JP4135417B2 - LASER POWER SUPPLY DEVICE AND LASER DEVICE - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置に関し、特にレーザ電源装置およびレーザ装置並びにレーザ電源装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、特開平9−232658号公報に開示された従来のレーザ電源装置の構成を示す図である。図13中、D1は商用電源を整流する整流部、315は前記整流部D1によって平滑された電源を昇圧する昇圧コンバータ部、317は昇圧コンバータ部により昇圧された電源を高周波に変換するインバータ部、319は絶縁トランス、321は放電電極、323は所定の電力を供給するマッチング部、をそれぞれ示す。
【0003】
次に、従来のレーザ電源装置の動作を説明する。商用電源を整流する整流部D1が商用電源(交流電源)を直流に変換し、昇圧コンバータ部315では平滑コンデンサC1およびインダクタL1により、前記整流部D1により変換された直流を平滑化している。また、昇圧コンバータ部315には昇圧および電力コントロールを行うためのスイッチング素子Q0が設けられており、さらに、ダイオードD2およびコンデンサC2が設けられている。出力電圧の昇圧および電力コントロールは、スイッチング素子Q0をオン/オフさせることによりPWM(パルス幅変調、Pulse Width Modulation)あるいはPFM(パルス周波数変調、Pulse Frequency Modulation)等の方法によって行われていた。
【0004】
インバータ部317は昇圧コンバータ部315により昇圧および電力コントロールされた直流電圧を高周波電圧に変換する。この高周波電圧を絶縁トランス319およびインピーダンス調整されたマッチング部323を介して放電電極321に印加し、放電電極321に電流を流してレーザ光を発光させる。
【0005】
昇圧コンバータ部315に設けられたスイッチング素子Q0により昇圧および電力コントロールを行う一方、スイッチング素子Q0がオフで昇圧および電力コントロールしていない状態でも商用電源電圧の√2倍の直流電圧をインバータ部317に印加しているため、放電電極321には常に一定の電流が流れており、マッチング部323はこの放電電流により放電電極321がレーザ光を発する直前の状態を保持する。昇圧および電力コントロールしていない状態では上述したようにスイッチング素子Q0は動作していないので、スイッチング素子Q0自体の損失はゼロである。
【0006】
以上から、従来のレーザ電源装置では、レーザ光として出力しない注入電力の電力コントロールを止めることによりスイッチング素子Q0におけるスイッチング損失を最小にし、かつレーザ出力時には昇圧を行うことが可能であった。
【0007】
なお、従来のレーザ電源装置では、昇圧および電力コントロールを昇圧コンバータ部315のスイッチング素子Q0をオン/オフさせることによるPWM、あるいはPFM等の方法でのみ行う構成となっていた。そのため、昇圧トランスを用いる必要が無かった。また、マッチング部323は電源の内部インピーダンスと負荷インピーダンスとの整合をとり負荷に最大の電力を取り出すためのマッチング回路のみで構成され、電圧の昇圧能力は無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図14に、ガラスやセラミクスのように非誘電率の高い誘電体材料で金属電極を覆うように形成された積層構造の放電電極の一例を示す。図14中、1a、1bは一対の相対する放電電極、2は例えばガスレーザの場合はレーザガスから成るレーザ媒質、3は金属電極、4は例えばガラスやセラミクスのように比誘電率が高い材料で形成された誘電体で、金属電極3に密着し、金属電極3を覆うようにして放電管5を形成している。また、6も誘電体で、放電管5を絶縁している有機物のシリコン樹脂である。7は放電、8は高周波電源を示す。
【0009】
ガラスやセラミクスのように比誘電率の高い誘電体材料で金属電極を覆うように形成された積層構造の放電電極を用いる場合、放電電極は容量性の負荷になる。このような放電電極を一対用い、数kWレーザ出力の大型レーザ発振器で放電を安定に維持するには、その一対の相対する放電電極の電極間隙を10mm以上とし、さらに、放電電極間には数kV〜数10kVの高い電圧を印加する必要があった。
【0010】
従来のレーザ電源装置では、上述したように昇圧および電力コントロールを昇圧コンバータ部315のスイッチング素子Q0をオン/オフさせることによるPWM(パルス幅変調)、あるいはPFM(パルス周波数変調)等の方法で行う構成となっていたため、レーザ発振器用の放電電極321への印加電圧(数kV〜数10kV)まで商用電源を昇圧する場合、昇圧コンバータ部315には高耐圧のスイッチング素子が必要であった。また、高電圧を得るために汎用のスイッチング素子を過度に多直列化した場合、個々のスイッチング素子に対する制御回路が複雑化するといった問題があった。
【0011】
またレーザ加工時には、加工対象に応じてレーザ出力を1〜数kHzにパルス化する必要があった。レーザ加工装置動作時のレーザパルスの高レベル期間においては、レーザ光が出力される。一方、レーザパルスベース期間、つまりレーザ光が出力されていない期間においても次のレーザパルス高レベル期間に容易にレーザ出力を得ることができるように、レーザ光としては出力しないが放電自体は持続させておく必要があった(以下、レーザパルスベース期間とは、レーザ光は出力されていないが、放電電極における放電は持続している状態を指す)。よって、レーザパルスベース期間は放電電極321への入力電力はレーザ光としての出力を発生しない値まで下げておく必要があった。昇圧コンバータ部315のみによる電力コントロールでは、レーザパルス高レベル期間には商用電源電圧の√2倍より高い電圧がインバータ部317に印加されるため問題は無かったが、レーザパルスベース期間には商用電源電圧の√2倍程度の相対的に低い電圧をインバータ部317に印加するため、放電電極321には電力が入りにくく、レーザパルスベース期間の放電の維持が困難になり、レーザパルス動作モードに入った際に放電が放電電極321内に広がらず不安定になるという問題があった。
【0012】
さらに、昇圧コンバータ部315で電力コントロールを行った場合、放電が点灯し昇圧コンバータ部315のインダクタL1に十分な電流が流れている条件においては問題なかったが、放電が点灯する前、あるいはレーザ出力の小さい場合において昇圧コンバータ部315を動作させた場合、無負荷運転あるいは軽負荷運転であるためにインダクタL1に十分な電流が流れず、昇圧コンバータ部315の出力電圧が大きく跳ね上がり、電力コントロールが困難になるという問題があった。
【0013】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、図14に示すような誘電体電極を用いる場合に必要とされる数kV〜数10kVの高電圧を放電電極に印加しながら放電を安定にかつ制御性良く保持して、数kW以上のレーザ出力を安定に得ることのできるレーザ電源装置およびレーザ装置の提供を目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレーザ電源装置は、交流電圧を直流電圧に変換する整流部と、上記整流部から出力された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部と、上記昇圧コンバータ部の直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するインバータ部と、上記インバータ部の出力側に接続され、上記高周波電圧を昇圧し、放電電極部に高周波化された電力を供給する昇圧トランス部と、上記昇圧トランス部の出力に基づき上記インバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するスイッチング信号作成回路と、上記インバータ部のスイッチング素子のデューティについての下限値を上記スイッチング信号作成回路に対して設定するインバータデューティ下限値設定回路と、レーザ出力を相対的に小さくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを小さくし、上記レーザ出力を相対的に大きくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを大きくする信号を出力する関数化回路と、上記出力電圧Vo及び上記信号に基づき上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するデューティ設定回路と、を備えた。
【0025】
また、本発明に係るレーザ電源装置は、上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティに対して上記出力電圧Voを線形化した線形化回路をさらに備えた。
【0026】
また、本発明に係るレーザ電源装置は、上記整流部の出力電圧に基づき上記線形化回路に出力信号を送るライン電圧変動補正回路をさらに備えた。
【0027】
本発明に係るレーザ装置は、電源として上述のレーザ電源装置を用いることとした。
【0029】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明のレーザ電源装置の構成の概要を説明する。本発明のレーザ電源装置では、外部の交流電源を整流して平滑な直流を得る整流部と、この整流部により整流された直流を昇圧する昇圧コンバータ部と、この昇圧コンバータ部により昇圧された直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ部と、このインバータ部により高周波に変換された高周波電圧をレーザ発振用放電電極への印加電圧まで昇圧する昇圧トランス部からなり、過電圧クランプ回路を有する昇圧コンバータ部を予め外部から設定値を定めたオープンループ制御によって制御し、さらに、インバータ部をPWM制御してレーザ出力をコントロールするものである。
【0030】
上述の構成により、昇圧コンバータ部と昇圧トランス部の2段階で外部の交流電源をレーザ発振器用の放電電極に必要な印加電圧まで昇圧を行っている。そのためスイッチング素子の高耐圧化の問題、もしくは高電圧を得るために汎用のスイッチング素子を過度に多直列化した場合、当該スイッチング素子の制御回路が複雑化するといった問題を解決できる。
【0031】
また、昇圧電圧の上限値を設定する過電圧クランプ回路を付加して昇圧コンバータ部をオープンループ制御することによって、放電点灯前の期間、軽負荷運転時あるいは無負荷運転時で昇圧コンバータ部のインダクタに流れる電流が不連続である場合での昇圧コンバータ部における出力電圧の跳ね上がりを防ぐことができるため、レーザ電源装置を構成するスイッチング素子への負担を低減して、スイッチング素子の破壊を防ぐことが可能となる。さらに、電力の調整は昇圧コンバータ部のみによらず、インバータ部のPWM制御によっても行うため、電力の調整が容易になり、レーザ出力の安定化が図れる。
【0032】
また、上述したように昇圧コンバータにより予め外部から設定値を定めたオープンループ制御を行っているため、放電点灯前の期間およびパルス運転時のレーザパルスベース期間の軽負荷時には、昇圧コンバータの出力電圧は外部の交流電源電圧の√2倍以上で、クランプ設定電圧以下の範囲内での跳ね上がった高い電圧で保持される。本発明のレーザ電源装置では、さらに、この昇圧コンバータ部の出力電圧を再度昇圧トランス部により昇圧しているため、レーザパルスベース期間にも外部の交流電源電圧より高い電圧を放電電極に印加できるので、容量性の放電電極にも電力が入り易くなり、放電の点灯や維持が容易になる。また、放電電極に高電圧を印加しているため、放電電極内に放電が広がり易くなる。これによりレーザパルスベース期間からレーザパルス高レベル期間への移行が円滑になり、レーザの発振効率が向上する。
【0033】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るレーザ電源装置の構成を示す図である。実施の形態1に係るレーザ電源装置は、図1に示すように外部の交流電源である200Vの三相交流電源を整流して脈流を得る整流部100と、平滑コンデンサC1およびインダクタL1により整流電圧を平滑化して直流電圧を得て、その直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部10と、昇圧コンバータ部10により昇圧された直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するための複数のスイッチング素子Q1〜Q4および還流ダイオードD3〜D6からなるインバータ部110と、このインバータ部110により高周波に変換された高周波電圧をレーザ発振用放電電極部120への印加電圧まで昇圧する昇圧トランス部20と、を備えている。
【0034】
