JP4139110B2 - サイクロン気流経路を有するアップライト真空掃除機 - Google Patents

Description

【０００１】
(発明の背景)
本発明は、真空掃除機技術に関する。特に、本発明は、カーペットおよび床から埃およびごみを吸引するために使用されるアップライト型真空掃除機に関する。
【０００２】
アップライト真空掃除機は、当該技術において周知である。アップライト真空掃除機の２つの形式は、ソフトバッグ式真空掃除機およびハードシェル式真空掃除機である。従来のソフトバッグ式真空掃除機においては、真空源が必要な吸気を発生させ、掃除機で掃除されているカーペットまたは床から、埃を、吸込口を通り、モータ／ファンハウジングを経て、真空掃除機のハンドル部分に固定されたソフトソフトバッグ内に収容されたフィルタバッグに引き込む。きれいにされた空気は、その後、フィルタバッグおよびソフトバッグの多孔壁を介して排気される。従来のハードシェル式真空掃除機においては、真空源が必要な吸気を発生し、掃除機で掃除されているカーペットまたは床から、埃を、吸込口を介し、真空掃除機のハードシェル上部内に収容されたフィルタバッグへ引き込む。きれいにされた空気は、フィルタバッグの多孔壁を通り、モータ／ファンハウジングを通って移動し、大気に排気される。
【０００３】
真空フィルタバッグの必要性およびフィルタバッグの交換に関係する出費および不便さを完全に回避するため、第３の形式のアップライト真空掃除機は、埃その他の粒子の大部分を吸気流から分離するために、フィルタバッグよりむしろサイクロン気流を利用する。ごみを気流から分離した後、空気は、どのような残留粒子でも除去するために通常通り濾過される。濾過された空気は、その後、モータ／ファンハウジング内を通過して排気される。
【０００４】
多くの周知サイクロン気流式真空掃除機については、集塵容器を空にする手順は不便であり、しばしば容器内容物をこぼすことにつながる。さらに、一部のサイクロン気流式真空掃除機においては、排気は残留汚染物質が十分になくならない。そうした従来のサイクロン気流式真空掃除機のサイクロン作用は、すべての塵埃その他の汚染物質を吸気流から完全に除去しないから、モータの下流に排気フィルタを備えることが必要である。その結果、一サイクロン気流式真空掃除機のなかには、真空掃除機アップライトハウジング部の片側に配置されるほぼ矩形またはカートリッジ式の排気フィルタのような最終フィルタ段を組み込んだものもある。カートリッジ式排気フィルタを組み込んた、そうしたサイクロン気流式真空掃除機は、かさばり、使用者にとって操作性がよくない外形を有する傾向がある。
【０００５】
したがって、より優れかつより有利な総合結果を提供しつつ前述の難題その他を克服する最適化された気流経路を有する、新規な、改良されたアップライト真空掃除機を開発することが望ましいと考えられている。
(発明の概要)
本発明によれば、新規な、改良されたアップライト真空掃除機が提供される。
【０００６】
本発明の第１の態様によれば、真空掃除機は、吸気流からの汚染物質の分離を促進するサイクロン気流チャンバを含む。気流チャンバは、チャンバ入口およびチャンバ出口を備える。チャンバ入口は、ノズルベース吸込口と流体的に接続されている。排気フィルタハウジングは、吸気流ダクトおよび排気流プレナムを含む。吸気流ダクトは、チャンバ出口と連絡している。気流吸込源は、吸気入口および吸気出口を備える。吸気入口は、吸気流ダクトと連絡し、吸気出口は、排気流プレナムと連絡している。一次フィルタアセンブリは、吸気流から汚染物質を濾過するために、サイクロン気流チャンバと吸込源との間に配置されている。
【０００７】
