JP4138414B2 - Valve timing control device for internal combustion engine - Google Patents
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- F01L2001/34483—Phaser return springs
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁の開閉時期(バルブタイミング)を運転状態に応じて可変にするバルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から内燃機関のクランクシャフトとカムシャフトとの相対回動による位相差により吸気弁や排気弁のバルブタイミングを制御するベーンタイプのバルブタイミング制御装置が種々提供されており、その1つとして特開2000−161027号公報に記載されているものが知られている。
【0003】
概略を説明すると、このバルブタイミング制御装置は、機関のクランクシャフトによってチェーンスプロケットを介して回転力が伝達される筒状のハウジングと、該ハウジング内に回転摺動自在に設けられて、排気弁を開閉作動させるカムシャフトの端部にカムボルトによって軸方向から固定されたベーン部材と、前記ハウジングとベーン部材との間に形成された進角側油圧室及び遅角側油圧室と、該各油圧室に油圧を選択的に給排してベーン部材をハウジングに対して進角側あるいは遅角側に回転制御する油圧回路とを備え、前記ハウジングの外側には、3重巻きの円環状のトーションスプリングが巻回されている。
【0004】
このトーションスプリングは、一端部がハウジングの周壁に設けられた固定部に係止固定され、他端部がベーン部材に固定ボルトによって軸方向から固定されたブッシュの突出部の固定孔に係止固定されている。
【0005】
そして、機関停止時に、ベーン部材が基本位置、つまり排気側であれば最大進角側の位置から外れて停止した場合には、前記トーションスプリングの付勢力によってベーン部材をハウジングに対して最大進角側(基本位置)に回転させるようになっている。これによって、内燃機関のシリンダ内に残留ガスが増大して機関の再始動時に失火したり、機関が停止するのを防止することができる。
【0006】
【特許文献】
特開2000−161027号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のバルブタイミング制御装置にあっては、ハウジングが周壁とフロント部とから構成され、このフロント部とチェーンスプロケットがボルトによって軸方向から結合されている。
【0008】
このため、前記トーションスプリングは、前記ボルトと干渉しないように該ボルトの螺着位置よりも内周側あるいは外周側に配置されることになるが、内周側に配置すると、必然的にトーションスプリングの外径を小さく設定することになるため、最も付勢力が作用した状態、つまりコイル径が最小に縮径した場合には、該トーションスプリングに塑性変形が発生してばね力が変化してしまうおそれがある。
【0009】
したがって、トーションスプリングをボルトの外周側に配置してコイル径を大きくすることが望ましいことから、前記従来例ではボルトの外周側であるハウジングの外周側にトーションスプリングを配置してコイル径を大きく設定している。
【0010】
ところが、このようにトーションスプリングを大径に形成してハウジングの外周側に配置した場合には、トーションスプリングに付勢力が作用すると今度は該トーションスプリングが軸方向へ倒れ易くなる。この結果、トーションスプリングが例えばチェーンスプロケットや、このチェーンスプロケットに巻回されたチェーンに干渉してしまう可能性があり、これによってばね特性が変化してしまうおそれがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来のバルブタイミング制御装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、とりわけ、トーションスプリングと回転体との間に、前記トーションスプリングの軸方向の移動を規制する規制部を設けたことを特徴としている。
【0012】
したがって、この発明によれば、トーションスプリングのコイル径を大きくしてハウジングの外周側に配置したことにより、最も付勢力が作用した場合でもトーションスプリングの塑性変形の発生が防止できる。
【0013】
しかも、かかる付勢力が発生した際にトーションスプリングが軸方向へ倒れた場合には、規制部によって大きな倒れを確実に防止することができ、したがって、回転体などへの干渉が確実に防止できる。この結果、トーションスプリングのばね特性の変化を防止できる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記規制部の内周側に、前記トーションスプリングの内周側を支持する突起部を軸方向へ突設したことを特徴としている。
【0015】
したがって、この発明によれば、トーションスプリングに付勢力が掛かって変形して回転体と反対側の軸方向へ倒れが生じると、突起部の外周面にトーションスプリングの内周側が当接して、その大きな倒れを防止することができる。このため、トーションスプリングの大きな倒れによる他部材との干渉を防止できると共に、トーションスプリングのばね特性の変化を抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる内燃機関のバルブタイミング制御装置を排気弁側に適用した実施形態を図面に基づいて詳述する。
【0017】
図1は本発明の一実施形態を示し、機関のクランクシャフト(図示せず)によりタイミングチェーンを介して回転力が伝達される回転体たるタイミングスプロケット1と、内部に作動空間を有するハウジング2と、該ハウジング2内に挿通され、外周に図外の排気弁を開作動させる複数のカムを有するカムシャフト3と、該カムシャフト3の一端部3aに軸方向からカムボルト4によって固定されて、前記ハウジング2の作動空間内に回動自在に収容されたベーン部材5と、前記ハウジング2の前端側に設けられて、前記ベーン部材5に固定される支持部材6と、前記ハウジング2の前端部と支持部材6の外側に巻回されて、前記クランクシャフトに対してカムシャフト3が進角する方向へ前記ベーン部材5を付勢する付勢手段であるトーションスプリング7とを備えている。
