JP4139516B2 - Polyester manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用材料や汎用樹脂の代替として有用な生分解性ポリマーである脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニットを50%以上含有する脂肪族ポリエステルの製造方法に関する。
更に詳しくは、結晶化した、脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニットを50%以上含有する低分子量の脂肪族ポリエステルプレポリマーを触媒の存在下、固相重合することからなる脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニットを50%以上含有する高分子量の脂肪族ポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
本発明は、例えば、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を、特定の揮発性触媒の存在下又は非存在下、無溶媒又は溶媒の存在下、重合し、比較的低分子量の脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを製造し、該脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを効果的に結晶化し、ついで、特定の揮発性触媒の存在下に、融点以下の温度で固相重合することからなる、触媒残存量の減少された高分子量の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法を包含する。
【0003】
【従来の技術】
近年、廃棄物処理が環境保護と関連して問題となっている。特に、一般的な汎用の高分子材料の成形品や加工品は、廃棄物として埋め立てた場合、微生物等による分解性・崩壊性がないため、異物として半永久的に残存すること、さらに、可塑剤等の添加剤が溶出して環境を汚染すること等が問題となっている。
また、廃棄物として焼却する場合には、燃焼により発生する高い熱量により、炉を損傷すること、燃焼により発生する排煙・排ガスが、大気汚染、オゾン層破壊、地球温暖化、酸性雨等の原因となり得ること等がクローズアップされてきた。
このような背景から、強靱でありながら使用後、廃棄物として埋め立てた場合に分解したり、焼却しなければならない場合でも、燃焼熱が低く炉を損傷しない高分子材料への需要が高まってきたにもかかわらず、必ずしも、このような需要に応え得る高分子材料が供給されているとはいえない。
【0004】
脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の一種であるポリ乳酸は、透明性が高く、強靱で、水の存在下では容易に加水分解する特性を有する。従って、それを汎用樹脂として使用する場合には、廃棄後に環境を汚染することなく分解するので環境にやさしく、また医療用材料として生体内に留置された場合には、医療用材料としての目的達成後に生体に毒性を及ぼすことなく生体内で分解・吸収されるので生体にやさしいという優れた性質が、本出願前に既に注目されていた。
【0005】
従来、高分子量の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸は、グリコリド、ラクチド等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状二量体を開環重合する方法、乳酸やグリコール酸のような脂肪族ヒドロキシカルボン酸を直接脱水重縮合反応する方法(USP 5,310,865)等により製造することが知られている。脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状二量体を開環重合する場合は通常、溶融状態で重合が行われ、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を直接脱水重縮合反応する場合は通常、有機溶媒中で行われる。開環重合する方法は面倒な製法により得られる高価なラクチド等を使用しなければならず、直接脱水重縮合反応する方法は、有機溶媒中での反応であるため容積効率が悪い。
【0006】
特開平5−255488号公報(EP−A−500098)には、粉末又は粒子であり、X線回折で測定した結晶化度が10%以上である低分子量L−及び/又はD−乳酸のホモポリマー又はコポリマーを不活性ガス雰囲気中又は真空下でポリマーのガラス転移温度より高く、かつポリマーの融解温度より低い温度でかねつすることにより、分子量を増加させる技術が開示されている。この発明の特徴として、触媒の非存在下に重合を行うため、触媒残渣を全く含まないポリマーを得ることが出来、医薬の制御的放出、及び生体吸収性人工器官の製造において重要である高い安全性ポリマーを得ることができる。しかしながら、触媒を用いないため、強靭さが要求される汎用樹脂の代替となるような分子量の高いポリマーを得ることができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、乳酸、グリコール酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸や1,4−ブタンジオールのような脂肪族多価アルコ−ルとこはく酸のような脂肪族多価カルボン酸のような安価な原料を重縮合し、容易に得られる低分子量の脂肪族ポリエステルであるプレポリマーを出発原料とし、プレポリマーを結晶化した後、触媒存在下に固相で重縮合反応し、強靭さが要求される汎用樹脂の代替となるような分子量の高い脂肪族ポリエステルを、高い容積効率で、簡便に製造する方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の課題の一つは、重縮合反応に、特定の触媒を用い、触媒を反応中に除去しながら反応を行うことにより、触媒残渣が少なく、無触媒反応で得られる脂肪族ポリエステルと同程度に安全で、かつ高分子量の脂肪族ポリエステルを製造する方法を提供することにある。
さらに本発明の課題の一つは、プレポリマーの結晶化を特殊な方法で行うことにより、低分子量の脂肪族ポリエステルであるプレポリマーを融着、破損、粉末化等の問題を生ずることなく結晶化を容易に行うことができ、その後の重縮合反応を効果的に行うことができ、着色の少ない高分子量の脂肪族ポリエステルを製造する方法を提供することにある。
【0009】
またさらに本発明の課題の一つは、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸を原料として用いた場合、特定の条件で重縮合反応を行うことにより、光学純度の高いプレポリマーを得、それを用いて固相重合を行うことによる、光学純度の高い高分子量脂肪族ポリエステルを製造する方法を提供することにある。光学純度の高い脂肪族ポリエステルは、成形に要する時間が短縮され、優れた成形性加工性を有する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[25]に記載した事項により特定される。
[1] 数式(1)で示される数値範囲にある重量平均分子量(Mw1)を有する結晶化した脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニット50%以上を含む脂肪族ポリエステルプレポリマーを、触媒存在下で固相重合することからなる、数式(2)と数式(3)で示される数値範囲にある重量平均分子量(Mw2)と脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニット50%以上を含む脂肪族ポリエステルの製造方法。
【0011】
2×103 ≦ Mw1 ≦ 1×105 (1)
5×104 ≦ Mw2 ≦ 1×106 (2)
Mw1 < Mw2 (3)
【0012】
[2] 結晶化された脂肪族ポリエステルプレポリマーが、固体状態の脂肪族ポリエステルプレポリマーを、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶解しない液体と接触させることにより、結晶化させて得られたものである、[1]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[3] 結晶化された脂肪族ポリエステルプレポリマーが、溶融状態の脂肪族ポリエステルプレポリマーを、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶解しない液体と接触させることにより、固化、結晶化させて得られたものである、[1]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
【0013】
[4] 結晶化された脂肪族ポリエステルプレポリマーが、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶媒に溶解した溶液を、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶解しない液体と接触させることにより、固化、結晶化させて得られたものである、[1]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[5] 液体が、少なくとも一部に水を含むものである、[2]乃至[4]の何れかに記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[6] 触媒が、揮発性触媒である、[1]乃至[5]の何れかに記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
【0014】
[7] 触媒が、揮発性触媒であり、かつ、数式(10)に示される、触媒残留率Rが、50%以下であることを特徴とする、[6]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
R[%] = CA[ppm] ÷ CB[ppm] × 100 (10)
(数式(10)において、Rは、固相重合反応前後の触媒濃度の変化の尺度である触媒残留率[%]であり、CB[ppm]は、数式(11)により算出される、固相重合開始前に反応系に仕込まれた触媒が全て脂肪族ポリエステル中に残留する場合の理論触媒濃度であり、CA[ppm]は、数式(12)により算出される、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度である。)
【0015】
CB[ppm] = WB[g] ÷ WP[g] × 106 (11)
(数式(11)において、WB[g]は、固相重合反応開始前に反応系に仕込まれた触媒の合計重量であり、WP[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステルの重量である。)
CA[ppm] = WA[g] ÷ WP[g] × 106 (12)
(数式(12)において、WA[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中に含有される触媒重量であり、WP[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステルの重量である。)
【0016】
[8] 揮発性触媒が、有機スルホン酸系化合物である、[6]又は[7]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[9] 有機スルホン酸系化合物が、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸及び1−プロパンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸からなる群から選択された少なくとも一種である、[8]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[10] 最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度が、硫黄分に換算して0〜300ppmである、[8]又は[9]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
【0017】
[11] 触媒が、不揮発性触媒である、[1]乃至[5]の何れかに記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[12] 不揮発性触媒が、金属錫又は酸化錫(II)である、[11]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
【0018】
[13] (A)工程として、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、又は脂肪族ヒドロキシカルボン酸と3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物、又は脂肪族ヒドロキシカルボン酸と3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物と2個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールを、触媒の存在下又は非存在下、溶媒の存在下又は非存在下、脱水重縮合反応して、数式(1)で示される数値範囲にある重量平均分子量(Mw1)を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを製造する工程、この場合、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物の量は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸が単独で完全に重合したと仮定した場合の重合物の重量を基準として、0.005〜10%である、
2×103 ≦ Mw1 ≦ 1×105 (1)
【0019】
(B)工程として、(A)工程で得られた脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを結晶化する工程、
(C)工程として、(B)工程で得られた結晶化した脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを、触媒の存在下、固相状態で脱水重縮合反応する工程、
からなる工程で構成される、
数式(2)と数式(3)で示される数値範囲にある重量平均分子量(Mw2)を有する脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
5×104 ≦ Mw2 ≦ 1×106 (2)
Mw1 < Mw2 (3)
【0020】
[14] (A)工程が、
(A−1)工程として、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸50%以上を含む脂肪族ヒドロキシカルボン酸を、数式(4)で表される反応温度RT1で脱水重縮合反応して、数式(7)で表される重量平均分子量MwAを有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸オリゴマーを製造する工程、
(A−2)工程として、(A−1)工程で製造された脂肪族ヒドロキシカルボン酸オリゴマーを、数式(5)及び数式(6)で表される反応温度RT2において脱水重縮合反応し、数式(8)及び数式(9)で表される重量平均分子量MwBを有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを製造する工程、
からなる、[13]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0021】
50℃ ≦ RT1 ≦ 140℃ (4)
130℃ ≦ RT2 ≦ 170℃ (5)
RT1 < RT2 (6)
750 ≦ MwA ≦ 5×103 (7)
2×103 ≦ MwB ≦ 2×104 (8)
MwA < MwB (9)
【0022】
[15] (A)工程が、触媒存在下において行なわれるものである、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[16] (A)工程が、減圧下において行なわれるものである、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[17] (B)工程が、固体状態の脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶解しない液体と接触させることにより、結晶化させる結晶化工程である、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0023】
[18] (B)工程が、溶融状態の脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶解しない液体と接触させることにより、固化させて結晶化させる結晶化工程である、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボンの製造方法。
[19] (B)工程が、脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを溶媒に溶解した溶液を、脂肪族ポリエステルプレポリマーを溶解しない液体と接触させることにより、固化させて結晶化させる結晶化工程である、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0024】
[20] 液体が、少なくとも一部に水を含むものである、[17]乃至[19]の何れかに記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[21] 触媒が、揮発性触媒である[13]又は[14]記載の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[22] 触媒が、不揮発性触媒である[13]又は[14]記載の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0025】
[23] 触媒が、揮発性触媒であり、かつ、数式(10)に示される、触媒残留率Rが、50%以下であることを特徴とする、[21]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
R[%] = CA[ppm] ÷ CB[ppm] × 100 (10)
(数式(10)において、Rは、脱水重縮合反応前後の触媒濃度の変化の尺度である触媒残留率[%]であり、CB[ppm]は、数式(11)により算出される、脱水重縮合反応開始前、及び/又は、脱水重縮合反応中に反応系に仕込まれた触媒が全て脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸中に残留する場合の理論触媒濃度であり、CA[ppm]は、数式(12)により算出される、脱水重縮合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸中の触媒濃度である。)
【0026】
CB[ppm] = WB[g] ÷ WP[g] × 106 (11)
(数式(11)において、WB[g]は、脱水重縮合反応開始前、及び/又は、脱水重縮合反応中に反応系に仕込まれた触媒の合計重量であり、WP[g]は、脱水重縮合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の重量である。)
CA[ppm] = WA[g] ÷ WP[g] × 106 (12)
(数式(12)において、WA[g]は、脱水重縮合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸中に含有される触媒重量であり、WP[g]は、脱水重縮合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の重量である。)
【0027】
[24] 脂肪族ポリエステルプレポリマーがポリ乳酸である、[1]又は[10]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[25] 脂肪族ヒドロキシカルボン酸がL−乳酸である、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
[26] 脂肪族ポリエステルプレポリマーが、L−乳酸とペンタエリスリトールとコハク酸を含むものからなるスターポリマー、又はL−乳酸とトリメチロールプロパンとコハク酸を含むものからなるスターポリマーである、[1]又は[10]記載の脂肪族ポリエステルの製造方法。
[27] 脂肪族ヒドロキシカルボン酸がL−乳酸であり、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールがペンタエリスリトール又はトリメチルプロパンであり、2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物がコハク酸又は無水コハク酸である、[13]又は[14]記載の脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明は、数式(1)で示される数値範囲にある重量平均分子量(Mw1)を有する結晶化した脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニットを50%以上を含む脂肪族ポリエステルプレポリマーを、触媒存在下で固相重合することからなる、数式(2)と数式(3)で示される数値範囲にある重量平均分子量(Mw2)と脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニットを50%以上を有する脂肪族ポリエステルの製造方法である。
【0029】
2×103 ≦ Mw1 ≦ 1×105 (1)
5×104 ≦ Mw2 ≦ 1×106 (2)
Mw1 < Mw2 (3)
【0030】
[固相重合]
本発明の固相重合による脂肪族ポリエステルの製造方法は、触媒の存在下、結晶化した脂肪族ポリエステルプレポリマー(以下、プレポリマーという)を固相状態で、好ましくは流通ガス雰囲気下で脱水重縮合(固相重合)することを特徴とする。
本発明の固相重合方法は、反応系に存在するポリマー(プレポリマー及び反応生成物である脂肪族ポリエステル)が実質的に固体状態を維持し、固相重合終了後の脂肪族ポリエステルの重量平均分子量(Mw)が、固相重合開始前のプレポリマーの重量平均分子量(Mw)の数値以上であれば特に制限されない。
【0031】
すなわち、本発明の固相重合方法は、反応系に存在するポリマー(プレポリマー及び反応生成物である脂肪族ポリエステル)が実質的に固体状態を維持し、固相重合開始前のプレポリマーの重量平均分子量(Mw1)が、数式(1)で示される数値範囲にあり、固相重合終了後の脂肪族ポリエステルの重量平均分子量(Mw2)が、数式(2)と数式(3)で示される数値範囲であれば特に制限されない。
【0032】
2×103 ≦ Mw1 ≦ 1×105 (1)
5×104 ≦ Mw2 ≦ 1×106 (2)
Mw1 < Mw2 (3)
【0033】
1)固相重合における触媒
本発明の固相重合において、触媒として、揮発性触媒及び不揮発性触媒の何れもが使用できる。しかしながら、生成した脂肪族ポリエステル中の触媒の残存量が少ないことから反応中に反応系から揮散する揮発性触媒を用いることが好ましい、
1−1)揮発性触媒
本発明において使用する揮発性触媒は、プレポリマーの脱水重縮合反応の進行を実質的に促進すると共に、揮発性を有するものであれば特に制限されない。
【0034】
ここで、触媒の揮発性とは、固相重合において、反応条件群、すなわち、反応圧力、反応温度、反応時間、流通ガスの流量及びプレポリマーの粒子直径からなる反応条件群の少なくとも一つの反応条件に相関して、数式(10)により計算される触媒残留率R[%]を、数式(13)により示される数値範囲内の任意の数値に制御することができる機能を意味する。
0[%] ≦ R[%] < 100[%] (13)
(数式(13)において、R[%]は、数式(10)により算出される、固相重合反応前後の触媒濃度の変化の尺度である触媒残留率[%]である)
【0035】
R[%] = CA[ppm] ÷ CB[ppm] × 100 (10)
(数式(10)において、CB[ppm]は、数式(11)により算出される、固相重合反応開始前に反応系に仕込まれた触媒が全て脂肪族ポリエステル中に残留する場合の理論触媒濃度であり、CA[ppm]は、数式(12)により算出される、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度である。)
CB[ppm] = WB[g] ÷ WP[g] × 106 (11)
(数式(11)において、WB[g]は、固相重合反応開始前に反応系に仕込まれた触媒の重量であり、WP[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステルの重量である。)
CA[ppm] = WA[g] ÷ WP[g] × 106 (12)
(数式(12)において、WA[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中に含有される触媒重量であり、WP[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル重量である。)
【0036】
すなわち、本発明の方法で揮発性触媒を使用することにより、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度CA[ppm]は、数式(11)で表される固相重合反応開始前に反応系に仕込まれた触媒重量から算出される触媒濃度CB[ppm]よりも小さくなる。
触媒残留率R[%]の値は小さいほど、揮発性触媒としての特性が優れていると言え、得られる脂肪族脂肪族ポリエステルの安定性が高くなる。
触媒残留率R[%]の値は、揮発性触媒の種類、使用量、反応方式、反応条件によって変化するが、一般的に触媒残留率R[%]の値は、50%以下であることが好ましく、20%以下であることがさらに好ましい。
【0037】
本発明において使用する揮発性触媒の具体例としては、例えば、有機スルホン酸系化合物が挙げられる。
有機スルホン酸の具体例としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ペンタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−ヘプタンスルホン、1−オクタンスルホン酸、1−ノナンスルホン酸、1ーデカンスルホン酸等の炭素数1〜10のアルカンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のハロゲン置換アルカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−キシレン−2−スルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、p−ニトロベンゼンスルホン酸等のベンゼンスルホン酸及びベンゼンスルホン酸誘導体、ナフタレン−1−スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2,5−ナフタレンジスルホン酸等のナフタレンスルホン酸及びナフタレンスルホン酸誘導体等が挙げられ、これらの中では、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸が特に好ましい。これらは、単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
【0038】
上記有機スルホン酸の種類によっては結晶水を有するものもあり、この場合、触媒を添加する際に、結晶水による得られる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量の低下を考慮しなければならない場合もある。プレポリマーの重量平均分子量(Mw)が1,000以下の時は結晶水を有したまま触媒を添加しても構わないが、プレポリマーの重量平均分子量(Mw)が1,000を越える場合は、重量平均分子量(Mw)が高くなるほど、触媒が有する結晶水により、得られる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量が低下しやすくなるので予め触媒が有する結晶水を除去してから触媒添加する方が、反応の進行を阻害しないので好ましい。
【0039】
1−2)揮発性触媒の使用量
本発明において揮発性触媒の使用量は、触媒の揮発性や酸強度等の触媒自身の性質、反応条件を考慮して、実質的に、反応を促進させることができれば特に制限されない。
揮発性触媒の好ましい使用量は、使用する触媒の種類によって異なるが、一般的には、得られる脂肪族ポリエステルの0.00005〜10重量%の範囲が好ましく、経済性を考慮すると、0.0001〜5重量%の範囲がより好ましく、0.0001〜2重量%の範囲がさらに好ましい。
【0040】
1−3)不揮発性触媒
本発明において使用する不揮発性触媒は、固相重合反応の進行を実質的に促進する限り、特に制限されない。
触媒の具体例としては、例えば、周期表II、III、IV、V族の金属、その酸化物あるいはその塩等が挙げられる。
より具体的には、亜鉛末、錫末、アルミニウム、マグネシウム、ゲルマニウム等の金属、酸化錫(II)、酸化アンチモン(III)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン(IV)、酸化ゲルマニウム(IV)等の金属酸化物、塩化錫(II)、塩化錫(IV)、臭化錫(II)、臭化錫(IV)、フッ化アンチモン(III)、フッ化アンチモン(V)、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、硫酸錫(II)、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、ホウ酸亜鉛等のホウ酸塩、酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、乳酸錫(II)、酢酸亜鉛、酢酸アルミニウム等の有機カルボン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸錫(II)、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸錫(II)、p−トルエンスルホン酸錫(II)等の有機スルホン酸塩等類が挙げられる。
その他の例としては、ジブチルチンオキサイド等の上記金属の有機金属酸化物、又は、チタニウムイソプロポキシド等の上記金属の金属アルコキサイド、又は、ジエチル亜鉛等の上記金属のアルキル金属等が挙げられる。
これらの中でも錫末(金属錫)、酸化錫(II)等が好ましい。これらは、単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
【0041】
1−4)不揮発性触媒の使用量
不揮発性触媒の使用量は、実質的に、反応速度を促進する程度のものであれば、特に制限されない。
不揮発性触媒の使用量は、使用する触媒の種類によって異なるが、一般的には、得られる脂肪族ポリエステルの0.00005〜5重量%の範囲が好ましく、経済性を考慮すると、0.0001〜1重量%の範囲がより好ましい。
【0042】
2)固相重合における反応温度
固相重合における反応温度は、反応系に存在するポリマー(プレポリマー及び反応生成物である脂肪族ポリエステル)が実質的に固体状態を維持していれば特に制限されないが、重合速度及び触媒として前述した揮発性触媒を用いる場合その揮発性を考慮して、100℃以上、融点(Tm)未満であることが好ましい。
揮発性触媒を用いる場合、一般的には、反応温度が高い程、重合速度が速く、触媒が揮散しやすくなる。このため、揮発性触媒を用いる場合、高分子量の脂肪族ポリエステルを得るには、ポリマー(プレポリマー及び反応生成物である脂肪族ポリエステル)の融点(Tm)以下の温度範囲の中で、触媒の揮散速度を考慮して、反応温度を設定する。
【0043】
3)流通ガス雰囲気下で固相重合を行う場合
本発明の固相重合は、重合により生成した水を除去するため、流通ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の固相重合で使用する流通ガス、すなわち、反応系に流通させるガスの具体例としては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、キセノンガス、クリプトンガス等の不活性ガスや、乾燥空気等が挙げられる。中でも不活性ガスが好ましい。
【0044】
流通ガスの含水量については、できるだけ低く、実質的に無水状態のガスであることが好ましい。含水量が多いと固相重合反応で生成した水が効率よく除去できないため重合速度が遅くなり好ましくない。この場合、ガスをモレキュラーシーブ類やイオン交換樹脂類等を充填した層に通すことにより脱水して使用することができる。
流通ガスの含水量を、露点で示すと、ガスの露点が、−20℃以下であることが好ましく、−50℃以下であることがより好ましい。
【0045】
流通ガスの流量は、重合速度、及び、触媒として揮発性触媒を用いる場合、揮発性触媒の種類及び使用量、反応系から揮発性触媒の揮散速度を考慮して、十分に重量平均分子量が高い脂肪族ポリエステルを得ることができる程度に、生成した水を除去することができれば特に制限されない。
流通ガスを反応系内に流通させる効果は、固相重合反応で生成した水を効率よく系外へ除去することができ、それにより十分に高い重量平均分子量の脂肪族ポリエステルを効率よく得ることができることにある。
【0046】
流通ガスの流量は、重合速度や、触媒として揮発性触媒を用いる場合、揮発性触媒の種類及び使用量、脱水重縮合反応の過程において脂肪族ポリエステルから揮発性触媒が揮散していく速度や効率、固相重合反応により生成した水を除去する速度や効率、到達重量平均分子量(Mw)等を考慮して設定される。
一般的に、流通ガスの流量が多いほど、固相重合反応において生成した水を効率よく除去することができるが、一方で、触媒として揮発性触媒を用いる場合、固相重合反応における脂肪族ポリエステルから揮発性触媒の揮散速度も速くなるので、高い重量平均分子量(例えば、Mw=5×104〜1×106)を有する脂肪族ポリエステルを期待する場合には、固相重合反応の過程の少なくとも一部において、流通ガスの流量を一定水準に抑制する必要がある。
【0047】
通常、高い重量平均分子量(例えば、Mw=5×104〜1×106)を有する脂肪族ポリエステルを期待する場合には、プレポリマー1g当たりの流通ガスの流量は、0.02〜200[ml/分]が好ましく、0.5〜150[ml/分]がより好ましく、1.0〜100[ml/分]がさらに好ましい。
一般的には、プレポリマー1g当たりの流通ガスの流量が、0.02[ml/分]未満では、固相重合反応において、生成した水を除去する効率が顕著に悪くなり、高い重量平均分子量(例えば、Mw=5×104〜1×106)を有する脂肪族ポリエステルを得られない。線速で表すと、0.01〜500[cm/秒]であることが好ましい。
【0048】
4)減圧下で固相重合を行う場合
減圧下で固相重合を行う場合、反応系内の減圧度は、実質的に固相重合反応の進行を維持して、充分に高い重量平均分子量(例えば、Mw=5×104〜1×106)を有する脂肪族ポリエステルが得られれば、特に制限されない。
減圧下で固相重合を行う場合、反応系内の減圧度は、重合速度や、揮発性触媒の種類及び使用量、固相重合反応の過程において脂肪族ポリエステルから揮発性触媒が揮散していく速度や効率、脱水重縮合反応により生成した水を除去する速度や効率、到達重量平均分子量(Mw)等を考慮して設定される。
【0049】
5)加圧下で固相重合を行う場合
加圧下で固相重合を行う場合、反応系内の圧力は、実質的に固相重合反応の進行を維持して、充分に高い重量平均分子量(例えば、Mw=5×104〜1×106)を有する脂肪族ポリエステルが得られれば、特に制限されない。
加圧下で固相重合を行う場合、反応系内の圧力は、重合速度や、揮発性触媒の種類及び使用量、固相重合反応の過程において脂肪族ポリエステルから揮発性触媒が揮散していく速度や効率、脱水重縮合反応により生成した水を除去する速度や効率、到達重量平均分子量(Mw)等を考慮して設定される。
一般的に、加圧下で固相重合を行うと、常圧下に比較して、使用された揮発性触媒は反応系から揮散しにくくなる。
【0050】
[プレポリマーを製造する工程]
本発明の固相重合に用いる、脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニットを50%以上含有する、重量平均分子量(Mw1)が式(1)で示されるプレポリマーには以下の種類のもがある。
2×103 ≦ Mw1 ≦ 1×105 (1)
【0051】
(1)脂肪族ヒドロキシカルボン酸から得られる脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸のホモポリマー又はコポリマー又はそれらの混合物
(2)脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸からなる脂肪族ポリエステルとのコポリマー又はその混合物
(3)脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸と多糖類のコポリマー又は混合物
(4)脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸と多糖類と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸からなる脂肪族ポリエステルとのコポリマー又はそれらの混合物
(5)脂肪族ヒドロキシカルボン酸と3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその無水物からなるスターポリマー
(6)脂肪族ヒドロキシカルボン酸と3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその無水物と2個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールからなるスターポリマー
【0052】
(1)〜(6)のプレポリマーを製造するための脂肪族ヒドロキシカルボン酸については特に制限はない。好適な具体例としては、乳酸の他に例えばグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。また、これらのヒドロキシカルボン酸は単独で、または2種類以上組み合わせて使用してもよい。また、乳酸のように分子内に不斉炭素原子を有する場合には、D体、L体、及びそれらの等量混合物(ラセミ体)が存在するが、得られるプレポリマー重合体が結晶性を有していれば、それらの何れも使用することができる。なかでも光学純度が95%以上、好ましくは98%以上の発酵法で製造されるL-乳酸が特に好ましい。
【0053】
(2)及び(4)のプレポリマーを製造するための脂肪族二価アルコールは、特に制限されない。好適な具体例は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらは、単独、又は、2種類以上を組み合わせて使用できる。また、分子内に不斉炭素を有する場合には、D体、L体及びそれらの等量混合物(ラセミ体)が存在するが、それらの何れも使用することができる。
【0054】
(2)及び(4)のプレポリマーを製造するための脂肪族二塩基酸は、特に制限されない。脂肪族二塩基酸の具体例としては、例えば、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、3,3−ジメチルペンタン二酸等の脂肪族ジカルボン酸や、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。これらは、単独で、又は、2種類以上組み合わせて使用することができる。また、分子内に不斉炭素原子を有する場合には、D体、L体及びそれらの等量混合物(ラセミ体)が存在するが、それらの何れも使用することができる。
【0055】
(3)のプレポリマーを製造するための多糖類は、特に制限されない。多糖類の具体例は、例えば、セルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC(カルボキシメチルセルロース)、ニトロセルロース、セロハン、ビスコースレーヨン、キュプラ等の再生セルロース、ヘミセルロース、デンプン、アミロペクチン、デキストリン、デキストラン、グリコーゲン、ペクチン、キチン、キトサン等及びこれらの混合物及びこれらの誘導体が挙げられる。これらの内で特にエステル化セルロースである酢酸セルロース、エーテル化セルロースであるエチルセルロースが好ましい。
多糖類の重量平均分子量は、3,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましい。エステル化セルロース及びエーテル化セルロースの置換度は0.3〜3.0であることが好ましく、1.0〜2.8であることが好ましい。
【0056】
(5)及び(6)のプレポリマーを製造するための2個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールについては特に制限されない。2個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールの具体例としては、上記の脂肪族二価アルコールのほか、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、イノシトール等が挙げられる。これらは、単独で、又は、2種類以上組み合わせて使用することができる。また、分子内に不斉炭素原子を有する場合には、D体、L体及びそれらの等量混合物(ラセミ体)が存在するが、それらの何れも使用することができる。
【0057】
