JP4137897B2 - 受信装置 - Google Patents

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本発明は、発信源で発せられた信号を受信する受信装置に係り、特に、並行して異なる複数の信号を受信処理する受信装置に関する。
単一の受信部のみ有する無線通信システムにおいては、通常、アンテナから入力した信号の電力の大きさに応じて、低雑音増幅器(LNA:low noise amplifier)の利得を切り替えている(例えば、下記非特許文献1参照)。このようにLNAの利得を切り替えることにより、出力される信号電力の範囲を小さくすることができ、後段に要求されるダイナミックレンジの幅を緩和することができる。
実際のLNAの利得切り替えは、非特許文献1にあるように高利得と低利得の2値の利得を切り替える場合が多く、受信電力が増大して高利得から低利得に切り替えるポイントと受信電力が減少して低利得から高利得に切り替えるポイントを異なる値に設定し、ヒステリシスを持たせる。このようなヒステリシスを持たせることによって、利得切り替えポイント付近の電力を持つ信号が入力した際に、頻繁に利得切り替えが発生することを抑圧している。
MIMO(multi-input multi-output)やスマートアンテナなど複数のアンテナを有する方式を採用した無線通信システムにおいては、複数のアンテナに対応した受信部を持つ。複数の受信部の間で、信号のアイソレーションが十分に確保されており、互いの入力信号が受信機内部で干渉しない状況であれば、受信部の利得切り替えに関しても、従来の単一の受信部のみを持つ受信機と同様に、各受信部の入力信号電力に応じて個別の利得切り替えを行うことにより良好な受信特性が得られる。
しかしながら、複数の受信部回路を1チップに集積したり近接したモジュールとして実装した場合、複数の受信部の間での信号のアイソレーションを十分に確保することは、一般に困難になる。すなわち、他の受信部から干渉が生じて十分な受信特性が得られない可能性が生じる。
シー・タカハシ他(C. Takahashi et al.)、「1.9GHz・シリコン・ダイレクト・コンバージョン・レシーバ・IC・フォー・QPSK・モジュレーション・システム」("A 1.9 GHz Si direct conversion receiver IC for QPSK modulation system")、テク・ディグ・オブ・インターナショナル・ソリッドステート・サーキッツ・コンファレンス(Tech. Dig. of International Solid-State Circuits Conference (ISSCC 1995))、(米国)、1995年、pp.138−139
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、発信源で発せられた信号を受信する受信装置において、複数の信号を互いの干渉なく並行して受信処理することが可能な受信装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る受信装置は、複数の入力信号それぞれを第1の利得で増幅する第1の状態または、前記第1の利得よりも高い第2の利得で前記複数の入力信号を増幅する第2の状態で動作する複数の増幅器と、前記複数の増幅器の出力信号のレベルを集約して、前記増幅器が、前記第1の状態または第2の状態のどちらで動作すべきかを評価する評価部と、前記複数の増幅器が前記第1の状態であり、前記複数の増幅器の出力信号のレベルの1つが過小となり、前記評価部が前記複数の増幅器が前記第2の状態で動作するべきと評価した場合、前記複数の増幅器の動作状態を前記第1の状態から第2の状態に切り換える制御を行う利得制御部とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、発信源で発せられた信号を受信する受信装置において、複数の信号を互いの干渉なく並行して受信処理することが可能になる。
本発明の実施態様として、前記複数の増幅器の出力側レベルを集約して評価する評価部をさらに具備し、前記利得制御部は、前記評価部による評価結果に基づいて前記複数の増幅器の前記所定利得を協調的に切り替え制御する、とすることができる。利得制御部が行う増幅器利得の協調的な切り替え制御のため、評価部を設けた態様である。評価部は、複数の増幅器の出力側レベルを集約しこの集約された情報を用い出力側レベルの評価(例えば大き過ぎる、適切、小さ過ぎる、というような評価)を行う。
ここで、一例として、前記評価部は、前記集約された出力側レベルのうち最大または最小のもののみを対象に基準レベルと比較して前記評価を行う、とすることができる。
