JP4134006B2 - 通信装置及び通信制御方法 - Google Patents

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本発明は、通信装置及び通信制御方法に関する。
移動通信システムでは、無線区間を制御データやユーザデータが行き来するため、一般的に、制御データやユーザデータのような通信内容を暗号化して送信し、受信側で復号する秘匿処理を行う。秘匿処理では、暗号化、復号に用いる鍵を生成するために複数の鍵の種を準備し、鍵の種の一部をフレーム毎に変更することにより、秘匿性を高めている。鍵の種やその一部のような暗号化に用いるパラメータを秘匿パラメータという。
IMT−2000では、トランスペアレントなデータに対して秘匿処理を行う場合、フレーム毎に鍵を変更するために、鍵を生成する種としてそのフレーム番号を利用する(例えば、非特許文献1参照)。
又、秘匿処理を新たに開始するときや、これまでの秘匿処理を変更して開始するときは、秘匿処理の開始を希望する希望開始タイミングと、その希望開始タイミング以降に使用する鍵の種の一部をメッセージにより通知する(例えば、非特許文献2参照)。
鍵の種の一部には、フレーム番号の上位ビットであるハイパーフレームナンバー(Hyper Frame Number、以下「HFN」という)の一部が使用される。希望開始タイミングは、フレーム番号の下位ビットであるコネクションフレームナンバー(Connection Frame Number、以下「CFN」という)を用いて指定される。CFNは、「0」から10ミリ秒毎に「1」増加し、「255」に達して一周すると再び「0」に戻る。このように、CFNは256フレーム(8ビット)で一周する周期的なタイミングである。CFNが一周すると、HFNが「1」増加する。
「6.6.3 Ciphering method、6.6.4 Input parameters to the cipher algorithm」,3GPP TS 33.102 V3.13.0,2002年12月 「8.2 Radio Bearer control procedures、8.6.4.3 RB information to setup」,3GPP TS 25.331 V3.13.0,2002年12月
しかしながら、鍵の種の一部と希望開始タイミングを通知するメッセージの送信が失敗すると、メッセージが再送され、これにより、メッセージの送信側が意図した希望開始タイミングと、メッセージの受信側がメッセージに基づき認識する開始タイミングが異なってしまう場合がある。HFNは、CFNが一周すると「1」増加する。そのため、送信側と受信側で開始タイミングが異なってしまうと、鍵の種が送信側と受信側で異なってしまい、秘匿処理が正常に実施できなくなってしまう。
具体的には、図7に示すように、無線ネットワーク制御装置230が、移動機210に、秘匿パラメータと希望開始タイミングの設定を要求する要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)201を送信する。移動機210は、秘匿パラメータであるHFNとして「A」、希望開始タイミングであるCFNとして「a」を設定する。移動機210は、設定したHFNの一部と希望開始タイミングを含む応答メッセージ(RADIO BEARER SETUP COMPLETE)202を無線ネットワーク制御装置230に送信する。
このようにして、移動機210と、無線ネットワーク制御装置230は、秘匿処理を開始するための開始処理を行う。移動機210が意図する希望開始タイミング「a」は、実時間では「n1」のタイミングである。実時間とは、CFNのような周期的なタイミングではなく、一方向に経過する実際の時間をいう。
このとき、移動機210は、応答メッセージの送信に失敗すると、応答メッセージを所定回数再送する。度重なる再送により、時間が経過し、無線ネットワーク制御装置230は、応答メッセージを実時間「n1」を経過した後に受信してしまう場合がある。CFNは256フレームで一周する。そのため、無線ネットワーク制御装置230は、メッセージに含まれるCFNで表された希望開始タイミング「a」を、実時間「n1」からCFNが一周経過した後の実時間「n2」のタイミングと認識してしまう。
よって、「n2」のタイミングにおいて、移動機210は、「n1」からCFNが一周したため、「1」増加させた「A+1」をHFNとして用いる。これに対して、無線ネットワーク制御装置230は、応答メッセージにより通知されたHFNの一部から生成した「A」をHFNとして用いる。そのため、「n2」のタイミングで、移動機210と無線ネットワーク制御装置230は、異なる秘匿パラメータを用いて秘匿処理を開始してしまう。
その結果、移動機210と無線ネットワーク制御装置230は、暗号化されたデータを正しく復号できず、受信したデータは異常なデータになってしまう。このような秘匿パラメータのずれを秘匿ずれという。秘匿ずれは、移動機210と無線ネットワーク制御装置230とが無線回線を確立している間、続いてしまい、有効なデータの送受信ができない。
そこで、本発明は、暗号化に用いるパラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知が何度も再送された結果、通信装置間において暗号化に用いるパラメータが異なってしまうことを防止し、通信内容が異常になってしまうことを防止することを目的とする。
本発明に係る通信装置は、通信内容の暗号化に用いるパラメータ(以下「秘匿パラメータ」という)及び暗号化の開始を希望する開始タイミング(以下「希望開始タイミング」という)の通知を受信する受信部と、希望開始タイミングと暗号化を実際に開始する開始タイミング(以下「実開始タイミング」という)に基づいて、通知が再送されたことにより秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断し、秘匿パラメータを補正する補正部とを備えることを特徴とする。
このような通信装置によれば、度重なる通知の再送により時間が経過した結果、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生してしまい、秘匿パラメータを補正する必要があると判断した場合に、希望開始タイミングと実開始タイミングの関係に基づいて秘匿パラメータを補正することができる。そのため、通信装置は、通知が何度も再送され、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生した場合であっても、通信装置間において秘匿パラメータが異なってしまうことを防止できる。よって、通信装置は、通信内容が異常になってしまうことを防止できる。
補正部は、希望開始タイミングと実開始タイミングとの差(以下「開始タイミング差」という)を算出し、その開始タイミング差を用いて秘匿パラメータを補正することができる。又、補正部は、受信部が通知を受信した受信タイミングにおいて希望開始タイミングを経過した回数(以下「経過回数」という)を判断し、経過回数に基づいて実開始タイミングを決定し、決定した実開始タイミングと経過回数を用いて秘匿パラメータを補正することができる。
本発明に係る他の通信装置は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を受信する受信部と、受信部が通知を受信したタイミング(以下「受信タイミング」という)と希望開始タイミングに基づいて、通知が再送されたことによりその通知を破棄する必要があるか否かを判断し、通知を破棄する破棄部とを備えることを特徴とする。
このような通信装置によれば、度重なる通知の再送により、受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまい、通知を受信した通信装置が、通知されたパラメータ、希望開始タイミングに従うと、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生するため、破棄する必要があると判断された通知を破棄できる。即ち、通信装置は、通信装置間において暗号化に用いるパラメータが異なってしまう通知を破棄して、使用しないようにできる。よって、通信装置は、通知が何度も再送された結果、通信装置間において暗号化に用いるパラメータが異なってしまうことを防止でき、通信内容が異常になってしまうことを防止できる。
破棄部は、受信タイミングにおいて希望開始タイミングが経過しているか否かを判断し、経過していると判断した場合には通知を破棄することができる。
本発明に係る更に他の通信装置は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を送信し、送信に失敗したときには通知を再送する送信部と、送信部が通知を再送する再送タイミングと希望開始タイミングに基づいて、送信部による通知の再送を制御する再送制御部とを備えることを特徴とする。
