JP4131495B2 - 助手席用エアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に取り付けられるエアバッグに係わり、特に、助手席の前方に配設されるインストルメントパネル内に取り付けられる助手席用エアバッグに関する。
従来から、例えば車両に所定以上の大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知して作動し、エアバッグ内に気体を導入し、同エアバッグを瞬時に膨張させ、同エアバッグにより乗員の上半身を緩衝支持して、人体に加わる衝撃力を大幅に緩和するエアバッグモジュールが実用化されている。このエアバッグモジュールは、標準装備として運転者の前方であるステアリングホイールの中心部だけではなく、助手席前方のインストルメントパネル等にも装着されるようになってきている。
この種のエアバッグモジュールにおけるエアバッグの適正な膨張速度や膨張展開形態などは、エアバッグ自体の折り畳み形態によっても大きく影響される。このため、従来からエアバッグの折り畳み形態に関しては、様々な改良が行われている(例えば特許文献1参照。)。
上記特許文献1に記載されたエアバッグは、図7に示すように、自動車の助手席前方のインストルメントパネル内に取り付けられる助手席用エアバッグを示している。図7に示すエアバッグ100は、展開膨張完了時において略鉛直方向に沿って配置される乗員側壁部111と、同乗員側壁部111の外周縁から車両前方側に向けて略円錐状に狭まる周壁部112とを有している。その周壁部112の下部側前部にはガス流入口113が形成されており、そのガス流入口周縁がインフレータのガス発生口に連結固定されるように構成されている。
この従来のエアバッグ100は、予備折りを行った後、横折り及び縦折りを行い、インストルメントパネル内に収納される。予備折りしたエアバッグ100は、図8(a)及び(b)に示すように、乗員側壁部111における上縁114の近傍部位をガス流入口113と対向する位置に配置するとともに、乗員側壁部111の略全領域を周壁部112に重ねて平らにした状態で、エアバッグ100の後端部115及び左右両側部116をエアバッグ100内に多段に折り込んでいる。
横折りしたエアバッグ100は、予備折りしたエアバッグ100の後端部115を乗員側壁部111上にロール状に折り畳むとともに、その前端部117を乗員側壁部111上に蛇腹状に折り畳んでいる。縦折したエアバッグ100は、横折りしたエアバッグ100の左右両側部116を乗員側壁部111上に蛇腹状に折り畳んでいる。
この従来のエアバッグ100においては、エアバッグ100の予備折り時にガス流入口113と対向する位置に乗員側壁部111における上縁114の近傍部位を配置した状態で折り込んでいる。このため、エアバッグ展開膨張の初期段階においては、インフレータのガス発生口から発生するガス圧Gが、ガス流入口113と対向して配された乗員側壁部111における上縁114の近傍部位に直接作用することとなる。
エアバッグ100の展開膨張の過程で、乗員側壁部111における上縁114の近傍部位を、ガス圧Gの押圧力Fによって上方へ向けて強く押し上げることができるため、周壁部112その他の部位よりも先行して乗員側壁部111における上縁114の近傍部位を、素早く略鉛直方向に沿って展開させることができる。乗員側壁部111が押し上げられることに伴い乗員側壁部111及び周壁部112の横折りや縦折りの折り目などを素早く解消することができるようになり、エアバッグ100を上下及び左右に広く開いた状態で展開することができるとしている。
特開2002−255004号公報
上記特許文献1に記載された助手席用エアバッグ100の折り畳み形態は、既述のとおり、乗員側壁部111の略全領域を偏平に折り込むことができるようにエアバッグ100の後端部115及び左右両側部116をエアバッグ100内に蛇腹状に予備折りを行うものである。
この従来のエアバッグ100では、エアバッグ100の予備折り時において煩雑な折り畳み作業工程が増大し、生産効率の悪化と作業のコスト高を招きやすいという問題があった。折り畳み作業が増大すればする程、それに伴いエアバッグ100の折り畳みを自動化することが難しくなり、製造コストも上昇するという問題もあった。
この従来のエアバッグ100では、エアバッグ100の予備折り時においてエアバッグ100の後端部115及び左右両側部116をエアバッグ100内に向けて蛇腹状に折り畳んでいるため、エアバッグ100内に形成された各折畳み部分の間には、ガスの流れをガス流入口113の後及び左右の各方向に導くためのガス通路が上下に複数段に連通して形成されることとなる。