【0018】
前記タイミングスプロケット1は、図1〜図5に示すように、円環状の本体の外周に前記タイミングチェーンが巻装される回転伝達部である複数の歯部1aが形成されており、この各歯部1aはハウジング2の外径よりも大きく形成されている。
【0019】
前記ハウジング2は、図1〜図5に示すように、外周に前記タイミングスプロケット1に一体に形成されたほぼ筒状の周壁9及び該周壁9の後端側開口を閉塞する円盤状のリアープレート10とからなるハウジング本体8と、周壁9の前端側開口を封止する封止部材としてのフロントプレート11とから構成されており、前記ハウジング本体8とフロントプレート11とは、4つのボルト12によって軸方向から一体的に結合されている。
【0020】
前記周壁9は、内周面の円周方向のほぼ90°位置に内方へ膨出したほぼ扇状の隔壁部13が4つ形成されており、該各隔壁部13の円周方向の中央位置に前記各ボルト12が挿通するボルト挿通孔14がそれぞれ貫通形成されている。また、各隔壁部13の上端部には前記ベーン部材5のロータ19の外周面に摺接してシールするシール部材15が嵌着保持されている。
【0021】
前記リアープレート10は、外径が周壁9の外径とほぼ同一に設定され、中央部に前記カムボルト4が挿通されるボルト孔10aが貫通形成されていると共に、外周側の円周方向のほぼ90°位置に前記各ボルト12の先端部が螺着する4つの雌ねじ孔10bが形成されている。また、外周側には、後述するロック機構のロックピンが出没するスリーブ16を保持する保持孔10cが貫通形成されている。なお、このリアープレート10は、図2に示すように、ロケートピン50とロケート穴51によって周壁9に対する円周方向及び径方向の位置決めがなされている。
【0022】
前記フロントプレート11は、図2及び図6〜図7にも示すように、ほぼ円盤状に形成され、中央に前記支持部材6の後述する筒状部30が挿入される大径孔11aが貫通形成されていると共に、外周部に前記トーションスプリング7の軸方向の倒れを規制する規制部17が一体に形成されている。
【0023】
すなわち、この規制部17は、フロントプレート11の本体の径方向に延出した薄肉の円環フランジ状に形成されていると共に、外径Dが前記タイミングスプロケット1の各歯部1aの外径よりも大きく設定されている。
【0024】
また、フロントプレート11の外周側の円周方向のほぼ90°位置に、前記ボルト12が挿通される4つの挿通孔11bが貫通形成されている。さらに、支持部材6側の外端面の円周方向には、トーションスプリング7の内周縁側を支持する3つの突起部18が軸方向に一体に突設されている。
【0025】
この各突起部18は、フロントプレート11の外周部の円周方向に沿って円弧状に形成されていると共に、所定の隙間をもって円周方向へ間欠的に配置されており、その外径dはトーションスプリング7の内径d’よりも小さく設定されている。
【0026】
また、該隣接する突起部18間には、トーションスプリング7の一端部7aを係止固定する係止部48が設けられている。この係止部48は、図2及び図6に示すように、円周方向に離間して配置された2つの係止突部48a、48bと、該係止突部48a、48bの間に形成された係止溝48cとから構成されている。
【0027】
前記各係止突部48a、48bは、フロントプレート11の径方向に沿ってブロック状に形成され、外径が前記円弧状の各突起部18の外径とほぼ同一に設定されていると共に、その高さも各突起部18とほぼ同一に設定されて、各突起部18と共にトーションスプリング7の内周縁を支持するようになっている。
【0028】
一方、前記係止溝48cは、トーションスプリング7の後述する一端部7aの湾曲形状に沿った湾曲形状に形成されている。すなわち、この係止溝48cは、その幅がトーションスプリング7の一端部7aの外径より僅かに大きく設定されていると共に、フロントプレート11の径方向の外端側から内端側に沿って比較的大きな曲率半径で湾曲状に折曲形成されており、長手方向の中心軸線Q1がフロントプレート11の中心に指向している。
【0029】
前記ベーン部材5は、図1、図2及び図5に示すように、前記カムシャフト3の一端部3aに軸方向から前記カムボルト4によって直接ボルト締めされたほぼ円筒状のロータ19と、該ロータ19の外周面に放射状に突設された4つのベーン20とから構成されている。
【0030】
前記ロータ19は、後端中央位置に有する円筒部19a内にカムシャフト3の一端部3aが嵌合されていると共に、軸方向の内部にカムボルト4が挿通するボルト挿通孔19bが貫通形成されている。また、前端中央位置には、後述の筒状部30が嵌合する円環状の凹溝19cが形成されている。
【0031】
一方、前記4つのベーン20は、前記ハウジング2の各隔壁部13との間に、それぞれ2つの進角側油圧室21と遅角側油圧室22とを画成している。また、前記各ベーン20は、径方向の先端部20aに形成されたシール溝内に前記周壁9の内周面に摺接して前記各油圧室21,22間をシールするシール部材23がそれぞれ装着されていると共に、1つの大径なベーン20aの内部軸方向に、後述するロック機構24の一部が設けられている。
【0032】
前記ロック機構24は、図1及び図2に示すように、前記1つのベーン20aに形成された摺動用孔25と、該摺動用孔25に対応した前記リアープレート10の支持穴10cに保持された有底碗状のスリーブ26と、前記摺動用孔25の内部に摺動自在に保持されて、先端部27aが前記スリーブ26内のロック穴26aに係脱自在に設けられたロックピン27と、該ロックピン27の内部に挿通された軸状のリテーナ28と、該リテーナ28の後端フランジと前記ロックピン27の内底面との間に弾装されて、該ロックピン27をロック穴26a方向へ付勢するコイルスプリング29とから主として構成されている。また、前記ロックピン27は、スリーブ26のロック穴26aの底部側に形成された受圧室に後述する第1油圧通路42の一つの第1油孔42cを介して機関始動後に供給される油圧によって摺動用孔25内に後退動するようになっており、ロック穴26aには、ベーン部材5の最進角側への回転位置で係入ロックするように設定されている。
【0033】