昇圧コンバータ部10にはスイッチング素子S1が設けられており、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは、デューティ(duty)設定回路200により決定されるスイッチング素子S1のデューティによって、所望の一定電圧に設定される。ここで、デューティ、Donは以下の式で定義される。
【0035】
Don=TON/(TON+TOFF) (1)
(1)式中、TONはスイッチング素子S1のオン時間、TOFFはスイッチング素子S1のオフ時間をそれぞれ表す。昇圧コンバータ部10における出力電圧Voを、昇圧コンバータ部10の昇圧比と昇圧トランス部20の昇圧比の積が整流部100の出力(ライン電圧V)に対するレーザ発振に必要な放電電極部120への印加電圧の比率以上となるような電圧値に設定する。
【0036】
過電圧クランプ回路210によりクランプ電圧が設定されていない場合、昇圧コンバータ部10によって昇圧される出力電圧Voは、放電点灯前の期間、あるいは軽負荷の期間ではスイッチング素子の耐電圧以上に跳ね上がってしまうという不具合があった。そこで、実施の形態1に係るレーザ電源装置では、昇圧電圧の上限値を過電圧クランプ回路210によって制限することとした。過電圧クランプ回路210の設定電圧を、昇圧コンバータ部10で使用されるスイッチング素子S1およびインバータ部110に使用されるスイッチング素子Q1〜Q4の素子耐電圧以下に設定する。
【0037】
過電圧クランプ回路210についてさらに詳述する。デューティ設定回路200は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1が予め外部から設定したデューティで駆動するように、スイッチング素子S1の制御端子(ゲート端子)へ出力信号を印加する。過電圧クランプ回路210は、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが所定のクランプ設定電圧値を越えた場合に、デューティ設定回路200で決定されるスイッチング素子S1のデューティを減じるようにデューティ設定回路200の出力信号を制御することにより、出力電圧Voがクランプ設定電圧値を越えないように機能する。すなわち、過電圧クランプ回路210およびデューティ設定回路200を介して、昇圧コンバータ部10のオープンループ制御を行っている。
【0038】
過電圧クランプ回路210の一例を図2に示す。過電圧クランプ回路210は大別して、3つの部分、すなわち、電圧検出部211、電圧比較部212および出力選択部213で構成されている。電圧検出部211では、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを検出し、検出した電圧を適当な電圧値に設定してから次の電圧比較部212に出力する。電圧比較部212では、電圧検出部211からの出力電圧と予め外部から設定されたクランプ設定電圧値との比較を行う。この場合の電圧比較部212からの出力信号は、オペアンプ等によりクランプ設定電圧値と電検出部211からの出力信号の差を増幅したものでよい。出力選択部213では、電比較部21からの出力信号のうち、クランプ設定電圧値を越えた場合のみの信号を選択して過電圧クランプ回路210の最終的な出力信号とする。かかる過電圧クランプ回路210から発せられた出力信号は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを減じるべくデューティ設定回路200に入力される。以上の3つの部分は、例えばそれぞれオペアンプによって構成されてもよい。
【0039】
インバータ部110は4組のスイッチング素子Q1〜Q4からなっており、Q1とQ2、Q3とQ4の組み合わせを交互に高周波でオン/オフすることにより、昇圧された出力電圧Voを高周波電圧に変換する。レーザ出力設定回路30により所望の放電電流を設定し、かかる設定電流値と放電電流検出回路230の出力の比較によってPWM制御を行い、スイッチング信号作成回路220によりインバータ部110のスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティを変化させて電力を調整する。昇圧トランス部20は、インバータ部110により高周波に変換された電圧をレーザ発振用の放電電極120への印加電圧値まで昇圧する。
【0040】
以上の装置構成では、上述したように昇圧コンバータ部10と昇圧トランス部20の2段階で外部の交流電源をレーザ発振器用の放電電極120への印加電圧まで昇圧している。この結果、従来のレーザ電源装置で問題となったスイッチング素子の高耐圧化の問題については、2段階の昇圧の適用により昇圧コンバータ部10のみで過度な昇圧を行わずに済むため、スイッチング素子に高電圧が印加される事態は解消される。また、高電圧を得るために汎用のスイッチング素子を過度に多直列化する必要もなくなる。スイッチング素子を過度に多直列化すると、スイッチング素子の制御回路が複雑になるといった問題が発生するからである。
【0041】
上述の構成に加えて、昇圧コンバータ部10に過電圧クランプ回路210を付加して昇圧コンバータ部10へのオープンループ制御を実施することにより、放電点灯前の期間、あるいは軽負荷の場合における昇圧コンバータ部10の出力電圧Voの極端な跳ね上がりを防げる。これによりレーザ電源装置を構成するスイッチング素子S1およびQ1〜Q4への負担を低減して、スイッチング素子の破壊を有効に防止できる結果、高耐圧のスイッチング素子でなくても使用可能となり、スイッチング素子への複雑な制御回路も不要となる。また、実施の形態1に係るレーザ電源装置の電力調整は、昇圧コンバータ部10のみによらずインバータ部110のPWM制御によっても行うため、出力電力の調整が容易となって、レーザ出力の安定化が図れる。
【0042】
整流部100により整流された直流を一旦昇圧する昇圧コンバータ部10では、レーザ出力に応じて昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを制御する。なお、実施の形態1のレーザ電源装置では、昇圧コンバータ出力電圧Voを調整するといったフィードバック制御は行わない。レーザパルスベース期間にフィードバック制御すると、放電電極部120に高電圧を印加した状態を実現しえないからである。
【0043】
以上、実施の形態1に係るレーザ電源装置では、予めスイッチング素子S1のデューティを決定して昇圧コンバータ部10を動作し、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが負荷、つまり、この場合は放電電極部120の変動には無関係であるようなオープンループ制御を行うので、放電点灯前までの期間、および電源をパルス運転する際のレーザパルスベース期間における軽負荷時には、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが外部の交流電源電圧の√2倍以上でクランプ設定電圧以下に跳ね上がった範囲内の高電圧を放電電極120に印加可能となる。また、この昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを昇圧トランス部20によりさらに昇圧するという2段階の昇圧を行っているため、レーザパルスベース期間には放電点灯時よりも高い電圧を放電電極120に印加することができ、放電電極120に電力が入り易くなって、結果的に放電が放電電極内に広がり易くなり、放電の維持が容易となる。これにより放電点灯前の待機状態から放電点灯への移行、およびレーザパルス動作時においてレーザパルスベース期間からレーザパルス高レベル期間への移行が円滑になり、レーザの発振効率が向上する効果をもたらす。
【0044】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法では、実施の形態1に係るレーザ電源装置において、放電非点灯時およびレーザパルスベース期間にも昇圧コンバータ部10を連続動作させておくことを特徴とする。図3は実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法を示す図であり、装置構成の各部分での電圧および出力を表している。
【0045】
レーザ電源装置は放電の非点灯時から円滑に放電点灯に移行することが要求される。従来のレーザ電源装置の制御方法のように放電点灯前の待機状態において昇圧コンバータ部10の停止状態から放電点灯させる場合には、昇圧コンバータ部10における出力コンデンサC2の充電時間を要するため、放電点灯の時間応答が遅延し、円滑に放電点灯に移行できないといった問題があった。
【0046】
また、レーザ出力を1〜数kHzにパルス化する必要がある場合は、レーザパルス高レベル期間ではレーザ出力を得るが、レーザパルスベース期間でも次のレーザパルス高レベル期間になった際に容易に高出力のレーザ光を得ることができるように、レーザ光としては出力されないが放電自体は持続させておく必要があった。この際、放電電極部120への入力電力はレーザ光としての出力を発生しない値まで低減しておく必要がある。ここで、放電電極部120は誘電体構造であるため容量性の負荷である。従って、昇圧コンバータ部10のみによる電力コントロールにより、レーザパルスベース期間に外部の交流電源電圧の√2倍程度の相対的に低い電圧を放電電極に印加しても放電電極部120には電力が入りにくいため、従来のレーザ電源装置の制御方法では放電電極における放電の維持が困難という問題があった。
【0047】
そこで、実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法では、放電非点灯時および放電点灯時のレーザパルスベース期間においても昇圧コンバータ部10を連続動作、つまりスイッチング素子S1を動作させることとした。このときの昇圧コンバータ部10からの出力電圧Voの制御は、予め昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを設定するオープンループ制御を実施している。
【0048】
実施の形態2に係るレーザ電源装置の制御方法を図3を参照しつつ説明する。図3は、レーザ光をパルス出力する場合の昇圧コンバータ部10の入出力電圧ViおよびVo、インバータ部110の出力電圧、放電電極部120への入力電力および平均レーザ出力、をそれぞれ示したものである。
【0049】
放電点灯前の待機時には昇圧動作を行っている。この場合はインバータ部110のインバータデューティを小さくすることにより放電電極部120における放電電流が抑えられるため、放電電極部120への入力電力は非常に小さく、レーザ発振のしきい値以下としているので、当然レーザ出力はゼロである。放電電流が小さいため、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは過電圧クランプ回路210において設定したクランプ設定電圧値まで跳ね上がる。したがって、放電電極部120に印加される電圧が高電圧で保持されるため、レーザ発振開始時の放電点灯が容易となる。
【0050】
レーザ発振が開始されると、放電電極部120への入力電力が増加する。この場合、放電電流が増加するため、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは、
Vo=Vi/(1−Don) (2)
で表される式に基づき、Donを設定することにより所望の電圧値に決定できる。出力電圧Voは、外部交流電源電圧の√2倍以上でクランプ設定電圧以下の範囲内となる。この際、PWM制御によってインバータデューティが大きくなり、放電電流もまた大きくなる。この結果、しきい値を越えてレーザ発振するための電力が放電電極部120に入力されるので、レーザ発振が開始され、所望のレーザ出力を得ることができる。
【0051】
次に、レーザパルスベース期間には、入力電力を放電は点灯しているがレーザ光としては出力されないしきい値以下の電力まで抑える。この場合も、放電が点灯するまでの待機時と同様に軽負荷であるため、放電電流はレーザ発振時よりも高くなる。この結果、従来のレーザ電源装置で図14に示したような容量性の負荷となるような放電電極を用いた場合、レーザパルスベース期間で放電電極への印加電圧を下げたときは放電電極内での放電の維持が困難であったが、本実施の形態に係るレーザ電源装置の駆動方法では、レーザパルスベース期間にも外部交流電源電圧より高い電圧を放電電極部120に容易に印加することができるので、放電電極部120に電力が入りやすくなり、放電の維持が容易になる。従って、高電圧を放電電極に印加しているため、放電が電極内に広がり易く、この結果、レーザの発振効率が向上する。
【0052】
放電点灯前の待機状態から放電点灯までの期間およびパルス動作時におけるレーザパルスベース期間の軽負荷時でも、昇圧コンバータ部10を連続動作させているため、外部交流電源電圧の√2倍以上でクランプ設定電圧以下の範囲内の相対的に高い昇圧コンバータ部10の出力電圧Voがインバータ部110に印加され、さらにインバータ部110で高周波に変換された電圧が昇圧トランス部20における昇圧を経て、放電電極部120に印加される。かかる高電圧の印加の結果、昇圧コンバータ部10の出力コンデンサC2の充電時間を要せず、放電点灯の時間応答が速くなり、放電点灯に円滑に移行できる。すなわち、放電が安定して点灯する。