このような通信装置によれば、度重なる通知の再送により時間が経過した結果、再送タイミングで通知を再送しても、再送された通知を受信する通信装置における受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまい、通知を受信した通信装置が通知されたパラメータ、希望開始タイミングに従っても、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生し、通信装置間において暗号化に用いるパラメータが異なってしまう通知を再送しないようにし、使用しないようにできる。よって、通信装置は、通知が何度も再送された結果、通信装置間において暗号化に用いるパラメータが異なってしまうことを防止でき、通信内容が異常になってしまうことを防止できる。
再送制御部は、再送タイミングで通知を再送すると、通知の受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまうか否かを判断し、経過してしまうと判断した場合には再送を中止することができる。
本発明に係る通信制御方法は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を受信し、希望開始タイミングと暗号化を実際に開始する実開始タイミングに基づいて、通知が再送されたことにより秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断し、秘匿パラメータを補正することを特徴とする。
本発明に係る他の通信制御方法は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を受信し、通知を受信した受信タイミングと希望開始タイミングに基づいて、通知が再送されたことによりその通知を破棄する必要があるか否かを判断し、通知を破棄することを特徴とする。
本発明に係る更に他の通信制御方法は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を再送する再送タイミングと希望開始タイミングに基づいて、通知の再送を制御することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、暗号化に用いるパラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知が何度も再送された結果、通信装置間において暗号化に用いるパラメータが異なってしまうことを防止でき、通信内容が異常になってしまうことを防止できる。
〔移動通信システム〕
図1に示すように、移動通信システム100は、移動機10と、基地局20と、無線ネットワーク制御装置30と、コアネットワーク40とを備える。移動機10と無線ネットワーク制御装置30は、制御データやユーザデータのような通信内容を暗号化して送信し、受信側で復号する秘匿処理を行って通信する通信装置である。移動機10と無線ネットワーク制御装置30は、基地局20を介して無線区間の通信を行う。
移動機10は、アンテナ11と、送受信部12と、制御部13と、記憶部14と、音声処理部15と、マイク16と、スピーカ17とを備える。
送受信部12は、アンテナ11を介して基地局20と無線回線を設定し、通信する。そして、送受信部12は、基地局20を介して、無線ネットワーク制御装置30と制御データやユーザデータを送受信する。送受信部12は、無線ネットワーク制御装置30に送信する制御データを制御部13から取得する。送受信部12は、無線ネットワーク制御装置30に送信するユーザデータを音声処理部15から取得する。送受信部12は、無線ネットワーク制御装置30から受信した制御データを制御部13に入力する。送受信部12は、無線ネットワーク制御装置30から受信したユーザデータを音声処理部15に入力する。
制御部13は、秘匿処理を開始するための開始処理を行う。制御部13は、音声処理部15にユーザデータに対する秘匿処理の実施を指示する。制御部13は、制御データに対する秘匿処理を実施する。制御部13は、送受信部12に、無線ネットワーク制御装置30に送信する暗号化した制御データを入力する。制御部13は、送受信部12から、無線ネットワーク制御装置30からの暗号化された制御データを取得する。制御部13は、開始処理や秘匿処理以外にも、移動機10を制御するための処理を行う。制御部13は、制御に用いる情報を記憶部14から取得したり、記憶部14に格納したりする。記憶部14は、制御に用いられる情報を記憶する。
音声処理部15は、制御部13から秘匿処理の実施の指示を受ける。音声処理部15は、制御部13からの指示に従って、ユーザデータに対する秘匿処理を行う。音声処理部15は、マイク16から音声によるユーザデータを取得する。マイク16は、移動機10のユーザから音声によるユーザデータを取得し、音声処理部15に入力する。音声処理部15は、マイク16から取得したユーザデータを暗号化し、送受信部12に入力する。又、音声処理部15は、送受信部12から、無線ネットワーク制御装置30からの暗号化されたユーザデータを取得する。音声処理部15は、取得したユーザデータを復号し、スピーカ17に入力する。スピーカ17は、音声処理部15から音声によるユーザデータを取得し、出力する。
無線ネットワーク制御装置30は、送受信部31,32と、制御部33と、移動機対向信号終端部34と、データ処理部35とを備える。
送受信部31は、基地局20と通信する。そして、送受信部31は、基地局20を介して、移動機10と制御データやユーザデータを送受信する。送受信部31は、移動機10に送信する制御データを移動機対向信号終端部34から取得する。送受信部31は、移動機10に送信するユーザデータをデータ処理部35から取得する。送受信部31は、受信した制御データを移動機対向信号終端部34に入力する。送受信部31は、受信したユーザデータをデータ処理部35に入力する。
送受信部32は、コアネットワーク40と、制御データやユーザデータを送受信する。送受信部32は、コアネットワーク40に送信する制御データを制御部33から取得する。送受信部32は、コアネットワーク40に送信するユーザデータをデータ処理部35から取得する。送受信部32は、コアネットワーク40から受信した制御データを制御部33に入力する。送受信部32は、コアネットワーク40から受信したユーザデータをデータ処理部35に入力する。
制御部33は、秘匿処理を開始するための開始処理を行う。制御部33は、移動機対向信号終端部34に制御データに対する秘匿処理の実施を指示する。制御部33は、データ処理部35にユーザデータに対する秘匿処理の実施を指示する。制御部33は、送受信部31を介して基地局20を制御する。例えば、制御部33は、基地局20に移動機10との無線回線の設定を指示する。
制御部33は、送受信部32から、コアネットワーク40からの制御データを取得する。制御部33は、移動機10に送信する制御データを移動機対向信号終端部34に入力する。制御部33は、移動機対向信号終端部34から、移動機10からの制御データを取得する。制御部33は、コアネットワーク40に送信する制御データを送受信部32に入力する。制御部33は、時間を計測するタイマ33aを備える。
移動機対向信号終端部34は、制御部33から秘匿処理の実施の指示を受ける。移動機対向信号終端部34は、制御部33からの指示に従って、制御データに対する秘匿処理を行う。移動機対向信号終端部34は、制御部33から制御データを取得する。移動機対向信号終端部34は、制御部33から取得した制御データを暗号化し、送受信部31に入力する。移動機対向信号終端部34は、送受信部31から、移動機10からの暗号化された制御データを取得する。移動機対向信号終端部34は、取得した制御データを復号し、制御部33に入力する。
データ処理部35は、制御部33から秘匿処理の実施の指示を受ける。データ処理部35は、制御部33からの指示に従って、ユーザデータに対する秘匿処理を行う。データ処理部35は、送受信部32からユーザデータを取得する。データ処理部35は、送受信部32から取得したユーザデータを暗号化し、送受信部31に入力する。データ処理部35は、送受信部31から、移動機10からの暗号化されたユーザデータを取得する。データ処理部35は、取得したユーザデータを復号し、送受信部32に入力する。
次に、移動機10及び無線ネットワーク制御装置30が行う秘匿処理及びその開始処理について、詳細に説明する。移動機10の制御部13、音声処理部15、無線ネットワーク制御装置30の移動機対向信号終端部34、データ処理部35は、図2に示すようにして、制御データやユーザデータのような通信内容に対する秘匿処理を行う。制御部13、音声処理部15、移動機対向信号終端部34、データ処理部35は、暗号化、復号に用いる鍵の種として、「COUNT−C」と呼ばれるフレーム番号を使用する。
