JP4132798B2 - 局所投与のための眼圧低下組成物 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、優れた眼圧低下作用を有し、他の薬と配合しても安定な局所投与用医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アンジオテンシンII拮抗剤は、局所投与により眼圧を低下させることが知られており(EP795326、EP631780、WO95/21609、WO91/15206等)、特に代表的な化合物としては、例えば下記のような化合物が知られている。
【0003】
【化3】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、アンジオテンシンII拮抗剤の局所投与用組成物の調製および薬理作用について鋭意研究を行い、製剤中にホウ酸及びエチレンジアミン四酢酸を添加することにより、アンジオテンシンII拮抗剤の眼圧低下作用が増強されることを見出した。しかしながら、この製剤については、他の薬[例えば、キサラタン(商品名、ファルマシアアップジョン)、ピバレフリン(商品名、参天)等]と併用した場合、濁りが生じるという問題を見出した。
【0005】
発明者らは、その問題を解決すべく更に研究を行ない、上記製剤に界面活性剤を加えることにより、有効成分、ホウ酸及びエチレンジアミン四酢酸の組合せで示される薬理効果を妨げることなく、濁りを防止できることを見出して、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)アンジオテンシンII拮抗剤、ホウ酸類、エチレンジアミン四酢酸類、及び界面活性剤を含有する局所投与用眼圧低下組成物
に関する。
【0007】
上記組成物において、好適には、
(2)アンジオテンシンII拮抗剤が、下記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体である組成物:
【0008】
【化4】
【0009】
[式中、R1は、下記構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)又は(If):
【0010】
【化5】
【0011】
を有する基を示す]、
(3)R1が、上記構造式(Ia)、(Ib)又は(Ic)を有する基である組成物、
(4)一般式(I)を有する化合物が、下記から選択される化合物である組成物:
・4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−{4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル}メチルイミダゾール−5−カルボン酸、
・2−エトキシ−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸、
(5)上記に加えて、保存剤を含有する組成物、及び
(6)保存剤が、パラベン類である組成物
を挙げることができる。
(1)乃至(6)として上記した組成物は、更に、アドレナリン受容体遮断剤、プロスタグランジン類及び炭酸脱水酵素阻害剤から選択される少なくとも1個の化合物を含有していてもよい。
【0012】
そのような組成物のうち、好適には、
(a)アドレナリン受容体遮断剤が、ブナゾシン、チモロール、ニプラジロール、又はその薬理上許容される塩若しくはエステルである組成物、
(b)アドレナリン受容体遮断剤が、塩酸ブナゾシン、マレイン酸チモロール又はニプラジロールである組成物、
(c)プロスタグランジン類が、イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、又はその薬理上許容される塩である組成物、
(d)プロスタグランジン類が、イソプロピルウノプロストン又はラタノプロストである組成物、
(e)炭酸脱水酵素阻害剤が、ドルゾラミド又はその薬理上許容される塩である組成物、及び
(f)炭酸脱水酵素阻害剤が、塩酸トルゾラミドである組成物、
をあげることができる。
【0013】
また、本発明の他の目的は、薬理学的に有効量のアンジオテンシンII拮抗剤を含有する上記(1)乃至(6)及び(a)乃至(f)のいずれか1に記載された組成物を、温血動物に(好適には、ヒトに)投与することからなる、眼圧を低下させる方法[特に、緑内障(正常眼圧緑内障を含む)又は高眼圧症により上昇した眼圧を低下させる方法]を提供すること、並びに
上記(1)乃至(6)及び(a)乃至(f)のいずれか1に記載された組成物と、アドレナリン受容体遮断剤、プロスタグランジン類及び炭酸脱水酵素阻害剤から選択される少なくとも1個の化合物とを、温血動物に(好適には、ヒトに)投与することからなる、眼圧を低下させる方法[特に、緑内障(正常眼圧緑内障を含む)又は高眼圧症により上昇した眼圧を低下させる方法]を提供することである。
本発明において、
「ホウ酸類」とは、ホウ酸及びホウ酸と同等の物質を示す。ホウ酸と同等の物質とは、水に溶解することによってホウ酸イオンを生じる化合物を示し、そのような化合物としては、例えば、無水ホウ酸(B2O3)、四ホウ酸(H2B4O7)、並びにホウ酸、無水ホウ酸及び四ホウ酸の薬理上許容される塩を挙げることができる。好適には、ホウ酸、無水ホウ酸、ホウ砂及びホウ酸ナトリウム十水和物であり、特に好適には、ホウ酸である。
【0014】
上記ホウ酸類は、一種を単独で用いることができ、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0015】
局所投与用眼圧低下組成物の全容量に対する「ホウ酸類」の適当な配合量については、ホウ酸の重量に換算して、下限は0.5mg/mL(好適には1mg/mL、更に好適には5mg/mL)であり、上限は100mg/mL(好適には50mg/mL、更に好適には20mg/mL)である。
「エチレンジアミン四酢酸類」とは、エチレンジアミン四酢酸及びエチレンジアミン四酢酸と同等の物質を示す。エチレンジアミン四酢酸と同等の物質とは、水に溶解することによってエチレンジアミン四酢酸イオンを生じる化合物を示し、そのような化合物としては、エチレンジアミン四酢酸の薬理上許容される塩を挙げることができる。好適な例としては、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム三水和物、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物、及びエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム四水和物を挙げることができ、最も好適には、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物である。