前記支持部材6は、図1及び図9〜図11にも示すように、前記フロントプレート11とほぼ同径のほぼ円盤状に形成されて、該フロントプレート11に対向して同軸上に配置され、中央に前記大径孔11aに嵌入する有底円筒状の筒状部30が軸方向へ一体に突設されていると共に、外周部に前記トーションスプリング7の軸方向の倒れを規制する規制部31が一体に形成されている。
【0034】
すなわち、この規制部31は、支持部材6の本体の径方向に延出した薄肉の円環フランジ状に形成されていると共に、外径D1が前記フロントプレート11の外径Dとほぼ同一に設定されている。
【0035】
また、該規制部31の基部付近には、前記各ボルト12と該ボルト12を回転させるドライバーなどの工具も挿通可能な比較的大径なボルト挿通孔である4つの作業用孔32が貫通形成されている。
【0036】
さらに、支持部材6のフロントプレート11側の内端面円周方向には、前記トーションスプリング7の内周縁側を支持する3つの突起部33が軸方向に一体に突設されている。この各突起部33は、支持部材6の外周部の円周方向に沿って円弧状に形成されていると共に、所定の隙間をもって円周方向へ間欠的に配置されており、その外径d1はトーションスプリング7の内径d’よりも小さく設定されている。
また、前記隣接する作業用孔32間には、トーションスプリング7の他端部7bを係止固定する係止部49が設けられている。
【0037】
この係止部49は、図9にも示すように、円周方向に離間して配置された2つの係止突部49a、49bと、該係止突部49a、49bの間に形成された係止溝49cとから構成されている。
【0038】
前記各係止突部49a、49bは、フロントプレート11の径方向に沿ってブロック状に形成され、各外端面が前記円弧状の各突起部33の外周面とほぼ同一の円弧線上に設定されていると共に、その高さも各突起部33とほぼ同一に設定されて、各突起部33と共にトーションスプリング7の内周縁側を支持するようになっている。
【0039】
一方、前記係止溝49cは、トーションスプリング7の後述する他端部7bの湾曲形状に沿った湾曲形状に形成されている。すなわち、この係止溝49cは、その幅がトーションスプリング7の他端部7bの外径よりも僅かに大きく設定されていると共に、前記フロントプレート11側の係止溝48cと対称形状に形成されて、フロントプレート11の径方向の外端側から内端側に沿って比較的大きな曲率半径で湾曲状に折曲形成されており、長手方向の中心軸線Q2が支持部材6の中心に指向している。また、この係止溝49cは、トーションスプリング7に付勢力が作用しない状態では、前記フロントプレートの前記係止溝48cに対向配置されている。
【0040】
また、前記筒状部30は、図1及び図2に示すように、その外径が前記大径孔11aの内径よりも若干小さく設定されていると共に、底部の中央には前記カムボルト4が挿通するボルト孔30aが貫通形成されている。また、底部側の先端部30bの外周面には、円環状の嵌着溝34が形成され、この嵌着溝34には、先端部30bが大径孔11aからハウジング2内に臨んだ状態において係止リング35が嵌着されて、筒状部30の抜け出しが規制されるようになっており、これによって支持部材6とフロントプレート11及びトーションスプリング7を互いに仮止め状態に結合してユニット体を構成するようになっている。
【0041】
前記トーションスプリング7は、図1及び図2に示すように、3重に巻回された本体がフロントプレート11や支持部材6の各突起部18,33などの外径よりも大きく形成されていると共に、横断面形状が円形状に形成されている。また、前記両端部7a、7bは、互いに内方へ比較的大きな曲率半径で湾曲状に形成されて、各先端部が本体の中心を指向していると共に、回転方向の付勢力が掛からない状態では、図17に示すように、前記両係止溝48c、49cに対応して互いに円周方向の同一位置に配置されている。
【0042】
さらに、前記支持部材6の筒状部30と前記ベーン部材5のロータ19との間には、支持部材6の円周方向の所定位置でロータ19と結合させる位置決め手段36が設けられている。
【0043】
この位置決め手段36は、図1、図12及び図13にも示すように、ロータ19の前端部の周方向の所定位置に軸方向に穿設されたピン保持孔37と、該ピン保持孔37の内部に摺動自在に保持された位置決め部材である位置決めピン38と、前記筒状部30の先端部30bの底壁外面の円周方向の所定位置に軸方向に穿設された位置決め穴39と、前記位置決めピン38を位置決め穴39方向へ押出付勢するばね部材であるコイルスプリング40とから構成されている。
【0044】
前記ピン保持孔37と位置決め穴39とは、径方向の同一位置に形成されているが、円周方向の位置は後述するように支持部材6を回転させて前記トーションスプリング7に所定の捩り付勢力を付与した時点で合致するようになっている。
【0045】
また、前記各進角側油圧室21と遅角側油圧室22には、液圧回路である油圧回路41から油圧が選択的に給排されるようになっている。この油圧回路41は、図1に示すように、進角側油圧室21に対して油圧を給排する第1油圧通路42と、遅角側油圧室22に対して油圧を給排する第2油圧通路43との2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路42,43には、供給通路47aとドレン通路44とが夫々通路切替用の電磁切替弁45を介して接続されている。前記供給通路47aには、オイルパン46内の油を圧送するオイルポンプ47が設けられていると共に、供給通路47aの上流端とドレン通路44の下流端がオイルパン46に連通している。
【0046】
前記第1油圧通路42は、図1に示すように、シリンダヘッド内からカム軸受の内周のグルーブ溝42aと、カムシャフト3の内部一側部に形成された軸方向孔42b及び径方向孔とを有し、またロータ19の内部に放射状に形成されて、進角側油圧室21と前記径方向孔とを連通する4つの第1油孔42cを有している。
【0047】
一方、第2油圧通路43は、同じくシリンダヘッド内からカム軸受の内周のグルーブ溝43aを通って、カムシャフト3の内部側部の軸方向孔43b及び径方向孔とを有し、ロータ19の内部に放射状に形成されて、前記各遅角側油圧室22と径方向孔と連通する4つの第2油孔43cとを有している。