制御部13、音声処理部15、移動機対向信号終端部34、データ処理部35は、f8という暗号化アルゴリズムに、鍵の種であるフレーム番号(COUNT−C)、論理チャネルの識別子(BEARER)、データの送受信の方向(DIRECTION)、暗号化又は復号の対象分のビット長(LENGTH)、暗号化又は復号に使用する秘匿キー(CK:CIPHER KEY)を入力し、鍵ストリームブロック(KEY STREAM BLOCK)3を生成する。
暗号化するときは、制御部13、音声処理部15、移動機対向信号終端部34、データ処理部35は、生成した鍵ストリームブロック(KEY STREAM BLOCK)3と、平文ブロック(PLAIN TEXT BLOCK)4との排他的論理和(EXOR)を求めて暗号化し、暗号文ブロック(CIPHER TEXT BLOCK)5を得る。
復号するときは、制御部13、音声処理部15、移動機対向信号終端部34、データ処理部35は、生成した鍵ストリームブロック(KEY STREAM BLOCK)3と、暗号文ブロック(CIPHER TEXT BLOCK)5との排他的論理和(EXOR)を求めて復号し、平文ブロック(PLAIN TEXT BLOCK)4を得る。
このような秘匿処理を新たに開始するときや、これまで行っていた秘匿処理を変更して開始するときに、移動機10の制御部13、無線ネットワーク制御装置30の制御部33は、図3に示す開始処理を行う。図3では、CFN、HFNは、説明に必要な部分のみ記載する。まず、無線ネットワーク制御装置30が、移動機10に、秘匿パラメータと希望開始タイミングの設定を要求する要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1を送信して、秘匿パラメータと希望開始タイミングの設定を要求する。
具体的には、制御部33が要求メッセージを生成し、移動機対向信号終端部34に入力する。移動機対向信号終端部34は、制御部33から取得した要求メッセージを送受信部31に入力する。そして、送受信部31が、移動機対向信号終端部34から取得した要求メッセージを、基地局20を介して移動機10に送信する。
そして、移動機10が、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1を受信する。移動機10は、秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定する。秘匿パラメータ、即ち、鍵の種の一部には、フレーム番号(COUNT−C)の上位ビットであるHFNの一部が使用される。希望開始タイミングは、フレーム番号(COUNT−C)の下位ビットであるCFNを用いて指定される。
具体的には、フレーム番号(COUNT−C)6は、図4に示すように、メッセージ認証子(MAC−d:Message Authentication Code−d)となる24ビットのHFNと、8ビットのCFNを含む。移動機10は、HFNの上位20ビットを設定し、下位4ビットは一律「0」としてHFNを設定する。そして、移動機10は、設定したHFNの一部であるHFNの上位20ビットと、希望開始タイミングを含む応答メッセージ(RADIO BEARER SETUP COMPLETE)2を送信して、設定した秘匿パラメータと希望開始タイミングを、無線ネットワーク制御装置30に通知する。このように応答メッセージが、秘匿パラメータ及び希望開始タイミングの通知となる。
具体的には、送受信部12が要求メッセージを受信し、制御部13に入力する。制御部13は、要求メッセージを取得すると、秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定する。制御部13は、設定内容を含む応答メッセージを生成して送受信部12に入力する。送受信部12は、制御部13から取得した応答メッセージを、アンテナ11、基地局20を介して、無線ネットワーク制御装置30に送信する。このように、送受信部12は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を送信する送信部として機能する。
そして、無線ネットワーク制御装置30の送受信部31が、移動機10からの応答メッセージを、基地局20を介して受信する。このように、送受信部31は、通信内容の暗号化に用いる秘匿パラメータ及び暗号化の開始を希望する希望開始タイミングの通知を受信する受信部として機能する。
以上説明したように、移動通信システム100では、移動機10が秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定する側となり、無線ネットワーク制御装置30が秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定される側となる。又、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)は、設定した秘匿パラメータと希望開始タイミングを通知する応答メッセージを送信するトリガとなる。尚、要求メッセージや応答メッセージは、制御データである。
開始処理において、移動機10は、応答メッセージ(通知)の送信に失敗すると、図3に示すように応答メッセージを再送する。具体的には、移動機10は、レイヤ2の再送制御により応答メッセージを再送する。このとき、再送回数が少ないうちは、応答メッセージを送信した移動機10が意図した希望開始タイミングと、応答メッセージを受信した無線ネットワーク制御装置30が応答メッセージに基づき認識する開始タイミングにずれは生じない。しかし、再送が何度も行われ、時間が経過すると、応答メッセージを送信した移動機10が意図した希望開始タイミングと、応答メッセージを受信した無線ネットワーク制御装置30が応答メッセージに基づき認識する開始タイミングが異なってしまう場合がある。
即ち、レイヤ2の再送制御により応答メッセージが何度も再送された場合、送信側が意図した開始タイミングを受信側で誤って解釈してしまうおそれがある。このような問題に対応するために、移動機10と無線ネットワーク制御装置30は、以下に示す第1の通信制御方法〜第3の通信制御方法のいずれかを用いて開始処理を行う。
〔第1の通信制御方法〕
第1の通信制御方法は、秘匿パラメータ、希望開始タイミングを設定される側の無線ネットワーク制御装置30が、応答メッセージ(通知)が何度も再送された結果、秘匿パラメータを補正する必要が生じた場合に、秘匿パラメータを補正する方法である。
無線ネットワーク制御装置30の制御部33は、移動機10に対して、移動機10が、秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定し、応答メッセージを送信する処理を開始する処理タイミングを明示的に指示できる。具体的には、制御部33は、明示的な処理タイミングを設定した要求メッセージを生成して、送受信部31に入力する。この処理タイミングは、応答メッセージの送信を開始する送信開始タイミングとほぼ等しい。そのため、処理タイミングを指示することは、送信開始タイミングを指示することと等価である。
図3に示すように、制御部33は、処理タイミングとして、実時間で「n2」のタイミングを要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1に設定し、移動機10に指示する。更に、制御部33は、設定した処理タイミング「n2」になると、タイマ33aを起動させて、処理タイミング「n2」からの経過時間を計測する。
移動機10の制御部13は、要求メッセージに設定された処理タイミング「n2」になると、秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定する。制御部13は、CFNで表される希望開始タイミングとして「a」、秘匿パラメータであるHFNとして「A」を設定する。移動機10が意図するCFNで表される希望開始タイミング「a」は、実時間で表される処理タイミング「n2」以降に、最初にCFNが「a」となる実時間で「n3」のタイミングである。
移動機10の送受信部12は、応答メッセージ(通知)の送信に失敗すると、応答メッセージを再送する。そして、再送にも何度も失敗し、再送が多数回行われると、例えば、無線ネットワーク制御装置30の送受信部31は、実時間で「n3」を経過した実時間で「n4」のタイミングで、再送された応答メッセージ(RADIO BEARER SETUP COMPLETE)2を受信してしまう場合がある。
無線ネットワーク制御装置30の制御部33は、移動機対向信号終端部34から、送受信部31が受信した応答メッセージを取得する。制御部33は、応答メッセージに含まれるCFNで表された希望開始タイミング「a」に基づいて、実時間で表される受信タイミング「n4」以降に、最初にCFNが「a」となる実時間で「n6」のタイミングを、実開始タイミングに決定する。そして、制御部33は、処理タイミング「n2」から起動させたタイマ33aを用い、処理タイミング「n2」から実開始タイミング「n6」までの時間を計測する。