【0016】
上記エチレンジアミン四酢酸は、一種を単独で用いることができ、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0017】
局所投与用眼圧低下組成物の全容量に対する「エチレンジアミン四酢酸類」の適当な配合量については、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物の重量に換算して、下限は0.0025mg/mL(好適には0.005mg/mL、更に好適には0.05mg/mL)であり、上限は2mg/mL(好適には1mg/mL、更に好適には0.5mg/mL)である。
また、「ホウ酸類」の量と、「エチレンジアミン四酢酸類」の量との適当な比については、「ホウ酸類」の量(ホウ酸の重量に換算した量)を1とした場合、「エチレンジアミン四酢酸類」の量(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物の重量に換算した量)の下限は0.00025(好適には0.0005、更に好適には0.005)であり、上限は0.2(好適には0.1、更に好適には0.05)である。
「界面活性剤」とは、眼科製剤に通常用いられる界面活性剤を示す。そのような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類(例えば、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油20、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等)、エーテル型界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール、ポリプロピレングリコール2000のようなポリオキシアルキレングリコール類;ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(1)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルのようなポリオキシアルキレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオレイルエーテル;ポリオキシエチレンステアリルエーテル等)、ポリソルベート類(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート80等)、エステル型界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ等)、マクロゴール類(例えば、マクロゴール200、マクロゴール300、マクロゴール400、マクロゴール600、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000等)、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ポリオキシエチレンラノリンを挙げることができる。
【0018】
好適には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリソルベート類、マクロゴール類、ステアリン酸ポリオキシル40又はポリビニルアルコール(部分けん化物)が用いられ、更に好適には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリソルベート80、マクロゴール4000、マクロゴール6000、ステアリン酸ポリオキシル40又はポリビニルアルコール(部分けん化物)が用いられる。
【0019】
また、局所投与用眼圧低下組成物の全容量に対する界面活性剤の好適な配合量は、好適には、0.1mg/mL乃至10mg/mLであり、更に好適には0.5mg/mL乃至10mg/mLであり、より更に好適には、1mg/mL乃至5mg/mLであり、最適には、2mg/mL乃至5mg/mLである。
「アンジオテンシンII拮抗剤」とは、好適には、下記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体である:
【0020】
【化6】
【0021】
[式中、R1は、下記構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)又は(If):
【0022】
【化7】
【0023】
を有する基を示す]。
【0024】
更に好適には、
・4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−{4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル}メチルイミダゾール−5−カルボン酸、
・2−エトキシ−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸、
又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体である。
「薬理上許容される塩」とは、上記一般式(I)の化合物、ホウ酸等、及びエチレンジアミン四酢酸は、塩基と反応させることにより塩にすることができるので、その塩を示す。そのような塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。好適には、アルカリ金属塩であり、更に好適には、ナトリウム塩又はカリウム塩である。
【0025】
ホウ酸類、エチレンジアミン四酢酸類、並びに上記一般式(I)の化合物及びその薬理上許容される塩は、大気中に放置したり、又は、再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明に包含される。
【0026】