また、別の例として、前記評価部は、前記集約された出力側レベルのうち所定の範囲内にある最大または最小のもののみを対象に基準レベルと比較して前記評価を行う、とすることもできる。ここで、前記複数の増幅器の後段それぞれに設けられ、前記増幅された信号をおのおの低周波数信号に変換する複数のミキサと、前記ミキサの後段それぞれに設けられ、前記低周波数信号をおのおの第2の所定利得で増幅する複数の第2の増幅器と、前記評価部による評価結果に基づいて前記複数の第2の増幅器の前記第2の所定利得を切り替え制御する第2の利得制御部とをさらに具備するような場合は、前記第2の利得制御部が、前記集約された出力側レベルのうち前記所定の範囲内からはずれたものに対応する前記第2の増幅器に対する前記第2の所定利得を、前記集約された出力側レベルのうち前記所定の範囲内にあるものに対応する前記第2の増幅器に対する前記第2の所定利得と異ならせる、としてもよい。これは、例えば所定の範囲内にない大きな信号に対しても前段の増幅器で高利得が適用されてしまう場合に適する。
また、前記利得制御部は、前記評価部によって集約された出力側レベルのうち前記所定の範囲内から外れたものに対応する前記増幅器に対しては、前記切り替え制御するときの協調の対象から外す、としてもよい。
また、さらに別の例として、前記評価部は、前記集約された出力側レベルを平均し該平均レベルを対象に基準レベルと比較して前記評価を行う、とすることもできる。
また、さらに別の例として、前記評価部は、前記集約された出力側レベルのうち最大のものと最小のものとを平均し該平均のレベルを対象に基準レベルと比較して前記評価を行う、とすることもできる。
また、基準レベルについては、前記評価部が、前記基準レベルとして第1の基準レベルと該第1のレベルより小さな第2の基準レベルとを有し、前記第1の基準レベルを比較対象がこれを下方から上方に横切るときの基準レベルとし、前記第2の基準レベルを比較対象がこれを上方から下方に横切るときの基準レベルとする、としてもよい。利得の切り替え特性にヒステリシスを持たせる場合である。
ここで、前記評価部は、前記第1の基準レベルと前記第2の基準レベルとを組み合わせた基準レベルの組を複数有している、としてもよい。切り替え制御を多段階に行う場合の構成である。
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る受信装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、この受信装置は、複数の受信処理部10a、10b、…、10Nを有しこれらが複数の入力に対して並行して受信処理を行う。複数の受信処理部10a、10b、…、10Nは、例えば、1チップのIC回路として集積して構成されている形態や、別個のモジュールとして近接して実装されている形態が考えられる。
各受信処理部10a(10b、…、10N)は、アンテナ1a(1b、…、1N)、バンドバスフィルタ2a(2b、…、2N)、低雑音増幅器3a(3b、…、3N)、ミキサ4a(4b、…、4N)を有し、各低雑音増幅器3a(3b、…、3N)は利得制御ブロック11により協調的に制御される。利得制御ブロック11は、利得制御部11aと評価部11bとからなる。
アンテナ1a(1b、…、1N)は、発信源において空中に放射された信号電波を検知し、検知された信号をバンドパスフィルタ2a(2b、…、2N)に導くものである。バンドパスフィルタ2a(2b、…、2N)は、所定の周波数帯の信号のみを選択して通過させるものである。
低雑音増幅器3a(3b、…、3N)は、バンドパスフィルタ2a(2b、…、2N)を通過した各周波数帯の信号を低雑音で増幅するものである。ここで低雑音増幅器3a(3b、…、3N)は、利得制御部11aにより制御されることにより高利得(H)の状態のときと低利得(L)の状態のときとがある。ミキサ4a(4b、…、4N)は、低雑音増幅器3a(3b、…、3N)の出力信号を所定のローカル出力(不図示)とミキシングし低周波数の信号に変換するものである。ミキサ4a(4b、…、4N)以降にも受信処理を行う構成が縦続するが周知技術を利用可能でありかつ本実施形態の特徴と直接関係しないので説明を省略する。
利得制御部ブロック11は、各受信処理部10a(10b、…、10N)の低雑音増幅器3a(3b、…、3N)の出力側レベルを集約し、集約されたレベルを評価し、この評価結果に基づき各低雑音増幅器3a(3b、…、3N)の利得(高利得/低利得)を協調的に切り替え制御するものである。出力側レベルの集約および評価は評価部11bが、切り替え制御は利得制御部11aがそれぞれ行う。
図2は、図1に示す受信装置における増幅器協調制御の効果を説明するための図である。図2(a)は、低雑音増幅器3aと同3bとが、仮に協調制御されずに、前者が高利得Ghに後者が低利得Glにそれぞれ設定されているとした場合を示している。低雑音増幅器3a、3bの出力での信号アイソレーションをBoutとすると、低雑音増幅器3a、3bから出力される信号Pout1、Pout2は、それぞれ、
Pout1=Gh・Pin1+Gl・Pin2/Bout …(1)
Pout2=Gl・Pin2+Gh・Pin1/Bout …(2)
(ただし、Pin1は低雑音増幅器3aへの入力レベル、Pin2は低雑音増幅器3bへの入力レベルである。)
となる。
ここで、式(2)において第1項≦第2項のとき、本来受信したかったPin2に対しPin1の干渉(信号リークパス21)が大きくなり受信特性が劣化する。簡単のために、具体的な数値を用いてこれを示す。例えば、
Pin1=−55dBm …(3)
Pin2=−45dBm …(4)
Gh=15dB …(5)
Gl=−15dB …(6)