従来のエアバッグ100の膨出展開では、先ずエアバッグ100の乗員側壁部111の上縁近傍部位が上方へ膨張する。その乗員側壁部111が押し上げられることによって乗員側壁部111及び周壁部112の横折りや縦折りの折り目などを素早く解消する。しかしながら、エアバッグ100内に形成された各折り畳み部分が連通して初めて円滑なガス流れを発生させるため、インフレータから発生するガスの吐出量によっては、エアバッグ100の乗員方向へのガスの流れが一瞬抑制される場合がある。
この従来のエアバッグ100では、エアバッグ100の膨出展開の過程で前記乗員側壁部111の上縁近傍部位をガス圧Gの押圧力Fによって上方へ向けて強く押し上げるため、必然的に乗員側壁部111の上縁近傍部位には押し上げ時の過大な押圧力が加わる。しかし、インフレータから発生する熱ガスと最初に接触する乗員側壁部111の基布にインフレータの熱ガスによる影響を直接受けないようにインフレータのガス吐出量を制御しなければならなくなるという問題があった。
エアバッグ100の膨張展開の過程でエアバッグ100全体の乗員方向へのガスの流れを促進させるには、インフレータからの供給ガスの損失をなくし、所要量のガスがエアバッグ100の膨張のために効率的に使われることが好ましい。
一般に、エアバッグの展開動作と折り畳み形態の解除とに必要なガス圧、エアバッグ全体の膨張速度、ガス流れ方向などを制御することが要求される。これらの要求が満足されない限り、エアバッグの円滑な膨出展開動作が期待できない。
本発明は、上記従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、エアバッグの折り畳み工程を簡略化することができるとともに、エアバッグの良好な膨張展開特性を得ることができる助手席用エアバッグを提供することにある。
本件請求項1に係る発明は、インストルメントパネル内に配設された助手席用エアバッグであって、同エアバッグが、上下部、前後端部及び左右側部を有するとともに、前端部にインフレータのガス発生口連結するガス導入口を有し、前端から後端にかけて上下間隔が広がる形状をもつ布袋からなるエアバッグ本体を備え、同エアバッグ本体の上部と下部とが互いに偏平状に重ねられ、その左右両側部と前記後端部とが、前記ガス導入口から左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で折り畳まれて、前記所要の寸法間隔を有するガス流路が形成されてなり、同ガス流路が、エアバッグ膨張展開時において前記ガス導入口から導入されるガスの流れを乗員に向けて直接導入案内する偏平なガス案内部が構成され、こうして折り畳まれたエアバッグ本体が、更に前記ガス導入口上に折り畳まれてなることを特徴とする助手席用エアバッグにある。
請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の発明にあって、前記エアバッグ本体の少なくとも前記上部と下部との間が、前記ガス導入口に向かう蛇腹状に折り畳まれていることを特徴としている。
本発明では、エアバッグ本体の初期の折り畳み時においてエアバッグ本体の構成基布の上部と下部とを互いに重ね合わせて偏平状に形成し、エアバッグ本体の左右両側部をガス導入口から左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で折り畳み、その所要の寸法間隔をガス流路として形成している。このエアバッグ本体の左右両側部間におけるガス流路を、エアバッグ膨張展開時において前記ガス導入口から導入されるガスの流れを乗員に向けて直接導入案内する偏平なガス案内部として形成することができる。
車両に所定以上の大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知してインフレータが起動し、前記ガス導入口から前記ガス案内部に高圧ガスが導入され、エアバッグ全体が瞬時に膨張する。そのエアバッグ膨張の初期段階において、前記ガス導入口から前記ガス案内部に導入された高圧ガスが、そのガス案内部の長さが長い方向に向けて行き渡り、ガス案内部を膨張展開させることができる。このガス案内部の膨張展開に伴いエアバッグ本体の左右両側部の上下及び左右方向への膨張展開を穏やかに且つ円滑に拡大させることができる。