【0053】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係るレーザ電源装置は、図4の装置構成に示すように、放電電流検出回路230にて昇圧トランス部20の出力側に発生する放電電流(レーザ出力電流)を検出し、放電電流検出回路230の出力信号に応じて昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを決定するように設定した関数化回路240を有し、関数化回路240の出力信号をデューティ設定回路200に入力して昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを制御し、さらに、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4をPWM制御することによりレーザ出力をコントロールすることを特徴とする。なお、実施の形態1に係るレーザ電源装置と同様、過電圧クランプ回路210を具備し、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを一定電圧以下に制限している。
【0054】
レーザ出力を調整すべくインバータ部110をPWM制御する場合、レーザ出力を低下させるためにインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティを下げていくと、インバータ部110を構成するインバータスイッチング素子Q1〜Q4の寄生ダイオードもしくは外付けしたインバータ還流ダイオードD3〜D6に順方向電流が流れている状態で逆電圧が印加されるという、いわゆるダイオードリカバリモードになり、これによりダイオードリカバリ電流が流れ、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4あるいは外付け還流ダイオードD3〜D6の損失が増大し、場合によってはスイッチング素子の破壊に至る不具合が生じ得た。
【0055】
よって、図5の昇圧コンバータ部10の出力電圧Voとレーザ出力電流の関係に示すように、レーザ出力が小さいA点ではスイッチング素子S1のデューティを下げた設定にして昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを低下させ、レーザ出力が大きいB点ではスイッチング素子S1のデューティを上げた設定にすることにより出力電圧Voが大きくなるように、予め放電電流に応じたスイッチング素子S1のデューティを決定するよう関数化された出力電圧Voをインバータ部110に印加する。関数化回路240の関数は、インバータ部110でPWM制御をする場合に、レーザパルスベース期間に出力を低下させる際にインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティが低下しダイオードリカバリモードにならないように設定する。
【0056】
かかる関数化回路240の動作によって、レーザ出力を低下させるためにインバータ部110をPWM制御する場合にインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティが低下し過ぎてしまって、ダイオードリカバリモードに入ってしまう不具合を回避できるので、インバータ部110のスイッチング素子Q1〜Q4、あるいは還流ダイオードD3〜D6の損失の増大や破壊を防げる。さらに、インバータ部のPWM制御を昇圧コンバータ部のオープンループ制御と組み合わせてレーザ電源装置全体の出力制御を行うことにより、インバータ部のPWM制御のみによる出力制御よりも一層容易に出力変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。
【0057】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係るレーザ電源装置では、図6の装置構成に示すように、インバータ部10のインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティ下限値を設定するためのインバータデューティ下限値設定回路250を有し、さらに、インバータスイッチング素子Q1〜Q4をPWM制御することを特徴とする。
【0058】
本発明の実施の形態4に係るレーザ電源装置では、実施の形態3において言及したダイオードリカバリモードの防止のため、インバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティ下限値を設定すべくインバータデューティ下限値設定回路250を設ける。かかる付加的な回路の機能によってインバータデューティ下限値をダイオードリカバリに入らない領域に設定することにより、還流ダイオードD3〜D6がリカバリモードに入らないようにして、結果的にインバータスイッチング素子の損失の軽減や破壊を防止できる。インバータデューティ下限値設定回路250は予めインバータデューティ下限値を設定する回路でもよいが、還流ダイオードD3〜D6において還流電流を検出し、それによりインバータ部10のインバータデューティの低下を止めるといった回路構成でもよい。
【0059】
レーザ光用の電力を低下させる時やパルス動作時におけるレーザパルスベース期間などでインバータ部110のインバータデューティを小さくする場合には、インバータデューティの下限値が設定されその下限値以下にはならないため、電力が入りすぎる場合がある。そこでこれらの場合においては、実施の形態3に係るレーザ電源装置と同様に、予め放電電流に対して関数化された昇圧コンバータ出力電圧Voをインバータ部110に印加する。これによりインバータ部10の還流ダイオードD3〜D6がダイオードリカバリに入ることを防ぎ、スイッチング素子の損失の軽減や、破壊を防止することができるとともに、昇圧コンバータ部10におけるオープンループ制御とインバータ部110におけるPWM制御とを組み合わせたレーザ出力制御により、インバータ部のPWM制御のみによるレーザ出力制御よりも、一層容易にレーザ出力の変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。
【0060】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係るレーザ電源装置では、図7に示すように昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティに対して線形化する線形化回路260を有することを特徴とする。
【0061】
昇圧コンバータ部10のインダクタL1に流れる電流が連続である期間において、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voはスイッチング素子S1のデューティ、Donの増加に対して、(2)式に従って増大する。(2)式に基づく計算結果を図8の破線に示す。図8から、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティの増加に伴い、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは微小なデューティの変化に対して急激に大きく変化するようになる。したがって、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティが大きな領域で昇圧コンバータ部10を動作させる場合、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voの変動によりレーザ出力も変動し、安定したレーザ出力を得ることができないといった問題があった。
【0062】
そこで、かかる不具合を防止すべく実施の形態5に係るレーザ電源装置では、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voをスイッチング素子S1のデューティに対して線形化する線形化回路260を設けることとした。図7の装置構成から昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティは、関数化回路240の出力信号に基づいて決定される。一方、関数化回路240の出力信号は、放電電流信号を電圧変換する放電電流検出回路230の出力信号に依存する。そこで、関数化回路240の出力信号を演算すれば、昇圧比の高い領域でのデューティ変動に対するレーザ出力変動を抑制できる。但し、関数化回路240は必ずしも必要では無く、放電電流検出回路230の出力信号を線形化回路260において直接演算しても良い。
【0063】
上述の線形化回路260は、例えばスイッチング素子S1のデューティをルート変換する回路でも何ら差し支えない。ここで、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voは、スイッチング素子S1のデューティ、Donに対して、
Vo=Vi/(1−a√Don) (3)
とする。但し、aは定数で、関数化回路240によりデューティをルート変換し、a倍するような演算をする。この回路構成における昇圧コンバータ用のスイッチング素子S1に対する昇圧比の関係を図8(a)の実線に示す。この場合は完全な線形ではないが、昇圧比が1〜3倍までであれば昇圧コンバータ部10の出力電圧Voをスイッチング素子S1のデューティに対してほぼ線形化できる。
【0064】
また、線形化回路260は、例えば関数化回路240あるいは放電電流検出回路230の出力信号から目標とする直線までの差分の加減演算回路でも良い。さらに、関数化回路240あるいは放電電流検出回路230の出力信号をlog変換し、この出力を四則演算して線形化させるといった方法でもよい。この場合の昇圧コンバータ部10のデューティに対する昇圧比の関係を図8(b)に示す。
【0065】
このように線形化回路260を有することで、昇圧比の高い領域でのデューティ変動に対するレーザ出力変動を抑制することができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0066】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6に係るレーザ電源装置では、線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部のデューティと昇圧コンバータ出力電圧特性の線上にレーザパルスベース期間の動作点を設け、レーザパルスベース期間も昇圧コンバータ動作をしておくことを特徴とする。
【0067】
レーザパルスベース期間の動作点が線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部10のデューティと昇圧コンバータ出力電圧特性の線上からはずれ昇圧コンバータ出力電圧Voが高くなった場合、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティが低下し、ダイオードリカバリモードに入るため各スイッチング素子の損失が大きくなり、場合によってはスイッチング素子破壊に至ってしまう。また、インバータデューティ下限値設定回路250を設定した場合、インバータデューティは下限値以下にはなりえないので、レーザパルスベース期間において電力が入りすぎてしまうため、レーザ発振してしまう不具合も起り得た。
【0068】
一方、線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部10のデューティと昇圧コンバータ部10の出力電圧特性の線上にない場合で、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが低い場合には、インバータ部110のインバータスイッチング素子Q1〜Q4のインバータデューティがレーザ出力の低い状態で100%となってしまい、レーザ出力制御が困難になる。また、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが低いため、レーザパルスベース期間での放電の維持が困難になる。
【0069】
そこで、図9のように線形化回路260におけるレーザ発振時の昇圧コンバータ部10のデューティと昇圧コンバータ出力電圧特性の略線上にレーザパルスベース期間での動作点Cを設け、レーザパルスベース期間でも昇圧コンバータ部10を動作させておく。この結果、レーザパルスベース期間からレーザパルス高レベル期間への移行が円滑になるため、レーザ出力の設定、制御が容易になり、放電自体も安定し、発振効率が向上する。また、ダイオードリカバリモードに入ることによりスイッチング素子の損失が大きくなり、スイッチング素子破壊に至るといった問題が無くなる。
【0070】
実施の形態7.