【0048】
前記電磁切替弁45は、4ポート2位置型であって、内部の弁体が各油圧通路42,43と供給通路47a及びドレン通路44とを相対的に切り替え制御するようになっていると共に、マイクロコンピュータを内蔵した図外のコントローラ(ECU)からの制御信号によって切り替え作動されるようになっている。コントローラは、図外の機関回転数を検出するクランク角センサからの機関回転数信号や吸入空気量を検出するエアフローメータからの負荷信号及び水温センサからの機関水温信号によって現在の運転状態を検出すると共に、クランク角及びカム角センサからの信号によってタイミングスプロケット1とカムシャフト3との相対回動位置を検出している。
【0049】
以下、本装置の作動について簡単に説明すれば、機関の始動及び始動後の所定の低回転低負荷域では、コントローラから制御信号が出力された電磁切替弁45が供給通路47aと第1油圧通路42を連通させると共に、ドレン通路44と第2油圧通路43とを連通させる。このため、図5に示すように、遅角側油圧室22には、油圧が供給されず低圧状態を維持している一方、進角側油圧室21には、オイルポンプ47から圧送された油圧が第1油圧通路42から第2油孔42cを通って供給されるが、今だ十分に油圧が上昇していないため、ロックピン27はコイルスプリング29のばね力でロック穴26a内に係入された状態を維持し、ベーン部材5は、図5に示す位置に保持されて、タイミングスプロケット1とカムシャフト3の所定の進角側の回動位置での確実な結合状態が維持される。
【0050】
このため、排気弁のバルブタイミングを始動性に好適な所定の進角制御が維持されることにより機関のクランキングが速やかに立上って始動性が良好になると共に、カムシャフト3に作用する正負のトルク変動によるベーン部材5のばたつきの発生を抑制できる。
【0051】
その後、機関が高回転域に移行すると、コントローラからの制御信号によって電磁切替弁45が作動して、供給通路47aと第2油圧通路43を連通させる一方、ドレン通路44と第1油圧通路42を連通させる。したがって、進角側油圧室21内の油圧が第1油圧通路42を通ってドレン通路44からオイルパン46内に戻されて進角側油圧室21内が低圧になる。一方、遅角側油圧室22内に油圧が第2油孔43cを経由して供給されて高圧になると共に、この油圧が受圧室からロックピン27の先端部27aに作用してコイルスプリング29のばね力に抗して後退動させるため、該先端部27aがロック穴26aから抜け出す。このため、ベーン部材5は、進角側油圧室21方向、つまり遅角側方向へのみの相対回動が許容されて、遅角側油圧室22内の油圧の上昇に伴い、隔壁部13の進角側油圧室21側の他側面に当接するまで最大に回動して最遅角側位置に保持される。
【0052】
したがって、タイミングギア1とカムシャフト3とは、最遅角側へ相対回動制御されて排気弁の開閉時期を最遅角側へ制御する。これによって、バルブオーバーラップが大きくなって出力の向上が図れる。
【0053】
また、各油圧室21,22には、機関の運転状態に応じて油圧を適宜給排することによりカムシャフト3を所望の中間位置に連続的に保持することも可能である。
【0054】
次に、本装置の前記各構成部品の組立工程を図14〜図16に基づいて説明する。すなわち、まず、図14A、Bに示すように、支持部材6とフロントプレート11との間にトーションスプリング7を配置して、同一位置にある各端部7a、7bをそれぞれの係止溝48c、49cに、径方向からではなく図6及び図9の正面手前から前方、つまり平面方向に押し込んで係入させて固定する。また、支持部材6の筒状部30をフロントプレート11の大径孔11a内に軸方向から嵌入し、この状態で筒状部30の先端部30bの嵌着溝34に係止リング35を嵌着させる。これによって、係止リング35の外周部が大径孔11aの孔縁に当たって抜け止めされることから、支持部材6とフロントプレート11及びトーションスプリング7が仮止め状態に結合されてユニット体として構成される(第1工程)。
【0055】
次に、図15A、Bに示すように、予めハウジング本体8の内部に、ベーン20aにロック機構26のロックピン27等が収容配置されたベーン部材5を収容しておき、このハウジング本体8の周壁9の前端部にフロントプレート11を当接配置する、つまり前記ユニット体の筒状部30をロータ19の凹溝19c内に嵌合する。次に、支持部材6の各作業用孔32から各ボルト12を内部に挿通しつつ各ボルト挿通孔11b、14にも挿通して各ボルト12の先端部をリアープレート10の雌ねじ孔10bに螺合させ、所定のドライバー工具によって各ボルト12を締めつける。これによって、図3及び図4に示すように、前記ユニット体がハウジング本体8に取り付けられて、さらにハウジング1を含むユニット体とすることができる。この時点での位置決め手段36の位置決めピン38と位置決め穴39は、図12に示すように合致せずに円周方向にずれた位置にある(第2工程)。なお、この組付完了時には、前記筒状部30の先端部30bとフロントプレート11の大径孔11aの孔縁とは非接触状態になっている。
【0056】
その後、支持部材6を、図16に示すように、トーションスプリング7の付勢力(初期荷重の発生)に抗して図中反時計方向(矢印方向)へ回転させ、所定の回転位置に達してピン保持孔37と位置決め穴39が合致すると、図1、図4及び図13に示すように、位置決めピン38がコイルスプリング40のばね力によって前方へ突出して位置決め穴39内に係入する。つまり、支持部材6を回転させてフロントプレート11に回転方向の所定位置で位置決めされることにより、トーションスプリング7に、図6、図9に示すように所定の捩り付勢力を付与することになる(第3工程)。
【0057】
次に、かかるトーションスプリング7に付勢力が設定された状態で、カムボルト4を筒状部30やロータ19のボルト挿通孔30a、19bを挿通させて先端部をカムシャフト3のボルト孔3bに螺合しつつ所定トルクで締めつければ、図1に示すように、該カムシャフト3にハウジング1を含む前記ユニット体を取り付けることができる(第4工程)。
【0058】
以上のように、この実施形態によれば、トーションスプリング7のコイル径を大きくしてハウジング2の外周側に配置したことにより、最も付勢力が作用した場合でもトーションスプリング7の塑性変形の発生が防止できる。