(5)及び(6)のプレポリマーを製造するための2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸は、特に制限されない。2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸の具体例としては、上記の脂肪族二塩基酸のほか、例えば、1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、テトラヒドロフラン2R,3T,4T,5C−テトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、4−カルボキシ−1,1−シクロヘキサンジ酢酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、(1α,3α,5β)−1,3,5−トリメチル−1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、2,3,4,5−フランテトラカルボン酸等の環状化合物及びその無水物、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、meso−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、1,3,5−ペンタントリカルボン酸、2−メチロールプロパントリカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、1,1,2−エタントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸等の線状化合物及びその無水物が挙げられる。これらは、単独で、又は、2種類以上組み合わせて使用することができる。また、分子内に不斉炭素原子を有する場合には、D体、L体及びそれらの等量混合物(ラセミ体)が存在するが、それらの何れも使用することができる。
【0058】
(1)、(5)及び(6)のプレポリマーは、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、又は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸と3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸、又は脂肪族ヒドロキシカルボン酸と3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸と2個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールを脱水重縮合反応して得られる。
また、(1)、(2)、(3)及び(4)のプレポリマーは、脂肪族ヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合反応して脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸を製造する過程で、他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸、又は、脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基酸からなる脂肪族ポリエステル、又は多糖類を混合又は共重合することにより得られる。
【0059】
本発明の固相重合に用いるプレポリマーとして、(1)、(5)及び(6)のプレポリマーが好ましい。(1)のプレポリマーとして、乳酸を原料としたポリ乳酸がより好ましく、ポリL−乳酸が特に好ましい。(5)のプレポリマーとして、L−乳酸とペンタエリスリトールとコハク酸からなるスターポリマー又はL−乳酸とトリメチロールプロパンとコハク酸からなるスターポリマーが特に好ましい。
【0060】
(5)及び(6)のプレポリマーにおいて、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物と2個以上の水酸基を有する多価アルコールの組成は次のとおりである。すなわち、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコール、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物の重量は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸が単独で完全に重合したと仮定した場合の重合物の重量を基準として、0.005〜10%、好ましくは0.01〜5%に相当するものであり、かつ、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールの水酸基と2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物のカルボキシル基の当量比、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物のカルボキシル基と2個以上の水酸基を有する多価アルコールの水酸基の当量比が、100:50〜200、好ましくは100:80〜120、より好ましくは100:90〜110に相当するものである。
【0061】
脱水重縮合反応によりプレポリマーを製造する方法には、溶融重合方法、有機溶媒を使用する溶液重合方法があり、所望の重量平均分子量(Mw)や操作の簡便性に応じて、適宜、公知の反応方法を選択して用いられる。例えば、特開昭59−96123号公報記載の溶融重合方法、USP 5,310865、5,401,796、5,817,728及びEP 0829503−A記載の溶液重合方法に準じた方法が用いられる。
また、プレポリマーの製造に触媒を用いる場合、前記の固相重合において用いた揮発性触媒、不揮発性触媒をそのまま用いることができる。
【0062】
一般的に有機溶媒を使用する溶液重合方法は、15,000以上の重量平均分子量を有するプレポリマーが効率的に得られる。また、乳酸を脱水重縮合する場合、溶液重合方法を用いると、副生するラクタイドの結晶化による凝縮器部分の閉塞を防止できるという特徴を有する。一方、有機溶媒を用いない溶融重合方法では、有機溶媒を留去する手間が省けるので、操作的に簡便であるという特徴を有する。
【0063】
しかしながら、特開昭59−96123号公報記載の溶融重合方法のように、220〜260℃と高い反応温度で乳酸のような不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸の脱水重縮合反応を行うと、得られたプレポリマーの光学純度が低下し、固相重合して得られる脂肪族ポリエステルの成形性を悪くする。そのために、乳酸等の不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸は、以下の反応条件で脱水重縮合することが好ましい。
【0064】
すなわち、第1工程として、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸50重量%以上を含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸又はそのオリゴマーを、触媒の存在下又は非存在下、有機溶媒の存在下又は非存在下、数式(4)で表される反応温度RT1で脱水縮合して、数式(7)で表される重量平均分子量MwAを有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸オリゴマーを製造する工程、第2工程として、第1工程で製造された脂肪族ヒドロキシカルボン酸オリゴマーを、数式(5)及び数式(6)で表される反応温度RT2において脱水縮合し、数式(8)及び数式(9)で表される重量平均分子量MwBを有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを製造する工程、からなる脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸プレポリマーの製造方法である。
【0065】
50℃ ≦ RT1 ≦ 140℃ (4)
130℃ ≦ RT2 ≦ 170℃ (5)
RT1 < RT2 (6)
750 ≦ MwA ≦ 5×103 (7)
2×103 ≦ MwB ≦ 2×104 (8)
MwA < MwB (9)
【0066】
不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸50重量%以上を含有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸又はそのオリゴマーは、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物、又は3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物と2個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールを含むことができる。その結果、溶融張力の高い脂肪族ポリエステルスターポリマーを得ることができる。特に、脂肪族ヒドロキシカルボン酸がL−乳酸であり、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールがペンタエリスリトール又はトリメチロールプロパンであり、2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸又はその無水物がコハク酸又はコハク酸無水物であることが好ましい。
【0067】
3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物と2個以上の水酸基を有する多価アルコールの組成は次のとおりである。すなわち、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコール、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物の重量は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸が単独で完全に重合したと仮定した場合の重合物の重量を基準として、0.005〜10%、好ましくは0.01〜5%に相当するものであり、かつ、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールの水酸基と2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物のカルボキシル基の当量比、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物のカルボキシル基と2個以上の水酸基を有する多価アルコールの水酸基の当量比が、100:50〜200、好ましくは100:80〜120、より好ましくは100:90〜110に相当するものである。
【0068】
3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコール、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物の重量が0.005%未満の場合は、固相重合後の脂肪族ポリエステルの溶融張力が十分ではなくなる傾向がみられ、10%を越える場合は、固相重合後の脂肪族ポリエステルが脆くなる傾向がみられる。また、3個以上の水酸基を有する脂肪族多価アルコールと2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物のカルボキシル基の当量比、及び3個以上のカルボキシル基を有する脂肪族多塩基酸及び/又はその酸無水物のカルボキシル基と2個以上の水酸基を有する多価アルコールの水酸基の当量比が上記範囲から外れる場合は、固相重合後の脂肪族ポリエステルの溶融張力が十分でなくなったり、固相重合時に脂肪族ポリエステルの分子量が上がらなくなり、実用的強度を持った脂肪族ポリエステルが得られにくくなる傾向がみられる。
【0069】
(1)第1工程
この工程は、式(4)に示した比較的低い温度範囲で脱水重縮合反応を行う以外、その反応条件は特に制限されない。この工程で触媒を用いる場合、固相重合で用いられるものがそのまま用いられる。また、有機溶媒が使用される場合、USP5,310,865に記載の溶媒がそのまま使用できる。反応は不活性ガス雰囲気下及び/又は減圧下で行うことが好ましい。また、所望の分子量や操作の簡便性に応じて有機溶媒を使用するなど、適宜反応条件を選択できる。例えば、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸として、乳酸を脱水重縮合反応する場合、有機溶媒を用いると、得られるオリゴマーとの平衡反応で生成する乳酸の環状二量体であるラクタイダドの凝縮、結晶化による反応装置内の凝縮器等の管の閉塞を容易に防止できる点で有効である。逆に、有機溶媒を用いない場合、反応後に得られるオリゴマーを有機溶媒から分離する手間が省けるので、操作的に簡便である。
【0070】
この工程で得られるオリゴマーの分子量は、重量平均分子量で750〜2,000 であり、より好ましくは、1,000〜2,000であり、1,500〜2,000が最も好ましい。重量平均分子量(Mw)が750未満では、続く第2工程で温度を上げて重縮合反応を進めなければならず、不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸のラセミ化を抑制することが困難となる結果、第2工程で得られるプレポリマーとしての脂肪族ヒドロキシカルボン酸オリゴマーの光学純度が低下し好ましくない。また、重量平均分子量が2,000を超えるものを第1工程で得ようとする場合は、得られるオリゴマーの光学純度低下は抑制されるものの重合時間が長くなるという問題点が生じ好ましくない。この温度範囲で重合を継続して分子量を上げるためには、触媒添加量を増加したり、反応系を高真空下(例えば、5mmHg以下の高真空下)のような厳しい条件に設定しなければならないため、プレポリマーからの触媒除去操作が煩雑になったり、高真空を維持するために特殊な装置が必要となることから、工業的には不利不便であり、好ましくない。
【0071】
(2)第2工程
第2工程は、第1工程で得られたオリゴマーから短時間で分子量を上げ所望の分子量の脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを得る工程である。縮合条件については、温度範囲が式(5)及び式(6)に示される範囲である他は、第1工程同様の方法で重縮合反応を行えばよく、特に制限されるものではない。温度条件に関しては、130℃の温度よりも低い場合は反応速度が遅くなるため好ましくない。また、反応温度が170℃を上回る場合は速度は速くなるが得られるプレポリマーの不斉炭素原子を有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分のラセミ化による光学純度低下が大きくなったり、プレポリマーが着色する傾向があるため好ましくない。
【0072】
(3)脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーの分子量
脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーの重量平均分子量(Mw)及び分子量分布は、触媒の種類及び量、反応温度、反応時間等の反応条件を適宜選択することにより、所望のものに制御することができる。この方法により、重量平均分子量(MwB)20,000以下の脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーを好適に製造することが可能であり、第2工程終了時で重量平均分子量(MwA)2,000〜20,000の範囲のものを好適に得ることが可能である。重量平均分子量(MwA)が20,000を超えるものを得ることは、本発明の方法で可能であるが、得られる脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーや、それを用いて固相重合して得られる脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸が着色する傾向にあり好ましくない。
【0073】
[プレポリマーの結晶化方法]
脱水重縮合反応により得られた反応混合物(プレポリマー)を固体化し、固体状のプレポリマーを結晶化する。
1)プレポリマーの固体化
固体状のプレポリマーを得る方法について、特に制限されないが、脱水重縮合反応によるプレポリマー製造工程での有機溶媒の使用の有無、プレポリマーの結晶性、プレポリマーの量に応じて適宜選択される。
プレポリマーの固体化の方法は、例えば、プレポリマーの製造工程で有機溶媒を使用した場合には有機溶媒を留去すればよい。特に有機溶媒の使用量が少ない場合(例えば、プレポリマーの濃度が90%以上の場合)には、そのまま水等の液体に接触させて固化することができる。また、プレポリマーの製造工程で有機溶媒を使用しない場合は、単に冷却する方法や、水等の液体に接触させて固化させることができる。
さらに、所望の形状(例えば、粉末状、粒状、顆粒状、ペレット状等)、粒子径を有する固体状のプレポリマーを得るために、以下の適当な処理を行う場合がある。
【0074】
(1)粉末状の固体状プレポリマーを得る方法
粉末状の固体状プレポリマーを得る方法は、特に制限されないが、例えば、脱水重縮合反応で溶媒を用いた場合、溶液からプレポリマーを晶析することにより、粉末状のプレポリマーを得ることができる。
【0075】
(2)粒子状、ペレット状の固体状プレポリマーを得る方法
粒子状、ペレット状の固体状プレポリマーを得る方法は、特に制限されないが、例えば、塊状のプレポリマーを粉砕したり、プレポリマーの溶液や溶融液を水等の液体と接触させることにより、粒子状、ペレット状の固体状プレポリマーを得ることができる。
溶融状態又は溶液状態のプレポリマーを水等の液体と接触させる方法は、何ら限定されるものではない。例えば、プレポリマー溶融液を水に滴下して固化させると球状のペレットが得られる。この場合、水等の液体と接触させてプレポリマーを固化した後、そのまま後述の結晶化工程で結晶化させることもできる。
【0076】
また、脱水重縮合反応で得られたプレポリマーを押出機に移し、ペレット化したり、押出機内で有機溶媒を留去しながらペレット化することもできる。
ペレット製造装置は、特に限定されるものではないが、例えば、サンドビック社製ストリップフォーマー、ロートフォーマー、ダブルロールフィーダー、カイザー社製ロータリー式ドロップフォーマー、及び、ピストン式ドロップフォーマー、三菱化成エンジニアリング社製ドラムクーラー、日本ベルディング社製スチールベルトクーラーおよびハイブリッドフォーマー等が挙げられる。
ポリ乳酸等のプレポリマー溶融液滴発生装置及び溶液液滴発生装置は、特に限定されるものではないが、それらの具体例としては、カイザー社製パスチレータ等が挙げられる。
ペレット形状や粒形状は、特に限定されるものではない。ペレット形状や粒形状は、粉砕状、チップ状、球状、円柱状、マーブル状、タブレット状など特定の形状の必要はないが、一般には、球状、円柱状、又は、マーブル状が好ましい。
【0077】
(3)固体状プレポリマーの粒子径
固体状のプレポリマーの粒子径は特に制限されない。固体状のプレポリマーの粒子径は、固相重合工程等の工程における操作容易性や、固相重合工程において、揮発性触媒が揮散していく速度や効率を考慮して設定される。特に、揮発性触媒が有する揮発性が十分に発現されるよう、粒子径は設定される。
このように。触媒の揮発性が十分に発揮されるように固体状のプレポリマーの単位重量あたりの表面積を考慮すると、一般的には、固体状のプレポリマーの粒子径は、10μm〜10mmであることが好ましく、0.1mm〜10mmがより好ましく、1mm〜5mmが更に好ましい。
【0078】
(4)固体状プレポリマー製造工程における重合触媒の添加
固体状プレポリマーを製造する工程で、固相重合工程で用いる触媒を添加してもよい。この触媒の添加方法は特に制限されない。触媒をプレポリマー中に均一に分散させることが好ましいので、その具体例は、例えば、塊状のプレポリマーを粉砕する際に触媒を添加したり、ペレット化する際に触媒を添加したりすることができる。
【0079】
2)プレポリマーの結晶化方法
上記方法により、固体化されたプレポリマーを結晶化させる。
本発明において、結晶化とは、示差走査熱量計(DSC)測定(測定条件; 試料重量=5mg、温度条件=20℃〜200℃、昇温速度=10℃/分)
を行い、測定された結晶化熱が30[J/g]以下の固体を得ることを意味する。
プレポリマーを結晶化する方法は特に制限されない。固体状のプレポリマーを気相中で加熱する等の従来公知の様々な方法を用いることができるが、本発明に係わる液体と接触する方法が好ましい。
特開平8−34843号公報には、低分子量の脂肪族ポリエステルは脆いので、溶融ペレタイズ時にペレットの破損、粉末の発生等の問題があることが記載されている。従って、以下に述べる、本発明に係わる固体状のプレポリマーを液体と接触させて結晶化する方法は、このような問題点を解決し、プレポリマーの融着も防止でき、かつ低温、短時間で結晶化が可能であるので、優れた方法といえる。
【0080】
(1)結晶化方法
本発明において、プレポリマーと液体を接触させる方法は特に制限されない。
例えば、プレポリマーが固体である場合、固体状のプレポリマーを液体中に装入して接触させたり、逆に、液体を固体状のプレポリマーに注いで液体と接触させればよい。
固体状のプレポリマーを液体中に装入する方法としては、例えば、槽を用いる方法、塔を用いる方法などがある。槽を用いる場合、攪拌はしてもしなくてもよいが、プレポリマー同士が接触しないようにするために、攪拌した方が好ましい。塔を用いる場合は、固体状のプレポリマーと液体とを向流で接触させることも並流で接触させることもできる。また、流れている液体中に固体状のプレポリマーを装入することもできる。
液体を固体状プレポリマーに注いで接触させる方法は、固体状プレポリマーに液体を散布したり、固体状プレポリマーの充填された塔に液体を流通させるなどの方法でもよい。
【0081】
(2)結晶化に使用する液体
結晶化に使用する液体としては、結晶化させる液温で固体状のプレポリマーが溶解しないものであればよく、水、アルコール、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン類、エーテル類、エステル類等の一般的に使用される汎用溶媒を使用することができる。これらは単一で使用してもよく、混合して用いてもよい。また必要に応じて、有機酸を添加してもよい。
【0082】
具体的には、アルコールとしては例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロパノール、ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、iso−ペンタノール、tert−ペンタノール、ヘキサノール、iso−ヘキサノール、tert−ヘキサノール、シクロヘキサノールが挙げられる。脂肪族炭化水素としては、ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカンが挙げられる。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、シメン、スチレン、エチルベンゼンが挙げられる。ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトンが挙げられ、エーテルとしては、メチル−t−ブチルエーテル、ジブチルエーテル、アニソールが挙げられ、エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルが挙げられる。
これらの液体の中で、水が好ましい。プレポリマーがポリ乳酸の場合、水と接触させて結晶化すると、通常の気相中で加熱して結晶化する方法と比較して、固相重合時のポリマーの着色を押さえる効果がある。
【0083】
(3)結晶化におけるプレポリマーの濃度
結晶化に供する固体状のプレポリマーの量は、単位時間当たり処理する、液体とプレポリマーの合計重量を基準として、0.1重量%以上100重量%未満であればよいが、好ましくは1重量%以上80重量%以下がよい。固体状のプレポリマーの量が80重量%を超える範囲では、液の温度がプレポリマーのガラス転移温度以上の場合、融着し易くなるので好ましくない。
【0084】
(4)結晶化温度
接触温度は使用する液体の凝固点以上プレポリマーの融点未満であればよいが、効率よく結晶化させる事ができる点では、プレポリマーのガラス転移温度以上、融点以下であることが好ましい。結晶化温度が、プレポリマーのガラス転移温度以上の場合、プレポリマー同士が接触すると融着する現象が見られるので、液体を介することで融着が防止できる。結晶化温度がプレポリマーのガラス転移温度以下でもプレポリマーは結晶化するが、結晶化時間は長くなり、効率が悪い。
また、液体の温度は、範囲内であれば徐々に昇温してもよく、また徐冷してもよい。プレポリマーのガラス転移温度以下の液温でプレポリマーの表面を結晶化させた後、結晶化効率を上げるために昇温することができる。徐々に昇温する場合の昇温速度、徐冷する場合の冷却速度は特に制限されるものではないが、好ましくは0.1〜20[℃/分]である。
また、連続的に結晶化を行う場合には、液体の温度を一定温度に保持することが好ましい。
【0085】
(5)結晶化時間
液体と接触させる時間は、プレポリマーが結晶化すればよく、特に制限されないが、結晶化の間にプレポリマー中の不純物を除去することが可能なので、精製度合いや結晶化後の乾燥のし易さ等を勘案して設定する。一般的には、1〜180分が好ましく、10〜120分が更に好ましい。プレポリマーの分子量が1万以下の場合、180分以上液と接触させると、プレポリマーの強度が低下する場合があるので好ましくない。例えば、分子量が1万のポリ乳酸は、液体が水の場合、温度が50℃で30分で結晶化する。
【0086】
(6)結晶化したプレポリマーの乾燥
液体と接触させることによりプレポリマーを結晶化した後、結晶化したプレポリマーと液体とを公知の方法で分離する。液体と分離後、公知の方法により乾燥させ、結晶化したプレポリマーを得ることができる。
なお、この結晶化工程のどこかで、固相重合反応に用いる触媒、すなわち、揮発性触媒又は不揮発性触媒を添加してもよい。
【0087】
[脂肪族ポリエステルの用途]
本発明に係る脂肪族ポリエステルは、本出願前に公知・公用であった医療用途、食料品包装用途や汎用に使用されている樹脂の代替物として好適に使用することができる。
本発明に係る脂肪族ポリエステルの用途は、特に制限されるものではないが、重量平均分子量が顕著に高く、機械的物性(引張強度、弾性率、破断強度等)に優れるので、食品容器、工業繊維、タイヤコード、磁気テープベースフィルムへの応用も好適である。
【0088】
[本発明に係る脂肪族ポリエステルの成形加工法と用途]
本発明により得られる脂肪族ポリエステルの成形加工法は、特に制限されないが、具体的には、射出成形、押出成形、インフレーション成形、押出中空成形、発泡成形、カレンダー成形、ブロー成形、バルーン成形、真空成形、紡糸等の成型加工法が挙げられる。
また、該ポリエステルは、適当な成形加工法により、例えば、ボールペン・シャープペン・鉛筆等の筆記用具の部材、ステーショナリーの部材、ゴルフ用ティー、始球式用発煙ゴルフボール用部材、経口医薬品用カプセル、肛門・膣用座薬用担体、皮膚・粘膜用張付剤用担体、農薬用カプセル、肥料用カプセル、種苗用カプセル、コンポスト、釣り糸用糸巻き、釣り用浮き、漁業用擬餌、ルアー、漁業用ブイ、狩猟用デコイ、狩猟用散弾カプセル、食器等のキャンプ用品、釘、杭、結束材、ぬかるみ・雪道用滑り止め材、ブロック、弁当箱、食器、コンビニエンスストアで販売されるような弁当や惣菜の容器、箸、割り箸、フォーク、スプーン、串、つまようじ、カップラーメンのカップ、飲料の自動販売機で使用されるようなカップ、鮮魚、精肉、青果、豆腐、惣菜等の食料品用の容器やトレイ、鮮魚市場で使用されるようなトロバコ、牛乳・ヨーグルト・乳酸菌飲料等の乳製品用のボトル、炭酸飲料・清涼飲料等のソフトドリンク用のボトル、ビール・ウイスキー等の酒類ドリンク用のボトル、シャンプーや液状石鹸用のポンプ付き、又は、ポンプなしのボトル、歯磨き粉用チューブ、化粧品容器、洗剤容器、漂白剤容器、保冷箱、植木鉢、浄水器カートリッジのケーシング、人工腎臓や人工肝臓等のケーシング、注射筒の部材、テレビやステレオ等の家庭電化製品の輸送時に使用するための緩衝材、コンピューター・プリンター・時計等の精密機械の輸送時に使用するための緩衝材、ガラス・陶磁器等の窯業製品の輸送時に使用するための緩衝材等に使用することができる。
【0089】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明を詳述する。なお、本出願の明細書における実施例の記載は、本発明の内容の理解を支援するための説明であって、その記載は本発明の技術的範囲を狭く解釈する根拠となる性格のものではない。
この実施例で用いた評価方法は、以下の通りである。
【0090】
1)重量平均分子量
得られた脂肪族ポリエステル重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(カラム温度40℃、クロロホルム溶媒)により、ポリスチレン標準サンプルとの比較で求めた。
【0091】
2)乳酸成分の光学純度
試料調整:
サンプル1g(固体状のサンプルは乳鉢で粉状に粉砕)を50mlの三角フラスコに秤とり、イソプロピルアルコール2.5mlおよび5N−NaOH5mlを添加し、40℃のホットプレート上で攪拌をしながら加水分解を行う。ポリマーが分解して完全に溶解した後、室温まで冷却して1N−HClを20ml添加して中和を行う。分解中和液1mlを25mlメスフラスコに採取して、下記組成のHPLC移動相液でメスアップした後、以下条件に設定されたHPLC法により測定を行い乳酸のD/L体ピークの面積比を算出した。
測定条件:
カラム:SUMICHIRAL OA−5000(住化分析センター)
移動相:1mM CuSO4水溶液/イソプロピルアルコール=98/2
流量:1ml/min
検出波長:254nm
温度:室温
注入量:5μl
【0092】
3)溶媒中の水分測定
カールフィッシャー水分計(MKC−210、京都電子工業株式会社製)を用いて行なった。
4)示差熱分析
走査熱量計(DSC−3100、マックサイエンス社製)で、−20℃〜230℃の温度範囲で分析した。
5)引張強度
引張強度は、JIS K−6732に従って、180℃で熱プレスして作製したフィルムサンプルを用いて測定した。
【0093】
6)Haze(曇度)
180℃で熱プレスした、厚さ100μmのフィルムサンプルについて、JIS K−6714に従って、HazeメーターTC−HIII(東京電色(株))を用いて測定した。
7)黄色度(YI値)
2mm厚のプレートサンプルを作成し、これについて、黄色度をJIS K−7103に従って、SMカラーコンピューター(型式:SM−6−IS−2B、スガ試験機(株))にて測定した。
【0094】
8)脂肪族ポリエステル中の触媒濃度(硫黄濃度)
脂肪族ポリエステル中の触媒濃度(硫黄濃度)は、イオンクロマトグラフィーにより定量した。
すなわち、試料を密閉系の中、900℃に加熱し(Ar/O2)灰化した際に発生するガスを、定容した吸収液(1%−H2O2溶液)に吸収させ、イオンクロマトグラフィーにより定量した。
イオンクロマトグラフィーの測定には、ダイオネクス社製イオンクロマトDX−300型を使用した。
【0095】
9)触媒残留率(R)
触媒残留率(R)は、本発明の詳細な説明の中で示した数式に従って計算した。但し、脱水重縮合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度CAについては8)で定量した硫黄分析値を、実施例で使用した各種有機スルホン酸系化合物に換算した。
以下の実施例中では、脱水重縮合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度CA、及び脱水重縮合反応で反応系に仕込まれた触媒が全て脂肪族ポリエステル中に残留する場合の理論触媒濃度CBは、それぞれ、単に触媒濃度CA、触媒濃度CBと記した。
【0096】
10)プレス時重量分子量保持率
プレス時重量分子量保持率は、190℃で加熱プレスフィルムを作成する前の重量平均分子量と熱プレスフィルムを作成した後の重量平均分子量の比より算出した。
プレスフィルムは脱水重縮合反応で得られた脂肪族ポリエステルを60℃で5時間真空乾燥処理を行った後、プレス温度190℃で、保持時間3分、プレス圧力10MPaで1分の計4分間加熱して、厚さ100μmのフィルムを作製した。
【0097】
11)曲げ強度
曲げ強度は、JIS K−7113に従って、180〜200℃で射出成形した所定の形状の成形物を用いて測定した。
12)溶融張力(MT値)
荷重2160gを用いて、適当な2つの温度でメルトフローインデックスを測定した後、温度−メルトフローインデックス−プロットより、メルトフローインデックスが10g/10分となる温度を求め、その温度において、溶融張力を測定した。
13)分解性
180℃で熱プレスしたフィルムを堆肥中に、室温で、30日間、埋設し、埋設の前後で、引張強度を測定し、分解性を評価した。
【0098】
A部:脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーの製造方法
実施例A−1
500mlガラス製4つ口フラスコに90%L−乳酸400g(D体含有量0.40%)、金属錫末0.28gを仕込み窒素置換を行った後、減圧度80mmHgで室温から120℃まで昇温した。約60℃で水が留出しはじめ、この時点を0時間として1時間かけて120℃まで昇温し温度が120℃に達してから減圧度80mmHgのままさらに1時間保持した。この後120℃で80mmHgから10mmHgまで30分で減圧度を変化させ、そのまま3時間保持した。ここまでの計5時間30分の重量平均分子量(Mw)は1500、D体含有量は0.41%であった。
次に、減圧度10mmHgのまま120℃から160℃まで1時間で昇温し、10mmHg、160℃の条件で脱水縮合を継続した。10mmHg、160℃、10時間(合計16時間30分)で反応を停止し、273gのポリマーを得た(収率95%)。
得られたポリ乳酸はMw13000、D体含有量0.65%であった。
【0099】
実施例A−2
触媒としてメタンスルホン酸1.16gを使用する以外は実施例1と同様に反応を行った。
5時間30分後の分析では、Mw:1400、D体含有量:0.41%であった。また、反応16時間30分後に得られたポリ乳酸は、収量:272g(収率:94%)、Mw:14000、D体含有量:0.67%であった。
【0100】
実施例A−3
触媒としてp−トルエンスルホン酸・1水和物1.74gを使用する以外は実施例1と同様に反応を行った。
5時間30分後の分析では、Mw:1800、D体含有量:0.41%であった。反応16時間30分後に得られたポリ乳酸は、収量:273g(収率95%)、Mw:15000、D体含有量:0.65%であった。
【0101】
比較例A−1
500mlガラス製4つ口フラスコに90%L−乳酸400g(D体含有量0.40%)、金属錫末0.28gを仕込み窒素置換を行った後、減圧度80mmHgで室温から160℃まで昇温した。約60℃で水が留出しはじめ、この時点を0時間として1時間かけて160℃まで昇温した。この時の重量平均分子量は500以下であった。温度が160℃に達してから減圧度80mmHgのままさらに1時間保持した。この後160℃で80mmHgから10mmHgまで30分で減圧度を変化させ、そのまま8時間保持した。ここまでの計10時間30分で得られたポリマーは264g(収率92%)、重量平均分子量(Mw)は15000であったがD体含有量は1.21%と、実施例1と比較してほぼ同じ分子量のポリマーは短時間に得られるが、D体の変化の割合は実施例1が0.21%の増加に対して0.81%と3倍以上変化していた。
【0102】
比較例A−2
触媒としてメタンスルホン酸1.16gを使用する以外は比較例1と同様に反応を行った。反応温度が160℃に達した時点でのMwは500以下であった。
反応10時間30分後に得られたポリ乳酸は、収量:265g(収率:92%)、Mw:15000、D体含有量:1.29%であった。
【0103】
比較例A−3
触媒としてp−トルエンスルホン酸・1水和物1.74gを使用する以外は比較例1と同様に反応を行った。反応温度が160℃に達した時点でのMwは500以下であった。
反応10時間30分後に得られたポリ乳酸は、収量:265g(収率:92%)、Mw:16000、D体含有量:1.31%であった。
【0104】
B部:脂肪族ヒドロキシカルボン酸プレポリマーの結晶化方法
実施例B−1
2000mlガラス製丸底フラスコに90%L−乳酸1070g、錫0.75gを仕込んだ。窒素置換を行った後、徐々に昇温、減圧した。最終的に反応温度160℃、反応圧力10Torrで15時間反応させた。得られたポリ乳酸の固有粘度ηinhは0.29であった。
このポリ乳酸を造粒機で米粒大のペレットとした。ペレット20gを50℃の水80gに装入し、60分間放置した。ペレット同士の融着、破損は全く見られなかった。ペレットを取り出し、室温下減圧乾燥して示差走査熱量計で測定したところ、結晶化熱は検出されなかった。
【0105】
実施例B−2
実施例B−1で得たポリ乳酸20gを溶融液のまま、50℃の水80g中に、撹拌下滴下した。滴下と同時に固化するのが観察され、その状態を60分間維持した。粒子同士の融着、破損は全く見られなかった。粒子を取り出し、室温下減圧乾燥して示差走査熱量計で測定したところ、結晶化熱は検出されなかった。
【0106】
実施例B−3
実施例B−1で得たポリ乳酸20gにジクロロベンゼン10gを加え、ポリ乳酸溶液を調製した。このポリ乳酸溶液を50℃の水270g中に、撹拌下滴下した。滴下と同時に固化するのが観察され、その状態を60分間維持した。粒子同士の融着、破損は全く見られなかった。粒子を取り出し、室温下減圧乾燥して示差走査熱量計で測定したところ、結晶化熱は検出されなかった。
【0107】
比較例B−1
実施例B−1で得たポリ乳酸ペレットを、50℃オーブン中に入れ、結晶化を行った。60分後でもペレットは透明であり、示差走査熱量計で測定したところ、結晶化熱は40[J/g]であった。
また、実施例B−1で得たポリ乳酸ペレットを、60℃オーブンに入れ、結晶化を行ったが、30分後、ペレットは融着していた。
【0108】
C部:揮発性触媒を用いる固相重合
実施例C−1
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件でプレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、13,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 p−トルエンスルホン酸一水和物3.11g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 次の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気下)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気下)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気下)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で8時間維持(10mmHgで維持)
【0109】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量267.5g、収率95.0%)後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0110】
4)固相重合
プレポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間40時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.75g(収率95.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw) = 146,000
触媒濃度CA=751[ppm](硫黄分析値:140[ppm])
触媒濃度CB =11000[ppm]
触媒残留率R=6.8[%]
プレス時分子量保持率=94%
【0111】
実施例C−2
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件でプレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、13,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 メタンスルホン酸2.82g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 以下の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気下)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気下)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気下)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で8時間維持(10mmHgで維持)
【0112】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量268.4g、収率95.3%)後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0113】
4)固相重合
プレポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間40時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.75g(収率95.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw)=133,000
触媒濃度CA=329[ppm](硫黄分析値:110[ppm])
触媒濃度CB=11100[ppm]
触媒残留率R=3.0[%]
プレス時分子量保持率=92%
【0114】
実施例C−3
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件でプレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、13,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 エタンスルホン酸2.82g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 以下の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で8時間維持(10mmHgで維持)