本発明の実施の形態7に係るレーザ電源装置は、図10のように整流部出力電圧Viの変動に応じて昇圧コンバータ部のデューティを変化させるライン電圧変動補正回路270を有することを特徴とする。ここで、ライン電圧Vとは外部からの交流電源の電圧を指す。
【0071】
ライン電圧Vの低下あるいは上昇により整流部100の出力電圧Viが変動した場合、昇圧コンバータ部10の出力電圧Voが変動して、結果的にレーザ出力も変動してしまう。そこで、実施の形態7に係るレーザ電源装置では、図10に示すように、ライン電圧変動補正回路270を設ける。これにより図11のようにライン電圧Vの基準点をFとすると、E点のようにライン電圧Vの低下により整流部100の出力電圧Viが低下した場合は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを高くして、G点のように整流部100の出力電圧Viが上昇した場合は、昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1のデューティを低下させるように、整流部100の出力電圧Viの変動に応じて昇圧コンバータ部10のデューティを変化させる。これにより昇圧コンバータ部10の出力電圧Voを常に一定に保つことができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0072】
実施の形態8.
本発明の実施の形態8に係るレーザ装置の構成図を図12に示す。図中、280は本発明の実施の形態1ないし7のいずれかに係るレーザ電源装置である。281はレーザ発振管、282はレーザ発振管内部に設けられた一対の放電電極、283はレーザガス供給系、284はレーザガス排気系、285はレーザ発振管の両端に設けられた出力窓、286は全反射ミラー、287は出力ミラー、288はビームスプリッタ、289はレーザ出力、290はレーザパワーメータ、291はレーザ出力制御装置、、をそれぞれ示す。
【0073】
次に、本発明の実施の形態8に係るレーザ装置の動作について説明する。本発明の実施の形態1ないし7のいずれかに係るレーザ電源装置280から放電電極282に所定値以上の出力電圧を与えるとレーザ発振管281内でレーザ光が発生する。なお、レーザ発振管281内はレーザガス供給系283から導入されたレーザガスが充填され、レーザガス排気系284によって、適宜循環されている。
【0074】
レーザ光はレーザ発振管281の両端に設けられた出力窓285を透過して全反射ミラー286と出力ミラー間を往復することにより増幅され、その一部はレーザ出力289として外部に取り出される。レーザ出力289はビームスプリッタ288によってその一部がレーザパワーメータ290で受光され電気信号に変換され、この電気信号がレーザ出力制御装置291に入力する。レーザ出力制御装置291ではかかる入力信号等に基づき、レーザ電源装置280を制御するための出力信号をレーザ電源装置280に送信する。
【0075】
本発明の実施の形態8に係るレーザ装置では、レーザ出力を発生させる電源として実施の形態1ないし7のいずれかに係るレーザ電源装置280を用いたため、制御性に優れ極めて安定なレーザ出力が得られる。
【0076】
以上、各実施の形態ではレーザ電源装置を一例として説明したが、高周波電圧の供給を目的とするスイッチング電源装置であれば、レーザ用に限定されるものではなく、他の用途の装置の電源として容易に適用でき、その結果、制御性に優れ極めて安定なスイッチング電圧が得られる効果がある。
【0077】
また、各実施の形態における昇圧コンバータ部10のスイッチング素子S1は、説明の便宜上、スイッチング素子が一つの場合を取り上げたが、複数の素子で構成されたスイッチング素子でも適用可能である。
【0078】
以上、各実施の形態ではインバータ部を制御する方法の一例としてPWM制御を挙げて説明したが、PFM制御でも同様の効果が得られる。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係るレーザ電源装置では、交流電圧を直流電圧に変換する整流部と、上記整流部から出力された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部と、上記昇圧コンバータ部の直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するインバータ部と、上記インバータ部の出力側に接続され、上記高周波電圧を昇圧し、放電電極部に高周波化された電力を供給する昇圧トランス部と、上記昇圧トランス部の出力に基づき上記インバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するスイッチング信号作成回路と、上記インバータ部のスイッチング素子のデューティについての下限値を上記スイッチング信号作成回路に対して設定するインバータデューティ下限値設定回路と、レーザ出力を相対的に小さくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを小さくし、上記レーザ出力を相対的に大きくする場合は上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを大きくする信号を出力する関数化回路と、上記出力電圧Vo及び上記信号に基づき上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するデューティ設定回路と、を備えたので、放電点灯前の期間、あるいは軽負荷の場合における昇圧コンバータ部の出力電圧Voの極端な跳ね上がりを防げるため、レーザ電源装置を構成するスイッチング素子への負担を低減して、スイッチング素子の破壊を有効に防止できる結果、高耐圧のスイッチング素子でなくても使用可能となり、スイッチング素子への複雑な制御回路も不要となる。さらに、ダイオードリカバリモードに入ることを防止でき、また、容易に出力変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。合わせて、インバータデューティ下限値設定回路を備えたので、インバータ部のPWM制御のみによるレーザ出力制御よりも一層容易にレーザ出力の変動を抑制できるため、安定したレーザ出力が得られる。
【0090】
また、本発明に係るレーザ電源装置では、上記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティに対して上記出力電圧Voを線形化した線形化回路をさらに備えたので、昇圧比の高い領域でのデューティ変動に対するレーザ出力変動を抑制することができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0091】
また、本発明に係るレーザ電源装置では、上記整流部の出力電圧に基づき上記線形化回路に出力信号を送るライン電圧変動補正回路をさらに備えたので、昇圧コンバータの出力電圧を常に一定に保つことができるため、安定したレーザ出力を得ることができる。
【0092】
本発明に係るレーザ装置では、電源として上述のレーザ電源装置を用いることとしたので、レーザ電源が安定しているため、安定したレーザ出力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図2】 実施の形態1のレーザ電源装置における過電圧クランプ回路の構成を示した図である。
【図3】 実施の形態2のレーザ電源装置の制御方法を示す図である。
【図4】 実施の形態3のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図5】 実施の形態3のレーザ電源装置の昇圧コンバータの出力電圧Voとレーザ出力電流の関係を示す図である。
【図6】 実施の形態4のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図7】 実施の形態5のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図8】 実施の形態5のレーザ電源装置の昇圧コンバータの出力電圧Voと昇圧比の関係を示す図である。
【図9】 実施の形態6のレーザ電源装置の昇圧コンバータ部のデューティと昇圧コンバータの出力電圧Voの関係を示す図である。
【図10】 実施の形態7のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図11】 実施の形態7のレーザ電源装置のライン電圧と昇圧コンバータ部のデューティの関係を示す図である。
【図12】 実施の形態8のレーザ装置の構成図である。
【図13】 従来のレーザ電源装置を説明するための図である。
【図14】 レーザ電源装置における放電電極の一例である。
【符号の説明】
1a、1b 一対の相対する放電電極、 2 レーザ媒質、 3 金属電極、4 誘電体、 5 放電管、 6 シリコン樹脂、 7 放電、 8 高周波電源、 10 昇圧コンバータ部、 20 昇圧トランス部、 30 レーザ出力設定回路、 100 整流部、 110 インバータ部、 120 放電電極部、 200 デューティ設定回路、 210 過電圧クランプ回路、 211電圧検出部、 212 電圧比較部、 213 出力選択部、 220 スイッチング信号作成回路、 230 放電電流検出回路、 240 関数化回路、250 インバータデューティ下限値設定回路、 260 線形化回路、 270 ライン電圧変動補正回路、 281 レーザ発振管、 282 放電電極、 283 レーザガス供給系、 284 レーザガス排気系、 285 出力窓、 286 全反射ミラー、 287 出力ミラー、 288 ビームスプリッタ、 289 レーザ出力、 290 レーザパワーメータ、 291 レーザ出力制御装置、 315 昇圧コンバータ部、 317 インバータ部、 319 絶縁トランス、 321 放電電極、 323 マッチング部。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a switching power supply device, and more particularly to a laser power supply device, a laser device, and a control method for the laser power supply device.
[0002]
[Prior art]
FIG. 13 is a diagram showing a configuration of a conventional laser power supply apparatus disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-232658. In FIG. 13, D1 is a rectifier that rectifies commercial power, 315 is a boost converter that boosts the power smoothed by the rectifier D1, 317 is an inverter that converts the power boosted by the boost converter to high frequency, Reference numeral 319 denotes an insulating transformer, reference numeral 321 denotes a discharge electrode, and reference numeral 323 denotes a matching unit that supplies predetermined power.
[0003]
Next, the operation of the conventional laser power supply device will be described. The rectifying unit D1 that rectifies the commercial power source converts the commercial power source (AC power source) into direct current, and the boost converter unit 315 smoothes the direct current converted by the rectifying unit D1 by the smoothing capacitor C1 and the inductor L1. Further, the boost converter unit 315 is provided with a switching element Q0 for performing boosting and power control, and further provided with a diode D2 and a capacitor C2. Output voltage boosting and power control are performed by a method such as PWM (Pulse Width Modulation) or PFM (Pulse Frequency Modulation) by turning on / off the switching element Q0.
[0004]
The inverter unit 317 converts the DC voltage boosted and power controlled by the boost converter unit 315 into a high frequency voltage. This high-frequency voltage is applied to the discharge electrode 321 via the insulating transformer 319 and the impedance-matched matching section 323, and a current is passed through the discharge electrode 321 to emit laser light.
[0005]
While boosting and power control are performed by the switching element Q0 provided in the boost converter unit 315, a DC voltage √2 times the commercial power supply voltage is supplied to the inverter unit 317 even when the switching element Q0 is off and the boosting and power control is not performed. Since the voltage is applied, a constant current always flows through the discharge electrode 321, and the matching unit 323 maintains the state immediately before the discharge electrode 321 emits laser light by this discharge current. Since switching element Q0 is not operating as described above in a state where boosting and power control are not performed, the loss of switching element Q0 itself is zero.
[0006]
From the above, in the conventional laser power supply apparatus, it is possible to minimize the switching loss in the switching element Q0 by stopping the power control of the injected power that is not output as laser light, and to increase the voltage during laser output.
