JP4135417B2 - LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE - Google Patents
LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE Download PDFInfo
- Publication number
- JP4135417B2 JP4135417B2 JP2002199849A JP2002199849A JP4135417B2 JP 4135417 B2 JP4135417 B2 JP 4135417B2 JP 2002199849 A JP2002199849 A JP 2002199849A JP 2002199849 A JP2002199849 A JP 2002199849A JP 4135417 B2 JP4135417 B2 JP 4135417B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- laser
- voltage
- output
- unit
- boost converter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Lasers (AREA)
- Dc-Dc Converters (AREA)
- Inverter Devices (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置に関し、特にレーザ電源装置およびレーザ装置並びにレーザ電源装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、特開平9−232658号公報に開示された従来のレーザ電源装置の構成を示す図である。図13中、D1は商用電源を整流する整流部、315は前記整流部D1によって平滑された電源を昇圧する昇圧コンバータ部、317は昇圧コンバータ部により昇圧された電源を高周波に変換するインバータ部、319は絶縁トランス、321は放電電極、323は所定の電力を供給するマッチング部、をそれぞれ示す。
【0003】
次に、従来のレーザ電源装置の動作を説明する。商用電源を整流する整流部D1が商用電源(交流電源)を直流に変換し、昇圧コンバータ部315では平滑コンデンサC1およびインダクタL1により、前記整流部D1により変換された直流を平滑化している。また、昇圧コンバータ部315には昇圧および電力コントロールを行うためのスイッチング素子Q0が設けられており、さらに、ダイオードD2およびコンデンサC2が設けられている。出力電圧の昇圧および電力コントロールは、スイッチング素子Q0をオン/オフさせることによりPWM(パルス幅変調、Pulse Width Modulation)あるいはPFM(パルス周波数変調、Pulse Frequency Modulation)等の方法によって行われていた。
【0004】
インバータ部317は昇圧コンバータ部315により昇圧および電力コントロールされた直流電圧を高周波電圧に変換する。この高周波電圧を絶縁トランス319およびインピーダンス調整されたマッチング部323を介して放電電極321に印加し、放電電極321に電流を流してレーザ光を発光させる。
【0005】
昇圧コンバータ部315に設けられたスイッチング素子Q0により昇圧および電力コントロールを行う一方、スイッチング素子Q0がオフで昇圧および電力コントロールしていない状態でも商用電源電圧の√2倍の直流電圧をインバータ部317に印加しているため、放電電極321には常に一定の電流が流れており、マッチング部323はこの放電電流により放電電極321がレーザ光を発する直前の状態を保持する。昇圧および電力コントロールしていない状態では上述したようにスイッチング素子Q0は動作していないので、スイッチング素子Q0自体の損失はゼロである。
【0006】
以上から、従来のレーザ電源装置では、レーザ光として出力しない注入電力の電力コントロールを止めることによりスイッチング素子Q0におけるスイッチング損失を最小にし、かつレーザ出力時には昇圧を行うことが可能であった。
【0007】
なお、従来のレーザ電源装置では、昇圧および電力コントロールを昇圧コンバータ部315のスイッチング素子Q0をオン/オフさせることによるPWM、あるいはPFM等の方法でのみ行う構成となっていた。そのため、昇圧トランスを用いる必要が無かった。また、マッチング部323は電源の内部インピーダンスと負荷インピーダンスとの整合をとり負荷に最大の電力を取り出すためのマッチング回路のみで構成され、電圧の昇圧能力は無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図14に、ガラスやセラミクスのように非誘電率の高い誘電体材料で金属電極を覆うように形成された積層構造の放電電極の一例を示す。図14中、1a、1bは一対の相対する放電電極、2は例えばガスレーザの場合はレーザガスから成るレーザ媒質、3は金属電極、4は例えばガラスやセラミクスのように比誘電率が高い材料で形成された誘電体で、金属電極3に密着し、金属電極3を覆うようにして放電管5を形成している。また、6も誘電体で、放電管5を絶縁している有機物のシリコン樹脂である。7は放電、8は高周波電源を示す。
【0009】
ガラスやセラミクスのように比誘電率の高い誘電体材料で金属電極を覆うように形成された積層構造の放電電極を用いる場合、放電電極は容量性の負荷になる。このような放電電極を一対用い、数kWレーザ出力の大型レーザ発振器で放電を安定に維持するには、その一対の相対する放電電極の電極間隙を10mm以上とし、さらに、放電電極間には数kV〜数10kVの高い電圧を印加する必要があった。
【0010】
従来のレーザ電源装置では、上述したように昇圧および電力コントロールを昇圧コンバータ部315のスイッチング素子Q0をオン/オフさせることによるPWM(パルス幅変調)、あるいはPFM(パルス周波数変調)等の方法で行う構成となっていたため、レーザ発振器用の放電電極321への印加電圧(数kV〜数10kV)まで商用電源を昇圧する場合、昇圧コンバータ部315には高耐圧のスイッチング素子が必要であった。また、高電圧を得るために汎用のスイッチング素子を過度に多直列化した場合、個々のスイッチング素子に対する制御回路が複雑化するといった問題があった。
【0011】
またレーザ加工時には、加工対象に応じてレーザ出力を1〜数kHzにパルス化する必要があった。レーザ加工装置動作時のレーザパルスの高レベル期間においては、レーザ光が出力される。一方、レーザパルスベース期間、つまりレーザ光が出力されていない期間においても次のレーザパルス高レベル期間に容易にレーザ出力を得ることができるように、レーザ光としては出力しないが放電自体は持続させておく必要があった(以下、レーザパルスベース期間とは、レーザ光は出力されていないが、放電電極における放電は持続している状態を指す)。よって、レーザパルスベース期間は放電電極321への入力電力はレーザ光としての出力を発生しない値まで下げておく必要があった。昇圧コンバータ部315のみによる電力コントロールでは、レーザパルス高レベル期間には商用電源電圧の√2倍より高い電圧がインバータ部317に印加されるため問題は無かったが、レーザパルスベース期間には商用電源電圧の√2倍程度の相対的に低い電圧をインバータ部317に印加するため、放電電極321には電力が入りにくく、レーザパルスベース期間の放電の維持が困難になり、レーザパルス動作モードに入った際に放電が放電電極321内に広がらず不安定になるという問題があった。
【0012】
さらに、昇圧コンバータ部315で電力コントロールを行った場合、放電が点灯し昇圧コンバータ部315のインダクタL1に十分な電流が流れている条件においては問題なかったが、放電が点灯する前、あるいはレーザ出力の小さい場合において昇圧コンバータ部315を動作させた場合、無負荷運転あるいは軽負荷運転であるためにインダクタL1に十分な電流が流れず、昇圧コンバータ部315の出力電圧が大きく跳ね上がり、電力コントロールが困難になるという問題があった。
【0013】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、図14に示すような誘電体電極を用いる場合に必要とされる数kV〜数10kVの高電圧を放電電極に印加しながら放電を安定にかつ制御性良く保持して、数kW以上のレーザ出力を安定に得ることのできるレーザ電源装置およびレーザ装置の提供を目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレーザ電源装置は、交流電圧を直流電圧に変換する整流部と、上記整流部から出力された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部と、上記昇圧コンバータ部の直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するインバータ部と、上記インバータ部の出力側に接続され、上記高周波電圧を昇圧し、放電電極部に高周波化された電力を供給する昇圧トランス部と、上記昇圧トランス部の出力に基づき上記インバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するスイッチング信号作成回路と、上記インバータ部のスイッチング素子のデューティについての下限値を上記スイッチング信号作成回路に対して設定するインバータデューティ下限値設定回路と、レーザ出力を相対的に小さくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを小さくし、上記レーザ出力を相対的に大きくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを大きくする信号を出力する関数化回路と、上記出力電圧Vo及び上記信号に基づき上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するデューティ設定回路と、を備えた。
【0025】