【0115】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量266.7g、収率94.7%)後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0116】
4)固相重合
お売れポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間40時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.78g(収率95.6%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw)=130,000
触媒濃度CA=377[ppm](硫黄分析値:110[ppm])
触媒濃度CB=11100[ppm]
触媒残留率R=3.4[%]
プレス時分子量保持率=92%
【0117】
実施例C−4
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件でプレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、12,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 1−プロパンスルホン2.82g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 以下の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で8時間維持(10mmHgで維持)
【0118】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量264.1g、収率93.8%)後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0119】
4)固相重合
プレポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間40時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.76g(収率95.2%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw)=130,000
触媒濃度CA=387[ppm](硫黄分析値:100[ppm])
触媒濃度CB=11200[ppm]
触媒残留率R=3.5[%]
プレス時分子量保持率=93%
【0120】
実施例C−5
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件でプレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は12,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 p−クロロベンゼンスルホン酸1.69g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 以下の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で10時間維持(10mmHgで維持)
【0121】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量265.3g、収率94.2%)後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0122】
4)固相重合
第3工程に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.74g(収率94.8%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw)=138,000
触媒濃度CA=840[ppm](硫黄分析値:140[ppm])
触媒濃度CB=6720[ppm]
触媒残留率R=12.5[%]
プレス時分子量保持率=90%
【0123】
実施例C−6
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件で、以下の3段階で反応した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、20,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸102.3g
揮発性触媒 p−トルエンスルホン酸一水和物0.80g
〈第1段階〉
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度 140℃
反応圧力 100mmHg
反応時間 3時間
反応操作 反応系外に水を留去しながら、加熱撹拌した。
〈第2段階〉
反応器 ディーンスタークトラップを装着した500ml・丸底フラスコ
反応温度 140℃
反応圧力 270mmHg
反応時間 4時間
反応操作 ディーンスタークトラップ及び反応マスに、それぞれ、o−ジクロロベンゼン72gを装入し、4時間共沸脱水した。
〈第3段階〉
反応器 ディーンスタークトラップを取り外し、還流する有機溶媒(o−ジクロロベンゼン)がモレキュラーシーブ充填層(モレキュラーシーブ3Aを30g充填した層)を通過して丸底フラスコに再び戻る、モレキュラーシーブ充填管を装着した500ml・丸底フラスコ
反応温度 140℃
反応圧力 270mmHg
反応時間 8時間
反応操作 モレキュラーシーブ充填管に、水分量10[ppm]のo−ジクロロベンゼン54gを、反応マスに、o−ジクロロベンゼン144gを装入し、還流する有機溶媒がモレキュラーシーブ充填管を通過して丸底フラスコに再び戻るように加熱撹拌した。
【0124】
2)プレポリマーの固体化
反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾操させて、粉末状のプレポリマー67.6g(収率93.9%)を得た。
さらに、この粉末状のプレポリマーをメルトインデクサーを使用して、ストランドを引き、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmのペレツト状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0125】
4)固相重合
プレポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間40時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.77g(収率95.4%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw)=143,000
触媒濃度CA=751[ppm](硫黄分析値:140[ppm])
触媒濃度CB=11200[ppm]
触媒残留率R=6.7[%]
プレス時分子量保持率=94%
【0126】
実施例C−7
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件でプレポリマーを製造した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は12,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 ベンゼンスルホン酸一水和物1.88g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 以下の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で10時間維持(10mmHgで維持)
【0127】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量265.3g、収率94.2%)後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0128】
4)固相重合
プレポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、次の2段階の固相重合を行なった。
第1段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量5[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
第2段階;反応圧力760[mmHg]、反応温度160℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合
脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.75g(収率95.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw)=129,000
触媒濃度CA=690[ppm](硫黄分析値:140[ppm])
触媒濃度CB=6710[ppm]
触媒残留率R=10.3[%]
プレス時分子量保持率=91%
【0129】
比較例C−1
1)プレポリマーの製造
以下の反応条件で、以下の5段階で反応した。触媒はエステル化触媒として活性が高いことが知られている錫を使用した。
得られたプレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、12,000であった。
〈反応条件〉
単量体 88%L−乳酸400.0g
揮発性触媒 錫末0.28g
反応器 500ml・丸底フラスコ
反応温度と反応時間(反応圧力・反応雰囲気) 以下の5段階とした。
第1段階;25〜100℃まで30分かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第2段階;100〜160℃まで1時間かけて昇温(大気圧・窒素雰囲気)
第3段階;160℃で1時間維持(大気圧・窒素雰囲気)
第4段階;160℃で2時間維持(大気圧・窒素雰囲気→10mmHgに減圧)
第5段階;160℃で6時間維持(10mmHgで維持)
【0130】
2)プレポリマーの固体化
丸底フラスコの風袋を測定して、プレポリマーの収量を算出した(収量267.5g、収率95.0%)後、この後、反応液を琺瑯バットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢で粉砕し、篩にかけて、粒子直径が、0.5〜2.0mmの粒状のプレポリマーを得た。
3)プレポリマーの結晶化
プレポリマー5.00gを、SUS(ステンレス・スチール)製縦型反応器に装入し、80℃/窒素雰囲気下で1時間結晶化させた。
【0131】
4)固相重合
プレポリマーの結晶化に引き続き、SUS製縦型反応器で、反応圧力760[mmHg]、反応温度140℃、流通ガス(窒素ガス)・流量200[ml/分]、反応時間60時間で固相重合して、脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸)4.46g(収率89.2%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
なお、触媒濃度(錫濃度)は蛍光X線分析法により定量した。
重量平均分子量(Mw)=132,000
触媒濃度(錫濃度)CA=1200[ppm]
触媒濃度(錫濃度)CB=1200[ppm]
触媒残留率R=100[%]
プレス時分子量保持率=38%
【0132】
実施例C−1〜C−7及び比較例C−1の結果を、表1(表1、表2)にまとめた。
【0133】
【表1】
【0134】
【表2】
【0135】
C’部:不揮発性触媒を用いる固相重合
実施例C’−1
88%L−乳酸102.3g、酸化錫(II)0.41gを500mlの丸底フラスコに装入し、140℃/100mmHgで3時間、系外に水を留去しながら加熱撹拌した。その後、o−ジクロロベンゼン72gが入ったディーンスタークトラップを装着し、さらに反応マスにo−ジクロロベンゼン72.0gを加えて140℃/270mmHgで4時間共沸脱水した。ディーンスタークトラップを取り外し、モレキュラーシーブ3Aが30g充填され、水分量が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン54g入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにし、さらに反応マスに144gのo−ジクロロベンゼンを加えて、140℃/270mmHgで8時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌した。この時の分子量は66,000であった。
この後、反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾燥させて粉末状のプレポリマーを得た。
【0136】
得られたプレポリマーを500mlのナス型フラスコに装入し、140℃/2mmHgで13時間加熱した。その後0.7%塩酸/イソプロピルアルコール溶液800mlを加え、1時間攪拌した後、吸引濾過する操作を2回行い、錫を除去した。続いて、濾塊をイソプロピルアルコール600mlで攪拌した後、吸引濾過する操作を濾液が中性になるまで行い、60℃熱風乾燥して脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)67.0g(収率93.1%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:133,000
示差熱分析:ガラス転移温度は58.5℃、融点は163.4℃
引張強度:620kg/cm2(破断)
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0137】
実施例C’−2
88%L−乳酸102.3g、錫末0.36gを500mlの丸底フラスコに装入し、140℃/100mmHgで3時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。その後、o−ジクロロベンゼン72gが入ったディーンスタークトラップを装着し、さらに反応マスにo−ジクロロベンゼン72.0gを加えて140℃/270mmHgで4時間共沸脱水した。ディーンスタークトラップを取り外し、モレキュラーシーブ3Aが30g充填され、水分量が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン72g入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにし、さらに144gのo−ジクロロベンゼンを加えて、140℃/270mmHgで8時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌した。このときの分子量は22,000であった。
この後、反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾燥させて粉末状のプレポリマーを得た。
【0138】
得られたプレポリマーを500mlのナス型フラスコに装入し、140℃/2mmHgで21時間加熱した。その後0.7%塩酸/イソプロピルアルコール溶液800mlを加え、1時間攪拌した後、吸引濾過する操作を2回行い、錫末を除去した。続いて、濾塊をイソプロピルアルコール600mlで攪拌した後、吸引濾過する操作を濾液が中性になるまで行い、60℃熱風乾燥して脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)65.2g(収率90.6%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:122,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.9℃、融点は162.1℃
引張強度:600kg/cm2(破断)
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0139】
実施例C’−3
88%L−乳酸102.3g、パラトルエンスルホン酸一水和物0.80gを500mlの丸底フラスコに装入し、140℃/100mmHgで1.5時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。その後、o−ジクロロベンゼン72gが入ったディーンスタークトラップを装着し、さらに反応マスにo−ジクロロベンゼン72.0gを加えて140℃/270mmHgで6時間共沸脱水した。ディーンスタークトラップを取り外し、モレキュラーシーブ3Aが30g充填され、水分量が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン54g入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにし、さらに反応マスに144gのo−ジクロロベンゼンを加えて、140℃/270mmHgで8時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌した。この時の分子量24,000はであった。
この後、反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾燥させて粉末状のプレポリマーを得た。
【0140】
得られたプレポリマーを500mlのナス型フラスコに装入し、140℃/2mmHgで38時間加熱した。その後ポリマーをクロロホルム430mlに溶解させて水430mlと接触させることにより触媒を除き、このポリマーのクロロホルム溶液をイソプロピルアルコール1500mlに排出してポリマーを沈殿させた。吸引濾過して回収したポリマーを60℃で熱風乾燥して脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)58.3g(収率81.0%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:132,000
示差熱分析:ガラス転移温度は58.2℃、融点は163.0℃
引張強度:620kg/cm2(破断)
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0141】
実施例C’−4
88%L−乳酸102.3g、メタンスルホン酸1.44gを500mlの丸底フラスコに装入し、常圧、窒素雰囲気下で、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで6時間反応を行った。この時の分子量は7,000であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0142】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、140℃/窒素気流下で40時間加熱して脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)66.5g(収率92.3%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:90,000
示差熱分析:ガラス転移温度は56.5℃、融点は160.0℃
引張強度:580kg/cm2(破断)
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0143】
実施例C’−5
88%L−乳酸102.3g、酸化第一錫0.41gを500mlの丸底フラスコに装入し、140℃/100mmHgで3時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。その後、o−ジクロロベンゼン72gが入ったディーンスタークトラップを装着し、さらに反応マスにo−ジクロロベンゼン72.0gを加えて140℃/270mmHgで4時間共沸脱水した。ディーンスタークトラップを取り外し、モレキュラーシーブ3Aが30g充填され、水分量が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン54g入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにし、さらに反応マスに144gのo−ジクロロベンゼンを加えて、140℃/270mmHgで8時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌した。この時の分子量は68,000であった。
この後、反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾燥させて粉末状のプレポリマーを得た。さらに、この粉末状のプレポリマーをメルトインデクサーを用いてストランドを引き、これからペレット状のプレポリマーを得た。
【0144】
得られたプレポリマーを500mlのナス型フラスコに装入し、140℃/2mmHgで20時間加熱した。
その後ポリマーをクロロホルム430mlに溶解させて、1規定塩酸水720mlと接触させた後、このポリマーのクロロホルム溶液をイソプロピルアルコール1500mlに排出して、ポリマーを沈殿させ、吸引濾過する操作を2回繰り返した。さらに、濾塊をイソプロピルアルコール600ml中で撹拌し、吸引濾過する操作を、濾液が中性になるまで繰り返し行ない、60℃で熱風乾燥して、脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)59.3g(収率82.4%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:130,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.9℃、融点は158.4℃
引張強度:620kg/cm2(破断)
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0145】
実施例C’−6
88%L−乳酸102.3g、パラトルエンスルホン酸一水和物0.80gを500mlの丸底フラスコに装入し、常圧、窒素雰囲気下で、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで6時間反応を行った。この時の分子量は8,200であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0146】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、140℃/窒素気流下で40時間加熱した。その後ポリマーをクロロホルム430mlに溶解させて水430mlと接触させることにより触媒を除き、このポリマーのクロロホルム溶液をイソプロピルアルコール1500mlに排出してポリマーを沈殿させた。吸引濾過して回収したポリマーを60℃で熱風乾燥して脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)56.4g(収率78.3%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:135,000
示差熱分析:ガラス転移温度は58.8℃、融点は163.8℃
引張強度:620kg/cm2(破断)
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0147】
比較例C’−1
88%L−乳酸102.3gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気下で室温から180℃まで1.5時間で昇温し、180℃/窒素雰囲気下で0.5時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。その後、o−ジクロロベンゼン72gが入ったディーン・スターク・トラップを装着し、さらに反応マスにo−ジクロロベンゼン7.2gを加えて180℃/窒素雰囲気下で6時間共沸脱水した。ディーン・スターク・トラップをを取り外し、モレキュラーシーブ3Aが30g充填され、水分量が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン54g入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにし、さらに10gのo−ジクロロベンゼンを加えて、180℃/窒素雰囲気下で13時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌した。このときの分子量は9,500であった。
この後、反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾燥させて粉末状のプレポリマーを得た。
【0148】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、140℃/窒素気流下で65時間加熱し、脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)65.2g(収率90.6%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:23,000
示差熱分析:ガラス転移温度は49.0℃、融点は154.1℃
引張強度:脆すぎて測定ができなかった。
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0149】
実施例D−1〜D−12の固相重合のために用いるプレポリマーの製造と結晶化例を以下に記載する。
プレポリマーの製造例1
500mlガラス製4つ口フラスコに90%L−乳酸400g(D体含有量0.40%)、金属錫末0.28gを仕込み窒素置換を行った後、減圧度80mmHgで室温から160℃まで昇温した。約60℃で水が留出しはじめ、この時点を0時間として1時間かけて160℃まで昇温した。この時の重量平均分子量は500以下であった。温度が160℃に達してから減圧度80mmHgのままさらに1時間保持した。この後160℃で80mmHgから10mmHgまで30分で減圧度を変化させ、そのまま8時間保持した。ここまでの計10時間30分で得られたポリマーは264g(収率91.7%)、重量平均分子量(Mw)は15000であった。
【0150】
プレポリマーの製造例2
触媒として金属錫末の代わりにp−トルエンスルホン酸一水和物1.91gを使用以外はプレポリマー製造例1と同様に反応を行った。
反応10時間30分後に得られたプレポリマーは
収量:265g(収率92.0%)
Mw:16,000
D体含有量:1.33%
【0151】
プレポリマー製造例3
触媒として金属錫末の代わりにメタンスルホン酸1.58gを使用以外はプレポリマー製造例1と同様に反応を行った。
反応10時間30分後に得られたプレポリマーは
収量:265g(収率92.0%)
Mw:15,000
D体含有量:1.31%
【0152】
プレポリマー製造例4
500mlガラス製4つ口フラスコに90%L−乳酸400g(D体含有量0.40%)、金属錫末0.28gを仕込み窒素置換を行った後、減圧度80mmHgで室温から120℃まで昇温した。約60℃で水が留出しはじめ、この時点を0時間として1時間かけて120℃まで昇温し温度が120℃に達してから減圧度80mmHgのままさらに1時間保持した。この後120℃で80mmHgから10mmHgまで30分で減圧度を変化させ、そのまま3時間保持した。ここまでの計5時間30分の重量平均分子量(Mw)は1500、D体含有量は0.41%であった。
次に、減圧度10mmHgのまま120℃から160℃まで1時間で昇温し、10mmHg、160℃の条件で脱水縮合を継続した。10mmHg、160℃、10時間(合計16時間30分)で反応を停止し、273gのポリマーを得た。(収率94.8%)
得られたポリ乳酸はMw13000、D体含有量0.65%であった。
【0153】
プレポリマー製造例5
触媒として金属錫末の代わりにp−トルエンスルホン酸一水和物1.91gを使用以外はプレポリマー製造例4と同様に反応を行った。
反応16時間30分後に得られたプレポリマーは
収量:273g(収率94.8%)
Mw:16,000
D体含有量:0.66%
【0154】
プレポリマー製造例6
触媒として金属錫末の代わりにメタンスルホン酸1.58gを使用以外はプレポリマー製造例4と同様に反応を行った。
反応16時間30分後に得られたプレポリマーは
収量:272g(収率94.4%)
Mw:15,000
D体含有量:0.69%
【0155】
プレポリマー結晶化例1
プレポリマー製造例1から6のプレポリマーをそれぞれ乳鉢で粉砕し、篩にかけて粒子径が2.36〜2.80(mm)の粒状プレポリマーを得た。
それらの各々のプレポリマーについて、プレポリマー20gを50℃の水80gに装入し、60分間放置して結晶化させた。プレポリマー同士の融着、破損は全く見られなかった。
これらの結晶化したプレポリマーを結晶化したプレポリマー1から6とした。
【0156】
プレポリマー結晶化例2
プレポリマー製造例1から6のプレポリマーをそれぞれ乳鉢で粉砕し、篩にかけて粒子径が2.36〜2.80(mm)の粒状プレポリマーを得た。
それらの各々のプレポリマーについて、プレポリマー20gを80℃オーブン中に入れ、結晶化を行った。プレポリマーの融着が確認された。
これらの結晶化したプレポリマーを結晶化したプレポリマー7から12とした。
【0157】
D部:固相重合
実施例D−1
結晶化したプレポリマー1を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風定温乾燥機(オーブン)中、140℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、60時間固相重合を行い、ポリ乳酸4.46g(収率:89.2%)を得た。この時点で、ポリ乳酸中に残存する触媒濃度(錫濃度)CAは1200[ppm]であった。触媒濃度(錫濃度)CBは1200[ppm]であるから、触媒残留率Rは100[%]である。
このポリ乳酸を27mlのクロロホルムに溶解させて、1規定塩酸水45mlと接触させた後、このポリ乳酸のクロロホルム溶液を100mlのイソプロピルアルコールに排出してポリマーを沈殿させ、吸引ろ過する操作を2回繰り返し、さらに濾塊をイソプロピルアルコール40ml中で攪拌し吸引ろ過する操作を濾液が中性になるまで行い、60℃で熱風乾燥してポリ乳酸3.52g(収率70.4%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
【0158】
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下の通りである。
なお、触媒濃度(錫濃度)は蛍光X線分析法により定量した。
重量平均分子量(Mw):122,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.7 ℃、融点は165.3 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):4.2
D体含有量:1.40[%]
触媒除去操作後の触媒濃度:10[ppm]
プレス時分子量保持率:95[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0159】
実施例D−2
結晶化したプレポリマー2を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量25ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.63g(収率:92.6%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):130,000
示差熱分析:ガラス転移温度は58.1 ℃、融点は166.3 ℃
引張強度:580[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):7.5
D体含有量:1.51[%]
触媒濃度CA:646[ppm](硫黄分析値:120[ppm])
触媒濃度CB:7060[ppm]
触媒残留率R:9.2[%]
プレス時分子量保持率:94[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0160】
実施例D−3
結晶化したプレポリマー3を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量5ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量2.5ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.59g(収率:91.8%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):132,000
示差熱分析:ガラス転移温度は 58.4℃、融点は 166.7℃
引張強度:580[kg/cm2](破断)
引張伸度:8[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):5.0
D体含有量:1.49[%]
触媒濃度CA:450[ppm](硫黄分析値:150[ppm])
触媒濃度CB:6500[ppm]
触媒残留率R:6.9[%]
プレス時分子量保持率:93[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0161】
実施例D−4
結晶化したプレポリマー4を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風定温乾燥機(オーブン)中、140℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、60時間固相重合を行い、ポリ乳酸4.50g(収率:90.0%)を得た。この時点で、ポリ乳酸中に残存する触媒濃度(錫濃度)CAは1100[ppm]であった。触媒濃度(錫濃度)CB は1100[ppm]であるから、触媒残留率Rは100[%]である。
このポリ乳酸を27mlのクロロホルムに溶解させて、1規定塩酸水45mlと接触させた後、このポリ乳酸のクロロホルム溶液を100mlのイソプロピルアルコールに排出してポリマーを沈殿させ、吸引ろ過する操作を2回繰り返し、さらに濾塊をイソプロピルアルコール40ml中で攪拌し吸引ろ過する操作を濾液が中性になるまで行い、60℃で熱風乾燥してポリ乳酸3.53g(収率70.6%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
【0162】
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下の通りである。
なお、触媒濃度(錫濃度)は蛍光X線分析法により定量した。
重量平均分子量(Mw):122,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.5 ℃、融点は165.3 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):4.0
D体含有量: 0.82[%]
触媒除去操作後の触媒濃度(錫濃度):12[ppm]
プレス時分子量保持率:95[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0163】
実施例D−5
結晶化したプレポリマー5を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量25ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.61g(収率:92.2%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):128,000
示差熱分析:ガラス転移温度は 58.0℃、融点は166.0 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:8[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):7.0
D体含有量:0.82[%]
触媒濃度CA:646[ppm](硫黄分析値:120[ppm])
触媒濃度CB:6870[ppm]
触媒残留率R:9.4[%]
プレス時分子量保持率:93[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0164】
実施例D−6
プレポリマー6を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量5ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量2.5ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.60g(収率:92.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):130,000
示差熱分析:ガラス転移温度は 58.0℃、融点は166.3 ℃
引張強度:580[kg/cm2](破断)
引張伸度:8[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):4.5
D体含有量:0.87[%]
触媒濃度CA:450[ppm](硫黄分析値:150[ppm])
触媒濃度CB:6320[ppm]
触媒残留率R:7.1[%]
プレス時分子量保持率:93[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0165】
実施例D−7
結晶化したプレポリマー7を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風定温乾燥機(オーブン)中、140℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、60時間固相重合を行い、ポリ乳酸4.47g(収率:89.4%)を得た。この時点で、ポリ乳酸中に残存する触媒濃度(錫濃度)CAは1200[ppm]であった。触媒濃度(錫濃度)CB は1200[ppm]であるから、触媒残留率Rは100[%]である。
このポリ乳酸を27mlのクロロホルムに溶解させて、1規定塩酸水45mlと接触させた後、このポリ乳酸のクロロホルム溶液を100mlのイソプロピルアルコールに排出してポリマーを沈殿させ、吸引ろ過する操作を2回繰り返し、さらに濾塊をイソプロピルアルコール40ml中で攪拌し吸引ろ過する操作を濾液が中性になるまで行い、60℃で熱風乾燥してポリ乳酸3.67g(収率73.4%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
【0166】
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下の通りである。
なお、触媒濃度(錫濃度)は蛍光X線分析法により定量した。
重量平均分子量(Mw):125,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.6 ℃、融点は165.8 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):6.0
D体含有量 :1.40[%]
触媒除去操作後の触媒濃度:10[ppm]
プレス時分子量保持率:95[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0167】
実施例D−8
結晶化したプレポリマー8を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量25ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.75g(収率:95.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):131,000
示差熱分析:ガラス転移温度は 58.1℃、融点は166.5 ℃
引張強度:580[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):12
D体含有量:1.50[%]
触媒濃度CA:700[ppm](硫黄分析値:130[ppm])
触媒濃度CB:6870[ppm]
触媒残留率R:10.2[%]
プレス時分子量保持率:94[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0168】
実施例D−9
プレポリマー9を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量5ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量2.5ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.70g(収率:94.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):126,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.7 ℃、融点は165.9 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):11
D体含有量:1.48[%]
触媒濃度CA:480[ppm](硫黄分析値:160[ppm])
触媒濃度CB:6350[ppm]
触媒残留率R:7.6[%]
プレス時分子量保持率:93[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0169】
実施例D−10
結晶化したプレポリマー10を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風定温乾燥機(オーブン)中、140℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、60時間固相重合を行い、ポリ乳酸4.46g(収率:89.2%)を得た。この時点で、ポリ乳酸中に残存する触媒濃度(錫濃度)CAは1100[ppm]であった。触媒濃度(錫濃度)CB は1100[ppm]であるから、触媒残留率Rは100[%]である。