【0059】
しかも、かかる付勢力が発生した際においてトーションスプリング7が軸方向へ倒れた場合には、フロントプレート11側の規制部17によって大きな倒れを確実に防止することができる。このため、トーションスプリング7の不用意な脱落やタイミングスプロケット1や歯部1aに巻装されたタイミングチェーンなどへの干渉が確実に防止できる。この結果、トーションスプリング7のばね特性の変化を防止できる。
【0060】
また、フロントプレート11に複数の突起部18を設けたため、トーションスプリング7に付勢力が掛かって変形してタイミングスプロケット1と反対側の支持部材6方向へ倒れが生じると、突起部18の外周面にトーションスプリング7の内周側が当接して、その大きな倒れを防止することができる。このため、トーションスプリング7の大きな倒れによる該トーションスプリング7のばね特性の変化を抑制することができると共に、脱落を防止できる。
【0061】
特に、この実施形態では、支持部材6にも同じく規制部31と突起部33を設けたため、例えば付勢力が掛かってトーションスプリング7が支持部材6側へ倒れても、前記規制部31と突起部33に当接してそれ以上の大きな倒れが規制される。したがって、トーションスプリング7のばね力特性の変化の発生を防止することができると共に、脱落防止効果を一層発揮できる。
【0062】
さらに、トーションスプリング7の組み付け時において、トーションスプリング7の両端部7a、7bと各係止溝48c、49cを円周方向においてほぼ同一位置に設定して、トーションスプリング7に付勢力が掛かっていない状態で両端部7a、7bを各係止溝48c、49cにそれぞれ係止固定させて組み付けることができることから、かかる組付作業性が良好になる。
【0063】
しかも、トーションスプリング7の両端部7a、7bを各係止溝48c、49cに係止固定した位置を基準位置として付勢力を付与するようになっているので、該付勢力の調整が容易になる。
【0064】
また、支持部材6とフロントプレート11とを組み付ける際には、筒状部30をフロントプレート11の大径孔11aからハウジング本体8内へ臨ませた状態で、前記筒状部30の嵌着溝34に係止リング35を嵌着することによって、これら支持部材6とフロントプレート11及びトーションスプリング7とを予めユニット化したことから、ベーン部材5をカムシャフト3に固定する前に、支持部材6がフロントプレート11から脱落することなく互いに連係されていると共に、トーションスプリング7も該両者6,11の間からの脱落を防止することができる。したがって、トーションスプリング7などの組み付け作業性がさらに良好になる。
【0065】
さらに、前述のように、前記ユニット体をハウジング本体8に各ボルト12によって組み付けた後に、支持部材6をトーションスプリング7の付勢力に抗して回転させて位置決め手段36によって円周方向の位置決めがなされることによって、事後的にトーションスプリング7に所定の付勢力を付与設定することになることから、従来のように、付勢力を掛けながら組み付ける必要が全くなくなるので、該トーションスプリング7の組付作業や各構成部品の組付作業も極めて容易になり、それぞれの作業能率の向上が図れる。
【0066】
また、位置決め手段36のばね部材をコイルスプリング40によって構成したことから、位置決めピン38のストローク量を十分に確保することができ、位置決め穴39からの不用意な抜け出しを防止できる。
【0067】
本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、排気弁側ばかりか吸気弁側に適用することも可能である。また、各規制部17,31や突起部17、18を、フロントプレート11側にのみ設けることも可能であり、この場合、突起部17は支持部材6の内周面付近まで延設すれば、倒れ防止効果を十分に得ることができる。さらに、位相変換機構は、油圧で作動するものに限らず、電動モータや電磁制動力などによって作動するものであってもよい。
【0068】
前記実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下に記載する。
(イ) 前記ハウジングを、回転体に固定されたハウジング本体と該ハウジング本体の端部開口を封止するフロントプレートとから構成すると共に、該フロントプレートに前記規制部を一体に設けたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0069】
この発明によれば、トーションスプリングの回転体方向への倒れを効果的に防止できると共に、規制部をフロントプレートと一体に形成したことから部品点数の増加を防止できる。この結果、製造作業能率と組立作業能率の向上が図れる。
(ロ) 前記位相変更機構は、
前記回転体に固定されて、前後の開口端が閉塞されたハウジングと、
前記カムシャフトに固定されて、前記ハウジング内を所定範囲で正逆回動可能に設けられたベーン部材と、
該ベーン部材とハウジングとの間に画成された進角側油圧室と遅角側油圧室とに選択的に油圧を給排する液圧回路とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
(ハ) 前記規制部を薄肉円盤状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0070】
規制部による装置の大きな重量増加を抑制することができる。
(ニ) 前記規制部の外径を、前記回転体の回転伝達部の外径よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0071】
したがって、トーションスプリングの回転体方向への倒れを防止できると共に、回転伝達部などとの干渉を確実に防止できる。
(ホ) 前記カムシャフトを排気弁を開閉作動させる排気側カムシャフトとしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
(ヘ) 機関停止時において前記トーションスプリングの付勢力による前記ハウジングとベーン部材との回転位相を、最進角側と最遅角側の間の中間位相となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0072】