Bout=20dB …(7)
とすると、式(2)の第1項および第2項は
Gl・Pin2=−60dBm
Gh・Pin1/Bout=−60dBm
となる。よって、低雑音増幅器3bの出力においては、所望の信号であるPin2に関する信号レベルと干渉信号となるPin1に関する信号レベルが同じになっており、受信特性が劣化する。
図2(b)は、低雑音増幅器3aと同3bとが協調制御され、ともに例えば低利得Glに設定されている場合を示している。この場合、同様に信号リークパス21を考慮した干渉を評価すると以下のようになる。すなわち、式(2)の代わりに次式:Pout2=Gl・Pin2+Gl・Pin1/Boutにより、その第1項および第2項は、
Gl・Pin2=−60dBm
Gl・Pin1/Bout=−90dBm
となる。よって、低雑音増幅器3bの出力においては、所望の信号であるPin2に関する信号レベルは干渉信号となるPin1に関する信号レベルに対して30dBmレベルが高く干渉は大きく軽減される。
ちなみに、式(1)に代わる次式:Pout1=Gl・Pin1+Gl・Pin2/Boutにより、信号リークパス21とは逆方向のリークによる干渉を評価すると、
Gl・Pin1=−70dBm
Gl・Pin2/Bout=−80dBm
となり、所望の信号であるPin1に関する信号レベルは干渉信号となるPin2に関する信号レベルに対して10dBmレベルが高く問題が生じる干渉のレベルではない。
以上では、低雑音増幅器3a、3bが協調制御で低利得とされた場合を説明したが、協調制御で高利得とされた場合も受信処理間の干渉という点では同様になり、問題が生じない。
以上説明のように、本実施形態によれば、各低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを協調制御することにより、独立してある増幅器のみの利得が切り替えられることがなくなり、低雑音増幅器3a(3b、…、3N)の前段における複数の信号のレベル大小関係は、増幅器の後段においても維持される。よって、複数の低雑音増幅器3a、3b、…、3Nそれぞれにおける受信処理同士のアイソレーション能力は、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nの前段におけるそれがあれば足り、各低雑音増幅器3a、3b、…、3Nが切り替えられたときの利得差を勘案する必要がなくなる。したがって、複数の信号を互いの干渉なく並行して受信処理することが可能になる。
次に、図1に示した実施形態の評価部11bにおける機能具体例を以下で説明する。図3は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御の一例を示す説明図である。簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から、低利得状態に協調的に切り替えられる場合を説明する。図3の左側がすべて高利得にある状態の表示である。横軸のP1、P2、…、PNは、評価部11bにより集約された各受信処理におけるレベル名を示しており、縦軸はそのレベルPを示す。図の見方は、別の例として説明する図4以下でも同様である。
この具体例では、図3左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その最大のもの(=P2)を基準レベルPthとの比較の対象とし、そして図3右側に示すようにその最大のもの(=P2)がPthを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
これにより、既説明から明らかなように、例えば低雑音増幅器3a、3b間では、
Pout1=Gh・Pin1+Gh・Pin2/Bout …(8)
Pout2=Gh・Pin2+Gh・Pin1/Bout …(9)
を呈する状態から、
Pout1=Gl・Pin1+Gl・Pin2/Bout …(8)
Pout2=Gl・Pin2+Gl・Pin1/Bout …(9)
を呈する状態に切り替えられる。これは、すでに説明したように、切り替え前後とも問題となる干渉を生じさせるものではない。その他の各低雑音増幅器3a、3b、…、3N間も同様である。
なお、以上の説明では、図1に示したように、評価部11bで集約される各レベルP1、P2、…、PNを低雑音増幅器3a、3b、…、3Nの出力側レベルとしているが、これに限られることはない。低雑音増幅器3a、3b、…、3Nの入力におけるレベル(電力)を評価部11bが集約して評価してもよい。これは以下に説明するの例でも同様である。
図4は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御の別の例を示す説明図である。簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から、低利得状態に協調的に切り替えられる場合を説明する。本具体例では、図4左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、所定の範囲(ドットパターンで示した範囲)内にあるもの(=P1、P2、PN、…)のうちで最大のもの(=P2)を基準レベルPthとの比較の対象とする。そして図4右側に示すようにその最大のもの(=P2)がPthを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