また、本発明に係るレーザ電源装置は、上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティに対して上記出力電圧Voを線形化した線形化回路をさらに備えた。
【0026】
また、本発明に係るレーザ電源装置は、上記整流部の出力電圧に基づき上記線形化回路に出力信号を送るライン電圧変動補正回路をさらに備えた。
【0027】
本発明に係るレーザ装置は、電源として上述のレーザ電源装置を用いることとした。
【0029】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明のレーザ電源装置の構成の概要を説明する。本発明のレーザ電源装置では、外部の交流電源を整流して平滑な直流を得る整流部と、この整流部により整流された直流を昇圧する昇圧コンバータ部と、この昇圧コンバータ部により昇圧された直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ部と、このインバータ部により高周波に変換された高周波電圧をレーザ発振用放電電極への印加電圧まで昇圧する昇圧トランス部からなり、過電圧クランプ回路を有する昇圧コンバータ部を予め外部から設定値を定めたオープンループ制御によって制御し、さらに、インバータ部をPWM制御してレーザ出力をコントロールするものである。
【0030】
上述の構成により、昇圧コンバータ部と昇圧トランス部の2段階で外部の交流電源をレーザ発振器用の放電電極に必要な印加電圧まで昇圧を行っている。そのためスイッチング素子の高耐圧化の問題、もしくは高電圧を得るために汎用のスイッチング素子を過度に多直列化した場合、当該スイッチング素子の制御回路が複雑化するといった問題を解決できる。
【0031】
また、昇圧電圧の上限値を設定する過電圧クランプ回路を付加して昇圧コンバータ部をオープンループ制御することによって、放電点灯前の期間、軽負荷運転時あるいは無負荷運転時で昇圧コンバータ部のインダクタに流れる電流が不連続である場合での昇圧コンバータ部における出力電圧の跳ね上がりを防ぐことができるため、レーザ電源装置を構成するスイッチング素子への負担を低減して、スイッチング素子の破壊を防ぐことが可能となる。さらに、電力の調整は昇圧コンバータ部のみによらず、インバータ部のPWM制御によっても行うため、電力の調整が容易になり、レーザ出力の安定化が図れる。
【0032】
また、上述したように昇圧コンバータにより予め外部から設定値を定めたオープンループ制御を行っているため、放電点灯前の期間およびパルス運転時のレーザパルスベース期間の軽負荷時には、昇圧コンバータの出力電圧は外部の交流電源電圧の√2倍以上で、クランプ設定電圧以下の範囲内での跳ね上がった高い電圧で保持される。本発明のレーザ電源装置では、さらに、この昇圧コンバータ部の出力電圧を再度昇圧トランス部により昇圧しているため、レーザパルスベース期間にも外部の交流電源電圧より高い電圧を放電電極に印加できるので、容量性の放電電極にも電力が入り易くなり、放電の点灯や維持が容易になる。また、放電電極に高電圧を印加しているため、放電電極内に放電が広がり易くなる。これによりレーザパルスベース期間からレーザパルス高レベル期間への移行が円滑になり、レーザの発振効率が向上する。
【0033】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るレーザ電源装置の構成を示す図である。実施の形態1に係るレーザ電源装置は、図1に示すように外部の交流電源である200Vの三相交流電源を整流して脈流を得る整流部100と、平滑コンデンサC1およびインダクタL1により整流電圧を平滑化して直流電圧を得て、その直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部10と、昇圧コンバータ部10により昇圧された直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するための複数のスイッチング素子Q1〜Q4および還流ダイオードD3〜D6からなるインバータ部110と、このインバータ部110により高周波に変換された高周波電圧をレーザ発振用放電電極部120への印加電圧まで昇圧する昇圧トランス部20と、を備えている。
【0034】
昇圧コンバータ部10にはスイッチング素子S1が設けられており、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは、デューティ(duty)設定回路200により決定されるスイッチング素子S1のデューティによって、所望の一定電圧に設定される。ここで、デューティ、Donは以下の式で定義される。
【0035】
Don=TON/(TON+TOFF) (1)
(1)式中、TONはスイッチング素子S1のオン時間、TOFFはスイッチング素子S1のオフ時間をそれぞれ表す。昇圧コンバータ部10における出力電圧Voを、昇圧コンバータ部10の昇圧比と昇圧トランス部20の昇圧比の積が整流部100の出力(ライン電圧V)に対するレーザ発振に必要な放電電極部120への印加電圧の比率以上となるような電圧値に設定する。
【0036】
過電圧クランプ回路210によりクランプ電圧が設定されていない場合、昇圧コンバータ部10によって昇圧される出力電圧Voは、放電点灯前の期間、あるいは軽負荷の期間ではスイッチング素子の耐電圧以上に跳ね上がってしまうという不具合があった。そこで、実施の形態1に係るレーザ電源装置では、昇圧電圧の上限値を過電圧クランプ回路210によって制限することとした。過電圧クランプ回路210の設定電圧を、昇圧コンバータ部10で使用されるスイッチング素子S1およびインバータ部110に使用されるスイッチング素子Q1〜Q4の素子耐電圧以下に設定する。
【0037】
過電圧クランプ回路210についてさらに詳述する。デューティ設定回路200は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1が予め外部から設定したデューティで駆動するように、スイッチング素子S1の制御端子(ゲート端子)へ出力信号を印加する。過電圧クランプ回路210は、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが所定のクランプ設定電圧値を越えた場合に、デューティ設定回路200で決定されるスイッチング素子S1のデューティを減じるようにデューティ設定回路200の出力信号を制御することにより、出力電圧Voがクランプ設定電圧値を越えないように機能する。すなわち、過電圧クランプ回路210およびデューティ設定回路200を介して、昇圧コンバータ部10のオープンループ制御を行っている。
【0038】
過電圧クランプ回路210の一例を図2に示す。過電圧クランプ回路210は大別して、3つの部分、すなわち、電圧検出部211、電圧比較部212および出力選択部213で構成されている。電圧検出部211では、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを検出し、検出した電圧を適当な電圧値に設定してから次の電圧比較部212に出力する。電圧比較部212では、電圧検出部211からの出力電圧と予め外部から設定されたクランプ設定電圧値との比較を行う。この場合の電圧比較部212からの出力信号は、オペアンプ等によりクランプ設定電圧値と電圧検出部211からの出力信号の差を増幅したものでよい。出力選択部213では、電圧比較部212からの出力信号のうち、クランプ設定電圧値を越えた場合のみの信号を選択して過電圧クランプ回路210の最終的な出力信号とする。かかる過電圧クランプ回路210から発せられた出力信号は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを減じるべくデューティ設定回路200に入力される。以上の3つの部分は、例えばそれぞれオペアンプによって構成されてもよい。
【0039】
インバータ部110は4組のスイッチング素子Q1〜Q4からなっており、Q1とQ2、Q3とQ4の組み合わせを交互に高周波でオン/オフすることにより、昇圧された出力電圧Voを高周波電圧に変換する。レーザ出力設定回路30により所望の放電電流を設定し、かかる設定電流値と放電電流検出回路230の出力の比較によってPWM制御を行い、スイッチング信号作成回路220によりインバータ部110のスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティを変化させて電力を調整する。昇圧トランス部20は、インバータ部110により高周波に変換された電圧をレーザ発振用の放電電極120への印加電圧値まで昇圧する。
【0040】
以上の装置構成では、上述したように昇圧コンバータ部10と昇圧トランス部20の2段階で外部の交流電源をレーザ発振器用の放電電極120への印加電圧まで昇圧している。この結果、従来のレーザ電源装置で問題となったスイッチング素子の高耐圧化の問題については、2段階の昇圧の適用により昇圧コンバータ部10のみで過度な昇圧を行わずに済むため、スイッチング素子に高電圧が印加される事態は解消される。また、高電圧を得るために汎用のスイッチング素子を過度に多直列化する必要もなくなる。スイッチング素子を過度に多直列化すると、スイッチング素子の制御回路が複雑になるといった問題が発生するからである。
【0041】
上述の構成に加えて、昇圧コンバータ部10に過電圧クランプ回路210を付加して昇圧コンバータ部10へのオープンループ制御を実施することにより、放電点灯前の期間、あるいは軽負荷の場合における昇圧コンバータ部10の出力電圧Voの極端な跳ね上がりを防げる。これによりレーザ電源装置を構成するスイッチング素子S1およびQ1〜Q4への負担を低減して、スイッチング素子の破壊を有効に防止できる結果、高耐圧のスイッチング素子でなくても使用可能となり、スイッチング素子への複雑な制御回路も不要となる。また、実施の形態1に係るレーザ電源装置の電力調整は、昇圧コンバータ部10のみによらずインバータ部110のPWM制御によっても行うため、出力電力の調整が容易となって、レーザ出力の安定化が図れる。
【0042】
