JP4128805B2 - フルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーオーバーコーティング層を有した圧力部材 - Google Patents

フルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーオーバーコーティング層を有した圧力部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願は、本出願人による2000年6月30日付けで出願された共に係属中の、“FLUOROCARBON THERMOPLASTIC RANDOM COPOLYMER COMPOSITION” と題する米国出願第09/609,561号;“METHOD OF PREPARING THERMOPLASTICRANDOM COPOLYMER COMPOSITION CONTAINING ZINC OXIDE AND AMINOSILOXANE”と題する米国出願第09/607,731号;“FUSER MEMBER WITH FLUOROCARBONTHERMOPLASTIC COATING” と題する米国出願第09/608,290号;“MOTHOD OF COATING FUSER MEMBER WITH THERMOPLASTIC CONTAINING ZINC OXIDEAND AMINOSILOXANE” と題する米国出願第09/607,418号;と関連するものである。
【0002】
本出願は、また、本出願人による同日付けで出願された係属中の“RELEASEAGENT DONOR MEMBER HAVING FLUOROCARBON THERMOPLASTIC RANDOM COPOLYMEROVERCOAT”と題する米国出願と関連するものである。上記のすべての関連出願の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。
【0003】
本発明は、静電写真式プリントにおいて使用するための融着装置に関するものであり、より詳細には、受取部材に対してトナーを固定するための、改良された圧力部材に関するものである。
【0004】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
例えば静電写真法といったような像形成方法においては、熱軟化可能なトナーが、広く使用されている。その場合、静電潜像を付帯した誘電性部材または光導電性部材上において、帯電トナーが、像的に堆積される。このような方法において最も一般的には、その後、トナーは、紙や透明フィルムのような例えば受取シートといったような他の基体の表面に対して転写され、所定位置に固定されて、最終的な所望のトナー像が得られる。
【0005】
例えば熱可塑性ポリマーバインダを含有した熱軟化可能トナーは、一般に、受取シートの表面に対して熱を印加することによって転写後のトナーを軟化させその後トナーを冷却することにより、受取シートに対して固定される。
【0006】
そのような周知の融着方法の1つにおいては、トナーを付帯した受取シートを、一対をなす対向ロールによって形成されたニップを通過させる。ここで、通常は融着ロールと称される少なくとも一方のロールが加熱され、受取シートのトナー付帯表面に対して接触し、トナーを加熱してトナーを軟化させる。通常は圧力ロールと称される他方のロールは、受取シートを融着ロールに対して押圧するように機能する。他のいくつかの融着方法においては、融着ロールと圧力ロールとの一方または双方がフラットプレートまたはベルトの形態をなすように、装置が変更される。本説明においては、全体的に円筒形の融着ロールと全体的に円筒形の圧力ロールとの組合せについて説明するけれども、本発明は、そのような構成の部材を備えた融着システムに限定されるものではない。その意味において、『融着部材』および『圧力部材』といったようなより一般的用語を使用することが好ましい。
【0007】
図1には、融着装置が、概略的に示されている。この融着装置は、融着ロール(20)と圧力ロール(28)とを備えており、これらロールは、ニップ(30)を形成している。位置ズレ(オフセット)防止オイル(33)の供給は、オイルリザーバ(34)内においてもたらされている。受取部材(42)上に配置された粒状像材料(40)は、熱および圧力を印加することにより、ニップ(30)において受取部材(42)上へと融着される。図示のように、加熱ランプ(44)に対して、制御回路(46)が接続されている。これに代えて、融着ロール(20)に沿って付設された加熱ロール(図示せず)を使用することによって、熱を外部から印加することもできる。外部加熱手段は、加熱ランプ(44)に取って代わることも、あるいは、加熱ランプ(44)を単に補助することも、できる。場合によっては、粒状像材料(40)は、圧力の印加だけによって、受取部材(42)上に固定することができる。
【0008】
図1には、また、毛管部材(ウィック、wick)(36)の形態とされた毛管デバイス(32)が示されている。毛管部材(36)は、位置ズレ防止オイル(33)を吸収するとともに、計量ロール(48)に対して接触している。融着ロール(20)と中間ロール(計量ロール)(48)との間には、ドナー(供与)ロール(50)が配置されている。ドナーロール(50)は、受取部材(42)上の粒状像材料(40)に対して、位置ズレ防止オイル(33)を供給する。
【0009】