このポリ乳酸を27mlのクロロホルムに溶解させて、1規定塩酸水45mlと接触させた後、このポリ乳酸のクロロホルム溶液を100mlのイソプロピルアルコールに排出してポリマーを沈殿させ、吸引ろ過する操作を2回繰り返し、さらに濾塊をイソプロピルアルコール40ml中で攪拌し吸引ろ過する操作を濾液が中性になるまで行い、60℃で熱風乾燥してポリ乳酸3.80g(収率76.0%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
【0170】
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下の通りである。
なお、触媒濃度(錫濃度)は蛍光X線分析法により定量した。
重量平均分子量(Mw):124,000
示差熱分析:ガラス転移温度は 57.5℃、融点は165.7 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):5.8
D体含有量:0.82[%]
触媒除去操作後の触媒濃度 :15[ppm]
プレス時分子量保持率:94[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0171】
実施例D−11
結晶化したプレポリマー11を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量25ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量200ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.73g(収率:94.6%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):132,000
示差熱分析:ガラス転移温度は 58.2℃、融点は166.7 ℃
引張強度:580[kg/cm2](破断)
引張伸度:8[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):11
D体含有量:0.83[%]
触媒濃度CA:700[ppm](硫黄分析値:130[ppm])
触媒濃度CB:6710[ppm]
触媒残留率R:10.4[%]
プレス時分子量保持率:94[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0172】
実施例D−12
結晶化したプレポリマー12を5.00g秤量し、SUS製縦型反応器に装入して、送風乾燥機中、
1)140℃、窒素ガス流通下(窒素流量5ml/min)、20時間、
2)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量2.5ml/min)、40時間、
3)160℃、窒素ガス流通下(窒素流量50ml/min)、20時間、
の反応条件で固相重合を行い、ポリ乳酸4.72g(収率:94.4%)を得た。
使用した窒素ガスの露点は−60℃であった。
固相重合により得られた脂肪族ポリエステルの特性は、以下のとおりである。
重量平均分子量(Mw):125,000
示差熱分析:ガラス転移温度は57.6 ℃、融点は165.8 ℃
引張強度:570[kg/cm2](破断)
引張伸度:7[%]
Haze:<1[%]
黄色度(YI値):10
D体含有量:0.85[%]
触媒濃度CA:420[ppm](硫黄分析値:140[ppm])
触媒濃度CB:6150[ppm]
触媒残留率R:6.8[%]
プレス時分子量保持率:93[%]
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0173】
比較例D−1
88%L−乳酸102.3gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気下で室温から180℃まで1.5時間で昇温し、180℃/窒素雰囲気下で0.5時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。その後、o−ジクロロベンゼン72gが入ったディーン・スターク・トラップを装着し、さらに反応マスにo−ジクロロベンゼン7.2gを加えて180℃/窒素雰囲気下で6時間共沸脱水した。ディーン・スターク・トラップをを取り外し、モレキュラーシーブ3Aが30g充填され、水分量が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン54g入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブを通って再び系内に戻るようにし、さらに10gのo−ジクロロベンゼンを加えて、180℃/窒素雰囲気下で13時間、系内に水を混入させないようにしながら加熱撹拌した。このときの分子量は9,500であった。
この後、反応液を30℃まで冷却してポリマーを晶析させた後、60℃/10mmHgでo−ジクロロベンゼンを留去し、ポリマーを窒素雰囲気下で乾燥させて粉末状のプレポリマーを得た。
【0174】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、140℃/窒素気流下で65時間加熱し、脂肪族ポリエステル重合体(ポリ乳酸)65.2g(収率90.6%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:23,000
示差熱分析:ガラス転移温度は49.0℃、融点は154.1℃
引張強度:脆すぎて測定ができなかった。
Haze:<1%
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0175】
E部:スターポリマー等の固相重合
実施例E−1
88%L−乳酸102.3g、パラトルエンスルホン酸一水和物0.78gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気した後、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで4時間反応を行った。この時の分子量は、15,000であった。
ここで、反応マスにポリブチレンサクシネート(分子量4万)18gを添加し、さらに160℃/10mmHgで3時間反応を行った。この時の分子量は、1.5万であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0176】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、80℃/1時間 窒素流量50〔ml/分〕で結晶化を行った後に、120℃/20時間 窒素流量 50〔ml/分〕で20時間、140℃/150時間 窒素流量 50〔ml/分〕、150℃/20時間 窒素流量 200[ml/分]で加熱して脂肪族ポリエステル82.8g(収率92.0%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:104,000
示差熱分析:ガラス転移温度は25.7℃、融点は148.4℃
引張強度:300kg/cm2(降伏)
320kg/cm2(破断)
引張伸度:260%
Haze:<1%
黄色度(YI値):11
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0177】
実施例E−2
88%L−乳酸102.3g、ペンタエリスリトール0.136g、コハク酸0.236g、パラトルエンスルホン酸一水和物0.78gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気したで、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで8時間反応を行った。この時の分子量は、18,000であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0178】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、80℃/1時間 窒素流量60〔ml/分〕で結晶化を行った後に、140℃/20時間 窒素流量 60〔ml/分〕で20時間、160℃/40時間 窒素流量 2400〔ml/分〕加熱して脂肪族ポリエステル66.5g(収率92.3%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:481,000
示差熱分析:ガラス転移温度は59.8℃、融点は172.8℃
引張強度:620kg/cm2(破断)
引張伸度:8%
曲げ強度:830kg/cm2
Haze:3.5%
黄色度(YI値):2.7
また、メルトフローインデックス(MI値)が、10g/10分となる温度と、その温度における溶融張力(MT値)、及び分解性の評価を以下に示す。
温度(MI:10g/10分):200(℃)
溶融張力(MT値):3.2(g)
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0179】
実施例E−3
88%L−乳酸102.3g、ペンタエリスリトール0.0136g、コハク酸0.0236g、パラトルエンスルホン酸一水和物0.78gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気したで、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで8時間反応を行った。この時の分子量は、14,000であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0180】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、80℃/1時間 窒素流量60〔ml/分〕で結晶化を行った後に、140℃/20時間 窒素流量 60〔ml/分〕で20時間、160℃/40時間 窒素流量 2400〔ml/分〕加熱して脂肪族ポリエステル66.3g(収率92.0%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:210,000
示差熱分析:ガラス転移温度は59.3℃、融点は161.8℃
引張強度:590kg/cm2(破断)
引張伸度:8%
曲げ強度:790kg/cm2
Haze:3.0%
黄色度(YI値):2.1
また、メルトフローインデックス(MI値)が、10g/10分となる温度と、その温度における溶融張力(MT値)、及び分解性の評価を以下に示す。
温度(MI:10g/10分):200(℃)
溶融張力(MT値):2.7(g)
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0181】
実施例E−4
88%L−乳酸102.3g、ペンタエリスリトール0.136g、コハク酸0.236g、メタンスルホン酸0.58gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気したで、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで8時間反応を行った。この時の分子量は、18,000であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0182】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、80℃/1時間 窒素流量60〔ml/分〕で結晶化を行った後に、140℃/20時間 窒素流量 20〔ml/分〕で20時間、160℃/40時間 窒素流量 1200〔ml/分〕加熱して脂肪族ポリエステル66.5g(収率92.3%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:314,000
示差熱分析:ガラス転移温度は59.8℃、融点は172.8℃
引張強度:620kg/cm2(破断)
引張伸度:8%
曲げ強度:810kg/cm2
Haze:3.5%
黄色度(YI値):2.5
また、メルトフローインデックス(MI値)が、10g/10分となる温度と、その温度における溶融張力(MT値)、及び分解性の評価を以下に示す。
温度(MI:10g/10分):195(℃)
溶融張力(MT値):2.7(g)
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。
【0183】
実施例E−5
88%L−乳酸102.3g、トリメチロールプロパン0.134g、コハク酸0.178g、パラトルエンスルホン酸一水和物0.78gを500mlの丸底フラスコに装入し、窒素雰囲気したで、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、160℃で1時間保持した後、160℃を維持しながら、2時間かけて常圧から10mmHgまで徐々に減圧し、最終的に、160℃/10mmHgで8時間反応を行った。この時の分子量は、14,000であった。
この後、反応液をホーローバットに排出し、30℃まで冷却してから、プレポリマーを乳鉢ですりつぶして粒状のプレポリマーを得た。
【0184】
得られたプレポリマーをU字型のガラス管に装入し、80℃/1時間 窒素流量60〔ml/分〕で結晶化を行った後に、140℃/20時間 窒素流量 60〔ml/分〕で20時間、160℃/40時間 窒素流量 2400〔ml/分〕加熱して脂肪族ポリエステル66.5g(収率92.3%)を得た。
諸物性を以下に示す。
重量平均分子量:261,000
示差熱分析:ガラス転移温度は59.6℃、融点は171.8℃
引張強度:600kg/cm2(破断)
引張伸度:8%
曲げ強度:800kg/cm2
Haze:3.1%
黄色度(YI値):3.2
また、メルトフローインデックス(MI値)が、10g/10分となる温度と、その温度における溶融張力(MT値)、及び分解性の評価を以下に示す。
温度(MI:10g/10分):195(℃)
溶融張力(MT値):3.0(g)
分解性:フィルムは、強度が測定できないほど劣化していた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an aliphatic polyester containing 50% or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid unit which is a biodegradable polymer useful as an alternative to medical materials and general-purpose resins.
More specifically, 50% of an aliphatic hydroxycarboxylic acid unit comprising solid phase polymerization of a crystallized low molecular weight aliphatic polyester prepolymer containing 50% or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid unit in the presence of a catalyst. The present invention relates to a method for producing a high molecular weight aliphatic polyester.
[0002]
The present invention, for example, polymerizes an aliphatic hydroxycarboxylic acid in the presence or absence of a specific volatile catalyst, in the absence of a solvent or in the presence of a solvent, to form an aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer having a relatively low molecular weight. Produced and effectively crystallized the aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer, followed by solid phase polymerization in the presence of a specific volatile catalyst at a temperature below the melting point, with reduced catalyst residuals. A method for producing a high molecular weight aliphatic polyhydroxycarboxylic acid is included.
[0003]
[Prior art]
In recent years, waste disposal has become a problem in connection with environmental protection. In particular, general-purpose molded and processed products of general-purpose polymer materials, when buried as waste, do not have degradability or disintegration due to microorganisms, etc., and therefore remain semi-permanently as a foreign substance. It has been a problem that the additives such as elution dissolve and pollute the environment.
In addition, when incinerated as waste, the high amount of heat generated by combustion damages the furnace, and the flue gas and exhaust gas generated by combustion may cause air pollution, ozone depletion, global warming, acid rain, etc. Things that could be the cause have been highlighted.
Against this background, there has been an increasing demand for high-polymer materials that have low combustion heat and do not damage the furnace even if they must be decomposed when incinerated as waste after use, or must be incinerated. Nevertheless, it cannot be said that polymeric materials that can meet such demands are necessarily supplied.
[0004]
Polylactic acid, which is a kind of aliphatic polyhydroxycarboxylic acid, is highly transparent, tough, and has a property of being easily hydrolyzed in the presence of water. Therefore, when it is used as a general-purpose resin, it is decomposed without polluting the environment after disposal, so it is environmentally friendly, and when it is placed in the living body as a medical material, it achieves its purpose as a medical material. The superior property of being friendly to the living body since it was later decomposed and absorbed in the living body without causing toxicity to the living body has already been noted before the present application.
[0005]
Conventionally, high molecular weight aliphatic polyhydroxycarboxylic acids have been obtained by ring-opening polymerization of cyclic dimers of aliphatic hydroxycarboxylic acids such as glycolide and lactide, and direct dehydration of aliphatic hydroxycarboxylic acids such as lactic acid and glycolic acid. It is known to produce by a method of polycondensation reaction (USP 5,310,865) or the like. When ring-opening polymerization of an aliphatic hydroxycarboxylic acid cyclic dimer is usually carried out in a molten state, and when aliphatic hydroxycarboxylic acid is directly subjected to dehydration polycondensation reaction, it is usually carried out in an organic solvent. The ring-opening polymerization method must use expensive lactide obtained by a troublesome production method, and the method of directly dehydrating polycondensation reaction is a reaction in an organic solvent, so that the volumetric efficiency is poor.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-255488 (EP-A-500098) discloses a homogen of low molecular weight L- and / or D-lactic acid which is powder or particles and has a crystallinity measured by X-ray diffraction of 10% or more. Techniques have been disclosed for increasing molecular weight by faking a polymer or copolymer in an inert gas atmosphere or under vacuum at a temperature above the glass transition temperature of the polymer and below the melting temperature of the polymer. As a feature of the present invention, since the polymerization is carried out in the absence of a catalyst, a polymer containing no catalyst residue can be obtained, which is important in the controlled release of medicine and the production of a bioabsorbable prosthesis. Can be obtained. However, since a catalyst is not used, it is not possible to obtain a polymer having a high molecular weight that can replace a general-purpose resin that requires toughness.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, the problem of the present invention is that aliphatic polycarboxylic acids such as lactic acid and glycolic acid, aliphatic polyhydric alcohols such as 1,4-butanediol and aliphatic polycarboxylic acids such as succinic acid are used. The low-molecular-weight aliphatic polyester prepolymer, which can be easily obtained, is polycondensed, and the prepolymer is crystallized. After the prepolymer is crystallized, it undergoes a polycondensation reaction in the solid phase in the presence of a catalyst, resulting in toughness. It is an object of the present invention to provide a method for easily producing an aliphatic polyester having a high molecular weight that can be used as an alternative to a general-purpose resin that requires a high volumetric efficiency.
[0008]
Another object of the present invention is to use a specific catalyst for the polycondensation reaction and perform the reaction while removing the catalyst during the reaction, thereby reducing the amount of catalyst residue and aliphatic polyester obtained by non-catalytic reaction. It is to provide a method for producing a high-molecular weight aliphatic polyester that is as safe as that of the present invention.
Furthermore, one of the problems of the present invention is that the prepolymer is crystallized without causing problems such as fusion, breakage, powdering, etc., by prepolymerization of the low molecular weight aliphatic polyester by performing crystallization of the prepolymer by a special method. It is an object of the present invention to provide a method for producing a high-molecular weight aliphatic polyester that can be easily formed, can effectively perform the subsequent polycondensation reaction, and is less colored.
[0009]
Furthermore, one of the problems of the present invention is that when an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom is used as a raw material, a prepolymer having high optical purity is obtained by performing a polycondensation reaction under specific conditions. An object of the present invention is to provide a method for producing a high molecular weight aliphatic polyester having a high optical purity by performing solid phase polymerization using the same. Aliphatic polyesters with high optical purity have a reduced time required for molding and have excellent processability.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
That is, this invention is specified by the matter described in the following [1]-[25].
[1] Weight average molecular weight (Mw) in the numerical range represented by Formula (1) 1 The range of numerical values represented by the mathematical formulas (2) and (3), which is obtained by solid-phase polymerization of an aliphatic polyester prepolymer containing 50% or more of a crystallized aliphatic hydroxycarboxylic acid unit having Weight average molecular weight (Mw 2 ) And 50% or more of aliphatic hydroxycarboxylic acid units.
[0011]
2 × 10 3 ≦ Mw 1 ≦ 1 × 10 5 (1)
5 × 10 4 ≦ Mw 2 ≦ 1 × 10 6 (2)
Mw 1 <Mw 2 (3)
[0012]
[2] The crystallized aliphatic polyester prepolymer is obtained by crystallizing an aliphatic polyester prepolymer in a solid state by bringing it into contact with a liquid that does not dissolve the aliphatic polyester prepolymer. [1] The method for producing an aliphatic polyester according to [1].
[3] A crystallized aliphatic polyester prepolymer is obtained by solidifying and crystallizing a molten aliphatic polyester prepolymer by bringing it into contact with a liquid that does not dissolve the aliphatic polyester prepolymer. A method for producing an aliphatic polyester according to [1].
[0013]
[4] A crystallized aliphatic polyester prepolymer is obtained by solidifying and crystallizing a solution obtained by dissolving an aliphatic polyester prepolymer in a solvent by bringing the solution into contact with a liquid that does not dissolve the aliphatic polyester prepolymer. The method for producing an aliphatic polyester according to [1].
[5] The method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to any one of [2] to [4], wherein the liquid contains water at least partially.
[6] The method for producing an aliphatic polyester according to any one of [1] to [5], wherein the catalyst is a volatile catalyst.
[0014]
[7] The method for producing an aliphatic polyester according to [6], wherein the catalyst is a volatile catalyst, and the catalyst residual ratio R shown in Formula (10) is 50% or less. .
R [%] = C A [Ppm] ÷ C B [Ppm] x 100 (10)
(In Formula (10), R is the catalyst residual rate [%], which is a measure of the change in the catalyst concentration before and after the solid-phase polymerization reaction, and C B [Ppm] is the solid phase weight calculated by the formula (11). Opposite before the start This is the theoretical catalyst concentration when all the catalyst charged in the reaction system remains in the aliphatic polyester, and C A [Ppm] is the catalyst concentration in the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-state polymerization reaction, calculated by Equation (12). )
[0015]
C B [Ppm] = W B [G] ÷ W P [G] x 10 6 (11)
(In Formula (11), W B [G] is solid phase polymerization reaction Before starting This is the total weight of the catalyst charged in the reaction system. P [G] is the weight of the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-phase polymerization reaction. )
C A [Ppm] = W A [G] ÷ W P [G] x 10 6 (12)
(In Formula (12), W A [G] is the catalyst weight contained in the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-phase polymerization reaction, P [G] is the weight of the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-phase polymerization reaction. )
[0016]
[8] The method for producing an aliphatic polyester according to [6] or [7], wherein the volatile catalyst is an organic sulfonic acid compound.
[9] Organic sulfonic acid compounds are methanesulfonic acid, ethanesulfonic acid and 1-propanesulfonic acid, benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, p-chlorobenze Sulfonic acid? The method for producing an aliphatic polyester according to [8], which is at least one selected from the group consisting of:
[10] The method for producing an aliphatic polyester according to [8] or [9], wherein the catalyst concentration in the finally obtained aliphatic polyester is 0 to 300 ppm in terms of sulfur content.
[0017]
[11] The method for producing an aliphatic polyester according to any one of [1] to [5], wherein the catalyst is a non-volatile catalyst.
[12] The method for producing an aliphatic polyester according to [11], wherein the nonvolatile catalyst is metal tin or tin (II) oxide.
[0018]
[13] As the step (A), an aliphatic hydroxycarboxylic acid, an aliphatic hydroxycarboxylic acid, an aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups, and an aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups or An anhydride or an aliphatic polybasic acid having an aliphatic hydroxycarboxylic acid and three or more carboxyl groups or an anhydride thereof and an aliphatic polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups in the presence or absence of a catalyst In the presence or absence of a solvent, a dehydration polycondensation reaction is performed, and the weight average molecular weight (Mw) in the numerical range represented by the formula (1) 1 In this case, an amount of an aliphatic polybasic acid having 3 or more hydroxyl groups and an aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups or an anhydride thereof Is 0.005 to 10% based on the weight of the polymer when it is assumed that the aliphatic hydroxycarboxylic acid is completely polymerized alone.