[0007]
Note that the conventional laser power supply apparatus has a configuration in which boosting and power control are performed only by a method such as PWM or PFM by turning on / off the switching element Q0 of the boosting converter unit 315. Therefore, there is no need to use a step-up transformer. The matching unit 323 is configured only by a matching circuit for matching the internal impedance of the power source and the load impedance and extracting the maximum power from the load, and has no voltage boost capability.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
FIG. 14 shows an example of a discharge electrode having a laminated structure formed so as to cover a metal electrode with a dielectric material having a high non-dielectric constant such as glass or ceramics. In FIG. 14, 1a and 1b are a pair of opposed discharge electrodes, 2 is a laser medium made of laser gas in the case of a gas laser, for example, 3 is a metal electrode, and 4 is made of a material having a high relative dielectric constant such as glass or ceramics. The discharge tube 5 is formed so as to be in close contact with the metal electrode 3 and to cover the metal electrode 3 with the formed dielectric. Reference numeral 6 denotes a dielectric, which is an organic silicon resin that insulates the discharge tube 5. Reference numeral 7 denotes discharge, and 8 denotes a high-frequency power source.
[0009]
When a discharge electrode having a laminated structure formed so as to cover a metal electrode with a dielectric material having a high relative dielectric constant such as glass or ceramic is used, the discharge electrode becomes a capacitive load. In order to maintain a stable discharge with a large laser oscillator of several kW laser output using a pair of such discharge electrodes, the gap between the pair of opposed discharge electrodes is set to 10 mm or more, and there are several gaps between the discharge electrodes. It was necessary to apply a high voltage of kV to several tens of kV.
[0010]
In the conventional laser power supply apparatus, as described above, boosting and power control are performed by a method such as PWM (pulse width modulation) by turning on / off the switching element Q0 of the boosting converter unit 315, or PFM (pulse frequency modulation). Therefore, when the commercial power source is boosted up to the voltage (several kV to several tens of kV) applied to the discharge electrode 321 for the laser oscillator, the boost converter unit 315 requires a high-breakdown-voltage switching element. In addition, when a large number of general-purpose switching elements are serialized in order to obtain a high voltage, there is a problem that a control circuit for each switching element becomes complicated.
[0011]
Further, at the time of laser processing, it is necessary to pulse the laser output to 1 to several kHz depending on the object to be processed. Laser light is output during the high level period of the laser pulse during operation of the laser processing apparatus. On the other hand, the laser beam is not output but the discharge itself is maintained so that the laser output can be easily obtained in the next laser pulse high level period even during the laser pulse base period, that is, the period when the laser beam is not output. (Hereinafter, the laser pulse base period refers to a state in which laser light is not output but discharge at the discharge electrode is sustained). Therefore, during the laser pulse base period, it is necessary to reduce the input power to the discharge electrode 321 to a value that does not generate an output as laser light. In the power control using only the boost converter unit 315, there is no problem because a voltage higher than √2 times the commercial power supply voltage is applied to the inverter unit 317 during the high level period of the laser pulse. Since a relatively low voltage of approximately √2 times the voltage is applied to the inverter unit 317, it is difficult for power to enter the discharge electrode 321 and it becomes difficult to maintain discharge during the laser pulse base period, and the laser pulse operation mode is entered. In this case, the discharge does not spread in the discharge electrode 321 and becomes unstable.
[0012]
Further, when power control is performed by the boost converter unit 315, there is no problem under the condition that the discharge is lit and sufficient current is flowing through the inductor L1 of the boost converter unit 315, but before the discharge is lit or the laser output When the boost converter unit 315 is operated in a case where the voltage is small, sufficient current does not flow through the inductor L1 because of no-load operation or light load operation, the output voltage of the boost converter unit 315 jumps greatly, and power control is difficult. There was a problem of becoming.
[0013]
  The present invention has been made to solve the above-described problems. A high voltage of several kV to several tens of kV, which is required when using a dielectric electrode as shown in FIG. 14, is applied to the discharge electrode. Laser power supply device capable of stably obtaining a laser output of several kW or more while maintaining discharge with good controllability while applyingandLaser equipmentSetThe purpose is to provide.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
  The laser power supply according to the present invention includes a rectifying unit that converts an AC voltage into a DC voltage, a boosting converter unit that boosts the DC voltage output from the rectifying unit, and a DC output voltage Vo of the boosting converter unit as a high-frequency signal. Based on the output of the step-up transformer unit, the inverter unit for converting to voltage, the step-up transformer unit connected to the output side of the inverter unit, stepping up the high-frequency voltage and supplying high frequency power to the discharge electrode unit A switching signal generation circuit for setting the duty of the switching element of the inverter unit;An inverter duty lower limit value setting circuit for setting a lower limit value for the duty of the switching element of the inverter unit to the switching signal generating circuit;When the laser output is relatively small, the duty of the switching element of the boost converter unit is reduced. When the laser output is relatively large, a signal for increasing the duty of the switching element of the boost converter unit is output. A function setting circuit; and a duty setting circuit for setting a duty of a switching element of the boost converter unit based on the output voltage Vo and the signal.
[0025]
  The laser power supply device according to the present invention isThe output voltage Vo is linearized with respect to the duty of the switching element of the boost converter section.A linearization circuit was further provided.
[0026]
The laser power supply according to the present invention further includes a line voltage fluctuation correction circuit that sends an output signal to the linearization circuit based on the output voltage of the rectifier.
[0027]
The laser apparatus according to the present invention uses the above-described laser power supply apparatus as a power supply.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, an outline of the configuration of the laser power supply device of the present invention will be described. In the laser power supply device of the present invention, a rectifying unit that rectifies an external AC power source to obtain a smooth direct current, a boosting converter unit that boosts the direct current rectified by the rectifying unit, and a direct current boosted by the boosting converter unit An inverter unit that converts a voltage into a high-frequency voltage, and a step-up transformer unit that boosts the high-frequency voltage converted into a high frequency by the inverter unit to a voltage applied to the laser oscillation discharge electrode, and includes a boost converter unit having an overvoltage clamp circuit Control is performed by open loop control in which a set value is previously determined from the outside, and the laser output is controlled by PWM control of the inverter unit.
[0030]
With the above-described configuration, the external AC power source is boosted to an applied voltage required for the discharge electrode for the laser oscillator in two stages, that is, the boost converter unit and the boost transformer unit. Therefore, it is possible to solve the problem of increasing the withstand voltage of the switching element or the problem that the control circuit of the switching element becomes complicated when a large number of general-purpose switching elements are serially connected to obtain a high voltage.
[0031]
In addition, by adding an overvoltage clamp circuit that sets the upper limit value of the boost voltage and performing open loop control of the boost converter unit, the inductor in the boost converter unit is used during light load operation or no load operation during the period before discharge lighting. Since it is possible to prevent the output voltage from jumping in the boost converter section when the flowing current is discontinuous, it is possible to reduce the burden on the switching elements that make up the laser power supply device and prevent the switching elements from being destroyed. It becomes. Furthermore, since the power adjustment is performed not only by the boost converter unit but also by the PWM control of the inverter unit, the power adjustment is facilitated and the laser output can be stabilized.
[0032]
In addition, as described above, since the open loop control in which the set value is previously set by the boost converter is performed by the boost converter, the output voltage of the boost converter at the light load in the period before the discharge lighting and the laser pulse base period in the pulse operation. Is held at a high voltage that is higher than √2 times the external AC power supply voltage and within a range below the clamp setting voltage. In the laser power supply device of the present invention, since the output voltage of the boost converter unit is boosted again by the boost transformer unit, a voltage higher than the external AC power supply voltage can be applied to the discharge electrode even during the laser pulse base period. In addition, electric power easily enters the capacitive discharge electrode, and the lighting and maintenance of the discharge are facilitated. Further, since a high voltage is applied to the discharge electrode, the discharge easily spreads within the discharge electrode. Thereby, the transition from the laser pulse base period to the laser pulse high level period becomes smooth, and the laser oscillation efficiency is improved.
[0033]
Embodiment 1 FIG.
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a laser power supply apparatus according to Embodiment 1 of the present invention. As shown in FIG. 1, the laser power supply according to the first embodiment is rectified by a rectifying unit 100 that rectifies a 200V three-phase AC power source, which is an external AC power source, to obtain a pulsating current, and a smoothing capacitor C1 and an inductor L1. The voltage is smoothed to obtain a DC voltage, and the boost converter unit 10 boosts the DC voltage, and a plurality of switching elements Q1 to Q1 for converting the DC output voltage Vo boosted by the boost converter unit 10 into a high-frequency voltage. An inverter unit 110 including Q4 and free-wheeling diodes D3 to D6, and a step-up transformer unit 20 that boosts the high-frequency voltage converted into a high frequency by the inverter unit 110 to a voltage applied to the laser oscillation discharge electrode unit 120. Yes.
[0034]
The step-up converter unit 10 is provided with a switching element S1, and the output voltage Vo of the step-up converter unit 10 is set to a desired constant voltage by the duty of the switching element S1 determined by the duty setting circuit 200. The Here, the duty and Don are defined by the following equations.
[0035]
Don = TON/ (TON+ TOFF(1)
(1) where TONIs the on-time of the switching element S1, TOFFRepresents the off time of the switching element S1. The output voltage Vo in the boost converter unit 10 is obtained by multiplying the boost ratio of the boost converter unit 10 by the boost ratio of the boost transformer unit 20 to the discharge electrode unit 120 necessary for laser oscillation with respect to the output (line voltage V) of the rectifier unit 100. The voltage value is set to be equal to or higher than the ratio of applied voltages.
[0036]
When the clamp voltage is not set by the overvoltage clamp circuit 210, the output voltage Vo boosted by the boost converter unit 10 jumps above the withstand voltage of the switching element in a period before discharge lighting or in a light load period. There was a bug. Therefore, in the laser power supply device according to Embodiment 1, the upper limit value of the boosted voltage is limited by the overvoltage clamp circuit 210. The set voltage of overvoltage clamp circuit 210 is set to be equal to or lower than the element withstand voltage of switching elements S1 used in boost converter unit 10 and switching elements Q1 to Q4 used in inverter unit 110.