融着部材は、通常、剛直な支持体と、この支持体をカバーする弾性材料層と、を備えている。弾性材料層は、通常、『ベースクッション層』と称される。弾性ベースクッション層と、圧力部材によってもたらされた圧力の一部とは、融着部材と圧力部材との間のニップを受取シートのトナー付帯表面が通過する際に、融着部材に、受取シートのトナー付帯表面に対しての接触領域を形成するように機能する。この接触領域のサイズは、トナー像の任意の与えられた部分が融着部材に対して接触しつつ融着部材によって加熱されるだけの時間長さを確立することを補助する。多くの場合『貯蔵弾性率』と称されるベースクッション層の硬さの程度やベースクッション層の安定性は、所望の接触領域の形成および維持に際して重要な因子である。
【0010】
いくつかの従来の融着システムにおいては、受取シートおよび融着部材に対して圧力部材がもたらす圧力を変更することが有利であることがわかっている。この圧力変更は、例えば圧力ロールと融着ロールとを備えた融着システムにおいては、圧力ロールの形状をわずかに修正することによって、行うことができる。両ロールの軸に対して平行であるニップを通過する方向に沿って変化するような圧力勾配の形態として圧力を変更することは、例えば、圧力ロールの軸方向に沿って圧力ロールの直径全体を連続的に変更することによって行うことができる。その場合、圧力ロールの直径は、軸の中央において最小とされ、軸の両端において最大とされる。これにより、『蝶ネクタイ』形状や『砂時計』形状といったような種類の圧力ロールが得られる。これにより、一対をなすロールは、受取シートに対して、ニップ内で、両ロールの中央近辺領域においてよりも、両ロールの両端近辺において、より大きな圧力をもたらす。この圧力勾配は、受取シートがニップを通過する際の、受取シート内における皺形成の防止に寄与する。しかしながら、経時変化により、融着ロールが、圧力ロールの形状に適合するような形状へと永久変形し始め、これにより、圧力勾配が低減するまたは失われる。これとともに、付随する効果も低減するまたは失われる。融着部材のベースクッション層の、多くの場合『クリープ』と称されるこのような永久変形は、この問題点に対する最大の原因であることがわかっている。
【0011】
機械的強度および熱伝導度を改良するために、ベースクッション層に対しては、粒状無機フィラーが添加されている。融着ロールが内部ヒータによって加熱される場合には、融着ロールの外表面に向けておよび接触していて融着されることが意図された受取シート上のトナーに向けて効果的にかつ迅速に熱伝達を行い得るよう、熱伝導度が大きいことが有利である。融着ロールが外部熱源によって加熱される場合には、大きな熱伝導度は、それほど重要ではない。
【0012】
例えばフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーといったようなポリフルオロカーボン弾性体は、丈夫でありかつ耐摩耗性がありかつフレキシブルな弾性体であって、優秀な高温耐性を有している。しかしながら、表面エネルギーが比較的大きく、トナー剥離性が悪い。例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やフッ素化エチレンプロピレン(FEP)といったようなフルオロカーボン樹脂は、表面エネルギーが非常に小さいことにより優秀なリリース(剥離)特性を有したフルオロカーボンプラスチックである。しかしながら、フルオロカーボン樹脂は、フルオロカーボン弾性体よりも、フレキシブルさが小さくかつ弾性的である。そのため、単独では、融着ロールの表面としては適していない。
【0013】
ポリフルオロカーボン弾性体およびフルオロカーボン樹脂を含有した組成物から形成された層を備えた融着ロールは、例えば、米国特許明細書第4,568,275号や、米国特許明細書第5,253,027号や、米国特許明細書第5,599,631号や、米国特許明細書第4,853,737号や、米国特許明細書第5,582,917号や、米国特許明細書第5,547,759号、に開示されている。これら文献の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。参考のため記載内容がここに組み込まれる米国特許明細書第5,595,823号には、酸化アルミニウムを含有したフルオロカーボンランダムコポリマーによってコーティングされた基体を有したトナー融着部材が開示されている。これらトナー融着部材が有効でありかつ所望の熱伝導度を有していることはわかっているけれども、これらトナー融着部材は、トナー汚染が起こり得るという問題点を有している。硬化されたフルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマー組成物を使用することの利点は、典型的にはシリコーンといったようなトナーリリース材と一緒に効果的に使用できることである。
【0014】
ポリシロキサン弾性体は、比較的大きな表面エネルギーを有しており、比較的機械的強度が小さい。しかしながら、適度にフレキシブルでありかつ弾性的であり、高品質の融着像を形成することができる。しかしながら、一定期間の使用後には、ロールの自己リリース特性が劣化し、位置ズレが起こり始める。ロールの使用時にポリシロキサン流体を印加することによって、ロールのトナーリリース性能が強化される。しかしながら、オイル吸着のためにロール寿命が短くなる。オイル吸着部分は、膨潤して摩耗し、そのため、より速く劣化する。
【0015】