整流部100により整流された直流を一旦昇圧する昇圧コンバータ部10では、レーザ出力に応じて昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを制御する。なお、実施の形態1のレーザ電源装置では、昇圧コンバータ出力電圧Voを調整するといったフィードバック制御は行わない。レーザパルスベース期間にフィードバック制御すると、放電電極部120に高電圧を印加した状態を実現しえないからである。
【0043】
以上、実施の形態1に係るレーザ電源装置では、予めスイッチング素子S1のデューティを決定して昇圧コンバータ部10を動作し、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが負荷、つまり、この場合は放電電極部120の変動には無関係であるようなオープンループ制御を行うので、放電点灯前までの期間、および電源をパルス運転する際のレーザパルスベース期間における軽負荷時には、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが外部の交流電源電圧の√2倍以上でクランプ設定電圧以下に跳ね上がった範囲内の高電圧を放電電極120に印加可能となる。また、この昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを昇圧トランス部20によりさらに昇圧するという2段階の昇圧を行っているため、レーザパルスベース期間には放電点灯時よりも高い電圧を放電電極120に印加することができ、放電電極120に電力が入り易くなって、結果的に放電が放電電極内に広がり易くなり、放電の維持が容易となる。これにより放電点灯前の待機状態から放電点灯への移行、およびレーザパルス動作時においてレーザパルスベース期間からレーザパルス高レベル期間への移行が円滑になり、レーザの発振効率が向上する効果をもたらす。
【0044】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法では、実施の形態1に係るレーザ電源装置において、放電非点灯時およびレーザパルスベース期間にも昇圧コンバータ部10を連続動作させておくことを特徴とする。図3は実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法を示す図であり、装置構成の各部分での電圧および出力を表している。
【0045】
レーザ電源装置は放電の非点灯時から円滑に放電点灯に移行することが要求される。従来のレーザ電源装置の制御方法のように放電点灯前の待機状態において昇圧コンバータ部10の停止状態から放電点灯させる場合には、昇圧コンバータ部10における出力コンデンサC2の充電時間を要するため、放電点灯の時間応答が遅延し、円滑に放電点灯に移行できないといった問題があった。
【0046】
また、レーザ出力を1〜数kHzにパルス化する必要がある場合は、レーザパルス高レベル期間ではレーザ出力を得るが、レーザパルスベース期間でも次のレーザパルス高レベル期間になった際に容易に高出力のレーザ光を得ることができるように、レーザ光としては出力されないが放電自体は持続させておく必要があった。この際、放電電極部120への入力電力はレーザ光としての出力を発生しない値まで低減しておく必要がある。ここで、放電電極部120は誘電体構造であるため容量性の負荷である。従って、昇圧コンバータ部10のみによる電力コントロールにより、レーザパルスベース期間に外部の交流電源電圧の√2倍程度の相対的に低い電圧を放電電極に印加しても放電電極部120には電力が入りにくいため、従来のレーザ電源装置の制御方法では放電電極における放電の維持が困難という問題があった。
【0047】
そこで、実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法では、放電非点灯時および放電点灯時のレーザパルスベース期間においても昇圧コンバータ部10を連続動作、つまりスイッチング素子S1を動作させることとした。このときの昇圧コンバータ部10からの出力電圧Voの制御は、予め昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを設定するオープンループ制御を実施している。
【0048】
実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法を図3を参照しつつ説明する。図3は、レーザ光をパルス出力する場合の昇圧コンバータ部10の入出力電圧ViおよびVo、インバータ部110の出力電圧、放電電極部120への入力電力および平均レーザ出力、をそれぞれ示したものである。
【0049】
放電点灯前の待機時には昇圧動作を行っている。この場合はインバータ部110のインバータデューティを小さくすることにより放電電極部120における放電電流が抑えられるため、放電電極部120への入力電力は非常に小さく、レーザ発振のしきい値以下としているので、当然レーザ出力はゼロである。放電電流が小さいため、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは過電圧クランプ回路210において設定したクランプ設定電圧値まで跳ね上がる。したがって、放電電極部120に印加される電圧が高電圧で保持されるため、レーザ発振開始時の放電点灯が容易となる。
【0050】
レーザ発振が開始されると、放電電極部120への入力電力が増加する。この場合、放電電流が増加するため、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは、
Vo=Vi/(1−Don) (2)
で表される式に基づき、Donを設定することにより所望の電圧値に決定できる。出力電圧Voは、外部交流電源電圧の√2倍以上でクランプ設定電圧以下の範囲内となる。この際、PWM制御によってインバータデューティが大きくなり、放電電流もまた大きくなる。この結果、しきい値を越えてレーザ発振するための電力が放電電極部120に入力されるので、レーザ発振が開始され、所望のレーザ出力を得ることができる。
【0051】
次に、レーザパルスベース期間には、入力電力を放電は点灯しているがレーザ光としては出力されないしきい値以下の電力まで抑える。この場合も、放電が点灯するまでの待機時と同様に軽負荷であるため、放電電流はレーザ発振時よりも高くなる。この結果、従来のレーザ電源装置で図14に示したような容量性の負荷となるような放電電極を用いた場合、レーザパルスベース期間で放電電極への印加電圧を下げたときは放電電極内での放電の維持が困難であったが、本実施の形態に係るレーザ電源装置の駆動方法では、レーザパルスベース期間にも外部交流電源電圧より高い電圧を放電電極部120に容易に印加することができるので、放電電極部120に電力が入りやすくなり、放電の維持が容易になる。従って、高電圧を放電電極に印加しているため、放電が電極内に広がり易く、この結果、レーザの発振効率が向上する。
【0052】
放電点灯前の待機状態から放電点灯までの期間およびパルス動作時におけるレーザパルスベース期間の軽負荷時でも、昇圧コンバータ部10を連続動作させているため、外部交流電源電圧の√2倍以上でクランプ設定電圧以下の範囲内の相対的に高い昇圧コンバータ部10の出力電圧Voがインバータ部110に印加され、さらにインバータ部110で高周波に変換された電圧が昇圧トランス部20における昇圧を経て、放電電極部120に印加される。かかる高電圧の印加の結果、昇圧コンバータ部10の出力コンデンサC2の充電時間を要せず、放電点灯の時間応答が速くなり、放電点灯に円滑に移行できる。すなわち、放電が安定して点灯する。
【0053】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係るレーザ電源装置は、図4の装置構成に示すように、放電電流検出回路230にて昇圧トランス部20の出力側に発生する放電電流(レーザ出力電流)を検出し、放電電流検出回路230の出力信号に応じて昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを決定するように設定した関数化回路240を有し、関数化回路240の出力信号をデューティ設定回路200に入力して昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを制御し、さらに、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4をPWM制御することによりレーザ出力をコントロールすることを特徴とする。なお、実施の形態1に係るレーザ電源装置と同様、過電圧クランプ回路210を具備し、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを一定電圧以下に制限している。
【0054】
レーザ出力を調整すべくインバータ部110をPWM制御する場合、レーザ出力を低下させるためにインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティを下げていくと、インバータ部110を構成するインバータスイッチング素子Q1〜Q4の寄生ダイオードもしくは外付けしたインバータ還流ダイオードD3〜D6に順方向電流が流れている状態で逆電圧が印加されるという、いわゆるダイオードリカバリモードになり、これによりダイオードリカバリ電流が流れ、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4あるいは外付け還流ダイオードD3〜D6の損失が増大し、場合によってはスイッチング素子の破壊に至る不具合が生じ得た。
【0055】
よって、図5の昇圧コンバータ部10の出力電圧Voとレーザ出力電流の関係に示すように、レーザ出力が小さいA点ではスイッチング素子S1のデューティを下げた設定にして昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを低下させ、レーザ出力が大きいB点ではスイッチング素子S1のデューティを上げた設定にすることにより出力電圧Voが大きくなるように、予め放電電流に応じたスイッチング素子S1のデューティを決定するよう関数化された出力電圧Voをインバータ部110に印加する。関数化回路240の関数は、インバータ部110でPWM制御をする場合に、レーザパルスベース期間に出力を低下させる際にインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティが低下しダイオードリカバリモードにならないように設定する。
