JP4129205B2 - Method for manufacturing perpendicular magnetic recording head - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも記録用の誘導型磁気変換素子を備えた垂直磁気記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばハードディスクなどの磁気記録媒体(以下、単に「記録媒体」という。)の面記録密度の向上に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。この薄膜磁気ヘッドの記録方式としては、例えば、信号磁界の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)にする長手記録方式や、信号磁界の向きを記録媒体の面と直交する方向にする垂直記録方式が知られている。現在のところは長手記録方式が広く利用されているが、面記録密度の向上に伴う市場動向を考慮すれば、今後は長手記録方式に代わり垂直記録方式が有望視されるものと想定される。なぜなら、垂直記録方式では、高い線記録密度を確保可能な上、記録済みの記録媒体が熱揺らぎの影響を受けにくいという利点が得られるからである。
【0003】
垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドは、主に、記録用の磁束を発生させる薄膜コイルと、この薄膜コイルにおいて発生した磁束を記録媒体に向けて放出することにより記録処理を実行する磁極層とを備えている。この磁極層の構成としては、例えば、主磁極層がヨーク層に部分的に乗り上げて磁気的に連結されたものや(例えば、特許文献1参照。)、主磁極層のトレーリング側にポールチップが配置されて磁気的に連結されたものなどが既に知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−197611号公報
【特許文献2】
特開2003−036503号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、磁極層は、一般に、エアベアリング面から後方に向かって延在し、記録媒体の記録トラック幅を画定する一定幅を有するトラック幅画定部分と、このトラック幅画定部分の後方に連結され、トラック幅画定部分の幅よりも大きな幅を有する拡幅部分とを含んで構成されている。この磁極層の幅がトラック幅画定部分から拡幅部分へ拡がる位置は、薄膜磁気ヘッドの性能を決定する重要な因子のうちの1つである「フレアポイント」であり、このフレアポイントとエアベアリング面との間の距離は「ネックハイト」である。垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドを安定に量産するためには、例えば、実質的に記録処理を実行する主要部分であるトラック幅画定部分を可能な限り高精度に形成する必要がある。
【0006】
しかしながら、狭幅のトラック幅画定部分と広幅の拡幅部分とを含む磁極層を一括して形成しようとすると、フォトリソグラフィ処理を使用して磁極層を形成するためのフォトレジストパターンを形成する際に、フォトレジスト膜中において、拡幅部分に対応する大面積領域の露光量がトラック幅画定部分に対応する小面積領域の露光量よりも著しく大きくなるため、小面積領域の露光範囲が大面積領域の露光の影響を受けて拡大しやすくなり、結果として、延在方向において一律な幅となるようにトラック幅画定部分を高精度に形成することが困難になるという問題があった。この問題は、特に、フレアポイントをエアベアリング面へ近づけることによりネックハイトを小さくし、すなわちトラック幅規定部分の長さを小さくするほど顕著になる。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、磁極層を高精度に形成し、垂直磁気記録ヘッドを安定に量産することが可能な垂直磁気記録ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の垂直磁気記録ヘッドの製造方法は、磁束を発生させる薄膜コイルと、この薄膜コイルにおいて発生した磁束を媒体進行方向に移動する記録媒体に向けて放出する磁極層と、を備えた垂直磁気記録ヘッドを製造する方法であり、磁極層を形成する工程が、記録媒体に対向する記録媒体対向面から後方に向かって記録トラック幅を画定する一定幅をもって延在するように第1の磁極層部分を形成する第1の工程と、第1の磁極層部分と同一階層内においてその後方に磁気的に連結され、第1の磁極層部分よりも大きな幅を有するように第2の磁極層部分を形成する第2の工程とを、互いに別々の工程として含み、第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とが互いに別体をなし、それぞれの媒体進行方向側の面が同一面内に含まれるようにすると共に、第1の工程および第2の工程が、第2の磁極層部分をパターン形成することにより、その第2の磁極層部分の前端において、磁極層の幅が第1の磁極層部分から第2の磁極層部分へ拡がる拡幅位置を規定する工程と、上記した一定幅に対応する一定幅を有する部分が第2の磁極層部分の前方領域からその第2の磁極層部分に部分的に乗り上げるように前駆磁極層をパターン形成することにより、その前駆磁極層のうちの一定幅を有する部分において上記した一定幅を規定する工程と、第2の磁極層部分および前駆磁極層と共にそれらの周辺領域を覆うように絶縁層を形成する工程と、エッチング処理を使用して少なくとも第2の磁極層部分が露出するまで絶縁層および前駆磁極層を平坦化し、前駆磁極層のうちの第2の磁極層部分に乗り上げた部分を選択的に除去することにより、第2の磁極層部分に直接接触して隣接するように第1の磁極層部分を形成する工程とを含むようにしたものである。
【0011】
本発明に係る第2の垂直磁気記録ヘッドの製造方法は、磁束を発生させる薄膜コイルと、この薄膜コイルにおいて発生した磁束を媒体進行方向に移動する記録媒体に向けて放出する磁極層と、を備えた垂直磁気記録ヘッドを製造する方法であり、磁極層を形成する工程が、記録媒体に対向する記録媒体対向面から後方に向かって記録トラック幅を画定する一定幅をもって延在するように第1の磁極層部分を形成する第1の工程と、第1の磁極層部分と同一階層内においてその後方に磁気的に連結され、第1の磁極層部分よりも大きな幅を有するように第2の磁極層部分を形成する第2の工程とを、互いに別々の工程として含み、第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とが互いに別体をなし、それぞれの媒体進行方向側の面が同一面内に含まれるようにすると共に、第1の工程および第2の工程が、第2の磁極層部分をパターン形成することにより、その第2の磁極層部分の前端において、磁極層の幅が第1の磁極層部分から第2の磁極層部分へ拡がる拡幅位置を規定する工程と、第2の磁極層部分およびその周辺領域を覆うようにシード層を形成する工程と、このシード層を使用してめっき膜を成長させ、上記した一定幅に対応する一定幅を有する部分がシード層上を第2の磁極層部分の前方領域からその第2の磁極層部分に部分的に乗り上げるように前駆磁極層をパターン形成することにより、その前駆磁極層のうちの一定幅を有する部分において上記した一定幅を規定する工程と、第2の磁極層部分および前駆磁極層と共にそれらの周辺領域を覆うように絶縁層を形成する工程と、エッチング処理を使用して少なくとも第2の磁極層部分が露出するまで絶縁層、前駆磁極層およびシード層を平坦化し、前駆磁極層のうちの第2の磁極層部分に乗り上げた部分を選択的に除去することにより、第2の磁極層部分にシード層を介して間接的に隣接するように第1の磁極層部分を形成する工程とを含むようにしたものである。
【0013】
本発明に係る第1または第2の垂直磁気記録ヘッドの製造方法では、磁極層を構成する第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とが互いに別々の工程において形成されることにより、これらの第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とが互いに別体をなすと共に同一階層内に位置し、それぞれの媒体進行方向側の面が同一平面内に含まれるようになる。これにより、フォトリソグラフィ処理を使用して磁極層を形成するためのフォトレジストパターンを形成する際に、フォトレジスト膜中において、狭幅の第1の磁極層部分に対応する小面積領域の露光範囲が広幅の第2の磁極層部分に対応する大面積領域の露光の影響を受けて拡大しにくくなる。
【0019】
本発明に係る第2の垂直磁気記録ヘッドの製造方法では、第2の磁極層部分をパターン形成する工程において、前端面が第2の磁極層部分の延在方向に対して後方に向かって傾くように第2の磁極層部分を形成するのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの構成について説明する。図1は薄膜磁気ヘッドの断面構成を表しており、(A)はエアベアリング面に平行な断面を示し、(B)はエアベアリング面に垂直な断面を示している。また、図2は図1に示した薄膜磁気ヘッドの主要部の平面構成を表している。なお、図1に示した矢印Mは、薄膜磁気ヘッドに対して記録媒体(図示せず)が相対的に進行する方向(媒体進行方向)を表している。
【0023】
以下の説明では、図1および図2中に示したX軸方向の距離を「幅」、Y軸方向の距離を「長さ」、Z軸方向の距離を「厚さ)」と表記する。また、Y軸方向のうちのエアベアリング面に近い側を「前方」、その反対側を「後方」と表記する。これらの表記内容は、後述する図3以降においても同様とする。
【0024】
この薄膜磁気ヘッドは、例えば、記録・再生の双方の機能を実行可能な複合型ヘッドであり、図1に示したように、例えばアルティック(Al2 O3 ・TiC)などのセラミック材料により構成された基板1上に、例えば酸化アルミニウム(Al2 O3 ;以下、単に「アルミナ」という。)などの非磁性絶縁材料により構成された絶縁層2と、磁気抵抗効果(MR;Magneto-resistive )を利用して再生処理を実行する再生ヘッド部100Aと、例えばアルミナなどの非磁性絶縁材料により構成された分離層7と、垂直記録方式の記録処理を実行する単磁極型の記録ヘッド部100Bと、例えばアルミナなどの非磁性絶縁材料により構成されたオーバーコート層19とがこの順に積層された構成を有している。
【0025】
再生ヘッド部100Aは、例えば、下部リードシールド層3と、シールドギャップ膜4と、上部リードシールド層5とがこの順に積層された構成を有している。このシールドギャップ膜4には、記録媒体に対向する記録媒体対向面(エアベアリング面)50に一端面が露出するように、再生素子としてのMR素子6が埋設されている。
【0026】
下部リードシールド層3および上部リードシールド層5は、MR素子6を周囲から磁気的に分離するものであり、例えば、ニッケル鉄合金(NiFe(例えばNi:80重量%,Fe:20重量%);以下、単に「パーマロイ(商品名)」という。)などの磁性材料により構成され、それらの厚さは約1.0μm〜2.0μmである。
【0027】
シールドギャップ膜4は、MR素子6を周囲から電気的に分離するものであり、例えばアルミナなどの非磁性絶縁材料により構成されている。
【0028】
MR素子6は、例えば、巨大磁気抵抗効果(GMR;Giant Magneto-resistive )またはトンネル磁気抵抗効果(TMR;Tunneling Magneto-resistive )などを利用して再生処理を実行するものである。
【0029】
記録ヘッド部100Bは、例えば、絶縁層9,13により周囲を埋設された磁極層30と、磁気的連結用の開口(バックギャップ14BG)が設けられたギャップ層14と、絶縁層18により埋設された薄膜コイル17と、ライトシールド層40とがこの順に積層された構成を有している。なお、図2では、記録ヘッド部100Bのうちの磁極層30(後述するシード層10を除く)、薄膜コイル17およびライトシールド層40のみを示している。
【0030】
磁極層30は、薄膜コイル17において発生した磁束を収容し、その磁束を記録媒体に向けて放出するものであり、エアベアリング面50から後方に向かって延在している。特に、磁極層30は、例えば、補助磁極層8と、シード層10と、主磁極層20とが積層された構成を有している。なお、絶縁層9,13は、磁極層30を周囲から電気的に分離するものであり、例えば、アルミナなどの非磁性絶縁材料により構成されている。
【0031】
補助磁極層8は、主磁極層20の磁気ボリューム(磁束収容量)を確保するための補助的な磁束の収容部分として機能するものであり、主磁極層20のリーディング側においてエアベアリング面50から後退した位置から後方に向かって延在し、その主磁極層20にシード層10を介して磁気的に連結されている。この補助磁極層8は、例えば、主磁極層20と同様の磁性材料により構成されており、図2に示したように、幅W2を有する矩形状の平面形状を有している。