本発明の別の態様によれば、アップライト真空掃除機は、ハンドルを含むアップライトハウジング部、および、アップライトハウジング部と丁番式に相互接続されたノズルベース部を含む。ノズルベース部は、その下側に形成された主吸込口を備える。サイクロン気流チャンバは、吸気流から塵埃を分離するためにアップライトハウジング部に範囲が限定されている。サイクロン気流チャンバは、チャンバ入口およびチャンバ出口を備える。吸込源は、アップライトハウジング部およびノズルベース部のうちの一方に配置され、吸気流入口および排気流出口を有する。吸気流入口は、チャンバ出口から離れて配置されている。排気フィルタハウジングは、サイクロン気流チャンバの下に配置され、チャンバ出口および吸気流入口と流体連絡している吸気流ダクトを備える。主フィルタアセンブリは、吸気流がサイクロン気流塵埃分離チャンバを通って流れる際に吸気流から残留塵埃を濾過するため、サイクロン気流チャンバと吸込源との間に位置付けられている。
【０００８】
本発明のさらに別の態様によれば、アップライト真空掃除機は、吸気流からのごみの分離を助成する分離チャンバと、排気フィルタを備える排気フィルタハウジングと、吸込源を備える吸込源ハウジングとを含み、ここにおいて、分離チャンバ、排気フィルタハウジングおよび吸込源ハウジングは、ｉ）分離チャンバから排気フィルタハウジングを通って吸込源ハウジングへ軸方向下方に延び、ii）吸込源を横切って側方に延び、iii）吸込源ハウジングから排気フィルタハウジングへ軸方向上方に延び、iv）排気フィルタを通って径方向外方に延びる、気流経路の範囲を限定するために協働する。
【０００９】
本発明の１つの利点は、新規な、改良された真空掃除機の提供である。
【００１０】
本発明の別の利点は、気流から塵埃を分離し、分離された塵埃を、容易かつ便宜に空にされた集塵カップに蓄積するために、吸気流が通過するサイクロン気流チャンバを備える真空掃除機の提供に見られる。
【００１１】
本発明のまた別の利点は、気流を不当に制限せずかつ早期の目詰まりを伴わずにサイクロン気流チャンバとモータアセンブリとの間で吸気流から残留汚染物質を効果的に濾過する主フィルタを備えるサイクロン気流式アップライト真空掃除機の提供に存在する。
【００１２】
本発明のさらに別の利点は、主フィルタチャンバからの気流出口と真空源との間に直接的な空気経路が設けられたサイクロン気流式アップライト真空掃除機の提供である。好ましくは、真空源は吸気流出口の下に配置される。
【００１３】
本発明のさらにまた別の利点は、排気流を、大気中へのその排気の直前に濾過するために、吸込モータアセンブリの下流に位置する概ね環状の排気フィルタを備えるアップライト真空掃除機の提供である。
【００１４】
本発明のさらなる利点は、塵分離チャンバへの径方向の汚染空気入口および塵分離チャンバからの軸方向の清浄空気出口を備え、出口は、フィルタによって入口から分離されている真空掃除機の提供である。好ましくは、汚染空気入口は、塵分離チャンバの上端部に配置され、チャンバ内で接線方向に沿って入口空気を誘導するためのダイバータを備える。
【００１５】
本発明のまた別の利点は、吸気流が、排気フィルタハウジング内を延びる中心ダクトを通過してモータ／ファンハウジングへ軸方向下方に流れ、環状排気フィルタを通って径方向外方に流れる前に、モータ／ファンハウジングから排気フィルタハウジングに軸方向上方に流れて戻る、排気フィルタハウジング上に直接配置された主濾過チャンバを備える真空掃除機の提供である
本発明のさらに別の利点は、着脱可能な集塵カップ、および、集塵カップに固定された脱着可能なふたにより範囲が限定された主濾過チャンバを備え、集塵カップは脱着可能な主フィルタエレメントを収容している、真空掃除機の提供である。
【００１６】
本発明のさらに他の便益および利点は、以下の詳細な説明を読み理解すれば、当業者には明白となるであろう。
（図面の簡単な説明）