融着ロールにおける弾性ベースクッション層を形成するために従来より広く使用されてきた1つのタイプの材料は、凝縮架橋されたシロキサン弾性体である。融着ロールにおける充填された凝縮硬化ポリ(ジメチルシロキサン)“PDMS”の開示は、例えば米国特許明細書第4,373,239号や米国特許明細書第4,430,406号や米国特許明細書第4,518,655号に見ることができる。広く使用されているシロキサン弾性体は、凝縮架橋されたPDMS弾性体であり、このPDMS弾性体は、およそ32〜37容量%の酸化アルミニウムフィラーとおよそ2〜6容量%の酸化鉄フィラーとを含有しており、米国 EmersonCumming Co. 社によって EC4952 という商標名で販売されている。このような材料は、初期的には、融着ロールにおけるベースクッション層に対して、非常に適切な弾性や硬さや熱伝導度をもたらす。しかしながら、いくつかの深刻な安定性問題が、経時的に進展する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、受取部材に対してトナーを固定する際に使用する圧力部材を改良することである(また、トナー付与された受取部材に対してトナーリリース剤を適用するための圧力部材を改良することである)。本発明による圧力部材は、支持体と;支持体上に配置された中間層と;フルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーと、硬化剤と、酸化鉛を含有した粒状フィラーと、硬化可能なアミノシロキサンと、を含有した硬化組成物から形成された最外層と;を具備しており、フルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーが、―(CH2CF2)x―,―(CF2CF(CF3))y―,および,―(CF2CF2)z― というサブユニットを有し、xが1〜40モル%または60〜80モル%、yが10〜90モル%、zが10〜90モル%、x+y+z=100モル%、とされている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による圧力部材を備えた融着装置(10)を概略的に示す横断面図である。図2は、圧力ロール(28)とされた圧力部材を示す横断面図である。圧力ロール(28)は、支持体(60)と、この支持体(60)上に配置されるとともにソフトなものとされた中間層(62)と、この中間層(62)上に配置された最外層(64)と、を具備している。支持体(60)を構成するのに適した材料には、例えば、アルミニウムや、スチールや、様々な合金や、補強ファイバを有しているか有していないかは別として例えば熱硬化性樹脂といったようなプラスチック材料、がある。支持体には、特性変換用のコーティングを施すことができ、米国特許明細書第5,474,821号に従って金属アルコキシド下塗剤をコーティングすることができる。この文献の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。
【0018】
融着ロール(20)に対して適合する本発明による圧力ロール(28)は、直径がおよそ8mm〜22mmである中実円柱体または中空円筒体とされたシャフトと、厚さがおよそ3mm〜7mmとされたソフトな表面層と、を備えることができる。典型的には、両ロールの長さは、およそ305mm(12インチ)〜457mm(18インチ)とされる。
【0019】
圧力部材(28)の最外層(64)は、硬化剤と、この硬化剤によって硬化されたフルオロカーボンランダムコポリマーと、を備えており、フルオロカーボンランダムコポリマーは、以下のサブユニットを有している。
―(CH2CF2)―(フッ化ビニリデンサブユニット(“VF2”))
―(CF2CF(CF3))―(ヘキサフルオロプロピレンサブユニット(“HFP”))
―(CF2CF2)z―(テトラフルオロエチレンサブユニット(“TFE”))
【0020】
最外層は、さらに、ビスフェノール残基硬化剤と、酸化鉛を含有した粒状フィラーと、硬化可能アミノシロキサンと、を有している。硬化可能なアミノシロキサンは、好ましくは、アミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンコポリマーとされ、(アミノエチルアミノプロピル)メチルシロキサン、(アミノプロピル)メチルシロキサン、および、(アミノプロピル)ジメチルシロキサンからなるグループの中から選択されたものとされる。
【0021】
付加的に、最外層は、さらに、数平均分子量が50,000〜50,000,000であるようなポリテトラフルオロエチレンまたはフルオロエチレンプロピレンとされたフッ素化樹脂を有することができる。ビスフェノール残基硬化剤の存在下において圧力部材組成物内にそのようなフッ素化樹脂を含有していることは、圧力部材の摩擦特性を、大いに改良する。
【0022】
フルオロカーボンランダムコポリマーの化学式内において、x,y,zは、3つのサブユニット全体(x+y+z)に対しての、個々のサブユニットのモル%であり、ここでは、『サブユニットのモル比率』と称することにする(硬化剤は、付加的な『硬化サイトサブユニット』をなすものとする。しかしながら、硬化サイトサブユニットの寄与は、サブユニットのモル比率においては考慮しない)。フルオロカーボンからなる熱可塑性コポリマーにおいて、xは、1〜40モル%または60〜80モル%というサブユニットモル比率を有し、yは、10〜90モル%というサブユニットモル比率を有し、zは、10〜90モル%というサブユニットモル比率を有している。本発明の好ましい実施形態においては、サブユニットモル比率は、次のようなものである。xは、30〜40モル%または70〜80モル%、yは、10〜60モル%、zは、5〜30モル%である。より好ましくは、xは、35〜40モル%、yは、40〜58モル%、zは、5〜10モル%である。本発明のこの好ましい実施形態においては、x,y,zは、VF2 サブユニット、HFPサブユニット、および、TFEサブユニットからなる合計化学式重量の少なくとも75%をフッ素原子が示すように、選択される。