制御部33は、送受信部31が応答メッセージ(通知)を受信した場合、希望開始タイミングと実開始タイミングとの開始タイミング差を算出し、その開始タイミング差を用いて秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断し、秘匿パラメータを補正することができる。尚、制御部33は、応答メッセージが再送されたものか否かを判断するのではなく、秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断する。
具体的には、制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間が、CFNが一周する256フレーム以上の場合には、開始タイミング差がCFN一周以上であると判断する。制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間が、256フレーム未満の場合には、希望開始タイミングと実開始タイミングとの開始タイミング差はCFN0周であり、希望開始タイミングと実開始タイミングとの間にずれはないと判断する。
更に、制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間が、256フレーム以上512フレーム未満であり、CFNが一周する256フレームの1倍以上2倍未満の場合には、開始タイミング差はCFN一周と算出する。又、制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間が、512フレーム以上768フレーム未満であり、256フレームの2倍以上3倍未満の場合には、開始タイミング差はCFN二周と算出する。
このように、制御部33は、開始タイミング差を、秘匿パラメータであるHFNが変わる単位であるCFN一周単位で算出する。又、制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間が、CFNが一周する256フレームの何倍であるかによって、開始タイミング差を算出する。図3の場合、制御部33は、処理タイミング「n2」から実開始タイミング「n6」までの時間は、256フレームの1倍以上2倍未満であり、開始タイミング差はCFN一周と算出する。
尚、移動機10と無線ネットワーク制御装置30は、処理タイミング「n2」を設定した場合、実時間で「n2」のタイミングで、お互い物理チャネルの設定を変更するようにできる。この場合、実時間で「n2」のタイミングは、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間で一致させることができ、実時間で「n2」のタイミングからずれて、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1が移動機10に到着することはない。よって、制御部33は、処理タイミング「n2」から実開始タイミング「n6」までの時間を計測できる。
制御部33は、算出した開始タイミング差を用いて、秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断し、秘匿パラメータを補正する。まず、制御部33は、移動機10から通知された秘匿パラメータ、即ち、応答メッセージに含まれるHFNの上位20ビットに、下位4ビットの「0」を付加してHFN「A」を生成する。又、CFNが一周すると、HFNが「1」増加する。そのため、制御部33は、図3のように算出した開始タイミング差がCFN一周の場合には、秘匿パラメータを補正する必要があると判断し、生成したHFN「A」に「1」を加算し、HFNを「A+1」に補正する。制御部33は、算出した開始タイミング差がCFN二周の場合には、生成したHFN「A」に「2」を加算し、HFNを「A+2」に補正する。このように、制御部33は、CFN一周単位で表される開始タイミング差を、移動機10から通知されたHFNの一部から生成したHFNに加算する。
そして、制御部33は、補正した秘匿パラメータ、HFN「A+1」を使用し、移動機10から通知されたCFNが「a」、実時間で「n6」である実開始タイミングから、秘匿処理を実施するように、移動機対向信号終端部34、データ処理部35に指示する。秘匿パラメータや実開始タイミングを、秘匿関連情報という。
指示を受けた移動機対向信号終端部34、データ処理部35は、HFN「A+1」を使用してフレーム番号(COUNT−C)を生成し、CFNで「a」、実時間で「n6」である実開始タイミングから秘匿処理を新たに開始したり、これまで行ってきた秘匿処理を変更して開始したりする。
制御部33は、希望開始タイミングと実開始タイミングとの間にずれがないと判断した場合には、秘匿パラメータを補正する必要がないと判断し、移動機10から通知された秘匿パラメータから生成したHFNをそのまま使用し、希望開始タイミングと等しい実開始タイミングから秘匿処理を実施するように指示する。例えば、再送が行われない場合や、再送されたとしても、実時間で「n3」までに再送が成功すれば、受信側と送信側で開始タイミングにずれは生じないため、秘匿パラメータを補正する必要はない。
あるいは、制御部33は、送受信部31が、応答メッセージ(通知)を受信した受信タイミングにおいて希望開始タイミングを経過した経過回数を判断し、その経過回数に基づいて実開始タイミングを決定し、決定した実開始タイミングと経過回数を用いて秘匿パラメータを補正するようにしてもよい。
具体的には、制御部33は、応答メッセージに含まれるCFNで表された希望開始タイミング「a」に基づいて、実時間で表される受信タイミング「n4」以降に、最初にCFNが「a」となる実時間で「n6」のタイミングを、仮の実開始タイミングに決定する。そして、制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間を計測した場合と同様にして、処理タイミング「n2」から仮の実開始タイミング「n6」までの時間を計測する。制御部33は、開始タイミング差を算出した場合と同様にして、処理タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間が、CFNが一周する256フレームの何倍であるかによって、希望開始タイミングと仮の実開始タイミングとの差(以下「仮の開始タイミング差」という)を算出する。図3の場合、制御部33は、仮の開始タイミング差はCFN一周と算出する。
制御部33は、算出した仮の開始タイミング差に基づいて、再送された応答メッセージを受信した受信タイミングにおいて、CFNで表される希望開始タイミングを経過した経過回数を判断する。制御部33は、図3のように仮の開始タイミング差がCFN一周の場合には経過回数を1回、仮の開始タイミング差がCFN二周の場合には経過回数を2回、仮の開始タイミング差がCFN0周の場合には、経過回数は0回と判断する。
次に、制御部33は、経過回数に基づいて実開始タイミングを決定する。制御部33は、経過回数が1回以上であり、既に希望開始タイミングを経過している場合には、受信タイミングに基づいて実開始タイミングを決定する。図3の場合、経過回数は1回であり、受信タイミングは、CFNで「a+2」、実時間で「n4」である。そのため、制御部33は、実開始タイミングを、受信タイミングのCFN「a+2」、実時間「n4」、又は、受信タイミングの直後であるCFN「a+3」、実時間「n5」に決定する。既に希望開始タイミングを経過している場合には、秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定する側の移動機10は秘匿処理を開始できる状態にある。よって、この場合には、制御部33が受信タイミングに基づいて実開始タイミングを決定することにより、制御部33は、受信タイミング「n4」以降に、最初にCFNが「a」となる実時間で「n6」のタイミングまで待たずに、直ちに秘匿処理を開始することができる。
一方、制御部33は、経過回数が0回の場合には、仮の実開始タイミングとした希望開始タイミングを、そのまま実開始タイミングに決定する。
更に、制御部33は、決定した実開始タイミングにおけるCFNと経過回数を用いて、秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断し、秘匿パラメータを補正する。制御部33は、経過回数が1回であり、実開始タイミングのCFNが、希望開始タイミングのCFNよりも大きく、かつ、255以下の場合には、HFNが「1」増える前であるため、応答メッセージに含まれるHFNの一部から生成したHFNを補正する必要はないと判断し、補正は行わない。
図3の場合、実開始タイミングのCFNは「a+2」又は「a+3」であり、希望開始タイミングのCFN「a」より大きく、かつ、255以下であるため、制御部33は、HFNを応答メッセージに含まれるHFNの一部から生成した「A」のまま、補正しない。