本発明は、一定の構成要素および構造物において具体化することができ、その好ましい実施形態は添付図面において例証されるであろう。
【００１７】
図１は、本発明に係るサイクロン気流式アップライト真空掃除機を例示した斜視図である。
【００１８】
図２は、図１に例示した真空掃除機の正面立面図である。
【００１９】
図３は、図１および２の真空掃除機のアップライトハウジング部を例示した分解斜視図である。
【００２０】
図４は、サイクロン気流塵埃分離チャンバ、モータ／ファンハウジングおよび排気フィルタハウジングを通る気流経路を示す、図２に例示した真空掃除機のアップライトハウジング部の断面の拡大正面立面図である。
【００２１】
図５は、図２の線５−５に沿って得られるサイクロン気流塵埃分離チャンバの断面図である。
【００２２】
図６は、図１に例示した真空掃除機のノズルベース部の底面図である。
（好適な実施形態の詳細な説明）
ここで図を参照するが、そこにおいて、表示は本発明の好ましい実施形態を示すためだけのものであり、それを限定するためのものではない。図１は、アップライトハウジング部Ｂおよびノズルベース部Ｃを含むサイクロン気流式真空掃除機Ａを示す。部分Ｂ、Ｃは、トラニオンまたは別の適切なヒンジアセンブリＤを用いてピボット式または丁番式に連結されており、それにより、アップライトハウジング部Ｂは、（図示のような）概ね垂直の保管位置と傾斜使用位置との間で旋回する。アップライトおよびノズル部Ｂ、Ｃは、好ましくは、成形プラスチック等ような従来材料で作られる。アップライト部Ｂは、掃除機Ａの操作者が掃除機を把持し操作できるようにする、上方に延びたハンドル２０を備える。
【００２３】
掃除機をかける作業の間に、ノズルベースＣは、床、カーペットまたは、清掃される他の下部表面全体にわたって移動する。ここで、図６によれば、ノズルベースの下側２２は、そこに形成され、その前端部でほぼノズルの幅全体にわたって拡がる主吸込口２４を備える。周知のように、主吸込口２４は、コネクタホースアセンブリ２６およびダイバータ弁アセンブリ２７を介して真空アップライトハウジング部Ｂと流体連絡している。ダイバータ弁アセンブリ２７により、吸気流は、ノズルベース部Ｃから、または、ダイバータ弁アセンブリおよび／または着脱可能な吸込ノズルアタッチメント（例えばワンドなど）に接続された伸縮ホース（不図示）のような従来の床上清掃アセンブリから吸い込むことができる。埋入した塵埃を引き離すために掃除機がかけられている表面に接触して擦るために、回転ブラシアセンブリ２８は、ノズル主吸込口２４の領域に配置されている。複数のホイールまたはキャスタ３０は、掃除されている面でノズルを支え、その上での動きを容易にする。
【００２４】
アップライト真空掃除機Ａは、清掃作業ための所要の吸気流を発生させるための真空源または吸込源を含む。ここで、図３によれば、電動機およびファンアセンブリＥのような適切な吸込源は、ツーピース型モータ／ファンハウジング３４ａ、３４ｂの吸気入口３２に吸気力を発生させ、モータ／ファンハウジング３４ａ、３４ｂの排気口３６に排気力を発生させる。事実上、吸気流は、モータ／ファンハウジングを通過してループ状に流れる。詳細には、吸気流は、モータ／ファンハウジングの吸気入口３２に入ってから、吸気入口ダクト３３を横切って側方に流れる。その後、気流は、排気口ダクト３７を通過し、弓状、半球または三日月形の排気口３６を通過して上方へ流れる前に、ファン入口ダクト３５を通過して下方に吸い込まれ、モータ／ファンアセンブリＥを横切って側方に押し出される（すなわち、吸い込まれて排気される）。
【００２５】
モータ／ファンアセンブリ気流排気口３６は、大気への放出の直前にモータ／ファンアセンブリＥで収集され得るあらゆる汚染物質の排気流を濾過するための最終フィルタアセンブリＦと流体連絡している。他方、モータ／ファンアセンブリ吸気入口３２は、塵埃分離段Ｇで吸気力を発生させるため、環状最終フィルタアセンブリハウジング４０の中心吸気ダクト３８を介して、サイクロン吸気流塵埃分離段Ｇと流体連絡している。