2 × 10 3 ≦ Mw 1 ≦ 1 × 10 5 (1)
[0019]
As the step (B), a step of crystallizing the aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer obtained in the step (A),
(C) As the step, the step of subjecting the crystallized aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer obtained in step (B) to dehydration polycondensation reaction in the solid phase in the presence of a catalyst,
Consisting of a process consisting of
Weight average molecular weight (Mw) in the numerical range shown by the formula (2) and the formula (3) 2 Of the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid having the above formula.
5 × 10 4 ≦ Mw 2 ≦ 1 × 10 6 (2)
Mw 1 <Mw 2 (3)
[0020]
[14] (A)
As the step (A-1), an aliphatic hydroxycarboxylic acid containing 50% or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom is converted to a reaction temperature RT represented by the formula (4). 1 The dehydration polycondensation reaction is carried out, and the weight average molecular weight Mw represented by Formula (7) A Producing an aliphatic hydroxycarboxylic acid oligomer having
As the step (A-2), the reaction temperature RT represented by the formula (5) and the formula (6) is used for the aliphatic hydroxycarboxylic acid oligomer produced in the step (A-1). 2 Dehydration polycondensation reaction, and the weight average molecular weight Mw represented by formula (8) and formula (9) B Producing an aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer having
[13] The process for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to [13].
[0021]
50 ℃ ≦ RT 1 ≤ 140 ° C (4)
130 ° C ≤ RT 2 ≦ 170 ℃ (5)
RT 1 <RT 2 (6)
750 ≦ Mw A ≦ 5 × 10 Three (7)
2 × 10 Three ≦ Mw B ≦ 2 × 10 Four (8)
Mw A <Mw B (9)
[0022]
[15] The method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to [13] or [14], wherein the step (A) is performed in the presence of a catalyst.
[16] The method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to [13] or [14], wherein the step (A) is performed under reduced pressure.
[17] The step (B) is a crystallization step in which the solid-state aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer is crystallized by contacting with a liquid that does not dissolve the aliphatic polyester prepolymer, [13] or [13] 14] The manufacturing method of aliphatic polyhydroxycarboxylic acid of description.
[0023]
[18] The step (B) is a crystallization step of solidifying and crystallizing the molten aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer by bringing it into contact with a liquid that does not dissolve the aliphatic polyester prepolymer. [13] ] Or the manufacturing method of aliphatic polyhydroxycarboxylic acid of [14] description.
[19] Step (B) is a crystallization step in which a solution in which an aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer is dissolved in a solvent is brought into contact with a liquid that does not dissolve the aliphatic polyester prepolymer to solidify and crystallize. , [13] or [14] The method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to [14].
[0024]
[20] The method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to any one of [17] to [19], wherein the liquid contains water at least partially.
[21] The method for producing an aliphatic hydroxycarboxylic acid according to [13] or [14], wherein the catalyst is a volatile catalyst.
[22] The process for producing an aliphatic hydroxycarboxylic acid according to [13] or [14], wherein the catalyst is a non-volatile catalyst.
[0025]
[23] The aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to [21], wherein the catalyst is a volatile catalyst, and the catalyst residual ratio R shown in Formula (10) is 50% or less. Manufacturing method.
R [%] = C A [Ppm] ÷ C B [Ppm] x 100 (10)
(In Formula (10), R is the catalyst residual ratio [%], which is a measure of the change in the catalyst concentration before and after the dehydration polycondensation reaction, and C B [Ppm] is a dehydration polycondensation reaction calculated by Formula (11). Reaction before starting and / or during dehydration polycondensation reaction The theoretical catalyst concentration when all the catalyst charged in the reaction system remains in the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid, C A [Ppm] is the catalyst concentration in the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid finally obtained after completion of the dehydration polycondensation reaction, calculated by the formula (12). )
[0026]
C B [Ppm] = W B [G] ÷ W P [G] x 10 6 (11)
(Formula (11) In W B [G] is the total weight of the catalyst charged in the reaction system before the start of the dehydration polycondensation reaction and / or during the dehydration polycondensation reaction; P [G] is the weight of the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid finally obtained after completion of the dehydration polycondensation reaction. )
C A [Ppm] = W A [G] ÷ W P [G] x 10 6 (12)
(Formula (12) In W A [G] is the catalyst weight contained in the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid finally obtained after completion of the dehydration polycondensation reaction, P [G] is the weight of the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid finally obtained after completion of the dehydration polycondensation reaction. )
[0027]
[24] The aliphatic polyester prepolymer is polylactic acid, [1 ] Or [10] The manufacturing method of the aliphatic polyester of description.
[25] The aliphatic hydroxycarboxylic acid is L-lactic acid, [13 ] Or [14] A method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid as described above.
[26] The aliphatic polyester prepolymer is L-lactic acid and pentaerythritol. And succinic acid The method for producing an aliphatic polyester according to [1] or [10], which is a star polymer composed of a polymer containing succinic acid, or a star polymer composed of a polymer containing L-lactic acid, trimethylolpropane, and succinic acid.
[27] The aliphatic hydroxycarboxylic acid is L-lactic acid, the aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups is pentaerythritol or trimethylpropane, and the aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups or The method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid according to [13] or [14], wherein the anhydride is succinic acid or succinic anhydride.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention relates to a weight average molecular weight (Mw) in the numerical range represented by the formula (1). 1 The numerical values represented by the mathematical formulas (2) and (3) comprising solid-phase polymerization of an aliphatic polyester prepolymer containing 50% or more of a crystallized aliphatic hydroxycarboxylic acid unit having Weight average molecular weight in range (Mw 2 And an aliphatic polyester having 50% or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid unit.
[0029]
2 × 10 3 ≦ Mw 1 ≦ 1 × 10 5 (1)
5 × 10 4 ≦ Mw 2 ≦ 1 × 10 6 (2)
Mw 1 <Mw 2 (3)
[0030]
[Solid-state polymerization]
In the method for producing an aliphatic polyester by solid phase polymerization according to the present invention, a dehydrated heavy polyester prepolymer (hereinafter referred to as a prepolymer) is crystallized in the solid phase in the presence of a catalyst, preferably in a flowing gas atmosphere. It is characterized by condensation (solid phase polymerization).
In the solid phase polymerization method of the present invention, the polymer (prepolymer and aliphatic polyester as a reaction product) existing in the reaction system is maintained in a substantially solid state, and the weight average of the aliphatic polyester after the solid phase polymerization is completed. If molecular weight (Mw) is more than the numerical value of the weight average molecular weight (Mw) of the prepolymer before a solid-phase polymerization start, it will not restrict | limit in particular.
[0031]
That is, in the solid phase polymerization method of the present invention, the polymer existing in the reaction system (prepolymer and aliphatic polyester as a reaction product) maintains a substantially solid state, and the weight of the prepolymer before the start of solid phase polymerization. Average molecular weight (Mw 1 ) Is in the numerical range represented by the mathematical formula (1), and the weight average molecular weight (Mw) of the aliphatic polyester after solid-phase polymerization is completed. 2 ) Is not particularly limited as long as it is in the numerical range represented by the mathematical formulas (2) and (3).
[0032]
2 × 10 3 ≦ Mw 1 ≦ 1 × 10 5 (1)
5 × 10 4 ≦ Mw 2 ≦ 1 × 10 6 (2)
Mw 1 <Mw 2 (3)
[0033]
1) Catalyst in solid phase polymerization
In the solid phase polymerization of the present invention, any of a volatile catalyst and a nonvolatile catalyst can be used as the catalyst. However, it is preferable to use a volatile catalyst that volatilizes from the reaction system during the reaction because the remaining amount of catalyst in the produced aliphatic polyester is small.
1-1) Volatile catalyst
The volatile catalyst used in the present invention is not particularly limited as long as it substantially accelerates the progress of the depolymerization polycondensation reaction of the prepolymer and has volatility.
[0034]
Here, the volatility of the catalyst means at least one reaction in a reaction condition group consisting of a reaction pressure, a reaction temperature, a reaction time, a flow rate of a flowing gas, and a particle diameter of a prepolymer in solid phase polymerization. Corresponding to the conditions, it means a function capable of controlling the catalyst residual rate R [%] calculated by the equation (10) to an arbitrary value within the numerical range shown by the equation (13).
0 [%] ≦ R [%] <100 [%] (13)
(In Equation (13), R [%] is the catalyst residual rate [%], which is a measure of the change in catalyst concentration before and after the solid-phase polymerization reaction, calculated by Equation (10)).
[0035]
R [%] = C A [Ppm] ÷ C B [Ppm] x 100 (10)
(In Formula (10), C B [Ppm] is a solid-state polymerization reaction calculated by Formula (11). Before starting This is the theoretical catalyst concentration when all of the catalyst charged in the reaction system remains in the aliphatic polyester, and C A [Ppm] is the catalyst concentration in the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-state polymerization reaction, calculated by Equation (12). )
C B [Ppm] = W B [G] ÷ W P [G] x 10 6 (11)
(In Formula (11), W B [G] is the weight of the catalyst charged in the reaction system before the start of the solid-phase polymerization reaction, and W P [G] is the weight of the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-phase polymerization reaction. )
C A [Ppm] = W A [G] ÷ W P [G] x 10 6 (12)
(In Formula (12), W A [G] is the catalyst weight contained in the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-phase polymerization reaction, P [G] is the weight of the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid phase polymerization reaction. )
[0036]
That is, by using a volatile catalyst in the method of the present invention, the catalyst concentration C in the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid-state polymerization reaction A [Ppm] is the catalyst concentration C calculated from the weight of the catalyst charged in the reaction system before the start of the solid phase polymerization reaction represented by the formula (11). B It becomes smaller than [ppm].
It can be said that the smaller the value of the catalyst residual ratio R [%], the better the characteristics as a volatile catalyst, and the higher the stability of the resulting aliphatic aliphatic polyester.
The value of the catalyst residual rate R [%] varies depending on the type of volatile catalyst, the amount used, the reaction method, and the reaction conditions. Generally, the value of the catalyst residual rate R [%] is 50% or less. Is preferable, and it is further more preferable that it is 20% or less.
[0037]
Specific examples of the volatile catalyst used in the present invention include organic sulfonic acid compounds.
Specific examples of the organic sulfonic acid include, for example, methanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, 1-propanesulfonic acid, 1-butanesulfonic acid, 1-pentanesulfonic acid, 1-hexanesulfonic acid, 1-heptanesulfone, 1- Octanesulfonic acid, 1-nonanesulfonic acid, 1-decanesulfonic acid and other alkanesulfonic acids having 1 to 10 carbon atoms, halogen-substituted alkanesulfonic acids such as trifluoromethanesulfonic acid, benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, p-xylene -2-sulfonic acid, p-chlorobenzenesulfonic acid, benzenesulfonic acid such as p-nitrobenzenesulfonic acid and benzenesulfonic acid derivatives, naphthalene-1-sulfonic acid, naphthalene-2-sulfonic acid, 2,5-naphthalenedisulfonic acid, etc. Naphthalenesulfonic acid and naphtha Nsuruhon acid derivatives, and the like. Among them, methanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, 1-propanesulfonic acid, p- toluenesulfonic acid, p- chlorobenzene sulfonic acid are particularly preferred. These can be used alone or in combination of two or more.
[0038]
Some of the above organic sulfonic acids have water of crystallization, and in this case, when adding the catalyst, it may be necessary to consider a decrease in the weight average molecular weight of the resulting aliphatic polyester due to the water of crystallization. When the weight average molecular weight (Mw) of the prepolymer is 1,000 or less, the catalyst may be added with water of crystallization, but when the weight average molecular weight (Mw) of the prepolymer exceeds 1,000, The higher the weight average molecular weight (Mw), the easier it is to reduce the weight average molecular weight of the resulting aliphatic polyester due to the crystallization water of the catalyst. This is preferable because it does not inhibit the progress of the reaction.
[0039]
1-2) Amount of volatile catalyst used
In the present invention, the amount of the volatile catalyst used is not particularly limited as long as the reaction can be substantially accelerated in consideration of the properties of the catalyst itself such as the volatility of the catalyst and the acid strength, and the reaction conditions.
The preferred amount of the volatile catalyst to be used varies depending on the type of the catalyst to be used, but generally it is preferably in the range of 0.00005 to 10% by weight of the resulting aliphatic polyester. The range of ˜5 wt% is more preferred, and the range of 0.0001 to 2 wt% is even more preferred.
[0040]
1-3) Nonvolatile catalyst
The nonvolatile catalyst used in the present invention is not particularly limited as long as it substantially accelerates the progress of the solid phase polymerization reaction.
Specific examples of the catalyst include, for example, periodic table II, III, IV, and V group metals, oxides or salts thereof.
More specifically, metals such as zinc dust, tin dust, aluminum, magnesium, germanium, tin (II) oxide, antimony (III) oxide, zinc oxide, aluminum oxide, magnesium oxide, titanium oxide (IV), germanium oxide Metal oxides such as (IV), tin (II) chloride, tin (IV) chloride, tin (II) bromide, tin (IV) bromide, antimony fluoride (III), antimony fluoride (V), chloride Metal halides such as zinc, magnesium chloride and aluminum chloride, sulfates such as tin (II) sulfate, zinc sulfate and aluminum sulfate, carbonates such as magnesium carbonate and zinc carbonate, borates such as zinc borate, tin acetate (II), tin (II) octanoate, tin (II) lactate, zinc acetate, aluminum acetate and other organic carboxylates, tin (II) trifluoromethanesulfonate, zinc trifluoromethanesulfonate, triflate And organic sulfonates such as magnesium fluoromethanesulfonate, tin (II) methanesulfonate, and tin (II) p-toluenesulfonate.
Other examples include organometallic oxides of the above metals such as dibutyltin oxide, metal alkoxides of the above metals such as titanium isopropoxide, or alkyl metals of the above metals such as diethyl zinc.
Among these, tin powder (metal tin), tin oxide (II) and the like are preferable. These can be used alone or in combination of two or more.
[0041]
1-4) Amount of non-volatile catalyst used
The amount of the non-volatile catalyst used is not particularly limited as long as it substantially accelerates the reaction rate.
The amount of the non-volatile catalyst used varies depending on the type of catalyst used, but generally it is preferably in the range of 0.00005 to 5% by weight of the resulting aliphatic polyester. A range of 1% by weight is more preferred.
[0042]
2) Reaction temperature in solid phase polymerization
The reaction temperature in the solid phase polymerization is not particularly limited as long as the polymer (prepolymer and aliphatic polyester as a reaction product) existing in the reaction system is maintained in a substantially solid state. When the volatile catalyst used is used, it is preferable that the temperature is 100 ° C. or higher and lower than the melting point (Tm) in consideration of its volatility.
When a volatile catalyst is used, in general, the higher the reaction temperature, the faster the polymerization rate and the easier the catalyst is volatilized. Therefore, when a volatile catalyst is used, in order to obtain a high molecular weight aliphatic polyester, the catalyst (prepolymer and aliphatic polyester as a reaction product) has a temperature within the temperature range below the melting point (Tm) of the catalyst. The reaction temperature is set in consideration of the volatilization rate.
[0043]
3) When performing solid-state polymerization in a flowing gas atmosphere
The solid phase polymerization of the present invention is preferably performed in a flowing gas atmosphere in order to remove water generated by the polymerization.
Specific examples of the gas used in the solid phase polymerization of the present invention, that is, the gas to be circulated in the reaction system include, for example, an inert gas such as nitrogen gas, helium gas, argon gas, xenon gas, krypton gas, and dry gas. Air etc. are mentioned. Among these, an inert gas is preferable.
[0044]
The water content of the circulating gas is preferably as low as possible and is substantially anhydrous. If the water content is high, the water produced by the solid phase polymerization reaction cannot be removed efficiently, which is not preferable because the polymerization rate becomes slow. In this case, the gas can be used after being dehydrated by passing it through a layer filled with molecular sieves or ion exchange resins.
When the water content of the circulating gas is indicated by a dew point, the dew point of the gas is preferably −20 ° C. or lower, and more preferably −50 ° C. or lower.
[0045]
The flow rate of the circulating gas is sufficiently high in weight average molecular weight in consideration of the polymerization rate and, when a volatile catalyst is used as the catalyst, the type and amount of the volatile catalyst and the volatilization rate of the volatile catalyst from the reaction system. It will not be restrict | limited especially if the produced | generated water can be removed to such an extent that aliphatic polyester can be obtained.
The effect of circulating the flow gas into the reaction system is that water generated by the solid-phase polymerization reaction can be efficiently removed out of the system, thereby obtaining an aliphatic polyester having a sufficiently high weight average molecular weight. There is something you can do.
[0046]
The flow rate of the flow gas is the polymerization rate, when a volatile catalyst is used as the catalyst, the type and amount of the volatile catalyst, the rate and efficiency at which the volatile catalyst evaporates from the aliphatic polyester during the dehydration polycondensation reaction. It is set in consideration of the speed and efficiency of removing water produced by the solid phase polymerization reaction, the reached weight average molecular weight (Mw), and the like.
Generally, the higher the flow rate of the flow gas, the more efficiently the water generated in the solid phase polymerization reaction can be removed. On the other hand, when a volatile catalyst is used as the catalyst, the aliphatic polyester in the solid phase polymerization reaction As a result, the volatilization rate of the volatile catalyst is increased, so that a high weight average molecular weight (for example, Mw = 5 × 10 Four ~ 1x10 6 ), The flow rate of the flow gas must be suppressed to a certain level in at least a part of the process of the solid phase polymerization reaction.
[0047]
Usually a high weight average molecular weight (eg Mw = 5 × 10 Four ~ 1x10 6 ), The flow rate of the circulating gas per 1 g of the prepolymer is preferably 0.02 to 200 [ml / min], more preferably 0.5 to 150 [ml / min]. 1.0 to 100 [ml / min] is more preferable.
In general, when the flow rate of the flow gas per 1 g of the prepolymer is less than 0.02 [ml / min], the efficiency of removing the generated water is remarkably deteriorated in the solid phase polymerization reaction, and the high weight average molecular weight (For example, Mw = 5 × 10 Four ~ 1x10 6 ) Cannot be obtained. In terms of linear velocity, it is preferably 0.01 to 500 [cm / sec].
[0048]
4) When solid phase polymerization is performed under reduced pressure
When solid-phase polymerization is carried out under reduced pressure, the degree of reduced pressure in the reaction system substantially maintains the progress of the solid-state polymerization reaction and is sufficiently high in weight average molecular weight (for example, Mw = 5 × 10 Four ~ 1x10 6 If aliphatic polyester which has) is obtained, it will not restrict | limit in particular.
When solid-phase polymerization is performed under reduced pressure, the degree of vacuum in the reaction system depends on the polymerization rate, the type and amount of volatile catalyst, and the volatile catalyst evaporates from the aliphatic polyester during the solid-state polymerization reaction. It is set in consideration of the speed and efficiency, the speed and efficiency of removing water produced by the dehydration polycondensation reaction, the reached weight average molecular weight (Mw), and the like.
[0049]
5) When performing solid-state polymerization under pressure
When solid-phase polymerization is performed under pressure, the pressure in the reaction system substantially maintains the progress of the solid-state polymerization reaction, and has a sufficiently high weight average molecular weight (for example, Mw = 5 × 10 Four ~ 1x10 6 If aliphatic polyester which has) is obtained, it will not restrict | limit in particular.
When solid-phase polymerization is performed under pressure, the pressure in the reaction system depends on the polymerization rate, the type and amount of volatile catalyst used, and the rate at which the volatile catalyst evaporates from the aliphatic polyester during the solid-state polymerization reaction. And the efficiency, the speed and efficiency of removing water produced by the dehydration polycondensation reaction, the reached weight average molecular weight (Mw), and the like.
In general, when solid phase polymerization is performed under pressure, the used volatile catalyst is less likely to evaporate from the reaction system than under normal pressure.
[0050]
[Process for producing prepolymer]
Weight average molecular weight (Mw) containing 50% or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid unit used in the solid phase polymerization of the present invention 1 There are the following types of prepolymers represented by formula (1).
2 × 10 3 ≦ Mw 1 ≦ 1 × 10 5 (1)
[0051]
(1) Aliphatic polyhydroxycarboxylic acid homopolymers or copolymers obtained from aliphatic hydroxycarboxylic acids or mixtures thereof
(2) Copolymer of aliphatic polyhydroxycarboxylic acid, aliphatic dihydric alcohol and aliphatic polyester composed of aliphatic dibasic acid or a mixture thereof
(3) Copolymer or mixture of aliphatic polyhydroxycarboxylic acid and polysaccharide
(4) Copolymer of aliphatic polyhydroxycarboxylic acid, polysaccharide, aliphatic dihydric alcohol and aliphatic polyester composed of aliphatic dibasic acid or a mixture thereof
(5) A star polymer comprising an aliphatic hydroxycarboxylic acid, an aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups, an aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups, and / or an anhydride thereof.
(6) A star polymer comprising an aliphatic hydroxycarboxylic acid, an aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups, and / or an anhydride thereof, and an aliphatic polyhydric alcohol having 2 or more hydroxyl groups.
[0052]
There is no restriction | limiting in particular about the aliphatic hydroxycarboxylic acid for manufacturing the prepolymer of (1)-(6). Preferable specific examples include glycolic acid, 3-hydroxybutyric acid, 4-hydroxybutyric acid, 4-hydroxyvaleric acid, 5-hydroxyvaleric acid, 6-hydroxycaproic acid and the like in addition to lactic acid. These hydroxycarboxylic acids may be used alone or in combination of two or more. Moreover, when it has an asymmetric carbon atom in the molecule like lactic acid, D-form, L-form, and their equivalent mixture (racemic form) exist, but the prepolymer polymer obtained has crystallinity. Any of them can be used as long as it has. Of these, L-lactic acid produced by a fermentation method having an optical purity of 95% or more, preferably 98% or more is particularly preferred.
[0053]
The aliphatic dihydric alcohol for producing the prepolymers of (2) and (4) is not particularly limited. Suitable specific examples are, for example, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 3-methyl-1,5-pentanediol, 1 , 6-hexanediol, 1,7-heptanediol, 1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol and the like. These can be used alone or in combination of two or more. Moreover, when it has an asymmetric carbon in a molecule | numerator, although D body, L body, and those equivalent mixtures (racemic body) exist, any of them can be used.
[0054]
The aliphatic dibasic acid for producing the prepolymers of (2) and (4) is not particularly limited. Specific examples of the aliphatic dibasic acid include, for example, succinic acid, oxalic acid, malonic acid, glutamic acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, undecanedioic acid, dodecanedioic acid, 3, Examples thereof include aliphatic dicarboxylic acids such as 3-dimethylpentanedioic acid and alicyclic dicarboxylic acids such as cyclohexanedicarboxylic acid. These can be used alone or in combination of two or more. Moreover, when it has an asymmetric carbon atom in a molecule | numerator, although D body, L body, and those equivalent mixtures (racemic body) exist, any of them can be used.
[0055]
The polysaccharide for producing the prepolymer (3) is not particularly limited. Specific examples of polysaccharides include, for example, cellulose, cellulose nitrate, cellulose acetate, methyl cellulose, ethyl cellulose, CMC (carboxymethyl cellulose), nitrocellulose, cellophane, viscose rayon, cupra and other regenerated cellulose, hemicellulose, starch, amylopectin, dextrin, Examples thereof include dextran, glycogen, pectin, chitin, chitosan and the like and mixtures thereof and derivatives thereof. Among these, cellulose acetate which is esterified cellulose and ethyl cellulose which is etherified cellulose are particularly preferable.
The weight average molecular weight of the polysaccharide is preferably 3,000 or more, and more preferably 10,000 or more. The degree of substitution of esterified cellulose and etherified cellulose is preferably 0.3 to 3.0, and more preferably 1.0 to 2.8.
[0056]
The aliphatic polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups for producing the prepolymers of (5) and (6) is not particularly limited. Specific examples of the aliphatic polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups include, in addition to the above-mentioned aliphatic dihydric alcohol, for example, glycerin, pentaerythritol, dipentaerythritol, trimethylolethane, trimethylolpropane, inositol and the like. Can be mentioned. These can be used alone or in combination of two or more. Moreover, when it has an asymmetric carbon atom in a molecule | numerator, although D body, L body, and those equivalent mixtures (racemic body) exist, any of them can be used.
[0057]
The aliphatic polybasic acid having two or more carboxyl groups for producing the prepolymers of (5) and (6) is not particularly limited. Specific examples of the aliphatic polybasic acid having two or more carboxyl groups include, in addition to the above aliphatic dibasic acids, for example, 1,2,3,4,5,6-cyclohexanehexacarboxylic acid, 1, 2,3,4-cyclopentanetetracarboxylic acid, tetrahydrofuran 2R, 3T, 4T, 5C-tetracarboxylic acid, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic acid, 4-carboxy-1,1-cyclohexanediacetic acid, 1,3,5-cyclohexanetricarboxylic acid, (1α, 3α, 5β) -1,3,5-trimethyl-1,3,5-cyclohexanetricarboxylic acid, 2,3,4,5-furantetracarboxylic acid, etc. Cyclic compound and its anhydride, butane-1,2,3,4-tetracarboxylic acid, meso-butane-1,2,3,4-tetracarboxylic acid, 1,3,5-pen Tanto Linear compounds such as recarboxylic acid, 2-methylolpropane tricarboxylic acid, 1,2,3-propanetricarboxylic acid, 1,1,2-ethanetricarboxylic acid, 1,2,4-butanetricarboxylic acid, and anhydrides thereof Is I can get lost. These can be used alone or in combination of two or more. Moreover, when it has an asymmetric carbon atom in a molecule | numerator, although D body, L body, and those equivalent mixtures (racemic body) exist, any of them can be used.
[0058]
The prepolymers of (1), (5) and (6) have an aliphatic hydroxycarboxylic acid, or an aliphatic polycarboxylic acid having an aliphatic hydroxycarboxylic acid and 3 or more hydroxyl groups, and 2 or more carboxyl groups. It is obtained by dehydration polycondensation reaction of an aliphatic polybasic acid having an aliphatic polybasic acid, an aliphatic hydroxycarboxylic acid, an aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups, and an aliphatic polyhydric alcohol having 2 or more hydroxyl groups.