エアバッグの膨張展開時においては、高圧ガスが前記ガス導入口から前記ガス案内部内に放出された後、エアバッグ本体の左右両側部が積極的に膨張する。このため、乗員に対しては略平行な広い膨張面で広がり、乗員が受ける衝撃を緩和するのに理想的な膨張展開速度や膨張展開形態等が効果的に得られる。
また、エアバッグ本体の構成基布と独立して格別な形状規制部材やガス案内手段を設けることなく、エアバッグ本体の折り畳み時においてエアバッグ本体内に乗員に向かうガス流路を単純な形態で形成することができる。このため、折り畳み形状のエアバッグ本体を安定して形成することができ、気密に折り畳まれたエアバッグ本体の膨張展開特性のばらつきが少なくなる。
また、乗員に向かうガス流路としてエアバッグ本体内に偏平なガス案内部を形成するにあたり、エアバッグ本体の折り畳み工程を増やすことなく、簡単な折り畳み形態で折り畳むことができるため、折り畳み作業を容易に行うことができる。これにより、エアバッグ本体の折り畳みを自動化することが可能となり、作業能率を著しく向上させることができるようになる。
本発明によれば、前記ガス案内部の一端部に前記ガス導入口が配設されていることが有効である。前記インフレータのガス発生口に連結されるガス導入口を前記ガス案内部内に配設することができるため、インフレータの圧力損失を少なくすることができる。比較的にガス出力の小さい小型のインフレータを使用することが可能となり、エアバッグモジュールの全重量を軽減することができるようになる。
エアバッグ本体内にインフレータから発生する高圧ガスを一旦前記ガス案内部の長さが長い方向に流出させ、始めに前記ガス案内部を膨張させることにより、最初のエアバッグ膨張形態を前記ガス案内部の膨張形態により決めることができる。高温の発生ガスは、前記ガス案内部を経てからエアバッグ本体の左右両側部に導入されるため、エアバッグ本体の構成基布が高温ガスによる影響を受けることを少なくすることができる。
更に本発明にあっては、エアバッグ本体の少なくとも前記上部と下部との間を前記ガス導入口に向かう蛇腹状に折り畳むことが有効である。エアバッグ本体の折り畳み波形や折り畳み高さを一定化することができる。以降の折り畳み工程時において、嵩張らずに且つコンパクトな折り畳み形状を得ることができるようになり、インストルメントパネル内に形成された収納容器内に容易に且つ確実に取り付けることができる。
更に本発明によれば、エアバッグ本体の左右両側部を前記ガス導入口から左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で折り畳んだ後、更に前記ガス導入口上に折り畳むことが好ましい。
エアバッグ本体の左右両側部を前記ガス導入口から左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で折り畳むため、エアバッグ本体の左右両側部間に積層された構成基布同士が互いに密着せず、エアバッグ本体を前記ガス導入口上に折り畳むことができる。その結果、エアバッグ本体の左右両側部間に所要の寸法間隔を有するガス流路を形成することができるようになり、高圧ガスを乗員に向けて速やかに且つ円滑に膨張展開させることが可能となる。
また、エアバッグ本体の左右両側部間が前記ガス導入口に向けて折り畳まれるため、前記ガス導入口から導入されるガス圧を周辺に良好に分散することができることでガスの流通性が良好となる。前記構成基布の外周部にガス圧を円滑に且つ速やかに作用させることができるようになり、乗員方向に向けてエアバッグ本体を広く膨張展開させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下の説明においては、インストルメントパネルの前面側を後部、後面側を前部といい、インストルメントパネルを正面からみて上下左右という。
本発明に適用される助手席用エアバッグ装置は、図6に示すように、インストルメントパネル1のフェイシア2の助手席に相対する部位の上面に設けられた開口部内にエアバッグリッド3に覆われて取り付けられている。符号4はフロントウインドシールドを示し、符号5はエアバッグモジュールを示している。
図1は本発明の代表的な実施形態によるエアバッグ10の折り畳み形態を示す断面図、図2は本発明に適用されるエアバッグ装置の一構造例を概略的に示す分解斜視図である。
これらの図において、エアバッグモジュール5は、ハウジング6内に折り畳まれて収容され、ガス導入口周辺部がハウジング6とリテーナ7とにより挟持固定されたエアバッグ10と、リテーナ7の開口7aを通ってエアバッグ10内にガスを供給する球面状をなすインフレータ8とを備えている。符号9は、図示せぬインフレータ内部の起動装置に接続されるリード線を示しており、リード線9の先端には制御ユニット等と接続するコネクタ9aが設けられている。