【0032】
シード層10は、後述する薄膜磁気ヘッドの製造工程においてめっき処理を行うために使用され、特に、主磁極層20(後述する先端磁極層11および後端磁極層12の双方)を形成するために使用されるものであり、例えば、後端磁極層12と同様の磁性材料により構成されている。
【0033】
主磁極層20は、主要な磁束の放出部分として機能するものであり、エアベアリング面50から後方に向かって延在している。この主磁極層20は、例えば、図2に示したように、エアベアリング面50から後方に向かって記録媒体の記録トラック幅を画定する一定幅W1(W1=約0.15μm)をもって延在する先端磁極層11(第1の磁極層部分)と、この先端磁極層11の後方に磁気的に連結され、先端磁極層11の幅W1よりも大きな幅W2(W2>W1)を有する後端磁極層12(第2の磁極層部分)とを含んでいる。これらの先端磁極層11と後端磁極層12とは互いに別体をなしており、先端磁極層11のトレーリング側の面11Mと後端磁極層12のトレーリング側の面12Mとは同一面内に含まれている。特に、先端磁極層11と後端磁極層12とは、例えば、互いに直接接触して隣接している。主磁極層20の幅が先端磁極層11(幅W1)から後端磁極層12(幅W2)へ拡がる位置は、薄膜磁気ヘッドの記録性能を決定する重要な因子のうちの1つである「フレアポイントFP(拡幅位置)」である。このフレアポイントFPとエアベアリング面50との間の距離は「ネックハイトNH」であり、例えば、約0.1μm〜1.0μmである。
【0034】
上記した「先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなしている」とは、先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別々の工程において形成されたものであり、1つの連続体(一体品)を構成していないことを意味している。また、「面11M,12Mが同一面内に含まれている」とは、面11M,12Mが同一の平面(X軸およびY軸を含む平面)の一部を構成していることを意味している。さらに、「トレーリング側」とは、図1に示した媒体進行方向Mに向かって進行する記録媒体の移動状態を1つの流れと見た場合に、その流れの流出する側(媒体進行方向側)をいい、ここでは厚さ方向(Z軸方向)における上側をいう。これに対して、流れの流入する側は「リーディング側」と呼ばれ、ここでは厚さ方向における下側をいう。
【0035】
先端磁極層11は、長さ方向(Y軸方向)においてほぼ一律な幅W1を有しており、例えば、パーマロイや鉄コバルト系合金(例えば鉄コバルト合金(FeCo)または鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi))などにより構成されている。特に、先端磁極層11は、例えば、後端磁極層12よりも高い飽和磁束密度を有する磁性材料により構成されており、具体的には鉄コバルト系合金により構成されている。
【0036】
後端磁極層12は、例えば、後方において一定幅W2を有し、かつ前方において先端磁極層11へ近づくにしたがって次第に幅が狭まっており、先端磁極層11と同様の磁性材料により構成されている。特に、後端磁極層12は、例えば、先端磁極層11よりも低い飽和磁束密度を有する磁性材料により構成されており、具体的にはパーマロイにより構成されている。図2に示したように、先端磁極層11の延在方向(Y軸方向)と、後端磁極層12のうちの先端磁極層11に対して両側に位置する前端縁WEとのなす角度θは、例えば、約25°以上90°以下の範囲内(25°≦θ≦90°)である。
【0037】
ギャップ層14は、磁極層30とライトシールド層40とを磁気的に分離するためのギャップを構成するものであり、例えば、アルミナなどの非磁性絶縁材料により構成され、その厚さは約0.2μm以下である。
【0038】
薄膜コイル17は、記録用の磁束を発生させるものであり、例えば、バックギャップ14BGを中心としてスパイラル状に巻回する巻線構造を有し、銅(Cu)などの高導電性材料により構成されている。なお、図1および図2では、薄膜コイル17を構成する複数の巻線のうちの一部のみを示している。
【0039】
絶縁層18は、薄膜コイル17を覆って周囲から電気的に分離するものであり、バックギャップ14BGを塞がないようにギャップ層14上に配設されている。この絶縁層18は、例えば、加熱されることにより流動性を示すフォトレジスト(感光性樹脂)やスピンオングラス(SOG)などにより構成されており、その端縁近傍部分が丸みを帯びた斜面を有している。この絶縁層18の最前端の位置は、薄膜磁気ヘッドの記録性能を決定する重要な因子のうちの1つである「スロートハイトゼロ位置TP」である。このスロートハイトゼロ位置TPとエアベアリング面50との間の距離は「スロートハイトTH」であり、例えば、約0,3μm以下である。なお、図1および図2では、例えば、スロートハイトゼロ位置TPがフレアポイントFPに一致しており、すなわちスロートハイトTHとネックハイトNHとが互いに一致している場合を示している。
【0040】
ライトシールド層40は、磁極層30から放出された磁束の広がり成分を取り込み、その磁束の広がりを防止するものである。このライトシールド層40は、磁極層30のトレーリング側においてエアベアリング面50から後方に向かって延在し、エアベアリング面50に近い側においてギャップ層14により磁極層30から隔てられると共にエアベアリング面50から遠い側においてバックギャップ14BGを通じて磁極層30と隣接して磁気的に連結されている。特に、ライトシールド層40は、互いに別体をなす2つの構成要素、すなわち主要な磁束の取り込み口として機能するTH規定層15と、このTH規定層15から取り込まれた磁束の流路として機能するヨーク層16とを含んでいる。
【0041】
TH規定層15は、ギャップ層14に隣接し、エアベアリング面50からこのエアベアリング面50とバックギャップ14BGとの間の位置(より具体的にはエアベアリング面50と薄膜コイル17との間の位置)まで延在している。このTH規定層15は、例えば、パーマロイや鉄コバルト系合金などの磁性材料により構成されており、例えば、図2に示したように、磁極層30の幅W2よりも大きな幅W3(W3>W2)を有する矩形状の平面形状を有している。このTH規定層15には薄膜コイル17を埋設している絶縁層18が隣接しており、すなわちTH規定層15は絶縁層18の最前端位置(スロートハイトゼロ位置TP)を規定し、より具体的にはスロートハイトTHを規定する役割を担っている。
【0042】
ヨーク層16は、絶縁層18を覆うようにエアベアリング面50からバックギャップ14BGまで延在しており、前方においてTH規定層15に乗り上げて磁気的に連結されていると共に、後方においてバックギャップ14BGを通じて磁極層30に隣接して磁気的に連結されている。このヨーク層16は、例えば、TH規定層15と同様の磁性材料により構成されており、図2に示したように、TH規定層15と同様に幅W3を有する矩形状の平面形状を有している。
【0043】
次に、図1および図2を参照して、薄膜磁気ヘッドの動作について説明する。
【0044】
この薄膜磁気ヘッドでは、情報の記録時において、図示しない外部回路を通じて記録ヘッド部100Bの薄膜コイル17に電流が流れると、その薄膜コイル17において磁束が発生する。このとき発生した磁束は、磁極層30を構成する補助磁極層8および主磁極層20に収容されたのち、主に、主磁極層20内を後端磁極層12から先端磁極層11へ流れる。この際、主磁極層20内を流れる磁束は、その主磁極層20の幅の減少に伴い、フレアポイントFPにおいて絞り込まれて集束するため、先端磁極層11のうちのトレーリング側の端縁(トレーリングエッジ)TE近傍に集中する。このトレーリングエッジTE近傍に集中した磁束が先端磁極層11から外部に放出されると、記録媒体の表面と直交する方向に記録磁界が発生し、この記録磁界により記録媒体が垂直方向に磁化されるため、記録媒体に磁気的に情報が記録される。なお、情報の記録時には、先端磁極層11から放出された磁束の広がり成分がライトシールド層40に取り込まれるため、その磁束の広がりが防止される。このライトシールド層40に取り込まれた磁束は、バックギャップ14BGを通じて磁極層30に環流される。
【0045】
一方、再生時においては、再生ヘッド部100AのMR素子6にセンス電流が流れると、記録媒体からの再生用の信号磁界に応じてMR素子6の抵抗値が変化する。そして、この抵抗変化がセンス電流の変化として検出されるため、記録媒体に記録されている情報が磁気的に読み出される。
【0046】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドでは、補助磁極層8、シード層10および主磁極層20を含んで構成された磁極層30に関して、その主磁極層20を構成する先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一平面内に含まれるようにしたので、この特徴的な構成を有する主磁極層20を形成するために、以下で説明する本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を適用することが可能になる。したがって、量産性が安定に得られるため、記録性能を安定に確保することができる。
【0047】
特に、本実施の形態では、先端磁極層11が後端磁極層12よりも高い飽和磁束密度を有するようにしたので、先端磁極層11において記録処理の実行を妨げる磁束飽和が生じず、かつ後端磁極層12において磁束の流出に起因した意図しない書き込みが生じないように、先端磁極層11および後端磁極層12の双方において磁束の流れが適性化される。したがって、主磁極層20全体として安定な磁束の流れが得られるため、この観点においても記録特性の安定確保に寄与することができる。
【0048】
また、本実施の形態では、先端磁極層11の延在方向と後端磁極層12の前端縁WEとの間の角度θが25°≦θ≦90°の条件を満たすようにしたので、先端磁極層11と後端磁極層12との間に幅方向の段差が形成され、フレアポイントFPにおいて磁束が適性に集束する。したがって、後端磁極層12から先端磁極層11へ必要十分な磁束が供給されるため、この観点においても記録特性の安定確保に寄与することができる。
【0049】
次に、図1〜図11を参照して、図1および図2に示した薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明する。図3〜図8は薄膜磁気ヘッドの製造工程を説明するためのものであり、いずれも図1に対応する断面構成を示している。図9〜図11は製造途中の薄膜磁気ヘッドの主要部の平面構成を表しており、それぞれ図3、図4および図8に対応している。
【0050】
以下では、まず、図1を参照して薄膜磁気ヘッド全体の製造工程の概略について説明したのち、図1〜図11を参照して薄膜磁気ヘッドの主要部(主磁極層20)の形成工程について詳細に説明する。なお、薄膜磁気ヘッドの一連の構成要素の材質、寸法および構造的特徴等に関して既に詳述したものについては、その説明を随時省略するものとする。
【0051】
この薄膜磁気ヘッドは、主に、めっき処理やスパッタリングなどの成膜技術、フォトリソグラフィ処理などのパターニング技術、ならびにドライエッチングなどのエッチング技術等を含む既存の薄膜プロセスを使用して、各構成要素を順次形成して積層させることにより製造される。すなわち、図1に示したように、まず、基板1上に絶縁層2を形成したのち、この絶縁層2上に、下部リードシールド層3と、MR素子6を埋設したシールドギャップ膜4と、上部リードシールド層5とをこの順に積層させることにより、再生ヘッド部100Aを形成する。続いて、再生ヘッド部100A上に分離層7を形成したのち、この分離層7上に、絶縁層9,13により周囲を埋設された磁極層30(補助磁極層8、シード層10および主磁極層20(先端磁極層11,後端磁極層12))と、バックギャップ14BGを有するギャップ層14と、薄膜コイル17を埋設した絶縁層18と、ライトシールド層40(TH規定層15,ヨーク層16)とをこの順に積層させることにより、記録ヘッド部100Bを形成する。最後に、記録ヘッド部100B上にオーバーコート層19を形成したのち、機械加工や研磨加工を利用してエアベアリング面50を形成することにより、薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0052】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法の趣旨は、磁極層30のうちの主磁極層20を形成するために、その主磁極層20を構成する先端磁極層11と後端磁極層12とを互いに別々の工程において形成することにより、図1に示したように、先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一面内に含まれるようにするものである。特に、この薄膜磁気ヘッドの製造方法は、先端磁極層11を形成する工程において、記録トラック幅を画定する一定幅W1を規定し、後端磁極層12を形成する工程において、主磁極層20の幅が先端磁極層11から後端磁極層12へ拡がるフレアポイントFPを規定することを特徴としている。