【0023】
好ましくは、硬化可能でありアミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンコポリマーが、本発明において使用され、フルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーと同時に硬化される。これにより、圧力部材の最外層を形成するのに適した材料が形成される。好ましい硬化可能なアミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンは、ビス(アミノプロピル)基によって終端されたポリジメチルシロキサンである。このようなオリゴマーは、例えば Yilgor氏他による“Segmented Organosiloxane Copolymer”, Polymer, 1984, vol. 25, pp 1800-1806に記載されているように、一連の分子量系列をなすものとして利用することができる。
【0024】
利用可能度をベースとした、硬化可能でありアミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンの好ましいクラスは、例えば、Gelest, Inc.社によって市販されているDMS-A11,DMS-A12,DMS-A15,DMS-A21,DMS-A32 といったような、およそ850〜27,000という数平均分子量を有した、シロキサンバックボーンに対してアミノプロピル基やアミノエチルアミノプロピル基が懸架されているといったような官能基を有したものである。使用可能な他の、硬化可能でありアミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンは、米国特許明細書第4,853,737号および米国特許明細書第5,157,445号に開示されている。これら文献の記載内容は、参考のため、ここに組み込まれる。
【0025】
本発明の好ましい組成物における、フルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーに対しての、アミノシロキサンポリマーの比率は、重量で、1に対しておよそ0.01〜0.2であり、好ましくは、1に対しておよそ0.05〜0.15である。組成物は、好ましくは、およそ60〜90重量%のフルオロカーボン熱可塑性コポリマーと、およそ5〜20重量%の好ましくはおよそ5〜10重量%の硬化可能なアミノ基付加されたポリジメチルシロキサンコポリマーと、およそ1〜5重量%のビスフェノール残基硬化剤と、およそ1〜20重量%の酸受容タイプの酸化鉛含有フィラーと、およそ10〜50重量%のフッ素化樹脂リリース補助フィラーと、を含有してなる混合物を硬化することによって得られる。
【0026】
フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーの硬化は、フッ化ビニリデンをベースとしたフルオロカーボン弾性体コポリマーを硬化させる場合の周知条件と比較して、ずっと短い硬化サイクルでもって行われる。例えば、フルオロカーボン弾性体を硬化させる際の通常条件は、50℃〜250℃という温度でもって12〜48時間である。典型的には、フルオロカーボン弾性体コーティング組成物は、溶媒がなくなるまで室温で乾燥され、その後、24時間をかけて約230℃へと次第に加熱していき、約230℃でもって24時間にわたって維持される。これに対し、本発明におけるフルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマー組成物は、220℃〜280℃という温度で3時間にわたって、さらに、250℃〜270℃という温度で2時間にわたって、硬化される。
【0027】
本発明による圧力ロールの最外層は、酸化鉛を含有した粒状フィラーを備えている。酸化鉛粒子は、例えば、米国ニュージャージー州 Bergenfield 所在のAtlantic Equipment Engineers社といったような、通常の市販業者から入手することができる。本発明における好ましい実施形態においては、粒状酸化鉛フィラーは、最外層内において、フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーの重量に対しておよそ1〜20百分の1単位(pph)という全体濃度を有している。酸化鉛の濃度が約1pphよりも小さいと、最外層に対して所望の程度の安定性をもたらすことができない。酸化鉛の濃度が約20pphよりも大きいと、最外層を硬いものとしてしまって、望ましくない。好ましくは、最外層は、およそ3〜10pphという濃度の酸化鉛を含有している。
【0028】
酸化鉛フィラーの粒子サイズは、重要ではないと考えられる。それでも、約0.1μm〜約100μmという範囲の粒子サイズが許容可能であることがわかっている。粒子サイズは、好ましくは、約1μm〜約40μmとされる。
【0029】