In addition, the prepolymers (1), (2), (3) and (4) are prepared in the process of producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid by dehydration polycondensation reaction of an aliphatic hydroxycarboxylic acid. It is obtained by mixing or copolymerizing a hydroxycarboxylic acid, or an aliphatic polyester comprising an aliphatic polyhydric alcohol and an aliphatic polybasic acid, or a polysaccharide.
[0059]
As the prepolymer used in the solid phase polymerization of the present invention, the prepolymers (1), (5) and (6) are preferred. As the prepolymer of (1), polylactic acid using lactic acid as a raw material is more preferable, and poly L-lactic acid is particularly preferable. As a prepolymer of (5), a star polymer comprising L-lactic acid, pentaerythritol, and succinic acid, or L-lactic acid and trimethylol propylene Or succinic acid Particularly preferred are star polymers.
[0060]
In the prepolymers of (5) and (6), an aliphatic polybasic acid having 3 or more hydroxyl groups, an aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups and / or an acid anhydride thereof, and 3 or more The composition of an aliphatic polybasic acid having a carboxyl group and / or an acid anhydride thereof and a polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups is as follows. That is, the weight of the aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups and the aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups and / or the acid anhydride thereof is completely determined by the aliphatic hydroxycarboxylic acid alone. Based on the weight of the polymer when it is assumed to be polymerized, it is equivalent to 0.005 to 10%, preferably 0.01 to 5%, and an aliphatic polyvalent having three or more hydroxyl groups. Equivalent ratio of aliphatic polybasic acid having a hydroxyl group of alcohol and two or more carboxyl groups and / or a carboxyl group of acid anhydride thereof, and aliphatic polybasic acid having three or more carboxyl groups and / or acid thereof The equivalent ratio of the hydroxyl group of the anhydride and the hydroxyl group of the polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups is 100: 50 to 200, preferably 100: 80 to 120, more preferably 1. 0: it is equivalent to 90 to 110.
[0061]
Methods for producing a prepolymer by dehydration polycondensation reaction include a melt polymerization method and a solution polymerization method using an organic solvent, which are appropriately known depending on the desired weight average molecular weight (Mw) and ease of operation. The reaction method is selected and used. For example, a method according to the melt polymerization method described in JP-A-59-96123, the solution polymerization method described in USP 5,310865, 5,401,796, 5,817,728 and EP 0829503-A is used.
Moreover, when using a catalyst for manufacture of a prepolymer, the volatile catalyst and non-volatile catalyst which were used in the said solid phase polymerization can be used as it is.
[0062]
In general, a solution polymerization method using an organic solvent efficiently obtains a prepolymer having a weight average molecular weight of 15,000 or more. In addition, when dehydrating polycondensation of lactic acid, the use of a solution polymerization method has a feature that blockage of the condenser part due to crystallization of by-product lactide can be prevented. On the other hand, the melt polymerization method that does not use an organic solvent has a feature that it is easy to operate because it eliminates the trouble of distilling off the organic solvent.
[0063]
However, as in the melt polymerization method described in JP-A-59-96123, a dehydration polycondensation reaction of an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom such as lactic acid is carried out at a high reaction temperature of 220 to 260 ° C. And the optical purity of the obtained prepolymer falls, and the moldability of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization is deteriorated. Therefore, it is preferable that an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom such as lactic acid undergoes dehydration polycondensation under the following reaction conditions.
[0064]
That is, as the first step, an aliphatic hydroxycarboxylic acid or an oligomer thereof containing 50% by weight or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom is added in the presence or absence of a catalyst, in the presence of an organic solvent, or In the absence, reaction temperature RT represented by equation (4) 1 The weight average molecular weight Mw represented by Formula (7) A As the second step, the aliphatic hydroxycarboxylic acid oligomer produced in the first step is converted into the reaction temperature RT represented by the formulas (5) and (6). 2 The weight average molecular weight Mw represented by Formula (8) and Formula (9) B A method for producing an aliphatic polyhydroxycarboxylic acid prepolymer comprising the steps of:
[0065]
50 ℃ ≦ RT 1 ≤ 140 ° C (4)
130 ° C ≤ RT 2 ≦ 170 ℃ (5)
RT 1 <RT 2 (6)
750 ≦ Mw A ≦ 5 × 10 Three (7)
2 × 10 Three ≦ Mw B ≦ 2 × 10 Four (8)
Mw A <Mw B (9)
[0066]
An aliphatic hydroxycarboxylic acid containing 50% by weight or more of an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom or an oligomer thereof is an aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups and a fat having 2 or more carboxyl groups An aliphatic polybasic acid or an anhydride thereof, or an aliphatic polybasic acid having three or more carboxyl groups or an anhydride thereof and an aliphatic polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups can be included. As a result, an aliphatic polyester star polymer having a high melt tension can be obtained. In particular, the aliphatic hydroxycarboxylic acid is L-lactic acid, the aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups is pentaerythritol or trimethylolpropane, and the aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups or It is preferred that the anhydride is succinic acid or succinic anhydride.
[0067]
An aliphatic polybasic acid having 3 or more hydroxyl groups, an aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups and / or an acid anhydride thereof, and an aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups and / or Or the composition of the polyhydric alcohol which has the acid anhydride and two or more hydroxyl groups is as follows. That is, the weight of the aliphatic polyhydric alcohol having 3 or more hydroxyl groups and the aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups and / or the acid anhydride thereof is completely determined by the aliphatic hydroxycarboxylic acid alone. Based on the weight of the polymer when it is assumed to be polymerized, it is equivalent to 0.005 to 10%, preferably 0.01 to 5%, and an aliphatic polyvalent having three or more hydroxyl groups. Equivalent ratio of aliphatic polybasic acid having a hydroxyl group of alcohol and two or more carboxyl groups and / or a carboxyl group of acid anhydride thereof, and aliphatic polybasic acid having three or more carboxyl groups and / or acid thereof The equivalent ratio of the hydroxyl group of the anhydride and the hydroxyl group of the polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups is 100: 50 to 200, preferably 100: 80 to 120, more preferably 1. 0: it is equivalent to 90 to 110.
[0068]
When the weight of the aliphatic polybasic alcohol having 3 or more hydroxyl groups and the aliphatic polybasic acid having 3 or more carboxyl groups and / or its acid anhydride is less than 0.005%, after solid-phase polymerization There is a tendency that the melt tension of the aliphatic polyester becomes insufficient, and when it exceeds 10%, the aliphatic polyester after solid-phase polymerization tends to become brittle. In addition, an equivalent ratio of an aliphatic polybasic acid having 3 or more hydroxyl groups and an aliphatic polybasic acid having 2 or more carboxyl groups and / or a carboxyl group of an acid anhydride thereof, and 3 or more carboxyl groups When the equivalent ratio of the hydroxyl group of the aliphatic polybasic acid and / or its anhydride and the hydroxyl group of the polyhydric alcohol having two or more hydroxyl groups is out of the above range, melting of the aliphatic polyester after solid phase polymerization Aliphatic polyester with practical strength due to insufficient tension or molecular weight increase of aliphatic polyester during solid phase polymerization Got There is a tendency to become difficult to get rid of.
[0069]
(1) First step
In this step, the reaction conditions are not particularly limited except that the dehydration polycondensation reaction is performed in a relatively low temperature range shown in Formula (4). When a catalyst is used in this step, those used in solid phase polymerization are used as they are. When an organic solvent is used, the solvents described in USP 5,310,865 can be used as they are. The reaction is preferably performed under an inert gas atmosphere and / or under reduced pressure. Moreover, reaction conditions can be selected as appropriate, such as using an organic solvent in accordance with the desired molecular weight and ease of operation. For example, in the case of dehydration polycondensation reaction of lactic acid as an aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom, when an organic solvent is used, lactided, which is a cyclic dimer of lactic acid produced by an equilibrium reaction with the resulting oligomer, is used. Easily prevents clogging of condenser tubes in the reactor due to condensation and crystallization Stop This is effective. On the other hand, when no organic solvent is used, it is easy to operate because it eliminates the trouble of separating the oligomer obtained after the reaction from the organic solvent.
[0070]
The molecular weight of the oligomer obtained in this step is 750 to 2,000 in terms of weight average molecular weight, more preferably 1,000 to 2,000, and most preferably 1,500 to 2,000. When the weight average molecular weight (Mw) is less than 750, it is difficult to suppress racemization of the aliphatic hydroxycarboxylic acid having an asymmetric carbon atom because the polycondensation reaction must proceed by raising the temperature in the subsequent second step. As a result, the optical purity of the aliphatic hydroxycarboxylic acid oligomer as the prepolymer obtained in the second step is undesirably lowered. Moreover, when it is going to obtain what a weight average molecular weight exceeds 2,000 at a 1st process, the problem that the superposition | polymerization time becomes long although a decrease in the optical purity of the oligomer obtained is suppressed is unpreferable. In order to continue the polymerization in this temperature range and increase the molecular weight, the catalyst addition amount must be increased or the reaction system must be set to strict conditions such as under high vacuum (for example, under high vacuum of 5 mmHg or less). Therefore, the operation for removing the catalyst from the prepolymer becomes complicated, and a special apparatus is required to maintain a high vacuum, which is disadvantageous and inconvenient from an industrial point of view.
[0071]
(2) Second step
The second step is a step of increasing the molecular weight in a short time from the oligomer obtained in the first step to obtain an aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer having a desired molecular weight. Regarding the condensation conditions, the polycondensation reaction may be carried out in the same manner as in the first step except that the temperature range is the range represented by the formulas (5) and (6), and is not particularly limited. Regarding the temperature condition, a temperature lower than 130 ° C. is not preferable because the reaction rate becomes slow. In addition, when the reaction temperature exceeds 170 ° C., the speed increases, but the optical purity decreases due to racemization of the aliphatic hydroxycarboxylic acid component having an asymmetric carbon atom of the obtained prepolymer, or the prepolymer is colored. Since there is a tendency, it is not preferable.
[0072]
(3) Molecular weight of aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer
The weight average molecular weight (Mw) and molecular weight distribution of the aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer can be controlled to a desired value by appropriately selecting the reaction conditions such as the type and amount of the catalyst, the reaction temperature, and the reaction time. . By this method, the weight average molecular weight (Mw B ) It is possible to suitably produce an aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer of 20,000 or less, and the weight average molecular weight (Mw) at the end of the second step. A ) It is possible to suitably obtain those in the range of 2,000 to 20,000. Weight average molecular weight (Mw A ) Exceeding 20,000 can be obtained by the method of the present invention, but the aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer obtained and the aliphatic polyhydroxycarboxylic acid obtained by solid-phase polymerization using the same The acid tends to color, which is not preferable.
[0073]
[Prepolymer crystallization method]
The reaction mixture (prepolymer) obtained by the dehydration polycondensation reaction is solidified, and the solid prepolymer is crystallized.
1) Solidification of prepolymer
The method for obtaining the solid prepolymer is not particularly limited, but is appropriately selected according to the presence or absence of the use of an organic solvent in the prepolymer production step by dehydration polycondensation reaction, the crystallinity of the prepolymer, and the amount of the prepolymer. .
For example, when the organic solvent is used in the prepolymer production process, the organic solvent may be distilled off. In particular, when the amount of the organic solvent used is small (for example, when the concentration of the prepolymer is 90% or more), it can be solidified by being brought into contact with a liquid such as water as it is. Moreover, when not using an organic solvent in the manufacturing process of a prepolymer, it can be made to solidify by contacting with liquids, such as the method of only cooling, or water.
Furthermore, in order to obtain a solid prepolymer having a desired shape (for example, powder, granule, granule, pellet, etc.) and particle size, the following appropriate treatment may be performed.
[0074]
(1) Method for obtaining a powdery solid prepolymer
The method for obtaining the powdery solid prepolymer is not particularly limited. For example, when a solvent is used in the dehydration polycondensation reaction, the powdery prepolymer can be obtained by crystallizing the prepolymer from the solution. it can.
[0075]
(2) Method for obtaining particulate and pellet-like solid prepolymer
The method for obtaining the solid prepolymer in the form of particles or pellets is not particularly limited. For example, the particles can be obtained by pulverizing a lump prepolymer or bringing a prepolymer solution or melt into contact with a liquid such as water. And a solid prepolymer in the form of pellets can be obtained.
The method for bringing the prepolymer in the molten state or the solution state into contact with a liquid such as water is not limited at all. For example, when a prepolymer melt is dropped into water and solidified, spherical pellets are obtained. In this case, after the prepolymer is solidified by contacting with a liquid such as water, it can be crystallized as it is in the crystallization step described later.
[0076]
Further, the prepolymer obtained by the dehydration polycondensation reaction can be transferred to an extruder and pelletized, or pelletized while distilling off the organic solvent in the extruder.
The pellet manufacturing apparatus is not particularly limited. For example, Sandvik strip former, funnel former, double roll feeder, Kaiser rotary drop former, piston drop former, Mitsubishi Examples include a drum cooler manufactured by Kasei Engineering, a steel belt cooler manufactured by Nippon Belling, and a hybrid former.
A prepolymer molten droplet generator such as polylactic acid and a solution droplet generator are not particularly limited, but specific examples thereof include a paster manufactured by Kaiser.
The pellet shape and grain shape are not particularly limited. The pellet shape and particle shape need not be a specific shape such as a pulverized shape, a chip shape, a spherical shape, a cylindrical shape, a marble shape, or a tablet shape, but in general, a spherical shape, a cylindrical shape, or a marble shape is preferable.
[0077]
(3) Particle size of solid prepolymer
The particle size of the solid prepolymer is not particularly limited. The particle size of the solid prepolymer is set in consideration of the ease of operation in a process such as a solid phase polymerization process and the speed and efficiency with which a volatile catalyst is volatilized in the solid phase polymerization process. In particular, the particle size is set so that the volatility of the volatile catalyst is fully expressed.
in this way. In consideration of the surface area per unit weight of the solid prepolymer so that the volatility of the catalyst is sufficiently exhibited, it is generally preferable that the particle size of the solid prepolymer is 10 μm to 10 mm. 0.1 mm to 10 mm is more preferable, and 1 mm to 5 mm is still more preferable.
[0078]
(4) Addition of polymerization catalyst in solid prepolymer production process
In the step of producing the solid prepolymer, a catalyst used in the solid phase polymerization step may be added. The method for adding the catalyst is not particularly limited. Since it is preferable to uniformly disperse the catalyst in the prepolymer, specific examples thereof include, for example, adding the catalyst when pulverizing the bulk prepolymer or adding the catalyst when pelletizing. it can.
[0079]
2) Prepolymer crystallization method
By the above method, the solidified prepolymer is crystallized.
In the present invention, crystallization means differential scanning calorimetry (DSC) measurement (measurement conditions; sample weight = 5 mg, temperature conditions = 20 ° C. to 200 ° C., heating rate = 10 ° C./min).
And a solid having a measured heat of crystallization of 30 [J / g] or less is obtained.
The method for crystallizing the prepolymer is not particularly limited. Various conventionally known methods such as heating the solid prepolymer in the gas phase can be used, but the method of contacting the liquid according to the present invention is preferred.
Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-34843 describes that low molecular weight aliphatic polyesters are brittle and thus have problems such as breakage of pellets and generation of powder during melt pelletization. Therefore, the method of crystallizing the solid prepolymer according to the present invention, which will be described below, by bringing it into contact with a liquid can solve such problems, prevent the prepolymer from being fused, and can be used at a low temperature for a short time. It can be said that it is an excellent method since crystallization is possible.
[0080]
(1) Crystallization method
In the present invention, the method for bringing the prepolymer into contact with the liquid is not particularly limited.
For example, when the prepolymer is a solid, the solid prepolymer may be charged into the liquid and brought into contact, or conversely, the liquid may be poured into the solid prepolymer and brought into contact with the liquid.
Examples of the method for charging the solid prepolymer into the liquid include a method using a tank and a method using a tower. When using a tank, it may or may not be stirred, but it is preferable to stir in order to prevent the prepolymers from contacting each other. When a tower is used, the solid prepolymer and the liquid can be brought into contact with each other in countercurrent or in parallel. It is also possible to charge a solid prepolymer in the flowing liquid.
The method of pouring the liquid into contact with the solid prepolymer may be a method of spraying the liquid on the solid prepolymer or circulating the liquid through a column packed with the solid prepolymer.
[0081]
(2) Liquid used for crystallization
The liquid used for crystallization may be any liquid that does not dissolve the solid prepolymer at the liquid temperature to be crystallized. Water, alcohol, aliphatic hydrocarbon, aromatic hydrocarbon, ketones, ethers, esters Commonly used general-purpose solvents such as the like can be used. These may be used alone or in combination. Moreover, you may add an organic acid as needed.
[0082]
Specifically, examples of the alcohol include methanol, ethanol, propanol, iso-propanol, butanol, iso-butanol, sec-butanol, tert-butanol, pentanol, iso-pentanol, tert-pentanol, hexanol, iso -Hexanol, tert-hexanol, cyclohexanol. Examples of the aliphatic hydrocarbon include hexane, cyclohexane, n-heptane, n-octane, n-nonane, n-decane, n-undecane, n-dodecane, n-tridecane, and n-tetradecane. Aromatic hydrocarbons include benzene, toluene, xylene, mesitylene, cumene, cymene, styrene, and ethylbenzene. Examples of the ketone include acetone and methyl ethyl ketone, examples of the ether include methyl-t-butyl ether, dibutyl ether, and anisole. Examples of the esters include ethyl acetate, butyl acetate, methyl lactate, ethyl lactate, and butyl lactate. It is done.
Of these liquids, water is preferred. When the prepolymer is polylactic acid, when it is crystallized by contact with water, there is an effect of suppressing the coloration of the polymer at the time of solid phase polymerization, compared with a method of crystallizing by heating in a normal gas phase.
[0083]
(3) Prepolymer concentration in crystallization
The amount of the solid prepolymer used for crystallization may be 0.1 wt% or more and less than 100 wt% based on the total weight of the liquid and the prepolymer to be treated per unit time, but preferably 1 wt% % To 80% by weight is preferable. If the amount of the solid prepolymer exceeds 80% by weight, it is not preferable because the temperature of the liquid is equal to or higher than the glass transition temperature of the prepolymer, since it becomes easy to fuse.
[0084]
(4) Crystallization temperature
The contact temperature may be not less than the freezing point of the liquid to be used and less than the melting point of the prepolymer, but is preferably not less than the glass transition temperature of the prepolymer and not more than the melting point in terms of efficient crystallization. When the crystallization temperature is equal to or higher than the glass transition temperature of the prepolymer, a fusion phenomenon is observed when the prepolymers come into contact with each other. Even if the crystallization temperature is lower than the glass transition temperature of the prepolymer, the prepolymer is crystallized, but the crystallization time is long and the efficiency is poor.
Further, the temperature of the liquid may be gradually increased or gradually cooled as long as it is within the range. After the surface of the prepolymer is crystallized at a liquid temperature equal to or lower than the glass transition temperature of the prepolymer, the temperature can be raised to increase the crystallization efficiency. The rate of temperature increase when the temperature is gradually raised and the rate of cooling when the temperature is gradually cooled are not particularly limited, but are preferably 0.1 to 20 [° C./min].
In the case of continuous crystallization, it is preferable to keep the temperature of the liquid at a constant temperature.
[0085]
(5) Crystallization time
The time for contacting the liquid is not particularly limited as long as the prepolymer is crystallized, but impurities in the prepolymer can be removed during the crystallization, so that the degree of purification and easy drying after crystallization can be reduced. Set in consideration of such factors. Generally, it is preferably 1 to 180 minutes, more preferably 10 to 120 minutes. When the molecular weight of the prepolymer is 10,000 or less, contact with the liquid for 180 minutes or more is not preferable because the strength of the prepolymer may be lowered. For example, polylactic acid having a molecular weight of 10,000 crystallizes in 30 minutes at a temperature of 50 ° C. when the liquid is water.
[0086]
(6) Drying the crystallized prepolymer
After the prepolymer is crystallized by contacting with a liquid, the crystallized prepolymer and the liquid are separated by a known method. After separation from the liquid, it can be dried by a known method to obtain a crystallized prepolymer.
Note that a catalyst used in the solid phase polymerization reaction, that is, a volatile catalyst or a nonvolatile catalyst may be added somewhere in the crystallization step.
[0087]
[Use of aliphatic polyester]
The aliphatic polyester according to the present invention can be suitably used as a substitute for a resin that has been publicly known and used for medical purposes, food packaging, and general purpose before the present application.
The use of the aliphatic polyester according to the present invention is not particularly limited. However, the weight average molecular weight is remarkably high and the mechanical properties (tensile strength, elastic modulus, breaking strength, etc.) are excellent. Applications to fibers, tire cords, and magnetic tape base films are also suitable.
[0088]
[Molding method and application of aliphatic polyester according to the present invention]
The method of molding the aliphatic polyester obtained by the present invention is not particularly limited, and specifically, injection molding, extrusion molding, inflation molding, extrusion hollow molding, foam molding, calendar molding, blow molding, balloon molding, vacuum Examples thereof include molding methods such as molding and spinning.
In addition, the polyester may be formed by a suitable molding method, for example, a writing instrument member such as a ballpoint pen, a mechanical pencil, or a pencil, a stationery member, a golf tee, a starting ball type fuming golf ball member, an oral pharmaceutical capsule, Carriers for anal and vaginal suppositories, carriers for skin and mucous membranes, pesticide capsules, fertilizer capsules, seedling capsules, compost, fishing line spools, fishing floats, fake fishery, lures, fishing buoys, hunting Decoys, hunting shot capsules, tableware and other camping equipment, nails, piles, binding materials, anti-slip materials for muddy / snowy roads, blocks, lunch boxes, tableware, containers for lunch boxes and side dishes sold at convenience stores, Chopsticks, disposable chopsticks, forks, spoons, skewers, toothpicks, cup ramen cups, cups used in beverage vending machines, fresh fish Containers and trays for foodstuffs such as meat, fruits and vegetables, tofu, side dish, trobaco used in the fresh fish market, bottles for dairy products such as milk, yogurt and lactic acid bacteria beverages, soft drinks such as carbonated drinks and soft drinks Bottles for alcoholic beverages such as beer and whiskey, pumps for shampoo and liquid soap, or bottles without pumps, tubes for toothpaste, cosmetic containers, detergent containers, bleach containers, cold storage boxes, flower pots, Water purifier cartridge casings, casings for artificial kidneys and livers, syringe barrels, shock absorbers for transporting home appliances such as televisions and stereos, and transporting precision machines such as computers, printers and watches It can be used as a cushioning material for use, a cushioning material for use when transporting ceramic products such as glass and ceramics.
[0089]
【Example】
The present invention is described in detail below with reference to examples. It should be noted that the description of the examples in the specification of the present application is an explanation for supporting the understanding of the contents of the present invention, and the description is not of a nature that serves as a basis for narrowly interpreting the technical scope of the present invention. Absent.
The evaluation method used in this example is as follows.
[0090]
1) Weight average molecular weight
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained aliphatic polyester polymer was determined by gel permeation chromatography (column temperature 40 ° C., chloroform solvent) in comparison with a polystyrene standard sample.
[0091]
2) Optical purity of lactic acid component
Sample preparation:
Weigh 1 g of sample (solid sample is pulverized into powder in a mortar) into a 50 ml Erlenmeyer flask, add 2.5 ml of isopropyl alcohol and 5 ml of 5N NaOH, and hydrolyze while stirring on a hot plate at 40 ° C. I do. After the polymer is decomposed and completely dissolved, it is cooled to room temperature and neutralized by adding 20 ml of 1N HCl. Take 1 ml of the decomposition neutralization solution in a 25 ml volumetric flask, make up with a HPLC mobile phase solution of the following composition, and then measure by the HPLC method set under the following conditions to determine the area ratio of the D / L body peak of lactic acid. Calculated.
Measurement condition:
Column: SUMICHIRAL OA-5000 (Sumitomo Chemical Analysis Center)
Mobile phase: 1 mM CuSO Four Aqueous solution / Isopropyl alcohol = 98/2
Flow rate: 1 ml / min
Detection wavelength: 254 nm
Temperature: Room temperature
Injection volume: 5 μl
[0092]
3) Measurement of moisture in solvent
The measurement was performed using a Karl Fischer moisture meter (MKC-210, manufactured by Kyoto Electronics Industry Co., Ltd.).
4) Differential thermal analysis
It analyzed in the temperature range of -20 degreeC-230 degreeC with the scanning calorimeter (DSC-3100, the product made from a Mac Science company).
5) Tensile strength
The tensile strength was measured using a film sample produced by hot pressing at 180 ° C. according to JIS K-6732.
[0093]
6) Haze (cloudiness)
A film sample having a thickness of 100 μm that was hot-pressed at 180 ° C. was measured according to JIS K-6714 using a Haze meter TC-HIII (Tokyo Denshoku Co., Ltd.).
7) Yellowness (YI value)
A plate sample having a thickness of 2 mm was prepared, and the yellowness was measured with an SM color computer (model: SM-6-IS-2B, Suga Test Instruments Co., Ltd.) according to JIS K-7103.
[0094]
8) Catalyst concentration (sulfur concentration) in aliphatic polyester
The catalyst concentration (sulfur concentration) in the aliphatic polyester was quantified by ion chromatography.
That is, the gas generated when the sample was heated to 900 ° C. in a closed system (Ar / O 2) and incinerated was stored in a constant volume of absorbent (1% -H 2 O 2 Solution) and quantified by ion chromatography.
The ion chromatography DX-300 type made by Dionex Co., Ltd. was used for the ion chromatography measurement.
[0095]
9) Catalyst residual ratio (R)
The catalyst residual ratio (R) was calculated according to the mathematical formula shown in the detailed description of the present invention. However, after completion of the dehydration polycondensation reaction, the catalyst concentration C in the aliphatic polyester finally obtained A The sulfur analysis value determined in 8) was converted into various organic sulfonic acid compounds used in the examples.