【0056】
かかる関数化回路240の動作によって、レーザ出力を低下させるためにインバータ部110をPWM制御する場合にインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティが低下し過ぎてしまって、ダイオードリカバリモードに入ってしまう不具合を回避できるので、インバータ部110のスイッチング素子Q1〜Q4、あるいは還流ダイオードD3〜D6の損失の増大や破壊を防げる。さらに、インバータ部のPWM制御を昇圧コンバータ部のオープンループ制御と組み合わせてレーザ電源装置全体の出力制御を行うことにより、インバータ部のPWM制御のみによる出力制御よりも一層容易に出力変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。
【0057】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係るレーザ電源装置では、図6の装置構成に示すように、インバータ部10のインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティ下限値を設定するためのインバータデューティ下限値設定回路250を有し、さらに、インバータスイッチング素子Q1〜Q4をPWM制御することを特徴とする。
【0058】
本発明の実施の形態4に係るレーザ電源装置では、実施の形態3において言及したダイオードリカバリモードの防止のため、インバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティ下限値を設定すべくインバータデューティ下限値設定回路250を設ける。かかる付加的な回路の機能によってインバータデューティ下限値をダイオードリカバリに入らない領域に設定することにより、還流ダイオードD3〜D6がリカバリモードに入らないようにして、結果的にインバータスイッチング素子の損失の軽減や破壊を防止できる。インバータデューティ下限値設定回路250は予めインバータデューティ下限値を設定する回路でもよいが、還流ダイオードD3〜D6において還流電流を検出し、それによりインバータ部10のインバータデューティの低下を止めるといった回路構成でもよい。
【0059】
レーザ光用の電力を低下させる時やパルス動作時におけるレーザパルスベース期間などでインバータ部110のインバータデューティを小さくする場合には、インバータデューティの下限値が設定されその下限値以下にはならないため、電力が入りすぎる場合がある。そこでこれらの場合においては、実施の形態3に係るレーザ電源装置と同様に、予め放電電流に対して関数化された昇圧コンバータ出力電圧Voをインバータ部110に印加する。これによりインバータ部10の還流ダイオードD3〜D6がダイオードリカバリに入ることを防ぎ、スイッチング素子の損失の軽減や、破壊を防止することができるとともに、昇圧コンバータ部10におけるオープンループ制御とインバータ部110におけるPWM制御とを組み合わせたレーザ出力制御により、インバータ部のPWM制御のみによるレーザ出力制御よりも、一層容易にレーザ出力の変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。
【0060】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係るレーザ電源装置では、図7に示すように昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティに対して線形化する線形化回路260を有することを特徴とする。
【0061】
昇圧コンバータ部10のインダクタL1に流れる電流が連続である期間において、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voはスイッチング素子S1のデューティ、Donの増加に対して、(2)式に従って増大する。(2)式に基づく計算結果を図8の破線に示す。図8から、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティの増加に伴い、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは微小なデューティの変化に対して急激に大きく変化するようになる。したがって、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティが大きな領域で昇圧コンバータ部10を動作させる場合、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voの変動によりレーザ出力も変動し、安定したレーザ出力を得ることができないといった問題があった。
【0062】
そこで、かかる不具合を防止すべく実施の形態5に係るレーザ電源装置では、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voをスイッチング素子S1のデューティに対して線形化する線形化回路260を設けることとした。図7の装置構成から昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティは、関数化回路240の出力信号に基づいて決定される。一方、関数化回路240の出力信号は、放電電流信号を電圧変換する放電電流検出回路230の出力信号に依存する。そこで、関数化回路240の出力信号を演算すれば、昇圧比の高い領域でのデューティ変動に対するレーザ出力変動を抑制できる。但し、関数化回路240は必ずしも必要では無く、放電電流検出回路230の出力信号を線形化回路260において直接演算しても良い。
【0063】
上述の線形化回路260は、例えばスイッチング素子S1のデューティをルート変換する回路でも何ら差し支えない。ここで、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは、スイッチング素子S1のデューティ、Donに対して、
Vo=Vi/(1−a√Don) (3)
とする。但し、aは定数で、関数化回路240によりデューティをルート変換し、a倍するような演算をする。この回路構成における昇圧コンバータ用のスイッチング素子S1に対する昇圧比の関係を図8(a)の実線に示す。この場合は完全な線形ではないが、昇圧比が1〜3倍までであれば昇圧コンバータ部10の出力電圧Voをスイッチング素子S1のデューティに対してほぼ線形化できる。
【0064】
また、線形化回路260は、例えば関数化回路240あるいは放電電流検出回路230の出力信号から目標とする直線までの差分の加減演算回路でも良い。さらに、関数化回路240あるいは放電電流検出回路230の出力信号をlog変換し、この出力を四則演算して線形化させるといった方法でもよい。この場合の昇圧コンバータ部10のデューティに対する昇圧比の関係を図8(b)に示す。
【0065】
このように線形化回路260を有することで、昇圧比の高い領域でのデューティ変動に対するレーザ出力変動を抑制することができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0066】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6に係るレーザ電源装置では、線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部のデューティと昇圧コンバータ出力電圧特性の線上にレーザパルスベース期間の動作点を設け、レーザパルスベース期間も昇圧コンバータ動作をしておくことを特徴とする。
【0067】
レーザパルスベース期間の動作点が線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部10のデューティと昇圧コンバータ出力電圧特性の線上からはずれ昇圧コンバータ出力電圧Voが高くなった場合、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティが低下し、ダイオードリカバリモードに入るため各スイッチング素子の損失が大きくなり、場合によってはスイッチング素子破壊に至ってしまう。また、インバータデューティ下限値設定回路250を設定した場合、インバータデューティは下限値以下にはなりえないので、レーザパルスベース期間において電力が入りすぎてしまうため、レーザ発振してしまう不具合も起り得た。
【0068】
一方、線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部10のデューティと昇圧コンバータ部10の出力電圧特性の線上にない場合で、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが低い場合には、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティがレーザ出力の低い状態で100%となってしまい、レーザ出力制御が困難になる。また、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが低いため、レーザパルスベース期間での放電の維持が困難になる。
【0069】
そこで、図9のように線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部10のデューティと昇圧コンバータ出力電圧特性の略線上にレーザパルスベース期間での動作点Cを設け、レーザパルスベース期間でも昇圧コンバータ部10を動作させておく。この結果、レーザパルスベース期間からレーザパルス高レベル期間への移行が円滑になるため、レーザ出力の設定、制御が容易になり、放電自体も安定し、発振効率が向上する。また、ダイオードリカバリモードに入ることによりスイッチング素子の損失が大きくなり、スイッチング素子破壊に至るといった問題が無くなる。
【0070】
実施の形態7.