機関停止後は、トーションスプリングによって常に最進角あるいは最遅角側ではなく中間位相としたことから良好な機関の始動性を確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のバルブタイミング制御装置に要部縦断面図である。
【図2】同バルブタイミング制御装置の分解斜視図である。
【図3】同バルブタイミング制御装置のユニット体を示す斜視図である。
【図4】同バルブタイミング制御装置のユニット体を示す縦断面図である。
【図5】図4のB矢視図である。
【図6】本実施形態に供されるフロントプレートの正面図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】同フロントプレートの背面図である。
【図9】本実施形態に供される支持部材の正面図である。
【図10】図9のD−D線断面図である。
【図11】同支持部材の背面図である。
【図12】本実施形態に供される位置決め手段の要部拡大断面図である。
【図13】同位置決め手段の作用説明図である。
【図14】Aはバルブタイミング制御装置の組立時における第1工程を示す支持部材側からみた説明図、Bは同第1工程を示す側部からみた説明図である。
【図15】Aは組立時における第2工程を示す支持部材側からみた説明図、Bは同第2工程を示す側部からみた説明図である。
【図16】組立時における第3工程を示す支持部材側からみた説明図である。
【符号の説明】
1…タイミングスプロケット(回転体)
1a…歯部
2…ハウジング
3…カムシャフト
5…ベーン部材
6…支持部材
7…トーションスプリング
8…ハウジング本体
10…リアープレート
11…フロントプレート
17・31…規制部
18・33…突起部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a valve timing control device that makes opening / closing timing (valve timing) of an intake valve and an exhaust valve of an internal combustion engine variable in accordance with an operating state.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Various vane type valve timing control devices that control valve timing of intake valves and exhaust valves based on a phase difference caused by relative rotation between a crankshaft and a camshaft of an internal combustion engine have been provided. What is described in 2000-161027 is known.
[0003]
Briefly, this valve timing control device is provided with a cylindrical housing to which a rotational force is transmitted via a chain sprocket by a crankshaft of an engine, and a rotationally slidably provided in the housing. A vane member fixed to the end of the camshaft to be opened and closed by a cam bolt from the axial direction, an advance hydraulic chamber and a retard hydraulic chamber formed between the housing and the vane member, and each hydraulic chamber And a hydraulic circuit that selectively supplies and discharges hydraulic pressure to control rotation of the vane member to the advance side or the retard side with respect to the housing. Is wound.
[0004]
This torsion spring has one end locked and fixed to a fixed portion provided on the peripheral wall of the housing, and the other end locked and fixed to the fixing hole of the protruding portion of the bush fixed to the vane member from the axial direction by a fixing bolt. Has been.
[0005]
When the vane member stops at the basic position, that is, on the exhaust side, when the engine stops, the vane member is moved away from the maximum advance angle side position and stopped by the urging force of the torsion spring. It is designed to rotate to the side (basic position). As a result, it is possible to prevent the residual gas from increasing in the cylinder of the internal combustion engine and misfire or restarting the engine.