前記ハウジング6は、その底部にインフレータ8を収納固定し、図6に示すインストルメントパネル1の内部に設けられた図示せぬレインフォースに取り付けるためのブラケット6aと、エアバッグリッド3の下面から下方に突設された四角筒形状の周壁部を取り付けるための押さえ金具6bとを有している。
エアバッグリッド3は、図6に示すフェイシア2の開口部に係合爪により取り付けられる。エアバッグ10の膨張展開において、エアバッグリッド3は、その内面に形成される薄肉溝からなるテアライン3aが開裂し、そのエアバッグリッド3のドアが開き、エアバッグ10がインストルメントパネル1の外方に所定の形態で瞬時に膨張展開する。
なお、上記助手席用エアバッグ装置の構造やその構成部材は、一般的なエアバッグの取付構造例を例示したものであり、本発明にあっては図示例に限定されるものではないことは勿論である。
図3は本発明の代表的なエアバッグ10の構造例を示している。同図において、エアバッグ本体11は、左右に側壁部12a,12aが形成されるとともに、乗員と対向する後端に後壁部12bが形成された上パネル12と、上パネル12の側壁部12aに結合される左右の側壁部13aを有するとともに、乗員と対向する後端が前記後壁部12bに結合される後壁部13bを有する下パネル13とから構成されている。
下パネル13には、インフレータ8のガス発生口に連結される略矩形状のガス導入口13cと、図6に示すハウジング6とリテーナ7との間で挟持固定するための複数の取付孔とが形成されている。上パネル12の側壁部12aにはベントホール12cが形成されている。ベントホール12cの内周には補強布が縫着されている。
上下パネル12,13は、例えば315デニールのナイロン糸条から構成された織物から構成されており、その織物にシリコーン樹脂をコーティングしている。このエアバッグ10は、常法に従いエアバッグ本体11の上下パネル12,13の外周縁部同士を互いに縫着することにより袋状に連結一体化することができる。
なお、上記エアバッグ10の構造や形態は図示例に限定されるものではなく、本発明にあっては各種の形状をもつエアバッグを使用することができ、例えばエアバッグ本体11の左右両側面を構成する二枚の側面布と、その左右側面布を縫合する一枚の中央布とを立体状に縫製することができる。
図4はエアバッグ10の折り畳み工程を示している。同図において、上下パネル12,13は平面状に広げた状態において略台形をなしている。
本発明は、エアバッグ本体11の折り畳み状態において、エアバッグ本体11の内部に乗員に向かうガス流路を構成する偏平なガス案内部14が形成されることに特徴を有している。本発明の特徴部であるガス案内部14は、図1及び図4(a)〜(c)に示すように、エアバッグ本体11の折り畳み時に、上下パネル12,13を互いに偏平状に重ねて折り畳むとともに、その左右の側壁部12a,13aを前記ガス導入口13cから所要の寸法間隔をおいて互いに平行になるように蛇腹状に折り畳むことによって形成することができる。
上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13aを図4(c)に示すように折り畳む前に、上下パネル12,13の後端部を図4(a),(b)に示すように前記ガス導入口13cに向かう蛇腹状に折り畳むことが有効である。上下パネル12,13の後端部における折り畳み形態は、図4(a),(b)に示すように、下パネル13のガス導入口13cから離間する状態で上下パネル12,13の後端部を蛇腹状に折り込んでいる。
このガス案内部14の前端部は、図4(b)に示すように、上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13a間に配置されるガス導入口13cに連通して形成することができ、そのガス導入口13cから導入されるガスの流れを乗員に向けて直接導入案内することができる。
上下パネル12,13の後端部における折り畳み形態としては、図示例に限定されるものではなく、例えば上下パネル12,13の後端部が前記ガス案内部14への導入ガスの導入タイミングや導入方向、エアバッグ10全体の膨張速度、膨張展開形態などを制御することができればよく、例えば展開特性に合わせて前記ガス導入口13c上に配置するように蛇腹状に折り込むことができる。