上記一般式(I)の化合物の薬理上許容される誘導体とは、化合物(I)が水酸基及び/又はカルボキシル基を有する場合に、それらの基を修飾することにより誘導体にすることができるので、その誘導体を示し、そのような誘導体としては、「水酸基に基づくエステル」、「水酸基に基づくエーテル」、「カルボキシ基に基づくエステル」及び「カルボキシ基に基づくアミド」を挙げることができ、各々のエステル残基、エーテル残基又はアミド残基が「一般的保護基」又は「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」である化合物をいう。
【0027】
「一般的保護基」とは、加水素分解、加水分解、電気分解、光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基をいう。
【0028】
「水酸基に基づくエステル」及び「水酸基に基づくエーテル」に斯かる「一般的保護基」としては、好適には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル、ヘナイコサノイルのようなアルカノイル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲン化アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシアルキルカルボニル基、アクリロイル、プロピオロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、(E)−2−メチル−2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」(好適には、炭素数1乃至6個の低級脂肪族アシル基である。);ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリ−ルカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲン化アリ−ルカルボニル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリ−ルカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリ−ルカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリ−ルカルボニル基、2−(メトキシカルボニル)ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリ−ルカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル基等の「芳香族アシル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、s−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ−t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアルキル基がアリ−ル基で置き換えられたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、t−ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチルのような低級アルコキシ化エチル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」を挙げることができる。
【0029】
「カルボキシ基に基づくエステル」に斯かる「一般的保護基」としては、好適には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;ビニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「低級アルケニル基」;エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような「低級アルキニル基」;トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジブロモエチルのような「ハロゲノ低級アルキル」;2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルのようなヒドロキシ「低級アルキル基」;アセチルメチルのような「低級脂肪族アシル」−「低級アルキル基」;前記「アラルキル基」;前記「シリル基」を挙げることができる。
【0030】
「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」とは、人体内で加水分解等の生物学的方法により開裂し、元となる化合物又はその薬理学的に許容される塩を生成する保護基をいい、そのような誘導体か否かは、ラットやマウスのような実験動物に静脈注射により投与し、その後の動物の体液を調べ、元となる化合物又はその薬理学的に許容される塩を検出できることにより決定でき、
「水酸基に基づくエステル」及び「水酸基に基づくエーテル」に斯かる「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、好適には、ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミルオキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエチル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセトキシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチリルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような1−(「低級脂肪族アシル」オキシ)「低級アルキル基」、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような1−(「シクロアルキル」カルボニルオキシ)「低級アルキル基」、ベンゾイルオキシメチルのような1−(「芳香族アシル」オキシ)「低級アルキル基」等の1−(アシルオキシ)「低級アルキル基」;メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘキシル)メチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような(低級アルコキシカルボニルオキシ)アルキル基;(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、〔5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル〕メチル、〔5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル〕メチル、〔5−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル〕メチル、〔5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル〕メチル、(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオキソジオキソレニルメチル基;等の「カルボニルオキシアルキル基」:フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタリジルのような「フタリジル基」:前記「低級脂肪族アシル基」:前記「芳香族アシル基」:「コハク酸のハーフエステル塩残基」:「燐酸エステル塩残基」:「アミノ酸等のエステル形成残基」:カルバモイル基:1乃至2個の低級アルキル基で置換されたカルバモイル基:及び、ピバロイルオキシメチルオキシカルボニルのような「1−(アシルオキシ)アルキルオキシカルボニル基」を挙げることができ、好適には、「カルボニルオキシアルキル基」である。
【0031】
一方、「カルボキシ基に基づくエステル」に斯かる「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、好適には、メトキシエチル、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、1,1−ジメチル−1−メトキシエチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、n−ブトキシメチル、t−ブトキシメチルのような低級アルコキシ低級アルキル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシ低級アルキル基、フェノキシメチルのような「アリール」オキシ「低級アルキル基」、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲン化低級アルコキシ低級アルキル基等の「アルコキシ低級アルキル基」;メトキシカルボニルメチルのような「「低級アルコキシ」カルボニル「低級アルキル基」」;シアノメチル、2−シアノエチルのような「シアノ「低級アルキル基」;メチルチオメチル、エチルチオメチルのような「「低級アルキル」チオメチル基」;フェニルチオメチル、ナフチルチオメチルのような「「アリール」チオメチル基」;2−メタンスルホニルエチル、2−トリフルオロメタンスルホニルエチルのような「ハロゲンで置換されていてもよい「低級アルキル」スルホニル「低級アルキル基」」;2−ベンゼンスルホニルエチル、2−トルエンスルホニルエチルのような「「アリール」スルホニル「低級アルキル基」」;前記「1−(アシルオキシ)「低級アルキル基」」;前記「フタリジル基」;前記「低級アルキル基」;カルボキシメチルのような「カルボキシアルキル基」;及びフェニルアラニンのような「アミノ酸のアミド形成残基」を挙げることができる。
【0032】
尚、上記において、「低級アルキル」とは、C1-6直鎖又は分枝鎖アルキルを示し、好適には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はブチルを示し、より好適には、メチル又はエチルを示す。
「低級アルコキシ」とは、C1-4直鎖又は分枝鎖アルコキシを示し、好適には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ又はブトキシを示し、より好適には、メトキシ又はエトキシを示す。
「アドレナリン受容体遮断剤」とは、α遮断剤、β遮断剤又はαβ遮断剤を示す。α遮断剤とは、好適には、α1遮断剤を示し、特に好適には、ブナゾシン又はその薬理上許容される塩を示し、最も好適には、塩酸ブナゾシンを示す。β遮断剤とは、特に好適には、チモロール又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体を示し、最も好適には、マレイン酸チモロールを示す。αβ遮断剤とは、特に好適には、ニプラジロール又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体を示し、最も好適にはニプラジロールを示す。
【0033】
「プロスタグランジン類」とは、プロスタグランジンF2αのような天然に存在するプロスタグランジン;又はイソプロピルウノプロストン及びラタノプロストのようなプロスタグランジンの誘導体;或いはその薬理上許容される塩を示し、特に好適には、イソプロピルウノプロストン又はラタノプロスト、或いはその薬理上許容される塩を示し、最も好適には、イソプロピルウノプロストン又はラタノプロストを示す。
【0034】
「炭酸脱水酵素阻害剤」とは、特に好適には、ドルゾラミド又はその薬理上許容される塩を示し、最も好適には、塩酸トルゾラミドを示す。
【0035】
尚、「アドレナリン受容体遮断剤」、「プロスタグランジン類」及び「プロスタグランジン類」の説明における、「薬理上許容される塩」及び「薬理上許容される誘導体」は、上記と同意義を示す。
【0036】
【発明の実施の形態】
「アンジオテンシンII拮抗剤」としては、例えば、EP795326、EP631780、WO95/21609、WO91/15206等に開示されている化合物を採用することができ、これらの化合物は、公知の方法にしたがって容易に製造することができる。
【0037】
「アドレナリン受容体遮断剤」としては、例えば、GB 1253710、GB 1398455、EP 42299等に開示されている化合物を採用することができ、これらの化合物は、公知の方法にしたがって容易に製造することができる。
【0038】
「プロスタグランジン類」としては、例えば、EP 289349、WO 90/2553に開示されている化合物等を採用することができ、これらの化合物は、公知の方法にしたがって容易に製造することができる。
【0039】