[0006]
[Patent Literature]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-161027
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional valve timing control device, the housing is constituted by the peripheral wall and the front portion, and the front portion and the chain sprocket are coupled in the axial direction by the bolt.
[0008]
For this reason, the torsion spring is arranged on the inner peripheral side or the outer peripheral side from the screwing position of the bolt so as not to interfere with the bolt. Since the outer diameter of the torsion spring is set to be small, when the most urging force is applied, that is, when the coil diameter is reduced to the minimum, the torsion spring undergoes plastic deformation and the spring force changes. There is a fear.
[0009]
Therefore, it is desirable to increase the coil diameter by arranging the torsion spring on the outer peripheral side of the bolt. Therefore, in the conventional example, the torsion spring is disposed on the outer peripheral side of the housing, which is the outer peripheral side of the bolt, to set the coil diameter larger. is doing.
[0010]
However, when the torsion spring is formed in a large diameter and arranged on the outer peripheral side of the housing in this way, when a biasing force acts on the torsion spring, the torsion spring is now easily tilted in the axial direction. As a result, the torsion spring may interfere with, for example, a chain sprocket or a chain wound around the chain sprocket, which may change the spring characteristics.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been devised in view of the technical problem of the conventional valve timing control device, and the invention according to
[0012]
Therefore, according to the present invention, the coil diameter of the torsion spring is increased and disposed on the outer peripheral side of the housing, so that the plastic deformation of the torsion spring can be prevented even when the most urging force is applied.
[0013]
In addition, when the torsion spring falls in the axial direction when such an urging force is generated, the restricting portion can reliably prevent a large fall, and thus interference with the rotating body can be surely prevented. As a result, a change in the spring characteristics of the torsion spring can be prevented.
[0014]
The invention described in
[0015]
Therefore, according to the present invention, when the urging force is applied to the torsion spring and deforms and falls in the axial direction opposite to the rotating body, the inner peripheral side of the torsion spring contacts the outer peripheral surface of the protrusion, A large fall can be prevented. For this reason, while being able to prevent interference with the other member by the big fall of a torsion spring, the change of the spring characteristic of a torsion spring can be suppressed.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment in which a valve timing control device for an internal combustion engine according to the present invention is applied to an exhaust valve side will be described in detail with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 shows an embodiment of the present invention, in which a timing sprocket 1 as a rotating body to which a rotational force is transmitted via a timing chain by an engine crankshaft (not shown), and a
[0018]
As shown in FIGS. 1 to 5, the
[0019]
As shown in FIGS. 1 to 5, the
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
As shown in FIGS. 2 and 6 to 7, the
[0023]
That is, the restricting
[0024]
In addition, four
[0025]
Each of the
[0026]
Further, between the adjacent projecting
[0027]
Each of the locking
[0028]
On the other hand, the locking
[0029]
As shown in FIGS. 1, 2 and 5, the
[0030]
The
[0031]
On the other hand, the four
[0032]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0033]
As shown in FIGS. 1 and 9 to 11, the
[0034]
That is, the restricting
[0035]
Further, in the vicinity of the base portion of the restricting
[0036]
Further, in the circumferential direction of the inner end surface of the
A locking
[0037]
As shown in FIG. 9, the locking
[0038]
The locking
[0039]
On the other hand, the locking
[0040]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0041]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0042]
Further, positioning means 36 is provided between the
[0043]
As shown in FIGS. 1, 12, and 13, the positioning means 36 includes a
[0044]
The
[0045]
In addition, hydraulic pressure is selectively supplied to and discharged from each of the advance side
[0046]
As shown in FIG. 1, the first
[0047]
On the other hand, the second hydraulic passage 43 also has an
[0048]
The
[0049]
Hereinafter, the operation of the present apparatus will be briefly described. In the predetermined low-rotation and low-load range after engine startup, the
[0050]
For this reason, by maintaining a predetermined advance angle control suitable for the startability of the valve timing of the exhaust valve, the cranking of the engine quickly rises and the startability becomes good and acts on the
[0051]
Thereafter, when the engine shifts to a high rotation range, the
[0052]
Accordingly, the
[0053]
The
[0054]
Next, the assembly process of each component of the apparatus will be described with reference to FIGS. That is, first, as shown in FIGS. 14A and 14B, the
[0055]
Next, as shown in FIGS. 15A and 15B, the
[0056]
Thereafter, as shown in FIG. 16, the
[0057]
Next, with the urging force set on the
[0058]
As described above, according to this embodiment, since the coil diameter of the
[0059]
In addition, when the urging force is generated, if the
[0060]
Further, since the
[0061]
In particular, in this embodiment, since the
[0062]
Furthermore, when the
[0063]
Moreover, since the biasing force is applied with the positions where the both
[0064]
Further, when the
[0065]
Further, as described above, after the unit body is assembled to the housing
[0066]
Further, since the spring member of the positioning means 36 is configured by the
[0067]
The present invention is not limited to the configuration of the above embodiment, but can be applied not only to the exhaust valve side but also to the intake valve side. In addition, it is possible to provide the restricting
[0068]
Technical ideas other than the claims that can be grasped from the embodiment will be described below.