エアバッグ本体11の初期の折り畳み時において、上下パネル12,13の後端部を蛇腹状に折り畳むことにより、エアバッグ10全体の折り畳み波形や折り畳み高さを一定化することができる。上下パネル12,13の後端部を折り畳んだ後の次工程において、エアバッグ10全体を嵩張らずに且つコンパクトな折り畳み形状をもって形成することができるようになり、エアバッグ10を前記ハウジング6内に容易に且つ確実に取り付けることができる。
また、上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13a間に形成されたガス案内部14の構成基布を前記ガス導入口13cに向けて折り畳むことにより、エアバッグ10の膨張展開において、前記ガス導入口13cから導入されるガス圧を周辺に良好に分散することができ、上下パネル12,13の膨出面を乗員に向けて広く膨張展開させることができる。
上下パネル12,13の後端部を蛇腹状に折り畳んだ後、図4(a)に破線で示すように折り目を付けて、図4(c)に示すように上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13aを前記ガス導入口13cから左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で上パネル12上に折り畳む。この左右の側壁部12a,13aにおける折り畳み形態として、本実施形態では、上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13aを上パネル12上に蛇腹状に折り込んでいるが、本発明はこれに限定されるものではない。
この上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13aにおける折り畳み形態にあっても、既述したように前記ガス案内部14への導入ガスの導入タイミングや導入方向、エアバッグ10全体の膨張速度、膨張展開形態などを制御することができればよく、例えば展開特性に合わせてジグザグ折りやロール折りなどの各種の折り畳み形態を使用することができる。
上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13aを前記ガス導入口13cから左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で折り畳んだ後、図4(c)に破線で示すように折り目を付けて、図4(d)に示すように前記ガス導入口13c上にジグザグに折り畳む。
上下パネル12,13の左右の側壁部12a,13aにより上下パネル12,13の前記ガス案内部14における構成基布同士が互いに密着せずに、エアバッグ本体11を前記ガス導入口13c上に折り畳むことができる。このため、高圧ガスを乗員に向けて速やかに且つ円滑に膨張展開させることができる。
エアバッグ本体11の内部に偏平なガス案内部14を形成するにあたり、上記特許文献1に記載された折り畳み形態と比べて、エアバッグ本体11の折り畳み工程が少なくなり、折り畳み作業を容易に行うことができる。このため、エアバッグ本体11の折り畳みを自動化することが可能となり、作業能率を著しく向上させることができる。
エアバッグ本体11の折り畳み時において、エアバッグ本体11の内部に偏平なガス案内部14を単純な形態で形成することができる。このため、エアバッグ本体11の構成基布と独立して格別な形状規制部材やガス案内手段を設ける必要がなくなる。これにより、折り畳み形状のエアバッグ本体11を安定して形成することができ、気密に折り畳まれたエアバッグ本体11の膨張展開特性のばらつきが少なくなる。
こうしてエアバッグ10は、エアバッグ折り畳み時においてガス案内部14とその周辺部とに区画することができ、インフレータ8の起動により、前記ガス導入口13cからガス案内部14に熱ガスを導入することができる。
車両に所定以上の大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知してインフレータ8が起動し、前記ガス導入口13cから前記ガス案内部14に高圧ガスが導入され、エアバッグ10全体が瞬時に膨張する。エアバッグ10の膨張展開の初期段階においては、図5及び図6に示すように前記ガス導入口13cからガス案内部14内に高圧ガスが導入され、その高圧ガスが、ガス案内部14の長さが長い方向に向けて行き渡って充満し、ガス案内部14の内圧が急激に上昇する。
