請求項1に記載の電子トリートメント装置。
  3. 前記診断手段は、前記肌の表面のきめの細かさを診断することを特徴とする請求項1に記載の電子トリートメント装置。
  4. 前記診断手段は、前記肌の表面のしわの量を診断することを特徴とする請求項1に記載の電子トリートメント装置。
  5. 前記トリートメント設定手段は、前記第1のトリートメントおよび前記第2のトリートメントの実行時間を設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子トリートメント装置。
  6. 前記診断手段が、
    前記半導体センサによって検出された容量値の平均値または合計値を出力する算出手段と、
    前記算出手段によって出力された平均値または合計値と所定の閾値とを比較する比較手段と
    をさらに有し、
    前記トリートメント設定手段は、前記比較手段の比較の結果に基づいて、前記第1のトリートメントおよび前記第2のトリートメントの実行時間を設定す
    ことを特徴とする請求項5に記載の電子トリートメント装置。
  7. 前記比較手段の比較の結果、前記平均値または合計値が前記閾値よりも低かった場合、前記診断手段が、前記第1のトリートメントおよび前記第2のトリートメントの実行時間を0分に設定すること
    を特徴とする請求項6に記載の電子トリートメント装置。
  8. 前記トリートメント設定手段は、
    前記診断手段によって前記肌の表面の水分および油分量が診断されたことに基づいて、
    前記トリートメントを実行するための手段を前記イオン導入手段に設定し、およびまたは前記診断手段によって前記肌の表面のきめの細かさが診断されたことに基づいて、前記トリートメントを実行するための手段を前記パルス供給手段に設定すること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電子トリートメント装置。
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