[0037]
The overvoltage clamp circuit 210 will be described in further detail. The duty setting circuit 200 applies an output signal to the control terminal (gate terminal) of the switching element S1 so that the switching element S1 of the boost converter unit 10 is driven with a duty set in advance from the outside. The overvoltage clamp circuit 210 outputs the output of the duty setting circuit 200 so as to reduce the duty of the switching element S1 determined by the duty setting circuit 200 when the output voltage Vo of the boost converter unit 10 exceeds a predetermined clamp setting voltage value. By controlling the signal, the output voltage Vo functions so as not to exceed the clamp setting voltage value. That is, open loop control of the boost converter unit 10 is performed via the overvoltage clamp circuit 210 and the duty setting circuit 200.
[0038]
An example of the overvoltage clamp circuit 210 is shown in FIG. The overvoltage clamp circuit 210 is roughly divided into three parts, that is, a voltage detection unit 211, a voltage comparison unit 212, and an output selection unit 213. The voltage detection unit 211 detects the output voltage Vo of the boost converter unit 10, sets the detected voltage to an appropriate voltage value, and then outputs the detected voltage to the next voltage comparison unit 212. The voltage comparison unit 212 compares the output voltage from the voltage detection unit 211 with a clamp setting voltage value set in advance from the outside. In this case, the output signal from the voltage comparison unit 212 is connected to the clamp setting voltage value and the voltage by an operational amplifier or the like.PressureWhat amplified the difference of the output signal from the detection part 211 may be sufficient. In the output selection unit 213, the powerPressureComparison unit 212Among the output signals from, the signal only when the clamp setting voltage value is exceeded is selected as the final output signal of the overvoltage clamp circuit 210. The output signal generated from the overvoltage clamp circuit 210 is input to the duty setting circuit 200 in order to reduce the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10. The above three portions may be configured by operational amplifiers, for example.
[0039]
The inverter unit 110 includes four sets of switching elements Q1 to Q4. By alternately turning on / off the combination of Q1 and Q2 and Q3 and Q4 at a high frequency, the boosted output voltage Vo is converted into a high frequency voltage. . The laser output setting circuit 30 sets a desired discharge current, performs PWM control by comparing the set current value and the output of the discharge current detection circuit 230, and the switching signal generation circuit 220 sets the switching elements Q1 to Q4 of the inverter unit 110. The power is adjusted by changing the inverter duty. The step-up transformer unit 20 boosts the voltage converted to a high frequency by the inverter unit 110 to the voltage applied to the laser oscillation discharge electrode 120.
[0040]
In the above device configuration, as described above, the external AC power source is boosted up to the voltage applied to the discharge electrode 120 for the laser oscillator in two stages of the boost converter unit 10 and the boost transformer unit 20. As a result, the problem of increasing the breakdown voltage of the switching element, which has been a problem in the conventional laser power supply apparatus, is not required to be excessively boosted only by the boost converter unit 10 by applying the two-stage boosting. The situation where a high voltage is applied is eliminated. Further, it is not necessary to excessively serialize general-purpose switching elements in order to obtain a high voltage. This is because when the switching elements are excessively serialized, there arises a problem that the control circuit of the switching elements becomes complicated.
[0041]
In addition to the above-described configuration, an overvoltage clamp circuit 210 is added to the boost converter unit 10 to perform open loop control to the boost converter unit 10, so that the boost converter unit is in a period before discharge lighting or in the case of a light load. An extreme jump of the output voltage Vo of 10 can be prevented. As a result, the burden on the switching elements S1 and Q1 to Q4 constituting the laser power supply apparatus can be reduced, and the destruction of the switching elements can be effectively prevented. As a result, the switching elements can be used even if they are not high withstand voltage switching elements. The complicated control circuit is also unnecessary. Further, since the power adjustment of the laser power supply apparatus according to the first embodiment is performed not only by the boost converter unit 10 but also by the PWM control of the inverter unit 110, the adjustment of the output power becomes easy and the laser output is stabilized. Can be planned.
[0042]
In the boost converter unit 10 that once boosts the direct current rectified by the rectifier unit 100, the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10 is controlled according to the laser output. In the laser power supply device of the first embodiment, feedback control such as adjusting the boost converter output voltage Vo is not performed. This is because if feedback control is performed during the laser pulse base period, a state in which a high voltage is applied to the discharge electrode unit 120 cannot be realized.
[0043]
As described above, in the laser power supply device according to the first embodiment, the duty of the switching element S1 is determined in advance to operate the boost converter unit 10, and the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is a load, that is, in this case, the discharge electrode unit. Since the open loop control that is not related to the fluctuation of 120 is performed, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is at the light load in the period before the discharge lighting and the laser pulse base period when the power supply is pulsed. A high voltage within the range of √2 times or more of the external AC power supply voltage and jumping below the clamp setting voltage can be applied to the discharge electrode 120. Further, since the output voltage Vo of the step-up converter unit 10 is further boosted by the step-up transformer unit 20, a voltage higher than that during discharge lighting is applied to the discharge electrode 120 during the laser pulse base period. As a result, electric power can easily enter the discharge electrode 120, and as a result, the electric discharge easily spreads within the electric discharge electrode, and the discharge can be easily maintained. As a result, the transition from the standby state before the discharge lighting to the discharge lighting and the transition from the laser pulse base period to the laser pulse high level period during the laser pulse operation become smooth, and the laser oscillation efficiency is improved.
[0044]
Embodiment 2. FIG.
In the laser power supply device control method according to the second embodiment of the present invention, in the laser power supply device according to the first embodiment, the boost converter unit 10 is continuously operated even during discharge non-lighting and the laser pulse base period. It is characterized by. FIG. 3 is a diagram showing a control method of the laser power supply apparatus according to the second embodiment, and shows voltages and outputs in each part of the apparatus configuration.
[0045]
The laser power supply device is required to smoothly shift to discharge lighting from when the discharge is not lighted. When the discharge lighting is performed from the stop state of the boost converter unit 10 in the standby state before the discharge lighting as in the conventional control method of the laser power supply apparatus, since the charging time of the output capacitor C2 in the boost converter unit 10 is required, the discharge lighting is performed. There is a problem that the time response is delayed, and the discharge lighting cannot be smoothly performed.
[0046]
In addition, when it is necessary to pulse the laser output to 1 to several kHz, the laser output is obtained in the high level period of the laser pulse, but easily when the next high level period of the laser pulse is reached even in the laser pulse base period. In order to obtain a high-power laser beam, the laser beam was not output but the discharge itself had to be maintained. At this time, the input power to the discharge electrode unit 120 needs to be reduced to a value that does not generate an output as laser light. Here, since the discharge electrode portion 120 has a dielectric structure, it is a capacitive load. Therefore, even if a relatively low voltage of about √2 times the external AC power supply voltage is applied to the discharge electrode during the laser pulse base period by the power control only by the boost converter unit 10, the discharge electrode unit 120 receives power. Therefore, there is a problem that it is difficult to maintain the discharge in the discharge electrode by the conventional control method of the laser power supply apparatus.
[0047]
Therefore, in the control method of the laser power supply apparatus according to the second embodiment, the boost converter unit 10 is continuously operated, that is, the switching element S1 is operated even in the laser pulse base period during discharge non-lighting and discharge lighting. At this time, the output voltage Vo from the boost converter unit 10 is controlled in advance by open loop control for setting the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10.
[0048]
A control method of the laser power supply according to the second embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 3 shows the input / output voltages Vi and Vo of the boost converter unit 10 when the laser beam is pulsed, the output voltage of the inverter unit 110, the input power to the discharge electrode unit 120, and the average laser output, respectively. is there.
[0049]
During the standby before the discharge is lit, the boosting operation is performed. In this case, since the discharge current in the discharge electrode unit 120 is suppressed by reducing the inverter duty of the inverter unit 110, the input power to the discharge electrode unit 120 is very small and is below the laser oscillation threshold. Naturally, the laser output is zero. Since the discharge current is small, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 jumps to the clamp setting voltage value set in the overvoltage clamp circuit 210. Therefore, since the voltage applied to the discharge electrode unit 120 is maintained at a high voltage, discharge lighting at the start of laser oscillation is facilitated.
[0050]
When laser oscillation starts, the input power to the discharge electrode unit 120 increases. In this case, since the discharge current increases, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is
Vo = Vi / (1-Don) (2)
A desired voltage value can be determined by setting Don based on The output voltage Vo is in the range of √2 times the external AC power supply voltage and below the clamp setting voltage. At this time, the inverter duty is increased by the PWM control, and the discharge current is also increased. As a result, power for laser oscillation exceeding the threshold value is input to the discharge electrode portion 120, so that laser oscillation is started and a desired laser output can be obtained.
[0051]
Next, during the laser pulse base period, the input power is suppressed to a power equal to or lower than a threshold value at which discharge is lit but is not output as laser light. Also in this case, since the load is light as in the standby state until the discharge is turned on, the discharge current is higher than that during laser oscillation. As a result, when a discharge electrode that has a capacitive load as shown in FIG. 14 is used in a conventional laser power supply device, the internal voltage of the discharge electrode is reduced when the voltage applied to the discharge electrode is lowered during the laser pulse base period. However, in the method of driving the laser power supply apparatus according to the present embodiment, a voltage higher than the external AC power supply voltage can be easily applied to the discharge electrode unit 120 even during the laser pulse base period. Therefore, it becomes easy for electric power to enter the discharge electrode portion 120, and the discharge can be easily maintained. Therefore, since a high voltage is applied to the discharge electrode, the discharge easily spreads in the electrode, and as a result, the laser oscillation efficiency is improved.
[0052]
Since the boost converter unit 10 is continuously operated even during a light load in the standby state before the discharge lighting to the discharge lighting and the laser pulse base period in the pulse operation, it is clamped at √2 times or more of the external AC power supply voltage. A relatively high output voltage Vo of the boost converter unit 10 within a range equal to or lower than the set voltage is applied to the inverter unit 110, and the voltage converted into a high frequency by the inverter unit 110 undergoes boosting in the boosting transformer unit 20, and then is discharged. Applied to the unit 120. As a result of the application of such a high voltage, the charging time of the output capacitor C2 of the boost converter unit 10 is not required, the time response of the discharge lighting is accelerated, and the discharge lighting can be smoothly shifted to. That is, the discharge is lit stably.
[0053]
Embodiment 3 FIG.