【0053】
すなわち、主磁極層20を形成する際には、分離層7上に絶縁層9により埋設されるように補助磁極層8をパターン形成したのち、まず、図3に示したように、例えばスパッタリングを使用して、補助磁極層8およびその周辺領域を覆うように、めっき処理を行うためのシード層10を形成する。
【0054】
続いて、シード層10上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト膜(図示せず)を形成し、引き続きフォトリソグラフィ処理を使用してフォトレジスト膜をパターニングすることによりフォトレジストパターンを形成したのち、このフォトレジストパターンと共にシード層10を使用してめっき膜を成長させることにより、図3に示したように、シード層10上に後端磁極層12をパターン形成する。この後端磁極層12を形成する際には、例えば、図9に示したように、後方において一定幅W2を有し、かつ前方において次第に幅が狭まる六角形状の平面形状を有するようにすると共に、特に、前端縁FEの幅W4が後工程において形成される先端磁極層11の幅W1とほぼ等しくなるようにし、より具体的には幅W4が幅W1に一致するようにする(W4=W1)。また、例えば、図3に示したように、後端磁極層12の前端においてフレアポイントFPを規定するために、目標とするフレアポイントFPに前端が位置するようにし、より具体的には、後工程においてエアベアリング面50が形成される位置(図1参照)よりも約0.1μm〜1.0μmだけ後退して前端が位置するようにする。さらに、例えば、後端磁極層12の厚さT1が最終的に形成される主磁極層20の厚さT(図8参照)よりも大きくなるようにする(T1>T)。
【0055】
続いて、後端磁極層12を形成するために使用したフォトレジストパターンを除去し、新たに他のフォトレジストパターン(図示せず)を形成したのち、この他のフォトレジストパターンと共に引き続きシード層10を使用してめっき膜を成長させることにより、図4に示したように、先端磁極層11を形成するための前駆磁極層111をパターン形成する。この前駆磁極層111を形成する際には、例えば、図10に示したように、先端磁極層11の一定幅W1に対応する一定幅、具体的には幅W1よりも大きな一定幅W0(W0>W1)を有する先端部111A(一定幅部分)と、この先端部111Aの後方に磁気的に連結され、先端部111Aの幅W0よりも大きな幅W5(W5>W0)を有する後端部111Bとを含み、図4に示したように、その先端部111Aが後端磁極層12の前方領域からその後端磁極層12上に乗り上げるようにする。また、例えば、図4に示したように、上記した後端磁極層12の厚さT1と同様に、前駆磁極層111の厚さT2が最終的に形成される主磁極層20の厚さT(図8参照)よりも大きくなるようにする(T2>T)。
【0056】
続いて、例えばイオンミリングを使用し、後端磁極層12および前駆磁極層111をマスクとしてシード層10にエッチング処理を施すことにより、図5に示したように、主に垂直方向(厚さ方向)のエッチング作用を利用し、シード層10のうちの後端磁極層12および前駆磁極層111に対応する部分以外の部分をエッチングして掘り下げることにより選択的に除去し、絶縁層9を露出させる。この際には、例えば、シード層10をエッチングすると共に前駆磁極層111もエッチングし、主に幅方向のエッチング作用を利用して先端部111Aをエッチングすることにより、その先端部111Aの幅をW0からW1まで狭める。これにより、先端部111Aの一定幅W1に基づいて、記録トラック幅を画定する一定幅W1が規定される。
【0057】
続いて、図6に示したように、例えばスパッタリングを使用して、後端磁極層12および前駆磁極層111と共にそれらの周辺領域を覆うように絶縁層13を形成する。この絶縁層13を形成する際には、例えば、後端磁極層12および前駆磁極層111を完全に覆って埋設させると共に、特に、その厚さが後端磁極層12の厚さと前駆磁極層111の厚さとの総和よりも大きくなるようにする。
【0058】
続いて、図7に示したように、後端磁極層12および前駆磁極層111を平坦化する。具体的には、研磨処理、例えばCMP法を使用して全体に研磨処理を施すことにより、少なくとも後端磁極層12が露出するまで絶縁層13と共に後端磁極層12および前駆磁極層111を研磨して平坦化する。この研磨処理により、前駆磁極層111のうちの後端磁極層12に乗り上げた部分が選択的に除去されるため、図8に示したように、研磨面に基づいてトレーリングエッジTEが規定され、図11に示したように、幅W1を有する先端磁極層11が後端磁極層12に直接接触して隣接するように形成される。これにより、先端磁極層11(幅W1)および後端磁極層12(幅W2)を含む主磁極層20が完成する。この主磁極層20では、先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一平面内に含まれることとなる。なお、先端磁極層11を形成する際には、例えば、研磨精度の誤差に起因して後端磁極層12が露出せず、前駆磁極層111のうちの後端磁極層12に乗り上げた部分が意図せずに残存してしまうことを防止するために、最終的に形成される主磁極層20の厚さTが後端磁極層12の厚さT1や前駆磁極層111の厚さT2よりも小さくなるまで研磨処理を行うようにするのが好ましい(T<T1,T2)。
【0059】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法では、補助磁極層8、シード層10および主磁極層20を含んで構成された磁極層30に関して、その主磁極層20を構成する先端磁極層11と後端磁極層12とを互いに別々の工程で形成することにより、これらの先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一平面内に含まれるようにしたので、以下の理由により、主磁極層20を高精度に形成し、薄膜磁気ヘッドを安定に量産することができる。
【0060】
すなわち、本実施の形態に対する比較例として、例えば、先端磁極層11と後端磁極層12とを一工程で一体に形成する場合には、フォトリソグラフィ処理を使用して主磁極層20を形成するためのフォトレジストパターンを形成する際に、1つのフォトレジスト膜中に、狭幅の先端磁極層11に対応する小面積領域と広幅の後端磁極層12に対応する大面積領域との双方が含まれるため、上記「発明が解決しようとする課題」の項において説明したように、小面積領域の露光範囲が大面積領域の露光の影響を受けて拡大しやすくなる。この場合には、最終的に延在方向において一律な幅W1となるように先端磁極層11を形成しようとしても、実際には、例えば、図12に示したように、長さ方向(Y軸方向)において先端磁極層11の幅がW1からこれよりも大きなW11(W11>W1)へ次第に拡がってしまい、先端磁極層11を高精度に形成することが困難になる。特に、上記したように先端磁極層11の幅が拡がると、図12に示したように、フレアポイントFPが目標位置よりも後方にずれてしまうため、フレアポイントFPを制御することも困難になる。なお、図12に示した「(フレアポイント)FP」は、当初の目標位置を表している。
【0061】
これに対して、本実施の形態では、先端磁極層11と後端磁極層12とを互いに別々の工程で形成することにより、フレアポイントFPと記録トラック幅を画定する一定幅W1とが別々の工程において規定される。具体的には、図3に示したように、後端磁極層12の前端においてフレアポイントFPが規定されると共に、図5に示したように、後端磁極層12とは別個の工程において形成された前駆磁極層111のうちの先端部111Aの幅W1に基づいて、記録トラック幅を画定する一定幅W1が規定される。この場合には、後端磁極層12を形成するために使用されるフォトレジストパターンと前駆磁極層111を形成するために使用されるフォトレジストパターンとが互いに別々の工程において形成され、後端磁極層12に対応する大面積領域と前駆磁極層111に対応する小面積領域とが1つのフォトレジスト膜中に含まれないため、小面積領域の露光範囲が大面積領域の露光の影響を受けにくくなり、すなわち小面積領域の露光範囲が拡大しにくくなる。これにより、図11に示したように、最終的に延在方向において一律な幅W1となるように先端磁極層11を形成することが可能になる。もちろん、この場合には、先端磁極層11が一律な幅W1を有することとなるため、フレアポイントFPを所望の目標位置に設定することが可能となり、フレアポイントFPが容易に制御される。したがって、本実施の形態では、主磁極層20を高精度に形成し、薄膜磁気ヘッドを安定に量産することが可能になるのである。
【0062】
上記の他、本実施の形態では、研磨処理を使用して前駆磁極層111を研磨することにより先端磁極層11が形成されるため、研磨面に基づいて主磁極層20のトレーリングエッジTEが規定される。このトレーリングエッジTEは、主磁極層20のうちの実質的な記録箇所であり、記録密度を確保する上で十分に平坦てあることが必要とされる。この点に関して、本実施の形態では、研磨処理を併用せずに例えばめっき処理のみを使用して先端磁極層11を形成する場合とは異なり、研磨処理による平坦加工特性を利用してトレーリングエッジTEが高精度に平坦化されるため、この観点においても主磁極層20の高精度形成に寄与することができる。
【0063】
また、本実施の形態では、研磨後の平坦面(面11M,12Mを含む平坦面)上に極薄(約0.2μm厚以下)のギャップ層13が形成されるため、凹凸を有する非平坦面上に極薄のギャップ層13を形成する場合とは異なり、ギャップ層13の形成厚さを高精度に制御することができる。
【0064】
なお、本実施の形態では、図6〜図8に示したように、後端磁極層12および前駆磁極層111を平坦化するための手段としてCMP法に代表される研磨処理を使用するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、後端磁極層12および前駆磁極層111を平坦化することにより先端磁極層11および後端磁極層12を含む主磁極層20を形成し得る限り、研磨処理に代えて他の手法を使用してもよい。この「他の手法」としては、例えば、イオンミリングに代表されるエッチング処理が挙げられる。このイオンミリングを使用する場合には、例えば、図6に示した絶縁層13をアルミナに代えてフォトレジストとした上で、後端磁極層12および前駆磁極層111に対するエッチング速度と絶縁層13に対するエッチング速度とが互いにほぼ等しくなるようなエッチング条件においてエッチング処理を行えば、図8に示したように、研磨処理を使用した場合と同様に主磁極層20を形成することが可能になる。この「エッチング条件」とは、例えば、後端磁極層12や前駆磁極層111の延在面(X軸およびY軸を含む平面)に対する垂線(Y軸方向の線)とイオンビームの照射方向との間の角度が約65°〜70°となる条件である。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0065】
また、本実施の形態では、図10に示したように、一定幅W0を有する先端部111Aとこの先端部111Aの幅W0よりも大きな幅W5を有する後端部111Bとを含むように前駆磁極層111を形成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、図13に示したように、全体が一定幅W0を有するように前駆磁極層111を形成してもよい。この場合には、フォトレジストパターンの形成時に、フォトレジスト膜中に狭幅の先端部111Aに対応する小面積領域のみが含まれることとなり、広幅の後端部111Bに対応する大面積領域が含まれなくなるため、その小面積領域が大面積領域の露光の影響を受けることなく高精度に露光される。したがって、前駆磁極層111の幅W0をより高精度に制御することができる。
【0066】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0067】
図14は本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの断面構成を表しており、(A)はエアベアリング面に平行な断面を示し、(B)はエアベアリング面に垂直な断面を示している。なお、図14では、上記第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の要素に同一の符号を付している。
【0068】