「炭酸脱水酵素阻害剤」としては、例えば、EP 296879に開示されている化合物等を採用することができ、これらの化合物は、公知の方法にしたがって容易に製造することができる。
本発明の局所投与用眼圧低下組成物は、アンジオテンシンII拮抗剤、ホウ酸類、エチレンジアミン四酢酸類、及び界面活性剤を用いて(所望により、更に、アドレナリン受容体遮断剤、プロスタグランジン類、炭酸脱水酵素阻害剤を用いて)常法に従って調製することができ、例えば、水性点眼剤、水性懸濁点眼剤、非水性点眼剤及び非水性懸濁点眼剤のような点眼剤、ゲル、眼軟膏等の、眼に局所投与するのに適した形状で使用することができる。そのような製剤を調製する場合には、上記の成分に加え、薬理上許容される担体を用いることができる。用いられる担体としては、通常眼に適用される製剤の調製に用いられるものであれば特に限定はなく、例えば、不活性希釈剤、保存剤、等張化剤、緩衝剤、pH調整剤、増粘剤、軟膏基剤等を挙げることができる。
【0040】
不活性希釈剤としては、例えば、水、リンゲル液、等張食塩液などの水性溶剤、ヒマシ油、オリーブ油、ゴマ油、ダイズ油、流動パラフィン、プロピレングリコール、β−オクチルドデカノールなどの油性溶剤等を挙げることができる。
【0041】
保存剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンのようなパラベン類、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ソルビン酸及びその塩、チメロサール、クロロブタノールを挙げることができる。好適には、パラベン類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムが用いられる。
【0042】
尚、パラベン類を、ホウ酸類及びエチレンジアミン四酢酸塩類と組み合わせて用いることにより優れた防腐作用が得られるので、この点から、パラベン類が最も好適である。
【0043】
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、グリセリン等を挙げることができる。
【0044】
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩等を挙げることができる。
【0045】
pH調整剤としては、例えば、塩酸、酢酸、水酸化ナトリウムを挙げることができる。
【0046】
軟膏基剤としては、例えば、ワセリン、プラスチベース(トレードマーク)、流動パラフィン等を挙げることができる。
【0047】
増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、カルメロース及びその塩、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンを挙げることができる。
【0048】
ゲル剤を調製する場合には、例えば、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレン無水マレイン酸ポリマー等を用いることができる。
【0049】
本発明の局所投与用組成物の処方は、下限値としては、0.01mg/mL(好適には、0.1mg/mL)で、上限としては、100mg/mL(好適には、50mg/mL)の濃度で、アンジオテンシンII拮抗剤を含むことができる。
【0050】
本発明の組成物の投与量は、病状等によって異なるが、例えば本発明の組成物を点眼剤として使用する場合には、1回量1乃至数滴、好ましくは1又は2滴(1滴の量は約50μLである)を、1日1乃至6回程度投与することができる。
【0051】
本発明の組成物は、温血動物に投与することができる。好適には、ヒトに投与される。
【0052】
本発明においては、アンジオテンシンII拮抗剤、ホウ酸類、エチレンジアミン四酢酸類、及び界面活性剤を一投与単位中に含有する局所投与用眼圧低下組成物を投与することが最も好ましいが、これらの構成成分は、別々に、ほぼ同時に投与することができる。
【0053】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する
【0054】
【実施例1】
33mgのメチルパラベン及び18mgのプロピルパラベンを注射用水70mLに加温溶解し、室温に冷却後、1gのホウ酸、5mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物及び0.2gのポリソルベート80を添加し溶解した。
【0055】
この溶液に2gの4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−{4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル}メチルイミダゾール−5−カルボン酸(以下「化合物A」という。)を加え、更に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約7.5mL加えて攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を100mLに調整した。
【0056】
この溶液をMILLIPORE社製メンブレンフィルター[親水性デュラポア(材質:親水性ポリビニリデンジフロライド)、0.22μm(以下「GV」という。)]を用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
【0057】
【化8】
【0058】
【実施例2】
33mgのメチルパラベン及び18mgのプロピルパラベンを注射用水70mLに加温溶解し、室温に冷却後、1gのホウ酸、5mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物及び0.2gのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を添加し溶解した。
【0059】
この溶液に2gの化合物Aを加え、更に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約7.5mL加えて攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を100mLに調整した。
【0060】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