すなわち、n個の受信信号における、極端に大きい電力の信号および極端に小さい電力の信号を除外した、ある一定の範囲内にある入力信号に着目した切り替え制御である。このような制御を行うことにより、基準レベルPthとの比較の対象とはなり得ないP3を受信している受信部処理部は、正常に受信処理することが困難になる。しかし、受信装置全体としては良好な受信特性が得られる。
図5は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図であるが、図4に示した場合とは逆に、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが低利得にある状態から、高利得状態に協調的に切り替えられる場合を示す。本具体例では、図5左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、所定の範囲(ドットパターンで示した範囲)内にあるもの(=P1、P2、PN、…)のうちで最小のもの(=P2)を基準レベルPthとの比較の対象とする。そして図5右側に示すようにその最大のもの(=P2)がPthを割り込んだ(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを高利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
この場合、基準レベルPthとの比較の対象とはなり得ないP3を受信している受信部処理部は、対応する低雑音増幅器の以降の処理において信号の飽和が生じるなど、正常に受信処理することが困難になる。しかし、受信装置全体としては良好な受信特性が得られる。
ここで、このような信号の飽和を解消するための受信装置の構成を図6を参照して説明する。図6は、本発明の別の実施形態に係る受信装置の概略構成を示すブロック図である。図6において、図1で説明した構成要素と同一のものには同一の符号を付しその説明を省略する。この受信装置は、複数の受信処理部10a、10b、…、10Nのそれぞれにおいて、ミキサ4a、4b、…、4Nの後段にも利得制御部11cで利得が制御され得る増幅器5a、5b、…、5Nを有する。増幅器5a、5b、…、5Nの各後段には、IF(中間周波数)またはBB(ベースバンド)の信号処理部(IF段またはBB段6a、6b、…、6N)がある。利得制御部11cは利得制御ブロック11Aに含まれる。
増幅器5a、5b、…、5Nは、ミキサ4a、4b、…、4Nにより得られた低周波信号を増幅するものである。ここで増幅器5a(5b、…、5N)は、利得制御部11cにより制御されることにより高利得(H)の状態のときと低利得(L)の状態のときとがある得る。IF段またはBB段6a(6b、…、6N)は、増幅器5a(5b、…、5N)の出力信号(中間周波数またはベースバンドの信号)を所定に処理するものである。
図6に示す構成において、今、図5右側に示すように状態になって低雑音増幅器3a、3b、…、3Nがすべて高利得に移行したとする。ここで図5右側に示すP3に対応する低雑音増幅器が増幅器3bだとすると、受信処理部10Abにおける低雑音増幅器3b以降の各構成では、P3のレベルが他の受信処理部での信号より大きいので信号の飽和が起こりやすい。そこで、利得制御部11cによって増幅器5bを低利得(L)に制御し、他の受信処理部10Aa、10ANなどにおける増幅器5a、5Nに対する利得制御と異ならせる。利得制御部11cによるこのような制御も、評価部11bによる各P1、P2、…、PNの集約結果の評価に基づいてなすことができる。図6に示すような構成では、IF段またはBB段6b以降では回路の飽和を防止でき、より向上した受信動作が得られる。
なお、図6に示す構成では、ミキサ4a(4b、…4N)の後段に利得の制御できる増幅器5a(5b、…5N)を設けているが、ミキサ4a(4b、…4N)自体を利得制御可能なものにして、利得制御部11cからの制御信号をミキサ4a(4b、…4N)に導くような構成にすることも可能である。
図7は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図である。簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から、低利得状態に協調的に切り替えられる場合を説明する。本具体例では、図7左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、所定の範囲(ドットパターンで示した範囲)内にあるもの(=P1、P2、PN、…)のうちで最大のもの(=P2)を基準レベルPthとの比較の対象とする。そして図7右側に示すようにその最大のもの(=P2)がPthを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、比較の対象とはなり得ないP3に相当する低雑音増幅器を除くすべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