一方、制御部33は、経過回数が1回であり、実開始タイミングのCFNが、0以上希望開始タイミング以下の場合には、HFNが「1」増えた後であるため、HFNを補正する必要があると判断し、応答メッセージに含まれるHFNの一部から生成した「A」に「1」を加算し、HFNを「A+1」に補正する。
又、経過回数が2回の場合には、HFNは少なくとも「1」増加している。このとき、実開始タイミングのCFNが、希望開始タイミングのCFNをより大きく、かつ、255以下の場合には、HFNが「1」増える前であるため、制御部33は、応答メッセージに含まれるHFNの一部から生成したHFN「A」に経過回数に基づく「1」だけを加算し、HFNを「A+1」に補正する。
一方、制御部33は、実開始タイミングのCFNが、0以上希望開始タイミング以下の場合には、HFNが更に「1」増えた後であるため、応答メッセージに含まれるHFNの一部から生成したHFN「A」に、経過回数及び実開始タイミングに基づく「2」加算し、HFNを「A+2」に補正する。
制御部33は、移動機対向信号終端部34、データ処理部35に、秘匿関連情報を入力し、秘匿処理を実施するように指示する。図3の場合、制御部33は、通知された秘匿パラメータから生成したHFN「A」をそのまま使用し、受信タイミングに基づいて決定したCFNで「a+2」又は「a+3」、実時間で「n4」又は「n5」である実開始タイミングから、秘匿処理を実施するように、移動機対向信号終端部34、データ処理部35に指示する。
尚、制御部33は、経過回数を0回と判断した場合には、秘匿パラメータを補正する必要がないと判断し、移動機10から通知された秘匿パラメータから生成したHFNをそのまま使用して秘匿処理を実施するように指示する。
又、制御部33は、移動機10に対して明示的な処理タイミングを指示しなくてもよい。この場合であっても、無線ネットワーク制御装置30と移動機10との間で、移動機10が要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1を受信後、直ちに応答メッセージの送信処理を開始することを取り決めておくことができる。よって、制御部33は、明示的な処理タイミングを指示しない場合には、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間や処理タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間に替えて、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1を送信する送信タイミングから実開始タイミングまでの時間や、送信タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間を計測できる。図3では、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1は実時間で「n1」のタイミングで送信されている。よって、制御部33は、送信タイミング「n1」からタイマ33aを起動させて、送信タイミング「n1」から、実開始タイミングや仮の実開始タイミングである「n6」までの時間を計測できる。
そして、制御部33は、送信タイミングから実開始タイミングまでの時間や、送信タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間が、CFNが一周する256フレームの何倍であるかによって、開始タイミング差や仮の開始タイミング差を算出する。図3の場合、制御部33は、送信タイミング「n1」から実開始タイミングや仮の実開始タイミングである「n6」までの時間は、256フレームの1倍以上2倍未満であり、開始タイミング差や仮の開始タイミング差はCFN一周と算出する。
更に、制御部33は、開始タイミング差や仮の開始タイミング差を求める際に、移動機10での処理時間や、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間の伝送時間を考慮することが好ましい。具体的には、制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間、処理タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間、送信タイミングから実開始タイミングまでの時間、送信タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間等から、移動機10での処理時間や、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間の伝送時間を減算して、開始タイミング差や仮の開始タイミング差を求める。
減算する処理時間や伝送時間は、例えば、予想される最悪値などをデフォルト値として設定しておき、用いることができる。このように処理時間や伝送時間を考慮することにより、より確実に秘匿ずれが防止される。
以上のようにして、制御部33は、応答メッセージ(通知)が何度も再送されたことにより、受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまっていると判断できる場合には、秘匿パラメータを補正する。このようにして、制御部33は、送受信部31が受信した希望開始タイミングと暗号化を実際に開始する実開始タイミングに基づいて、応答メッセージが再送されたことにより秘匿パラメータを補正する必要があるか否かを判断し、秘匿パラメータを補正する補正部として機能する。
〔第2の通信制御方法〕
第2の通信制御方法は、応答メッセージ(通知)が何度も再送された結果、秘匿ずれが発生する可能性があり、破棄する必要がある応答メッセージを、秘匿パラメータ、希望開始タイミングを設定される側の無線ネットワーク制御装置30が破棄する方法である。
無線ネットワーク制御装置30の制御部33は、送受信部31が応答メッセージを受信した受信タイミングと希望開始タイミングに基づいて、応答メッセージ(通知)を破棄する必要があるか否かを判断し、応答メッセージを破棄する。尚、制御部33は、応答メッセージが再送されたものか否かを判断するのではなく、破棄する必要があるか否かを判断する。
制御部33は、第1の通信制御方法と同様にして、移動機10に対して処理タイミング「n2」を指示し、処理タイミング「n2」からの経過時間を計測する。移動機10が応答メッセージを何度も再送した結果、受信タイミングが実時間で「n4」となった場合、制御部33は、実時間で表される受信タイミング「n4」以降に、最初にCFNが「a」となる実時間で「n6」のタイミングを、実開始タイミングに決定する。
そして、制御部33は、処理タイミング「n2」から実開始タイミング「n6」までの時間を計測する。あるいは、制御部33は、第1の通信制御方法と同様にして、送信タイミング「n1」から実開始タイミング「n6」までの時間を計測する。
制御部33は、受信タイミングにおいて希望開始タイミングが経過しているか否かを判断して、応答メッセージを破棄する必要があるか否かを判断し、経過していると判断した場合には再送された応答メッセージを破棄する。
具体的には、制御部33は、図3のように、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間や、送信タイミングから実開始タイミングまでの時間が、一定時間、具体的には、CFNが一周する256フレーム以上の場合には、受信タイミングにおいて希望開始タイミングが経過していると判断する。
制御部33は、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間や、送信タイミングから実開始タイミングまでの時間が、256フレーム未満の場合には、受信タイミングにおいて希望開始タイミングは経過していないと判断する。
尚、処理タイミングを明示的に指示しない場合、応答メッセージは再送されることがあるため、無線ネットワーク制御装置30は、移動機10が応答メッセージの送信を開始した送信開始タイミングを特定できない。しかし、応答メッセージにおいて設定されるCFNは256フレーム以内であるため、送信タイミングから実開始タイミングまでの時間が256フレーム以上であるか256フレーム未満であるかによって、制御部33は、受信タイミングにおいて希望開始タイミングが経過している可能性を判断できる。
更に、制御部33は、第1の通信制御方法の場合と同様にして、処理タイミングから実開始タイミングまでの時間や、送信タイミングから実開始タイミングまでの時間を求める際に、移動機10での処理時間や、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間の伝送時間を考慮することが好ましい。
制御部33は、受信タイミングにおいて希望開始タイミングが経過していると判断した場合には、応答メッセージを破棄する必要があると判断し、受信した応答メッセージ(RADIO BEARER SETUP COMPLETE)2を破棄する。