最外層の形成に際しては、フィラー粒子が、未硬化のフルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマー、アミノシロキサン、ビスフェノール残基硬化剤、および、例えばフッ素化樹脂といったような他の添加剤に対して混合され、その後、支持体上において整形され、そして、硬化される。フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーは、塩基性求核原子を添加した硬化による架橋によって、硬化される。塩基性求核性硬化システムは、周知であり、例えば米国特許明細書第4,272,179号号に開示されている。この文献の記載内容は、参考のため、ここに組み込まれる。そのような硬化システムの一例においては、硬化剤としてのビスフェノール残基と、加速剤としてのホスホニウム有機塩と、が組み合わされる。適切なフッ素化樹脂には、duPont社から市販されているポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やフルオロエチレンプロピレン(FEP)がある。
【0030】
例えばビスフェノール残基といったような架橋剤が、硬化サイトサブユニットとして、ポリマー内に組み込まれる。求核性添加硬化システムの他の例は、DIAK No.1(登録商標)(ヘキサメチレンジアミンカーバメイト)および DIAK No.3 (登録商標)(N,N’−ジサンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン)として、duPont社から市販されている。
【0031】
適切なフルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーは、市販されている。本発明の特定の実施形態においては、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーが使用された。このコポリマーは、―(VF)(75)―(TFE)(10)―(HEP)(25)―と表すことができる。この材料は、‘THVフルオロプラスチック’という商標名で Hoechst Company社から市販されており、ここでは“THV”と称することにする。本発明の他の実施形態においては、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーであり、―(VF)(42)―(TFE)(10)―(HEP)(58)―と表すことができるコポリマーが使用された。この材料は、“3M THV”という商標名で米国ミネソタ州 St. Paul 所在の Minnesota Mining and Manufacturing 社から市販されており、ここでは“THV−200”と称することにする。例えばTHV−400やTHV−500やTHV−300といったような、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーからなる他の適切な未硬化コポリマーを利用することもできる。
【0032】
一般に、THVフルオロプラスチックは、フレキシブルさが大きいという点と加工温度が低いという点とが組み合わされていることにおいて、他の溶融加工可能なフルオロプラスチックとの相違点が、際立っている。THVフルオロプラスチックは、83MPa〜207MPaという範囲の撓み係数を有しており、フルオロプラスチックの中で最もフレキシブルである。
【0033】
未硬化ポリマーのモル重量は、大いに便宜的なものである。しかしながら、当業者には周知であるように、過度に大きなモル重量や過度に小さなモル重量は、問題点を引き起こしかねない。本発明の好ましい実施形態においては、未硬化ポリマーは、およそ100,000〜200,000という範囲の数平均モル重量を有している。
【0034】
圧力部材は、支持体上に設けられた中間層上に最外層を形成することによって構成され、この操作は、以下の手順に従って行われる。すなわち、
(a)支持体上に中間層をコーティングし;
(b)(i) ―(CH2CF2)x―,―(CF2CF(CF3))y―,および,―(CF2CF2)z― というサブユニットを有し、xが1〜40モル%または60〜80モル%、yが10〜90モル%、zが10〜90モル%、x+y+z=100モル%、とされたフルオロカーボンからなる熱可塑性ランダムコポリマーと、
(ii)酸化鉛を含有したフィラーと、
(iii) (アミノエチルアミノプロピル)メチル基、(アミノプロピル)メチル基、および、(アミノプロピル)ジメチル基からなるグループの中から選択されたアミノ基ユニットを備えた、硬化可能でありかつアミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンコポリマーと、
(iv)ビスフェノール残基硬化剤と、
を含有した混合物を準備し;
(c)中間層に対して混合物を適用するとともに、適用した混合物を硬化させることによって、フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーを架橋させる;
という手順に従って行われる。
【0035】
中間層の厚さおよび最外層の厚さ、および、中間層の組成は、圧力部材に対して所望の弾性をもたらし得るとともに最外層がその弾性に適合して撓み得るように、選択することができる。中間層の厚さおよび最外層の厚さは、意図された特定の用途における要求を考慮して、選択することができる。通常、最外層は、中間層よりも薄いものとされる。例えば、およそ0.6mm〜5.0mmという範囲の中間層厚さが、様々な用途において適切であることがわかっている。本発明のいくつかの実施形態においては、中間層の厚さは、約2.5mmとされ、最外層の厚さは、およそ25μm〜30μmとされる。
【0036】