In the following examples, after completion of the dehydration polycondensation reaction, the catalyst concentration C in the aliphatic polyester finally obtained is A , And the theoretical catalyst concentration C when all of the catalyst charged in the reaction system by dehydration polycondensation reaction remains in the aliphatic polyester. B Are simply catalyst concentrations C A , Catalyst concentration C B It was written.
[0096]
10) Weight molecular weight retention during pressing
The weight molecular weight retention during pressing was calculated from the ratio of the weight average molecular weight before producing the heated press film at 190 ° C. to the weight average molecular weight after producing the hot press film.
The press film was vacuum-dried at 60 ° C for 5 hours after the aliphatic polyester obtained by the dehydration polycondensation reaction, and then heated for 4 minutes at a press temperature of 190 ° C, a holding time of 3 minutes, and a press pressure of 10 MPa for 1 minute. Thus, a film having a thickness of 100 μm was produced.
[0097]
11) Bending strength
The bending strength was measured using a molded product having a predetermined shape that was injection molded at 180 to 200 ° C. according to JIS K-7113.
12) Melt tension (MT value)
After measuring the melt flow index at two appropriate temperatures using a load of 2160 g, the temperature at which the melt flow index is 10 g / 10 minutes is determined from the temperature-melt flow index-plot, and the melt tension is determined at that temperature. It was measured.
13) Degradability
The film heat-pressed at 180 ° C. was embedded in compost at room temperature for 30 days, and the tensile strength was measured before and after the embedding to evaluate the degradability.
[0098]
Part A: Method for producing aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer
Example A-1
A 500 ml glass four-necked flask was charged with 400 g of 90% L-lactic acid (D content 0.40%) and 0.28 g of tin metal powder, followed by nitrogen substitution, and the temperature was raised from room temperature to 120 ° C. at a reduced pressure of 80 mmHg. Warm up. Water began to distill at about 60 ° C., and this time was set to 0 hour, and the temperature was raised to 120 ° C. over 1 hour. Thereafter, the degree of reduced pressure was changed in 30 minutes from 80 mmHg to 10 mmHg at 120 ° C., and maintained for 3 hours. The total weight average molecular weight (Mw) for 5 hours and 30 minutes so far was 1500, and the D-form content was 0.41%.
Next, the temperature was raised from 120 ° C. to 160 ° C. over 1 hour with the reduced pressure of 10 mmHg, and dehydration condensation was continued under the conditions of 10 mmHg and 160 ° C. The reaction was stopped at 10 mmHg and 160 ° C. for 10 hours (16 hours and 30 minutes in total) to obtain 273 g of polymer (yield 95%).
The obtained polylactic acid had Mw 13000 and D-form content of 0.65%.
[0099]
Example A-2
The reaction was conducted in the same manner as in Example 1 except that 1.16 g of methanesulfonic acid was used as a catalyst.
In the analysis after 5 hours and 30 minutes, the Mw was 1400 and the D-form content was 0.41%. In addition, polylactic acid obtained after 16 hours and 30 minutes of reaction was yield: 272 g (yield: 94%), Mw: 14000, and D-form content: 0.67%.
[0100]
Example A-3
The reaction was conducted in the same manner as in Example 1 except that 1.74 g of p-toluenesulfonic acid monohydrate was used as a catalyst.
In the analysis after 5 hours and 30 minutes, it was Mw: 1800 and D-form content: 0.41%. The polylactic acid obtained 16 hours and 30 minutes after the reaction was yield: 273 g (yield 95%), Mw: 15000, and D-form content: 0.65%.
[0101]
Comparative Example A-1
A 500 ml glass four-necked flask was charged with 400 g of 90% L-lactic acid (D content 0.40%) and 0.28 g of tin metal powder, and was purged with nitrogen. Warm up. Water began to distill at about 60 ° C., and the temperature was raised to 160 ° C. over 1 hour with this time as 0 hour. The weight average molecular weight at this time was 500 or less. After the temperature reached 160 ° C., the degree of vacuum was maintained at 80 mmHg for an additional hour. Thereafter, the degree of vacuum was changed in 30 minutes from 160 mmHg to 10 mmHg at 160 ° C., and maintained for 8 hours. The total amount of polymer obtained in 10 hours and 30 minutes so far was 264 g (yield 92%), the weight average molecular weight (Mw) was 15000, but the D-form content was 1.21%, which was a comparison with Example 1. Thus, polymers having substantially the same molecular weight can be obtained in a short time, but the rate of change of D-form changed by 0.81% or more by a factor of 3 in Example 1 with an increase of 0.21%.
[0102]
Comparative Example A-2
The reaction was performed in the same manner as in Comparative Example 1 except that 1.16 g of methanesulfonic acid was used as a catalyst. The Mw when the reaction temperature reached 160 ° C. was 500 or less.
The polylactic acid obtained 10 hours and 30 minutes after the reaction was yield: 265 g (yield: 92%), Mw: 15000, and D-form content: 1.29%.
[0103]
Comparative Example A-3
The reaction was performed in the same manner as in Comparative Example 1 except that 1.74 g of p-toluenesulfonic acid monohydrate was used as the catalyst. The Mw when the reaction temperature reached 160 ° C. was 500 or less.
The polylactic acid obtained 10 hours and 30 minutes after the reaction was yield: 265 g (yield: 92%), Mw: 16000, and D-form content: 1.31%.
[0104]
Part B: Method for crystallizing aliphatic hydroxycarboxylic acid prepolymer
Example B-1
A 2000 ml glass round bottom flask was charged with 1070 g of 90% L-lactic acid and 0.75 g of tin. After nitrogen substitution, the temperature was gradually raised and the pressure was reduced. The reaction was finally carried out at a reaction temperature of 160 ° C. and a reaction pressure of 10 Torr for 15 hours. The resulting polylactic acid had an intrinsic viscosity ηinh of 0.29.
This polylactic acid was made into a rice-sized pellet with a granulator. 20 g of pellets were placed in 80 g of water at 50 ° C. and left for 60 minutes. No fusion or breakage between the pellets was observed. The pellet was taken out, dried under reduced pressure at room temperature, and measured with a differential scanning calorimeter. As a result, no heat of crystallization was detected.
[0105]
Example B-2
20 g of polylactic acid obtained in Example B-1 was dropped into 80 g of water at 50 ° C. with stirring in the form of a melt. Solidification was observed at the same time as the dropping, and the state was maintained for 60 minutes. No fusion or breakage between the particles was observed. The particles were taken out, dried under reduced pressure at room temperature, and measured with a differential scanning calorimeter. As a result, no heat of crystallization was detected.
[0106]
Example B-3
A polylactic acid solution was prepared by adding 10 g of dichlorobenzene to 20 g of the polylactic acid obtained in Example B-1. This polylactic acid solution was dropped into 270 g of water at 50 ° C. with stirring. Solidification was observed at the same time as the dropping, and the state was maintained for 60 minutes. No fusion or breakage between the particles was observed. The particles were taken out, dried under reduced pressure at room temperature, and measured with a differential scanning calorimeter. As a result, no heat of crystallization was detected.
[0107]
Comparative Example B-1
The polylactic acid pellets obtained in Example B-1 were placed in a 50 ° C. oven for crystallization. Even after 60 minutes, the pellet was transparent, and the heat of crystallization was 40 [J / g] as measured by a differential scanning calorimeter.
Moreover, although the polylactic acid pellet obtained in Example B-1 was put into a 60 degreeC oven and crystallization was performed, after 30 minutes, the pellet was fuse | melted.
[0108]
Part C: Solid state polymerization using volatile catalyst
Example C-1
1) Prepolymer production
A prepolymer was produced under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 13,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst p-toluenesulfonic acid monohydrate 3.11 g
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere)
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure and nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C for 1 hour (atmospheric pressure and nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 8 hours (maintained at 10 mmHg)
[0109]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of the prepolymer (yield 267.5 g, yield 95.0%), the reaction solution was discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. The polymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0110]
4) Solid phase polymerization
Following the crystallization of the prepolymer, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 40 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.75 g (yield 95.0%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 146,000
Catalyst concentration C A = 751 [ppm] (Sulfur analysis value: 140 [ppm])
Catalyst concentration C B = 11000 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 6.8 [%]
Molecular weight retention during pressing = 94%
[0111]
Example C-2
1) Prepolymer production
A prepolymer was produced under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 13,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst 2.82 g of methanesulfonic acid
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere) The following five steps were used.
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure and nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C for 1 hour (atmospheric pressure and nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 8 hours (maintained at 10 mmHg)
[0112]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of prepolymer (yield 268.4 g, yield 95.3%), the reaction solution was discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. The polymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0113]
4) Solid phase polymerization
Following the crystallization of the prepolymer, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 40 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.75 g (yield 95.0%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 133,000
Catalyst concentration C A = 329 [ppm] (Sulfur analysis value: 110 [ppm])
Catalyst concentration C B = 11100 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 3.0 [%]
Pressing molecular weight retention = 92%
[0114]
Example C-3
1) Prepolymer production
A prepolymer was produced under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 13,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst 2.82 g ethanesulfonic acid
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere) The following five steps were used.
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure, nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C. for 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 8 hours (maintained at 10 mmHg)
[0115]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of the prepolymer (yield 266.7 g, yield 94.7%), the reaction solution was discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. The polymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0116]
4) Solid phase polymerization
Following the crystallization of the polymer sold, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 40 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.78 g (yield 95.6%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 130,000
Catalyst concentration C A = 377 [ppm] (Sulfur analysis value: 110 [ppm])
Catalyst concentration C B = 11100 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 3.4 [%]
Pressing molecular weight retention = 92%
[0117]
Example C-4
1) Prepolymer production
A prepolymer was produced under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 12,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst 1.82 g of 1-propanesulfone
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere) The following five steps were used.
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure, nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C. for 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 8 hours (maintained at 10 mmHg)
[0118]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of the prepolymer (yield 264.1 g, yield 93.8%), the reaction solution was discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. The polymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0119]
4) Solid phase polymerization
Following the crystallization of the prepolymer, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 40 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.76 g (yield 95.2%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 130,000
Catalyst concentration C A = 387 [ppm] (Sulfur analysis value: 100 [ppm])
Catalyst concentration C B = 11200 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 3.5 [%]
Pressing molecular weight retention = 93%
[0120]
Example C-5
1) Prepolymer production
A prepolymer was produced under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 12,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst 1.69 g of p-chlorobenzenesulfonic acid
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere) The following five steps were used.
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure, nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C. for 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 10 hours (maintained at 10 mmHg)
[0121]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of the prepolymer (yield 265.3 g, yield 94.2%), the reaction solution was discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. The polymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0122]
4) Solid phase polymerization
Subsequent to the third step, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 60 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.74 g (yield 94.8%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 138,000
Catalyst concentration C A = 840 [ppm] (Sulfur analysis value: 140 [ppm])
Catalyst concentration C B = 6720 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 12.5 [%]
Pressing molecular weight retention = 90%
[0123]
Example C-6
1) Prepolymer production
The reaction was carried out in the following three stages under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 20,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 102.3g
Volatile catalyst p-toluenesulfonic acid monohydrate 0.80 g
<First stage>
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature 140 ℃
Reaction pressure 100mmHg
Reaction time 3 hours
Reaction operation The mixture was heated and stirred while water was distilled out of the reaction system.
<Second stage>
Reactor 500ml round bottom flask with Dean Stark trap
Reaction temperature 140 ℃
Reaction pressure 270mmHg
Reaction time 4 hours
Reaction Operation Each of the Dean-Stark trap and the reaction mass was charged with 72 g of o-dichlorobenzene and subjected to azeotropic dehydration for 4 hours.
<Third stage>
Reactor The Dean-Stark trap is removed, and the refluxing organic solvent (o-dichlorobenzene) passes through the molecular sieve packed bed (layer packed with 30 g of molecular sieve 3A) and returns to the round bottom flask again. 500ml round bottom flask
Reaction temperature 140 ℃
Reaction pressure 270mmHg
Reaction time 8 hours
Reaction operation: 54 g of o-dichlorobenzene with a water content of 10 ppm was charged in the molecular sieve filling tube, and 144 g of o-dichlorobenzene was charged in the reaction mass, and the refluxing organic solvent passed through the molecular sieve filling tube and rounded. The mixture was heated and stirred to return to the bottom flask again.
[0124]
2) Solidification of prepolymer
After cooling the reaction solution to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene was distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer was dried in a nitrogen atmosphere to obtain 67.6 g of a powdered prepolymer. (Yield 93.9%) was obtained.
Further, this powdery prepolymer was drawn using a melt indexer, and a strand was drawn and sieved to obtain a pellet-like prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0125]
4) Solid phase polymerization
Following the crystallization of the prepolymer, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 40 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.77 g (yield 95.4%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 143,000
Catalyst concentration C A = 751 [ppm] (Sulfur analysis value: 140 [ppm])
Catalyst concentration C B = 11200 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 6.7 [%]
Molecular weight retention during pressing = 94%
[0126]
Example C-7
1) Prepolymer production
A prepolymer was produced under the following reaction conditions.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 12,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst Benzenesulfonic acid monohydrate 1.88g
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere) The following five steps were used.
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure, nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C. for 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 10 hours (maintained at 10 mmHg)
[0127]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of the prepolymer (yield 265.3 g, yield 94.2%), the reaction solution was discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. The polymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0128]
4) Solid phase polymerization
Following the crystallization of the prepolymer, the following two-stage solid phase polymerization was performed in a vertical reactor made of SUS.
First stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 140 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 5 [ml / min], reaction time of 60 hours
Second stage: solid state polymerization with reaction pressure of 760 [mmHg], reaction temperature of 160 ° C., flow gas (nitrogen gas) / flow rate of 200 [ml / min], reaction time of 60 hours
4.75 g (yield 95.0%) of aliphatic polyester (polylactic acid) was obtained.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw) = 129,000
Catalyst concentration C A = 690 [ppm] (Sulfur analysis value: 140 [ppm])
Catalyst concentration C B = 6710 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 10.3 [%]
Pressing molecular weight retention = 91%
[0129]
Comparative Example C-1
1) Prepolymer production
The reaction was carried out in the following 5 stages under the following reaction conditions. As the catalyst, tin known to have high activity as an esterification catalyst was used.
The weight average molecular weight (Mw) of the obtained prepolymer was 12,000.
<Reaction conditions>
Monomer 88% L-lactic acid 400.0 g
Volatile catalyst Tin powder 0.28g
Reactor 500ml round bottom flask
Reaction temperature and reaction time (reaction pressure / reaction atmosphere) The following five steps were used.
1st stage: Temperature raised to 25-100 ° C over 30 minutes (atmospheric pressure, nitrogen atmosphere)
Second stage: Temperature rise to 100-160 ° C. over 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Third stage: maintained at 160 ° C. for 1 hour (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere)
Fourth stage: maintained at 160 ° C. for 2 hours (atmospheric pressure / nitrogen atmosphere → depressurized to 10 mmHg)
5th stage: maintained at 160 ° C. for 6 hours (maintained at 10 mmHg)
[0130]
2) Solidification of prepolymer
After measuring the tare of the round bottom flask and calculating the yield of the prepolymer (yield 267.5 g, yield 95.0%), the reaction solution was then discharged into a straw vat and cooled to 30 ° C. Then, the prepolymer was pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle diameter of 0.5 to 2.0 mm.
3) Prepolymer crystallization
5.00 g of prepolymer was charged into a vertical reactor made of SUS (stainless steel) and crystallized at 80 ° C./nitrogen atmosphere for 1 hour.
[0131]
4) Solid phase polymerization
Following crystallization of the prepolymer, in a SUS vertical reactor, the reaction pressure was 760 [mmHg], the reaction temperature was 140 ° C., the flow gas (nitrogen gas) / flow rate was 200 [ml / min], and the reaction time was 60 hours. Polymerization gave aliphatic polyester (polylactic acid) 4.46 g (yield 89.2%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
The catalyst concentration (tin concentration) was quantified by fluorescent X-ray analysis.
Weight average molecular weight (Mw) = 132,000
Catalyst concentration (tin concentration) C A = 1200 [ppm]
Catalyst concentration (tin concentration) C B = 1200 [ppm]
Catalyst residual ratio R = 100 [%]
Pressing molecular weight retention = 38%
[0132]
The results of Examples C-1 to C-7 and Comparative Example C-1 are summarized in Table 1 (Tables 1 and 2).
[0133]
[Table 1]
[0134]
[Table 2]
[0135]
C 'part: Solid phase polymerization using non-volatile catalyst
Example C′-1
102.3 g of 88% L-lactic acid and 0.41 g of tin (II) oxide were charged into a 500 ml round bottom flask, and stirred with heating at 140 ° C./100 mmHg for 3 hours while distilling water out of the system. Thereafter, a Dean-Stark trap containing 72 g of o-dichlorobenzene was attached, and 72.0 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, followed by azeotropic dehydration at 140 ° C./270 mmHg for 4 hours. Dean-Stark trap is removed, 30g of molecular sieve 3A is filled, and a tube containing 54g of o-dichlorobenzene with a water content of 10ppm or less is attached so that the solvent distilled off by reflux returns to the system through the molecular sieve. Further, 144 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, and the mixture was heated and stirred at 140 ° C./270 mmHg for 8 hours while preventing water from entering the system. The molecular weight at this time was 66,000.
Thereafter, the reaction solution is cooled to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene is distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer is dried in a nitrogen atmosphere to obtain a powdery prepolymer. It was.
[0136]
The obtained prepolymer was charged into a 500 ml eggplant-shaped flask and heated at 140 ° C./2 mmHg for 13 hours. Thereafter, 800 ml of a 0.7% hydrochloric acid / isopropyl alcohol solution was added and stirred for 1 hour, followed by suction filtration twice to remove tin. Subsequently, the filter cake was stirred with 600 ml of isopropyl alcohol and then subjected to suction filtration until the filtrate became neutral, dried with hot air at 60 ° C. and 67.0 g of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid) (yield 93). 0.1%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 133,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.5 ° C, melting point 163.4 ° C
Tensile strength: 620 kg / cm 2 (Break)
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0137]
Example C′-2
102.3 g of 88% L-lactic acid and 0.36 g of tin powder were charged into a 500 ml round bottom flask, and stirred at 140 ° C./100 mmHg for 3 hours while distilling off water from the system. Thereafter, a Dean-Stark trap containing 72 g of o-dichlorobenzene was attached, and 72.0 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, followed by azeotropic dehydration at 140 ° C./270 mmHg for 4 hours. Dean-Stark trap is removed, 30g of molecular sieve 3A is filled, and a tube containing 72g of o-dichlorobenzene with a water content of 10ppm or less is attached so that the solvent distilled off by reflux returns to the system through the molecular sieve. Then, 144 g of o-dichlorobenzene was added, and the mixture was heated and stirred at 140 ° C./270 mmHg for 8 hours while preventing water from being mixed into the system. The molecular weight at this time was 22,000.
Thereafter, the reaction solution is cooled to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene is distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer is dried in a nitrogen atmosphere to obtain a powdery prepolymer. It was.
[0138]
The obtained prepolymer was charged into a 500 ml eggplant-shaped flask and heated at 140 ° C./2 mmHg for 21 hours. Thereafter, 800 ml of a 0.7% hydrochloric acid / isopropyl alcohol solution was added and stirred for 1 hour, followed by suction filtration twice to remove tin powder. Subsequently, the filter cake was stirred with 600 ml of isopropyl alcohol and then subjected to suction filtration until the filtrate became neutral, dried with hot air at 60 ° C., and 65.2 g of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid) (yield 90%). 0.6%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 122,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 57.9 ° C, melting point 162.1 ° C
Tensile strength: 600 kg / cm 2 (Break)
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0139]
Example C′-3
While charging 102.3 g of 88% L-lactic acid and 0.80 g of paratoluenesulfonic acid monohydrate into a 500 ml round bottom flask, distilling water out of the system at 140 ° C./100 mmHg for 1.5 hours. Stir with heating. Thereafter, a Dean-Stark trap containing 72 g of o-dichlorobenzene was attached, and 72.0 g of o-dichlorobenzene was further added to the reaction mass, followed by azeotropic dehydration at 140 ° C./270 mmHg for 6 hours. Dean-Stark trap is removed, 30g of molecular sieve 3A is filled, and a tube containing 54g of o-dichlorobenzene with a water content of 10ppm or less is attached so that the solvent distilled off by reflux returns to the system through the molecular sieve. Further, 144 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, and the mixture was heated and stirred at 140 ° C./270 mmHg for 8 hours while preventing water from entering the system. The molecular weight at this time was 24,000.
Thereafter, the reaction solution is cooled to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene is distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer is dried in a nitrogen atmosphere to obtain a powdery prepolymer. It was.
[0140]
The obtained prepolymer was charged into a 500 ml eggplant-shaped flask and heated at 140 ° C./2 mmHg for 38 hours. Thereafter, the polymer was dissolved in 430 ml of chloroform and contacted with 430 ml of water to remove the catalyst, and the chloroform solution of this polymer was discharged into 1500 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer. The polymer recovered by suction filtration was dried with hot air at 60 ° C. to obtain 58.3 g (yield 81.0%) of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 132,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.2 ° C, melting point 163.0 ° C
Tensile strength: 620 kg / cm 2 (Break)
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0141]
Example C′-4
88% L-lactic acid (102.3 g) and methanesulfonic acid (1.44 g) were charged into a 500 ml round bottom flask, and the temperature was raised from room temperature to 160 ° C. over 1 hour under normal pressure and nitrogen atmosphere. After maintaining for 1 hour, while maintaining 160 ° C., the pressure was gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours, and finally the reaction was performed at 160 ° C./10 mmHg for 6 hours. The molecular weight at this time was 7,000.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0142]
The obtained prepolymer was placed in a U-shaped glass tube and heated at 140 ° C./nitrogen stream for 40 hours to obtain 66.5 g of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid) (yield 92.3%). Obtained.
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 90,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 56.5 ° C, melting point 160.0 ° C
Tensile strength: 580 kg / cm 2 (Break)
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0143]
Example C′-5
88% L-lactic acid (102.3 g) and stannous oxide (0.41 g) were charged into a 500 ml round bottom flask, and stirred at 140 ° C./100 mmHg for 3 hours while distilling off water from the system. Thereafter, a Dean-Stark trap containing 72 g of o-dichlorobenzene was attached, and 72.0 g of o-dichlorobenzene was further added to the reaction mass, followed by azeotropic dehydration at 140 ° C./270 mmHg for 4 hours. Dean-Stark trap is removed, 30g of molecular sieve 3A is filled, and a tube containing 54g of o-dichlorobenzene with a water content of 10ppm or less is attached so that the solvent distilled off by reflux returns to the system through the molecular sieve. Further, 144 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, and the mixture was heated and stirred at 140 ° C./270 mmHg for 8 hours while preventing water from entering the system. The molecular weight at this time was 68,000.
Thereafter, the reaction solution is cooled to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene is distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer is dried in a nitrogen atmosphere to obtain a powdery prepolymer. It was. Further, a strand was drawn from this powdery prepolymer using a melt indexer, and a pellet-like prepolymer was obtained therefrom.
[0144]
The obtained prepolymer was charged into a 500 ml eggplant-shaped flask and heated at 140 ° C./2 mmHg for 20 hours.
Thereafter, the polymer was dissolved in 430 ml of chloroform and brought into contact with 720 ml of 1N aqueous hydrochloric acid, and then the chloroform solution of this polymer was discharged into 1500 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer and suction filtration was repeated twice. Furthermore, the operation of stirring the filter cake in 600 ml of isopropyl alcohol and performing suction filtration was repeated until the filtrate became neutral and dried with hot air at 60 ° C. to obtain 59.3 g of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid) ( Yield 82.4%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 130,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 57.9 ° C, melting point 158.4 ° C
Tensile strength: 620 kg / cm 2 (Break)
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0145]
Example C′-6
Charge 102.3 g of 88% L-lactic acid and 0.80 g of paratoluenesulfonic acid monohydrate into a 500 ml round bottom flask, and raise the temperature from room temperature to 160 ° C. over 1 hour under normal pressure and nitrogen atmosphere. After maintaining at 160 ° C. for 1 hour, the pressure was gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours while maintaining 160 ° C., and finally the reaction was performed at 160 ° C./10 mmHg for 6 hours. The molecular weight at this time was 8,200.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0146]
The obtained prepolymer was placed in a U-shaped glass tube and heated at 140 ° C./nitrogen stream for 40 hours. Thereafter, the polymer was dissolved in 430 ml of chloroform and contacted with 430 ml of water to remove the catalyst, and the chloroform solution of this polymer was discharged into 1500 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer. The polymer collected by suction filtration was dried with hot air at 60 ° C. to obtain 56.4 g (yield 78.3%) of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 135,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.8 ° C, melting point 163.8 ° C
Tensile strength: 620 kg / cm 2 (Break)
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0147]
Comparative Example C′-1
102.3 g of 88% L-lactic acid was charged into a 500 ml round bottom flask, heated from room temperature to 180 ° C. in a nitrogen atmosphere in 1.5 hours, and then in 180 ° C./nitrogen atmosphere for 0.5 hours. The mixture was heated and stirred while water was distilled away. Thereafter, a Dean-Stark trap containing 72 g of o-dichlorobenzene was attached, and 7.2 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, followed by azeotropic dehydration at 180 ° C./nitrogen atmosphere for 6 hours. Remove the Dean-Stark trap, attach 30g of molecular sieve 3A, attach a tube containing 54g of o-dichlorobenzene with a water content of 10ppm or less, and the solvent distilled off by reflux will pass through the molecular sieve again. Then, 10 g of o-dichlorobenzene was added, and the mixture was heated and stirred at 180 ° C./nitrogen atmosphere for 13 hours while preventing water from being mixed into the system. The molecular weight at this time was 9,500.
Thereafter, the reaction solution is cooled to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene is distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer is dried in a nitrogen atmosphere to obtain a powdery prepolymer. It was.
[0148]
The obtained prepolymer was charged into a U-shaped glass tube and heated at 140 ° C./nitrogen stream for 65 hours to obtain 65.2 g (yield 90.6%) of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid). Obtained.