制御部33は、再度、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)を生成して、送受信部31に入力してもよい。これにより、無線ネットワーク制御装置30から移動機10に、新たに要求メッセージが送信される。そして、移動機10が、新たな要求メッセージに応じて、新たに秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定し、応答メッセージを送信する。これにより、移動機10と無線ネットワーク制御装置30間では、新たな秘匿パラメータ、希望開始タイミングが設定できる。
制御部33は、受信タイミングにおいて希望開始タイミングが経過していないと判断した場合には、応答メッセージを破棄する必要はないと判断し、移動機10から通知された秘匿パラメータから生成したHFNをそのまま使用し、希望開始タイミングと等しい実開始タイミングから秘匿処理を実施するように、移動機対向信号終端部34、データ処理部35に指示する。
このようにして、制御部33は、送受信部31が応答メッセージ(通知)を受信した受信タイミングと希望開始タイミングに基づいて、応答メッセージが再送されたことにより応答メッセージを破棄する必要があるか否かを判断し、応答メッセージを破棄する破棄部として機能する。
〔第3の通信制御方法〕
第3の通信制御方法は、度重なる再送により、秘匿ずれが発生する可能性がある応答メッセージの再送を、秘匿パラメータ、希望開始タイミングを設定する側の移動機10が中止する方法である。移動機10の制御部13は、送受信部12が応答メッセージ(通知)の送信に失敗し、応答メッセージを再送する再送タイミングと希望開始タイミングに基づいて、送受信部12による応答メッセージの再送を制御する。
制御部13は、再送などにより、応答メッセージの無線ネットワーク制御装置30への到着が遅れることを考慮して、希望開始タイミングを設定する。図3では、制御部13は、実時間で表される処理タイミング「n2」から、「X」だけ後の実時間「n3」におけるCFN「a」を、希望開始タイミングに設定している。
制御部13は、送受信部12による応答メッセージの送信を制御する。制御部13は、送受信部12が、応答メッセージの送信に失敗した場合などに、応答メッセージの再送を送受信部12に指示する。
制御部13は、再送タイミングで応答メッセージ(通知)を再送すると、その受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまうか否かを判断し、経過してしまうと判断した場合には再送を中止する。
具体的には、制御部13は、再送タイミングで応答メッセージを送信しても、無線ネットワーク制御装置30における応答メッセージの受信タイミングが、設定した希望開始タイミングを経過してしまうと判断した時点で、再送の指示を終了する。図3の場合、制御部13は、実時間で「n3」の希望開始タイミングを経過してしまうと判断した時点で、再送の指示を終了する。尚、制御部13は、それまでは再送を繰り返し指示する。
更に、制御部13は、再度、秘匿パラメータと、希望開始タイミングを設定し、応答メッセージを新たに生成してもよい。制御部13は、生成した応答メッセージを送受信部12に入力する。これにより、移動機10が、新たに生成した応答メッセージを送信し、移動機10と無線ネットワーク制御装置30間では、新たな秘匿パラメータ、希望開始タイミングが設定できる。
このようにして、制御部13は、応答メッセージ(通知)が再送される場合に、応答メッセージの再送タイミングと希望開始タイミングに基づいて、送受信部12による応答メッセージの再送を制御する再送制御部として機能する。
〔効果〕
このような移動通信システム100、無線ネットワーク制御装置30及び第1の通信制御方法によれば、度重なる応答メッセージ(通知)の再送により時間が経過した結果、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生し、受信した秘匿パラメータを補正する必要がある判断した場合に、希望開始タイミングと実開始タイミングの関係に基づいて秘匿パラメータを補正することができる。そのため、応答メッセージが何度も再送され、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生した場合であっても、移動機10と無線ネットワーク制御装置30間において秘匿パラメータが異なってしまう秘匿ずれを防止できる。
又、移動通信システム100、無線ネットワーク制御装置30及び第2の通信制御方法によれば、度重なる応答メッセージ(通知)の再送により受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまい、応答メッセージを受信した無線ネットワーク制御装置30が、移動機10から通知された希望開始タイミング、秘匿パラメータに従うと、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生するため、破棄する必要があると判断された通知を破棄できる。即ち、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間において秘匿パラメータが異なってしまう再送応答メッセージを破棄して、使用しないようにできる。よって、応答メッセージが何度も再送された結果、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間において秘匿パラメータが異なってしまう秘匿ずれを防止できる。
更に、このような移動通信システム100、移動機10及び第3の通信制御方法によれば、度重なる応答メッセージの再送により時間が経過した結果、再送タイミングで応答メッセージを再送しても、再送された応答メッセージを受信する無線ネットワーク制御装置30における受信タイミングが希望開始タイミングを経過してしまい、無線ネットワーク制御装置30が通知された秘匿パラメータ、希望開始タイミングに従っても、希望開始タイミングと実開始タイミングにずれが発生し、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間において秘匿パラメータが異なってしまう応答メッセージを再送しないようにし、使用しないようにできる。
即ち、移動機10が設定した秘匿パラメータ、希望開始タイミングが、無線ネットワーク制御装置30に誤って認識されてしまうことを防止できる。よって、応答メッセージが何度も再送されることにより、移動機10と無線ネットワーク制御装置30との間において秘匿パラメータが異なってしまう秘匿ずれを防止できる。
以上説明したように、このような移動通信システム100、移動機10、無線ネットワーク制御装置30及び第1〜第3の通信制御方法によれば、移動機10及び無線ネットワーク制御装置30は、秘匿パラメータ及び希望開始タイミングの通知が何度も再送される場合であっても、秘匿ずれを起こさずに通信内容の送受信が可能となり、通信内容が異常になってしまうことを防止できる。即ち、レイヤ2の再送制御により応答メッセージが何度も再送された場合であっても、送信側が意図した開始タイミングを受信側で誤って解釈してしまうことを防止できる。
〔変更例〕
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、移動機10が秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定される側となり、無線ネットワーク制御装置30が秘匿パラメータと希望開始タイミングを設定する側となってもよい。
その場合、移動機10の制御部13は、無線ネットワーク制御装置30の制御部33と同様の開始処理を行う。又、無線ネットワーク制御装置30の制御部33は、移動機10の制御部13と同様の開始処理を行う。又、本発明は、移動機10、無線ネットワーク制御装置30だけでなく、秘匿パラメータ、希望開始タイミングを設定して秘匿処理を行う通信装置に適用できる。
更に、制御部33は、移動機10に対して明示的に処理タイミングを指示しない場合であっても、無線ネットワーク制御装置30と移動機10との間で、移動機10が要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1を受信後、直ちに応答メッセージの送信処理を開始することを取り決めておくことができるため、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1の送信タイミングから実開始タイミングまでの時間や、送信タイミングから仮の実開始タイミングまでの時間を計測してもよいことを説明した。
例えば、図3、図5に示すように、制御部33は、要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1の送信タイミング「n1」からタイマ33aを起動させて、送信タイミング「n1」から、実開始タイミングや仮の実開始タイミングである「n6」までの時間を計測できる。
この場合に、無線ネットワーク制御装置30は、図5に示すように、要求メッセージ1の送信に失敗し、要求メッセージ1を再送する場合がある。要求メッセージ1の再送が繰り返されると、要求メッセージ1の送信タイミング「n1」と、移動機10が応答メッセージの送信処理を実際に開始する処理タイミング「n2」との間隔が長くなってしまう。
そのため、開始タイミング差の算出や、受信タイミングにおいて希望開始タイミングを経過しているか否かの判断の精度が低下するおそれがある。そこで、図5に示すように、移動機10が要求メッセージ(RADIO BEARER SETUP)1を受信することにより、送信する肯定応答(Ack:Acknowledge)7を、送受信部31が受信したとき(実時間「n1−2」)に、制御部33は、タイマ33aを再起動する。肯定応答7は、移動機10が要求メッセージ1を正常に受信したことを示す。
送受信部31が肯定応答7を受信するタイミング「n1−2」は、移動機10が要求メッセージ1を受信したタイミング「N1」とほぼ等しい。そのため、制御部33は、肯定応答7を受信したタイミング「n1−2」でタイマ33aを再起動することにより、移動機10が応答メッセージ2の送信処理を実際に開始する処理タイミング「n2」により近いタイミング「N1」とほぼ等しいタイミング「n1−2」から、実開始タイミングや仮の実開始タイミングまでの時間を計測できる。よって、無線ネットワーク制御装置30は、開始タイミング差の算出や、受信タイミングにおいて希望開始タイミングを経過しているか否かの判断の精度を向上できる。尚、肯定応答7の再送は、レイヤ2により行われる。
但し、図6に示すように、移動機10が、肯定応答7の送信に失敗し、肯定応答7を再送する場合がある。この場合、送受信部31が肯定応答7を受信するタイミング「n2−1」が、移動機10が応答メッセージ2の送信処理を実際に開始する処理タイミング「n2」を経過してしまうおそれがある。このとき、制御部33がタイマ33aを再起動してしまうと、反対に、開始タイミング差の算出や、受信タイミングにおいて希望開始タイミングを経過しているか否かの判断の精度が低下するおそれがある。
そのため、制御部33は、肯定応答7が再送か否かを判断し、肯定応答7が再送でない場合に、肯定応答7を受信したタイミングから、実開始タイミングや仮の実開始タイミングまでの時間を計測することが好ましい。即ち、制御部33は、肯定応答7が再送でない場合にタイマ33aを再起動し、肯定応答7が再送の場合にはタイマ33aを再起動しないことが好ましい。
移動機10が要求メッセージ1を受信し、最初に肯定応答7を送信した後(実時間「N1」)に、物理チャネルを変更するように設定することができる。この場合、移動機10が、最初に送信する肯定応答7は、変更前の物理チャネルによって送信されることになる。一方、移動機10が再送する肯定応答7は、変更後の物理チャネルによって送信されることになる。
よって、このような設定の場合、制御部33は、図5に示すように、肯定応答7を受信した物理チャネルが、変更前の物理チャネル、即ち、これまでの物理チャネルと同一の場合には、肯定応答7は再送ではないと判断し、タイマ33aを再起動する。一方、制御部33は、図6に示すように、肯定応答7を受信した物理チャネルが、変更後の物理チャネル、即ち、これまでの物理チャネルと異なっている場合には、肯定応答7は再送であると判断し、タイマ33aを再起動しない。
これにより、無線ネットワーク制御装置30は、肯定応答7を用いたタイマ33aの再起動、即ち、計測開始タイミングの変更を適切に行って、開始タイミング差の算出や、受信タイミングにおいて希望開始タイミングを経過しているか否かの判断の精度を適切に向上できる。
本発明の実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る秘匿処理を示す図である。 本発明の実施の形態に係る開始処理を示す図である。 本発明の実施の形態に係るフレーム番号を示す図である。 本発明の変更例に係る開始処理を示す図である(タイマを再起動する場合)。 本発明の変更例に係る開始処理を示す図である(タイマを再起動しない場合)。 従来の開始処理を示す図である。
符号の説明
10,210…移動機
11…アンテナ
12…送受信部
13…制御部
14…記憶部
15…音声処理部
16…マイク
17…スピーカ
20…基地局
30,230…無線ネットワーク制御装置
31,32…送受信部
33…制御部
33a…タイマ
34…移動機対向信号終端部
35…データ処理部
40…コアネットワーク
100…移動通信システム

Claims (10)

  1. 相手装置と送受するデータのフレーム番号を用いて、前記データの暗号化又は復号を行う通信装置であって、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の下位ビット列である第1ビット列と、前記通信装置における前記第1ビット列とは同期しており、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の上位ビット列であり、前記相手装置における前記第1ビット列とは異なる第2ビット列には、前記相手装置における前記第1ビット列が最大値を経て最小値になる毎に、1が加算され、
    前記データの暗号化又は復号を開始する開始タイミングを含む応答メッセージを、所定の処理タイミングにおいて送信することを前記相手装置に対して要求する要求メッセージを送信する送信部と、
    前記第2ビット列と、前記開始タイミングを示す前記第1ビット列とを含む前記応答メッセージを前記相手装置から受信する受信部と、
    前記応答メッセージの受信後において、前記通信装置における前記第1ビット列が前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列と同一となる実開始タイミングと、前記処理タイミングとの時間差を計測するタイマと、
    前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列と、前記タイマによって計測された時間差とに基づいて、前記データの暗号化又は復号を制御する制御部と、
    前記制御部による制御に従って、前記データの暗号化又は復号を実施する秘匿処理部とを備え、
    前記制御部は、
    前記第1ビット列が所定値から最大値を経て再度前記所定値になるまでに要する時間によって前記時間差を除した値の整数部分を、前記第2ビット列に加算して第1補正ビット列を生成し、
    生成された前記第1補正ビット列を前記秘匿処理部に通知し、
    前記秘匿処理部は、前記第1ビット列と、前記制御部から通知される前記第1補正ビット列とを用いて、前記実開始タイミングにおいて前記データの暗号化又は復号を実施する
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 相手装置と送受するデータのフレーム番号を用いて、前記データの暗号化又は復号を行う通信装置であって、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の下位ビット列である第1ビット列と、前記通信装置における前記第1ビット列とは同期しており、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の上位ビット列であり、前記相手装置における前記第1ビット列とは異なる第2ビット列には、前記相手装置における前記第1ビット列が最大値を経て最小値になる毎に、1が加算され、
    前記データの暗号化又は復号を開始する開始タイミングを含む応答メッセージを、所定の処理タイミングにおいて送信することを前記相手装置に対して要求する要求メッセージを送信する送信部と、
    前記第2ビット列と、前記開始タイミングを示す前記第1ビット列とを含む前記応答メッセージを前記相手装置から受信する受信部と、
    前記応答メッセージの受信後において、前記通信装置における前記第1ビット列が前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列と同一となる実開始タイミングと、前記処理タイミングとの時間差を計測するタイマと、
    前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列と、前記タイマによって計測された時間差とに基づいて、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて前記データの暗号化又は復号を実施するか、前記応答メッセージを破棄するかを判断する制御部と、
    前記制御部による判断結果に従って、前記データの暗号化又は復号を実施する秘匿処理部とを備え、
    前記制御部は、
    前記実開始タイミングが、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列の組み合わせにより示される希望開始タイミングよりも後である場合、前記応答メッセージを破棄し、