中間層として適切な材料には、融着部材のベースクッション層として今までに使用されてきた様々な材料があり、例えば、Emerson Cumming社によって EC4952という商標名で販売されている凝縮硬化ポリジメチルシロキサンがある。しかしながら、好ましくは、本発明による圧力部材の中間層は、『ソフトな』追加硬化され架橋されたポリ有機シロキサンを備えている。中間層をなす特に好ましい組成物は、以下のものを含有している。すなわち、
(a)架橋前の重量平均分子量がおよそ1,000〜90,000とされるとともに酸化物が添加された架橋可能なポリ(ジアルキルシロキサン)と、
(b)付加的に、ポリ(ジアリルシロキサン)、ポリ(アリルアルキルシロキサン)、および、これらの混合物からなるグループの中から選択された1つまたは複数の架橋可能なポリシロキサンと、
(c)微粒化フィラーとされ、およそ1〜5pph重量とされたポリシロキサンと、
(d)架橋触媒と、
を含有している。
【0037】
本発明においては、圧力ロールの中間層は、以下の化学式を有した少なくとも1つのポリ有機シロキサンと架橋剤と架橋触媒との混合物からなる架橋製品を備えている。
A−[Si(CH3)R1O]n[Si(CH3)R2O]m−D
ここで、R1,R2の各々は、水素、最大で約18個の炭素原子を含有した非置換アルキル基またはアルケニル基またはアリル基、および、最大で約18個の炭素原子を含有したフッ素置換アルキル基、からなるグループの中から互いに独立に選択される。A,Dの各々は、水素、メチル基、ヒドロキシル基、および、ビニル基、からなるグループの中から互いに独立に選択される。m,nの各々は、繰返しユニット数を規定する整数であって、0〜約10,000という範囲の中から互いに独立に選択される。
【0038】
中間層組成物をなす大いに架橋されたポリ有機シロキサンを形成する好ましい市販の材料は、General Electric Company社から市販されている GE 862 シリコーンゴム、あるいは、W.R.Grace and Company 社の Emerson Cumming SiliconesDivisionから市販されている S5100 である。
【0039】
本発明においては、ショアA硬度計を使用して試料コーティングをなす1.9mm(75ミリインチ)の圧縮成型スラブに対して測定したときの、中間層のショアA硬度は、好ましくは、およそ30〜70であり、より好ましくは、およそ30〜40である。
【0040】
以下、本発明による実験例および比較例を参照して、本発明についてさらに例示する。
【0041】
[円筒形支持体上への中間層のコーティング]
円筒形アルミニウム製コアを、ジクロロメタンによって洗浄し、乾燥させた。その後、このコアに対して、米国ミシガン州 Midland所在の Dow Corning
Corporation から市販されている Dow 1200 RTV 下塗りコーティング剤(登録商標)という、金属アルコキシドタイプの下塗り剤を一様にコーティングし、乾燥させた。酸化物フィラーを有した架橋可能ポリ(ジメチルシロキサン)である 100単位の RTV S5100A(登録商標)と、100単位の S5100B(登録商標)硬化剤と、を混合した。これら組成物は、共に、W.R.Grace and Company 社のEmerson Cumming Silicones Divisionから市販されている。この混合物から脱ガスを行い、コア上に成型し、乾燥厚さを5.84mm(0.230インチ)とした。その後、ロールを、80℃まで0.5時間をかけて温度上昇させさらに80℃において1時間にわたって保持するというパターンでもって、硬化させた。
【0042】
このようにして中間層をコーティングした複数のコアを使用して、比較例としての圧力ロールと、本発明の実験例としての圧力ロールと、を形成した。
【0043】
[比較例をなす圧力ロールの形成]
duPont社から販売されている100単位の VITRON A フルオロポリマー(登録商標)と、General Electric Company社から販売されている20単位の SFR-100(登録商標)と、を2ロールミル上において混合し、その後、メチルエチルケトンに溶解させ、これにより、25重量%の固体を含有した溶液を形成した。得られた材料の一部を、上述したようにして中間層が既にコーティングされているコア上へと、リングコーティングし、1時間をかけて乾燥させ、230℃にまで24時間をかけて温度上昇させ、230℃において24時間にわたって保持した。得られた最外層は、個々に架橋した複数のポリマーが相互浸透したネットワーク(IPN)を備えるものであり、厚さは、0.0254mm(1ミリインチ)であった。得られたロールは、比較例をなす圧力ロールと称することにする。
【0044】
[本発明の実験例をなす圧力ロールの形成]
100単位の THV200Aというフルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーと、9.9単位の酸化鉛と、7単位の硬化可能アミノシロキサンとを、44単位のフルオロエチレンプロピレン(FEP)に対して混合した。THV200Aは、3M Corporation社によって市販されているフルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーである。酸化鉛粒子は、例えば、米国ニュージャージー州Bergenfield 所在の Atlantic Equipment Engineers 社から入手することができる。アミノシロキサンである DMS-A21(登録商標)は、Gelest, Inc.社から市販されている。フッ素化された樹脂であるフルオロエチレンプロピレン(FEP)は、duPont社から市販されている。
【0045】