(A) The housing is composed of a housing main body fixed to a rotating body and a front plate for sealing an end opening of the housing main body, and the regulating portion is provided integrally with the front plate. The valve timing control device for an internal combustion engine according to
[0069]
According to the present invention, the torsion spring can be effectively prevented from falling in the direction of the rotating body, and an increase in the number of parts can be prevented because the restricting portion is formed integrally with the front plate. As a result, the manufacturing work efficiency and the assembly work efficiency can be improved.
(B) The phase changing mechanism is
A housing fixed to the rotating body and closed at the front and rear open ends;
A vane member fixed to the camshaft and provided to be capable of rotating forward and backward within a predetermined range within the housing;
2. A hydraulic circuit that selectively supplies and discharges hydraulic pressure to and from an advance-side hydraulic chamber and a retard-side hydraulic chamber defined between the vane member and a housing. A valve timing control device for an internal combustion engine as described.
(C) The valve timing control device for an internal combustion engine according to
[0070]
A large increase in weight of the device due to the restricting portion can be suppressed.
(D) The valve timing control device for an internal combustion engine according to
[0071]
Therefore, the torsion spring can be prevented from falling in the direction of the rotating body, and interference with the rotation transmitting portion and the like can be reliably prevented.
(E) The valve timing control device for an internal combustion engine according to
(F) When the engine is stopped, the rotational phase between the housing and the vane member due to the urging force of the torsion spring is set to be an intermediate phase between the most advanced angle side and the most retarded angle side. The valve timing control device for an internal combustion engine according to
[0072]
After the engine is stopped, the torsion spring always sets the intermediate phase rather than the most advanced angle or the most retarded angle side, so that it is possible to ensure good engine startability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a main part of a valve timing control device of an embodiment.
FIG. 2 is an exploded perspective view of the valve timing control device.
FIG. 3 is a perspective view showing a unit body of the valve timing control device.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view showing a unit body of the valve timing control device.
FIG. 5 is a view taken in the direction of arrow B in FIG.
FIG. 6 is a front view of a front plate used in the present embodiment.
7 is a cross-sectional view taken along line CC in FIG.
FIG. 8 is a rear view of the front plate.
FIG. 9 is a front view of a support member used in the present embodiment.
10 is a cross-sectional view taken along the line DD of FIG.
FIG. 11 is a rear view of the support member.
FIG. 12 is an enlarged cross-sectional view of a main part of a positioning unit provided for the embodiment.
FIG. 13 is an operation explanatory view of the positioning means.
14A is an explanatory diagram viewed from the support member side showing a first step during assembly of the valve timing control device, and B is an explanatory diagram viewed from a side portion showing the first step. FIG.
FIG. 15A is an explanatory view seen from the support member side showing the second step during assembly, and B is an explanatory view seen from the side showing the second step.
FIG. 16 is an explanatory diagram viewed from the support member side showing a third step during assembly.
[Explanation of symbols]
1. Timing sprocket (rotating body)
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記回転体の回転伝達部が外周側に配置されるように、該回転体にボルトによって固定されたハウジングと、
前記ハウジング内に配置されて、機関運転状態に応じて前記回転体とカムシャフトとの回転位相を変更する位相変更機構と、
外周側が開放された状態で配設され、かつ、前記回転体側に形成された径方向に指向する係止溝に一端部が係止されると共に前記カムシャフト側に形成された径方向に指向する係止溝に他端部が係止されて、前記回転体とカムシャフトとの回転位相を一方側となるように付勢するトーションスプリングとを備え、
前記トーションスプリングの軸方向の両側にそれぞれ対向して設けられて、該トーションスプリングが当接することにより、前記トーションスプリングの軸方向の倒れを規制する一対の規制部を設けたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。A rotating body having a rotation transmission portion that receives the rotational force of the crankshaft on the outer periphery;
A housing fixed to the rotating body with a bolt so that the rotation transmitting portion of the rotating body is disposed on the outer peripheral side;
A phase changing mechanism that is arranged in the housing and changes a rotational phase between the rotating body and the camshaft according to an engine operating state;
Are disposed such that the outer peripheral side is opened, and the previously formed Symbol camshaft to the end portion in the locking groove directed before Symbol radially formed in the rotary section is locked co diameter A torsion spring that urges the rotational phase of the rotating body and the camshaft to be on one side, with the other end locked in a locking groove oriented in the direction,
Provided opposite on both sides of the axial direction of the torsion spring, the internal combustion the torsion spring by contact, characterized in that a pair of regulating portions for regulating the inclination of the axial direction of the torsion spring Engine valve timing control device.
前記回転体に固定されて、前後の開口端が閉塞されたハウジングと、
前記カムシャフトに固定されて、前記ハウジング内を所定範囲で正逆回動可能に設けられたベーン部材と、
該ベーン部材とハウジングとの間に画成された進角側油圧室と遅角側油圧室とに選択的に油圧を給排する液圧回路とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。The phase changing mechanism is
A housing fixed to the rotating body and closed at the front and rear open ends;
A vane member fixed to the camshaft and provided to be capable of rotating forward and backward within a predetermined range within the housing;
2. A hydraulic circuit that selectively supplies and discharges hydraulic pressure to and from an advance-side hydraulic chamber and a retard-side hydraulic chamber defined between the vane member and a housing. A valve timing control device for an internal combustion engine as described.
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