すなわち、これも、n個の受信信号における、極端に大きい電力の信号および極端に小さい電力の信号を除外した、ある一定の範囲内にある入力信号に着目した切り替え制御である。ただし、低利得への切り替えは、比較の対象とはなり得ないP3に対応する低雑音増幅器が除かれる。このような制御を行うことにより、図4の具体例と比較して、基準レベルPthとの比較の対象とはなり得ないP3に対応する受信処理部でも、より正常な受信処理が可能になるため、さらに受信装置全体として受信特性が向上する。
図8は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図である。簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から、低利得状態に協調的に切り替えられる場合を説明する。本具体例では、図8左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その最小のもの(=P1)を基準レベルPthとの比較の対象とする。そして図8右側に示すようにその最小のもの(=P1)がPthを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
図9は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図である。簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から、低利得状態に協調的に切り替えられる場合を説明する。本具体例では、図9左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その平均値(=Pav)を求めこれを基準レベルPthとの比較の対象とする。そして図9右側に示すようにその平均値(=Pav)がPthを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
図10は、図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図である。簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から、低利得状態に協調的に切り替えられる場合を説明する。本具体例では、図10左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その最大のもの(=P3)と最小のもの(=P1)との平均値(=Pav)を求めこれを基準レベルPthとの比較の対象とする。そして図10右側に示すようにその平均値(=Pav)がPthを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
以上の図3ないし図10を参照する説明(ただし図5、図6を除く)は、簡単のため、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得にある状態から低利得状態に協調的に切り替えられる場合のみの説明であるが、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが低利得にある状態から、高利得状態に協調的に切り替えられる場合も同様に説明することができる。
例えば、図11は、図3に示した切り替え制御の説明とは逆の切り替えを説明するものである。すなわち、この場合、図11左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その最小のもの(=P3)を基準レベルPthLとの比較の対象とし、そして図11右側に示すように最小のもの(=P2。ここでは、最小のものがP3からP2に変化したものとしている)がPthLを割り込んだ(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを高利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。このような説明は、図3ないし図10(ただし図5、図6を除く)についても同様になすことができる。
ここで、基準レベルPthとPthLとは、一般にPth>PthLの関係で別の値として設定することができる。このような設定を行うと、評価部11bが集約するレベルPと各低雑音増幅器3a、3b、…、3Nの出力レベルとの関係は図12に示すようなヒステリシス特性を呈する。このようにすることで、各低雑音増幅器3a、3b、…、3Nの利得切り替えが頻繁に生じることを防止することができ、動作を安定化できる。
なお、以上では、切り替え前の状態として、低雑音増幅器3a、3b、…、3Nすべてが高利得(または低利得)にあるとして説明したが、図7に示したような例においてさらに切り替えられる場合は、当然ながら、対象からはずされたものを除外した低雑音増幅器3a、3b、…、3Nのすべてが高利得(または低利得)にある場合が切り替え前の状態である。