本発明の実施の形態7に係るレーザ電源装置は、図10のように整流部出力電圧Viの変動に応じて昇圧コンバータ部のデューティを変化させるライン電圧変動補正回路270を有することを特徴とする。ここで、ライン電圧Vとは外部からの交流電源の電圧を指す。
【0071】
ライン電圧Vの低下あるいは上昇により整流部100の出力電圧Viが変動した場合、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが変動して、結果的にレーザ出力も変動してしまう。そこで、実施の形態7に係るレーザ電源装置では、図10に示すように、ライン電圧変動補正回路270を設ける。これにより図11のようにライン電圧Vの基準点をFとすると、E点のようにライン電圧Vの低下により整流部100の出力電圧Viが低下した場合は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを高くして、G点のように整流部100の出力電圧Viが上昇した場合は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを低下させるように、整流部100の出力電圧Viの変動に応じて昇圧コンバータ部10のデューティを変化させる。これにより昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを常に一定に保つことができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0072】
実施の形態8.
本発明の実施の形態8に係るレーザ装置の構成図を図12に示す。図中、280は本発明の実施の形態1ないし7のいずれかに係るレーザ電源装置である。281はレーザ発振管、282はレーザ発振管内部に設けられた一対の放電電極、283はレーザガス供給系、284はレーザガス排気系、285はレーザ発振管の両端に設けられた出力窓、286は全反射ミラー、287は出力ミラー、288はビームスプリッタ、289はレーザ出力、290はレーザパワーメータ、291はレーザ出力制御装置、、をそれぞれ示す。
【0073】
次に、本発明の実施の形態8に係るレーザ装置の動作について説明する。本発明の実施の形態1ないし7のいずれかに係るレーザ電源装置280から放電電極282に所定値以上の出力電圧を与えるとレーザ発振管281内でレーザ光が発生する。なお、レーザ発振管281内はレーザガス供給系283から導入されたレーザガスが充填され、レーザガス排気系284によって、適宜循環されている。
【0074】
レーザ光はレーザ発振管281の両端に設けられた出力窓285を透過して全反射ミラー286と出力ミラー間を往復することにより増幅され、その一部はレーザ出力289として外部に取り出される。レーザ出力289はビームスプリッタ288によってその一部がレーザパワーメータ290で受光され電気信号に変換され、この電気信号がレーザ出力制御装置291に入力する。レーザ出力制御装置291ではかかる入力信号等に基づき、レーザ電源装置280を制御するための出力信号をレーザ電源装置280に送信する。
【0075】
本発明の実施の形態8に係るレーザ装置では、レーザ出力を発生させる電源として実施の形態1ないし7のいずれかに係るレーザ電源装置280を用いたため、制御性に優れ極めて安定なレーザ出力が得られる。
【0076】
以上、各実施の形態ではレーザ電源装置を一例として説明したが、高周波電圧の供給を目的とするスイッチング電源装置であれば、レーザ用に限定されるものではなく、他の用途の装置の電源として容易に適用でき、その結果、制御性に優れ極めて安定なスイッチング電圧が得られる効果がある。
【0077】
また、各実施の形態における昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1は、説明の便宜上、スイッチング素子が一つの場合を取り上げたが、複数の素子で構成されたスイッチング素子でも適用可能である。
【0078】
以上、各実施の形態ではインバータ部を制御する方法の一例としてPWM制御を挙げて説明したが、PFM制御でも同様の効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係るレーザ電源装置では、交流電圧を直流電圧に変換する整流部と、上記整流部から出力された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部と、上記昇圧コンバータ部の直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するインバータ部と、上記インバータ部の出力側に接続され、上記高周波電圧を昇圧し、放電電極部に高周波化された電力を供給する昇圧トランス部と、上記昇圧トランス部の出力に基づき上記インバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するスイッチング信号作成回路と、上記インバータ部のスイッチング素子のデューティについての下限値を上記スイッチング信号作成回路に対して設定するインバータデューティ下限値設定回路と、レーザ出力を相対的に小さくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを小さくし、上記レーザ出力を相対的に大きくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを大きくする信号を出力する関数化回路と、上記出力電圧Vo及び上記信号に基づき上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するデューティ設定回路と、を備えたので、放電点灯前の期間、あるいは軽負荷の場合における昇圧コンバータ部の出力電圧Voの極端な跳ね上がりを防げるため、レーザ電源装置を構成するスイッチング素子への負担を低減して、スイッチング素子の破壊を有効に防止できる結果、高耐圧のスイッチング素子でなくても使用可能となり、スイッチング素子への複雑な制御回路も不要となる。さらに、ダイオードリカバリモードに入ることを防止でき、また、容易に出力変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。合わせて、インバータデューティ下限値設定回路を備えたので、インバータ部のPWM制御のみによるレーザ出力制御よりも一層容易にレーザ出力の変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。
【0090】
また、本発明に係るレーザ電源装置では、上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティに対して上記出力電圧Voを線形化した線形化回路をさらに備えたので、昇圧比の高い領域でのデューティ変動に対するレーザ出力変動を抑制することができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0091】
また、本発明に係るレーザ電源装置では、上記整流部の出力電圧に基づき上記線形化回路に出力信号を送るライン電圧変動補正回路をさらに備えたので、昇圧コンバータの出力電圧を常に一定に保つことができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0092】
本発明に係るレーザ装置では、電源として上述のレーザ電源装置を用いることとしたので、レーザ電源が安定しているため、安定したレーザ出力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図2】 実施の形態1のレーザ電源装置における過電圧クランプ回路の構成を示した図である。
【図3】 実施の形態2のレーザ電源装置の制御方法を示す図である。
【図4】 実施の形態3のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図5】 実施の形態3のレーザ電源装置の昇圧コンバータの出力電圧Voとレーザ出力電流の関係を示す図である。
【図6】 実施の形態4のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図7】 実施の形態5のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図8】 実施の形態5のレーザ電源装置の昇圧コンバータの出力電圧Voと昇圧比の関係を示す図である。
【図9】 実施の形態6のレーザ電源装置の昇圧コンバータ部のデューティと昇圧コンバータの出力電圧Voの関係を示す図である。
【図10】 実施の形態7のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図11】 実施の形態7のレーザ電源装置のライン電圧と昇圧コンバータ部のデューティの関係を示す図である。
【図12】 実施の形態8のレーザ装置の構成図である。
【図13】 従来のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図14】 レーザ電源装置における放電電極の一例である。
【符号の説明】
1a、1b 一対の相対する放電電極、 2 レーザ媒質、 3 金属電極、4 誘電体、 5 放電管、 6 シリコン樹脂、 7 放電、 8 高周波電源、 10 昇圧コンバータ部、 20 昇圧トランス部、 30 レーザ出力設定回路、 100 整流部、 110 インバータ部、 120 放電電極部、 200 デューティ設定回路、 210 過電圧クランプ回路、 211電圧検出部、 212 電圧比較部、 213 出力選択部、 220 スイッチング信号作成回路、 230 放電電流検出回路、 240 関数化回路、250 インバータデューティ下限値設定回路、 260 線形化回路、 270 ライン電圧変動補正回路、 281 レーザ発振管、 282 放電電極、 283 レーザガス供給系、 284 レーザガス排気系、 285 出力窓、 286 全反射ミラー、 287 出力ミラー、 288 ビームスプリッタ、 289 レーザ出力、 290 レーザパワーメータ、 291 レーザ出力制御装置、 315 昇圧コンバータ部、 317 インバータ部、 319 絶縁トランス、 321 放電電極、 323 マッチング部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a switching power supply device, and more particularly to a laser power supply device, a laser device, and a control method for the laser power supply device.