【００２６】
アップライト部Ｂに収容されたサイクロン吸気流塵埃分離段Ｇは、集塵カップ、容器、または、アップライトハウジング部Ｂとピボット式かつ解放可能に接続されていたハウジング４４によって範囲が限定されたサイクロン気流チャンバ４２を含む。ノズルベース部Ｃからの吸気流は、リアパネル４８の吸気ダクト４６を通過し、概ね径方向の吸気流入口５０を介してサイクロン塵埃分離チャンバ４２の上部に入る。入口５０は、容器側壁４４を貫通する開口５２、および、リアパネル４８に付属し、容器４４がアップライトハウジング部Ｂに固定されたときに開口５２を通過するダイバータ５４を含む。
【００２７】
図５において最善に示す通り、ダイバータ５４は、概ね径方向の吸気流を容器４４内で接線方向に導き、それにより、容器内でサイクロン気流を生じさせる。本発明の概ね径方向の吸気流入口５０が、アップライトハウジング部Ｂの幅および深さの輪郭を、周知の概ね接線方向の吸気流入口に対して縮小させていることを理解しなければならない。すなわち、入口５０の位置、出口７０、および、サイクロン気流チャンバ４２の概ね円筒形状は、チャンバ４２内部において下方に渦巻きまたはサイクロン経路にそって吸気流を流させる。空気は、概ね管状またはトロイド形状の一次または主フィルタＫ内を径方向内方に流れてから、フィルタの中空中心内を下方に流れる。入口ダイバータ５４の方向は、サイクロン気流の方向に影響し、本発明は、特定の方向、すなわち時計まわりまたは反時計まわりに制限されるものではない。
【００２８】
ここで、図２によれば、集塵容器４４は、作動時に集塵容器４４を作業アップライト位置から解放するラッチアセンブリ５６によって真空掃除機アップライト部Ｂに固定される。ラッチアセンブリ５６は、バイオネット式ロック装置６０（図１）によって容器４４に脱着可能に固定されたカバーまたはふた５８と関係する。作業アップライト位置と解放位置との間における、操作者による容器の移動を容易にするため、ハンドル６２は、ふた５８の上部に設けられている。ラッチ５６は、集塵容器を作業アップライト固定位置に保持する。公知の通り、ラッチ５６は、ばねまたは他の弾性部材の使用によって、または、成形されるプラスチックの本来の弾性によって偏らせることができる。
【００２９】
集塵容器４４は、塵チャンバ４２を空にするためにふた５８が容器４４の開放上端部から外された場合に容器を保持する際に使用するための一体型ハンドル６４（図３）を備える。ここで、図４によれば、集塵容器４４は、また、その床部またはベースから上方に延びるケージまたは類似の構造物６６の形態で主フィルタ支持物も備える。ケージ６６は、サイクロン気流チャンバ４２の中心領域に配置されている。主フィルタエレメントＫは、ケージ６６全体に覆って配置される。
【００３０】
フィルタエレメントＫは、ケージ６６と締まりばめで係合するので、結果的にフィルタは、内容物を空にするためにふた５８が取り外されて集塵カップ４４が真空掃除機から取り外され逆さにされた場合でも、その作業位置に解放可能であるが確実に保持される。したがって、集塵カップ４４の高さ全体にわたり、環状のサイクロン気流通路の範囲が、主フィルタＫと集塵カップ４４との間に限定される。
【００３１】
説明している実施形態において、主フィルタエレメントＫは、一般に中空直円筒の形をしたひだ濾過材６７ａを含む。主フィルタエレメントＫは、また、濾過材の、対向する軸端部に配置された（例えば、接着により結合された）、環状上トレイ６７ｂおよび環状下トレイ６７ｃも含む。上下トレイ６７ｂ、６７ｃは、プラスチック、金属、厚紙などのような、濾過材のものと異なる材料で形成することができる。
【００３２】