The laser power supply according to Embodiment 3 of the present invention detects a discharge current (laser output current) generated on the output side of the step-up transformer unit 20 by the discharge current detection circuit 230 as shown in the apparatus configuration of FIG. The functioning circuit 240 is set so as to determine the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10 in accordance with the output signal of the discharge current detection circuit 230. The output signal of the functioning circuit 240 is used as the duty setting circuit 200. And the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is controlled, and the laser output is controlled by PWM control of the inverter switching elements Q1 to Q4 of the inverter unit 110. Similar to the laser power supply device according to the first embodiment, the overvoltage clamp circuit 210 is provided, and the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is limited to a certain voltage or less.
[0054]
When PWM control is performed on the inverter unit 110 to adjust the laser output, if the inverter duty of the inverter switching elements Q1 to Q4 is decreased in order to reduce the laser output, the inverter switching elements Q1 to Q4 constituting the inverter unit 110 are reduced. A so-called diode recovery mode is established in which a reverse voltage is applied to the parasitic diode or the externally connected inverter return diodes D3 to D6 in a state where a forward current is flowing, whereby a diode recovery current flows, and the inverter of the inverter unit 110 Loss of the switching elements Q1 to Q4 or the external free-wheeling diodes D3 to D6 increases, and in some cases, a problem that leads to destruction of the switching elements may occur.
[0055]
Therefore, as shown in the relationship between the output voltage Vo of the boost converter unit 10 and the laser output current in FIG. 5, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is set so that the duty of the switching element S1 is reduced at the point A where the laser output is small. In order to determine the duty of the switching element S1 in accordance with the discharge current in advance, the output voltage Vo is increased by setting the duty of the switching element S1 to be increased at the point B where the laser output is large. The output voltage Vo thus applied is applied to the inverter unit 110. The function of the functionalizing circuit 240 is set so that when the inverter 110 performs PWM control, the inverter duty of the inverter switching elements Q1 to Q4 decreases and the diode recovery mode is not entered when the output is decreased during the laser pulse base period. To do.
[0056]
Due to the operation of the functioning circuit 240, when the inverter unit 110 is PWM-controlled to reduce the laser output, the inverter duty of the inverter switching elements Q1 to Q4 is excessively reduced and the diode recovery mode is entered. Therefore, it is possible to prevent increase or destruction of the loss of the switching elements Q1 to Q4 or the free wheel diodes D3 to D6 of the inverter unit 110. Furthermore, by combining the PWM control of the inverter unit with the open loop control of the boost converter unit, and performing the output control of the entire laser power supply device, output fluctuation can be suppressed more easily than the output control by only the PWM control of the inverter unit. Stable laser output can be obtained.
[0057]
Embodiment 4 FIG.
In the laser power supply according to Embodiment 4 of the present invention, as shown in the apparatus configuration of FIG. 6, an inverter duty lower limit value setting circuit for setting the inverter duty lower limit values of the inverter switching elements Q1 to Q4 of the inverter unit 10. The inverter switching elements Q1 to Q4 are PWM-controlled.
[0058]
In the laser power supply according to the fourth embodiment of the present invention, an inverter duty lower limit value setting circuit is provided to set the inverter duty lower limit values of the inverter switching elements Q1 to Q4 in order to prevent the diode recovery mode referred to in the third embodiment. 250 is provided. By setting the inverter duty lower limit value in a region that does not enter the diode recovery by the function of such an additional circuit, the freewheeling diodes D3 to D6 are prevented from entering the recovery mode, thereby reducing the loss of the inverter switching element. And can prevent destruction. The inverter duty lower limit value setting circuit 250 may be a circuit for setting the inverter duty lower limit value in advance, but may be a circuit configuration in which the return current is detected by the return diodes D3 to D6, thereby stopping the reduction of the inverter duty of the inverter unit 10. .
[0059]
When the inverter duty of the inverter unit 110 is reduced in the laser pulse base period at the time of reducing the power for laser light or during the pulse operation, the lower limit value of the inverter duty is set and does not become lower than the lower limit value. There may be too much power. Therefore, in these cases, the boost converter output voltage Vo previously functioned with respect to the discharge current is applied to the inverter unit 110 as in the laser power supply according to the third embodiment. As a result, it is possible to prevent the freewheeling diodes D3 to D6 of the inverter unit 10 from entering diode recovery, to reduce the loss of the switching element and to prevent the breakdown, and to perform the open loop control in the boost converter unit 10 and the inverter unit 110. The laser output control combined with the PWM control can suppress the fluctuation of the laser output more easily than the laser output control based only on the PWM control of the inverter unit, so that a stable laser output can be obtained.
[0060]
Embodiment 5 FIG.
In the laser power supply according to Embodiment 5 of the present invention, as shown in FIG. 7, a linearization circuit 260 that linearizes the output voltage Vo of the boost converter unit 10 with respect to the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10 is provided. It is characterized by having.
[0061]
In a period in which the current flowing through the inductor L1 of the boost converter unit 10 is continuous, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 increases according to the equation (2) with respect to the increase of the duty of the switching element S1 and Don. A calculation result based on the equation (2) is shown by a broken line in FIG. From FIG. 8, as the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10 increases, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 suddenly changes greatly with a minute change in duty. Accordingly, when the boost converter unit 10 is operated in a region where the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10 is large, the laser output also varies due to the variation of the output voltage Vo of the boost converter unit 10, and a stable laser output can be obtained. There was a problem that I couldn't.
[0062]
Therefore, in order to prevent such a problem, the laser power supply according to the fifth embodiment is provided with the linearization circuit 260 that linearizes the output voltage Vo of the boost converter unit 10 with respect to the duty of the switching element S1. From the device configuration of FIG. 7, the duty of the switching element S <b> 1 of the boost converter unit 10 is determined based on the output signal of the functionalizing circuit 240. On the other hand, the output signal of the functionalizing circuit 240 depends on the output signal of the discharge current detection circuit 230 that converts the discharge current signal into a voltage. Therefore, if the output signal of the functionalizing circuit 240 is calculated, it is possible to suppress the laser output fluctuation with respect to the duty fluctuation in the region where the boost ratio is high. However, the functionalization circuit 240 is not always necessary, and the output signal of the discharge current detection circuit 230 may be directly calculated by the linearization circuit 260.
[0063]
The linearization circuit 260 described above may be a circuit that performs route conversion on the duty of the switching element S1, for example. Here, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is relative to the duty of the switching element S1, Don.
Vo = Vi / (1-a√Don) (3)
And However, a is a constant, and the function converting circuit 240 performs route conversion of the duty to perform multiplication by a. The relationship of the boost ratio with respect to the switching element S1 for the boost converter in this circuit configuration is shown by a solid line in FIG. In this case, although not completely linear, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 can be made substantially linear with respect to the duty of the switching element S1 if the boost ratio is 1 to 3 times.
[0064]
The linearization circuit 260 may be, for example, an addition / subtraction calculation circuit for a difference from the output signal of the functioning circuit 240 or the discharge current detection circuit 230 to a target straight line. Furthermore, a method may be used in which the output signal of the functioning circuit 240 or the discharge current detection circuit 230 is log-transformed and the output is linearized by four arithmetic operations. FIG. 8B shows the relationship of the boost ratio with respect to the duty of the boost converter unit 10 in this case.
[0065]
By including the linearization circuit 260 in this manner, it is possible to suppress the laser output fluctuation with respect to the duty fluctuation in the region where the boost ratio is high, and thus a stable laser output can be obtained.
[0066]
Embodiment 6 FIG.
In the laser power supply according to Embodiment 6 of the present invention, the operating point of the laser pulse base period is provided on the line of the duty of the boost converter at the time of laser oscillation in the linearization circuit 260 and the line of the boost converter output voltage characteristics. The step-up converter operation is also performed during the period.
[0067]
When the operating point of the laser pulse base period deviates from the line between the duty of the boost converter unit 10 and the boost converter output voltage characteristic during laser oscillation in the linearization circuit 260, the inverter switching of the inverter unit 110 occurs when the boost converter output voltage Vo increases. Since the inverter duty of the elements Q1 to Q4 is reduced and the diode recovery mode is entered, the loss of each switching element is increased, and in some cases, the switching element is destroyed. In addition, when the inverter duty lower limit value setting circuit 250 is set, the inverter duty cannot be lower than the lower limit value, so that power is excessively input during the laser pulse base period, and there may be a problem that laser oscillation occurs. .
[0068]
On the other hand, when the linearization circuit 260 is not on the line of the duty of the boost converter unit 10 at the time of laser oscillation and the output voltage characteristic of the boost converter unit 10 and the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is low, the inverter unit 110. The inverter duty of the inverter switching elements Q1 to Q4 becomes 100% when the laser output is low, and laser output control becomes difficult. In addition, since the output voltage Vo of the boost converter unit 10 is low, it is difficult to maintain discharge during the laser pulse base period.
[0069]
Therefore, as shown in FIG. 9, the operating point C in the laser pulse base period is provided on the approximate lines of the duty of the boost converter unit 10 and the boost converter output voltage characteristics at the time of laser oscillation in the linearization circuit 260. The converter unit 10 is operated. As a result, since the transition from the laser pulse base period to the laser pulse high level period becomes smooth, setting and control of the laser output becomes easy, the discharge itself is stabilized, and the oscillation efficiency is improved. In addition, the switching element loss is increased by entering the diode recovery mode, and the problem of switching element destruction is eliminated.
[0070]
Embodiment 7 FIG.
The laser power supply according to Embodiment 7 of the present invention is characterized by having a line voltage fluctuation correction circuit 270 that changes the duty of the boost converter section according to the fluctuation of the rectifier output voltage Vi as shown in FIG. . Here, the line voltage V refers to the voltage of the AC power supply from the outside.
[0071]
When the output voltage Vi of the rectifying unit 100 varies due to the decrease or increase of the line voltage V, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 varies, and as a result, the laser output also varies. Therefore, in the laser power supply according to Embodiment 7, a line voltage fluctuation correction circuit 270 is provided as shown in FIG. As a result, when the reference point of the line voltage V is F as shown in FIG. 11, when the output voltage Vi of the rectifying unit 100 decreases due to the decrease of the line voltage V as indicated by the point E, the switching element S1 of the boost converter unit 10 When the output voltage Vi of the rectifying unit 100 increases as indicated by the point G, the fluctuation of the output voltage Vi of the rectifying unit 100 is decreased so as to decrease the duty of the switching element S1 of the boost converter unit 10. The duty of the boost converter unit 10 is changed according to the above. As a result, the output voltage Vo of the boost converter unit 10 can be kept constant at all times, so that a stable laser output can be obtained.
[0072]
Embodiment 8 FIG.
FIG. 12 shows a configuration diagram of a laser apparatus according to the eighth embodiment of the present invention. In the figure, reference numeral 280 denotes a laser power supply apparatus according to any of Embodiments 1 to 7 of the present invention. 281 is a laser oscillation tube, 282 is a pair of discharge electrodes provided inside the laser oscillation tube, 283 is a laser gas supply system, 284 is a laser gas exhaust system, 285 is an output window provided at both ends of the laser oscillation tube, 286 is all A reflecting mirror, 287 is an output mirror, 288 is a beam splitter, 289 is a laser output, 290 is a laser power meter, and 291 is a laser output controller.
[0073]
Next, the operation of the laser apparatus according to Embodiment 8 of the present invention will be described. When an output voltage equal to or higher than a predetermined value is applied to the discharge electrode 282 from the laser power source device 280 according to any of Embodiments 1 to 7 of the present invention, laser light is generated in the laser oscillation tube 281. The laser oscillation tube 281 is filled with the laser gas introduced from the laser gas supply system 283 and is appropriately circulated by the laser gas exhaust system 284.
[0074]
The laser light passes through output windows 285 provided at both ends of the laser oscillation tube 281, is amplified by reciprocating between the total reflection mirror 286 and the output mirror, and a part of the laser light is taken out as a laser output 289. A part of the laser output 289 is received by the beam splitter 288 by the laser power meter 290 and converted into an electric signal, and this electric signal is input to the laser output controller 291. The laser output control device 291 transmits an output signal for controlling the laser power supply device 280 to the laser power supply device 280 based on the input signal and the like.
[0075]
In the laser device according to the eighth embodiment of the present invention, since the laser power supply device 280 according to any one of the first to seventh embodiments is used as a power source for generating a laser output, an extremely stable laser output with excellent controllability can be obtained. It is done.
[0076]
As described above, the laser power supply device has been described as an example in each embodiment. However, the switching power supply device is not limited to the laser as long as it is a purpose of supplying a high frequency voltage. It can be easily applied, and as a result, there is an effect that an extremely stable switching voltage with excellent controllability can be obtained.
[0077]
Further, the switching element S1 of the step-up converter unit 10 in each embodiment has been described as having a single switching element for convenience of explanation, but can be applied to a switching element constituted by a plurality of elements.
[0078]
As described above, in each embodiment, the PWM control is described as an example of the method for controlling the inverter unit. However, the same effect can be obtained by the PFM control.
[0084]
【The invention's effect】
  In the laser power supply apparatus according to the present invention, the rectifying unit that converts an AC voltage into a DC voltage, the boosting converter unit that boosts the DC voltage output from the rectifying unit, and the DC output voltage Vo of the boosting converter unit is a high frequency signal. Based on the output of the step-up transformer unit, the inverter unit for converting to voltage, the step-up transformer unit connected to the output side of the inverter unit, stepping up the high-frequency voltage and supplying high frequency power to the discharge electrode unit A switching signal generation circuit for setting the duty of the switching element of the inverter unit;An inverter duty lower limit value setting circuit for setting a lower limit value for the duty of the switching element of the inverter unit to the switching signal generating circuit;When the laser output is relatively small, the duty of the switching element of the boost converter unit is reduced. When the laser output is relatively large, a signal for increasing the duty of the switching element of the boost converter unit is output. Since the function setting circuit and the duty setting circuit for setting the duty of the switching element of the boost converter unit based on the output voltage Vo and the signal are provided, the boost converter in the period before discharge lighting or in the case of light load As a result, the burden on the switching elements constituting the laser power supply device can be reduced and destruction of the switching elements can be effectively prevented. And no complicated control circuit for switching elements is required. That. Furthermore, since it is possible to prevent the diode recovery mode from being entered, and it is possible to easily suppress the output fluctuation, a stable laser output can be obtained.In addition, since the inverter duty lower limit value setting circuit is provided, fluctuations in laser output can be more easily suppressed than laser output control based only on PWM control of the inverter unit, so that stable laser output can be obtained.
[0090]
  In the laser power supply device according to the present invention,The output voltage Vo is linearized with respect to the duty of the switching element of the boost converter section.Since the linearization circuit is further provided, the laser output fluctuation with respect to the duty fluctuation in the region where the boost ratio is high can be suppressed, so that a stable laser output can be obtained.
[0091]
The laser power supply according to the present invention further includes a line voltage fluctuation correction circuit that sends an output signal to the linearization circuit based on the output voltage of the rectifier, so that the output voltage of the boost converter is always kept constant. Therefore, stable laser output can be obtained.
[0092]
In the laser apparatus according to the present invention, since the above-described laser power supply apparatus is used as a power supply, the laser power supply is stable, so that a stable laser output can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining a laser power supply device according to a first embodiment;
FIG. 2 is a diagram illustrating a configuration of an overvoltage clamp circuit in the laser power supply device according to the first embodiment.
FIG. 3 is a diagram illustrating a method for controlling the laser power supply apparatus according to the second embodiment.
FIG. 4 is a diagram for explaining a laser power supply device according to a third embodiment.
5 is a diagram showing a relationship between an output voltage Vo of a boost converter and a laser output current of the laser power supply device of Embodiment 3. FIG.
FIG. 6 is a diagram for explaining a laser power supply apparatus according to a fourth embodiment.
7 is a diagram for explaining a laser power supply device according to a fifth embodiment; FIG.
FIG. 8 is a diagram showing a relationship between an output voltage Vo and a boost ratio of a boost converter of a laser power supply device according to a fifth embodiment.
FIG. 9 is a diagram showing the relationship between the duty of the boost converter unit and the output voltage Vo of the boost converter in the laser power supply device of the sixth embodiment.
FIG. 10 is a diagram for explaining a laser power supply apparatus according to a seventh embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing the relationship between the line voltage of the laser power supply device of the seventh embodiment and the duty of the boost converter unit.
FIG. 12 is a configuration diagram of a laser apparatus according to an eighth embodiment.
FIG. 13 is a diagram for explaining a conventional laser power supply device;
FIG. 14 is an example of a discharge electrode in a laser power supply device.
[Explanation of symbols]
1a, 1b A pair of opposing discharge electrodes, 2 Laser medium, 3 Metal electrode, 4 Dielectric, 5 Discharge tube, 6 Silicon resin, 7 Discharge, 8 High frequency power supply, 10 Boost converter, 20 Boost transformer, 30 Laser output Setting circuit, 100 rectification unit, 110 inverter unit, 120 discharge electrode unit, 200 duty setting circuit, 210 overvoltage clamp circuit, 211 voltage detection unit, 212 voltage comparison unit, 213 output selection unit, 220 switching signal generation circuit, 230 discharge current Detection circuit, 240 function conversion circuit, 250 inverter duty lower limit setting circuit, 260 linearization circuit, 270 line voltage fluctuation correction circuit, 281 laser oscillation tube, 282 discharge electrode, 283 laser gas supply system, 284 laser gas exhaust system, 2 5 Output window, 286 Total reflection mirror, 287 Output mirror, 288 Beam splitter, 289 Laser output, 290 Laser power meter, 291 Laser output controller, 315 Boost converter, 317 Inverter, 319 Insulation transformer, 321 Discharge electrode, 323 Matching part.

Claims (4)

交流電圧を直流電圧に変換する整流部と、
前記整流部から出力された直流電圧を昇圧する昇圧コンバータ部と、
前記昇圧コンバータ部の直流の出力電圧Voを高周波電圧に変換するインバータ部と、
前記インバータ部の出力側に接続され、前記高周波電圧を昇圧し、放電電極部に高周波化された電力を供給する昇圧トランス部と、
前記昇圧トランス部の出力に基づき前記インバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するスイッチング信号作成回路と、
前記インバータ部のスイッチング素子のデューティについての下限値を前記スイッチング信号作成回路に対して設定するインバータデューティ下限値設定回路と、
レーザ出力を相対的に小さくする場合は前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを小さくし、前記レーザ出力を相対的に大きくする場合は前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを大きくする信号を出力する関数化回路と、
前記出力電圧Vo及び前記信号に基づき前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティを設定するデューティ設定回路と
を備えたレーザ電源装置。
A rectifying unit for converting an AC voltage into a DC voltage;
A step-up converter that boosts the DC voltage output from the rectifier;
An inverter unit for converting the DC output voltage Vo of the boost converter unit into a high-frequency voltage;
A step-up transformer unit that is connected to the output side of the inverter unit, boosts the high-frequency voltage, and supplies high-frequency power to the discharge electrode unit;
A switching signal generating circuit for setting the duty of the switching element of the inverter unit based on the output of the step-up transformer unit;
An inverter duty lower limit value setting circuit for setting a lower limit value for the duty of the switching element of the inverter unit with respect to the switching signal generating circuit;
When the laser output is relatively small, the duty of the switching element of the boost converter unit is reduced. When the laser output is relatively large, a signal for increasing the duty of the switching element of the boost converter unit is output. A functionalized circuit;
A laser power supply apparatus comprising: a duty setting circuit that sets a duty of a switching element of the boost converter unit based on the output voltage Vo and the signal.
前記昇圧コンバータ部のスイッチング素子のデューティに対して前記出力電圧Voを線形化した線形化回路を備えたことを特徴とする請求項記載のレーザ電源装置。Laser power supply apparatus according to claim 1, further comprising a linearization circuit linearizing the output voltage Vo with respect to the duty of the switching elements of the boost converter. 前記整流部の出力電圧に基づき前記線形化回路に出力信号を送るライン電圧変動補正回路を備えたことを特徴とする請求項記載のレーザ電源装置。 3. The laser power supply apparatus according to claim 2, further comprising a line voltage fluctuation correction circuit that sends an output signal to the linearization circuit based on the output voltage of the rectifier. 請求項1ないしのいずれか1項記載のレーザ電源装置を用いたことを特徴とするレーザ装置。A laser device using the laser power supply device according to any one of claims 1 to 3 .
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