この薄膜磁気ヘッドは、補助磁極層8、シード層10および主磁極層20を含んで磁極層30が構成され、主磁極層20を構成する先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに直接接触して隣接していた上記第1の実施の形態とは異なり、補助磁極層8、シード層10および主磁極層20と共に他のシード層110を含んで磁極層30が構成され、先端磁極層11と後端磁極層12とが互いにシード層11を介して隣接している点を除き、上記第1の実施の形態において説明した薄膜磁気ヘッドと同様の構成を有している。
【0069】
本実施の形態では、シード層10は、主磁極層20全体(先端磁極層11および後端磁極層12の双方)を形成するために使用されるものであった上記第1の実施の形態とは異なり、主磁極層20のうちの後端磁極層12のみを形成するために使用されるものである。一方、シード層110は、シード層10と同様に後述する薄膜磁気ヘッドの製造工程においてめっき処理を行うために使用されるものであり、特に、先端磁極層11のみを形成するために使用されるものである。このシード層110は、例えば、先端磁極層11と同様の磁性材料により構成されている。
【0070】
後端磁極層12の前端面12FMは、その後端磁極層12の延在方向(Y軸方向)に対して後方に向かって傾いており、先端磁極層11の後端面RMは、後端磁極層12の前端面12FMに対応して後方に向かって傾いている。シード層10は、後端磁極層12の配設領域に対応してフレアポイントFPよりも後方にのみ配設されており、シード層110は、フレアポイントFPよりも前方の領域から後端磁極層12の前端面12FMに乗り上げるように配設されている。すなわち、シード層110のうちの前端面12FMに乗り上げた部分は、その前端面12FMと後端面11RMとにより挟まれており、上記したように、先端磁極層11と後端磁極層12とは互いにシード層110を介して隣接している。
【0071】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドでは、補助磁極層8、シード層10,110および主磁極層20を含んで構成された磁極層30に関して、その主磁極層20を構成する先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一平面内に含まれるようにしたので、上記第1の実施の形態と同様に、以下で説明する本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を適用することが可能になる。したがって、この場合においても安定な量産性が得られるため、安定した性能を確保することができる。
【0072】
次に、図14〜図20を参照して、図14に示した薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明する。図15〜図20は薄膜磁気ヘッドの製造工程を説明するためのものであり、いずれも図14に対応する断面構成を示している。
【0073】
本実施の形態において主磁極層20を形成する際には、上記第1の実施の形態と同様の工程(図3参照)を経て、めっき処理を行うためのシード層10を形成し、引き続きシード層10と共にフォトレジストパターン(図示せず)を使用してめっき膜を成長させることにより後端磁極層12(厚さT1)を形成することにより、その後端磁極層12の前端においてフレアポイントFPを規定したのち、例えばイオンミリングを使用し、後端磁極層12をマスクとしてシード層10にエッチング処理を施す。このエッチング処理により、図15に示したように、主に垂直方向のエッチング作用を利用し、シード層10のうちの後端磁極層12に対応する部分以外の部分をエッチングして掘り下げることにより、そのシード層10のうちの不要部分を選択的に除去して絶縁層9を露出させる。このエッチング処理を行う際には、例えば、シード層10をエッチングすると共に後端磁極層12もエッチングし、その後端磁極層12の前端面12FMを厚さ方向に連続的に後退させることにより、その前端面12FMが後端磁極層12の延在方向(Y軸方向)に対して後方に向かって傾くようにする。
【0074】
続いて、図16に示したように、例えばスパッタリングを使用して、後端磁極層12およびその周辺領域を覆うように、先に形成したシード層10とは異なる他のシード層110を形成する。
【0075】
続いて、シード層110と共にフォトレジストパターン(図示せず)を使用してめっき膜を成長させることにより、図17に示したように、先端磁極層11を形成するための前駆磁極層111(厚さT2)をパターン形成する。この前駆磁極層111を形成する際には、先端部111A(幅W0)および後端部111B(幅W5>W0;図10参照)を含み、その先端部111Aがシード層110上を後端磁極層12の前方領域からその後端磁極層12上に乗り上げるようにする。
【0076】
続いて、例えばイオンミリングを使用し、前駆磁極層111をマスクとしてシード層110にエッチング処理を施すことにより、図18に示したように、主に垂直方向のエッチング作用を利用し、シード層110のうちの前駆磁極層111に対応する部分以外の部分をエッチングして掘り下げることにより、そのシード層110のうちの不要部分を選択的に除去して絶縁層9を露出させる。この際には、例えば、シード層110をエッチングすると共に前駆磁極層111もエッチングし、主に幅方向のエッチング作用を利用して先端部111Aをエッチングすることにより、その先端部111Aの幅をW0からW1まで狭める。これにより、先端部111Aの一定幅W1に基づいて、記録トラック幅を画定する一定幅W1が規定される。
【0077】
続いて、図19に示したように、例えばスパッタリングを使用して、後端磁極層12および前駆磁極層111と共にそれらの周辺領域を覆うように絶縁層13を形成する。
【0078】
続いて、後端磁極層12、シード層110および前駆磁極層111を平坦化する。具体的には、例えばCMP法を使用して全体に研磨処理を施すことにより、少なくとも後端磁極層12が露出するまで絶縁層13と共に後端磁極層12、シード層110および前駆磁極層111を研磨して掘り下げる。この研磨処理により、前駆磁極層111およびシード層110の双方のうちの後端磁極層12に乗り上げた部分が選択的に除去されるため、図20に示したように、研磨面に基づいてトレーリングエッジTEが規定され、幅W1を有する先端磁極層11(厚さT)がシード層110を介して後端磁極層12に隣接するように形成される。この際、シード層110はフレアポイントFPよりも前方の領域から後端磁極層12の前端面12FMに乗り上げ、先端磁極層11の後端面11RMは後端磁極層12の前端面12FMに対応して傾く。これにより、先端磁極層11(幅W1)および後端磁極層12(幅W2)を含む主磁極層20が完成する。この主磁極層20では、先端磁極層11と後端磁極層12とが互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一平面内に含まれることとなる。
【0079】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法では、補助磁極層8、シード層10,110および主磁極層20を含んで構成された磁極層30に関して、その主磁極層20を構成する先端磁極層11と後端磁極層12とを互いに別々の工程において形成することにより、これらの先端磁極層11および後端磁極層12が互いに別体をなし、それぞれのトレーリング側の面11M,12Mが同一平面内に含まれるようにしたので、上記第1の実施の形態と同様の作用により、主磁極層20を高精度に形成し、薄膜磁気ヘッドを安定に量産することができる。
【0080】
特に、本実施の形態では、図15に示したように、後端磁極層12の前端面12FMが後方に向かって傾くようにしたので、上記第1の実施の形態と比較して、以下の理由により、後工程において前駆磁極層111を形成する際に利点を得ることができる。すなわち、上記第1の実施の形態において図3に示したように、前端面12FMが後端磁極層12の延在方向に対してほぼ垂直であり、その後端磁極層12の延在方向に対して傾いていない場合には、例えば、図4に示したように、前駆磁極層111を形成するための図示しないフォトレジストパターンを形成するためにフォトリソグラフィ処理を使用してフォトレジスト膜をパターン露光する際に、そのフォトレジスト膜中において後端磁極層12とシード層10との接触するコーナーC1近傍が後端磁極層12の陰になって十分に露光されにくくなるため、フォトレジスト膜を高精度にパターン露光することが困難になる場合がある。この結果、コーナーC1近傍において未露光のフォトレジスト膜が残存しやすくなり、最終的に形成されるフォトレジストパターンの形成精度が低下してしまうおそれがある。これに対して、本実施の形態において図15に示したように、前端面12FMが後方に向かって傾いている場合には、例えば、図17に示したように、フォトレジスト膜のパターン露光時に、上記したコーナーC1に対応するコーナーC2が後端磁極層12の陰になりにくくなって十分に露光されるため、フォトレジスト膜を高精度にパターン露光することが可能になる。この結果、コーナーC2近傍に未露光のフォトレジスト膜が残存しにくくなり、最終的に形成されるフォトレジストパターンの形成精度が向上するという利点が得られるのである。
【0081】
なお、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドに関する上記以外の構成、動作、作用および効果ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する上記以外の作用、効果および変形例は上記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0082】
以上をもって、本発明の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドについての説明を終了する。
【0083】
次に、図21および図22を参照して、本発明の薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録装置の構成について説明する。図21は磁気記録装置の切り欠き概観構成を表し、図22は磁気記録装置の主要部の外観構成を拡大して表している。この磁気記録装置は、上記第1および第2の実施の形態において説明した薄膜磁気ヘッドを搭載したものであり、例えばハードディスクドライブである。
【0084】
この磁気記録装置は、図21に示したように、例えば、筐体200の内部に、情報が記録される記録媒体としての複数の磁気ディスク201と、各磁気ディスク201に対応して配置され、先端にヘッドスライダ210が取り付けられた複数のアーム202とを備えている。磁気ディスク201は、筐体200に固定されたスピンドルモータ203を中心として回転可能になっている。アーム202は、動力源としての駆動部204に接続されており、筐体200に固定された固定軸205を中心として、ベアリング206を介して旋回可能になっている。駆動部204は、例えば、ボイスコイルモータなどの駆動源を含んで構成されている。なお、図21では、例えば、固定軸205を中心として複数のアーム202が一体的に旋回するモデルを示している。
【0085】
ヘッドスライダ210は、図22に示したように、アーム202の旋回時に生じる空気抵抗を減少させるために凹凸構造が設けられた略直方体状の基体211のうち、エアベアリング面220と直交する一側面(図22中、手前側の面)に、垂直記録方式の薄膜磁気ヘッド212が配設された構成を有している。この薄膜磁気ヘッド212は、例えば、上記実施の形態において説明した構成を有するものである。なお、図22では、ヘッドスライダ210のうちのエアベアリング面220側の構造を見やすくするために、図21に示した状態とは上下を反転させた状態を示している。
【0086】
なお、薄膜磁気ヘッド212の詳細な構成については、上記各実施の形態において既に詳細に説明したので、その説明を省略する。
【0087】
この磁気記録装置では、情報の記録時においてアーム202が旋回することにより、磁気ディスク201のうちの所定の領域(記録領域)までヘッドスライダ210が移動する。そして、磁気ディスク201と対向した状態において薄膜磁気ヘッド212が通電されると、上記各実施の形態において説明したように動作することにより、薄膜磁気ヘッド212が磁気ディスク201に情報を記録する。
【0088】
この磁気記録装置では、本発明の薄膜磁気ヘッド212を備えるようにしたので、記録性能を安定に確保することができる。
【0089】