フィルタエレメントＫの好ましい媒体は、登録商標ＴＥＦＬＯＮ（登録商標）により通称される高分子プラスチック材料、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）を含む。ＰＴＦＥを含む濾過材の低摩擦係数は、洗浄によるフィルタエレメントの清掃を容易にする。最も好ましくは、ひだ濾過材は、W. L. GORE & ASSOCIATES（メリーランド州エルクトン，２１９２１）から商業的に入手可能なＰＴＦＥ系材料、ＧＯＲＥ−ＴＥＸ（登録商標）により実質的にまたは完全に特徴付けられる。同じくW. L. GORE & ASSOCIATEＳにより商標ＣＬＥＡＮＳＴＲＥＡＭ（登録商標）として販売されている好適なＧＯＲＥ−ＴＥＸ（登録商標）濾過材は、数十億の連続微小繊維で特徴付けられる発泡ＰＴＦＥ膜である。このフィルタは、大きさ０．３μｍ以上の粒子の少なくとも９９％の通過を阻止する。図面では見られないが、ＣＬＥＡＮＳＴＲＥＡＭ（登録商標）フィルタ膜の、内方および／または外方に面する表面は、そのプラスチックフィルタ材料の耐摩耗特性を強化するので、耐久性のために、好ましくは、プラスチックなどのメッシュ裏当て材料で被覆される。メッシュは、そのプラスチックフィルタ材料の強度も多少増強し得る。
【００３３】
代わりに、フィルタエレメントＫは、Porex Technologies Corp.（ジョージア州フェアバーン，３０２１２）から商業的に入手可能な銘柄ＰＯＲＥＸ（登録商標）の高密度ポリエチレン系連続気泡多孔質媒体、または、同等の有孔性濾過材を含む。この好適な濾過材は、特定の用途に有利とみなされるあらゆる形状へ、成形可能、機械加工可能および別のやりかたで加工可能な硬質連続気泡発泡体である。この好適な濾過材は、４５μｍ〜９０μｍの範囲の平均孔径を有する。それは、図３に例示するようなほぼ円筒形の形状、または、他の任意の適切な所要の形状を有し得る。また、フィルタエレメントは、より大きな濾過面積を設けるために、渦巻き形の外表面を有することもできよう。矢印Ｍにより示されるように、集塵カップの底端部に集まった埃Ｌによっても、一部の濾過はなされる。
【００３４】
塵埃カップまたは容器４４は、チャンバ４２の出口の境界を定める、中心に配置された開口７０を有する、ほぼ閉鎖された下端部６８を有する。説明している実施形態において、開口７０は、フィルタケージ６６の内部に位置する。最終フィルタアセンブリハウジング４０は、集塵カップ４４下に位置し、それを支持する。再び図３によれば、ハウジング４０は、アップライトハウジング部Ｂのフロントパネル７１に取り付けられる。最終フィルタハウジングの上部カバー７２は、容器４４の底部と相互に適合しそれを支持する、隆起した円形肩部を備える。カバー７２は、容器４４の開口７０が環状ハウジング４０の中心吸気ダクト３８と連絡できるようにする中心開口７４を備える。円板形二次フィルタ７６およびエラストマーリングシール７８が、カバー開口７４内に配設され得る。円板形フィルタは、従来の連続気泡発泡体またはスポンジ材料で形成できる。フィルタＫが何らかの形で失敗した場合でも、フィルタ７６によって、埃およびごみが、モータ／ファンアセンブリＥに到達することが防止される。すなわち、万一フィルタＫに洩れがあっても、二次フィルタ７６は、モータ／ファンアセンブリＥに埃が引き込まれるのを防止するはずである。
【００３５】
吸気流は、二次フィルタ７６および中心吸気ダクト３８を通りファン／モータハウジング３４ａ、３４ｂの入口３２に引き込まれ、そこで、吸気流は、ファン／モータハウジング３４ａ、３４ｂからその出口３６を経て放出される前に、ファン／モータアセンブリＥを冷却する。排気は、中心吸気ダクト３８の範囲を定める側壁と最終段排気フィルタ８２との間に形成される環状排気プレナムまたはチャンバ８０に放出される。