    前記実開始タイミングが、前記希望開始タイミングよりも先である場合、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて前記データの暗号化又は復号を実施することを判断する
    ことを特徴とする通信装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第1ビット列が所定値から最大値を経て再度前記所定値になるまでに要する時間によって前記時間差を除した値を算出し、
    算出された前記値が1以上の場合、前記実開始タイミングが前記希望開始タイミングよりも後であると判断して前記応答メッセージを破棄し、
    算出された前記値が1未満の場合、前記実開始タイミングが前記希望開始タイミングよりも先であると判断して、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて、前記データの暗号化又は復号を実施することを判断し、
    前記秘匿処理部は、前記制御部によって算出された前記値が1未満の場合に、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて、前記実開始タイミングにおいて前記データの暗号化又は復号を実施する
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記第1ビット列は、8ビットのビット列であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  5. 前記第2ビット列は、24ビットのビット列であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  6. 前記受信部は、前記相手装置から、前記第2ビット列の所定数の下位ビットを0とした第2補正ビット列と、前記第1ビット列とを前記開始タイミングとして含む応答メッセージを受信し、
    前記制御部は、前記整数部分を、前記第2補正ビット列に加算して第3補正ビット列を生成し、
    前記秘匿処理部は、前記第1ビット列と、前記第3補正ビット列とを用いて、前記データの暗号化又は復号を実施する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  7. 前記第2補正ビット列は、前記第2ビット列の下位4ビットを0としたビット列であることを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 通信装置と相手装置とが送受するデータのフレーム番号を用いて、前記データの暗号化又は復号を行う通信制御方法であって、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の下位ビット列である第1ビット列と、前記通信装置における前記第1ビット列とは同期しており、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の上位ビット列であり、前記相手装置における前記第1ビット列とは異なる第2ビット列には、前記相手装置における前記第1ビット列が最大値を経て最小値になる毎に、1が加算され、
    前記通信装置の送信部が、前記データの暗号化又は復号を開始する開始タイミングを含む応答メッセージを、所定の処理タイミングにおいて送信することを前記相手装置に対して要求する要求メッセージを送信するステップと、
    前記通信装置の受信部が、前記第2ビット列と、前記開始タイミングを示す前記第1ビット列とを含む前記応答メッセージを前記相手装置から受信するステップと、
    前記通信装置のタイマが、前記応答メッセージの受信後において、前記通信装置における前記第1ビット列が前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列と同一となる実開始タイミングと、前記処理タイミングとの時間差を計測するステップと、
    前記通信装置の制御部が、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列と、前記タイマによって計測された時間差とに基づいて、前記データの暗号化又は復号を制御するステップと、
    前記通信装置の秘匿処理部が、前記制御部による制御に従って、前記データの暗号化又は復号を実施するステップとを備え、
    前記制御するステップでは、前記制御部は、前記第1ビット列が所定値から最大値を経て再度前記所定値になるまでに要する時間によって前記時間差を除した値の整数部分を、前記第2ビット列に加算して第1補正ビット列を生成し、
    前記データの暗号化又は復号を実施するステップでは、前記秘匿処理部は、前記第1ビット列と前記第1補正ビット列とを用いて、前記実開始タイミングにおいて前記データの暗号化又は復号を実施する
    ことを特徴とする通信制御方法。
  9. 通信装置と相手装置とが、送受するデータのフレーム番号を用いて前記データの暗号化又は復号を行う通信制御方法であって、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の下位ビット列である第1ビット列と、前記通信装置における前記第1ビット列とは同期しており、
    前記相手装置における前記フレーム番号の所定数の上位ビット列であり、前記相手装置における前記第1ビット列とは異なる第2ビット列には、前記相手装置における前記第1ビット列が最大値を経て最小値になる毎に、1が加算され、
    前記通信装置の送信部が、前記データの暗号化又は復号を開始する開始タイミングを含む応答メッセージを、所定の処理タイミングにおいて送信することを前記相手装置に対して要求する要求メッセージを送信するステップと、
    前記通信装置の受信部が、前記第2ビット列と、前記開始タイミングを示す前記第1ビット列とを含む前記応答メッセージを前記相手装置から受信するステップと、
    前記通信装置のタイマが、前記応答メッセージの受信後において、前記通信装置における前記第1ビット列が前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列と同一となる実開始タイミングと、前記処理タイミングとの時間差を計測するステップと、
    前記通信装置の制御部が、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列と、前記計測するステップにおいて計測された前記時間差とに基づいて、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて前記データの暗号化又は復号を実施するか、前記応答メッセージを破棄するかを判断するステップと、
    前記通信装置の秘匿処理部が、前記判断するステップにおける判断結果に従って、前記データの暗号化又は復号を実施するステップとを備え、
    前記判断するステップでは、前記制御部は、
    前記実開始タイミングが、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列の組み合わせにより示される希望開始タイミングよりも後である場合、前記応答メッセージを破棄し、
    前記実開始タイミングが、前記希望開始タイミングよりも先である場合、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて前記データの暗号化又は復号を実施することを判断する
    ことを特徴とする通信制御方法。
  10. 前記判断するステップは、
    前記制御部が、前記第1ビット列が所定値から最大値を経て再度前記所定値になるまで
    に要する時間によって前記時間差を除した値を算出するステップと、
    前記制御部が、算出された前記値が1以上の場合、前記実開始タイミングが前記希望開
    始タイミングよりも後であると判断して前記応答メッセージを破棄するステップと、
    前記制御部が、算出された前記値が1未満の場合、前記実開始タイミングが前記希望開
    始タイミングよりも先であると判断して、前記応答メッセージに含まれる前記第1ビット
    列及び前記第2ビット列を用いて、前記データの暗号化又は復号を実施することを判断す
    るステップとを含み、
    前記データの暗号化又は復号を実施するステップでは、前記秘匿処理部は、前記値を算
    出するステップにおいて算出された前記値が1未満の場合に、前記応答メッセージに含ま
    れる前記第1ビット列及び前記第2ビット列を用いて、前記実開始タイミングにおいて前
    記データの暗号化又は復号を実施する
    ことを特徴とする請求項に記載の通信制御方法。
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