すなわち、図5及び図6に矢印Aで示す方向に高速にガス流を発生させるとともに、前記インフレータ8から発生する高圧ガスによりインストルメントパネル1の上面とウインドシールド4とにより囲まれる断面が略三角形をなすインストルメントパネル1の上方空間内で左右の幅寸法が拡張される。図6に破線で示す上下方向に膨張しようとする力により、前記ガス案内部14は上下パネル12,13に張力を与えてエアバッグ本体11の左右両側部が積極的に膨張する。
このため、乗員に対して略平行な広い膨張面で広がり、フロントウインドシールド4に沿った状態となる。この間も、インフレータ8は継続的に熱ガスを放出し続け、図5及び図6に矢印Aで示す方向に吹き出された高圧ガスは、インストルメントパネル1を越えて更に乗員側の上下及び左右方向に向けて所定の形態をもって膨出するエアバッグ10の全体を瞬時に膨張させる。
このような展開特性により、始めに乗員に対して斜め上方に膨張展開させることができるようになり、その後にエアバッグ10全体を膨張展開することができるため、最も激しく膨張する初期の展開過程では乗員に向けた膨張による急激な衝撃を与えることがない。しかも、エアバッグ10全体をコンパクトで且つ低コストで構成でき、しかも耐熱性を確保することができる。
このように、エアバッグ本体11内にインフレータ8から発生する高圧ガスを一旦前記ガス案内部14の長さが長い方向に流出させ、始めに前記ガス案内部14を膨張させることにより、最初のエアバッグ膨張形態を前記ガス案内部14の膨張形態により決めることができる。高温の発生ガスは、前記ガス案内部14を経てからエアバッグ本体11の左右両側部に導入されるため、エアバッグ本体11の構成基布が高温ガスによる影響を受けることは少なくなる。
また、前記インフレータ8のガス発生口を前記ガス案内部14内に配設することができるため、インフレータ8の圧力損失が少なくなる。比較的にガス出力の小さい小型のインフレータを使用することが可能となり、エアバッグモジュール5の全重量を軽減することができるようになる。なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態から当業者が容易に変更可能な技術的な範囲をも当然に包含するものである。
本発明の代表的な実施形態によるエアバッグの折り畳み形態を示す断面図である。 本発明に適用されるエアバッグ装置の一構造例を概略的に示す分解斜視図である。 完全に膨張展開されたときのエアバッグの全体形状例を概略的に示す立体図である。 同エアバッグの折り畳み工程を示す図である。 同エアバッグの初期の膨張展開時における膨張形態を概念的に示す図である。 同エアバッグの膨張展開時における膨張過程を概念的に示す図である。 従来のエアバッグを示す斜視図である。 従来のエアバッグの折り畳み形態を示す図である。
符号の説明
1 インストルメントパネル
2 フェイシア
3 エアバッグリッド
3a テアライン
4 フロントウインドシールド
5 エアバッグモジュール
6 ハウジング
6a ブラケット
6b 押さえ金具
7 リテーナ
7a 開口
8 インフレータ
9 リード線
9a コネクタ
10 エアバッグ
11 エアバッグ本体
12a,13a 側壁部
12b,13b 後壁部
12c ベントホール
13 下パネル
13c ガス導入口
14 ガス案内部

Claims (2)

  1. インストルメントパネル内に配設された助手席用エアバッグであって、
    同エアバッグが、上下部、前後端部及び左右側部を有するとともに、前端部にインフレータのガス発生口連結するガス導入口を有し、前端から後端にかけて上下間隔が広がる形状をもつ布袋からなるエアバッグ本体を備え
    同エアバッグ本体の上部と下部とが、互いに偏平状に重ねられ、その左右両側部と前記後端部とが、前記ガス導入口から左右両側方向に所要の寸法間隔をおいて離間した状態で折り畳まれて、前記所要の寸法間隔を有するガス流路が形成されてなり、
    同ガス流路が、エアバッグ膨張展開時において前記ガス導入口から導入されるガスの流れを乗員に向けて直接導入案内する偏平なガス案内部が構成され、
    こうして折り畳まれたエアバッグ本体が、更に前記ガス導入口上に折り畳まれてなる、ことを特徴とする助手席用エアバッグ。
  2. 前記エアバッグ本体の左右側部と後端部とが、前記ガス導入口に向かう蛇腹状に折り畳まれてなることを特徴とする請求項1記載助手席用エアバッグ。
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