【0061】
【実施例3】
1gのホウ酸、5mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物、0.2gのポリソルベート80及び10mgの50%塩化ベンザルコニウム溶液を注射用水70mLに、攪拌しながら、溶解した。
【0062】
この溶液に2gの化合物Aを加え、更に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約7.5mL加えて攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を100mLに調整した。
【0063】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
【0064】
【実施例4】
1gのホウ酸、5mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物、0.2gのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60及び10mgの50%塩化ベンザルコニウム溶液を注射用水70mLに、攪拌しながら、溶解した。
【0065】
この溶液に2gの化合物Aを加え、更に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約7.5mL加えて攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を100mLに調整した。
【0066】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
[比較例]
本発明の局所投与用組成物を評価するために、下記のような組成物を調製し、後述する試験例において、試料として用いた。
[比較例1]
6.6mgのメチルパラベン及び3.6mgのプロピルパラベンを注射用水14mlに加温溶解した。
【0067】
この溶液に0.1gの化合物A及び166.2mgの塩化ナトリウムを加え、1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約0.4ml加えて攪拌溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を20mlに調整した。
【0068】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
[比較例2]
6.6mgのメチルパラベン及び3.6mgのプロピルパラベンを注射用水14mlに加温溶解し、室温に冷却後、1mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物を添加し溶解した。
【0069】
この溶液に0.1gの化合物A及び166.2mgの塩化ナトリウムを加え、1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約0.4ml加えて攪拌溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を20mlに調整した。
【0070】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
[比較例3]
6.6mgのメチルパラベン及び3.6mgのプロピルパラベンを注射用水14mlに加温溶解し、室温に冷却後、0.2gのホウ酸を添加し溶解した。
【0071】
この溶液に0.1gの化合物A及び61mgの塩化ナトリウムを加え、1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約0.4ml加えて攪拌溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を20mlに調整した。
【0072】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
[比較例4]
6.6mgのメチルパラベン及び3.6mgのプロピルパラベンを注射用水14mlに加温溶解し、室温に冷却後、0.2gのホウ酸及び1mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物を添加し溶解した。
【0073】
この溶液に0.1gの化合物A及び61mgの塩化ナトリウムを加え、1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約0.4ml加えて攪拌し溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を20mlに調整した。
【0074】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
[比較例5]
33mgのメチルパラベン及び18mgのプロピルパラベンを注射用水70mLに加温溶解し、室温に冷却後、1gのホウ酸及び5mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物を添加し溶解した。
【0075】
この溶液に2gの化合物Aを加え、更に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約7.5mL加えて攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を100mLに調整した。
【0076】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
[比較例6]
1gのホウ酸、5mgのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物及び10mgの50%塩化ベンザルコニウム溶液を注射用水70mLに、攪拌しながら、溶解した。
【0077】
この溶液に2gの化合物Aを加え、更に1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を約7.5mL加えて攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液(濃度:1mol/L)を用いてpHを7.0に調整した後、注射用水を加え、全量を100mLに調整した。
【0078】
この溶液をGVを用いて無菌濾過することにより、点眼剤を調製した。