[0002]
[Prior art]
FIG. 13 is a diagram showing a configuration of a conventional laser power supply apparatus disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-232658. In FIG. 13, D1 is a rectifier that rectifies commercial power, 315 is a boost converter that boosts the power smoothed by the rectifier D1, 317 is an inverter that converts the power boosted by the boost converter to high frequency, Reference numeral 319 denotes an insulating transformer,
[0003]
Next, the operation of the conventional laser power supply device will be described. The rectifying unit D1 that rectifies the commercial power source converts the commercial power source (AC power source) into direct current, and the
[0004]
The
[0005]
While boosting and power control are performed by the switching element Q0 provided in the
[0006]
From the above, in the conventional laser power supply apparatus, it is possible to minimize the switching loss in the switching element Q0 by stopping the power control of the injected power that is not output as laser light, and to increase the voltage during laser output.
[0007]
Note that the conventional laser power supply apparatus has a configuration in which boosting and power control are performed only by a method such as PWM or PFM by turning on / off the switching element Q0 of the
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
FIG. 14 shows an example of a discharge electrode having a laminated structure formed so as to cover a metal electrode with a dielectric material having a high non-dielectric constant such as glass or ceramics. In FIG. 14, 1a and 1b are a pair of opposed discharge electrodes, 2 is a laser medium made of laser gas in the case of a gas laser, for example, 3 is a metal electrode, and 4 is made of a material having a high relative dielectric constant such as glass or ceramics. The
[0009]
When a discharge electrode having a laminated structure formed so as to cover a metal electrode with a dielectric material having a high relative dielectric constant such as glass or ceramic is used, the discharge electrode becomes a capacitive load. In order to maintain a stable discharge with a large laser oscillator of several kW laser output using a pair of such discharge electrodes, the gap between the pair of opposed discharge electrodes is set to 10 mm or more, and there are several gaps between the discharge electrodes. It was necessary to apply a high voltage of kV to several tens of kV.
[0010]
In the conventional laser power supply apparatus, as described above, boosting and power control are performed by a method such as PWM (pulse width modulation) by turning on / off the switching element Q0 of the
[0011]
Further, at the time of laser processing, it is necessary to pulse the laser output to 1 to several kHz depending on the object to be processed. Laser light is output during the high level period of the laser pulse during operation of the laser processing apparatus. On the other hand, the laser beam is not output but the discharge itself is maintained so that the laser output can be easily obtained in the next laser pulse high level period even during the laser pulse base period, that is, the period when the laser beam is not output. (Hereinafter, the laser pulse base period refers to a state in which laser light is not output but discharge at the discharge electrode is sustained). Therefore, during the laser pulse base period, it is necessary to reduce the input power to the
[0012]
Further, when power control is performed by the
[0013]
The present invention has been made to solve the above-described problems. A high voltage of several kV to several tens of kV, which is required when using a dielectric electrode as shown in FIG. 14, is applied to the discharge electrode. Laser power supply device capable of stably obtaining a laser output of several kW or more while maintaining discharge with good controllability while applyingandLaser equipmentSetThe purpose is to provide.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
The laser power supply according to the present invention includes a rectifying unit that converts an AC voltage into a DC voltage, a boosting converter unit that boosts the DC voltage output from the rectifying unit, and a DC output voltage Vo of the boosting converter unit as a high-frequency signal. Based on the output of the step-up transformer unit, the inverter unit for converting to voltage, the step-up transformer unit connected to the output side of the inverter unit, stepping up the high-frequency voltage and supplying high frequency power to the discharge electrode unit A switching signal generation circuit for setting the duty of the switching element of the inverter unit;An inverter duty lower limit value setting circuit for setting a lower limit value for the duty of the switching element of the inverter unit to the switching signal generating circuit;When the laser output is relatively small, the duty of the switching element of the boost converter unit is reduced. When the laser output is relatively large, a signal for increasing the duty of the switching element of the boost converter unit is output. A function setting circuit; and a duty setting circuit for setting a duty of a switching element of the boost converter unit based on the output voltage Vo and the signal.
[0025]
The laser power supply device according to the present invention isThe output voltage Vo is linearized with respect to the duty of the switching element of the boost converter section.A linearization circuit was further provided.
[0026]
The laser power supply according to the present invention further includes a line voltage fluctuation correction circuit that sends an output signal to the linearization circuit based on the output voltage of the rectifier.
[0027]
The laser apparatus according to the present invention uses the above-described laser power supply apparatus as a power supply.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, an outline of the configuration of the laser power supply device of the present invention will be described. In the laser power supply device of the present invention, a rectifying unit that rectifies an external AC power source to obtain a smooth direct current, a boosting converter unit that boosts the direct current rectified by the rectifying unit, and a direct current boosted by the boosting converter unit An inverter unit that converts a voltage into a high-frequency voltage, and a step-up transformer unit that boosts the high-frequency voltage converted into a high frequency by the inverter unit to a voltage applied to the laser oscillation discharge electrode, and includes a boost converter unit having an overvoltage clamp circuit Control is performed by open loop control in which a set value is previously determined from the outside, and the laser output is controlled by PWM control of the inverter unit.
[0030]
With the above-described configuration, the external AC power source is boosted to an applied voltage required for the discharge electrode for the laser oscillator in two stages, that is, the boost converter unit and the boost transformer unit. Therefore, it is possible to solve the problem of increasing the withstand voltage of the switching element or the problem that the control circuit of the switching element becomes complicated when a large number of general-purpose switching elements are serially connected to obtain a high voltage.
[0031]
In addition, by adding an overvoltage clamp circuit that sets the upper limit value of the boost voltage and performing open loop control of the boost converter unit, the inductor in the boost converter unit is used during light load operation or no load operation during the period before discharge lighting. Since it is possible to prevent the output voltage from jumping in the boost converter section when the flowing current is discontinuous, it is possible to reduce the burden on the switching elements that make up the laser power supply device and prevent the switching elements from being destroyed. It becomes. Furthermore, since the power adjustment is performed not only by the boost converter unit but also by the PWM control of the inverter unit, the power adjustment is facilitated and the laser output can be stabilized.
[0032]
In addition, as described above, since the open loop control in which the set value is previously set by the boost converter is performed by the boost converter, the output voltage of the boost converter at the light load in the period before the discharge lighting and the laser pulse base period in the pulse operation. Is held at a high voltage that is higher than √2 times the external AC power supply voltage and within a range below the clamp setting voltage. In the laser power supply device of the present invention, since the output voltage of the boost converter unit is boosted again by the boost transformer unit, a voltage higher than the external AC power supply voltage can be applied to the discharge electrode even during the laser pulse base period. In addition, electric power easily enters the capacitive discharge electrode, and the lighting and maintenance of the discharge are facilitated. Further, since a high voltage is applied to the discharge electrode, the discharge easily spreads within the discharge electrode. Thereby, the transition from the laser pulse base period to the laser pulse high level period becomes smooth, and the laser oscillation efficiency is improved.