上述のようにして調製された混合物に対して、duPont社から市販されている curative 50 を、3g添加し、2ロールミル上において混合し、その後、メチルエチルケトンに溶解させ、これにより、25重量%の固体を含有した溶液を形成した。得られた材料の一部を、上述したようにして中間層が既にコーティングされているコア上へと、リングコーティングし、16時間をかけて乾燥させ、275℃にまで2.5時間をかけて温度上昇させ、275℃において30分間にわたって保持し、さらに、260℃において2時間にわたって保持した。得られた最外層は、フルオロカーボンランダムコポリマーを備えるものであり、厚さは、0.0254mm(1ミリインチ)であった。得られたロールは、圧力ロール1と称することにする。
【0046】
上記手順を繰り返した。ただし、含有されるフルオロエチレンプロピレン(FEP)の量を倍とし、88単位とした。得られたロールは、圧力ロール2と称することにする。
【0047】
[摩擦係数(Coefficient of Friction,COF)の測定]
本発明においては、圧力ロールの最外層は、室温において、約0.6よりも小さい動摩擦係数値と、約0.8よりも小さい静止摩擦係数値と、を有している。
【0048】
COFの測定は、Instrumentors Inc.社による SP-102C-3M90 型スリップ/ピールユニット上において行われた。COF値は、以下のようにして計算された。
牽引力/直交力=メータ読取値/スレッド重量
【0049】
試験に際しては、試験台上に Hammermill Tidal DP長さのグレイン紙(215.9mm×279.4mm(8.5インチ×11インチ)−10M−S20/50)を配置し(紙の推奨コピー面とは反対側の面が試験された)、アルミニウムスレッドに対して、対象をなす薄い自立的弾性フィルムを、38mm×53mmという寸法にわたって固定した。15.25cm×30.50cmという寸法の試験台を、304.8mm/min(12インチ/min)という速度で移動させた。静止成分および動的成分の測定のために、試験ユニットによって、牽引力を記録した。その後、スレッド重量によって割算を行い、静止摩擦係数値および動摩擦係数値を計算した。ASTM D1894を、COF試験を行うための大まかなガイドとして使用した。
【0050】
COF試験は、比較例をなす圧力ロールと、本発明の実験例としてのロールをなす圧力ロール1および圧力ロール2に関して行った。結果を、以下の表に示す。
【表1】
Figure 0004128805
【0051】
図1に示したような融着装置内において、比較例をなす圧力ロールを使用した場合には、紙詰まりやスカイブフィンガーの曲がりのために、コピー処理がしばしば中断することとなった。比較例をなすロールを、静止摩擦係数および動摩擦係数が望ましい小さな値とされていることによって特徴づけられる本発明による圧力ロール1,2へと置換した場合には、紙詰まりやスカイブフィンガーの問題点が実質的に除去された。
【0052】
本発明のいくつかの特定の好ましい実施形態を参照して本発明について詳細に説明したけれども、特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内において、様々な変更や修正が可能であることは、理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による融着装置を概略的に示す断面図である。
【図2】 本発明による圧力部材を示す断面図である。
【符号の説明】
28 圧力ロール(圧力部材)
40 粒状像材料(トナー)
42 受取部材
60 支持体
62 中間層
64 最外層

Claims (23)

  1. 受取部材に対してトナーを固定する際に使用する圧力部材であって、
    支持体と;
    該支持体上に配置された中間層と;
    フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーと、硬化剤と、酸化鉛を含有した粒状フィラーと、硬化可能なアミノシロキサンと、を含有した硬化組成物から形成された最外層と;
    を具備してなり、
    前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーが、―(CH2CF2)x―,―(CF2CF(CF3))y―,および,―(CF2CF2)z― というサブユニットを有し、xが1〜40モル%または60〜80モル%、yが10〜90モル%、zが10〜90モル%、x+y+z=100モル%、とされていることを特徴とする圧力部材。
  2. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記硬化可能なアミノシロキサンが、アミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンコポリマーとされていることを特徴とする圧力部材。
  3. 請求項2記載の圧力部材において、
    前記アミノ基が付与されたポリジメチルシロキサンコポリマーが、(アミノエチルアミノプロピル)メチル基、(アミノプロピル)メチル基、および、(アミノプロピル)ジメチル基からなるグループの中から選択されたアミノ基が付与されたものとされていることを特徴とする圧力部材。
  4. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記最外層内における前記硬化可能なアミノシロキサンの合計濃度が、100単位をなす前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーあたりに対して、重量で1〜20単位とされていることを特徴とする圧力部材。