なお、この磁気記録装置に関する上記以外の構成、動作、作用および効果は上記各実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0090】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、例えば、上記実施の形態では、本発明を単磁極型ヘッドに適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、リング型ヘッドに適用してもよい。また、上記実施の形態では、本発明を複合型薄膜磁気ヘッドに適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、書き込み用の誘導型磁気変換素子を有する記録専用の薄膜磁気ヘッドや、記録・再生兼用の誘導型磁気変換素子を有する薄膜磁気ヘッドにも適用可能である。もちろん、本発明を、書き込み用の素子および読み出し用の素子の積層順序を逆転させた構造の薄膜磁気ヘッドについても適用可能である。
【0091】
また、上記実施の形態では、本発明を垂直記録方式の薄膜磁気ヘッドに適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、本発明を長手記録方式の薄膜磁気ヘッドに適用することも可能である。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る第1または第2の垂直磁気記録ヘッドの製造方法によれば、磁極層を構成する第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とを互いに別々の工程で形成することにより、これらの第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とが互いに別体をなすと共に同一階層内に位置し、それぞれの媒体進行方向側の面が同一平面内に含まれるようにしたので、第1の磁極層部分と第2の磁極層部分とを一工程で一体に形成する場合と比較して、フォトリソグラフィ処理を使用して磁極層を形成するためのフォトレジストパターンを形成する際に、フォトレジスト膜中において、狭幅の第1の磁極層部分に対応する小面積領域の露光範囲が広幅の第2の磁極層部分に対応する大面積領域の露光の影響を受けて拡大しにくくなる。したがって、最終的に延在方向において一律な幅となるように第1の磁極層部分を形成することが可能になるため、磁極層を高精度に形成し、垂直磁気記録ヘッドを安定に量産することができる。
【0097】
また、本発明に係る第2の垂直磁気記録ヘッドの製造方法では、第2の磁極層部分をパターン形成する際に、前端面が第2の磁極層部分の延在方向に対して後方に向かって傾くようにすれば、前駆磁極層を形成するためのフォトレジストパターンを形成するためにフォトリソグラフィ処理を使用してフォトレジスト膜をパターン露光する際に、そのフォトレジスト膜を高精度にパターン露光することが可能になるため、結果としてフォトレジストパターンを高精度に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの断面構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した薄膜磁気ヘッドの主要部の平面構成を表す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造工程における一工程を説明するための断面図である。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図である。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図である。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図である。
【図7】図6に続く工程を説明するための断面図である。
【図8】図7に続く工程を説明するための断面図である。
【図9】図3に示した断面構成に対応する製造途中の薄膜磁気ヘッドの主要部の平面構成を表す平面図である。
【図10】図4に示した断面構成に対応する製造途中の薄膜磁気ヘッドの主要部の平面構成を表す平面図である。
【図11】図8に示した断面構成に対応する製造途中の薄膜磁気ヘッドの主要部の平面構成を表す平面図である。
【図12】薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する問題点を説明するための平面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する変形例を説明するための平面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの断面構成を表す断面図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造工程における一工程を説明するための断面図である。
【図16】図15に続く工程を説明するための断面図である。
【図17】図16に続く工程を説明するための断面図である。
【図18】図17に続く工程を説明するための断面図である。
【図19】図18に続く工程を説明するための断面図である。
【図20】図19に続く工程を説明するための断面図である。
【図21】本発明の薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気記録装置の切り欠き外観構成を表す斜視図である。
【図22】図21に示した磁気記録装置の主要部の外観構成を拡大して表す斜視図である。
【符号の説明】
1…基板、2,9,13,18…絶縁層、3…下部リードシールド層、4…シールドギャップ膜、5…上部リードシールド層、6…MR素子、7…分離層、8…補助磁極層、10,110…シード層、11…先端磁極層、11M,12M…面、11RM…後端面、12…後端磁極層、12FM…前端面、14…ギャップ層、14BG…バックギャップ、15…TH規定層、16…ヨーク層、17…薄膜コイル、19…オーバーコート層、20…主磁極層、30…磁極層、40…ライトシールド層、50,220…エアベアリング面、100A…再生ヘッド部、100B…記録ヘッド部、111…前駆磁極層、111A…前端部、111B…後端部、200…筐体、201…磁気ディスク、202…アーム、203…スピンドルモータ、204…駆動部、205…固定軸、206…ベアリング、210…ヘッドスライダ、211…基体、212…薄膜磁気ヘッド、FP…フレアポイント、M…媒体進行方向、NH…ネックハイト、TE…トレーリングエッジ、TH…スロートハイト、TP…スロートハイトゼロ位置、WE…前端縁。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a perpendicular magnetic recording head having at least an inductive magnetic transducer for recording.DeManufacturing methodTo the lawRelated.
[0002]
[Prior art]
In recent years, for example, improvement in performance of a thin-film magnetic head has been demanded with improvement in surface recording density of a magnetic recording medium such as a hard disk (hereinafter simply referred to as “recording medium”). As a recording method of this thin film magnetic head, for example, a longitudinal recording method in which the direction of the signal magnetic field is in the in-plane direction (longitudinal direction) of the recording medium, or a perpendicular direction in which the direction of the signal magnetic field is perpendicular to the surface of the recording medium. Recording methods are known. At present, the longitudinal recording method is widely used. However, in consideration of the market trend accompanying the improvement of the surface recording density, it is expected that the perpendicular recording method will be promising instead of the longitudinal recording method in the future. This is because the perpendicular recording method can provide an advantage that a high linear recording density can be secured and a recorded recording medium is hardly affected by thermal fluctuation.
[0003]
A perpendicular recording thin film magnetic head mainly includes a thin film coil that generates a magnetic flux for recording, and a magnetic pole layer that executes a recording process by releasing the magnetic flux generated in the thin film coil toward a recording medium. ing. As the configuration of the magnetic pole layer, for example, the main magnetic pole layer partially rides on the yoke layer and is magnetically coupled (for example, see Patent Document 1), or the pole tip on the trailing side of the main magnetic pole layer. Is already known and is magnetically coupled (see, for example, Patent Document 2).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2002-197611 A
[Patent Document 2]
JP 2003-036503 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the pole layer generally extends rearward from the air bearing surface and is connected to a track width defining portion having a constant width that defines the recording track width of the recording medium, and to the rear of the track width defining portion, And a widened portion having a width larger than the width of the track width defining portion. The position where the width of the pole layer extends from the track width defining portion to the widened portion is a “flare point” which is one of the important factors determining the performance of the thin film magnetic head. The distance between is “neck height”. In order to stably mass-produce perpendicular recording type thin film magnetic heads, for example, it is necessary to form a track width demarcating portion, which is a main portion that substantially executes recording processing, with as high accuracy as possible.