【００３６】
最終段排気濾過材は、好ましくは、曲がり、折られ、成形され、または、別のやりかたで概ね環状または円弧状のＣ形状に形成された高性能微粒子除去（ＨＥＰＡ）フィルタエレメントである。そうしたものとして、当業者は、たとえモータ／ファンアセンブリが主フィルタ段Ｇの下流で汚染物質を吸気流に導入しても、最終フィルタアセンブリＦがそれを除去し、結果的に汚染物質のない空気が大気に放出されることを認識するであろう。
【００３７】
したがって、図４および５から明らかなように、本発明は、ｉ）従来のほぼ矩形またはカートリッジ式の排気フィルタ、排気流を濾過するための、より大きな表面積を付与し、ii）真空掃除機のアップライトハウジング部の外側面から一般に伸張する従来のほぼ矩形またはカートリッジ式の排気フィルタおよびハウジング構成を排除する、コンパクトな気流経路構成を提供する。
【００３８】
本発明によれば、汚れた空気は、入口５０に、そして集塵カップ４４内に範囲を限定されたサイクロンチャンバ４２に流れる。矢印８４（図５）によって例示されるように、チャンバ４２への気流は、ダイバータ５４により接線向きになる。それは、矢印８６（図４）により例示されるような渦形の流れを生じさせる。そうした渦流は、塵チャンバ４２の頂端部がふた５８によって塞がれているので、塵チャンバ４２において下方に誘導される。空気は、径方向内方に、主フィルタＫを通過して流れる。空気は、その後、矢印８８（図４）によって例示されるように、フィルタＫの中空内部を通り、軸方向下方に流れる。続いて、空気は、随意選択の二次円板形フィルタ７６および排気フィルタハウジング中心ダクト３８を通過して下方に流れる。その後、吸気流は、矢印９０により示すように、モータ／ファンハウジング３４ａ、３４ｂの吸気入口３２に入ってから、ハウジングの吸気入口ダクト３３を横切って側方に流れる。その後、気流は、矢印９２により示されるように、排気口ダクト３７を通過し、弓状、半球または三日月形の排気口３６を介して排気フィルタハウジング４０の環状プレナム８０へ上方に流れる前に、矢印９１ａ、９１ｂにより示されるように、ファン入口ダクト３５を通過して下方に吸い込まれ、モータ／ファンアセンブリＥを横切って側方に押し出される（すなわち、吸い込まれて排気される）。その後、排気流は、プレナム８０から、排気フィルタ８２を介して、側方または径方向外方に流れる。これは、図４において矢印９４により略示されている。
【００３９】
当業者は、ここで使用した用語「サイクロン」が気流回転の特定の方向に限定されるものではないことを確実に認識するであろう。このサイクロン作用は、流れに乗って運ばれた塵埃のほとんどの部分を吸気流から分離し、塵埃を集塵カップまたは容器４４に蓄積させる。
【００４０】
主フィルタエレメントＫは、それを単にすすぐことによってきれいにすることができる。代わりに、主フィルタエレメントＫがＰＯＲＥＸ（登録商標）材料で作られている場合、それは皿洗い機に安全であるので手作業または皿洗い機のいずれかで洗い、フィルタエレメントに付着した塵埃粒子を除去することができる。二次フィルタ７６は、手洗いにより清掃できる。しかし、一次および二次フィルタは、それらが再び使用される前に乾燥させることが重要である。しかし、フィルタアセンブリＦの最終濾過材は、きれいにすることができず、目詰まりした場合には交換しなければならない。
【００４１】
本発明を、好ましい実施形態に言及しながら説明した。明らかに、上記の詳細な説明を読み理解すれば、修正および変更が他の者には想起されるはずである。本発明は、添付請求項またはその均等物の範囲内にある限り、すべてのそうした修正および変更を含むものとして解釈されるべきであると意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明に係るサイクロン気流式アップライト真空掃除機を例示した斜視図である。