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 23,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature is 49.0 ° C, melting point is 154.1 ° C
Tensile strength: too weak to measure.
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0149]
Preparation and crystallization examples of the prepolymer used for the solid phase polymerization of Examples D-1 to D-12 are described below.
Prepolymer Production Example 1
A 500 ml glass four-necked flask was charged with 400 g of 90% L-lactic acid (D content 0.40%) and 0.28 g of tin metal powder, and was purged with nitrogen. Warm up. Water began to distill at about 60 ° C., and the temperature was raised to 160 ° C. over 1 hour with this time as 0 hour. The weight average molecular weight at this time was 500 or less. After the temperature reached 160 ° C., the degree of vacuum was maintained at 80 mmHg for an additional hour. Thereafter, the degree of vacuum was changed in 30 minutes from 160 mmHg to 10 mmHg at 160 ° C., and maintained for 8 hours. The total amount of polymer obtained in 10 hours and 30 minutes so far was 264 g (yield 91.7%), and the weight average molecular weight (Mw) was 15000.
[0150]
Prepolymer production example 2
The reaction was carried out in the same manner as in Prepolymer Production Example 1 except that 1.91 g of p-toluenesulfonic acid monohydrate was used as the catalyst instead of metal tin powder.
The prepolymer obtained after 10 hours and 30 minutes of reaction was
Yield: 265 g (Yield 92.0%)
Mw: 16,000
D body content: 1.33%
[0151]
Prepolymer production example 3
The reaction was conducted in the same manner as in Prepolymer Production Example 1 except that 1.58 g of methanesulfonic acid was used instead of metal tin powder as the catalyst.
The prepolymer obtained after 10 hours and 30 minutes of reaction was
Yield: 265 g (Yield 92.0%)
Mw: 15,000
D body content: 1.31%
[0152]
Prepolymer production example 4
A 500 ml glass four-necked flask was charged with 400 g of 90% L-lactic acid (D content 0.40%) and 0.28 g of tin metal powder, followed by nitrogen substitution, and the temperature was raised from room temperature to 120 ° C. at a reduced pressure of 80 mmHg. Warm up. Water began to distill at about 60 ° C., and this time was set to 0 hour, and the temperature was raised to 120 ° C. over 1 hour. Thereafter, the degree of reduced pressure was changed in 30 minutes from 80 mmHg to 10 mmHg at 120 ° C., and maintained for 3 hours. The total weight average molecular weight (Mw) for 5 hours and 30 minutes so far was 1500, and the D-form content was 0.41%.
Next, the temperature was raised from 120 ° C. to 160 ° C. over 1 hour with the reduced pressure of 10 mmHg, and dehydration condensation was continued under the conditions of 10 mmHg and 160 ° C. The reaction was stopped at 10 mmHg and 160 ° C. for 10 hours (16 hours and 30 minutes in total) to obtain 273 g of polymer. (Yield 94.8%)
The obtained polylactic acid had Mw 13000 and D-form content of 0.65%.
[0153]
Prepolymer production example 5
The reaction was carried out in the same manner as in Prepolymer Production Example 4 except that 1.91 g of p-toluenesulfonic acid monohydrate was used as a catalyst instead of metal tin powder.
The prepolymer obtained after 16 hours and 30 minutes of reaction was
Yield: 273 g (94.8% yield)
Mw: 16,000
D body content: 0.66%
[0154]
Prepolymer Production Example 6
The reaction was performed in the same manner as in Prepolymer Production Example 4 except that 1.58 g of methanesulfonic acid was used instead of metal tin powder as a catalyst.
The prepolymer obtained after 16 hours and 30 minutes of reaction was
Yield: 272 g (94.4% yield)
Mw: 15,000
D body content: 0.69%
[0155]
Prepolymer crystallization example 1
The prepolymers of Prepolymer Production Examples 1 to 6 were each pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle size of 2.36 to 2.80 (mm).
For each of these prepolymers, 20 g of prepolymer was charged into 80 g of water at 50 ° C. and left to crystallize for 60 minutes. No fusion or breakage between the prepolymers was observed.
These crystallized prepolymers were designated as crystallized prepolymers 1 to 6.
[0156]
Prepolymer crystallization example 2
The prepolymers of Prepolymer Production Examples 1 to 6 were each pulverized in a mortar and sieved to obtain a granular prepolymer having a particle size of 2.36 to 2.80 (mm).
For each of these prepolymers, 20 g of the prepolymer was placed in an 80 ° C. oven for crystallization. Pre-fusion of the prepolymer was confirmed.
These crystallized prepolymers were designated as crystallized prepolymers 7 to 12.
[0157]
Part D: Solid state polymerization
Example D-1
5.00 g of the crystallized prepolymer 1 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS, in a blowing constant temperature dryer (oven) at 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 60 Solid-phase polymerization was performed for 4 hours to obtain 4.46 g of polylactic acid (yield: 89.2%). At this point, the catalyst concentration remaining in the polylactic acid (tin concentration) C A Was 1200 [ppm]. Catalyst concentration (tin concentration) C B Is 1200 [ppm], so the catalyst residual ratio R is 100 [%].
This polylactic acid was dissolved in 27 ml of chloroform and brought into contact with 45 ml of 1N hydrochloric acid, and then the polylactic acid in chloroform was discharged into 100 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer, followed by suction filtration twice. Repeatedly, the filter cake was further agitated and suction filtered in 40 ml of isopropyl alcohol until the filtrate became neutral, and dried with hot air at 60 ° C. to obtain 3.52 g of polylactic acid (yield 70.4%). .
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
[0158]
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
The catalyst concentration (tin concentration) was quantified by fluorescent X-ray analysis.
Weight average molecular weight (Mw): 122,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 57.7 ° C, melting point 165.3 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 4.2
D body content: 1.40 [%]
Catalyst concentration after catalyst removal operation: 10 [ppm]
Pressing molecular weight retention: 95 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0159]
Example D-2
5.00 g of the crystallized prepolymer 2 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 25 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was performed under the reaction conditions of 4.63 g (yield: 92.6%) of polylactic acid.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 130,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.1 ° C, melting point 166.3 ° C
Tensile strength: 580 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 7.5
D body content: 1.51 [%]
Catalyst concentration C A : 646 [ppm] (Sulfur analysis value: 120 [ppm])
Catalyst concentration C B : 7060 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 9.2 [%]
Pressing molecular weight retention: 94 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0160]
Example D-3
5.00 g of crystallized prepolymer 3 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 5 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 2.5 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was carried out under the reaction conditions as described above to obtain 4.59 g of polylactic acid (yield: 91.8%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 132,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.4 ° C, melting point 166.7 ° C
Tensile strength: 580 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 8 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 5.0
D body content: 1.49 [%]
Catalyst concentration C A : 450 [ppm] (Sulfur analysis value: 150 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6500 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 6.9 [%]
Pressing molecular weight retention: 93 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0161]
Example D-4
5.00 g of the crystallized prepolymer 4 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS, in a blown constant temperature dryer (oven) at 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 60 Solid phase polymerization was carried out to obtain 4.50 g of polylactic acid (yield: 90.0%). At this point, the catalyst concentration remaining in the polylactic acid (tin concentration) C A Was 1100 [ppm]. Catalyst concentration (tin concentration) C B Is 1100 [ppm], the catalyst residual ratio R is 100 [%].
This polylactic acid was dissolved in 27 ml of chloroform and brought into contact with 45 ml of 1N hydrochloric acid, and then the polylactic acid in chloroform was discharged into 100 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer, followed by suction filtration twice. Repeatedly, the filter cake was stirred and filtered in 40 ml of isopropyl alcohol until the filtrate became neutral and dried with hot air at 60 ° C. to obtain 3.53 g of polylactic acid (yield 70.6%). .
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
[0162]
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
The catalyst concentration (tin concentration) was quantified by fluorescent X-ray analysis.
Weight average molecular weight (Mw): 122,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 57.5 ° C, melting point 165.3 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 4.0
D body content: 0.82 [%]
Catalyst concentration (tin concentration) after catalyst removal operation: 12 [ppm]
Pressing molecular weight retention: 95 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0163]
Example D-5
5.00 g of crystallized prepolymer 5 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 25 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was performed under the reaction conditions of 4.61 g (yield: 92.2%) of polylactic acid.
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 128,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.0 ° C, melting point 166.0 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 8 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 7.0
D body content: 0.82 [%]
Catalyst concentration C A : 646 [ppm] (Sulfur analysis value: 120 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6870 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 9.4 [%]
Pressing molecular weight retention: 93 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0164]
Example D-6
5.00 g of prepolymer 6 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 5 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 2.5 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was performed under the reaction conditions described above to obtain 4.60 g of polylactic acid (yield: 92.0%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 130,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.0 ° C, melting point 166.3 ° C
Tensile strength: 580 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 8 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 4.5
D body content: 0.87 [%]
Catalyst concentration C A : 450 [ppm] (Sulfur analysis value: 150 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6320 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 7.1 [%]
Pressing molecular weight retention: 93 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0165]
Example D-7
5.00 g of the crystallized prepolymer 7 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS, in a blowing constant temperature dryer (oven) at 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 60 Solid-phase polymerization was performed for a period of time to obtain 4.47 g of polylactic acid (yield: 89.4%). At this point, the catalyst concentration remaining in the polylactic acid (tin concentration) C A Was 1200 [ppm]. Catalyst concentration (tin concentration) C B Is 1200 [ppm], so the catalyst residual ratio R is 100 [%].
This polylactic acid was dissolved in 27 ml of chloroform and brought into contact with 45 ml of 1N hydrochloric acid, and then the polylactic acid in chloroform was discharged into 100 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer, followed by suction filtration twice. Repeatedly, the filter cake was further agitated and suction filtered in 40 ml of isopropyl alcohol until the filtrate became neutral and dried with hot air at 60 ° C. to obtain 3.67 g of polylactic acid (yield 73.4%). .
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
[0166]
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
The catalyst concentration (tin concentration) was quantified by fluorescent X-ray analysis.
Weight average molecular weight (Mw): 125,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 57.6 ° C, melting point 165.8 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 6.0
D-form content: 1.40 [%]
Catalyst concentration after catalyst removal operation: 10 [ppm]
Pressing molecular weight retention: 95 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0167]
Example D-8
5.00 g of the crystallized prepolymer 8 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 25 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was performed under the reaction conditions described above to obtain 4.75 g of polylactic acid (yield: 95.0%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 131,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 58.1 ° C, melting point 166.5 ° C
Tensile strength: 580 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 12
D body content: 1.50 [%]
Catalyst concentration C A : 700 [ppm] (Sulfur analysis value: 130 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6870 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 10.2 [%]
Pressing molecular weight retention: 94 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0168]
Example D-9
5.00 g of prepolymer 9 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 5 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 2.5 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was carried out under the reaction conditions as described above to obtain 4.70 g of polylactic acid (yield: 94.0%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 126,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 57.7 ° C, melting point 165.9 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 11
D body content: 1.48 [%]
Catalyst concentration C A : 480 [ppm] (Sulfur analysis value: 160 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6350 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 7.6 [%]
Pressing molecular weight retention: 93 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0169]
Example D-10
5.00 g of the crystallized prepolymer 10 was weighed and charged in a vertical reactor made of SUS, in a blown constant temperature dryer (oven) at 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 60 Solid-phase polymerization was performed for 4 hours to obtain 4.46 g of polylactic acid (yield: 89.2%). At this point, the catalyst concentration remaining in the polylactic acid (tin concentration) C A Was 1100 [ppm]. Catalyst concentration (tin concentration) C B Is 1100 [ppm], the catalyst residual ratio R is 100 [%].
This polylactic acid was dissolved in 27 ml of chloroform and brought into contact with 45 ml of 1N hydrochloric acid, and then the polylactic acid in chloroform was discharged into 100 ml of isopropyl alcohol to precipitate the polymer, followed by suction filtration twice. Repeatedly, the filter cake was further stirred and filtered in 40 ml of isopropyl alcohol until the filtrate became neutral, and dried with hot air at 60 ° C. to obtain 3.80 g of polylactic acid (yield 76.0%). .
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
[0170]
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
The catalyst concentration (tin concentration) was quantified by fluorescent X-ray analysis.
Weight average molecular weight (Mw): 124,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 57.5 ° C, melting point 165.7 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 5.8
D body content: 0.82 [%]
Catalyst concentration after catalyst removal operation: 15 [ppm]
Pressing molecular weight retention: 94 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0171]
Example D-11
5.00 g of crystallized prepolymer 11 was weighed and charged into a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 25 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 200 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was carried out under the reaction conditions as described above to obtain 4.73 g of polylactic acid (yield: 94.6%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 132,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 58.2 ° C, melting point 166.7 ° C
Tensile strength: 580 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 8 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 11
D body content: 0.83 [%]
Catalyst concentration C A : 700 [ppm] (Sulfur analysis value: 130 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6710 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 10.4 [%]
Pressing molecular weight retention: 94 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0172]
Example D-12
5.00 g of the crystallized prepolymer 12 was weighed and charged in a vertical reactor made of SUS.
1) 140 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 5 ml / min), 20 hours,
2) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 2.5 ml / min), 40 hours,
3) 160 ° C. under nitrogen gas flow (nitrogen flow rate 50 ml / min), 20 hours,
Solid-state polymerization was carried out under the reaction conditions as described above to obtain 4.72 g of polylactic acid (yield: 94.4%).
The dew point of the nitrogen gas used was −60 ° C.
The characteristics of the aliphatic polyester obtained by solid phase polymerization are as follows.
Weight average molecular weight (Mw): 125,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 57.6 ° C, melting point 165.8 ° C
Tensile strength: 570 [kg / cm 2 ] (Break)
Tensile elongation: 7 [%]
Haze: <1 [%]
Yellowness (YI value): 10
D body content: 0.85 [%]
Catalyst concentration C A : 420 [ppm] (Sulfur analysis value: 140 [ppm])
Catalyst concentration C B : 6150 [ppm]
Catalyst residual ratio R: 6.8 [%]
Pressing molecular weight retention: 93 [%]
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0173]
Comparative Example D-1
102.3 g of 88% L-lactic acid was charged into a 500 ml round bottom flask, heated from room temperature to 180 ° C. in a nitrogen atmosphere in 1.5 hours, and then in 180 ° C./nitrogen atmosphere for 0.5 hours. The mixture was heated and stirred while water was distilled away. Thereafter, a Dean-Stark trap containing 72 g of o-dichlorobenzene was attached, and 7.2 g of o-dichlorobenzene was added to the reaction mass, followed by azeotropic dehydration at 180 ° C./nitrogen atmosphere for 6 hours. Remove the Dean-Stark trap, attach 30g of molecular sieve 3A, attach a tube containing 54g of o-dichlorobenzene with a water content of 10ppm or less, and the solvent distilled off by reflux will pass through the molecular sieve again. Then, 10 g of o-dichlorobenzene was added, and the mixture was heated and stirred at 180 ° C./nitrogen atmosphere for 13 hours while preventing water from being mixed into the system. The molecular weight at this time was 9,500.
Thereafter, the reaction solution is cooled to 30 ° C. to crystallize the polymer, o-dichlorobenzene is distilled off at 60 ° C./10 mmHg, and the polymer is dried in a nitrogen atmosphere to obtain a powdery prepolymer. It was.
[0174]
The obtained prepolymer was charged into a U-shaped glass tube and heated at 140 ° C./nitrogen stream for 65 hours to obtain 65.2 g (yield 90.6%) of an aliphatic polyester polymer (polylactic acid). Obtained.
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 23,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature is 49.0 ° C, melting point is 154.1 ° C
Tensile strength: too weak to measure.
Haze: <1%
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0175]
Part E: Solid state polymerization of star polymer
Example E-1
After charging 102.3 g of 88% L-lactic acid and 0.78 g of p-toluenesulfonic acid monohydrate into a 500 ml round bottom flask and carrying out a nitrogen atmosphere, the temperature was raised from room temperature to 160 ° C. over 1 hour. After maintaining at 160 ° C. for 1 hour, the pressure was gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours while maintaining 160 ° C., and finally the reaction was performed at 160 ° C./10 mmHg for 4 hours. The molecular weight at this time was 15,000.
Here, 18 g of polybutylene succinate (molecular weight 40,000) was added to the reaction mass, and the reaction was further performed at 160 ° C./10 mmHg for 3 hours. The molecular weight at this time was 15,000.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0176]
The obtained prepolymer was charged into a U-shaped glass tube, crystallized at a nitrogen flow rate of 50 [ml / min] at 80 ° C./1 hour, and then a nitrogen flow rate of 50 [ml / min at 120 ° C./20 hours. ] For 20 hours, 140 ° C./150 hours with a nitrogen flow rate of 50 [ml / min], 150 ° C./20 hours with a nitrogen flow rate of 200 [ml / min], 82.8 g of aliphatic polyester (yield 92.0%) Got.
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 104,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 25.7 ° C, melting point 148.4 ° C
Tensile strength: 300 kg / cm2 (yield)
320kg / cm2 (break)
Tensile elongation: 260%
Haze: <1%
Yellowness (YI value): 11
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0177]
Example E-2
88% L-lactic acid 102.3 g, pentaerythritol 0.136 g, succinic acid 0.236 g, paratoluenesulfonic acid monohydrate 0.78 g were charged into a 500 ml round bottom flask, and the atmosphere was nitrogen, The temperature was raised to 160 ° C. over 1 hour, held at 160 ° C. for 1 hour, then gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours while maintaining 160 ° C., and finally at 160 ° C./10 mmHg. The reaction was performed for 8 hours. The molecular weight at this time was 18,000.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0178]
The obtained prepolymer was placed in a U-shaped glass tube, crystallized at a nitrogen flow rate of 60 [ml / min] at 80 ° C./1 hour, and then a nitrogen flow rate of 60 ml / min at 140 ° C./20 hours. ] Was heated for 20 hours at 160 ° C / 40 hours with a nitrogen flow rate of 2400 [ml / min] to obtain 66.5 g of aliphatic polyester (yield 92.3%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 481,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 59.8 ° C, melting point 172.8 ° C
Tensile strength: 620 kg / cm2 (break)
Tensile elongation: 8%
Bending strength: 830kg / cm2
Haze: 3.5%
Yellowness (YI value): 2.7
Moreover, the temperature at which the melt flow index (MI value) is 10 g / 10 minutes, the melt tension (MT value) at that temperature, and the evaluation of decomposability are shown below.
Temperature (MI: 10 g / 10 min): 200 (° C.)
Melt tension (MT value): 3.2 (g)
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0179]
Example E-3
88% L-lactic acid 102.3 g, pentaerythritol 0.0136 g, succinic acid 0.0236 g, and paratoluenesulfonic acid monohydrate 0.78 g were charged into a 500 ml round bottom flask. The temperature was raised to 160 ° C. over 1 hour, held at 160 ° C. for 1 hour, then gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours while maintaining 160 ° C., and finally at 160 ° C./10 mmHg. The reaction was performed for 8 hours. The molecular weight at this time was 14,000.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0180]
The obtained prepolymer was placed in a U-shaped glass tube, crystallized at a nitrogen flow rate of 60 [ml / min] at 80 ° C./1 hour, and then a nitrogen flow rate of 60 ml / min at 140 ° C./20 hours. ] Was heated for 20 hours at 160 ° C / 40 hours with a nitrogen flow rate of 2400 [ml / min] to obtain 66.3 g of aliphatic polyester (yield 92.0%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 210,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 59.3 ° C, melting point 161.8 ° C
Tensile strength: 590kg / cm2 (break)
Tensile elongation: 8%
Bending strength: 790kg / cm2
Haze: 3.0%
Yellowness (YI value): 2.1
Moreover, the temperature at which the melt flow index (MI value) is 10 g / 10 minutes, the melt tension (MT value) at that temperature, and the evaluation of decomposability are shown below.
Temperature (MI: 10 g / 10 min): 200 (° C.)
Melt tension (MT value): 2.7 (g)
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0181]
Example E-4
88% L-lactic acid (102.3 g), pentaerythritol (0.136 g), succinic acid (0.236 g), and methanesulfonic acid (0.58 g) were charged into a 500 ml round bottom flask and placed in a nitrogen atmosphere. The temperature was raised over 1 hour and maintained at 160 ° C. for 1 hour, while maintaining 160 ° C., the pressure was gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours, and finally the reaction was carried out at 160 ° C./10 mmHg for 8 hours. It was. The molecular weight at this time was 18,000.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0182]
The obtained prepolymer was placed in a U-shaped glass tube, crystallized at a nitrogen flow rate of 60 [ml / min] at 80 ° C./1 hour, and then a nitrogen flow rate of 20 [ml / min at 140 ° C./20 hours. ] Was heated for 20 hours at 160 ° C./40 hours with a nitrogen flow rate of 1200 ml / min to obtain 66.5 g of aliphatic polyester (yield 92.3%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 314,000
Differential thermal analysis: Glass transition temperature 59.8 ° C, melting point 172.8 ° C
Tensile strength: 620 kg / cm2 (break)
Tensile elongation: 8%
Bending strength: 810kg / cm2
Haze: 3.5%
Yellowness (YI value): 2.5
Moreover, the temperature at which the melt flow index (MI value) is 10 g / 10 minutes, the melt tension (MT value) at that temperature, and the evaluation of decomposability are shown below.
Temperature (MI: 10 g / 10 min): 195 (° C.)
Melt tension (MT value): 2.7 (g)
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
[0183]
Example E-5
88% L-lactic acid (102.3 g), trimethylolpropane (0.134 g), succinic acid (0.178 g), paratoluenesulfonic acid monohydrate (0.78 g) were charged into a 500 ml round bottom flask, and the atmosphere was nitrogen. The temperature was increased from 1 to 160 ° C. over 1 hour, held at 160 ° C. for 1 hour, and then gradually reduced from normal pressure to 10 mmHg over 2 hours while maintaining 160 ° C., and finally 160 ° C./10 mmHg. The reaction was carried out for 8 hours. The molecular weight at this time was 14,000.
Thereafter, the reaction solution was discharged into a hollow bat and cooled to 30 ° C., and then the prepolymer was ground in a mortar to obtain a granular prepolymer.
[0184]
The obtained prepolymer was placed in a U-shaped glass tube, crystallized at a nitrogen flow rate of 60 [ml / min] at 80 ° C./1 hour, and then a nitrogen flow rate of 60 ml / min at 140 ° C./20 hours. ] Was heated for 20 hours at 160 ° C / 40 hours with a nitrogen flow rate of 2400 [ml / min] to obtain 66.5 g of aliphatic polyester (yield 92.3%).
Various physical properties are shown below.
Weight average molecular weight: 261,000
Differential thermal analysis: glass transition temperature 59.6 ° C, melting point 171.8 ° C
Tensile strength: 600 kg / cm2 (break)
Tensile elongation: 8%
Bending strength: 800kg / cm2
Haze: 3.1%
Yellowness (YI value): 3.2
Moreover, the temperature at which the melt flow index (MI value) is 10 g / 10 minutes, the melt tension (MT value) at that temperature, and the evaluation of decomposability are shown below.
Temperature (MI: 10 g / 10 min): 195 (° C.)
Melt tension (MT value): 3.0 (g)
Degradability: The film was so deteriorated that its strength could not be measured.
Claims (10)
2×103≦Mw1≦1×105 (1)
5×104≦Mw2≦1×106 (2)
Mw1<Mw2 (3)The weight average molecular weight in the numerical range represented by Equation (1) (Mw 1) an aliphatic polyester prepolymer containing the 50% or more aliphatic hydroxycarboxylic acid units crystallization with a medium presence tactile organic sulfonic acid compound A process for producing an aliphatic polyester comprising a weight average molecular weight (Mw 2 ) and an aliphatic hydroxycarboxylic acid unit of 50% or more in the numerical range represented by the formulas (2) and (3) .
2 × 10 3 ≦ Mw 1 ≦ 1 × 10 5 (1)
5 × 10 4 ≦ Mw 2 ≦ 1 × 10 6 (2)
Mw 1 <Mw 2 (3)
R[%] = CA[ppm] ÷ CB[ppm]× 100 (10)
(数式(10)において、Rは、固相重合反応前後の触媒濃度の変化の尺度である触媒残留率[%]であり、CB[ppm]は、数式(11)により算出される、固相重合反応において反応系に仕込まれた触媒が全て脂肪族ポリエステル中に残留する場合の理論触媒濃度であり、CA[ppm]は、数式(12)により算出される、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中の触媒濃度である。)
CB[ppm] = WB[g] ÷ WP[g] × 106 (11)
(数式(11)において、WB[g]は、固相重合開始前に反応系に仕込まれた触媒の合計重量であり、WP[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステルの重量である。)
CA[ppm] = WA[g] ÷ WP[g] × 106 (12)
(数式(12)において、WA[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステル中に含有される触媒重量であり、WP[g]は、固相重合反応終了後、最終的に得られた脂肪族ポリエステルの重量である。)Shown in several formula (10), catalyst residues rate R, characterized in that it is 50% or less, according to claim 1 or 2 Symbol placement aliphatic method for producing a polyester.
R [%] = C A [ ppm] ÷ C B [ppm] × 100 (10)
(In Formula (10), R is the catalyst residual ratio [%], which is a measure of the change in the catalyst concentration before and after the solid-state polymerization reaction, and C B [ppm] is calculated by Formula (11). The theoretical catalyst concentration when all of the catalyst charged in the reaction system in the phase polymerization reaction remains in the aliphatic polyester, and C A [ppm] is calculated by Equation (12), after the completion of the solid-phase polymerization reaction The catalyst concentration in the aliphatic polyester finally obtained.)
C B [ppm] = W B [g] ÷ W P [g] × 10 6 (11)
(In Formula (11), W B [g] is the total weight of the catalyst charged in the reaction system before the start of the solid-phase polymerization, and W P [g] It is the weight of the obtained aliphatic polyester.)
C A [ppm] = W A [g] ÷ W P [g] × 10 6 (12)
(In Formula (12), W A [g] is the catalyst weight contained in the aliphatic polyester finally obtained after completion of the solid phase polymerization reaction, and W P [g] is the solid phase polymerization. (This is the weight of the aliphatic polyester finally obtained after completion of the reaction.)
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