[0006]
However, when a pole layer including a narrow track width defining portion and a wide widened portion is formed at a time, a photoresist pattern for forming the pole layer using a photolithography process is formed. In the photoresist film, the exposure amount of the large area region corresponding to the widened portion is significantly larger than the exposure amount of the small area region corresponding to the track width defining portion. There is a problem that it becomes easy to expand under the influence of exposure, and as a result, it becomes difficult to form a track width demarcating portion with high accuracy so as to have a uniform width in the extending direction. This problem becomes more prominent as the neck height is reduced by bringing the flare point closer to the air bearing surface, that is, the length of the track width defining portion is reduced.
[0007]
The present invention has been made in view of such problems.EyesThe purpose of the present invention is to provide a method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head capable of forming a magnetic pole layer with high accuracy and stably mass-producing a perpendicular magnetic recording head.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the present inventionFirstPerpendicular magnetic recording headManufacturing methodIsA method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head comprising: a thin film coil that generates magnetic flux; and a magnetic pole layer that emits the magnetic flux generated in the thin film coil toward a recording medium that moves in the medium traveling direction. A first step of forming the first pole layer portion so that the forming step extends from the recording medium facing surface facing the recording medium toward the rear with a constant width defining the recording track width; And a second step of forming the second magnetic pole layer portion so as to have a width larger than that of the first magnetic pole layer portion, which are magnetically coupled to the rear of the magnetic pole layer portion in the same layer as the first magnetic pole layer portion. And the first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion are separated from each other so that the surfaces on the medium traveling direction side are included in the same plane. And the second step is Patterning the two magnetic pole layer portions to define a widening position where the width of the magnetic pole layer extends from the first magnetic pole layer portion to the second magnetic pole layer portion at the front end of the second magnetic pole layer portion; By patterning the precursor magnetic pole layer so that a portion having a constant width corresponding to the constant width described above partially rides on the second magnetic pole layer portion from the front region of the second magnetic pole layer portion, A step of defining the constant width in a portion of the pole layer having a constant width, a step of forming an insulating layer so as to cover the peripheral region together with the second pole layer portion and the precursor pole layer, and an etching process To planarize the insulating layer and the precursor magnetic pole layer until at least the second magnetic pole layer portion is exposed, and to selectively remove the portion of the precursor magnetic pole layer that rides on the second magnetic pole layer portion. Ri is obtained by such a step of forming a first magnetic pole layer portion so as to be adjacent in direct contact with the second pole layer portion.
[0011]
According to the present inventionSecondPerpendicular magnetic recording headIs a method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head including a thin film coil that generates magnetic flux and a magnetic pole layer that emits the magnetic flux generated in the thin film coil toward a recording medium that moves in the medium traveling direction. A first pole layer portion is formed so that the step of forming the pole layer extends from the recording medium facing surface facing the recording medium toward the rear with a constant width defining the recording track width. And a second step of forming the second magnetic pole layer portion so as to be magnetically coupled to the rear of the first magnetic pole layer portion in the same layer and to have a width larger than that of the first magnetic pole layer portion. And the first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion are separated from each other so that the surfaces in the medium traveling direction are included in the same plane. The first step and In
[0013]
According to the present inventionFirst or secondIn the method of manufacturing the perpendicular magnetic recording head, the first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion constituting the magnetic pole layer are formed in separate steps, so that the first magnetic pole layer portion and the first magnetic pole layer portion The two magnetic pole layer portions are separated from each other and located in the same layer, and the surfaces on the medium traveling direction side are included in the same plane. Thus, when forming a photoresist pattern for forming the pole layer using photolithography, an exposure range of a small area corresponding to the narrow first pole layer portion in the photoresist film. However, it becomes difficult to expand under the influence of exposure of a large area corresponding to the wide second magnetic pole layer portion.