【図２】図２は、図１に例示した真空掃除機の正面立面図である。
【図３】図３は、図１および２の真空掃除機のアップライトハウジング部を例示した分解斜視図である。
【図４】図４は、サイクロン気流塵埃分離チャンバ、モータ／ファンハウジングおよび排気フィルタハウジングを通る気流経路を示す、図２に例示した真空掃除機のアップライトハウジング部の断面の拡大正面立面図である。
【図５】図５は、図２の線５−５に沿って得られるサイクロン気流塵埃分離チャンバの断面図である。
【図６】図６は、図１に例示した真空掃除機のノズルベース部の底面図である。

Claims (12)

1. 入口および出口を備える集塵容器によって、少なくとも部分的に範囲を特定され、吸気流からの汚染物質の分離を助成するサイクロン気流チャンバと、
   吸気入口および吸気出口を備え、前記吸気入口が前記集塵容器出口と連絡した気流吸込源と、
   前記集塵容器に取り付けられ、前記集塵容器内において、前記容器の底面より上側、かつ、前記吸込源の上流に位置する前記吸気流から汚染物質を濾過するための一次フィルタアセンブリと、を備え、
   前記集塵容器は、前記入口が吸込ノズルと流体的に接続されており、吸気流から分離された汚染物質を保持すること
   を特徴とする真空掃除機。
2. 前記一次フィルタアセンブリは、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）濾過材によるフィルタエレメントを含む、請求項１記載の真空掃除機。
3. 前記チャンバ入口は、前記サイクロン気流チャンバの外周から概ね径方向内方に前記吸気流を誘導し、
   前記チャンバ入口は、前記チャンバ内部で接線方向に沿って前記吸気流を誘導する、前記気流チャンバ内に少なくとも部分的に配置されたダイバータを含む、請求項１記載の真空掃除機。
4. 排気フィルタハウジング内に配置された排気フィルタをさらに含み、
   前記排気フィルタは、前記吸込源から下流に配置される、請求項１記載の真空掃除機。
5. 前記排気フィルタは、高性能微粒子除去（ＨＥＰＡ）濾過材を含む、請求項４記載の真空掃除機。
6. 前記一次フィルタアセンブリの一次フィルタは、形状が円筒形である、請求項４記載の真空掃除機。
7. 前記一次フィルタアセンブリは、フィルタ支持材と、フィルタ支持材上に選択的に設けられた一次フィルタと、を含む、請求項１記載の真空掃除機
8. 前記集塵容器に着脱可能に固定される蓋をさらに含み、
   前記蓋は、前記集塵容器を当該真空掃除機に脱着可能に固定するためのラッチ機構を備える、請求項１記載の真空掃除機。
9. 吸気流からの汚染物質の分離を助成するためのサイクロン気流チャンバを備え、
   前記チャンバは、
   開口する出口を含む底部と、
   前記底部から延出する側壁と、
   開口した上端と、
   前記上端近くの前記側壁に位置する、前記チャンバへと開口する入口と、
   前記チャンバの底部に位置する前記出口の上側に、前記チャンバに着脱可能に取り付けられたフィルタと、を備え、
   前記チャンバは、チャンバの気流から分離されて重力で前記チャンバの底部へと落下する汚染物質を保持すること、
   を特徴とする、真空掃除機。
10. 前記底部に位置する前記開口は、前記底部の中心領域に位置すること
    を特徴とする、請求項９記載の真空掃除機。
11. 前記フィルタは、前記チャンバの中心領域に位置すること
    を特徴とする、請求項９記載の真空掃除機。
12. 前記サイクロン気流チャンバの前記上部開口を覆う、着脱可能な蓋体をさらに備えること
    を特徴とする、請求項９記載の真空掃除機。

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