【0079】
【試験例】
以下に試験例を挙げて、本発明の効果を具体的に示す。
【0080】
【試験例1】
眼圧低下試験
体重2乃至3kgのニュージーランド ホワイト種ウサギを用いて、栗原らの方法(眼薬理、第62〜64頁、第4巻、1990年)に従い、眼圧上昇モデルを作製し、被検組成物の眼圧低下作用を検討した。即ち、ウサギをウレタンにて全身麻酔した後、眼圧計(Alcon Applanation Pneumatonography)を用いて眼圧を測定した。
【0081】
ウサギの眼に局所麻酔剤を点眼した後、30ゲージの注射針を介して、0.1mlの5%塩化ナトリウム水を硝子体内に注入した。注入30分後に眼圧が上昇したことを確認し、被検組成物50μlを点眼した(対照群には、生理食塩液を点眼した。)。
【0082】
点眼後、30分毎に眼圧を測定した。被検組成物を点眼した群及び対照群の眼圧の測定値から、眼圧低下幅(mmHg)を算出した。
【0083】
結果を表1に示す(なお、本試験に用いた各組成物の処方は、それぞれ、表2の通りである。)。
(上記表中、「MP」はメチルパラベンを示し、「PP」はプロピルパラベンを示し、「EDTA・2Na」はエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物を示す。更に、上記各組成物のpHを7.0に調整するために、適量の水酸化ナトリウム又は塩酸を用いた。)
組成物2乃至4についての結果から、ホウ酸又はエチレンジアミン四酢酸を単独でアンジオテンシンII拮抗剤と併用した場合には、眼圧低下幅はほとんど影響を受けないことが明らかである。
【0084】
これに対し、ホウ酸及びエチレンジアミン四酢酸を含有する組成物1は、組成物2乃至4に比べ、顕著な眼圧低下作用を示した。すなわち、表1から明らかなように、ホウ酸とエチレンジアミン四酢酸との組み合わせにより、アンジオテンシンII拮抗剤の眼圧低下作用が顕著に増強された。
【0085】
本発明の組成物は、比較例4の組成物に更に界面活性剤を含み、比較例4と同様に、顕著な眼圧低下作用を有することが期待される。
【0086】
【試験例2】
他剤と配合した場合の安定性試験
実施例1、実施例2又は比較例5で調製した点眼剤 2mLと、各種の点眼剤(市販のもの) 2mLを混合し、外観(色調・沈殿、濁度)を目視により評価した。
【0087】
比較例5の点眼剤は、エコリシン(商品名、参天)、キサラタン(商品名、ファルマシアアップジョン)、ピバレフリン(商品名、参天)、ペトプティック(商品名、日本アルコン)及びサンコバ(商品名、参天)と混合した場合、白濁、沈殿を生じた。これに対し、実施例1及び実施例2の点眼剤は、上記のいずれと混合した場合においても、外観の変化は見られなかった。
【0088】
即ち、界面活性剤を加えることにより、他剤と配合した場合の安定性が改善された。
【0089】
【試験例3】
他剤と配合した場合の安定性試験
実施例3、実施例4又は比較例6で調製した点眼剤 2mLと、各種の点眼剤(市販のもの) 2mLを混合し、外観(色調・沈殿、濁度)を目視により評価した。
【0090】
比較例6の点眼剤は、キサラタン(商品名、ファルマシアアップジョン)、ピバレフリン(商品名、参天)、ペトプティック(商品名、日本アルコン)及びサンコバ(商品名、参天)と混合した場合、白濁、沈殿を生じた。これに対し、実施例3及び実施例4の点眼剤は、上記のいずれと混合した場合においても、外観の変化は見られなかった。
【0091】
即ち、試験例2の結果と同様に、界面活性剤を加えることにより、他剤と配合した場合の安定性が改善された。
【0092】
【発明の効果】
本発明の局所投与用眼圧低下組成物は、優れた眼圧降下作用を有し、かつ副作用も弱いので、緑内障(正常眼圧緑内障を含む)及び高眼圧症等により上昇した眼圧を効果的に下降させることができ、更に、他剤と混合しても安定性が良いので、他の点眼剤等と併用することができ、薬剤によるよりよい治療を図ることができる。
Claims (12)
- 下記一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体、ホウ酸類、エチレンジアミン四酢酸類、及び界面活性剤を含有する局所投与用眼圧低下組成物。
- 請求項1において、R1が、構造式(Ia)、(Ib)又は(Ic)を有する基である組成物。
- 請求項1において、一般式(I)を有する化合物が、下記から選択される化合物である組成物:
・4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−{4−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル}メチルイミダゾール−5−カルボン酸、
・2−エトキシ−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸。 - 請求項1乃至請求項3から選択されるいずれか1項において、更に、保存剤を含有する組成物。
- 請求項4において、保存剤が、パラベン類である組成物。
- 請求項1乃至請求項5から選択されるいずれか1項において、更に、アドレナリン受容体遮断剤、プロスタグランジン類及び炭酸脱水酵素阻害剤から選択される少なくとも1個の化合物を含有する組成物。
- 請求項6において、アドレナリン受容体遮断剤が、ブナゾシン、チモロール、ニプラジロール、又はその薬理上許容される塩若しくは誘導体である組成物。
- 請求項6において、アドレナリン受容体遮断剤が、塩酸ブナゾシン、マレイン酸チモロール又はニプラジロールである組成物。
- 請求項6乃至請求項8から選択されるいずれか1項において、プロスタグランジン類が、イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、又はその薬理上許容される塩である組成物。
- 請求項6乃至請求項8から選択されるいずれか1項において、プロスタグランジン類が、イソプロピルウノプロストン又はラタノプロストである組成物。
- 請求項6乃至請求項10から選択されるいずれか1項において、炭酸脱水酵素阻害剤が、ドルゾラミド又はその薬理上許容される塩である組成物。
- 請求項6乃至請求項10から選択されるいずれか1項において、炭酸脱水酵素阻害剤が、塩酸トルゾラミドである組成物。
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