図13は、図8に示した高利得から低利得の切り替えと、これに相当する低利得から高利得への切り替えとを組にして示したものである。すなわち、上側では、その左側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その最小のもの(=P2)を基準レベルPthHとの比較の対象とする。そしてその右側に示すようにその最小のもの(=P2)がPthHを超えた(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを低利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
また、下側では、その右側に示すように各P1、P2、…、PNが集約されたとき、その最大のもの(=P3)を基準レベルPthLとの比較の対象とする。そしてその左側に示すようにその最大のもの(=P3)がPthLを割り込んだ(*)と判断された場合に(以上は評価部11bによる)、すべての低雑音増幅器3a、3b、…、3Nを高利得に切り替える(これは利得制御部11aによる)。
このようなヒステリシス特性を含んでの両方向切り替えの説明は、上記各図(図3ないし図10(図6を除く))について可能である。
図14は、図1に示した実施形態の構成で適用可能な多段階の増幅器制御(ヒステリシス特性つき)を示す説明図である。図11ないし図13の説明では、上側の基準レベルPthHと下側の基準レベルPthLとが1組である場合を説明したが、同様な考えで複数の組を評価部11bに持たせることも考えられる。それら複数組の各値の関係は、例えば図14(a)における縦軸に示すごとくである。各組それぞれの値を上記で説明した基準レベルの組とし、かつ各低雑音増幅器3a、3b、…3Nの利得制御を多段階にすれば、その出力レベルは、図14(b)に示すような多段階変化の特性を呈する。多段階の中でも3段階のものは実用的である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る受信装置の概略構成を示すブロック図。 図1に示す受信装置における増幅器協調制御の効果を説明するための図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御の一例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御の別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 本発明の別の実施形態に係る受信装置の概略構成を示すブロック図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器制御のヒステリシス特性を示す説明図。 図1に示した実施形態における増幅器協調制御のさらに別の例を示す説明図。 図1に示した実施形態の構成で適用可能な多段階の増幅器制御(ヒステリシス特性つき)を示す説明図。
符号の説明
1a,1b,1N…アンテナ、2a,2b,2N…バンドバスフィルタ、3a,3b,3N…低雑音増幅器、4a,4b,4N…ミキサ、5a,5b,5N…増幅器、6a,6b,6N…IF段またはBB段、10a,10b,10N,10Aa,10Ab,10AN…受信処理部、11,11A…利得制御ブロック、11a…利得制御部、11b…評価部、11c…利得制御部、21…信号リークパス。

Claims (4)

  1. 複数の入力信号それぞれを第1の利得で増幅する第1の状態または、前記第1の利得よりも高い第2の利得で前記複数の入力信号を増幅する第2の状態で動作する複数の増幅器と、
    前記複数の増幅器の出力信号のレベルを集約して、前記増幅器が、前記第1の状態または第2の状態のどちらで動作すべきかを評価する評価部と、
    前記複数の増幅器が前記第1の状態であり、前記複数の増幅器の出力信号のレベルの1つが過小となり、前記評価部が前記複数の増幅器が前記第2の状態で動作するべきと評価した場合、前記複数の増幅器の動作状態を前記第1の状態から第2の状態に切り換える制御を行う利得制御部と
    を具備することを特徴とする受信装置。
  2. 複数の入力信号それぞれをおのおの所定利得で増幅する複数の増幅器と、
    前記複数の増幅器の出力信号のレベルのうち所定の範囲内にある最大のものと基準レベルとを比較して評価する評価部と、
    前記評価部の比較の結果、前記所定の範囲内かつ前記基準レベルを越えるレベルの出力信号があり、前記所定の範囲外かつ前記基準レベルより小さいレベルの出力信号がある場合に、前記所定の範囲外にあるレベルの出力信号を増幅した増幅器以外の前記複数の増幅器の利得を下げる制御を行う利得制御部と
    を具備することを特徴とする受信装置。
  3. 前記評価部が、前記基準レベルとして第1の基準レベルと該第1のレベルより小さな第2の基準レベルとを有し、前記第1の基準レベルを比較対象がこれを下方から上方に横切るときの基準レベルとし、前記第2の基準レベルを比較対象がこれを上方から下方に横切るときの基準レベルとすることを特徴とする請求項2記載の受信装置。
  4. 前記評価部が、前記第1の基準レベルと前記第2の基準レベルとを組み合わせた基準レベルの組を複数有していることを特徴とする請求項2記載の受信装置。
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