[0033]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a laser power supply apparatus according to
[0034]
The step-up
[0035]
Don = TON/ (TON+ TOFF(1)
(1) where TONIs the on-time of the switching element S1, TOFFRepresents the off time of the switching element S1. The output voltage Vo in the
[0036]
When the clamp voltage is not set by the
[0037]
The
[0038]
An example of the
[0039]
The
[0040]
In the above device configuration, as described above, the external AC power source is boosted up to the voltage applied to the
[0041]
In addition to the above-described configuration, an
[0042]
In the
[0043]
As described above, in the laser power supply device according to the first embodiment, the duty of the switching element S1 is determined in advance to operate the
[0044]
In the laser power supply device control method according to the second embodiment of the present invention, in the laser power supply device according to the first embodiment, the
[0045]
The laser power supply device is required to smoothly shift to discharge lighting from when the discharge is not lighted. When the discharge lighting is performed from the stop state of the
[0046]
In addition, when it is necessary to pulse the laser output to 1 to several kHz, the laser output is obtained in the high level period of the laser pulse, but easily when the next high level period of the laser pulse is reached even in the laser pulse base period. In order to obtain a high-power laser beam, the laser beam was not output but the discharge itself had to be maintained. At this time, the input power to the
[0047]
Therefore, in the control method of the laser power supply apparatus according to the second embodiment, the
[0048]
A control method of the laser power supply according to the second embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 3 shows the input / output voltages Vi and Vo of the
[0049]
During the standby before the discharge is lit, the boosting operation is performed. In this case, since the discharge current in the
[0050]
When laser oscillation starts, the input power to the
Vo = Vi / (1-Don) (2)
A desired voltage value can be determined by setting Don based on The output voltage Vo is in the range of √2 times the external AC power supply voltage and below the clamp setting voltage. At this time, the inverter duty is increased by the PWM control, and the discharge current is also increased. As a result, power for laser oscillation exceeding the threshold value is input to the
[0051]
Next, during the laser pulse base period, the input power is suppressed to a power equal to or lower than a threshold value at which discharge is lit but is not output as laser light. Also in this case, since the load is light as in the standby state until the discharge is turned on, the discharge current is higher than that during laser oscillation. As a result, when a discharge electrode that has a capacitive load as shown in FIG. 14 is used in a conventional laser power supply device, the internal voltage of the discharge electrode is reduced when the voltage applied to the discharge electrode is lowered during the laser pulse base period. However, in the method of driving the laser power supply apparatus according to the present embodiment, a voltage higher than the external AC power supply voltage can be easily applied to the
[0052]
Since the
[0053]
The laser power supply according to
[0054]
When PWM control is performed on the
[0055]
Therefore, as shown in the relationship between the output voltage Vo of the
[0056]
Due to the operation of the functioning
[0057]
Embodiment 4 FIG.
In the laser power supply according to Embodiment 4 of the present invention, as shown in the apparatus configuration of FIG. 6, an inverter duty lower limit value setting circuit for setting the inverter duty lower limit values of the inverter switching elements Q1 to Q4 of the
[0058]
In the laser power supply according to the fourth embodiment of the present invention, an inverter duty lower limit value setting circuit is provided to set the inverter duty lower limit values of the inverter switching elements Q1 to Q4 in order to prevent the diode recovery mode referred to in the third embodiment. 250 is provided. By setting the inverter duty lower limit value in a region that does not enter the diode recovery by the function of such an additional circuit, the freewheeling diodes D3 to D6 are prevented from entering the recovery mode, thereby reducing the loss of the inverter switching element. And can prevent destruction. The inverter duty lower limit
[0059]
When the inverter duty of the
[0060]
In the laser power supply according to
[0061]
In a period in which the current flowing through the inductor L1 of the
[0062]
Therefore, in order to prevent such a problem, the laser power supply according to the fifth embodiment is provided with the
[0063]
The
Vo = Vi / (1-a√Don) (3)
And However, a is a constant, and the
[0064]
The
[0065]
By including the
[0066]
In the laser power supply according to
[0067]
When the operating point of the laser pulse base period deviates from the line between the duty of the
[0068]
On the other hand, when the
[0069]
Therefore, as shown in FIG. 9, the operating point C in the laser pulse base period is provided on the approximate lines of the duty of the
[0070]
The laser power supply according to
[0071]
When the output voltage Vi of the rectifying
[0072]
FIG. 12 shows a configuration diagram of a laser apparatus according to the eighth embodiment of the present invention. In the figure,
[0073]
Next, the operation of the laser apparatus according to
[0074]
The laser light passes through
[0075]
In the laser device according to the eighth embodiment of the present invention, since the laser
[0076]
As described above, the laser power supply device has been described as an example in each embodiment. However, the switching power supply device is not limited to the laser as long as it is a purpose of supplying a high frequency voltage. It can be easily applied, and as a result, there is an effect that an extremely stable switching voltage with excellent controllability can be obtained.
[0077]
Further, the switching element S1 of the step-up
[0078]
As described above, in each embodiment, the PWM control is described as an example of the method for controlling the inverter unit. However, the same effect can be obtained by the PFM control.
[0084]
【The invention's effect】
In the laser power supply apparatus according to the present invention, the rectifying unit that converts an AC voltage into a DC voltage, the boosting converter unit that boosts the DC voltage output from the rectifying unit, and the DC output voltage Vo of the boosting converter unit is a high frequency signal. Based on the output of the step-up transformer unit, the inverter unit for converting to voltage, the step-up transformer unit connected to the output side of the inverter unit, stepping up the high-frequency voltage and supplying high frequency power to the discharge electrode unit A switching signal generation circuit for setting the duty of the switching element of the inverter unit;An inverter duty lower limit value setting circuit for setting a lower limit value for the duty of the switching element of the inverter unit to the switching signal generating circuit;When the laser output is relatively small, the duty of the switching element of the boost converter unit is reduced. When the laser output is relatively large, a signal for increasing the duty of the switching element of the boost converter unit is output. Since the function setting circuit and the duty setting circuit for setting the duty of the switching element of the boost converter unit based on the output voltage Vo and the signal are provided, the boost converter in the period before discharge lighting or in the case of light load As a result, the burden on the switching elements constituting the laser power supply device can be reduced and destruction of the switching elements can be effectively prevented. And no complicated control circuit for switching elements is required. That. Furthermore, since it is possible to prevent the diode recovery mode from being entered, and it is possible to easily suppress the output fluctuation, a stable laser output can be obtained.In addition, since the inverter duty lower limit value setting circuit is provided, fluctuations in laser output can be more easily suppressed than laser output control based only on PWM control of the inverter unit, so that stable laser output can be obtained.
[0090]
In the laser power supply device according to the present invention,The output voltage Vo is linearized with respect to the duty of the switching element of the boost converter section.Since the linearization circuit is further provided, the laser output fluctuation with respect to the duty fluctuation in the region where the boost ratio is high can be suppressed, so that a stable laser output can be obtained.
[0091]
The laser power supply according to the present invention further includes a line voltage fluctuation correction circuit that sends an output signal to the linearization circuit based on the output voltage of the rectifier, so that the output voltage of the boost converter is always kept constant. Therefore, stable laser output can be obtained.
[0092]
In the laser apparatus according to the present invention, since the above-described laser power supply apparatus is used as a power supply, the laser power supply is stable, so that a stable laser output can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining a laser power supply device according to a first embodiment;
FIG. 2 is a diagram illustrating a configuration of an overvoltage clamp circuit in the laser power supply device according to the first embodiment.
FIG. 3 is a diagram illustrating a method for controlling the laser power supply apparatus according to the second embodiment.
FIG. 4 is a diagram for explaining a laser power supply device according to a third embodiment.
5 is a diagram showing a relationship between an output voltage Vo of a boost converter and a laser output current of the laser power supply device of
FIG. 6 is a diagram for explaining a laser power supply apparatus according to a fourth embodiment.
7 is a diagram for explaining a laser power supply device according to a fifth embodiment; FIG.
FIG. 8 is a diagram showing a relationship between an output voltage Vo and a boost ratio of a boost converter of a laser power supply device according to a fifth embodiment.
FIG. 9 is a diagram showing the relationship between the duty of the boost converter unit and the output voltage Vo of the boost converter in the laser power supply device of the sixth embodiment.
FIG. 10 is a diagram for explaining a laser power supply apparatus according to a seventh embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing the relationship between the line voltage of the laser power supply device of the seventh embodiment and the duty of the boost converter unit.
FIG. 12 is a configuration diagram of a laser apparatus according to an eighth embodiment.
FIG. 13 is a diagram for explaining a conventional laser power supply device;
FIG. 14 is an example of a discharge electrode in a laser power supply device.