  5. 請求項4記載の圧力部材において、
    前記最外層内における前記硬化可能なアミノシロキサンの合計濃度が、100単位をなす前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーあたりに対して、重量で5〜15単位とされていることを特徴とする圧力部材。
  6. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記最外層内における前記酸化鉛の合計濃度が、100単位をなす前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーあたりに対して、重量で1〜20単位とされていることを特徴とする圧力部材。
  7. 請求項6記載の圧力部材において、
    前記最外層内における前記酸化鉛の合計濃度が、100単位をなす前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーあたりに対して、重量で3〜15単位とされていることを特徴とする圧力部材。
  8. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記硬化剤が、ビスフェノール残基を有していることを特徴とする圧力部材。
  9. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーが、求核原子の添加によって硬化されることを特徴とする圧力部材。
  10. 請求項1記載の圧力部材において、
    xが60〜80モル%、yが10〜90モル%、zが10〜90モル%、とされていることを特徴とする圧力部材。
  11. 請求項10記載の圧力部材において、
    xが60〜75モル%、yが14〜58モル%、とされていることを特徴とする圧力部材。
  12. 請求項1記載の圧力部材において、
    zが40モル%以上とされていることを特徴とする圧力部材。
  13. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーが、さらに、フッ素化された樹脂を含有していることを特徴とする圧力部材。
  14. 請求項13記載の圧力部材において、
    前記フッ素化された樹脂の数平均分子量が、50,000〜50,000,000という範囲であることを特徴とする圧力部材。
  15. 請求項13記載の圧力部材において、
    前記フルオロカーボン熱可塑性ランダムコポリマーと、前記フッ素化された樹脂と、の比が、1:1〜50:1の範囲であることを特徴とする圧力部材。
  16. 請求項13記載の圧力部材において、
    前記フッ素化された樹脂が、ポリテトラフルオロエチレンまたはフルオロエチレンプロピレンであることを特徴とする圧力部材。
  17. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記最外層の動摩擦係数が、室温において、0.6未満であることを特徴とする圧力部材。
  18. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記最外層の静止摩擦係数が、室温において、0.8未満であることを特徴とする圧力部材。
  19. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記中間層が、
    (a)架橋前の重量平均分子量が1,000〜90,000とされるとともに酸化物が添加された架橋可能なポリ(ジアルキルシロキサン)と、
    (b)付加的に、ポリ(ジアリルシロキサン)、ポリ(アリルアルキルシロキサン)、および、これらの混合物からなるグループの中から選択された1つまたは複数の架橋可能なポリシロキサンと、
    (c)微粒化フィラーとされ、1〜5百分の1重量単位とされたポリシロキサンと、
    (d)架橋触媒と、
    を含有した組成物を備えていることを特徴とする圧力部材。
  20. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記中間層が、A−[Si(CH3)R1O]n[Si(CH3)R2O]m−Dという化学式を有した少なくとも1つのポリ有機シロキサンと、架橋剤と、架橋触媒と、の混合物からなる架橋製品を備え、
    ここで、R1,R2の各々は、水素、最大で約18個の炭素原子を含有した非置換アルキル基またはアルケニル基またはアリル基、および、最大で約18個の炭素原子を含有したフッ素置換アルキル基、からなるグループの中から互いに独立に選択され;
    A,Dの各々は、水素、メチル基、ヒドロキシル基、および、ビニル基、からなるグループの中から互いに独立に選択され;
    m,nの各々は、繰返しユニット数を規定する整数であって、0〜10,000という範囲の中から互いに独立に選択されることを特徴とする圧力部材。
  21. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記中間層のショアA硬度が、30〜70であることを特徴とする圧力部材。
  22. 請求項21記載の圧力部材において、
    前記中間層のショアA硬度が、30〜40であることを特徴とする圧力部材。
  23. 請求項1記載の圧力部材において、
    前記支持体が、円筒形状とされていることを特徴とする圧力部材。
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