[0019]
According to the present inventionSecondIn the manufacturing method of the perpendicular magnetic recording headThe secondIn the step of patterning the two magnetic pole layer portions, it is preferable to form the second magnetic pole layer portion so that the front end face is inclined rearward with respect to the extending direction of the second magnetic pole layer portion.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0022]
[First Embodiment]
First, the configuration of the thin film magnetic head according to the first embodiment of the invention will be described with reference to FIGS. 1A and 1B show a cross-sectional configuration of a thin film magnetic head. FIG. 1A shows a cross section parallel to the air bearing surface, and FIG. 1B shows a cross section perpendicular to the air bearing surface. FIG. 2 shows a plan configuration of the main part of the thin film magnetic head shown in FIG. An arrow M shown in FIG. 1 represents a direction (medium traveling direction) in which a recording medium (not shown) travels relative to the thin film magnetic head.
[0023]
In the following description, the distance in the X-axis direction shown in FIGS. 1 and 2 is expressed as “width”, the distance in the Y-axis direction is “length”, and the distance in the Z-axis direction is “thickness”. Further, the side near the air bearing surface in the Y-axis direction is referred to as “front”, and the opposite side is referred to as “rear”. These notation contents are the same also in FIG.
[0024]
This thin film magnetic head is, for example, a composite head capable of performing both recording and reproduction functions. For example, as shown in FIG.2OThreeOn the
[0025]
The reproducing
[0026]
The lower
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The auxiliary
[0032]
The
[0033]
The main
[0034]
The above-mentioned “tip
[0035]
The
[0036]
The rear
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
The insulating
[0040]
The
[0041]
The
[0042]
The
[0043]
Next, the operation of the thin film magnetic head will be described with reference to FIGS.
[0044]
In this thin film magnetic head, when information is recorded, if a current flows through the
[0045]
On the other hand, at the time of reproduction, when a sense current flows through the
[0046]
In the thin film magnetic head according to the present embodiment, with respect to the
[0047]
In particular, in the present embodiment, the tip
[0048]
In the present embodiment, the angle θ between the extending direction of the
[0049]
Next, a method for manufacturing the thin film magnetic head shown in FIGS. 1 and 2 will be described with reference to FIGS. 3 to 8 are for explaining the manufacturing process of the thin film magnetic head, and all show the cross-sectional structure corresponding to FIG. 9 to 11 show the planar configuration of the main part of the thin film magnetic head being manufactured, and correspond to FIGS. 3, 4 and 8, respectively.
[0050]
In the following, first, the outline of the manufacturing process of the entire thin film magnetic head will be described with reference to FIG. 1, and then the main part (main magnetic pole layer 20) forming process of the thin film magnetic head will be described with reference to FIGS. This will be described in detail. Note that descriptions of materials, dimensions, structural features, and the like of a series of constituent elements of the thin film magnetic head will be omitted from time to time.
[0051]
This thin-film magnetic head mainly uses an existing thin-film process including a film forming technique such as plating and sputtering, a patterning technique such as photolithography, and an etching technique such as dry etching. Manufactured by sequentially forming and laminating. That is, as shown in FIG. 1, first, after forming the insulating
[0052]
The purpose of the method of manufacturing the thin film magnetic head according to the present embodiment is to form the main
[0053]
That is, when the main
[0054]
Subsequently, after applying a photoresist on the
[0055]
Subsequently, after removing the photoresist pattern used to form the trailing end
[0056]
Subsequently, for example, ion milling is used, and the
[0057]
Subsequently, as shown in FIG. 6, the insulating
[0058]
Subsequently, as shown in FIG. 7, the rear end
[0059]
In the method of manufacturing a thin film magnetic head according to the present embodiment, with respect to the
[0060]
That is, as a comparative example with respect to the present embodiment, for example, when the
[0061]
On the other hand, in the present embodiment, the
[0062]
In addition to the above, in the present embodiment, the
[0063]
In the present embodiment, since the
[0064]
In the present embodiment, as shown in FIGS. 6 to 8, a polishing process typified by a CMP method is used as a means for planarizing the trailing end
[0065]
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 10, the precursor magnetic pole is included so as to include a
[0066]
[Second Embodiment]
Next, a second embodiment of the present invention will be described.
[0067]
14A and 14B show a cross-sectional configuration of a thin film magnetic head according to the second embodiment of the present invention. FIG. 14A shows a cross section parallel to the air bearing surface, and FIG. 14B shows a cross section perpendicular to the air bearing surface. Is shown. In FIG. 14, the same components as those described in the first embodiment are denoted by the same reference numerals.
[0068]
In this thin-film magnetic head, the
[0069]
In the present embodiment, the
[0070]
The front end face 12FM of the rear
[0071]
In the thin film magnetic head according to the present embodiment, with respect to the
[0072]
Next, a method of manufacturing the thin film magnetic head shown in FIG. 14 will be described with reference to FIGS. 15 to 20 are for explaining the manufacturing process of the thin film magnetic head, and all show the cross-sectional structure corresponding to FIG.
[0073]
When the main
[0074]
Subsequently, as shown in FIG. 16, another
[0075]
Subsequently, by growing a plating film using a photoresist pattern (not shown) together with the
[0076]
Subsequently, for example, ion milling is used to etch the
[0077]
Subsequently, as illustrated in FIG. 19, the insulating
[0078]
Subsequently, the rear end
[0079]
In the method of manufacturing a thin film magnetic head according to the present embodiment, with respect to the
[0080]
In particular, in the present embodiment, as shown in FIG. 15, the front end face 12FM of the rear
[0081]
The other configurations, operations, functions and effects relating to the thin film magnetic head according to the present embodiment and the operations, effects and modifications other than those described above relating to the method of manufacturing the thin film magnetic head are the same as those in the first embodiment. Since there is, explanation is omitted.
[0082]
This is the end of the description of the thin film magnetic head according to the embodiment of the invention.
[0083]
Next, with reference to FIG. 21 and FIG. 22, the configuration of a magnetic recording apparatus equipped with the thin film magnetic head of the present invention will be described. FIG. 21 shows a notched general configuration of the magnetic recording apparatus, and FIG. 22 shows an enlarged external configuration of the main part of the magnetic recording apparatus. This magnetic recording apparatus is mounted with the thin film magnetic head described in the first and second embodiments, and is a hard disk drive, for example.
[0084]
As shown in FIG. 21, the magnetic recording device is arranged in a
[0085]
As shown in FIG. 22, the
[0086]
The detailed configuration of the thin-film
[0087]
In this magnetic recording apparatus, the
[0088]
Since this magnetic recording apparatus is provided with the thin film
[0089]
Note that the configuration, operation, action, and effects of the magnetic recording apparatus other than those described above are the same as those in the above-described embodiments, and thus description thereof is omitted.
[0090]
While the present invention has been described with reference to the embodiments, the present invention is not limited to these embodiments, and various modifications can be made. Specifically, for example, in the above embodiment, the case where the present invention is applied to a single pole type head has been described. However, the present invention is not necessarily limited thereto, and may be applied to a ring type head. In the above embodiment, the case where the present invention is applied to the composite thin film magnetic head has been described. However, the present invention is not limited to this. For example, a recording-only thin film having an inductive magnetic conversion element for writing. The present invention can also be applied to a magnetic head and a thin film magnetic head having an inductive magnetic transducer for both recording and reproduction. Of course, the present invention can also be applied to a thin film magnetic head having a structure in which the stacking order of the writing element and the reading element is reversed.
[0091]
In the above embodiment, the case where the present invention is applied to a perpendicular recording type thin film magnetic head has been described. However, the present invention is not necessarily limited to this, and the present invention is applied to a longitudinal recording type thin film magnetic head. Is also possible.
[0092]
【The invention's effect】
As described above, according to the present inventionFirst or secondPerpendicular magnetic recording headManufacturing methodAccording toBy forming the first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion constituting the magnetic pole layer in separate steps, the first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion are separated from each other. In addition, the first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion are integrated in one step because the surfaces on the medium traveling direction side are included in the same plane. Compared to the formation, when forming a photoresist pattern for forming the pole layer using a photolithography process, a small portion corresponding to the narrow first pole layer portion in the photoresist film is formed. The exposure range of the area area is difficult to expand due to the exposure of the large area area corresponding to the wide second magnetic pole layer portion. Accordingly, the first pole layer portion can be formed so as to finally have a uniform width in the extending direction. Therefore, the pole layer is formed with high accuracy and the perpendicular magnetic recording head is stably mass-produced. be able to.
[0097]
Further, according to the present inventionSecondIn the method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head, when forming the pattern of the second magnetic pole layer portion, if the front end surface is inclined backward with respect to the extending direction of the second magnetic pole layer portion, the precursor magnetic pole When pattern exposure of a photoresist film is performed using a photolithography process to form a photoresist pattern for forming a layer, the photoresist film can be pattern exposed with high accuracy. As a result, a photoresist pattern can be formed with high accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a cross-sectional configuration of a thin film magnetic head according to a first embodiment of the invention.