[Explanation of symbols]
1a, 1b A pair of opposing discharge electrodes, 2 Laser medium, 3 Metal electrode, 4 Dielectric, 5 Discharge tube, 6 Silicon resin, 7 Discharge, 8 High frequency power supply, 10 Boost converter, 20 Boost transformer, 30 Laser output Setting circuit, 100 rectification unit, 110 inverter unit, 120 discharge electrode unit, 200 duty setting circuit, 210 overvoltage clamp circuit, 211 voltage detection unit, 212 voltage comparison unit, 213 output selection unit, 220 switching signal generation circuit, 230 discharge current Detection circuit, 240 function conversion circuit, 250 inverter duty lower limit setting circuit, 260 linearization circuit, 270 line voltage fluctuation correction circuit, 281 laser oscillation tube, 282 discharge electrode, 283 laser gas supply system, 284 laser gas exhaust system, 2 5 Output window, 286 Total reflection mirror, 287 Output mirror, 288 Beam splitter, 289 Laser output, 290 Laser power meter, 291 Laser output controller, 315 Boost converter, 317 Inverter, 319 Insulation transformer, 321 Discharge electrode, 323 Matching part.
Claims (4)
前記整流部から出力された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部と、
前記昇圧コンバータ部の直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するインバータ部と、
前記インバータ部の出力側に接続され、前記高周波電圧を昇圧し、放電電極部に高周波化された電力を供給する昇圧トランス部と、
前記昇圧トランス部の出力に基づき前記インバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するスイッチング信号作成回路と、
前記インバータ部のスイッチング素子のデューティについての下限値を前記スイッチング信号作成回路に対して設定するインバータデューティ下限値設定回路と、
レーザ出力を相対的に小さくする場合は前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを小さくし、前記レーザ出力を相対的に大きくする場合は前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを大きくする信号を出力する関数化回路と、
前記出力電圧Vo及び前記信号に基づき前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するデューティ設定回路と
を備えたレーザ電源装置。A rectifying unit for converting an AC voltage into a DC voltage;
A step-up converter that boosts the DC voltage output from the rectifier;
An inverter unit for converting the DC output voltage Vo of the boost converter unit into a high-frequency voltage;
A step-up transformer unit that is connected to the output side of the inverter unit, boosts the high-frequency voltage, and supplies high-frequency power to the discharge electrode unit;
A switching signal generating circuit for setting the duty of the switching element of the inverter unit based on the output of the step-up transformer unit;
An inverter duty lower limit value setting circuit for setting a lower limit value for the duty of the switching element of the inverter unit with respect to the switching signal generating circuit;
When the laser output is relatively small, the duty of the switching element of the boost converter unit is reduced. When the laser output is relatively large, a signal for increasing the duty of the switching element of the boost converter unit is output. A functionalized circuit;
A laser power supply apparatus comprising: a duty setting circuit that sets a duty of a switching element of the boost converter unit based on the output voltage Vo and the signal.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002199849A JP4135417B2 (en) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002199849A JP4135417B2 (en) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004047538A JP2004047538A (en) | 2004-02-12 |
JP4135417B2 true JP4135417B2 (en) | 2008-08-20 |
Family
ID=31706876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002199849A Expired - Lifetime JP4135417B2 (en) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4135417B2 (en) |
Families Citing this family (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100927649B1 (en) | 2007-11-26 | 2009-11-20 | 한국전자통신연구원 | DC voltage converter |
JP5848898B2 (en) * | 2010-06-28 | 2016-01-27 | ローム株式会社 | Load driving circuit and light emitting device and display device using the same |
JP5734158B2 (en) * | 2011-10-19 | 2015-06-10 | 三菱電機株式会社 | Power supply device for laser processing machine |
JP5900361B2 (en) * | 2013-01-21 | 2016-04-06 | トヨタ自動車株式会社 | Power control system for vehicles |
JP6115412B2 (en) * | 2013-08-30 | 2017-04-19 | 株式会社デンソー | Control device for power conversion circuit |
JP2015076923A (en) | 2013-10-07 | 2015-04-20 | ローム株式会社 | Switching converter, control circuit and control method for the same, and lighting device and electronic apparatus using the same |
JP2015115399A (en) * | 2013-12-10 | 2015-06-22 | 三菱電機株式会社 | Laser power supply device and method for controlling laser power supply device |
WO2016002001A1 (en) * | 2014-07-01 | 2016-01-07 | ギガフォトン株式会社 | Laser device, euv generation system, and method for controlling laser device |
JP6391429B2 (en) | 2014-11-04 | 2018-09-19 | ローム株式会社 | Switching converter, control circuit thereof, control method, lighting apparatus using the same, and electronic apparatus |
JP6545946B2 (en) | 2014-11-04 | 2019-07-17 | ローム株式会社 | Switching converter, control circuit therefor, lighting device using the same, electronic device |
JP6371226B2 (en) * | 2015-01-16 | 2018-08-08 | Fdk株式会社 | Switching power supply with reverse current protection |
JP6578126B2 (en) | 2015-05-01 | 2019-09-18 | ローム株式会社 | Light source drive circuit and control circuit thereof, lighting device, electronic device |
JP6596238B2 (en) | 2015-06-02 | 2019-10-23 | ローム株式会社 | Switching converter and lighting device using the same |
JP6553415B2 (en) | 2015-06-05 | 2019-07-31 | ローム株式会社 | Switching converter, lighting apparatus using the same |
JP6553417B2 (en) | 2015-06-08 | 2019-07-31 | ローム株式会社 | Switching converter and control circuit thereof, lighting device using the same, and electronic equipment |
JP6481558B2 (en) * | 2015-08-06 | 2019-03-13 | トヨタ自動車株式会社 | Contactless power transmission equipment |
JP6707358B2 (en) | 2016-02-12 | 2020-06-10 | ローム株式会社 | LCD backlight LED drive circuit, its control circuit, electronic equipment |
JP6954733B2 (en) * | 2016-10-18 | 2021-10-27 | 住友重機械工業株式会社 | Laser power supply |
WO2018186082A1 (en) | 2017-04-05 | 2018-10-11 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | Laser driving power source |
JP7045250B2 (en) * | 2018-04-20 | 2022-03-31 | 住友重機械工業株式会社 | Laser device and its power supply |
JP7518774B2 (en) | 2021-01-18 | 2024-07-18 | 住友重機械工業株式会社 | Rectifiers and Laser Power Supplies |
-
2002
- 2002-07-09 JP JP2002199849A patent/JP4135417B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004047538A (en) | 2004-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4135417B2 (en) | LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE | |
JP3697696B2 (en) | DC-DC converter | |
KR20010098937A (en) | Light emitting diode driving apparatus | |
KR19990012879A (en) | Power Factor Correction Circuit of Power Supply | |
JPH1126178A (en) | Discharge lamp lighting device | |
JPH04141988A (en) | Lighting circuit of discharge lamp for vehicle | |
US6314005B1 (en) | DC-DC converter which compensates for load variations | |
KR100544186B1 (en) | Apparatus for providing power | |
JP3050203B2 (en) | Piezoelectric transformer inverter | |
US7012381B2 (en) | DC—DC converter and device for operation of a high pressure discharge lamp using the converter | |
US7078868B2 (en) | DC—DC converter and device for operation of a high pressure discharge lamp using said converter | |
JPH10327576A (en) | Ac-dc converter | |
US7078867B2 (en) | DC—DC converter and device for operation of a high pressure discharge lamp using said converter | |
US6815912B2 (en) | Discharge lamp lighting apparatus and discharge lamp apparatus | |
JP2011239539A (en) | Switching power supply device and control method for the same | |
US20060279268A1 (en) | Method for Operational Amplifier Output Clamping for Switching Regulators | |
JPH10285923A (en) | Power unit and method for controlling its voltage | |
JP2002216986A (en) | Electric discharge lamp lighting equipment | |
JP4649728B2 (en) | Power supply device and discharge lamp lighting device | |
JP3814770B2 (en) | Discharge lamp lighting device | |
JPH11214775A (en) | Power supply device | |
JPS58107267A (en) | Electric power source for welding | |
JPH09232658A (en) | Laser power supply device | |
JPH04178170A (en) | Power factor improving type rectifying apparatus | |
JP3706161B2 (en) | High frequency power supply for gas laser oscillator |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20040712 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070306 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070427 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070911 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080513 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080526 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4135417 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |