JP4135331B2 - 通信装置および通信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話線を介し複数のデータ通信装置間で例えばディスクリートマルチトーン変復調方式によりデータ通信を行うようにした通信装置および通信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、有線系ディジタル通信方式として、既設の電話用銅線ケーブルを使用して数メガビット/秒の高速ディジタル通信を行うADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)通信方式や、HDSL(high-bit-rate Digital Subscriber Line)通信方式、SDSL等のxDSL通信方式が注目されている。これに用いられているxDSL通信方式は、DMT(Discrete MultiTone)変復調方式と呼ばれている。この方式は、ANSIのT1.413等において標準化されている。
このディジタル通信方式では、特に、xDSL伝送路と、半二重通信方式のISDN通信システムのISDN伝送路とが途中の集合線路で束ねられる等して隣接する場合等に、xDSL伝送路を介したxDSL通信がISDN伝送路等の他回線から干渉ノイズを受けて、速度が落ちる等の問題が指摘されており、種々の工夫がされている。
【0003】
図19は、中央局(CO:Central Office)1からのISDN伝送路2と、xDSL伝送路であるADSL伝送路3とが途中の集合線路で束ねられている等の理由で、ISDN伝送路2がADSL伝送路3に与える干渉ノイズの様子を示したものである。
ここで、ADSL通信システム側の端末側の通信装置であるADSL端末側装置(ATU−R;ADSL Transceiver Unit,Remote Terminal end)4から見た場合、ISDN伝送システム側の局側装置(ISDN LT)7がADSL伝送路3を通し送信してくる干渉ノイズをFEXT(Far-end cross talk)ノイズと呼び、ISDN伝送システム側の端末装置(ISDN NT1)6がADSL伝送路3を通し送信してくる干渉ノイズをNEXT(Near-end cross talk)ノイズと呼ぶ。これらのノイズは、特に、途中で集合線路等になりADSL伝送路3と隣接することになるISDN伝送路2との結合によりADSL伝送路3を介しADSL端末側装置(ATU−R)4に伝送される。
なお、ADSL通信システム側の局側装置であるADSL局側装置(ATU−C;ADSL Transceiver Unit,Central Office end)5から見た場合には、ADSL端末側装置(ATU−R)4から見た場合と逆となり、ISDN伝送システム側の局側装置(ISDN LT)7が送信してくる干渉ノイズがNEXTノイズとなり、ISDN伝送システム側の端末装置(ISDN NT1)6が送信してくる干渉ノイズがFEXTノイズとなる。
【0004】
ここで、例えば米国のISDN通信システムでは、上り、下りの伝送が全2重伝送であり、同時に行われるため、ADSL端末側装置(ATU−R)4から見た場合、よりADSL端末側装置(ATU−R)4に近いISDN伝送システム側の端末装置(ISDN NT1)6から発生したNEXTノイズが支配的、すなわち大きな影響を与えることになる。
【0005】
このため、ADSL端末側装置4に設けられるADSLモデム(図示せず)のトレーニング期間に、この影響の大きいNEXTノイズ成分の特性を測定し、そのノイズの特性に合った各チャネルの伝送ビット数とゲインを決めるビットマップを行い、かつ伝送特性を改善できるように、例えば、時間領域の適応等化処理を行うタイムドメインイコライザー(TEQ;Time domain Equalizer)、および周波数領域の適応等化処理を行うフレケンシードメインイコライザー(FEQ;Frequency domain Equalizer)の係数を収束させて決定し、TEQ及びFEQそれぞれについて、NEXTノイズ用の係数テーブルを1セットずつ設けるようしている。
【0006】
しかし、上述したようなディジタル通信装置の場合にはこれで問題は生じないが、日本等では、すでに既存のISDN通信方式として上り、下りのデータ伝送がいわゆるピンポン式に時分割で切り替わる半二重通信のTCM−ISDN方式を採用しているので、集合線路等により半二重伝送路と他の伝送路とが隣接していると、半二重伝送路からのNEXTノイズおよびFEXTノイズが交互に半二重伝送路に隣接した他の伝送路に接続された通信端末に影響を与えることになる。
【0007】
このため、日本のADSL方式では、TCM−ISDN干渉ノイズのFEXT区間、NEXT区間に応じて、ビットマップを切り替える方式を提案している。(宏.lite: Proposal for draft of Annex of G.lite*,ITU-T,SG-15、Waikiki,Hawaii 29 June-3 July 1998, Temporary Document WH-047)図20に、上記の方式を採用するディジタル通信装置が使用されたディジタル通信システムの概要を示す。
図20において、11はTCM−ISDN通信やADSL通信等を制御等する中央局(CO:Central Office)、12はTCM−ISDN通信を行うためのTCM−ISDN伝送路、13はADSL通信を行うためのADSL伝送路、14はADSL伝送路13を介し他のADSL端末側装置(図示せず)とADSL通信を行う通信モデム等のADSL端末側装置(ATU−R;ADSL Transceiver Unit,Remote Terminal end)、15は中央局11内でADSL通信を制御するADSL局側装置(ATU−C;ADSL Transceiver Unit,Central Office end)、16はTCM−ISDN伝送路12を介し他のTCM−ISDN端末側装置(図示せず)とTCM−ISDN通信を行う通信モデム等のTCM−ISDN端末側装置(TCM−ISDN NT1)、17は中央局11内でTCM−ISDN通信を制御するTCM−ISDN局側装置(TCM−ISDN LT)、18はTCM−ISDN局側装置(TCM−ISDN LT)17とADSL局側装置(ATU−C)15との間でそれぞれの通信の同期をとる同期コントローラである。なお、この同期コントローラ18は、TCM−ISDN局側装置(TCM−ISDN LT)17、もしくはADSL局側装置(ATU−C)15内に設けられていても良い。
【0008】
なお、上述したように、ADSL端末側装置(ATU−R)14から見た場合には、図20に示すように、遠半二重通信装置となるTCM−ISDN局側装置(TCM−ISDN LT)17が集合線路等により隣接したTCM−ISDN伝送路12およびADSL伝送路13を介し送信してくる干渉ノイズを“FEXTノイズ”と呼ぶ一方、近半二重通信装置となるTCM−ISDN端末側装置(TCM−ISDN NT1)16が集合線路等により隣接したTCM−ISDN伝送路12およびADSL伝送路13を介し送信してくる干渉ノイズを“NEXTノイズ”と呼ぶ。
これに対し、ADSL局側装置(ATU−C)15から見た場合には、ADSL端末側装置(ATU−R)14から見た場合と逆となり、近半二重通信装置となるISDN伝送システムの局側装置(ISDN LT)17が送信してくる干渉ノイズがNEXTノイズとなり、遠半二重通信装置となるISDN伝送システムの端末装置(ISDN NT1)16が送信してくる干渉ノイズがFEXTノイズとなる。
【0009】
図21は、ディジタル通信装置におけるADSL局側装置(ATU−C;ADSL Transceiver Unit,Central Office end)15の通信モデム等の送信部ないしは送信専用機(以下、送信系という)の構成を機能的に示している。また図22は、ディジタル通信装置におけるADSL端末側装置(ATU−R)14の通信モデム等の受信部ないしは受信専用機(以下、受信系という。)の構成を機能的に示している。
【0010】
図21において、41はマルチプレックス/シンクコントロール(Mux/Sync Control)、42、43はサイクリックリダンダンシィチェック(crc)、44、45はスクランブル・フォワードエラーコレクション(Scram and FEC)、46はインターリーブ、47、48はレートコンバータ(Rate-Convertor)、49はトンオーダリング(Tone ordering)、50はコンステレーションエンコーダ・ゲインスケーリング(Constellation encoder and gain scalling)、51は逆離散フーリエ変換部(IDFT)、52は入力パラレル/シリアルバッファ(Input Parallel/Serial Buffer)、53はアナログプロセッシング・D/Aコンバータ(Analog Processing and DAC)である。
【0011】
図22において、141はアナログプロセッシング・A/Dコンバータ(Analog Processing And ADC)、142はタイムドメインイコライザ(TEC)、143は入力シリアル/パラレルバッファ、144は離散フーリエ変換部(DFT)、145は周波数ドメインイコライザ(FEQ)、146はコンステレーションエンコーダ・ゲインスケーリング( Constellation encoder and gain scalling )、147はトンオーダリング(Tone ordering)、148、149はレートコンバータ(Rate-Convertor)、150はデインターリーブ(Deinterleave)、151、152はデスクランブル・フォワードエラーコレクション(Descram and FEC)、153、154はサイクリックリダンダンシィチェック(crc)、155はマルチプレックス/シンクコントロール(Mux/Sync Control)である。
【0012】
次に動作を説明する。
まず、ADSL局側装置(ATU−C)15の送信系の動作を説明すると、図21において送信データをマルチプレックス/シンクコントロール(Mux/Sync Control)により多重化し、サイクリックリダンダンシィチェック42、43により誤り検出用コードを付加し、フォワードエラーコレクション44、45でFEC用コードの付加およびスクランブル処理し、場合によってはインターリーブ46をかける。その後、レートコンバーター47、48でレートコンバート処理し、トンオーダリング49でトンオーダリング処理し、コンステレーションエンコーダ・ゲインスケーリング50によりコンステレーションデータを作成し、逆離散フーリエ変換部51にて逆離散フーリエ変換し、D/Aコンバータを通してディジタル波形をアナログ波形に変換し、続いてローパスフィルタをかける。
【0013】
一方、ADSL端末側装置(ATU−R)14の受信系の動作を説明すると、図22においてアナログプロセッシング・A/Dコンバータ141が受信信号に対しローパスフィルタをかけ、A/Dコンバータを通してアナログ波形をディジタル波形に変換し、続いてタイムドメインイコライザ(TEQ)142を通して時間領域の適応等化処理を行う。
次に、その時間領域の適応等化処理がされたデータは、入力シリアル/パラレルバッファ143を経由して、シリアルデータからパラレルデータに変換され、離散フーリエ変換部(DFT)144で離散フーリエ変換され、周波数ドメインイコライザ(FEQ)145により周波数領域の適応等化処理が行われる。
そして、コンステレーションエンコーダ・ゲインスケーリング146によりコンステレーションデータを再生し、トンオーダリング147でシリアルデータに変換し、レートコンバーター148、149でレートコンバート処理し、デスクランブル・フォワードエラーコレクション151でFECやデスクランブル処理し、場合によっては、デインターリーブ150をかけてデスクランブル・フォワードエラーコレクション152でFECやデスクランブル処理し、その後、サイクリックリダンダンシィチェック153、154を行なって、マルチプレックス/シンクコントロール(Mux/Sync Control)155によりデータを再生する。
【0014】
その際、中央局(CO)11では、同期コントローラ18がTCM−ISDN局側装置(TCM−ISDN LT)17と、ADSL局側装置(ATU−C)15との伝送のタイミングの同期をとっているので、ADSL端末側装置(ATU−R)14が、NEXTノイズと、FEXTノイズの発生タイミングを認識できる。
【0015】
つまり、ADSL端末側装置(ATU−R)14は、TCM−ISDN通信とADSL通信との同期により、予めタイミングがわかっているTCM−ISDN伝送路12上をデータが上っている所定時間の間は、ADSL伝送路13を介し受信する受信データや受信信号にNEXTノイズが発生するものと判断する一方、同様に予めタイミングがわかっているTCM−ISDN伝送路12上をデータが下っている所定時間の間はADSL伝送路13を介し受信する受信データ等にFEXTノイズが発生することを認識できる。
【0016】
日本のADSL方式では、図23に示すようにFEXT区間、NEXT区間それぞれに対応したビットマップA、及びビットマップBを割り振り、図21におけるレートコンバータ148、149において、ノイズ量の少ないFEXT区間にはビット配分を多くし、ノイズ量の多いNEXT区間にはビット配分を少なくする。それにより、今までのNEXT区間のみでビット配分が決定される場合より、伝送レートを上げることができる。
【0017】
図24に、送信の際、均一レート(以下の計算例では64kbps)で入ってくるデータを、いかにビットマップAおよびビットマップBに割り振るかを示す。まず均一のレートで送られてくるデータはシンボル単位で固定ビットが格納されていく。それをレートコンバータにより、ビットマップA用、ビットマップB用のビットに変換する。ただし、ISDN周期が2.5msに対して、送信シンボルの間隔が、246μsの為、整数倍にならない。
そこで、図25に示すように34周期(=345シンボル、85ms)を一つの単位(ハイパーフレーム)として、このハイパーフレーム中のFEXT区間でシンボルが入りきるところのみをビットマップAにし、それ以外の部分をビットマップBとする(図中、SS、ISSは同期用の信号)。それぞれのDMTシンボルがビットマップAに属するかビットマップBに属するかは、以下の式によって求められる。(以下の式においてDMTシンボル番号をNdmtとする。)
【0018】
・ATU−CからATU−Rへの伝送の場合
S = 272 × Ndmt mod 2760
if { (S + 271 < a) or (S > a + b) } then [ビットマップAシンボル]
if { (S + 271 >= a) and (S <= a + b) } then [ビットマップBシンボル]
ここで、a = 1243, b = 1461
【0019】
・ATU−RからATU−Cへの伝送の場合
S = 272 × Ndmt mod 2760
if { (S > a) and (S + 271 < a + b) } then [ビットマップAシンボル]
if { (S <= a) or (S + 271 >= a + b) } then [ビットマップBシンボル]
ここで、a = 1315, b = 1293
【0020】
以下にビットマップAのみをデータの割り当てに使用するシングルビットマップの場合のビット割り当てを求める計算例を示す。
・1DMTシンボルのビット数(レートコンバート前)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
・ビットマップAのビット数
=(伝送レート)×(伝送時間)/(ビットマップAのシンボル数(ISS (Inverse synch symbol)、SS(Side A Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/126
=43.175
よってビットマップA=44ビットとする。また、シングルビットマップ(ビットマップAのみ使用)であるためビットマップB=0ビットとする。
【0021】
次にビットマップAとビットマップBとの両方を使用するデュアルビットマップの場合のビット割り当てを求める計算例を示す。
・1DMTシンボルのビット数(レートコンバート前)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
・今回の計算例ではビットマップBのビット数=3ビットと仮定する。
・ビットマップAのビット数
=((伝送レート)×(伝送時間)−(ビットマップBの1シンボル分のビット数)×(ビットマップBのシンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Side A Synch symbol) 除く)))/(ビットマップAのシンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Side A Synch symbol)除く))
=(64kbps×85ms−3×214)/126
=38.079ビット
よってビットマップA=39ビットとする。
【0022】
このようにレートコンバータによりビット配分を変えるときは、送信側あるいは受信側のレートコンバータにおいてデータをある程度蓄積してから出力するので、レートコンバータにおける遅延時間が生じることになる。さらに、シングルビットマップでは、各ハイパーフレーム単位で、送信データをビットマップAの部分にできるだけ余すことなく割り当てるようにしているため、場合によってはある周期のデータが、それより後の周期のビットマップAの部分に割り当てられることがあり、そのデータについてはさらなる遅延時間が生じてしまう。また、デュアルビットマップの場合も、ハイパーフレームのビットマップAおよびビットマップBの部分にビットをできるだけ余すことなく割り当てるようにしているため、場合によってはある周期のデータが、それより後の周期に割り当てられることがあり、そのデータについてはさらなる遅延時間が生じてしまう。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の装置では、遅延が大き過ぎるという問題があった。
【0024】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、遅延を抑えることのできる通信装置および通信方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0026】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0027】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0028】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0029】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生するものである。
【0030】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生するものである。
【0031】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生するものである。
【0032】
本発明に係る通信装置は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生するものである。
【0033】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0034】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0035】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0036】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信するものである。
【0037】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生するものである。
【0038】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生するものである。
【0039】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生するものである。
【0040】
本発明に係る通信方法は、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生するものである。
【0041】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に本発明の一実施形態を示す。まず、遅延が抑えられるようにするために、1周期分のデータ送信期間内に1周期分の送信データを送信できるようにビット割り当てを行うようにする場合を説明する。ビット割り当ては、従来の通信装置と同様に図21におけるレートコンバータ47、48で行う。
図1にビット割り当ての概要を示す。ここでは、1周期分の均一データを1周期内でデータ送信に適した期間(例えば上述のFEXT区間に相当)であるデータ送信期間にすべて送信できるようにビットアサインする。また、データ送信期間内の送信データが割り当てられなかった部分には、ダミービットを挿入して送信する。
ここで、ビットマップAのみを使用するシングルビットマップの場合のビット割り当てを求める計算例を示す。例えば1周期(2.5ms)分、すなわち10個のDMTシンボル分のデータをビットマップA(データ送信期間に入り切るシンボル)の3シンボル分に入るようなビット割り当てにし、また、ビットマップAの3シンボル目にデータの配分されないビットが残った場合はその部分にダミービットを挿入する。さらに、ビットマップAが4シンボル続く場合(例えば図25の0周期目、1周期目等)にはビットマップAの4シンボル目をすべてダミービットにする。
つまり、ビットマップAのビット数は、以下の条件を満たす必要がある。
・(ビットマップAのビット数)×3≧
(伝送レートkbps)×(1周期2.5ms)
【0042】
このようなビット割り当てにおける各諸元は下記のようになる(本実施の形態では上述のようにトレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められるADSL伝送路の伝送可能データレートが64kbpsの場合のビット割り当ての計算例を示している)。
・1DMTシンボルのビット数(レートコンバート前)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
・ビットマップAのビット数
=(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)/(3シンボル分)
=16×10/3
=53.33
よってビットマップA=54ビットとする。
・各周期内の3番目のビットマップAのダミービット
=(ビットマップAのビット数)×(3シンボル分)−(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)
=54×3−16×10
=2ビット
4番目のビットマップAが存在する場合、送信ビットはすべてダミービットとする。また、シングルビットマップ(ビットマップAのみ使用)であるためビットマップB=0ビットとする。
【0043】
このようなビット配分においては遅延時間は以下のようになる(図2参照)。
・送信遅延時間(最悪値はシンボル番号83のとき)
=(伝送するビット総数を蓄積するのに必要な時間)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)
=(伝送するビット総数)/(伝送レート)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)
=9×160/64kbps−83×(0.25ms×272/276)
=2.05072ms
一方受信側では、送られてきたデータをレートコンバートして均一レートに戻す。このとき、送信側で送る際にビット配分を変化させていることが原因で、均一レート上で本来受信されているべきデータが届かない場合がある(図3参照)。この受信側での遅延時間は図25の例ではシンボル番号152のとき最大となる。
【0044】
・受信遅延時間(最悪値はシンボル番号152のとき)
=(シンボル番号+1)×(1シンボル時間)−(伝送するビット総数)/(伝送レート)
=153×0.25ms×272/276−15×160/64kbps
=0.19565ms
この受信側での遅延によりレートコンバート後のデータが途切れないようにするためにその分をバッファ等によりオフセットする。このオフセット値(0.19565ms)と受信装置内の離散フーリエ変換部(DFT)の処理遅延である1シンボル時間(0.24637ms)とを合わせた0.44203msが受信遅延となる。
従って、伝送レートが64kbpsの場合、送信遅延時間(2.05072ms)と受信遅延時間(0.44203ms)を合わせた2.49275msが送受信機装置内の最大遅延時間となる。
【0045】
次にビットマップAとビットマップBとの両方を使用するデュアルビットマップの場合のビット割り当てを求める計算例を示す。ビット割り当ては、従来の通信装置と同様に図21におけるレートコンバータ47、48で行う。
図4にビット割り当ての概要を示す。ここでは、遅延が抑えられるようにするために、1周期分の均一データを1周期内のデータ送信に適した期間(例えば上述のFEXT区間に相当)であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間(例えば上述のNEXT区間に相当)である準データ送信期間にビット割り当てを行う。また、データ送信期間内及び準データ送信期間のうち、送信データが割り当てられなかった部分にはダミービットを挿入して送信する。
例えば1周期(2.5ms)分、すなわち10個のDMTシンボル分(レートコンバート前)のデータをビットマップA(データ送信期間に入り切るシンボル)の3シンボル分+ビットマップB(準データ送信期間)の7シンボル分に10シンボル単位(レートコンバート後)で入るようなビット割り当てにし(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く)、また、ビットマップBでデータが配分されなかった部分にダミービットを挿入する。また、ビットマップAが4シンボル続く場合にはビットマップAの4シンボル目にも上述のビットマップAと同一のビット割り当てで送信データを配分し、ビットマップA及びビットマップBでデータが配分されなかった部分にダミービットを挿入する。その際、ビットマップAに割り当てるビット数とビットマップBに割り当てるビット数との差は、可能な限り少なくすることにより遅延量は少なくなる。
つまり、ビットマップA及びビットマップBのビット数は、以下の条件を満たす必要がある。
・(ビットマップAのビット数)×3+(ビットマップBのビット数)×7≧(伝送レートkbps)×(1周期2.5ms)
・遅延時間を少なくするには、ビットマップAに割り当てるビット数とビットマップBに割り当てるビット数との差は可能な限り少なくする(ビットマップBが最小値の時、遅延時間は最悪値となる)。
【0046】
このようなビット割り当てにおける各諸元は下記のようになる(本実施の形態では上述のようにトレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められるADSL伝送路の伝送可能データレートが64kbpsの場合のビット割り当ての計算例を示している)。
・1DMTシンボルのビット数(レートコンバート前)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
・今回の計算例ではビットマップBのビット数=2ビットと仮定する。
・ビットマップAのビット数
=((1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)−(ビットマップBの7個分のビット総数))/(3シンボル分)
=(16×10−2×7)/3
=48.67
よってビットマップA=49ビットとする。
・10シンボル(レートコンバータ後)単位の10番目のビットマップBのダミービット
=(ビットマップAのビット数)×(3シンボル分)+(ビットマップBのビット数)×(7シンボル分)−(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)
=49×3+2×7−16×10
=1ビット
【0047】
このようなビット配分においては遅延時間は以下のようになる(図5参照)。
・送信遅延時間(最悪値はシンボル番号83のとき)
=(伝送するビット総数を蓄積するのに必要な時間)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)
=(伝送するビット総数)/(伝送レート)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)
=(160×8+49×3)/64kbps−83×(0.25ms×272/276)
=1.84759ms
【0048】
一方受信側では、送られてきたデータをレートコンバートして均一レートに戻す。このとき、送信側で送る際にビット配分を変化させていることが原因で、均一レート上で本来受信されているべきデータが届かない場合がある(図6参照)。この受信側での遅延時間は図25の例ではシンボル番号152のとき最大となる。
・受信遅延時間(最悪値はシンボル番号152のとき)
=(シンボル番号+1)×(1シンボル時間)−(伝送するビット総数)/(伝送レート)
=153×0.25ms×272/276−(15×160+1×2)/64kbps
=0.16440ms
この受信側での遅延によりレートコンバート後のデータが途切れないようにするためにその分をバッファ等によりオフセットする。このオフセット値(0.16440ms)と受信装置内の離散フーリエ変換部(DFT)の処理遅延である1シンボル時間(0.24637ms)とを合わせた0.41077msが受信遅延となる。
従って、伝送レートが64kbpsの場合、送信遅延時間(1.84759ms)と受信遅延時間(0.41077ms)を合わせた2.25836msが送受信機装置内の最大遅延時間となる。
【0049】
このようにレートコンバータによりビット配分を変えるときは、送信側のレートコンバータにおいてデータをある程度蓄積してから出力するので、レートコンバータにおける遅延時間が生じることになる。この蓄積する時間が長くなると、その分だけ出力するまでの待ち時間が長くなり、遅延時間が長くなってしまう。すなわち、レートコンバート後の1シンボルに蓄積するデータ量が多くなるにしたがって、遅延時間も長くなる。
上述のビット割り当てでは、シングルビットマップを用いた場合、レートコンバート前の1周期分のデータをビットマップAの3シンボル分に割り当てるようにし、ビットマップAが4シンボル続く場合は最初の3シンボルに詰め、後ろのシンボルにダミービットを挿入して伝送している。つまり、ビットマップAが1周期に3シンボルある場合も4シンボルある場合もデータが割り当てられているのは最初の3シンボルであるため、1周期分のデータを蓄積し始めてから蓄積し終わるまでに必要となる時間は同じである。このため、図7に示すように、レートコンバート前の10シンボル目のデータ(#9、#29)をレートコンバート後の3シンボル目(#2、#23)に蓄積するためには、レートコンバート前の10シンボル目の最後と、レートコンバート後の3シンボル目の最後との差の分に相当する時間だけデータを待つ必要があり、この差が一番大きい場合に送信遅延時間が最悪値となる。レートコンバート前の10シンボル目の最後と、レートコンバート後の3シンボル目の最後との差が一番大きくなるのは、例えば図25にみるようにFEXT期間が始まってからビットマップAのシンボルが最も早く始まる場合(例えば図25ではシンボル番号81)である。この状態はFEXT期間には4つのシンボルが入り切る場合(すなわちこのときのビットマップAはビットマップA4となる場合)である。したがって、送信遅延時間が最悪値となるのはビットマップAが4シンボルある場合であるので、ビットマップAが4シンボルある場合の遅延時間を改善できれば最悪値も改善され、その結果通信装置としての送信遅延時間を抑えることができる。
つまり、ビットマップAが4シンボル続く場合、ダミービットを4つのビットマップAの各シンボルに振り分けることにより、レートコンバート後の1シンボルに蓄積するデータ量を少なくし、データを出力するまでの時間を短くして、1周期にビットマップAが4シンボルある場合の遅延時間を改善するものであり、その結果送信遅延時間を抑えることができるものである。要するに、送信に適したFEXT期間をまんべんなくデータの送信に使用するということである。
すなわち、本発明に係る通信装置は、1周期内のデータ送信に適した期間であるデータ送信期間(例えば上述のFEXT区間に相当)において、データが均一となるように配分することにより、レートコンバート後の1シンボルに蓄積するデータ量を少なくし、データを出力するまでの時間を少なくして、送信遅延時間を抑えようとするものである。デュアルビットマップについても同様である。
【0050】
以下に、本発明を用いたビットマップAのみを使用するシングルビットマップの場合のビット割り当てを求める計算例を示す。ビット割り当ては、従来の通信装置と同様に図21におけるレートコンバータ47、48で行う。
図8にビット割り当ての概要を示す。ここでは、1周期分の均一データを1周期内でデータ送信に適した期間(例えば上述のFEXT区間に相当)であるデータ送信期間にすべて送信できるようにビットアサインする。また、データ送信期間内の送信データが割り当てられなかった部分には、ダミービットを挿入して送信する。
例えば1周期(2.5ms)分、すなわち10個のDMTシンボル分のデータをビットマップA(データ送信期間に入り切るシンボル)の3シンボル分に入るようなビット割り当てにし、また、ビットマップAの3シンボル目にデータの配分されないビットが残った場合はその部分にダミービットを挿入する。また、ビットマップAが4シンボル続く場合、10個のDMTシンボル分のデータをビットマップAの4シンボルに均等に配分し、また、ビットマップAの各シンボルのデータの配分されなかった部分にはダミービットを挿入する。ここで、1周期にビットマップAが3シンボルある場合のビットマップAをビットマップA3と呼ぶ。また、1周期にビットマップAが4シンボルある場合のビットマップAをビットマップA4と呼ぶ。
つまり、ビットマップA3とビットマップA4でデータの配分されるビット数は、以下の条件を満たす必要がある。
・(ビットマップA3に配分されるデータのビット数)×3≧
(伝送レートkbps)×(1周期2.5ms)
・(ビットマップA4に配分されるデータのビット数)×4≧
(伝送レートkbps)×(1周期2.5ms)
【0051】
このようなビット配分における各諸元は下記のようになる(本実施の形態では上述のようにトレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められるADSL伝送路の伝送可能データレートが64kbpsの場合のビット割り当ての計算例を示している)。
・1DMTシンボルのビット数(レートコンバート前)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
・ビットマップAに割り当てられるビット数
=(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)/(3シンボル分)
=16×10/3
=53.33
よってビットマップA=54ビットとする。
すなわち、ビットマップA3に配分されるデータのビット数は54となる。
・ビットマップA3の3番目のシンボルのダミービット
=(ビットマップA3に配分されるデータのビット数)×(3シンボル分)−(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)
=54×3−16×10
=2ビット
・ビットマップA4でデータの配分されるデータのビット数
=(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)/(4シンボル分)
=16×10/4
=40
・ビットマップA4の各シンボルのダミービット
=(ビットマップAのビット数)−(ビットマップA4に配分されるデータのビット数)
=54−40
=14ビット
【0052】
このようなビット配分においては遅延時間は以下のようになる(図9参照)。
・送信遅延時間(最悪値はシンボル番号205のとき)
=(伝送するビット総数を蓄積するのに必要な時間)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)
=(伝送するビット総数)/(伝送レート)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)
=21×160/64kbps−205×0.25ms×272/276
=1.99275ms
一方受信側では、図3に示したものと同様に、送られてきたデータをレートコンバートして均一レートに戻す。このとき、送信側で送る際にビット配分を変化させていることが原因で、均一レート上で本来受信されているべきデータが届かない場合がある。この受信側での遅延時間は図25の例ではシンボル番号152のとき最大となる。
【0053】
・受信遅延時間(最悪値はシンボル番号152のとき)
=(シンボル番号+1)×(1シンボル時間)−(伝送するビット総数)/(伝送レート)
=153×0.25ms×272/276−15×160/64kbps
=0.19565ms
この受信側での遅延によりレートコンバート後のデータが途切れないようにするためにその分をバッファ等によりオフセットする。このオフセット値(0.19565ms)と受信装置内の離散フーリエ変換部(DFT)の処理遅延である1シンボル時間(0.24637ms)とを合わせた0.44203msが受信遅延となる。
従って、伝送レートが64kbpsの場合、送信遅延時間(1.99275ms)と受信遅延時間(0.44203ms)を合わせた2.43478msが送受信機装置内の最大遅延時間となる。これは、先に求めた送信遅延時間(2.05072ms)、受信遅延時間(0.44203ms)、送受信機装置内の最大遅延時間(2.49275ms)と比較して、遅延時間が抑えられていることが分かる。
【0054】
次に、本発明を用いたビットマップAとビットマップBとの両方を使用するデュアルビットマップの場合のビット割り当てを求める計算例を示す。ビット割り当ては、従来の通信装置と同様に図21におけるレートコンバータ47、48で行う。
図10にビット割り当ての概要を示す。ここでは、遅延が抑えられるようにするために、1周期分の均一データを1周期内のデータ送信に適した期間(例えば上述のFEXT区間に相当)であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間(例えば上述のNEXT区間に相当)である準データ送信期間にビット割り当てを行う。また、データ送信期間内及び準データ送信期間のうち、送信データが配分されなかった部分にはダミービットを挿入して送信する。
例えば1周期(2.5ms)分、すなわち10個のDMTシンボル分(レートコンバート前)のデータをビットマップA(データ送信期間に入り切るシンボル)の3シンボル分+ビットマップB(準データ送信期間)の7シンボル分に入るようなビット割り当てにし、また、ビットマップAとビットマップBでデータが配分されなかった部分にダミービットを挿入する。また、ビットマップAが4シンボル続く場合、10個のDMTシンボル分(レートコンバート前)のデータをビットマップBの6シンボル分に配分した後ビットマップAの4シンボルに均一に配分し、また、ビットマップAとビットマップBでデータが配分されなかった部分にダミービットを挿入する。その際、ビットマップAに割り当てるビット数とビットマップBに割り当てるビット数との差は、可能な限り少なくすることにより遅延量は少なくなる。ここで、1周期にビットマップAが3シンボルある場合のビットマップAをビットマップA3と呼ぶ。また、1周期にビットマップAが4シンボルある場合のビットマップAをビットマップA4と呼ぶ。
つまり、ビットマップA及びビットマップBのビット数は、以下の条件を満たす必要がある。
・(ビットマップA3に配分されるデータのビット数)×3+
(ビットマップBのビット数)×7≧
(伝送レートkbps)×(1周期2.5ms)
・(ビットマップA4に配分されるデータのビット数)×4+
(ビットマップBのビット数)×6≧
(伝送レートkbps)×(1周期2.5ms)
・遅延時間を少なくするには、ビットマップAに配分するビット数とビットマップBに配分するビット数との差は可能な限り少なくする(ビットマップBが最小値の時、遅延時間は最悪値となる)。
【0055】
このようなビット配分においては遅延時間は以下のようになる(図11参照)。
・送信遅延時間(最悪値はシンボル番号205のとき)
=(伝送するビット総数を蓄積するのに必要な時間)−(シンボル番号)×(1シンボルの時間)=(伝送するビット総数)/(伝送レート)−(シンボル番号)×(1シン
ボルの時間)
=(160×20+2+49×3)/64kbps−205×(0.25ms×272/276)
=1.82088ms
【0056】
一方受信側では、図6に示したものと同様に、送られてきたデータをレートコンバートして均一レートに戻す。このとき、送信側で送る際にビット配分を変化させていることが原因で、均一レート上で本来受信されているべきデータが届かない場合がある(図12参照)。この受信側での遅延時間は図25の例ではシンボル番号152のとき最大となる。
・受信遅延時間(最悪値はシンボル番号152のとき)
=(シンボル番号+1)×(1シンボル時間)−(伝送するビット総数)/(伝送レート)
=153×0.25ms×272/276−(15×160+2)/64kbps
=0.16440ms
この受信側での遅延によりレートコンバート後のデータが途切れないようにするためにその分をバッファ等によりオフセットする。このオフセット値(0.16440ms)と受信装置内の離散フーリエ変換部(DFT)の処理遅延である1シンボル時間(0.24637ms)とを合わせた0.41077msが受信遅延となる。
従って、伝送レートが64kbpsの場合、送信遅延時間(1.82088ms)と受信遅延時間(0.41077ms)を合わせた2.23165msが送受信機装置内の最大遅延時間となる。これは、先に求めた送信遅延時間(1.84759ms)、受信遅延時間(0.41077ms)、送受信機装置内の最大遅延時間(2.25836ms)と比較して、遅延時間が抑えられていることが分かる。
【0057】
以上説明したように、1周期内のデータ送信に適した期間であるデータ送信期間(例えば上述のFEXT区間に相当)及び1周期内のデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間(例えば上述のNEXT区間に相当)それぞれの期間において、データが均一となるように配分することにより、レートコンバート後の1シンボルに蓄積するデータ量を少なくして、送信遅延時間を抑えることができる。
【0058】
本実施の形態では、トレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められるADSL伝送路の伝送可能データレートが64kbpsの場合について説明したが、異なるデータレートにおいても同様に遅延時間を抑えることができる。
【0059】
また、上記説明において機能構成図を用いて示した機能は、H/Wで実現してもよいし、S/Wで実現してもよい。
【0060】
また、周期内のデータ送信に適した期間であるデータ送信期間において、データが均一となるように配分すればよく、ダミービットを時間的にシンボルの前の部分に挿入するなど、ダミービットを挿入する位置は図8、図10に示したものに限られない。
【0061】
実施の形態2.
上述したビット割り当てでは遅延時間を抑えることはできるが、無駄なダミービットを送るようにしているため伝送効率が悪くなってしまう。例えば、64kbpsのデータレートで従来のシングルビットマップを用いた場合、ビットマップAは44ビットであるが、上述したようなビット割り当て(以下低伝送遅延モードという)ではビットマップAが54ビット必要になる。
例えばビットマップAのビットすべてを有効なビットとして伝送するには低伝送遅延モードでは、
54ビット×126(HyperFrame内のビットマップAの数)/85ms
=80kbps
のデータ伝送容量がADSL伝送路13(図20)に必要となる。
ところが、この約80kbps中で実際の有効な送信データは64kbpsであるので、
80kbps−64kbps=16kbps
がADSL伝送路13における伝送ロスとなる。
一方、低伝送遅延モードでないモード(以下通常モードという)の場合のビットマップAは、44ビットであるので、
44ビット×126(HyperFrame内のビットマップAの数)/85ms
=65kbps
のデータ伝送容量が必要となり、伝送ロスは、
65kbps−64kbps=1kbps
となり、伝送ロス量が上記低伝送遅延モードよりも少ない。
【0062】
このように遅延が少ない低伝送遅延モードではダミービットを挿入することにより伝送ロスが発生してしまうが、送信データの種類によっては遅延時間を抑えることをそれほど必要としないデータも存在する。
そこで、本発明では遅延時間を抑えたいデータと遅延時間を抑えることをそれほど必要としないデータとが混在し、これらを多重して伝送する場合に、上述した低伝送遅延モードで発生するダミービットの部分にも通常モードのデータを割り当て伝送ロスが発生しないよう効率良く伝送するようにするものであり、以下に実施例を説明する。
【0063】
ADSL局側装置からADSL端末側装置へデータを送信する場合の送信元となるADSL局側装置(図21)では、マルチプレックス/シンクコントロール41から、トンオーダリング49に至るまでの経路が2つあり、一つはインターリーブ46が含まれるインターリーブドデータバッファ(Interleaved Data Buffer)経路、もう一方はインターリーブ46が含まれないファストデータバッファ(Fast Data Buffer)経路である。インターリーブを行うインターリーブドデータバッファ経路の方が遅延が多くなる。なお、受信側となるADSL端末側装置(図22)においても同様に2つの経路が存在する。このような構成によりインターリーブする経路とインターリーブしない経路を使い分けることを可能としている。
まず、データをどのように伝送するかを初期化手順により決定する。この初期化手順の際に送信されるテーブルの例を図12に示す。図12において、m12、m13はReserved for future useと表示されているが、本発明では図13に示すようにファストデータバッファ経路/インターリーブドデータバッファ経路において、低伝送遅延モード/通常モードのどちらを選択するかを示すフラグとしてこの部分を使用する。このときのm12、m13の意味を以下に示す。
m12=0のときファストデータバッファ経路は通常モードで処理
m12=1のときファストデータバッファ経路は低伝送遅延モードで処理
m13=0のときインターリーブドデータバッファ経路は通常モードで処理
m13=1のときインターリーブドデータバッファ経路は低伝送遅延モードで処理
【0064】
例えば、伝送遅延の影響をできるだけ少なくしたい音声系のデータ(第1のデータ)をファストデータバッファ経路でかつ低伝送遅延モードで伝送し、また遅延よりもデータ伝送レートを重視するようなインターネットデータ(第2のデータ)をインターリーブドデータバッファ経路でかつ通常モードで伝送するよう上位レイヤから要求を受けた場合の動作について、図14及び図15を用いて説明する。図14はADSL局側装置の送信系の構成を機能的に示した機能構成図であり、図15はADSL端末側装置の受信系の構成を機能的に示した機能構成図である。図14において、61はファストデータバッファ経路/インターリーブドデータバッファ経路の経路選択、および低伝送遅延モード/通常モードのモード選択を制御する低伝送遅延モード制御手段である。図15において、161はファストデータバッファ/インターリーブドデータバッファの経路選択と低伝送遅延モードの選択を制御する低伝送遅延モード制御手段であり、162は初期化手順の際に送受間で受け渡しされるテーブルである。
【0065】
上述のように、ADSL局側装置15において、音声データをファストデータバッファ経路でかつ低伝送遅延モードで伝送し、インターネットデータをインターリーブドデータバッファ経路でかつ通常モードで伝送するよう上位レイヤから要求を受けた場合、まず、初期化手順でm12=1、m13=0として図13に示すようなテーブルをADSL端末側装置16に送信する。この初期化手順においてADSL端末側装置16では送信されたテーブルの内容がテーブル162(図15)に反映される。
次にADSL局側装置15において、低伝送遅延モード制御手段61(図14)は音声データをファストデータバッファ経路で、インターネットデータをインターリーブドデータバッファ経路で伝送するよう制御する。そして、音声データをサイクリックリダンダンシィチェック42、スクランブル・フォワードエラーコレクション44を経由してレートコンバータ47に伝送し、インターネットデータをサイクリックリダンダンシィチェック43、スクランブル・フォワードエラーコレクション45、インターリーブ46を経由してレートコンバータ48に伝送する。
ここで、低伝送遅延モード制御手段61は、音声データを低伝送遅延モードで、インターネットデータを通常モードで処理するようレートコンバータ47、48を制御し、レートコンバータ47、48はこの制御に従ってそれぞれのデータを処理して伝送する。ここで、音声データ(第1のデータ)とインターネットデータ(第2のデータ)とのビット配分が決められ、その後、それぞれのデータがトンオーダリング49で多重され、アナログプロセッシング・D/Aコンバータ53等を経由し、ADSL伝送路13を介してADSL端末側装置16に伝送される。
【0066】
一方、音声データ及びインターネットデータを受け取ったADSL端末側装置16において、低伝送遅延モード制御手段161は、初期化手順の際に送信された内容を反映したテーブル162(図15)を参照して、音声データをファストデータバッファ経路で、インターネットデータをインターリーブドデータバッファ経路で伝送するよう制御する。そして、離散フーリエ変換部144等を経由して、音声データをレートコンバータ148に伝送し、インターネットデータをレートコンバータ149に伝送する。
ここで低伝送遅延モード制御手段161は、m12=1、m13=0であることから、音声データを低伝送遅延モードで、インターネットデータを通常モードで処理するようレートコンバータ148、149を制御し、レートコンバータ148、149はこの制御に従ってそれぞれのデータを処理して伝送する。
その後、音声データについてはデスクランブル・フォワードエラーコレクション151、サイクリックリダンダンシィチェック153、マルチプレックス/シンクコントロール155を経由し、インターネットデータについてはデインターリーブ150、デスクランブル・フォワードエラーコレクション152、サイクリックリダンダンシィチェック154、マルチプレックス/シンクコントロール155を経由して伝送する。
【0067】
以上のようにして、例えば音声データとインターネットデータを混在させて通信するような場合には、音声データとインターネットデータそれぞれについて低伝送遅延モードと通常モードとを適宜選択してビット配分を行い、低伝送遅延モードで発生するダミービットの部分にも通常モードのデータを配分するようにして伝送すれば、音声は伝送遅延が少ない通信方法、インターネットデータは通常の通信方法による伝送を行うことができ、かつ伝送ロスを発生させることなく伝送することができることになり、低伝送遅延モードで発生する伝送ロスのデメリットを解消することができる。
【0068】
例えばISDN電話(音声データ64kbps)相当1台と、インターネットアクセス1台(インターネットデータ512kbps)の同時使用環境という一般家庭を想定し、本発明に基づき、音声データ64kbpsを低伝送遅延モードで、インターネットデータ512kbpsを通常モードでシングルビットマップを用いて伝送する場合、すなわち、音声データは1周期分のデータ送信期間に1周期分全てを割り当て、インターネットデータは所定の周期分(1つのハイパーフレームに対応する分)を1つのハイパーフレームのデータ送信期間においてダミービットの部分を含む音声データが割り当てられなかった部分に収めるように割り当てて伝送する例について説明する(図16参照)。動作については、上述と同様である。
トレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められたFEXT区間に取り得る最大ビット数が480ビット、NEXT区間に取り得る最大ビット数が0ビットであり、音声系のデータ64kbps(例えばISDN電話1台)をファストデータバッファ経路でかつ低伝送遅延モードで伝送し、インターネットデータ512kbps(例えばインターネットアクセス1台)をインターリーブドデータバッファ経路でかつ通常モードで伝送する場合の計算例を以下に示す。
(レートコンバート前の音声データの1シンボル当りにビット数)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
10シンボル分のファストデータバッファ経路を使用する音声データを、FEXT区間のシンボル(ビットマップA)で伝送できるようなビット配分を行う。ここで、1周期にビットマップAが3つある場合のビットマップAをビットマップA3と呼ぶ。また、1周期にビットマップAが4つある場合のビットマップをビットマップA4と呼ぶ。
・1周期にビットマップAが3シンボルある場合
(10シンボル分の音声データ)
=16ビット×10シンボル
=160ビット
(ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数)
=(10シンボル分の音声データ)/3シンボル
=160/3
=53.33
したがって、ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数は54ビットとする。
(各周期内の3番目のビットマップA3のダミービット)
=(ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数)×(3シンボル分)−(1DMTシンボルのビット数)×(10個のDMTシンボル)
=54×3−16×10
=2ビット
(ビットマップA4で伝送すべき音声データのビット数)
=(10シンボル分の音声データ)/4シンボル
=160/4
=40
したがって、ビットマップA4で伝送すべき音声データのビット数は40ビットとする。
そして、インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータをビットマップAの未使用部分に割り当てる。
(1ハイパーフレーム中のビットマップAの未使用部分)
=(1ハイパーフレーム中のビットマップA3の未使用部分)+(1ハイパーフレーム中のビットマップA4の未使用部分)
=(((FEXT区間に取り得る最大ビット数)−(ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数))×(1ハイパーフレーム中のビットマップA3の数)+(各周期内の3番目のビットマップA3のダミービット)×(1ハイパーフレーム中のダミービットのあるシンボル数))+((FEXT区間に取り得る最大ビット数)−(ビットマップA4で伝送すべき音声データのビット数))×(1ハイパーフレーム中のビットマップA4の数)
=((480−54)×30+2×10)+(384−40)×96
=45824ビット
一方、インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータを伝送するのに必要なビット数は以下のようになる。
(インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータを伝送するのに必要なビット数)
=(伝送レート)×(伝送時間)
=512×85
=43520ビット
したがって、インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータをビットマップAの未使用部分に割り当てて伝送することができる。
【0069】
次に、遅延時間を抑えたいデータと遅延時間をそれほど抑える必要のないデータとが混在している場合に、デュアルビットマップを用いて、上述した低伝送遅延モードと通常モードとを組み合わせて伝送ロスを発生することなく効率よく伝送する例について説明する(図17参照)。動作については、上述と同様である。
トレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められたFEXT区間に取り得る最大ビット数が384ビット、NEXT区間に取り得る最大ビット数が8ビットであり、音声系のデータ64kbps(例えばISDN電話1台)をファストデータバッファ経路でかつ低伝送遅延モードで伝送し、インターネットデータ512kbps(例えばインターネットアクセス1台)をインターリーブドデータバッファ経路でかつ通常モードで伝送する場合の計算例を以下に示す。
(レートコンバート前の音声データの1シンボル当りのビット数)
=(伝送レート)×(伝送時間)/(全シンボル数(ISS(Inverse synch symbol)、SS(Synch symbol)除く))
=64kbps×85ms/340
=16ビット
10シンボル分のファストデータバッファ経路を使用する音声データを、FEXT区間のシンボル(ビットマップA)およびNEXT区間のシンボル(ビットマップB)で伝送できるようなビット配分を行う。ここで、1周期にビットマップAが3つある場合のビットマップAをビットマップA3と呼ぶ。また、1周期にビットマップAが4つある場合のビットマップをビットマップA4と呼ぶ。
・1周期にビットマップAが3シンボルある場合
(10シンボル分の音声データ)
=16ビット×10シンボル
=160ビット
(7シンボル分のビットマップBで伝送できる音声データのビット数)
=(NEXT区間で取り得る最大ビット数N)×7シンボル
=8ビット×7シンボル
=56ビット
(ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数)
=((10シンボル分の音声データ)
−(NEXT区間7シンボル分で伝送できる音声データのビット数))/3シンボル
=(160−56)/3
=34.66
したがって、ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数は35ビットとする。これにより1周期分のファストデータバッファ経路を使用する音声系のデータを1周期分のFEXT区間およびNEXT区間で伝送することができるので、遅延を抑えることができる。また、ビットマップAに配分するビット数とビットマップBに配分するビット数との差が小さくなるように配分しているため、遅延を抑えることができる。
・1周期にビットマップAが4シンボルある場合
(10シンボル分の音声データ)
=16ビット×10シンボル
=160ビット
(6シンボル分のビットマップBで伝送できる音声データのビット数)
=(NEXT区間で取り得る最大ビット数N)×6シンボル
=8ビット×6シンボル
=48ビット
(ビットマップAで伝送すべき音声データのビット数)
=((10シンボル分の音声データ)
−(NEXT区間6シンボル分で伝送できる音声データのビット数))/4シンボル
=(160−48)/4
=28
したがって、FEXT区間のシンボルすなわちビットマップA4で伝送すべき音声データのビット数は28ビットとする。これにより1周期分のファストデータバッファ経路を使用する音声系のデータを1周期分のFEXT区間およびNEXT区間で伝送するとこができるので、遅延を抑えることができる。また、ビットマップAに配分するビット数とビットマップBに配分するビット数との差が小さくなるように配分しているため、遅延を抑えることができる。
そして、ファストデータバッファ経路を使用する音声系のデータにビットマップBを全て割り当てているので、インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータをビットマップAの未使用部分に割り当てる。
(1ハイパーフレーム中のビットマップAの未使用部分)
=(1ハイパーフレーム中のビットマップA3の未使用部分)+(1ハイパーフレーム中のビットマップA4の未使用部分)
=((FEXT区間に取り得る最大ビット数)−(ビットマップA3で伝送すべき音声データのビット数))×(1ハイパーフレーム中のビットマップA3の数)+((FEXT区間に取り得る最大ビット数)−(ビットマップA4で伝送すべき音声データのビット数))×(1ハイパーフレーム中のビットマップA4の数)
=(384−35)×30+(384−28)×96
=44646ビット
一方、インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータを伝送するのに必要なビット数は以下のようになる。
(インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータを伝送するのに必要なビット数)
=(伝送レート)×(伝送時間)
=512×85
=43520ビット
したがって、インターリーブドデータバッファ経路を使用するインターネットデータをビットマップAの未使用部分に割り当てて伝送することができる。
【0070】
以上のようにして、例えば音声データとインターネットデータを混在させて通信するような場合には、音声データとインターネットデータそれぞれについて低伝送遅延モードと通常モードとを適宜選択してビット配分を行い、そのビット配分に基づいて多重して伝送すれば、音声は伝送遅延が少ない通信方法、インターネットデータは通常の通信方法による伝送を行うことができ、かつ伝送ロスを発生させることなく伝送することができることになり、低伝送遅延モードで発生する伝送ロスのデメリットを解消することができる。
【0071】
なお、ネットワークのバックボーンとしてSTM(Synchronous Transfer Mode)インタフェースを持った場合、ADSL端末側装置−ADSL局側装置−STMネットワーク−ADSL局側装置−ADSL端末側装置とデータが伝送される。
STMネットワークを介したADSL局側装置間では、図18に示すように10個のスロット構成で時系列的にデータが流れるようにする。低伝送遅延モード制御手段61(図14)、161(図15)は、このようにデータを送受信する制御を行う機能、その中の音声データとインターネットデータの格納されているスロットが事前に分かるように、タイミングの同期とその位置を検出する機能を有し、さらにその結果からデータの経路の選択と、その経路が低伝送遅延モードか、通常モードかを制御する機能を有しており、初期化手順により作成されたテーブル或いは上位レイヤからの指示に従ってデータの伝送を制御する。
【0072】
また、低伝送遅延モードで発生するダミービットの部分に通常モードのデータを割り当てることにより、使用可能となった部分を使用して他のデータを伝送するようにしてもよい。
【0073】
また、本実施の形態では通常モードのデータについてビットマップA3でもビットマップA4でも同じビット配分にしているが、ビットマップAで使用する最大ビット数がビットマップA3およびビットマップA4で等しくなるようにビット配分を変えて伝送するようにしてもよい。これにより、トレーニング期間に計ったS/N比に基づいて決められたFEXT区間に取り得る最大ビット数が少ない場合にも対応可能となる。
【0074】
また、周期内のデータ送信に適した期間であるデータ送信期間において、データが均一となるように配分すればよく、ダミービットを時間的にシンボルの前の部分に挿入するなど、ダミービットを挿入する位置は図16、図17に示したものに限られない。
【0075】
また、本実施の形態では低伝送遅延モード/通常モードのどちらを選択するかのフラグとして初期化手順のテーブルにおけるm12、m13を使用しているが、他の部分を使用しても同様の効果を得ることができる。また、データ自体にフラグを付ける等、他の方法で選択できるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0076】
また、本実施の形態では低伝送遅延モード/通常モードのどちらのモードを選択するかという要求を上位レイヤから受けた場合について記述したが、音声データや画像データ等のデータの種類に応じて自動的に選択するようにしても同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、本実施の形態ではISDN電話(64kbps)相当1台と、インターネットアクセス1台(512kbps)の同時使用環境を想定したが、他のアプリケーションや他の伝送レートを用いても、同様の効果を得ることができる。
【0078】
また、上記の説明では音声データをファストデータバッファ経路で伝送して低伝送遅延モードで処理し、インターネットデータをインターリーブドデータバッファ経路で伝送して通常モードで処理する例を示したが、データの種類に対する経路の選択、処理モードの選択はこれに限られない。
【0079】
また、上記説明において機能構成図を用いて示した機能は、H/Wで実現してもよいし、S/Wで実現してもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0081】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0082】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0083】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0084】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0085】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0086】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0087】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0088】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0089】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0090】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0091】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0092】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0093】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間においてデータが均一となるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられたデータに基づいて1周期分の全データを再生することにより、伝送遅延を抑えることができる。
【0094】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【0095】
また、伝送路に応じて1周期内でデータ送信に適した期間であるデータ送信期間とこのデータ送信期間以外の期間である準データ送信期間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に1周期分の前記第1のデータを送信できるように、かつ1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間それぞれの期間において前記第1のデータが均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間における前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信されたデータを受信し、この受信したデータのうち1周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第1のデータに基づいて1周期分の第1の全データを再生し、前記受信したデータのうち所定の周期分の前記データ送信期間および前記準データ送信期間に割り当てられた前記第2のデータに基づいて所定の周期分の第2の全データを再生することにより、伝送ロスを抑えるとともに伝送遅延を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る通信装置のビット割り当てを示す説明図
【図2】 本発明のシングルビットマップでの送信遅延時間を示す説明図
【図3】 本発明のシングルビットマップでの受信遅延時間を示す説明図
【図4】 本発明に係る通信装置のビット割り当てを示す説明図
【図5】 本発明のデュアルビットマップでの送信遅延時間を示す説明図
【図6】 本発明のデュアルビットマップでの受信遅延時間を示す説明図
【図7】 送信遅延時間を示す説明図
【図8】 本発明に係る通信装置のビット割り当てを示す説明図
【図9】 本発明のシングルビットマップでの送信遅延時間を示す説明図
【図10】 本発明に係る通信装置のビット割り当てを示す説明図
【図11】 本発明のデュアルビットマップでの送信遅延時間を示す説明図
【図12】 従来の通信装置の初期化手順の際に送受間で受け渡しされるテーブルを示す説明図
【図13】 本発明に係る通信装置の初期化手順の際に送受間で受け渡しされるテーブルを示す説明図
【図14】 本発明に係るADSL局側装置の送信機能を示す機能構成図
【図15】 本発明に係るADSL端末側装置の受信機能を示す機能構成図
【図16】 本発明に係る通信装置のビット割り当てを示す説明図
【図17】 本発明に係る通信装置のビット割り当てを示す説明図
【図18】 本発明に係るADSL局側装置間の送受データのスロット構成を示す説明図
【図19】 伝送路間の干渉ノイズの様子を示す説明図
【図20】 伝送路間の干渉ノイズの様子を示す説明図
【図21】 ADSL局側装置の送信機能を示す機能構成図
【図22】 ADSL端末側装置の受信機能を示す機能構成図
【図23】 FEXT期間及びNEXT期間とビットマップとの対応を示す説明図
【図24】 従来のビットマップの割り振りを示す説明図
【図25】 ハイパーフレームの構造を示す説明図
【符号の説明】
41 マルチプレックス/シンクコントロール
42、43 サイクリックリダンダンシィチェック
44、45 スクランブル・フォワードエラーコレクション
46 インターリーブ
47、48 レートコンバータ
49 トンオーダリング
50 コンステレーションエンコーダ・ゲインスケーリング
51 逆離散フーリエ変換部
52 入力パラレル/シリアルバッファ
53 アナログプロセッシング・D/Aコンバータ
61 低伝送遅延モード制御手段
141 アナログプロセッシング・A/Dコンバータ
142 タイムドメインイコライザ
143 入力シリアル/パラレルバッファ
144 離散フーリエ変換部
145 周波数ドメインイコライザ
146 コンステレーションエンコーダ・ゲインスケーリング
147 トンオーダリング
148、149 レートコンバータ
150 デインターリーブ
151、152 デスクランブル・フォワードエラーコレクション
153、154 サイクリックリダンダンシィチェック
155 マルチプレックス/シンクコントロール
161 低伝送遅延モード制御手段
162 テーブル

Claims (4)

  1. 周期的に発生する干渉ノイズに基づいて定められる所定周期内でデータ送信に適した期間であるFEXT( Far-end cross talk )区間と、このデータ送信期間以外の期間であるNEXT( Near-end cross talk )区間とを設定する通信装置において、
    前記FEXT区間に入りきるシンボルをFEXTシンボル、前記FEXTシンボル以外のシンボルをNEXTシンボルとし、前記干渉ノイズの発生周期1周期内で送信すべきデータを、前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルのみに、または前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルおよび前記NEXTシンボルに割り当て、かつ前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルおよび前記NEXTシンボルそれぞれのシンボルにおいてデータがほぼ均一となるようにビット割り当てを行い送信する通信装置。
  2. 周期的に発生する干渉ノイズに基づいて定められる所定周期内でデータ送信に適した期間であるFEXT( Far-end cross talk )区間と、このデータ送信期間以外の期間であるNEXT( Near-end cross talk )区間とを設定する通信装置において、
    前記FEXT区間に入りきるシンボルをFEXTシンボル、前記FEXTシンボル以外のシンボルをNEXTシンボルとし、前記NEXTシンボルで取り得る最大ビット数を前記所定周期1周期内における前記NEXTシンボルにおける割り当てビット数とし、前記干渉ノイズの発生周期1周期内で送信すべきデータから、前記所定周期1周期内における前記NEXTシンボルに割り当て可能なビット数を差し引いたビット数を、前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルのシンボル数で割った値を整数に繰り上げた値を前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルにおける割り当てビット数とし、前記干渉ノイズの発生周期1周期内で送信すべきデータを、前記所定周期1周期内における前記NEXTシンボルにおける割り当てビット数と前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルにおける割り当てビット数とに基づいてビット割り当てを行い送信する通信装置。
  3. 周期的に発生する干渉ノイズに基づいて定められる所定周期内でデータ送信に適した期間であるFEXT( Far-end cross talk )区間と、このデータ送信期間以外の期間であるNEXT( Near-end cross talk )区間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、
    前記FEXT区間に入りきるシンボルをFEXTシンボル、前記FEXTシンボル以外のシンボルをNEXTシンボルとし、前記干渉ノイズの発生周期1周期内で送信すべき前記第1のデータを、前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルのみに、または前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルおよび前記NEXTシンボルに割り当て、かつ前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルおよび前記NEXTシンボルそれぞれのシンボルにおいてデータがほぼ均一となるようにビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記FEXTシンボルにおける前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信する通信装置。
  4. 周期的に発生する干渉ノイズに基づいて定められる所定周期内でデータ送信に適した期間であるFEXT( Far-end cross talk )区間と、このデータ送信期間以外の期間であるNEXT( Near-end cross talk )区間とを設定するとともに、第1および第2のデータを多重して通信する通信装置において、
    前記FEXT区間に入りきるシンボルをFEXTシンボル、前記FEXTシンボル以外のシンボルをNEXTシンボルとし、前記NEXTシンボルで取り得る最大ビット数を前記所定周期1周期内における前記NEXTシンボルにおける割り当てビット数とし、前記干渉ノイズの発生周期1周期内で送信すべき前記第1のデータから、前記所定周期1周期 内における前記NEXTシンボルに割り当て可能なビット数を差し引いたビット数を、前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルのシンボル数で割った値を整数に繰り上げた値を前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルにおける割り当てビット数とし、前記干渉ノイズの発生周期1周期内で送信すべき前記第1のデータを、前記所定周期1周期内における前記NEXTシンボルにおける割り当てビット数と前記所定周期1周期内における前記FEXTシンボルにおける割り当てビット数とに基づいてビット割り当てを行うとともに、所定の周期分の前記FEXTシンボルにおける前記第1のデータが割り当てられなかった部分に、所定の周期分の前記第2のデータを送信できるようにビット割り当てを行い送信する通信装置。
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