2 is a plan view showing a planar configuration of a main part of the thin film magnetic head shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view for explaining one step in the manufacturing process of the thin film magnetic head according to the first embodiment of the invention.
4 is a cross-sectional view for explaining a process following the process in FIG. 3; FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view for explaining a process following the process in FIG. 4;
6 is a cross-sectional view for illustrating a process following the process in FIG. 5. FIG.
7 is a cross-sectional view for explaining a process following the process in FIG. 6; FIG.
FIG. 8 is a cross-sectional view for explaining a step following the step of FIG. 7;
9 is a plan view showing a planar configuration of a main part of a thin film magnetic head in the middle of manufacture corresponding to the sectional configuration shown in FIG. 3;
10 is a plan view showing a planar configuration of a main part of a thin film magnetic head in the middle of manufacture corresponding to the sectional configuration shown in FIG.
11 is a plan view showing a planar configuration of a main part of a thin film magnetic head in the middle of manufacture corresponding to the sectional configuration shown in FIG.
FIG. 12 is a plan view for explaining problems with the method of manufacturing a thin film magnetic head.
FIG. 13 is a plan view for explaining a modification example of the method of manufacturing the thin film magnetic head according to the first embodiment of the invention.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a cross-sectional configuration of a thin film magnetic head according to a second embodiment of the invention.
FIG. 15 is a cross-sectional view for explaining a step in the manufacturing process of the thin-film magnetic head according to the second embodiment of the invention.
16 is a cross-sectional view for illustrating a process following the process in FIG. 15. FIG.
FIG. 17 is a cross-sectional view for explaining a process following the process in FIG. 16;
FIG. 18 is a cross-sectional view for explaining a process following the process in FIG. 17;
FIG. 19 is a cross-sectional view for illustrating a process following the process in FIG. 18;
FIG. 20 is a cross-sectional view for explaining a process following the process in FIG. 19;
FIG. 21 is a perspective view showing a cut-out appearance configuration of a magnetic recording apparatus on which the thin film magnetic head of the invention is mounted.
22 is an enlarged perspective view showing the external configuration of the main part of the magnetic recording apparatus shown in FIG. 21. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記磁極層を形成する工程が、前記記録媒体に対向する記録媒体対向面から後方に向かって記録トラック幅を画定する一定幅をもって延在するように第1の磁極層部分を形成する第1の工程と、前記第1の磁極層部分と同一階層内においてその後方に磁気的に連結され、前記第1の磁極層部分よりも大きな幅を有するように第2の磁極層部分を形成する第2の工程とを、互いに別々の工程として含み、
前記第1の磁極層部分と前記第2の磁極層部分とが互いに別体をなし、それぞれの前記媒体進行方向側の面が同一面内に含まれるようにすると共に、
前記第1の工程および前記第2の工程が、
前記第2の磁極層部分をパターン形成することにより、その第2の磁極層部分の前端において、前記磁極層の幅が前記第1の磁極層部分から前記第2の磁極層部分へ拡がる拡幅位置を規定する工程と、
前記一定幅に対応する一定幅を有する部分が前記第2の磁極層部分の前方領域からその第2の磁極層部分に部分的に乗り上げるように前駆磁極層をパターン形成することにより、その前駆磁極層のうちの前記一定幅を有する部分において前記一定幅を規定する工程と、
前記第2の磁極層部分および前記前駆磁極層と共にそれらの周辺領域を覆うように、絶縁層を形成する工程と、
エッチング処理を使用して少なくとも前記第2の磁極層部分が露出するまで前記絶縁層および前記前駆磁極層を平坦化し、前記前駆磁極層のうちの前記第2の磁極層部分に乗り上げた部分を選択的に除去することにより、前記第2の磁極層部分に直接接触して隣接するように前記第1の磁極層部分を形成する工程と
を含む
ことを特徴とする垂直磁気記録ヘッドの製造方法。A method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head comprising: a thin film coil that generates magnetic flux; and a magnetic pole layer that emits the magnetic flux generated in the thin film coil toward a recording medium that moves in the medium traveling direction,
The first pole layer portion is formed so that the step of forming the pole layer extends from the recording medium facing surface facing the recording medium with a constant width defining a recording track width backward. A second magnetic pole layer portion that is magnetically coupled to the rear of the first magnetic pole layer portion in the same level as the first magnetic pole layer portion and has a larger width than the first magnetic pole layer portion. Are included as separate processes,
The first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion are separated from each other so that the surfaces on the medium traveling direction side are included in the same plane ,
The first step and the second step are:
By forming the pattern of the second magnetic pole layer portion, a widening position at which the width of the magnetic pole layer extends from the first magnetic pole layer portion to the second magnetic pole layer portion at the front end of the second magnetic pole layer portion. A process of defining
By patterning the precursor magnetic pole layer so that a portion having a constant width corresponding to the constant width partially climbs from the front region of the second magnetic pole layer portion to the second magnetic pole layer portion, the precursor magnetic pole layer is formed. Defining the constant width in a portion of the layer having the constant width;
Forming an insulating layer so as to cover the second magnetic pole layer portion and the precursor magnetic pole layer and their peripheral regions;
The insulating layer and the precursor magnetic pole layer are planarized using an etching process until at least the second magnetic pole layer portion is exposed, and a portion of the precursor magnetic pole layer that rides on the second magnetic pole layer portion is selected. Removing the first magnetic pole layer portion so that the first magnetic pole layer portion is directly in contact with and adjacent to the second magnetic pole layer portion.
A method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head, comprising:
前記磁極層を形成する工程が、前記記録媒体に対向する記録媒体対向面から後方に向かって記録トラック幅を画定する一定幅をもって延在するように第1の磁極層部分を形成する第1の工程と、前記第1の磁極層部分と同一階層内においてその後方に磁気的に連結され、前記第1の磁極層部分よりも大きな幅を有するように第2の磁極層部分を形成する第2の工程とを、互いに別々の工程として含み、The first pole layer portion is formed so that the step of forming the pole layer extends from the recording medium facing surface facing the recording medium with a constant width defining a recording track width backward. A second magnetic pole layer portion that is magnetically coupled to the rear of the first magnetic pole layer portion in the same level as the first magnetic pole layer portion and has a larger width than the first magnetic pole layer portion. Are included as separate processes,
前記第1の磁極層部分と前記第2の磁極層部分とが互いに別体をなし、それぞれの前記媒体進行方向側の面が同一面内に含まれるようにすると共に、The first magnetic pole layer portion and the second magnetic pole layer portion are separated from each other so that the surfaces on the medium traveling direction side are included in the same plane,
前記第1の工程および前記第2の工程が、The first step and the second step are:
前記第2の磁極層部分をパターン形成することにより、その第2の磁極層部分の前端において、前記磁極層の幅が前記第1の磁極層部分から前記第2の磁極層部分へ拡がる拡幅位置を規定する工程と、By forming the pattern of the second magnetic pole layer portion, a widening position at which the width of the magnetic pole layer extends from the first magnetic pole layer portion to the second magnetic pole layer portion at the front end of the second magnetic pole layer portion. A process of defining
前記第2の磁極層部分およびその周辺領域を覆うように、シード層を形成する工程と、Forming a seed layer so as to cover the second magnetic pole layer portion and its peripheral region;
このシード層を使用してめっき膜を成長させ、前記一定幅に対応する一定幅を有する部分が前記シード層上を前記第2の磁極層部分の前方領域からその第2の磁極層部分に部分的に乗り上げるように前駆磁極層をパターン形成することにより、その前駆磁極層のうちの前記一定幅を有する部分において前記一定幅を規定する工程と、A plating film is grown using the seed layer, and a portion having a constant width corresponding to the constant width is a portion on the seed layer from the front region of the second magnetic pole layer portion to the second magnetic pole layer portion. Patterning the precursor magnetic pole layer so as to ride on, and defining the constant width in a portion of the precursor magnetic pole layer having the constant width; and
前記第2の磁極層部分および前記前駆磁極層と共にそれらの周辺領域を覆うように、絶縁層を形成する工程と、Forming an insulating layer so as to cover the second magnetic pole layer portion and the precursor magnetic pole layer and their peripheral regions;
エッチング処理を使用して少なくとも前記第2の磁極層部分が露出するまで前記絶縁層、前記前駆磁極層および前記シード層を平坦化し、前記前駆磁極層のうちの前記第2の磁The insulating layer, the precursor magnetic pole layer, and the seed layer are planarized using an etching process until at least the second magnetic pole layer portion is exposed, and the second magnetic layer of the precursor magnetic pole layer is planarized. 極層部分に乗り上げた部分を選択的に除去することにより、前記第2の磁極層部分に前記シード層を介して間接的に隣接するように前記第1の磁極層部分を形成する工程とForming the first magnetic pole layer portion so as to be indirectly adjacent to the second magnetic pole layer portion via the seed layer by selectively removing a portion riding on the polar layer portion;
を含むincluding
ことを特徴とする垂直磁気記録ヘッドの製造方法。A method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head.
ことを特徴とする請求項2記載の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。Forming the second magnetic pole layer portion so that the front end surface is inclined backward with respect to the extending direction of the second magnetic pole layer portion in the step of patterning the second magnetic pole layer portion; The method of manufacturing a perpendicular magnetic recording head according to claim 2 .
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